JP2018177915A - 塗料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】顔料保持性を有し、高い沈降防止性能が安定的に得られる塗料組成物を提供する。【解決手段】塗料組成物は、(A)被膜形成性樹脂、(B)顔料、(C)アミノ基、4級アンモニウム塩基、スルホン酸基、水酸基、ピリジル基、イミダゾール基、リン酸基及びカルボキシル基から選択される顔料吸着性官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体、および、(D)一分子中に二以上のアミド結合を有する化合物および一分子中に二以上のウレア結合を有する化合物のうち、少なくとも一方を含むチキソトロピー増粘剤を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、顔料の沈降防止性を改善した塗料組成物に関する。
従来、塗料などには、様々な用途に応じて有機および無機顔料が用いられている。一方、かかる有機および無機顔料は、時間経過などにより塗料中で沈降し、その結果、塗膜にしたときに用途に適した意匠性が得られなくなる場合などがあった。このような顔料の沈降防止性を改善した組成物として、例えば、以下のものがある。
特許文献1には、特定の意匠性を得る観点から、アルミニウムフレーク顔料などのフリップフロップ性を有する光輝性顔料およびアミノ基などの塩基性顔料分散剤を用いた光輝性塗料組成物が開示されている。
特許文献2には、アマイドワックス及び/又はベントナイトワックスと、酸化ポリエチレンワックスを含有する再帰性反射塗料組成物が開示されている。そして、アマイドワックス及び/又はベントナイトワックスが網目構造を形成し、再帰性反射体上に酸化ポリエチレンワックスが付着固定することで、再帰性反射体の沈殿を抑制することが開示されている。
特許文献3には、板状リン酸アルミニウムなどの板状フィラーと、変性ウレア系または不飽和ポリアミノアマイド系の沈降防止剤とを含む金属部材用接着剤組成物が開示されている。また、当該沈降防止剤は、長期保存下において板状フィラーを金属部材用接着剤組成物中に均一に分散させるために用いられることが開示されている。
特開2002−285094号公報 特開2010−241853号公報 特開2015−199800号公報
従来、顔料の沈降防止性を改善する技術として、以下の2つのアプローチがあった。
(i)顔料の表面処理
(ii)塗料組成物中の樹脂のレオロジー制御(塗料の静置粘度の増大等)
上記(i)は、顔料粒子同士の反発を高めることにより沈降を防止するという技術である。一方、上記(ii)は、塗料の静置粘度を増大させることにより、沈降を防止するという技術である。塗料の用途や求められる性能によって、上記(i)及び(ii)が使い分けられているのが現状である。
しかしながら、上述の従来技術は、以下のような技術的課題を有していた。
特許文献1に記載の技術では、塗料組成物を長期間放置するとアルミニウムフレーク顔料が沈降する懸念があった。特許文献2に記載の技術では、塗料の保管時に、一部のワックスが析出し粗粒状物が生成する懸念があった。特許文献3に記載の技術では、当該組成物の溶剤中への添加または温度変化により、粗粒状物が生成する懸念があった。
また、近年、塗料の性能についてもより高度な水準が求められるようになってきており、かかる性能を安定的に実現するには、塗料中の顔料の沈降をより高度に防止することが必要となる。特に、光輝性顔料を用いた金属光沢を呈する塗料や、微妙な色合いを呈する塗料において目的とする外観の意匠性を実現するためには、顔料の沈降を高度に防止することがきわめて重要となる。
しかし、上述の従来技術では、光輝性顔料のような比重の大きい顔料の沈降を高度に防止することは困難であった。また、塗料の保管や運搬時に熱履歴を受けた際においても安定的に高度な沈降防止を維持することが困難であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、顔料保持性を有し、高い沈降防止性能が安定的に得られる塗料組成物を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討を重ねた。その結果、構造を制御したアクリル酸エステル共重合体と、一分子中に二以上のアミド結合を有する化合物または一分子中に二以上のウレア結合を有する化合物とを組み合わせることにより、顔料の塗料組成物中での沈降が効率よく制御できることを知見した。詳細には、アクリル酸エステル共重合体が特定の官能基を有することで顔料を吸着するとともに、顔料が吸着した当該アクリル酸エステル共重合体を取り囲むように、一分子中に二以上のアミド結合を有する化合物または一分子中に二以上のウレア結合を有する化合物が分子間水素結合により網目構造を形成する。その結果、両者の組み合わせによる相乗効果により、塗料組成物中でアクリル酸エステル共重合体に吸着した顔料がさらに安定的に当該網目構造内にとどまり、安定的に保持されるようになり、従来にはない新たな沈降防止機能が実現できると考えられる。
本発明はこのような知見に基づいて発案されたものである。
本発明によれば、
(A)被膜形成性樹脂、
(B)顔料、
(C)アミノ基、4級アンモニウム塩基、スルホン酸基、水酸基、ピリジル基、イミダゾール基、リン酸基及びカルボキシル基から選択される顔料吸着性官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体、および、
(D)一分子中に二以上のアミド結合を有する化合物および一分子中に二以上のウレア結合を有する化合物のうち、少なくとも一方を含むチキソトロピー増粘剤、
を含む塗料組成物が提供される。
本発明によれば、顔料保持性を有し、高い沈降防止性能が安定的に得られる塗料組成物が提供される。
本発明の塗料組成物による作用を説明するための模式図である。
<塗料組成物>
本発明は、(A)被膜形成性樹脂、(B)顔料、(C)アミノ基、4級アンモニウム塩基、スルホン酸基、水酸基、ピリジル基、イミダゾール基、リン酸基及びカルボキシル基から選択される顔料吸着性官能基(以下、単に、「顔料吸着性官能基」ともいう)を有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体、および、(D)一分子中に二以上のアミド結合を有する化合物および一分子中に二以上のウレア結合を有する化合物のうち、少なくとも一方を含むチキソトロピー増粘剤、を含む塗料組成物に関するものである。
従来、アミノ基などの塩基性基を有するアクリル酸エステル共重合体は、顔料の分散性向上の目的で使用されることがあった(特許文献1)。これに対して、本発明においては、成分(C)の上記(メタ)アクリル酸エステル共重合体の有する別の機能に着目し、成分(D)と併用することで高度な顔料保持効果を実現するものである。
本発明は、成分(C)および成分(D)の相乗効果による独自の沈降防止技術に関わるものである。成分(C)および(D)の併用により、従来にない高度な沈降防止性を実現できる理由は必ずしも明らかではないが、以下のように推察している。
成分(D)を用いることにより、塗料を静置したとき、塗料中に成分(D)に由来する特定のネットワーク構造が生成される。一方、(B)顔料表面には特定の官能基を有する成分(C)が吸着した形態となっている。さらに、成分(C)のうち、(B)顔料表面に吸着したものを除く残余のものは、塗料中に分散して存在するものと考えられる。このような状態が実現されることにより、成分(C)に由来する特定構造の表面状態を有する(B)顔料が、成分(D)に由来する特定のネットワーク構造中で、高い安定性で保持されるとともに熱による影響を受けにくくなり、この結果、従来にないメカニズムによる沈降防止性が実現されるものと考えられる。
以下、本発明の各成分について、成分(C)、(D)、(B)、(A)の順で説明する。なお、本明細書中において、「〜」は特に断りがなければ以上から以下を表す。また、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸および/またはメタクリル酸を意味する。
以下、このような相乗効果を発現するための成分(C)および成分(D)について説明する。
なお、本発明の塗料組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、成分(C)以外の重合体をさらに含んでもよい。
[成分(C)]
成分(C)は、アミノ基、4級アンモニウム塩基、スルホン酸基、水酸基、ピリジル基、イミダゾール基、リン酸基及びカルボキシル基から選択される顔料吸着性官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体である。なお、本明細書において、(メタ)アクリル酸エステル共重合体との表現は、アクリル酸エステル共重合体とメタクリル酸エステル共重合体の両方を包含する概念である。
成分(C)は、上記のような顔料吸着性官能基を有するものである。なかでも、(B)顔料表面に対して成分(C)をより効果的に吸着させる観点から、顔料吸着性官能基はアミノ基または4級アンモニウム塩基であることが好ましい。
成分(C)の「(メタ)アクリル酸エステル共重合体」とは、(メタ)アクリル酸エステルモノマーに由来する構造単位を含む共重合体を意味する。すなわち、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー以外のモノマーに由来する構造単位が含まれていてもよい。
また、顔料吸着性官能基は、顔料吸着性官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル系モノマーに由来する構造単位(後述の構造単位(x))に含まれていてもよいし、(メタ)アクリル酸エステルモノマー以外のモノマーに由来する構造単位(後述の構造単位(x'))に含まれていてもよい。また、顔料吸着性官能基が共重合体の末端に含まれていてもよい。
すなわち、本発明の(C)成分は、少なくとも一部の構造単位が(メタ)アクリル酸エステルに由来する重合体であり、かつ、その重合体のいずれかの部分に顔料吸着性官能基を有するものである。
上記のアミノ基とは、第一級アミンまたは第二級アミンから水素を除去した1価の官能基を意味する。アミノ基は、−NH、−NHR、または−NRR'で表される官能基である。ここで、RおよびR'はそれぞれ、炭化水素基や芳香族原子団等の有機基を表す。この有機基は、具体的には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで水素原子の一部または全部が置換されていてもよい。
上記の炭化水素基としては、例えば、炭素原子数1〜10の炭化水素基であって、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などの炭素原子数1〜10のアルキル基、フェニル基などの炭素原子数6〜10のアリール基、炭素原子数7〜10のアラルキル基などが挙げられる。
また、1置換アミノ基(上記−NHRに該当)の具体例としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、n−ヘキシルアミノ基、n−オクチルアミノ基、フェニルアミノ基、トリメチルシリルアミノ基、tert−ブチルジメチルシリルアミノ基などが挙げられる。
また、2置換アミノ基(上記−NRR'に該当)の具体例としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、ジ−tert−ブチルアミノ基、ジ−イソブチルアミノ基、tert−ブチルイソプロピルアミノ基、ジ−n−ヘキシルアミノ基、ジ−n−オクチルアミノ基、ジ−n−デシルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビストリメチルシリルアミノ基、ビス−tert−ブチルジメチルシリルアミノ基などが挙げられる。
成分(C)は、一態様として、顔料吸着性官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル系モノマーに由来する構造単位を含む。
以下、この構造単位を、構造単位(x)ともいう。
アミノ基および/または4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとしては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリメチル[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]アンモニウム・クロリド、トリエチル[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]アンモニウム・クロリド、等が挙げられる。
スルホン酸基を有するアクリル酸エステル系モノマーとしては、2−(メタ)アクリロイルオキシ)エタンスルホン酸等が挙げられる。
水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ピリジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸2−ピリジルメチル、(メタ)アクリル酸2−(2−ピリジル)エチル、(メタ)アクリル酸3−(4−ピリジル)プロピル、(メタ)アクリル酸3−[4−(4−ピリジル)−1−ピペラジニル]プロピル、(メタ)アクリル酸6−[4−[2−(2−ピリジル)ビニル]フェノキシ]ヘキシル、(メタ)アクリル酸5−(4−ピリジル)ペンチル、(メタ)アクリル酸4−ピリジニルメチル等が挙げられる。
イミダゾール基を有する(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸2−[(1H−イミダゾール−1−イル)カルボニルオキシ]エチル、(メタ)アクリル酸2−[(1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウム)−3−イル]エチル、(メタ)アクリル酸2−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル、(メタ)アクリル酸4−(1H−イミダゾール−1−イル)ブチル、(メタ)アクリル酸6−(1H−イミダゾール−1−イル)ヘキシル等が挙げられる。
リン酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとしては、リン酸2−(メタ)アクリロイルオキシエチルなどが挙げられる。
カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとしては、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−フタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−コハク酸などが挙げられる。
成分(C)は、別の態様として、顔料吸着性官能基を有するが(メタ)アクリル酸エステル系ではないモノマーに由来する構造単位を含む。以下、この構造単位を構造単位(x')ともいう。
このようなモノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジエチルアミノエチルアクリルアミド、p−ビニルアニリン等が挙げられる。
成分(C)中、構造単位(x)または構造単位(x')の含有量(成分(C)が構造単位(x)と構造単位(x')の両方を有する場合は、その合計量)は、成分(C)に含まれるすべての構造単位(モノマーユニット)を基準として、典型的には1重量%〜30重量%であり、好ましくは3重量%〜15重量%である。上記下限値以上とすることで、顔料に十分に吸着することができる。また、上記上限値以下とすることで、後述する構造単位(y)を含む共重合体による追加の効果が発現される。
なお、成分(C)が後述するグラフト共重合体である場合、例えば、構造単位(x)がグラフト鎖に含まれており、その含有量を特定するにあたっては、当該グラフト鎖全体を主鎖を構成する1つの構造単位とすることはしない。グラフト鎖を構成する1つ1つの構造単位(モノマーユニット)に分け、主鎖を構成する構造単位(モノマーユニット)との合計の構造単位を基準とする。すなわち、成分(C)に含まれるすべての構造単位(モノマーユニット)を基準とする。
成分(C)中の構造単位(x)または構造単位(x')の含有量は、測定(NMRやIR測定)によって求めることもできるし、また、重合反応におけるモノマーの仕込み量/残存量から求めることもできる。その他の構造単位についても同様である。
成分(C)は、顔料吸着性官能基を有さないモノマーに由来する構造単位を含んでいてもよい。以下、この構造単位を、構造単位(y)ともいう。
成分(C)が構造単位(y)を含むことで、溶媒中での溶解・分散性の向上などの効果が期待できる。このモノマーとしては、例えば、顔料吸着性官能基を有さないスチレン系モノマー、顔料吸着性官能基を有さない(メタ)アクリル酸エステル系モノマー等が挙げられる。
上記の顔料吸着性官能基を有さないスチレン系モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−エチルスチレン、4−tert−ブチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−エトキシスチレン、4−カルボキシスチレンもしくはその塩、4−スチレンスルホン酸もしくはその塩、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、о−ヒドロキシスチレン等が挙げられる。
上記の顔料吸着性官能基を有さない(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとしては、CH=CR−COO−R'で表されるものが好ましい。ここで、Rは水素原子またはメチル基、R'は一価の有機基である。R'の一価の有機基としては、好ましくはアルキル基、単環または多環のシクロアルキル基、アリール基、またはアラルキル基であり、これら基はさらに置換基を有していてもよい。
顔料吸着性官能基を有さない(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとしては、たとえば、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ter−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、アルキル(C12〜13)(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートアクリレート、ジエチレングルコールジ(メタ)アクリレート、トリエチエレングルコールジ(メタ)アクリレート、PEG#200ジ(メタ)アクリレート、PEG#400ジ(メタ)アクリレート、PEG#600ジ(メタ)アクリレート、1.4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグルコールジ(メタ)アクリレート、1.6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1.9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO付加物ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、およびトリフロロエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
成分(C)中、構造単位(y)は含まれていてもいなくてもよい。しかし、成分(C)が構造単位(y)を含む場合は、その効果を十分に発現させる観点から、成分(C)の全構造単位中、1重量%〜97重量%含有することが好ましく、5重量%〜95重量%含有することがより好ましい。
成分(C)が、構造単位(y)を含む場合、2種以上の構造単位(y)が含まれていてもよい。
成分(C)は、共重合体であれば特に限定されず、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等であってもよい。本発明においては、特に、グラフト共重合体(ある主鎖のいくつかの異なる点に一本ずつ側鎖が結合している重合体)であることが、顔料との吸着性や分散性のさらなる向上や沈降抑制の観点から望ましい。なお、本明細書において、グラフト共重合体は、グラフト共重合体の主鎖を構成する構造単位と、グラフト共重合体のグラフト鎖を構成する構造単位とが、同一であっても異なっていてもよい。
成分(C)がグラフト共重合体である場合、具体的には、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(C−1)に由来する構造単位と、少なくとも片末端に重合性基を有するマクロモノマー(C−2)に由来する構造単位とを含む共重合体であることが好ましい。
より好ましくは、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(C−1)に由来する構造単位と、少なくとも片末端に重合性基を有するマクロモノマー(C−2)に由来する構造単位とを重合してなる共重合体である。
モノマー(C−1)の具体的構造及び好ましい構造としては、前述の、顔料吸着性官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル系モノマーや、顔料吸着性官能基を有さないモノマーのうち(メタ)アクリル酸エステル構造を有するもの等が挙げられる。
マクロモノマー(C−2)について説明する。
一般にマクロモノマーとは、ポリマー鎖と、その鎖の少なくとも片末端に重合性基を有する高分子である。このポリマー鎖は、1種あるいは2種の低分子単量体化合物を原料として、付加重合、重縮合、重付加等により形成することができる。また、重合性基としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、または炭素−炭素二重結合が挙げられるが、炭素−炭素二重結合が典型的である。
マクロモノマー(C−2)を得る方法としては、例えば、以下のような方法がある。
(1)付加開裂型連鎖移動剤を用いた重合法によりマクロモノマーを得る。
(2)金属錯体を用いた触媒的連鎖移動重合法によりマクロモノマーを得る。
(3)第一段階として、カルボキシル基、水酸基、アミノ基等の第一官能基を含有する重合開始剤および/または連鎖移動剤の存在下で重合を行い、第一官能基が末端に導入された重合体を得る。第2段階として、前記第一官能基と反応して結合形成する第二官能基および重合性不飽和基を有する別化合物と、前記重合体とを反応させて、マクロモノマーを得る。
上記(1)における付加開裂型連鎖移動剤については、Journal of Polymer Science:Part A:Polymer Chemistry,Vol.32,2745−2754(1994)、J.Macromol.Sci.Chem.A23(7)839−852(1986)、Journal of Polymer Science:Part A:Polymer Chemistry,Vol.27,1741−1748(1989)、塗料の研究 No.137 Oct.2001 11−17等に記載されている連鎖移動剤を用いることができる。特に、連鎖移動剤としてα−メチルスチレンダイマー(以下、α−MSDとも略記)を用いてマクロモノマーを得ることが好ましい。
上記(2)における触媒については、コバルト錯体等の特定の遷移金属錯体が典型的に用いられる。具体的には、国際公開2013/089245A1号明細書、特表平10−508333号公報、J.Macromol.Sci.Chem.A23(7)839(1986)等に記載のものを使用することができる。
上記(3)において、第一官能基を含有する連鎖移動剤としては、メルカプト酢酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、2−メルカプトエタノール、2−アミノエタンチオール等を好適に使用することができる。
また、第二官能基および重合性不飽和基を有する別化合物については、第一官能基がカルボキシ基である場合には、エポキシ基含有重合性不飽和モノマー;第一官能基が水酸基である場合には、イソシアナト基含有重合性不飽和モノマー;第一官能基がアミノ基である場合には、エポキシ基含有重合性不飽和モノマーを好適に使用することができる。
上記エポキシ基含有重合性不飽和モノマーとしては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等が好ましい。また、上記イソシアナト基含有重合性不飽和モノマーとしては、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等が好ましい。
本発明においては、上記(1)の方法によりマクロモノマー(C−2)を得ることが好ましい。理由としては、後述の2段階による重合反応により比較的簡便に(マクロモノマーを単離することなく)グラフト共重合体を作製可能なためである。もちろん、上記(1)以外の方法でマクロモノマー(C−2)を得ても何ら問題は無い。
マクロモノマー(C−2)としては、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、東亜合成株式会社のマクロモノマーシリーズ等が挙げられる。
マクロモノマー(C−2)のポリマー鎖が含む構造単位は、特に限定されない。具体的な構造単位としては、例えば、前述の構造単位(x)、構造単位(x')、構造単位(y)などが挙げられ、好ましい態様も同様である。また、マクロモノマー(C−2)中における各構造単位の好ましい含有量(重合比率)についても前述と同様である。
なお、マクロモノマー(C−2)は、そのポリマー鎖に、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを含むモノマー成分に由来する構造単位を含むことが好ましい。
成分(C)がグラフト共重合体である場合、顔料吸着性官能基は、主鎖とグラフト鎖の両方に含まれていてもよいし、これらの一方にのみ含まれていてもよい。本発明においては、顔料吸着性官能基がグラフト鎖または主鎖のいずれか一方にのみ含まれている態様が好ましく、顔料吸着性官能基が主鎖のみに含まれている態様がより好ましい。
ここで、顔料吸着性官能基が主鎖のみに含まれている態様がより好ましい理由の詳細は必ずしも明らかではないが、次のように推測される。まず、顔料吸着性官能基が主鎖のみに含まれていることで、(B)顔料は、グラフト共重合体の主鎖に吸着する。主鎖に(B)顔料が吸着することで、グラフト鎖は、後述する図1(a)の模式図に示されるように、互いに反発し合うように主鎖から離れ外側に向かって広がる形状となる。このような多数のグラフト鎖は、主鎖に吸着した(B)顔料同士が相互作用し吸着することを抑制する立体障害となると考えられる。そして、多数のグラフト鎖による立体障害によって、(B)顔料の凝集が抑制され、より効果的に、(B)顔料保持作用が得られると推測される。
主鎖が顔料吸着性官能基を含む場合、好ましくは、主鎖が前述の構造単位(x)または構造単位(x')を含む。より具体的には、主鎖が、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリメチル[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]アンモニウム・クロリド、トリエチル[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]アンモニウム・クロリド等の、顔料吸着性官能基としてアミノ基および/または4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリル酸エステル系モノマーに由来する構造単位を含むことが好ましい。これらのなかでも、成分(C)の構造制御の観点から、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、およびジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位であることがより好ましい。
成分(C)の重合様式は、特に限定されないが、ラジカル重合体であることが好ましい。
成分(C)の合成方法は、溶液重合、懸濁重合、および乳化重合などの公知の方法を用いることができる。このうち、沈降防止性を安定的に発現させる観点から、溶液重合が好ましい。
ラジカル重合の重合開始剤としては、公知のものを用いることができる。
たとえば、アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)、および2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシオクタノエート、ジイソブチルパーオキサイド、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシピバレート、デカノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、およびt−ブチルパーオキシベンゾエートなどの過酸化物系開始剤、過酸化水素と鉄(II)塩、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムなど、酸化剤と還元剤とを組み合わせたレドックス系開始剤などが挙げられる。これらは、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
重合開始剤の配合量は、特に限定されないが、重合する不飽和モノマーの混合液全体を100重量部とした場合に、0.001〜10重量部とすることが好ましい。
また、重合反応に際しては、適宜、公知の連鎖移動剤、重合禁止剤、分子量調整剤などを用いてもよい。さらに、重合反応は、1段階でおこなってもよいし、2段階以上でおこなってもよい。
成分(C)がグラフト共重合体である場合、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(C−1)及びマクロモノマー(C−2)を別々に準備して重合してもよい。また、まずマクロモノマー(C−2)を合成し、その後続けて追加のモノマーを反応系中に加えて成分(C)を得る重合法であってもよい。この重合法としては、例えば、前述(1)の付加開裂型連鎖移動剤を用いた重合法によりマクロモノマーを得る場合には、以下の工程1および工程2により得てもよい。
(工程1)まず、α−MSDなどの付加開裂型連鎖移動剤を用いてラジカル重合を行う。これによりマクロモノマー(C−2)を得る。
(工程2)次いで、上記マクロモノマー(C−2)を含む反応系に、他のモノマー(前記モノマー(C−1)や、その他適当なモノマー)および重合開始剤を追添し、グラフト共重合体である成分(C)を得る。
この方法の場合、所望のグラフト共重合体を得るには、工程1の重合温度と工程2の重合温度を適当な温度に調整することが望ましい。付加開裂型連鎖移動剤の種類にもよるが、具体的には、工程1の重合温度を比較的高温(例えば100℃〜160℃)、工程2の重合温度を比較的低温(例えば50℃〜100℃)とすることが望ましい。また、工程2の重合温度を工程1の重合温度よりも低くすることが好ましい。例えば、工程2の重合温度は、工程1の重合温度よりも10℃〜60℃低いことが好ましい。
考えられるメカニズムとして、重合温度が高いと、α−MSDのような付加開裂型連鎖移動剤は活発にラジカル開裂し、連鎖移動剤本来の作用を奏する。一方、重合温度が低いと、ラジカルの開裂が遅くなるため、α−MSDのような付加開裂型連鎖移動剤がモノマーとして共重合する。この「温度差による、付加開裂型連鎖移動剤の反応メカニズムの違い」により、上記工程1と工程2の重合温度を制御すれば、構造が制御されたグラフト共重合体が得られると考えられる。このことは、高分子論文集Vol.61,No.4,pp.275−281(Apr.2004)等で触れられている。
工程1及び工程2の重合温度は、特に限定されないが、典型的には50℃〜200℃、好ましくは80℃〜150℃の範囲内である。この温度範囲内において、前述の工程1と工程2の温度差があることが望ましい。
なお、上記では、グラフト共重合体について、マクロモノマーを重合することにより得ることを前提として説明した。しかし、高分子反応によりグラフト共重合体を得ることも当然許容される。即ち、グラフト共重合体は、(i)まず適当な高分子を準備し、その高分子に重合開始点をつくり、そこからモノマーを重合させる方法や、(ii)先に重合しておいた高分子を、別の高分子に結合させる方法により製造してもよい。より具体的には、高分子に対してセリウム塩や過酸化物を作用させて高分子にラジカルを生成させ、重合開始点を作る方法や、放射線または電子線を照射して重合開始点を作る方法などがある。
成分(C)の(メタ)アクリル酸エステル共重合体の分子量分布(重量平均分子量M/数平均分子量M)が、1以上3以下であることが好ましく、1.5以上2.5以下であることがより好ましい。上記上限値以下とすることにより、良好な塗膜を形成でき、上記下限値以上とすることにより、塗布作業を良好にできる。
成分(C)の重量平均分子量(Mw)は、5000〜30000であることが好ましく、7000〜20000であることがより好ましく、9000〜15000であることがさらに好ましい。
上記下限値以上とすることにより、沈降を効果的に抑制し、塗膜の密着性を良好にでき、一方、上記上限値以下とすることにより、塗膜中に気泡が発生することなどを抑制し、良好な塗膜が得られる。
なお、数平均分子量Mおよび重量平均分子量Mは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、標準ポリスチレン換算で測定することができる。
(メタ)アクリル酸エステル共重合体の重量平均分子量(Mw)は、重合反応時間、反応温度、重合開始剤の使用量などの条件により調節することができる。
成分(C)の粘度は、酢酸ブチルで固形分50%に希釈した状態で25℃で測定したとき、10〜1000mPa・sであることが好ましく、20〜600mPa・sであることがより好ましい。上記下限値以上とすることにより、沈降防止性を向上できる。一方、上記上限値以下とすることにより、塗工性を良好にできる。
当該粘度の測定は、B型粘度計(東機産業株式会社製TVB−10M型)を使用し、25℃にて60rpmの条件で測定することができる。
成分(C)の含有量は、高度な沈降抑制を実現する観点から、塗料組成物中の不揮発成分の全量を基準として、0.005質量%以上であることが好ましく、0.01質量%以上であることがより好ましい。一方、成分(C)の含有量は、塗料の取扱性、塗工性などを適切にする観点から、塗料組成物中の不揮発成分の全量を基準として、1質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることがより好ましい。この数値範囲内とすることで、成分(D)との十分な相互作用が発現すると考えられる。
[成分(D)]
成分(D)は、一分子中に二以上のアミド結合を有する化合物(D−1)および一分子中に二以上のウレア結合を有する化合物(D−2)のうち、少なくとも一方を含むチキソトロピー増粘剤である。成分(D)は、前述のとおり、塗料組成物中に特定のネットワーク構造を生成すると考えられる。そして、本発明では成分(C)等との併用により相乗効果を奏し、高度な沈降防止性を実現するものである。
なお、ウレア結合とは、窒素原子−カルボニル−窒素原子の順で原子団が並んだ結合のことをいう。
成分(D)としては、例えば、「アマイド」という呼称で知られる塗料向けの添加剤、不飽和ポリアミノアマイドと低分子量ポリエステル酸の塩、ポリアミノアマイドのポリカルボン酸塩、変性ウレア等が挙げられる。
一分子中に二以上のアミド結合を有する化合物(D−1)は、低分子化合物でもポリマーでもよい。
一分子中に二以上のアミド結合を有する化合物(D−1)としては市販品を用いてもよい。そのような市販品としては、例えば、ディスパロン6900−20X、ディスパロン6900−10X、ディスパロンA603−20X、ディスパロンA603−10X、ディスパロンA670−20M、ディスパロンA671−EZ、ディスパロンF−9050、ディスパロンPFA−220、ディスパロンPFA−231、ディスパロンPFA−131、ディスパロン6810−20X、ディスパロン6850−20X、ディスパロン6820−20M、ディスパロン6820−10M、ディスパロンFS−6010、ディスパロン3900EF、ディスパロン6500、ディスパロン6300、ディスパロン6650、ディスパロン6700(以上、楠本化成株式会社製)などが挙げられる。
一分子中に二以上のウレア結合を有する化合物(D−2)は、低分子化合物でもポリマーでもよい。
一分子中に二以上のウレア結合を有する化合物(D−2)の具体的態様としては、アルキレン鎖、ポリエーテル鎖、ポリアミド鎖などの有機鎖が、ウレア結合により連結されているものが挙げられる。より具体的には、以下の一般式(1)で表される低分子化合物、または一般式(2)で表される構造単位を有するポリマー等が挙げられる。
Figure 2018177915
(式(1)中、Rは、それぞれ独立に、有機基である。R'は、それぞれ独立に、水素原子または有機基である。R、R'は同じであってもよく、互いに異なるものであってよい。Xは有機鎖を示す。)
上記のR及びR'は、例えば、アルキル基、ポリアミド構造を有する基、及びポリエーテル構造を有する基等を挙げることができる。
Figure 2018177915
(式(2)中、Xは有機鎖を示す。)
上記のXは、例えば、アルキレン鎖、ポリエーテル鎖、ポリアミド鎖、またはこれらが組み合わされた有機鎖等を挙げることができる。ポリマー中の複数の構造単位において、Xは同一であっても異なっていてもよい。
一分子中に二以上のウレア結合を有する化合物(D−2)としては市販品を用いてもよい。そのような市販品としては、例えば、ビックケミージャパン株式会社の製品、商品名BYK−410、BYK−E410、BYK−415、BYK−420、BYK−E420、BYK−D410、BYK−430等を挙げることができる。これら製品は、典型的には、ウレア結合を有する化合物が有機溶剤に溶解されたものである。
成分(D)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
成分(D)の含有量は、高度な沈降抑制を実現する観点から、塗料組成物中の不揮発成分の全量を基準として、0.005質量%以上であることが好ましく、0.01質量%以上であることがより好ましい。一方、成分(D)の含有量は、塗料の取扱性、塗工性などを適切にする観点から、塗料組成物中の不揮発成分の全量を基準として、1質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることがより好ましい。
[成分(B)]
(B)顔料としては、塗料原料便覧1970年度版(日本塗料工業会編)に記載されている顔料を用いることができ、例えば、無機着色顔料、有機着色顔料、防錆顔料、体質顔料、光輝性顔料などを挙げることができる。これらを1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記の無機着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、黒鉛、モリブデートオレンジ、黄鉛、黄色酸化鉄、クロムグリーン、コバルトグリーン、群青、コバルト・アルミブルーなどが挙げられる。
上記の有機着色顔料としては、モリブデンレッド、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ジオキサジン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料などが挙げられる。
上記の体質顔料としては、例えば、クレー、カオリン、硫酸バリウム、炭酸バリウム、重質炭酸カルシウム、寒水石、珪藻土、タルク(滑石)、シリカなどが挙げられる。
上記の光輝性顔料としては、例えば、アルミニウム粒子、アルミニウム箔、蒸着アルミニウム、酸化アルミニウム、ならびに酸化チタンおよび酸化鉄の少なくともいずれか一方により被覆された酸化アルミニウムなどの塗料用アルミニウム顔料、銅、亜鉛、真ちゅう、ニッケル、ガラスフレーク、酸化チタンおよび酸化鉄の少なくともいずれか一方により被覆されたガラスフレーク、雲母粉(マイカ)、ならびに酸化チタンおよび酸化鉄の少なくとも一方により被覆された雲母粉などが挙げられる。
成分(B)としては、良好な沈降防止性および意匠性を得る観点から、光輝性顔料であることが好ましい。
成分(B)は、塗料組成物中に直接添加してもよく、顔料分散剤および顔料分散樹脂とを公知の方法により混合してペースト化してから塗料に配合してもよい。上記の顔料分散剤、顔料分散樹脂としては、公知のものを用いることができる。
さらに、成分(C)および成分(D)の併用により得られる沈降防止性と、成分(C)単独、あるいは成分(D)単独で得られる沈降防止性との差分は、(B)顔料の比重が大きいときにいっそう顕著となる。なかでも、(B)顔料が、以下の沈降性指数Pについての条件を満たす場合、成分(C)および成分(D)の併用による相乗効果がより顕著となる。
成分(B)の比重は、沈降防止性を顕著に得る観点から、1.1以上であり、1.3以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましい。一方、成分(B)の比重は、沈降防止性を保持する観点から、5.0以下であり、4.5以下であることが好ましく、4.0以下であることがより好ましい。なお、成分(B)の比重とは、真比重と意図する。
成分(B)の塗料組成物全体に対する密度は、沈降防止性を顕著に得る観点から、1.1g/cm以上であり、1.3g/cm以上であることが好ましく、1.5g/cm以上であることがより好ましく、2.0g/cm以上であることがさらに好ましい。一方、成分(B)の密度は、沈降防止性を保持する観点から、5.0g/cm以下であり、4.5g/cm以下であることが好ましく、4.0g/cm以下であることがより好ましい。
成分(B)の以下の式(1)で規定される沈降性指数Pは、1.0×10以上であることが好ましく、3.5×10以上であることがより好ましい。一方、沈降性指数Pは、適切な塗料物性を得る観点から、10×10以下であることが好ましく、7.5×10以下であることがより好ましい。このような沈降性指数Pの条件を満たす(B)顔料とすることにより、本発明による効果がより顕著になる。
P=d×(ρ−1) (1)
(dは(B)顔料の平均粒子径(μm)、ρは(B)顔料の密度(g/cm)をそれぞれ示す。)
なお、上記の沈降性指数Pは、後述する本発明の顔料保持効果を示す指標として、成分(B)を特定する観点から、微粒子の沈降速度を表すストークスの式に基づき、新たに発案されたものである。そして、沈降性指数Pは、沈降性指数Pが上記の所定の数値範囲内にすることによって本発明の顔料保持効果が得られることが見出され、特定されたものである。
成分(B)の平均粒子径は、0.1〜100μmであることが好ましく、1〜80μmであることがより好ましく、10〜50μmであることがさらに好ましい。
なお、本明細書において、成分(B)の平均粒子径は、例えばレーザー回折・散乱法にて求めた原理上の体積分布におけるメジアン径として求めることができる。本明細書において、成分(B)の平均粒子径とは、メジアン径(50%)を意味する。
成分(B)の配合量は、塗料による意匠性を発揮する観点から、塗料組成物中の不揮発成分の全量を基準として、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。一方、成分(B)の配合量は、効果的に沈降を防止しつつ、塗料としての適切な物性を得る観点から、塗料組成物中の不揮発成分の全量を基準として、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
[成分(A)]
(A)被膜形成性樹脂は、塗膜の物性を良好なものとし密着性を向上させるために用いられる。成分(A)としては、特に限定されず、従来塗料組成物のバインダー成分として使用されているものを用いることができる。例えば、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、塩化ビニル樹脂およびポリウレタン樹脂などが挙げられる。
なかでも、塗料の沈降を抑制する観点から、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂が好ましく、アクリル樹脂がより好ましい。これにより、成分(C)が有する特定の顔料吸着性官能基と、アクリル樹脂が有するエステル結合との相互作用により、網目構造を補強し、より効果的に沈降を防止することができる。
アクリル樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーの単独重合体、または(メタ)アクリル酸エステル系モノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとの共重合体であってもよい。(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとしては、上記の成分(C)において説明した(メタ)アクリル酸エステル系モノマーと同様のものを用いることができ、1種または2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、他のエチレン性不飽和モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニル系モノマー、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸モノマーなどが挙げられる。
成分(A)は、硬化剤を含有してもよい。硬化剤を含有する場合、成分(A)は、水酸基、カルボキシル基、およびエポキシ基などの架橋性官能基を有する樹脂を含むことが好ましい。これにより、樹脂の架橋性官能基と硬化剤とが反応し、硬化被膜を形成することができる。
硬化剤としては、例えば、アミノ樹脂、エポキシ基含有化合物、ポリイソシアネート化合物、ブロック化ポリイソシアネート化合物、カルボキシル基含有化合物、カルボジイミド基含有化合物、ヒドラジド基含有化合物およびセミカルバジド基含有化合物などが挙げられる。また、成分(A)は、樹脂と硬化剤の2液混合タイプとしてもよい。すなわち、塗膜を形成する直前に硬化剤を添加・混合することで最終的な塗料組成物を調製してもよい。
成分(A)が硬化剤を含む場合、硬化剤の混合比は、たとえば、硬化性樹脂に対して硬化剤を当量比の0.8倍以上1.2倍以下とすることができる。
成分(A)の含有量は、塗料組成物中の不揮発成分の全量を基準として、80〜99.5質量%であることが好ましく、85〜99質量%であることがより好ましい。なお、この含有量は、成分(A)が硬化剤を含む場合は、硬化剤もあわせた量である。
[その他成分]
本発明の塗料組成物は、さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、公知の塗料用添加剤を含むことができる。公知の塗料用添加剤としては、例えば、成分(A)以外の樹脂、溶媒、ベンゾトリアゾール系吸収剤、トリアジン系吸収剤、およびサリチル酸誘導体系吸収剤、ベンゾフェノン系吸収剤などの紫外線吸収剤、ヒンダードアミン類などの光安定剤、増粘剤、消泡剤、表面調整剤、沈降防止剤、防錆剤、アセチルアセトンなどのキレート剤、脱水剤、ならびに可塑剤などが挙げられる。
[製造方法]
本発明の塗料組成物は、上記の構成成分を公知の方法により混合し、用いることができる。本発明の塗料組成物としては、例えば、成分(A)100重量部に対し、成分(B)を0.1〜15重量部配合し、成分(B)100重量部に対し、成分(C)を固形分量で0.1〜20重量部および成分(D)を固形分量で0.1〜20重量部配合し、公知の高速分散機で撹拌することで得られるものを挙げることができる。
本発明の塗料組成物は、以下のような特徴を有する。
従来技術の項で述べたとおり、顔料の沈降防止性を改善する技術として、以下の2つのアプローチがあった。
(i)顔料の表面処理
(ii)塗料組成物中の樹脂のレオロジー制御(塗料の静置粘度の増大等)
これに対し、本発明の塗料組成物は、上記(i)の技術の中でも、特に、特定の顔料吸着性官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体による顔料吸着作用を選択するとともに、上記(ii)の技術のうち、特定の分子構造を有する化合物を選択し、これらの相乗作用により、上記(i)、(ii)の個別の技術で得られる沈降防止作用とは異なる、新たな沈降防止機能を実現するものである。具体的には、成分(C)による成分(B)との顔料吸着作用とともに、成分(C)および成分(D)の併用により、従来にない高度な沈降防止性を実現するものである。
[顔料保持効果]
成分(C)および成分(D)の併用により、従来にない高度な沈降防止性を実現できる理由は必ずしも明らかではないが、以下のように推察している。
成分(D)を用いることにより、塗料を静置したとき、塗料組成物に含まれる樹脂中に成分(D)に由来する特定のネットワーク構造が生成される。一方、(B)顔料の表面には特定の官能基を有する成分(C)が吸着した形態となっている。さらに、成分(C)のうち(B)顔料の表面に吸着したものを除く残余のものは、塗料中に分散して存在するものと考えられる。
このような状態が実現されることにより、(C)成分に由来する特定構造の表面状態を有する顔料が、(D)成分に由来する特定のネットワーク構造中で、高い安定性で保持され、この結果、本発明に特有の"顔料保持効果"が実現されるものと考えられる。
以下、図1を用いて、本発明による"顔料保持効果"を説明する。なお、以下では、成分(C)がグラフト共重合体であって、成分(B)が、グラフト共重合体の主鎖に吸着する例について説明するが、本発明による効果は、かかる例に限られない。
まず、図1(a)に示すように、成分(B)と成分(C)を混合した場合、成分(C)の(メタ)アクリル酸エステル共重合体が特定の官能基を有することで成分(B)を吸着し、塗料組成物中で安定的に成分(B)を保持させることができる。成分(B)が成分(C)のグラフト共重合体の主鎖に吸着することで、成分(C)のグラフト鎖は互いに反発し合うように主鎖から離れ、外側に向かって広がる形状となっている。
一方、図1(b)に示すように、成分(B)と成分(D)を混合した場合、成分(D)が分子間水素結合を介して形成する網目構造により、成分(B)が取り囲まれ、成分(B)の沈降が抑制される。
本発明は、これらの成分(B)〜(D)を組み合わせることにより、図1(c)に示すように、成分(B)が吸着した成分(C)の当該(メタ)アクリル酸エステル共重合体を取り囲むように、成分(D)の一分子中に二以上のアミド結合を有する化合物または一分子中に二以上のウレア結合を有する化合物が分子間水素結合により網目構造を形成する。さらに、成分(C)のうち(B)顔料の表面に吸着したものを除く残余のものは、塗料中に分散して存在するものと考えられる(図示なし)。その結果、成分(C)の残余と相まって成分(C)と(D)による相互作用が生じ、これにより、塗料組成物中で安定的に保持された成分(B)が当該網目構造内にとどまるようになり、成分(B)の沈降を飛躍的に防止できると考えられる。さらには、本発明は、成分(A)〜(D)を組み合わせ、成分(A)としてアクリル樹脂を用いた場合、より成分(B)を保持できる傾向がある(図示なし)。
本発明者らは鋭意検討を行った結果、塗料組成物が以下に示す沈降防止指数Qおよび沈降度Sといった指標が、このような本発明による"顔料保持効果"を得るために有効であることを見出した。いいかえると、本発明の塗料組成物は、沈降防止指数Qおよび沈降度Sが所定の条件を満たすことによって、"顔料保持効果"が得られる。
本発明の塗料組成物は、以下の式(2)で規定される沈降防止指数Qが、0.3以上であることが好ましく、0.5以上であることがより好ましい。一方、沈降防止指数Qは、3以下であることが好ましく、2以下であることがより好ましい。かかる数値範囲とすることで、成分(C)と成分(D)との相互作用が生じやすくなり、本発明の顔料保持効果が得られる。
Q=d×(ρ−1)/η (2)
(dは(B)顔料の平均粒子径(μm)、ρは(B)顔料の密度(g/cm)、ηは当該塗料組成物の粘度(測定温度:25℃、測定条件:BH型粘度計にて6rpmで測定)をそれぞれ示す。)
上記の沈降防止指数Qは、微粒子の沈降速度を表すストークスの式に基づき、本発明の顔料保持効果を示す指標として、新たに発案されたものである。そして、沈降防止指数Qが上記の所定の数値範囲内にすることによって本発明の顔料保持効果が得られることが見出され、特定されたものである。
本発明の塗料組成物の粘度(25℃、BH型粘度計にて6rpmで測定)は、用途によっても異なるが、通常、1.0×10〜1.0×10mPa・sとする。本発明においては、塗料粘度が低い場合、たとえば、10〜1.0×10mPa・sの粘度の塗料においても充分な沈降防止効果が得られる。
本発明の塗料組成物は、以下の条件により算出される沈降度Sを所定の数値に特定するものである。
条件:
内径25〜40mm、高さ45mm以上の円柱形状のガラス製容器に、当該塗料組成物を高さ40±2mmとなるように導入した後、当該容器を密封し、60℃の環境下で7日間静置する。静置後、当該塗料組成物の存在している部分のうち、顔料が沈降して上澄み分離液となった部分の高さH(mm)を測定する。測定された高さH(mm)から、以下の式(3)により、沈降度Sを算出する。
S=(H/40)×100(%) (3)
ここで、従来技術の項で述べたように、実際の沈降防止用組成物は、製造後、保管や搬送等による温度環境の変化がある。そのため、高水準での沈降防止作用を得ることが困難であった。
本発明は、かかる従来技術の課題を解決するものであり、60℃という温度条件を採用し、上記の条件で測定されたHが、実際の塗料がさらされる温度環境下に置かれた際の塗料の沈降性を示す指標として有効であるという新たな知見に基づくものである。そして、上記Hの値と、実際に塗料を保管、運搬したときの顔料沈降性との関係が見出され、完成されたものである。
すなわち、上記の条件により算出される沈降度Sを70以下とすることにより、従来技術にはない良好な沈降防止性、すなわち"顔料保持効果"が得られる。さらに、沈降度Sを60以下とすることにより、比重が大きい顔料を用いても本発明による沈降防止性を発揮でき、沈降度Sを50以下とすることにより、温度履歴によっても充分な沈降防止性を維持でき、沈降度Sを35以下とすることにより、温度履歴によってもほとんど沈降が生じないといった作用が得られる。
上記の沈降防止指数Qおよび沈降度Sを制御するためには、前述した従来技術に係る手法、すなわち、顔料の表面処理により顔料粒子同士の反発を高めることにより沈降を防止する手法や、塗料の静置粘度を増大させる手法では実現困難である。
すなわち、本発明における成分(C)のような特定構造のポリマーの単独使用や成分(D)のようなアミド化合物の単独使用では、実現することができず、成分(C)と成分(D)とを組み合わせることによってはじめて、本発明による沈降防止効果が得られる。
さらに、成分(C)については、重合条件を適切に組み合わせたグラフト共重合体であることが有効であり、成分(C)の重合条件に合わせた成分(D)を選択したり、成分(C)と(D)の組み合わせに応じて、成分(B)の比重、平均粒子径を調整したりすることがより有効である。
また、本発明の塗料組成物は、通常、上記の成分を溶媒中に溶解または分散させた状態で使用される。溶媒としては、塗料に用いられる公知のものを挙げることができ、例えば、トルエン、キシレンなどの炭化水素類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ブチルカルビトールアセテートなどのエステル類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールなどのエーテル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトンなどのケトン類;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、イソブタノールなどのアルコール類;n−ブチルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類;芳香族石油類などを挙げることができる。これら溶剤は1種単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
<塗膜>
本発明の塗膜は、上記の塗料組成物の硬化物からなるものである。塗膜の形成方法は、例えば、基材上に、公知の方法により上記の塗料組成物を塗布し、加熱乾燥などにより硬化させることが挙げられる。基材としては、特に限定されず、公知の被塗基材を用いることができる。被塗基材としては、例えば、鉄、銅、アルミニウムまたはこれらの合金などの金属;エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂などの各種プラスチック;ガラス、セメント、コンクリートなどの無機材料;木材、繊維などの天然または合成材料などが挙げられる。
塗膜の厚みとしては、用途に応じて適宜設計できるが、乾燥膜厚で、たとえば1〜200μmとすることができる。
<塗装物品>
本発明の塗装物品は、上記の塗膜を備えるものである。塗装物品としては、外観が重視される自動車、飛行機および船舶などの乗物、建築材料、電子・電気・OA機器、および雑貨類などの様々な分野を挙げることができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
以下、実施例を挙げて本発明の詳細について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお「部」とは「重量部」を表す。
成分(C)
[(メタ)アクリル酸エステル共重合体を含む樹脂組成物の作製]
(合成例1):(メタ)アクリル酸エステル共重合体1の合成
窒素雰囲気下でフラスコに酢酸ブチル90部、α−メチルスチレンダイマー(α−MSD)5部を仕込み、125℃に昇温させた。
スチレン8部、n−ブチルアクリレート18部、イソボルニルアクリレート10部、エチルアクリレート12部と、重合開始剤として2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(ABN−E)2部からなる混合液を、前記のフラスコ中に60分かけて滴下し、同温度でそのまま20分間撹拌して重合反応を行い、マクロモノマー(少なくとも片末端に重合性基を有するマクロモノマー(C−2)に相当)を得た(1段階目)。
次いで、反応温度を90℃まで降温させた後、スチレン7部、n−ブチルアクリレート18部、イソボルニルアクリレート10部、エチルアクリレート12部、ジメチルアミノエチルメタクリレート5部およびABN−E(重合開始剤)2部からなる混合液を前記フラスコ中に60分かけて連続滴下し、その後、90℃を維持し撹拌しながら2時間、重合反応を行い(2段階目)、(メタ)アクリル酸エステル共重合体1を合成し、該重合体を含む樹脂組成物(固形分50%)を得た。
(合成例2、3、6〜11):(メタ)アクリル酸エステル共重合体2、3、6〜11の合成
表1に示す配合(重量部)および反応温度で、合成例1と同様に合成を行い、(メタ)アクリル酸エステル共重合体2、3、6〜11をそれぞれ含む樹脂組成物を得た。
(合成例4):(メタ)アクリル酸エステル共重合体4の合成
表1に示す配合(重量部)および反応温度とし、合成例1の2段階目の重合反応を、1段階目の重合反応と同様の温度で続けて行い、(メタ)アクリル酸エステル共重合体4を含む樹脂組成物を得た。
(合成例5):(メタ)アクリル酸エステル共重合体5の合成
表1に示す配合(重量部)および反応温度とし、合成例1の1段階目の重合反応のみを行って、(メタ)アクリル酸エステル共重合体5を含む樹脂組成物を得た。
なお、上記1段階目の重合反応の後に得られたマクロモノマーについては、別途、H−NMRスペクトルを解析した。その結果、(メタ)アクリル酸エステル共重合体1〜4,6〜11において、α−MSD由来のエチレン性不飽和基がマクロモノマー鎖片末端に存在することが確認された。
[分析]
合成した(メタ)アクリル酸エステル共重合体1〜11をそれぞれ含む樹脂組成物それぞれについて、以下の方法により分析を行った。
(重合体のおよび重量平均分子量Mおよび数平均分子量M
以下の条件で測定を行った。
使用機器:HLC8220GPC(株式会社東ソー製)
使用カラム:TSKgel SuperHZM−M、TSKgel GMHXL−H、TSKgel G2500HXL、TSKgel G5000HXL(株式会社東ソー製)
カラム温度:40℃
標準物質:TSKgel 標準ポリスチレンA1000、A2500、A5000、F1、F2、F4、F10(株式会社東ソー製)
検出器:RI
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:1ml/min
(樹脂組成物の粘度)
B型粘度計(東機産業株式会社製TVB−10M型)を使用し、25℃にて60rpmの条件で樹脂組成物の粘度(mPa・s)を測定した。
((メタ)アクリル酸エステル共重合体の収率)
樹脂組成物を130℃で3時間乾燥処理を行い、残った固形物の重量を測定し、得られた値を合成前の各種モノマーの仕込み重量と比較することによって収率(%)を算出した。
重合反応が適正に進んでいれば、収率は高くなり、未反応のモノマーが多ければ乾燥処理により揮発してしまうため、収率は低くなる。
得られた(メタ)アクリル酸エステル共重合体の収率はいずれも100%であった。
上記で測定された分子量分布、粘度、および合成条件から、得られた(メタ)アクリル酸エステル共重合体のタイプをグラフト、ブロック、ランダムに分類し、その結果を表1に示した。
なお、表1に示す成分の詳細は以下のとおりである。表1中における各成分の配合割合は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(固形分100重量部)全体に対する各成分の固形分における配合割合(重量部)を示している。
(構造単位(x)のモノマー)
・DMAEMA:ジメチルアミノエチルメタクリレート
(構造単位(y)のモノマー)
・Sty:スチレン
・n−BA:n−ブチルアクリレート
・IBXA:イソボルニルアクリレート
・EA:エチルアクリレート
(構造制御剤)
・α−MSD:α−メチルスチレンダイマー
(重合開始剤)
・ABN−E:2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(株式会社日本ファインケム製)
Figure 2018177915
成分(A)
以下の手順で、(A)被膜形成性樹脂を含むクリヤー樹脂組成物を作製した。
フラスコにメチルイソブチルケトン(MIBK)を50部仕込み、窒素雰囲気下で120℃まで昇温させた。メチルメタクリレート22.5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート4部、n−ブチルアクリレート22.5部、メタクリル酸0.7部、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル(ABN−E)0.3部を混合し、反応液とした。前記反応液を100分かけてフラスコへ滴下し、全量投入後、3時間120℃で重合反応を行い、(メタ)アクリル系共重合体((A)被膜形成性樹脂)を合成した。その後、室温まで冷却し、(A)被膜形成性樹脂を含む樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物80部に、酢酸エチル20部を添加し、(A)被膜形成性樹脂を含むクリヤー樹脂組成物(固形分40%)を得た。
成分(B)
以下の市販品を用いた。
・メタシャインST1018RB、日本板硝子社製、酸化チタン(IV)被覆鱗片状ガラスフレーク顔料
・Meoxal Atacama Red、Merck社製、酸化鉄被覆アルミニウム顔料
・サイロマスク52、富士シリシア化学株式会社製、防錆顔料(カルシウムイオン交換型シリカ)
Figure 2018177915
成分(D)
以下の市販品を用いた。
成分(D−1):一分子中に二以上のアミド結合を有する化合物
・PFA−220、楠本化成株式会社製、チクソトロピック剤、ディスパロンPFA−220(主成分:脂肪酸アマイド、有効成分20%)
・6820−10M、楠本化成株式会社製、チクソトロピック剤、ディスパロン6820−10M(主成分:脂肪酸アマイド、有効成分10%)
成分(D−2):一分子中に二以上のウレア結合を有する化合物
・BYK−410、ビックケミー・ジャパン株式会社製、レオロジーコントロール剤(主成分:脂肪酸変性ウレア、有効成分52%)
・BYK−415、ビックケミー・ジャパン株式会社製、レオロジーコントロール剤(主成分:高分子ウレア誘導体、有効成分30%)
・BYK−430、ビックケミー・ジャパン株式会社製、レオロジーコントロール剤(主成分:ウレア変性中極性ポリアマイド、有効成分30%)
<実施例1>
上記で作製したクリヤー樹脂組成物250部(固形分:(A)被膜形成性樹脂としては100部)に対し、酸化チタン(IV)被覆鱗片状ガラスフレーク顔料(日本板硝子株式会社製、メタシャインST1018RB)2部を添加した。
さらに、上記の添加した酸化チタン(IV)被覆鱗片状ガラスフレーク顔料の総量を100部とした場合に、(メタ)アクリル酸エステル共重合体1を含む樹脂組成物が6部(固形分としては3部)、変性ウレア系化合物を含む組成物(ビックケミー株式会社製レオロジーコントロール剤、BYK−410、固形分52%)が9.62部(固形分としては5部)となるように添加し、高速分散機(ディスパー)を利用して1200rpmで30分間撹拌し、塗料組成物を得た。
また、塗料組成物中の不揮発成分の全量を基準とした各成分の含有量は、(A)被膜形成性樹脂97.9質量%、酸化チタン(IV)被覆鱗片状ガラスフレーク顔料2.0質量%、(メタ)アクリル酸エステル共重合体10.059質量%、変性ウレア系化合物を含む組成物0.098質量%であった。
<評価>
上記のようにして得られた塗料組成物について、以下の方法の評価を行った。結果を表3〜表6に示す。
(沈降度S)
・使用機器
サンプル瓶:アズワン株式会社製 規格瓶(広口)No.2 容量24mL 口内径20.2mm×胴内径30.6mm×高さ54.5mm、円柱形状ガラス製
各実施例及び各比較例でそれぞれ得た塗料組成物を、前記サンプル瓶に高さ40mmになるように入れて密封し、60℃の環境下で7日間静置した。60℃で7日間静置後の塗料組成物を確認し、顔料が沈降して上澄み分離液となった部分の高さH(mm)を測定した。そして、次式(3)にて、沈降度Sを算出した。
沈降度Sは、数値が高いほど、顔料が沈降していることを意味する。
S=(H/40)×100(%) (3)
(塗料組成物の粘度)
BH型粘度計(東機産業株式会社製TVB−10M型)を使用し、25℃にて6rpmの条件で塗料組成物の粘度(mPa・s)を測定した。
(沈降防止指数Q)
式(2)に基づき、沈降防止指数Qを算出した。
Q=d×(ρ−1)/η (2)
(dは(B)顔料の平均粒子径(μm)、ρは(B)顔料の密度(g/cm)、ηは当該塗料組成物の粘度(測定温度:25℃、測定条件:BH型粘度計にて6rpmで測定)をそれぞれ示す。)
(顔料保持性)
各実施例及び各比較例でそれぞれ得た塗料組成物を透明な容器に入れ密封し、室温で1か月間静置したのち、沈降の程度を以下の基準に従い目視で観察した。
◎ 顔料の沈降が見られなかった。
○ 顔料の沈降がわずかに見られた。
△ 顔料の沈降が見られたが、再度攪拌することにより再分散された。
× 顔料が沈降し、再度攪拌しても沈降物が残るものであった。
<実施例2〜17、比較例1〜21>
配合を表3〜表6に記載の配合に変更した以外は実施例1と同様にして塗料組成物を作製し、実施例1と同様に評価をおこなった。表中の値は全て固形分(重量部)の値である。また、顔料の配合量は、被膜形成性樹脂を100部としたときの相対部数で示し、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ウレア系化合物およびアマイド化合物の配合量はそれぞれ、顔料を100部としたときの相対部数で示した。
Figure 2018177915
Figure 2018177915
Figure 2018177915
Figure 2018177915
成分(C)と成分(D)を組み合わせた実施例1〜17の塗料組成物は、いずれも良好な顔料保持性が得られた。一方、成分(C)を用い、成分(D)を用いなかった比較例4〜14、成分(D)を用い、成分(C)を用いなかった比較例15〜19はいずれも顔料保持性が劣り、成分(C)、(D)の組み合わせによって初めて本発明による効果が得られることが示された。さらに、顔料吸着性官能基を有さない(メタ)アクリル酸エステル重合体を用いた比較例20,21は、顔料保持性が劣るものであった。

Claims (14)

  1. (A)被膜形成性樹脂、
    (B)顔料、
    (C)アミノ基、4級アンモニウム塩基、スルホン酸基、水酸基、ピリジル基、イミダゾール基、リン酸基及びカルボキシル基から選択される顔料吸着性官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体、および、
    (D)一分子中に二以上のアミド結合を有する化合物および一分子中に二以上のウレア結合を有する化合物のうち、少なくとも一方を含むチキソトロピー増粘剤、
    を含む塗料組成物。
  2. 請求項1に記載の塗料組成物であって、
    (B)顔料の比重が、1.1以上5.0以下である、塗料組成物。
  3. 請求項1または2に記載の塗料組成物であって、
    以下の式(1)で規定される(B)顔料の沈降性指数Pが、1.0×10以上10×10以下である、塗料組成物。
    P=d×(ρ−1) (1)
    (dは(B)顔料の平均粒子径(μm)、ρは(B)顔料の密度(g/cm)をそれぞれ示す。)
  4. 請求項1乃至3いずれか一項に記載の塗料組成物であって、
    以下の式(2)で規定される沈降防止指数Qが、0.3以上3以下である、塗料組成物。
    Q=d×(ρ−1)/η (2)
    (dは(B)顔料の平均粒子径(μm)、ρは(B)顔料の密度(g/cm)、ηは当該塗料組成物の粘度(測定温度:25℃、測定条件:BH型粘度計にて6rpmで測定)をそれぞれ示す。)
  5. 請求項1乃至4いずれか一項に記載の塗料組成物であって、
    以下の条件により算出される沈降度Sが、70以下である、塗料組成物。
    条件:
    内径25〜40mm、高さ45mm以上の円柱形状のガラス製容器に、当該塗料組成物を高さ40±2mmとなるように導入した後、当該容器を密封し、60℃の環境下で7日間静置する。静置後、当該塗料組成物の存在している部分のうち、顔料が沈降して上澄み分離液となった部分の高さH(mm)を測定する。測定された高さH(mm)から、以下の式(3)により、沈降度Sを算出する。
    S=(H/40)×100(%) (3)
  6. 請求項1乃至5いずれか一項に記載の塗料組成物であって、
    成分(C)の前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、
    (メタ)アクリル酸エステル系モノマー(C−1)に由来する構造単位と、
    少なくとも片末端に重合性基を有するマクロモノマー(C−2)に由来する構造単位と、
    を含む共重合体である、塗料組成物。
  7. 請求項6に記載の塗料組成物であって、
    成分(C−2)は、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを含むモノマー成分に由来する構造単位を含む、塗料組成物。
  8. 請求項1乃至7いずれかに記載の塗料組成物であって、
    成分(C)の前記アクリル酸エステル共重合体の分子量分布(重量平均分子量M/数平均分子量M)が、1以上3以下である、塗料組成物。
  9. 請求項1乃至8いずれかに記載の塗料組成物であって、
    成分(C)の前記顔料吸着性官能基は、アミノ基または4級アンモニウム塩基である、塗料組成物。
  10. 請求項1乃至9いずれか一項に記載の塗料組成物であって、
    成分(D)の前記チキソトロピー増粘剤は、一分子中に二以上のアミド結合を有する化合物(D−1)および一分子中に二以上のウレア結合を有する化合物(D−2)のうち一方または両方を含む、塗料組成物。
  11. 請求項6に記載の塗料組成物であって、
    成分(C−1)または成分(C−2)の少なくとも一方は、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリメチル[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]アンモニウム・クロリド、トリエチル[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]アンモニウム・クロリドを含む、塗料組成物。
  12. 請求項1乃至11いずれか一項に記載の塗料組成物であって、
    (B)顔料が、光輝性顔料である、塗料組成物。
  13. 請求項1乃至12いずれか一項に記載の塗料組成物の硬化物からなる塗膜。
  14. 請求項13に記載の塗膜を備える塗装物品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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