JP2018176213A - 重畳光ビーム加工装置及び重畳光ビーム加工装置を用いた加工方法 - Google Patents

重畳光ビーム加工装置及び重畳光ビーム加工装置を用いた加工方法 Download PDF

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吉紀 井本
好一 椎葉
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好一 椎葉
誠 田野
Makoto Tano
誠 田野
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Abstract

【課題】異なる波長のレーザ光を重畳して照射しても、安定した状態で重畳したレーザ光をワークに照射し効率よく加工が可能な重畳光ビーム加工装置及び重畳光ビーム加工装置を用いた加工方法を提供する。【解決手段】重畳光ビーム加工装置10は、第一及び第二光ビームL1,L2を重畳して照射するガルバノスキャナ装置50と、ワーク配置部60と、光学装置格納領域31及び加工領域32を備えるチャンバ20と、光学装置格納領域と加工領域とを区画する区画部30と、光学装置格納領域から加工領域に向かい照射される第一,第二光ビームを通過させる光ビーム連通路と、第一,第二光ビームを照射する際、加工領域内の気体が光学装置格納領域に移動しないようシールドガスSGをチャンバの外部から加工領域の内部に向って吐出するガス吐出装置70,70Aと、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、重畳光ビーム加工装置及び重畳光ビーム加工装置を用いた加工方法に関する。
近年、例えば、粉末状の金属(ワーク)をレーザ光の照射によって焼結又溶融して固化させ、一層ずつ層状に積層して立体的な造形物を製造する金属AM(Additive Manufactuaring)の開発が盛んになってきている。金属AMで主に使用される金属には、高出力で且つ安価である近赤外波長のレーザ光に対し、吸収率が高いマルエージング鋼、ステンレス鋼(SUS)、及びチタン鋼(Ti)などがある。
しかしながら、市場では、金属AMの金属粉末材料(ワーク)として、銅やアルミなども採用したいという要望が強くある。ところが、銅やアルミは、低温(常温)時においては、近赤外波長のレーザ光の吸収率が低い。このため、溶融するのに時間がかかり安定した溶融状態を得ることが難しい。これにより、溶融後の冷却において、造形されたワーク(造形品)はポーラス状となり、相対密度が低くなることで、強度低下等が発生する虞がある。
これに対し、特許文献1には、金属粉末材料をアルミ粉末とした、金属AMの技術が開示されている。特許文献1の技術では、アルミ粉末に、近赤外波長のレーザ光の吸収率が高いレーザ吸収剤を含ませている。これにより、近赤外波長のレーザ光が照射されると、まず、レーザ吸収剤に近赤外波長のレーザ光が吸収されて加熱され、その熱がアルミ粉末に伝導してアルミ粉末を加熱するとともに保温する。そして、このような環境において、さらにアルミ粉末を近赤外波長のレーザ光による照射とレーザ吸収剤からの熱とによって加熱し速やかに溶融させると記載されている。しかし、特許文献1の技術では、レーザ吸収剤自体がコストアップの要因となる虞がある。また、アルミ粉末と混在するレーザ吸収剤が不純物となり、製品の強度等によくない影響を及ぼす虞もある。
これに対し、特許文献2には、ワークに対してレーザ吸収剤を用いず、近赤外波長のレーザ光と、アルミや銅に対して吸収率が高く近赤外波長とは異なる波長を有するレーザ光と、を重畳してワークに照射する技術が開示されている。これにより、ワークが低温(常温)時においては、照射されたレーザ光のうち、近赤外波長とは異なる波長のレーザ光が吸収されワークが良好に昇温する。また、ワークが高温になれば、吸収率が向上した高出力の近赤外波長のレーザ光が吸収され、速やかに所望の加工が行なわれる。
特開2011−21218号公報 特開2014−24105号公報
しかしながら、特許文献2の技術では、異なる二つの波長のレーザ光を同時に照射している。そして、このとき、各レーザ光が有する屈折率は、各波長に依存している。従って、レーザ光照射装置と金属粉末との間に保護ガラスを配置すると、重畳して照射された各レーザ光は、保護ガラスを通過した際、異なる屈折率によって異なる方向に屈折し金属粉末上の異なる位置に照射されてしまう。このため、保護ガラスを設けることができない。これにより、各レーザ光の照射により発生するスパッタ等がレーザ光照射装置の光学素子を汚染し、造形物の品質が悪化する虞がある。
本発明は、異なる波長のレーザ光を重畳して照射しても、安定した状態で重畳したレーザ光をワークに照射し効率よく加工が可能な重畳光ビーム加工装置及び重畳光ビーム加工装置を用いた加工方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る重畳光ビーム加工装置は、異なる波長を有する第一光ビーム及び第二光ビームを同軸に重畳してワークに照射し前記ワークを加工する。重畳光ビーム加工装置は、前記ワークに前記第一光ビーム及び前記第二光ビームを重畳して照射するガルバノスキャナ装置と、前記ワークが配置されるワーク配置部と、前記ガルバノスキャナ装置が格納される光学装置格納領域及び前記ワーク配置部が格納される加工領域を備え、外気と内気との遮断が可能なチャンバと、前記チャンバ内において、前記光学装置格納領域と前記加工領域とを区画する区画部と、前記区画部に形成され、前記光学装置格納領域から前記加工領域の前記ワークに向かい重畳して照射される前記第一光ビーム及び前記第二光ビームを通過させ、前記ワークに直接照射可能とする光ビーム連通路と、前記ガルバノスキャナ装置が、前記第一光ビーム及び前記第二光ビームを重畳し前記光学装置格納領域から前記加工領域に向かって照射する際、前記加工領域内の気体が前記光学装置格納領域に移動しないようシールドガスを前記チャンバの外部から前記加工領域の内部に向って吐出するガス吐出装置と、を備える。
このように、シールドガスがチャンバの外部から加工領域の内部に向って吐出する。このため、光ビーム連通路に保護ガラスを設けなくても、第一光ビーム及び第二光ビームの照射時において、加工領域におけるワークで発生したスパッタ等が、光ビーム連通路を通って光学装置格納領域に移動することが良好に阻止される。これにより、光学装置格納領域内に配置される光学装置(ガルバノスキャナ装置等)が汚染されることはない。よって、重畳され照射された第一光ビーム及び第二光ビームは、エネルギー損失が抑制されるとともに、精度よくワークの所定の位置に同軸で照射されるので、高品質な加工結果物が得られる。
また、本発明に係る上記重畳光ビーム加工装置を用いた加工方法は、前記ガルバノスキャナ装置が、前記第一光ビーム及び前記第二光ビームを重畳し前記光学装置格納領域から前記加工領域に向かって照射し、同時に前記ガス吐出装置が、前記加工領域内の気体が前記光学装置格納領域に移動しないよう前記チャンバの外部からシールドガスを前記加工領域の内部に向って吐出する。これにより、請求項1で得られる加工結果物と同様の加工結果物が得られる。
金属材料別のレーザ光の波長と吸収率との関係を示すグラフである。 第一実施形態に係る重畳光ビーム加工装置を備える積層造形物製造装置の模式図である。 図2における金属粉末供給装置の上面図である。 第一実施形態に係る重畳光ビーム加工装置の変形態様1を説明する模式図である。 第一実施形態に係る重畳光ビーム加工装置の変形態様2を説明する模式図である。 第一実施形態に係る重畳光ビーム加工装置の変形態様3を説明する模式図である。
<1.第一実施形態>
(1−1.概要)
以下、本発明に係る重畳光ビーム加工装置及び重畳光ビーム加工装置を用いた加工方法について、好適な実施形態を例示して添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態に係る重畳光ビーム加工装置10は、金属粉末15を原材料として積層造形物を製造する積層造形物製造装置100に適用される。後に詳述するが、積層造形物製造装置100は、重畳光ビーム加工装置10を作動させ、異なる波長を有する第一光ビーム及び第二光ビームを同軸に重畳して後述する金属粉末15(ワークに相当)上に照射する。そして、照射した部分の金属粉末15(ワーク)を焼結又は溶融によって固化させ三次元造形物を積層造形(加工に相当)する。
なお、上記の態様に限らず、重畳光ビーム加工装置10は、どのような用途に使用しても良い。例えば、第一光ビーム及び第二光ビームを同軸に重畳してワークに照射し、ワークを切断加工するのに用いてもよい。また、第一光ビーム及び第二光ビームを同軸に重畳して照射し二つのワークを接合するのに用いてもよい。
なお、本実施形態では、第一光ビーム(一方の光ビームに相当する)は、赤外波長(近赤外波長)のレーザ光であり、以降、近赤外レーザ光L1と称す。また、第二光ビーム(他方の光ビームに相当する)は、近赤外波長より波長が短い短波長(例えば、波長0.2〜0.6μm)のレーザ光であり、以降、短波長レーザ光L2と称す。
また、金属粉末15(ワーク)としては、常温時における近赤外レーザ光L1の吸収率が、所定の値以下の「低吸収率材料」を対象とする。このとき所定の値は、例えば吸収率30%とする(図1参照)。この場合、「低吸収率材料」として、銅やアルミ等が対象となり、以降の実施形態では、銅の粉末である銅粉を金属粉末15として選択し説明する。また、本実施形態においては、三次元造形物を積層造形する際、金属粉末15を焼結ではなく、溶融によって固化させ積層造形するものとして説明する。しかし、溶融ではなく、焼結によって、三次元造形物を製造してもよい。
(1−2.積層造形物製造装置100)
図2は、本発明に係る第一実施形態の積層造形物製造装置100の模式図である。図2に示すように、積層造形物製造装置100は、重畳光ビーム加工装置10と、金属粉末供給装置110と、近赤外レーザ光L1を生成する第一レーザ発振器120と、短波長レーザ光L2を生成する第二レーザ発振器130と、制御部140とを備える。重畳光ビーム加工装置10,金属粉末供給装置110、第一レーザ発振器120及び第二レーザ発振器130はそれぞれ制御部140と接続され、制御部140によって適宜制御される。
重畳光ビーム加工装置10は、チャンバ20と、区画部30と、光ビーム連通路40と、ガルバノスキャナ装置50と、ワーク配置部60と、ガス吐出装置70と、ガイド部80と、を備える。図2に示すように、チャンバ20は、概ね直方体形状で形成された筐体であり、外気と内気との遮断が可能な容器である。チャンバ20は、内部の空気を、例えばHe(ヘリウム)、N(窒素)やAr(アルゴン)などの不活性ガスに置換可能な装置を備える(不図示)。
図2に示すように、チャンバ20は、区画部30によって上下空間が区画される。区画部30は板状部材によって形成される。区画部30には、上下空間を連通させる貫通孔である光ビーム連通路40(後に詳述する)が設けられる。図2において、区画部30の上方の空間が、光学装置格納領域31である。区画部30の下方の空間が加工領域32である。
光学装置格納領域31には、制御部140によって制御されるガルバノスキャナ装置50が格納される。また、加工領域32には、ワーク配置部60が格納される。本実施形態において、ワーク配置部60は、加工領域32内に配置される金属粉末供給装置110が備える照射領域Ar1(図3参照)である。ワーク配置部60(照射領域Ar1)には、金属粉末15の薄膜層15aが配置される。薄膜層15aは、金属粉末供給装置110によって供給される。
ガルバノスキャナ装置50は、第一光学系51と、第二光学系52と、ダイクロイックミラー53と、ガルバノスキャナ54とを備える。第一光学系51は、近赤外レーザ光L1を集光する機能を備える。第二光学系52は、短波長レーザ光L2を集光する機能を備える。
ダイクロイックミラー53は、第一光学系51から出射された近赤外レーザ光L1と第二光学系52から出射された短波長レーザ光L2とを同軸に重畳させる機能を備える。ガルバノスキャナ54は、ダイクロイックミラー53で重畳された近赤外レーザ光L1及び短波長レーザ光L2をワーク配置部60(照射領域Ar1)に供給された金属粉末15(ワーク)に対して照射し走査する。これらの制御は、制御部140によって行われる。
図2に示すように、第一レーザ発振器120及び第二レーザ発振器130は、チャンバ20の外部に配置される。制御部140の制御によって、第一レーザ発振器120は、波長が予め設定された所定の近赤外波長となるよう発振させて近赤外レーザ光L1を生成する。近赤外レーザ光L1の波長の大きさは、1.0μm前後である。具体的には、近赤外レーザ光L1として、HoYAG(波長:約1.5μm)、YVO(イットリウム・バナデイト、波長:約1.06μm)、Yb(イッテルビウム、波長:約1.09μm)およびファイバーレーザなどが採用可能である。
これにより、第一レーザ発振器120を安価に製作できるとともに、運用時においても消費エネルギーは小さく安価である。なお、材料別のレーザ光の波長(μm)とレーザ光の吸収率(%)との関係を表す図1に示すように、近赤外レーザ光L1は、常温時において銅やアルミに対する吸収率が比較的低く、吸収率は30%以下である。
第二レーザ発振器130は、制御部140の制御によって、波長が予め設定された所定の短波長となるよう発振させて短波長レーザ光L2を生成する。短波長レーザ光L2は、近赤外波長より波長が短い短波長(例えば、波長0.2〜0.6μm)のレーザ光である。材料別のレーザ光の波長(μm)とレーザ光の吸収率(%)との関係を示す図1を見ると、常温における銅に対する短波長レーザ光の吸収率は近赤外レーザ光の吸収率よりも高い。短波長レーザの例として、UVレーザ、グリーンレーザ、及びブルーレーザ等が挙げられる。本実施形態においては、例えばブルーレーザを適用する。
図2に示すように、第一レーザ発振器120は、発振され生成された近赤外レーザ光L1をチャンバ20内の第一光学系51に伝送するための光ファイバ120aを備える。光ファイバ120aは、チャンバ20内の気密が保持可能となるようチャンバ20に接続される。また、第二レーザ発振器130は、発振され生成された短波長レーザ光L2をチャンバ20内の第二光学系52に伝送するための光ファイバ130aを備える(図2参照)。光ファイバ130aは、光ファイバ120aと同様、チャンバ20内の気密が保持可能となるようチャンバ20に接続される。
第一光学系51は、第一レーザ発振器120とダイクロイックミラー53との間の光路上に配設される。具体的には、第一光学系51は、近赤外レーザ光L1を拡径する第一拡径レンズ51aと、第一拡径レンズ51aにて拡径された近赤外レーザ光L1を集光する第一集光レンズ51bと、第一拡径レンズ51aをその光軸に沿って変位可能に支持する第一レンズホルダ51cと、を備える。
本実施形態では、第一拡径レンズ51aとして凹レンズが用いられ、第一集光レンズ51bとして凸レンズが用いられる。このように構成される第一光学系51は、第一拡径レンズ51aと第一集光レンズ51bとの間隔を制御部140の制御によって変更することにより、第一光学系51の焦点距離が容易に調整可能となっている。
第二光学系52は、上述した第一光学系51と同様の構成を有しており、第二レーザ発振器130とダイクロイックミラー53との間の光路上に配設される。すなわち、第二光学系52は、短波長レーザ光L2を拡径する第二拡径レンズ52aと、第二拡径レンズ52aにて拡径された短波長レーザ光L2を集光する第二集光レンズ52bと、第二拡径レンズ52aをその光軸に沿って変位可能に支持する第二レンズホルダ52cと、を備える。
本実施形態では、第一光学系51と同様、第二拡径レンズ52aとして凹レンズが用いられ、第二集光レンズ52bとして凸レンズが用いられる。このように構成される第二光学系52は、第二拡径レンズ52aと第二集光レンズ52bとの間隔を制御部140の制御によって変更することにより、第二光学系52の焦点距離が容易に調整可能となっている。
ダイクロイックミラー53は、図2に示すように配置され、近赤外レーザ光L1を背面側から透過すると共に短波長レーザ光L2を反射する。これにより、ダイクロイックミラー53は、第一光学系51から出射された近赤外レーザ光L1と第二光学系52から出射された短波長レーザ光L2とを同軸に重畳させることができる。
ガルバノスキャナ54は、ダイクロイックミラー53にて同軸に重畳された近赤外レーザ光L1と短波長レーザ光L2とを例えば所定の方向D1(図略)に沿って走査するためのガルバノミラー54aと、ガルバノミラー54aを回動させるための図略のモータと、ガルバノミラー54aの走査角度を取得するためのエンコーダ(図略)と、ガルバノミラー54aから導かれた近赤外レーザ光L1及び短波長レーザ光L2を所定の方向D1と平面上で直交する所定の方向D2(図略)に沿って走査するためのガルバノミラー54bと、ガルバノミラー54bを回動させるためのモータ(図略)と、ガルバノミラー54bの走査角度を取得するためのエンコーダ(図略)と、を含んでいる。
このように構成されるガルバノスキャナ54は、近赤外レーザ光L1と短波長レーザ光L2とを金属粉末15(ワーク)の薄膜層15aの表面における平面内で所定の方向D1,D2(図略)に沿って容易に走査することができる。これらの制御は、制御部140の制御によって行われる。
このように構成されたガルバノスキャナ装置50は、ワーク配置部60(照射領域Ar1)(図2、図3参照)に供給された薄膜層15aの表面に、同軸に重畳された近赤外レーザ光L1と短波長レーザ光L2とを照射する。そして、このとき、重畳された近赤外レーザ光L1及び短波長レーザ光L2は、区画部30に形成された貫通孔である光ビーム連通路40を通過して直接、金属粉末15の薄膜層15aの表面に照射される。
ガス吐出装置70は、ガルバノスキャナ装置50が、近赤外レーザ光L1(第一光ビーム)及び短波長レーザ光L2(第二光ビーム)を、同軸に重畳し光学装置格納領域31から光ビーム連通路40を通過させて加工領域32のワーク配置部60(照射領域Ar1)に向けて照射する際、加工領域32内の気体が光学装置格納領域31に移動しないようシールドガスSGをチャンバ20の外部から加工領域32の内部に向って吐出する。
詳細には、ガルバノスキャナ装置50が、近赤外レーザ光L1及び短波長レーザ光L2を、光学装置格納領域31から光ビーム連通路40を通過させて加工領域32のワーク配置部60(照射領域Ar1)に向けて照射する際、ガス吐出装置70は、シールドガスSGを、チャンバ20の外部から光学装置格納領域31の内部に吐出する。そして、光ビーム連通路40は、光学装置格納領域31に吐出されたシールドガスSGを通過させ、シールドガスSGを加工領域32の内部に流動させる。つまり、光学装置格納領域31から光ビーム連通路40を通過して加工領域32に向かう気体の流れを形成する。
なお、このとき、低コスト化を図るため、ガス吐出装置70によって、光学装置格納領域31内に吐出されるガスは、チャンバ20内に充填されている不活性ガス(気体)を循環させて使用することが好ましい。そこで、ガス吐出装置70は、図2に示すように、チャンバ20の加工領域32内の気体を吸引する負圧ポンプ71と、負圧ポンプ71で吸引された加工領域32内の気体を光学装置格納領域31内に吐出するガス噴射部72と、負圧ポンプ71とガス噴射部72との間に設けられ吸引したガス内の不純物(スパッタ等)を除去するフィルタ73とを備える。
このような構成により、チャンバ20内に充填されている不活性ガス(気体)が、ガス吐出装置70が吐出するシールドガスSGとして使用され、効率的である。なお、本実施形態において、ガス噴射部72は単なるノズルである。また、不純物が除去でき、ガスの流通が良好であればフィルタ73は、どのようなものでもよい。
ガス吐出装置70において、負圧ポンプ71の吸入口71aが加工領域32の内部に連通するようチャンバ20と接続される。このとき、負圧ポンプ71は、ガス噴射部72が設けられるチャンバ20の面と背向する面に設けられることが好ましい。このようにガス噴射部72と負圧ポンプ71とを配置することにより、光学装置格納領域31から光ビーム連通路40を通過して加工領域32に向かう気体の流れを滑らかなものとし、加工領域32から光学装置格納領域31への逆流を防止する効果を一層高めることができる。
また、負圧ポンプ71の吐出口71bが、フィルタ73の入口73aと接続される。また、ガス噴射部72の吸入口72aがフィルタ73の出口73bと接続され、吐出口72bが、光学装置格納領域31の内部に連通するようチャンバ20と接続される。
また、図2に示すように、区画部30の上面における光ビーム連通路40の光学装置格納領域31側の外周縁のうち、ガス噴射部72が配置される側とは反対側の外周縁には、ガイド部80が設けられる。ガイド部80は、板状部材で形成され、光ビーム連通路40の光学装置格納領域31側の外周縁に垂直に立設されている。このとき、ガイド部80は、ガス噴射部72がシールドガスSGを噴射する際の噴射方向Pの延長線上に、ガス噴射部72と対向する面が交差するように設けられることが好ましい。これにより、シールドガスSGは、チャンバ20の外部から光学装置格納領域31の内部に吐出されたのち、ガイド部80に誘導され、光学装置格納領域31から光ビーム連通路40を通過し、良好に加工領域32に向って流動される。
なお、図2に示す態様に限らず、ガイド部80は、ガイド部80の上端がガス噴射部72の方向に向って近接するようガス噴射部72と対向する面を傾動させて設けても良い。これにより、シールドガスSGは、ガイド部80に誘導され、より良好に光学装置格納領域31から光ビーム連通路40を通過し加工領域32に向って流動される。
金属粉末供給装置110は、チャンバ20内の加工領域32に設けられ、三次元造形物の原材料となる金属粉末15の薄膜層15aをワーク配置部60(照射領域Ar1)(図2参照)に形成する。
図2に示すように、金属粉末供給装置110は、造形用容器121と、粉末収納容器122とを備える。図2に示すように、造形用容器121内には、造形物昇降テーブル123が設けられる。造形物昇降テーブル123上には、前述した金属粉末15の薄膜層15aが後述する手順によって配置される。そして、重畳された近赤外レーザ光L1(第一光ビーム)及び短波長レーザ光L2(第二光ビーム)の薄膜層15aへの照射によって薄膜層15aの金属粉末15を溶融させ、その後固化させて固化薄膜層15bを形成する。
次に、造形物昇降テーブル123を下方に移動させて、上記と同様に、再び薄膜層15aを形成する。そして、重畳された近赤外レーザ光L1(第一光ビーム)及び短波長レーザ光L2(第二光ビーム)の薄膜層15aへの照射によって薄膜層15aの金属粉末15を溶融させ、その後固化させて固化薄膜層15bを再び形成し、先ほど形成した固化薄膜層15bの上に積層する。このような作業の繰り返しによって三次元造形物が作製される。
粉末収納容器122では、フィードテーブル124上に金属粉末15が収納され、フィードテーブル124を上方に移動させることにより、粉末収納容器122の上端面より上方に金属粉末15を突出させ供給する。なお、造形物昇降テーブル123,フィードテーブル124には、それぞれ支持軸123a,124aが取り付けられる。支持軸123a,124aは、駆動装置(図略)に接続され、駆動装置の作動によって上下に移動される。
また、造形用容器121、及び粉末収納容器122の開口の全領域にわたって移動するリコータ126が設けられる。リコータ126は、図2の右から左に向かって移動する。これにより、フィードテーブル124の上昇により供給された金属粉末15を造形物昇降テーブル123上に運搬するとともに、造形物昇降テーブル123上に金属粉末15の薄膜層15aを形成する。薄膜層15aの厚さは、造形物昇降テーブル123の下降量で決まる。本実施形態では、薄膜層15aの厚さは、30μm〜100μm程度である。ただし、この厚さはあくまで一例を例示したのみであり、この厚さに限定はされない。
(1−3.加工方法)
次に、重畳光ビーム加工装置10を用いた加工方法について説明する。なお、ガルバノスキャナ装置50によって、近赤外レーザ光L1(第一光ビーム)及び短波長レーザ光L2(第二光ビーム)を、同軸に重畳しワーク配置部60(照射領域Ar1)に向けて照射する技術については公知である。よって詳細な説明は省略する。
本発明においては、ガルバノスキャナ装置50が配置される光学装置格納領域31と、ワーク配置部60が配置される加工領域32との間は、区画部30によって区画されている。また、区画部30には、光ビーム連通路40が貫通して設けられている。このため、重畳光ビーム加工装置10(ガルバノスキャナ装置50)が作動されると、同軸に重畳され照射された近赤外レーザ光L1及び短波長レーザ光L2が、貫通孔である光ビーム連通路40を通過し、加工領域32内のワーク配置部60に向かって直接照射される。
そして、このとき、同時にガス吐出装置70も作動される。これにより、負圧ポンプ71が作動され、加工領域32内の気体が吸引される。そして、これに伴い、主に加工領域32内の圧力が低下するとともに、負圧ポンプ71の吐出口71bからフィルタ73を介してガス噴射部72に、負圧ポンプ71で吸入された気体(ガス)が正圧で供給される。これにより、ガス噴射部72から、光学装置格納領域31の内部に気体(ガス)が吐出される。
なお、このとき、負圧ポンプ71の吸引作用によって、加工領域32内の圧力は低下している。このため、必然的に、光学装置格納領域31から光ビーム連通路40を通過して加工領域32に向かう気体の流れは生じ易い。従って、ガス噴射部72から気体を吐出することにより、さらに良好なガスの流れが形成できる。
このため、加工領域32内の気体が流れに逆らって逆流し、光ビーム連通路40を通過して光学装置格納領域31に向って移動する虞は低い。これにより、近赤外レーザ光L1及び短波長レーザ光L2を、薄膜層15aの表面に照射した際に発生するスパッタやヒューム等が光学装置格納領域31に移動し、ガルバノスキャナ装置50が備える光学系部品(第一光学系51及び第二光学系52)を汚染することを効果的に抑制する。
また、このとき、図2に示すように、区画部30の上面における光ビーム連通路40の光学装置格納領域31側の外周縁のうち、ガス噴射部72が配置される側とは反対側の外周縁にはガイド部80が設けられている。これにより、ガス噴射部72(ガス吐出装置70)から光学装置格納領域31内に吐出したガス(気体)は、ガイド部80に衝突後、誘導され、さらに効果的に光学装置格納領域31から光ビーム連通路40を通過して加工領域32に流れ込むことができ、上記効果をさらに確実なものとすることができる。
(1−4.その他)
なお、上記実施形態では、ガイド部80を設けたがこの態様には限らない。ガイド部80はなくてもよい。これによっても相応の効果は得られる。
また、上記実施形態では、区画部30に光ビーム連通路40を一つだけ設けた。そして、重畳されワーク配置部60(照射領域Ar1)に向けて照射される近赤外レーザ光L1及び短波長レーザ光L2と、シールドガスSGとを光ビーム連通路40に同時に通過させた。しかしこの態様には限らない。図4の変形態様1に示すように、区画部30Aに光ビーム連通路40以外の連通路であるガス連通路90を光ビーム連通路40とは別に独立して設けても良い。
これにより、ガス連通路90は、ガルバノスキャナ装置50の配置位置や近赤外レーザ光L1及び短波長レーザ光L2の照射位置に規制されることなく自由に設定できる。なお、このとき、ガス噴射部72からシールドガスSGを吐出する噴射方向Pを変更してもよい(図4参照)。このため、ガス噴射部72が光学装置格納領域31内に吐出したシールドガスSGが加工領域32に向って最も効率よく流れる位置及び形状となるようガス連通路90を自由に形成できるので、光学装置格納領域31内の光学系部品に対する汚染防止について高い効果が期待できる。
ただし、このとき、光ビーム連通路40には、シールドガスSGが通過しても、通過しなくても良い。シールドガスSGが光ビーム連通路40を通過しない場合には、ガス連通路90を通過して加工領域32に流入したシールドガスSGの流れによりエアカーテンを形成して光ビーム連通路40の加工領域32側の開口を塞ぎ、加工領域32のスパッタ等が光ビーム連通路40を通過し光学装置格納領域31に到達することを防止する。
また、上記実施形態の光ビーム連通路40に、駆動機構(図略)を有する開閉扉(図略)を設けても良い。開閉扉の駆動機構は、制御部140によって制御される。制御部140は、加工中において、光学装置格納領域31から加工領域32に照射される近赤外レーザ光L1及び短波長レーザ光L2の照射を妨げないように、開閉扉を開いた状態に制御する。これにより、近赤外レーザ光L1及び短波長レーザ光L2が、光ビーム連通路40を通過可能となる。一方、制御部140は、加工終了後において例えばワークを取り出す際など、加工領域32を外部に開放する際には、開閉扉を閉じた状態に制御する。これにより、外気が光ビーム連通路40を通過出来ない状態とし、光学装置格納領域31内に外気が侵入することを防止できる。
また、上記実施形態では、ガス吐出装置70のガス噴射部72がシールドガスSGを光学装置格納領域31内に吐出するよう構成された。しかし、この態様には限らない。図5の変形態様2に示すように、ガス吐出装置70Aのガス噴射部72Aが加工領域32内に直接、シールドガスSGを吐出するように構成してもよい。この場合、シールドガスSGは、光ビーム連通路40は通過しない。シールドガスSGは、エアカーテンのように光ビーム連通路40の加工領域32側の開口を塞ぐことで、加工領域32のスパッタ等が光学装置格納領域31に到達することを防止する。
また、上記第一実施形態の変形例として、図6の変形態様3に示すように、ガス吐出装置70に、光学装置格納領域31内に吐出するガスを冷却するためのガス冷却機74を設けても良い。ガス冷却機74は制御部140によって制御される。詳細には、制御部140は、光学装置格納領域31内の雰囲気温度を図略の温度計により把握する。そして、制御部140は、ガス吐出装置70(ガス噴射部72)が光学装置格納領域31内に吐出するシールドガスSGの温度が、光学装置格納領域31内の雰囲気温度よりも低くなるようガス冷却機74を制御する。これにより、光学装置格納領域31内のレンズ等の過熱が抑制され、過熱により発生するレンズ等の変形が防止でき、品質の良い近赤外レーザ光L1及び短波長レーザ光L2による加工が維持できる。
(1−5.実施形態による効果)
上記実施形態の重畳光ビーム加工装置10によれば、ガルバノスキャナ装置50が、近赤外レーザ光L1(第一光ビーム)及び短波長レーザ光L2(第二光ビーム)重畳し光学装置格納領域31から加工領域32に向かって照射する際、ガス吐出装置70が、加工領域32内の気体が光学装置格納領域31に移動しないようシールドガスSGをチャンバ20の外部から加工領域32の内部に向って吐出する。
このように、シールドガスSGがチャンバ20の外部から加工領域32の内部に向って吐出する。このため、光ビーム連通路40に保護ガラスを設けなくても、近赤外レーザ光L1(第一光ビーム)及び短波長レーザ光L2(第二光ビーム)の照射時において、加工領域32における金属粉末15の薄膜層15a(ワーク)で発生したスパッタ等が、光ビーム連通路40を通過して光学装置格納領域31に移動することが抑制される。
これにより、光学装置格納領域31内に配置される光学装置(ガルバノスキャナ装置50等)がスパッタ等によって汚染されることはない。よって、重畳され照射された近赤外レーザ光L1(第一光ビーム)及び短波長レーザ光L2(第二光ビーム)は、エネルギーが損失されることなく、薄膜層15a(ワーク)の所定の位置に精度よく同軸で照射されるので、高品質な積層造形物が得られる。
また、上記実施形態の重畳光ビーム加工装置10によれば、ガス吐出装置70は、シールドガスSGを、チャンバ20の外部から光学装置格納領域31の内部に吐出し、光ビーム連通路40は、光学装置格納領域31に吐出されたシールドガスSGを通過させ、シールドガスSGを加工領域32の内部に流動させる。このように、光学装置格納領域31の内部に吐出されたシールドガスSGが、光ビーム連通路40を通過して加工領域32に流入することにより、光学装置格納領域31から加工領域32に向かう気体の流れを形成する。これにより、加工領域32から光学装置格納領域31に向かう流れ(逆流)の発生を確実に防止できるので、光学装置格納領域31内に配置される光学装置(ガルバノスキャナ装置50等)が汚染される虞はない。
また、上記実施形態の重畳光ビーム加工装置10によれば、ガス吐出装置70は、シールドガスSGを、チャンバ20の外部から光学装置格納領域31の内部に吐出し、重畳光ビーム加工装置10は、区画部30に光ビーム連通路40とは独立して形成され、光学装置格納領域31に吐出されたシールドガスSGを通過させ、シールドガスSGを加工領域32の内部に流動させるガス連通路90を備える。
これにより、上記で説明したとおり、ガス連通路90は、ガルバノスキャナ装置50の配置位置や近赤外レーザ光L1及び短波長レーザ光L2の照射位置に規制されることなく自由に設定できる。このため、ガス噴射部72が光学装置格納領域31内に吐出したシールドガスSGが加工領域32に向って最も効率よく流れる位置及び形状となるようガス連通路90を自由に形成できるので、光学装置格納領域31内の光学系部品に対する汚染防止について高い効果が期待できる。
また、上記実施形態の重畳光ビーム加工装置10によれば、ガス吐出装置70,70Aは、シールドガスSGをチャンバ20の外部から加工領域32の内部に向って吐出するガス噴射部72,72Aと、加工領域32の内部に吐出したシールドガスSG又は加工領域32の内部の気体を吸引するとともに、吸引したシールドガスSG又は気体をガス噴射部72,72Aに供給しシールドガスSGとして加工領域32の内部に向って吐出させる負圧ポンプ71と、を備える。このような構成により、ガス噴射部72,72A→加工領域32→負圧ポンプ71を通るシールドガスSG又は気体の流れができるので、加工領域32から光ビーム連通路40を通過して光学装置格納領域31に向かう流れ(逆流)の発生を良好に防止できる。
また、上記実施形態の重畳光ビーム加工装置10によれば、光ビーム連通路40には、シールドガスSGがチャンバ20の外部から光学装置格納領域31の内部に吐出されたのち、光ビーム連通路40を通過し加工領域32の内部に向って流動されるよう、シールドガスSGの流れを誘導するガイド部80が備えられる。これにより、ガス噴射部72(ガス吐出装置70)から光学装置格納領域31内に吐出したガス(気体)は、ガイド部80に衝突後、ガイド部80に誘導され、さらに効果的に光学装置格納領域31から光ビーム連通路40を通過して加工領域32に流れ込むことができ、上記効果をさらに確実なものとすることができる。
また、上記実施形態の重畳光ビーム加工装置10によれば、チャンバ20の外部から光学装置格納領域31の内部に吐出されるシールドガスSGの温度は、光学装置格納領域31内の雰囲気温度よりも低くなるよう制御される。これにより、光学装置格納領域31内のレンズ等の過熱が抑制され、過熱により発生するレンズ等の変形が防止でき、品質の良い近赤外レーザ光L1及び短波長レーザ光L2による加工が維持できる。
また、上記実施形態の重畳光ビーム加工装置10によれば、第一光ビームは、近赤外レーザ光L1であり、第二光ビームは、近赤外波長より短い短波長の短波長レーザ光L2である。そして、ワークは、常温時における近赤外レーザ光L1の吸収率が所定の値以下である低吸収率材料の銅の金属粉末15(薄膜層15a)である。
重畳光ビーム加工装置10は、重畳された近赤外レーザ光L1(第一光ビーム)及び短波長レーザ光L2(第二光ビーム)の照射によって金属粉末15を溶融させたのち固化させ積層造形する。このように、近赤外レーザ光L1の吸収率が低い銅の金属粉末15に重畳した近赤外レーザ光L1(第一光ビーム)及び短波長レーザ光L2(第二光ビーム)を照射することにより、常温時には、短波長レーザ光L2(第二光ビーム)の作用によって、金属粉末15(薄膜層15a)が良好に昇温する。
また、金属粉末15(薄膜層15a)が昇温し高温になれば、銅に対する近赤外レーザ光L1(第一光ビーム)の吸収率が向上する。このため、本来、出力が大きな近赤外レーザ光L1(第一光ビーム)によって、金属粉末15(薄膜層15a)が速やかに昇温し、安定して溶融される。これにより、相対密度が高く高強度の積層造形物が得られる。
10;重畳光ビーム加工装置、 15;金属粉末(ワーク)、 20;チャンバ、 30;区画部、 31;光学装置格納領域、 32;加工領域、 40;光ビーム連通路、 50;ガルバノスキャナ装置、 53;ダイクロイックミラー、 54;ガルバノスキャナ、 60;ワーク配置部、 70;ガス吐出装置、 71;負圧ポンプ、 72;ガス噴射部、 74;ガス冷却機、 80;ガイド部、 90;ガス連通路、 100;積層造形物製造装置、 140;制御部、 L1;近赤外レーザ光(第一光ビーム)、 L2;短波長レーザ光(第二光ビーム)、 SG;シールドガス。

Claims (7)

  1. 異なる波長を有する第一光ビーム及び第二光ビームを同軸に重畳してワークに照射し前記ワークを加工する重畳光ビーム加工装置であって、
    前記ワークに前記第一光ビーム及び前記第二光ビームを重畳して照射するガルバノスキャナ装置と、
    前記ワークが配置されるワーク配置部と、
    前記ガルバノスキャナ装置が格納される光学装置格納領域及び前記ワーク配置部が格納される加工領域を備え、外気と内気との遮断が可能なチャンバと、
    前記チャンバ内において、前記光学装置格納領域と前記加工領域とを区画する区画部と、
    前記区画部に形成され、前記光学装置格納領域から前記加工領域の前記ワークに向かい重畳して照射される前記第一光ビーム及び前記第二光ビームを通過させ、前記ワークに直接照射可能とする光ビーム連通路と、
    前記ガルバノスキャナ装置が、前記第一光ビーム及び前記第二光ビームを重畳し前記光学装置格納領域から前記加工領域に向かって照射する際、前記加工領域内の気体が前記光学装置格納領域に移動しないようシールドガスを前記チャンバの外部から前記加工領域の内部に向って吐出するガス吐出装置と、
    を備えた重畳光ビーム加工装置。
  2. 前記ガス吐出装置は、前記シールドガスを、前記チャンバの前記外部から前記光学装置格納領域の内部に吐出し、
    前記光ビーム連通路は、前記光学装置格納領域に吐出された前記シールドガスを通過させ、前記シールドガスを前記加工領域の前記内部に流動させる、請求項1に記載の重畳光ビーム加工装置。
  3. 前記ガス吐出装置は、
    前記シールドガスを前記チャンバの前記外部から前記加工領域の前記内部に向って吐出するガス噴射部と、
    前記ガス噴射部が前記加工領域の前記内部に吐出した前記シールドガス又は前記加工領域の前記内部の前記気体を吸引するとともに、吸引した前記シールドガス又は前記気体を前記ガス噴射部に供給し前記シールドガスとして前記加工領域の前記内部に向って吐出させる負圧ポンプと、
    を備える、請求項1又は2に記載の重畳光ビーム加工装置。
  4. 前記光ビーム連通路は、前記シールドガスが前記チャンバの前記外部から前記光学装置格納領域の前記内部に吐出されたのち、前記光ビーム連通路を通過し前記加工領域の前記内部に向って流動されるよう、前記シールドガスの流れを誘導するガイド部を備える、請求項2に記載の重畳光ビーム加工装置。
  5. 前記チャンバの前記外部から前記光学装置格納領域の前記内部に吐出される前記シールドガスの温度は、前記光学装置格納領域内の雰囲気温度よりも低くなるよう制御される、請求項2又は4に記載の重畳光ビーム加工装置。
  6. 前記第一光ビーム及び前記第二光ビームの一方は近赤外波長のレーザ光であり、他方は前記近赤外波長より短い短波長のレーザ光であり、
    前記ワークは、常温時における前記近赤外波長のレーザ光の吸収率が所定の値以下である低吸収率材料の金属粉末であり、
    前記重畳光ビーム加工装置は、
    重畳された前記第一光ビーム及び前記第二光ビームの照射によって前記金属粉末を溶融させたのち固化させ積層造形する、請求項1−5の何れか1項に記載の重畳光ビーム加工装置。
  7. 請求項1−6の何れか1項に記載の重畳光ビーム加工装置を用いた加工方法であって、
    前記ガルバノスキャナ装置が、前記第一光ビーム及び前記第二光ビームを重畳し前記光学装置格納領域から前記加工領域に向かって照射し、
    同時に前記ガス吐出装置が、前記加工領域内の気体が前記光学装置格納領域に移動しないよう前記チャンバの前記外部から前記シールドガスを前記加工領域の前記内部に向って吐出する、重畳光ビーム加工装置を用いた加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022222590A1 (zh) * 2021-04-21 2022-10-27 深圳市联赢激光股份有限公司 一种增材制造工艺、增材层、增材后的产品及复合激光器
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