JP2018178614A - 施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】免震装置を設置した躯体を逆打ち工法で施工する施工方法において、躯体の一部を一時的に損壊させる手間を省略することが可能であると共に、施工にかかる時間を削減することが可能な施工方法を提供すること。【解決手段】施工方法は、水平荷重を支持する山留壁3を施工する荷重支持部施工工程と、山留壁3と躯体2とを相互に接続することにより、山留壁3が支持する水平荷重を躯体2に支持させる接続部5であって、山留壁3と躯体2との鉛直方向の相対的な変位を許容可能な接続部5を設置する接続手段設置工程と、接続手段設置工程の後に、躯体2への免震装置の設置に伴って躯体2が上昇又は下降する変動工程と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、施工方法に関する。
従来、免震装置を設置した躯体を逆打ち工法で施工する施工方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような施工方法では、まず地盤からの水平荷重を支持する山留壁を施工し、次に当該山留壁の内側の位置に躯体を逆打ち工法で施工していく。この際に、当該躯体と山留壁とを仮設梁で接続することにより、当該躯体に山留壁からの水平荷重を支持させながら掘り進めていって躯体を逆打ち工法で施工する。
特開2011−127367号公報
しかしながら、特許文献1のように仮設梁で躯体と山留壁とを接続すると、躯体に免震装置を設置する場合に、仮設梁の設置箇所において施工にかかる手間や時間が増大してしまう可能性があった。すなわち、免震装置を設置するために躯体のジャッキアップ及びジャッキダウンを行うことに伴う躯体と山留壁との間に生じる相対的な鉛直変位によって、躯体に無理な応力が加わってしまう可能性があり、このような応力の発生を防止するためには、免震装置を設置する際に仮設梁を一時的に損壊させて、免震装置の設置後に再構築する必要があった。したがって、このような再構築の手間がかかってしまうと共に、免震装置設置後に再構築するまでの間、仮設梁の設置箇所の上方に躯体を形成することができない。したがって、地下階の掘削と地上階の躯体の施工とを同時に行っていくことができず、上方の躯体の形成が先延ばしされ、施工に時間がかかってしまう可能性があった。そこで、仮設梁の形成及び再構築を行うことのない施工方法が要望されていた。このような施工方法としては、躯体と山留壁とを仮設の水平ジャッキで接続し、山留壁の水平荷重を、水平ジャッキを介して躯体で支持しながら、地下階の掘削と地上階の躯体の施工とを同時に行っていく方法も考えられる。しかし、このような方法を採用したとしても、地上階の躯体の施工に伴って躯体が自重により下降すると、水平ジャッキを介して躯体が無理な応力を受けて損壊してしまう可能性がある。そのため、結局水平ジャッキを設置している段階(すなわち、擁壁を形成する前段階)では地上階の躯体を施工していくことができず、地下階の掘削と地上階の躯体の施工とを同時に行っていくことができなかった。そこで、地下階の掘削と地上階の躯体の施工とを同時に行って施工期間を短縮することが可能であると共に、躯体が無理な応力を受けて損壊してしまうことを防止可能な施工方法が要望されていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、免震装置を設置した躯体を逆打ち工法で施工する施工方法において、地下階の掘削と地上階の躯体の施工とを同時に行って施工期間を短縮することが可能であると共に、躯体が無理な応力を受けて損壊してしまうことを防止可能な施工方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の施工方法は、免震装置を設置した躯体を逆打ち工法で施工する施工方法であって、水平荷重を支持する荷重支持部を施工する荷重支持部施工工程と、前記荷重支持部と前記躯体とを相互に接続することにより、前記荷重支持部が支持する水平荷重を前記躯体に支持させる接続手段であって、前記荷重支持部と前記躯体との鉛直方向の相対的な変位を許容可能な接続手段を設置する接続手段設置工程と、前記接続手段設置工程の後に、前記躯体への前記免震装置の設置に伴って、又は前記躯体の形成に伴う自重の増加に伴って、前記躯体が上昇又は下降する変動工程と、を含む。
請求項2に記載の施工方法は、請求項1に記載の施工方法において、前記変動工程の前に、前記躯体を構成するスラブであって、水平方向に跳ね出された跳出部を備えるスラブを施工するスラブ施工工程を含み、前記荷重支持部施工工程において、前記跳出部の下方に所定距離離間した位置に至るように前記荷重支持部を施工する。
請求項3に記載の施工方法は、請求項1又は2に記載の施工方法において、前記荷重支持部は、土圧を支持する山留壁である。
請求項1に記載の施工方法によれば、荷重支持部が支持する水平荷重を躯体に支持させる接続手段であって、荷重支持部と躯体との鉛直方向の相対的な変位を許容可能な接続手段を設置するので、仮設梁の形成及び再構築を伴わず施工を行うことができると共に、接続手段を設置している段階で上階の躯体を形成できるので、地下階の掘削と地上階の躯体の施工とを同時に行って施工期間を短縮することが可能であり、また、前記相対的な変位を接続手段が許容できるので、躯体が無理な応力を受けて損壊してしまうことを防止可能となる。
請求項2に記載の施工方法によれば、スラブの跳出部の下方に所定距離離間した位置に至るように荷重支持部を施工することにより、跳出部を一時的に損壊させる手間を省略することが可能であると共に、免震装置を設置する前に跳出部の上方の躯体を構築でき、施工にかかる時間を削減することが可能となる。
請求項3に記載の施工方法によれば、荷重支持部は、土圧を支持する山留壁であるので、躯体により土圧を支持しながら逆打ち工法で躯体を施工することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る施工方法にて施工された建築物を示す正面図である。 図1のA部の拡大図である。 本発明の実施の形態に係る施工方法の手順1にて施工された建築物の図1のA部に対応する拡大図である。 施工方法の手順2にて施工された建築物の図1のA部に対応する拡大図である。 施工方法の手順3にて施工された建築物の図1のA部に対応する拡大図である。 施工方法の手順4にて施工された建築物の図1のA部に対応する拡大図である。 施工方法の手順5にて施工された建築物の図1のA部に対応する拡大図である。 施工方法の手順6にて施工された建築物の図1のA部に対応する拡大図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係るスラブの実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。本実施の形態は、免震装置を設置した躯体を逆打ち工法で施工する施工方法に関する。ここで、この躯体の利用の用途は任意であり、例えば生産施設、商業施設、飲食施設、又は娯楽施設等として利用することができる。また、躯体の総階数や形状については任意である。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
図1は、本実施の形態に係る施工方法にて施工された建築物1を示す正面図、図2は、図1のA部の拡大図である。これらの図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る建築物1は、躯体2、山留壁3、擁壁4、及び接続部5(後述する図4参照)が形成されている。ここで、以下では、必要に応じて、これら図1や図2におけるX−X’方向を「幅方向」と称し、特にX方向を「右方向」、X’方向を「左方向」と称する。また、Y−Y’方向(X−Z平面に直交する方向)を「奥行き方向」と称し、特にY方向(向かって手前の方向)を「前方向」、Y’方向(向かって奥の方向)を「後方向」と称する。また、Z−Z’方向を「高さ方向又は深さ方向」と称し、特にZ方向を「上方向」、Z’方向を「下方向」と称する。また、躯体2の各部を基準として、躯体2の中心に近づく方を「内側」、躯体2の中心から遠ざかる方を「外側」と称して説明する。
ここで、本実施の形態に係る建築物1が施工される土壌の一部は、所定の深さ(本実施の形態では、略地下二階分に相当する深さ)まで掘削されており、このように掘削された区画を以下では「掘削区画」E1と称し、掘削されていない区画を「周辺区画」E2と称して説明する。なお、掘削区画E1の地面を以下では「掘削面」と称し、周辺区画E2の地面を以下では「地上面」と称して説明する。
(構成−躯体)
躯体2は、逆打ち工法で施工される構造体であって、掘削区画E1に略配置されている。この躯体2の具体的な構造は任意で、例えば鉄骨造や木造等の公知の構造を適用できるが、本実施の形態においては鉄筋コンクリート造を適用するものとして説明する。また、躯体2の具体的な形状は任意であるが、本実施の形態においては図示の簡略化のために、高さ方向に長い略直方体形状の構造体であるものとして説明する。ここで、躯体2の一部分は地上面よりも上方(以下、「地上」)に配置されており、躯体2の他の部分は地上面よりも下方(以下、「地下」)に配置されている。なお、躯体2の各階を指す場合には、それぞれ「地下一階」、「地上一階」、又は「地上二階」のように称して説明する。また、地下一階の下方には免震層Lが設けられている。なお、上述したように躯体2の総階数は任意であり、本実施の形態では地上複数階の構造体であるものとするが、図1においては、地上二階から最上階の間の階を省略して図示している。また、地上の階を「地上階」、地下の階を「地下階」と必要に応じて称して説明する。
ここで、躯体2は、概略的に、柱10、構真柱20、大梁30、スラブ40、及び免震装置50を備えて構成されている。なお、本実施の形態において、小梁や壁等については図示を省略している。
(構成−躯体−柱)
柱10は、躯体2を構成する鉛直部材のうち地上に位置する鉛直部材であり、幅方向及び奥行き方向に沿って所定の間隔で複数配置されている。具体的に、図1においては幅方向に沿って配置された4つの柱10のみを図示しており、これらの4つの柱10のうち一部の柱10(内側の2つの柱10)は、構真柱20と同軸上に配置されており、残りの柱10(外側の2つの柱10)は構真柱20と同軸上に配置されておらず、スラブ40の跳出部41(後述する)の上方に配置されている。なお、以下では、このように跳出部41の上方に配置された柱10を指す場合には、「跳出柱」11と称して区別して説明する。
ここで、各柱10の具体的な構造は任意で、本実施の形態ではプレキャストコンクリートの柱(PCa柱)であるものとするが、これに限らず、現場打ちの鉄筋コンクリートや、鉄筋鉄骨コンクリート、木や、鉄骨等の柱であっても構わない。また、各柱10の具体的な形状は任意で、本実施の形態では四角柱形状であるものとするが、これに限らず、円柱形状、又はその他の多角柱形状等であっても構わない。
また、図2に示すように、跳出柱11の下端部からは、当該跳出柱11の内部に挿通された複数の主筋12が下方に突出しており、これらの主筋12は跳出柱11の外側に向けて折り曲げられている。そして、この跳出柱11は、跳出部41の外縁に形成された溝部42(後述する)に載置された状態で、下方に突出した主筋12を覆うように当該溝部42に打設された溝部コンクリート43(後述する)により固定されている。
(構成−躯体−構真柱)
構真柱20は、躯体2を構成する鉛直部材のうち地下に位置する鉛直部材であり、幅方向及び奥行き方向に沿って所定の間隔で複数配置されている。具体的に、各構真柱20はいずれも地上から地下に至るように鉛直方向に沿って形成されており、下端部は基礎杭80に埋められて固定されている。なお、図1においては、図示の便宜上、幅方向に沿って等間隔で配置された4つの構真柱20のみを図示している。
ここで、この構真柱20の一部は上下に切断されており、この切断された部分に免震装置50が設置されている。このように免震装置50を設置する部分は任意であるが、本実施の形態においては、構真柱20における免震層の部分に設置されており、いわゆる杭頭免震構法が適用されているものとする。
ここで、各構真柱20の具体的な構造は任意で、本実施の形態では、2つのH形鋼をクロス状に組み合わせたクロスH形鋼(これに限らず、単一のH形鋼でもよい。なお、このようなクロスH形鋼を以下では単に「H形鋼」21と称する)の周囲に籠状の鉄筋(主筋及びフープ筋)を配置した公知の構成が適用されているものとして説明するが、この構成に限定されない。
(構成−躯体−大梁)
大梁30は、躯体2を構成する水平部材であり、柱10同士、又は構真柱20同士を相互に接続するように複数配置されている。具体的には、奥行き方向に並設された柱10同士を接続する大梁30と、幅方向に並設された柱10同士を接続する大梁30とを備えており、各大梁30の上方にはスラブ40が打設されている。
ここで、各大梁30の具体的な構造は任意で、本実施の形態では鉄筋コンクリートの梁であるものとするが、これに限らず、木や鉄骨、鉄筋鉄骨コンクリート等の梁であっても構わない。また、各大梁30の具体的な形状は任意で、本実施の形態では四角柱形状であるものとするが、これに限らない。
(構成−躯体−スラブ)
スラブ40は、躯体2を構成する床部材である。このスラブ40は、具体的には、各大梁30の上方に配置されており、各階の床面を構成している。なお、スラブ40の具体的な構成は任意で、本実施の形態においてはスラブ筋を覆うようにコンクリートを型枠に打設して形成する公知のコンクリートスラブであるものとして説明するが、これに限らず、例えばデッキスラブ等を組み合わせて構築しても構わない。
ここで、各階に形成されたスラブ40のうち、地上一階のスラブ40は、地下の最外端に位置する構真柱20や大梁30よりも外側に水平に跳ね出されて形成されている。このようにスラブ40における跳ね出された部分を、以下では「跳出部」41と称して説明する。この跳出部41は、山留壁3よりも所定距離上方に離間した位置に配置されており、このことにより、構真柱20に免震装置50を設置するに伴い躯体2をジャッキアップ及びジャッキダウンした場合や、跳出部41の上方に躯体2が施工されていくことに伴って躯体2が自重により沈み込んだ場合であっても、跳出部41が山留壁3に接触してしまうことを防止できる。なお、この所定距離とは、ジャッキアップ又はジャッキダウンにより跳出部41が鉛直変位する高さや、自重による沈み込みの高さを考慮して設定されている。
ここで、図2に示すように、跳出部41の外縁部には、スラブ40の上方を所定の深さ切り欠いた溝部42が形成されている。この溝部42の深さは、上述した跳出柱11の下端から突出した主筋12の長さに応じて設定されている。そして、当該溝部42には、上述したように、主筋12が載置された状態で溝部コンクリート43が充填されており、この溝部コンクリート43により一階の跳出柱11がスラブ40の跳出部41の上方に固定されている。なお、本実施の形態においては、一つの外端部の跳出部41のみについて説明したが、他の外端部の跳出部41についても、上記と同様に溝部42が形成されており、当該溝部42の上方に跳出柱11が載置されている。
(構成−躯体−免震装置)
免震装置50は、地震動を吸収する免震手段である。この免震装置50は、各構真柱20の免震層部分に取り付けられている。ここで、このような免震装置50の具体的な構造は任意で、本実施の形態においては、矩形の2枚のベースプレートの相互間に複数の免震ゴムを積層させて形成した装置であるものとして説明するが、これに限らず、公知の滑り支承や転がり支承などを用いても構わない。
(構成−山留壁)
山留壁3は、水平荷重を支持する荷重支持部である。この山留壁3は、具体的には、土壌における掘削区画E1と周辺区画E2との境界に設けられており、周辺区画E2の土壌が掘削区画E1に崩落してしまうことを防止するための壁である。この山留壁3は掘削区画E1内への土壌の崩落を防止することが可能である限りにおいて任意の構成とすることができるが、本実施の形態においては、掘削区画E1の右方、左方、前方、及び後方の全面を覆う板状体であるものとする。具体的には、山留壁3は、複数の鋼矢板を組み合わせて構築されているが、このような山留壁3の構築方法は公知であるため詳細な説明を省略する。
(構成−擁壁)
擁壁4は、山留壁3と同様、土壌に高低差を設ける場合に土壌の横圧に抗して斜面の崩壊を防ぐために設計・構築される壁状の構造物である。ただし、山留壁3は簡素で一時的な構造であるが、擁壁4は本設の長期的な構造物である。この擁壁4は、掘削区画E1における山留壁3と躯体2との相互間に形成されており、山留壁3に対して当接するように配置された壁である。この擁壁4の具体的な形状は任意で、本実施の形態においては、上方よりも下方が厚くなっている断面略台形状のコンクリート体であるものとして説明するが、これに限らず公知の壁状部材を適用することができる。
(構成−接続部)
後述する図4に示す接続部5は、山留壁3と躯体2とを相互に接続することにより、山留壁3が支持する水平荷重を躯体2に支持させる接続手段であって、山留壁3と躯体2との鉛直方向の相対的な変位を許容可能な接続手段である。ここで、「山留壁3と躯体2との鉛直方向の相対的な変位を許容可能」とは、山留壁3と躯体2との鉛直方向の相対的な変位(例えば、免震装置50の設置に伴う相対的な変位)に伴って、接続部5自身や、山留壁3、又は躯体2に無理な応力が作用することにより、これらの各部が変形したり損壊したりしてしまうことの無い構成である。このような接続部5の構成としては様々な構成が考えられるが、本実施の形態においては、接続部5は軸心が水平となるように配置されており、上記のような相対的な変位が生じた場合に撓むことにより変位を許容する接続部5を用いるものとして説明する。
ただし、変位を許容する構成として他の構成を採用しても構わず、免震装置50よりも上方の位置に接続部5を形成しても構わない。第1の例としては、接続部5の一方又は両方の端部を、躯体2又は山留壁3に対して上下にスライド可能に構成しても構わない。具体的には、山留壁3の内側(すなわち、接続部5との接触面)に金属板を配置し、鉛直変位に沿って、接続部5が金属板上をスライドすることにより、山留壁3と躯体2とを接続しつつ鉛直変位を許容可能としても良い。また、第2の例としては、免震装置50を設置する際に接続部5による接続を適宜弱めても良い。具体的には、相対的な変位が発生している最中には接続部5等が損壊しないように接続を弱め、変位が落ち着いた場合には接続を強め、以降同様に、相対変位の有無に応じて接続の強弱を変更しても良い。
ここで、本実施の形態において、この接続部5は、腹起し5a及び水平ジャッキ5bを備えて構成されている。
腹起し5aは、山留壁3に作用する荷重を分散させるための手段であり、山留壁3の内側に水平方向に沿って配置されている。この腹起し5aの具体的な形状は任意で、本実施の形態においては、公知のH型鋼であるものとして説明するが、その他の任意の長尺部材を適用することが可能である。この腹起し5aを水平ジャッキ5bと接続部5との相互間に介在させることにより、水平ジャッキ5bが山留壁3に局所的に作用して山留壁3が変形したり損壊したりしてしまうことを防止できる。
水平ジャッキ5bは、山留壁3と躯体2とを相互に接続することにより、山留壁3が支持する水平荷重を、躯体2に支持させる手段である。この水平ジャッキ5bは、腹起し5aと、構真柱20との相互間において、腹起し5aの長手方向に沿って複数箇所に並設されている。具体的には、水平ジャッキ5bは、構真柱20の山留壁3側の位置であって、大梁30の長手方向延長線上の位置に設けられており、各水平ジャッキ5bは、大梁30と同軸上に水平に設置されている。このことにより、躯体2の大梁30を切梁として作用させることができ、山留壁3から受ける土圧を、腹起し5a、水平ジャッキ5b、及び構真柱20を介して大梁30に伝達させることができ、躯体2の大梁30によって土圧を支持することが可能となる。
ここで、水平ジャッキ5bの具体的な構造は、山留壁3からの土圧を支持可能な強度を有する限りにおいて任意で、本実施の形態においては公知の油圧ジャッキを用いるものとして説明するが、これに限定されない。
(施工方法)
続いて、本実施の形態に係る建築物1の施工方法について説明する。当該施工方法は、概略的に、免震装置50を設置した躯体2を逆打ち工法で施工する施工方法である。
(施工方法−手順1)
図3は、本実施の形態に係る施工方法の手順1にて施工された建築物1の図1のA部に対応する拡大図である。この図3に示すように、まずは、山留壁施工工程、構真柱施工工程、一次掘削工程、地上一階大梁施工工程、及び地上一階スラブ施工工程を行う。
山留壁施工工程は、水平荷重を支持する山留壁3を施工する荷重支持部施工工程である。このように山留壁3を施工する方法は任意で、例えば、掘削区画E1と周辺区画E2との間にソイルセメント柱列壁として構築する。具体的には、掘削区画E1と周辺区画E2との間において、多軸オーガー機で土中を削孔し、この際に、多軸オーガー機の先端よりセメントミルクを吐出させて、掘削土砂と混合攪拌しながら壁状の削孔混練を行なうことにより、ソイルセメント壁を構築する。ここで、当該工程において、後述するスラブ施工工程において施工するスラブ40の跳出部41の下方に所定距離離間した位置に至るように、当該山留壁3を施工する。このように山留壁3を施工することにより、後述する免震装置50の設置に伴うジャッキダウンの際に、跳出部41が山留壁3に当接して変形したり損壊したりしてしまうことを防止できる。
構真柱施工工程は、構真柱20を施工する工程である。このように構真柱20を施工する工程は任意で、本実施の形態では、まず、構真柱20の設置位置に杭孔を掘って、この杭孔に籠状の鉄筋を落とし込んだ後に、コンクリートを流し込む(この際には、基礎杭80のコンクリート天端レベルよりも1000mm程度上方まで余分に流し込む)。そして、コンクリートが固まらないうちに、H型鋼を上から挿入してレベルや水平位置の調整を公知の方法で行う。最後に、杭孔におけるコンクリートよりも上部の部分を土等で埋め戻す。
一次掘削工程は、地上一階の大梁30aやスラブ40aを施工するための掘削を行う工程である。この一次掘削工程では、地上面から例えば1500mm程度掘削する。
地上一階大梁施工工程は、地上一階の大梁30aを施工する工程である。このように地下一階の大梁30aを施工する方法は任意で、例えば、構真柱20に大梁30aの鉄筋を飲み込ませて配置し、当該鉄筋を覆うようにコンクリートを打設して鉄筋コンクリート製の大梁30を施工する公知の方法を適用することができる。
地上一階スラブ施工工程は、後述するジャッキアップ工程やジャッキダウン工程の前に、躯体2を構成するスラブ40aであって、水平方向に跳ね出された跳出部41を備えるスラブ40aを施工するスラブ施工工程である。具体的には、地上一階の大梁30aから山留壁3の上方に所定距離離間した位置まで跳ね出した跳出部41を有するスラブ40aを施工する。このようなスラブ40aの施工方法は任意で、例えば、スラブ40aの型枠を形成して、当該型枠の内部にスラブ筋を配筋し、スラブ筋を覆うようにコンクリートを打設することにより施工できる。この際に、跳出部41の外縁部にあんこ材を設置して溝部42を形成する。
(施工方法−手順2)
図4は、施工方法の手順2にて施工された建築物1の図1のA部に対応する拡大図である。この図4に示すように、続いて、地下一階接続部施工工程、地上一階柱施工工程、及び二次掘削工程を行う。
地下一階接続部施工工程は、構真柱20における地下一階の部分と、山留壁3との相互間に接続部5を施工する工程である。具体的には、まずは、山留壁3の内側に水平方向に沿って腹起し5aを取り付ける。この取り付け方法は任意で、例えば山留壁3に対して腹起し5aの一方のフランジをボルトで締結することにより取り付けても構わない。次に、腹起し5aの他方のフランジから、構真柱20の外面にかけて水平ジャッキ5bを取り付け、当該水平ジャッキ5bに油圧を加えることにより、山留壁3からの土圧を躯体2で支持する。このことにより、山留壁3からの土圧の支持が完了し、後述するように掘削区画E1の掘削(二次掘削工程)が可能となる。
地上一階柱施工工程は、地上一階の柱10を施工する工程である。具体的には、上述した地上一階のスラブ40aの上方に柱10を施工する方法であり、まず、跳出柱11以外の柱10については、PCaの柱10を上下に積み上げていくことにより容易に構築できる。また、跳出柱11については、下方に突出した主筋12が溝部42に位置するように当該跳出柱11をスラブ40の上方に載置し、当該主筋12を覆うように溝部コンクリート43を打設することにより構築できる。このようにして、地上一階の柱10を施工した後は、順次、躯体2における当該柱10よりも上方に位置する部分(例えば、地上二階のスラブ40や柱10)を施工することができる。すなわち、本実施の形態においては、後述する二次掘削工程や、三次掘削工程や、免震装置設置工程を行う前に、スラブ40の跳出部41の上方に柱10を設けることができ、さらに当該柱10よりも上方の躯体2を施工していくことができる。
二次掘削工程は、掘削区画E1の土壌を地下一階分の高さまで掘削する工程である。このように土壌を掘削する方法は任意で、例えば、重機で掘削区画E1の土壌を掘削して外部に排出する公知の方法を適用できる。なお、この二次掘削工程により山留壁3の一部(地下一階部分)が掘削区画E1に露出し、山留壁3を内側から支持する土壌の一部が無くなるが、上述した地下一階接続部施工工程にて取り付けた接続部5によって、山留壁3の水平荷重は躯体2に支持されているので、山留壁3の倒壊を防止できている。
(施工方法−手順3)
図5は、施工方法の手順3にて施工された建築物1の図1のA部に対応する拡大図である。この図5に示すように、続いて、地下一階大梁施工工程、地下一階スラブ施工工程、及び柱施工工程を行う。
地下一階大梁施工工程は、地下一階の大梁30bを施工する工程である。このように地下一階の大梁30bを施工する方法は任意で、例えば、地上一階の大梁30aと同様の方法で施工することができる。
地下一階スラブ施工工程は、後述するジャッキアップ工程やジャッキダウン工程の前に、躯体2を構成するスラブ40bを施工する工程である。このように地下一階のスラブ40bを施工する方法は任意で、例えば、地上一階のスラブ40aと同様の方法で施工することができる。なお、このように地下一階の大梁30b及び地下一階のスラブ40bを施工した後に、地下一階の壁(図示省略)を形成しても良い。
柱施工工程は、二次掘削工程により掘削した部分に露出した構真柱20のH形鋼21の周囲に鉄筋を配筋し、コンクリートを打設することで、掘削部分に柱10を形成する工程である。
(施工方法−手順4)
図6は、施工方法の手順4にて施工された建築物1の図1のA部に対応する拡大図である。この図6に示すように、続いて、免震層接続部施工工程、及び三次掘削工程を行う。
免震層接続部施工工程は、構真柱20における免震層の部分と、山留壁3との相互間に接続部5を施工する工程である。なお、接続部5の取り付け方法は任意で、例えば、上述した地下一階の接続部5と同様の方法で取り付けることができる。このことにより、山留壁3からの土圧の支持が完了し、後述するように掘削区画E1のさらなる掘削(三次掘削工程)が可能となる。
三次掘削工程は、掘削区画E1の土壌を耐圧版70の下端まで掘削する工程である。この工程は、上述した一次および二次掘削工程と同様に行うことができるので、詳細な説明を省略する。
(施工方法−手順5)
図7は、施工方法の手順5にて施工された建築物1の図1のA部に対応する拡大図である。この図7に示すように、続いて、耐圧版施工工程、免震下部躯体施工工程を行う。
耐圧版施工工程は、基礎杭80の杭頭処理を行った後に、耐圧版70を構築する工程である。このように耐圧版70を構築する具体的な方法は任意で、例えば、型枠にコンクリートを打設して構築する公知の方法を採用できる。
免震下部躯体施工工程は、後述するジャッキアップ工程やジャッキダウン工程の前に、躯体2を構成する免震下部躯体(例えば、基礎梁(符号省略)や基礎スラブ40c)を施工する工程である。このように基礎梁や基礎スラブ40cを施工する方法は任意で、例えば地上一階の大梁30aやスラブ40aと同様の方法で施工することができる。
(施工方法−手順6)
図8は、施工方法の手順6にて施工された建築物1の図1のA部に対応する拡大図である。この図8に示すように、続いて、ジャッキアップ工程、免震装置設置工程、ジャッキダウン工程、及び擁壁施工工程を行う。
ジャッキアップ工程は、地下一階接続部施工工程の後に、躯体2に免震装置50を設置に伴って躯体2が上昇する変動工程である。具体的には、地下一階のスラブ40から地上一階のスラブ40に至るように鉛直ジャッキ60を取り付け、当該鉛直ジャッキ60に油圧を加えることにより、構真柱20が支持していた躯体2の荷重を鉛直ジャッキ60に移し変える。
免震装置設置工程は、構真柱20に免震装置50を設置する工程である。具体的には、ワイヤーソー等を用いて構真柱20の一部を除去し、当該構真柱20を除去した部分に免震装置50を設置する。このような設置方法は任意で、免震層Lの上下に免震装置取付用のベースプレートを取り付けるための免震基礎を構築する方法を適用できる。
ジャッキダウン工程は、免震装置設置工程の後に、躯体2に免震装置50を設置に伴って躯体2が下降する変動工程である。具体的には、上記の鉛直ジャッキ60による油圧を解除することにより、鉛直ジャッキ60が支持していた躯体2の荷重を構真柱20及び免震装置50に戻す。このようなジャッキダウンの際には躯体2が沈降するが、スラブ40の跳出部41と山留壁3とは鉛直方向に所定距離離間して配置されているので、跳出部41が山留壁3に当接して損壊してしまうことはない。また、接続部5は、上述したように撓むことで山留壁3と躯体2との鉛直方向の相対的な変位を許容可能であるため、ジャッキアップやジャッキダウンによる相対的な変位が生じても、接続部5が積極的に撓み、山留壁3や躯体2の損壊を抑止できる。
擁壁施工工程は、土圧を支持するための擁壁4を施工する工程である。本実施の形態では、接続部5の撤去を行いながら、下方から擁壁4を構築していく。具体的には、まず下方の接続部5を撤去したら、擁壁4の下半分の配筋及びコンクリート打設を行い、コンクリート強度が発現した後に、上方の接続部5を解体して擁壁4の上半分を同様に施工する。
ここで、従来は、スラブ40の跳出部41の下面と、山留壁3の上面とを相互に接続するような、躯体2と山留壁3との相対的な変位を許容できない接続手段を設置していたのに対して、本実施の形態においては、躯体2と山留壁3との相対的な鉛直変位を許容可能な接続部5を設置する。このことにより、以下の効果を奏する。
すなわち、逆打ち工法では、躯体2で山留壁3の水平荷重を支持するために、躯体2と山留壁3とを接続部で接続する必要がある。しかし、従来の接続部は躯体と山留壁との鉛直方向の相対的な変位を許容できなかった。したがって、構真柱20を切断して免震装置50を設置する際の躯体2の上下動により、接続部自身や躯体等に無理な応力が生じて破損してしまう可能性があり、接続部を取り外して擁壁を構築した後でないと、地上階の躯体2の構築が困難であった。しかし本願の接続部5は、鉛直方向の相対的な変位を許容可能であるため、接続部5自身や躯体2等の破損を防止することができ、早期段階(接続部5を設置している段階)から地上階の躯体2の施工が可能となる。以上にて、本実施の形態に係る施工方法の説明を終了する。
(実施の形態の効果)
このように、本実施の形態の施工方法によれば、山留壁3が支持する水平荷重を躯体2に支持させる接続部5であって、山留壁3と躯体2との鉛直方向の相対的な変位を許容可能な接続部5を設置するので、仮設梁の形成及び再構築を伴わず施工を行うことができると共に、接続部5を設置している段階で上階の躯体2を形成できるので、地下階の掘削と地上階の躯体2の施工とを同時に行って施工期間を短縮することが可能であり、また、前記相対的な変位を接続部5が許容できるので、躯体2が無理な応力を受けて損壊してしまうことを防止可能となる。
また、スラブ40の跳出部41の下方に所定距離離間した位置に至るように山留壁3を施工することにより、跳出部41を一時的に損壊させる手間を省略することが可能であると共に、免震装置50を設置する前に跳出部41の上方の躯体2を構築でき、施工にかかる時間を削減することが可能となる。
また、荷重支持部は、土圧を支持する山留壁3であるので、躯体2により土圧を支持しながら逆打ち工法で躯体2を施工することが可能となる。
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏することがある。例えば、実施の形態に係る施工方法によって、施工にかかる時間を削減することができない場合であっても、従来と異なる技術により建築物1を構成できている場合には、本願発明の課題が解決されている。
(寸法や材料について)
発明の詳細な説明や図面で説明した建築物1の各部の寸法、形状、材料、比率等は、あくまで例示であり、その他の任意の寸法、形状、材料、比率等とすることができる。
(スラブについて)
本実施の形態においては、スラブ40は水平方向に跳ね出された跳出部41を備えるものとして説明したが、これに限らず、跳出部41を備えないものとしても構わない。
(接続手段について)
本実施の形態においては、接続手段は、躯体2の構真柱20と山留壁3とを相互に接続する水平ジャッキ5bであるものとして説明したが、山留壁3が支持する水平荷重を躯体2に支持させる接続手段であって、山留壁3と躯体2との鉛直方向の相対的な変位を許容可能な接続手段である限りにおいて、これに限られない。例えば、山留壁3の上面から、スラブ40の跳出部41の下面に至るように配置された接続手段であって、山留壁3とスラブ40とを同一の方向に水平変位可能とすると共に、異なる方向に鉛直変位可能とする接続手段であっても構わない。
(付記)
付記1の施工方法は、免震装置を設置した躯体を逆打ち工法で施工する施工方法であって、水平荷重を支持する荷重支持部を施工する荷重支持部施工工程と、前記荷重支持部と前記躯体とを相互に接続することにより、前記荷重支持部が支持する水平荷重を前記躯体に支持させる接続手段であって、前記荷重支持部と前記躯体との鉛直方向の相対的な変位を許容可能な接続手段を設置する接続手段設置工程と、前記接続手段設置工程の後に、前記躯体への前記免震装置の設置に伴って、又は前記躯体の形成に伴う自重の増加に伴って、前記躯体が上昇又は下降する変動工程と、を含む。
付記2の施工方法は、付記1に記載の施工方法において、前記変動工程の前に、前記躯体を構成するスラブであって、水平方向に跳ね出された跳出部を備えるスラブを施工するスラブ施工工程を含み、前記荷重支持部施工工程において、前記跳出部の下方に所定距離離間した位置に至るように前記荷重支持部を施工する。
付記3の施工方法は、付記1又は2に記載の施工方法において、前記荷重支持部は、土圧を支持する山留壁である。
付記1に記載の施工方法によれば、荷重支持部が支持する水平荷重を躯体に支持させる接続手段であって、荷重支持部と躯体との鉛直方向の相対的な変位を許容可能な接続手段を設置するので、仮設梁の形成及び再構築を伴わず施工を行うことができると共に、接続手段を設置している段階で上階の躯体を形成できるので、地下階の掘削と地上階の躯体の施工とを同時に行って施工期間を短縮することが可能であり、また、前記相対的な変位を接続手段が許容できるので、躯体が無理な応力を受けて損壊してしまうことを防止可能となる。
付記2に記載の施工方法によれば、スラブの跳出部の下方に所定距離離間した位置に至るように荷重支持部を施工することにより、跳出部を一時的に損壊させる手間を省略することが可能であると共に、免震装置を設置する前に跳出部の上方の躯体を構築でき、施工にかかる時間を削減することが可能となる。
付記3に記載の施工方法によれば、荷重支持部は、土圧を支持する山留壁であるので、躯体により土圧を支持しながら逆打ち工法で躯体を施工することが可能となる。
1建築物
2躯体
3 山留壁
4 擁壁
5 接続部
5a 腹起し
5b 水平ジャッキ
10 柱
11 跳出柱
12 主筋
20 構真柱
21 H形鋼
30、30a、30b 大梁
40、40a、40b、40c スラブ
41 跳出部
42 溝部
43 溝部コンクリート
50 免震装置
60 鉛直ジャッキ
70 耐圧版
80 基礎杭
E1 掘削区画
E2 周辺区画

Claims (3)

  1. 免震装置を設置した躯体を逆打ち工法で施工する施工方法であって、
    水平荷重を支持する荷重支持部を施工する荷重支持部施工工程と、
    前記荷重支持部と前記躯体とを相互に接続することにより、前記荷重支持部が支持する水平荷重を前記躯体に支持させる接続手段であって、前記荷重支持部と前記躯体との鉛直方向の相対的な変位を許容可能な接続手段を設置する接続手段設置工程と、
    前記接続手段設置工程の後に、前記躯体への前記免震装置の設置に伴って、又は前記躯体の形成に伴う自重の増加に伴って、前記躯体が上昇又は下降する変動工程と、を含む、
    施工方法。
  2. 前記変動工程の前に、前記躯体を構成するスラブであって、水平方向に跳ね出された跳出部を備えるスラブを施工するスラブ施工工程を含み、
    前記荷重支持部施工工程において、前記跳出部の下方に所定距離離間した位置に至るように前記荷重支持部を施工する、
    請求項1に記載の施工方法。
  3. 前記荷重支持部は、土圧を支持する山留壁である、
    請求項1又は2に記載の施工方法。
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