JP2018180011A - 分光器 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出精度の低下を抑制することができる分光器を提供する。【解決手段】分光器1Aは、ステム4及びキャップ5を有するパッケージ2と、ステム4上に配置された光学ユニット10Aと、を備える。光学ユニット10Aは、光入射部6から入射した光を分光すると共に反射する分光部21と、分光部21によって分光されると共に反射された光を検出する光検出部31を有する光検出素子30と、分光部21と光検出素子30との間に空間が形成されるように光検出素子30を支持する支持体40と、を有する。支持体40は、ステム4と対向するように配置され、光検出素子30が固定されたベース壁部41と、ステム4に対して立設されるように配置され、ベース壁部41を支持する側壁部42,43と、を含み、側壁部42の幅は、側壁部43の幅よりも大きい。【選択図】図1

Description

本発明は、光を分光して検出する分光器に関する。
例えば、特許文献1には、光入射部と、光入射部から入射した光を分光すると共に反射する分光部と、分光部によって分光されると共に反射された光を検出する光検出素子と、光入射部、分光部及び光検出素子を支持する箱状の支持体と、を備える分光器が記載されている。
特開2000―298066号公報
ところで、上述したような分光器には、分光器が使用される環境の温度変化や光検出素子の光検出部での発熱等による材料の膨張及び収縮に起因して、分光部と光検出素子の光検出部との位置関係にずれが生じ、検出される光のピーク波長がシフトするという波長温度依存性の課題が存在する。このような検出される光のピーク波長のシフト量(波長シフト量)が大きくなると、分光器の検出精度が低下するおそれがある。
そこで、本発明は、検出精度の低下を抑制することができる分光器を提供することを目的とする。
本発明の一側面の分光器は、ステムと、光入射部が設けられたキャップと、を有するパッケージと、パッケージ内においてステム上に配置された光学ユニットと、を備え、光学ユニットは、光入射部からパッケージ内に入射した光を分光すると共に反射する分光部と、分光部によって分光されると共に反射された光を検出する光検出部を有する光検出素子と、分光部と光検出素子との間に空間が形成されるように光検出素子を支持する支持体と、を有し、支持体は、ステムと対向するように配置され、光検出素子が固定されたベース壁部と、ステムに対して立設されるように配置され、ベース壁部を支持する側壁部と、を含み、側壁部は、互いに対向する第1壁部及び第2壁部からなり、第1壁部と第2壁部とが対向する方向における第1壁部の幅は、第1壁部と第2壁部とが対向する方向における第2壁部の幅よりも大きい。
本発明の他の側面の分光器は、ステムと、光入射部が設けられたキャップと、を有するパッケージと、パッケージ内においてステム上に配置された光学ユニットと、を備え、光学ユニットは、光入射部からパッケージ内に入射した光を分光すると共に反射する分光部と、分光部によって分光されると共に反射された光を検出する光検出部を有する光検出素子と、分光部と光検出素子との間に空間が形成されるように光検出素子を支持する支持体と、を有し、支持体は、ステムと対向するように配置され、光検出素子が固定されたベース壁部と、ステムに対して立設されるように配置され、ベース壁部を支持する側壁部と、を含み、側壁部は、互いに対向する第1壁部及び第2壁部からなり、第1壁部の内側端部を形成する第1側面には、第1側面に対して分光部が配置される側に突出する第1突出部が形成されている。第2壁部の内側端部を形成する第2側面には、第2側面に対して分光部が配置される側に突出する第2突出部が形成されていてもよい。第1突出部の突出幅は、第2突出部の突出幅よりも大きくてもよい。
分光部は、基板上に設けられることで、分光素子を構成しており、側壁部は、側壁部と基板との接触部の一部において、基板に接合されていてもよい。
第1壁部と基板との接触部の面積は、第2壁部と基板との接触部の面積よりも大きく、第1壁部は、第1壁部と基板との接触部の少なくとも一部において、基板に接合されており、第2壁部は、第2壁部と基板との接触部において、基板に対して移動可能な状態となっていてもよい。
第1壁部と基板との接触部の面積は、第2壁部と基板との接触部の面積よりも大きく、第1壁部は、第1壁部と基板との接触部において、基板に対して移動可能な状態となっており、第2壁部は、第2壁部と基板との接触部の少なくとも一部において、基板に接合されていてもよい。
第1壁部と第2壁部とは、ステムとベース壁部とが対向する方向から見た場合に、光検出部が分光部に対してずれている方向に平行な方向において互いに対向していてもよい。
分光部は、基板上に設けられることで、分光素子を構成しており、第1壁部と第2壁部とは、ステムとベース壁部とが対向する方向から見た場合に、光検出部が分光部に対してずれている方向に垂直な方向において互いに対向しており、側壁部は、側壁部と基板との接触部の少なくとも一部において、基板に接合されていてもよい。
本発明によれば、検出精度の低下を抑制することができる分光器を提供することが可能となる。
本発明の第1実施形態の分光器の断面図である。 図1のII−II線に沿った側面視の断面図である。 図1のIII−III線に沿った平面視の断面図である。 図1の分光器の支持体の底面図である。 図1の分光器の変形例の支持体の底面図である。 図1の分光器の変形例の支持体の底面図である。 本発明の第2実施形態の分光器の断面図である。 図7のVIII−VIII線に沿った側面視の断面図である。 図7の分光器の支持体の底面図である。 本発明の第3実施形態の分光器の側面視の断面図である。 本発明の第4実施形態の分光器の断面図である。 図11のXII-XII線に沿った側面視の断面図である。 図11の分光器の支持体の底面図である。 本発明の第5実施形態の分光器の断面図である。 図14のXV-XV線に沿った側面視の断面図である。 図14の分光器の支持体の底面図である。 図14の分光器の変形例の支持体の底面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
図1及び図2に示されるように、分光器1Aは、CANパッケージの構成を有するパッケージ2と、パッケージ2内に収容された光学ユニット10Aと、複数のリードピン(固定部材)3と、を備えている。パッケージ2は、金属からなる矩形板状のステム4と、金属からなる直方体箱状のキャップ5と、を有している。ステム4とキャップ5とは、ステム4のフランジ部4aとキャップ5のフランジ部5aとが接触させられた状態で、気密に接合されている。一例として、ステム4とキャップ5との気密封止は、露点管理(例えば−55℃)がなされた窒素雰囲気中や真空雰囲気中で行われる。これにより、湿気によるパッケージ2内の部材の劣化及び外気温の低下によるパッケージ2内での結露の発生等に起因する検出精度の低下を抑制することができる。なお、パッケージ2の一辺の長さは、例えば10〜20mm程度である。
キャップ5においてステム4と対向する壁部5bには、パッケージ2外からパッケージ2内に光L1を入射させる光入射部6が設けられている。光入射部6は、壁部5bに形成された断面円形状の光通過孔5cを覆うように円形板状或いは矩形板状の窓部材7が壁部5bの内側表面に気密に接合されることで、構成されている。なお、窓部材7は、例えば、石英、硼珪酸ガラス(BK7)、パイレックス(登録商標)ガラス、コバールガラス等、光L1を透過させる材料からなる。赤外線に対してはシリコンやゲルマニウムも有効である。また、窓部材7には、AR(Anti Reflection)コートが施されていてもよい。更に、窓部材7は、所定波長の光のみを透過させるフィルタ機能を有していてもよい。また、コバールガラス等が壁部5bの内側表面に融着されて窓部材7が形成される場合には、コバールガラス等が光通過孔5cに入り込んで光通過孔5cを埋めるような形態であってもよい。
各リードピン3は、ステム4の貫通孔4bに配置された状態で、ステム4を貫通している。各リードピン3は、例えばコバール金属にニッケルめっき(1〜10μm)と金めっき(0.1〜2μm)等を施した金属からなり、光入射部6とステム4とが対向する方向(以下、「Z軸方向」という)に延在している。各リードピン3は、電気的絶縁性及び遮光性を有する低融点ガラス等の封着用ガラスからなるハーメティックシール部材を介して、貫通孔4bに固定されている。貫通孔4bは、矩形板状のステム4の長手方向(以下、「X軸方向」という)及びZ軸方向に垂直な方向(以下、「Y軸方向」という)において互いに対向する一対の側縁部のそれぞれに、X軸方向に沿って複数ずつ配置されている。
光学ユニット10Aは、パッケージ2内においてステム4上に配置されている。光学ユニット10Aは、分光素子20と、光検出素子30と、支持体40と、を有している。分光素子20には、分光部21が設けられており、分光部21は、光入射部6からパッケージ2内に入射した光L1を分光すると共に反射する。光検出素子30は、分光部21によって分光されると共に反射された光L2を検出する。支持体40は、分光部21と光検出素子30との間に空間が形成されるように光検出素子30を支持している。
分光素子20は、シリコン、プラスチック、セラミック、ガラス等からなる矩形板状の基板22を有している。基板22における光入射部6側の表面22aには、内面が曲面状の凹部23が形成されている。基板22の表面22aには、凹部23を覆うように成形層24が配置されている。成形層24は、凹部23の内面に沿って膜状に形成されており、Z軸方向から見た場合に円形状となっている。
成形層24の所定領域には、鋸歯状断面のブレーズドグレーティング、矩形状断面のバイナリグレーティング、正弦波状断面のホログラフィックグレーティング等に対応するグレーティングパターン24aが形成されている。グレーティングパターン24aは、Z軸方向から見た場合にY軸方向に延在するグレーティング溝がX軸方向に沿って複数並設されたものである。このような成形層24は、成形材料(例えば、光硬化性のエポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン、有機・無機ハイブリッド樹脂等のレプリカ用光学樹脂)に成形型を押し当て、その状態で、成形材料を硬化(光硬化や熱硬化)させることで、形成される。
成形層24の表面には、グレーティングパターン24aを覆うように、Al、Au等の蒸着膜である反射膜25が形成されている。反射膜25は、グレーティングパターン24aの形状に沿って形成されており、この部分が、反射型グレーティングである分光部21となっている。以上のように、分光部21は、基板22上に設けられることで、分光素子20を構成している。
光検出素子30は、シリコン等の半導体材料からなる矩形板状の基板32を有している。基板32には、Y軸方向に延在するスリット33が形成されている。スリット33は、光入射部6と分光部21との間に位置しており、光入射部6からパッケージ2内に入射した光L1を通過させる。なお、スリット33における光入射部6側の端部は、X軸方向及びY軸方向のそれぞれの方向において、光入射部6側に向かって末広がりとなっている。
基板32における分光部21側の表面32aには、X軸方向に沿ってスリット33と並設されるように光検出部31が設けられている。光検出部31は、フォトダイオードアレイ、C−MOSイメージセンサ、CCDイメージセンサ等として構成されたものである。基板32の表面32aには、光検出部31に対して電気信号を入出力するための端子34が複数設けられている。なお、X軸方向は、Z軸方向から見た場合に光検出部31が分光部21に対してずれている方向に平行な方向でもある。また、X軸方向は、グレーティングパターン24aのグレーティング溝が配列される方向でもあり、光検出部31においてフォトダイオードが配列される方向でもある。一方、Y軸方向は、Z軸方向から見た場合に光検出部31が分光部21に対してずれている方向(X軸方向)に垂直な方向である。
支持体40は、Z軸方向においてステム4と対向するように配置されたベース壁部41と、X軸方向において互いに対向するように配置された側壁部(第1壁部)42及び側壁部(第2壁部)43と、を含む中空構造体である。側壁部43は、スリット33に対して光検出部31が設けられる側に配置され、側壁部42は、スリット33に対して光検出部31が設けられる側とは反対側に配置される。側壁部42の幅は、側壁部43の幅と比較して大きくなっている。側壁部42,43は、分光部21の側方からステム4に対して立設されるように配置されており、分光部21をX軸方向において挟んだ両側の位置においてベース壁部41を支持している。
ベース壁部41には、光検出素子30が固定されている。光検出素子30は、基板32における分光部21と反対側の表面32bがベース壁部41の内側表面41aに接着されることで、ベース壁部41に固定されている。つまり、光検出素子30は、ベース壁部41に対してステム4側に配置されている。
ベース壁部41には、中空構造体である支持体40の内側の空間と外側の空間とを連通する光通過孔(光通過部)46が形成されている。光通過孔46は、光入射部6と基板32のスリット33との間に位置しており、光入射部6からパッケージ2内に入射した光L1を通過させる。なお、光通過孔46は、X軸方向及びY軸方向のそれぞれの方向において、光入射部6側に向かって末広がりとなっている。Z軸方向から見た場合に、光入射部6の光通過孔5cは、光通過孔46の全体を含んでおり、光通過孔46は、スリット33の全体を含んでいる。
図1、図2及び図4に示されるように、側壁部42の内側端部を形成する側面42aのY軸方向における両端側には、当該側面42aに対して分光部21が配置される側(すなわち、中空構造体である支持体40の内側)に突出する突出部42bが形成されている。突出部42bは、Z軸方向に延在している。同様に、側壁部43の内側端部を形成する側面43aのY軸方向における両端側には、当該側面43aに対して分光部21が配置される側(すなわち、中空構造体である支持体40の内側)に突出する突出部43bが形成されている。突出部43bは、Z軸方向に延在している。このような突出部42b,43bが側壁部42,43において形成されていることで、基板22に対する支持体40の位置決めの安定化が図られる。
図2及び図3に示されるように、光学ユニット10Aは、支持体40から突出する突出部11を更に有している。突出部11は、ステム4から離間する位置に配置されている。突出部11は、各側壁部(側壁部42及び側壁部43)におけるステム4と反対側の端部から、Y軸方向において分光部21と反対側(すなわち、中空構造体である支持体40の外側)に突出しており、側壁部42及び側壁部43のY軸方向における端部同士を結ぶようにX軸方向に延在している。なお、光学ユニット10Aでは、ベース壁部41の外側表面41b、及び突出部11におけるステム4と反対側の表面11aが略面一となっている。
図1及び図2に示されるように、光学ユニット10Aにおいては、分光素子20の基板22におけるステム4側の表面22bは、ステム4の内側表面4cに接触している。ただし、基板22の表面22bは、ステム4の内側表面4cに対して、接着等により固定されていない。すなわち、光学ユニット10Aは、光学ユニット10Aとステム4との接触部(基板22の表面22bとステム4の内側表面4cとが接触する部分)において、ステム4に対して移動可能な状態となっている。
基板22の表面22aは、側壁部42のステム4側の端部である底面42c及び側壁部43のステム4側の端部である底面43cに接触している。側壁部42の底面42cは、基板22の表面22aに対して、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン、有機・無機ハイブリッド樹脂、銀ペースト樹脂等のペースト系樹脂等の接着材料により、接着接合されている。これにより、基板22は、支持体40に対して位置決めされている。一方、側壁部43の底面43cは、基板22の表面22aに対して、接合されていない。すなわち、側壁部43は、側壁部43と基板22との接触部(側壁部43の底面43cと基板22の表面22aとが接触する部分)において、基板22に対して移動可能な状態となっている。なお、側壁部42の底面42cを基板22の表面22aに対して接合する方法は、上述の接着接合に限定されない。例えば、側壁部42の底面42cは、基板22の表面22aに対して、溶着により接合されてもよいし、ダイレクトボンディングにより接合されてもよい。
図4に示されるように、光学ユニット10Aは、支持体40に設けられた配線12を更に有している。配線12は、複数の第1端子部12aと、複数の第2端子部12bと、複数の接続部12cと、を含んでいる。各第1端子部12aは、ベース壁部41の内側表面41aに配置されており、支持体40の内側の空間に露出している。各第2端子部12bは、突出部11の表面11aに配置されており、支持体40の外側且つパッケージ2の内側の空間に露出している。各接続部12cは、対応する第1端子部12aと第2端子部12bとを接続しており、支持体40内に埋設されている。
なお、配線12は、一体的に形成されたベース壁部41、側壁部42,43及び突出部11に設けられることで、成形回路部品(MID:Molded Interconnect Device)を構成している。この場合、ベース壁部41、側壁部42,43及び突出部11は、AlN、Al等のセラミック、LCP、PPA、エポキシ等の樹脂、成形用ガラスといった成形材料からなる。
配線12の各第1端子部12aには、ベース壁部41に固定された光検出素子30の各端子34が電気的に接続されている。対応する光検出素子30の端子34と配線12の第1端子部12aとは、ワイヤ8を用いたワイヤボンディングによって電気的に接続されている。
図2及び図3に示されるように、配線12の各第2端子部12bには、ステム4を貫通する各リードピン3が電気的に接続されている。各リードピン3には、フランジ状のストッパ3aが設けられている。各リードピン3は、ステム4から離間する位置に配置された突出部11まで延在し、ストッパ3aがステム4側から突出部11に接触した状態(すなわち、ストッパ3aが突出部11におけるステム4側の表面11bに接触した状態)で、突出部11の貫通孔11cに挿通されている。各第2端子部12bは、突出部11の表面11aにおいて貫通孔11cを包囲している。この状態で、対応するリードピン3と配線12の第2端子部12bとは、導電性樹脂或いは半田、金ワイヤ等によって電気的に接続されている。なお、リードピン3の中には、ステム4の貫通孔4b及び突出部11の貫通孔11cに固定されているだけで、配線12に電気的に接続されていないものもある。光学ユニット10Aは、リードピン3によって、パッケージ2に対して位置決めされている。
以上のように構成された分光器1Aにおいては、図1に示されるように、光L1は、パッケージ2の光入射部6からパッケージ2内に入射し、ベース壁部41の光通過孔46及び光検出素子30のスリット33を順次通過して、支持体40の内側の空間に入射する。支持体40の内側の空間に入射した光L1は、分光素子20の分光部21に到達し、分光部21によって分光されると共に反射される。分光部21によって分光されると共に反射された光L2は、光検出素子30の光検出部31に到達し、光検出素子30によって検出される。このとき、光検出素子30の光検出部31に対する電気信号の入出力は、光検出素子30の端子34、ワイヤ8、配線12及びリードピン3を介して行われる。
次に、分光器1Aの製造方法について説明する。まず、一体的に形成されたベース壁部41、側壁部42,43及び突出部11に配線12が設けられた成形回路部品を準備する。そして、図4に示されるように、支持体40のベース壁部41の内側表面41aに設けられたアライメントマーク47を基準として、内側表面41aに光検出素子30を接着する。続いて、対応する光検出素子30の端子34と配線12の第1端子部12aとを、ワイヤ8を用いたワイヤボンディングによって電気的に接続する。続いて、支持体40の側壁部42,43の底面42c,43cにそれぞれ設けられたアライメントマーク48を基準として、側壁部42の底面42cに、当該底面42cに接触する基板22の表面22aを接合する。
このように製造された光学ユニット10Aでは、分光部21と光検出部31とは、アライメントマーク47,48を基準とした実装によって、X軸方向及びY軸方向において精度良く位置決めされている。また、分光部21と光検出部31とは、側壁部42,43の底面42c,43cとベース壁部41の内側表面41aとの高低差によって、Z軸方向において精度良く位置決めされている。ここで、光検出素子30では、その製造時においてスリット33と光検出部31とが精度良く位置決めされている。したがって、光学ユニット10Aは、スリット33、分光部21及び光検出部31が相互に精度良く位置決めされたものとなっている。
続いて、図2及び図3に示されるように、貫通孔4bにリードピン3が固定されたステム4を準備し、光学ユニット10Aの突出部11の貫通孔11cにリードピン3を挿通させつつ、ステム4の内側表面4cに光学ユニット10Aを位置決め(固定)する。続いて、対応するリードピン3と配線12の第2端子部12bとを、導電性樹脂或いは半田、金ワイヤ等によって電気的に接続する。続いて、図1及び図2に示されるように、光入射部6が設けられたキャップ5を準備し、ステム4とキャップ5とを気密に接合する。以上により、分光器1Aが製造される。
次に、分光器1Aによって奏される作用効果について説明する。まず、分光器1Aでは、光学ユニット10Aは、パッケージ2内においてステム4上に配置されている。これにより、湿気によるパッケージ2内の部材の劣化及び外気温の低下によるパッケージ2内での結露の発生等に起因する検出精度の低下を抑制することができる。また、光学ユニット10Aは、リードピン3によって、パッケージ2に対して位置決めされている。一方、光学ユニット10Aは、光学ユニット10Aとステム4との接触部においては、ステム4に対して移動可能な状態となっている。すなわち、光学ユニット10Aは、接着等によってステム4に固定されていない。これにより、分光器1Aが使用される環境の温度変化や光検出素子30の光検出部31での発熱等によるステム4の膨張及び収縮に起因するステム4と光学ユニット10Aとの間の残留応力やストレスを緩和でき、分光部21と光検出素子30の光検出部31との位置関係のずれの発生を抑制できる。したがって、この分光器1Aによれば、分光器1Aの材料の膨張及び収縮に起因する波長シフト量を低減することができ、検出精度の低下を抑制することができる。
また、支持体40の側壁部42,43が、側壁部42,43と基板22との接触部(基板22の表面22aと側壁部42,43の底面42c,43cとが接触する部分)の一部(基板22の表面22aと側壁部42の底面42cとが接触する部分)において基板22に接合されることで、ベース壁部41に固定された光検出素子30に対する分光部21の位置決めが適切になされる。その一方で、支持体40の側壁部43は、基板22に対して完全に接合されないので、支持体40及び基板22が膨張及び収縮によって互いに及ぼし合うストレスや残留応力が緩和される。これにより、分光部21と光検出素子30との間における位置ずれを抑制でき、分光器1Aの材料の膨張及び収縮に起因する波長シフト量をより一層低減することができる。
また、分光部21を挟んで対向するように設けられる側壁部42及び側壁部43によって、支持体40の構造を単純化できると共に基板22に対する支持体40の位置関係の安定化を図ることができる。更に、支持体40の側壁部42,43の一方(本実施形態では一例として側壁部42)のみにおいて、少なくともその一部を基板22に接合(片留め)することで、基板22に対する支持体40の位置決めを確実なものとすることができると共に、支持体40及び基板22が膨張及び収縮によって互いに及ぼし合うストレスや残留応力を緩和することができる。
また、接着等により接合される側壁部42と基板22との接触部の面積は、接合されない側壁部43と基板22との接触部の面積よりも大きいので、支持体40を基板22に接合するために十分な面積を確保しつつ、支持体40及び基板22が膨張及び収縮によって互いに及ぼし合うストレスや残留応力を緩和することができる。
また、側壁部42と側壁部43とは、X軸方向において互いに対向するように設けられている。このような支持体40の構成によれば、支持体40に光検出素子30を設けるための製造作業を容易化すると共に、基板22上の空きスペースの有効活用を図ることができる。具体的には、支持体40の吹き抜け空間の幅(側壁部42の側面42aと側壁部43の側面43aとの間の距離)を大きくとることができるため、ベース壁部41への光検出素子30の装着がより容易となる。また、X軸方向において分光部21及び成形層24の両側に形成される基板22上の空きスペースを側壁部42,43との接合面として有効活用することができる。
次に、上述した分光器1Aの変形例について説明する。分光器1Aでは、側壁部42と基板22との接触部が接着等により接合されると共に側壁部43と基板22との接触部が接着等により接合されてもよい。この場合、上述のように側壁部43と基板22との接触部が接合されない場合と比較して、支持体40及び基板22が膨張及び収縮によって互いに及ぼし合うストレスや残留応力が大きくなってしまうものの、基板22と支持体40との位置決めをより確実なものとすることが可能となる。
また、側壁部42と基板22との接触部が接合されない代わりに、側壁部43と基板22との接触部が接合されてもよい。この場合、接合される側壁部43と基板22との接触部の面積は、接合されない側壁部42と基板22との接触部の面積よりも小さくなるため、支持体40を基板22に接合するための面積が抑えられる。これにより、支持体40及び基板22が膨張及び収縮によって互いに及ぼし合うストレスや残留応力をより一層緩和することができる。また、側壁部42と側壁部43とは同一幅であってもよいし、側壁部43の幅は側壁部42の幅よりも大きくてもよい。
また、図5に示されるように、側壁部42及び側壁部43において、突出部42b及び突出部43bが形成されていなくてもよい。この場合、Z軸方向から見た場合において、側壁部42及び側壁部43はそれぞれ、矩形状をなすものとなる。また、上記以外に、例えば側壁部42及び側壁部43のいずれか一方だけに、突出部が形成されていてもよい。なお、図5においては、配線等の図示が省略されており、主に支持体40及び光検出素子30のみが図示されている。これ以降の説明に用いる図6、図9、図13、図16、及び図17においても同様である。
また、図6に示されるように、側壁部42,43の突出部42b、43bの幅(X軸方向における長さ)は、図1、図2、及び図4に示される場合よりも大きくしてもよい。すなわち、突出部42b,43bの幅の大きさは特に限定されない。また、図6に示されるように、側壁部42の突出部42bの幅は、側壁部43の突出部43bの幅よりも大きくてもよい。また、これとは逆に、側壁部43の突出部43bの幅は、側壁部42の突出部42bの幅よりも大きくてもよい。すなわち、側壁部42の突出部42bの幅と側壁部43の突出部43bの幅とは、同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。また、図6に示されるように、側壁部42の幅と側壁部43の幅とは同一であってもよい。
[第2実施形態]
図7、図8、及び図9に示されるように、分光器1Bは、側壁部42におけるステム4側の端部に、底面42c及び側面42dを有する切欠き部42eが形成されている点で、上述した分光器1Aと主に相違している。切欠き部42eの底面42fは、側壁部42の底面42cと基板22の表面22aとの接触部の外側(基板22の外縁部の一部)を囲うように連続して形成されている。すなわち、切欠き部42eには、分光素子20の基板22の外縁部の一部が嵌められている。同様に、側壁部43におけるステム4側の端部には、底面43c及び側面43dを有する切欠き部43eが形成されている。切欠き部43eの底面43fは、側壁部43の底面43cと基板22の表面22aとの接触部の外側(基板22の外縁部の一部)を囲うように連続して形成されている。すなわち、切欠き部43eには、分光素子20の基板22の外縁部の一部が嵌められている。
分光器1Bでは、切欠き部42e,43eの底面42f,43fは、基板22の表面22bと同様に、ステム4の内側表面4cに対して、接着等により接合されていない。すなわち、光学ユニット10Bは、光学ユニット10Bとステム4との接触部(基板22の表面22b又は切欠き部42e,43eの底面42f,43fとステム4の内側表面4cとが接触する部分)において、ステム4に対して移動可能な状態となっている。
以上のように構成された分光器1Bによれば、上述した分光器1Aと共通の効果の他に、次のような効果が奏される。すなわち、分光器1Bでは、切欠き部42e,43eに基板22の外縁部の一部が嵌められることで、支持体40Aを介して分光部21を光検出素子30に対して位置決めすることが容易となる。
[第3実施形態]
図10に示されるように、分光器1Cは、分光素子20がステム4から離間している点で、上述した分光器1Bと主に相違している。具体的には、分光器1Cの光学ユニット10Cにおいては、略面一となっている切欠き部42eの底面42f及び切欠き部43eの底面43fよりも、分光素子20の基板22のステム4側の表面22bが、中空構造である支持体40Bの内側(すなわち、ステム4と反対側)に位置している。これにより、ステム4の内側表面4cと分光素子20の基板22のステム4側の表面22bとの間に空間が形成されている。
以上のように構成された分光器1Cによれば、上述した分光器1Aと共通の効果の他に、次のような効果が奏される。すなわち、分光器1Cでは、分光素子20が、ステム4から離間した状態で、支持体40Bによって支持されているので、ステム4を介して外部から分光部21に熱の影響が及ぶのを抑制することができる。したがって、温度変化に起因する分光部21の変形(例えば、グレーティングピッチの変化等)を抑制し、波長シフト等をより一層低減することが可能となる。
[第4実施形態]
図11、図12、及び図13に示されるように、分光器1Dは、光学ユニット10Dにおいて、支持体50が、ベース壁部41と、一対の側壁部52と、一対の側壁部53と、を含む中空構造体である点で、上述した分光器1Aと主に相違している。具体的には、一対の側壁部52は、X軸方向において互いに対向するように配置されており、一対の側壁部53は、Y軸方向において互いに対向するように配置されている。各側壁部52,53は、分光部21の側方からステム4に対して立設されるように配置されており、分光部21を包囲した状態でベース壁部41を支持している。すなわち、各側壁部52のステム4側の端部である底面52aと各側壁部53のステム4側の端部である底面53aとは、基板22の外縁に沿って略面一に連続している。
分光器1Dでは、各側壁部52,53の底面52a,53aは、基板22の表面22aに接触している。各側壁部52,53の底面52a,53aは、基板22に対する支持体50の位置決めの安定化を図るべく、基板22の表面22aに全体的に接合されてもよい。また、支持体50及び基板22が膨張及び収縮によって互いに及ぼし合うストレスや残留応力を緩和すべく、各側壁部52,53と基板22との接触部(各側壁部52,53の底面52a,53aと基板22の表面22aとが接触する部分)の一部において基板22に部分的に接合されてもよい。
以上のように構成された分光器1Dによれば、上述した分光器1Aと共通の効果の他に、次のような効果が奏される。すなわち、分光器1Dでは、分光部21を包囲した状態でベース壁部41を支持する一対の側壁部52及び一対の側壁部53により、基板22に対する支持体50の位置決めの安定化が図られる。ここで、分光器1Dでは、側壁部52の幅と側壁部53の幅とは同一であるが、側壁部52の幅と側壁部53の幅とは、互いに異なるものであってもよい。
[第5実施形態]
図14、図15、及び図16に示されるように、分光器1Eでは、支持体60において、一対の側壁部62,63がX軸方向ではなくY軸方向において互いに対向するように配置されている点で、上述した分光器1Aと主に相違している。支持体60は、Z軸方向においてステム4と対向するように配置されたベース壁部41と、Y軸方向において互いに対向するように配置された側壁部(第1壁部)62及び側壁部(第2壁部)63と、を含む中空構造体である。側壁部62,63は、分光部21の側方からステム4に対して立設されるように配置されており、分光部21をY軸方向において挟んだ両側の位置においてベース壁部41を支持している。
側壁部62の内側端部を形成する側面62aのX軸方向における両端側には、当該側面62aに対して分光部21が配置される側(すなわち、中空構造体である支持体60の内側)に突出する突出部62bが形成されている。突出部62bは、Z軸方向に延在している。同様に、側壁部63の内側端部を形成する側面63aのX軸方向における両端側には、当該側面63aに対して分光部21が配置される側(すなわち、中空構造体である支持体60の内側)に突出する突出部63bが形成されている。突出部63bは、Z軸方向に延在している。このような突出部62b,63bが側壁部62,63において形成されていることで、基板22に対する支持体60の位置決めの安定化が図られる。
分光器1Eでは、側壁部62,63の底面62c,63cは、基板22の表面22aに接触している。側壁部62,63の底面62c,63cは、基板22に対する支持体60の位置決めの安定化を図るべく、基板22の表面22aに全体的に接合されてもよい。また、支持体60及び基板22が膨張及び収縮によって互いに及ぼし合うストレスや残留応力を緩和すべく、側壁部62,63の底面62c,63cは、側壁部62,63と基板22との接触部(側壁部62,63の底面62c,63cと基板22の表面22aとが接触する部分)の一部において基板22に部分的に接合されてもよい。
以上のように構成された分光器1Eによれば、上述した分光器1Aと共通の効果の他に、次のような効果が奏される。上述した通り、X軸方向は、グレーティングパターン24aのグレーティング溝が配列される方向でもあり、光検出部31においてそれぞれ異なる波長の光を検出する部分が配列される方向でもある。したがって、X軸方向に直交するY軸方向は、位置ずれが生じた場合の波長シフト量に与える影響が小さい方向であるといえる。ここで、分光器1Eでは、位置ずれが生じた場合の波長シフト量に与える影響が小さいY軸方向において互いに対向するように側壁部62及び側壁部63が設けられている。これにより、支持体60及び基板22が膨張及び収縮によって互いに及ぼし合うストレスや残留応力が発生した場合において、分光部21と光検出素子30の光検出部31とのX方向における位置ずれを効果的に抑制することが期待できる。したがって、波長シフト量をより一層低減することが期待できる。
また、図17に示されるように、側壁部62及び側壁部63において、突出部62b及び突出部63bが形成されていなくてもよい。この場合、Z軸方向から見た場合において、側壁部62及び側壁部63はそれぞれ、矩形状をなすものとなる。また、上記以外に、側壁部62及び側壁部63のいずれか一方だけに、突出部が形成されていてもよい。
以上、本発明の第1〜第5実施形態について説明したが、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。例えば、分光器1A,1B,1C,1D,1Eでは、リードピン3が、突出部11に挿通された状態で、配線12の第2端子部12bに電気的に接続されていたが、その形態に限定されない。一例として、ステム4側に開口するように突出部11に凹部を形成し、当該凹部にリードピン3の端部を嵌めてもよい。その場合には、当該凹部の内面に第2端子部12bを露出させ、当該凹部内においてリードピン3と第2端子部12bとを電気的に接続すればよい。このような構成によっても、リードピン3と第2端子部12bとの電気的な接続、及びパッケージ2に対する光学ユニット10A,10B,10C,10D,10Eの位置決めを、確実に且つ容易に実現することができる。
また、上述した分光器の構成は、可能な範囲で相互に組み合わせてもよい。例えば、分光器1A,1D,1E(それぞれの各種変形例を含む)において、分光器1Bのように支持体の側壁部のステム側の端部に切欠き部を設けた構成を採用してもよいし、更に分光器1Cのように基板とステムとを離間させた構成を採用してもよい。
また、リードピン3に設けられたストッパ3aの形状は、フランジ状に限定されない。更に、必ずしもリードピン3にストッパ3aが設けられていなくてもよい。また、ステム4に光学ユニットを固定するための固定部材としては、リードピン3以外の部材(例えば柱状部材)が用いられてもよい。また、支持体は、必ずしも配線を有していなくともよく、成形回路部品(MID:Molded Interconnect Device)でなくともよい。この場合、リードピン3と光検出素子30の端子34とは、例えばワイヤボンディングによって直接電気的に接続されていてもよい。
(付記)
以上の実施形態について、以下を付記する。
本発明の分光器は、ステムと、光入射部が設けられたキャップと、を有するパッケージと、パッケージ内においてステム上に配置された光学ユニットと、ステムに光学ユニットを固定する固定部材と、を備え、光学ユニットは、光入射部からパッケージ内に入射した光を分光すると共に反射する分光部と、分光部によって分光されると共に反射された光を検出する光検出部を有する光検出素子と、分光部と光検出素子との間に空間が形成されるように光検出素子を支持する支持体と、支持体から突出し、固定部材が固定された突出部と、を有し、光学ユニットは、光学ユニットとステムとの接触部において、ステムに対して移動可能な状態となっていてもよい。
この分光器では、光学ユニットは、パッケージ内においてステム上に配置されている。これにより、部材の劣化等に起因する検出精度の低下を抑制することができる。また、光学ユニットは、固定部材によって、パッケージに対して位置決めされている。一方、光学ユニットは、光学ユニットとステムとの接触部においては、ステムに対して移動可能な状態となっている。すなわち、光学ユニットは、接着等によってステムに固定されていない。これにより、分光器が使用される環境の温度変化や光検出素子の発熱等によるステムの膨張及び収縮に起因するステムと光学ユニットとの間の残留応力やストレスを緩和でき、分光部と光検出素子の光検出部との位置関係のずれの発生を抑制できる。したがって、この分光器によれば、分光器の材料の膨張及び収縮に起因する波長シフト量を低減することができ、検出精度の低下を抑制することができる。
本発明の分光器では、分光部は、基板上に設けられることで、分光素子を構成しており、支持体は、ステムと対向するように配置され、光検出素子が固定されたベース壁部と、分光部の側方からステムに対して立設されるように配置され、ベース壁部を支持する側壁部と、を含み、側壁部は、側壁部と基板との接触部の一部において、基板に接合されてもよい。この構成によれば、支持体の側壁部が、側壁部と基板との接触部の一部において基板に接合されることで、ベース壁部に固定された光検出素子に対する分光部の位置決めが適切になされる。その一方で、側壁部は、基板に対して完全に接合されないので、支持体及び基板が膨張及び収縮によって互いに及ぼし合うストレスや残留応力が緩和される。これにより、分光部と光検出素子との間における位置ずれを抑制でき、分光器の材料の膨張及び収縮に起因する波長シフト量をより一層低減することができる。
本発明の分光器では、側壁部は、互いに対向する第1壁部及び第2壁部からなり、第1壁部は、第1壁部と基板との接触部の少なくとも一部において、基板に接合されており、第2壁部は、第2壁部と基板との接触部において、基板に対して移動可能な状態となっていてもよい。この構成によれば、分光部を挟んで対向するように設けられる第1壁部及び第2壁部によって、支持体の構造を単純化できると共に基板に対する支持体の位置関係の安定化を図ることができる。更に、支持体の側壁部の一方(第1壁部)のみにおいて、少なくともその一部を基板に接合(片留め)することで、基板に対する支持体の位置決めを確実なものとすることができると共に、支持体及び基板が膨張及び収縮によって互いに及ぼし合うストレスや残留応力を緩和することができる。
本発明の分光器では、第1壁部と基板との接触部の面積は、第2壁部と基板との接触部の面積よりも大きくてもよい。この構成によれば、支持体を基板に接合するために十分な面積を確保しつつ、支持体及び基板が膨張及び収縮によって互いに及ぼし合うストレスや残留応力を緩和することができる。
本発明の分光器では、第1壁部と基板との接触部の面積は、第2壁部と基板との接触部の面積よりも小さくてもよい。この構成によれば、支持体を基板に接合するための面積を抑えることで、支持体及び基板が膨張及び収縮によって互いに及ぼし合うストレスや残留応力をより一層緩和することができる。
本発明の分光器では、第1壁部と第2壁部とは、ステムとベース壁部とが対向する方向から見た場合に、光検出部が分光部に対してずれている方向に平行な方向において互いに対向していてもよい。この構成によれば、支持体に光検出素子を設けるための製造作業を容易化すると共に、基板上の空きスペースの有効活用を図ることができる。
本発明の分光器では、分光部は、基板上に設けられることで、分光素子を構成しており、支持体は、ステムと対向するように配置され、光検出素子が固定されたベース壁部と、分光部の側方からステムに対して立設されるように配置され、ベース壁部を支持する側壁部と、を含み、側壁部は、ステムとベース壁部とが対向する方向から見た場合に、光検出部が分光部に対してずれている方向に垂直な方向において互いに対向する第1壁部及び第2壁部からなり、側壁部は、側壁部と基板との接触部の少なくとも一部において、基板に接合されていてもよい。この構成によれば、第1壁部及び第2壁部は、位置ずれが生じた場合の波長シフト量に与える影響が小さい方向において互いに対向するように設けられるので、支持体及び基板が膨張及び収縮によって互いに及ぼし合うストレスや残留応力に起因する波長シフト量をより一層低減することが期待できる。
1A,1B,1C,1D,1E…分光器、2…パッケージ、3…リードピン(固定部材)、4…ステム、5…キャップ、6…光入射部、10A,10B,10C,10D,10E…光学ユニット、11…突出部、20…分光素子、21…分光部、22…基板、30…光検出素子、40,40A,40B,50,60…支持体、41…ベース壁部、42,43,52,53,62,63…側壁部、46…光通過孔(光通過部)、L1,L2…光。

Claims (9)

  1. ステムと、光入射部が設けられたキャップと、を有するパッケージと、
    前記パッケージ内において前記ステム上に配置された光学ユニットと、を備え、
    前記光学ユニットは、
    前記光入射部から前記パッケージ内に入射した光を分光すると共に反射する分光部と、
    前記分光部によって分光されると共に反射された光を検出する光検出部を有する光検出素子と、
    前記分光部と前記光検出素子との間に空間が形成されるように前記光検出素子を支持する支持体と、を有し、
    前記支持体は、
    前記ステムと対向するように配置され、前記光検出素子が固定されたベース壁部と、
    前記ステムに対して立設されるように配置され、前記ベース壁部を支持する側壁部と、を含み、
    前記側壁部は、互いに対向する第1壁部及び第2壁部からなり、
    前記第1壁部と前記第2壁部とが対向する方向における前記第1壁部の幅は、前記第1壁部と前記第2壁部とが対向する方向における前記第2壁部の幅よりも大きい、分光器。
  2. ステムと、光入射部が設けられたキャップと、を有するパッケージと、
    前記パッケージ内において前記ステム上に配置された光学ユニットと、を備え、
    前記光学ユニットは、
    前記光入射部から前記パッケージ内に入射した光を分光すると共に反射する分光部と、
    前記分光部によって分光されると共に反射された光を検出する光検出部を有する光検出素子と、
    前記分光部と前記光検出素子との間に空間が形成されるように前記光検出素子を支持する支持体と、を有し、
    前記支持体は、
    前記ステムと対向するように配置され、前記光検出素子が固定されたベース壁部と、
    前記ステムに対して立設されるように配置され、前記ベース壁部を支持する側壁部と、を含み、
    前記側壁部は、互いに対向する第1壁部及び第2壁部からなり、
    前記第1壁部の内側端部を形成する第1側面には、前記第1側面に対して前記分光部が配置される側に突出する第1突出部が形成されている、分光器。
  3. 前記第2壁部の内側端部を形成する第2側面には、前記第2側面に対して前記分光部が配置される側に突出する第2突出部が形成されている、請求項2に記載の分光器。
  4. 前記第1突出部の突出幅は、前記第2突出部の突出幅よりも大きい、請求項3に記載の分光器。
  5. 前記分光部は、基板上に設けられることで、分光素子を構成しており、
    前記側壁部は、前記側壁部と前記基板との接触部の一部において、前記基板に接合されている、請求項1〜4のいずれか一項記載の分光器。
  6. 前記第1壁部と前記基板との接触部の面積は、前記第2壁部と前記基板との接触部の面積よりも大きく、
    前記第1壁部は、前記第1壁部と前記基板との接触部の少なくとも一部において、前記基板に接合されており、
    前記第2壁部は、前記第2壁部と前記基板との接触部において、前記基板に対して移動可能な状態となっている、請求項5記載の分光器。
  7. 前記第1壁部と前記基板との接触部の面積は、前記第2壁部と前記基板との接触部の面積よりも大きく、
    前記第1壁部は、前記第1壁部と前記基板との接触部において、前記基板に対して移動可能な状態となっており、
    前記第2壁部は、前記第2壁部と前記基板との接触部の少なくとも一部において、前記基板に接合されている、請求項5記載の分光器。
  8. 前記第1壁部と前記第2壁部とは、前記ステムと前記ベース壁部とが対向する方向から見た場合に、前記光検出部が前記分光部に対してずれている方向に平行な方向において互いに対向している、請求項1〜7のいずれか一項記載の分光器。
  9. 前記分光部は、基板上に設けられることで、分光素子を構成しており、
    前記第1壁部と前記第2壁部とは、前記ステムと前記ベース壁部とが対向する方向から見た場合に、前記光検出部が前記分光部に対してずれている方向に垂直な方向において互いに対向しており、
    前記側壁部は、前記側壁部と前記基板との接触部の少なくとも一部において、前記基板に接合されている、請求項1〜8のいずれか一項記載の分光器。
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