以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る遊技用表示装置1を含む遊技システムの基本概要について、図1を用いて説明する。同図に示すように、本実施形態に係る遊技システムは、いわゆるパチンコ店といった遊技場に構築されるものであり、遊技用表示装置1と、遊技機2と、遊技媒体貸出装置3と、サーバ装置4とを有して構成され、各々が同図に示すように接続されている。
なお、本実施形態においては、「記憶媒体」の例としてカードを用いて説明しているが、これに限られるものではなく、ICチップ等が搭載されたコイン、トークン等、本実施形態に係る発明に適用できるもの全てを含むものとする。
また、本実施形態においては、「貨幣」の例として紙幣を用いて説明しているが、これに限られるものではなく、紙幣、硬貨、コイン等、本実施形態に係る発明に適用できるもの全てを含むものとする。
また、本実施形態において、単に「カード」と記載した場合には、遊技場の会員となった遊技者に貸与される会員カード、及び一時的に遊技場により貸与される計数カード(ビジターカード)の双方を含むものとする。
また、本実施形態において、単に「持玉」と記載した場合には、会員カードに対応付けて記憶される貯玉、及び計数カードに対応付けて記憶される計数持玉の双方を含むものとし、単に「持玉情報」と記載した場合には、貯玉を示す持玉情報(以下、「貯玉情報」とする。)及び計数持玉を示す持玉情報(以下、「計数持玉情報」とする。)の双方を含むものとする。また、遊技者により投入された貨幣額を示す情報を「貨幣情報」(あるいは、「残額情報」ともいう。)とし、特に示す場合には、「持玉情報」に「貨幣情報」が含まれる場合があるものとする。また、会員カードは、貯玉情報、計数持玉情報及び貨幣情報を別箇に記憶可能であるものとする。さらに、説明の便宜上、通常は遊技者が保有する遊技球に関する情報を示す「持玉」という表現を用いているが、これに限られるものではなく、当該「持玉」には、遊技者が保有するメダルに関する情報、遊技者が電磁的方法により保有する遊技価値に関する情報であって、その他これに類する情報の全てを含むものとする。
[遊技用表示装置]
図1を参照して遊技用表示装置1について簡単に説明する。なお、遊技用表示装置1の詳細な構成については後述する。
本実施形態の遊技用表示装置1は、透過型のプロジェクタ装置により各種の遊技情報を投影像として表示するものであり、例えば遊技機2ごとにその上方に位置するように設置される。遊技情報としては、遊技媒体の獲得数(獲得枚数あるいは獲得球数)、各種のゲーム数、遊技履歴等がグラフや数値で表示される(図7参照)。遊技用表示装置1には、遊技者が操作するための後述する複数のボタン14A〜14Fが設けられている(図7参照)。遊技用表示装置1は、遊技機2、遊技媒体貸出装置3及びサーバ装置4と接続されており、入力された信号や受信した信号に基づき、あるいは遊技者の操作に基づいて各種の遊技情報を後述のスクリーン(被投影部)110A〜110Fに表示する。なお、遊技用表示装置1は、いわゆる遊技島単位に設置されるものでもよい。
遊技用表示装置1は、電気的あるいは光学的な構成要素として、後述するプロジェクタ本体12や、これを制御するための制御ユニット(例えば、後述の制御ユニット100)等を備える。制御ユニットは、プロジェクタ本体12の制御や、遊技機2、遊技媒体貸出装置3及びサーバ装置4との間で通信制御を行う。また、制御ユニットは、ボタン14A〜14Fの操作がセンサにより検知されると、その操作に応じてスクリーン110A〜110F上の表示を制御する。なお、本実施形態では、物理的なボタン14A〜14Fを設けているが、例えばスクリーン110A〜110Fをタッチパネルにより構成し、制御ユニットは、タッチパネルに対する操作を検知するようにしてもよい。
遊技用表示装置1は、特に図示しないが、遊技機2、遊技媒体貸出装置3及びサーバ装置4との通信を行うためのインターフェース部を備える。このインターフェース部と遊技機2における後述の外部接続端子板との間は、接点入力方式で接続され、遊技機2から遊技用表示装置1への一方向に通信が可能である。インターフェース部と遊技媒体貸出装置3との間は、例えばハーネスにより接点出入力方式で接続され、双方向通信が可能である。また、インターフェース部とサーバ装置4との間は、例えば同軸ケーブルにより有線LAN方式で接続されるとともに、ハーネスにより接点出力方式で接続され、双方向通信が可能である。なお、接続方法はこれらの方式に限られるものではなく、例えば各々の接続において、無線LAN方式を用いてもよく、また、光ケーブルによる光通信方式を用いてもよい。さらに、これらの組み合わせた方式を用いてもよい。
[遊技機]
図1を参照して遊技機2について簡単に説明する。遊技機2としては、例えばパチンコ遊技機2aやパチスロ遊技機2bが適用される。以下の説明においては、特に断らない限り、パチンコ遊技機2a及びパチスロ遊技機2bをまとめて遊技機2と称する。
パチンコ遊技機2aは、盤面上に遊技球(遊技媒体)を弾き出し、釘に当って不規則に流下する遊技球が特定の入賞口に入ると、賞球の払い出しあるいは得点の加算を行うといった遊技を主として行うものである。パチンコ遊技機2aは、主たる遊技装置を制御するための主制御ユニット、表示や音声出力等に係る演出動作を制御するための副制御ユニット、賞球としての遊技球の払出動作を制御する払出制御ユニット等を備える。払出制御ユニットは、外部接続端子板を介して遊技用表示装置1と接続されており、1回の遊技ごとに、又は内部状態に変化があった場合に、遊技情報信号やエラー信号等を遊技用表示装置1に出力する。また、この払出制御ユニットは、外部接続端子板を介して遊技球貸出装置3aと接続されており、遊技者の操作に基づいて貸出要求信号や返却要求信号を出力する。
パチスロ遊技機2bは、コイン(遊技媒体)を投入してスタートレバーを操作することで複数の図柄が描かれた複数のリールを回転させ、各リールに対応するストップボタンを押下することでリールを順次停止させることにより、所定役に対応する図柄が有効ライン上に揃うと、コインの払い出しを行うといった遊技を主として行うものである。パチスロ遊技機2bも、パチンコ遊技機2aと同様に、主たる遊技装置を制御するための主制御ユニット、表示や音声出力等に係る演出動作を制御するための副制御ユニット、コインの払出動作を制御する払出制御ユニット等を備える。払出制御ユニットは、外部接続端子板を介して遊技用表示装置1と接続されており、1回の遊技ごとに、又は内部状態に変化があった場合に、遊技情報信号やエラー信号等を遊技用表示装置1に出力する。また、この払出制御ユニットは、外部接続端子板を介してメダル貸出装置3bと接続されており、遊技者の操作に基づいて貸出要求信号や返却要求信号を出力する。
[遊技媒体貸出装置]
図1を参照して遊技媒体貸出装置3について簡単に説明する。遊技媒体貸出装置3としては、パチンコ遊技機2aに隣接して設置される遊技球貸出装置3aと、パチスロ遊技機2bに隣接して設置されるメダル貸出装置3bとがある。以下の説明においては、特に断らない限り、遊技球貸出装置3a及びメダル貸出装置3bをまとめて遊技媒体貸出装置3と称する。
遊技媒体貸出装置3は、例えば図示しないスイッチングハブやコントローラ等を介してサーバ装置4と接続される。遊技媒体貸出装置3は、遊技者によりカードが挿入されると、当該カードのICチップ等に付加されたカードIDや会員ID等の識別情報(以下、単に「識別情報」という。)をサーバ装置4に送信する。サーバ装置4は、受信した識別情報に対応付けて記憶されたその遊技者の持玉情報を遊技媒体貸出装置3に送信する。そして、遊技者からの払出指示がある場合には、サーバ装置4は、持玉情報を更新し、遊技媒体貸出装置3は、図示しない払出装置を駆動させ、遊技媒体の払出制御を実行する。また、遊技者により紙幣が投入されると、その紙幣の額(投入金額)に応じた残額情報をサーバ装置4に送信する。そして、遊技者からの払出指示がある場合、サーバ装置4は、残額情報を更新し、遊技媒体貸出装置3は、同様に遊技媒体の払出制御を実行する。
また、遊技媒体貸出装置3は、遊技者の操作により、又は遊技機2から直接的に、遊技媒体が図示しない計数装置に投入されると、投入された遊技媒体数を計数し、計数結果を遊技者の計数持玉情報としてサーバ装置4に送信し、サーバ装置4は、受信した計数持玉情報をカードに付加された識別情報と対応付けて記憶する。また、カードが挿入されていない場合には、遊技媒体貸出装置3に貯留されている計数カードに予め付加されている識別情報と対応付けて受信した計数持玉情報を記憶する。
なお、本実施形態においては、遊技者の持玉情報及び残額情報をサーバ装置4が管理するが、これらの情報を遊技媒体貸出装置3が管理することとしてもよい。また、カードに識別情報を付加するだけでなく記憶領域をも設け、当該記憶領域にこれらの情報を記憶させ、これらの情報の管理を行うこととしてもよい。そして、これらの情報の更新については、サーバ装置4が行うこととしても、遊技媒体貸出装置3が行うこととしてもよい。さらには、持玉情報については、遊技媒体貸出装置3又はサーバ装置4が管理し、残額情報については、カードの記憶領域に直接記憶されることとしてもよい。
加えて、本実施形態において、カードが挿入されていない場合には、遊技媒体貸出装置3に貯留されている計数カードに予め付加されている識別情報と対応付けて計数持玉情報及び残額情報が記憶されるが、カードの返却要求があった場合に、遊技媒体貸出装置3、又はサーバ装置4が、遊技媒体貸出装置3に貯留されている計数カードに識別情報を新たに付加することとし、この新たに付加された識別情報と計数持玉情報又は残額情報とを対応付けて記憶することとしてもよい。
また、遊技媒体貸出装置3は、遊技機2に遊技球等貸出装置接続端子板(以下、「貸出端子板」という。)が設けられている場合に、この貸出端子板にも接続され、当該貸出端子板から出力される貸出要求信号や返却要求信号等を受信したことに基づいて、遊技機2への払出要求信号の送信やカードの返却等を行う。
また、遊技媒体貸出装置3は、コンバータ等を介して遊技用表示装置1とも接続されており、遊技機2に設けられている外部接続端子板から出力される遊技情報信号やエラー信号等を受信するとともに、遊技者の持玉情報を遊技用表示装置1に送信する。
[サーバ装置]
図1を参照してサーバ装置4について簡単に説明する。サーバ装置4は、いわゆるホールコンピュータとして用いられるものであり、遊技用表示装置1と接続されるほか、遊技媒体貸出装置3とも接続される。サーバ装置4は、管理する遊技結果管理情報(例えば、過去数日分を含めた出玉履歴情報や不正検知情報等)や遊技場に関する情報(例えば、新台情報や空き台情報等)を遊技用表示装置1に送信する。
また、サーバ装置4は、遊技場以外の第三者であるセンター事業者が管理する外部管理装置(図示せず)にも接続され、カードの識別情報や会員情報、遊技者の持玉情報を定期的(例えば、1日に1回毎)に送信する。外部管理装置は、送信された各情報をバックアップする。サーバ装置4は、外部管理装置との接続が所定日数(例えば、15日)途絶した場合、遊技者の持玉情報の更新を停止する。
以上のような遊技システムにおいて、遊技者は、遊技場(遊技場)に入ると、まず、遊技用表示装置1に表示される各種の情報を見ながら、所望の遊技機2に着席する。次に、その遊技者がその遊技場の会員である場合は、会員カードを遊技媒体貸出装置3に挿入し、本人確認(例えば、登録されている暗証番号の入力等)の後、サーバ装置4に持玉情報が記憶されている場合にはその持玉を使用し、持玉情報が記憶されていないか、持玉情報がその遊技機2で貸し出し不能な持玉数である場合には紙幣を投入し、貸出要求を行って遊技媒体の貸し出しを受け、遊技媒体を遊技機2に投入することで遊技を開始する。または、その遊技者がその遊技場の会員でない場合は、紙幣を投入し、貸出要求を行って遊技媒体の貸し出しを受け、遊技媒体を遊技機2に投入することで遊技を開始する。このとき、サーバ装置4に記憶されている持玉情報や残額情報が、貸し出された分だけ更新(減算)される。
そして、その遊技機2から遊技媒体の払い出しを受けることができずに、遊技を継続する場合には、貸出要求が行われる度に、サーバ装置4に記憶されている持玉情報や残額情報が、貸し出された分だけ順次更新(減算)されることとなる。一方、その遊技機2から遊技媒体の払い出しを受けることができた場合には、払い出された遊技媒体を遊技媒体貸出装置3に投入すると、投入された遊技媒体数を計数し、計数結果に基づいてサーバ装置4に記憶されている持玉情報が更新(加算)される。
その後、その遊技機2における遊技を終了する場合には、遊技者はカードの返却要求を行う。ここで、会員カードが遊技媒体貸出装置3に挿入されている場合には、本人確認(例えば、登録されている暗証番号の入力等)の後、そのまま会員カードを返却する。会員カードが遊技媒体貸出装置3に挿入されていない場合には、サーバ装置4に計数持玉情報が記憶されている場合、若しくは残額情報がある場合に、遊技媒体貸出装置3に貯留されている計数カードを返却(発行)する。サーバ装置4に計数持玉情報が記憶されておらず、かつ投入金額の残額もない場合には、計数カードは返却(発行)されない。
計数カードが返却(発行)された場合であって、かつ他の遊技機2で遊技を行いたい場合には、他の遊技機2に対応して設けられた遊技媒体貸出装置3にその計数カードを挿入することにより、会員カードと同様の手順(本人確認を除く)で遊技を開始(再プレイ)することができる。なお、上記の場合に、貯玉情報に基づく再プレイを「貯玉再プレイ」といい、計数持玉情報に基づく再プレイを「持玉再プレイ」という。
[遊技用表示装置の構成]
次に、遊技用表示装置1の構成について、図2〜図7を参照して説明する。
図3に示すように、遊技用表示装置1は、基本的な構成要素として、筐体10、スクリーンユニット11A、プロジェクタ本体(投射手段)12、リフレクタ13、操作ユニット14を備えている。筐体10は、プロジェクタ本体12、リフレクタ13、及び操作ユニット14のほか、遊技用表示装置1全体の動作を制御するための図示しない制御ユニットを収容している。スクリーンユニット11Aは、筐体10の前面側に設けられた開口面10Aを覆うように取り付けられる。なお、本第1実施形態においては、図5(A)〜(C)に一例として示すように、取り替え可能な3種類のスクリーンユニット11A〜11Cを用意している。図2〜図4は、標準タイプのスクリーンユニット11Aを示しており、特に断らない限り、このスクリーンユニット11Aを基本的に用いて説明するが、いずれのスクリーンユニットを用いてもよい。
筐体10は、図3に示すように、底面10a、左右両側の側面10b,10c、背面10d、上面10e、及び前面側の開口面10Aを有するように矩形箱状に形成されている。底面10aの後部には、プロジェクタ本体12が設置され、底面10aの前部には、操作ユニット14が設置される。背面10dの上部には、リフレクタ13が設置される。
スクリーンユニット11Aは、筐体10の開口面10Aを覆う正面部11aと、筐体10の側面10b,10cに着脱自在に固定される左右両側の側部11b,11cとを有するように形成されている。スクリーンユニット11Aは、正面部11aの開口11aaに設けられるスクリーン(被投影部)110Aと、図4に示すように、正面部11aの後面において左右両側に設けられるLED基板111とを有する。
正面部11aには、スクリーン110Aを配置するための開口11aaのほか、スクリーン110Aの左右側方において発光する発光面111aと、操作ユニット14のボタン14A〜14Fを前方に露出させるための開口部112とが設けられている。
スクリーン110Aは、後方から投影像が投影されることで表示される透過式のものであり、例えば透光性を有するガラス板、アクリル板、樹脂製フィルムを主たる素材として形成され、非投影時に乳白色、半透明、あるいはグレー色を呈する。スクリーンユニット11Aのスクリーン110Aは、全面にわたって均等な厚みをもつように形成されている。このようなスクリーン110Aは、プロジェクタ本体12から投射された光が入射する一様に平坦な背面側の入射面1100(図4)と、この入射面1100に入射した光が透過することで投影像が投影される前面側の表示面1101(図3)とを有する。なお、他のスクリーンユニット11B,11Cのスクリーン110B,110Cは、スクリーンユニット11Aのスクリーン110Aとは入射面1100が同様である一方、表示面1101が異なるように形成されており、これについては後述する。
発光面111aは、図3、図4に示すように、透光性を有する板状部材により構成され、その背面側にLED基板111が設けられる。LED基板111は、特に図示しないが複数のLEDを搭載しており、コネクタ111A及びケーブル111Bを介して筐体10側の制御ユニットに接続される。なお、図4には、一方のLED基板111に対応するコネクタ111A及びケーブル111Bが示されているが、他方のLED基板111にもコネクタ及びケーブルが設けられており、他方のLED基板111もコネクタ及びケーブルを介して制御ユニットに接続される。
この制御ユニットにより、LED基板111における複数のLEDが点灯あるいは点滅させられ、これらLEDの光は、発光面111aを通って前方に照射される。なお、他のスクリーンユニット11B,11Cには、発光部が設けられていないが、これについては後述する。
発光面111aは、透光性を有する板状部材により構成されるが、これに限らず、少なくとも一部が透光性を有して部分的に透光性を有さない部材で構成されるようにしてもよい。
また、透光性を有する部分においては、装飾性を有するシートをLED基板と板状部材との間に配置したり、板状部材そのものに透光性を有する有色の装飾等を施してもよい。このような場合は、LED基板が光源を有する発光手段として機能する一方、板状部材が発光手段により装飾される装飾部材として機能することとなり、装飾部材としては、光学的に透光、拡散、偏光、屈折、反射等といった特性を有するものが適用される。
プロジェクタ本体12は、遊技に関する情報を投影像としてスクリーンに表示するための光を投射するものであり、例えば液晶パネルを用いた液晶方式のもの、あるいはDMD(Digital Micromirror Device)素子を用いたDLP(登録商標:Digital Light Processing)方式のものが適用される。
プロジェクタ本体(投射手段)12は、図示しない制御ユニットに接続されており、この制御ユニットにより動作が制御される。プロジェクタ本体12は、液晶パネルあるいはDMD素子のほか、光源としてのLEDあるいはランプ、ダイクロイックミラーや投影レンズ等を有する。投影レンズは、光軸方向に調整可能である。
このようなプロジェクタ本体12は、投影レンズから出射した光がリフレクタ13へと直接向かうように配置されている。スクリーンユニット11A〜11Cの取り付け時には、プロジェクタ本体12の投影レンズを光軸方向に微調整することでフォーカス調整を行うことができる。これにより、スクリーンユニット11A〜11Cのいずれのスクリーン110A〜110Cに対しても、正確にピントが合った鮮明な投影像を映し出すことができる。
リフレクタ13は、光を反射する部材で構成されており、プロジェクタ本体12から入射した光を、筐体10の開口面10A(スクリーン110Aの入射面1100)に向けて反射するように、その開口面10Aに対して傾斜した姿勢で背面10dに設置されている。
操作ユニット14は、遊技者等が操作可能な複数のボタン14A〜14Fを横並びに有するものである。具体的には、図7に示すように、操作ユニット14には、左側から順に、切替ボタン14A、履歴ボタン14B、呼出ボタン14C、設定ボタン14D、確認ボタン14E、及び十字ボタン14Fが設けられている。操作ユニット14は、図示しない制御ユニットに接続されており、各ボタン14A〜14Fの操作が図示しないスイッチに検知されると、スイッチから制御ユニットに検知信号が供給され、制御ユニットは、検知信号に応じた表示制御を行う。
切替ボタン14Aは、後述するグラフ表示や数値表示等を切り替えるためのボタンである。履歴ボタン14Bは、本日の遊技履歴を表示するためのボタンである。呼出ボタン14Cは、遊技場の店員を呼び出すためのボタンである。設定ボタン14Dは、表示設定等を変更するためのボタンである。確認ボタン14Eは、各種の設定を確認するためのボタンである。十字ボタン14Fは、数値変更やスクロール操作を行うためのボタンである。
図5(A)〜(C)は、取り替え可能なスクリーンユニット11A〜11Cを示し、図6(A)〜(C)は、スクリーンユニット11A〜11Cそれぞれのスクリーン上における表示領域を示している。なお、スクリーンユニット11A〜11Cにおいて同一又は類似の構成要素については、同一符号を付している。特に図示しないが、筐体10は、いずれのスクリーンユニット11A〜11Cにも適用される。
図5(A)に示すスクリーンユニット11Aは、図2〜図4に示すものと同一である。このスクリーンユニット11Aは、スクリーン110Aの前面側全域が一様に平坦な表示面1101として構成される。図6(A)に示すように、表示面1101の中央部には、投影像V1が投影され、表示面1101の正面から見て左端部には、投影像V2が投影され、表示面1101の正面から見て右端部には、投影像V3が投影される。なお、スクリーン110Aは、先述したように背面側の入射面1100が一様に平坦な面となっている。
図7に例示するように、スクリーン110A上の投影像V1としては、遊技開始から獲得したメダルの枚数を折れ線グラフで示すチャート画像が表示される。投影像V2としては、本日実行されたボーナス回数や累積ゲーム数を示すテキスト画像が表示される。
投影像V3としては、過去のボーナス回数や累積ゲーム数を履歴として示すテキスト画像が表示される。なお、光が入射する面については、入射面1100としたが、光が投影される面(表示面)としては、LED基板111の背面領域や入射面1100の上下の領域(正面部11a等)、さらには左右の領域(側部11b,11c)も含むようにしてもよい。
このように光が投影される面は、スクリーンユニットの内側に含まれるものとしても、プロジェクタ本体12より前方あるいはリフレクタ13より前方の領域において投影像を投影可能であればよい。
図5(B)に示すスクリーンユニット11Bは、スクリーン110Bの前面側中央部が一様に平坦な表示面1101(以下、スクリーン110Bについては「第1表示面1101」という)として構成される。一方、スクリーン110Bの前面側左右端部には、第2表示面1101Bが形成される。
第2表示面1101Bは、第1表示面1101よりも前方に厚みをもつように形成されることで第1表示面1101と段差を有し、矩形状に区画されている。なお、本実施形態のスクリーンユニット11Bには、発光面が設けられておらず、その代わりに左右両側の第2表示面1101Bがスクリーンユニット11Bの左右両端近傍の領域まで配置されている。
図6(B)に示すように、スクリーン110Bの第1表示面1101には、投影像V1が投影され、スクリーン110Bを正面から見て左側の第2表示面1101Bには、投影像V2が投影され、スクリーン110Bを正面から見て右側の第2表示面1101Bには、投影像V3が投影される。
投影像V1〜V3は、基本的には図7に示す画像と同様の内容であるが、左右両側の第2表示面1101Bには、テキスト画像に加えて例えばメッセージ画像を含むような投影像V2,V3が表示可能とされる。これについては後述する。
特に図示しないが、スクリーン110Bにも、第1表示面1101及び第2表示面1101Bに対応する背面側にプロジェクタ本体12から投射された光が入射する入射面が形成されている。このようなスクリーン110Bの入射面も、一様に平坦な面となっている。
図5(C)に示すスクリーンユニット11Cは、スクリーン110Cの前面側中央部が一様に平坦な表示面1101(以下、スクリーン110Cについても「第1表示面1101」という)として構成される。一方、スクリーン110Cの前面側左右端部には、第2表示面1101Cが形成される。
第2表示面1101Cは、第1表示面1101よりも前方に厚みをもつように形成されることで第1表示面1101と段差を有し、概ね台形状に区画されている。第2表示面1101Cの長辺部1101Caは、スクリーン110Cの左右両端部近傍に位置し、第2表示面1101Cの短辺部1101Cbは、スクリーン110Cの左右両端部よりも中央部寄りに位置する。
本実施形態においては、図12に示すように、長辺部1101Caの厚みW1が短辺部1101Cbの厚みW2よりも大きく形成され、短辺部1101Cbから長辺部1101Caへといくに従い厚みが漸次大きくなっている。なお、スクリーンユニット11Cにも、発光面が設けられておらず、左右両側の第2表示面1101Cが十分な大きさをもって配置されている。
図6(C)に示すように、スクリーン110Cの第1表示面1101には、投影像V1が投影され、スクリーン110Cを正面から見て左側の第2表示面1101Cには、投影像V2が投影され、スクリーン110Cを正面から見て右側の第2表示面1101Cには、投影像V3が投影される。投影像V1〜V3は、基本的には図7に示す画像と同様の内容である。特に図示しないが、スクリーン110Cにも、第1表示面1101及び第2表示面1101Cに対応する背面側にプロジェクタ本体12から投射された光が入射する入射面が形成されている。このようなスクリーン110Cの入射面も、一様に平坦な面となっている。
[スクリーンの表示原理及び見え方]
次に、スクリーン110A〜110Cの表示原理及び見え方について、図8〜12を参照して説明する。
まず、図8に示すように、スクリーン110Aの場合、プロジェクタ本体12から投射された光線αは、リフレクタ13で反射した後、スクリーン110Aの入射面1100を透過して表示面1101の上端部に達する。また、プロジェクタ本体12から投射された光線βは、リフレクタ13で反射した後、スクリーン110Aの入射面1100を透過して表示面1101の下端部に達する。
これにより、図10にスクリーン110Aの一部を示すように、表示面1101の上端部から下端部の間には、各種の遊技情報を示す投影像V1〜V3(投影像V3については図外)が表示される。左右両側の投影像V2,V3よりも左右外側においては、発光面111aを通して遊技状態等に応じたLEDの点灯や点滅が行われる(右側の発光面111aは図外)。
また、図9に示すように、スクリーン110Cの場合においても、プロジェクタ本体12から投射された光線αは、リフレクタ13で反射した後、スクリーン110Cの入射面1100を透過して第1表示面1101の上端部に達する。また、プロジェクタ本体12から投射された光線βは、リフレクタ13で反射した後、スクリーン110Cの入射面1100を透過して第1表示面1101の下端部に達する。これにより、図12に示すように、第1表示面1101には、図10の場合と概ね同様に投影像V1が表示される。
一方、入射面1100から所定の厚みW2をもつ第2表示面1101の短辺部1101Cb近傍では、光線α,βの到達位置が屈折作用によりそれぞれh1及びh1’だけ下方に変位する。さらに、厚みW2よりも大きい所定の厚みW1をもつ第2表示面1101の長辺部1101Ca近傍では、光線α,βの到達位置が屈折作用によってそれぞれさらにh2及びh2’だけ下方に変位する。
これにより、図12に示すように、第2表示面1101Cには、図10の場合とは異なり、左右外側にいくほど下方にずれて平行四辺形状に変形した投影像V2,V3(投影像V3については図外)が表示される。
同様の表示原理により、図11に示すように、スクリーン110Bの場合、第1表示面1101には、図10の場合と概ね同様に投影像V1が表示される一方、第2表示面1101Bには、図10の場合よりも下方にずれた位置に投影像V2,V3(投影像V3については図外)が表示される。このスクリーン110Bの第2表示面1101Bには、メッセージ画像も投影像V2aとして表示される。なお、スクリーン110Bは、投影像V2aが表示される部分をこれに代えて発光面111aとすることも可能である。
また、スクリーンユニット11Aからスクリーンユニット11Bに(スクリーンユニット11Bからスクリーンユニット11Aに)取り替えることにより、発光面111aから投影像V2aの表示面に(投影像V2aの表示面から発光面111aに)装飾機能を切り換えることができる。
要するに、第1実施形態に係る遊技用表示装置1では、いずれのスクリーンユニット11A〜11Cでも、プロジェクタ本体12からスクリーン110A〜110Cの入射面1100までの投影距離が一定であり、投影像V1〜V3の視覚的変化は、スクリーン110A〜110Cの厚みや位置にのみ起因する。そのため、投影距離に応じて投影像の調整や補正を行う機能については、必要最小限の簡易な機能としたり、あるいはその機能そのものを省くことができる。これにより、スクリーンユニット11A〜11Cの互換性を高めることができる。
このような遊技用表示装置1によれば、スクリーンユニット11A〜11Cとともにスクリーン110A〜110Cを取り替えることで表示面1101,1101B,1101Cにおける投影像V2,V3の視覚的印象を変化させることができるので、例えば遊技場のレイアウトや遊技機のデザインに応じてスクリーン110A〜110Cを取り替えるだけで表示形態を自由に変更することができ、表示形態のデザイン性や多様性を高めることができる。
また、図10に示すスクリーン110Aを適用した遊技用表示装置1によれば、表示面1101に表示される投影像V1と発光面111aの発光態様とを連動させたり、同様のパターンで表示や発光を行うことができ、さらに、発光面111aにおいては、投影像の表示とは全く異なる方式で発光表示が可能であるので、表示形態のデザイン性や多様性をより一層高めることができる。
なお、本実施形態においては、いずれのスクリーン110A〜110Cとしてもプロジェクタ本体12から入射面1100までの距離が一定であるが、これに限らず、その距離が部分的に一定とはならないように例えば凹凸を有する入射面としてもよい。すなわち、少なくとも複数のスクリーンの入射面において互いに共通する部分があれば、その共通する部分においてはプロジェクタ本体からの光路長が一定となるため、その部分の厚みを変えるだけで投影像に変化をもたらすことができ、ひいては視覚的効果を容易に高めることができる。
また、図10〜12に示すスクリーン110A〜110Cを各々適用した遊技用表示装置1によれば、いずれのスクリーン110A〜110Cの入射面1100も一様な面で構成され、プロジェクタ本体12から入射面1100までの距離が一定になるので、プロジェクタ本体12から入射面1100までの光路を形成するリフレクタ13等の光学系を簡素に構成することができる一方、第1表示面1101と第2表示面1101B,1101Cとで厚みが異なるようにするだけで、投影像V2,V3の視覚的印象を変化させることで視覚的効果を容易に高めることができる。
また、図10〜12に示すように、遊技用表示装置1によれば、筐体10の開口面10Aに配置されるスクリーン110A〜110Cを取り替えるだけで表示面1101,1101B,1101Cにおける投影像V2,V3の視覚的印象を変化させることができるので、表示形態を自由に変更することができるとともに、表示形態のデザイン性や多様性を高めることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るスクリーンユニットについて、図13を用いて説明する。なお、先述した第1実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
図13に示すスクリーンユニット11Aにおいて、発光面111aそれぞれの背面側には、LED基板111が設けられており、さらに、背面から見て左側となる一方のLED基板111には、このLED基板111に直接接続されるとともに、他方のLED基板111と接続線114を介して接続される中継基板113が設けられている。
中継基板113は、いわゆるBtoB接続方式によりケーブル111Bを介して筐体10側の制御ユニットに接続される。接続線114は、中継基板113から開口11aaを迂回して他方のLED基板111に接続されている。接続線114は、入射面1100へと垂れ下がらないようにガイド部材115を介して敷設されている。なお、中継基板113は、コネクタ111Aを介してケーブル111Bと接続されるようにしてもよい。
制御ユニットからの信号は、ケーブル111B及び中継基板113を介して一方のLED基板111に供給されるとともに、中継基板113及び接続線114を介して他方のLED基板111に供給される。これにより、双方のLED基板111における複数のLEDが点灯あるいは点滅させられ、LEDの光は、発光面111aを通って前方に照射される。
このような構成によれば、2つのLED基板111と制御ユニットとを1つの接続ケーブル111Bで接続するだけでよいので、スクリーンユニット11Aを取り替える際の接続作業をより簡単に行うことができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る遊技用表示装置について、図14〜16を用いて説明する。なお、先述した第1実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
図14及び図15に示すように、筐体10の側面10bには、LED基板20が設けられており、このLED基板20と対向するように可動装飾シート30が配置されている。側面10bの上部には、可動装飾シート30の上端を前後方向に案内可能に支持するガイド部材31と、可動装飾シート30を前後方向に移動させる駆動機構32とが設けられている。
駆動機構32は、筐体10に設けられた制御ユニットに接続され、この制御ユニットにより動作が制御される。特に図示しないが、筐体10の側面10cにも、LED基板20や可動装飾シート30、ガイド部材31や駆動機構32が設けられている。
このような側面10b,10cと対向するスクリーンユニット11Aの側部11b,11cは、少なくともLED基板20と対向する領域が光透過性を有する素材、好ましくは透明な部材により形成されている。側部11bの内面には、固定装飾シート40が貼着されている。
特に図示しないが、側部11cの内面にも、固定装飾シート40が貼着されている。ここで、LED基板20と対向する領域が光透過性を有する素材であるとしたが、側部11b又は側部11cであって少なくともLED基板20に設けられたLEDの光が照射される部分があれば、光透過性を有する部分には特に限定されない。また、例えば発光面111aが光透過性を有する一方で側部11bが光透過性を有していなくても、LEDの光を前方側に導くことで発光面111aにおいて光のコントラストを高めることができる。
可動装飾シート30は、平面矩形状の光透過性の樹脂シートにより構成される。この可動装飾シート30には、LED基板20における複数のLED20A(図16参照)に対応し、これらのLED20Aを少なくとも露出させる程度の開口面積をもつ複数の導光孔30Aが形成されている。導光孔30Aの直径は、例えば1mm程度である。複数の導光孔30Aの位置分布は、複数のLED20Aの位置分布に一致している。
図15に示すように、可動装飾シート30は、駆動機構32の動作によりガイド部材31に沿って前後方向に移動させられる。これにより、導光孔30Aは、LED20Aの光を直接外方へと導いたり、位置ずれによってLED20Aの光を直接外方へと導くことがない状態となる(図16(A)及び(B)参照)。
固定装飾シート40は、可動装飾シート30と同様に、平面矩形状の光透過性の樹脂シートにより構成され、その表面には、文字や絵柄等が印刷に描かれている。この固定装飾シート40にも、導光孔30Aと同程度の開口面積をもつ複数の導光孔40Aが形成されている。導光孔40Aの直径は、導光孔30Aと同様に例えば1mm程度である。
複数の導光孔40Aの位置分布は、複数の導光孔30Aの位置分布に一致している。すなわち、固定装飾シート40における複数の導光孔40Aは、複数のLED20Aの位置分布に一致しており、導光孔40AとLED20Aとが対向する位置に固定装飾シート40が貼着されている。
これにより、可動装飾シート30が前後方向に移動するのに伴い、導光孔40Aは、導光孔30Aと重なることでLED20Aの光を直接外方へと導いたり、導光孔30Aとの位置ずれによってLED20Aの光を直接外方へと導くことがない状態となる(図16(A)及び(B)参照)。
なお、複数の導光孔40Aの位置分布は、複数の導光孔30Aの位置分布に一致しているとしたが、これに限らず、少なくとも1の導光孔40Aと1の導光孔30Aとの位置が一致していればよい。この場合の位置が一致するとは、少なくともLEDの光が導光孔を通って外方に通過可能となる位置を意味し、特定の位置に限定されるものではない。
図16(A)に示すように、LED20Aの少なくとも一部と導光孔30Aが重なるように可動装飾シート30が位置する場合、導光孔30Aは、固定装飾シート40の導光孔40Aの少なくとも一部と重なる。この場合、LED20Aの光は、導光孔30Aと導光孔40Aとが重なった部分から直接外方へと導かれる。これにより、筐体10の側面10b,10cにおいては、比較的高照度でかつ高コントラストをもって固定装飾シート40に描かれた文字や絵柄等が視認可能とされる。
一方、図16(B)に示すように、導光孔40Aに対して導光孔30Aが重なることなく、LED20Aから位置ずれするように可動装飾シート30が位置する場合、LED20Aの光は、双方の導光孔30A,40Aを通じて外方へと進行し得ない状態となる。これにより、筐体10の側面10b,10cにおいては、比較的低照度でかつ低コントラストをもって固定装飾シート40に描かれた文字や絵柄等が視認可能とされる。
このような第3実施形態に係る遊技用表示装置1によれば、導光孔30A,40Aどうしの重なった位置から重ならない位置へと可動装飾シート30が移動するのに従い、導光孔30A,40Aどうしの重なった部分が徐々に小さくなり、これらの導光孔30A,40Aを通じてLED20Aから側面10b,10cへと導かれる光が次第に減少する。
すなわち、可動装飾シート30を固定装飾シート40に対して導光孔30A,40Aの直径以上となる所定寸法だけずれるように移動させ、双方の導光孔30A,40Aどうしの重なり具合に応じて照度を変化させることができるので、互いに対向した装飾シート30,40によって表示される画像のコントラストを照度調整によって簡単に変化させることができ、ひいては視覚的効果を容易に高めることができる。
また、第3実施形態に係る遊技用表示装置1によれば、筐体10側にLED基板20や駆動機構32が設けられるので、後述する第4実施形態に係るものに比べてスクリーンユニット11Aの軽量化や簡素化を図ることができ、さらには配線の手間を省くことができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る遊技用表示装置について、図17を用いて説明する。なお、第4実施形態に係る遊技用表示装置1は、先述した第3実施形態に係るものと可動装飾シート30と固定装飾シート40との位置関係が異なるだけである。そのため、第3実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
図17に示すように、第4実施形態に係る遊技用表示装置1においては、筐体10の側面10bに設けられたLED基板20と対向するように固定装飾シート40が配置されている。一方、スクリーンユニット11Aの側部11bには、固定装飾シート40と対向するように可動装飾シート30が配置されている。
側部11bの上部には、可動装飾シート30の上端を前後方向に案内可能に支持するガイド部材31と、可動装飾シート30を前後方向に移動させる駆動機構32とが設けられている。駆動機構32は、図示しないケーブルを介して筐体10に設けられた制御ユニットに接続され、この制御ユニットにより動作が制御される。特に図示しないが、筐体10の側面10cにも、LED基板20や固定装飾シート40が設けられ、スクリーンユニット11Aの側部11cにも、可動装飾シート30、ガイド部材31や駆動機構32が設けられている。
固定装飾シート40は、複数の導光孔40Aが複数のLED20Aの位置分布に一致するように固定されている。一方、可動装飾シート30の表面には、文字や絵柄等が印刷に描かれており、このような可動装飾シート30は、駆動機構32の動作によりガイド部材31に沿って前後方向に移動するのに伴い、導光孔30Aが導光孔40Aと重なってLED20Aの光を直接外方へと導いたり、導光孔30Aとの位置ずれによってLED20Aの光を直接外方へと導くことがない状態となる。
すなわち、第4実施形態に係る遊技用表示装置1によっても、導光孔30A,40Aどうしの重なった位置から重ならない位置へと可動装飾シート30が移動するのに従い、導光孔30A,40Aどうしの重なった部分が徐々に小さくなり、これらの導光孔30A,40Aを通じてLED20Aから側面10b,10cへと導かれる光が次第に減少する。
これにより、可動装飾シート30を固定装飾シート40に対して導光孔30A,40Aの直径以上となる所定寸法だけずれるように移動させ、双方の導光孔30A,40Aどうしの重なり具合に応じて照度を変化させることができるので、互いに対向した装飾シート30,40によって表示される画像のコントラストを照度調整によって簡単に変化させることができ、ひいては視覚的効果を容易に高めることができる。
ここで、図18は、装飾シート30,40について、パチンコ遊技機2aに適用した例を示し、図19は、パチスロ遊技機2bに適用した例を示している。パチンコ遊技機2aやパチスロ遊技機2bにおいては、筐体の前面等に設けられた光透過性を有する化粧パネル50,51の背後に可動装飾シート30及び固定装飾シート40を配置することができる。このようなパチンコ遊技機2aやパチスロ遊技機2bによれば、図14や図17示す遊技用表示装置1と光学的に同様の作用効果が得られる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る遊技用表示装置について、図20〜図23を用いて説明する。なお、先述した実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
本第5実施形態に係る遊技用表示装置1は、図20及び図21に示すように、スクリーンユニット11Dの前面全体が凹面状のスクリーン110Dにより構成され、スクリーン110Dの前面側全域が緩やかな傾斜をもつ凹面状の表示面1101となっている。この遊技用表示装置1には、発光面やボタンが省かれている。
また、図21に示すように、リフレクタ13の背面側となる筐体10の背面10dの外側には、LED基板60と反射板61とが設けられている。LED基板60には、背面10dに対して環状に位置するように複数のLED60Aが搭載されており、LED60Aは、反射板61に向けて光が照射可能となるように配置されている。このようなLED60Aの光は、反射板61で反射されることにより、遊技用表示装置1の周囲やスクリーン110Aの周縁部を後方から照らし出す。
このような遊技用表示装置1によれば、スクリーン110Dの表示面1101全体に投影像を投影することができ、図5(A)に示すものと光学的に同様の作用効果が得られるほか、LED60Aによる後方からの光によって装飾効果を高めることができる。
また、本第5実施形態では、スクリーン110Dが凹面状に形成されているため、奥行きがある立体的な画像を表示することができる。これにより視覚的効果及び装飾効果をさらに高めることができる。
第5実施形態の変形例1に係る遊技用表示装置1は、図22に示すように、スクリーンユニット11Eの前面全体がスクリーン110Eにより構成される。スクリーン110Eの前面側中央部は、緩やかな傾斜をもつ凹面状の第1表示面1101として構成される一方、スクリーン110Eの前面側左右端部には、第1表示面1101よりも前方に厚みをもち、第1表示面1101の左右両端より外方に一部はみ出た凹面状の第2表示面1101Eが形成される。
この第2表示面1101Eは、第1表示面1101と段差を有し、矩形状に区画されている。このような遊技用表示装置1によれば、スクリーン110Eの第1表示面1101と第2表示面1101Eとに分けて投影像を投影することができ、図5(B)に示すものと光学的に同様の作用効果が得られる。
第5実施形態の変形例2に係る遊技用表示装置1は、図23に示すように、スクリーンユニット11Fの前面中央部がスクリーン110Fにより構成される一方、スクリーンユニット11Fの左右両端部がスクリーン110Fと所定間隔を設けた発光面111aにより構成される。スクリーン110Fの前面側中央部は、緩やかな傾斜をもつ凹面状の第1表示面1101として構成される一方、スクリーン110Fの前面側左右端部には、第1表示面1101よりも前方に厚みをもち、第1表示面1101の左右両端より外方に一部はみ出た凹面状の第2表示面1101Fが形成される。
この第2表示面1101F、第1表示面1101と段差を有し、概ね台形状に区画されている。第1表示面1101の左右両端よりはみ出た第2表示面1101Fの背後には、発光面111aが設けられる。このような遊技用表示装置1によれば、スクリーン110Fの第1表示面1101と第2表示面1101Fとに分けて投影像を投影することができ、図5(C)に示すものと光学的に同様の作用効果が得られる。また、発光面111aを通じて光の点灯や点滅を視認させることもできるので、先述した遊技用表示装置のいずれとも異なる表示形態を提示することができる。
また、第2表示面1101E、1101Fも凹面状とすることで、第1表示面1101とともに奥行きがある立体的な画像を表示することができる。なお、第2表示面1101E、1101Fを平面状としてもよい。なお、LED基板60と反射板61は適宜省略可能である。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態に係る遊技用表示装置について、図24〜図26を用いて説明する。なお、上記実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
本第6実施形態は、例えば第1実施形態におけるスクリーンユニット11Aのスクリーン110A(図6A)の上縁部(上辺)を発光させることで、視覚的効果及び装飾性を向上させる構成としている。
第6実施形態に係る遊技用表示装置1では、図24(a)に示すように、矩形状のスクリーン110Aは所定厚みを有し光を透過する入射面(導光部)1100と、所定厚みを有し投影画像を表示する表示面1101(表示部)から構成される。また、スクリーン110Aの下縁部(下辺)の近傍で筐体10の底面10a上に少なくとも1つの基盤(LED基盤)70を設置し、スクリーン110Aの下縁部(下辺)に対向するスクリーン110Aの入射面(導光部)1100の上縁部(上辺)に光を乱反射させる凹凸部等からなる乱反射部72を設けている。
基盤70には少なくとも1つの発光素子(LED)71が搭載され、発光素子71からの光はスクリーン110Aの入射面(導光部)1100を透過して、乱反射部72に到達し、そこで乱反射される。
乱反射部72はスクリーン110Aの上縁部全体に亘って設けられる。また、基盤70はスクリーン110Aの下縁部全体に亘って設けてもよいが、適宜分割して設けてもよい。また、1又は複数の発光素子71の配置位置及び出射角度は、発光素子71からの光が乱反射部72全体に均一に到達するように適宜調整される。
このように構成された第6実施形態において、発光素子71からの光はスクリーン110Aの入射面(導光部)1100を透過して、乱反射部72に到達し、そこで乱反射され、遊技者に向けて照射される。これにより、スクリーン110Aの上縁部を縁取るような横長の反射光が形成され、視覚的効果及び装飾効果を向上させることができる。なお、乱反射した光が筐体10の内部に向かわないように、乱反射部72の筐体10側に遮光部材を設けてもよい(図示せず)。
ところで、発光素子71からの光は、図24(b)に示すように、全てが乱反射部72へ向かうわけではなく、一部の光は基盤70と底面10aとの間隙部から漏洩するため、照射効率が低下するとともに、漏洩光が筐体10の中に散乱しプロジェクタ本体12からの映像の明度や解像度を低下させる可能性がある。
そのため、第6実施形態では、間隙部に遮光部材73を設置し、筐体10への光の漏洩を防止する。遮光部材73は、細長のストリップ状の薄板からなり、スクリーン110Aの下縁部と底面10aの端部に例えば接着により固定される。遮光部材73の材料は、遮光機能を有するものであれば、金属、樹脂等どのような材料でもよいが、施工性を考慮すれば柔軟性を備える材料が望ましい。
また、図24(b)に示すように、発光素子71からの光がスクリーン110Aの表示面(表示部)1101に向かわないように、発光素子71の周囲に適宜遮光部材74を設けてもよい。
さらに、本第6実施形態では、乱反射部材72をスクリーン110Aの入射面(導光部)1100の上縁部(上辺)に設けた例を説明したが、これに限定されず、スクリーン110Aの上部のスクリーンユニット11Aに設けてもよい(図示せず)。
また、第1実施形態で説明したスクリーンユニット11B、11Cにも本第6実施形態に係る発光手段を適用できることはもちろんである。
本第6実施形態によれば、スクリーン110Aの下縁部近傍に設けた基盤70の発光素子71からの光により、スクリーン110Aの上縁部を縁取るように発光させることで、遊技用表示装置1の視覚的効果及び装飾性を向上させることができる。しかも、発光素子71から筐体10内部への漏洩光の発生を防止することで、照射効率を高めるとともに、スクリーン110Aへの投影画像に影響を及ぼすことがない。なお、基盤70を、スクリーン110Aの上縁部、左縁部及び/又は右縁部の近傍に設け、それぞれに対向して乱反射部72を入射面(導光部)1100の下縁部、右縁部及び/又は左縁部に設けてもよい。これにより、スクリーン110Aの各縁部(上縁部、下縁部、右縁部及び/又は左縁部)を適宜発光させることができる。
(変形例1)変形例1では、図25に示すように、筐体10への光の漏洩を防止するために、基盤70の筐体10側に、所定の高さの薄板状の遮光部材(側壁)75を設ける。これにより、上記第6実施形態と同様な作用効果を奏することができる。
(変形例2)変形例2では、図26に示すように、遮光機能を有する基盤70を縦方向に配置し、基盤70自体により発光素子からの光が筐体10の内部に漏洩するのを防止する。これにより、上記第6実施形態と同様な作用効果を奏することができるとともに、部品点数の削減を図ることができる。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態に係る遊技用表示装置について、図27〜図29を用いて説明する。なお、上記実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
本第7実施形態は、例えば図18に示す凹面状のスクリーン110Dの上縁部を発光させることで、視覚的効果及び装飾性を向上させる構成としている。
第7実施形態に係る遊技用表示装置1は、図27に示すように、スクリーン110Dは所定厚みを有し光を透過する入射面1100(導光部)と、所定厚みを有し投影画像を表示する表示面1101(表示部)から構成される。また、スクリーン110Dの下縁部の近傍で筐体10の底面10a上に少なくとも1つの基盤(LED基盤)70を設置し、スクリーン110Dの入射面(導光部)1100の上縁部に光を乱反射させる凹凸部等からなる乱反射部72を設けている。
乱反射部72は、第6実施形態と同様に、スクリーン110Dの上縁部全体に亘って設けられる。また、基盤70はスクリーン110Dの下縁部全体に亘って設けてもよいが、適宜分割して設けてもよい。また、1又は複数の発光素子71の配置位置及び出射角度は、発光素子からの光が乱反射部72全体に均一に到達するように適宜調整される。
これにより、スクリーン110Dの上縁部を縁取るような横長の反射光が形成され、視覚的効果及び装飾効果を向上させることができる。なお、図25に示す図では、リフレクタ13の背面にLED基板60と反射板61が設けられているが、これらは適宜省略することができる。
また、発光素子71からの光が基盤70と底面10aとの間隙部から漏洩するのを防ぐため、間隙部に遮光部材73を設置し、筐体10への光の漏洩を防止する。
さらに、発光素子71からの光がスクリーン110Dの表示面1101に向かわないように、発光素子71の周囲に適宜遮光部材を設けてもよい(図24(b)参照)。
本第7実施形態によれば、上記第6実施形態と同様に、スクリーン110Dの下縁部近傍に設けた基盤70の発光素子71からの光により、スクリーン110Dの上縁部を縁取るように発光させることで、遊技用表示装置1の視覚的効果及び装飾性を向上させることができる。しかも、発光素子71から筐体10内部への漏洩光の発生を防止することで、照射効率を高めるとともに、スクリーン110Dへの投影画像に影響を及ぼすことがない。また、第6実施形態と同様に、基盤70を、スクリーン110Dの上縁部、左縁部及び/又は右縁部の近傍に設け、それぞれに対向して乱反射部72を入射面(導光部)1100の下縁部、右縁部及び/又は左縁部に設けてもよい。これにより、スクリーン110Dの各縁部(上縁部、下縁部、右縁部及び/又は左縁部)を適宜発光させることができる。
(変形例1)変形例1では、図28に示すように、発光素子71からの光が基盤70と底面10aとの間隙部から筐体10内へ漏洩するのを防ぐため、遮光機能を有する底面10aを、間隙部を塞ぐように変形する。これにより、上記第7実施形態と同様な作用効果を奏するとともに、部品点数の削減を図ることができる。
(変形例2)変形例2では、図29に示すように、遮光機能を有する基盤70を縦方向に配置し、基盤70自体により発光素子からの光が筐体10の内部に漏洩するのを防止する。これにより、上記第7実施形態と同様な作用効果を奏することができるとともに、部品点数の削減を図ることができる。
なお、本変形例1及び2においてもLED基板60及び反射板61を適宜省略することができる。
<第8実施形態>
次に、本発明の第8実施形態に係る遊技用装置について、図30〜図36を用いて説明する。なお、上記実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
図30は、本第8実施形態に係る遊技用装置G1の斜視図である。図30に示すように、遊技用装置G1は、筐体G10と、前面全体が凹面状のスクリーンG110により構成されたスクリーンユニットG11とを有している。筐体G10は、基体G101と、プロジェクタ収容体G102とを有している。
図31は、遊技用装置G1の分解斜視図である。図31に示すように、基体G101は、平板状の背面部G101aと底面部G101bとを有し、それぞれ筐体G10の背面壁及び底面壁を構成する。底面部G101bには、プロジェクタ本体12が載置されるように取り付けられる。また、背面部G101aの内壁に沿うようにリフレクタ13が配置される。
プロジェクタ収容体G102は、プロジェクタ本体12を覆うように底面部G101bに取り付けられることで、内部空間にプロジェクタ本体12を収容する。当該内部空間は上方が開放され、プロジェクタ本体12から出射された映像光が背面部G101aに配置されたリフレクタ13へ到達可能にされている。スクリーンユニットG11は、リフレクタ13を覆うように取り付けられ、リフレクタ13が反射した映像光がスクリーンG110に照射されるように構成される。
このように、本第8実施形態の遊技用装置G1は、上述した実施形態と同様に、透過型のプロジェクタ装置として機能する遊技用表示装置であるがこれに限定されない。例えば、遊技用装置は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)が内蔵された遊技用表示装置であってもよい。また、遊技用装置は、遊技用表示装置に限定されず、例えば、遊技媒体貸出装置であってもよいし、遊技機に設ける遊技機装飾用のユニット等であってもよい。
本第8実施形態における以後の説明において、便宜上、背面部G101aの主面に垂直な方向を前後方向と称する場合がある。前後方向において背面部G101aのスクリーンユニットG11側を遊技用装置G1の前側(前方向)と称し、前側とは逆側を後側(後方向、奥行方向)と称す場合がある。また、前側から見て右側及び左側を遊技用装置G1の右側(右方向)及び左側(左方向)とそれぞれ称し、右側及び左側を含む方向を左右方向と称する場合がある。さらに、前後方向及び左右方向に直交する方向を上下方向又は高さ方向と称する場合がある。
図32は、遊技用装置G1を背面側から示す斜視図である。図30〜図32に示すように、基体G101における背面部G101aの後側には、背面部G101aと平行となるように導光板G61が配置されている。即ち、導光板G61は、上下方向及び左右方向に平行に配置される。導光板G61は、透光性を有し、入射された光が導光可能にされている。本第8実施形態において導光板G61は、略矩形状の平板に形成されているがこれに限定されず、円形等どのような形状であってもよい。図32に示すように、導光板G61は、背面基板カバーG62によって、基体G101に固定される。
遊技用装置G1は、一般的に、遊技機2の上方に配置されると共に、スクリーンG110を前方向から下方向へ傾斜する方向へ向けて、スクリーンG110が遊技者の顔へ対向するように配置される。このとき、遊技者から、スクリーンG110の上方に導光板G61が望めるような位置、及び/また、大きさで導光板G61が構成されることが好ましい。
図33は、遊技用装置G1を背面側から示す分解斜視図である。図33に示すように、導光板G61は、厚み方向に貫通するように形成された円環状の開口G61aを有している。即ち、導光板G61は、開口G61a側に、円環状の端面(開口側端面G61b)を有している。換言すれば、開口側端面G61bは、導光板G61の開口G61aを形成する。尚、本第8実施形態では、開口G61aは、円環状に形成されているがこれに限定されず、方形状等であってもよい。また、開口G61aは、その周縁の一部が、導光板G61の周縁に一致していてもよい。即ち、導光板G61に切欠が設けられて開口G61aが形成されてもよい。
導光板G61と基体G101との間に挟持されるように、LED基板G60が配置されている。即ち、複数のLEDG60Aは、導光板G61とは別体のLED基板G60に設けられる。LED基板G60は、導光板G61側の開口側端面G61bと対向する位置に、複数のLEDG60Aを搭載している。より具体的に、複数のLEDG60Aは、LED基板G60において、開口側端面G61bに沿って開口G61aを囲うように等間隔で並設されている。尚、開口G61aが切欠によって形成されている場合には、複数のLEDG60Aは、当該切欠に沿って円弧状に配列されることになる。各LEDG60Aは、開口側端面G61bとの対向方向に出射口を有している。従って、LED基板G60は、複数のLEDG60Aから、導光板G61の開口側端面G61bに向けて放射状に光を照射する。また、複数のLEDG60Aから照射される光の光軸は、導光板G61と平行にされており、導光板G61に入射された光が導光板G61内を進行し、導光板G61の周縁を構成する外側端面G61cまで到達可能にされている。尚、導光板G61の厚みは、LEDG60Aの前後方向の長さよりも長く設定されている。これにより、導光板G61を固定する背面基板カバーG62が、導光板G61の開口G61aに位置するLEDG60Aに接触することを防止している。
このように、導光板G61の開口G61a内に配置された複数のLEDG60Aからの光は、導光板G61の開口側端面G61bから入射された後に導光板G61内を導光され、導光板G61の外側端面G61cの領域全体を覆うように照明する。これにより、複数のLEDG60Aから出射される光は、導光板G61内において放射状に広がって外側端面G61cに到達することで導光板G61の周囲全体を環状に照明することが可能となり遊技用装置G1のいずれの方向からでも照明されている導光板G61が視認可能となり遊技用装置G1が取り付けられる遊技機等の識別性を向上させることができる。
LED基板G60は、複数のLEDG60Aを個別に点灯制御することが可能にされている。LED基板G60は、複数の点灯パターンが記憶されたメモリ(図示せず)を有し、外部信号等に応じた点灯パターンで、複数のLEDG60Aを制御する。例えば、LED基板G60は、遊技機から送信される遊技状態を示す信号や、遊技用装置G1が有する入力装置(図示せず)に対して行われた操作に応じた点灯パターンを選択し、当該点灯パターンに基づいて複数のLEDG60Aを制御する。例えば、複数のLEDG60Aを配置順に順次点灯させる点灯パターンで制御することで、導光板G61の周縁を光が流れるようなドライブ演出が可能となる。また、複数のLEDG60AにフルカラーLEDを選択することで、後述するタッチセンサの操作等により遊技者からの呼出入力が行われた場合には赤点灯、遊技機に異常が生じた場合には黄色点滅等の種々の報知を行うことが可能となる。
導光板G61には、導光板G61内をLEDG60Aからの光の一部を、基体G101側の厚み方向へ反射させる反射加工が複数個所に施されている。導光板G61において、デザイン性を有する形状を構成するように反射加工が施されることで、導光板G61の主面に当該形状の照明が浮かび上がることになる。以下、具体的に、導光板G61の反射加工について、導光板G61内を進行する光の光路パターンを図示して説明する。
図34A及び図34Bは、導光板G61を進行するLEDG60Aからの光の光路パターンの一例を示す説明図である。図34Aに示すように、LEDG60Aからの光の光路に反射加工が施されていない場合、LEDG60Aから出射された光は、開口側端面G61bから導光板G61に入射し、導光板G61内を面方向(上下方向)に進行して外側端面G61cに到達する。これにより、導光板G61の周囲全体が環状に照明される。
一方、図34Bに示すように、導光板G61は、導光板G61の面方向(上下方向)に進行する光を、反射する反射部G61dを有している。本第8実施形態では、反射部G61dは、導光板G61のLED基板G60とは逆側の主面に形成された窪みである。反射部G61dは、LEDG60Aからの光の光路に対し、法線が厚み方向(前方向)に45度傾斜した反射面を有し、反射部G61dに到達する光を導光板G61の厚み方向(前方向)のLED基板G60側へ反射させるようになっている。なお、反射部G61dはレーザー加工等の加工により導光板内部に設けられたものであってもよい。
図35は、導光板G61の照明態様の一例を示す説明図である。図35に示すように、開口G61aに配置されたLEDG60A(図33参照)から光が放射状に出射され、外側端面G61cに到達し、導光板G61の周縁を照明する。また、LEDG60A(図33参照)からの光の一部は、反射部G61dにおいて前方向に反射し、導光板G61の主面に輝点を形成する。反射部G61dがデザインを形成するように集合して設けられることで、反射部G61dが反射して形成する輝点が当該デザインを点描する。
図36は、遊技用装置G1を背面側から示す分解斜視図である。図36に示すように、複数のLEDG60Aは、導光板G61とは別体のLED基板G60に設けられる。LED基板G60および導光板G61には、複数のLEDG60Aが、導光板G61の開口側端面G61bとそれぞれ対向する位置に配置されるように、位置合わせするための位置合わせ部G60eおよび位置合わせ部G61eがそれぞれ設けられている。
具体的に、位置合わせ部G60eは、導光板G61の4つの隅角部に設けられた前後方向に貫通する4つの貫通孔である。位置合わせ部G61eは、4つの位置合わせ部G60eに対応して貫通する4つの貫通孔である。尚、LED基板G60とで導光板G61を挟持する背面基板カバーG62にも同様に位置合わせ部G62eが形成されている。
基体G101の背面部G101aには、LED基板G60および導光板G61の位置合わせ部G60e・G61eと連携して位置合わせを行うための位置合わせ部材G101eが設けられている。位置合わせ部材G101eは、位置合わせ部G60e・G61e・G62eに係合する断面を有した円柱形状を有し、LED基板G60、導光板G61、および、背面基板カバーG62を合わせた厚みよりも長く、基体G101から後ろ方向に突出して設けられている。
このように、基体G101に対し、LED基板G60、導光板G61、および、背面基板カバーG62が、着脱自在に配置されることになる。LED基板G60、導光板G61、および、背面基板カバーG62の位置合わせ部G60e・G61e・G62eを、順次基体G101の位置合わせ部材G101eに挿通させて位置合わせがなされる。
導光板G61が位置合わせされる際、まず、導光板G61の位置合わせ部G61eが基体G101の位置合わせ部材G101eの突出端部に位置合わせされ挿通される。そして、導光板G61は、位置合わせ部材G101eによって上下方向および左右方向への移動が規制されながら前方向に移動され、LED基板G60に載置されるように配置される。このように、導光板G61は、位置合わせ部材G101eによって前後方向への移動のみに規制される。これにより、位置合わせに際して、導光板G61が、LED基板G60上に載置するように設けられたLEDG60Aに対して接触してしまうことを防止することが可能となっている。
(第8実施形態の概要)
このように、本第8実施形態の遊技用装置G1は、基体G101に着脱自在に配置され、所定形状の開口側端面G61bが厚み方向に貫通するように形成された透光性を有する導光板G61と、当該導光板G61の開口G61aを形成する開口側端面G61bと対向する位置に、それぞれ配置された複数のLEDG60Aと、を有し、複数のLEDG60Aは、開口側端面G61bに沿って並設するように配置され、導光板G61には、複数のLEDG60Aから開口側端面G61bを介して導光板G61内に導光される光の一部を、当該導光板G61の厚み方向に反射させる反射加工を施した反射部G61dが形成されている。
上記の構成によれば、導光板G61の開口内に配置された複数のLEDG60Aからの光は、導光板G61の開口側端面G61bから入射された後に導光板G61内を導光され、導光板G61の外側端面G61cの領域全体を覆うように照明する。一方、導光板G61に施された反射加工により導光板G61内を導光される光の一部は反射加工が施された反射部G61dにより導光板G61の表面から出射される。これにより、複数のLEDG60Aから出射される光は、導光板G61内において放射状に広がって外側端面G61cに到達することで導光板G61の周囲全体を環状に照明することが可能となり遊技用装置G1のいずれの方向からでも照明されている導光板G61が視認可能となり遊技用装置G1が取り付けられる遊技機の識別性を向上させることができる。さらに、導光板G61の表面から出射される光によってデザイン性を向上させることができ、尚且つ導光板G61は基体G101から着脱自在であるので異なるデザインの反射加工が施された導光板G61に取り換え可能であるため遊技用装置G1を様々な種類の遊技機に適用することが可能となる。
また、本第8実施形態の遊技用装置G1において、複数のLEDG60Aは、導光板G61とは別体のLED基板G60に設けられ、LED基板G60および導光板G61は、複数のLEDG60Aが、当該導光板G61の開口側端面G61bとそれぞれ対向する位置に配置されるように、位置合わせする位置合わせ部G60e・G61eが設けられている。
上記の構成によれば、着脱自在に配置される導光板G61は、位置合わせ部G60e・G61eによって、複数のLEDG60Aが導光板G61の開口側端面G61bに対向する位置となるように配置が決定される。これにより、位置合わせ部G60e・G61eによって正確に位置合わせが行われるため、位置ずれによる視覚的効果の低下を防止することが可能となる。
また、本第8実施形態の遊技用装置G1において、基体G101には、LED基板G60および当該導光板G61の位置合わせ部G60e・G61eと連携して、位置合わせを行う位置合わせ部材G101eが設けられている。
上記構成によれば、基体G101に設けられた位置合わせ部材G101eに対して、LED基板G60および導光板G61の位置合わせ部G60e・G61eが連携し、位置合わせが行われる。これにより、LED基板G60および導光板G61が位置合わせされるとともに、基体G101に対しても位置合わせされるため、より位置ずれによる視覚的効果の低下を防止することが可能となる。
また、本第8実施形態の遊技用装置G1において、開口G61aの形状は環状となっており、複数のLEDG60Aは、この環状の開口G61aにおける開口側端面G61bに沿って環状に配置されている。
上記構成によれば、環状に形成された開口G61aにおける開口側端面G61bに沿って、複数のLEDG60Aが環状に配置されている。これにより、導光板G61の開口側端面G61bに沿うように複数のLEDG60Aが環状に配置されることで、LEDG60Aの数を最小限とし、さらに複数のLEDG60Aの光を導光板G61に対してより効率的に入射させ導光板G61の外側端面G61cをより効果的に光らせることが可能となる。
<第9実施形態>
次に、本発明の第9実施形態に係る遊技用装置について、図37〜図40を用いて説明する。なお、上記実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。本第9実施形態では、第8実施形態において説明したプロジェクタ収容体G102(図31および図32参照)の異なる態様について説明し、その他の構成等は第8実施形態と同様であるため説明を省略する。
図37は、本第9実施形態に係る遊技用装置F1が有するプロジェクタ収容体F102の斜視図である。図37に示すように、プロジェクタ収容体F102は、スクリーンユニットG11の下方において、プロジェクタ本体12(図31参照)を覆うように基体G101に取り付けられることで、内部空間にプロジェクタ本体12を収容する。第8実施形態と同様に、当該内部空間は上方が開放され、プロジェクタ本体12から出射された映像光が背面部G101aに配置されたリフレクタ13へ到達可能にされている。さらに、本第9実施形態のプロジェクタ収容体F102は、遊技者の入力を受け付ける入力装置の機能、及び、遊技者に対して報知を行う機能を有している。以下、具体的に、プロジェクタ収容体F102について説明する。
プロジェクタ収容体F102は、プロジェクタ収容体F102の前面外形を形成する外装パネルF1021を有している。外装パネルF1021は、タッチ領域F1021aと、スピーカ部F1021cと、受光部F1021dとを有している。
タッチ領域F1021aは、後述するタッチセンサF1022(図38参照)の形状に応じて設定された矩形状の入力領域である。タッチ領域F1021aには、透光性を有する透光部F1021bが設けられており、裏側から照射される光が透過可能にされている。本第9実施形態において、透光部F1021bは、タッチ領域F1021aを示す矩形デザインと、矩形デザイン内に配置される「手」を示す絵柄および「CALL」を示すテキストと、により構成されるがこれに限定されない。また、本第9実施形態において、外装パネルF1021は透光性の素材で形成された上で、透光部F1021bを残すように非透過性のインクを印刷したものであるがこれに限定されない。例えば、外装パネルF1021と面一になるように透光性の素材が設けられて形成されてもよいし、単に外装パネルF1021を貫通する貫通孔であってもよい。また、透光部F1021bは、外装パネルF1021を貫通する貫通孔を形成した上で、裏側に光を乱反射させるための光学シート(光学フィルム)を設けるものであってもよい。
スピーカ部F1021cは、後述のスピーカF10253(図38、図39参照)からの音声を外部へ出力するための貫通孔である。また、受光部F1021dは、外部からの赤外線等による信号を受信するための入力装置である。
図38は、プロジェクタ収容体F102の分解斜視図である。図38に示すように、プロジェクタ収容体F102は、上述した外装パネルF1021と、タッチセンサF1022と、導光板F1023と、導光板F1023の上縁に設けられたLEDアレイF1024と、基板F1025と、枠体F1026と、収容基体F1027と、を有している。
収容基体F1027は、外装パネルF1021とでプロジェクタ収容体F102の外形状を形成すると共に、外装パネルF1021との間に、タッチセンサF1022、導光板F1023、LEDアレイF1024、及び、基板F1025を収容する。また、収容基体F1027には、上述したスピーカや受光部F1021dが外部からの光信号を受信するための受光素子が設けられる。尚、収容基体F1027の外装パネルF1021とは逆側にプロジェクタ本体12(図31参照)が収容される。また、収容基体F1027は、前面側の左上部に、スピーカ部F1021cから音声を出力するためのスピーカF10253が設けられている。
基板F1025は、タッチセンサF1022や受光部F1021dからの入力を受け付ける機能およびLEDアレイF1024の点灯を制御する機能を有している。
LEDアレイF1024は、複数のフルカラーLEDが並列配置されたLEDユニットであり、導光板F1023の上縁から導光板F1023に向けて面状に光を出射する。導光板F1023は、タッチセンサF1022の裏側に設けられ、LEDアレイF1024からの光を、導光板F1023の後面側に設けられた反射シートにより反射しながら進行させると共に、導光板F1023の前面側に設けられた拡散シートから面発光させる。即ち、導光板F1023は、LEDアレイF1024からの光を、前面側に設けられた外装パネルF1021の透光部F1021bの方向へ、タッチセンサF1022を介して導く機能を有している。これにより、透光性を有する透光部F1021bが照明されることになる。
タッチセンサF1022は、透光性を有し、外装パネルF1021の裏側においてタッチ領域F1021aに対応付けて配置される。これにより、タッチセンサF1022は、遊技者によるタッチ領域F1021aへのタッチ入力を検出することが可能となっている。
タッチセンサF1022、LEDアレイF1024が配置された導光板F1023、および、基板F1025は、枠体F1026に取り付けられた上、収容基体F1027の外装パネルF1021側中央部に取り付けられる。
図39は、プロジェクタ収容体F102の電気的構成を示すブロック図である。図39に示すように、基板F1025は、制御回路F10250と、ROMF10251と、RAMF10252と、通信インターフェースF10254と、を有している。制御回路F10250は、CPU、及び、LEDアレイF1024や、スピーカF10253を制御するための回路を有する。ROMF10251は、LEDアレイを点灯制御するための点灯パターン等を記憶する。RAMF10252は、外部からの入力情報等を一時的に記憶する。通信インターフェースF10254は、遊技機2(図1参照)の他、例えばLED基板G60(図33参照)との通信を行うためのものである。尚、遊技機2からの通信は、LED基板G60またはLED基板G60を制御する制御基板(図示せず)を介して行うものであってもよい。また、遊技機から直接信号を受けるのではなく、他の装置、例えば遊技場内のサーバやコントローラ等から間接的に受信するものであってもよい。
このように、基板F1025は、タッチセンサF1022や遊技機2からの情報に基づいて透光部F1021bの照明を変更することが可能な構成にされている。また、遊技用装置G1の背面に配置される導光板G61を照明するためのLED基板G60と接続されているため、例えば、透光部F1021bの照明と、導光板G61の照明とが同期するような演出や報知を行うことが可能になっている。
図40は、制御回路F10250が実行する制御処理のフローチャートである。図40を参照して制御回路F10250の動作を説明する。
図40に示すように、先ず、制御回路F10250は、入力があるか否かを判定する(S1)。入力とは、遊技者によるタッチセンサF1022への入力、遊技機2からの遊技状態を示す信号の入力、を含む。入力が無い場合(S1:NO)、ステップS1を再度実行する。尚、入力がない場合の制御処理があってもよい。例えば、タッチセンサF1022への入力が無い限り透光部F1021b(LEDアレイF1024)を所定の態様で照明することを継続してもよい。
入力があった場合(S1:YES)、制御回路F10250は、入力種別を判定する(S2)。その後、制御回路F10250は、制御対象を決定する(S3)。即ち、制御回路F10250は、入力種別に応じて制御すべきアクチュエータを選択する。アクチュエータとは、LEDアレイF1024、スピーカF10253、および、LED基板G60の複数のLEDG60Aを含む。即ち、ROMF10251は、入力種別に応じて制御すべきアクチュエータが対応付けられたデータテーブルを記憶しており、制御回路F10250は当該データテーブルを参照して入力種別に応じたアクチュエータを取得する。
そして、制御回路F10250は、アクチュエータをどのように制御するかを予め定めた制御パターンを選択する(S4)。即ち、ROMF10251は、入力種別に応じたアクチュエータの制御パターンが対応付けられたデータテーブルを記憶しており、制御回路F10250は当該データテーブルを参照してアクチュエータごとの制御パターンを取得する。
その後、制御回路F10250は、選択した制御パターンで、アクチュエータを制御して(S5)、処理を終了する。具体的には、遊技者からのタッチセンサF1022への入力があった場合、透光部F1021b(LEDアレイF1024)の照明態様を予め定められたパターンに変化させる制御を行う。尚、タッチセンサF1022への入力等に応じて、複数のLEDG60Aを制御する場合には、制御回路F10250は、LED基板G60、または、LED基板G60を制御する制御基板へ制御信号を送信し、複数のLEDG60Aを制御させる。
また、遊技者によってタッチ操作されたときに、制御回路F10250は、前述したLED基板G60及び/又はプロジェクタ制御手段に対し所定の態様でLEDG60Aを発光、及び/又は、スクリーンG110に所定の画像を表示させるように指示してもよい。制御回路F10250がLED基板G60に対し発光指示を行う場合、遊技者正面のタッチ領域F1021aの透光部F1021bやスクリーンG110だけでなく、遊技機の側方から視認可能な本体よりも大きい導光板G61が所定の態様(例えば赤点灯)で点灯するため、呼び出されている遊技機(遊技者によって呼出入力が行われた遊技用装置G1が取り付けられた遊技機)を遊技場の管理者が特定しやすくなる。また、遊技場管理者は通常呼び出された遊技機に到着したときにはタッチセンサF1022(タッチ領域F1021a)を操作し消灯させるものであるが、LED基板F1025側でタッチ操作からの時間に応じてLEDG60Aの点灯態様を変化させるようにしてもよい。例えば、制御回路F10250は、LEDG60Aを、遊技者の操作が行われたタイミングで赤点灯させ、遊技者の操作タイミングから30秒経過後は赤点滅に変化させ、遊技者の操作タイミングから1分経過以降はそれまでよりも高速な赤点滅に変化させる等に制御してもよい。それにより、遊技者が操作したタイミングからの時間を遊技場管理者が遊技機から離れた位置であっても一目で判別可能となり、呼び出されている遊技機が複数あった場合でも対応の優先順位を付けることが可能となることで、遊技者に対し適切なサービスを行うことが可能となる。
このように、制御回路F10250は、タッチ領域F1021aへのタッチ入力があった場合に、導光板G61用の複数の光源であるLEDG60Aの点灯態様を変更させる制御を行う。また、制御回路F10250は、タッチ領域F1021aへのタッチ入力があったタイミングからの経過時間に応じて、複数のLEDG60Aの点灯態様を変化させる制御を行う。ここで、点灯態様の変更とは、無灯状態から点灯状態の変更や、ある点灯状態から特定の点灯状態への変更を含む。また、LEDG60Aの点灯態様の変化は、前述のように予め定められたタイミングごとに断続的に変化するものであってもよいし、経過時間に応じて連続的に変化(徐々に色が変化、徐々に点滅間隔が変化)するものであってもよい。また、タッチ領域F1021aへのタッチ入力に基づく複数のLEDG60Aの制御は、前述のように、制御回路F10250からLED基板G60及び/又はプロジェクタ制御手段に対して指示信号を送ることによって行われることに限定されない。例えば、制御回路F10250に複数のLEDG60Aが接続されるように遊技用装置F1を構成することによって、制御回路F10250が直接的に複数のLEDG60Aを制御してもよい。
(第9実施形態の概要)
本第9実施形態の遊技用装置F1は、遊技者がタッチするタッチ領域に透光性を有する透光部F1021bが設けられた外装パネルF1021と、透光性を有し、外装パネルF1021の裏側においてタッチ領域F1021aに対応付けて設けられ、タッチ領域F1021aへのタッチ入力を検出するタッチセンサF1022と、LEDアレイF1024と、タッチセンサF1022の裏側に設けられ、LEDアレイF1024からの光を外装パネルF1021の透光部F1021bの方向へ導く導光板F1023と、LEDアレイF1024の点灯制御を行う制御回路F10250と、を有している。
上記の構成によれば、タッチ領域F1021aに遊技者からのタッチ入力があった場合、タッチセンサF1022がタッチ入力を検出する。一方、制御回路F10250は、LEDアレイF1024の点灯制御によって点灯し、LEDアレイF1024からの光が透光部F1021bへ導光されて、遊技者は透光部F1021bからの光を視認することが可能となる。このような構成により、外装パネルF1021のタッチ領域F1021aにおける透光部F1021bがLEDアレイF1024からの光によって照射されるので、遊技者はタッチすべき場所を認識しやすくなり、さらに従来の呼出ボタンのように可動式ではなく、入力は平面的に形成されたタッチ領域F1021aに対して行われるため、稼働箇所にホコリ等が入ることによる故障や、可動部の疲労による故障を防止することが可能となる。
本第9実施形態の遊技用装置F1において、制御回路F10250は、タッチ領域F1021aへのタッチ入力があった場合に、LEDアレイF1024の点灯態様を変更させる制御を行う。
上記の構成によれば、遊技者は、自身のタッチが入力されたことを、透光部F1021bを照明するLEDアレイF1024の点灯態様が変更されることによって認識することができる。これにより、係員が呼び出されるまで遊技者がタッチ領域F1021aを何度もタッチし、タッチ領域の表面が劣化してしまうことを防止することができる。
本第9実施形態の遊技用装置F1において、基体G101に着脱自在に配置され、所定形状の開口側端面G61bが厚み方向に貫通するように形成された透光性を有する導光板G61と、当該導光板G61の開口G61aを形成する開口側端面G61bと対向する位置に、それぞれ配置された複数のLEDG60Aと、を有し、複数のLEDG60Aは、開口側端面G61bに沿って並設するように配置され、導光板G61には、複数のLEDG60Aから開口側端面G61bを介して導光板G61内に導光される光の一部を、当該導光板G61の厚み方向に反射させる反射加工を施した反射部G61dが形成されており、制御回路F10250は、タッチ領域F1021aへのタッチ入力があった場合に、複数のLEDG60Aを特定の点灯態様に変更させる制御を行ってもよい。
上記構成によれば、遊技者のタッチ入力に応じて、複数のLEDG60Aから出射される光は、特定の点灯態様となり、導光板G61内において放射状に広がって外側端面に到達することで導光板G61の周囲全体を環状に照明することが可能となり遊技用装置F1のいずれの方向からでも特定の点灯態様に照明されている導光板G61が視認可能となり、遊技場の管理者は、タッチ入力が行われた遊技用装置F1が取り付けられる遊技機を特定しやすくなる。さらに、導光板G61の表面から出射される光によってデザイン性を向上させることができ、尚且つ導光板G61は基体から着脱自在であるので異なるデザインの反射加工が施された導光板G61に取り換え可能であるため遊技用装置F1を様々な種類の遊技機に適用することが可能となる。
本第9実施形態の遊技用装置F1において、制御回路F10250は、タッチ領域F1021aへのタッチ入力があったタイミングからの経過時間に応じて、複数のLEDG60Aの点灯態様を変化させる制御を行ってもよい。
上記構成によれば、遊技場の管理者は、遊技者がタッチ入力したタイミングからの時間を導光板G61の点灯態様を視認することで遊技機から離れた位置であっても一目で判別可能となり、タッチ入力が行われた遊技用装置F1が複数あった場合でも対応の優先順位を付けることが可能となることで、遊技者に対し適切なサービスを行うことが可能となる。
[第1乃至第9実施形態に係る遊技用表示装置(遊技用装置)が接続される遊技機の構成の一具体例]
次に、上述した第1乃至第9実施形態に係る遊技用表示装置(遊技用装置)が接続される遊技機の構成の一具体例について、図41〜図45を用いて説明する。なお、本例においては、遊技機としてパチスロ遊技機2bを例に挙げて説明している。
図41は、パチスロ遊技機2bの外部構造を示す図であり、図42及び図43は、パチスロ遊技機2bの回路構成を示す図であり、図44は、遊技用表示装置1(遊技用装置)とパチスロ遊技機2bの接続構成を示す図であり、図45は、パチスロ遊技機2bの機能フローを示す図である。
<パチスロ遊技機の外部構造>
図41に示すように、パチスロ遊技機2bの全体を形成している筐体は、箱状のキャビネットと、このキャビネットを開閉する前面ドア202と、を備える。この前面ドア202正面の左右には、複数の色に発光可能なランプ214が設けられている。
このランプ214は、発光ダイオード(LED)や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)等、少なくとも緑色、黄色、青色、赤色に発光可能である既存の発光素子で構成され、各種の発光態様等の光による演出を行う。
また、前面ドア202の正面の略中央には、縦長矩形の表示窓221L,221C,221Rが設けられる。表示窓221L,221C,221Rには、中段のセンターライン208が設定されている。このセンターライン208は、後述のベットボタン211を操作すること、或いはメダル投入口222にメダルを投入すること(これらの操作を「投入操作」という)により有効化される入賞判定ラインである。なお、有効化された入賞判定ラインは、「有効ライン」とも呼ばれる。また、本例では、有効ラインが1本に設定されているが、複数の有効ラインが設定されるようにしてもよい。
前面ドア202の裏面には、複数のリール203L,203C,203Rが回転自在に横一列に設けられている。各リール203L,203C,203Rには、それぞれの外周面に、遊技に必要な複数種類の図柄によって構成される識別情報としての図柄列が描かれており、各リール203L,203C,203Rの図柄は表示窓221L,221C,221Rを通して、パチスロ遊技機2bの外部から視認できるようになっている。また、各リール203L,203C,203Rは、定速回転(例えば80回転/分)で回転し、図柄列を変動表示する。
各リール203L,203C,203Rの内部には、図示しないバックランプが設けられている。バックランプは、リール203L,203C,203Rの図柄を背後から照明するものであり、各表示窓221L,221C,221Rに表示される3つ分の図柄に対応させて、1つのリール203L,203C,203Rにつき、縦に並んで3つの光源が設けられている。これらの光源は、リール203L,203C,203Rの回転中においては各図柄が視認されやすくなるように照明し、停止後においては特定の点灯態様(あるいは点滅態様)によって入賞した役の報知等を行うための演出にも利用される。
表示窓221L,221C,221Rの上方には、液晶表示装置205が設けられる。液晶表示装置205は、表示窓221L,221C,221Rよりも大きな表示面を備え、各種の画像表示による演出を行う。また、前面ドア202の正面下部には、スピーカ209L,209Rが設けられており、各種の効果音や音声等の音による演出を行う。
表示窓221L,221C,221Rの左方には、7セグメントLEDからなる7セグ表示器213が設けられる。7セグ表示器213は、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(投入枚数)、又は特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(払出枚数)を表示する遊技メダル表示領域、パチスロ遊技機2b内部に預けられているメダルの枚数(クレジット枚数)を表示するクレジット表示領域、後述する有利区間であるか否かを示す情報を表示する区間表示領域等の領域により構成され、各々の領域において、各種の情報を遊技者に対してデジタル表示する。なお、区間表示領域は、7セグ表示器213とは別に、前面ドア202の任意の箇所に設けられるようにしてもよい。この場合、この区間表示領域は、別途区間表示器として構成される。また、この場合、区間表示器は、7セグを用いることなく、別の光源(例えば、LED等)が用いられるようにしてもよい。
表示窓221L,221C,221Rの下方には、略水平面の台座部210が形成されている。この台座部210の水平面内のうち、右側にはメダル投入口222が設けられ、左側にはベットボタン211が設けられる。
メダルがパチスロ遊技機2b内部に預けられている場合、このベットボタン211を押下操作することで、単位遊技の用に供される枚数(例えば、3枚)のメダルが投入され、上述した入賞判定ラインが有効化される。
メダル投入口222の上部には、演出ボタン246が設けられている。この演出ボタン246は、所定の演出の実行時に、所定のタイミングで操作されることにより、例えば、表示されている画像を変更したり、あるいは、メニュー画面において、所望の操作の選択や決定をする際に用いられる。
台座部210の前面部の略中央には、遊技者の押下操作により3個のリール203L,203C,203Rの回転をそれぞれ停止させるための停止操作手段としてのストップボタン207L,207C,207Rが設けられている。なお、本例において、単位遊技は、基本的に後述のスタートレバー206が操作されることにより開始し、全てのリール203L,203C,203Rの回転が停止したときに終了する。
台座部210の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換える精算ボタン212が設けられている。この精算ボタン212が操作されることにより、遊技者が獲得したメダルが、パチスロ遊技機2b内部に預けられるようになるか、後述のメダル払出口215からメダルが払出されて後述のメダル受け部216に溜められるようになるかが選択される。精算ボタン212の右側には、遊技者の回動操作により全てのリール203L,203C,203Rの回転を開始させ、表示窓221L,221C,221R内での図柄の変動表示を開始するための開始操作手段としてのスタートレバー206が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
前面ドア202下部の正面には、メダルが払出されるメダル払出口215と、この払出されたメダルを貯留するメダル受け部216とが設けられている。また、前面ドア202下部の正面のうち、ストップボタン207L,207C,207Rとメダル受け部216とに上下を挟まれた面には、機種のモチーフに対応したデザインがあしらわれた腰部パネル220が取り付けられている。
キャビネットの両側部には、把持部247が設けられており、パチスロ遊技機2bの設置時等、パチスロ遊技機2bを移動させる際に、持ち運びし易くなっている。また、遊技用表示装置1(遊技用装置)は、いわゆる遊技島に設けられており、島設備(図示略)に含まれるものであるが、本例では、キャビネットの上方に配置されるように取り付けられている。
<パチスロ遊技機の回路構成>
図42及び図43に示すように、本例におけるパチスロ遊技機2bは、主制御回路271、副制御回路272、外部中継端子板217、及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備えている。
(主制御回路)
主制御回路271は、回路基板(主制御基板)上に設置されたマイクロコンピュータ230を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ230は、CPU(以下、メインCPU)231、ROM(以下、メインROM)232及びRAM(以下、メインRAM)233により構成される。
メインROM232には、メインCPU231により実行される制御プログラム(後述の図48又は図51等)、内部抽選テーブル等のデータテーブル(後述の図47又は図50等)、副制御回路272に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶され、メインCPU231は、これらの情報に従い、遊技の進行を制御する。メインRAM233には、制御プログラムの実行により決定された内部当選役や遊技状態等の各種データを格納する格納領域(図示せず)が設けられる。
メインCPU231には、クロックパルス発生回路234、分周器235、乱数発生器236及びサンプリング回路237が接続されている。クロックパルス発生回路234及び分周器235は、クロックパルスを発生する。メインCPU231は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器236は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路237は、発生された乱数の中から1又は複数の必要な値(乱数値)を抽出する。
マイクロコンピュータ230の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU231は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ249L,249C,249R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ207Sは、3個のストップボタン207L,207C,207Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。また、スタートスイッチ206Sは、スタートレバー206が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
メダルセンサ242Sは、メダル投入口222に受け入れられたメダルが図示しないメダル検出装置(セレクタ)内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ211Sは、ベットボタン211が遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ212Sは、精算ボタン212が遊技者により押されたことを検出する。
マイクロコンピュータ230により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ249L,249C,249R、7セグ表示器213及びメダル払出装置(ホッパー)240がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路239は、各リール203L,203C,203Rに対応して設けられたステッピングモータ249L,249C,249Rの駆動を制御する。リール位置検出回路250は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール203L,203C,203Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール203L,203C,203Rに応じて検出する。
ステッピングモータ249L,249C,249Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ249L,249C,249Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール203L,203C,203Rに伝達される。ステッピングモータ249L,249C,249Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、リール203L,203C,203Rは一定の角度で回転する。
リール位置検出回路250は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ249L,249C,249Rに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU231は、リール203L,203C,203Rの回転角度(すなわち、リール203L,203C,203Rが図柄何個分だけ回転したか)を管理し、リール203L,203C,203Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
表示部駆動回路248は、7セグ表示器213の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路241は、ホッパー240の動作を制御する。また、払出完了信号回路251は、ホッパー240に設けられたメダル検出部240Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー240から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
外部中継端子板217は、後述のメダル投入信号、メダル払出信号、有利区間信号等を外部に出力するものである。外部中継端子板217からの信号は、遊技用表示装置1、遊技媒体貸出装置3、サーバ装置4等の外部機器に入力される。外部中継端子板217から出力される信号の詳細は、後述する。
(副制御回路)
副制御回路272は、主制御回路271と電気的に接続されており、主制御回路271から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路272は、基本的に、CPU(以下、サブCPU)281、ROM(以下、サブROM)282、RAM(以下、サブRAM)283、レンダリングプロセッサ284、描画用RAM285、ドライバ287、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)288、オーディオRAM289、A/D変換器290及びアンプ291を含んで構成されている。
サブCPU281は、主制御回路271から送信されたコマンドに応じて、サブROM282に記憶されている制御プログラムや演出データ等の情報に従い、演出の制御を行う。サブRAM283は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路271から送信される内部当選役や遊技状態等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
サブROM282に記憶されている制御プログラムには、例えば、主制御回路271との通信を制御し通信内容に基づいて演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための主基板通信タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置205による映像の表示を制御するアニメタスク、ランプ214による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ209L,209Rによる音の出力を制御するサウンド制御タスク等が含まれる。
サブROM282に記憶されている演出データには、例えば、各種データテーブル、各演出内容を構成する演出構成データ、映像の作成に関するアニメーションデータ、BGMや効果音に関するサウンドデータ、光の点消灯のパターンに関するランプデータ等が含まれる。
また、副制御回路272には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置205、スピーカ209L,209R、ランプ214、及び演出ボタン246が接続されている。
サブCPU281、レンダリングプロセッサ284、描画用RAM285(フレームバッファ286を含む)及びドライバ287は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置205により表示する。
また、サブCPU281、DSP288、オーディオRAM289、A/D変換器290及びアンプ291は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ209L,209Rにより出力する。また、サブCPU281は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ214の点灯及び消灯を行う。
(遊技用表示装置の制御ユニット)
遊技用表示装置1(遊技用装置)の制御ユニット100は、外部中継端子板217を介して主制御回路271と電気的に接続されており、主制御回路271からリレー回路(図44参照)を経由して送信される各種の信号に基づいて演出表示の制御や遊技情報の表示制御等の処理を行う。制御ユニット100は、基本的に、表示CPU101、表示ROM102、表示RAM103、及び駆動回路群104を含んで構成されている。
表示CPU101は、主制御回路271から送信された各種の信号や遊技者の選択操作に応じて、表示ROM102に記憶されている制御プログラムに従い、演出表示に関する画像表示や、遊技情報の表示についての制御を行う。表示RAM103には、主制御回路271から送信された各種の信号に応じて、パチスロ遊技機2bに関する各種の情報や表示CPU101によって集計されたデータ等が記憶される。また、駆動回路群104は、上記第1乃至第9実施形態で述べた各種装置や各種ユニットを駆動制御するために用いられる。
<遊技用表示装置(遊技用装置)とパチスロ遊技機の接続構成>
図44に示すように、遊技用表示装置1(遊技用装置)と本例のパチスロ遊技機2bとは、外部中継端子板217を介して、一方向に接続される。具体的には、主制御基板271が、複数の信号線L1〜L8を通じて各種の信号を遊技用表示装置1(遊技用装置)へと出力(送信)する。
信号線L1は、単位遊技の開始にあたってスタートレバー206が操作された際、その単位遊技の開始に必要な数として投入されたメダルの投入枚数を、1枚当たり1パルスで示すメダル投入信号として主制御基板271から遊技用表示装置1へと出力する。なお、メダル投入信号は、スタートレバー206が操作されるか否かにかかわらず、メダルが投入された時点で信号線L1から出力されるようにしてもよい。
信号線L2は、単位遊技の結果としてメダル払出装置240により払い出されたメダルの払出枚数を、1枚当たり1パルスで示すメダル払出信号として主制御基板271から遊技用表示装置1へと出力する。
信号線L3及びL4は、遊技状態が遊技者にとって有利な特別遊技状態(ボーナス遊技状態)に移行した場合に、その特別遊技状態(ボーナス遊技状態)が終了するまで、現在の遊技状態が特別遊技状態(ボーナス遊技状態)であることを示すボーナス中信号を主制御基板271から遊技用表示装置1へと出力する。なお、例えば、パチスロ遊技機2bにおいて、複数種類の特別遊技状態(ボーナス遊技状態)が設けられている場合、第1の特別遊技状態(ボーナス遊技状態)が発生した場合には、信号線L3から一のボーナス中信号(ボーナス中信号1)を出力し、第2の特別遊技状態(ボーナス遊技状態)が発生した場合には、信号線L4から他のボーナス中信号(ボーナス中信号2)を出力することで、遊技用表示装置1側では、移行した特別遊技状態(ボーナス遊技状態)の種別やその発生回数を認識することが可能となる。もっとも、パチスロ遊技機2bにおいて、1種類の特別遊技状態(ボーナス遊技状態)しか設けられていない場合には、信号線L3又は信号線L4のうち一方のみを使用し、他方は未使用とすることもできる。
信号線L5は、後述する有利区間に移行した場合、あるいは有利区間に移行することが決定された場合に、その有利区間が終了するまで、有利区間であることを示す有利区間信号を主制御基板271から遊技用表示装置1へと出力する。なお、有利区間信号は、有利区間に移行した場合、あるいは有利区間に移行することが決定された場合に、所定のタイミング(例えば、遊技開始時や遊技終了時)で1回のみ出力されるものであってもよい。また、例えば、パチスロ遊技機2bにおいて、有利区間が設けられているとしても、有利区間であるか否かは上述した区間表示器によってのみ報知されるようにし、有利区間信号が出力されないようにしてもよい。また、例えば、パチスロ遊技機2bにおいて、複数種類の有利区間が設けられている場合、いずれの有利区間が発生した場合であっても、信号線L5から同一の有利区間信号を出力するようにしてもよいし、第1の有利区間(例えば、後述の第1有利区間)が発生した場合には、信号線L5から一の有利区間信号(有利区間信号1)を出力し、第2の有利区間(例えば、後述の第2有利区間)が発生した場合には、他の信号線(例えば、上述の未使用とした信号線L4)から他の有利区間信号(有利区間信号2)を出力するようにしてもよい。
信号線L6は、遊技状態が特定のRT遊技状態に移行した場合に、その特定のRT遊技状態が終了するまで、特定のRT遊技状態であることを示すRT中信号を主制御基板271から遊技用表示装置1へと出力する。ここで、特定のRT遊技状態は、パチスロ遊技機2bにおいて、複数のRT遊技状態が設けられている場合に、再遊技が作動するリプレイ役が内部当選役として決定される確率が相対的に高い高RT遊技状態のうちの1つのRT遊技状態が、特定のRT遊技状態として規定されることが一般的であるが、リプレイ役が内部当選役として決定される確率が相対的に低い低RT遊技状態のうちの1つのRT遊技状態が、特定のRT遊技状態として規定されるものとしてもよい。なお、RT中信号は、特定のRT遊技状態に移行した場合に、所定のタイミング(例えば、遊技開始時や遊技終了時)で1回のみ出力されるものであってもよい。また、例えば、パチスロ遊技機2bにおいて、複数のRT遊技状態が設けられているとしても、特定のRT遊技状態を規定せずに、RT中信号が出力されないようにしてもよい。
信号線L7は、パチスロ遊技機2bにおいて、各種のエラーが発生した場合、その発生したエラーが解消されるまで、あるいは、前面ドア202が開放状態となった場合、その開放状態となった前面ドア202が閉鎖状態となるまで、パチスロ遊技機2bにおいて異常等が発生していることを示すセキュリティ信号を主制御基板271から遊技用表示装置1へと出力する。
信号線L8は、いわゆる共通信号線として用いられ、主制御基板271と外部中継端子板217とを導通接続するように設けられている。したがって、外部中継端子板217と遊技用表示装置1との間には設けられていない。
なお、信号線L1〜L8の構成及び用途は、あくまでも一例を示すものであり、信号線の本数や出力される信号の種類は上記のものに限られず、パチスロ遊技機2bの構成、あるいは、遊技用表示装置1の構成に応じて適宜変更可能であるものとする。
また、本例では、主制御基板271と外部中継端子板217との間が信号線L1〜L8によってパラレル接続される(すなわち、並列的に信号が伝送される)とともに、外部中継端子板217と遊技用表示装置1との間も信号線L1〜L7によってパラレル接続されるように構成されているが、伝送方式はこれに限られない。例えば、主制御基板271と外部中継端子板217との間、及び外部中継端子板217と遊技用表示装置1との間のいずれか一方、あるいは双方を単一の信号線(通信線)によってシリアル接続する(すなわち、直列的に信号を伝送する)ように構成し、上述した各種の信号がそれぞれ認識可能となるデータが適時送信されるようにしてもよい。この場合、主制御基板271、外部中継端子板217、及び遊技用表示装置1の適所に、シリアル−パラレル変換IC(図示せず)を設けるようにすればよい。
また、上述した各種の信号のうち、一又は複数の信号については、信号線L1〜L8とは別に設けられた信号線(通信線)によって、主制御基板271から外部中継端子板217に伝送されるようにしてもよい。具体的には、例えば、上述した有利区間信号については、その別に設けられた信号線(通信線)によって、主制御基板271から外部中継端子板217に伝送されるようにすればよい。このようにすれば、有利区間が搭載されたパチスロ遊技機2bと、有利区間が搭載されないパチスロ遊技機2bとの間で、既存の信号線L1〜L8の構成を変更する必要がなくなることから、主制御基板271、あるいは外部中継端子板217の汎用性を高めることができる。
なお、この場合、その別に設けられた信号線(通信線)は、パラレル伝送方式を用いてもよいし、シリアル伝送方式を用いてもよいが、例えば、主制御基板271の既存のシリアルポート(図示せず)を利用したシリアル伝送によって上述した有利区間信号(あるいは、それに相当するデータ)が送信されるようにすれば、大きな設計変更を伴うことなく必要な情報を送信することができる。また、この場合、その別に設けられた信号線(通信線)は、外部中継端子板217を介することなく、遊技用表示装置1に直接的に接続されるようにしてもよい。なお、外部中継端子板217と遊技用表示装置1との間にも、信号線L1〜L7とは別の信号線(通信線)を設け、上述の構成と同様の構成とすることもできる。
また、主制御基板271から出力された各種の信号に基づく情報は、遊技用表示装置1(遊技用装置)に接続された島コントローラ105を介して、サーバ装置4や同一の島内に設置された他の島内各遊技用表示装置に送信される。これにより、例えば、サーバ装置4では、遊技場内に設置された各遊技機2(パチスロ遊技機2b)の状態を把握して管理することが可能となる。また、例えば、他の島内各遊技用表示装置では、同一の島内に設置されたパチスロ遊技機2bにおいて、何らかの状況の変化があったことを報知することが可能となる。また、図44においては図示を省略しているが、主制御基板271から出力された各種の信号に基づく情報は、遊技用表示装置1(遊技用装置)に接続された島コントローラ105を介して、遊技媒体貸出装置3にも送信される。これにより、例えば、遊技媒体貸出装置3では、対応して設置されている遊技機2(パチスロ遊技機2b)の状態を把握して管理することが可能となる。もっとも、上述したように、遊技用表示装置1と、遊技媒体貸出装置3及びサーバ装置4とは、他の接続線や接続方式を採用して接続されるようにしてもよい。
<パチスロ遊技機の機能フロー>
次に、図45を参照して、パチスロ遊技機2bにおける主要な機能について説明する。パチスロ遊技機2bでは、図45に示す各手段が必要な処理を実行し、各々が担う機能が発揮されることにより、遊技者による遊技の実行を可能としている。
(投入操作検出手段)
投入操作検出手段は、遊技者によるメダルやコイン等の遊技媒体の投入操作を検出する。所定数の遊技媒体(例えば、3枚のメダル)の投入操作が検出されると、後述する開始操作検出手段による開始操作の検出が許可される。また、後述する図柄表示手段において、予め定められた入賞判定ラインが有効化される。本例において、遊技者によるメダルの投入を検出するセレクタ、及び遊技者によるベットボタン211の操作を検出するベットスイッチ211Sは、投入操作検出手段を構成する。なお、検出可能な遊技媒体の種類は、メダルに限られるものではなく、コインやトークン、遊技球、若しくはこれらと同等の価値を有する電磁的遊技媒体等を含むものとする。
(開始操作検出手段)
開始操作検出手段は、遊技者による開始操作を検出する。開始操作が検出されると、後述する図柄表示手段による図柄の変動表示が開始される。また、後述する内部当選役決定手段が内部当選役を決定する際に用いられる乱数値(抽選用乱数値)が、予め定められた数値範囲内(例えば、0〜65535)から抽出される。また、後述する演出制御手段が演出内容を制御する際に用いられる演出用乱数値が、予め定められた数値範囲内(例えば、0〜127、0〜16383)から抽出される。本例において、遊技者によるスタートレバー206の操作を検出するスタートスイッチ206Sは、開始操作検出手段を構成する。なお、抽出される乱数値の種類、個数、数値範囲については、これに限られるものではなく、遊技において必要となる個数の乱数値を、所定の数値範囲内から抽出することができるものとする。
(内部当選役決定手段)
内部当選役決定手段は、抽出された乱数値に基づいて抽選を行い、予め定められた複数の役の中から内部当選役を決定する。すなわち、内部当選役の決定により、有効ライン上に表示されることが許可される図柄の組合せが決定される。本例において、各種のテーブル(後述の図47又は図50等)を参照し、抽出された乱数値に基づいて内部抽選処理を実行する主制御回路271は、内部当選役決定手段を構成する。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払出、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」(「成立」ともいう。)に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、パチスロ遊技機2bは、遊技の進行が停止(遊技者の遊技操作が無効化)される制御を行いうる。このような制御は、「ロック」(又は、「フリーズ」)と称される。なお、便宜上、遊技開始時に実行される遊技の進行が停止される制御を「遊技開始時ロック」と呼び、遊技終了時に実行される遊技の進行が停止される制御を「遊技終了時ロック」と呼ぶ。すなわち、「遊技開始時ロック」とは、スタートレバー206が操作された後、予め定められた期間においては、ストップボタン207L,207C,207Rへの操作が有効とならないという意味で遊技の進行が停止される制御であり、「遊技終了時ロック」とは、ストップボタン207L,207C,207Rが操作された後、予め定められた期間においては、ベットボタン211への操作、若しくはスタートレバー206への操作が有効とならないという意味で遊技の進行が停止される制御である。もちろん、「ロック」の契機は、上記に限られるものではなく、例えば、スタートレバー206が操作され、ストップボタン207L,207C,207Rのいずれかが操作された後、予め定められた期間においては、その後の操作が有効とならない制御を行うこととしてもよい。
ここで、内部当選役決定手段は、抽出した乱数値に基づいて抽選を行い、内部当選役に替えて、あるいは内部当選役とともに、「ロック」を行うか否かを決定することができる。この場合、複数の乱数値を抽出しておき、そのうちの1つの乱数値に基づいて内部当選役を決定し、他の1つの乱数値に基づいて「ロック」を行うか否かを決定することとしてもよい。すなわち、パチスロ遊技機2bにおいては、抽出された乱数値に基づいて内部当選役を決定する以外に、抽出された乱数値に基づいて「ロック」を行うか否かを決定することが可能となっている。この場合、主制御回路271は、ロック決定手段を構成する。
(図柄表示手段)
図柄表示手段は、複数の図柄(識別情報)を複数列に変動表示する。すなわち、開始操作検出手段により開始操作が検出されると、図柄の変動表示を開始し、後述する停止制御手段により停止制御が実行されると、図柄の変動表示を終了する。本例において、複数のリール203L,203C,203R、及び表示窓221L,221C,221R(図柄表示領域221)は、図柄表示手段を構成する。なお、図柄表示手段は、これに限られるものではなく、例えば、複数の図柄画像を複数列に変動表示する図柄画像表示手段(例えば、画像表示装置)等であってもよい。
(停止操作検出手段)
停止操作検出手段は、遊技者による停止操作を検出する。停止操作が検出されると、後述する停止制御手段により図柄表示手段による図柄の変動表示が停止される。本例において、遊技者によるストップボタン207L,207C,207Rの操作を検出するストップスイッチ207Sは、停止操作検出手段を構成する。
なお、全てのリールが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
(停止制御手段)
停止制御手段は、図柄表示手段における図柄の変動表示の停止を制御する。すなわち、停止操作検出手段により停止操作が検出されると、内部当選役決定手段により決定された内部当選役に応じて設定された停止制御情報に基づいて、図柄表示手段における図柄の変動表示を停止制御する。本例において、遊技者によりストップボタン207L,207C,207Rが操作されると、各種の停止制御情報を参照し、対応するリール203L,203C,203Rの回転を停止制御するリール停止制御処理を実行する主制御回路271は、停止制御手段を構成する。
ここで、パチスロ遊技機2bでは、基本的に、各ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本例では、上記規定時間内でのリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定時間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定め、規定時間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1個分に定める。なお、滑り駒数の最大数はこれらに限られるものではなく、適宜設定することができる。
停止制御手段は、内部当選役の決定結果に応じて、表示が許可されている図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが有効ラインに沿って極力表示されるように最大滑り駒数の範囲でリールの回転を停止する。
その一方で、内部当選役の決定結果に応じて、表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、有効ラインに沿って表示されることがないように最大滑り駒数の範囲でリールの回転を停止する。
また、停止制御手段は、決定されている内部当選役が、予め定められた停止操作の手順(例えば、各ストップボタンが操作される順番)に応じて表示される図柄の組合せを変動させるものであるときには、その予め定められた停止操作の手順も参照して、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
(入賞判定手段)
入賞判定手段は、図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じて、入賞があるか(成立したか)否かの判定を行う。すなわち、停止制御手段により図柄の変動表示が停止された場合に、有効ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて役の入賞又は非入賞を判定する。本例において、図柄表示手段に表示された図柄の組合せに基づいて入賞検索処理を実行する主制御回路271は、入賞判定手段を構成する。
(利益付与手段)
利益付与手段は、入賞判定手段により入賞があると判定されると、入賞した図柄の組合せに応じた利益を付与する。すなわち、図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じて、対応する利益を遊技者に付与する。本例において、入賞検索処理の結果に基づいてメダル払出処理等を実行する主制御回路271は、利益付与手段を構成する。また、利益付与手段は、内部当選役決定手段の決定結果に応じて、対応する利益を遊技者に付与するものであってもよい。なお、付与される利益が、副制御回路272の制御によって付与されるものである場合には、副制御回路272が、利益付与手段を構成する。
ここで、利益付与手段により付与される利益としては、メダルの払出、今回の遊技と同じ数量の遊技媒体が自動で投入され、再度遊技を行えることとなる再遊技の作動、再遊技に係る内部当選役の当選確率が高くなる高RT遊技状態(リプレイタイム)の作動、メダルの払出に係る内部当選役の当選確率が高くなる特別遊技状態(ボーナス遊技状態)の作動、遊技者に適切な停止操作の手順を報知することにより、より多くのメダルが払い出されることとなる図柄の組合せの入賞確率を高くしたり、高RT遊技状態の作動の契機となる図柄の組合せの入賞確率を高くする特定の演出状態(アシストタイム)の作動等を挙げることができる。なお、利益付与手段が付与する利益はこれに限られるものではない。
このように、パチスロ遊技機2bにおいては、投入操作検出手段によって遊技者の投入操作が検出され、開始操作検出手段によって遊技者の開始操作が検出されると、内部当選役決定手段によって内部当選役等が決定されるとともに、図柄表示手段による図柄の変動表示が開始される。そして、停止操作検出手段によって遊技者の停止操作が検出されると、停止制御手段によって図柄表示手段による図柄の変動表示が停止制御され、図柄表示手段に表示された図柄の組合せが、入賞判定手段によって入賞に係る図柄の組合せであると判定されると、利益付与手段によってその図柄の組合せに応じた利益が付与される。以上のような一連の流れがパチスロ遊技機2bにおける1回の遊技(単位遊技)として行われる。
(演出制御手段)
演出制御手段は、抽出された演出用乱数値、その他の情報(例えば、内部当選役)、あるいは所定の移行契機が成立したことに基づいて、適切な演出状態で(例えば、通常区間であるか、有利区間であるかに応じて)遊技が行われるように演出状態(遊技区間)を制御する演出状態制御手段(遊技区間制御手段)と、複数種類の演出の中から今回実行するものを決定する演出内容決定手段と、決定された演出が適切に実行されるように、後述する演出実行手段を制御する演出実行制御手段とを含む。本例において、演出状態(遊技区間)を制御する主制御回路271は、演出状態制御手段(遊技区間制御手段)を構成し、その制御結果に応じて、協働して演出内容を決定する主制御回路271及び副制御回路272は、演出内容決定手段を構成する。また、決定された演出内容にしたがった演出を実行させる副制御回路272は、演出実行制御手段を構成する。なお、演出状態(遊技区間)の制御が副制御回路272によって行われる場合には、副制御回路272が演出状態制御手段(遊技区間制御手段)を構成することとしてもよい。また、演出内容の決定が主制御回路271又は副制御回路272の一方によって行われる場合には、主制御回路271又は副制御回路272が演出内容決定手段を構成することとしてもよい。また、後述する演出実行手段が主制御回路271によって制御される場合には、主制御回路271が演出実行制御手段を構成することとしてもよい。
また、演出状態制御手段(遊技区間制御手段)及び演出内容決定手段は、所定の報知条件が満たされる場合(例えば、有利区間に制御されている場合)、遊技者に対して遊技に必要な情報(例えば、停止操作の手順に関する情報、その他遊技者にとって有益となる情報)を報知するための演出内容を決定する。この場合、演出制御手段は、報知制御手段とも言いうる。
(演出実行手段)
演出実行手段は、演出内容決定手段により決定された演出を実行する。すなわち、視覚に訴える演出を実行する表示装置やランプ、聴覚に訴える演出を実行するスピーカ、触覚に訴える演出を実行する演出ボタン等の演出に用いられる各種のデバイスを意味する。本例において、7セグ表示器213、液晶表示装置205、スピーカ209L,209R、ランプ214、演出ボタン246は、演出実行手段を構成する。なお、演出実行手段は、これらに限られるものではなく、例えば、パチスロ遊技機2bの前面側から視認可能な位置に設けられる可動体(役物)であってもよいし、複数のリール(例えば、リール203L,203C,203R)を通常の図柄の変動表示態様とは異なる演出態様で変動表示させることによって演出を実行するものであってもよい。
また、演出実行手段は、演出内容決定手段によって、遊技者に対して遊技に必要な情報(例えば、停止操作の手順に関する情報、その他遊技者にとって有益となる情報)を報知するための演出が決定された場合には、遊技者に対してその情報の報知を実行する。この場合、演出実行手段は、報知手段とも言いうる。
[第1乃至第9実施形態に係る遊技用表示装置(遊技用装置)が接続される遊技機の第1仕様例]
次に、上述した第1乃至第9実施形態に係る遊技用表示装置(遊技用装置)が接続される遊技機の第1仕様例について、図46〜図48を用いて説明する。なお、本例においても、遊技機としてパチスロ遊技機2bを例に挙げて説明している。
図46は、第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bの遊技状態の遷移を示す図であり、図47は、第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bの内部当選役の構成を示す図であり、図48は、第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bのメイン制御処理を示す図である。
<第1仕様例に係るパチスロ遊技機の遊技状態の遷移>
まず、図46を参照して、第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bの遊技状態の遷移について説明する。図46に示すように、第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bにおいては、遊技者が遊技を行う状態として、遊技者にとって相対的に有利となる遊技区間である有利区間と、当該有利区間よりも遊技者にとって相対的に不利となる遊技区間である通常区間とを備える。
有利区間は、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知され得るという意味で相対的に有利な遊技区間となっており、通常区間は、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知され得ないという意味で相対的に不利な遊技区間となっている。例えば、後述の押し順リプレイ(図47参照)に当選した場合、有利区間であれば、押し順正解となる停止操作の手順(停止操作順序)が報知されるが、通常区間であれば、押し順正解となる停止操作の手順(停止操作順序)は報知されないようになっている。また、例えば、後述の押し順小役(図47参照)に当選した場合、有利区間であれば、押し順正解となる停止操作の手順(停止操作順序)が報知されるが、通常区間であれば、押し順正解となる停止操作の手順(停止操作順序)は報知されないようになっている。
また、図46に示すように、第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bにおいては、遊技状態として、遊技者にとって相対的に有利となるBB遊技状態(特別遊技状態)と、遊技者にとって相対的に不利となる通常遊技状態とを備える。また、通常遊技状態は、リプレイ役の当選確率が最も低い低RT遊技状態(RT0)と、リプレイ役の当選確率が最も高い高RT遊技状態(RT1)と、リプレイ役の当選確率が、低RT遊技状態(RT0)よりも高く、高RT遊技状態(RT1)よりも低いボーナス内部当選中(RT2)とを含む。通常遊技状態のうちで対比すれば、高RT遊技状態(RT1)が遊技者にとって最も有利であり、次に、ボーナス内部当選中(RT2)が遊技者にとって有利であり、低RT遊技状態(RT0)が遊技者にとって最も不利である。なお、第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bにおいては、高RT遊技状態(RT1)が、上述した特定のRT遊技状態となる。
BB遊技状態(特別遊技状態)は、遊技者に対してメダルが払い出されることとなるメダル払出役(本例では、小役)の当選確率が通常遊技状態よりも高いという意味で相対的に有利な遊技状態となっており(図47参照)、通常遊技状態は、このメダル払出役(本例では、小役)の当選確率がBB遊技状態(特別遊技状態)よりも低いという意味で相対的に不利な遊技状態となっている(図47参照)。
(通常区間における遷移)
遊技者は、通常、通常区間における通常遊技状態において遊技を開始する。より具体的には、低RT遊技状態(RT0)から遊技を開始する。上述したように、通常区間においては、遊技者にとって有利な停止操作の手順は報知されないため、低RT遊技状態(RT0)から高RT遊技状態(RT1)に移行する確率は低いが、押し順リプレイ当選時に偶発的に押し順正解となって後述の上昇リプレイが成立した場合には、低RT遊技状態(RT0)から高RT遊技状態(RT1)に移行する。もっとも、偶発的に押し順正解し続けることは困難であり、押し順リプレイ当選時に押し順不正解となって後述の下降リプレイが成立し、あるいは、押し順小役当選時に押し順不正解であり、かつ押下位置不正解となって後述の下降図柄が成立した場合には、高RT遊技状態(RT1)から低RT遊技状態(RT0)に移行する。
また、通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0)又は高RT遊技状態(RT1))において、後述のBB(特別役)に当選した場合には、ボーナス内部当選中(RT2)に移行する(BB当選)。なお、BBはボーナス役であり、BBに当選してからBBの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示する(BB成立)するまで、内部当選役として保持される(すなわち、単位遊技の終了時にはクリアされない)ようになっている。これを「持ち越し」といい、このようなボーナス役は「持越役」とも呼ばれる。
そして、ボーナス内部当選中(RT2)において、BBの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示すると、通常遊技状態(ボーナス内部当選中(RT2))からBB遊技状態(特別遊技状態)に移行する。ここで、図46においては、ボーナス内部当選中(RT2)を「待機区間」と称している。これは、ボーナス当選に紐づいて有利区間開始条件(例えば、後述の有利区間開始条件B)が成立するようになっている場合に、ボーナス当選からボーナス成立までの区間を、有利区間の開始を待機する区間(すなわち、待機区間)として識別するようになっているためである。したがって、厳密に言えば、通常区間におけるボーナス内部当選中(RT2)は、(有利区間の開始を待機するという意味での)待機区間ではないが、便宜上、「待機区間」と称して説明している。
また、BB遊技状態(特別遊技状態)において、予め定められたメダルの払出枚数を超える枚数のメダルが払い出された場合、BB遊技状態が終了し(BB終了)、BB遊技状態から通常遊技状態(より詳細には、低RT遊技状態(RT0))に移行する。本例において、当該予め定められたメダルの払出枚数は、「240」枚に設定されている。
また、通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0)又は高RT遊技状態(RT1))において、後述の特別小役1に当選した場合、有利区間開始条件が成立し(有利区間開始条件A成立)、次回の単位遊技開始までの任意のタイミングで区間表示領域(区間表示器)が点灯して有利区間に移行することが報知されるとともに、次回の単位遊技から有利区間の通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0)又は高RT遊技状態(RT1))に移行する。例えば、通常区間の低RT遊技状態(RT0)において、後述の特別小役1に当選した場合、次回の単位遊技から有利区間の低RT遊技状態(RT0)となる。
また、通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0)又は高RT遊技状態(RT1))において、後述の特別小役1+BBが当選(すなわち、特別小役1とBBが重複当選)した場合、及び後述の単独BBが当選(すなわち、BBのみが単独当選)した場合、有利区間開始条件が成立し(有利区間開始条件B成立)、上述した待機区間(ボーナス内部当選中(RT2))を経て、有利区間のBB遊技状態(特別遊技状態)に移行する。なお、この場合、第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bにおいては、当該待機区間を有利区間の一部であるとして識別するようにしてもよいし、当該待機区間においてBBの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示したときに有利区間が開始するとして識別するようにしてもよい。すなわち、有利区間開始条件(この場合、有利区間開始条件B)が成立してからBBの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示するまでの任意のタイミングで区間表示領域(区間表示器)が点灯して有利区間に移行することが報知されるようにしてもよいし、BBの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示して有利区間に移行するときに区間表示領域(区間表示器)が点灯して有利区間に移行することが報知されるようにしてもよい。
(有利区間における遷移)
有利区間は、有利区間の通常遊技状態とBB遊技状態(特別遊技状態)とで構成される(上述したように、待機区間も有利区間に含まれる場合には、待機区間も含む)。有利区間は、当該有利区間が通常遊技状態であるかBB遊技状態(特別遊技状態)であるかにかかわらず、有利区間が開始してから予め定められた遊技回数(遊技期間)の遊技が行われたときに終了する(有利区間終了条件成立)。本例において有利区間は、「1500」回の遊技が行われたときに終了するようになっている。
通常区間の低RT遊技状態(RT0)から有利区間開始条件Aが成立して有利区間に移行した場合、有利区間の低RT遊技状態(RT0)に移行し、また、通常区間の高RT遊技状態(RT1)から有利区間開始条件Aが成立して有利区間に移行した場合、有利区間の高RT遊技状態(RT1)に移行する。ここで、上述したように、有利区間においては、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知されるため、その報知にしたがって停止操作を行う限り、押し順リプレイ当選時には、押し順正解となって後述の上昇リプレイが成立し、低RT遊技状態(RT0)である場合には、低RT遊技状態(RT0)から高RT遊技状態(RT1)に移行する。また、高RT遊技状態(RT1)である場合には、高RT遊技状態(RT1)が維持される。また、押し順小役当選時には、押し順正解となって後述の特定小役が成立し、遊技者に対して最も多くのメダルが払い出されることとなる。
また、通常区間の低RT遊技状態(RT0)又は高RT遊技状態(RT1)において、有利区間開始条件Bが成立した場合、上述した待機区間を経て、有利区間としてのBB遊技状態(特別遊技状態)に移行する。有利区間における「BB当選」、「BB成立」、及び「BB終了」は、通常区間におけるものと同様であるため、説明は省略する。なお、有利区間の通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0)又は高RT遊技状態(RT1))において、「BB当選」となった場合の待機区間は、有利区間に含まれるように識別されて、その間の遊技回数は有利区間終了条件を成立させるか否かの対象となる遊技回数としてカウントされるようにしてもよいし、有利区間に含まれることがないように識別されて、その間の遊技回数は有利区間終了条件を成立させるか否かの対象となる遊技回数としてカウントされないようにしてもよい。
また、有利区間の通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0)又は高RT遊技状態(RT1))において、有利区間の累計遊技回数が予め定められた遊技回数(1500回)となると(有利区間終了条件成立)、有利区間が終了し、通常区間の通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0)又は高RT遊技状態(RT1))に移行する。また、有利区間のBB遊技状態(特別遊技状態)において、有利区間の累計遊技回数が予め定められた遊技回数(1500回)となると(有利区間終了条件成立)、有利区間が終了し、通常区間のBB遊技状態(特別遊技状態)に移行する。
なお、本例において有利区間は、有利区間開始条件(有利区間開始条件A及び有利区間開始条件B)が成立したときは、有利区間の累計遊技回数が予め定められた遊技回数(1500回)となるまで有利区間が継続するようにしているが、有利区間終了条件はこれに限られるものではない。例えば、有利区間におけるメダルの払出枚数からメダルの投入枚数を減じたメダルの純増枚数(すなわち、差枚数)が予め定められた枚数(例えば、2000枚)となったことを有利区間終了条件として採用してもよいし、押し順リプレイ及び/又は押し順小役当選時に、停止操作の手順が報知された回数(すなわち、報知回数)が予め定められた回数(例えば、1000回)となったことを有利区間終了条件として採用してもよい。また、有利区間が開始するときに、有利区間の遊技期間として初期値(例えば、100回)を付与しておき、有利区間中において、上述した有利区間開始条件(有利区間開始条件A及び/又は有利区間開始条件B)がさらに成立したときに、有利区間の遊技期間が延長される(遊技回数が上乗せされる)ようにしてもよい。
また、本例においてBB遊技状態(特別遊技状態)中は、後述するように、遊技者の停止操作の手順にかかわらず毎遊技BB中小役が成立するようにしているが、BB遊技状態(特別遊技状態)における内部当選役の構成はこれに限られるものではない。例えば、BB遊技状態(特別遊技状態)においても、所定の確率で押し順小役(後述の押し順小役1〜6とは異なる押し順小役であってもよい)が内部当選役として決定されるように構成してもよい。このようにすれば、通常区間におけるBB遊技状態(特別遊技状態)中には、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知されないことから、遊技者が獲得しうるメダルの枚数が必然的に減少し、有利区間におけるBB遊技状態(特別遊技状態)中には、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知されることから、遊技者が獲得しうるメダルの枚数が必然的に増加することとなるため、有利区間をより有利な遊技区間として構成することが可能となる。
<第1仕様例に係るパチスロ遊技機の内部当選役の構成>
次に、図47を参照して、第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bの内部当選役の構成について説明する。なお、図47は、後述する内部抽選処理(図48のS214−1参照)において、内部当選役を決定するために用いられる内部抽選テーブルを示すものである。
図47に示すように、第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bは、内部当選役として、通常リプレイ、押し順リプレイ1〜6、通常小役、押し順小役1〜6、特別小役1、特別小役2、BB中小役、特別小役1+BB、特別小役2+BB、及び単独BBを備える。なお、図47は、第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bおいて、特定の設定値(例えば、設定値「1」)が設定され、通常遊技状態において「3」枚のメダルが投入されたとき、又はBB遊技状態において「2」枚のメダルが投入されたときに参照される内部抽選テーブルを示している。
ここで、第1仕様例に係るパチスロ遊技機2b(後述の第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bも同様。以下、単に「パチスロ遊技機2b」として説明する。)においては、筐体内部に設けられた図示しない設定スイッチが遊技場の店員によって操作されることにより、複数段階の設定値のいずれか(例えば、設定値「1」〜「6」の6段階のいずれか)の設定値を設定することが可能となっている。また、パチスロ遊技機2bにおいては、設定値に応じて一部又は全部の内部当選役の抽選値を変動させることが可能となっている。これにより、遊技場の店員の操作(設定値の設定操作)に応じて遊技者の有利さの度合いを変化させることを可能としている。なお、一般的に、設定値が低いほど遊技者の有利さの度合いが低く、設定値が高いほど遊技者の有利さの度合いが高くなるように、内部抽選テーブルの抽選値が設定される。
また、パチスロ遊技機2bにおいては、遊技状態ごとに、遊技を開始させることが可能となるメダルの投入枚数が予め定められており、遊技を開始させることが可能となるメダルの投入枚数が複数定められている場合には、その投入枚数に応じて一部又は全部の内部当選役の抽選値を変動させることが可能となっている。これにより、遊技者の操作(投入操作)に応じて遊技者の有利さの度合いを変化させることを可能としている。なお、一般的に、投入枚数が少ないほど遊技者の有利さの度合いが低く、投入枚数が多いほど遊技者の有利さの度合いが高くなるように、内部抽選テーブルの抽選値が設定される。第1仕様例のパチスロ遊技機2bにおいては、通常遊技状態において、遊技を開始させることが可能となるメダルの投入枚数として、「1」枚、「2」枚、及び「3」枚が定められ、BB遊技状態において、遊技を開始させることが可能となるメダルの投入枚数として、「2」枚が定められることとしている。一方、後述の第2仕様例のパチスロ遊技機2bにおいては、通常遊技状態及び後述のMB遊技状態において、遊技を開始させることが可能となるメダルの投入枚数として、「3」枚が定められることとしている。もっとも、遊技を開始させることが可能となるメダルの投入枚数はこれに限られるものではない。
なお、図47(後述の図50においても同様)において、押し順正解とは、その内部当選役について、より適切な押し順(すなわち、遊技者の停止操作順序)として予め定められた押し順と一致した押し順で停止操作が行われることを意味し、押し順不正解とは、その押し順正解となる押し順とは異なる押し順で停止操作が行われることを意味する。
そして、押し順正解(123)とは、より適切な押し順として予め定められた押し順が、ストップボタン207Lを第1停止操作し、ストップボタン207Cを第2停止操作し、ストップボタン207Rを第3停止操作するものであることを意味する。
また、押し順正解(132)とは、より適切な押し順として予め定められた押し順が、ストップボタン207Lを第1停止操作し、ストップボタン207Rを第2停止操作し、ストップボタン207Cを第3停止操作するものであることを意味する。
また、押し順正解(213)とは、より適切な押し順として予め定められた押し順が、ストップボタン207Cを第1停止操作し、ストップボタン207Lを第2停止操作し、ストップボタン207Rを第3停止操作するものであることを意味する。
また、押し順正解(231)とは、より適切な押し順として予め定められた押し順が、ストップボタン207Cを第1停止操作し、ストップボタン207Rを第2停止操作し、ストップボタン207Lを第3停止操作するものであることを意味する。
また、押し順正解(312)とは、より適切な押し順として予め定められた押し順が、ストップボタン207Rを第1停止操作し、ストップボタン207Lを第2停止操作し、ストップボタン207Cを第3停止操作するものであることを意味する。
また、押し順正解(321)とは、より適切な押し順として予め定められた押し順が、ストップボタン207Rを第1停止操作し、ストップボタン207Cを第2停止操作し、ストップボタン207Lを第3停止操作するものであることを意味する。
通常リプレイは、低RT遊技状態(RT0)において、抽選値「4490」が規定され、4490/65536(「65536」は、抽選用乱数値0〜65535の取り得る値の総数。以下同じ。)の確率で当選する。また、高RT遊技状態(RT1)において、抽選値「35977」が規定され、35977/65536の確率で当選する。なお、当該抽選値は、設定値に応じて変動する。具体的には、後述する通常小役の抽選値が、設定値が高くなるほど増加する(数値が大きくなる)のにしたがって、減少する(数値が小さくなる)。また、ボーナス内部当選中(RT2)において、抽選値「35977」が規定され、35977/65536の確率で当選する。また、BB遊技状態において、抽選値「0」が規定され、BB遊技状態では当選しない。
通常リプレイに当選した場合、押し順、押下位置(すなわち、遊技者が停止操作を行ったタイミング)にかかわらず(押し順、押下位置不問)、通常リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(通常リプレイ成立)。なお、通常リプレイの図柄の組合せを構成する各図柄は、そのような停止制御が行われうるように、リール203L,203C,203Rの外周面に適宜配置される。
押し順リプレイ1〜6は、それぞれ、低RT遊技状態(RT0)において、抽選値「748」が規定され、748/65536の確率で当選する。また、高RT遊技状態(RT1)において、抽選値「3567」が規定され、3567/65536の確率で当選する。また、ボーナス内部当選中(RT2)及びBB遊技状態において、抽選値「0」が規定され、ボーナス内部当選中(RT2)及びBB遊技状態では当選しない。
押し順リプレイ1に当選した場合、押し順正解(123)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)上昇リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(上昇リプレイ成立)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降リプレイ成立)。
押し順リプレイ2に当選した場合、押し順正解(132)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)上昇リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(上昇リプレイ成立)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降リプレイ成立)。
押し順リプレイ3に当選した場合、押し順正解(213)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)上昇リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(上昇リプレイ成立)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降リプレイ成立)。
押し順リプレイ4に当選した場合、押し順正解(231)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)上昇リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(上昇リプレイ成立)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降リプレイ成立)。
押し順リプレイ5に当選した場合、押し順正解(312)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)上昇リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(上昇リプレイ成立)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降リプレイ成立)。
押し順リプレイ6に当選した場合、押し順正解(321)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)上昇リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(上昇リプレイ成立)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降リプレイ成立)。
このように、押し順リプレイ1〜6のいずれかに当選した場合、押し順正解となる押し順で停止操作が行われた場合には、上昇リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されることで、低RT遊技状態(RT0)であれば高RT遊技状態(RT1)に移行(上昇)し、高RT遊技状態(RT1)であれば高RT遊技状態(RT1)が維持される。一方、押し順不正解となる押し順で停止操作が行われた場合には、下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されることで、高RT遊技状態(RT1)であれば低RT遊技状態(RT0)に移行(下降)し、低RT遊技状態(RT0)であれば低RT遊技状態(RT0)が維持される。なお、上昇リプレイ及び下降リプレイの図柄の組合せを構成する各図柄は、そのような停止制御が行われうるように、リール203L,203C,203Rの外周面に適宜配置される。
通常小役は、通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0)、高RT遊技状態(RT1)、及びボーナス内部当選中(RT2))において、抽選値「1284」が規定され、1284/65536の確率で当選する。なお、当該抽選値は、設定値に応じて変動する。具体的には、設定値が高くなるのにしたがって抽選値が大きくなる(例えば、設定値が1加算されるごとに抽選値が「4」加算される)ように規定される。また、BB遊技状態において、抽選値「0」が規定され、BB遊技状態では当選しない。ここで、本例において、通常リプレイ及び通常小役については、設定値に応じて抽選値(換言すれば、当選確率)が変動することとし、他の内部当選役については、設定値に応じて抽選値が変動しないこととしているが、これに限られるものではない。他の内部当選役についても、設定値に応じて抽選値を変動させるようにしてもよい。もっとも、遊技の健全性を担保する観点から、有利区間に移行させるか否かを決定するための内部当選役(例えば、後述の特別小役1、特別小役1+BB、及び単独BB)と、有利区間において停止操作の手順が報知される対象となる内部当選役(例えば、押し順リプレイ1〜6及び押し順小役1〜6)については、設定値に応じて抽選値を変動させないようにすることが望ましい。
通常小役に当選した場合、押し順、押下位置にかかわらず(押し順、押下位置不問)、通常小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(通常小役成立)、8枚のメダルが払い出される。なお、通常小役の図柄の組合せを構成する各図柄は、そのような停止制御が行われうるように、リール203L,203C,203Rの外周面に適宜配置される。
押し順小役1〜6は、それぞれ、通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0)、高RT遊技状態(RT1)、及びボーナス内部当選中(RT2))において、抽選値「1000」が規定され、1000/65536の確率で当選する。また、BB遊技状態において、抽選値「0」が規定され、BB遊技状態では当選しない。
押し順小役1に当選した場合、押し順正解(123)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)特定小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特定小役成立)、9枚のメダルが払い出される。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、特殊小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特殊小役成立)、1枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、下降図柄の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降図柄成立)。ここで、下降図柄の図柄の組合せは、ハズレとなる図柄の組合せのうちの予め定められた一部の図柄の組合せであり、メダルが払い出されることはない。すなわち、押し順不正解であり、押下位置不正解でもある場合には、特定小役及び特殊小役の「取りこぼし」が発生するようになっている。
押し順小役2に当選した場合、押し順正解(132)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)特定小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特定小役成立)、9枚のメダルが払い出される。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、特殊小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特殊小役成立)、1枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、下降図柄の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降図柄成立)。
押し順小役3に当選した場合、押し順正解(213)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)特定小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特定小役成立)、9枚のメダルが払い出される。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、特殊小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特殊小役成立)、1枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、下降図柄の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降図柄成立)。
押し順小役4に当選した場合、押し順正解(231)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)特定小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特定小役成立)、9枚のメダルが払い出される。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、特殊小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特殊小役成立)、1枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、下降図柄の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降図柄成立)。
押し順小役5に当選した場合、押し順正解(312)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)特定小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特定小役成立)、9枚のメダルが払い出される。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、特殊小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特殊小役成立)、1枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、下降図柄の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降図柄成立)。
押し順小役6に当選した場合、押し順正解(321)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)特定小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特定小役成立)、9枚のメダルが払い出される。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、特殊小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特殊小役成立)、1枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、下降図柄の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降図柄成立)。
このように、押し順小役1〜6のいずれかに当選した場合、押し順正解となる押し順で停止操作が行われた場合には、特定小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されることで、9枚のメダルが払い出されるとともに、高RT遊技状態(RT1)であれば高RT遊技状態(RT1)が維持される。一方、押し順不正解となる押し順で停止操作が行われた場合、押下位置正解となるタイミングで停止操作が行われた場合には、特殊小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されることで、1枚のメダルしか払い出されないものの、高RT遊技状態(RT1)であれば高RT遊技状態(RT1)が維持されるが、押下位置不正解となるタイミングで停止操作が行われた場合には、下降図柄の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されることで、メダルは払い出されず、しかも高RT遊技状態(RT1)であれば低RT遊技状態(RT0)に移行(下降)してしまうこととなる。なお、特定小役、特殊小役及び下降図柄の図柄の組合せを構成する各図柄は、そのような停止制御が行われうるように、リール203L,203C,203Rの外周面に適宜配置される。
特別小役1は、低RT遊技状態(RT0)及び高RT遊技状態(RT1)において、抽選値「8」が規定され、8/65536の確率で当選する。また、ボーナス内部当選中(RT2)において、抽選値「16」が規定され、16/65536の確率で当選する。また、BB遊技状態において、抽選値「0」が規定され、BB遊技状態では当選しない。なお、低RT遊技状態(RT0)及び高RT遊技状態(RT1)とボーナス内部当選中(RT2)とで抽選値が異なっているのは、ボーナス内部当選中(RT2)においては、重ねてボーナス役に当選することがないことから、当選番号18において本来当選するはずであった特別小役1の抽選値「8」を当選番号15において加算しているためである(図47参照)。したがって、通常遊技状態の各遊技状態(RT0〜RT2)において、特別小役1の当選確率は実質的に一定である。
特別小役1に当選した場合、押し順、押下位置にかかわらず(押し順、押下位置不問)、特別小役1の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特別小役1成立)、3枚のメダルが払い出される。なお、特別小役1の図柄の組合せを構成する各図柄は、そのような停止制御が行われうるように、リール203L,203C,203Rの外周面に適宜配置される。また、上述したように、通常区間において特別小役1に当選すると、有利区間開始条件(有利区間開始条件A)が成立し、有利区間に移行することとなる。
特別小役2は、低RT遊技状態(RT0)及び高RT遊技状態(RT1)において、抽選値「609」が規定され、609/65536の確率で当選する。また、ボーナス内部当選中(RT2)において、抽選値「841」が規定され、841/65536の確率で当選する。また、BB遊技状態において、抽選値「0」が規定され、BB遊技状態では当選しない。なお、低RT遊技状態(RT0)及び高RT遊技状態(RT1)とボーナス内部当選中(RT2)とで抽選値が異なっているのは、上述した特別小役1と同様に、当選番号19において本来当選するはずであった特別小役2の抽選値「232」を当選番号16において加算しているためである(図47参照)。したがって、通常遊技状態の各遊技状態(RT0〜RT2)において、特別小役2の当選確率は実質的に一定である。
特別小役2に当選した場合、押し順、押下位置にかかわらず(押し順、押下位置不問)、特別小役2の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特別小役2成立)、3枚のメダルが払い出される。なお、特別小役2の図柄の組合せを構成する各図柄は、そのような停止制御が行われうるように、リール203L,203C,203Rの外周面に適宜配置される。
BB中小役は、通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0)、高RT遊技状態(RT1)、及びボーナス内部当選中(RT2))において、抽選値「0」が規定され、通常遊技状態では当選しない。また、BB遊技状態において、抽選値「65536」が規定され、65536/65536の確率で(すなわち、必ず)当選する。
BB中小役に当選した場合、押し順、押下位置にかかわらず(押し順、押下位置不問)、BB中小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(BB中小役成立)、10枚のメダルが払い出される。なお、BB中小役の図柄の組合せを構成する各図柄は、そのような停止制御が行われうるように、リール203L,203C,203Rの外周面に適宜配置される。
特別小役1+BBは、低RT遊技状態(RT0)及び高RT遊技状態(RT1)において、抽選値「8」が規定され、8/65536の確率で当選する。また、ボーナス内部当選中(RT2)及びBB遊技状態において、抽選値「0」が規定され、ボーナス内部当選中(RT2)及びBB遊技状態では当選しない。
特別小役1+BBに当選した場合、押し順、押下位置にかかわらず(押し順、押下位置不問)、特別小役1の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特別小役1成立)、3枚のメダルが払い出されるとともに、BBは持越役として次回遊技に持ち越される。なお、パチスロ遊技機2bにおいては、小役(例えば、特別小役1)とボーナス役(例えば、BB)とが重複して当選している場合、ボーナス役よりも小役のほうが優先的に停止表示されるように停止制御が行われる。また、同様に、リプレイ役(例えば、通常リプレイ)とボーナス役(例えば、BB)とが重複して当選している場合、ボーナス役よりもリプレイ役のほうが優先的に停止表示されるように停止制御が行われる。また、上述したように、通常区間において特別小役1+BBに当選すると、有利区間開始条件(有利区間開始条件B)が成立し、待機区間を経てから有利区間に移行することとなる。
特別小役2+BBは、低RT遊技状態(RT0)及び高RT遊技状態(RT1)において、抽選値「232」が規定され、232/65536の確率で当選する。また、ボーナス内部当選中(RT2)及びBB遊技状態において、抽選値「0」が規定され、ボーナス内部当選中(RT2)及びBB遊技状態では当選しない。
特別小役2+BBに当選した場合、押し順、押下位置にかかわらず(押し順、押下位置不問)、特別小役2の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特別小役2成立)、3枚のメダルが払い出されるとともに、BBは持越役として次回遊技に持ち越される(ボーナス内部当選(持越))。
単独BBは、低RT遊技状態(RT0)及び高RT遊技状態(RT1)において、抽選値「16」が規定され、16/65536の確率で当選する。また、ボーナス内部当選中(RT2)及びBB遊技状態において、抽選値「0」が規定され、ボーナス内部当選中(RT2)及びBB遊技状態では当選しない。
単独BBに当選した場合、押下位置正解となるタイミングで停止操作が行われた場合には、BBの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(BB成立)、メダルの払い出しはないが、次回遊技からBB遊技状態に移行する。一方、押下位置不正解となるタイミングで停止操作が行われた場合には、BBの図柄の組合せは有効ライン上に停止表示されず、BBは持越役として次回遊技に持ち越される(ボーナス内部当選(持越))。これは、BBが持越役として持ち越されている遊技においても同様である。なお、BBの図柄の組合せを構成する各図柄は、そのような停止制御が行われうるように、リール203L,203C,203Rの外周面に適宜配置される。
<第1仕様例に係るパチスロ遊技機のメイン制御処理>
次に、図48を参照して、第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bのメイン制御処理について説明する。なお、図48に示すメイン制御処理は、メインCPU231によって実行されるものである。
まず、メインCPU231は、パチスロ遊技機2bに電源が投入されると、電源投入時処理を実行する(S210)。この電源投入時処理では、電源断時にバックアップされたバックアップデータが正常であるか、設定値の変更(設定変更)が行われたか等が判断され、判断結果に応じた初期化処理が実行される。例えば、メインCPU231は、バックアップデータが正常であり、設定変更が行われていない場合には、パチスロ遊技機2bを電源断時の状態に復帰させる。また、バックアップデータが正常であり、設定変更が行われた場合には、設定変更時の処理として、全ての格納領域を初期化する。また、バックアップデータが正常でない場合には、新たに設定変更が行われるまで遊技の進行を待機(不能化)する。
なお、図示は省略するが、ステップS210において、メインCPU231は、主制御回路271から副制御回路272へ送信する初期化コマンドデータを生成し、生成した初期化コマンドデータをメインRAM233に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。すなわち、メインCPU231は、初期化コマンドを生成し、格納する処理を行う。初期化コマンドは、例えば、設定値変更の有無、及び設定値等の情報を、サブCPU281によって認識可能とするためのコマンドである。
ここで、通信データ格納領域に格納された初期化コマンドは、メインCPU231によって実行される図示しないタイマ割込処理(定期割込処理)において、サブCPU281に送信されることとなる。以下において説明する各種コマンドも同様である。もっとも、コマンド送信の態様はこれに限られるものではない。例えば、通信データ格納領域にデータが格納されたことを契機として割込処理を発生させ、格納されたコマンドデータをサブCPU281に送信するようにしてもよい。
次に、メインCPU231は、一遊技(1回の単位遊技)終了時の初期化処理を実行する(S211)。この初期化処理では、一遊技終了時に初期化するように予め指定された格納領域が初期化される。例えば、メインRAM233の内部当選役を示すデータを格納する領域や表示された図柄の組み合わせ(表示役)を示すデータを格納する領域等に格納されたデータをクリアする処理が実行される。
次に、メインCPU231は、メダル受付・スタートチェック処理を実行する(S212)。このメダル受付・スタートチェック処理では、遊技者により投入されたメダルを検出し、投入されたメダルが遊技を開始させることが可能となる枚数である場合、あるいは後述する自動投入要求があった場合に遊技者の開始操作の検出を可能にする。具体的には、メインCPU231は、スタートスイッチ206Sを開始操作の検出が可能な状態に制御する。そして、メインCPU231は、開始操作が行われた場合には、メダルの受け付けを禁止し、S213に処理を移す。
なお、図示は省略するが、ステップS212において、メインCPU231は、主制御回路271から副制御回路272へ送信するメダル投入コマンドデータを生成し、生成したメダル投入コマンドデータをメインRAM233に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。すなわち、メインCPU231は、メダル投入コマンドを生成し、格納する処理を行う。ここで、メダル投入コマンドは、例えば、メダル投入の有無、投入枚数の値、及びクレジット枚数の値等の情報を、サブCPU281によって認識可能とするためのコマンドである。
次に、メインCPU231は、必要な乱数値を抽出し、メインRAM233に割り当てられた乱数値格納領域に格納する(S213)。なお、本例では、少なくとも、後述する内部抽選処理において用いられる乱数値(抽選用乱数値)が、0〜65535の中から抽出されて格納される。
次に、メインCPU231は、内部抽選処理を実行する(S214−1)。この内部抽選処理では、遊技状態及び投入枚数に応じた内部抽選テーブルがセットされ、格納されている乱数値(抽選用乱数値)に対して、各当選番号に規定された抽選値を順次減算する処理が行われる。そして、減算結果が負の値となった場合には、負の値となったときの当選番号に対応する内部当選役が、今回の遊技における内部当選役として決定されることとなる。一方、全ての当選番号に規定された抽選値を減算しても減算結果が負の値とならなかった場合には、今回の遊技における内部当選役としてハズレが決定されることとなる。なお、BBが持ち越されている場合には、上述した処理結果として決定された内部当選役にBBを合成し、内部当選役として決定されることとなる。
次に、メインCPU231は、遊技開始時有利区間制御処理を実行する(S215−1)。この遊技開始時有利区間制御処理では、現在の遊技区間が有利区間であれば、有利区間中の遊技回数を計数し(一遊技につき「1」ずつ加算し)、計数結果が有利区間終了条件を成立させるものとなったとき(有利区間中の遊技回数が「1500」回となったとき)に、有利区間を終了させるための処理を行う。また、現在の遊技区間が通常区間であれば、決定された内部当選役に基づいて、有利区間開始条件(有利区間開始条件A又は有利区間開始条件B)が成立したか否かを判断し、有利区間開始条件が成立したと判断した場合には、次回遊技から(あるいは、待機区間を経過してから)有利区間を開始させるための処理を行う。
なお、図示は省略するが、ステップS215−1において、メインCPU231は、主制御回路271から副制御回路272へ送信するための演出状態コマンドを生成し、生成した演出状態コマンドデータをメインRAM233に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。すなわち、メインCPU231は、演出状態コマンドを生成し、格納する処理を行う。ここで、演出状態コマンドは、例えば、現在の遊技区間の種別、現在の遊技区間が有利区間である場合の有利区間中の遊技回数の計数結果、及び現在の遊技区間が有利区間である場合の決定された内部当選役に基づく指示情報等の情報を、サブCPU281によって認識可能とするためのコマンドである。
また、「指示情報」とは、内部当選役に応じて、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を、サブCPU281に認識させるための情報である。本例のパチスロ遊技機2bでは、遊技区間を通常区間又は有利区間とするかがメインCPU231の制御によって管理されるとともに、有利区間においていずれの停止操作の手順を報知するか否かがメインCPU231の制御によって管理されるようになっている。
したがって、メインCPU231は、現在の遊技区間が有利区間である場合には、指示情報を含む演出状態コマンドをサブCPU281に送信することで、サブCPU281側で、内部当選役に応じて押し順正解(図47参照)となる停止操作順序を認識可能とさせ、適切な停止操作の手順が報知される停止操作報知演出が例えば液晶表示装置205上での表示態様によって実行され得るようにする一方、現在の遊技区間が通常区間である場合には、指示情報を含まない演出状態コマンドをサブCPU281に送信することで、サブCPU281側で、内部当選役に応じて押し順正解(図47参照)となる停止操作順序を認識不能とさせ、上述した停止操作報知演出が実行され得ないようにしている。これにより、例えば副制御回路272側で何らかの不正行為が行われ、あるいは異常が発生した場合であっても、主制御回路271側で有利区間を適切に管理することを可能としている。
メインCPU231は、例えば、現在の遊技区間が有利区間であり、押し順リプレイ1又は押し順小役1に当選した場合、押し順正解(123)を示す指示情報として「1」を送信し、押し順リプレイ2又は押し順小役2に当選した場合、押し順正解(132)を示す指示情報として「2」を送信し、押し順リプレイ3又は押し順小役3に当選した場合、押し順正解(213)を示す指示情報として「3」を送信し、押し順リプレイ4又は押し順小役4に当選した場合、押し順正解(231)を示す指示情報として「4」を送信し、押し順リプレイ5又は押し順小役5に当選した場合、押し順正解(312)を示す指示情報として「5」を送信し、押し順リプレイ6又は押し順小役6に当選した場合、押し順正解(321)を示す指示情報として「6」を送信する。
なお、指示情報の態様は、上述したものに限られず、適宜設定することができる。すなわち、サブCPU281側で遊技者にとって有利な停止操作の手順がいずれの停止操作の手順であるかを認識可能な情報であればよい。また、指示情報の送信の態様も、上述したものに限られない。例えば、有利区間であれば、指示情報を含む演出状態コマンドを送信する一方、通常区間であれば、演出状態コマンドを送信しないようにすることも可能である。また、例えば、有利区間であれば、指示情報を含む演出状態コマンドを送信する一方、通常区間であれば、役の種類(すなわち、リプレイ役であるか、小役であるか、ボーナス役であるか)のみを認識させる当選種類情報を含む演出状態コマンドを送信することも可能である。
また、指示情報は、サブCPU281側に送信されるのみならず、メインCPU231の制御によって直接的に報知されるようにしてもよい。具体的には、例えば、7セグ表示213において、指示情報を表示する指示情報表示領域を構成し、上述した指示情報を遊技者に対してデジタル表示してもよい。また、指示情報表示領域は、7セグ表示器213とは別に、前面ドア202の任意の箇所に設けられるようにしてもよい。この場合、この指示情報表示領域は、別途指示情報表示器として構成される。また、この場合、指示情報表示器は、7セグを用いることなく、別の光源(例えば、LED等)が用いられるようにしてもよい。
次に、メインCPU231は、リール停止初期設定処理を実行する(S216)。このリール停止初期設定処理では、内部抽選処理の結果(内部当選役)に基づいて、上述したリール203L,203C,203Rの各種の停止制御情報がメインRAM233の該当領域に格納される。
次に、メインCPU231は、主制御回路271から副制御回路272へ送信するスタートコマンドデータを生成し、生成したスタートコマンドデータをメインRAM233に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S217)。すなわち、メインCPU231は、スタートコマンドを生成し、格納する処理を行う。スタートコマンドは、例えば、内部当選役の種別、遊技状態の種別、ロック実行の有無及びその内容、ボーナス遊技状態(例えば、第1仕様例ではBB遊技状態、後述の第2仕様例ではMB遊技状態)において払い出されたメダルの累積払出枚数、並びに有利区間において払い出されたメダルの累積払出枚数等の情報を、サブCPU281によって認識可能とするためのコマンドである。
次に、メインCPU231は、遊技開始時ロック実行処理を実行する(S218)。この遊技開始時ロック実行処理では、各種のロック実行条件が成立したことに基づいて、遊技者の遊技操作(例えば、停止操作)を予め定められた期間にわたって無効化する制御が実行される。
次に、メインCPU231は、ウェイト処理を実行する(S219)。このウェイト処理では、前回の遊技開始(前回の単位遊技の開始)から所定時間を経過しているか否かが判断され、所定時間を経過していないと判断された場合には、所定時間を経過するまで待機する待ち時間が消化される。このウェイト処理における所定時間、すなわちウェイト時間は、例えば、前回の単位遊技の開始から4.1秒に設定される。
次に、メインCPU231は、リール回転開始処理を実行する(S220)。このリール回転開始処理では、全てのリール203L,203C,203Rの回転開始を要求する処理を実行する。なお、リールの回転開始・回転維持・回転停止等の制御は、メインCPU231によって実行される図示しないタイマ割込処理において実行される。
このタイマ割込処理では、ステッピングモータ249L,249C,249Rの駆動が制御されることで、リール203L,203C,203Rの回転が開始され、リール203L,203C,203Rの回転が定速(例えば、80回転/1分間)に達するまで加速される。その後、リール203L,203C,203Rの回転が定速に達すると、この定速回転が維持される。なお、リール203L,203C,203Rの回転が定速に達し、上述したリールインデックスが検出されると、ストップボタン207L,207C,207Rへの停止操作が許可されるようになる。
なお、図示は省略するが、ステップS220において、メインCPU231は、主制御回路271から副制御回路272へ送信するリール回転開始コマンドデータを生成し、生成したリール回転開始コマンドデータをメインRAM233に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。すなわち、メインCPU231は、リール回転開始コマンドを生成し、格納する処理を行う。リール回転開始コマンドは、例えば、リール203L,203C,203Rの回転が開始されたことを、サブCPU281によって認識可能とするためのコマンドである。
次に、メインCPU231は、リール停止制御処理を実行する(S221)。このリール停止制御処理では、遊技状態、内部当選役、停止制御情報及び遊技者の停止操作に基づいて、リール203L,203C,203Rの停止制御が行われる。ここで、本例では、通常遊技状態及びBB遊技状態(第1仕様例)において、全てのリール203L,203C,203Rにつき最大滑り駒数図柄4個分の範囲内で停止制御が行われ、MB遊技状態(第2仕様例)において、リール203L,203C,203Rのうちの少なくとも1つ以上のリールにつき最大滑り駒数図1個分の範囲内で停止制御が行われるようになっている。
なお、図示は省略するが、ステップS221において、メインCPU231は、主制御回路271から副制御回路272へ送信するリール停止コマンドデータを生成し、生成したリール停止コマンドデータをメインRAM233に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。すなわち、メインCPU231は、リール停止コマンドを生成し、格納する処理を行う。リール停止コマンドは、停止されるリールの種別、停止開始位置(すなわち、ストップボタンが操作された際の図柄位置)及び滑り駒数又は停止予定位置(すなわち、実際にリールが停止する予定の図柄位置)等の情報を、サブCPU281によって認識可能とするためのコマンドである。
次に、メインCPU231は、入賞検索処理を実行する(S222)。この入賞検索処理では、全てのリール203L,203C,203Rが停止した後に、有効ライン上に表示された図柄の組合せ(表示役)が予め定められた入賞等に係る図柄の組合せであるか否かが判断される。
なお、図示は省略するが、ステップS222において、メインCPU231は、主制御回路271から副制御回路272へ送信する入賞作動コマンドデータを生成し、生成した入賞作動コマンドデータをメインRAM233に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。すなわち、メインCPU231は、入賞作動コマンドを生成し、格納する処理を行う。入賞作動コマンドは、例えば、表示役の種別及び払出枚数(あるいは、リプレイやボーナスの作動)等の情報を、サブCPU281によって認識可能とするためのコマンドである。
次に、メインCPU231は、入賞検索処理の結果、小役の図柄の組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合には、その小役の種類に応じた枚数のメダルの払い出しを行うメダル払出処理を実行する(S223)。このメダル払出処理では、払出枚数に基づいて、ホッパー240の駆動によるメダルの払い出しやクレジット枚数の加算処理が行われる。
次に、メインCPU231は、RT遊技状態更新処理を実行する(S224−1)。このRT遊技状態更新処理では、予め定められたRT遊技状態の移行契機が成立したことに基づいて、RT遊技状態を更新する処理を実行する。
第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bにおいては、RT遊技状態が低RT遊技状態(RT0)である場合に、上昇リプレイが成立した場合には高RT遊技状態(RT1)に移行させ、BBに当選した場合にはボーナス内部当選中(RT2)に移行させる。また、RT遊技状態が高RT遊技状態(RT1)である場合に、下降リプレイ又は下降図柄が成立した場合には低RT遊技状態(RT0)に移行させ、BBに当選した場合にはボーナス内部当選中(RT2)に移行させる。また、BB遊技状態が終了した場合には低RT遊技状態(RT0)に移行させる。
次に、メインCPU231は、ボーナス終了チェック処理を実行する(S225−1)。このボーナス終了チェック処理では、BB遊技状態において規定された終了条件(本例では、「240」枚を超える払出があったこと)が満たされた場合に、BB遊技状態を終了させる。
なお、図示は省略するが、ステップS225−1において、BB遊技状態を終了させる場合、メインCPU231は、主制御回路271から副制御回路272へ送信するボーナス終了コマンドデータを生成し、生成したボーナス終了コマンドデータをメインRAM233に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。すなわち、メインCPU231は、ボーナス終了コマンドを生成し、格納する処理を行う。ボーナス終了コマンドは、例えば、BB遊技状態が終了したこと等の情報を、サブCPU281によって認識可能とするためのコマンドである。
次に、メインCPU231は、ボーナス作動チェック処理を実行する(S226−1)。このボーナス作動チェック処理では、通常遊技状態(ボーナス内部当選中(RT2))においてBB遊技状態の開始条件(BB成立)が満たされた場合に、BB遊技状態を開始させる。また、再遊技の作動条件(通常リプレイ、上昇リプレイ及び下降リプレイ成立)が満たされた場合に、次回遊技において再遊技を作動させる自動投入要求を行う。
なお、図示は省略するが、ステップS226−1において、BB遊技状態を開始させる場合、メインCPU231は、主制御回路271から副制御回路272へ送信するボーナス開始コマンドデータを生成し、生成したボーナス開始コマンドデータをメインRAM233に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。すなわち、メインCPU231は、ボーナス開始コマンドを生成し、格納する処理を行う。ボーナス開始コマンドは、例えば、開始したボーナスの種別(第1仕様例においては1種類)やBB遊技状態が開始したこと等の情報を、サブCPU281によって認識可能とするためのコマンドである。
次に、メインCPU231は、遊技終了時有利区間制御処理を実行する(S227−1)。この遊技終了時有利区間制御処理では、例えば、次回遊技から有利区間を開始させる場合には、上述した区間表示領域(区間表示器)を点灯させる制御を行い、今回遊技で有利区間を終了させる場合には、上述した区間表示領域(区間表示器)を消灯させる制御を行う。なお、上述したように、区間表示領域(区間表示器)の点消灯を行うタイミングは当該タイミングに限られず、適宜設定することができる。
次に、メインCPU231は、遊技終了時ロック実行処理を実行する(S228)。この遊技終了時ロック実行処理では、各種のロック実行条件が成立したことに基づいて、遊技者の遊技操作(例えば、投入操作や開始操作)を予め定められた期間にわたって無効化する制御が実行される。メインCPU231は、ステップS228の処理を実行した後、ステップS211の処理に戻る。
[第1乃至第9実施形態に係る遊技用表示装置(遊技用装置)が接続される遊技機の第2仕様例]
次に、上述した第1乃至第9実施形態に係る遊技用表示装置(遊技用装置)が接続される遊技機の第2仕様例について、図49〜図51を用いて説明する。なお、本例においても、遊技機としてパチスロ遊技機2bを例に挙げて説明している。また、本例において第1仕様例と同様の内容については、その説明を省略する。
図49は、第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bの遊技状態の遷移を示す図であり、図50は、第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bの内部当選役の構成を示す図であり、図51は、第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bのメイン制御処理を示す図である。
<第2仕様例に係るパチスロ遊技機の遊技状態の遷移>
まず、図49を参照して、第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bの遊技状態の遷移について説明する。図49に示すように、第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bにおいては、遊技者が遊技を行う状態として、遊技者にとって相対的に有利となる遊技区間である第1有利区間及び第2有利区間と、当該第1有利区間及び第2有利区間よりも遊技者にとって相対的に不利となる遊技区間である通常区間とを備える。
第1有利区間及び第2有利区間は、第1仕様例と同様、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知され得るという意味で相対的に有利な遊技区間となっており、通常区間は、第2仕様例と同様、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知され得ないという意味で相対的に不利な遊技区間となっている。
また、図46に示すように、第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bにおいては、遊技状態として、遊技者にとって相対的に有利となるMB遊技状態(特定遊技状態)と、遊技者にとって相対的に不利となる通常遊技状態とを備える。また、MB遊技状態は、後述のMB1が成立したことに基づいて移行するMB1遊技状態(第1の特定遊技状態)と、後述のMB2が成立したことに基づいて移行するMB2遊技状態(第2の特定遊技状態)とを含む。
また、通常遊技状態は、リプレイ役の当選確率が最も低い低RT遊技状態(RT0)と、リプレイ役の当選確率が最も高い高RT遊技状態(RT2)と、リプレイ役の当選確率が、低RT遊技状態(RT0)よりも高く、高RT遊技状態(RT2)よりも低い中RT遊技状態(RT1)とを含む。通常遊技状態のうちで対比すれば、高RT遊技状態(RT2)が遊技者にとって最も有利であり、次に、中RT遊技状態(RT1)が遊技者にとって有利であり、低RT遊技状態(RT0)が遊技者にとって最も不利である。なお、第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bにおいては、高RT遊技状態(RT2)が、上述した特定のRT遊技状態となる。
MB遊技状態(特定遊技状態)は、遊技者に対してメダルが払い出されることとなるメダル払出役(本例では、小役)の当選確率が通常遊技状態よりも高いという意味で相対的に有利な遊技状態となっており(図50参照)、通常遊技状態は、このメダル払出役(本例では、小役)の当選確率がMB遊技状態(特定遊技状態)よりも低いという意味で相対的に不利な遊技状態となっている(図50参照)。
もっとも、MB遊技状態(特定遊技状態)では、上述のとおり、リール203L,203C,203Rのうちの少なくとも1つ以上のリールおいて、最大滑り駒数の範囲が図柄4個分から図柄1個分に減少する。それゆえ、遊技者の停止操作が適切なタイミングとなりうる(押下位置正解となりうる)タイミングも減少するため、遊技者の停止操作の技量に応じて、得られる利益の変動幅が大きくなる。
(通常区間における遷移)
遊技者は、通常、通常区間における通常遊技状態において遊技を開始する。より具体的には、低RT遊技状態(RT0)から遊技を開始する。上述したように、通常区間においては、遊技者にとって有利な停止操作の手順は報知されないため、低RT遊技状態(RT0)から中RT遊技状態(RT1)や高RT遊技状態(RT2)に移行する確率は低いが、後述の第1押し順リプレイや第2押し順リプレイの当選時に偶発的に押し順正解となって後述の上昇リプレイ1や上昇リプレイ2が成立した場合には、低RT遊技状態(RT0)から中RT遊技状態(RT1)や高RT遊技状態(RT2)に移行する。もっとも、偶発的に押し順正解し続けることは困難であり、後述の第1押し順リプレイや第2押し順リプレイの当選時に押し順不正解となって後述の下降リプレイ1や下降リプレイ2が成立し、あるいは、押し順小役当選時に押し順不正解であり、かつ押下位置不正解となって後述の下降図柄が成立した場合には、中RT遊技状態(RT1)や高RT遊技状態(RT2)から低RT遊技状態(RT0)に移行する。
また、通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0)、中RT遊技状態(RT1)、及び高RT遊技状態(RT2))において、後述のMB1(第1の特定役)又はMB2(第2の特定役)に当選し(MB1当選又はMB2当選)、当選したMBの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示すると(MB1成立又はMB2成立)、通常遊技状態からMB1遊技状態(第1の特定遊技状態)又はMB2遊技状態(第2の特定遊技状態)に移行する。ここで、本例において、MB1及びMB2は、当選した遊技において必ず成立する(すなわち、当選した遊技において停止操作の態様にかかわらず対応する図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されうる)ように構成されている。もっとも、第1仕様例におけるBBと同様に、適切な停止操作が行われなかった場合には成立せず、「持越役」として持ち越されるようにしてもよい。
また、MB遊技状態(特定遊技状態)において、予め定められたメダルの払出枚数を超える枚数のメダルが払い出された場合、MB遊技状態が終了し(MB1終了又はMB2終了)、MB遊技状態から通常遊技状態(より詳細には、MB遊技状態に移行する前のRT遊技状態)に移行する。本例において、当該予め定められたメダルの払出枚数は、「9」枚に設定されている。
また、通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0)、中RT遊技状態(RT1)、及び高RT遊技状態(RT2))において、後述のMB1(第1の特定役)に当選した場合、第1の有利区間開始条件が成立し(有利区間開始条件A成立)、次回の単位遊技開始までの任意のタイミングで区間表示領域(区間表示器)が点灯して有利区間に移行することが報知されるとともに、次回の単位遊技から第1有利区間のMB1遊技状態に移行する。
また、通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0)、中RT遊技状態(RT1)、及び高RT遊技状態(RT2))において、後述の特別小役が当選した場合、第2の有利区間開始条件が成立し(有利区間開始条件B成立)、次回の単位遊技開始までの任意のタイミングで区間表示領域(区間表示器)が点灯して有利区間に移行することが報知されるとともに、次回の単位遊技から第2有利区間の通常遊技状態に移行する。
(第1有利区間における遷移)
第1有利区間は、有利区間のMB1遊技状態(第1の特定遊技状態)で構成される。第1有利区間は、MB1遊技状態が終了するとき(MB1終了)に終了する(有利区間終了条件A成立)。すなわち、MB1遊技状態においてのみ、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される有利区間となっている。
ここで、MB1遊技状態(MB2遊技状態も同様)においては、後述のMB中小役が必ず内部当選役として決定されるようになっているとともに、リプレイ役については、通常遊技状態における当選確率がそのまま引き継がれて抽選が行われ、MB中小役とともに内部当選役として決定されうるようになっている(図50参照)。そして、MB1遊技状態の1回目の遊技において、MB中小役が押し順リプレイ(後述の第1押し順リプレイ1〜6、及び第2押し順リプレイ1〜6)と重複して当選した場合、遊技者が適切な停止操作を行えば、後述の特定小役を成立させて9枚のメダルを払い出すことができる結果、(MB1遊技状態が1回目の遊技では終了しないため)MB1遊技状態を2回目の遊技まで延長させることができるとともに、MB遊技状態の2回目の遊技において、さらに、遊技者が適切な停止操作を行えば、後述のMB中小役を成立させて10枚のメダルを払い出すことができ、最も多くのメダルの払い出しを受けることができるようになっている(図50参照)。
第1有利区間では、MB1遊技状態において最も多くのメダルの払い出しを受けることができるように、遊技者にとって有利な停止操作の手順が第1有利区間の終了まで(すなわち、MB1遊技状態の終了まで)報知される。例えば、MB1遊技状態の1回目の遊技では、後述の特定小役を成立させるための停止操作の手順(すなわち、押し順正解かつ押下位置正解となる停止操作の手順)が報知され、MB1遊技状態の2回目の遊技では、後述のMB中小役を成立させるための停止操作の手順(すなわち、押下位置正解となる停止操作の手順、あるいは押し順不正解かつ押下位置正解となる停止操作の手順)が報知される。もっとも、例えば、MB1遊技状態の1回目の遊技で、後述の特定小役もMB中小役も成立しなかった場合(すなわち、押下位置不正解で取りこぼしが発生した場合)には、MB1遊技状態の2回目の遊技で、後述の特定小役を成立させるための停止操作の手順が報知される。すなわち、第1有利区間においては、(押し順リプレイに当選したことを前提として)最初にメダルの払い出しを受けうる遊技においては後述の特定小役を成立させるための停止操作の手順が報知され、次にメダルの払い出しを受けうる遊技においては後述のMB中小役を成立させるための停止操作の手順が報知される。
なお、MB1遊技状態の1回目の遊技において、MB中小役が単独で当選した場合、あるいは押し順リプレイ以外のリプレイ役(例えば、通常リプレイ)と重複して当選した場合には、どのように停止操作を行ったとしても後述の特定小役は成立しないため、この場合には、後述のMB中小役を成立させるための停止操作の手順(すなわち、押下位置正解となる停止操作の手順)が報知される。
(第2有利区間における遷移)
第2有利区間は、有利区間の通常遊技状態とMB遊技状態(特定遊技状態)とで構成される。第2有利区間は、当該第2有利区間が通常遊技状態であるかMB遊技状態(特定遊技状態)であるかにかかわらず、第2有利区間が開始してから予め定められた遊技回数(遊技期間)の遊技が行われたときに終了する(有利区間終了条件B成立)。本例において第2有利区間は、「50」回の遊技が行われたときに終了するようになっている。もっとも、本例においてこの遊技期間は、第2有利区間に移行するときに最初に付与される初期遊技期間であり、第2有利区間において、所定の延長条件を満たした場合には、その遊技期間が延長される(すなわち、第2有利区間が継続する遊技回数が上乗せされる)ようになっている。
例えば、第2有利区間において、後述の特定小役やMB1が内部当選役として決定された場合であって、所定の上乗せ抽選が行われてその抽選結果が第2有利区間の遊技期間を延長するものであった場合に、抽選結果にしたがって第2有利区間の遊技期間が延長される。なお、第2有利区間において、後述の特定小役やMB1が内部当選役として決定された場合には、所定の上乗せ抽選を介することなく第2有利区間の遊技期間が延長されるものとしてもよい。
なお、本例では、第2有利区間において後述するMB1が内部当選役として決定された場合、第1有利区間に移行させずに第2有利区間を継続させることとしている。これは、第1有利区間よりも第2有利区間のほうが遊技期間が長いためである。すなわち、第2有利区間は、より詳細には、有利区間の通常遊技状態とMB1遊技状態(第1の特定遊技状態)とMB2遊技状態(第2の特定遊技状態)とで構成される。もっとも、第2有利区間において後述するMB1が内部当選役として決定された場合、第2有利区間を終了させて第1有利区間に移行させる(すなわち、有利区間を上書きする)ようにしてもよい(図49中、一点鎖線の矢印参照)。このようにすると、後述するMB1が内部当選役として決定されるタイミングに応じて、有利さの度合いが異なることになるため、遊技性をより多様化することができる。このように、本例においては、第2有利区間を、有利区間の通常遊技状態とMB2遊技状態(第2の特定遊技状態)とで構成することもできる。
通常区間の低RT遊技状態(RT0)から有利区間開始条件Bが成立して第2有利区間に移行した場合、第2有利区間の低RT遊技状態(RT0)に移行し、また、通常区間の中RT遊技状態(RT1)から有利区間開始条件Bが成立して第2有利区間に移行した場合、第2有利区間の中RT遊技状態(RT1)に移行し、また、通常区間の高RT遊技状態(RT2)から有利区間開始条件Bが成立して第2有利区間に移行した場合、第2有利区間の高RT遊技状態(RT2)に移行する。ここで、上述したように、第2有利区間においては、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知されるため、その報知にしたがって停止操作を行う限り、押し順リプレイ当選時には、押し順正解となって後述の上昇リプレイ1や上昇リプレイ2が成立し、低RT遊技状態(RT0)である場合には、低RT遊技状態(RT0)から中RT遊技状態(RT1)に移行し、中RT遊技状態(RT1)である場合には、中RT遊技状態(RT1)から高RT遊技状態(RT2)に移行する。また、高RT遊技状態(RT2)である場合には、高RT遊技状態(RT2)が維持される。
また、押し順小役当選時には、押し順正解となって後述の特定小役が成立し、遊技者に対して最も多くのメダルが払い出されることとなる。また、有利区間のMB遊技状態(MB1及びMB2遊技状態)では、上述したように、当該MB遊技状態において最も多くのメダルの払い出しを受けることができることとなる。
なお、本例において第2有利区間は、有利区間開始条件Bが成立したときに開始し、遊技期間が延長された場合には延長された遊技期間が終了するまで、あるいは遊技期間が延長されない場合には初期遊技期間である遊技回数(50回)が終了するまで(すなわち、有利区間終了条件Bが成立するまで)継続するようにしているが、有利区間終了条件はこれに限られるものではない。例えば、上述したように、遊技期間を差枚数や報知回数によって管理するものとしてもよい。また、第2有利区間の遊技期間が延長された場合であっても、第2有利区間の遊技期間が予め定められた上限(例えば、1500回の遊技)に達した場合には、射幸性の抑制の観点から第2有利区間を強制的に終了させて通常遊技状態に移行させるようにしてもよい。
また、本例においてMB遊技状態(特定遊技状態)中は、後述するように、押し順リプレイに当選した場合、押し順正解かつ押下位置正解であれば特定小役が成立し、押し順不正解かつ押下位置正解であればMB中小役が成立し、押下位置不正解であれば取りこぼしが発生するようにしているが、MB遊技状態(特定遊技状態)における停止制御の態様はこれに限られるものではない。例えば、押し順リプレイに当選した場合、押下位置にかかわらず(すなわち、停止操作のタイミングにかかわらず)、押し順正解であれば特定小役が成立し、押し順不正解であればMB中小役が成立するようにしてもよい。また、例えば、押し順リプレイに当選した場合、押し順にかかわらず(すなわち、押し順不問とし)、押下位置正解であれば特定小役が成立し、押下位置不正解であればMB中小役が成立するようにしてもよい。
また、例えば、MB遊技状態(特定遊技状態)中は、押し順リプレイに当選したか否かにかかわらず(すなわち、MB中小役と重複して当選する内部当選役の有無や種類にかかわらず)、押し順正解かつ押下位置正解であれば特定小役が成立し、押し順不正解かつ押下位置正解であればMB中小役が成立し、押下位置不正解であれば取りこぼしが発生するようにしてもよい。また、この場合も、押下位置にかかわらず(すなわち、停止操作のタイミングにかかわらず)、押し順正解であれば特定小役が成立し、押し順不正解であればMB中小役が成立するようにしてもよいし、押し順にかかわらず(すなわち、押し順不問とし)、押下位置正解であれば特定小役が成立し、押下位置不正解であればMB中小役が成立するようにしてもよい。
<第2仕様例に係るパチスロ遊技機の内部当選役の構成>
次に、図50を参照して、第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bの内部当選役の構成について説明する。なお、図50は、後述する内部抽選処理(図51のS214−2参照)において、内部当選役を決定するために用いられる内部抽選テーブルを示すものである。
図50に示すように、第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bは、内部当選役として、通常リプレイ、第1押し順リプレイ1〜6、第2押し順リプレイ1〜6、通常小役、押し順小役1〜6、特別小役、MB中小役、MB1、及びMB2を備える。なお、図50は、第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bおいて、特定の設定値(例えば、設定値「1」)が設定され、通常遊技状態及びMB遊技状態において「3」枚のメダルが投入されたときに参照される内部抽選テーブルを示している。
通常リプレイは、低RT遊技状態(RT0)及び中RT遊技状態(RT1)において、抽選値「4490」が規定され、4490/65536の確率で当選する。また、高RT遊技状態(RT2)において、抽選値「35977」が規定され、35977/65536の確率で当選する。なお、当該抽選値は、設定値に応じて変動する。具体的には、後述する通常小役の抽選値が、設定値が高くなるほど増加する(数値が大きくなる)のにしたがって、減少する(数値が小さくなる)。また、MB遊技状態においては、移行前のRT遊技状態における抽選値が引き継がれて抽選が行われる。以下に示す、第1押し順リプレイ1〜6、及び第2押し順リプレイ1〜6についても同様である。もっとも、MB遊技状態においてはリプレイ役が成立することはない。すなわち、MB遊技状態おいてリプレイ役及び小役が重複して当選している場合、リプレイ役よりも小役のほうが優先的に停止表示されるように停止制御が行われる。なお、押し順や押下位置などに応じてリプレイ役が停止表示されうるように停止制御が行われるようにしてもよいし、特定のリプレイ役(例えば、通常リプレイ)については、小役よりも当該リプレイ役のほうが優先的に停止表示されるように停止制御が行われるようにしてもよい。
通常リプレイに当選した場合、MB遊技状態以外の遊技状態では、押し順、押下位置(すなわち、遊技者が停止操作を行ったタイミング)にかかわらず(押し順、押下位置不問)、通常リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(通常リプレイ成立)。なお、通常リプレイの図柄の組合せを構成する各図柄は、そのような停止制御が行われうるように、リール203L,203C,203Rの外周面に適宜配置される。
第1押し順リプレイ1〜6は、それぞれ、低RT遊技状態(RT0)において、抽選値「748」が規定され、748/65536の確率で当選する。また、中RT遊技状態(RT1)及び高RT遊技状態(RT2)において、抽選値「0」が規定され、中RT遊技状態(RT1)及び高RT遊技状態(RT2)では当選しない。
第1押し順リプレイ1に当選した場合、押し順正解(123)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)上昇リプレイ1の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(上昇リプレイ1成立)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降リプレイ成立)。
第1押し順リプレイ2に当選した場合、押し順正解(132)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)上昇リプレイ1の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(上昇リプレイ1成立)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降リプレイ成立)。
第1押し順リプレイ3に当選した場合、押し順正解(213)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)上昇リプレイ1の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(上昇リプレイ1成立)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降リプレイ成立)。
第1押し順リプレイ4に当選した場合、押し順正解(231)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)上昇リプレイ1の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(上昇リプレイ1成立)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降リプレイ成立)。
第1押し順リプレイ5に当選した場合、押し順正解(312)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)上昇リプレイ1の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(上昇リプレイ1成立)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降リプレイ成立)。
第1押し順リプレイ6に当選した場合、押し順正解(321)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)上昇リプレイ1の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(上昇リプレイ1成立)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降リプレイ成立)。
このように、第1押し順リプレイ1〜6のいずれかに当選した場合、押し順正解となる押し順で停止操作が行われた場合には、上昇リプレイ1の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されることで、低RT遊技状態(RT0)から中RT遊技状態(RT1)に移行(上昇)する。一方、押し順不正解となる押し順で停止操作が行われた場合には、下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されることで、低RT遊技状態(RT0)が維持される。なお、上昇リプレイ1及び下降リプレイの図柄の組合せを構成する各図柄は、そのような停止制御が行われうるように、リール203L,203C,203Rの外周面に適宜配置される。
第2押し順リプレイ1〜6は、それぞれ、中RT遊技状態(RT1)及び高RT遊技状態(RT2)において、抽選値「3567」が規定され、3567/65536の確率で当選する。また、低RT遊技状態(RT0)において、抽選値「0」が規定され、低RT遊技状態(RT0)では当選しない。
第2押し順リプレイ1に当選した場合、押し順正解(123)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)上昇リプレイ2の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(上昇リプレイ2成立)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降リプレイ成立)。
第2押し順リプレイ2に当選した場合、押し順正解(132)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)上昇リプレイ2の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(上昇リプレイ2成立)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降リプレイ成立)。
第2押し順リプレイ3に当選した場合、押し順正解(213)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)上昇リプレイ2の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(上昇リプレイ2成立)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降リプレイ成立)。
第2押し順リプレイ4に当選した場合、押し順正解(231)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)上昇リプレイ2の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(上昇リプレイ2成立)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降リプレイ成立)。
第2押し順リプレイ5に当選した場合、押し順正解(312)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)上昇リプレイ2の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(上昇リプレイ2成立)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降リプレイ成立)。
第2押し順リプレイ6に当選した場合、押し順正解(321)で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)上昇リプレイ2の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(上昇リプレイ2成立)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、(押下位置不問で)下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(下降リプレイ成立)。
このように、第2押し順リプレイ1〜6のいずれかに当選した場合、押し順正解となる押し順で停止操作が行われた場合には、上昇リプレイ2の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されることで、中RT遊技状態(RT1)から高RT遊技状態(RT2)に移行(上昇)し、高RT遊技状態(RT2)であれば高RT遊技状態(RT2)が維持される。一方、押し順不正解となる押し順で停止操作が行われた場合には、下降リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されることで、中RT遊技状態(RT1)及び高RT遊技状態(RT2)から低RT遊技状態(RT0)に移行(下降)する。なお、上昇リプレイ2及び下降リプレイの図柄の組合せを構成する各図柄は、そのような停止制御が行われうるように、リール203L,203C,203Rの外周面に適宜配置される。
通常小役は、通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0)、中RT遊技状態(RT1)、及び高RT遊技状態(RT2))において、抽選値「1284」が規定され、1284/65536の確率で当選する。なお、当該抽選値は、設定値に応じて変動する。具体的には、設定値が高くなるのにしたがって抽選値が大きくなる(例えば、設定値が1加算されるごとに抽選値が「4」加算される)ように規定される。また、MB遊技状態において、抽選値「0」が規定され、MB遊技状態では当選しない。もっとも、後述のMB中小役は、規定される全ての小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されることが許可される内部当選役であることから、その意味において、MB遊技状態においても当選するともいいうる。押し順小役1〜6やその他小役についても同様である。
なお、第2仕様例における通常小役及び押し順小役1〜6の抽選値や停止制御の態様については、基本的に第1仕様例におけるものと同様であるため(図47及び図50参照)、ここではその説明を省略する。
特別小役は、通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0)、中RT遊技状態(RT1)、及び高RT遊技状態(RT2))において、抽選値「32」が規定され、32/65536の確率で当選する。
特別小役に当選した場合、押し順、押下位置にかかわらず(押し順、押下位置不問)、特別小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特別小役成立)、3枚のメダルが払い出される。なお、特別小役の図柄の組合せを構成する各図柄は、そのような停止制御が行われうるように、リール203L,203C,203Rの外周面に適宜配置される。また、上述したように、通常区間において特別小役に当選すると、有利区間開始条件(有利区間開始条件B)が成立し、第2有利区間に移行することとなる。
MB中小役は、MB遊技状態(MB1遊技状態及びMB2遊技状態)において、抽選値「65536」が規定され、65536/65536の確率で当選する。すなわち、MB遊技状態において必ず当選するようになっている。なお、本例では、MB遊技状態において、規定される全ての小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されることが許可されるように、当該MB中小役という内部当選役を設けることとしているが、MB遊技状態における内部当選役の決定の手法はこれに限られるものではない。例えば、後述する内部抽選処理(図51のS214−2参照)において、現在の通常遊技状態(RT0〜RT2のいずれか)に応じた内部抽選テーブルを参照して内部当選役を決定し、その前後において、規定される全ての小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されることを許可する処理を実行するようにしてもよい。この場合、当該MB中小役という内部当選役やMB遊技状態で用いられる内部抽選テーブルを別途規定する必要がなくなるため、メインROM232の空き容量を確保することができる。
MB中小役に当選した場合であって、第1押し順リプレイ1又は第2押し順リプレイ1も重複して当選した場合、押し順正解(123)で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、特定小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特定小役成立)、9枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、ハズレとなる図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(取りこぼし)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、MB中小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(MB中小役成立)、10枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、ハズレとなる図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(取りこぼし)。
MB中小役に当選した場合であって、第1押し順リプレイ2又は第2押し順リプレイ2も重複して当選した場合、押し順正解(132)で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、特定小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特定小役成立)、9枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、ハズレとなる図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(取りこぼし)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、MB中小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(MB中小役成立)、10枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、ハズレとなる図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(取りこぼし)。
MB中小役に当選した場合であって、第1押し順リプレイ3又は第2押し順リプレイ3も重複して当選した場合、押し順正解(213)で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、特定小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特定小役成立)、9枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、ハズレとなる図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(取りこぼし)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、MB中小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(MB中小役成立)、10枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、ハズレとなる図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(取りこぼし)。
MB中小役に当選した場合であって、第1押し順リプレイ4又は第2押し順リプレイ4も重複して当選した場合、押し順正解(231)で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、特定小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特定小役成立)、9枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、ハズレとなる図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(取りこぼし)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、MB中小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(MB中小役成立)、10枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、ハズレとなる図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(取りこぼし)。
MB中小役に当選した場合であって、第1押し順リプレイ5又は第2押し順リプレイ5も重複して当選した場合、押し順正解(312)で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、特定小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特定小役成立)、9枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、ハズレとなる図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(取りこぼし)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、MB中小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(MB中小役成立)、10枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、ハズレとなる図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(取りこぼし)。
MB中小役に当選した場合であって、第1押し順リプレイ6又は第2押し順リプレイ6も重複して当選した場合、押し順正解(321)で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、特定小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(特定小役成立)、9枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、ハズレとなる図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(取りこぼし)。一方、押し順不正解で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、MB中小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(MB中小役成立)、10枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、ハズレとなる図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(取りこぼし)。
MB中小役に当選した場合であって、他の役が重複して当選しない場合(単独当選時)、あるいは、押し順リプレイ(第1押し順リプレイ1〜6、及び第2押し順リプレイ1〜6)以外のリプレイ役(例えば、通常リプレイ)が重複して当選した場合、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば(押下位置正解)、MB中小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(MB中小役成立)、10枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ(押下位置不正解)、ハズレとなる図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される(取りこぼし)。
このように、MB中小役と押し順リプレイ(第1押し順リプレイ1〜6、及び第2押し順リプレイ1〜6)のいずれかが重複して当選した場合、押し順正解となる押し順、かつ押下位置正解となるタイミングで停止操作が行われた場合には、特定小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されることで、9枚のメダルが払い出され、例えば、MB遊技状態中の1回目の遊技であれば、MB遊技状態を2回目の遊技に継続させることができる。一方、押し順不正解となる押し順で停止操作が行われたが、押下位置正解となるタイミングで停止操作が行われた場合には、MB中小役の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されることで、10枚のメダルが払い出され、例えば、MB遊技状態中の1回目の遊技であれば、MB遊技状態を2回目の遊技に継続させることができない。また、押し順にかかわらず、押下位置不正解となるタイミングで停止操作が行われた場合には、取りこぼしが発生することとなる。なお、特定小役及びMB中小役の図柄の組合せを構成する各図柄は、そのような停止制御が行われうるように、リール203L,203C,203Rの外周面に適宜配置される。
また、押し順小役に係る特定小役の図柄の組合せと、MB中小役に係る特定小役の図柄の組合せとは、同じ図柄の組合せであって、最大滑り駒数が図柄4個分であるときには、停止操作のタイミングにかかわらず成立するものであるが、最大滑り駒数が図柄1個分となったときには、停止操作のタイミングが適切なタイミングであるときにのみ成立するように配置された図柄から構成される図柄の組合せとして規定されるものであってもよいし、異なる図柄の組合せとして規定されるものであってもよい。
MB1は、通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0)、中RT遊技状態(RT1)、及び高RT遊技状態(RT2))において、抽選値「64」が規定され、64/65536の確率で当選する。また、MB遊技状態(MB1遊技状態及びMB2遊技状態)において、抽選値「0」が規定され、MB遊技状態では当選しない。
MB1に当選した場合、押し順、押下位置にかかわらず(押し順、押下位置不問)、MB1の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(MB1成立)、メダルの払い出しはないが、次回遊技からMB1遊技状態に移行する。また、上述したように、通常区間においてMB1に当選すると、有利区間開始条件(有利区間開始条件A)が成立し、次回遊技から第1有利区間に移行することとなる。
MB2は、通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0)、中RT遊技状態(RT1)、及び高RT遊技状態(RT2))において、抽選値「777」が規定され、777/65536の確率で当選する。また、MB遊技状態(MB1遊技状態及びMB2遊技状態)において、抽選値「0」が規定され、MB遊技状態では当選しない。
MB2に当選した場合、押し順、押下位置にかかわらず(押し順、押下位置不問)、MB2の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され(MB2成立)、メダルの払い出しはないが、次回遊技からMB2遊技状態に移行する。なお、MB1の図柄の組合せ及びMB2の図柄の組合せを構成する各図柄は、そのような停止制御が行われうるように、リール203L,203C,203Rの外周面に適宜配置される。
<第2仕様例に係るパチスロ遊技機のメイン制御処理>
次に、図51を参照して、第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bのメイン制御処理について説明する。なお、図51に示すメイン制御処理は、第1仕様例におけるものと同様にメインCPU231によって実行されるものである。また、第1仕様例におけるものと同様の処理が実行される処理については、その説明を省略している。
まず、メインCPU231は、第1仕様例と同様、電源投入時処理を実行する(S210)。次に、メインCPU231は、第1仕様例と同様、一遊技(1回の単位遊技)終了時の初期化処理を実行する(S211)。次に、メインCPU231は、第1仕様例と同様、メダル受付・スタートチェック処理を実行する(S212)。次に、メインCPU231は、必要な乱数値を抽出し、メインRAM233に割り当てられた乱数値格納領域に格納する(S213)。
次に、メインCPU231は、第1仕様例と同様、内部抽選処理を実行する(S214−2)。なお、上述したように、MB遊技状態では、MB遊技状態用の内部抽選テーブル(図50中、MB遊技状態の列参照)に基づいて内部当選役を決定するようにしてもよいし、通常遊技状態用の内部抽選テーブル(図50中、一般遊技状態の各列参照)に基づいて内部当選役を決定し、その前後において、規定される全ての小役(例えば、通常小役、特定小役、特殊小役、特別小役及びMB中小役)の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示させることを許可する(すなわち、内部当選役として決定する)処理を行うようにしてもよい。また、MB1及びMB2を持越役として構成する場合であって、通常遊技状態においてMB1又はMB2が持ち越されている場合には、上述した処理結果として決定された内部当選役にMB1又はMB2を合成し、内部当選役として決定されるようにすればよい。
次に、メインCPU231は、第1仕様例と同様、遊技開始時有利区間制御処理を実行する(S215−2)。この遊技開始時有利区間制御処理では、現在の遊技区間が第1有利区間であれば、MB1遊技状態の終了まで第1有利区間を継続させるための処理を行う。また、現在の遊技区間が第2有利区間であれば、第2有利区間中の遊技回数を計数し(一遊技につき「1」ずつ加算し)、計数結果が有利区間終了条件を成立させるものとなったとき(第2有利区間が延長されていない場合には遊技回数が「50」回となったとき、第2有利区間が延長されている場合にはその延長された分の遊技回数を消化したとき)に、有利区間を終了させるための処理を行う。また、現在の遊技区間が第2有利区間であって、上述した所定の延長条件が成立した場合には、第2有利区間の遊技期間を延長する(遊技回数を上乗せする)ための処理を行う。
また、現在の遊技区間が通常区間であれば、決定された内部当選役に基づいて、有利区間開始条件(有利区間開始条件A又は有利区間開始条件B)が成立したか否かを判断し、有利区間開始条件が成立したと判断した場合には、次回遊技から第1有利区間又は第2有利区間を開始させるための処理を行う。
なお、図示は省略するが、ステップS215−2においても、第1仕様例と同様、メインCPU231は、主制御回路271から副制御回路272へ送信するための演出状態コマンドを生成し、生成した演出状態コマンドデータをメインRAM233に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。すなわち、メインCPU231は、演出状態コマンドを生成し、格納する処理を行う。
メインCPU231は、例えば、現在の遊技区間が第1有利区間であり、MB中小役と押し順リプレイ1(第1押し順リプレイ1又は第2押し順リプレイ1)とが重複して当選した場合、MB遊技状態において最初にメダルの払い出しを受けうる遊技(例えば、MB遊技状態の1回目の遊技)であれば、押し順正解(123)かつ押下位置正解(停止操作の適切なタイミング、あるいは所定の図柄位置)を示す指示情報として「7」を送信する。一方、MB遊技状態において最後にメダルの払い出しを受けうる遊技(例えば、MB遊技状態の2回目の遊技)であれば、押し順不正解(123以外)かつ押下位置正解(停止操作の適切なタイミング、あるいは所定の図柄位置)を示す指示情報として「10」を送信する。現在の遊技区間が第2有利区間であり、MB中小役と押し順リプレイ1(第1押し順リプレイ1又は第2押し順リプレイ1)とが重複して当選した場合も同様である。
また、例えば、現在の遊技区間が第1有利区間であり、MB中小役と押し順リプレイ2(第1押し順リプレイ2又は第2押し順リプレイ2)とが重複して当選した場合、MB遊技状態において最初にメダルの払い出しを受けうる遊技(例えば、MB遊技状態の1回目の遊技)であれば、押し順正解(132)かつ押下位置正解(停止操作の適切なタイミング、あるいは所定の図柄位置)を示す指示情報として「8」を送信する。一方、MB遊技状態において最後にメダルの払い出しを受けうる遊技(例えば、MB遊技状態の2回目の遊技)であれば、押し順不正解(132以外)かつ押下位置正解(停止操作の適切なタイミング、あるいは所定の図柄位置)を示す指示情報として「11」を送信する。現在の遊技区間が第2有利区間であり、MB中小役と押し順リプレイ2(第1押し順リプレイ2又は第2押し順リプレイ2)とが重複して当選した場合も同様である。
また、例えば、現在の遊技区間が第1有利区間であり、MB中小役と押し順リプレイ3(第1押し順リプレイ3又は第2押し順リプレイ3)とが重複して当選した場合、MB遊技状態において最初にメダルの払い出しを受けうる遊技(例えば、MB遊技状態の1回目の遊技)であれば、押し順正解(213)かつ押下位置正解(停止操作の適切なタイミング、あるいは所定の図柄位置)を示す指示情報として「9」を送信する。一方、MB遊技状態において最後にメダルの払い出しを受けうる遊技(例えば、MB遊技状態の2回目の遊技)であれば、押し順不正解(213以外)かつ押下位置正解(停止操作の適切なタイミング、あるいは所定の図柄位置)を示す指示情報として「12」を送信する。現在の遊技区間が第2有利区間であり、MB中小役と押し順リプレイ3(第1押し順リプレイ3又は第2押し順リプレイ3)とが重複して当選した場合も同様である。
また、例えば、現在の遊技区間が第1有利区間であり、MB中小役と押し順リプレイ4(第1押し順リプレイ4又は第2押し順リプレイ4)とが重複して当選した場合、MB遊技状態において最初にメダルの払い出しを受けうる遊技(例えば、MB遊技状態の1回目の遊技)であれば、押し順正解(231)かつ押下位置正解(停止操作の適切なタイミング、あるいは所定の図柄位置)を示す指示情報として「10」を送信する。一方、MB遊技状態において最後にメダルの払い出しを受けうる遊技(例えば、MB遊技状態の2回目の遊技)であれば、押し順不正解(231以外)かつ押下位置正解(停止操作の適切なタイミング、あるいは所定の図柄位置)を示す指示情報として「7」を送信する。現在の遊技区間が第2有利区間であり、MB中小役と押し順リプレイ4(第1押し順リプレイ4又は第2押し順リプレイ4)とが重複して当選した場合も同様である。
また、例えば、現在の遊技区間が第1有利区間であり、MB中小役と押し順リプレイ5(第1押し順リプレイ5又は第2押し順リプレイ5)とが重複して当選した場合、MB遊技状態において最初にメダルの払い出しを受けうる遊技(例えば、MB遊技状態の1回目の遊技)であれば、押し順正解(312)かつ押下位置正解(停止操作の適切なタイミング、あるいは所定の図柄位置)を示す指示情報として「11」を送信する。一方、MB遊技状態において最後にメダルの払い出しを受けうる遊技(例えば、MB遊技状態の2回目の遊技)であれば、押し順不正解(312以外)かつ押下位置正解(停止操作の適切なタイミング、あるいは所定の図柄位置)を示す指示情報として「8」を送信する。現在の遊技区間が第2有利区間であり、MB中小役と押し順リプレイ5(第1押し順リプレイ5又は第2押し順リプレイ5)とが重複して当選した場合も同様である。
また、例えば、現在の遊技区間が第1有利区間であり、MB中小役と押し順リプレイ6(第1押し順リプレイ6又は第2押し順リプレイ6)とが重複して当選した場合、MB遊技状態において最初にメダルの払い出しを受けうる遊技(例えば、MB遊技状態の1回目の遊技)であれば、押し順正解(321)かつ押下位置正解(停止操作の適切なタイミング、あるいは所定の図柄位置)を示す指示情報として「12」を送信する。一方、MB遊技状態において最後にメダルの払い出しを受けうる遊技(例えば、MB遊技状態の2回目の遊技)であれば、押し順不正解(321以外)かつ押下位置正解(停止操作の適切なタイミング、あるいは所定の図柄位置)を示す指示情報として「9」を送信する。現在の遊技区間が第2有利区間であり、MB中小役と押し順リプレイ6(第1押し順リプレイ6又は第2押し順リプレイ6)とが重複して当選した場合も同様である。
また、例えば、現在の遊技区間が第1有利区間であり、MB中小役が押し順リプレイ1〜6(第1押し順リプレイ1〜6又は第2押し順リプレイ1〜6)のいずれとも重複して当選しなかった場合、押下位置正解(停止操作の適切なタイミング、あるいは所定の図柄位置)を示す指示情報として「13」を送信する。現在の遊技区間が第2有利区間であり、MB中小役が押し順リプレイ1〜6(第1押し順リプレイ1〜6又は第2押し順リプレイ1〜6)のいずれとも重複して当選しなかった場合も同様である。
また、例えば、現在の遊技区間が第2有利区間であり、押し順リプレイ1又は押し順小役1に当選した場合、押し順正解(123)を示す指示情報として「1」を送信し、押し順リプレイ2又は押し順小役2に当選した場合、押し順正解(132)を示す指示情報として「2」を送信し、押し順リプレイ3又は押し順小役3に当選した場合、押し順正解(213)を示す指示情報として「3」を送信し、押し順リプレイ4又は押し順小役4に当選した場合、押し順正解(231)を示す指示情報として「4」を送信し、押し順リプレイ5又は押し順小役5に当選した場合、押し順正解(312)を示す指示情報として「5」を送信し、押し順リプレイ6又は押し順小役6に当選した場合、押し順正解(321)を示す指示情報として「6」を送信する。
なお、指示情報の態様は、第1仕様例と同様、上述したものに限られず、適宜設定することができる。すなわち、サブCPU281側で遊技者にとって有利な停止操作の手順がいずれの停止操作の手順であるかを認識可能な情報であればよい。また、指示情報の送信の態様や報知の態様なども同様である。
次に、メインCPU231は、第1仕様例と同様、リール停止初期設定処理を実行する(S216)。次に、メインCPU231は、第1仕様例と同様、主制御回路271から副制御回路272へ送信するスタートコマンドデータを生成し、生成したスタートコマンドデータをメインRAM233に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S217)。次に、メインCPU231は、第1仕様例と同様、遊技開始時ロック実行処理を実行する(S218)。次に、メインCPU231は、第1仕様例と同様、ウェイト処理を実行する(S219)。次に、メインCPU231は、第1仕様例と同様、リール回転開始処理を実行する(S220)。次に、メインCPU231は、第1仕様例と同様、リール停止制御処理を実行する(S221)。次に、メインCPU231は、第1仕様例と同様、入賞検索処理を実行する(S222)。次に、第1仕様例と同様、メダル払出処理を実行する(S223)。
次に、メインCPU231は、第1仕様例と同様、RT遊技状態更新処理を実行する(S224−2)。このRT遊技状態更新処理では、予め定められたRT遊技状態の移行契機が成立したことに基づいて、RT遊技状態を更新する処理を実行する。
第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bにおいては、RT遊技状態が低RT遊技状態(RT0)である場合に、上昇リプレイ1が成立した場合には中RT遊技状態(RT1)に移行させる。また、RT遊技状態が中RT遊技状態(RT1)である場合に、上昇リプレイ2が成立した場合には高RT遊技状態(RT2)に移行させる。また、RT遊技状態が中RT遊技状態(RT1)及び高RT遊技状態(RT2)である場合に、下降リプレイ又は下降図柄が成立した場合には低RT遊技状態(RT0)に移行させる。
次に、メインCPU231は、第1仕様例と同様、ボーナス終了チェック処理を実行する(S225−2)。このボーナス終了チェック処理では、MB遊技状態において規定された終了条件(本例では、「9」枚を超える払出があったこと)が満たされた場合に、MB遊技状態を終了させる。なお、本例では、MB1遊技状態とMB2遊技状態とで同一の終了条件を規定しているが、規定される終了条件はこれに限られるものではない。例えば、MB1遊技状態の終了条件は、いずれの役が成立したとしても所定回数(例えば3回)以上の遊技が行えるように規定されるようにしてもよい。
なお、図示は省略するが、ステップS225−2において、MB遊技状態を終了させる場合、メインCPU231は、主制御回路271から副制御回路272へ送信するボーナス終了コマンドデータを生成し、生成したボーナス終了コマンドデータをメインRAM233に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。すなわち、メインCPU231は、ボーナス終了コマンドを生成し、格納する処理を行う。ボーナス終了コマンドは、例えば、MB遊技状態が終了したこと等の情報を、サブCPU281によって認識可能とするためのコマンドである。
次に、メインCPU231は、第1仕様例と同様、ボーナス作動チェック処理を実行する(S226−2)。このボーナス作動チェック処理では、通常遊技状態においてMB遊技状態の開始条件(MB1成立又はMB2成立)が満たされた場合に、MB遊技状態(MB1遊技状態又はMB2遊技状態)を開始させる。また、再遊技の作動条件(通常リプレイ、上昇リプレイ1、上昇リプレイ2及び下降リプレイ成立)が満たされた場合に、次回遊技において再遊技を作動させる自動投入要求を行う。
なお、図示は省略するが、ステップS226−2において、MB遊技状態を開始させる場合、メインCPU231は、主制御回路271から副制御回路272へ送信するボーナス開始コマンドデータを生成し、生成したボーナス開始コマンドデータをメインRAM233に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。すなわち、メインCPU231は、ボーナス開始コマンドを生成し、格納する処理を行う。ボーナス開始コマンドは、例えば、開始したボーナスの種別(第2仕様例においては2種類)やMB遊技状態が開始したこと等の情報を、サブCPU281によって認識可能とするためのコマンドである。
次に、メインCPU231は、第1仕様例と同様、遊技終了時有利区間制御処理を実行する(S227−2)。この遊技終了時有利区間制御処理では、例えば、次回遊技から第1有利区間又は第2有利区間を開始させる場合には、上述した区間表示領域(区間表示器)を点灯させる制御を行い、今回遊技で第1有利区間又は第2有利区間を終了させる場合には、上述した区間表示領域(区間表示器)を消灯させる制御を行う。なお、上述したように、区間表示領域(区間表示器)の点消灯を行うタイミングは当該タイミングに限られず、適宜設定することができる。
次に、メインCPU231は、第1仕様例と同様、遊技終了時ロック実行処理を実行する(S228)。メインCPU231は、ステップS228の処理を実行した後、ステップS211の処理に戻る。
[第1仕様例に係る遊技機が接続される場合の、第1乃至第9実施形態に係る遊技用表示装置(遊技用装置)の制御処理のフローチャートの一例]
次に、上述した第1仕様例に係る遊技機が接続される場合の、上述した第1乃至第9実施形態に係る遊技用表示装置(遊技用装置)の制御処理の一例について、図52及び図53を用いて説明する。図52は、上述した第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bが接続される場合の、遊技用表示装置1のメイン制御処理の第1の例を示す図であり、図53は、上述した第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bが接続される場合の、遊技用表示装置1のメイン制御処理の第2の例を示す図である。なお、遊技用表示装置1のメイン処理は、遊技用表示装置1において表示に関する制御を行う制御手段(例えば、上述した表示CPU101や上述した制御回路F10250)によって実行されるものである。以下では、表示CPU101が行う処理として説明する。
<遊技用表示装置1のメイン制御処理の第1の例>
まず、図52を参照して、遊技用表示装置1のメイン制御処理の第1の例について説明する。この第1の例では、パチスロ遊技機2bが、有利区間を開始することを決定してから、有利区間を終了することを決定するまで、有利区間信号を継続して出力する(すなわち、有利区間が開始されること、有利区間中であること、及び有利区間が終了されることを遊技用表示装置1側で認識可能である)場合を例に挙げて説明する。
まず、表示CPU101は、遊技用表示装置1に電源が投入されると、電源投入時処理を実行する(S110)。この電源投入時処理では、遊技場の開店時処理としての初期化処理が実行される。例えば、表示CPU101は、本日の遊技履歴を初期化し、すでに蓄積されていた遊技履歴を前日の遊技履歴として記憶させ、すでに前日(1日前)以前の遊技履歴として記憶されていた遊技履歴を前々日(2日前)以前の遊技履歴として繰り下げて記憶させるなど、遊技履歴の更新を行う。なお、このような遊技履歴の更新は、遊技場の店員からの更新要求操作が行われたことに基づいて行われるようにしてもよいし、電源投入時に自動的に行われるようにしてもよい。
次に、表示CPU101は、パチスロ遊技機2b(より詳細には、外部中継端子板217)から入力された信号及びその変化をチェックする(S111)。すなわち、表示CPU101は、パチスロ遊技機2bの状態に変化があったか否かを判断する。
次に、表示CPU101は、パチスロ遊技機2bにおける遊技区間が有利区間であるか否かを判断する(S112)。すなわち、表示CPU101は、パチスロ遊技機2bから有利区間信号が入力されているか否かを判断する。表示CPU101は、S112において、パチスロ遊技機2bにおける遊技区間が有利区間である(すなわち、有利区間信号が入力されている)と判断した場合には、S113に処理を移す。一方、パチスロ遊技機2bにおける遊技区間が有利区間でない(すなわち、有利区間信号が入力されていない)と判断した場合には、S121に処理を移す。
S113において、表示CPU101は、有利区間中各種カウンタ更新処理を実行する(S113)。ここで、遊技用表示装置1における記憶手段(例えば、上述した表示RAM103や上述したRAMF10252)では、遊技者に対して遊技に関する情報を適切に表示するため、例えば、以下のような各種カウンタが設けられ、パチスロ遊技機2bからの各種の信号に応じて、これらのカウンタの値が更新されるようになっている。以下では、表示RAM103に設けられるカウンタとして説明する。
(ゲーム数カウンタ)
ゲーム数カウンタは、本日(遊技場の当該営業日)における遊技回数(上述した累計ゲーム数、後述の現在ゲーム数)を計数するカウンタである。例えば、表示CPU101は、3パルス分の(すなわち、3枚のメダルが投入されたことを示す)メダル投入信号が入力された場合、ゲーム数カウンタを「1」加算する処理を行う。これにより、遊技区間が有利区間であるか通常区間であるかにかかわらず、遊技状態が通常遊技状態である場合の遊技回数がカウントされる。なお、表示CPU101は、ボーナス中信号が入力されている場合を除き、メダル投入信号が入力された場合には、そのメダル投入信号におけるパルス数(すなわち、メダルの投入枚数)にかかわらず、ゲーム数カウンタを「1」加算する処理を行うようにしてもよい。すなわち、パチスロ遊技機2bにおける遊技状態が特別遊技状態(BB遊技状態)以外の遊技状態であるときの遊技回数を計数可能な手法であれば、その他の手法を用いることができる。もっとも、パチスロ遊技機2bにおける遊技状態が特別遊技状態(BB遊技状態)である場合の遊技回数を含めて、本日(遊技場の当該営業日)における遊技回数を計数する手法を用いるようにしてもよい。
(IN数・OUT数カウンタ)
IN数・OUT数カウンタは、本日(遊技場の当該営業日)におけるメダルの投入枚数・払出枚数を計数するカウンタである。例えば、表示CPU101は、メダル投入信号が入力された場合、そのメダル投入信号におけるパルス数(すなわち、メダルの投入枚数)に応じてIN数カウンタを加算する処理を行う。また、例えば、表示CPU101は、メダル払出信号が入力された場合、そのメダル払出信号におけるパルス数(すなわち、メダルの払出枚数)に応じてOUT数カウンタを加算する処理を行う。これにより、本日(遊技場の当該営業日)において、パチスロ遊技機2bに投入されたメダル数、及びパチスロ遊技機2bから払い出されたメダル数がカウントされる。なお、例えば、IN数・OUT数カウンタを1つのカウンタとして構成してもよい。この場合、メダル投入信号におけるパルス数(すなわち、メダルの投入枚数)に応じてカウンタを減算(あるいは加算)し、メダル払出信号におけるパルス数(すなわち、メダルの払出枚数)に応じて加算(あるいは減算)する処理が行われるようにすればよい。また、このIN数・OUT数カウンタは、後述の有利区間獲得数カウンタとともに用いられるようにしてもよいし、このIN数・OUT数カウンタのカウント値をもって後述の有利区間獲得数カウンタの値を算出するようにしてもよい。
(ボーナス回数カウンタ)
ボーナス回数カウンタは、本日(遊技場の当該営業日)におけるボーナス回数(上述したBB回数やRB回数、後述のBB回数)を計数するカウンタである。ボーナス中信号の入力が新たに開始された場合、ボーナス回数カウンタを「1」加算する処理を行う。なお、パチスロ遊技機2bにおいて、ボーナス中信号が1回の遊技の間、あるいは所定期間のみ出力される仕様である場合には、ボーナス中信号が入力されたことに基づいて、ボーナス回数カウンタを「1」加算する処理が行われるようにしてもよい。
(有利区間回数カウンタ)
有利区間回数カウンタは、本日(遊技場の当該営業日)における有利区間回数(後述の有利区間回数)を計数するカウンタである。有利区間信号の入力が新たに開始された場合、有利区間回数カウンタを「1」加算する処理を行う。なお、パチスロ遊技機2bにおいて、有利区間信号が1回の遊技の間、あるいは所定期間のみ出力される(1回のみ出力される)仕様である場合には、有利区間信号が入力されたことに基づいて、有利区間回数カウンタを「1」加算する処理が行われるようにすればよい。
(有利区間カウンタ)
有利区間カウンタは、パチスロ遊技機2bの遊技区間が有利区間である場合に、当該有利区間の遊技回数(後述の有利区間累計ゲーム数)を計数するカウンタである。例えば、表示CPU101は、有利区間信号が入力されている場合であって、メダル投入信号が入力された場合、そのメダル投入信号におけるパルス数(すなわち、メダルの投入枚数)にかかわらず、有利区間カウンタを「1」加算する処理を行う。ここで、第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bでは、特別遊技状態(BB遊技状態)と通常遊技状態とで投入枚数が異なる場合があるが、この有利区間カウンタによれば、有利区間中であれば、遊技状態が特別遊技状態(BB遊技状態)であるか通常遊技状態であるかにかかわらず、有利区間中の遊技回数としてカウントすることができるようになっている。そして、第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bでは、遊技状態が特別遊技状態(BB遊技状態)であるか通常遊技状態であるかにかかわらず、有利区間が「1500」回継続するようになっていることから、当該有利区間カウンタの値に応じた表示を行うことで、接続されるパチスロ遊技機2bと連動して有利区間中の表示を行うことができるようになっている。
(有利区間獲得数カウンタ)
有利区間獲得数カウンタは、パチスロ遊技機2bの遊技区間が有利区間である場合に、当該有利区間のメダルの獲得数(後述の有利区間総獲得枚数)を計数するカウンタである。例えば、表示CPU101は、有利区間信号が入力されている場合であって、メダル投入信号が入力された場合、そのメダル投入信号におけるパルス数分(すなわち、メダルの投入枚数分)、当該有利区間獲得数カウンタを減算し、メダル払出信号が入力された場合、そのメダル払出信号におけるパルス数分(すなわち、メダルの払出枚数分)、当該有利区間獲得数カウンタを加算する処理を行う。これにより、遊技区間が有利区間である場合の、遊技媒体(メダル)の獲得数(すなわち、差枚数、純増数)がカウントされる。なお、有利区間獲得数カウンタは、メダルの投入枚数が減算されることなく、単にメダルの払出枚数が加算されるものであってもよい。
また、有利区間獲得数カウンタの値(遊技者に対して表示される後述の有利区間総獲得枚数の値)と、実際の獲得数(すなわち、差枚数、純増数)とは必ずしも完全一致させる必要はなく、例えば、後述の有利区間総獲得枚数の値が遊技者にとってより有益な情報となりうるように、あるいは、遊技者が違和感を抱くことを防止するために、表示CPU101が有利区間獲得数カウンタの値に対して所定の補正処理を行うことで、後述の有利区間総獲得枚数の値を表示するようにしてもよい。
例えば、第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bにおいて、有利区間が待機区間を経てから開始されるものである場合、有利区間信号が入力されている場合であっても、実質的に有利区間が開始されていない場合もある。この場合には、待機区間におけるメダルの獲得状況(待機区間では、遊技者にとって有利となる停止操作の手順の報知もBB遊技状態も開始されていないことから負の値となることが多い)を後述の有利区間総獲得枚数の値に反映させない(すなわち、有利区間獲得数カウンタの値として計数しない)ようにしてもよい。
具体的には、表示CPU101は、S112において、パチスロ遊技機2bにおける遊技区間が有利区間であると判断した場合であっても、有利区間が開始されてから所定ゲーム数(例えば、5ゲーム)以内である場合には、S113において、有利区間獲得数カウンタの更新処理を保留(仮に計数するが、有利区間獲得数カウンタの値として正式に更新されないように)しておき、所定ゲーム数(例えば、5ゲーム)以内にボーナス中信号が入力された場合には、その期間が待機区間であったと判断し、その期間において保留した(仮に計数した)メダルの獲得数については、有利区間獲得数カウンタの値として計数されないように有利区間獲得数カウンタを更新する。一方、所定ゲーム数(例えば、5ゲーム)以内にボーナス中信号が入力されない場合には、その期間が待機区間でなかったと判断し、その期間において保留した(仮に計数した)メダルの獲得数については、(遡って)有利区間獲得数カウンタの値として計数されるように有利区間獲得数カウンタを更新する。
また、この場合に、表示CPU101は、有利区間が開始されてから所定ゲーム数(例えば、5ゲーム)以内である場合には、有利区間獲得数カウンタとは異なる仮計数カウンタによってその期間におけるメダルの獲得数を計数し、所定ゲーム数(例えば、5ゲーム)以内にボーナス中信号が入力されその期間が待機区間であったと判断した場合に、仮計数カウンタの値(すなわち、待機区間におけるメダルの獲得数)が、正の値(すなわち、計数結果がメダルの増加を示すもの)である場合には、その値が(遡って)有利区間獲得数カウンタの値として計数されるように有利区間獲得数カウンタを更新し、負の値(すなわち、計数結果がメダルの減少を示すもの)である場合には、その値が有利区間獲得数カウンタの値として計数されないように有利区間獲得数カウンタを更新する。なお、この場合、後述の有利区間総獲得枚数としては、初期値(0)が表示されるようにすればよい。
また、この場合に、所定ゲーム数(例えば、5ゲーム)以内にボーナス中信号が入力されずその期間が待機区間でなかったと判断した場合には、仮計数カウンタの値(すなわち、待機区間におけるメダルの獲得数)が、正の値であるか負の値であるかにかかわらず、その値が(遡って)有利区間獲得数カウンタの値として計数されるように有利区間獲得数カウンタを更新するようにしてもよいし、上述した待機区間であったと判断した場合と同様の処理が行われるようにしてもよい。
なお、有利区間が開始されてから所定ゲーム数(例えば、5ゲーム)以内であるときのメダルの獲得数の計数手法として、上述したように、有利区間獲得数カウンタの更新処理を保留する(有利区間獲得数カウンタとして仮に計数する)手法や、仮計数カウンタを用いる手法を例に挙げて説明しているが、その手法はこれらに限られるものではない。例えば、上述したIN数・OUT数カウンタの計数結果に基づいて計数されるようにしてもよい。
また、パチスロ遊技機2bにおける有利区間が、待機区間を経てから開始されるか否かを判断する手法として、上述したように、所定ゲーム数(例えば、5ゲーム)以内にボーナス中信号が入力されたか否かを判断する手法を例に挙げて説明しているが、その手法はこれに限られるものではない。例えば、所定ゲーム数(例えば、5ゲーム)間のメダルの獲得数が、負の値であればその期間が待機区間であると判断し、正の値であればその期間が待機区間でないと判断するようにしてもよい。また、例えば、所定ゲーム数(例えば、5ゲーム)以内に、特定のRT遊技状態(例えば、高RT遊技状態(RT1))であることを示すRT中信号が入力されなければその期間が待機区間であると判断し、特定のRT遊技状態(例えば、高RT遊技状態(RT1))であることを示すRT中信号が入力されればその期間が待機区間でないと判断するようにしてもよい。
以上のように、表示CPU101は、S113において、上述した各種カウンタを、上述したように適宜更新する処理を行う。なお、上述した各種カウンタは一例を示したものであり、遊技用表示装置1は、情報の表示に必要なその他のカウンタをさらに設けることも可能である。また、上述した各種カウンタのうち、一部のみを設けることも可能である。
次に、表示CPU101は、有利区間カウンタが「1500」であるか否かを判断する(S114)。すなわち、表示CPU101は、パチスロ遊技機2bにおいて、有利区間での遊技が1500回消化されたか否かを判断する。表示CPU101は、S114において、有利区間カウンタが「1500」である(すなわち、有利区間での遊技が1500回消化された)と判断した場合には、S115に処理を移す。一方、有利区間カウンタが「1500」でない(すなわち、有利区間での遊技が1500回消化されていない)と判断した場合には、S116に処理を移す。
S115において、表示CPU101は、有利区間終了表示処理を実行する(S115)。この有利区間終了表示処理において、表示CPU101は、例えば、有利区間が終了することを遊技者に対して報知するための処理を行う。これにより、遊技用表示装置1では、有利区間が終了することを示す画像などの情報が表示され、有利区間の終了報知が実行される。また、表示CPU101は、例えば、有利区間カウンタや有利区間獲得数カウンタの値に基づいて本日の遊技履歴を更新した後、これらのカウンタの値を初期化(0クリア)する処理を行う。表示CPU101は、S115の処理を実行した後、S111の処理に戻る。
S116において、表示CPU101は、有利区間カウンタが「1495」以上であるか否かを判断する(S116)。すなわち、表示CPU101は、パチスロ遊技機2bにおいて、有利区間での遊技が1495回以上消化されたか否かを判断する。表示CPU101は、S116において、有利区間カウンタが「1495」以上である(すなわち、有利区間での遊技が1495回以上消化された)と判断した場合には、S117に処理を移す。一方、有利区間カウンタが「1495」以上でない(すなわち、有利区間での遊技が1495回以上消化されていない)と判断した場合には、S118に処理を移す。
S117において、表示CPU101は、有利区間カウントダウン表示処理を実行する(S117)。この有利区間カウントダウン表示処理において、表示CPU101は、例えば、有利区間がまもなく終了することを遊技者に対して報知するための処理を行う。具体的には、表示CPU101は、例えば、有利区間カウンタが「1495」であるとき、有利区間が残り5ゲームで終了することを遊技者に対して報知するための処理を行う。そして、有利区間カウンタが「1」加算される毎に、その報知される残りのゲーム数を順次減少させる。これにより、遊技用表示装置1では、有利区間の残りの遊技回数を示す画像などの情報が表示され、有利区間の終了予告報知が実行される。表示CPU101は、S117の処理を実行した後、S118に処理を移す。
S118において、表示CPU101は、パチスロ遊技機2bにおける遊技状態がボーナス中(BB遊技状態)であるか否かを判断する(S118)。すなわち、表示CPU101は、パチスロ遊技機2bからボーナス中信号が入力されているか否かを判断する。表示CPU101は、S118において、パチスロ遊技機2bにおける遊技状態がボーナス中(BB遊技状態)である(すなわち、ボーナス中信号が入力されている)と判断した場合には、S119に処理を移す。一方、パチスロ遊技機2bにおける遊技状態がボーナス中(BB遊技状態)でない(すなわち、ボーナス中信号が入力されていない)と判断した場合には、S120に処理を移す。
S119において、表示CPU101は、第3状態表示処理を実行する(S119)。この第3状態表示処理において、表示CPU101は、例えば、有利区間中であり、さらに特別遊技状態(BB遊技状態)中であることを遊技者に対して報知するための処理を行う。これにより、遊技用表示装置1では、現在の状態が、有利区間かつ特別遊技状態(第3状態)であることを示す画像などの情報が表示される。なお、第3状態の表示としては、例えば、「有利区間継続中!ボーナスGET!!」などの文字とともに最も視覚的効果の高い演出表示が行われるようにすればよい。また、第3状態の表示が行われているときに、有利区間が「1500」回行われて有利区間が終了した場合には、第3の表示から第2の表示に切り替わることとなるが(後述のS123参照)、この場合には、特別遊技状態(BB遊技状態)の終了まで第3の表示が継続されるようにしてもよい。表示CPU101は、S119の処理を実行した後、S111の処理に戻る。
S120において、表示CPU101は、第1状態表示処理を実行する(S120)。この第1状態表示処理において、表示CPU101は、例えば、有利区間中であることを遊技者に対して報知するための処理を行う。これにより、遊技用表示装置1では、現在の状態が、有利区間(第1状態)であることを示す画像などの情報が表示される。なお、第1状態の表示としては、例えば、「有利区間継続中!」などの文字とともに第3状態よりも相対的に視覚的効果の低い演出表示が行われるようにすればよい。表示CPU101は、S120の処理を実行した後、S111の処理に戻る。
S121において、表示CPU101は、通常区間中各種カウンタ更新処理を実行する(S121)。この通常区間中各種カウンタ更新処理において、表示CPU101は、例えば、上述したゲーム数カウンタ、IN・OUT数カウンタ、及びボーナス回数カウンタなどのカウンタを、S113における処理と同様に適宜更新する処理を行う。
次に、表示CPU101は、パチスロ遊技機2bにおける遊技状態がボーナス中(BB遊技状態)であるか否かを判断する(S122)。すなわち、表示CPU101は、パチスロ遊技機2bからボーナス中信号が入力されているか否かを判断する。表示CPU101は、S122において、パチスロ遊技機2bにおける遊技状態がボーナス中(BB遊技状態)である(すなわち、ボーナス中信号が入力されている)と判断した場合には、S123に処理を移す。一方、パチスロ遊技機2bにおける遊技状態がボーナス中(BB遊技状態)でない(すなわち、ボーナス中信号が入力されていない)と判断した場合には、S124に処理を移す。
S123において、表示CPU101は、第2状態表示処理を実行する(S123)。この第2状態表示処理において、表示CPU101は、例えば、特別遊技状態(BB遊技状態)中であることを遊技者に対して報知するための処理を行う。これにより、遊技用表示装置1では、現在の状態が、特別遊技状態(第2状態)であることを示す画像などの情報が表示される。なお、第2状態の表示としては、例えば、「ボーナスGET!!」などの文字とともに第3状態よりも相対的に視覚的効果の低い演出表示が行われるようにすればよい。表示CPU101は、S123の処理を実行した後、S111の処理に戻る。
S124において、表示CPU101は、通常状態表示処理を実行する(S124)。この通常状態表示処理において、表示CPU101は、例えば、有利区間中でなく、また特別遊技状態(BB遊技状態)でもないことを遊技者に対して報知するための処理を行う。もっとも、通常区間の通常遊技状態であることが積極的に報知されるのではなく、遊技用表示装置1では、基本画面(初期画面)を示す画像などの情報が表示されることとなる。表示CPU101は、S124の処理を実行した後、S111の処理に戻る。
このように、本例の遊技用表示装置1によれば、有利区間中であって特別遊技状態中でないときには、第1状態の表示が行われ、有利区間中でなく特別遊技状態中であるときには、第2状態の表示が行われ、有利区間中であって特別遊技状態中であるときには、第3状態の表示が行われるようになっている。したがって、パチスロ遊技機2bにおいて、複数の有利遊技状態が一連の有利区間として管理される場合であっても、遊技者の所望する情報を可能な限り適切に報知することができる。
また、本例の遊技用表示装置1によれば、有利区間中である場合、特別遊技状態中であるか否かにかかわらず、有利区間中の遊技回数が計数され、また、有利区間中の遊技媒体の獲得数も計数され、それらの計数結果に応じた表示が行われるようになっている。したがって、パチスロ遊技機2bにおいて、複数の有利遊技状態が一連の有利区間として管理される場合であっても、有利区間中の遊技の状況を適切に報知することができる。
また、本例の遊技用表示装置1によれば、有利区間の終了条件に対応付けられた特定の表示開始条件が成立した場合に、有利区間の残りの遊技回数を示す情報、又は有利区間が終了することを示す情報が報知されるようになっている。したがって、パチスロ遊技機2bにおいて、複数の有利遊技状態が一連の有利区間として管理される場合であっても、特に、有利区間中の終了に関する情報を適切に報知することができる。
また、本例の遊技用表示装置1によれば、有利区間中である場合、特別遊技状態中であるか否かにかかわらず、有利区間中の遊技回数が計数され、通常遊技状態中である場合、有利区間中であるか否かにかかわらず、通常遊技状態中の遊技回数が計数される。そして、有利区間中である場合には、単位遊技における遊技媒体の投入枚数にかかわらず、有利区間中の遊技回数が計数され、通常遊技状態中である場合には、単位遊技における遊技媒体の投入枚数が所定数(例えば、3枚)であるときに、通常遊技状態中の遊技回数が計数されるようになっている。したがって、パチスロ遊技機2bにおける有利区間中の遊技回数が適切に把握できるとともに、パチスロ遊技機2bにおける通常遊技状態中の遊技回数も適切に把握でき、また、これらの遊技回数に関する情報を適切に報知することができる。
また、本例の遊技用表示装置1によれば、パチスロ遊技機2bにおける有利区間が所定の待機区間を経てから開始するものである場合、この所定の待機区間における遊技媒体の獲得枚数は、有利区間における遊技媒体の獲得枚数としてカウントしないようになっている。したがって、パチスロ遊技機2bにおいて有利区間に待機期間が設けられている場合であっても、有利区間中の遊技媒体の獲得数に関する情報を適切に報知することができる。
また、この場合、その所定の待機区間において、遊技媒体の獲得枚数が増加していれば、有利区間における遊技媒体の獲得枚数として遡ってカウントし、それを含めて有利区間における遊技媒体の獲得枚数として表示し、遊技媒体の獲得枚数が減少していれば、実際に有利区間が開始されるときに所定の初期値を有利区間における遊技媒体の獲得枚数として表示するようにしてもよい。これにより、有利区間中の遊技媒体の獲得数に関する情報をより適切に表示することができるのみならず、当該表示によって遊技者が違和感を抱くことを防止することができる。
<遊技用表示装置1のメイン制御処理の第2の例>
次に、図53を参照して、遊技用表示装置1のメイン制御処理の第2の例について説明する。この第2の例では、パチスロ遊技機2bが、有利区間を開始することを決定したときに、有利区間信号を所定の期間(例えば、1回の遊技の間や予め定められた出力期間)のみ出力する(すなわち、有利区間が開始されることは遊技用表示装置1側で認識可能であるが、有利区間中であること、及び有利区間が終了されることは遊技用表示装置1側で認識不能である)場合を例に挙げて説明する。なお、第1の例と同様の内容の処理については、その説明を省略している。
まず、表示CPU101は、上述した第1の例のS110と同様、電源投入時処理を実行する(S130)。次に、表示CPU101は、上述した第1の例のS111と同様、入力された信号及びその変化をチェックする(S131)。
次に、表示CPU101は、有利区間中フラグはオンであるか否かを判断する(S132)。有利区間中フラグは、後述のS144及びS145において、パチスロ遊技機2bから有利区間信号が入力された際にオンとされる識別情報である。すなわち、表示CPU101は、パチスロ遊技機2bにおける遊技区間が有利区間であるか否か(より詳細には、表示CPU101において、パチスロ遊技機2bにおける遊技区間が有利区間であると判定しているか否か)を判断する。表示CPU101は、S132において、有利区間中フラグはオンであると判断した場合には、S133に処理を移す。一方、有利区間中フラグはオンでないと判断した場合には、S143に処理を移す。
S133において、表示CPU101は、上述した第1の例のS113と同様、有利区間中各種カウンタ更新処理を実行する(S133)。次に、表示CPU101は、有利区間終了可能フラグはオンであるか否かを判断する(S134)。有利区間終了可能フラグは、後述のS141及びS142において、パチスロ遊技機2bからメダルの払出枚数が「9」枚であることを示す(9パルス分の)メダル払出信号が入力された際にオンとされる識別情報である。有利区間終了可能フラグの説明については、後述する。表示CPU101は、S134において、有利区間終了可能フラグはオンであると判断した場合には、S135に処理を移す。一方、有利区間終了可能フラグはオンでないと判断した場合には、S141に処理を移す。
S135において、表示CPU101は、有利区間終了判定処理を実行する(S135)。本例においては、上述したように、表示CPU101がパチスロ遊技機2bから入力される信号によっては有利区間の終了を認識することができないため、独立してパチスロ遊技機2bにおける有利区間が終了しているか(終了しているとみなせるか)否かを判定することとしている。具体的には、表示CPU101は、有利区間中フラグがオンである場合であって、所定ゲーム数(例えば、5ゲーム)間のメダルの払出枚数が所定の閾値(例えば、投入枚数に対する払出枚数の割合(出玉率)が「1」(100%))を下回るか否かを判断し、所定の閾値を下回ると判断した場合には有利区間が終了していると判断し、所定の閾値を下回らないと判断した場合には有利区間が終了していないと判断する。
なお、表示CPU101がパチスロ遊技機2bにおける有利区間が終了しているか(終了しているとみなせるか)否かを判定する手法については、これに限られるものではない。例えば、メダル投入信号は入力されたがメダル払出信号は入力されなかった(すなわち、パチスロ遊技機2bでハズレとなったと識別できる)回数が、連続して、あるいは所定期間内に、所定回数(例えば、3回)以上であった場合には有利区間が終了していると判断し、当該所定回数未満であった場合には有利区間が終了していないと判断してもよい。
また、例えば、メダル投入信号が入力され、メダルの払出枚数が「3」枚であることを示す(3パルス分の)メダル払出信号が入力され(すなわち、パチスロ遊技機2bでリプレイが成立した可能性が高いと識別できる)回数が、連続して、あるいは所定期間内に、所定回数(例えば、3回)未満であった場合には有利区間が終了していると判断し、当該所定回数以上であった場合には有利区間が終了していないと判断してもよい。
また、例えば、所定期間内にメダル払出信号が入力された回数が、所定回数(例えば、3回)未満であった場合には有利区間が終了していると判断し、当該所定回数以上であった場合には有利区間が終了していないと判断してもよい。
また、例えば、上述した有利区間獲得数カウンタの値が、所定期間内に所定数(例えば、15枚)以上減少した場合には有利区間が終了していると判断し、当該所定数以上減少しなかった場合には有利区間が終了していないと判断してもよい。
次に、表示CPU101は、S135の有利区間終了判定処理において、有利区間が終了していると判定されたか否かを判断する(S136)。表示CPU101は、S136において、有利区間が終了していると判定されたと判断した場合には、S137に処理を移す。一方、有利区間が終了していないと判定されたと判断した場合には、S139に処理を移す。
S137において、表示CPU101は、上述した第1の例のS115と同様、有利区間終了表示処理を実行する(S137)。次に、表示CPU101は、オンとなっていた有利区間中フラグをオフにするとともに、オンなっていた有利区間終了可能フラグをオフにする(S138)。表示CPU101は、S138の処理を実行した後、S131の処理に戻る。
S139において、表示CPU101は、有利区間カウンタが「1500」を超えており、かつ所定の値(例えば、「1550」)であるか否かを判断する(S139)。第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bにおいては、1回の有利区間は「1500」回の遊技で終了することになっている。したがって、基本的には、有利区間カウンタが上述した所定の値となるまでに、有利区間が終了していると判定されるはずである(S135参照)。ところが、有利区間カウンタが上述した所定の値となっても有利区間が終了していると判定されない場合には、遊技用表示装置1側、あるいは遊技用表示装置1とパチスロ遊技機2bとの接続線で何らかの不具合が発生している可能性がある。また、パチスロ遊技機2b側で何らかの不具合が発生し、あるいは不正行為が行われている可能性がある。そこで、表示CPU101は、有利区間カウンタが「1500」を超え、かつ一定の閾値(上述した所定の値)となった場合には、特殊処理を行うようにしている。
S139において、表示CPU101は、有利区間カウンタが「1500」を超えており、かつ上述した所定の値であると判断した場合には、S140に処理を移す。一方、有利区間カウンタが「1500」を超えており、かつ上述した所定の値であると判断しない場合には、S131の処理に戻る。なお、上述した所定の値は、接続される遊技機の仕様に応じて適宜設定することができる。また、遊技場側で上述した所定の値を設定可能としてもよい。このようにすれば、不具合の発生や不正行為が行われた可能性がどの程度の基準で判断されるかを、遊技場側の方針に沿ったものとすることができる。
S140において、表示CPU101は、上述した特殊処理の一例として、エラー表示処理を実行する(S140)。このエラー表示処理において、表示CPU101は、例えば、有利区間の終了について何らかの不具合が発生し、あるいは不正行為が行われている可能性があることを報知するための処理を行う。これにより、遊技用表示装置1では、異常(エラー)が発生していることを示す画像などの特殊情報が表示される。なお、エラー表示としては、例えば、「有利区間の終了が確認できません。係員をお呼び下さい。」などの文字とともにエラー状態を認識可能とする演出表示が行われるようにすればよい。もっとも、積極的なエラー表示は行わず、強制的に基本画面(初期画面)に戻るようにしてもよい。この場合には、少なくとも遊技場側で不具合の発生や不正行為が行われた可能性が認識可能となるように、遊技用表示装置1からサーバ装置4などに所定の情報が送信させるようにすればよい。表示CPU101は、S140の処理を実行した後、S131の処理に戻る。
S141において、表示CPU101は、特定枚数(本例では、9枚)のメダルが払い出されたことを示すメダル払出信号が入力されたか否かを判断する(S141)。表示CPU101は、S141において、上述した特定枚数のメダルが払い出されたことを示すメダル払出信号が入力されたと判断した場合には、S142に処理を移す。一方、上述した特定枚数のメダルが払い出されたことを示すメダル払出信号が入力されていないと判定されたと判断した場合には、S131の処理に戻る。
S142において、表示CPU101は、有利区間終了可能フラグをオンする(S142)。ここで、第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bにおいて9枚のメダルが払い出された場合には、遊技者にとって有利な停止操作の手順の報知が行われた可能性が高いことから(図47参照)、表示CPU101は、有利区間において少なくとも1回、パチスロ遊技機2bにおいて9枚のメダルが払い出されたことを認識した場合には、遊技者にとって有利な停止操作の手順の報知が行われたとみなして有利区間終了可能フラグをオンにすることで、遊技用表示装置1側で有利区間に対応する特定状態の表示を終了させることが可能な状態に制御することとしている。なお、有利区間終了可能フラグは、S141において、上述した特定枚数のメダルが払い出されたことを示すメダル払出信号が入力されたと判断した回数が所定回数(例えば、3回)となったときにオンされるものであってもよい。表示CPU101は、S142の処理を実行した後、S131の処理に戻る。
S143において、表示CPU101は、上述した第1の例のS121と同様、通常区間中各種カウンタ更新処理を実行する(S143)。次に、表示CPU101は、有利区間信号が入力されたか否かを判断する(S144)。表示CPU101は、有利区間信号が入力されたと判断した場合には、有利区間中フラグをオンする(S145)。また、この処理において、有利区間に対応する特定状態の表示を開始する。なお、特定状態の表示としては、例えば、「有利区間継続中!」などの文字とともに相対的に視覚的効果の高い演出表示が行われるようにすればよい。表示CPU101は、S145の処理を実行した後、S131の処理に戻る。一方、有利区間信号が入力されていないと判断した場合には、S131の処理に戻る。
このように、本例の遊技用表示装置1によれば、有利区間中に、特定数の遊技媒体の払出があった場合に、有利区間に対応する特定状態の表示の終了が可能な状態とし、有利区間が終了されたと判定された場合に、特定状態の表示の終了が可能な状態であれば、特定状態の表示を終了するようになっている。したがって、遊技用表示装置1側で、パチスロ遊技機2bにおける有利区間の終了を明確に認識できない場合であっても、それによって表示内容の齟齬が生じてしまうことを可能な限り防止することができる。
また、本例の遊技用表示装置1によれば、有利区間が終了されたと判定されることなく、有利区間中の遊技回数の計数結果が特定の遊技回数となった場合に、特殊情報を表示するようになっている。したがって、遊技用表示装置1側で、パチスロ遊技機2bにおける有利区間の終了を明確に認識できない場合であっても、それによって表示内容の齟齬が生じてしまうことを可能な限り防止することができ、さらに、不具合の発生や不正行為が行われた可能性を遊技場側で的確に認識することもできる。
[第1乃至第9実施形態に係る遊技用表示装置(遊技用装置)と第1仕様例に係る遊技機とが接続される場合の、各々の制御処理のタイミングチャートの一例]
次に、上述した第1乃至第9実施形態に係る遊技用表示装置(遊技用装置)と上述した第1仕様例に係る遊技機が接続される場合の、各々の制御処理のタイミングチャートの一例について、図54及び図55を用いて説明する。
<遊技用表示装置1と第1の仕様例に係るパチスロ遊技機2bとの制御処理のタイミングチャートの第1の例>
図54は、上述した遊技用表示装置1と上述した第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bが接続される場合の、制御処理のタイミングチャートの第1の例を示す図であり、より具体的には、図52を用いて説明した、遊技用表示装置1のメイン制御処理の第1の例の一部に対応するタイミングチャートを示す図である。
本例においては、例えば、前日(1日前)は、遊技場の閉店時の遊技回数が「500」ゲームであり(上述した電源投入時処理において、当該遊技履歴は前日分に更新されて記憶されており)、本日は、BB回数が「0」(ボーナス回数カウンタ=0)、有利区間回数が「0」(有利区間回数カウンタ=0)、現在ゲーム数が「0」(ゲーム数カウンタ=0)に初期化された状態(すなわち、遊技場が開店した直後の状態)から遊技が開始された場合について説明する。なお、本日の遊技履歴の表示内容については、図56〜図58を用いて後述する。
まず、「t1」の時点(例えば、現在ゲーム数が「150」)で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した有利区間開始条件(例えば、有利区間開始条件A)が成立し遊技区間が通常区間から有利区間に移行することに基づいて、有利区間信号の出力が開始される。遊技用表示装置1は、有利区間信号の入力が開始されると、有利区間中であることを示す第1状態の表示を開始する。また、遊技用表示装置1は、有利区間回数カウンタを「1」加算する。また、遊技用表示装置1は、有利区間カウンタによる有利区間中の遊技回数のカウント、及び有利区間獲得数カウンタによる有利区間中のメダルの獲得数のカウントを開始する。
次に、「t2」の時点(例えば、現在ゲーム数が「155」、有利区間累計ゲーム数が「5」)で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した上昇リプレイが成立しRT遊技状態が低RT遊技状態(RT0)から高RT遊技状態(RT1)に移行することに基づいて、RT中信号の出力が開始される。遊技用表示装置1は、RT中信号の入力が開始されても特段の制御変更は行わない。もっとも、この時点から有利区間獲得数カウンタによる有利区間中のメダルの獲得数のカウントを開始するようにしてもよい。また、この時点から第1の状態の表示の一部を変更するようにしてもよい。例えば、上述した「t1」の時点では、単に遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される遊技区間である有利区間が開始されたこと(有利区間中であること)が表示され、この「t2」の時点では、さらに有利区間中の遊技状態が特定のRT遊技状態となったことが表示されるようにしてもよい。
次に、「t3」の時点(例えば、現在ゲーム数が「300」、有利区間累計ゲーム数が「150」)で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述したBBが成立し遊技状態が通常遊技状態(ボーナス内部当選中(RT2))からBB遊技状態に移行することに基づいて、ボーナス中信号の出力が開始される。遊技用表示装置1は、ボーナス中信号の入力が開始されると、第1状態の表示を終了し、有利区間中かつボーナス中であることを示す第3状態の表示を開始する。また、遊技用表示装置1は、ボーナス回数カウンタを「1」加算する。また、遊技用表示装置1は、有利区間カウンタによる有利区間中の遊技回数のカウント、及び有利区間獲得数カウンタによる有利区間中のメダルの獲得数のカウントは継続するが、ゲーム数カウンタによる遊技回数のカウントは中断する。なお、本例においてBB遊技状態は、基本的に「25」回の遊技で終了し、「200」枚のメダルが獲得されるものとなっている(2枚のメダル投入→10枚のメダルの払出×25回の遊技で240枚を超えるメダルの払出となるため)。
次に、「t4」の時点(例えば、現在ゲーム数が「300」、有利区間累計ゲーム数が「175」)で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述したBBが終了し遊技状態がBB遊技状態から通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0))に移行することに基づいて、ボーナス中信号の出力が終了される。遊技用表示装置1は、ボーナス中信号の入力が終了されると、第3状態の表示を終了し、第1状態の表示を開始する。また、遊技用表示装置1は、ゲーム数カウンタによる遊技回数のカウントを再開する。なお、遊技用表示装置1は、この時点において有利区間中総獲得枚数(有利区間獲得数カウンタ)とは別に、特別遊技状態(BB遊技状態)において獲得したメダルの枚数をカウントしておくようにすることが望ましい。
次に、「t5」の時点(例えば、現在ゲーム数が「1625」、有利区間累計ゲーム数が「1500」)で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した有利区間終了条件が成立し遊技区間が有利区間から通常区間に移行することに基づいて、有利区間信号の出力が終了される。遊技用表示装置1は、有利区間信号の入力が終了されると、第1状態の表示を終了し、ボーナス中であれば(ボーナス中信号が出力されていれば)第2状態の表示を開始し、ボーナス中でなければ(ボーナス中信号が出力されていなければ)通常状態の表示を開始する。また、遊技用表示装置1は、有利区間カウンタによる有利区間中の遊技回数のカウント、及び有利区間獲得数カウンタによる有利区間中のメダルの獲得数のカウントを終了し、これらのカウンタによる計数結果を遊技履歴として記憶するとともに、これらのカウンタによる計数結果を初期化(0クリア)する。
なお、有利区間カウンタの値と、遊技者に実際に表示される有利区間累計ゲーム数の値とは必ずしも完全一致させる必要はなく、例えば、実際の有利区間カウンタの値は「1500」や「1498」であるが、後述の図57及び図58に示すように、有利区間累計ゲーム数には、現在ゲーム数(ゲーム数カウンタ)の値と同様に、BB遊技状態における遊技回数(例えば、「25」)を含ませず、「1475」や「1473」という値を表示するようにしてもよい。
次に、「t6」の時点(例えば、現在ゲーム数が「1630」)で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した下降リプレイが成立しRT遊技状態が高RT遊技状態(RT1)から低RT遊技状態(RT0)に移行することに基づいて、RT中信号の出力が終了される。遊技用表示装置1は、RT中信号の入力が終了されても特段の制御変更は行わない。もっとも、この時点で有利区間獲得数カウンタによる有利区間中のメダルの獲得数のカウントを終了するようにしてもよい。このように、上述した各種カウンタ(特に、有利区間カウンタや有利区間獲得数カウンタ)のカウントの開始時点や終了時点は任意に設定することができる。すなわち、遊技者にとってより適切な情報が報知されうる限りにおいて、接続される遊技機の仕様などに応じ、上述した「t1」〜「t6」の時点のいずれの時点もカウントの開始時点や終了時点として採用することができる。
次に、「t7」の時点(例えば、現在ゲーム数が「1725」)で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述したBBが成立し遊技状態が通常遊技状態(ボーナス内部当選中(RT2))からBB遊技状態に移行することに基づいて、ボーナス中信号の出力が開始される。遊技用表示装置1は、ボーナス中信号の入力が開始されると、通常状態の表示を終了し、ボーナス中であることを示す第2状態の表示を開始する。また、遊技用表示装置1は、ボーナス回数カウンタを「1」加算する。また、ゲーム数カウンタによる遊技回数のカウントを中断する。
次に、「t8」の時点(例えば、現在ゲーム数が「1725」)で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述したBBが終了し遊技状態がBB遊技状態から通常遊技状態(低RT遊技状態(RT0))に移行することに基づいて、ボーナス中信号の出力が終了される。遊技用表示装置1は、ボーナス中信号の入力が終了されると、第2状態の表示を終了し、通常状態の表示を開始する。また、遊技用表示装置1は、ゲーム数カウンタによる遊技回数のカウントを再開する。なお、遊技用表示装置1は、この時点においても、特別遊技状態(BB遊技状態)において獲得したメダルの枚数をカウントしておくようにすることが望ましい。
<遊技用表示装置1と第1の仕様例に係るパチスロ遊技機2bとの制御処理のタイミングチャートの第2の例>
図55は、上述した遊技用表示装置1と上述した第1仕様例に係るパチスロ遊技機2bが接続される場合の、制御処理のタイミングチャートの第1の例を示す図であり、より具体的には、図53を用いて説明した、遊技用表示装置1のメイン制御処理の第2の例の一部に対応するタイミングチャートを示す図である。
まず、「t−1」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した有利区間開始条件(例えば、有利区間開始条件A)が成立し遊技区間が通常区間から有利区間に移行することに基づいて、有利区間信号の出力が1回の遊技の間、あるいは所定期間(1回のみ)行われる(有利区間中、有利区間信号の出力は継続されない)。遊技用表示装置1は、有利区間信号の入力が行われると、有利区間に対応する特定状態(第1状態)の表示を開始する。また、遊技用表示装置1は、有利区間回数カウンタを「1」加算する。また、遊技用表示装置1は、有利区間カウンタによる有利区間中の遊技回数のカウント、及び有利区間獲得数カウンタによる有利区間中のメダルの獲得数のカウントを開始する。
なお、本例におけるパチスロ遊技機2bでは、有利区間信号の出力が1回の遊技の間、あるいは所定期間(1回のみ)行われるようになっていることで、遊技用表示装置1が、有利区間の開始を認識することができるようになっているが、有利区間の開始を別の手法によって認識することができるようにしてもよい。例えば、パチスロ遊技機2bにおいて上述した区間表示領域(区間表示器)が設けられる場合、この区間表示領域(区間表示器)が点灯したこと検知する有利区間検知センサ(図示せず)を遊技用表示装置1に設けることとし、「t−1」の時点において、パチスロ遊技機2bにおいて上述した区間表示領域(区間表示器)が点灯したことを検知したことに基づいて、遊技用表示装置1が、上述した各種の制御処理を行うようにしてもよい。これにより、遊技機の仕様上、有利区間が開始されたことを示す情報が遊技用表示装置1に送信されないものであっても、その遊技機と接続される遊技用表示装置1において適切に有利区間に関する情報を表示することができる。また、この場合、上述した有利区間検知センサは、上述した区間表示領域(区間表示器)の点灯及び消灯を検知するものであってもよい。このようにすれば、遊技用表示装置1は、遊技機から有利区間に関する情報が送信されない場合であっても、有利区間の開始のみならず、有利区間の終了についても適切に認識することができる。
次に、「t−2」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した特別小役2が成立し3枚のメダルが払い出されることに基づいて、3パルス分のメダル払出信号が出力される。遊技用表示装置1は、3パルス分のメダル払出信号の入力がされても特段の制御変更は行わない。すなわち、有利区間において少なくとも1回、遊技者にとって有利な停止操作の手順の報知が行われていないと判断する。
次に、「t−3」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した特定小役が成立し9枚のメダルが払い出されることに基づいて、9パルス分のメダル払出信号が出力される。遊技用表示装置1は、9パルス分のメダル払出信号の入力がされると、有利区間に対応する特定状態(第1状態)の表示を終了することが可能な状態とするため、有利区間終了可能フラグをオンにする。すなわち、有利区間において少なくとも1回、遊技者にとって有利な停止操作の手順の報知が行われたとみなす。
次に、「t−4」の時点で、遊技用表示装置1は、有利区間が終了したと判定した場合には、有利区間に対応する特定状態(第1状態)の表示を終了する。また、遊技用表示装置1は、有利区間中フラグ及び有利区間終了可能フラグをオフにする。また、遊技用表示装置1は、第1の例と同様、有利区間カウンタによる有利区間中の遊技回数のカウント、及び有利区間獲得数カウンタによる有利区間中のメダルの獲得数のカウントを終了し、これらのカウンタによる計数結果を遊技履歴として記憶するとともに、これらのカウンタによる計数結果を初期化(0クリア)する。
[第1仕様例の遊技機が接続される場合の、第1乃至第9実施形態に係る遊技用表示装置(遊技用装置)の表示画面]
次に、上述した第1仕様例に係る遊技機が接続される場合の、上述した第1乃至第9実施形態に係る遊技用表示装置(遊技用装置)の表示画面について、図56〜図58を用いて説明する。図56は、上述した第1仕様例のパチスロ遊技機2bが接続される場合の、上述した遊技用表示装置1の基本表示画面を示す説明図であり、図57及び図58は、上述した第1仕様例のパチスロ遊技機2bが接続される場合の、上述した遊技用表示装置1の履歴表示画面を示す説明図である。なお、図56〜図58では、表示面(表示部)1101に各種の遊技情報が表示される例について説明している。
図56に示すように、遊技用表示装置1の表示面(表示部)1101には、演出表示、詳細な遊技履歴の表示、グラフ表示などの遊技情報が表示される基本表示領域1101a、本日の遊技履歴(BB回数、有利区間回数、現在ゲーム数)などの遊技情報が表示される履歴表示領域1101dが設けられる。また、パチスロ遊技機2bが有利区間であるとき、基本表示領域1101aには、有利区間中における遊技回数(有利区間累計ゲーム数)、有利区間中における遊技媒体の獲得数(有利区間総獲得枚数)などの遊技情報が表示される有利区間表示領域1101b,1101cが設けられる。
なお、図56では、履歴表示領域1101dにおいて、「BB回数」の欄に本日のBB遊技状態への移行回数(ボーナス回数カウンタの値)として「2」が表示され、「有利区間回数」の欄に本日の有利区間への移行回数(有利区間回数カウンタの値)として「1」が表示され、「現在ゲーム数」の欄に本日の遊技回数(ゲーム数カウンタの値)として「500」が表示されている。
ここで、「現在ゲーム数」の欄には、上述したように、ゲーム数カウンタの値をそのまま表示するようにしてもよいし、図57のように、有利区間又はBB遊技状態が終了してからの通常区間の通常遊技状態の遊技回数(すなわち、相対的に不利な状態が継続している遊技回数)を表示するようにしてもよい。また、図58のように、有利区間にあっては、有利区間カウンタの値を表示するようにしてもよい。また、この場合、上述したように、有利区間カウンタの値からBB遊技状態での遊技回数を除いた値を表示するようにしてもよい。すなわち、接続される遊技機の仕様などに応じて、遊技者が最も所望すると思われる遊技回数に関する数値が表示されるようにすればよい。また、いずれの数値が表示されるかを、遊技者、あるいは遊技場側で設定可能としてもよい。
また、図57では、基本表示領域1101aに、詳細な遊技履歴の一例として、前日(1日前)の遊技場の閉店時の遊技回数(有利区間又はBB遊技状態が終了してからの通常遊技状態の遊技回数)が「500」ゲームであり(「前日最終」)、本日の「150」ゲーム目に有利区間が開始し(「4回前」)、有利区間が開始してから「150」ゲーム目にBB遊技状態が開始し(「3回前」)、BB遊技状態の遊技回数(「25」ゲーム)を除き、有利区間が開始してから「1475」ゲーム目に有利区間が終了し(「2回前」)、有利区間が終了してから「100」ゲーム目にBB遊技状態が開始し(「1回前」)、そのBB遊技状態が終了してからの通常区間の通常遊技状態の遊技回数が「200」ゲーム目であること(「現在」)が表示されている。
また、図57では、基本表示領域1101aに、詳細な遊技履歴の一例として、一連の有利区間において獲得した遊技媒体数である上述した有利区間総獲得枚数(例えば、有利区間獲得数カウンタの値)が表示されるようになっている。すなわち、有利区間中でなくとも、以前の一連の有利区間においてどの程度の遊技媒体が獲得されたかの履歴を確認することができるようになっている。また、図57では、基本表示領域1101aに、詳細な遊技履歴の一例として、BB遊技状態での獲得枚数(「獲得数」)も表示されるようになっている。したがって、その一連の有利区間において、BB遊技状態における獲得枚数と、通常遊技状態における獲得枚数との内訳も確認することができるようになっている。
例えば、図57において、その一連の有利区間における有利区間総獲得枚数が「1725」枚と表示されており、その一連の有利区間におけるBB遊技状態への移行回数は1回で獲得数は「250」枚(例えば、第1仕様例におけるBB遊技状態の払出枚数。ここで、第1仕様例におけるBB遊技状態の純増枚数を表示するようにしてもよく、その場合には「200」枚となる)と表示されていることから、その一連の有利区間における有利区間総獲得枚数が「1725」枚のうち、通常遊技状態で獲得したのは「1475」枚であることが確認できる。
また、図58では、基本表示領域1101aに、詳細な遊技履歴の一例として、前日(1日前)に、有利区間又はBB遊技状態が終了してから「400」ゲーム目にBB遊技状態が開始し(「前日2回前」)、当該BB遊技状態が終了してから「300」ゲーム目にBB遊技状態が開始し(「前日1回前」)、当該BB遊技状態が終了してから遊技場が閉店時するまでの遊技回数が「500」ゲームであり(「前日最終」)、本日の「150」ゲーム目に有利区間が開始し(「2回前」)、有利区間が開始してから「150」ゲーム目にBB遊技状態が開始し(「1回前」)、BB遊技状態の遊技回数(「25」ゲーム)を除き、有利区間が開始してから「1473」ゲーム目であること(「現在」)が表示されている。
また、図58では、基本表示領域1101aに、有利区間表示領域1101b,1101cに替えて、有利区間終了表示領域1101eが設けられ、有利区間の残りの遊技回数を有利区間の終了まで順次報知する(有利区間カウントダウン表示を行う)。なお、有利区間終了表示領域1101eは、詳細な遊技履歴が表示されなくとも、有利区間カウントダウン表示が開始されるときに、有利区間表示領域1101b,1101cとともに、基本表示領域1101aに表示されるようにしてもよい。また、有利区間が終了することを報知する(有利区間終了表示を行う)のは、有利区間終了表示領域1101eであってもよいし、基本表示領域1101aであってもよい。
[第2仕様例に係る遊技機が接続される場合の、第1乃至第9実施形態に係る遊技用表示装置(遊技用装置)の制御処理のフローチャートの一例]
次に、上述した第2仕様例に係る遊技機が接続される場合の、上述した第1乃至第9実施形態に係る遊技用表示装置(遊技用装置)の制御処理の一例について、図59及び図60を用いて説明する。図59は、上述した第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bが接続される場合の、遊技用表示装置1のメイン制御処理の第3の例を示す図であり、図60は、上述した第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bが接続される場合の、遊技用表示装置1のメイン制御処理の第4の例を示す図である。なお、上述したように、遊技用表示装置1のメイン処理は、遊技用表示装置1において表示に関する制御を行う制御手段(例えば、上述した表示CPU101や上述した制御回路F10250)によって実行されるものである。以下では、表示CPU101が行う処理として説明する。
<遊技用表示装置1のメイン制御処理の第3の例>
まず、図59を参照して、遊技用表示装置1のメイン制御処理の第3の例について説明する。この第3の例では、パチスロ遊技機2bが、有利区間(第1有利区間又は第2有利区間)を開始することを決定してから、有利区間(第1有利区間又は第2有利区間)を終了することを決定するまで、有利区間信号を継続して出力し(すなわち、有利区間が開始されること、有利区間中であること、及び有利区間が終了されることを遊技用表示装置1側で認識可能であり)、また、特定のRT遊技状態(高RT遊技状態(RT2))が開始してから、特定のRT遊技状態(高RT遊技状態(RT2))が終了するまで、RT中信号を継続して出力する(すなわち、高RT遊技状態(RT2)が開始されること、高RT遊技状態(RT2)中であること、及び高RT遊技状態(RT2)が終了されることを遊技用表示装置1側で認識可能である)場合を例に挙げて説明する。
なお、この第3の例、上述した第1の例、及び後述する第4の例においても、第2の例と同様、パチスロ遊技機2b側では各種信号(例えば、有利区間信号やRT中信号)が継続して出力されず(あるいは、そもそも出力されず)、遊技用表示装置1側で、有利区間が開始された否か、及び/又は有利区間が終了したか否かの判定(例えば、有利区間終了判定処理(図53のS135参照)の実行や有利区間検知センサを用いた判定)を行うことで、有利区間が開始されること、有利区間中であること、及び有利区間が終了されること(あるいは、特定のRT遊技状態が開始されること、特定のRT遊技状態中であること、及び特定のRT遊技状態が終了されること)が認識されるようにすることもできる。
まず、表示CPU101は、上述した第1の例のS110と同様、電源投入時処理を実行する(S150)。次に、表示CPU101は、上述した第1の例のS111と同様、入力された信号及びその変化をチェックする(S151)。次に、表示CPU101は、上述した第1の例のS112と同様、パチスロ遊技機2bにおける遊技区間が有利区間であるか否かを判断する(S152)。表示CPU101は、S112において、パチスロ遊技機2bにおける遊技区間が有利区間であると判断した場合には、S153に処理を移す。一方、パチスロ遊技機2bにおける遊技区間が有利区間でないと判断した場合には、S160に処理を移す。
S153において、表示CPU101は、上述した第1の例のS113と同様、有利区間中各種カウンタ更新処理を実行する(S153)。なお、第3の例及び後述の第4の例において、表示CPU101は、遊技状態が特定遊技状態(MB遊技状態)である場合にも、ゲーム数カウンタを「1」加算する処理を行う。すなわち、第3の例及び後述の第4の例では、第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bにおける特定遊技状態(MB遊技状態)を、通常遊技状態の一部として取り扱い、遊技回数としてカウントする。もっとも、上述した第1の例と同様、特定遊技状態(MB遊技状態)における遊技回数は、ゲーム数カウンタのカウント対象から除外するようにしてもよい。
また、第3の例及び後述の第4の例において、表示CPU101は、ボーナス回数カウンタを「1」加算する処理は行わない。第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bでは、特定遊技状態(MB遊技状態)が発生した場合に、ボーナス中信号が出力されるものとはなっていないためである。もっとも、第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bにおいて、例えば、MB1遊技状態が発生した場合にボーナス中信号1が出力され、MB2遊技状態が発生した場合にボーナス中信号2が出力されるものである場合、これらの信号に基づいてボーナス回数カウンタを「1」加算する処理を行うようにしてもよい。また、この場合、MB1遊技状態が発生する場合には同時に第1有利区間も発生するため、MB1遊技状態が発生した場合にはボーナス回数カウンタを「1」加算せず(有利区間回数カウンタが「1」加算され)、MB2遊技状態が発生した場合にはボーナス回数カウンタを「1」加算するようにしてもよい。
また、第3の例及び後述の第4の例において、表示CPU101は、第1有利区間又は第2有利区間が発生した場合に、有利区間回数カウンタを「1」加算する処理を行う。第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bでは、第1の有利区間及び第2の有利区間のいずれが発生した場合であっても、同一の有利区間信号が出力されるものとなっているためである。もっとも、第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bにおいて、例えば、第1有利区間が発生した場合に有利区間信号1が出力され、第2有利区間が発生した場合に有利区間信号2が出力されるものである場合、有利区間信号1が入力されれば第1有利区間回数カウンタを「1」加算し、有利区間信号2が入力されれば第2有利区間回数カウンタを「1」加算する処理を行うようにしてもよい。この場合、上述した履歴表示領域1101dには、本日の第1有利区間の発生回数である「第1有利区間回数」と、第2の有利区間の発生回数である「第2有利区間回数」とが表示されるようにすればよい。
また、第3の例及び後述の第4の例において、表示CPU101は、上述した第1の例と同様、IN数・OUT数カウンタ、有利区間カウンタ、有利区間獲得数カウンタを更新する。もっとも、上述した第1の例とは異なるように、有利区間カウンタや有利区間獲得数カウンタを更新するようにしてもよい。例えば、第2有利区間が発生した場合には、特定のRT遊技状態(高RT遊技状態(RT2))に移行したとき(RT中信号の入力が開始されたとき)から、有利区間カウンタや有利区間獲得数カウンタの更新を開始するようにしてもよい。また、第3の例及び後述の第4の例においても、有利区間獲得数カウンタの値と上述した有利区間獲得枚数の表示とを常に一致させる必要はなく、より適切な表示となるように表示内容が適宜変更されるようにすればよい。具体例については、後述する。
次に、表示CPU101は、RT中信号はオンであるか否かを判断する(S154)。すなわち、表示CPU101は、パチスロ遊技機2bの遊技状態が特定のRT遊技状態(高RT遊技状態(RT2))であるか否かを判断する。表示CPU101は、S154において、RT中信号はオンであると判断した場合には、S155に処理を移す。一方、RT中信号はオンでないと判断した場合には、S159に処理を移す。
S154において、表示CPU101は、RT中信号がオフからオンとなったか否かを判断する(S155)。すなわち、表示CPU101は、前回の信号のチェック時(S151参照)ではRT中信号がオフであったが、今回の信号のチェック時(S151参照)ではRT中信号がオンとなった(すなわち、パチスロ遊技機2bの遊技状態が特定のRT遊技状態(高RT遊技状態(RT2))に移行した)か否かを判断する。表示CPU101は、S155において、RT中信号がオフからオンとなったと判断した場合には、S156に処理を移す。一方、RT中信号がオフからオンとなっていない(オンのままである)と判断した場合には、S158に処理を移す。
S156において、表示CPU101は、疑似ボーナス開始表示処理を実行する(S156)。この疑似ボーナス開始表示処理において、表示CPU101は、有利区間(第2有利区間)において特定のRT遊技状態(高RT遊技状態(RT2))が開始したことを遊技者に対して報知するための処理を行う。ここで、第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bでは、有利区間(第2有利区間)において、遊技状態が高RT遊技状態(RT2)であるときが遊技者にとって最も有利な状態となっていることから、遊技用表示装置1では、この有利区間(第2有利区間)かつ高RT遊技状態(RT2)であるときを疑似的なボーナス中(疑似ボーナス)であると定義し、当該最も有利な状態が開始することを報知するようにしている。すなわち、遊技用表示装置1では、疑似ボーナスが開始することを示す画像などの情報が表示され、疑似ボーナスの開始報知が実行される。この場合、例えば、「疑似ボーナス開始!!」などの文字とともに視覚的効果が最も高い演出表示が行われるようにすればよい。
次に、表示CPU101は、獲得枚数表示開始処理を実行する(S157)。この獲得枚数表示開始処理において、表示CPU101は、有利区間(第2有利区間)の開始後から高RT遊技状態(RT2)開始までに有利区間獲得数カウンタによって計数されたメダルの獲得数を、上述した有利区間総獲得枚数として表示を開始するための処理を行う。すなわち、本例においては、有利区間(第2有利区間)かつ高RT遊技状態(RT2)であるときを疑似ボーナスとして定義しているため、その疑似ボーナスの開始に合わせて上述した有利区間総獲得枚数の表示を開始するようにしている。なお、この獲得枚数表示開始処理において、上述した有利区間総獲得枚数のみならず、上述した有利区間累計ゲーム数の表示も開始するようにしてもよい。
また、表示CPU101は、上述した第1の例において有利区間が待機区間を経てから開始される場合と同様に、有利区間(第2有利区間)の開始後から高RT遊技状態(RT2)開始までの期間は、有利区間獲得数カウンタの更新処理を保留(仮に計数するが、有利区間獲得数カウンタの値として正式に更新されないように)しておき、あるいは、有利区間獲得数カウンタとは異なる仮計数カウンタによってその期間におけるメダルの獲得数を計数しておき、この獲得枚数表示開始処理において、(遡って)有利区間獲得数カウンタの値として計数されるように有利区間獲得数カウンタを更新するようにしてもよい。また、この場合、その期間におけるメダルの獲得数が、正の値(すなわち、計数結果がメダルの増加を示すもの)である場合には、そのような処理を行い、負の値(すなわち、計数結果がメダルの減少を示すもの)である場合には、その値が有利区間獲得数カウンタの値として計数されないように有利区間獲得数カウンタを更新し、また、この獲得枚数表示開始処理において表示が開始される上述した有利区間総獲得枚数として、初期値(0)が表示されるようにすればよい。表示CPU101は、S157の処理を実行した後、S151の処理に戻る。
S158において、表示CPU101は、第3状態表示処理を実行する(S158)。この第3状態表示処理において、表示CPU101は、例えば、有利区間(第2有利区間)中であり、さらに特定のRT遊技状態(高RT遊技状態(RT2))中であること(すなわち、疑似ボーナス中であること)を遊技者に対して報知するための処理を行う。これにより、遊技用表示装置1では、現在の状態が、疑似ボーナスであることを示す画像などの情報が表示される。なお、第3状態の表示としては、例えば、「疑似ボーナス継続中!!」などの文字とともに最も視覚的効果の高い演出表示が行われるようにすればよい。表示CPU101は、S158の処理を実行した後、S151の処理に戻る。
S159において、表示CPU101は、第1状態表示処理を実行する(S159)。この第1状態表示処理において、表示CPU101は、例えば、有利区間(第1有利区間又は第2有利区間)中であることを遊技者に対して報知するための処理を行う。これにより、遊技用表示装置1では、現在の状態が、有利区間(第1状態)であることを示す画像などの情報が表示される。なお、第1状態の表示としては、例えば、「有利区間継続中!」などの文字とともに第3状態よりも相対的に視覚的効果の低い演出表示が行われるようにすればよい。また、例えば、第1有利区間と第2有利区間とで異なる表示が行われるようにしてもよい。表示CPU101は、S159の処理を実行した後、S151の処理に戻る。
S160において、表示CPU101は、通常区間中各種カウンタ更新処理を実行する(S160)。この通常区間中各種カウンタ更新処理において、表示CPU101は、例えば、上述したゲーム数カウンタ、IN・OUT数カウンタ、及びボーナス回数カウンタなどのカウンタを、S153における処理と同様に適宜更新する処理を行う。
次に、表示CPU101は、RT中信号はオンであるか否かを判断する(S161)。すなわち、表示CPU101は、パチスロ遊技機2bの遊技状態が特定のRT遊技状態(高RT遊技状態(RT2))であるか否かを判断する。表示CPU101は、S161において、RT中信号はオンであると判断した場合には、S162に処理を移す。一方、RT中信号はオンでないと判断した場合には、S163に処理を移す。
S162において、表示CPU101は、第2状態表示処理を実行する(S162)。この第2状態表示処理において、表示CPU101は、例えば、特定のRT遊技状態(高RT遊技状態(RT2))中であることを遊技者に対して報知するための処理を行う。これにより、遊技用表示装置1では、現在の状態が、特定のRT遊技状態(高RT遊技状態(RT2))であることを示す画像などの情報が表示される。なお、第2状態の表示としては、例えば、「高RT中!」などの文字とともに第3状態よりも相対的に視覚的効果の低い演出表示が行われるようにすればよい。なお、遊技区間が有利区間でなければ、すぐに上述した下降リプレイや下降図柄が成立して低RT遊技状態(RT0)に移行してしまうため、遊技区間が通常区間であるときに高RT遊技状態(RT2)に移行したときには特段の表示(第2状態の表示)を行わず、後述の通常状態表示処理と同様の処理が行われるようにしてもよい。表示CPU101は、S162の処理を実行した後、S151の処理に戻る。
S163において、表示CPU101は、通常状態表示処理を実行する(S163)。この通常状態表示処理において、表示CPU101は、例えば、有利区間中でなく、また特定のRT遊技状態(高RT遊技状態(RT2))でもないことを遊技者に対して報知するための処理を行う。もっとも、通常区間の通常遊技状態であることが積極的に報知されるのではなく、遊技用表示装置1では、基本画面(初期画面)を示す画像などの情報が表示されることとなる。表示CPU101は、S163の処理を実行した後、S151の処理に戻る。
このように、本例の遊技用表示装置1によれば、有利区間中であって特定のRT遊技状態でない場合にも、遊技媒体の獲得数を計数し、有利区間中であって特定のRT遊技状態となった場合に、この計数結果を含めて有利区間中の遊技媒体の獲得数を更新し、この更新結果を表示するようになっている。したがって、パチスロ遊技機2bにおいて有利区間が開始されるタイミングと最も有利な状態が開始されるタイミングとが相違する場合であっても、有利区間中の遊技媒体の獲得数に関する情報を適切に報知することができる。
また、この場合、有利区間中であって特定のRT遊技状態中でないときには、所定状態(第1状態)の表示が行われ、有利区間中であって特定のRT遊技状態中であるときには、特定状態(第3状態)の表示が行われるようになっている。これにより、パチスロ遊技機2bにおいて有利区間が開始されるタイミングと最も有利な状態が開始されるタイミングとが相違する場合であっても、遊技者の所望する情報を可能な限り適切に報知することができる。
<遊技用表示装置1のメイン制御処理の第4の例>
次に、図60を参照して、遊技用表示装置1のメイン制御処理の第4の例について説明する。この第4の例において、パチスロ遊技機2bからの信号の出力の態様は、基本的に上述した第3の例と同様である。
まず、表示CPU101は、上述した第3の例のS150と同様、電源投入時処理を実行する(S170)。次に、表示CPU101は、上述した第3の例のS151と同様、入力された信号及びその変化をチェックする(S171)。次に、表示CPU101は、上述した第3の例のS152と同様、パチスロ遊技機2bにおける遊技区間が有利区間であるか否かを判断する(S172)。表示CPU101は、S172において、パチスロ遊技機2bにおける遊技区間が有利区間であると判断した場合には、S173に処理を移す。一方、パチスロ遊技機2bにおける遊技区間が有利区間でないと判断した場合には、S179に処理を移す。
S173において、表示CPU101は、上述した第3の例のS153と同様、有利区間中各種カウンタ更新処理を実行する(S173)。次に、表示CPU101は、有利区間カウンタが「3」であるか否かを判断する(S174)。表示CPU101は、S174において、有利区間カウンタが「3」であると判断した場合には、S175に処理を移す。一方、有利区間カウンタが「3」でないと判断した場合には、S177に処理を移す。
S175において、表示CPU101は、第1状態表示開始処理を実行する(S175)。この第1状態表示開始処理において、表示CPU101は、例えば、開始された有利区間が第2有利区間であることを遊技者に対して報知することを開始するための処理を行う。これにより、遊技用表示装置1では、現在の状態が、第2有利区間(第1状態)であることを示す画像などの情報が表示される。ここで、第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bでは、第1有利区間(すなわち、MB1遊技状態)は、基本的に最大2ゲームで終了することがほとんどであることから、表示CPU101は、有利区間が3ゲーム以上継続した場合には、開始された有利区間が第2有利区間であるとみなし、その旨を報知するようにしている。なお、第1状態(特定状態)の表示としては、例えば、「第2有利区間継続中!」などの文字とともに相対的に視覚的効果の高い演出表示が行われるようにすればよい。また、この第1状態表示開始処理において第1状態の表示が開始されることとなる有利区間の遊技回数(有利区間カウンタの値)は任意に設定・変更可能である。
また、第1有利区間(すなわち、MB1遊技状態)において獲得されうる遊技媒体数の最大値は、払出枚数で「19枚」、獲得枚数(純増枚数)で「13」枚(1回目の遊技:3枚投入、9枚払出、2回目の遊技:3枚投入、10枚払出)であることから、S174において、表示CPU101は、有利区間獲得数カウンタが「13」を超えるか否かを判断し、有利区間獲得数カウンタが「13」を超えると判断した場合には、S175に処理を移し、有利区間獲得数カウンタが「13」を超えないと判断した場合には、S177に処理を移すようにしてもよい。
次に、表示CPU101は、獲得枚数表示開始処理を実行する(S176)。この獲得枚数表示開始処理において、表示CPU101は、有利区間(第2有利区間)の開始後から第1状態の表示の開始までに有利区間獲得数カウンタによって計数されたメダルの獲得数を、上述した有利区間総獲得枚数として表示を開始するための処理を行う。すなわち、本例においては、有利区間の開始後3ゲーム経過したときに、開始された有利区間が第2有利区間であることを報知しているため、その報知に合わせて上述した有利区間総獲得枚数の表示を開始するようにしている。なお、この獲得枚数表示開始処理において、上述した有利区間総獲得枚数のみならず、上述した有利区間累計ゲーム数の表示も開始するようにしてもよい。
また、表示CPU101は、上述した第1の例において有利区間が待機区間を経てから開始される場合と同様に、有利区間(第2有利区間)の開始後から第1状態の表示の開始までの期間は、有利区間獲得数カウンタの更新処理を保留(仮に計数するが、有利区間獲得数カウンタの値として正式に更新されないように)しておき、あるいは、有利区間獲得数カウンタとは異なる仮計数カウンタによってその期間におけるメダルの獲得数を計数しておき、この獲得枚数表示開始処理において、(遡って)有利区間獲得数カウンタの値として計数されるように有利区間獲得数カウンタを更新するようにしてもよい。また、この場合、その期間におけるメダルの獲得数が、正の値(すなわち、計数結果がメダルの増加を示すもの)である場合には、そのような処理を行い、負の値(すなわち、計数結果がメダルの減少を示すもの)である場合には、その値が有利区間獲得数カウンタの値として計数されないように有利区間獲得数カウンタを更新し、また、この獲得枚数表示開始処理において表示が開始される上述した有利区間総獲得枚数として、初期値(0)が表示されるようにすればよい。表示CPU101は、S176の処理を実行した後、S171の処理に戻る。
S177において、表示CPU101は、第1状態の表示が開始済みであるか否かを判断する(S177)。S177において、表示CPU101は、第1状態の表示が開始済みであると判断した場合には、S178に処理を移す。一方、第1状態の表示が開始済みでないと判断した場合には、S171の処理に戻る。なお、有利区間中であって第1状態の表示が開始されていない場合には、後述する通常状態の表示を行ってもよいし、少なくとも有利区間中であることが報知される所定状態の表示を行ってもよい。
S178において、表示CPU101は、第1状態表示処理を実行する(S178)。この第1状態表示処理において、表示CPU101は、例えば、有利区間が第2有利区間であることを遊技者に対して報知するための処理を行う。なお、第1状態の表示の内容については上述したとおりである。表示CPU101は、S178の処理を実行した後、S171の処理に戻る。
S179において、表示CPU101は、上述した第3の例のS160と同様、通常区間中各種カウンタ更新処理を実行する(S179)。次に、表示CPU101は、上述した第3の例のS163と同様、通常状態表示処理を実行する(S180)。表示CPU101は、S180の処理を実行した後、S171の処理に戻る。なお、本例においても、上述した第3の例と同様に、第2有利区間であって高RT遊技状態(RT2)であるときは第3状態の表示を行い、第2有利区間であって高RT遊技状態(RT2)でないときは第1状態の表示(本例の第1状態の表示とは異なる)を行い、通常区間であって高RT遊技状態(RT2)であるときは第2状態の表示を行うようにしてもよい。
このように、本例の遊技用表示装置1によれば、継続する期間が異なる複数の有利区間(第1有利区間及び第2有利区間)を有する場合に、有利区間中の遊技回数が、相対的に継続する期間が短い第1有利区間の遊技可能回数として予め定められた特定の回数(例えば、2回)となるまでは所定状態の表示を行い、当該特定の回数を超えた場合に特定状態の表示を開始するようになっている。したがって、パチスロ遊技機2bにおいて継続する期間が異なる複数の有利区間を有する場合であっても、簡易な構成で、いずれの有利区間中であるかに関する情報を適切に報知することができる。
また、この場合、その特定状態の表示が開始されるのにしたがって、有利区間中の遊技媒体の獲得数の表示も開始されるようになっている。これにより、有利区間中の遊技媒体の獲得数に関する情報をより適切に表示することができるのみならず、当該表示によって遊技者に期待感を抱かせて遊技の興趣を向上させることができる。
[第1乃至第9実施形態に係る遊技用表示装置(遊技用装置)と第2仕様例に係る遊技機とが接続される場合の、各々の制御処理のタイミングチャートの一例]
次に、上述した第1乃至第9実施形態に係る遊技用表示装置(遊技用装置)と上述した第2仕様例に係る遊技機が接続される場合の、各々の制御処理のタイミングチャートの一例について、図61〜図63を用いて説明する。
<遊技用表示装置1と第2の仕様例に係るパチスロ遊技機2bとの制御処理のタイミングチャートの第3の例>
図61は、上述した遊技用表示装置1と上述した第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bが接続される場合の、制御処理のタイミングチャートの第3の例を示す図であり、より具体的には、図59を用いて説明した、遊技用表示装置1のメイン制御処理の第3の例の一部に対応するタイミングチャートを示す図である。
まず、「t−A」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した有利区間開始条件(例えば、有利区間開始条件A)が成立し遊技区間が通常区間から第1有利区間に移行することに基づいて、有利区間信号の出力が開始される。遊技用表示装置1は、有利区間信号の入力が開始されると、有利区間中であることを示す第1状態の表示を開始する。また、遊技用表示装置1は、有利区間回数カウンタを「1」加算する。また、遊技用表示装置1は、有利区間カウンタによる有利区間中の遊技回数のカウント、及び有利区間獲得数カウンタによる有利区間中のメダルの獲得数のカウントを開始する。
なお、「t−A」の時点を、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した有利区間開始条件(例えば、有利区間開始条件B)が成立し遊技区間が通常区間から第2有利区間に移行することに基づいて、有利区間信号の出力が開始されるときとしてもよい。この場合も同様に、遊技用表示装置1は、有利区間信号の入力が開始されると、有利区間中であることを示す第1状態の表示を開始する。また、遊技用表示装置1は、有利区間回数カウンタを「1」加算する。また、遊技用表示装置1は、有利区間カウンタによる有利区間中の遊技回数のカウント、及び有利区間獲得数カウンタによる有利区間中のメダルの獲得数のカウントを開始する。
次に、「t−B」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した有利区間終了条件(例えば、有利区間終了条件A)が成立し遊技区間が第1有利区間から通常区間に移行することに基づいて、有利区間信号の出力が終了される。遊技用表示装置1は、有利区間信号の入力が終了されると、第1状態の表示を終了し、通常状態の表示を開始する。また、遊技用表示装置1は、有利区間カウンタによる有利区間中の遊技回数のカウント、及び有利区間獲得数カウンタによる有利区間中のメダルの獲得数のカウントを終了し、これらのカウンタによる計数結果を遊技履歴として記憶するとともに、これらのカウンタによる計数結果を初期化(0クリア)する。
なお、「t−B」の時点を、パチスロ遊技機2bにおいて、遊技区間が通常区間から第2有利区間に移行したが、遊技状態が高RT遊技状態(RT2)に移行することなく、上述した有利区間終了条件(例えば、有利区間終了条件B)が成立し遊技区間が第2有利区間から通常区間に移行することに基づいて、有利区間信号の出力が終了されるときとしてもよい。この場合も同様に、遊技用表示装置1は、有利区間信号の入力が終了されると、第1状態の表示を終了し、通常状態の表示を開始する。また、遊技用表示装置1は、有利区間カウンタによる有利区間中の遊技回数のカウント、及び有利区間獲得数カウンタによる有利区間中のメダルの獲得数のカウントを終了し、これらのカウンタによる計数結果を遊技履歴として記憶するとともに、これらのカウンタによる計数結果を初期化(0クリア)する。
次に、「t−C」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した上昇リプレイ2が成立しRT遊技状態が中RT遊技状態(RT1)から高RT遊技状態(RT2)に移行することに基づいて、RT中信号の出力が開始される。遊技用表示装置1は、RT中信号の入力が開始されると、特定のRT遊技状態中であることを示す第2状態の表示を開始する。もっとも、上述したように、遊技区間が通常区間であるときに、RT中信号の入力が開始されても特段の制御変更は行われないようにしてもよい。なお、本例においては、遊技区間が通常区間であるが特定のRT遊技状態中である場合(例えば、図61に示す「t−C」〜「t−D」間)に、当該期間のメダルの獲得数を計数するカウンタ(RT中獲得数カウンタ)を設け、このRT中獲得数カウンタによって当該期間におけるメダルの獲得数が計数されるようにしてもよい。また、この計数結果、及び特定のRT遊技状態に移行した旨が、上述した詳細な遊技履歴で確認可能となるようにしてもよい。
次に、「t−D」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した下降リプレイ又は下降図柄が成立しRT遊技状態が高RT遊技状態(RT2)から低RT遊技状態(RT0)に移行することに基づいて、RT中信号の出力が終了される。遊技用表示装置1は、RT中信号の入力が終了されると、第2状態の表示を終了し、通常状態の表示を開始する。なお、上述したRT中獲得数カウンタを設ける場合には、当該カウンタによる特定のRT遊技状態中のメダルの獲得数のカウントを終了し、当該カウンタによる計数結果を遊技履歴として記憶するとともに、当該カウンタによる計数結果を初期化(0クリア)する。
次に、「t−E」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した有利区間開始条件(例えば、有利区間開始条件B)が成立し遊技区間が通常区間から第2有利区間に移行することに基づいて、有利区間信号の出力が開始される。遊技用表示装置1は、有利区間信号の入力が開始されると、有利区間中であることを示す第1状態の表示を開始する。また、遊技用表示装置1は、有利区間回数カウンタを「1」加算する。また、遊技用表示装置1は、有利区間カウンタによる有利区間中の遊技回数のカウント、及び有利区間獲得数カウンタによる有利区間中のメダルの獲得数のカウントを開始する。
次に、「t−F」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した上昇リプレイ2が成立しRT遊技状態が中RT遊技状態(RT1)から高RT遊技状態(RT2)に移行することに基づいて、RT中信号の出力が開始される。遊技用表示装置1は、RT中信号の入力が開始されると、第1状態の表示を終了し、有利区間中であって特定のRT遊技状態中であること(疑似ボーナス中であること)を示す第3状態の表示を開始する。また、遊技用表示装置1は、「t−E」〜「t−F」間に有利区間獲得数カウンタ(あるいは、上述したその他のカウンタ)でカウントされていたメダルの獲得数を合算した上で、上述した有利区間総獲得枚数の表示を開始する。すなわち、当該表示は、本例においては疑似ボーナス中に獲得されたメダルの枚数を示すものであるが、その表示される枚数に、第2有利区間であって特定のRT遊技状態中でないときに獲得したメダルの枚数が反映される。
次に、「t−G」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した有利区間終了条件(例えば、有利区間終了条件B)が成立し遊技区間が第2有利区間から通常区間に移行することに基づいて、有利区間信号の出力が終了される。遊技用表示装置1は、有利区間信号の入力が終了されると、第3状態の表示を終了し、通常状態の表示を開始する。なお、この場合、第3状態の表示を終了し、第2状態の表示を開始するようにしてもよい。また、遊技用表示装置1は、有利区間カウンタによる有利区間中の遊技回数のカウント、及び有利区間獲得数カウンタによる有利区間中のメダルの獲得数のカウントを終了し、これらのカウンタによる計数結果を遊技履歴として記憶するとともに、これらのカウンタによる計数結果を初期化(0クリア)する。
次に、「t−H」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した下降リプレイ又は下降図柄が成立しRT遊技状態が高RT遊技状態(RT2)から低RT遊技状態(RT0)に移行することに基づいて、RT中信号の出力が終了される。遊技用表示装置1は、RT中信号の入力が終了されても特段の制御変更は行わない。
なお、図61に示すように、遊技用表示装置1は、「t−G」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した有利区間終了条件(例えば、有利区間終了条件B)が成立し遊技区間が第2有利区間から通常区間に移行することに基づいて、有利区間信号の出力が終了されるときに、「t−H」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した下降リプレイ又は下降図柄が成立しRT遊技状態が高RT遊技状態(RT2)から低RT遊技状態(RT0)に移行することに基づいて、RT中信号の出力が終了されるまでは、第3状態の表示を継続するようにしてもよい。また、この場合、「t−H」の時点まで、有利区間カウンタによる有利区間中の遊技回数のカウント、及び有利区間獲得数カウンタによる有利区間中のメダルの獲得数のカウントを継続するようにしてもよい。
このように、本例においても、上述した各種カウンタ(特に、有利区間カウンタや有利区間獲得数カウンタ)のカウントの開始時点や終了時点は任意に設定することができる。すなわち、遊技者にとってより適切な情報が報知されうる限りにおいて、接続される遊技機の仕様などに応じ、上述した「t−E」〜「t−H」の時点のいずれの時点もカウントの開始時点や終了時点として採用することができる。
<遊技用表示装置1と第2の仕様例に係るパチスロ遊技機2bとの制御処理のタイミングチャートの第4の例>
図62及び図63は、上述した遊技用表示装置1と上述した第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bが接続される場合の、制御処理のタイミングチャートの第4の例を示す図であり、より具体的には、図60を用いて説明した、遊技用表示装置1のメイン制御処理の第4の例の一部に対応するタイミングチャートを示す図である。
(第1有利区間におけるタイミングチャートの一例)
図62は、第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bにおいて、第1有利区間が発生した場合のタイミングチャートの一例を示している。
まず、「t−a1」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した有利区間開始条件(例えば、有利区間開始条件A)が成立し遊技区間が通常区間から第1有利区間に移行することに基づいて、有利区間信号の出力が開始される。遊技用表示装置1は、この時点では、特段の表示内容の制御変更は行わず、有利区間カウンタによる有利区間中の遊技回数のカウント、及び有利区間獲得数カウンタによる有利区間中のメダルの獲得数のカウントを開始する。
次に、「t−b1」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、3枚のメダルが投入され開始操作が行われたことに基づいて、3パルス分のメダル投入信号が出力される。遊技用表示装置1は、有利区間カウンタに「1」を加算する。また、遊技用表示装置1は、有利区間獲得数カウンタから「3」を減算する。
次に、「t−c1」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、特定小役が成立したことに基づいて、9パルス分のメダル払出信号が出力される。遊技用表示装置1は、有利区間獲得数カウンタに「9」を加算する。
次に、「t−d1」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、3枚のメダルが投入され開始操作が行われたことに基づいて、3パルス分のメダル投入信号が出力される。遊技用表示装置1は、有利区間カウンタに「1」を加算する。また、遊技用表示装置1は、有利区間獲得数カウンタから「3」を減算する。
次に、「t−e1」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、MB中小役が成立したことに基づいて、10パルス分のメダル払出信号が出力される。遊技用表示装置1は、有利区間獲得数カウンタに「10」を加算する。ここで、パチスロ遊技機2bにおいて、有利区間終了条件(例えば、有利区間終了条件A)が成立し遊技区間が第1有利区間から通常区間に移行することに基づいて、有利区間信号の出力が終了される。遊技用表示装置1は、有利区間カウンタによる有利区間中の遊技回数のカウント、及び有利区間獲得数カウンタによる有利区間中のメダルの獲得数のカウントを終了し、これらのカウンタによる計数結果を遊技履歴として記憶するとともに、これらのカウンタによる計数結果を初期化(0クリア)する。
次に、「t−f1」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、3枚のメダルが投入され開始操作が行われたことに基づいて、3パルス分のメダル投入信号が出力される。遊技用表示装置1は、特段の制御変更は行わない。このように、発生した有利区間が第1有利区間であった場合には、有利区間であることを積極的には報知しないようにしている。
(第2有利区間におけるタイミングチャートの一例)
図63は、第2仕様例に係るパチスロ遊技機2bにおいて、第2有利区間が発生した場合のタイミングチャートの一例を示している。
まず、「t−a2」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、上述した有利区間開始条件(例えば、有利区間開始条件B)が成立し遊技区間が通常区間から第2有利区間に移行することに基づいて、有利区間信号の出力が開始される。遊技用表示装置1は、この時点では、特段の表示内容の制御変更は行わず、有利区間カウンタによる有利区間中の遊技回数のカウント、及び有利区間獲得数カウンタによる有利区間中のメダルの獲得数のカウントを開始する。
次に、「t−b2」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、3枚のメダルが投入され開始操作が行われたことに基づいて、3パルス分のメダル投入信号が出力される。遊技用表示装置1は、有利区間カウンタに「1」を加算する。また、遊技用表示装置1は、有利区間獲得数カウンタから「3」を減算する。
次に、「t−c2」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、特定小役が成立したことに基づいて、9パルス分のメダル払出信号が出力される。遊技用表示装置1は、有利区間獲得数カウンタに「9」を加算する。
次に、「t−d2」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、3枚のメダルが投入され開始操作が行われたことに基づいて、3パルス分のメダル投入信号が出力される。遊技用表示装置1は、有利区間カウンタに「1」を加算する。また、遊技用表示装置1は、有利区間獲得数カウンタから「3」を減算する。
次に、「t−e2」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、特定小役が成立したことに基づいて、9パルス分のメダル払出信号が出力される。遊技用表示装置1は、有利区間獲得数カウンタに「9」を加算する。
次に、「t−f2」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、3枚のメダルが投入され開始操作が行われたことに基づいて、3パルス分のメダル投入信号が出力される。遊技用表示装置1は、有利区間カウンタに「1」を加算する。また、遊技用表示装置1は、有利区間獲得数カウンタから「3」を減算する。このとき、有利区間カウンタが「3」となったことから、遊技用表示装置1は、有利区間中であることを示す第1状態の表示を開始するとともに、有利区間獲得数カウンタの値に基づいて、上述した有利区間総獲得枚数の表示を開始する。このように、有利区間が発生し、発生した有利区間が第2有利区間であるとみなした場合には、有利区間であることを積極的に報知するようにしている。
次に、「t−g2」の時点で、パチスロ遊技機2bにおいて、リプレイ役が成立したことに基づいて、3パルス分のメダル払出信号が出力される。遊技用表示装置1は、有利区間獲得数カウンタに「3」を加算する。なお、このときには、第1状態の表示、及び上述した有利区間総獲得枚数の表示が継続している。
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、本発明は、上記の各実施形態や変形例等に限定されるものではない。
遊技用表示装置は、遊技機の外部中継端子板から出力された各種の信号に基づいて遊技機の状態を検知し、各種の制御を行うものに限られない。例えば、上述した有利区間検知センサ(図示せず)などの各種の検知装置を用いて遊技機の状態を検知し、各種の制御を行うものであってもよい。すなわち、遊技機側では信号を出力しないが、遊技用表示装置側で各種の制御を行うために必要となる情報は、当該情報を取得可能な検知装置を遊技用表示装置側で適宜設けることで取得されるようにすればよい。なお、この場合、これら各種の検知装置は、遊技用表示装置に対して着脱可能なものとして構成することが好適である。このようにすれば、多種の遊技機との接続を可能として遊技用表示装置の拡張性を向上させつつ、その基本的な仕様においては廉価な遊技用表示装置を提供することができる。
また、遊技用表示装置に接続可能な遊技機において、上述した区間表示領域(区間表示器)が設けられる場合であって、複数の有利区間が搭載される場合には、上述した区間表示領域(区間表示器)が点灯する有利区間(例えば、上述した第2有利区間)と、上述した区間表示領域(区間表示器)が点灯しない有利区間(例えば、上述した第1有利区間)と、を設けるようにしてもよい。
また、遊技用表示装置に接続可能な遊技機において、有利区間に待機区間が設けられる場合、有利区間信号は待機区間中も出力されるものとしているが、これに限られず、待機区間中は有利区間信号を出力せず、待機区間から有利区間に移行するとき(例えば、BBの図柄の組合せが有効ライン上に停止表示したとき)に、有利区間信号の出力を開始するようにしてもよい。また、上述した区間表示領域(区間表示器)の点灯開始タイミングと同様のタイミングで、有利区間信号の出力を開始するようにしてもよい。
遊技用表示装置は、遊技機ごとに異なるスクリーンユニットを適用してもよいし、いわゆる島単位に同種のスクリーンユニットを適用するようにしてもよい。
遊技用表示装置としては、透過型のプロジェクタ装置として構成されるとともに、スクリーンの形態が異なるスクリーンユニットに取り替え可能な構成であればよく、例えば筐体の上面あるいは側面にプロジェクタ本体を設置するようにしてもよい。また、例えばリフレクタを用いずにプロジェクタ本体から投射された光がスクリーンの背面側の入射面に直接入射するようにしてもよい。
スクリーンユニットの取り替え可能な種類は、上記実施形態の3種類に限らず、スクリーンの形態が異なるものであれば2種類でも4種類以上でもよい。また、スクリーンの形態に限らず、スクリーンの素材が異なるようにしてもよい。
発光面の位置は、前面の左右両端部に限らず、例えば前面の上部や下部、あるいは側面であってもよい。
第2表示面は、先述した形状に限らず、第1表示面より前方に厚みをもつものであれば、例えば平行四辺形、ひし形、あるいは円形の形状であってもよい。
ボタンを含む操作ユニットは、スクリーンユニットに一体的に設けるようにしてもよい。
可動装飾シートや固定装飾シートは、側面に限らず、例えば前面側の発光面の背後に設けるようにしてもよい。
可動装飾シートや固定装飾シートに用いる光源としては、LEDに限らず、例えばEL(Electro luminescence)素子や電球を適用してもよい。
可動装飾シートや固定装飾シートにおける導光孔は、互いに異なる大きさでもよく、例えばLEDに近い後面側の装飾シートにおける導光孔の直径を比較的大きくし、その一方、LEDに対して遠い前面側の装飾シートにおける導光孔の直径を比較的小さくしてもよい。あるいはその逆に、後面側の装飾シートにおける導光孔の直径を比較的小さくし、前面側の装飾シートにおける導光孔の直径を比較的大きくしてもよい。このように、双方の導光孔の大きさを異なるようにすれば、これらの導光孔を重なる状態や重ならない状態とする際のクリアランスを十分確保し、可動装飾シートの移動量を十分大きく確保することができる。
スクリーンユニットを取り替える際には、スクリーンの形態や特性が異なることから投影像に対応する投影データの変更や投影像の光学補正が必要な場合がある。このような場合に対処すべく、遊技用表示装置の制御ユニットには、各スクリーンの形態等に応じた投影像データや光学補正データに係る設定情報を予め記憶しておき、スクリーンごとに対応する設定情報を呼び出して適用するようにしてもよい。
また、スクリーンユニットの取り替えに際して対応する設定情報を適用可能な構成を実現するためには、(1)LED基板(ケーブル)の接続有無を制御ユニットで判定する処理を設けたり、(2)スクリーンユニットに別途制御装置を設け、スクリーンユニットの取り替え後で筐体の制御ユニットの起動時、その制御装置から制御ユニットに特定のコマンドを送信し、いずれのスクリーンユニットにおける制御装置が接続されたかを制御ユニットにおいて判定する処理を設けたり、(3)操作ユニットのボタンを操作することで設定画面を表示させ、この設定画面において管理者が取り替え後のスクリーンユニットの種類を設定情報として入力可能とすればよい。
このような設定情報は、一の画像データをどのような投影方式(方法)で投影するのかを決定付ける情報といえる。また、設定情報は、ホールコンピュータとしてのサーバ装置から変更可能としてもよいし、マスタースレーブ方式によって一の遊技用表示装置において変更された場合に他の遊技用表示装置でも同様に変更されるようにしてもよい。
可動装飾シートについては、遊技機からの遊技状態信号を遊技用表示装置が受信した場合や、遊技用表示装置が一定の獲得数を検知した場合等といったLEDの点灯あるいは点滅が行われる場合に、コントラストを高める方向に移動させるようにすればよい。
複数の遊技用表示装置について、例えば島内連動演出や同機種連動演出等を行う場合には、その連動演出に伴って各遊技用表示装置の可動装飾シートに対応する駆動機構を動作させることにより、複数の遊技用表示装置における可動装飾シートを同時に変動させるようにしてもよい。
以上の実施形態に基づき、本発明の概要を以下に列挙する。
従来の遊技機には、筐体の下方に設けられた投射手段から上方に向けて光を投射するとともに、筐体の内部に設けられた反射面で前方に向けて光を反射することにより、前方のスクリーン(被投影部)に映像を投影する、いわゆる透過型のプロジェクタ装置を表示装置として備えたものがある(例えば、特開2005−99743号公報参照)。
また、この種の表示装置としては、遊技機に対応して遊技に関する各種の情報を表示する遊技用表示装置があり、このような遊技用表示装置をプロジェクタ装置により構成することが提案されている。
しかしながら、近年においては、遊技場のレイアウトや視覚的効果、さらには対応する遊技機のデザイン等にも応じた遊技用表示装置の表示形態が望まれるところ、プロジェクタ装置を遊技用表示装置に適用するだけでは、そのような表示形態を自由に変更することができず、表示形態のデザイン性や多様性において改善すべき余地があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、例えば遊技場や遊技機に応じて表示形態を自由に変更することができ、表示形態のデザイン性や多様性を高めることができる遊技用表示装置を提供することを目的とする。
(付記A1)
本発明の一側面に係る遊技用表示装置(例えば、遊技用表示装置1)は、遊技に関する情報を投影像として表示するための光を投射する投射手段(例えば、プロジェクタ本体12)と、前記投射手段から投射された光が通過する光通過面(例えば、開口面10A)と、前記光通過面を通過した光が透過することで投影像が投影される被投影部(例えば、スクリーン110A〜110C)と、を備え、前記被投影部は、投影像が投影される表示面(例えば、(第1)表示面1101、第2表示面1101B,1101C)を有し、前記光通過面に対して取り替え可能に配置され、前記表示面は、前記被投影部の取り替えに応じて投影像の視覚的印象を変化可能に構成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、被投影部を取り替えることで表示面における投影像の視覚的印象を変化させることができるので、例えば遊技場のレイアウトや遊技機のデザインに応じて被投影部を取り替えるだけで表示形態を自由に変更することができ、表示形態のデザイン性や多様性を高めることができる。
(付記A2)
本発明の好ましい実施の形態は、前記表示面とは異なる他の表示面(例えば、発光面111a)を少なくとも有し、前記他の表示面は、投影像の表示とは別方式による表示が可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、投影像を表示する表示面と他の表示面とに分けて遊技に関する情報を表示することができ、さらに、例えば他の表示面においては、投影像の表示とは別方式による表示が可能であるので、表示形態のデザイン性や多様性をより一層高めることができる。
従来の遊技機には、筐体の下方に設けられた投射手段から上方に向けて光を投射するとともに、筐体の内部に設けられた反射面で前方に向けて光を反射することにより、前方のスクリーン(被投影部)に映像を投影する、いわゆる透過型のプロジェクタ装置を表示装置として備えたものがある(例えば、特開2005−99743号公報参照)。
また、この種の表示装置としては、遊技機に対応して遊技に関する各種の情報を表示する遊技用表示装置があり、このような遊技用表示装置をプロジェクタ装置により構成することが提案されている。このようなプロジェクタ装置には、スクリーンを凹凸状に変形することにより、視覚的効果を高めたものもある(例えば、特開2012−147828号公報参照)。
しかしながら、上記特開2012−147828号公報に記載のものでは、スクリーンの表裏全体が凹凸状となるため、投射手段からスクリーンまでの投影距離が凹凸に応じて著しく不均等となり、このような凹凸状のスクリーンを透過型のプロジェクタ装置に適用した場合は、投射レンズや反射面等といった光学系の調整や配置が複雑になるという難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、投影用の光学系を複雑化することなく簡素な構成としつつも視覚的効果を容易に高めることができる遊技用表示装置を提供することを目的とする。
(付記B1)
本発明の一側面に係る遊技用表示装置(例えば、遊技用表示装置1)は、遊技に関する情報を投影像として表示するための光を投射する投射手段(例えば、プロジェクタ本体12)と、前記投射手段から投射された光により投影像が投影される被投影部(例えば、スクリーン110A〜110C)と、を備え、前記被投影部は、前記投射手段から投射された光が入射する入射面(例えば、入射面1100)と、前記入射面に入射した光が透過することで投影像が投影される表示面(例えば、(第1)表示面1101、第2表示面1101B,1101C)と、を有し、前記入射面は、一様な面で構成され、前記表示面は、第1領域(例えば、第1表示面1101)と、当該第1領域とは異なる厚みを設けて区画された第2領域(例えば、第2表示面1101B,1101C)とを少なくとも有することを特徴とする。
このような構成によれば、被投影部の入射面が一様な面で構成され、投射手段から入射面までの距離が一定になるので、投射手段から入射面までの投影用の光学系を簡素に構成することができる一方、表示面の第1領域と第2領域とで厚みが異なるようにするだけで、投影像の視覚的印象を変化させることで視覚的効果を容易に高めることができる。
(付記B2)
本発明の好ましい実施の形態は、前記投射手段から投射された光が通過する光通過面(例えば、開口面10A)を備え、前記被投影部は、前記光通過面に対して取り替え可能に配置されることを特徴とする。
このような構成によれば、光通過面に配置される被投影部を取り替えるだけで表示面における投影像の視覚的印象を変化させることができるので、表示形態を自由に変更することができるとともに、表示形態のデザイン性や多様性を高めることができる。
従来の遊技機には、シート部材(装飾シート)を備え、このシート部材の裏面に光を照射してシート部材に描かれた絵柄(画像)を表面側から視認可能とすることにより、視覚的効果を高めたものがある(例えば、特開2013−165868号公報参照)。
また、遊技機に対応して遊技に関する各種の情報を表示する遊技用表示装置があり、このような遊技用表示装置にも、シート部材を適用することが提案されている。
しかしながら、上記特開2013−165868号公報に記載のものでは、比較的薄いシート部材の特性上、光の明暗を調節し難いため、シート部材上に表示される画像のコントラストを変化させることが難しいという難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、シート部材に表示される画像のコントラストを簡単に変化させることができ、ひいては視覚的効果を容易に高めることができる遊技用表示装置及び遊技機を提供することを目的とする。
(付記C1)
本発明の一側面に係る遊技用表示装置(例えば、遊技用表示装置1)は、光を発する発光手段(例えば、LED20A)と、前記発光手段からの光を裏面側から表面側へと導くための複数の導光部(例えば、導光孔30A,40A)を有し、互いに対向するように配置される複数のシート部材(例えば、可動装飾シート30,固定装飾シート40)と、前記複数のシート部材のうち少なくとも一方のシート部材(例えば、可動装飾シート30)を他方のシート部材(例えば、固定装飾シート40)に対して相対的に変位可能として第1位置と第2位置との間で移動させる駆動手段(例えば、駆動機構32)と、を備え、前記一方のシート部材が前記第1位置にある場合、当該一方のシート部材の前記複数の導光部は、前記他方のシート部材の前記複数の導光部と部分的あるいは全体的に重なり、前記一方のシート部材が前記第1位置から前記第2位置へと移動した場合、当該一方のシート部材の前記複数の導光部は、前記他方のシート部材の前記複数の導光部に対して位置ずれした状態になることを特徴とする。
このような構成によれば、例えば一方のシート部材が第1位置から第2位置へと移動するのに従い、双方のシート部材における導光部どうしの重なった部分が徐々に小さくなり、これらの導光部を通じて裏面側の発光手段から表面側へと導かれる光が次第に減少する。すなわち、一方のシート部材を他方のシート部材に対して適宜変位させるようにし、双方の導光部どうしの重なり具合に応じて照度を変化させることができるので、互いに対向した複数のシート部材によって表示される画像のコントラストを照度調整によって簡単に変化させることができ、ひいては視覚的効果を容易に高めることができる。
(付記C2)
本発明の好ましい実施の形態は、遊技に関する情報を投影像として表示するための光を投射する投射手段(例えば、プロジェクタ本体12)と、前記投射手段を収容する本体部(例えば、筐体10)と、前記投射手段から投射された光により投影像が投影される被投影部(例えば、スクリーン110A〜110C)と、前記被投影部を保持しつつ前記本体部を外装するカバー部(例えば、スクリーンユニット11A〜11C)と、を備え、前記一方のシート部材は、前記本体部に設けられ、前記他方のシート部材は、前記カバー部に設けられ、前記カバー部は、前記本体部に対して取り替え可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、被投影部と一体にカバー部を取り替えることで投影部における投影像の視覚的印象を変化させることができるので、例えば遊技場のレイアウトや遊技機のデザインに応じてカバー部を取り替えるだけで投影像の表示形態を自由に変更することができ、表示形態のデザイン性や多様性を高めることができる。
(付記C3)
本発明の他の側面に係る遊技機(例えば、パチンコ遊技機2a、パチスロ遊技機2b)は、光を発する発光手段(例えば、LED20A)と、前記発光手段からの光を裏面側から表面側へと導くための複数の導光部(例えば、導光孔30A,40A)を有し、互いに対向するように配置される複数のシート部材(例えば、可動装飾シート30,固定装飾シート40)と、前記複数のシート部材のうち少なくとも一方のシート部材(例えば、可動装飾シート30)を他方のシート部材(例えば、固定装飾シート40)に対して相対的に変位可能として第1位置と第2位置との間で移動させる駆動手段(例えば、駆動機構32)と、を備え、前記一方のシート部材が前記第1位置にある場合、当該一方のシート部材の前記複数の導光部は、前記他方のシート部材の前記複数の導光部と部分的あるいは全体的に重なり、前記一方のシート部材が前記第1位置から前記第2位置へと移動した場合、当該一方のシート部材の前記複数の導光部は、前記他方のシート部材の前記複数の導光部に対して位置ずれした状態になることを特徴とする。
このような構成によれば、本発明の一側面に係る遊技用表示装置と同様の作用効果を奏する遊技機を実現することができる。
遊技用表示装置及び遊技機を含む遊技システムとしては、例えば特開2015−96100公報に記載されたものが知られている。しかしながら、この遊技システムでは、本発明のような遊技用表示装置や遊技機としての構成や機能を有さないことから、興趣の向上を図ることができなかった。本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、興趣の向上を図ることができる遊技用表示装置及び遊技機を提供することを目的とする。
(付記D1)
本発明の一側面に係る遊技用表示装置は、遊技に関する情報を投影像として表示するための光を投射する投射手段と、前記投射手段から投射された光が通過する光通過面と、前記光通過面を通過した光が透過することで投影像が投影される被投影部と、を備え、前記被投影部は、投影像が投影される表示面を有し、前記光通過面に対して取り替え可能に配置され、前記表示面は、前記被投影部の取り替えに応じて投影像の視覚的印象を変化可能に構成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、被投影部を取り替えることで表示面における投影像の視覚的印象を変化させることができるので、例えば遊技場のレイアウトや遊技機のデザインに応じて被投影部を取り替えるだけで表示形態を自由に変更することができ、表示形態のデザイン性や多様性を高めることができる。
(付記D2)
本発明の好ましい実施の形態は、前記表示面とは異なる他の表示面を少なくとも有し、前記他の表示面は、投影像の表示とは別方式による表示が可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、投影像を表示する表示面と他の表示面とに分けて遊技に関する情報を表示することができ、さらに、例えば他の表示面においては、投影像の表示とは別方式による表示が可能であるので、表示形態のデザイン性や多様性をより一層高めることができる。
また、本発明は、例えばパチンコ機やパチスロ機といった遊技機に対応する遊技用表示装置に関する。
従来の遊技機には、筐体の下方に設けられた投射手段から上方に向けて光を投射するとともに、筐体の内部に設けられた反射面で前方に向けて光を反射することにより、前方のスクリーン(被投影部)に映像を投影する、いわゆる透過型のプロジェクタ装置を表示装置として備えたものがある(例えば、特開2005−99743号公報参照)。
また、この種の表示装置としては、遊技機に対応して遊技に関する各種の情報を表示する遊技用表示装置があり、このような遊技用表示装置をプロジェクタ装置により構成することが提案されている。
しかしながら、近年においては、遊技場のレイアウトや視覚的効果、さらには対応する遊技機のデザイン等にも応じた遊技用表示装置の表示形態が望まれるところ、プロジェクタ装置を遊技用表示装置に適用するだけでは、そのような表示形態を自由に変更することができず、表示形態のデザイン性や多様性において改善すべき余地があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、表示形態のデザイン性や多様性及び視覚的効果を高めることができる遊技用表示装置を提供することを目的とする。
(付記E1)
上記の目的を達成するために、本発明に係る遊技用表示装置は、遊技用表示装置の筐体(10)内に設けられ遊技に関する情報を投影像として表示するための光を投射する投射手段(プロジェクタ本体12)と、前記投影像が投影される被投影部(スクリーン110A〜110F)と、を有する遊技用表示装置において、前記被投影部の少なくとも1つの縁部(例えば、被投影部の下縁部)の近傍に設けられ、少なくとも1つの発光素子が搭載された基盤(70)と、前記被投影部の前記縁部に対向する縁部(例えば、被投影部の上縁部)に設けられた乱反射部(72)と、前記基盤と前記筐体との間に形成された間隙部に設けられた遮光部材(73)と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、投射手段による投影像に加え、投影画面の少なくとも1つの縁部を縁取るような発光手段を備えることで、表示形態の視覚的効果及び装飾効果を高めることができる。
また、発光素子から筐体内部への漏洩光の発生を防止することで、照射効率を高めるとともに、被投影部へ投影される投影画像の明度や解像度に影響を及ぼすことがない。
(付記E2)
また、本発明に係る遊技用表示装置は、前記被投影部はそれぞれ所定厚みを有する導光部(入射面1100)と表示部(表示面1101)からなり、前記導光部は前記発光素子からの光を前記乱反射部に導くことを特徴とする。本発明によれば、発光素子からの光を効率的に乱反射部に導くことができる。
本発明によれば、表示形態のデザイン性や多様性及び視覚的効果を高めることができる遊技用表示装置を提供することができる。
また、本発明は、例えばパチンコ機やパチスロ機といった遊技機に対応する遊技用装置に関する。
従来の遊技機には、種々の遊技用装置が接続され、遊技機から送信される情報に基づく制御が行われる。例えば、遊技機には、遊技結果等の統計情報を表示する遊技用表示装置(所謂、データ表示機)が接続可能となっている。遊技用表示装置では、ボーナスゲーム等の当り回数や前回当り遊技状態終了後からのゲーム数、さらには当り遊技状態中のメダルの獲得枚数等といった遊技情報が表示可能である(特開2005−99743号公報参照)。
一般的に、遊技用表示装置には呼出ボタンが設けられ、遊技機にトラブルが発生した場合等には、遊技者によって呼出ボタンが押下されることで、遊技用表示装置に設けられたランプや島のコーナーに設けられたコーナーランプが点灯され、係員の注意を引くことが可能となっている。
ところで、一般的な呼出ボタンは遊技者による押下により押下方向に移動する可動式であり、その移動を検出するセンサからの信号に基づきランプの点灯制御が行われる。このような可動式の呼出ボタンは、構造的に移動部分に隙間が存在するため水分やホコリ等が入り込み易く、さらには遊技機にトラブルが発生した場合には遊技を早く継続したい遊技者が呼出ボタンを連打し稼働箇所が疲労する可能性があり、これらを要因とする故障が発生し易いという問題があった。また、遊技者は、通常時は主に遊技を行うことに対して注意を払うため、このような呼出ボタンの配置態様には注意を払うことが少なく、何らかのトラブルが発生した際に、初めて呼出ボタンがどこに配置されているかを探すことが多い。従って、呼出ボタンが遊技者にとって分かりやすい位置に配置されていることが好ましい。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、故障の可能性を軽減することが可能であり、また遊技者にとって操作箇所が分かりやすい遊技用装置を提供することを目的とする。
(付記F1)
上記の目的を達成するために、本発明に係る遊技用装置(遊技用装置F1)は、遊技者がタッチするタッチ領域(タッチ領域F1021a)に透光性を有するデザイン部(デザイン部F1021b)が設けられた外装パネル(外装パネルF1021)と、透光性を有し、前記外装パネルの裏側において前記タッチ領域に対応付けて設けられ、前記タッチ領域へのタッチ入力を検出するタッチセンサ(タッチセンサF1022)と、光源(LEDアレイF1024)と、前記タッチセンサの裏側に設けられ、前記光源からの光を前記外装パネルの前記デザイン部の方向へ導く導光板(導光板F1023)と、前記光源の点灯制御を行う制御手段(制御回路F10250)と、を有していることを特徴とする。
上記の構成によれば、タッチ領域に遊技者からのタッチ入力があった場合、タッチセンサがタッチ入力を検出する。一方、制御手段は、光源の点灯制御によって点灯し、光源からの光がデザイン部へ導光されて、遊技者はデザイン部からの光を視認することが可能となる。このような構成により、外装パネルのタッチ領域におけるデザイン部が光源からの光によって照射されるので、遊技者はタッチすべき場所を認識しやすくなり、さらに従来の呼出ボタンのように可動式ではなく、入力は平面的に形成されたタッチ領域に対して行われるため、稼働箇所にホコリ等が入ることによる故障や、可動部の疲労による故障を防止することが可能となる。
(付記F2)
また、本発明に係る遊技用装置において、
前記制御手段は、前記タッチ領域へのタッチ入力があった場合に、前記光源の点灯態様を変更させる制御を行ってもよい。
上記の構成によれば、遊技者は、自身のタッチが入力されたことを、デザイン部を照明する光源の点灯態様が変更されることによって認識することができる。これにより、係員が呼び出されるまで遊技者がタッチ領域を何度もタッチし、タッチ領域の表面が劣化してしまうことを防止することができる。
(付記F3)
また、本発明に係る遊技用装置において、
基体(基体G101)に着脱自在に配置され、所定形状の開口(開口G61a)が厚み方向に貫通するように形成された透光性を有する導光板(導光板G61)と、当該導光板の前記開口を形成する開口側端面(開口側端面G61b)と対向する位置に、それぞれ配置された複数の導光板用光源(LEDG60A)と、を有し、前記複数の導光板用光源は、前記開口側端面に沿って並設するように配置され、前記導光板には、前記複数の導光板用光源から前記開口側端面を介して前記導光板内に導光される光の一部を、当該導光板の厚み方向に反射させる反射加工を施した反射部(反射部G61d)が形成されており、前記制御手段は、前記タッチ領域へのタッチ入力があった場合に、前記複数の導光板用光源を特定の点灯態様に変更させる制御を行ってもよい。
上記構成によれば、遊技者のタッチ入力に応じて、複数の光源から出射される光は、特定の点灯態様となり、導光板内において放射状に広がって外側端面に到達することで導光板の周囲全体を環状に照明することが可能となり遊技用装置のいずれの方向からでも特定の点灯態様に照明されている導光板が視認可能となり、遊技場の管理者は、タッチ入力が行われた遊技用装置が取り付けられる遊技機を特定しやすくなる。さらに、導光板の表面から出射される光によってデザイン性を向上させることができ、尚且つ導光板は基体から着脱自在であるので異なるデザインの反射加工が施された導光板に取り換え可能であるため遊技用装置を様々な種類の遊技機に適用することが可能となる。
(付記F4)
また、本発明に係る遊技用装置において、
前記制御手段は、前記タッチ領域へのタッチ入力があったタイミングからの経過時間に応じて、前記複数の導光板用光源の点灯態様を変化させる制御を行ってもよい。
上記構成によれば、遊技場の管理者は、遊技者がタッチ入力したタイミングからの時間を導光板の点灯態様を視認することで遊技機から離れた位置であっても一目で判別可能となり、タッチ入力が行われた遊技用装置が複数あった場合でも対応の優先順位を付けることが可能となることで、遊技者に対し適切なサービスを行うことが可能となる。
本発明によれば、故障の可能性を軽減することが可能であり、また遊技者にとって操作箇所が分かりやすい遊技用装置を提供することができる。
また、本発明は、例えばパチンコ機やパチスロ機といった遊技機に対応する遊技用装置に関する。
遊技機が設置される遊技場において、遊技機には種々の遊技用装置が接続されている。このような遊技用装置では、遊技機から送信される情報に基づいて各種の制御が行われるようになっている。このような遊技用装置の1つとして、遊技結果等の統計情報の表示や、遊技機の遊技状態等を示す情報の表示を可能とする遊技情報表示装置(データ表示機や各台表示機ともいう)がある。遊技者は、このような遊技情報表示装置において表示される各種の情報を手掛かりとして、遊技を行う遊技機を選定することができるようになっている。
近年、ともに遊技者にとって有利な有利遊技状態であるが、開始条件は異なる特定遊技状態と特別遊技状態とを作動可能な遊技機に接続される遊技情報表示装置において、特定遊技状態における演出表示と特別遊技状態における演出表示とで、異なる内容の演出表示を行うことを可能にしたものが提案されている(例えば、特開2015−96100号公報参照)。
ところで、上述した遊技機のように、有利遊技状態として複数の遊技状態を有する場合に、実際にはこれらの遊技状態の間が相互に移行されるものであっても、遊技機においては一連の有利遊技状態(有利区間)として管理される場合がある。また、このような遊技機において、射幸性の健全化の観点より、このような有利区間が一定期間継続した場合には、その有利区間を強制的に終了させる制御が行なわれる場合もある。
ここで、例えば、遊技機側でそのような有利区間の管理・制御が行われる場合には、遊技用装置側でもそれに応じた制御を行う必要がある。特に、遊技者に各種の情報を報知しようとする場合には、遊技者の所望する情報を可能な限り適切に報知することが求められることになる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技機において、複数の有利遊技状態が一連の有利区間として管理される場合であっても、遊技者の所望する情報を可能な限り適切に報知することができる遊技用装置を提供することを目的とする。
(付記G1)
上記の目的を達成するために、本発明に係る遊技用装置は、
所定の開始条件(例えば、有利区間開始条件)が成立すると遊技者にとって有利な有利区間を開始させ、所定の終了条件(例えば、有利区間終了条件)が成立すると前記有利区間を終了させ、遊技状態として通常遊技状態(例えば、通常遊技状態)と特別遊技状態(例えば、BB遊技状態)とを有し、前記有利区間においては、遊技状態が前記通常遊技状態及び前記特別遊技状態のいずれの遊技状態であるかにかかわらず、前記所定の終了条件が成立するまで前記有利区間を継続させる遊技機(例えば、パチスロ遊技機2b)に接続可能な遊技用装置(例えば、遊技用表示装置1)であって、
各種の情報を表示する情報表示手段(例えば、スクリーンユニット11A〜11F)と、
前記情報表示手段を制御する表示制御手段(例えば、制御ユニット100)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機が前記有利区間中であるか否かを判定する有利区間判定手段(例えば、表示CPU101)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機が前記特別遊技状態中であるか否かを判定する特別遊技状態判定手段(例えば、表示CPU101)と、を備え、
前記表示制御手段は、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中であると判定され、前記特別遊技状態判定手段により前記遊技機が前記特別遊技状態中でないと判定される場合、前記情報表示手段において第1状態の表示を行わせ、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中でないと判定され、前記特別遊技状態判定手段により前記遊技機が前記特別遊技状態中であると判定される場合、前記情報表示手段において第2状態の表示を行わせ、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中であると判定され、前記特別遊技状態判定手段により前記遊技機が前記特別遊技状態中であると判定される場合、前記情報表示手段において第3状態の表示を行わせる、ことを特徴とする。
本発明に係る遊技用装置では、有利区間中であって特別遊技状態中でないときには、第1状態の表示が行われ、有利区間中でなく特別遊技状態中であるときには、第2状態の表示が行われ、有利区間中であって特別遊技状態中であるときには、第3状態の表示が行われるようになっている。したがって、遊技機において、複数の有利遊技状態が一連の有利区間として管理される場合であっても、遊技者の所望する情報を可能な限り適切に報知することができる。
(付記G2)
また、本発明に係る遊技用装置は、
前記遊技機は、前記有利区間を開始させる場合、前記有利区間を終了させるまで、第1の信号(例えば、有利区間信号)を前記遊技用装置に出力し、前記特別遊技状態を開始させる場合、前記特別遊技状態を終了させるまで、第2の信号(例えば、ボーナス中信号)を前記遊技用装置に出力するものであり、
前記有利区間判定手段は、前記遊技機から前記第1の信号が入力されている場合に、前記遊技機が前記有利区間中であると判定し、
前記特別遊技状態判定手段は、前記遊技機から前記第2の信号が入力されている場合に、前記遊技機が前記特別遊技状態中であると判定することを特徴とする。
また、本発明に係る遊技用装置では、遊技機から入力された各種の信号に応じて、第1状態、第2状態、又は第3状態の表示が行われることとなるため、より適切に遊技機の状態を報知することができる。
また、例えば、遊技機側でそのような有利区間の管理・制御が行われる場合には、遊技用装置側でもそれに応じた制御を行う必要がある。特に、遊技者に各種の情報を報知しようとする場合には、有利区間中の遊技の状況を適切に報知することが求められることになる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技機において、複数の有利遊技状態が一連の有利区間として管理される場合であっても、有利区間中の遊技の状況を適切に報知することができる遊技用装置を提供することを目的とする。
(付記H1)
上記の目的を達成するために、本発明に係る遊技用装置は、
所定の開始条件(例えば、有利区間開始条件)が成立すると遊技者にとって有利な有利区間を開始させ、所定の終了条件(例えば、有利区間終了条件)が成立すると前記有利区間を終了させ、遊技状態として通常遊技状態(例えば、通常遊技状態)と特別遊技状態(例えば、BB遊技状態)とを有し、前記有利区間においては、遊技状態が前記通常遊技状態及び前記特別遊技状態のいずれの遊技状態であるかにかかわらず、前記所定の終了条件が成立するまで前記有利区間を継続させる遊技機(例えば、パチスロ遊技機2b)に接続可能な遊技用装置(例えば、遊技用表示装置1)であって、
各種の情報を表示する情報表示手段(例えば、スクリーンユニット11A〜11F)と、
前記情報表示手段を制御する表示制御手段(例えば、制御ユニット100)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機が前記有利区間中であるか否かを判定する有利区間判定手段(例えば、表示CPU101)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機が前記特別遊技状態中であるか否かを判定する特別遊技状態判定手段(例えば、表示CPU101)と、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中であると判定される場合に、前記特別遊技状態判定手段により前記遊技機が前記特別遊技状態中であると判定されるか否かにかかわらず、前記遊技機の動作に応じて、前記有利区間中の遊技回数を計数する有利区間中遊技回数計数手段(例えば、有利区間カウンタ)と、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中であると判定される場合に、前記特別遊技状態判定手段により前記遊技機が前記特別遊技状態中であると判定されるか否かにかかわらず、前記遊技機の動作に応じて、前記有利区間中の遊技媒体の獲得数を計数する有利区間中獲得遊技媒体数計数手段(例えば、有利区間獲得数カウンタ)と、を備え、
前記表示制御手段は、前記有利区間中遊技回数計数手段による計数結果、及び前記有利区間中獲得遊技媒体数計数手段による計数結果を前記情報表示手段に表示させることが可能であることを特徴とする。
本発明に係る遊技用装置では、有利区間中である場合、特別遊技状態中であるか否かにかかわらず、有利区間中の遊技回数が計数され、また、有利区間中の遊技媒体の獲得数も計数され、それらの計数結果に応じた表示が行われるようになっている。したがって、遊技機において、複数の有利遊技状態が一連の有利区間として管理される場合であっても、有利区間中の遊技の状況を適切に報知することができる。
(付記H2)
また、本発明に係る遊技用装置は、
前記遊技機は、前記有利区間を開始させる場合、前記有利区間を終了させるまで、第1の信号(例えば、有利区間信号)を前記遊技用装置に出力し、前記特別遊技状態を開始させる場合、前記特別遊技状態を終了させるまで、第2の信号(例えば、ボーナス中信号)を前記遊技用装置に出力し、単位遊技が開始される場合、第3の信号(例えば、メダル投入信号)を前記遊技用装置に出力し、単位遊技が終了し遊技媒体の払出がある場合、遊技媒体の払出数に応じた第4の信号(例えば、メダル払出信号)を前記遊技用装置に出力するものであり、
前記有利区間判定手段は、前記遊技機から前記第1の信号が入力されている場合に、前記遊技機が前記有利区間中であると判定し、
前記特別遊技状態判定手段は、前記遊技機から前記第2の信号が入力されている場合に、前記遊技機が前記特別遊技状態中であると判定し、
前記有利区間中遊技回数計数手段は、前記遊技機から前記第3の信号が入力される場合に、前記有利区間中の遊技回数を計数し、
前記有利区間中獲得遊技媒体数計数手段は、前記遊技機から前記第4の信号が入力される場合に、前記有利区間中の遊技媒体の獲得数を計数することを特徴とする。
また、本発明に係る遊技用装置では、遊技機から入力された各種の信号に応じて、各種の判定、及び各種の計数が行われることとなるため、より適切に遊技機の状態を報知することができる。
(付記H3)
また、本発明に係る遊技用装置は、
前記表示制御手段は、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中であると判定され、前記特別遊技状態判定手段により前記遊技機が前記特別遊技状態中でないと判定される場合、前記情報表示手段において第1状態の表示を行わせ、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中でないと判定され、前記特別遊技状態判定手段により前記遊技機が前記特別遊技状態中であると判定される場合、前記情報表示手段において第2状態の表示を行わせ、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中であると判定され、前記特別遊技状態判定手段により前記遊技機が前記特別遊技状態中であると判定される場合、前記情報表示手段において第3状態の表示を行わせる、ことを特徴とする。
また、本発明に係る遊技用装置では、有利区間中であって特別遊技状態中でないときには、第1状態の表示が行われ、有利区間中でなく特別遊技状態中であるときには、第2状態の表示が行われ、有利区間中であって特別遊技状態中であるときには、第3状態の表示が行われるようになっている。したがって、遊技機において、複数の有利遊技状態が一連の有利区間として管理される場合であっても、遊技者の所望する情報を可能な限り適切に報知することができる。
また、例えば、遊技機側でそのような有利区間の管理・制御が行われる場合には、遊技用装置側でもそれに応じた制御を行う必要がある。特に、遊技者に有利区間中の終了に関する情報を報知しようとする場合には、当該情報を適切に報知することが求められることになる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技機において、複数の有利遊技状態が一連の有利区間として管理される場合であっても、特に、有利区間中の終了に関する情報を適切に報知することができる遊技用装置を提供することを目的とする。
(付記I1)
上記の目的を達成するために、本発明に係る遊技用装置は、
所定の開始条件(例えば、有利区間開始条件)が成立すると遊技者にとって有利な有利区間を開始させ、所定の終了条件(例えば、有利区間終了条件)が成立すると前記有利区間を終了させ、遊技状態として通常遊技状態(例えば、通常遊技状態)と特別遊技状態(例えば、BB遊技状態)とを有し、前記有利区間においては、遊技状態が前記通常遊技状態及び前記特別遊技状態のいずれの遊技状態であるかにかかわらず、前記所定の終了条件が成立するまで前記有利区間を継続させる遊技機(例えば、パチスロ遊技機2b)に接続可能な遊技用装置(例えば、遊技用表示装置1)であって、
各種の情報を表示する情報表示手段(例えば、スクリーンユニット11A〜11F)と、
前記情報表示手段を制御する表示制御手段(例えば、制御ユニット100)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機が前記有利区間中であるか否かを判定する有利区間判定手段(例えば、表示CPU101)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機が前記特別遊技状態中であるか否かを判定する特別遊技状態判定手段(例えば、表示CPU101)と、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中であると判定される場合に、前記特別遊技状態判定手段により前記遊技機が前記特別遊技状態中であると判定されるか否かにかかわらず、前記遊技機の動作に応じて、前記有利区間中の遊技回数を計数する有利区間中遊技回数計数手段(例えば、有利区間カウンタ)と、を備え、
前記表示制御手段は、前記所定の終了条件に対応付けられた特定の表示開始条件が成立した場合(例えば、有利区間カウンタが「1495」以上となった場合)に、前記有利区間の残りの遊技回数を示す情報、又は前記有利区間が終了することを示す情報を前記情報表示手段に表示させることを特徴とする。
本発明に係る遊技用装置では、有利区間の終了条件に対応付けられた特定の表示開始条件が成立した場合に、有利区間の残りの遊技回数を示す情報、又は有利区間が終了することを示す情報が報知されるようになっている。したがって、遊技機において、複数の有利遊技状態が一連の有利区間として管理される場合であっても、特に、有利区間中の終了に関する情報を適切に報知することができる。
(付記I2)
また、本発明に係る遊技用装置は、
前記遊技機は、前記有利区間を開始させる場合、前記有利区間を終了させるまで、第1の信号(例えば、有利区間信号)を前記遊技用装置に出力し、前記特別遊技状態を開始させる場合、前記特別遊技状態を終了させるまで、第2の信号(例えば、ボーナス中信号)を前記遊技用装置に出力し、単位遊技が開始される場合、第3の信号(例えば、メダル投入信号)を前記遊技用装置に出力するものであり、
前記有利区間判定手段は、前記遊技機から前記第1の信号が入力されている場合に、前記遊技機が前記有利区間中であると判定し、
前記特別遊技状態判定手段は、前記遊技機から前記第2の信号が入力されている場合に、前記遊技機が前記特別遊技状態中であると判定し、
前記有利区間中遊技回数計数手段は、前記遊技機から前記第3の信号が入力される場合に、前記有利区間中の遊技回数を計数することを特徴とする。
また、本発明に係る遊技用装置では、遊技機から入力された各種の信号に応じて、各種の判定、及び各種の計数が行われることとなるため、より適切に遊技機の状態を報知することができる。
(付記I3)
また、本発明に係る遊技用装置は、
前記表示制御手段は、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中であると判定され、前記特別遊技状態判定手段により前記遊技機が前記特別遊技状態中でないと判定される場合、前記情報表示手段において第1状態の表示を行わせ、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中でないと判定され、前記特別遊技状態判定手段により前記遊技機が前記特別遊技状態中であると判定される場合、前記情報表示手段において第2状態の表示を行わせ、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中であると判定され、前記特別遊技状態判定手段により前記遊技機が前記特別遊技状態中であると判定される場合、前記情報表示手段において第3状態の表示を行わせる、ことを特徴とする。
また、本発明に係る遊技用装置では、有利区間中であって特別遊技状態中でないときには、第1状態の表示が行われ、有利区間中でなく特別遊技状態中であるときには、第2状態の表示が行われ、有利区間中であって特別遊技状態中であるときには、第3状態の表示が行われるようになっている。したがって、遊技機において、複数の有利遊技状態が一連の有利区間として管理される場合であっても、遊技者の所望する情報を可能な限り適切に報知することができる。
また、例えば、遊技機側でそのような有利区間の管理・制御が行われる場合には、遊技用装置側でもそれに応じた制御を行う必要がある。特に、遊技者に各種の情報を報知しようとする場合には、遊技機における有利区間中の遊技回数を適切に把握する必要があるとともに、遊技機における通常遊技状態中の遊技回数も適切に把握する必要がある。そして、これらの遊技回数に関する情報を適切に報知することが求められることになる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技機における有利区間中の遊技回数が適切に把握できるとともに、遊技機における通常遊技状態中の遊技回数も適切に把握でき、また、これらの遊技回数に関する情報を適切に報知することができる遊技用装置を提供することを目的とする。
(付記J1)
上記の目的を達成するために、本発明に係る遊技用装置は、
所定の開始条件(例えば、有利区間開始条件)が成立すると遊技者にとって有利な有利区間を開始させ、所定の終了条件(例えば、有利区間終了条件)が成立すると前記有利区間を終了させ、遊技状態として通常遊技状態(例えば、通常遊技状態)と特別遊技状態(例えば、BB遊技状態)とを有し、前記通常遊技状態においては少なくとも第1の数(例えば、3枚)の遊技媒体が投入された場合に遊技の開始を可能とし、前記特別遊技状態においては第2の数(例えば、2枚)の遊技媒体が投入された場合に遊技の開始を可能とし、前記有利区間においては、遊技状態が前記通常遊技状態及び前記特別遊技状態のいずれの遊技状態であるかにかかわらず、前記所定の終了条件が成立するまで前記有利区間を継続させる遊技機(例えば、パチスロ遊技機2b)に接続可能な遊技用装置(例えば、遊技用表示装置1)であって、
各種の情報を表示する情報表示手段(例えば、スクリーンユニット11A〜11F)と、
前記情報表示手段を制御する表示制御手段(例えば、制御ユニット100)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機が前記有利区間中であるか否かを判定する有利区間判定手段(例えば、表示CPU101)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機が前記特別遊技状態中であるか否かを判定する特別遊技状態判定手段(例えば、表示CPU101)と、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中であると判定される場合に、前記特別遊技状態判定手段により前記遊技機が前記特別遊技状態中であると判定されるか否かにかかわらず、前記遊技機の動作に応じて、前記有利区間中の遊技回数を計数する有利区間中遊技回数計数手段(例えば、有利区間カウンタ)と、
前記特別遊技状態判定手段により前記遊技機が前記特別遊技状態中でない前記通常遊技状態中であると判定される場合に、前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中であると判定されるか否かにかかわらず、前記遊技機の動作に応じて、前記通常遊技状態中の遊技回数を計数する通常遊技状態中遊技回数計数手段(例えば、ゲーム数カウンタ)と、を備え、
前記遊技機は、単位遊技が開始される場合、所定の信号(例えば、メダル投入信号)を前記遊技用装置に出力するものであり、
前記所定の信号は、前記第1の数又は前記第2の数のいずれの遊技媒体数が投入されたかを識別可能な信号であり、
前記有利区間中遊技回数計数手段は、前記遊技機から前記所定の信号が入力される場合、前記第1の数又は前記第2の数のいずれの遊技媒体数が投入されているかにかかわらず、前記有利区間中の遊技回数を計数し、
前記通常遊技状態中遊技回数計数手段は、前記遊技機から前記所定の信号が入力される場合、前記第1の数の遊技媒体数が投入されている場合に、前記通常遊技状態中の遊技回数を計数し、
前記表示制御手段は、前記有利区間中遊技回数計数手段による計数結果、及び前記通常遊技状態中遊技回数計数手段による計数結果を前記情報表示手段に表示させることが可能であることを特徴とする。
本発明に係る遊技用装置では、有利区間中である場合、特別遊技状態中であるか否かにかかわらず、有利区間中の遊技回数が計数され、通常遊技状態中である場合、有利区間中であるか否かにかかわらず、通常遊技状態中の遊技回数が計数される。そして、有利区間中である場合には、単位遊技における遊技媒体の投入枚数にかかわらず、有利区間中の遊技回数が計数され、通常遊技状態中である場合には、単位遊技における遊技媒体の投入枚数が所定数(例えば、3枚)であるときに、通常遊技状態中の遊技回数が計数されるようになっている。したがって、遊技機における有利区間中の遊技回数が適切に把握できるとともに、遊技機における通常遊技状態中の遊技回数も適切に把握でき、また、これらの遊技回数に関する情報を適切に報知することができる。
(付記J2)
また、本発明に係る遊技用装置は、
前記遊技機は、前記有利区間を開始させる場合、前記有利区間を終了させるまで、第1の信号(例えば、有利区間信号)を前記遊技用装置に出力し、前記特別遊技状態を開始させる場合、前記特別遊技状態を終了させるまで、第2の信号(例えば、ボーナス中信号)を前記遊技用装置に出力するものであり、
前記有利区間判定手段は、前記遊技機から前記第1の信号が入力されている場合に、前記遊技機が前記有利区間中であると判定し、
前記特別遊技状態判定手段は、前記遊技機から前記第2の信号が入力されている場合に、前記遊技機が前記特別遊技状態中であると判定することを特徴とする。
また、本発明に係る遊技用装置では、遊技機から入力された各種の信号に応じて、各種の判定が行われることとなるため、より適切に遊技機の状態を報知することができる。
また、例えば、遊技機側でそのような有利区間の管理・制御が行われる場合には、遊技用装置側でもそれに応じた制御を行う必要がある。特に、遊技者に有利区間中の遊技媒体の獲得数に関する情報を報知しようとする場合には、当該情報を適切に報知することが求められることになる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技機において、複数の有利遊技状態が一連の有利区間として管理され、また、有利区間に待機期間が設けられている場合であっても、特に、有利区間中の遊技媒体の獲得数に関する情報を適切に報知することができる遊技用装置を提供することを目的とする。
(付記K1)
上記の目的を達成するために、本発明に係る遊技用装置は、
所定の開始条件(例えば、有利区間開始条件)が成立すると遊技者にとって有利な有利区間を開始させ、所定の終了条件(例えば、有利区間終了条件)が成立すると前記有利区間を終了させ、遊技状態として通常遊技状態(例えば、通常遊技状態)と特別遊技状態(例えば、BB遊技状態)とを有し、前記有利区間においては、遊技状態が前記通常遊技状態及び前記特別遊技状態のいずれの遊技状態であるかにかかわらず、前記所定の終了条件が成立するまで前記有利区間を継続させる遊技機(例えば、パチスロ遊技機2b)に接続可能な遊技用装置(例えば、遊技用表示装置1)であって、
各種の情報を表示する情報表示手段(例えば、スクリーンユニット11A〜11F)と、
前記情報表示手段を制御する表示制御手段(例えば、制御ユニット100)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機が前記有利区間中であるか否かを判定する有利区間判定手段(例えば、表示CPU101)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機が前記特別遊技状態中であるか否かを判定する特別遊技状態判定手段(例えば、表示CPU101)と、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中であると判定される場合に、前記特別遊技状態判定手段により前記遊技機が前記特別遊技状態中であると判定されるか否かにかかわらず、前記遊技機の動作に応じて、前記有利区間中の遊技媒体の獲得数を計数する有利区間中獲得遊技媒体数計数手段(例えば、有利区間獲得数カウンタ)と、を備え、
前記遊技機は、前記通常遊技状態から前記特別遊技状態に移行させることを決定した場合に、前記所定の開始条件を成立させることが可能であり、前記通常遊技状態から前記特別遊技状態に移行させることを決定してから、前記特別遊技状態に移行するまでを前記有利区間の待機区間とし、前記所定の開始条件が成立した場合、前記所定の終了条件が成立するまで、第1の信号(例えば、有利区間信号)を前記遊技用装置に出力し、前記特別遊技状態を開始させる場合、前記特別遊技状態を終了させるまで、第2の信号(例えば、ボーナス中信号)を前記遊技用装置に出力し、単位遊技が終了し遊技媒体の払出がある場合、遊技媒体の払出数に応じた第3の信号(例えば、メダル払出信号)を前記遊技用装置に出力するものであり、
前記有利区間判定手段は、前記遊技機から前記第1の信号が入力されている場合に、前記遊技機が前記有利区間中であると判定し、
前記特別遊技状態判定手段は、前記遊技機から前記第2の信号が入力されている場合に、前記遊技機が前記特別遊技状態中であると判定し、
前記有利区間中獲得遊技媒体数計数手段は、前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中であると判定されてから所定の期間内に、前記特別遊技状態判定手段により前記遊技機が前記特別遊技状態中であると判定された場合には、当該所定の期間が前記待機区間であるとし、当該所定の期間における遊技媒体の獲得数を前記有利区間中の遊技媒体の獲得数として計数せず、
前記表示制御手段は、前記有利区間中獲得遊技媒体数計数手段による計数結果を前記情報表示手段に表示させることが可能であることを特徴とする。
本発明に係る遊技用装置では、遊技機における有利区間が所定の待機区間を経てから開始するものである場合、この所定の待機区間における遊技媒体の獲得枚数は、有利区間における遊技媒体の獲得枚数としてカウントしないようになっている。したがって、遊技機において有利区間に待機期間が設けられている場合であっても、有利区間中の遊技媒体の獲得数に関する情報を適切に報知することができる。
(付記K2)
また、本発明に係る遊技用装置は、
前記有利区間中獲得遊技媒体数計数手段は、
前記所定の期間における遊技媒体の獲得数を計数する待機区間中獲得遊技媒体数計数手段(例えば、仮計数カウンタ)をさらに備え、
前記待機区間中獲得遊技媒体数計数手段による計数結果が正の値であれば、当該計数結果を前記有利区間中の遊技媒体の獲得数として計数し、
前記表示制御手段は、前記有利区間が開始される場合に、
前記待機区間中獲得遊技媒体数計数手段による計数結果が正の値であれば、当該計数結果を含めた前記有利区間中獲得遊技媒体数計数手段による計数結果を前記情報表示手段に表示させ、
前記待機区間中獲得遊技媒体数計数手段による計数結果が負の値であれば、前記有利区間中獲得遊技媒体数計数手段による計数結果として所定の初期値(例えば、「0」)を前記情報表示手段に表示させる、ことを特徴とする。
また、本発明に係る遊技用装置では、その所定の待機区間において、遊技媒体の獲得枚数が増加していれば、有利区間における遊技媒体の獲得枚数として遡ってカウントし、それを含めて有利区間における遊技媒体の獲得枚数として表示し、遊技媒体の獲得枚数が減少していれば、実際に有利区間が開始されるときに所定の初期値を有利区間における遊技媒体の獲得枚数として表示するようにしてもよい。これにより、有利区間中の遊技媒体の獲得数に関する情報をより適切に表示することができるのみならず、当該表示によって遊技者が違和感を抱くことを防止することができる。
近年、遊技者にとって有利な停止操作の手順(停止操作順序)が報知される遊技者にとって有利な状態(ART)を作動可能な遊技機に接続される遊技情報表示装置において、遊技機から出力される、当該有利な状態である旨を示す所定の信号(ART信号)がオン状態であるとき、当該有利な状態である旨の演出表示を行い、当該所定の信号がオフ状態であるとき、当該演出表示を終了することを可能にしたものが提案されている(例えば、特開2015−96100号公報参照)。
ところで、上述した遊技機のように、遊技者にとって有利な状態の開始及び終了が遊技用装置側で認識可能である場合にはよいが、それらが遊技用装置側で認識可能でない場合には、当該有利な状態の開始及び終了に連動した演出表示を行うための工夫が求められることとなる。特に、当該有利な状態の終了については、遊技用装置側で認識可能な仕様となっていない遊技機も多く、このような仕様の遊技機に接続される場合であっても、表示内容の齟齬が生じてしまうことを可能な限り防止することが必要であると考えられる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技用装置側で、遊技機における遊技者にとって有利な状態の終了を明確に認識できない場合であっても、それによって表示内容の齟齬が生じてしまうことを可能な限り防止することができる遊技用装置を提供することを目的とする。
(付記L1)
上記の目的を達成するために、本発明に係る遊技用装置は、
所定の開始条件(例えば、有利区間開始条件)が成立すると遊技者にとって有利な有利区間を開始させ、所定の終了条件(例えば、有利区間終了条件)が成立すると前記有利区間を終了させ、前記有利区間においては、少なくとも特定役(例えば、押し順小役1〜6)に当選した場合に、特定数(例えば、9枚)の遊技媒体が払い出される停止操作の手順が報知される遊技機(例えば、パチスロ遊技機2b)に接続可能な遊技用装置(例えば、遊技用表示装置1)であって、
各種の情報を表示する情報表示手段(例えば、スクリーンユニット11A〜11F)と、
前記情報表示手段を制御する表示制御手段(例えば、制御ユニット100)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機において前記有利区間が開始されたか否かを判定する有利区間開始判定手段(例えば、表示CPU101)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機において前記有利区間中に、前記特定数の遊技媒体の払出があったか否かを判定する特定遊技媒体数払出判定手段(例えば、表示CPU101)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機において前記有利区間が終了されたか否かを判定する有利区間終了判定手段(例えば、表示CPU101)と、を備え、
前記表示制御手段は、
前記有利区間開始判定手段により前記遊技機において前記有利区間が開始されたと判定された場合に、前記情報表示手段において特定状態の表示を開始し、
前記特定遊技媒体数払出判定手段により前記遊技機において前記有利区間中に、前記特定数の遊技媒体の払出があったと判定された場合に、前記情報表示手段における前記特定状態の表示の終了が可能な状態とし、
前記有利区間終了判定手段により前記遊技機において前記有利区間が終了されたと判定された場合に、前記特定状態の表示の終了が可能な状態であれば、前記情報表示手段において前記特定状態の表示を終了することを特徴とする。
本発明に係る遊技用装置では、遊技者にとって有利な状態(有利区間)中に、特定数の遊技媒体の払出があった場合に、有利区間に対応する特定状態の表示の終了が可能な状態とし、有利区間が終了されたと判定された場合に、特定状態の表示の終了が可能な状態であれば、特定状態の表示を終了するようになっている。したがって、遊技用装置側で、遊技機における有利区間の終了を明確に認識できない場合であっても、それによって表示内容の齟齬が生じてしまうことを可能な限り防止することができる。
(付記L2)
また、本発明に係る遊技用装置は、
前記遊技機は、再遊技が作動する所定役(例えば、リプレイ役)の当選確率が低い第1通常遊技状態(例えば、低RT遊技状態)と前記所定役の当選確率が高い第2通常遊技状態(例えば、高RT遊技状態)とを有し、前記有利区間においては、前記第2通常遊技状態が維持される停止操作の手順が報知され、前記所定の開始条件が成立した場合、第1の信号(例えば、有利区間信号)を前記遊技用装置に出力し、単位遊技が終了し遊技媒体の払出がある場合、遊技媒体の払出数に応じた第2の信号(例えば、メダル払出信号)を前記遊技用装置に出力するものであり、
前記有利区間開始判定手段は、前記遊技機から前記第1の信号が入力される場合、前記遊技機において前記有利区間が開始されたと判定し、
前記特定遊技媒体数払出判定手段は、前記遊技機から前記特定数に応じた前記第2の信号が入力される場合、前記特定数の遊技媒体の払出があったと判定し、
前記有利区間終了判定手段は、前記遊技機から入力された前記第2の信号に基づいて、所定の期間における遊技媒体の払出数が所定の閾値を下回ることとなった場合、前記遊技機において前記有利区間が終了されたと判定することを特徴とする。
また、本発明に係る遊技用装置では、遊技機から入力された各種の信号に応じて、各種の判定が行われることとなるため、より適切に遊技機の状態を認識することができる。
ところで、上述した遊技機のように、遊技者にとって有利な状態の開始及び終了が遊技用装置側で認識可能である場合にはよいが、それらが遊技用装置側で認識可能でない場合には、当該有利な状態の開始及び終了に連動した演出表示を行うための工夫が求められることとなる。特に、当該有利な状態の終了については、遊技用装置側で認識可能な仕様となっていない遊技機も多く、このような仕様の遊技機に接続される場合であっても、表示内容の齟齬が生じてしまうことを可能な限り防止することが必要であると考えられる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技用装置側で、遊技機における遊技者にとって有利な状態の終了を明確に認識できない場合であっても、それによって表示内容の齟齬が生じてしまうことを可能な限り防止することができ、さらに、不具合の発生や不正行為が行われた可能性を遊技場側で的確に認識することができる遊技用装置を提供することを目的とする。
(付記M1)
上記の目的を達成するために、本発明に係る遊技用装置は、
所定の開始条件(例えば、有利区間開始条件)が成立すると遊技者にとって有利な有利区間を開始させ、所定の終了条件(例えば、有利区間終了条件)が成立すると前記有利区間を終了させ、遊技状態として通常遊技状態(例えば、通常遊技状態)と特別遊技状態(例えば、BB遊技状態)とを有し、前記有利区間においては、遊技状態が前記通常遊技状態及び前記特別遊技状態のいずれの遊技状態であるかにかかわらず、前記所定の終了条件が成立するまで前記有利区間を継続させる遊技機(例えば、パチスロ遊技機2b)に接続可能な遊技用装置(例えば、遊技用表示装置1)であって、
各種の情報を表示する情報表示手段(例えば、スクリーンユニット11A〜11F)と、
前記情報表示手段を制御する表示制御手段(例えば、制御ユニット100)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機において前記有利区間が開始されたか否かを判定する有利区間開始判定手段(例えば、表示CPU101)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機において前記有利区間が終了されたか否かを判定する有利区間終了判定手段(例えば、表示CPU101)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機が前記特別遊技状態中であるか否かを判定する特別遊技状態判定手段(例えば、表示CPU101)と、
前記有利区間開始判定手段により前記遊技機において前記有利区間中が開始されたと判定された場合に、前記有利区間終了判定手段により前記遊技機において前記有利区間が終了されたと判定されるまで、前記特別遊技状態判定手段により前記遊技機が前記特別遊技状態中であると判定されるか否かにかかわらず、前記遊技機の動作に応じて、前記有利区間中の遊技回数を計数する有利区間中遊技回数計数手段(例えば、有利区間カウンタ)と、を備え、
前記表示制御手段は、前記有利区間終了判定手段により前記遊技機において前記有利区間が終了されたと判定されることなく、前記有利区間中遊技回数計数手段による計数結果が、前記所定の終了条件に対応して規定された特定の遊技回数(例えば、有利区間カウンタが「1550」)となった場合に、前記情報表示手段に特殊情報(例えば、エラー表示)を表示することを特徴とする。
本発明に係る遊技用装置では、遊技者にとって有利な状態(有利区間)が終了されたと判定されることなく、有利区間中の遊技回数の計数結果が特定の遊技回数となった場合に、特殊情報を表示するようになっている。したがって、遊技用装置側で、遊技機における有利区間の終了を明確に認識できない場合であっても、それによって表示内容の齟齬が生じてしまうことを可能な限り防止することができ、さらに、不具合の発生や不正行為が行われた可能性を遊技場側で的確に認識することもできる。
(付記M2)
また、本発明に係る遊技用装置は、
前記遊技機は、前記通常遊技状態として再遊技が作動する所定役(例えば、リプレイ役)の当選確率が低い第1通常遊技状態(例えば、低RT遊技状態)と前記所定役の当選確率が高い第2通常遊技状態(例えば、高RT遊技状態)とを有し、前記有利区間においては、少なくとも前記第2通常遊技状態が維持される停止操作の手順が報知され、前記所定の開始条件が成立した場合、第1の信号(例えば、有利区間信号)を前記遊技用装置に出力し、単位遊技が終了し遊技媒体の払出がある場合、遊技媒体の払出数に応じた第2の信号(例えば、メダル払出信号)を前記遊技用装置に出力するものであり、
前記有利区間開始判定手段は、前記遊技機から前記第1の信号が入力される場合、前記遊技機において前記有利区間が開始されたと判定し、
前記有利区間終了判定手段は、前記遊技機から入力された前記第2の信号に基づいて、所定の期間における遊技媒体の払出数が所定の閾値を下回ることとなった場合、前記遊技機において前記有利区間が終了されたと判定することを特徴とする。
また、本発明に係る遊技用装置では、遊技機から入力された各種の信号に応じて、各種の判定が行われることとなるため、より適切に遊技機の状態を認識することができる。
近年、遊技者にとって有利な停止操作の手順(停止操作順序)が報知される遊技者にとって有利な状態(ART)を作動可能な遊技機に接続される遊技情報表示装置において、遊技機において第1の有利な状態(「ART」)が作動した場合と、遊技機において当該第1の有利な状態よりも有利な第2の有利な状態(「S−ART」)が作動した場合とで、異なる演出表示を行うことを可能にしたものが提案されている(例えば、特開2015−96100号公報参照)。
ところで、上述した遊技機のように、遊技者にとって有利な状態の種別が遊技用装置側で認識可能である場合にはよいが、それらが遊技用装置側で認識可能でない場合には、当該有利な状態の種別に連動した演出表示を行うための工夫が求められることとなる。また、その際には、遊技用装置側で過度な制御負担を生じさせないようにすることが必要であると考えられる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技機において継続する期間が異なる複数の有利な状態を有する場合であっても、簡易な構成で、いずれの有利な状態中であるかに関する情報を適切に報知することができる遊技用装置を提供することを目的とする。
(付記N1)
上記の目的を達成するために、本発明に係る遊技用装置は、
第1の開始条件(例えば、有利区間開始条件A)が成立すると遊技者にとって有利な第1有利区間を開始させ、第1の終了条件(例えば、有利区間終了条件A)が成立すると前記第1有利区間を終了させ、第2の開始条件(例えば、有利区間開始条件B)が成立すると遊技者にとって有利な第2有利区間を開始させ、第2の終了条件(例えば、有利区間終了条件B)が成立すると前記第2有利区間を終了させ、前記第1有利区間及び前記第2有利区間においては、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される遊技機(例えば、パチスロ遊技機2b)に接続可能な遊技用装置(例えば、遊技用表示装置1)であって、
各種の情報を表示する情報表示手段(例えば、スクリーンユニット11A〜11F)と、
前記情報表示手段を制御する表示制御手段(例えば、制御ユニット100)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機が前記第1有利区間又は前記第2有利区間中であるか否かを判定する有利区間判定手段(例えば、表示CPU101)と、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記第1有利区間又は前記第2有利区間中であると判定される場合に、前記遊技機の動作に応じて、当該有利区間中の遊技回数を計数する有利区間中遊技回数計数手段(例えば、有利区間カウンタ)と、を備え、
前記遊技機は、遊技状態として、通常遊技状態と第1の特定遊技状態(例えば、MB1遊技状態)と第2の特定遊技状態(例えば、MB2遊技状態)とを有し、前記通常遊技状態から前記第1の特定遊技状態に移行させることを決定した場合に、前記第1の開始条件を成立させ、前記第1の特定遊技状態中を前記第1有利区間とし、前記第1の特定遊技状態が終了した場合に、前記第1の終了条件を成立させ、前記第2の終了条件は、前記第2有利区間の遊技可能回数(例えば、「50」回)が前記第1有利区間の遊技可能回数(例えば、「2」回)よりも多くなるように設定され、少なくとも前記第1の開始条件又は前記第2の開始条件が成立した場合、前記第1の終了条件又は前記第2の終了条件が成立するまで、第1の信号(例えば、有利区間信号)を前記遊技用装置に出力するものであり、
前記有利区間判定手段は、前記遊技機から前記第1の信号が入力されている場合に、前記遊技機が前記第1有利区間又は前記第2有利区間中であると判定し、
前記表示制御手段は、前記情報表示手段において、前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記第1有利区間又は前記第2有利区間中であると判定されている場合に、前記有利区間中遊技回数計数手段による計数結果が、前記第1有利区間の遊技可能回数として予め定められた特定の回数(例えば、「2」回)となるまでは所定状態の表示を行わせ、当該特定の回数を超えた場合に特定状態の表示を開始させることを特徴とする。
本発明に係る遊技用装置では、継続する期間が異なる複数の有利な状態(第1有利区間及び第2有利区間)を有する場合に、有利区間中の遊技回数が、相対的に継続する期間が短い第1有利区間の遊技可能回数として予め定められた特定の回数(例えば、2回)となるまでは所定状態の表示を行い、当該特定の回数を超えた場合に特定状態の表示を開始するようになっている。したがって、遊技機において継続する期間が異なる複数の有利な状態を有する場合であっても、簡易な構成で、いずれの有利な状態中であるかに関する情報を適切に報知することができる。
(付記N2)
また、本発明に係る遊技用装置は、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記第1有利区間又は前記第2有利区間中であると判定されている場合に、前記遊技機の動作に応じて、当該有利区間中の遊技媒体の獲得数を計数する有利区間中獲得遊技媒体数計数手段(例えば、有利区間獲得数カウンタ)をさらに備え、
前記遊技機は、単位遊技が終了し遊技媒体の払出がある場合、遊技媒体の払出数に応じた第2の信号(例えば、メダル払出信号)を前記遊技用装置に出力するものであり、
前記有利区間中獲得遊技媒体数計数手段は、前記遊技機から前記第2の信号が入力される場合に、当該有利区間中の遊技媒体の獲得数を計数し、
前記表示制御手段は、前記情報表示手段において、前記特定状態の表示を開始させるときに、前記有利区間中獲得遊技媒体数計数手段による計数結果の表示を開始させることを特徴とする。
また、本発明に係る遊技用装置では、その特定状態の表示が開始されるのにしたがって、有利区間中の遊技媒体の獲得数の表示も開始されるようになっている。これにより、有利区間中の遊技媒体の獲得数に関する情報をより適切に表示することができるのみならず、当該表示によって遊技者に期待感を抱かせて遊技の興趣を向上させることができる。
近年、遊技者にとって有利な停止操作の手順(停止操作順序)が報知されることで、リプレイ役の当選確率の高い遊技状態(高RT遊技状態)が維持されるとともに、小役の成立確率も向上する遊技者にとって有利な状態(ART)を作動可能な遊技機に接続される遊技情報表示装置において、当該有利な状態の開始及び終了と連動した演出表示を行うことを可能にしたものが提案されている(例えば、特開2015−96100号公報参照)。
ところで、上述した遊技機では、遊技者にとって有利な状態に移行することが決定されると、遊技者にとって有利な停止操作の手順の報知は開始されるものの、高RT遊技状態に移行するまでは最も有利な状態とはならない。すなわち、有利な状態が開始されるタイミングと最も有利な状態が開始されるタイミングとが相違するものとなっていた。この場合に、画一的に有利な状態中の遊技媒体の獲得数を計数し、それに応じて有利な状態中の遊技媒体の獲得数を表示したのでは、有利な状態中の遊技媒体の獲得数が適切に報知されない場合もある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技機において有利な状態が開始されるタイミングと最も有利な状態が開始されるタイミングとが相違する場合であっても、有利な状態中の遊技媒体の獲得数に関する情報を適切に報知することができる遊技用装置を提供することを目的とする。
(付記O1)
上記の目的を達成するために、本発明に係る遊技用装置は、
所定の開始条件(例えば、有利区間開始条件)が成立すると遊技者にとって有利な有利区間を開始させ、所定の終了条件(例えば、有利区間終了条件)が成立すると前記有利区間を終了させ、遊技状態として再遊技が作動する所定役(例えば、リプレイ役)の当選確率が低い第1遊技状態(例えば、低RT遊技状態)と前記所定役の当選確率が高い第2遊技状態(例えば、高RT遊技状態)とを有し、遊技状態が前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態のいずれの遊技状態であるかにかかわらず、前記所定の終了条件が成立するまで前記有利区間を継続させる遊技機(例えば、パチスロ遊技機2b)に接続可能な遊技用装置(例えば、遊技用表示装置1)であって、
各種の情報を表示する情報表示手段(例えば、スクリーンユニット11A〜11F)と、
前記情報表示手段を制御する表示制御手段(例えば、制御ユニット100)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機が前記有利区間中であるか否かを判定する有利区間判定手段(例えば、表示CPU101)と、
前記遊技機の動作に応じて、前記遊技機が前記第2遊技状態中であるか否かを判定する第2遊技状態判定手段(例えば、表示CPU101)と、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中であると判定されている場合であって、前記第2遊技状態判定手段により前記遊技機が前記第2遊技状態中でなく前記第1遊技状態中であると判定されている場合に、前記遊技機の動作に応じて、当該有利区間中の遊技媒体の獲得数を計数する通常有利区間中獲得遊技媒体数計数手段(例えば、仮計数カウンタ)と、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中であると判定されている場合であって、前記第2遊技状態判定手段により前記遊技機が前記第2遊技状態中であると判定されている場合に、前記遊技機の動作に応じて、当該有利区間中の遊技媒体の獲得数を計数する特別有利区間中獲得遊技媒体数計数手段(例えば、有利区間獲得数カウンタ)と、を備え、
前記表示制御手段は、前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中であると判定されている場合であって、前記第2遊技状態判定手段により前記遊技機が前記第2遊技状態中であると判定されたときに、前記通常有利区間中獲得遊技媒体数計数手段による計数結果に基づいて前記特別有利区間中獲得遊技媒体数計数手段による計数結果を更新し、更新結果を前記情報表示手段に表示させることを特徴とする。
本発明に係る遊技用装置では、遊技者にとって有利な遊技状態(有利区間)中であって特定のRT遊技状態でない場合にも、遊技媒体の獲得数を計数し、有利区間中であって特定のRT遊技状態となった場合に、この計数結果を含めて有利区間中の遊技媒体の獲得数を更新し、この更新結果を表示するようになっている。したがって、遊技機において有利な状態が開始されるタイミングと最も有利な状態が開始されるタイミングとが相違する場合であっても、有利な状態中の遊技媒体の獲得数に関する情報を適切に報知することができる。
(付記O2)
また、本発明に係る遊技用装置は、
前記表示制御手段は、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中であると判定され、前記第2遊技状態判定手段により前記遊技機が前記第2遊技状態中でないと判定される場合、前記情報表示手段において所定状態(例えば、第1状態)の表示を行わせ、
前記有利区間判定手段により前記遊技機が前記有利区間中であると判定され、前記第2遊技状態判定手段により前記遊技機が前記第2遊技状態中であると判定される場合、前記情報表示手段において特定状態(例えば、第3状態)の表示を行わせる、ことを特徴とする。
また、本発明に係る遊技用装置では、有利区間中であって特定のRT遊技状態中でないときには、所定状態(第1状態)の表示が行われ、有利区間中であって特定のRT遊技状態中であるときには、特定状態(第3状態)の表示が行われるようになっている。これにより、遊技機において有利な状態が開始されるタイミングと最も有利な状態が開始されるタイミングとが相違する場合であっても、遊技者の所望する情報を可能な限り適切に報知することができる。