JP2018176595A - 記録媒体及び記録方法 - Google Patents

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翔一 竹田
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哲朗 野口
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直也 八田
和彦 荒木
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和彦 荒木
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Abstract

【課題】高発色かつ耐湿性に優れた記録媒体及び記録方法を提供する。【解決手段】基材と、無機粒子及びバインダーを含むインク受容層と、を有する記録媒体であって、前記インク受容層が多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩を含有することを特徴とする記録媒体。また、基材と、無機粒子及びバインダーを含むインク受容層と、を有する記録媒体に対してインクジェット方式による画像形成を行う工程と、前記記録媒体上に多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩を含有する溶液を付与する工程と、を含むことを特徴とする記録方法。【選択図】なし

Description

本発明は記録媒体及び記録方法に関する。
インクの吸収性及び得られる画像の発色性から、記録媒体として無機粒子を含有するインク受容層を有する記録媒体が用いられている。より発色性を高めるために、無機粒子としてより微細な無機粒子が用いられるようになっている。しかしながら、より微細な無機粒子を用いた場合、形成されるインク受容層の細孔がより微細になり、インク受容層の表面積が大きくなる。このため、高湿環境下で多量の水分をインク受容層が吸着し、インク中に含まれる染料分子が吸着水に再溶解して拡散しやすくなる課題がある。
このような高湿環境下での画像の滲みに対する耐性(以下、耐湿性とも示す)を改善する方法として、例えば以下の技術が開示されている。特許文献1には、多孔質インク受容層が、希土類元素から選ばれる少なくとも1種の水溶性塩と、Zr、Al、Tiから選ばれる少なくとも1種の金属の水溶性塩とを含有するインクジェット記録媒体が提案されている。特許文献2には、多孔質酸化アルミニウム/水酸化物を含有するインク受容層を被覆した支持体からなるインクジェット記録媒体が提案されている。該多孔質酸化アルミニウム/水酸化物は原子番号57〜71の希土類元素を1元素以上含む。特許文献3には、インク受容層が少なくとも1種の元素周期表第IIIb族の3価の金属塩又は3価の金属錯体を含むインクジェット記録媒体が提案されている。
特開2007−50575号公報 特開平10−329404号公報 特表平8−512258号公報
しかしながら、特許文献1から3に記載の記録媒体は発色性が不十分であり、更なる性能向上が望まれている。本発明の目的は、高発色かつ耐湿性に優れた記録媒体及び記録方法を提供することにある。
本発明に係る記録媒体は、基材と、無機粒子及びバインダーを含むインク受容層と、を有する記録媒体であって、前記インク受容層が多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩を含有することを特徴とする。
本発明に係る記録方法は、基材と、無機粒子及びバインダーを含むインク受容層と、を有する記録媒体に対してインクジェット方式による画像形成を行う工程と、前記記録媒体上に多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩を含有する溶液を付与する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、高発色かつ耐湿性に優れた記録媒体及び記録方法を提供することができる。
[記録媒体]
本発明に係る記録媒体は、基材と、無機粒子及びバインダーを含むインク受容層と、を有する。ここで、前記インク受容層は、多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩を含有する。本発明者らは鋭意検討の結果、多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩を記録媒体のインク受容層に含有させることにより、発色性と耐湿性を同時に向上させることができることを見出した。この理由は定かではないが、本発明者らは以下のように推定している。
一般的なルイス酸は水中では速やかに加水分解し、失活する。しかしながら、フルオロメタンスルホン酸塩は水中でも安定なルイス酸であり、高湿環境下、多量の水分を吸着したインク受容層内においてもルイス酸として作用すると考えられる。ルイス酸は、インク受容層に含まれる無機粒子表面の水酸基やカルボキシル基に配位するとともに、染料分子のアミノ基やアゾ基、水酸基、カルボキシル基などにも配位すると考えられる。このため、フルオロメタンスルホン酸塩の存在により、染料分子が無機粒子表面に固定されやすく、耐湿性が向上すると考えられる。さらに、フルオロメタンスルホン酸はプロトンよりも分子量が大きく、染料分子が酸析作用により局所凝集する傾向が弱まるため、無機粒子表面に均一に定着することができ、発色性が向上すると考えられる。なお、本発明に係る記録媒体は、画像記録前の記録媒体も、画像記録後の記録媒体も含む。また、本発明に係る記録媒体は、インクジェット記録方法に用いられるインクジェット用記録媒体であることが好ましい。
<基材>
基材としては、基紙のみから構成されるものや、基紙と樹脂層を有するもの、即ち、基紙が樹脂で被覆されているものが挙げられる。本発明においては、基紙と樹脂層とを有する基材を用いることが好ましい。その場合、樹脂層は、基紙の片面のみに設けられていてもよいが、両面に設けられていることが好ましい。
(基紙)
基紙は、木材パルプを主原料とし、必要に応じてポリプロピレンなどの合成パルプや、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維を加えて抄紙されることで得られる。木材パルプとしては広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)、広葉樹溶解パルプ(LDP)、針葉樹溶解パルプ(NDP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)などが挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。木材パルプの中でも短繊維成分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPを用いることが好ましい。また、木材パルプとしては、不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましい。また、漂白処理を行って白色度を向上させた木材パルプも好ましい。基紙中には、サイズ剤、白色顔料、紙力増強剤、蛍光増白剤、水分保持剤、分散剤、柔軟化剤などを適宜添加してもよい。
基紙の厚さは、50μm以上130μm以下であることが好ましく、90μm以上120μm以下であることがより好ましい。尚、本発明において、基紙の厚さは以下の方法で算出する。まず、記録媒体の断面をマイクロトームで切り出し、その断面を走査型電子顕微鏡で観察する。そして、基紙の任意の100点以上の厚さを測定し、その平均値を基紙の厚さとする。本発明におけるその他の層の厚さも同様の方法で算出するものとする。
基紙のJIS P 8118で規定される紙密度は、0.6g/cm以上1.2g/cm以下であることが好ましく、0.7g/cm以上1.2g/cm以下であることがより好ましい。
(樹脂層)
基紙が樹脂で被覆されている場合には、樹脂層は基紙の表面の一部を被覆するように設けられていればよい。樹脂層の被覆率(樹脂層で被覆された基紙の表面の面積/基紙の表面の全面積)は70%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、100%であること、即ち、基紙の表面の全面が樹脂層で被覆されていることが特に好ましい。樹脂層の厚さは、20μm以上60μm以下であることが好ましく、35μm以上50μm以下であることがより好ましい。樹脂層を基紙の両面に設ける場合には、両面の樹脂層の厚さがそれぞれ前記範囲を満足することが好ましい。
樹脂層に用いられる樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体などが挙げられる。これらの中でも、ポリオレフィン樹脂を用いることが好ましい。本発明において、ポリオレフィン樹脂とは、モノマーとしてオレフィンを用いた重合体を意味する。具体的には、エチレン、プロピレン、イソブチレンなどの単独重合体や共重合体が挙げられる。これらの中でも、ポリエチレンを用いることが好ましい。ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)や高密度ポリエチレン(HDPE)を用いることが好ましい。これらの樹脂は、1種又は2種以上を用いることができる。
樹脂層は、不透明度、白色度、色相などを調整するために、白色顔料、蛍光増白剤、群青などを含有してもよい。これらの中でも、不透明度を向上することができるため、白色顔料を含有することが好ましい。白色顔料としては、ルチル型又はアナターゼ型の酸化チタンが挙げられる。樹脂層中の白色顔料の含有量は、3g/m以上30g/m以下であることが好ましい。尚、樹脂層を基紙の両面に設ける場合には、2つの樹脂層中の白色顔料の含有量の合計が、前記範囲を満足することが好ましい。また、樹脂層中の白色顔料の含有量は、樹脂100質量部に対して25質量部以下であることが好ましい。該含有量が25質量部以下であることにより、白色顔料の分散安定性が向上する。
<インク受容層>
インク受容層は、無機粒子と、バインダーと、多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩とを含有する。インク受容層は一層のみ設けられていてもよく、二層以上設けられていてもよい。また、インク受容層は基材の片面のみに設けられていてもよく、両面に設けられていてもよい。インク受容層の厚さは、15μm以上60μm以下であることが好ましく、30μm以上45μm以下であることがより好ましい。
(多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩)
多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩に含まれる多価金属としては、マグネシウムなどの第2族元素、ハフニウムなどの第4族元素、ニッケルなどの第10族元素、銅などの第11族元素、亜鉛などの第12族元素、インジウムなどの第13族元素、スズなどの第14族元素、希土類元素、などが挙げられる。これらの中でも、より発色性及び耐湿性が向上する観点から、前記多価金属は希土類元素であることが好ましい。具体的には、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムが挙げられる。これらの中でも、特に発色性及び耐湿性が向上する観点から、ランタン、セリウム、イッテルビウムが好ましい。多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩は一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。なお、本発明におけるフルオロメタンスルホン酸塩は、モノフルオロメタンスルホン酸塩、ジフルオロメタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩を含み、トリフルオロメタンスルホン酸塩が好ましい。インク受容層中の多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩の含有量は、インク受容層中の無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下であることが好ましい。該含有量は、1質量部以上7質量部以下であることがより好ましく、2質量部以上5質量部以下であることがさらに好ましい。
(無機粒子)
無機粒子としては、例えば、気相法シリカ、アルミナ水和物、気相法アルミナ、コロイダルシリカ、二酸化チタン、ゼオライト、カオリン、タルク、ハイドロタルサイト、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウムなどが挙げられる。これらの中でも、気相法シリカ、アルミナ水和物、気相法アルミナが好ましく、気相法シリカ、アルミナ水和物がより好ましい。これらの無機粒子は1種又は2種以上を用いることができる。
気相法シリカとしては、市販品では、アエロジル(商品名、日本アエロジル製)、AEROSIL300(商品名、EVONIK製)、レオロシールQSタイプ(商品名、トクヤマ製)、Cab−O−Sil(商品名、Cabot製)などが挙げられる。これらの気相法シリカは1種又は2種以上を用いることができる。気相法シリカのBET法による比表面積は50m/g以上400m/g以下であることが好ましく、200m/g以上350m/g以下であることがより好ましい。ここでBET法とは、試料表面に大きさの分かっている分子やイオンを吸着させて、その吸着量から試料の比表面積を測定する方法である。本発明においては、試料に吸着させる気体として窒素ガスを用いる。
アルミナ水和物としては、下記式(2)で表される化合物が好ましい。
Al3−n(OH)2n・mHO (2)
式(2)中、nは0、1、2又は3であり、mは0以上10以下、好ましくは0以上5以下である。ただし、mとnは同時に0にはならない。尚、mHOは、多くの場合結晶格子の形成に関与しない脱離可能な水相を表すものであるため、mは整数でなくてもよい。また、アルミナ水和物を加熱するとmは0となり得る。
アルミナ水和物は公知の方法で製造することができる。具体的には、アルミニウムアルコキシドを加水分解する方法、アルミン酸ナトリウムを加水分解する方法、アルミン酸ナトリウムの水溶液に、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウムなどの水溶液を加えて中和する方法などが挙げられる。
アルミナ水和物の結晶構造としては、熱処理する温度に応じて、非晶質、ギブサイト型、ベーマイト型が知られている。尚、アルミナ水和物の結晶構造は、X線回折法によって分析することができる。これらの中でも、ベーマイト型のアルミナ水和物又は非晶質のアルミナ水和物が好ましい。具体例としては、特開平7−232473号公報、特開平8−132731号公報、特開平9−66664号公報、特開平9−76628号公報などに記載されたアルミナ水和物が挙げられる。市販品としては、DISPERAL HP14、HP18(以上商品名、サソール製)などが挙げられる。これらのアルミナ水和物は、1種又は2種以上を用いることができる。アルミナ水和物のBET法で求められる比表面積は、100m/g以上200m/g以下であることが好ましく、125m/g以上175m/g以下であることがより好ましい。
気相法アルミナとしては、γ−アルミナ、α−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ、χ−アルミナなどを挙げることができる。これらの中でも、画像の光学濃度やインク吸収性の観点から、γ−アルミナを用いることが好ましい。気相法アルミナの具体例としては、AEROXIDE;Alu C、Alu130、Alu65(以上商品名、EVONIK製)などを挙げることができる。これらの気相法アルミナは1種又は2種以上を用いることができる。気相法アルミナのBET法で求められる比表面積は50m/g以上150m/g以下が好ましく、80m/g以上120m/g以下がより好ましい。
インク受容層を形成する際に付与される無機粒子の量(g/m)は、8g/m以上45g/m以下であることが好ましい。無機粒子の量が前記範囲内であることにより、インク受容層の厚さが前記好ましい範囲内になりやすい。
(バインダー)
バインダーは、無機粒子同士を結着して被膜を形成するための材料である。本発明においてバインダーは、水溶性樹脂または水分散性を有する樹脂粒子であることができる。ここで、水溶性樹脂とは、80℃の水に1時間浸漬した場合、3質量%以上が溶解する樹脂を示す。
バインダーとしては、例えば、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、及びポリビニルアルコール、並びに、それらの誘導体;ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役重合体ラテックス;アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体などのアクリル系重合体ラテックス;エチレン−酢酸ビニル共重合体などのビニル系重合体ラテックス;前記重合体のカルボキシル基などの官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス;カチオン基を用いて前記重合体をカチオン化したもの;カチオン性界面活性剤を用いて前記重合体の表面をカチオン化したもの;カチオン性ポリビニルアルコール下で前記重合体を構成するモノマーを重合し、重合体の表面にポリビニルアルコールを分布させたもの;カチオン性コロイド粒子の懸濁分散液中で前記重合体を構成するモノマーを重合し、重合体の表面にカチオン性コロイド粒子を分布させたもの;メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂などの水性バインダー;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル酸エステルやメタクリル酸エステルの重合体及び共重合体;ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂などの合成樹脂が挙げられる。これらのバインダーは、1種又は2種以上を用いることができる。
これらの中でも、バインダーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体が好ましい。ポリビニルアルコール誘導体としては、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタールなどが挙げられる。カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば特開昭61−10483号公報に記載されているような、第1〜3級アミノ基又は第4級アンモニウム基を主鎖又は側鎖中に有するポリビニルアルコールが好ましい。
ポリビニルアルコールは、例えば、ポリ酢酸ビニルをけん化して合成することができる。ポリビニルアルコールのけん化度としては、80mol%以上100mol%以下が好ましく、85mol%以上98mol%以下がより好ましい。尚、けん化度とは、ポリ酢酸ビニルをけん化してポリビニルアルコールを得た際の、けん化反応によって生じた水酸基のモル数の割合であり、本発明においてはJIS−K6726に準拠した方法で測定した値を用いるものとする。また、ポリビニルアルコールの平均重合度は、2,000以上が好ましく、2,000以上5,000以下がより好ましい。尚、本発明において平均重合度は、JIS−K6726に準拠した方法で求められる粘度平均重合度を用いるものとする。
バインダーとしてポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体を用いる場合には、インク受容層用塗工液を調製する際、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体を水に溶解させることが好ましい。その際、水溶液中のポリビニルアルコール及びポリビニルアルコール誘導体の固形分の含有量は、3質量%以上20質量%以下が好ましい。
インク吸収性の観点から、インク受容層中のバインダーの含有量は、インク受容層中の無機粒子100質量部に対して、50質量部以下が好ましく、30質量部以下がより好ましい。また、インク受容層の結着性の観点から、前記含有量は5質量部以上が好ましく、8質量部以上がより好ましい。
(架橋剤)
インク受容層は更に架橋剤を含有することが好ましい。架橋剤としては、例えば、アルデヒド系化合物、メラミン系化合物、イソシアネート系化合物、ジルコニウム系化合物、アミド系化合物、アルミニウム系化合物、ホウ酸、及びホウ酸塩などが挙げられる。これらの架橋剤は1種又は2種以上を用いることができる。特にバインダーとしてポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体を用いる場合には、架橋剤としてホウ酸、ホウ酸塩を用いることが好ましい。
ホウ酸としては、オルトホウ酸(HBO)、メタホウ酸、ジホウ酸などが挙げられる。ホウ酸塩としては、前記ホウ酸の水溶性の塩が好ましい。例えば、ホウ酸のナトリウム塩やカリウム塩などのホウ酸のアルカリ金属塩;ホウ酸のマグネシウム塩やカルシウム塩などのホウ酸のアルカリ土類金属塩;ホウ酸のアンモニウム塩などが挙げられる。これらの中でもオルトホウ酸が、インク受容層用塗工液の経時安定性とクラック発生の抑制の観点から好ましい。
インク受容層中の架橋剤の含有量は、製造条件などに応じて適宜調整することができるが、インク受容層中のバインダー100質量部に対して、1質量部以上50質量部以下が好ましく、5質量部以上40質量部以下がより好ましい。更に、バインダーがポリビニルアルコールであり、架橋剤がホウ酸及びホウ酸塩の少なくとも一方である場合には、インク受容層中のポリビニルアルコール100質量部に対する架橋剤の含有量は5質量部以上30質量部以下であることが好ましい。
(その他の添加剤)
インク受容層は、無機粒子、バインダー及び多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩以外にも、その他の添加剤として、例えば耐水化剤、染料定着剤、硬化剤、耐候材料などを含むことができる。
<下塗り層>
本発明に係る記録媒体は、基材とインク受容層との密着性を向上する目的で、基材とインク受容層との間に下塗り層を有することができる。下塗り層は、水溶性ポリエステル樹脂、ゼラチン、ポリビニルアルコールなどを含有することが好ましい。下塗り層の厚さは、0.01μm以上5μm以下が好ましい。
<バックコート層>
本発明に係る記録媒体は、基材のインク受容層が設けられる面とは反対側の面に、ハンドリング性、搬送適性、多数枚積載での連続印字時の耐搬送擦過性を向上する目的で、バックコート層を有することができる。バックコート層は、白色顔料やバインダーなどを含有することが好ましい。バックコート層の厚さは、乾燥塗工量が1g/m以上25g/m以下となる厚みであることが好ましい。
[記録媒体の製造方法]
本発明に係る記録媒体を製造する方法は特に限定されないが、インク受容層用塗工液を調製する工程と、該インク受容層用塗工液を基材上に塗工する工程とを有することが好ましい。
<基材の作製方法>
基紙の作製方法としては、一般的に用いられている抄紙方法を適用することができる。抄紙装置としては、例えば長網抄紙機、丸網抄紙機、円胴、ツインワイヤーなどが挙げられる。基紙の表面平滑性を高めるために、抄紙工程中又は抄紙工程後に、熱及び圧力を加えて表面処理してもよい。具体的な表面処理方法としては、マシンカレンダーやスーパーカレンダーといったカレンダー処理が挙げられる。
基紙の上に樹脂層を設ける方法、即ち、基紙を樹脂で被覆する方法としては、溶融押出法、ウェットラミネーション、ドライラミネーションなどが挙げられる。これらの中でも、基紙の片面又は両面に溶融した樹脂を押し出しコーティングする溶融押出法が好ましい。例えば、搬送されてきた基紙と、押出ダイから押し出された樹脂とを、ニップローラと冷却ローラーとの間のニップ点において接触させ、ニップで圧着することで樹脂層を基紙上にラミネートする方法(押出コーティング方法ともいう)を用いることができる。溶融押出法により樹脂層を設ける際には、基紙と樹脂層との接着がより強固となるように前処理を施してもよい。前処理としては、硫酸クロム酸混液による酸エッチング処理、ガス炎による火炎処理、紫外線照射処理、コロナ放電処理、グロー放電処理、アルキルチタネートなどのアンカーコート処理などが挙げられる。これらの中でもコロナ放電処理が好ましい。また、樹脂層が白色顔料を含有する場合には、樹脂と白色顔料とを混合したもので基紙を被覆することができる。
<インク受容層の形成方法>
基材にインク受容層を形成する方法としては、例えば、多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩を含むインク受容層用塗工液を調製し、基材上に前記インク受容層用塗工液を塗工して乾燥する方法が挙げられる。インク受容層用塗工液の塗工では、カーテンコーター、エクストルージョン方式を用いたコーター、スライドホッパー方式を用いたコーターなどを用いることができる。塗工時にインク受容層用塗工液を加温してもよい。塗工後の乾燥方法としては、直線トンネル乾燥機、アーチドライヤー、エアループドライヤー、サインカーブエアフロートドライヤーなどの熱風乾燥機を使用する方法、赤外線、加熱ドライヤー、マイクロ波などを利用した乾燥機を使用する方法などが挙げられる。本発明に係る記録媒体では、その作製時にインク受容層用塗工液を乾燥させる際、90℃以上の熱風を用いて高速乾燥してもインク受容層の割れが抑制されるため好ましい。
[記録方法]
本発明に係る記録方法は、以下の工程を含む。基材と、無機粒子及びバインダーを含むインク受容層と、を有する記録媒体に対してインクジェット方式による画像形成を行う工程(以下、画像形成工程とも示す)。記録媒体上に多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩を含有する溶液を付与する工程(以下、溶液付与工程とも示す)。本発明に係る記録方法では、記録媒体上に多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩を含有する溶液を付与するため、発色性と耐湿性を同時に向上させることができる。この理由は定かではないが、前述したようにフルオロメタンスルホン酸塩の存在により染料分子が無機粒子表面に固定されやすくなり、また均一に定着できるようになるため、耐湿性及び発色性が向上すると推測される。なお、前記方法において、画像形成工程と溶液付与工程の順序は特に限定されない。すなわち、前記画像形成を行う工程の後に前記溶液を付与する工程を実施してもよく、前記溶液を付与する工程の後に前記画像形成を行う工程を実施してもよい。
<記録媒体>
記録媒体は、基材と、無機粒子及びバインダーを含むインク受容層とを有する。基材、無機粒子及びバインダーとしては、前述した本発明に係る記録媒体における前記基材、前記無機粒子及び前記バインダーと同様のものを用いることができる。また、記録媒体の製造方法についても、本発明に係る記録媒体と同様の製造方法を適用することができる。また、記録媒体はインクジェット用記録媒体であることができる。なお、記録媒体は、多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩を含まない記録媒体であってもよく、前述した本発明に係る多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩を含む記録媒体であってもよい。
<画像形成工程>
本工程では、前記記録媒体に対してインクジェット方式により画像形成を行う。インクジェット方式としては、インクに熱エネルギーを作用させて記録ヘッドの吐出口からインクを吐出させる、所謂、サーマルインクジェット方式でもよい。また、ピエゾ素子を用いて記録ヘッドの吐出口からインクを吐出させる、所謂、ピエゾインクジェット方式でもよい。なお、前述したように、画像形成時に記録媒体には多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩を含有する溶液が付与されていても、付与されていなくてもよい。前記溶液が付与されていない場合には、画像形成後に前記溶液が付与される。
<溶液付与工程>
本工程では、前記記録媒体上に多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩を含有する溶液(以下、液体組成物とも示す)を付与する。前記液体組成物は、多価金属のトリフルオロメタンスルホン酸塩と水性媒体とを含むことができる。前記水性媒体としては、水と水溶性有機溶剤との混合溶媒を用いることができる。水としては、脱イオン水やイオン交換水を使用することが好ましい。水溶性有機溶剤としては、1価又は多価のアルコール類、グリコール類、グリコールエーテル類、含窒素化合物類などのインクジェット用のインクに使用可能なものを用いることができる。これらの1種又は2種以上を液体組成物に含有させることができる。液体組成物中の多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩の含有量は、液体組成物の全質量を基準として、0.1質量%以上20.0質量%以下であることが好ましい。液体組成物中の水の含有量は、液体組成物の全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。液体組成物中の水溶性有機溶剤の含有量は、液体組成物の全質量を基準として、0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましく、0質量%以上20.0質量%以下であることがより好ましい。
液体組成物は前記成分以外にも必要に応じて、尿素やその誘導体、トリメチロールプロパンやトリメチロールエタンなどの多価アルコール類など、常温(25℃)で固体の水溶性有機化合物を含有してもよい。また、液体組成物は、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、水溶性ポリマーなどの種々の添加剤を含有してもよい。液体組成物の付与量は、乾燥時の塗工量で0.1g/m以上5g/m以下が好ましい。
記録媒体上に液体組成物を付与する方式としては、インクジェット方式や塗布方式などが挙げられるが、塗布方式が好ましい。塗布方式としては、例えば、ローラーコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、刷毛などによる塗布法などが挙げられる。また、液体組成物を付与する領域は、画像が形成された領域又は画像が形成される予定の領域(以下、画像形成領域とも示す)と少なくとも一部が重なればよく、記録媒体の全領域でも、画像形成領域を全て含む領域でもよい。液体組成物を付与した後、乾燥工程を実施してもよい。乾燥方法としては、直線トンネル乾燥機、アーチドライヤー、エアループドライヤー、サインカーブエアフロートドライヤーなどの熱風乾燥機を使用する方法や、赤外線、加熱ドライヤー、マイクロ波などを利用した乾燥機を用いる方法が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。評価は以下の方法により行った。
<評価>
(画像の発色性評価)
インクカートリッジBCI−351(商品名、キヤノン製)を装着したインクジェット記録装置PIXUS MG7130(商品名、キヤノン製)を用意した。該インクジェット記録装置を用いて、各記録媒体に対して「写真用紙 光沢ゴールド 色補正なし」モードにて、2.5cm×2.5cmのブラックのベタ画像(記録デューティが100%の画像)を記録した。記録条件は、温度:23℃、相対湿度:50%とした。得られた画像の光学濃度を光学反射濃度計530分光濃度計(商品名、X−Rite製)を用いて測定した。得られた光学濃度の値から画像の発色性を下記基準により評価した。尚、光学濃度の値が大きい程、画像の発色性が高い。
A:光学濃度が2.25以上であった。
B:光学濃度が2.15以上2.25未満であった。
C:光学濃度が2.05以上2.15未満であった。
D:光学濃度が2.05未満であった。
(画像の耐湿性評価)
各記録媒体に対して、前記インクジェット記録装置を用いて、「写真用紙 光沢ゴールド 色補正なし」モードにてISOマイグレーション評価パッチを形成した。得られた印刷物を気温25℃、相対湿度85%の環境に1週間保管した。その後、黒色、マゼンタ、イエローのパッチの熱湿滲みの状態を目視で観察し、画像の耐湿性を下記基準により評価した。
A:滲みがほぼ視認できなかった。
B:滲みは視認できるが、僅かであった。
C:滲みが視認でき、若干目立った。
D:大きい滲みが視認できた。
<基材の作製>
カナダ標準濾水度が450mLCSFのLBKP80部、カナダ標準濾水度が480mLCSFのNBKP20部、カチオン化澱粉0.60部、重質炭酸カルシウム10部、軽質炭酸カルシウム15部、アルキルケテンダイマー0.10部、及びカチオン性ポリアクリルアミド0.030部を混合した。混合物に固形分の含有量が3.0質量%となるように水を加えて、紙料を得た。次いで、紙料を長網抄紙機で抄造し、3段のウエットプレスを行った後、多筒式ドライヤーで乾燥した。その後、サイズプレス装置で乾燥後の固形分が1.0g/mとなるように酸化澱粉水溶液を含浸し、乾燥させ、更に、マシンカレンダー仕上げをした。これにより、坪量が170g/m、ステキヒトサイズ度が100秒、透気度が50秒、ベック平滑度が30秒、ガーレー剛度が11.0mN、厚みが100μmの基紙を作製した。次いで、低密度ポリエチレン70部と、高密度ポリエチレン20部と、酸化チタン10部とからなる樹脂組成物を、乾燥塗工量が25g/mとなるように、基紙の片面に塗工した。尚、該樹脂組成物の塗工面を基材の表面とする。更に、低密度ポリエチレンを基紙のもう一方の面に塗工することで、基材を得た。
<インク受容層用塗工液の調製>
(無機粒子分散液1の調製)
イオン交換水231.8部に対して、分散剤としてVPS2999(商品名、EVONIK製)を9.8部(後述する気相法シリカ100質量部に対して、固形分換算で8.0質量部)添加した。この水溶液をT.K.ホモミキサーMARKII2.5型(商品名、特殊機化工業製)で5,000rpmの回転条件で攪拌しながら、気相法シリカAEROSIL300(商品名、EVONIK製)57.9部を少量ずつ添加した。さらにCLEARMIX(商品名、エム・テクニック製)で10000rpmの回転条件で30分間処理を行い、固形分の含有量が21質量%の無機粒子分散液1を調製した。
(無機粒子分散液2の調製)
イオン交換水498部に対して、酢酸2部を添加した。この酢酸水溶液をホモミキサー(特殊機化工業株式会社製、商品名:T.K.ホモミキサーMARKII2.5型)で3000rpmで攪拌しながら、アルミナ水和物(商品名:DISPERAL HP14、サソール社製)100部を少量ずつ添加した。アルミナ水和物の添加終了後もそのまま30分間攪拌し、酢酸により解膠されたアルミナ水和物分散液である無機粒子分散液2を得た。無機粒子分散液2中のアルミナ水和物に対する酢酸の含有量は、アルミナ水和物1kgに対して333mmolであった。また、無機粒子分散液2の固形分濃度は23質量%であった。
(バインダー溶液の調製)
ポリビニルアルコールPVA235(商品名、クラレ製、粘度平均重合度:3,500、けん化度:88mol%)をイオン交換水に溶解して、固形分の含有量が8.0質量%のバインダー溶液を調製した。
(インク受容層用塗工液1の調製)
無機粒子分散液1に含まれる気相法シリカ固形分100部に対してバインダー溶液中の固形分が23.0部となるように、無機粒子分散液1とバインダー溶液とを混合し、混合溶液を得た。次いで、得られた混合溶液中の気相法シリカ固形分100部に対して固形分換算で3部となるように、架橋剤であるオルトホウ酸水溶液(固形分の含有量が5質量%)を前記混合溶液に混合した。得られた混合溶液に更にイオン交換水を適宜加え、全固形分濃度が15質量%のインク受容層用塗工液1を調製した。
(インク受容層用塗工液2の調製)
無機粒子分散液2に含まれるアルミナ水和物固形分100部に対してバインダー溶液中の固形分が10部となるように、無機粒子分散液2とバインダー溶液とを混合し、混合溶液を得た。次いで、得られた混合溶液中のアルミナ水和物固形分100部に対して固形分換算で1.2部となるように、架橋剤であるオルトホウ酸水溶液(固形分の含有量が5質量%)を前記混合溶液に混合した。得られた混合溶液に更にイオン交換水を適宜加え、全固形分濃度が15質量%のインク受容層用塗工液2を調製した。
(インク受容層用塗工液3の調製)
等電点7以上のゼラチン(ストエス型70810)9gをイオン交換水180mlに溶解した。この溶液にヒドロキシエチルセルロース(商品名:チローゼH20、ヘキストAG製)6.0gと、活性剤(商品名:オリン10G、オリン社製)0.5gを混合し、混合溶液を得た。続いて、前記混合溶液に硝酸ランタン六水和物0.336gを加えた。更に、2−(4−ジメチル−カルバモイル−ピリジノ)−エタン−スルホネートの3質量%溶液0.28gを加え、インク受容層用塗工液3を調製した。
<記録媒体の作製>
[実施例1]
インク受容層用塗工液1の調製時に、オルトホウ酸水溶液を添加する前にマグネシウムトリフラート(Mg(OTf))の5質量%水溶液を、気相法シリカ固形分100部に対して固形分換算で2部となるように添加し、インク受容層用塗工液を調製した。前記基材上に、乾燥塗工量が26g/mとなるように前記インク受容層用塗工液を塗工した後、100℃の熱風で乾燥することで記録媒体を得た。該記録媒体を前記方法により評価した。結果を表1に示す。
[実施例2〜10、12〜14]
インク受容層用塗工液1の調製時に、オルトホウ酸水溶液添加前に表1に示される各種フルオロメタンスルホン酸塩の5質量%水溶液を、気相法シリカ固形分100部に対して固形分換算で表1に示される量となるように添加しインク受容層用塗工液を調製した。前記インク受容層用塗工液を用いた以外は実施例1と同様に記録媒体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
[実施例11]
インク受容層用塗工液2の調製時に、イッテルビウムトリフラート(Yb(OTf))の5質量%水溶液を、アルミナ水和物固形分100部に対して固形分換算で2部となるように添加し、インク受容層用塗工液を調製した。前記基材上に、乾燥塗工量が40g/mとなるように前記インク受容層用塗工液を塗工した後、100℃の熱風で乾燥することで記録媒体を得た。該記録媒体を前記方法により評価した。結果を表1に示す。
[実施例15]
インク受容層用塗工液1を前記基材上に乾燥塗工量が26g/mとなるように塗工した後、100℃の熱風で乾燥することで記録媒体を得た。前記記録媒体上にイッテルビウムトリフラート5質量%水溶液を、気相法シリカ固形分100部に対して固形分換算で2部となるように、また乾燥塗工量が0.4g/mとなるように塗工し、100℃の熱風で乾燥した。その後、前記評価における方法により画像を形成して評価した。結果を表1に示す。
[実施例16]
インク受容層用塗工液1を前記基材上に乾燥塗工量が26g/mとなるように塗工した後、100℃の熱風で乾燥することで記録媒体を得た。前記記録媒体上に前記評価における方法により画像を形成した後、イッテルビウムトリフラート5質量%水溶液を、気相法シリカ固形分100部に対して固形分換算で2部となるように、また乾燥塗工量が0.4g/mとなるように塗工した。これを100℃の熱風で乾燥して評価した。結果を表1に示す。
[比較例1]
インク受容層用塗工液1を前記基材上に乾燥塗工量が26g/mとなるように塗工した後、100℃の熱風で乾燥することで記録媒体を得た。該記録媒体を前記方法により評価した。結果を表1に示す。
[比較例2]
インク受容層用塗工液2を前記基材上に乾燥塗工量が40g/mとなるように塗工した後、100℃の熱風で乾燥することで記録媒体を得た。該記録媒体を前記方法により評価した。結果を表1に示す。
[比較例3〜7]
インク受容層用塗工液1の調製時に、オルトホウ酸水溶液を添加する前に表1に示される各種金属塩の5質量%水溶液を、気相法シリカ固形分100部に対して固形分換算で2部となるように添加し、インク受容層用塗工液を調製した。該インク受容層用塗工液を前記基材上に乾燥塗工量が40g/mとなるように塗工した後、100℃の熱風で乾燥することで記録媒体を得た。該記録媒体を前記方法により評価した。結果を表1に示す。
[比較例8]
インク受容層用塗工液1の調製時に、オルトホウ酸水溶液添加前に酢酸ジルコニウム(Zr(OAc))の22質量%水溶液及び硝酸ランタンの5質量%水溶液を、シリカ固形分100部に対してそれぞれ固形分換算で6部となるように添加した。これにより、インク受容層用塗工液を調製した。該インク受容層用塗工液を前記基材上に乾燥塗工量が26g/mとなるように塗工した後、100℃の熱風で乾燥することで記録媒体を得た。該記録媒体を前記方法により評価した。結果を表1に示す。
[比較例9]
インク受容層用塗工液2の調製時に、オルトホウ酸水溶液を添加する前に塩化ランタンの5質量%水溶液を、アルミナ水和物固形分100部に対して固形分換算で4.3部となるように添加し、インク受容層用塗工液を調製した。該インク受容層用塗工液を前記基材上に乾燥塗工量が40g/mとなるように塗工した後、100℃の熱風で乾燥することで記録媒体を得た。該記録媒体を前記方法により評価した。結果を表1に示す。
[比較例10]
インク受容層用塗工液3の調製時に、オルトホウ酸水溶液を添加する前に硝酸ランタンの5質量%水溶液を、インク受容層用塗工液3の固形分100部に対して固形分換算で2.2部となるように添加し、インク受容層用塗工液を調製した。該インク受容層用塗工液を前記基材上に乾燥塗工量が40g/mとなるように塗工した後、100℃の熱風で乾燥することで記録媒体を得た。該記録媒体を前記方法により評価した。結果を表1に示す。
Figure 2018176595

Claims (9)

  1. 基材と、無機粒子及びバインダーを含むインク受容層と、を有する記録媒体であって、
    前記インク受容層が多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩を含有することを特徴とする記録媒体。
  2. 前記多価金属が希土類元素である請求項1に記載の記録媒体。
  3. 前記希土類元素がランタン、セリウム又はイッテルビウムである請求項2に記載の記録媒体。
  4. 前記インク受容層中の前記多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩の含有量が、前記インク受容層中の前記無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である請求項1から3のいずれか1項に記載の記録媒体。
  5. 基材と、無機粒子及びバインダーを含むインク受容層と、を有する記録媒体に対してインクジェット方式による画像形成を行う工程と、
    前記記録媒体上に多価金属のフルオロメタンスルホン酸塩を含有する溶液を付与する工程と、
    を含むことを特徴とする記録方法。
  6. 前記画像形成を行う工程の後に前記溶液を付与する工程を実施する請求項5に記載の記録方法。
  7. 前記溶液を付与する工程の後に前記画像形成を行う工程を実施する請求項5に記載の記録方法。
  8. 前記多価金属が希土類元素である請求項5から7のいずれか1項に記載の記録方法。
  9. 前記希土類元素がランタン、セリウム又はイッテルビウムである請求項8に記載の記録方法。
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