JP2018179153A - 接合体および接合方法 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に記載の発明は、金属製の第1部材の締結面に、金属製の第2部材の締結面を重ねて、両者を締結具により締結する締結構造である。第1部材および第2部材間に、研磨剤を含有させた研磨剤保持層が形成されている。第1部材および第2部材の締結状態において、一部を第1部材および第2部材の各表面に埋設するように、研磨剤が第1部材および第2部材に狭持されている。
特許文献2に記載の発明は、摩擦締結の締結部に挿入する締結補助部材と、締結補助部材を間に挟む2つ以上の被締結部材と、締結補助部材と被締結部材を接触させた状態で固定する固定部材と、からなる摩擦締結構造である。締結補助部材の表面は、酸化還元反応により溶融処理されている。
特許文献2に記載の発明では、締結補助部材の表面を酸化還元反応により溶融処理する必要があり、材質が限定されるとともに手間がかかる。
本発明に係る接合体は、第1部材と、前記第1部材に接合された第2部材と、前記第1、第2部材を締結固定する締結部材とを備えた接合体において、前記第1部材は、前記第2部材に接触する第1接合面を有し、前記第2部材は、前記第1部材に接触する第2接合面を有し、前記締結部材が前記第1部材と前記第2部材とを締結固定することで、前記第1接合面と前記第2接合面との間に真実接触部と隙間部とが生じており、前記隙間部には硬化性充填材が充填されており、前記第1接合面および前記第2接合面のうちの少なくとも一方に、当該接合面の外周縁に開口する排出溝が形成されていることを特徴とする。
以上から、前記接合体によれば、第1部材と第2部材とを簡便かつ強固に接合することができる。しかも、第1接合面と第2接合面との見かけの接触面積を増加させることなく、第1部材と第2部材との接合強度を高めることが可能になり、例えば、設計時の制約等でスペースが限られた構成などにおいて本発明を好適に採用することができる。
以上から、前記接合方法によれば、第1部材と第2部材とを簡便かつ強固に接合することができる。しかも、第1接合面と第2接合面との見かけの接触面積を増加させることなく、第1部材と第2部材との接合強度を高めることが可能になり、例えば、設計時の制約等でスペースが限られた構成などにおいて本発明を好適に採用することができる。
図1から図5に示すように、接合体10は、第1部材11と、第1部材11に接合された第2部材12と、第1、第2部材11、12を締結固定する締結部材13と、を備える。
締結部材13は、ボルト16と、ナット17と、を備えている。ボルト16の軸部は、第1部材11および第2部材12それぞれに形成された貫通孔18に挿通されている。貫通孔18は、第1部材11および第2部材12を、各部材11、12の板厚方向に貫通している。ボルト16の頭部とナット17とは、第1部材11および第2部材12を板厚方向に挟持する。
隙間部20には、硬化性充填材14が充填されている。硬化性充填材14は、前記隙間部20を充填している。硬化性充填材14は、第1接合面11aと第2接合面12aとの間の全域にわたって拡散されている。硬化性充填材14は、排出溝15の全域にわたって充填されている。
まず、第1接合面11aおよび第2接合面12aのうちの少なくとも一方に、硬化前の硬化性充填材14を塗布する塗布工程を実施する。その後、硬化前の硬化性充填材14を第1接合面11aと第2接合面12aとの間に挟み込む挟み込み工程を実施する。
以上により、第1部材11と第2部材12とが接合され、接合体10が形成される。
以上から、前記接合体10および前記接合方法によれば、第1部材11と第2部材12とを簡便かつ強固に接合することができる。しかも、第1接合面11aと第2接合面12aとの見かけの接触面積を増加させることなく、第1部材11と第2部材12との接合強度を高めることが可能になり、例えば、設計時の制約等でスペースが限られた構成などにおいて本発明を好適に採用することができる。
排出溝15が、前記平面視において格子状でなくてもよい。例えば排出溝15が、前記平面視において放射状に形成されていてもよい。
検証試験として、第1検証試験と第2検証試験とを実施した。第1検証試験では、排出溝15が真実接触面積に与える影響について検証した。第2検証試験では、排出溝15が接合強度に与える影響について検証した。なお、いずれの検証試験においても、第1部材11の第1接合面11aの粗さや第2部材12の第2接合面12aの粗さは、6.3s(JIS B 0601:2013における最大高さ粗さRz)となっている。ここで、第1接合面11aや第2接合面12aに排出溝15が形成されている場合、当該接合面11a、12aの粗さは、当該接合面11a、12aにおいて排出溝15が形成されていない部分の粗さを意味する。
第1検証試験では、比較例1〜3および実施例1の4つの接合体10を準備した。比較例1〜3および実施例1では、図1から図5に示す接合体10と比べて、排出溝15の有無、および硬化性充填材14の有無が、下記表1に示すように異なっている。
真実接触面積の計測には、各接合体の第1接合面11aの写真を画像処理した結果を用いた。各接合体の第1接合面11aの写真、およびその写真を画像処理した結果をそれぞれ図6から図9に示す。図6は比較例1、図7は比較例2、図8は比較例3、図9は実施例1を示す。図6から図9において、(a)はいずれも写真であり、(b)はいずれも画像処理した結果である。図6から図9において、真実接触部19は、他の部分(隙間部20、非真実接触部)よりも明るく表示されている。
比較例1の接合体における真実接触面積率は、1.12%であり、比較例2の接合体における真実接触面積率は、0.12%であった。これらから、排出溝15が無い場合、第1接合面11aと第2接合面12aとの間に硬化性充填材14を配置することで、真実接触面積率が約11%程度(=0.12%/1.12%)まで大きく低下することが確認された。
比較例3の接合体における真実接触面積率は、1.19%であり、実施例1の接合体における真実接触面積率は、1.00%であった。これらから、排出溝15が有る場合、第1接合面11aと第2接合面12aとの間に硬化性充填材14を配置しても、真実接触面積率が約84%程度(=1.00%/1.19%)に維持されることが確認された。なお以上では、第1部材11の第1接合面11aの粗さや第2部材12の第2接合面12aの粗さ(第1接合面11aや第2接合面12aにおいて排出溝15が形成されていない部分の粗さ)が6.3sとなっている場合について説明した。しかしながら、本発明は当該接合面11a、12aの粗さが6.3sの場合に限定されるものではないことは言うまでもない。
第2検証試験として、米国航空宇宙規格:NAS 3350/3354に記載された加速振動試験(いわゆるNAS試験)を実施した。第2検証試験では、図10および図11に示すような試験治具30および接合体40を使用した。
11 第1部材
11a 第1接合面
12 第2部材
12a 第2接合面
14 硬化性充填材
15 排出溝
19 真実接触部
20 隙間部
Claims (3)
- 第1部材と、
前記第1部材に接合された第2部材と、
前記第1、第2部材を締結固定する締結部材とを備えた接合体において、
前記第1部材は、前記第2部材に接触する第1接合面を有し、
前記第2部材は、前記第1部材に接触する第2接合面を有し、
前記締結部材が前記第1部材と前記第2部材とを締結固定することで、前記第1接合面と前記第2接合面との間に真実接触部と隙間部とが生じており、
前記隙間部には硬化性充填材が充填されており、
前記第1接合面および前記第2接合面のうちの少なくとも一方に、当該接合面の外周縁に開口する排出溝が形成されていることを特徴とする接合体。 - 前記排出溝が、前記第1接合面または前記第2接合面の平面視において格子状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の接合体。
- 第1部材と第2部材とを接合する接合方法において、
前記第1部材の第1接合面および前記第2部材の第2接合面のうちの少なくとも一方に、硬化前の硬化性充填材を塗布する塗布工程と、
前記塗布工程の後、前記硬化性充填材を前記第1接合面と前記第2接合面との間に挟み込む挟み込み工程と、
前記挟み込み工程の後、締結部材により前記第1、第2部材を締結固定する締結工程と、
前記締結工程を実施することで、前記第1接合面と前記第2接合面との間に真実接触部および隙間部を生じさせて前記隙間部に前記硬化性充填材を充填しながら、前記第1接合面と前記第2接合面との間から余分な前記硬化性充填材を排出する排出工程と、
前記締結工程および前記排出工程の後、前記硬化性充填材を硬化させる硬化工程とを備え、
前記排出工程の際、前記第1接合面および前記第2接合面のうちの少なくとも一方に、当該接合面の外周縁に向けて開口するように形成された排出溝を通して、前記第1接合面と前記第2接合面との間から前記硬化性充填材を排出することを特徴とする接合方法。
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