JP2018177773A - 医薬 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の課題は、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物による治療(以下、ペマフィブラート療法ともいう)が必要な患者を安全に処置するための医薬を提供することにある。
〔1〕ペマフィブラート療法を必要とする患者を処置するための医薬であって、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有し、処置がクロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬との併用時におけるペマフィブラートの血漿中濃度上昇を抑制するために、該併用の回避若しくは停止又はペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を減少する工程を含む、医薬。
〔2〕ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物がペマフィブラートである、〔1〕に記載の医薬。
〔3〕クロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物がクロピドグレル硫酸塩である、〔1〕又は〔2〕に記載の医薬。
〔4〕ペマフィブラート療法を必要とする患者が、高脂血症、脂質異常症、動脈硬化症、糖尿病、糖尿病合併症、炎症、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、及び心疾患からなる群から選択される1以上の疾患の患者である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の医薬。
〔5〕患者が、クロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物による治療中にさらにペマフィブラート療法が必要となった患者である、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の医薬。
〔6〕患者が、ペマフィブラート療法中にさらにクロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物による治療が必要となった患者である、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の医薬。
〔7〕ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を減少する工程が、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を、当該薬物を単独で投与する時の量の2/3以下に減少させた量とする工程である、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の医薬。
〔8〕ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を減少する工程が、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を、当該薬物を単独で投与する時の量の1/2に減少させた量とする工程である、〔7〕に記載の医薬。
〔9〕ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を減少する工程が、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を、当該薬物を単独で投与する時の量の1/4に減少させた量とする工程である、〔7〕に記載の医薬。
〔10〕ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を減少する工程が、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を、0.1〜0.2mg/日とする工程である、〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の医薬。
〔11〕ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を減少する工程が、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を、0.2mg/日とする工程である、〔10〕に記載の医薬。
〔12〕ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を減少する工程が、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を、0.1mg/日とする工程である、〔10〕に記載の医薬。
〔13〕ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物が1日2回に分けて投与される〔1〕〜〔12〕のいずれかに記載の医薬。
〔14〕(A)ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する医薬と、(B)前記(A)とクロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬との併用を回避若しくは停止すること、又は該併用時におけるペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を減少することを指示する指示書とを含む医薬キット。
〔15〕ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物がペマフィブラートである、〔14〕に記載の医薬キット。
〔16〕クロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物がクロピドグレル硫酸塩である、〔14〕又は〔15〕に記載の医薬キット。
〔17〕(A)の医薬が、高脂血症、脂質異常症、動脈硬化症、糖尿病、糖尿病合併症、炎症、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、及び心疾患からなる群から選択される1以上の疾患の予防又は治療薬である〔14〕〜〔16〕のいずれかに記載の医薬キット。
〔18〕ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を、当該薬物を単独で投与する時の量の2/3以下に減少させた量とすることを指示する〔14〕〜〔17〕のいずれかに記載の医薬キット。
〔19〕ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を、当該薬物を単独で投与する時の量の1/2に減少させた量とすることを指示する〔18〕に記載の医薬キット。
〔20〕ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を、当該薬物を単独で投与する時の量の1/4に減少させた量とすることを指示する〔18〕に記載の医薬キット。
〔21〕ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を、0.1〜0.2mg/日とすることを指示する〔14〕〜〔20〕のいずれかに記載の医薬キット。
〔22〕ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を、0.2mg/日とすることを指示する〔21〕に記載の医薬キット。
〔23〕ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を、0.1mg/日とすることを指示する〔21〕に記載の医薬キット。
〔24〕ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を1日2回に分けて投与することを指示する〔14〕〜〔23〕のいずれかに記載の医薬キット。
〔25〕指示書が、パッケージ挿入物、パッケージラベル、又は使用説明書である〔14〕〜〔24〕のいずれかに記載の医薬キット。
また、当該化合物を医薬として提供するために、文献に記載の方法に準じて製剤化することもできる。
クロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬としては、経口投与用薬が好ましく、錠剤、カプセル剤、顆粒剤が挙げられる。
(i)ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬をクロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬と併用することにより、ペマフィブラートの血漿中濃度が上昇するため、併用が禁忌であることを患者に勧告する工程。
(ii)ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬をクロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬と併用することにより、ペマフィブラートの血漿中濃度が上昇するため、併用を回避又は停止すべきであることを患者に勧告する工程。
(iii)ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬を使用する前にクロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬の使用を停止すべきであることを患者に勧告する工程。
(iv)ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬をクロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬と併用することにより、ペマフィブラートの血漿中濃度が上昇するため、原則として併用が禁忌であることを患者に勧告する工程。
(v)ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬をクロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬と併用することにより、ペマフィブラートの血漿中濃度が上昇するため、原則として併用を回避又は停止すべきであることを患者に勧告する工程。
(vi)ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬をクロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬と併用することにより、ペマフィブラートの血漿中濃度が上昇するため、副作用の発現に注意しながら併用することを患者に勧告する工程。
(vii)ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の正常な代謝がクロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬の服用によって阻害されることを患者に説明した上で行われる(i)〜(vi)から選択されるいずれか1つの工程。
また、本発明の一実施形態として、ペマフィブラート療法を必要とする患者に対するペマフィブラートの投与量は、0.1〜0.4mg/日が好ましく、0.2〜0.4mgがより好ましいが、患者がさらにクロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物による治療を必要としている場合は0.4mg/日より少ないことが好ましく、0.1〜0.2mg/日がより好ましい。また、本発明の一実施形態として、ペマフィブラートをクロピドグレル硫酸塩と併用する場合には、ペマフィブラートの1日投与量を0.1mgとし、最大投与量は1日0.2mgまでとすることが挙げられるが、特にこれに限定されるものではない。
(a)医薬Aを投与中の患者には医薬Bを投与しないこと
(b)医薬Aと医薬Bを併用しないこと
(c)医薬Bを投与中の患者には医薬Aを投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること
(d)医薬Aと医薬Bを原則として併用しないこととするが、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ慎重に併用すること
(e)医薬Bを投与中の患者に医薬Aを投与する場合には注意すること
(f)医薬Aと医薬Bを併用する場合には注意すること
(g)医薬Bを服薬している場合には、医薬Aを使用する前に薬剤の服薬を中止すること
(h)医薬Bを服薬している場合には、医薬Aを使用する前に現在の服薬状態を医師又は薬剤師へ説明すること
(i)医薬Bを投与中の患者に医薬Aを投与する場合には、医薬Aの投与量を、医薬Aを単独で投与する時の量の3/4以下に減少させた量、より好ましくは医薬Aを単独で投与する時の量の2/3以下に減少させた量、さらに好ましくは医薬Aを単独で投与する時の量の1/2又は1/4に減少させた量とすること。
(j)医薬Bを投与中の患者に医薬Aを投与する場合は、医薬Aの投与量を0.1〜0.2mg/日とすること。
(k)医薬Bを投与中の患者に医薬Aを投与する場合は、医薬Aの1日投与量を0.1mgとし、最大投与量は0.2mgまでとすること。
(l)医薬Aを医薬Bと併用する場合には、医薬Aの投与量を、医薬Aを単独で投与する時の量の3/4以下に減少させた量、より好ましくは医薬Aを単独で投与する時の量の2/3以下に減少させた量、さらに好ましくは医薬Aを単独で投与する時の量の1/2又は1/4に減少させた量とすること。
(m)医薬Aを医薬Bと併用する場合には、医薬Aの投与量を0.1〜0.2mg/日とすること。
(n)医薬Aを医薬Bと併用する場合には、医薬Aの1日投与量を0.1mgとし、最大投与量は0.2mgまでとすること。
健康成人被験者を対象にクロピドグレルがペマフィブラートの薬物動態に及ぼす影響を検討することを目的として、試験を行った。
健康成人被験者20名
[用法・用量]
以下のスケジュールで被験者に経口投与した。薬剤投与は、少なくとも8時間の絶食下に行い、投与後4時間は絶食を維持した。
・1日目:ペマフィブラート0.4mg単独投与
・4日目:ペマフィブラート0.4mg及びクロピドグレル硫酸塩391.5mg(クロピドグレル300mg相当)の併用単回投与
・5、6日目:クロピドグレル硫酸塩91.875mg(クロピドグレル75mg相当)単独投与
・7日目:ペマフィブラート0.4mg及びクロピドグレル硫酸塩91.875mg(クロピドグレル75mg相当)併用単回投与
・8、9日目:クロピドグレル硫酸塩91.875mg(クロピドグレル75mg相当)単独投与
[測定]
1日目、4日目及び7日目の薬物の投与前、投与後0.25、0.5、1、1.5、2、3、4、6、8、10、12、14、16、24、36、48、72時間経過時に採取された患者の血液サンプルについて、ペマフィブラート未変化体の血漿中濃度を測定した。
Claims (13)
- ペマフィブラート療法を必要とする患者を処置するための医薬であって、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有し、処置がクロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する医薬との併用時におけるペマフィブラートの血漿中濃度上昇を抑制するために、該併用の回避若しくは停止又はペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を減少する工程を含む、医薬。
- ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物がペマフィブラートである、請求項1に記載の医薬。
- クロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物がクロピドグレル硫酸塩である、請求項1又は2に記載の医薬。
- ペマフィブラート療法を必要とする患者が、高脂血症、脂質異常症、動脈硬化症、糖尿病、糖尿病合併症、炎症、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、及び心疾患からなる群から選択される1以上の疾患の患者である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬。
- 患者が、クロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物による治療中にさらにペマフィブラート療法が必要となった患者である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬。
- 患者が、ペマフィブラート療法中にさらにクロピドグレル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物による治療が必要となった患者である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬。
- ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を減少する工程が、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を、当該薬物を単独で投与する時の量の2/3以下に減少させた量とする工程である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の医薬。
- ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を減少する工程が、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を、当該薬物を単独で投与する時の量の1/2に減少させた量とする工程である、請求項7に記載の医薬。
- ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を減少する工程が、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を、当該薬物を単独で投与する時の量の1/4に減少させた量とする工程である、請求項7に記載の医薬。
- ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を減少する工程が、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を、0.1〜0.2mg/日とする工程である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の医薬。
- ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を減少する工程が、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を、0.2mg/日とする工程である、請求項10に記載の医薬。
- ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を減少する工程が、ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の投与量を、0.1mg/日とする工程である、請求項10に記載の医薬。
- ペマフィブラート若しくはその塩又はそれらの溶媒和物が1日2回に分けて投与される請求項1〜12のいずれか1項に記載の医薬。
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