JP2018174666A - 蓄電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】再生可能エネルギーに基づく発電電力を有効に活用しつつ、過放電に起因する蓄電池の性能の劣化を抑えた蓄電システムを提供する。【解決手段】蓄電システム100は、停電時に蓄電池3から制御装置7に電力が供給されている状態において、蓄電池3の充電状態が不十分であると判定した場合、発電設備1の電力による蓄電池3の充電を可能にし、停電時の蓄電池3の充電中に蓄電池3の充電状態が不十分と判定した場合、蓄電池3から制御装置7への電力供給を遮断する。また、蓄電システム100は、停電時に制御装置7への電力供給の再開が指示された場合、蓄電池3から制御装置7への電力供給を再開するとともに発電設備1の電力による蓄電池3の充電を可能にし、蓄電池3から制御装置7への電力供給の再開後に発電設備1の電力による蓄電池3の充電が十分でないと判定された場合、蓄電池3から制御装置7への電力供給を再び遮断する。【選択図】図1

Description

本発明は、電力を充放電可能に構成される蓄電池を備える蓄電システムに関する。
近年、環境対応又は災害対策の一環として、エネルギー消費量の削減を目的とする取り組みが重要視されている。このような背景から、通常時に商用電源から負荷に給電し、停電の発生時には、商用電源に代わってバックアップ用としての蓄電池から負荷に給電する蓄電システムが普及しつつある。
蓄電システムにおいて、停電時に、蓄電池から負荷に安定して給電行うためには、蓄電システム自身にも安定した電力供給が必要となる。そのため、蓄電システムは、停電時に蓄電池から負荷に対して電力を供給する自立運転を行う際、その蓄電システムを構成している一部の電子機器にも蓄電池から電力供給を行っている。
しかしながら、蓄電池から給電を行う場合、蓄電池の過放電に起因する蓄電池の劣化に注意する必要がある。例えば、鉛蓄電池の場合、蓄電池を放電してSOC(State Of Charge;単位は%)が低下すると、負極板の表面に硫酸鉛の結晶が析出するサルフェーションが発生し、充電能力が低下することが知られている。
そのため、蓄電システムでは、蓄電池のSOCを監視する必要がある。例えば、特許文献1には、蓄電池のSOCが規定値よりも低下した場合に、蓄電池からの給電により動作している電子機器に対してシャットダウン要求を発行し、上記電子機器のシャットダウン後、蓄電池から上記電子機器への給電を停止する技術が開示されている。
上述したように、エネルギー消費量の削減を目的とする取り組みの一環として蓄電システムが普及する一方で、太陽光発電(Photovoltaics、以下「PV」とも称する)に代表される再生可能エネルギーを利用した電力供給システムも存在している。
しかしながら、PVを利用した電力供給システムは、大容量の電力を発生させるためにPVを大量に搭載したとしても、電力系統の安定化の都合で発電量が抑制される場合がある。そのため、近年、再生エネルギーだけでなく、再生可能エネルギーと蓄電池を組み合わせた電力供給システムが増えつつある。例えば、特許文献2には、PV、商用電源、および蓄電池を選択的に切り替えて負荷に電力を供給する電力供給システムが開示されている。
特開2015−96004号公報 特開2015−89320号公報
本願発明者は、通常時に商用電源から負荷に給電し、停電の発生時には、蓄電池から負荷に給電可能な蓄電システムと、再生可能エネルギーを利用した発電設備とを連携させることを検討した。その検討の結果、以下に示す課題があることが明らかとなった。
蓄電池を備えた蓄電システムでは、上述したように過放電に起因する蓄電池の劣化を防ぐため、停電時であっても電池のSOCに応じて蓄電システムを適切に停止し、蓄電池からの電力供給を抑制する必要がある。しかしながら、特許文献1に開示された従来技術のように、単に蓄電池のSOCに基づいて蓄電池からの電力供給を停止する制御だけでは、蓄電池の劣化の防止策として十分とは言い難い。
また、再生可能エネルギーを利用した発電設備と蓄電池とを組み合わせた蓄電システムを構築する場合、上記発電設備による発電電力を最大限有効に活用したいというニーズがある。しかしながら、再生可能エネルギーを利用した発電設備による発電電力を有効に活用することは容易ではない。例えば、停電時に、PVの発電電力を蓄電システムの自立運転に利用することでPVによる発電電力を有効活用する手法も考えられるが、PVの発電電力を蓄電システムに用いる電子機器に用いるときは、PVの発電電力が不足した場合に、蓄電システムが異常終了してデータが破損し、蓄電システムを構成する電子機器が故障するおそれがある。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、再生可能エネルギーに基づく発電電力を有効に活用しつつ、過放電に起因する蓄電池の性能の劣化を抑えた蓄電システムを提供することを目的とする。
本発明の代表的な実施の形態に係る蓄電システムは、電力を充放電可能に構成される蓄電池と、再生可能エネルギーに基づいて電力を発生させる発電設備と、商用電源から交流電力が供給される第1電源ラインと、蓄電池、発電設備、および第1電源ラインの間で相互に電力を変換し、蓄電池、発電設備、および第1電源ラインの間での電力の授受を制御する電力変換部と、第1電源ラインと異なる第2電源ラインと、第1電源ラインから供給される電力を変換して第2電源ラインに出力する第1電源回路と、蓄電池から供給される電力を変換して第2電源ラインに出力する第2電源回路と、第2電源ラインを経由して供給される電力により動作可能にされ、かつ蓄電池の動作に関与する制御装置と、第2電源ラインと制御装置との間に接続され、第2電源ラインから制御装置への電力供給の可否を切り替える第1スイッチ回路とを備え、制御装置は、蓄電池の充電状態を判定する充電状態判定部と、充電状態判定部の判定結果に基づいて、蓄電池の充放電を制御する充放電制御部とを有し、充放電制御部は、商用電源からの電力供給が停止した場合に、電力変換部を制御して発電設備の発電電力による蓄電池の充電を可能にし、発電設備による蓄電池の充電中に、充電状態判定部によって発電設備の発電電力による蓄電池の充電が十分でないと判定された場合に、第1スイッチ回路を制御して第2電源ラインから制御装置への電力供給を遮断し、商用電源からの電力供給が停止した状態において、外部から制御装置への電力供給の再開が指示された場合に、第1スイッチ回路を制御して蓄電池から制御装置への電力供給を再開するとともに、電力変換部を制御して発電設備の発電電力による蓄電池の充電を可能にし、蓄電池から制御装置への電力供給の再開後に、充電状態判定部によって発電設備の発電電力による蓄電池の充電が十分でないと判定された場合に、第1スイッチ回路を制御して蓄電池から制御装置への電力供給を再び遮断することを特徴とする。
本発明に係る蓄電システムによれば、再生可能エネルギーに基づく発電電力を有効に活用しつつ、過放電に起因する蓄電池の性能の劣化を抑えることが可能となる。
本発明の実施の形態1に係る蓄電システムの構成を示す図である。 実施の形態1に係る蓄電システムにおけるスイッチ回路の構成を示す図である。 図2のスイッチ回路を構成する各リレーおよび手動スイッチの動作条件を示す図である。 図2のスイッチ回路の動作シーケンスを示す図である。 図2のスイッチ回路の動作シーケンスを示す図である。 図2のスイッチ回路の動作シーケンスを示す図である。 図2のスイッチ回路の動作シーケンスを示す図である。 図2のスイッチ回路の動作シーケンスを示す図である。 蓄電システムによる蓄電池の充電状態の判定手法の概念を示す図である。 蓄電システムによる蓄電池の充放電制御の処理手順を示す図である。 蓄電システムによる蓄電池の充放電制御の処理手順を示す図である。 蓄電池枯渇判定処理の具体的な処理手順の一例を示す図である。 蓄電池枯渇判定処理の具体的な処理手順の別の一例を示す図である。 蓄電池枯渇判定処理の具体的な処理手順の別の一例を示す図である。 蓄電池枯渇判定処理の具体的な処理手順の別の一例を示す図である。 シャットダウン処理の具体的な処理手順の一例を示す図である。 復帰処理の具体的な処理手順の一例を示す図である。 蓄電システムの復帰時における、図2のスイッチ回路の動作シーケンスを示す図である。 蓄電システムの復帰時における、図2のスイッチ回路の動作シーケンスを示す図である。 実施の形態2に係る蓄電システムの構成を示す図である。
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。なお、以下の説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の参照符号を、括弧を付して記載している。
〔1〕本発明の代表的な実施の形態に係る蓄電システム(100,100A)は、電力を充放電可能に構成される蓄電池(3)と、再生可能エネルギーに基づいて電力を発生させる発電設備(1)と、商用電源(2)から交流電力が供給される第1電源ライン(L1)と、蓄電池、発電設備、および第1電源ラインの間で相互に電力を変換し、蓄電池、発電設備、および第1電源ラインの間での電力の授受を制御する電力変換部(4)と、第2電源ライン(L2)と、第1電源ラインから供給される電力を変換して第2電源ラインに出力する第1電源回路(5)と、蓄電池から供給される電力を変換して第2電源ラインに出力する第2電源回路(6)と、第2電源ラインを経由して供給される電力により動作可能にされ、かつ蓄電池の動作に関与する制御装置(7)と、第2電源ラインと制御装置との間に接続され、第2電源ラインから制御装置への電力供給の可否を切り替える第1スイッチ回路(8)とを備え、制御装置は、蓄電池の充電状態を判定する充電状態判定部(71)と、充電状態判定部の判定結果に基づいて、蓄電池の充放電を制御する充放電制御部(72)とを有し、充放電制御部は、商用電源からの電力供給が停止した場合に、電力変換部を制御して発電設備の発電電力による蓄電池の充電を可能にし、発電設備による蓄電池の充電中に、充電状態判定部によって発電設備の発電電力による蓄電池の充電が十分でないと判定された場合に、第1スイッチ回路を制御して第2電源ラインから制御装置への電力供給を遮断し、商用電源からの電力供給が停止した状態において、外部から制御装置への電力供給の再開が指示された場合に、第1スイッチ回路を制御して蓄電池から制御装置への電力供給を再開するとともに、電力変換部を制御して発電設備の発電電力による蓄電池の充電を可能にし、蓄電池から制御装置への電力供給の再開後に、充電状態判定部によって発電設備の発電電力による蓄電池の充電が十分でないと判定された場合に、第1スイッチ回路を制御して蓄電池から制御装置への電力供給を再び遮断することを特徴とする。
〔2〕上記蓄電システムにおいて、充電状態判定部は、商用電源からの電力供給が停止した場合に、蓄電池の充電状態を示す指標が第1閾値(A)よりも小さいか否かを判定する第1判定処理を行い、商用電源からの電力供給が停止し、且つ発電設備による発電電力で蓄電池を充電している場合に、指標が第1閾値より小さい第2閾値(B)よりも小さい否かを判定する第2判定処理を行い、第2判定処理において指標が第2閾値よりも小さいと判定された場合に、発電設備の発電電力による蓄電池の充電が十分であるか否かを判定する第3判定処理を行ってもよい。
〔3〕上記蓄電システムにおいて、第2閾値は、制御装置の消費電力と、外部から制御装置への電力供給の再開が指示されてから第3判定処理を経て制御装置への電力供給が遮断されるまでの時間に基づいて決定された値であってもよい。
〔4〕上記蓄電システムにおいて、充電状態判定部は、所定の期間における発電設備の発電電力の積算値が制御装置の所定の期間における消費電力よりも大きい場合に、発電設備の発電電力による蓄電池の充電が十分であると判定し、発電電力の積算値が制御装置の所定の期間における消費電力よりも小さい場合に、発電設備の発電電力による蓄電池の充電が不十分であると判定してもよい。
〔5〕上記蓄電システムにおいて、充電状態判定部は、所定の期間における蓄電池の充電電力の積算値が所定の閾値よりも大きい場合に、発電設備の発電電力による蓄電池の充電が十分であると判定し、充電電力の積算値が所定の閾値よりも小さい場合に、発電設備の発電電力による蓄電池の充電が不十分であると判定してもよい。
〔6〕上記蓄電システムにおいて、充電状態判定部は、所定の期間における蓄電池の電圧の変化量と、蓄電池の劣化状態とに基づいて、充電電力の積算値を推定してもよい。
〔7〕上記蓄電システムにおいて、充電状態判定部は、所定の期間における蓄電池のSOCの増加量が所定の閾値よりも大きい場合に、発電設備の発電電力による蓄電池の充電が十分であると判定し、SOCの増加量が所定の閾値よりも小さい場合に、発電設備の発電電力による蓄電池の充電が不十分であると判定してもよい。
〔8〕上記蓄電システムにおいて、充電状態判定部は、第3判定処理として、第2閾値よりも大きく、且つ第1閾値よりも小さい第3閾値よりも蓄電池の電圧が小さい状態が所定の期間継続した場合に、発電設備の発電電力による蓄電池の充電が不十分であると判定し、第3閾値よりも蓄電池の電圧が小さい状態が所定の期間継続しなかった場合に、発電設備の発電電力による蓄電池の充電が十分であると判定する処理を行ってもよい。
〔9〕上記蓄電システムにおいて、充電状態判定部は、第3判定処理として、第2閾値よりも大きく、且つ第1閾値よりも小さい第3閾値よりも蓄電池のSOCが小さい状態が所定の期間継続した場合に、発電設備の発電電力による蓄電池の充電が不十分であると判定し、第3閾値よりも蓄電池のSOCが小さい状態が所定の期間継続しなかった場合に、発電設備の発電電力による蓄電池の充電が十分であると判定する処理を行ってもよい。
〔10〕上記蓄電システムにおいて、蓄電池の充電状態を示す指標は、蓄電池の電圧であって、第1判定処理は、蓄電池の電圧が第1閾値よりも大きい場合に、蓄電池を充電することなく蓄電池の放電が可能と判定し、蓄電池の電圧が第1閾値よりも小さい場合に、発電設備の発電電力に応じた蓄電池の充放電が可能と判定する処理であり、第2判定処理は、蓄電池の電圧が第2閾値よりも大きい場合に、発電設備の発電電力に応じた蓄電池の充放電が可能と判定し、蓄電池の電圧が第2閾値よりも小さい場合に、第3判定処理の実行が必要と判定する処理であってもよい。
〔11〕上記蓄電システムにおいて、蓄電池の充電状態を示す指標は、蓄電池のSOCであって、第1判定処理は、蓄電池のSOCが第1閾値よりも大きい場合に、蓄電池を充電することなく蓄電池の放電が可能と判定し、蓄電池のSOCが第1閾値よりも小さい場合に、発電設備の発電電力に応じた蓄電池の充放電が可能と判定する処理であり、第2判定処理は、蓄電池のSOCが第2閾値よりも大きい場合に、発電設備の発電電力に応じた蓄電池の充放電が可能と判定し、蓄電池のSOCが第2閾値よりも小さい場合に、第3判定処理の実行が必要と判定する処理であってもよい。
〔12〕上記蓄電システムにおいて、制御装置は、複数の電子機器を含み、複数の電子機器のうち一つの電子機器は、充放電制御部として機能し、充放電制御部として機能する電子機器は、発電設備の発電電力による蓄電池の充電が不十分であると判定された場合に、充放電制御部として機能する電子機器以外の他の電子機器に対してシャットダウンを指示し、他の電子機器のシャットダウンが完了した場合に、自らのシャットダウンを行うとともに、第1スイッチ回路をオフして第2電源ラインから制御装置への電力供給を遮断してもよい。
〔13〕上記蓄電システムにおいて、第1スイッチ回路は、充放電制御部からの制御とは独立した手動制御によって、第2電源ラインから制御装置への電力供給の可否を切り替える手動スイッチ(84)を含み、充電状態判定部は、商用電源からの電力供給が停止した状態において、手動スイッチによって第2電源ラインから制御装置への電力供給が再開された場合には第3判定処理を実行してもよい。
〔14〕上記蓄電システムにおいて、第2電源回路は、蓄電池の電圧を別の電圧に変換するDC/DCコンバータ(61)を含み、DC/DCコンバータは、制御装置への給電が停止している場合に、蓄電池の電圧を別の電圧に変換する動作を停止してもよい。
〔15〕上記蓄電システムにおいて、蓄電池とDC/DCコンバータとの間に設けられた第2スイッチ回路(9)を更に備え、第2スイッチ回路は、制御装置への給電が停止している場合に、蓄電池からDC/DCコンバータへ給電を遮断してもよい。
2.実施の形態の具体例
以下、本発明の実施の形態の具体例について図を参照して説明する。なお、以下の説明において、各実施の形態において共通する構成要素には同一の参照符号を付し、繰り返しの説明を省略する。
《実施の形態1》
図1は、本発明の実施の形態1に係る蓄電システム100の構成を示す図である。
同図に示される蓄電システム100は、通常時に商用電源から負荷に給電し、停電の発生時には、電源バックアップ用の蓄電池から負荷に給電可能な蓄電システムであって、蓄電池に加えて再生可能エネルギーを利用した発電設備を備えていることを一つの特徴としている。
具体的に、蓄電システム100は、蓄電池3、発電設備1、PCS(Power Conditioning System)4、電源回路5,6、スイッチ回路8、および制御装置7を備えている。
蓄電池3は、電力を充放電可能に構成された二次電池、例えば、鉛蓄電池やリチウムイオン電池である。蓄電池3は、単一のセル、或いは複数のセルを直列に接続して構成される蓄電モジュールである。なお、蓄電池3の構成はこれ以外であってもよく、ナトリウム−硫黄電池、ニッケル水素電池を含む他の種類の二次電池、電気二重層タイプを含むキャパシタ、又はこれらを組み合わせた複合電池であってもよい。
具体的に、蓄電池3は、出力電圧が同一の又は異なるN個(N≧1)の蓄電要素30が直列接続されて構成されている。各蓄電要素30は、1つ又は2つ以上のセルから構成されており、本図例では、出力電圧が互いに略等しい複数のセルから構成されている。
なお、同図には、蓄電池3が2個(N=2)の蓄電要素30から構成されている場合が例示されているが、蓄電池3を構成する蓄電要素30の個数に特に制限はない。
発電設備1は、再生可能エネルギーに基づいて電力を発生させる装置である。本実施の形態では、一例として、発電設備1が、太陽光発電(PV)が可能な装置であるとして説明する。
第1電源ラインとしての電源ラインL1は、交流電力が供給される電力供給線である。電源ラインL1には負荷11が接続されており、商用電源2または後述するPCS4から供給された交流電力を負荷11に供給する。また、電源ラインL1は、後述する電源回路5に接続されており、商用電源2または後述するPCS4から供給された交流電力を、電源回路5を介して第2電源ラインとしての電源ラインL2に供給する。
PCS4は、蓄電池3、発電設備1、および電源ラインL1の間で相互に電力を変換し、蓄電池3、発電設備1、および電源ラインL1の間での電力の授受を制御する電力変換部である。具体的には、PCS4は、交流電力(AC)及び直流電力(DC)の間で双方向に変換し、蓄電池3、発電設備1、および電源ラインL1の間で電力の授受を行う。
より具体的には、PCS4は、DC/DCコンバータ(DC/DC)41,43、AC/DCコンバータ(AC/DC)42、および制御部44を含む。
DC/DCコンバータ41は、発電設備1によって発電された電力の直流電圧を所望の直流電圧に変換して電源ラインL4に出力する。
DC/DCコンバータ43は、電源ラインL4と蓄電池3との間で電力の相互変換を行う。すなわち、DC/DCコンバータ43は、電源ラインL4の直流電圧を所望の直流電圧に変換して蓄電池3に印加する一方で、蓄電池3の出力電圧(直流電圧)を所望の直流電圧に変換して電源ラインL4に出力する。
AC/DCコンバータ42は、電源ラインL4と電源ラインL1との間で電力の相互変換を行う。すなわち、AC/DCコンバータは、商用電源2から電源ラインL1に供給された交流電圧を所望の直流電圧に変換して電源ラインL4に出力する一方で、電源ラインL4の直流電圧を交流電圧に変換して電源ラインL1に出力する。
制御部44は、後述する制御装置7からの指示に応じて、DC/DCコンバータ41,43およびAC/DCコンバータ42を制御することにより、蓄電池3、発電設備1、および電源ラインL1の間での電力の授受の経路を決定する機能部である。
電源回路5は、電源ラインL1から供給される交流電力を、電圧がV1〔V〕の直流電力に変換して電源ラインL2に出力する機能部である。電源回路5は、電源ラインL1に供給された交流電力の電圧を所望の直流電力の電圧に変換するAC/DCコンバータ51と、AC/DCコンバータ51によって変換された直流電圧を電源ラインL2に出力するダイオード52とを含む。ダイオード52は、電源ラインL2から電源ラインL1への電力の逆流を防止するための素子である。ここでは、ダイオード52による電圧降下を含め、電圧がV1[V](例えば、V1=24.5V)である直流電力が電源ラインL1に出力される。
電源回路6は、蓄電池3から供給される直流電力を、電圧がV2〔V〕の直流電力に変換して電源ラインL2に出力する機能部である。電源回路6は、蓄電池3の直流電圧を所望の直流電圧に変換するDC/DCコンバータ61と、DC/DCコンバータ61によって変換された直流電圧を電源ラインL2に出力するダイオード62とを含む。ダイオード62は、電源ラインL2から蓄電池3への電力の逆流を防止するための素子である。ここでは、ダイオード62による電圧降下を含め、電圧がV2[V](V2<V1;例えば、V2=24.0V)である直流電力が電源ラインL2に出力される。
図1に示されるように、電源回路6は、蓄電池3を構成する蓄電要素30毎に設けられる。各電源回路6は、対応する一つの蓄電要素30の2つ端子間の電圧を電圧V2に変換し、電源ラインL2に印加する。
なお、本実施の形態では、蓄電池3が2つの蓄電要素30から構成される場合を例示しているが、蓄電要素30の個数を変更した場合には、電源回路6の個数も同様に変更される。
上述したように、電源回路5および各電源回路6の出力側同士は、1つの接続点としての電源ラインL2に共通に接続されている。
スイッチ回路8は、電源ラインL2と後述する制御装置7との間に接続され、電源ラインL2から制御装置7への電力供給の可否を切り替える機能部である。具体的に、スイッチ回路8は、制御装置7の電源端子に接続されている電源ラインL3と電源ラインL2との間に接続され、制御装置7による指示、ユーザによる外部からの指示、およびスイッチ回路8の通電の有無により、電源ラインL3と電源ラインL2とが接続された状態(オン状態)と、電源ラインL3と電源ラインL2とが接続されていない状態(オフ状態)とを切り替える。
図2は、スイッチ回路8の構成を示す図である。
同図に示されるように、スイッチ回路8は、複数のリレー81,82,83と手動スイッチ84とから構成されている。
リレー81は、2つのスイッチ素子SWa,SWbと入力部811とを含む。リレー82は、スイッチ素子SWcと入力部821とを含む。リレー83は、スイッチ素子SWdと入力部831とを含む。手動スイッチ84は、操作部841とスイッチ素子SWeとを含む。
図3は、スイッチ回路8を構成するリレー81,82,83および手動スイッチ84の動作条件を示す図である。
リレー81を構成するスイッチ素子SWaとスイッチ素子SWbは、同じ条件でオン/オフが制御される。すなわち、スイッチ素子SWbの一端が接続される電源ラインL5が通電したことを入力部811が検出した場合、スイッチ素子SWaおよびスイッチ素子SWbがオンする。一方、電源ラインL5が通電していないことを入力部811が検出した場合、スイッチ素子SWaおよびスイッチ素子SWbがオフする。スイッチ素子SWaとスイッチ素子SWbは、無制御時にオフ状態である(ノーマリオフ)。
リレー82を構成するスイッチ素子SWcは、充放電制御部72によって、オン/オフが制御される。リレー82は、例えばタイマリレーである。すなわち、スイッチ素子SWcは、充放電制御部72による制御により、一定時間の経過後にオン状態からオフ状態に切り替わる。スイッチ素子SWcは、無制御時にオフ状態である(ノーマリオフ)。
リレー83を構成するスイッチ素子SWdは、商用電源2の状態に連動してオン/オフが制御される。例えば、入力部831が商用電源2からの受電を検出すると、スイッチ素子SWdがオンする。一方、入力部831が商用電源2の停電を検出すると、スイッチ素子SWdがオフする。スイッチ素子SWdは、無制御時にオフ状態である(ノーマリオフ)。
手動スイッチ84を構成するスイッチ素子SWeは、操作部841に対するユーザからの手動操作入力により、オン/オフが切り替わる。スイッチ素子SWeは、無制御時にオフ状態である(ノーマリオフ)。
制御装置7は、電源ラインL2を経由して供給される電力により動作可能にされ、かつ蓄電システム10全体の統括的な動作を制御する装置である。なお、本実施の形態では、制御装置7の種々の機能のうち、蓄電池3の動作に関与する機能について詳細に説明し、それ以外の機能については、説明を省略する。
制御装置7は、蓄電池3の動作に関与する機能部として、充電状態判定部71および充放電制御部72を有している。充電状態判定部71は、蓄電池3の充電状態が十分であるか否かを判定する機能部である。充放電制御部72は、充電状態判定部71の判定結果に基づいて、蓄電池3の充放電を制御する機能部である。
ここで、制御装置7は、例えば、図示しない測定手段により測定された蓄電池3の状態を示す物理量を逐次取得し、当該物理量に基づいて蓄電池3の状態を診断するBMU(Battery Management Unit)や、例えばPCS4を介した蓄電池3の充放電制御やスイッチ回路8のオン/オフ制御等の蓄電システム100の各構成要素の制御を司るEMS(Energy Management System)等の各種電子機器が相互に接続されることにより、実現されている。
制御装置7の上述した種々の機能は、CPU(central processing unit)、およびRAM(Random access memory)やROM(Read Only Memory)等の記憶装置を含んで構成されたプログラム処理装置が上記記憶装置に記憶されたプログラムに従ってデータ処理を実行することにより、実現される。すわなち、上述した充電状態判定部71および充放電制御部72は、BMUやEMS等のプログラム処理装置が所定のプログラム処理を実行することによって実現される。
なお、充電状態判定部71および充放電制御部72の詳細については、後述する。
<蓄電システム100の給電動作>
次に、蓄電システム100の給電動作について、スイッチ回路8の動作シーケンスを示す図4A〜図4Eを適宜用いて説明する。
なお、ここでは、スイッチ回路8の初期状態として、リレー82がオン、リレー81,83がオフ、手動スイッチ84がオフしているものとする。
(1)通常時(非停電時)
商用電源2から電源ラインL1に電力が供給された場合、すなわち非停電時において、電源回路5は、図示されない分電盤を通じて商用電源2から供給される交流電力を、電圧がV1[V]である直流電力に変換して電源ラインL2に出力する。また、各電源回路6は、蓄電池3から供給される直流電力を、電圧がV2[V]である直流電力に変換して電源ラインL2に出力する。
ここで、上述したように、V1>V2であるため、電源ラインL2には電圧が高い方の商用電源2のみから電力が供給される。
このとき、スイッチ回路8は、図4Aに示す状態となる。すなわち、商用電源2からの電源供給があるため、リレー83がオン状態となり、電源ラインL2と電源ラインL5とがリレー82およびリレー83を介して接続され、電源ラインL5が通電する。
電源ラインL5が通電した場合、スイッチ回路8は、図4Bに示す状態となる。すなわち、リレー81の入力部811が電源ラインL5の通電を検出した場合、スイッチ素子SWa,SWbがオンする。これにより、電源ラインL2と電源ラインL3とがスイッチ素子SWaを介して接続されるので、制御装置7は、電源ラインL2、スイッチ回路8、および電源ラインL3を経由して供給される商用電源2側の電力により作動し、蓄電池3の動作に関与する。
(2)停電時
停電の発生により商用電源2からの給電が停止された場合、電源回路5は、商用電源2から電力が供給されないので、電源ラインL2に電力を出力しない(実質的に0V)。一方、電源回路6は、蓄電池3から供給される電力を変換した後、電圧がV2[V]である電力を電源ラインL2に出力する。これにより、電源ラインL2には、蓄電池3のみから電力が供給される。
このとき、スイッチ回路8は、図4Cに示す状態となる。すなわち、リレー83の入力部831が商用電源2からの電力供給の停止を検出した場合、スイッチ素子SWdがオフする。このとき、リレー81のスイッチ素子SWbがオンしているため、引き続き、電源ラインL5が通電し、リレー81のスイッチ素子SWaはオンし続ける。これにより、制御装置7は、電源ラインL2、スイッチ回路8、および電源ラインL3を経由して供給される蓄電池3側の電力により作動し、蓄電池3の動作に関与する。
<蓄電システム100による蓄電池の充放電制御>
次に、蓄電システム100による蓄電池の充放電制御について、図4A〜図4E、図5、および図6を適宜用いて説明する。
上述したように、蓄電システム100は、停電時の蓄電池3の充電状態に応じて、蓄電池3の充放電を制御する。具体的に、蓄電池3の充放電は、制御装置7における充電状態判定部71による各種の判定処理と、充放電制御部72による上記判定処理の判定結果に基づく制御とによって実現される。
充電状態判定部71は、蓄電池3の充電状態を示す指標が第1閾値Aよりも小さいか否かを判定する第1判定処理と、上記指標が第1閾値Aより小さい第2閾値Bよりも小さい否かを判定する第2判定処理と、発電設備1の電力による蓄電池3の充電が十分であるか否かを判定する第3判定処理を行うことにより、蓄電池3の充電状態を判定する。
上記第1判定処理および上記第2判定処理において用いられる、“蓄電池3の充電状態を示す指標”としては、蓄電池3のSOCまたは蓄電池3の電圧(出力電圧)を用いることができる。
図5は、充電状態判定部71による蓄電池3の充電状態の判定手法の概念を示す図である。図5には、“蓄電池3の充電状態を示す指標”としてSOCを用いた場合が一例として示されている。
図5に示すように、商用電源2からの電力供給が停止した場合に、充電状態判定部71は、第1判定処理を行う。具体的に、充電状態判定部71は、第1判定処理として、蓄電池3のSOCが第1閾値Aよりも大きい場合に、蓄電池3を充電することなく蓄電池3の放電が可能と判定し、蓄電池3のSOCが第1閾値Aよりも小さい場合に、発電設備1の発電電力に応じた充放電が可能と判定する処理を行う。
ここで、「発電設備1の発電電力に応じた充放電が可能」な状態とは、「蓄電池3の放電の継続が可能ではあるが、蓄電池3の充電も必要」な状態を言う。
例えば、第1閾値Aを放電下限値であるSOC=25%とした場合、蓄電池3のSOCが25%よりも大きい領域201にある場合には、充電状態判定部71は、蓄電池3を充電することなく蓄電池3が放電可能であると判定する。一方、蓄電池3のSOCが25%よりも小さい領域202にある場合には、充電状態判定部71は、発電設備1の発電電力に応じた充放電が可能であると判定する。ここで、領域201を「放電可能領域」、領域202を「要充電領域」とも称する。
また、充電状態判定部71は、商用電源2からの電力供給が停止し、且つ蓄電池3が充電されている場合に、第2判定処理を行う。具体的に、充電状態判定部71は、第2判定処理として、蓄電池3のSOCが第2閾値Bよりも大きい場合に、蓄電池3の発電設備1の発電電力に応じた充放電が継続可能と判定し、蓄電池3のSOCが第2閾値Bよりも小さい場合に、第3判定処理の実行が必要であると判定する処理を行う。
例えば、第2閾値BをSOC=5%とした場合、蓄電池3のSOCが要充電領域202にある場合には、充電状態判定部71は、発電設備1の発電電力に応じて蓄電池3の充放電が継続可能と判定する。一方、蓄電池3のSOCが5%を下回った場合に、充電状態判定部71は、第3判定処理を実行する。充電状態判定部71は、第3判定処理において、蓄電池3の容量が著しく低下した状態、すなわち電池枯渇状態203であると判定した場合には、発電設備1の電力による蓄電池3の充電が不十分であると判定する。この場合、後述するように、シャットダウン処理が実行され、蓄電システム100がシャットダウンする。
なお、本実施の形態では、第1判定処理を「充電判定処理」、第3判定処理を「蓄電池枯渇判定処理」とそれぞれ称する場合がある。
蓄電システム100は、上述した判定手法によって蓄電池3の充電状態を判定し、その判定結果に基づいて蓄電池3の充放電を制御する。以下、蓄電システム100による蓄電池3の充放電制御の処理の流れについて、図を用いて説明する。
図6A,6Bは、蓄電システム100による蓄電池3の充放電制御の処理手順を示す図である。
先ず、蓄電システム100は、商用電源2からの電力供給が停止した状態(停電状態)であるか否かを判定する(ステップS1)。具体的には、充電状態判定部71が、商用電源2からの電力供給の有無を判定する。例えば、充電状態判定部71が、電源ラインL1に供給された交流電力の電圧値または周波数を計測することによって、商用電源2からの電力供給の有無を判定する。あるいは、外部の系統ラインが接続される蓄電システム100の受電部に電力量計を設置し、充電状態判定部71が、その電力量計によって計測された上記受電部の交流電圧または電力量の計測値に基づいて、商用電源2からの電力供給の有無を判定してもよい。
ステップS1において、商用電源2からの電力供給がある場合、すなわち非停電時には、蓄電システム100は、引き続き停電発生の有無を監視する。一方、ステップS1において、商用電源2からの電力供給がない場合、すなわち停電時には、蓄電システム100は、充電判定処理を開始する(ステップS2)。
充電判定処理では、先ず、充電状態判定部71が、蓄電池3の電圧またはSOCを検出し、その検出値が第1閾値Aより小さいか否かを判定する(ステップS3)。ステップS3において、検出値が第1閾値Aより大きい場合には、充電状態判定部71は、蓄電池3の充電状態が十分であり、蓄電池3を充電することなく蓄電池3の放電が可能であると判定し、ステップS2に再び移行する。一方、ステップS3において、検出値が第1閾値Aよりも小さい場合には、充電状態判定部71は、蓄電池3の充電状態が不十分であるため、発電設備の発電電力に応じた蓄電池3の充放電が可能であると判定する(ステップS4)。
充放電制御部72は、ステップS4での充電状態判定部71による“蓄電池3の充電状態が不十分である”との判定結果に応じて、発電設備1の発電電力による蓄電池3の充電を開始させる(ステップS5)。具体的には、充放電制御部72が、PCS4を制御して発電設備1から蓄電池3への電力供給を開始させる。
次に、充電状態判定部71は、発電設備1の発電電力による蓄電池3の充電中に、蓄電池3の電圧またはSOCを検出し、その検出値が第2閾値Bより小さいか否かを判定する(ステップS6)。
ここで、第2閾値Bは、制御装置7の消費電力と、外部から制御装置7への電力供給の再開が指示されてから、第3判定処理を経て前記制御装置への電力供給が遮断されるまでの時間に基づいて決定された値であることが望ましい。
ステップS6において、検出値が第2閾値Bより大きい場合には、充電状態判定部71は、蓄電池3の充電状態が十分であり、発電設備1の発電電力に応じて蓄電池3の充放電が継続可能であると判定し、ステップS2に再び移行する。
一方、ステップS6において、検出値が第2閾値Bよりも小さい場合には、充電状態判定部71は、電池枯渇状態を判定するための蓄電池枯渇判定処理を実行する(ステップS7)。なお、蓄電池枯渇判定処理の詳細な内容については後述する。
次に、充放電制御部72が、ステップS7の蓄電池枯渇判定処理による判定結果に基づいて、蓄電システム100のシャットダウンが必要か否かを判定する(ステップS8)。具体的に、ステップS7において発電設備1の電力による蓄電池3の充電が十分であると判定された場合には、充放電制御部72は、蓄電システム100のシャットダウンが不要と判断し、ステップS2に再び移行し、充放電制御部72が、発電設備1の発電電力による蓄電池3の充電と蓄電池3から制御装置7への電力供給を継続させる。
一方、ステップS7において発電設備1の電力による蓄電池3の充電が不十分であると判定された場合には、充放電制御部72は、蓄電システム100のシャットダウンが必要と判断し、シャットダウン処理を実行する(ステップS9)。これにより、蓄電システム100がシャットダウンし、蓄電池3から制御装置7への電力供給が停止する(ステップS10)。なお、シャットダウン処理の詳細な内容については後述する。
その後、停電した状況において、蓄電システム100の再起動が外部から指示された場合には、蓄電システム100が復帰処理を行う(ステップS11)。復帰処理では、先ず、蓄電池3から制御装置7への電力供給が再開されるとともに、発電設備1から蓄電池3への充電が再開される。また、復帰処理では、蓄電池3の充放電の再開後、蓄電池枯渇判定処理が実行され、蓄電システム100の再度のシャットダウンの要否が判定される。なお、復帰処理の詳細な内容については後述する。
ステップS11の復帰処理において、蓄電システム100の再度のシャットダウンが必要と判定された場合には、ステップS9に移行し、上述したシャットダウン処理が行われる。一方、蓄電システム100の再度のシャットダウンが不要と判定された場合には、蓄電システム100は、蓄電池3の充放電を継続する(ステップS12)。すなわち、充放電制御部72が、蓄電池3から制御装置7への電力供給を継続するとともに、発電設備1の発電電力による蓄電池3の充電を継続させる。
以上の処理フローにより、停電時における蓄電池3の充放電制御が実現される。
次に、図6A、6Bに示した蓄電池3の充放電制御の処理フローにおける、蓄電池枯渇判定処理(ステップS7)、シャットダウン処理(ステップS9)、および復帰処理(ステップS11)のそれぞれについて、詳細に説明する。
<蓄電池枯渇判定処理>
先ず、蓄電池枯渇判定処理について説明する。
上述の図6A,6Bに示したように、蓄電池3の充電中に、蓄電池3の電圧またはSOCの検出値が第2閾値Bよりも小さくなった場合、充電状態判定部71は、蓄電池枯渇判定処理を実行する(ステップS7)。
図7A〜図7Dは、蓄電池枯渇判定処理の具体的な処理手順の一例を示す図である。蓄電池枯渇判定処理は、図7A〜図7Dに示す処理手順の何れか一つに従って実行される。以下、図7A〜図7Dに示す各処理手順について詳細に説明する。
(1)発電設備1の発電量に基づく蓄電池枯渇判定処理
図7Aは、蓄電池枯渇判定処理の処理手順の一例を示す図である。
蓄電池枯渇判定処理が開始されると、先ず、充電状態判定部71が、制御装置7内の設けられたタイマ(図示せず)を用いて所定時間のカウントを開始する(ステップS71)。所定時間のカウントが行われている間、充電状態判定部71は、発電設備1の発電量を算出する(ステップS72)。次に、充電状態判定部71は、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS73)。ステップS73において、所定時間が経過していない場合には、ステップS72に戻り、発電設備1の発電量を算出する。
一方、ステップS73において、所定時間が経過した場合には、充電状態判定部71は、ステップS72で算出した発電設備1の発電量を積算し、所定時間内における発電設備1の発電量の積算値を算出する(ステップS74)。
次に、充電状態判定部71は、ステップS74で算出した所定時間内の発電設備1の発電量の積算値が、上記所定時間内における制御装置7の消費電力量よりも大きいか否かを判定する(ステップS75)。ステップS75において、上記所定時間内の発電設備1の発電量の積算値が制御装置7の消費電力量よりも大きい場合には、充電状態判定部71は、発電設備1の電力による蓄電池3の充電が十分であると判定する(ステップS76)。一方、ステップS75において、上記所定時間内の発電設備1の発電量の積算値が制御装置7の消費電力量よりも小さい場合には、充電状態判定部71は、発電設備1の電力による蓄電池3の充電が不十分であると判定する(ステップS77)。
以上の手順により、蓄電池枯渇判定処理が行われる。これによれば、蓄電池3の放電を続けた場合に発電設備1からの充電によって蓄電池3の容量を維持することができるか否かをより確実に判定することが可能となる。
(2)蓄電池3の充電量に基づく蓄電池枯渇判定処理
図7Bは、蓄電池枯渇判定処理の処理手順の別の一例を示す図である。
蓄電池枯渇判定処理が開始されると、先ず、充電状態判定部71が、図7Aの処理手順と同様に、制御装置7内の設けられたタイマを用いて所定時間のカウントを開始する(ステップS71)。所定時間のカウントが行われている間、充電状態判定部71は、蓄電池3の電圧を計測する(ステップS72B)。
次に、充電状態判定部71は、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS73)。ステップS73において、所定時間が経過していない場合には、ステップS72Bに戻り、蓄電池3の電圧の計測を継続する。
一方、ステップS73において,所定時間が経過した場合には、充電状態判定部71は、ステップS72Bで取得した蓄電池3の電圧の計測値に基づいて、上記所定時間における蓄電池3の電圧の変化量を算出する(ステップS74B)。
次に、充電状態判定部71は、ステップS74Bで算出した上記所定時間内の蓄電池3の電圧の変化量と蓄電池の劣化状態とに基づいて、上記所定時間内の蓄電池3の充電量を推定する(ステップS78)。なお、蓄電池3の充電量の推定は、蓄電池3の電圧と蓄電池の劣化状態とを用いる公知の推定方法を適用すればよい。
次に、充電状態判定部71は、ステップS78で推定した上記所定時間内の蓄電池3の充電量が、所定の閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップS75B)。ここで、上記所定の閾値は、制御装置7の消費電力に対して十分に余裕がある値に設定すればよい。
ステップS75Bにおいて、上記所定時間内の蓄電池3の充電量が所定の閾値よりも大きい場合には、充電状態判定部71は、発電設備1の電力による蓄電池3の充電が十分であると判定する(ステップS76)。一方、ステップS75Bにおいて、上記所定時間内の蓄電池3の充電量が所定の閾値よりも小さい場合には、充電状態判定部71は、発電設備1の電力による蓄電池3の充電が不十分であると判定する(ステップS77)。
以上の手順により、蓄電池枯渇判定処理が行われる。これによれば、図7Aの処理手順と同様に、蓄電池3の放電を続けた場合に発電設備1からの充電によって蓄電池3の容量を維持することができるか否かをより確実に判定することが可能となる。
(3)蓄電池3のSOCの変化量に基づく蓄電池枯渇判定処理
図7Cは、蓄電池枯渇判定処理の処理手順の別の一例を示す図である。
蓄電池枯渇判定処理が開始されると、先ず、充電状態判定部71が、図7Aの処理手順と同様に、制御装置7内の設けられたタイマを用いて所定時間のカウントを開始する(ステップS71)。所定時間のカウントが行われている間、充電状態判定部71は、蓄電池3のSOCを算出する(ステップS72C)。次に、充電状態判定部71は、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS73)。ステップS73において、所定時間が経過していない場合には、ステップS72に戻り、充電状態判定部71はSOCの算出を継続する。
一方、ステップS73において,所定時間が経過した場合には、充電状態判定部71は、ステップS72Cで算出したSOCに基づいて、所定時間内のSOCの変化量を算出する(ステップS74C)。
次に、充電状態判定部71は、ステップS74Cで算出した所定時間内のSOCの変化量が、所定の閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップS75C)。ここで、上記所定の閾値は、制御装置7の消費電力に対して十分に余裕がある値に設定すればよい。
ステップS75Cにおいて、上記所定時間内のSOCの変化量が所定の閾値よりも大きい場合には、充電状態判定部71は、発電設備1の電力による蓄電池3の充電が十分であると判定する(ステップS76)。一方、ステップS75Cにおいて、上記所定時間内のSOCの変化量が所定の閾値よりも小さい場合には、充電状態判定部71は、発電設備1の電力による蓄電池3の充電が不十分であると判定する(ステップS77)。
以上の手順により、蓄電池枯渇判定処理が行われる。これによれば、図7Aの処理手順と同様に、蓄電池3の放電を続けた場合に発電設備1からの充電によって蓄電池3の容量を維持することができるか否かをより確実に判定することが可能となる。
(4)蓄電池3の電圧またはSOCに基づく蓄電池枯渇判定処理
図7Dは、蓄電池枯渇判定処理の処理手順の別の一例を示す図である。
蓄電池枯渇判定処理が開始されると、先ず、充電状態判定部71は、蓄電池3の電圧またはSOCを検出し、その検出値が第3閾値Cよりも小さいか否かを判定する(ステップS79)。
ここで、第3閾値Cは、第2閾値Bよりも大きく、且つ第1閾値Aよりも小さい値である。第3閾値Cは、制御装置7の消費電力に対して十分に余裕がある値に設定すればよい。
ステップS79において、蓄電池3の電圧またはSOCの検出値が第3閾値Cよりも大きい場合には、充電状態判定部71は、発電設備1の電力による蓄電池3の充電が十分であると判定する(ステップS83)。一方、ステップS79において、蓄電池3の電圧またはSOCの検出値が第3閾値Cよりも小さい場合には、充電状態判定部71は、制御装置7内に設けられたタイマ(図示せず)を用いてカウントを開始する(ステップS80)。
充電状態判定部71は、蓄電池3の電圧またはSOCの検出値が第3閾値Cよりも小さい状態が所定時間継続したか否かを判定する(ステップS81)。ステップS81において、蓄電池3の電圧またはSOCの検出値が第3閾値Cよりも小さい状態が所定時間継続しなかった場合には、充電状態判定部71は、タイマのカウント値をリセットするとともに、充電状態が十分であると判定する(ステップS83)。一方、ステップS81において、蓄電池3の電圧またはSOCの検出値が第3閾値Cよりも小さい状態が所定時間継続した場合には、充電状態判定部71は、発電設備1の電力による蓄電池3の充電が不十分であると判定する(ステップS82)。
以上の手順により、蓄電池枯渇判定処理が行われる。これによれば、図7Aの処理手順と同様に、蓄電池3の放電を続けた場合に発電設備1からの充電によって蓄電池3の容量を維持することができるか否かをより確実に判定することが可能となる。
<シャットダウン処理>
次に、シャットダウン処理について、図4A〜図4Eおよび図8を適宜用いて説明する。
上述の図6に示したように、蓄電池3の充電中の蓄電池枯渇判定処理(ステップS7)において、蓄電池3の充電状態が不十分であると判定された場合には、充放電制御部72がシャットダウン処理を実行する(ステップS9)。
図8は、シャットダウン処理の具体的な処理手順の一例を示す図である。
ここでは、一例として、充放電制御部72がEMSによるプログラム処理によって実現されているものとして説明する。また、シャットダウン処理が開始された直後のスイッチ回路8の状態は、上述した図4Cのとおりである。
先ず、充放電制御部72が、PCS4に対して動作の停止を指示する(ステップS91)。次に、充放電制御部72が、PCS4が動作を停止したか否かを判定する(ステップS92)。PCS4が動作を停止していない場合、充放電制御部72は、PCS4が動作を停止するまで待機する。一方、PCS4が動作を停止した場合には、充放電制御部72は、リレー82のタイマに、スイッチ素子SWcをオフさせるまでの時間を設定する(ステップS93)。ここで、リレー82のタイマに設定されるスイッチ素子SWcをオフさせるまでの時間は、後述するBMU等の電子機器のシャットダウンに要する時間に対して十分な余裕があることが望ましい。
次に,充放電制御部72(EMS)は、制御装置7を構成するBMU等の各電子機器にシャットダウン要求を発行する(ステップS94)。シャットダウン要求を受けたBMU等は、各自のOS(Operating System)をシャットダウンするための処理を行い、その処理が完了した場合には、シャットダウンが完了したことを示す通知を充放電制御部72に発行する(ステップS94)。
充放電制御部72は、シャットダウン要求を発行した各電子機器からシャットダウンの完了の通知を受け取ったか否かを判定する(ステップS95)。ステップS85においてシャットダウンの完了の通知を受け取っていない電子機器がある場合には、充放電制御部72は、シャットダウン要求を発行した全ての電子機器からシャットダウンの完了の通知を受け取るまで待機する。
一方、ステップS85において、シャットダウン要求を発行した全ての電子機器からシャットダウンの完了の通知を受け取った場合には、充放電制御部72が自らのシャットダウンを実行する(ステップS96)。例えば、充放電制御部72としてのEMSが自らのOSのシャットダウンを実行する。
その後、ステップS83でセットしたリレー82のタイマの設定時間が経過した場合には、スイッチ素子SWcがオフする(ステップS97)。これにより、図4Dに示すように、電源ラインL5が非通電状態となり、リレー81のスイッチ素子SWa,SWbがオフし、蓄電池3から電源ラインL2を経由した制御装置7への電力供給が停止する(ステップS98)。
以上の処理手順により、蓄電システム100がシャットダウンする。
なお、蓄電システム100では、シャットダウン中であっても電源ラインL2に蓄電池3からの電力が供給されている。また、図4Eに示すように、タイマによってリレー82のスイッチ素子SWcがオフした後に再びスイッチ素子SWcがオンした場合であっても、リレー81がオフしているため、電源ラインL2から制御装置7への電源供給の遮断は継続される。
<復帰処理>
次に、蓄電システム100のシャットダウンからの復帰について説明する。
蓄電システム100は、停電時のシャットダウン中に、外部から再起動が指示された場合、復帰処理を開始する。具体的には、ユーザがスイッチ回路8の手動スイッチ84を操作した場合、蓄電システム100は復帰処理を開始する。以下、復帰処理について、図9、図10A、および図10Bを用いて詳細に説明する。
図9は、蓄電システム100の復帰処理の具体的な処理手順の一例を示す図である。
図10A,10Bは、蓄電システム100の復帰時におけるスイッチ回路8の動作シーケンスを示す図である。
先ず、停電時において、蓄電システム100のシャットダウン中に、ユーザが手動スイッチ84の操作部841を操作してスイッチ素子SWeをオンした場合、図9に示すように、蓄電池3から制御装置7への電力供給が再開される(ステップS111)。具体的には、図10Aに示すように、電源ラインL2と電源ラインL5とがスイッチ素子SWcおよびスイッチ素子SWeを介して接続され、電源ラインL5が通電する。これにより、図10Bに示すように、リレー81の入力部811が電源ラインL5の通電を検出し、スイッチ素子SWa,SWbがオンする。その結果、電源ラインL2と電源ラインL3とがスイッチ素子SWaを介して接続され、蓄電池3から電源ラインL2を経由して制御装置7に電力が供給される。
その後は、手動スイッチ84がオフした場合であっても、スイッチ素子SWcおよびスイッチ素子SWbを経由した電源ラインL5の通電により、蓄電池3から制御装置7への電力供給が継続する。
図9において、ステップS111における蓄電池3から制御装置7への電力供給の再開により、蓄電システム100が再起動する(ステップS112)。具体的には、制御装置7を構成するEMSやBMUが各自のOSを起動させることにより、充電状態判定部71および充放電制御部72が動作可能な状態となる。
次に、蓄電システム100は、充電判定処理(第1判定処理)を開始する(ステップS113)。先ず、充電状態判定部71が、蓄電池3の電圧またはSOCを検出し、その検出値が第1閾値Aより小さいか否かを判定する(ステップS114)。ステップS114において、検出値が第1閾値Aより大きい場合には、充電状態判定部71は、蓄電池3の充電状態が十分であり、蓄電池3を充電することなく蓄電池3の放電が可能であると判定し、ステップS113に再び移行する。一方、ステップS114において、検出値が第1閾値Aよりも小さい場合には、充電状態判定部71は、蓄電池3の充電状態が不十分であるため、発電設備1の発電電力に応じて蓄電池3の充放電が可能、であると判定する(ステップS115)。
充放電制御部72は、ステップS115での充電状態判定部71による“蓄電池3の充電状態が不十分である”との判定結果に応じて、発電設備1の発電電力による蓄電池3の充電を開始させる(ステップS116)。具体的には、充放電制御部72が、PCS4を制御して発電設備1から蓄電池3への電力供給を開始させる。
次に、充電状態判定部71は、発電設備1の発電電力による蓄電池3の充電中に、蓄電池3の電圧またはSOCを検出し、その検出値が第2閾値Bより小さいか否かを判定する(ステップS117)。
ステップS117において、検出値が第2閾値Bより大きい場合には、充電状態判定部71は、蓄電池3の充電状態が十分であり、発電設備1の発電電力に応じて蓄電池3の充放電が継続可能であると判定し、ステップS2(充電判定処理)に再び移行する。
一方、ステップS117において、検出値が第2閾値Bよりも小さい場合には、充電状態判定部71は、電池枯渇状態を判定するための蓄電池枯渇判定処理を実行する(ステップS118)。ステップS118の蓄電池枯渇判定処理は、上述したステップS7の蓄電池枯渇判定処理と同様の処理内容である。
ステップS118の蓄電池枯渇判定処理により、蓄電システム100のシャットダウンが必要か否かの判定が行われた後は、上述したステップS12に移行し、蓄電システム100の再度のシャットダウンの実行および蓄電池3の充放電の継続の何れか一方が選択される。
このように、蓄電システム100をシャットダウンから復帰させる場合には、蓄電池3からの電力供給によって制御装置7を駆動し、蓄電システム100の再起動に係る一連の処理を実行させる。したがって、蓄電システム100をシャットダウンさせる際には、制御装置7が上記一連の処理を実行できるだけの十分な電力を蓄電池3から制御装置7に供給できるように、蓄電池3の容量を十分に残しておく必要がある。
そのためには、蓄電池枯渇判定処理の実行の可否を判定するための基準値である第2閾値Bを適切に設定する必要がある。すなわち、第2閾値Bは、制御装置7の消費電力と、外部から制御装置7への電力供給の再開が指示されてから、蓄電池枯渇判定処理を経て制御装置7への電力供給が遮断されるまでの時間に基づいて決定することが好ましい。
例えば、図6A、6BのステップS11(復帰処理)からステップS12を経てステップS9(シャットダウン処理)が完了するまでの時間Tと、制御装置7の単位時間あたりの消費電力Pとを乗算することによって得られた消費電力量(P×T)を制御装置7に供給できるだけの容量が蓄電池3に残った状態で蓄電システム100がシャットダウンされるように、第2閾値Bを決定すればよい。
より好ましくは、シャットダウン動作および復帰動作をn回(nは2以上の整数)繰り返すことできる消費電力量(P×T×n)を制御装置7に供給できるだけの容量が蓄電池3に残った状態で蓄電システム100がシャットダウンされるように、第2閾値Bを決定すればよい。
以上、実施の形態1に係る蓄電システム100は、停電時において、蓄電池3から制御装置7への電力供給を行うとともに、蓄電池の充電状態を示す指標(例えば、蓄電池3の電圧やSOC等)に基づく充電判定処理(第1判定処理)により蓄電池の充電の要否を判定し、蓄電池の充電が必要と判定した場合には、発電設備1から蓄電池3に電力を供給して蓄電池3の充電を行いながら、蓄電池3から制御装置7への電力供給を継続する。
これによれば、停電時において、PV等の再生可能エネルギーに基づく発電設備1による発電電力を利用して蓄電池3を充電しつつ、蓄電池3から制御装置7に電力を供給することができるので、制御装置7への安定した電力供給を実現するとともに、再生可能エネルギーを有効に活用して、蓄電池3の性能の劣化を引き起こす蓄電池3の過放電を防止することが可能となる。
また、実施の形態1に係る蓄電システム100は、上述したように、停電時における蓄電池3の充放電中に、蓄電池の充電状態を示す指標(例えば、蓄電池3の電圧やSOC等)を第2閾値Bと比較する第2判定処理を行い、第2判定処理において上記指標が第2閾値Bより下がったと判定した場合には、蓄電池枯渇判定処理(第3判定処理)を行うことで発電設備1の発電電力による蓄電池3の充電が十分であるか否かを判定する。更に、蓄電池枯渇判定処理において、発電設備1の発電電力による蓄電池3の充電が不十分と判定した場合には、蓄電システム100は、蓄電池3から制御装置7への電力供給を遮断して、自らをシャットダウンする。
これによれば、蓄電池3の充電中であっても、蓄電池3の容量が低下した場合には、蓄電池3から制御装置7への電力供給を遮断することができるので、蓄電池3の過放電を防止することが可能となる。
また、上述したように、蓄電システム100のシャットダウン後、停電中に外部から蓄電システム100の再起動が指示された場合には、蓄電システム100は、蓄電池3から制御装置7への電力供給を再開するとともに、発電設備1の発電電力による蓄電池3の充電を再開する。
これによれば、停電時に蓄電システム100の再起動した場合であっても、制御装置7への安定した電力供給を実現しつつ、蓄電池3の過放電を防止することが可能となる。
また、上述したように、蓄電システム100は、シャットダウンからの復帰後、蓄電池枯渇判定処理を再び実行し、発電設備1の発電電力による蓄電池3の充電が十分であるか否かを判定する。蓄電システム100の復帰後の蓄電池枯渇判定処理において、発電設備1の発電電力による蓄電池3の充電が不十分と判定した場合には、蓄電システム100は、蓄電池3から制御装置7への電力供給を遮断して、自らを再びシャットダウンする。
これによれば、停電時にユーザによって蓄電システム100が強制的に再起動された場合であっても、発電設備1の発電電力による蓄電池3の充電が不十分な場合には蓄電システム100が再びシャットダウンするので、蓄電池3の過放電を防止することが可能となる。
すなわち、実施の形態1に係る蓄電システム100によれば、再生可能エネルギーに基づく発電電力を有効に活用しつつ、過放電に起因する蓄電池の性能の劣化を抑えることが可能となる。
また、実施の形態1に係る蓄電システム100によれば、上述したように、第2閾値Bを、制御装置7の消費電力と、外部から制御装置7への電力供給の再開が指示されてから蓄電池枯渇判定処理を経て制御装置7への電力供給が遮断されるまでの時間とに基づいて決定することにより、シャットダウン後の復帰処理が行われている間に、制御装置7への供給電力が不足して蓄電システム100が異常終了することを確実に防止することが可能となる。
また、蓄電システム100では、上述したように、制御装置7を構成する複数の電子機器のうち一つの電子機器(例えばEMS)が充放電制御部72として機能し、充放電制御部72として機能する電子機器は、蓄電池枯渇判定処理において蓄電池3の充電状態が不十分であると判定された場合に、充放電制御部72として機能する電子機器以外の他の電子機器(例えば、BMU)に対してシャットダウンを指示する。そして、充放電制御部72として機能する電子機器は、他の電子機器のシャットダウンが完了した場合に、自らのシャットダウンを行うとともに、スイッチ回路8をオフさせて電源ラインL2から制御装置7への電力供給を遮断する。
これによれば、制御装置7を構成する各電子機器のシャットダウンが完了してから、制御装置7に対する電力供給を遮断するので、上記電子機器のデータが破損する等の不具合が発生することなく適切に蓄電システム100を停止することが可能となる。これにより、蓄電システムの異常終了による制御装置7の故障を防止することが可能となる。
また、蓄電システム100は、上述したように、停電中に、スイッチ回路8を構成するスイッチの一つである手動スイッチ84によって電源ラインL2から制御装置7への電力供給が再開された場合には、蓄電池枯渇判定処理を実行する。
これによれば、停電中のユーザ操作によって蓄電システム100がシャットダウン状態から復帰した場合であっても、蓄電池3の充電状態が不十分な状況では、蓄電システム100を再びシャットダウンすることが可能となる。これにより、蓄電池3の容量の低下を防止し、蓄電池3の性能の劣化を更に抑えることが可能となる。
《実施の形態2》
次に、本発明の実施の形態2に係る蓄電システム100Aについて説明する。
図11は、実施の形態2に係る蓄電システム100Aの構成を示す図である。
同図に示される蓄電システム100Aは、制御装置7の給電が停止している場合(シャットダウン時)に、蓄電池3の電圧を別の電圧に変換するDC/DCコンバータの動作を停止させる点において実施の形態1に係る蓄電システム100の構成と相違し、その他の点においては実施の形態1に係る蓄電システム100と同様である。
具体的に、図11に示される蓄電システム100Aは、蓄電池3と各電源回路6との間に設けられたスイッチ回路9を更に備える。スイッチ回路9は、各DC/DCコンバータ61の入力端子と蓄電池3との間に接続された複数のスイッチ素子91から構成されている。ここで、各スイッチ素子91は、例えばリレーであり、より好適にはタイマリレーである。なお、各スイッチ素子91は、通常時において、オン状態となっている。
制御装置7Aにおける充放電制御部72Aは、実施の形態1に係る蓄電システム100の充放電制御部72と同様の機能に加え、スイッチ回路9のスイッチ素子91をオン/オフする機能を有している。
充放電制御部72は、非停電時および停電時に蓄電池3から制御装置7に電力を供給する時にスイッチ回路9をオンさせ、蓄電システム100のシャットダウン時、すなわち制御装置7Aへの給電が停止している時に、スイッチ回路9をオフさせる。具体的には、充放電制御部72Aは、蓄電システム100のシャットダウン後、所定時間が経過したら、スイッチ回路9をオン状態からオフ状態に遷移させる。より具体的には、充放電制御部72Aは、上述した図8に示したシャットダウン処理において、例えば、充放電制御部72A自らをシャットダウンする処理(ステップS86)の前に、所定時間の経過後に各スイッチ素子91がオフするようにスイッチ回路9を制御する。
ここで、上記所定時間は、電源ラインL2と電源ラインL3との間に接続されたスイッチ回路8がオフした後に、各スイッチ素子91がオフするように設定することが望ましい。
これによれば、蓄電システム100Aのシャットダウン後に、スイッチ回路9がオフさせて蓄電池3から各DC/DCコンバータ61へ給電を遮断することにより、各DC/DCコンバータ61の動作を停止させることができる。
実施の形態2に係る蓄電システム100Aによれば、以下に説明するように、蓄電池3の劣化を抑えることが可能となる。
実施の形態1に係る蓄電システム100では、シャットダウン時であっても、各DC/DCコンバータ61が動作している場合には、蓄電池3から各DC/DCコンバータ61にわずかながら暗電流が流れる。そのため、蓄電システム100のシャットダウン中の蓄電池3の放電により、蓄電池容量が放電下限値よりも小さくなった場合、蓄電池3が劣化するおそれがある。
また、各DC/DCコンバータ61間の特性の個体差により、各DC/DCコンバータ61の消費電力は、わずかながら相違する。そのため、蓄電システム100のシャットダウン時に各DC/DCコンバータ61が動作していると、蓄電池3を構成する各蓄電要素30間で蓄電池容量のばらつきが生じるおそれがある。各蓄電要素30間の蓄電池容量のばらつきが生じている状態において蓄電池3の充放電を繰り返し行った場合、一部の蓄電要素30が劣化するおそれがある。
これに対し、実施の形態2に係る蓄電システム100Aによれば、蓄電システム100Aのシャットダウン時に、スイッチ回路9によって蓄電池3と各DC/DCコンバータ61とを解列させて、各DC/DCコンバータ61の動作を停止させるので、蓄電池3から各DC/DCコンバータ61に流れる暗電流の発生を防止することができる。これにより、蓄電システム100Aのシャットダウン時に蓄電池容量の無駄な消費を抑えることができるので、蓄電池3の性能の劣化を更に抑えることが可能となる。
≪実施の形態の拡張≫
以上、本発明者らによってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、実施の形態3において、スイッチ回路9によって蓄電池3と各DC/DCコンバータ61とを解列させることで、各DC/DCコンバータ61の動作を停止させる場合を例示したが、これに限られない。例えば、各DC/DCコンバータ61として、動作停止機能付きDC/DCコンバータを採用してもよい。この場合、蓄電システム100Aのシャットダウン後、所定時間が経過したら、充放電制御部72が各DC/DCコンバータ61に対して、動作停止の指示を送信する。これによれば、スイッチ回路9を用いる場合と同様に、蓄電システム100Aのシャットダウン時に各DC/DCコンバータ61の動作を停止させことができるので、蓄電池3の蓄電池容量の無駄な消費を防ぐことが可能となる。
また、上記実施の形態では、発電設備1がPVである場合を例示したが、例えば、風力、水力、地熱、太陽熱、およびバイオマス等のその他再生可能エネルギーを利用して発電する設備であってもよい。
100,100A‥蓄電システム、1…発電設備、2…商用電源、3…蓄電池、30…蓄電要素、4…PCS、41,43,61…DC/DCコンバータ、42,51…AC/DCコンバータ、5,6…電源回路、52,62…ダイオード、7,7A…制御装置、71…充電状態判定部、72,72A…充放電制御部、8,9…スイッチ回路、11…負荷、81,82,83…リレー、84…手動スイッチ、SWa,SWb,SWc,SWd,SWe,91…スイッチ素子、L1〜L5…電源ライン。

Claims (15)

  1. 電力を充放電可能に構成される蓄電池と、
    再生可能エネルギーに基づいて電力を発生させる発電設備と、
    商用電源から交流電力が供給される第1電源ラインと、
    前記蓄電池、前記発電設備、および前記第1電源ラインの間で相互に電力を変換し、前記蓄電池、前記発電設備、および前記第1電源ラインの間での電力の授受を制御する電力変換部と、
    第1電源ラインと異なる第2電源ラインと、
    前記第1電源ラインから供給される電力を変換して前記第2電源ラインに出力する第1電源回路と、
    前記蓄電池から供給される電力を変換して前記第2電源ラインに出力する第2電源回路と、
    前記第2電源ラインを経由して供給される電力により動作可能にされ、かつ前記蓄電池の動作に関与する制御装置と、
    前記第2電源ラインと前記制御装置との間に接続され、前記第2電源ラインから前記制御装置への電力供給の可否を切り替える第1スイッチ回路と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記蓄電池の充電状態を判定する充電状態判定部と、
    前記充電状態判定部の判定結果に基づいて、前記蓄電池の充放電を制御する充放電制御部と、を有し、
    前記充放電制御部は、
    前記商用電源からの電力供給が停止した場合に、前記電力変換部を制御して前記発電設備の発電電力による前記蓄電池の充電を可能にし、
    前記発電設備による前記蓄電池の充電中に、前記充電状態判定部によって前記発電設備の発電電力による前記蓄電池の充電が十分でないと判定された場合に、前記第1スイッチ回路を制御して前記第2電源ラインから前記制御装置への電力供給を遮断し、
    前記商用電源からの電力供給が停止した状態において、外部から前記制御装置への電力供給の再開が指示された場合に、前記第1スイッチ回路を制御して前記蓄電池から前記制御装置への電力供給を再開するとともに、前記電力変換部を制御して前記発電設備の発電電力による前記蓄電池の充電を可能にし、
    前記蓄電池から前記制御装置への電力供給の再開後に、前記充電状態判定部によって前記発電設備の発電電力による前記蓄電池の充電が十分でないと判定された場合に、前記第1スイッチ回路を制御して前記蓄電池から前記制御装置への電力供給を再び遮断する
    ことを特徴とする蓄電システム。
  2. 請求項1に記載の蓄電システムにおいて、
    前記充電状態判定部は、前記商用電源からの電力供給が停止した場合に、前記蓄電池の充電状態を示す指標が第1閾値よりも小さいか否かを判定する第1判定処理を行い、前記商用電源からの電力供給が停止し、且つ前記発電設備の発電電力で前記蓄電池を充電している場合に、前記指標が前記第1閾値より小さい第2閾値よりも小さい否かを判定する第2判定処理を行い、前記第2判定処理において前記指標が前記第2閾値よりも小さいと判定された場合に、前記発電設備の発電電力による前記蓄電池の充電が十分であるか否かを判定する第3判定処理を行う
    ことを特徴とする蓄電システム。
  3. 請求項2に記載の蓄電システムにおいて、
    前記第2閾値は、前記制御装置の消費電力と、外部から前記制御装置への電力供給の再開が指示されてから、前記第3判定処理を経て前記制御装置への電力供給が遮断されるまでの時間に基づいて決定された値である
    ことを特徴とする蓄電システム。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の蓄電システムにおいて、
    前記充電状態判定部は、所定の期間における前記発電設備の発電電力の積算値が前記制御装置の前記所定の期間における消費電力よりも大きい場合に、前記発電設備の発電電力による前記蓄電池の充電が十分であると判定し、前記発電電力の積算値が前記制御装置の前記所定の期間における消費電力よりも小さい場合に、前記発電設備の発電電力による前記蓄電池の充電が不十分であると判定する
    ことを特徴とする蓄電システム。
  5. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の蓄電システムにおいて、
    前記充電状態判定部は、所定の期間における前記蓄電池の充電電力の積算値が所定の閾値よりも大きい場合に、前記発電設備の発電電力による前記蓄電池の充電が十分であると判定し、前記充電電力の積算値が前記所定の閾値よりも小さい場合に、前記発電設備の発電電力による前記蓄電池の充電が不十分であると判定する
    ことを特徴とする蓄電システム。
  6. 請求項5に記載の蓄電システムにおいて、
    前記充電状態判定部は、前記所定の期間における前記蓄電池の電圧の変化量と、前記蓄電池の劣化状態とに基づいて、前記充電電力の積算値を推定する
    ことを特徴とする蓄電システム。
  7. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の蓄電システムにおいて、
    前記充電状態判定部は、所定の期間における前記蓄電池のSOCの増加量が所定の閾値よりも大きい場合に、前記発電設備の発電電力による前記蓄電池の充電が十分であると判定し、前記SOCの増加量が前記所定の閾値よりも小さい場合に、前記発電設備の発電電力による前記蓄電池の充電が不十分であると判定する処理を行う
    ことを特徴とする蓄電システム。
  8. 請求項2または3に記載の蓄電システムにおいて、
    前記充電状態判定部は、前記第3判定処理として、前記第2閾値よりも大きく、且つ前記第1閾値よりも小さい第3閾値よりも前記蓄電池の電圧が小さい状態が所定の期間継続した場合に、前記発電設備の発電電力による前記蓄電池の充電が不十分であると判定し、前記第3閾値よりも前記蓄電池の電圧が小さい状態が所定の期間継続しなかった場合に、前記発電設備の発電電力による前記蓄電池の充電が十分であると判定する処理を行う
    ことを特徴とする蓄電システム。
  9. 請求項2または3に記載の蓄電システムにおいて、
    前記充電状態判定部は、前記第3判定処理として、前記第2閾値よりも大きく、且つ前記第1閾値よりも小さい第3閾値よりも前記蓄電池のSOCが小さい状態が所定の期間継続した場合に、前記発電設備の発電電力による前記蓄電池の充電が不十分であると判定し、前記第3閾値よりも前記蓄電池のSOCが小さい状態が所定の期間継続しなかった場合に、前記発電設備の発電電力による前記蓄電池の充電が十分であると判定する処理を行う
    ことを特徴とする蓄電システム。
  10. 請求項2、3、8または9に記載の蓄電システムにおいて、
    前記指標は、前記蓄電池の電圧であって、
    前記第1判定処理は、前記蓄電池の電圧が前記第1閾値よりも大きい場合に、前記蓄電池を充電することなく前記蓄電池の放電が可能と判定し、前記蓄電池の電圧が前記第1閾値よりも小さい場合に、前記発電設備の発電電力に応じた前記蓄電池の充放電が可能と判定する処理であり、
    前記第2判定処理は、前記蓄電池の電圧が前記第2閾値よりも大きい場合に、前記発電設備の発電電力に応じた前記蓄電池の充放電が可能と判定し、前記蓄電池の電圧が前記第2閾値よりも小さい場合に、前記第3判定処理の実行が必要と判定する処理である
    ことを特徴とする蓄電システム。
  11. 請求項2、3、8または9に記載の蓄電システムにおいて、
    前記指標は、前記蓄電池のSOCであって、
    前記第1判定処理は、前記蓄電池のSOCが前記第1閾値よりも大きい場合に、前記蓄電池を充電することなく前記蓄電池の放電が可能と判定し、前記蓄電池のSOCが前記第1閾値よりも小さい場合に、前記発電設備の発電電力に応じた前記蓄電池の充放電が可能と判定する処理であり、
    前記第2判定処理は、前記蓄電池のSOCが前記第2閾値よりも大きい場合に、前記発電設備の発電電力に応じた前記蓄電池の充放電が可能と判定し、前記蓄電池のSOCが前記第2閾値よりも小さい場合に、前記第3判定処理の実行が必要と判定する処理である
    ことを特徴とする蓄電システム。
  12. 請求項2乃至11の何れか一項に記載の蓄電システムにおいて、
    前記制御装置は、複数の電子機器を含み、
    前記複数の電子機器のうち一つの電子機器は、前記充放電制御部として機能し、
    前記充放電制御部として機能する電子機器は、前記発電設備の発電電力による前記蓄電池の充電が不十分であると判定された場合に、前記充放電制御部として機能する電子機器以外の他の電子機器に対してシャットダウンを指示し、前記他の電子機器のシャットダウンが完了した場合に、自らのシャットダウンを行うとともに、前記第1スイッチ回路をオフして前記第2電源ラインから前記制御装置への電力供給を遮断する
    ことを特徴とする蓄電システム。
  13. 請求項2乃至12の何れか一項に記載の蓄電システムにおいて、
    前記第1スイッチ回路は、前記充放電制御部からの制御とは独立した手動制御によって、前記第2電源ラインから前記制御装置への電力供給の可否を切り替える手動スイッチを含み、
    前記充電状態判定部は、前記商用電源からの電力供給が停止した状態において、前記手動スイッチによって前記第2電源ラインから前記制御装置への電力供給が再開された場合には、前記第3判定処理を実行する
    ことを特徴とする蓄電システム。
  14. 請求項1乃至13の何れか一項に記載の蓄電システムにおいて、
    前記第2電源回路は、前記蓄電池の電圧を別の電圧に変換するDC/DCコンバータを含み、
    前記DC/DCコンバータは、前記制御装置への給電が停止している場合に、前記蓄電池の電圧を別の電圧に変換する動作を停止する
    ことを特徴とする蓄電システム。
  15. 請求項14に記載の蓄電システムにおいて、
    前記蓄電池と前記DC/DCコンバータとの間に設けられた第2スイッチ回路を更に備え、
    前記第2スイッチ回路は、前記制御装置への給電が停止している場合に、前記蓄電池から前記DC/DCコンバータへ給電を遮断する
    ことを特徴とする蓄電システム。
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