以下、情報システム等の2つの実施形態について、図面を参照して説明する。なお、各実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
なお、いずれの実施形態でも、ユーザ端末への解錠指示の入力に応じて、外部装置から解錠命令を受信し、第一キーに対して解錠命令を送付し、移動体の解錠を行う車載機器を含む情報システムについて説明する。
ただし、実施の形態1の情報システムでは、通常、外部装置がサーバ装置であり、車載機器は、ユーザ端末からサーバ装置を経由して解錠命令を受信するのに対し、実施の形態2の情報システムでは、外部装置がユーザ端末であり、車載機器は、ユーザ端末から直接、解錠命令を受信する点が異なる。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における情報システム100のブロック図である。情報システム100は、1または2以上の車載機器1、1または2以上の第一キー2、サーバ装置3、1または2以上のユーザ端末4、および1または2以上の第二キー5を備える。
1以上の車載機器1および1以上のユーザ端末4の各々は、例えば、LANやインターネット等のネットワーク、無線または有線の通信回線などを介して、サーバ装置3と通信可能に接続される。
車載機器1は、例えば、移動体に設けられる機器である。車載機器1は、通常、移動体の中に設けられるが、外部にあってもよく、移動体のどこに設けられても構わない。
移動体とは、例えば、車、バイク、船舶等、ユーザの運転で移動する乗り物の総称である。移動体は、例えば、キーレスエントリー機能を有する車であってもよい。この種の車は、例えば、ドアをロックするドアロック機構、およびドアロック機構を制御する制御回路を有し、ユーザが、物理的なキーをドアの鍵穴に挿入しなくても、スマートキーのボタン操作によって、ドアを施錠したり解錠したりできる。具体的には、スマートキーの施錠ボタンが押されると、スマートキーから施錠信号が送信され、車の制御回路は、施錠信号に応じてドアロック機構を制御し、ドアを施錠する。また、スマートキーの解錠ボタンが押されると、スマートキーから解錠信号が送信され、車の制御回路は、解錠信号に応じてドアロック機構を制御し、ドアを解錠する。
ただし、移動体は、例えば、スマートエントリー機能を有するものでもよいし、物理的なキーを利用するものでも構わない。スマートエントリー機能とは、スマートキーを携帯したユーザが移動体に近づいたりドアノブに触れたりするだけでだけで、ドアの解錠が行える機能である。また、キーレスエントリー機能等による解錠の対象は、ドアに限らず、例えば、エンジン等の駆動系や、ドアロック以外の制御系の電子的なロックでもよいし、車輪等の機械的なロックでもよく、広く解する。また、以下で、車載、車内、車外等と記す場合、対象を車に限定するものではなく、移動体全般と解する。
第一キー2は、移動体の解錠を行うキーである。第一キー2は、通常、車や船舶等の移動体のドアのロックの解錠を行うキーであるが、例えば、バイク等の移動体の制御系のロックを解錠するキーでもよいし、自転車等の移動体の車輪の機械的なロックを解錠するキーでもよく、その解錠の対象は問わない。
また、第一キー2は、例えば、移動体の施錠をも行うキーであってもよい。なお、第一キー2は、例えば、既存のスマートキーを用いて実現可能であるが、本情報システム100に専用のキーでもよい。また、かかる事項は、後述する第二キー5にも共通する。
ユーザ端末4は、移動体を利用するユーザの端末である。ユーザ端末4は、通常、ユーザによって携帯される携帯端末であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話機等であるが、そのタイプは問わない。ユーザ端末4は、ネットワークや通信回線等による接続に代えて、またはこれに代えて、Bluetooth(登録商標)やZigbee(登録商標)やNFC等の近距離無線通信で、車載機器1と接続されてもよい。
第一キー2は、通常、移動体の中に存在する。移動体の中に存在することは、通常、移動体の中に設けられることであるが、車内に単に置かれた状態でもよい。第一キー2は、例えば、移動体の中に設けられ、同じく移動体の中に設けられる車載機器1と、有線により接続されることは好適である。なお、有線により接続されることは、車載機器1に配線されることと同義である。ただし、車載機器1との接続は、無線による接続でもよい。
1以上の各第一キー2は、1以上の車載機器1のいずれか1つと、例えば、有線により接続される。ある車載機器1と接続された第一キーは、その車載機器1から送付される解錠命令を受け付け、その車載機器1が設けられた移動体のドアの解錠を行う解錠信号を送信する。なお、第一キーは、例えば、車載機器1から送付される施錠命令をも受け付け、ドアの施錠を行う施錠信号をも送信してもよい。
ただし、第一キー2は、移動体の外に存在してもよい。移動体の外に存在することは、例えば、移動体のボディの外面に、取り外し不可能に設けられることでもよい。
または、移動体の外に存在することは、例えば、移動体の保管場所に設けられることでもよい。保管場所とは、例えば、駐車設備であるが、移動体が保管される場所であればどこでもよい。駐車設備とは、移動体を駐車するための設備である。駐車設備は、例えば、車庫でもよいし、駐車場の1以上の各駐車スペースに設けられた車止め、看板、パーキングメータ等であるが、種類は問わない。このように、第一キー2は、移動体の近傍であれば、どこに存在してもよい。
1以上の各第二キー5は、1以上の第一キー2のいずれか1つと対になるキーである。対になることは、通常、同じ解錠信号を送信することであるが、例えば、同じ施錠信号を送信することでもよい。同じ解錠信号または同じ施錠信号とは、例えば、解錠または施錠の対象である一の移動体を識別する同じ移動体識別子を有することでもよい。移動体識別子とは、移動体を識別する情報であり、例えば、車体番号、ナンバープレートの番号、ID等であるが、移動体を識別し得る情報であれば何でもよい。ただし、対になることは、例えば、同じ移動体の解錠または施錠のうち1種類以上を行い得る物理的なキー構造を有することでもよい。
第一キー2が、例えば、移動体の中にあり、当該移動体に設けられた車載機器1に配線されていて、ユーザによる持ち出しはできないのに対し、第二キー5は、ユーザによる移動体の外への持ち出しが可能なキーであり、通常、移動体の中の予め決められた場所に収納されている。
車載機器1は、格納部11、受信部12、および処理部13を備える。受信部12は、解錠命令受信部121を備える。処理部13は、解錠命令送付部131、位置関係判断部132、第二キー判断部133、無効化部134、および近距離無線通信部135を備える。
第一キー2は、第一受付部21、および第一送信部22を備える。
サーバ装置3は、管理情報格納部31、サーバ受信部32、サーバ処理部33、およびサーバ送信部34を備える。サーバ受信部32は、解錠指示情報受信部321を備える。サーバ処理部33は、車載識別子取得部331、およびサーバ位置関係判断部332を備える。サーバ送信部34は、解錠命令送信部341を備える。
ユーザ端末4は、ユーザ格納部41、ユーザ受付部42、ユーザ送信部43、ユーザ受信部44、ユーザ処理部45、およびユーザ出力部46を備える。
第二キー5は、第一キー2と同様の構成を有していてもよい。すなわち、第二キー5は、例えば、第二受付部51、および第二送信部52を備える。
車載機器1を構成する格納部11は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、車載機器識別子などである。車載機器識別子とは、車載機器1を識別する情報である。車載機器識別子は、例えば、MACアドレスやIPアドレス等のアドレス、IDなどであるが、車載機器1が設けられる移動体を識別する移動体識別子でもよく、車載機器1を識別し得る情報であれば何でもよい。
受信部12は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、解錠命令などである。
解錠命令受信部121は、解錠命令を受信する。解錠命令とは、移動体の解錠の命令である。解錠命令は、通常、移動体のドアの解錠の命令である。解錠命令は、例えば、車載機器識別子を有することは好適である。ただし、解錠命令のデータ構造は問わない。
解錠命令受信部121は、通常、ユーザ端末4への解錠指示の入力に応じて、外部装置から解錠命令を受信する。解錠指示とは、移動体の解錠の指示である。解錠指示は、例えば、解錠に対応するフラグやIDなどであるが、その表現形式は問わない。解錠指示の入力とは、例えば、ディスプレイに表示された解錠ボタンの押下でもよいし、マイクロフォンを介した音声入力等でもよく、その態様は問わない。
外部装置とは、通常、サーバ装置3またはユーザ端末4である。外部装置がサーバ装置3である場合、例えば、ユーザ端末4が、解錠指示の入力を受け付け、当該ユーザ端末4を識別する端末識別子を有する解錠指示情報をサーバ装置3に送信する。解錠指示情報とは、移動体の解錠を指示する情報である。解錠指示情報は、解錠指示に加えて、例えば、送信元のユーザ端末4を識別する端末識別子、または解錠対象の移動体を識別する移動体識別子のうち一種類以上の識別子を有するが、そのデータ構造は問わない。サーバ装置3は、ユーザ端末4からの解錠指示情報を受信し、当該解錠指示情報が有する端末識別子と対になる車載機器識別子で識別される車載機器1に、解錠命令を送信してもよい。こうして、解錠命令受信部121は、サーバ装置3から解錠命令を受信する。端末識別子は、ユーザ端末4を識別する情報であるが、ユーザを識別する情報でも良い。端末識別子は、例えば、端末ID、MACアドレス、電話番号、ユーザID、メールアドレス等である。
または、外部装置がユーザ端末4である場合、解錠指示を受け付けたユーザ端末4は、例えば、車載機器1に直接、解錠命令を送信し、解錠命令受信部121は、ユーザ端末4からの解錠命令を受信する。
なお、解錠命令受信部121は、例えば、施錠命令をも受信してもよい。この場合における解錠命令受信部121の動作は、例えば、上記動作において、解錠を施錠に適宜読み替えたものでよい。
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、解錠命令送付部131、位置関係判断部132、第二キー判断部133、無効化部134、および近距離無線通信部135などの処理である。各種の処理には、フローチャートで説明する各種の判別なども含まれる。
解錠命令送付部131は、第一キー2に解錠命令を送付する。送付とは、有線により送信することである。解錠命令送付部131は、通常、解錠命令受信部121が解錠命令を受信した場合に、当該車載機器1に配線されている第一キー2に解錠命令を送付する。ただし、解錠命令送付部131は、解錠命令が受信されても、例えば、当該解錠命令が有する車載機器識別子が、格納部11に格納されている車載機器識別子と一致しない場合には、解錠命令を送付しないことは好適である。
解錠命令送付部131は、第一キー2への解錠命令の送付を、通常、ユーザ端末4と移動体との位置関係が、予め決められた条件を満たすほど近くに存在する位置関係である場合のみ実行する。ユーザ端末4と移動体との位置関係が、予め決められた条件を満たすほど近くに存在する位置関係であるか否かは、後述する位置関係判断部132が判断する。
すなわち、解錠命令送付部131は、例えば、位置関係判断部132が、ユーザ端末4と移動体との位置関係が予め決められた条件を満たすほど近くに存在する位置関係であると判断した場合に、第一キー2に解錠命令を送付してもよい。
または、解錠命令送付部131は、例えば、近距離無線通信部135がユーザ端末4と近距離無線通信を行えた場合に、第一キー2に解錠命令を送付してもよい。なお、近距離無線通信部135がユーザ端末4と近距離無線通信を行えたか否かは、例えば、近距離無線通信部135を構成する近距離無線通信モジュールから、近距離無線通信の可否を示す近距離無線通信可否情報を取得することで判断できる。
具体的には、上記近距離無線通信モジュールは、例えば、ユーザ端末4との間で近距離無線通信による接続を確立しことに応じて、当該ユーザ端末4を識別する端末識別子と、近距離無線通信可能に対応するフラグとを有する近距離無線通信可否情報を解錠命令送付部131に通知することは好適である。または、近距離無線通信モジュールは、例えば、ユーザ端末4との間で近距離無線通信を行っている期間、当該ユーザ端末4を識別する端末識別子を認識しており、解錠命令送付部131からの要求に応じて、当該端末識別子と、近距離無線通信可能に対応するフラグとを有する近距離無線通信可否情報を解錠命令送付部131に通知してもよい。
なお、施錠命令の送付は、例えば、処理部13の図示しない施錠命令送付部が行うと考えてもよいが、解錠命令送付部131が、例えば、第一キー2に施錠命令をも送付してもよい。この場合における解錠命令送付部131の動作は、例えば、上記動作において、解錠を施錠に適宜読み替えたものでよい。
位置関係判断部132は、ユーザ端末4と移動体との位置関係に関する判断を行う。具体的には、位置関係判断部132は、ユーザ端末4と移動体との位置関係が、予め決められた条件を満たすほど近くに存在する位置関係であるか否かを判断する。
ユーザ端末4と移動体との位置関係とは、ユーザ端末4と、移動体それ自体との位置関係に限らず、例えば、ユーザ端末4と、移動体に設けられた車載機器1との位置関係でもよいし、または、ユーザ端末4と、移動体が駐車される駐車施設との位置関係でもよい。なお、かかる事項は、後述するサーバ位置関係判断部332にも当てはまる。
位置関係判断部132は、通常、解錠命令受信部121が解錠命令を受信したとこに応じて、ユーザ端末4と移動体との位置関係が予め決められた条件を満たすほど近くに存在する位置関係であるか否かを判断する。なお、位置関係判断部132は、例えば、施錠命令が受信された場合にも、同様の判断を行ってもよい。ただし、位置関係判断部132がかかる判断を行うトリガは問わない。
位置関係判断部132は、かかる判断を、例えば、ネットワークの位置検出機能やGPS等を用いて行ってもよいし、または、近距離無線通信部135がユーザ端末4との間で近距離無線通信を行えるか否かにより行っても構わない。
ネットワークの位置検出機能を利用する場合、位置関係判断部132は、例えば、特定のAP識別子を保持しており、ユーザ端末4から直接、またはサーバ装置3を介して現在のAP識別子を取得して、保持している特定のAP識別子と、取得した現在のAP識別子とが対応するか否かで、かかる判断を行ってもよい。
AP識別子とは、アクセスポイント(以下、APと記す場合がある)を識別する情報である。AP識別子は、例えば、MACアドレス等のアドレスやIDなどであるが、APを識別し得る情報であれば種類は問わない。
特定のAP識別子とは、特定のAPを識別するAP識別子である。特定のAPとは、例えば、移動体の保管場所に対応するAPである。対応するAPとは、通常、保管場所に設けられた1以上のAPであるが、保管場所の近傍に存在する1以上のAPも含んでよい。
現在のAP識別子とは、ユーザ端末4が現時点で接続されているAPを識別するAP識別子である。ユーザ端末4は、例えば、接続しようとするAPから、当該APを識別するAP識別子を取得した後、当該APに接続されている期間、そのAP識別子を現在のAP識別子として保持している。
または、ネットワークの位置検出機能を利用する場合、位置関係判断部132は、例えば、車載機器1自身の現在のAP識別子と、ユーザ端末4の現在のAP識別子とを取得して、当該2つの現在のAP識別子が対応するか否かで、かかる判断を行ってもよい。
GPSを利用する場合、例えば、ユーザ端末4がGPSを利用して位置情報を取得する機能を有しており、位置関係判断部132は、ユーザ端末4から直接、またはサーバ装置3を介して、当該ユーザ端末4の端末位置情報を取得する。また、位置関係判断部132は、保管場所の位置情報を保持しており、保持している位置情報と、取得した位置情報とを用いて、保管場所とユーザ端末4との間の距離を算出し、算出した距離が閾値より小さい又は以下であるか否かによって、上記のような判断を行ってもよい。
または、GPSを利用する場合、例えば、位置関係判断部132は、例えば、車載機器1自身の位置情報と、ユーザ端末4の位置情報とを取得して、当該2つの位置情報間の位置関係が、予め決められた条件を持たすほど近い位置関係であるか否かにより、かかる判断を行ってもよい。なお、車載機器1の位置情報は、通常、当該車載機器1が設けられた移動体の位置情報と同じであり、以下では、移動体位置情報と記す場合がある。
なお、例えば、解錠命令送付部131が、近距離無線通信部135がユーザ端末4と近距離無線通信を行えた場合に、第一キー2に解錠命令を送付する構成では、位置関係判断部132は、車載機器1の構成要素群から除外されてもよい。
また、かかる判断は、例えば、ユーザ端末4で行われてもよいし、サーバ装置3で行われても構わない。詳細は後述するが、例えば、サーバ装置3において、サーバ位置関係判断部332が、ユーザ端末4と移動体との位置関係が予め決められた条件を満たすほど近くに存在する位置関係であるか否かの判断を行い、条件を満たすほど近くに存在する位置関係であると判断した場合に、車載識別子取得部331が取得した車載機器識別子で識別される車載機器1に、当該車載機器識別子を有する解錠命令を送信する動作を行う場合にも、位置関係判断部132は、車載機器1の構成要素群から除外されても構わない。
第二キー判断部133は、第二キー5が予め決められた場所に存在するか否かを判断する。予め決められた場所とは、例えば、移動体の中、移動体の中の予め決められた場所である。移動体の中の予め決められた場所は、例えば、車載機器1に配線されたキーボックス、ダッシュボードである。第二キー判断部133は、第二キー5が予め決められた場所に存在するか否かの判断を、例えば、その場所またはその場所の近傍に設けられたセンサからの信号を用いて行ってもよい。センサは、例えば、赤外線センサ、重量センサ、接触センサ等であるが、イメージセンサでもよく、種類は問わない。また、第二キー5が、例えば、スマートキーである場合、第二キー判断部133は、公知の技術を用いて、第二キー5が移動体の中に存在するか否かが判断可能である。
キーボックスは、例えば、第二キー5が収納される収納部と、収納部に設けられた赤外線センサもしくは接触センサ、またはキーボックスの底面の下に設けられた重量センサとを有する。
赤外線センサは、例えば、赤外線を発する発光部、および発光部からの赤外線を受光する受光部を有する。発光部および受光部は、例えば、収納部内の互いに対向する位置に設けられる。受光部は、収納部に第二キー2が収納されている状態では、赤外線を受光できないが、第二キー2が取り出されると、赤外線を受光できるようになる。赤外線センサは、例えば、受光部による受光の可否を示す信号を送信してもよい。第二キー判断部133は、赤外線センサからの信号が、受光不可能を示す場合は、第二キー5がキーボックス内に存在すると判断し、受光可能を示す場合は、第二キー5はキーボックス内に存在しないと判断することができる。
キーボックス下の重量センサは、例えば、キーボックスの重量を検知し、検知した重量を示す信号を送信してもよい。第二キー判断部133は、例えば、閾値を保持ており、重量センサからの信号が、閾値より大または閾値以上を示す場合は、第二キー5がキーボックス内に存在すると判断し、閾値以下または閾値より小を示す場合は、第二キー5はキーボックス内に存在しないと判断することができる。なお、閾値は、例えば、キーボックス自体の重量よりも大きく、キーボックスと第二キー5との合計重量よりも小さい値(例えば、キーボックスの重量に、第二キー5の重量の半分を加えた値など)であればよい。
接触センサは、例えば、収納部の内面に設けられ、第二キー2等の物体と接触している接触状態、または接触していない非接触状態のうちいずれかを示す信号を送信してもよい。第二キー判断部133は、接触センサからの信号が、接触状態を示す場合は、第二キー5がキーボックス内に存在すると判断し、非接触状態を示す場合は、第二キー5はキーボックス内に存在しないと判断することができる。
または、キーボックスは、例えば、収納部を有し、移動体の中の、当該収納部を撮影可能な位置にイメージセンサが設けられており、第二キー判断部133は、このイメージセンサからの画像信号を処理することで、キーボックス内に第二キー5が存在するか否かを判断することも可能である。
無効化部134は、第二キー判断部133が、第二キー5が予め決められた場所に存在しないと判断した場合、第一キー2を無効化する。無効化とは、第一キー2が動作しないようにすることである。無効化部134は、結果として、第一キー2が動作しなければ良く、その方法は問わない。無効化部134は、例えば、第一キー2の電源をOFFにすることにより、第一キー2を無効化する。無効化部134は、例えば、第一キー2から出力される信号が予め決められた領域外に出ないようにする。
例えば、ユーザ端末4の操作により、第一キー2を介して移動体が解錠され、移動体の中のキーボックスから第二キー5が取り出されたことで、第一キー2が無効化された後は、移動体の施錠または解錠のうち1種類以上は、第二キー5を用いて行われることになる。第二キー5を車外に持ち出したユーザは、通常、第二キー5を用いて移動体の施錠を行う。ただし、施錠は、例えば、第二キー5が予め決められた場所に存在しない状態でドアが閉じられたことに応じて、自動的に行われてもよい。
その後、ユーザは、第二キー5を用いて移動体の解錠を行い、車内に入る。第二キー5が予め決められた場所に存在しない期間は、第一キー2が機能しないので、前述のようなユーザ端末4を利用した解錠は、通常、行えない。移動体を利用し終えたユーザが、移動体を保管場所に停車させ、移動体内のキーボックスに第二キー5を戻すと、処理部13によって第一キー2が有効化され、ユーザ端末4を利用した第一キー2による解錠または施錠のうち1種類以上が行えるようになる。
近距離無線通信部135は、ユーザ端末4との間で、近距離無線通信手段による通信を行う。近距離無線通信手段とは、例えば、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信モジュールであるが、そのタイプは問わない。なお、車載機器1とユーザ端末4との間で、ネットワーク等による通信が行える構成では、近距離無線通信部135は、車載機器1の構成要素群から省略してよいが、ネットワーク等による通信との併存も可能である。
第一キー2を構成する第一受付部21は、解錠命令を受け付ける。第一受付部21は、通常、車載機器1から送付される解錠命令を受け付ける。第一受付部21は、例えば、有線により、車載機器1から送付される解錠命令を受け付けることは好適である。ただし、第一受付部21は、車載機器1から送付される解錠命令を、例えば、無線通信手段により受信してもよいし、近距離無線通信手段により受信しても構わない。無線通信手段とは、例えば、NIC(Network interface controller)やネットワークカード等の無線通信モジュールであるが、そのタイプは問わない。
なお、第一受付部21は、例えば、施錠命令をも受け付けてもよい。その場合における第一受付部21の動作は、例えば、上記動作において、解錠を施錠に適宜読み替えたものでよい。
また、例えば、第一キー2が、解錠ボタンまたは施錠ボタンのうち1種類以上の物理的なボタンを有する場合、第一受付部21は、解錠ボタンの押下による解錠命令を受け付けてもよいし、施錠ボタンの押下による施錠命令を受け付けてもよい。解錠ボタン等の押下は、例えば、移動体の中の第一キー2の近傍に設けられたロボット(図示しない)が行ってもよい。ロボットは、第一キー2と同様、車載機器1に配線されていてもよい。ロボットは、例えば、アーム機構、およびアーム制御回路を有していてもよい。詳しくは、第一キー2が解錠ボタンのみを有する場合、アーム機構は、例えば、解錠ボタンに対応して設けられるアーム、および当該アームを駆動するモータを有し、当該アームで解錠ボタンを押下し得るように構成されてもよい。アーム制御回路は、車載機器1からの解錠命令に応じて、アーム機構を制御し、解錠ボタンを押下してもよい。また、第一キー2が施錠ボタンをも有する場合、アーム機構は、例えば、施錠ボタンに対応して設けられる第二アーム、および第二アームを駆動する第二モータをさらに有し、第二アームで施錠ボタンを押下し得るように構成されてもよい。アーム制御回路は、車載機器1からの施錠命令に応じて、アーム機構を制御し、施錠ボタンを押下してもよい。
第一送信部22は、解錠信号を送信する。開錠信号とは、移動体を解錠する信号であり、通常、移動体のドアの解錠を行う信号である。
第一送信部22は、例えば、移動体識別子を保持しており、第一受付部21が解錠命令を受け付けた場合に、当該移動体識別子を有する解錠信号を送信することは好適である。
第一送信部22は、かかる解錠信号を、例えば、ドアロック制御回路に送信してもよい。ドアロック制御回路は、第一キー2からの解錠信号を受信し、ドアロック機構を制御して、ドアを解錠する。ドアロック制御回路は、例えば、移動体識別子を保持しており、受信した解錠信号が有する移動体識別子が、保持している移動体識別子と対応する場合はドアを解錠し、対応しない場合はドアを解錠しないことは好適である。ただし、解錠信号の送信先は問わない。
なお、第一送信部22は、例えば、施錠信号をも送信してよい。その場合における第一送信部22の動作は、例えば、上記動作において、解錠を施錠と適宜読み替えたものでよい。
サーバ装置3を構成する管理情報格納部31には、1以上の管理情報が格納される。なお、以下では、格納されている1以上の管理情報を、管理情報群と総称する場合もある。
管理情報とは、車載機器1とユーザ端末4との組を管理するための情報である。車載機器1とユーザ端末4との組とは、一の移動体に設けられる車載機器1と、当該一の移動体を利用するユーザのユーザ端末4との組である。
管理情報は、例えば、車載機器1を識別する車載機器識別子と、当該車載機器1と組になるユーザ端末4を識別する端末識別子とを有する。管理情報は、さらに、例えば、移動体位置情報または端末位置情報のうち1種類以上の位置情報をも有することは好適である。移動体位置情報とは、車載機器1に関する位置を示す位置情報である。車載機器1に関する位置とは、車載機器1の位置でもよいし、車載機器1が設けられた移動体の位置でもよい。端末位置情報とは、ユーザ端末4の位置を示す情報である。位置情報は、例えば、緯度・経度等の座標でもよいし、AP識別子でもよく、そのデータ構造は問わない。
サーバ受信部32は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、解錠指示情報などである。
解錠指示情報受信部321は、解錠指示情報を受信する。解錠指示情報受信部321は、通常、ユーザ端末4から、当該ユーザ端末4を識別する端末識別子を有する解錠指示情報を受信する。
なお、解錠指示情報受信部321は、例えば、施錠指示情報をも受信してもよい。その場合における解錠指示情報受信部321の動作は、例えば、上記動作において、解錠を施錠と適宜読み替えたものでよい。
サーバ処理部33は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、車載識別子取得部331、サーバ位置関係判断部332などの処理である。各種の処理には、例えば、フローチャートで説明する判別等も含まれる。
車載識別子取得部331は、車載機器識別子を取得する。車載識別子取得部331は、通常、解錠指示情報受信部321が受信した解錠指示情報が有する端末識別子と対になる車載機器識別子を、管理情報格納部31から取得する。
サーバ位置関係判断部332は、ユーザ端末4と移動体との位置関係に関する判断を行う。具体的には、サーバ位置関係判断部332は、ユーザ端末4と移動体との位置関係が、予め決められた条件を満たすほど近くに存在する位置関係であるか否かを判断する。
サーバ位置関係判断部332は、例えば、解錠指示情報受信部321が解錠指示情報を受信し、車載識別子取得部331が、受信された解錠指示情報が有する端末識別子と対になる車載機器識別子を取得したことに応じて、当該端末識別子で識別されるユーザ端末4と、当該車載機器識別子で識別される車載機器1との位置関係に関する判断を行うことは好適である。
サーバ位置関係判断部332は、通常、上記のようなユーザ端末4と移動体との位置関係が、予め決められた条件を満たすほど近くに存在する位置関係であるか否かを判断する。条件とは、例えば、距離条件、または時間条件である。距離条件とは、例えば、ユーザ端末4から移動体までの距離が、閾値よりも小、または閾値以下であることであってもよい。時間条件とは、例えば、ユーザ端末4を持ったユーザが移動体の置かれた場所に到着するまでの時間が、閾値よりも小、または閾値以下であることであってもよい。
または、サーバ位置関係判断部332は、かかる位置関係を、例えば、ユーザ端末4およびこれと組になる車載機器1の間で近距離無線通信が行えるか否かにより判断してもよいし、または、ネットワークの位置検出機能やGPS等を利用して取得される位置情報を用いて判断しても構わない。
なお、ユーザ端末4およびこれと組になる車載機器1の間で近距離無線通信が行えるか否かは、例えば、ユーザ端末4または車載機器1のうち1種類以上の装置の近距離無線通信モジュールから、近距離無線通信の可否を示す近距離無線通信可否情報を取得することで判断できる。
具体的には、例えば、車載機器1の近距離無線通信モジュールは、ユーザ端末4との間で近距離無線通信による接続を確立しことに応じて、当該ユーザ端末4を識別する端末識別子を処理部13に通知し、処理部13が、通知された端末識別子と、近距離無線通信可能に対応するフラグとを有する近距離無線通信可否情報をサーバ装置4に送信することは好適である。または、車載機器1の近距離無線通信モジュールは、例えば、ユーザ端末4との間で近距離無線通信を行っている期間、当該ユーザ端末4を識別する端末識別子を認識しており、処理部13が、サーバ位置関係判断部332からの要求に応じて、当該端末識別子を近距離無線通信モジュールから取得し、取得した端末識別子と、近距離無線通信可能を示すフラグとを有する近距離無線通信可否情報をサーバ位置関係判断部332に送信してもよい。または、ユーザ端末4側で、同様の動作が行われてもよい。
サーバ受信部32は、ユーザ端末4または車載機器1のうち1種類以上の装置からの上記近距離無線通信可否情報を受信し、サーバ処理部33は、受信された近距離無線通信可否情報を管理情報格納部31に蓄積する。サーバ位置関係判断部332は、例えば、管理情報格納部31に格納されている1以上の近距離無線通信可否情報の集合である近距離無線通信管理情報を用いて、ユーザ端末4と移動体との位置関係が、予め決められた条件を満たすほど近くに存在する位置関係であるか否かを、1以上のユーザ端末4ごとに判断することは好適である。
なお、解錠命令送付部131は、例えば、第一キー2に施錠命令をも送付してもよい。この場合における解錠命令送付部131の動作は、例えば、上記動作において、解錠を施錠に適宜読み替えたものでよい。
また、ネットワークの位置検出機能を利用する場合、1以上の各ユーザ端末4は、現時点で接続されているアクセスポイントのAP識別子を当該アクセスポイントから取得し、端末識別子と対にサーバ装置3に送信する機能を有する。サーバ位置関係判断部332は、各ユーザ端末4から、端末識別子と対にAP識別子を受信し、受信したAP識別子を端末識別子に対応付けて、管理情報格納部31に蓄積する。
また、サーバ位置関係判断部332は、例えば、特定AP情報を保持している。特定AP情報とは、車載機器識別子と、前述した特定のAP識別子との対の集合である。
サーバ位置関係判断部332は、一の車載機器1およびこれと組になるユーザ端末4の位置関係を、例えば、管理情報格納部31に格納されている1以上の管理情報のうち、当該ユーザ端末4を識別する端末識別子を有する管理情報に含まれるAP識別子が、保持している特定AP情報のうち、当該車載機器1を識別する車載機器識別子と対になるAP識別子と一致するか否かで、判断してもよい。
さらに、GPSを利用する場合、位置関係判断部132は、例えば、保管場所情報を保持している。保管場所情報とは、車載機器識別子と、当該車載機器識別子で識別される車載機器1が設けられた移動体の保管場所の位置情報との対の集合である。位置関係判断部132は、GPSを利用して、一のユーザ端末4の位置情報を取得する一方、管理情報格納部31から、当該ユーザ端末4を識別する端末識別子と対になる機器識別子を取得する。そして、取得した位置情報と、保持している保管場所情報のうち、取得した機器識別子と対になる位置情報とを用いて、ユーザ端末4と保管場所との間の距離を算出し、算出した距離が閾値より小さい又は以下であるか否かで、判断してもよい。
解錠命令送信部341は、解錠命令を送信する。解錠命令送信部341は、通常、車載識別子取得部331が取得した車載機器識別子で識別される車載機器1に、解錠命令を送信する。解錠命令送信部341は、車載識別子取得部331が取得した車載機器識別子で識別される車載機器1に、例えば、当該車載機器識別子を有する解錠命令を送信することは好適である。
解錠命令送信部341は、例えば、サーバ位置関係判断部332が、ユーザ端末4と移動体との位置関係が予め決められた条件を満たすほど近くに存在する位置関係であると判別した場合に、車載識別子取得部331が取得した車載機器識別子で識別される車載機器1に、当該車載機器識別子を有する解錠命令を送信することは、より好適である。
ただし、解錠命令送信部341は、例えば、ユーザ端末4と車載機器1との間で、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信手段による通信が行えた場合に、車載識別子取得部331が取得した車載機器識別子で識別される車載機器1に、当該車載機器識別子を有する解錠命令を送信してもよい。なお、解錠命令送信部341がかかる動作を行う場合、サーバ装置3は、サーバ位置関係判断部332を備えていなくてもよい。
ユーザ端末4を構成するユーザ格納部41は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、端末識別子などである。
ユーザ受付部42は、各種の情報を受け付ける。各種の情報とは、例えば、解錠指示などである。ユーザ受付部42は、例えば、ユーザ出力部46が指示入力画面を出力した場合に、当該指示入力画面に含まれる解錠ボタンの押下による解錠指示を、タッチパネル等の入力デバイスを介して受け付ける。
なお、ユーザ受付部42は、例えば、施錠指示も受け付けてよい。その場合におけるユーザ受付部42の動作は、例えば、上記動作において、解錠を施錠に適宜読み替えたものでよい。
また、ユーザ受付部42は、例えば、予約指示も受け付けてよい。予約指示とは、移動体の予約の指示である。予約指示は、例えば、ユーザ識別子、移動体識別子、日時情報などを有する。ユーザ識別子とは、ユーザを識別する情報である。ユーザ識別子は、例えば、電話番号、メールアドレス、住所・氏名、IDなどでもよいし、ユーザが保有するユーザ端末4を識別する端末識別子でもよく、ユーザを識別し得る情報であれば何でもよい。移動体識別子は、当該ユーザが利用する移動体の識別子である。日時情報とは、当該ユーザが当該移動体を利用する日時に関する情報である。日時情報は、例えば、年月日と、時間帯情報とを有する。時間帯情報とは、時間帯を示す情報である。時間帯情報は、例えば、午前、午後でもよいし、利用開始時刻および時間の組でもよいし、IDでもよく、その表現形式は問わない。ただし、予約指示のデータ構造は問わない。
ユーザ送信部43は、各種の情報を送信する。各種の情報とは、例えば、解錠指示情報、解錠命令などである。ユーザ送信部43は、通常、解錠指示情報をサーバ装置3に送信する。ユーザ送信部43は、ユーザ受付部42が解錠指示を受け付けたことに応じて、例えば、ユーザ格納部41に格納されている端末識別子を有する解錠指示情報を、サーバ装置3に送信することは好適である。
ただし、ユーザ送信部43は、解錠命令を車載機器1に送信してもよい。ユーザ送信部43は、例えば、近距離無線通信部135が車載機器1と近距離無線通信を行っている期間に、ユーザ受付部42が解錠指示を受け付けたことに応じて、当該車載機器1を識別する車載機器識別子を有する解錠命令を、当該車載機器1に送信することは好適である。
ユーザ受信部44は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、解錠命令であってもよい。ユーザ受信部44は、例えば、ユーザ送信部43が解錠指示をサーバ装置3に送信したことに応じて、サーバ装置3から解錠命令を受信してもよい。
なお、ユーザ送信部43は、例えば、施錠指示情報、施錠命令なども送信してよい。その場合におけるユーザ送信部43の動作は、例えば、上記動作において、解錠を施錠に適宜読み替えたものでよい。
ユーザ処理部45は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、フローチャートで説明する各種の判別などである。
ユーザ出力部46は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、指示入力画面などである。指示入力画面とは、解錠指示等の指示を入力するための画面である。指示入力画面は、例えば、解錠ボタンを有する。なお、指示入力画面は、例えば、施錠ボタンも有していてよい。
また、指示入力画面は、例えば、予約指示を入力するためのインターフェースも有することは好適である。インターフェースとは、例えば、予約管理表、各種のボタンまたは入力欄等であってもよい。予約管理表とは、1以上の移動体の予約状況を、年月日および時間帯ごとに示す情報である。各種のボタンとは、例えば、所望の移動体を選択するための移動体選択ボタン、所望の年月日および時間帯を選択するための日時選択ボタン等である。入力欄とは、移動体識別子や日時等をキーボード等で手入力するための欄である。ただし、指示入力画面の構成は問わない。
ユーザ出力部46は、例えば、指示入力画面を構成するための画面構成情報を保持しており、画面構成情報を用いて指示入力画面を構成し、ディスプレイを介して出力する。
画面構成情報は、例えば、画像、文字列、レイアウト情報などを有する。画像とは、例えば、解錠ボタン等の画像である。文字列とは、例えば、画像に対応付いた“解錠”等の文字列である。レイアウト情報とは、購入画面内における画像や文字列の配置を示す情報である。ただし、画面構成情報のデータ構造は問わない。また、画面構成情報は、例えば、サーバ装置3によって保持されており、ユーザ出力部46が指示入力画面を構成する際に、サーバ装置3から取得してもよく、その所在は問わない。
ユーザ出力部46は、指示入力画面を、例えば、NIC等の無線通信手段がアクセスポイントを介してネットワークに接続され、サーバ装置3と通信可能となったことに応じて、出力してもよい。または、ユーザ出力部46は、指示入力画面を、例えば、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信手段を介して車載機器1と通信可能になったことに応じて、出力してもよい。ただし、指示入力画面は、例えば、ユーザ端末4もしくはプログラムの起動に応じて出力されてもよいし、所定のユーザ操作に応じて出力されてもよく、その出力のトリガは問わない。
なお、サーバ装置3の管理情報格納部31には、1以上の移動体の予約状況を示す予約管理情報が格納されており、ユーザ処理部45は、例えば、ユーザ受付部42が予約の開始の指示である予約開始指示を受け付けたことに応じて、サーバ装置3から予約管理情報を取得し、ユーザ出力部46は、取得された予約管理情報と、保持している画面構成情報を用いて、予約指示を入力する指示入力画面を構成し、ディスプレイを介して出力することは好適である。
第二キー5を構成する第二受付部51は、解錠命令を受け付ける。ただし、第一キー2を構成する第一受付部21が、通常、車載機器1から送付される解錠命令を受け付けるのに対して、第二受付部が受け付けるのは、例えば、物理的な解錠キーの押下による解錠命令である。ただし、第二受付部は、車載機器1から送付される解錠命令を受け付ける機能をも有していてよいし、第一受付部21もまた、物理的な解錠キーの押下による解錠命令の受け付け機能をも有していて構わない。
なお、第二受付部51は、例えば、施錠命令をも受け付けてもよい。その場合における第二受付部51の動作は、例えば、上記動作において、解錠を施錠に適宜読み替えたものでよい。
第二送信部52は、解錠信号を送信する。第二送信部の機能は、第一受付部21と同じでよい。すなわち、第二送信部は、例えば、当該第二キー5と対になる第一キー2の第一送信部22が保持しているものと同じ移動体識別子を保持しており、第二受付部が解錠命令を受け付けた場合に、当該移動体識別子を有する解錠信号をドアロック制御回路に送信する。ドアロック制御回路は、第二キー5からの解錠信号を受信し、前述と同様の動作を行う。
なお、第二送信部52は、例えば、施錠命令の送信も行ってもよい。その場合における第二送信部52の動作は、例えば、上記動作において、解錠を施錠に適宜読み替えたものでよい。また、第二送信部52は、例えば、予約開始指示、予約指示等の送信も行うことは好適である。
格納部11、管理情報格納部31、およびユーザ格納部41は、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリといった不揮発性の記録媒体が好適であるが、RAMなど揮発性の記録媒体でも実現可能である。
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、ネットワークや通信回線や近距離無線通信等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。入力デバイスは、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等、何でもよい。
受信部12、解錠命令受信部121、サーバ受信部32、解錠指示情報受信部321、およびユーザ受信部44、ならびに処理部13の受信機能は、通常、有線または無線の通信モジュール(例えば、ネットワークカードやモデム等の通信モジュール等)で実現されるが、例えば、Bluetooth(登録商標)やZigbee(登録商標)やNFC等の近距離無線通信モジュールで実現されてもよいし、放送を受信する手段(例えば、放送受信モジュール)で実現されてもよい。
なお、実施の形態2に記載の受信部12a、解錠命令受信部121aは、通常、近距離無線通信モジュールで実現されるが、有線または無線の通信モジュールで実現されてもよい。
処理部13、解錠命令送付部131、位置関係判断部132、第二キー判断部133、無効化部134、サーバ処理部33、車載識別子取得部331、サーバ位置関係判断部332、およびユーザ処理部45は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。ただし、処理手順は、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
近距離無線通信部135は、通常、近距離無線通信モジュールで実現される。
第一受付部21、ユーザ受付部42、および第二受付部51は、入力デバイスを含むと考えても、含まないと考えてもよい。第一受付部21等は、入力デバイスのドライバーソフトによって、または入力デバイスとそのドライバーソフトとで実現され得る。
処理部13の受信機能、および第一受付部21の受信機能は、無線通信モジュール、または近距離無線通信モジュールで実現される。
第一送信部22、サーバ送信部34、解錠命令送信部341、ユーザ送信部43、および第二送信部52は、通常、有線または無線の通信モジュールで実現されるが、近距離無線通信モジュールで実現されてもよい。
なお、実施の形態2に記載のユーザ送信部43aは、通常、近距離無線通信モジュールで実現されるが、有線または無線の通信モジュールで実現されてもよい。
ユーザ出力部46は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えてもよい。ユーザ出力部46は、出力デバイスのドライバーソフトによって、または出力デバイスとそのドライバーソフトとで実現され得る。
次に、情報システム100の動作について、図2〜図4のフローチャートを用いて説明する。なお、既出の事項に関する説明は、省略または簡略化している。
図2は、車載機器1の動作を説明するフローチャートである。
(ステップS201)処理部13は、解錠命令受信部121が解錠命令を受信したか否かを判別する。解錠命令受信部121は、通常、ユーザ端末4への解錠指示の入力に応じて、サーバ装置3またはユーザ端末4から解錠命令を受信する。解錠命令受信部121が解錠命令を受信した場合はステップS202に進み、受信していない場合はステップS204に進む。
(ステップS202)位置関係判断部132は、ユーザ端末4と移動体との位置関係が、予め決められた条件を満たすほど近くに存在する位置関係であるか否かを、例えば、ネットワークの位置検出機能やGPS等を用いて、または、近距離無線通信部135がユーザ端末4との間で近距離無線通信を行えるか否かにより、判断する。
ユーザ端末4と移動体との位置関係が、予め決められた条件を満たすほど近くに存在する位置関係であると判断された場合はステップS203に進み、そうでないと判断された場合はステップS201に戻る。
(ステップS203)解錠命令送付部131は、第一キー2に解錠命令を送付する。その後、ステップS201に戻る。
(ステップS204)第二キー判断部133は、第二キー5が予め決められた場所に存在するか否かを判断する。予め決められた場所は、例えば、車内のキーボックスであり、第二キー判断部133は、このキーボックスに設けられたセンサからの信号を用いて、かかる判断を行ってもよい。第二キー5が予め決められた場所に存在すると判断された場合はステップS205に進み、存在しないと判断された場合はステップS206に進む。
(ステップS205)無効化部134は、第一キー2を無効化する。その後、ステップS201に戻る。
(ステップS206)処理部13は、第一キー2が無効であるか否かを判別する。第一キー2が無効である場合はステップS207に進み、無効でない場合はステップS201に戻る。
(ステップS207)処理部13は、第一キー2を有効化する。その後、ステップS201に戻る。
なお、サーバ装置3において、サーバ位置関係判断部332がユーザ端末4と移動体との位置関係に関する判断を行う場合には、図2のフローチャートからステップS202を省略してもよい。
また、図2のフローチャートでは省略しているが、処理部13等は、施錠命令の受信および送付に関する処理も行ってよい。
また、図2のフローチャートにおいて、車載機器1の電源オンやプログラムの起動に応じて処理が開始し、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。ただし、処理の開始または終了のトリガは問わない。
図3は、サーバ装置3の動作を説明するフローチャートである。
(ステップS301)サーバ処理部33は、解錠指示情報受信部321が解錠指示情報を受信したか否かを判別する。解錠指示情報受信部321は、通常、ユーザ端末4から、当該ユーザ端末4を識別する端末識別子を有する解錠指示情報を受信する。解錠指示情報受信部321が解錠指示情報を受信した場合はステップS302に進み、受信していない場合はステップS301に戻る。
(ステップS302)車載識別子取得部331は、解錠指示情報受信部321が受信した解錠指示情報が有する端末識別子と対になる車載機器識別子を、管理情報格納部31から取得する。管理情報格納部31には、車載機器識別子と端末識別子と移動体位置情報との組の集合である管理情報群が格納されており、車載識別子取得部331は、受信された解錠指示情報が有する端末識別子と対になる車載機器識別子を、管理情報群を用いて取得できる。
(ステップS303)サーバ位置関係判断部332は、ユーザ端末4と移動体との位置関係が、予め決められた条件を満たすほど近くに存在する位置関係であるか否かを、例えば、ネットワークの位置検出機能やGPS等を用いて判断する。または、サーバ位置関係判断部332は、例えば、ユーザ端末4およびこれと組になる車載機器1との間で近距離無線通信を行えるか否かにより、かかる判断を行ってもよい。具体的な判断方法は、前述したので繰り返さない。
(ステップS304)解錠命令送信部341は、車載識別子取得部331が取得した車載機器識別子で識別される車載機器1に、解錠命令を送信する。
なお、車載機器1において、解錠命令送付部131が、近距離無線通信部135がユーザ端末4と近距離無線通信を行えた場合に、第一キー2に解錠命令を送付する場合、または、位置関係判断部132がユーザ端末4と移動体との位置関係に関する判断を行う場合には、図3のフローチャートからステップS303を省略してもよい。
また、図3のフローチャートでは省略しているが、サーバ処理部33等は、施錠指示情報の受信および施錠命令の送信に関する処理も行ってよい。また、サーバ処理部33等は、例えば、予約指示の受信、予約管理情報の送信等に関する処理も行うことは好適である。
また、図3のフローチャートにおいて、サーバ装置3の電源オンやプログラムの起動に応じて処理が開始し、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。ただし、処理の開始または終了のトリガは問わない。
図4は、ユーザ端末4の動作を説明するフローチャートである。
(ステップS401)ユーザ出力部46は、指示入力画面を出力するか否かを判断する。ユーザ出力部46は、例えば、当該ユーザ端末4もしくはプログラムが起動されたことに応じて、指示入力画面を出力すると判断してもよい。または、ユーザ出力部46は、例えば、無線通信手段がアクセスポイントを介してネットワークに接続され、サーバ装置3と通信可能となった場合や、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信手段を介して車載機器1と通信可能になった場合に、指示入力画面を出力すると判断してもよい。さらに、ユーザ出力部46は、所定のユーザ操作に応じて、指示入力画面を出力すると判断しても構わない。
指示入力画面を出力すると判断された場合はステップS402に進み、出力しないと判断された場合はステップS401に戻る。
(ステップS402)ユーザ出力部46は、指示入力画面を構成するための画面構成情報を保持しており、この画面構成情報を用いて指示入力画面を構成し、ディスプレイを介して出力する。
(ステップS403)ユーザ処理部45は、ユーザ受付部42が解錠指示を受け付けたか否かを判別する。ユーザ受付部42は、例えば、ディスプレイに表示された指示入力画面に含まれる解錠ボタンの押下による解錠指示を、タッチパネル等の入力デバイスを介して受け付ける。ユーザ受付部42が解錠指示を受け付けた場合はステップS404に進み、受け付けていない場合はステップS403に戻る。
(ステップS404)ユーザ送信部43は、ユーザ格納部41に格納されている端末識別子を有する解錠指示情報を、サーバ装置3に送信する。
なお、ステップS404において、ユーザ送信部43は、端末識別子を有する解錠指示情報をサーバ装置3に送信したが、例えば、近距離無線通信部135が車載機器1と近距離無線通信を行っている期間に、ユーザ受付部42が解錠指示を受け付けた場合は、当該車載機器1を識別する車載機器識別子を有する解錠命令を、当該車載機器1に送信してもよい。
また、図4のフローチャートでは省略しているが、ユーザ処理部45等は、施錠指示の受け付け、および施錠指示情報の送信に関する処理や、予約指示の受け付けおよび送信等に関する処理も行ってよい。
また、図4のフローチャートにおいて、ユーザ端末4の電源オンやプログラムの起動に応じて処理が開始し、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。ただし、処理の開始または終了のトリガは問わない。
以下、本実施の形態における情報システム100の具体的な動作例について、図5および図6も用いて説明する。なお、以下の説明は、種々の変更が可能であり、本発明を何ら限定するものではない。また、既出の事項に関する説明は、省略または簡略化している。
図5は、情報システム100の概念図である。本例の情報システム100は、2以上の車載機器1、2以上の第一キー2、サーバ装置3、2以上のユーザ端末4、および2以上の第二キー5を備える。サーバ装置3は、例えば、カーシェアリングやレンタカー等のサービスを提供する企業のサーバである。この企業は、2以上の移動体(例えば、移動体A、移動体B等)を保有している。移動体A、移動体B等は、この企業の駐車場に保管されている。駐車場には、ネットワークへの1以上のアクセスポイントが設けられていることは好適である。
2以上の車載機器1のうち一つは、図5に示す移動体Aに搭載されている。なお、以下では、移動体Aに搭載された車載機器1を、車載機器1Aのように記す場合がある。移動体Aは、ドアロック機構、およびこれを制御するドアロック制御回路を備える。移動体Aの車内には、車載機器1Aに配線された第一キー2が設けられている。なお、以下では、車載機器1Aに配線された第一キー2を、第一キー2Aのように記す場合がある。また、車内には、車載機器1Aに配線されたキーボックスも設けられており、このキーボックスに、第一キー2Aと対になる第二キー5が収納されている。なお、以下では、第一キー2Aと対になる第二キー5を、第二キー5Aのように記す場合がある。
なお、2以上の車載機器1のうち他の一つは、図示しない移動体Bに搭載されており、これを車載機器1Bのように記す。移動体Bもまた、ドアロック機構、およびアロック制御回路を備え、その車内には、車載機器1Bに配線された第一キー2B、および車載機器1Bに配線されたキーボックスが設けられている。このキーボックスには、第一キー2Bと対になる第二キー5Bが収納されている。なお、かかる事項は、その他の車載機器1についても当てはまる。
図5に示すユーザXは、企業から移動体Aの貸与を受けたユーザである。2以上のユーザ端末4のうち一つは、ユーザXによって携帯されるスマートフォン等の端末である。以下では、ユーザXのユーザ端末4を、ユーザ端末4Xのように記す場合がある。
車載機器1Aおよびユーザ端末4Xの各々は、ネットワークや通信回線等を介してサーバ装置3と無線通信が行える。また、車載機器1Aおよびユーザ端末4Xは、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信をも行えることは好適である。
なお、図示しないユーザYは、企業から移動体Bの貸与を受けたユーザである。2以上のユーザ端末4のうち他の一つは、ユーザYによって携帯される端末(以下、ユーザ端末4Y)である。車載機器1Bおよびユーザ端末4Yは、ネットワーク等を介した無線通信可能であり、かつ近距離無線通信も行える。そして、ユーザ端末4Yでは、無線通信または近距離無線通信のうち、どちらの通信方式を利用して解錠を行うかを、自動的に、また手動で切り替えることもできる。
自動的に切り替えることは、例えば、ネットワークへの接続が困難であったり、サーバダウンが生じたりして、無線通信が行えない場合に、近距離無線通信を選択することでもよい。ユーザ処理部45は、例えば、無線通信モジュールからの情報を用いて、無線通信が行えるか否かを判断し、無線通信が行えない場合に近距離無線通信を選択することは好適である。
ただし、ユーザ端末4Yは、かかる自動切り替え機能がなく、手動による切り替えしか行えなくてもよい。または、ユーザ端末4Yは、近距離無線通信で解錠を行う専用の端末であっても構わない。本例では、例えば、事前のメニュー操作により、近距離無線通信が選択されているものとする。
車載機器1Aの格納部11には、車載機器識別子“A”が格納され、ユーザ端末4Xのユーザ格納部41には、端末識別子“X”が格納されている。同様に、車載機器1Bの格納部11には、車載機器識別子“B”が格納され、ユーザ端末4Yのユーザ格納部41には、端末識別子“Y”が格納されている。
サーバ装置3の管理情報格納部31には、例えば、図6に示すような1以上の管理情報が格納されている。図6は、管理情報のデータ構造図である。管理情報は、車載機器識別子、端末識別子、移動体位置情報、および端末位置情報などを有する。格納されている1以上の各管理情報には、ID(例えば、“1”,“2”等)が対応付いている。
例えば、ID“1”に対応付いた管理情報(以下、管理情報1と記す場合がある)は、車載機器識別子“A”、端末識別子“Y”、移動体位置情報“(x11,y11)”、および端末位置情報“(x12,y12)”などを有する。また、ID“2”に対応付いた管理情報(管理情報2)は、車載機器識別子“B”、端末識別子“Y”、移動体位置情報“(x21,y21)”、および端末位置情報“(x22,y22)”などを有する。なお、本例の位置情報は、GPSを利用して取得された(経度,経度)等の座標であるが、アクセスポイントから取得されたAP識別子でもよい。
管理情報1は、ユーザXが移動体Aを予約した際に、企業のPC等で作成され、サーバ装置3の管理情報格納部31に蓄積されたものである。同様に、管理情報2は、ユーザYが移動体Bを予約した際に作成され、蓄積されたものである。管理情報1に含まれる移動体位置情報の初期値は、例えば、上記駐車場の位置情報でもよいし、“Null”でもよい。“Null”とは、当該情報がまだ存在しないことを示すフラグである。移動体位置情報の初期値は、例えば“Null”である。なお、予約は、例えば、ユーザがユーザ端末4を利用して予約指示を入力し、企業のPC等が入力された予約指示を基に管理情報を作成し、サーバ処理部33が作成された管理情報を管理情報格納部31に蓄積することで成立する。
例えば、管理情報1の管理情報格納部31への蓄積に応じて、サーバ装置3から車載機器1Aに起動命令が送信される。車載機器1Aが起動されると、処理部13は、GPSを利用して位置情報を取得し、サーバ装置3に送信する動作を開始する。サーバ処理部33は、車載機器1Aからの位置情報を受信し、管理情報1に含まれる移動体位置情報の初期値を、受信した位置情報に更新する。以降、サーバ処理部33は、車載機器1Aから新たな位置情報を受信する度に、管理情報1に含まれる移動体位置情報の更新を行う。
他方、ユーザ端末4Xで本サービスのアプリが起動されると、ユーザ処理部45は、GPSを利用して位置情報を取得し、サーバ装置3に送信する動作を開始する。サーバ処理部33は、ユーザ端末4Xからの位置情報を受信し、管理情報1に含まれる端末位置情報の初期値を、受信した位置情報に更新する。以降、サーバ処理部33は、ユーザ端末4Xから新たな位置情報を受信する度に、管理情報1に含まれる端末位置情報の更新を行う。
なお、以上のような事項は、管理情報2等についても当てはまる。こうして、管理情報格納部31には、貸与された2以上の移動体(例えば、移動体A、移動体B等)ごとに、当該移動体に搭載される車載機器1(例えば、車載機器1A、車載機器1B等)を識別する車載機器識別子(例えば、“A”、“B”等)、当該移動体の貸与を受けるユーザ(例えば、ユーザX、ユーザY等)のユーザ端末4(例えば、ユーザ端末4X、ユーザ端末4Y等)を識別する端末識別子(例えば、“X”、“Y”等)、当該車載機器1の現在の位置を示す移動体位置情報(例えば、(x11,y11)、(x21,y21)等)、および当該ユーザ端末4の現在の位置を示す端末位置情報(例えば、(x12,y12)、(x22,y22)等)などの組で構成された管理情報が格納される結果となる。
ユーザXは、移動体Aを利用するべく、上記駐車場に向かいつつ、アプリを起動する。
ユーザ端末4Xにおいて、ユーザ処理部45は、GPSによる位置情報の取得、および取得した位置情報のサーバ装置3への送信を開始する。ユーザ出力部46は、保持している画面構成情報を用いて指示入力画面を構成し、ディスプレイを介して出力する。ユーザ端末4Xのディスプレイには、解錠ボタンを有する指示画面が表示される。
その後、ユーザXは、駐車場に到着し、移動体Aの傍で、解錠ボタンを押下する。
ユーザ端末4Xにおいて、ユーザ受付部42が、解錠ボタンの押下による解錠指示をタッチパネルで受け付け、ユーザ送信部43は、ユーザ格納部41に格納されている端末識別子“X”を有する解錠指示情報を、サーバ装置3に送信する。
サーバ装置3において、解錠指示情報受信部321が上記解錠指示情報を受信し、車載識別子取得部331は、受信された解錠指示情報が有する端末識別子“X”と対になる車載機器識別子“A”を、管理情報格納部31に格納されている管理情報1を用いて取得する。
サーバ位置関係判断部332は、ユーザ端末4Xと移動体Aとの位置関係が、予め決められた条件を満たすほど近くに存在する位置関係であるか否かを、管理情報1に含まれる移動体位置情報“(x11,y11)”および端末位置情報“(x12,y12)”を用いて判断する。例えば、サーバ位置関係判断部332は、当該2つの位置情報を用いて、ユーザ端末4Xと移動体Aとの間の距離を計算し、その距離が閾値よりも小さい又は閾値未満である場合に肯定的な判断をし、閾値よりも大きい又は閾値以上である場合に否定的な判断をすればよい。
サーバ位置関係判断部332が肯定的な判断をした場合、解錠命令送信部341は、車載識別子取得部331が取得した車載機器識別子“A”で識別される車載機器1Aに、解錠命令を送信する。
車載機器1Aにおいて、解錠命令受信部121が上記解錠命令を受信し、解錠命令送付部131は、車載機器1Aに配線されている第一キー2Aに解錠命令を送付する。
第一キー2Aにおいて、第一受付部21が上記解錠命令を受け付け、第一送信部22は、解錠信号をドアロック制御回路に送信する。ドアロック制御回路は、第一キー2Aからの解錠信号を受信し、ドアロック機構を制御して、ドアを解錠する。
ドアが解錠されたことで、ユーザXは、移動体Aに乗り込むことができる。ユーザXは、移動体Aを運転し、目的地に向かう。目的地に到着すると、ユーザXは、車外に出るべく、車内のキーボックスから第二キー5Aを取り出す。なお、ユーザXは、移動体Aに乗り込んだ後、車内のキーボックスから第二キー5Aを取り出し、当該第二キー5Aを用いて、移動体Aのエンジンを起動し、移動体Aを運転し、目的地に向かっても良いことは言うまでもない。つまり、第二キー5Aを、移動体の通常のキーとして使用しても良いことは言うまでもない。
車載機器1Aにおいて、第二キー判断部133は、キーボックスのセンサからの信号を用いて、第二キー5Aがキーボックス内に存在するか否かの判断を繰り返し行っている。キーボックスから第二キー5Aが取り出されたことで、第二キー判断部133の判断結果は、肯定的な判断結果から、否定的な判断結果に変化する。これに応じて、無効化部134は、第一キー2Aを無効化する。
ユーザXは、第二キー5Aを持って移動体Aの車外の出た後、第二キー5Aのロックボタンを押下し、これに応じてドアが施錠される。所用を済ませたユーザXが、移動体Aの傍で、第二キー5Aの解錠ボタンを押下すると、第二キー5Aから解錠信号が送信され、ドアロック制御回路は、ドアロック機構を制御してドアを解錠する。ユーザXは、移動体Aに乗り込み、第二キー5Aをキーボックスに戻す。
車載機器1Aにおいて、処理部13は、キーボックスのセンサからの信号を用いて、第二キー5Aがキーボックス内に存在すると判断し、第一キー2Aを有効化する。
ユーザXは、移動体Aを運転して、駐車場に戻る。ユーザXは、どのキーも持ち出すことなく降車し、返却手続をする。これにより、別のユーザが、上記と同様の手順で、移動体Aを借りることができる。
なお、ユーザYが移動体Bを利用する場合の動作は、以下のようになる。ユーザYは、移動体Bを利用するべく、上記駐車場に向かいつつ、アプリを起動する。
ユーザ端末4Yにおいて、ユーザ出力部46は、画面構成情報を用いて指示入力画面を構成し、出力する。ユーザ端末4Yのディスプレイには、解錠ボタンを有する指示画面が表示される。
ユーザYは、駐車場に到着し、移動体Bの傍で解錠ボタンを押下する。ユーザ端末4Yにおいて、ユーザ受付部42が解錠指示を受け付け、ユーザ送信部43は、解錠指示を車載機器1Bに近距離無線通信で送信する。この場合、ユーザYが移動体Bの傍で解錠指示を入力したため、車載機器1Bの近距離無線通信部135は、ユーザ端末4Yと近距離無線通信を行うことが可能である。
車載機器1Bにおいて、解錠命令受信部121が上記解錠命令を近距離無線通信で受信し、解錠命令送付部131は、車載機器1Bに配線されている第一キー2Bに解錠命令を送付する。なお、ユーザYが移動体Bから近距離無線通信が不可能なほど離れた場所で解錠ボタンを押下した場合は、解錠命令受信部121が上記解錠命令を受信できないため、解錠命令の送付は行われない。
第一キー2Bにおいて、第一受付部21が上記解錠命令を受け付け、第一送信部22は、解錠信号をドアロック制御回路に送信する。ドアロック制御回路は、第一キー2Bからの解錠信号を受信し、ドアロック機構を制御して、ドアを解錠する。
以降の動作は、ユーザXが移動体Aを利用する場合と同様なので、説明を省略する。
以上、本実施の形態によれば、情報システム100は、車載機器1と、移動体のドアの解錠を行うキーである第一キー2とを具備し、車載機器1は、ユーザ端末4への解錠指示の入力に応じて、外部装置から解錠命令を受信し、解錠命令を受信した場合に、第一キー2に解錠命令を送付し、第一キー2は、車載機器1から送付される解錠命令を受け付け、解錠命令を受け付けた場合に、移動体のドアの解錠を行う解錠信号を送信することにより、ユーザは、キーを持たずに移動体を解錠できる。
また、情報システム100は、サーバ装置3をさらに具備し、記録媒体は、ユーザ端末4を識別する端末識別子と、車載機器1を識別する車載機器識別子とを有する1以上の管理情報が格納される管理情報格納部31を具備し、サーバ装置3は、ユーザ端末4から端末識別子を有する解錠指示情報を受信し、解錠指示情報が有する端末識別子と対になる車載機器識別子を取得し、車載機器識別子で識別される車載機器1に、解錠命令を送信し、車載機器1は、サーバ装置3から解錠命令を受信することにより、ユーザは、キーを持たずに移動体を解錠できる。
また、上記情報システム100において、車載機器1は、ユーザ端末4への解錠指示の入力に応じて、ユーザ端末4から解錠命令を受信することにより、ユーザは、キーを持たずに移動体を解錠できる。
また、上記情報システム100において、ユーザ端末4と移動体との位置関係が、予め決められた条件を満たすほど近くに存在する位置関係である場合のみ、車載機器1は、第一キー2に解錠命令を送付することにより、ユーザは、キーを持たずに移動体を適切に解錠できる。
また、上記情報システム100において、車載機器1は、ユーザ端末4と近距離無線通信手段により通信を行えた場合に、第一キー2に解錠命令を送付することにより、ユーザは、キーを持たずに移動体を適切に解錠できる。
また、上記情報システム100において、管理情報は、車載機器1に関する位置を示す移動体位置情報をも有し、車載機器1は、ユーザ端末4から、ユーザ端末4の位置を示す端末位置情報と端末識別子とを有する解錠指示情報を受信し、取得した車載機器識別子と対になる移動体位置情報が示す位置と、端末位置情報が示す位置とが、予め決められた条件を満たすほど近い場合のみ、第一キー2に解錠命令を送付することにより、ユーザは、キーを持たずに移動体を適切に解錠できる。
また、上記情報システム100において、第一キー2と車載機器1とは、有線により接続されており、第一キー2は、有線により、車載機器1から送付される解錠命令を受け付けることにより、ユーザは、キーを持たずに移動体を解錠できる。
また、上記情報システム100において、第一キー2は、車載機器1から送付される解錠命令を、無線通信手段により受信することにより、ユーザは、キーを持たずに移動体を解錠できる。
また、情報システム100は、第二キー5を具備し、車載機器1は、第二キー5が予め決められた場所に存在するか否かを判断し、第二キー5が予め決められた場所に存在しないと判断した場合、第一キー2が動作しないようにする無効化することにより、ユーザが移動体から離れた場合に、不適切に第一キー2が動作することを防止できる。
また、上記情報システム100において、第二キー5の解錠信号は、第一キー2の解錠信号と同じであることにより、ユーザは、キーを持たずに移動体を解錠できる。
また、上記情報システム100において、第一キー2は、移動体の中に存在することにより、第一キー2を適切に管理できる。
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現してもよい。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布してもよい。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布してもよい。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。
なお、本実施の形態における車載機器1を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、車載機器1のコンピュータを、ユーザ端末4への解錠指示の入力に応じて、外部装置(サーバ装置3またはユーザ端末4)から解錠命令を受信する解錠命令受信部121と、前記解錠命令受信部121が解錠命令を受信した場合に、前記第一キー2に解錠命令を送付する解錠命令送付部131として機能させるためのプログラムである。
また、本実施の形態における第一キー2を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、第一キー2のコンピュータを、車載機器1から送付される解錠命令を受け付ける第一受付部21と、前記第一受付部21が解錠命令を受け付けた場合に、移動体のドアの解錠を行う解錠信号を送信する第一送信部22として機能させるためのプログラムである。
(実施の形態2)
図7は、本実施の形態における情報システム200のブロック図である。情報システム200は、1以上の車載機器1a、1以上の第一キー2、1以上のユーザ端末4a、および1以上の第二キー5を備える。すなわち、情報システム200は、実施の形態1の情報システム100に対し、サーバ装置3を省略した構成を有し、これに伴う以下のような変更点も有する。
1以上の車載機器1aおよび1以上のユーザ端末4aの各々は、近距離無線通信を行う機能を有する。また、1以上の車載機器1aおよび1以上のユーザ端末4aの各々は、通常、ネットワークや通信回線等を介した無線通信の機能を有さないが、有していてもよい。
車載機器1aは、格納部11、受信部12a、および処理部13を備える。受信部12aは、解錠命令受信部121aを備える。
解錠命令受信部121aは、ユーザ端末4aへの解錠指示の入力に応じて、当該ユーザ端末4aから解錠命令を受信する。
ユーザ端末4aは、ユーザ格納部41、ユーザ受付部42、ユーザ送信部43a、ユーザ受信部44、ユーザ処理部45、およびユーザ出力部46を備える。ユーザ送信部43aは、解錠命令を車載機器1aに送信する。
ユーザ送信部43aは、例えば、近距離無線通信部135が車載機器1aと近距離無線通信を行っている期間に、ユーザ受付部42が解錠指示を受け付けたことに応じて、当該車載機器1aを識別する車載機器識別子を有する解錠命令を、当該車載機器1aに送信してもよい。
情報システム200の動作は、基本的には、図2および図4のフローチャートと同様であるが、以下の相違がある。
図2のステップS201では、解錠命令受信部121aは、ユーザ端末4aへの解錠指示の入力に応じて、ユーザ端末4aから解錠命令を受信する。
図4のステップS404では、ユーザ送信部43aは、解錠命令を車載機器1aに送信する。
以下、本実施の形態における動作例は、実施の形態1で説明した2つの動作例のうち、ユーザYが移動体Bを利用する場合の動作例と同様である。
以上、本実施の形態によれば、情報システム200は、車載機器1aと、移動体のドアの解錠を行うキーである第一キー2とを具備し、車載機器1aは、ユーザ端末4aへの解錠指示の入力に応じて、外部装置から解錠命令を受信し、解錠命令を受信した場合に、第一キー2に解錠命令を送付し、第一キー2は、車載機器1aから送付される解錠命令を受け付け、解錠命令を受け付けた場合に、移動体のドアの解錠を行う解錠信号を送信することにより、ユーザは、キーを持たずに移動体を解錠できる。
また、上記情報システム200において、車載機器1aは、ユーザ端末4aへの解錠指示の入力に応じて、ユーザ端末4aから解錠命令を受信することにより、ユーザは、キーを持たずに移動体を解錠できる。
また、上記情報システム200において、ユーザ端末4aと移動体との位置関係が、予め決められた条件を満たすほど近くに存在する位置関係である場合のみ、車載機器1aは、第一キー2に解錠命令を送付することにより、ユーザは、キーを持たずに移動体を適切に解錠できる。
また、上記情報システム200において、車載機器1aは、ユーザ端末4aと近距離無線通信手段により通信を行えた場合に、第一キー2に解錠命令を送付することにより、ユーザは、キーを持たずに移動体を適切に解錠できる。
また、上記情報システム200において、管理情報は、車載機器1aに関する位置を示す移動体位置情報をも有し、車載機器1aは、ユーザ端末4aから、ユーザ端末4aの位置を示す端末位置情報と端末識別子とを有する解錠指示情報を受信し、取得した車載機器識別子と対になる移動体位置情報が示す位置と、端末位置情報が示す位置とが、予め決められた条件を満たすほど近い場合のみ、第一キー2に解錠命令を送付することにより、ユーザは、キーを持たずに移動体を適切に解錠できる。
また、上記情報システム200において、第一キー2と車載機器1aとは、有線により接続されており、第一キー2は、有線により、車載機器1aから送付される解錠命令を受け付けることにより、ユーザは、キーを持たずに移動体を解錠できる。
また、上記情報システム200において、第一キー2は、車載機器1aから送付される解錠命令を、無線通信手段により受信することにより、ユーザは、キーを持たずに移動体を解錠できる。
また、情報システム200は、第二キー5を具備し、車載機器1aは、第二キー5が予め決められた場所に存在するか否かを判断し、第二キー5が予め決められた場所に存在しないと判断した場合、第一キー2が動作しないようにする無効化することにより、ユーザが移動体から離れた場合に、不適切に第一キー2が動作することを防止できる。
また、上記情報システム200において、第二キー5の解錠信号は、第一キー2の解錠信号と同じであることにより、ユーザは、キーを持たずに移動体を解錠できる。
また、上記情報システム200において、第一キー2は、移動体の中に存在することにより、第一キー2を適切に管理できる。
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現してもよい。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布してもよい。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布してもよい。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。
なお、本実施の形態における車載機器1aを実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、車載機器1aのコンピュータを、ユーザ端末4aへの解錠指示の入力に応じて、ユーザ端末4aから解錠命令を受信する解錠命令受信部121aと、前記解錠命令受信部121aが解錠命令を受信した場合に、前記第一キー2に解錠命令を送付する解錠命令送付部131として機能させるためのプログラムである。
また、本実施の形態における第一キー2を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、第一キー2のコンピュータを、車載機器1aから送付される解錠命令を受け付ける第一受付部21と、前記第一受付部21が解錠命令を受け付けた場合に、移動体のドアの解錠を行う解錠信号を送信する第一送信部22として機能させるためのプログラムである。
図8は、各実施の形態におけるプログラムを実行して、車載機器1,1aやユーザ端末4,4a等を実現するコンピュータシステム900の内部構成の一例を示す図である。図8において、コンピュータシステム900は、プログラムを実行するコンピュータであるMPU911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、およびデータを記憶するストレージ914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915と、外部ネットワークや内部ネットワーク等のネットワークへの接続を提供するネットワークカード916と、メモリカードスロット917と、ディスプレイ918と、ディスプレイ918の表示面に設けられたタッチパネル919とを備える。ストレージ914は、例えば、ハードディスク、SSD、フラッシュメモリなどである。コンピュータシステム900は、図示しないキーボードやマイクロフォンやカメラ等の入力デバイスも備えることは好適である。なお、コンピュータシステム900全体をコンピュータと呼んでもよい。
コンピュータシステム900に、車載機器1等の機能を実行させるプログラムは、例えば、メモリカード920に記憶されて、メモリカードスロット917に挿入され、ストレージ914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、ネットワークを介してコンピュータシステム900に送信され、ストレージ914に記憶されてもよい。プログラムは、実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、メモリカード920、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。また、メモリカード920に代えて他の着脱可能な記録媒体(例えば、DVDやCD等の等のディスク)を介して、プログラムがコンピュータシステム900に読み込まれてもよい。
プログラムは、コンピュータシステム900に、車載機器1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
なお、上述したコンピュータシステム900は、車載機器または携帯端末であるが、サーバ装置3は、例えば、サーバまたは据え置き型のPCで実現されてもよい。この場合、例えば、タッチパネル918はキーボードおよびマウスに、メモリカードスロット917はディスクドライブに、メモリカード920はディスクに、それぞれ置き換えられることが望ましい。第一キー2や第二キー5も、基本的な内部構成は、携帯端末と同様でよいが、MPU911およびROM912があれば足りる。ただし、以上は例示であり、車載機器1等を実現するコンピュータのハードウェア構成は問わない。
また、情報システム100、情報システム200は、第二キー5を有さなくても良い。
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(ユーザ送信部43、ユーザ受信部44など)は、物理的に一の媒体で実現されてもよいことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。