JP2018172090A - 運転特性判断装置 - Google Patents

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翼 能勢
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博久 高橋
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恵成 風間
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一礼 恒川
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Abstract

【課題】運転者の直接的な操作に基づいて、運転者の特性(タイプや技量を含む)を直接的に把握することができる運転特性判断装置を提供する。
【解決手段】車両の運転者の運転特性を判断する運転特性判断装置200において、車両のステアリング装置は、操舵トルクセンサ46を有し、運転特性判断装置200は、操舵トルクセンサ46の情報を用いる。運転者の運転特性(運転者タイプや技量等)は運転特性判断部204で判断され、メータディスプレイ206に表示され、また、通信装置208を通じて運転者等の携帯情報端末210に送信される。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両の運転者の運転特性を判断する運転特性判断装置に関する。
従来から、車両の舵角をみて、運転技量判定を行うことは知られている。例えば特許文献1では、ヨー運動の極性が一定である間の操舵速度の極性変化の回数から、運転者の運転技量の判定を行っている。
このような、操舵角による運転技量判定は、特許文献2にあるように、二輪車にも応用されており、運転技量評価装置にステアリング角度センサを設けている。
国際公開第2009/113242号パンフレット 国際公開第2015/050037号パンフレット
従来技術にあるように、車両のステアリング装置に組み込まれるセンサによって検知される舵角や舵角速度は、車両の状態量の一つとして、運転者の旋回時の運転の特性を判断するものとして有用とされている。
しかし、二輪車のようにロール方向に傾斜して旋回する車両は、ハンドルの舵角が、運転者の体重移動、スロットル開度、ブレーキの状況等により変化し、運転者の操舵意思によらずに変化する要素がある。
そこで、運転者の操舵意思がより直接的にわかる情報により、運転者特性の把握をより精緻化することが期待される。
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、運転者の直接的な操作に基づいて、運転者の特性(タイプや技量を含む)を直接的に把握することができる運転特性判断装置を提供することを目的とする。
本発明は以下の特徴を有する。
第1の特徴;車両(10)の運転者の運転特性を判断する運転特性判断装置(200)において、前記車両(10)のステアリング装置(18)は、操舵力検知装置(46)を有し、前記運転特性判断装置(200)は、前記操舵力検知装置(46)の情報を用いることを特徴とする。
第2の特徴;前記運転特性判断装置(200)は、判断した運転特性と、前記運転者への助言を通知する手段(240)を有する。
第3の特徴;前記運転者への助言は、前記車両(10)に対して推奨するセッティング情報を含む。
第4の特徴;前記ステアリング装置(18)は、操舵補助装置(58)を有し、前記操舵補助装置(58)は、補助特性を選択できるものであり、前記推奨するセッティング情報は、前記操舵補助装置(58)の補助特性を含む。
第5の特徴;前記運転特性判断装置(200)は、旋回開始から所定期間の操舵トルク(T)の変化から、前記運転者の特性を判断する。
第6の特徴;前記運転特性判断装置(200)は、旋回中の操舵トルク(T)の平均値と偏差から、前記運転者の特性を判断する。
第7の特徴;前記運転者の特性を判断することは、前記運転者のタイプを判断することが含まれる。
第8の特徴;前記車両(10)は、運転支援装置(58)を有し、前記運転特性判断装置(200)が判断した運転特性情報を、前記運転支援装置(58)の制御に用いる。
第9の特徴;前記運転支援装置(58)は、操舵補助装置であり、前記運転特性情報により、操舵トルク(T)の補助力を調整する。
第1の特徴によれば、運転者の操舵の意思をより把握できる情報により、運転者の特性を判定することができる。
第2の特徴によれば、運転者はこれにより、自己の特性を知るだけでなく、特性にあった運転への情報を得ることができる。
第3の特徴によれば、運転者は、自己の特性にあった車両セッティング情報を得ることができる。
第4の特徴によれば、運転者は、自己の特性にあった操舵補助特性を知り、それを選択することができる。
第5の特徴によれば、運転者の旋回開始時の意思に沿って、運転者の特性を判断することができる。
第6の特徴によれば、運転者の旋回中の意思に沿って、運転者の特性を判断することができる。
第7の特徴によれば、運転者の旋回中の意思に沿って、運転者のタイプを判断することができる。
第8の特徴によれば、運転者の操舵意思により判断された運転者の特性に合わせた運転支援装置の制御を行うことが可能になる。
第9の特徴によれば、運転者の操舵意思により判断された運転者の特性に合わせた操舵トルクの補助力を提供することができる。
本実施の形態に係る運転特性判断装置が搭載された鞍乗り型車両(以下、車両を記す)の左側面図である。 車両のヘッドパイプに設けられた操舵角センサを示す斜視図である。 複合センサの断面平面図である。 本実施の形態に係る運転特性判断装置をステアリング補助装置と共に示すブロック構成図である。 ステアリング補助装置の断面側面図である。 車両が走行する旋回コースの一例を示す平面図である。 旋回コースを、それぞれタイプが異なる3人のライダーA、B及びCが時速10kmで旋回した際における車速毎の平均操舵トルクを示すグラフである。 アクティブコントロールタイプのライダーAについて、時速10kmで旋回する際の操舵トルクT等の経時変化と、平均操舵トルク等を示すグラフである。 プレシジョンコントロールタイプのライダーBについて、時速10kmで旋回する際の操舵トルクT等の経時変化と、平均操舵トルク等を示すグラフである。 スタビリティコントロールタイプのライダーCについて、時速10kmで旋回する際の操舵トルクT等の経時変化と、平均操舵トルク等を示すグラフである。 本実施の形態に係る運転特性判断装置の構成を示すブロック図である。 図12Aは運転者タイプと技量との関係を示す表図であり、図12Bは運転者タイプと推奨するコントロール選択モードとの関係を示す表図である。 図13Aはメータディスプレイへの判定結果の表示例を示す説明図であり、図13Bは携帯情報端末のディスプレイへの判定結果の表示例を示す説明図である。 運転特性判断装置の処理動作の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る運転特性判断装置の実施の形態例を図1〜図14を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係る運転特性判断装置200(図4及び図11参照)を搭載した鞍乗り型車両(以下、単に車両10と記す)の左側面図である。なお、車両10において、車体の左右に1つずつ対称的に設けられる機構乃至構成要素については、左側の参照符号に「L」を付し、右側の参照符号に「R」を付すものとする。また、以下の説明では、「右」は、車両10の運転者から見て車体の右側をいい、「左」は、運転者から見て車体の左側をいう。
図1に示すように、車両10は、車体を構成する車体フレーム12と、操舵輪である前輪14と、駆動輪である後輪16と、前輪14を操舵するハンドル17を有するステアリング装置18と、運転者が着座するシート19とを有する。後輪16は、エンジン20からトランスミッション(図示せず)を介して駆動される。
図1及び図2に示すように、車体前方部におけるハンドル17には、トップブリッジ52が連結されている。トップブリッジ52の左右両側にはフロントフォーク24L、24Rが連結され、該フロントフォーク24L、24Rは、ボトムブリッジ54を貫通して前輪14を回転自在に軸支する。ボトムブリッジ54の中央部には、複合センサ60が取り付けられている。複合センサ60の下面はブラケット61aを介して車体フレーム12に固定されている。複合センサ60の上面の回転盤66(図3参照)はブラケット61bを介してボトムブリッジ54に固定されている。
シート19に着座した運転者がハンドル17を左右に操舵すると、ヘッドパイプ22を中心軸として、ハンドル17、トップブリッジ52、フロントフォーク24L、24R、ボトムブリッジ54及び前輪14を左右に一体的に回動させることができる。これにより複合センサ60の上面の回転盤66はブラケット61bによって回転する。
また、フロントフォーク24L、24Rには、前輪14を上方から覆うフロントフェンダ25が取り付けられている。この場合、図2からも明らかなように、ボトムブリッジ54の下部は他の部品が配置されてない空きスペースであり、複合センサ60の取り付けに適している。また、複合センサ60は、フロントフェンダ25により、下方からの水、泥、砂等の進入を防止することができる。
さらに、車両10におけるカウル38の前方側には、ウインカ50L、50Rが配置され、車両10の後部側にはウインカ37L、37Rがそれぞれ配置されている。シート19の下方には車両10の電気的な制御を行うコントローラ42が設けられている。エンジン20の近傍には、エンジン回転数及び変速比等から車速を検出する車速センサ(車速検出手段)44が設けられている。
ヘッドパイプ22には、ハンドル17の操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ46(操舵力検知装置:図4参照)が設けられている。操舵トルクセンサ46は、入力軸40に沿って2つのトルクセンサ(コイル)46a及び46bが間隔を置いて設けられている。各トルクセンサ46a及び46bにはそれぞれ磁歪式が適用されている。入力軸40の外周部には、各トルクセンサ46a及び46bに対向する部分にそれぞれ磁性リング47a及び47bが取り付けられている。本実施の形態では、操舵トルクセンサ46によって入力軸40のねじれ量を検出し、このねじれ量に基づいて乗員のハンドル操作による操舵トルクを算出する。
また、ボトムブリッジ54下端には、車両10の傾斜角(つまり、ロール角)を検出する傾斜角センサ(傾斜角検出手段)48が設けられている。操舵トルクや傾斜角を検出する手段はセンサに限らず、例えば所定のパラメータから演算によってもとめてもよい。
ヘッドパイプ22の近傍でハンドル17と連動するポスト56(ボトムブリッジ54等でもよい)と、車体フレーム12との間には、ステアリング補助装置58(運転支援装置)が設けられている。エンジン20の近傍には油圧ポンプ(流体圧増減手段)59が設けられている。
図3に示すように、複合センサ60は、車両10のハンドル17(図1及び図2参照)の操舵角を検出する操舵角センサ64と、車両10のロール角(車両10の左右(車幅方向)の傾斜角度)に応じた重力加速度を検出する加速度センサ(加速度検出手段)62と、操舵角センサ64及び加速度センサ62を一体収容するケース65と、上部の回転盤66を有する。加速度センサ62は半導体素子で構成される。操舵角センサ64はポテンショメータである。
ケース65の下面はブラケット61aに接続されており、回転盤66はブラケット61bに接続されている。ケース65内には隔壁119が設けられており、隔壁119の上面には基板90が設けられ、隔壁119の下の空間84には基準状態で水平な基板86が設けられている。基板90の上面には平面視で円弧状の抵抗体(例えば、コンダクティブプラスチック)が設けられている。回転盤66の下部には基板90の抵抗体に対して摺動する導電性ブラシ92が設けられており、抵抗体と導電性ブラシ92により操舵角センサ64を構成している。基板90と基板86はケーブルで接続されており、操舵角センサ64の信号は基板86を介してコントローラ42に供給される。
基板86の底面には、加速度センサ62が配置されている。つまり、基板86及び加速度センサ62は、鉛直軸124に対して垂直で、略水平に配置され、且つ中心軸122に対して所定角度(中心軸122と鉛直軸124とのなす角度(キャスター角))だけ傾斜して空間84内に配置されている。また、前記基板86には、ケーブル112a〜112dが半田114a〜114dにより接続されている。複数のケーブル112a〜112dはゴム製のグロメット110を介して外部に引き出され、1本のハーネス113にまとめられてコントローラ42(図4参照)に接続されている。複合センサ60は外部からケース65内への水分、塵埃等の混入を防止するための複数のシールが設けられている。
図4に示すように、コントローラ42は、及びGPS・ナビゲーション装置202、車速センサ44、操舵トルクセンサ46、傾斜角センサ48、操舵角センサ64、加速度センサ62が接続されており、検出された車速V、操舵トルクT、傾斜角(ロール角)φx、操舵角θ、加速度G及び位置情報等を示す信号が供給される。操舵トルクT、傾斜角φx及び操舵角θは、ハンドル17が基準状態(つまり、直進走行状態)であるときにそれぞれ0(ゼロ)である。
コントローラ42は、車速V、操舵トルクT、傾斜角(ロール角)φx、操舵角θ、加速度G、位置情報等に基づいて判断処理を行う判断部150と、外部のステアリング補助装置58及び油圧ポンプ59のモータ59aを制御するデバイス制御部154とを有する。コントローラ42は、主たる制御部としてのCPU(Central Processing Unit)と、記憶部としてのRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)及びドライバ等を有しており、CPUがプログラムを読み込み、記憶部等と協働しながらソフトウェア処理を実行することにより実現される。
また、コントローラ42には、運転者の運転特性(運転者タイプや技量等)を判断する運転特性判断部204が組み込まれ、さらに、メータディスプレイ206及び通信装置208が接続されている。判断部150及び運転特性判断部204からの情報は、メータディスプレイ206に表示され、また、通信装置208を通じて運転者等の携帯情報端末210に送信される。
図5に示すように、ステアリング補助装置58は、シリンダ170と、電磁比例切換弁172とを有する。シリンダ170は、一方のシリンダチューブ173の端部がポスト56に対して回転自在に接続され、他方のロッド174の端部が車体フレーム12の一部に対して回転自在に接続されている。シリンダ170は、ステアリングに対して回転トルクを与えるように構成されている。ここでいう回転トルクとは、ステアリング操作を重くし、又は、軽くする方向のトルクを示し、さらに能動的な作用のみならず受動的に発生するトルクを含む。
ロッド174にはピストン178が設けられており、シリンダチューブ173内を進退する。ロッド174は、シリンダチューブ173の端部のシール体180によって支持されており、該シール体180から外に出ている部分は蛇腹状のブーツ182で覆われている。シリンダ170の上部は、マニホールド形状になっており、電磁比例切換弁172が一体的に設けられている。
電磁比例切換弁172は、シリンダ170内におけるピストン178の両側の受圧室184a及び184bに対して、油圧ポンプ59から供給される圧力流体を切り換えて供給する。油圧ポンプ59はモータ59aによって回転し、タンク192内の液体(一般的には油)を吸い出して加圧し、電磁比例切換弁172に供給する。
電磁比例切換弁172は、必ずしも比例弁でない切換弁でもよいが、比例式の電磁弁を用いることにより、様々な状況に対応できるため一層精度の高い制御が可能になる。
コントローラ42は、図4に示すように、車速センサ44、操舵トルクセンサ46、傾斜角センサ48、操舵角センサ64及び加速度センサ62からの車速V、操舵トルクT、傾斜角φx、操舵角θ及び車幅方向の加速度Gを得て、ステアリング補助装置58に適切な補助トルクを発生させ、運転支援を行う。
例えば、車速Vと、操舵トルクTの関係で、低速で車体を取り回していると判断すると、ステアリング操作を軽くする方向でトルク補助する。あるいは、高速走行でクルーズ走行と判断される場合や、操舵速度変化等により横風を受けていると判断できる場合は、ステアリングを重くする方向でトルクを補助する制御を行う。
ここで、二輪車等の車両10の運転と操縦の概念について説明する。
車体のロール角φx、ヨー角φzあるいは操舵角θ等は、道路のカーブ状況、風圧等の外乱、車体の重量、そして、運転者(ライダ)の意思に基づく操作によって決まってくる。
従って、車両10の状態や運動特性を見るのに、ロール角φx、ヨー角φzあるいは操舵角θをセンサで把握するのは有用である。一方で、運転者の特性は、運転者の運転操作に表れる。
二輪車は定常的に旋回しているときは、旋回Rと車速Vが決まれば、ロール角φxと操舵角θが決まってくる。例えば、左右に体重移動をしたり、車体を傾斜させた場合、車速Vに応じて、セルフステアにより操舵角θが発生する。
このため、操舵角θや舵角速度は、運転者の意思以外の要素も集積された状態量といえる。
一方、車両10のセルフステアに抗する力であれ、運転者がハンドル17を切る行為であれ、操舵力(操舵トルクT)は、運転者自らの意思に基づく行為の結果である。従って、操舵力を比較することにより、運転者特性の把握をより精緻化することができる。
上述の概念から、本実施の形態に係る運転特性判断装置200は、運転者が車両10を運転することによって、例えば図6に示す旋回コース212を走行した際に、旋回開始から所定期間(例えば3秒間)の操舵トルクの変化から運転者のタイプ等を判定する。あるいは、旋回中の操舵トルクの平均値(平均操舵トルク)に基づいて運転者のタイプ等を判定する。
運転者のタイプとしては、代表的に「アクティブコントロールタイプ」、「プレシジョンコントロールタイプ」、「スタビリティコントロールタイプ」、[セーフティコントロールタイプ]、「ノービスタイプ」等が挙げられる。
ここで、運転者のタイプと運転技量との関係について図7〜図10を参照しながら説明する。
図7は、上述した旋回コース212を、それぞれタイプが異なる3人のライダーA、B及びCが旋回した際における車速毎の平均操舵トルクを示す。なお、本テストは、図6に示す旋回コース212上に点線Laで表示する定常円弧軌道の走行でのテスト結果である。
ライダーAは、旋回操作において、車両10の反動等を巧みに活用しながら車両10を操ることができるタイプである。オフロードレースの経験者のデータである(アクティブコントロールタイプ)。
ライダーBは、旋回操作において精密にハンドル17をコントロールするタイプである。サーキットでのレース走行の経験者のデータである(プレシジョンコントロールタイプ)。
ライダーCは、比較的、車両10のセルフステアに任せるタイプである。日常的な趣味の範囲でツーリングを楽しむライダーのデータである(スタビリティコントロールタイプ)。
次に、図8〜図10は、上述した旋回コース212を時速10kmで旋回する際の経時変化、特に、車速V、操舵トルクT、操舵角θ、ロール角φxの経時変化と、平均車速、平均操舵トルク、平均操舵角、平均ロール角を示す。なお、平均車速、平均操舵トルク、平均操舵角、平均ロール角は、車速Vが略一定となった時間、この例では、旋回開始から4秒経過した時点から3秒間の平均値を示す。
図8は、操舵トルクTの経時変化を大きくしながらコントロールするアクティブコントロールタイプのライダーAの例を示す。
旋回開始の直後(1秒)で、操舵トルクTが一旦マイナスになっている。これは旋回方向とは逆方向にハンドル17を動かす、いわゆる逆ハンドルを切ることで、車体の挙動を積極的に利用して車体の姿勢を早く動かそうとする意思を示すものである。
その結果として、平均操舵角と平均ロール角を参照すると、旋回開始から2秒でライダーAが目標とする旋回操舵角並びに旋回ロールに持っていき、それ以降の変化を抑えている。
図9は、プレシジョンコントロールタイプのライダーBの例を示す。ライダーBは、操舵角θとロール角φxを滑らかに無駄なく変化させながらも比較的早いタイミングで目標に持っていく意思を示すものである。
前述のアクティブコントロールタイプのライダーAと比較して、操舵トルクTの変化は少ないが、旋回開始から3秒くらいまでは徐々に車両10のセルフステアに抗する方向に操舵トルクTを増している。しかも、ロール角φxは旋回開始から2秒で、操舵角θは旋回開始から3秒で、いずれも比較的早い段階でライダーBが目標とするところに持っていきながら、操舵角θもロール角φxも直線的に、すなわち滑らかに変化させていることがわかる。
すなわち、ライダーBは、常にライダーB自身が本能的に計算する目標に向かって精密に車体をコントロールしようとするタイプであることがわかる。
図10は、スタビリティコントロールタイプのライダーCの例を示す。基本的には、車両10のセルフステアに任せるので、前述の2つのタイプに比べて操舵トルクTの平均値(平均操舵トルク)は小さい。
詳細を見ると、旋回当初(旋回開始から2秒まで)は、セルフステアに抗せず、むしろそれを助長する方向(+側)に操舵トルクTを出して、操舵角θを早く動かそうとする意思が見られる。その一方で、操舵角θとロール角φxがある程度目標に近づいたところで、徐々にその変化をゆるめて、旋回時の目標操舵角、ロール角までの到達時間より、スムーズな車体挙動の遷移を優先する意思を持つことがわかる。
図8〜図10の例は、旋回開始からの所定期間を3秒として、ライダーのタイプを判定した例であるが、この所定期間は、旋回スピード、旋回の曲率により異なり、実走行情報により、演算により判断される。なお、予め車両10等のナビの地図情報と連動し、特定のコースにて判断するものとしてもよい。その特定されたコースは、運転者の判定意思を示したときに、コースを示して判定を開始するものとしてもよい。
上述した3つの例は、一定以上のライディング技量のあるものの比較である。例えば、ロール角φxを旋回の早い時期に目標にもっていく一定以上の技量をもつライダーであっても、その操舵の意思をみれば、運転のタイプが異なることがわかる。なお、ライダーの意思とは、常に自己が意識しているものに限らず、ツーリング経験やレース経験から培われた、反射応答等の無自覚な意識を含む概念である。
従って、今回の技術のような運転特性判断結果を、運転者に伝えることにより、あらためて自己の特性を知ることができる。また、この特性を知ることで、自己の嗜好にあった車両10にセッティングすることができる。
例えば、前述のアクティブコントロールタイプのライダーAや、プレシジョンコントロールタイプのライダーBの場合は、車両10の挙動をセンシティブに感じながら車両10をコントロールする運転者であるから、操舵に対する補助トルクの発生は限定的なものに抑える制御を推奨する、あるいはそれに自動的に設定することが考えられる。
また、車両10のライダーとして初心者(ノービスタイプ)の場合は、旋回における目標操舵角と目標ロール角の把握に時間がかかるので、旋回開始から旋回中の全領域で、操舵トルクTの+方向から−方向への変位、−方向から+方向への変位の頻度が多い傾向にある。
従って、操舵トルクTを旋回開始からの所定時間と旋回中でその変化をみることにより、車両10のライダーとしての経験、すなわち、運転者のタイプを把握することも可能である。また、ある一定期間の操舵トルクTの平均(平均操舵トルク)を参照することにより、運転者のタイプを把握することも可能である。
そして、本実施の形態に係る運転特性判断装置200は、上述した原理に基づいて、運転者のタイプ並びに技量を判定し、その結果を出力する。以下、運転特性判断装置200の構成並びに処理動作について説明する。
運転特性判断装置200は、図4及び図11に示すように、コントローラ42(図4参照)に組み込まれた運転特性判断部204と、コントローラ42に組み込まれ、あるいは、コントローラ42の外部に接続されたメモリ220及びマップ222と、コントローラ42に接続されたメータディスプレイ206とを有する。もちろん、必要に応じて通信装置208を含めてもよい。
運転特性判断部204は、判断開始判定部230と、センサ値変動取得部232と、運転者タイプ判定部234と、技量判定部236と、セッティング情報判定部238と、判定結果表示処理部240とを有する。
判断開始判定部230は、GPS・ナビゲーション装置202からの情報に基づいて、車両10が旋回コース212(図6参照)に進入したかどうかを判定する。旋回コース212への進入を検知した段階で、運転特性の判断処理が開始される。
センサ値変動取得部232は、車両10が旋回コース212に進入した段階から、操舵トルクTの変化(操舵トルク変動)、操舵角θの変化(操舵角変動)、ロール角φxの変化(ロール角変動)、ピッチ角φyの変化(ピッチ角変動)及びヨー角φzの変化(ヨー角変動)を取得して、メモリ220に時系列に記録する。なお、センサ値変動取得部232は、操舵トルク変動を操舵トルクセンサ46から取得し、操舵角変動を操舵角センサ64から取得し、ロール角変動を傾斜角センサ48から取得する。また、センサ値変動取得部232は、ピッチ角変動及びヨー角変動を判断部150から取得する。
運転者タイプ判定部234は、マップ222に記録された複数のタイプに対応した代表的な操舵トルク値変動と、今回取得した操舵トルク値変動とを照合して、運転者のタイプを判定する。すなわち、複数のタイプに対応した代表的な操舵トルク値変動のうち、今回取得した操舵トルク値変動と最も偏差の少ない操舵トルク値変動に対応するタイプをメモリ220に記録する。
あるいは、運転者タイプ判定部234は、今回取得した操舵トルク値変動の平均値を演算して平均操舵トルクを求め、この平均操舵トルクと、マップ222に記録された複数のタイプに対応した平均操舵トルクとを照合して、運転者のタイプを判定する。すなわち、複数のタイプに対応した代表的な平均操舵トルクのうち、今回取得した平均操舵トルクと最も偏差の少ない平均操舵トルクに対応するタイプをメモリ220に記録する。運転者タイプの例を下記表1に示す。
Figure 2018172090
技量判定部236は、今回取得した操舵トルク値変動に加え、車体の挙動(今回取得したピッチ角変動、ロール角変動、ヨー角変動を含む情報)に基づいて、運転者の技量を判定し、メモリ220に記録する。判定結果は5段階で示される。メータディスプレイ206等への表示では、下記表2に示すように、技量の高い順から「Excellent」、「4」、「3」、「2」、「1」で表示してもよい。「Excellent」は、例えば運転者に敬意を表す意味で表示される。もちろん、段階に対応した数字のみで表示してもよい。なお、メータディスプレイ206に、運転者に対するエラーメッセージやコーチングのためのメッセージ等を表示する場合は、例えば運転者に対する注意喚起の意味を含めてアイコン「!」を例えば点滅表示してもよい。
Figure 2018172090
セッティング情報判定部238は、上述した判定結果(少なくとも運転者タイプ)に対応した推奨のセッティング情報を判定し、メモリ220に記録する。推奨のセッティング情報としては、例えば操舵に対する補助トルクの発生に関するコントロール選択モード等が挙げられる。コントロール選択モードの例を下記表3に示す。表3において、「Direct」はマニュアル操作を示す。すなわち、「Direct」では、運転支援は、挙動の限界領域へ運転支援等の一部を除き運転支援は行われない。なお、表3において、数字が大きくなるほど、運転支援量が多くなることを示す。
Figure 2018172090
図12Aに、運転者タイプと技量との関係を示し、図12Bに、運転者タイプと推奨するコントロール選択モードとの関係を示す。
上述したように、プレシジョンコントロールタイプは、旋回操作において精密にハンドル17をコントロールするタイプであることから、技量としては、ほとんど「Excellent」として判定されることになる。
これは、アクティブコントロールタイプでも同様であり、旋回操作において、車両の反動等を巧みに活用しながら車両を操ることができるタイプであることから、ほとんど「Excellent」として判定されることになる。
スタビリティコントロールタイプは、比較的、車両のセルフステアに任せるタイプであることから、技量としては、「Excellent」あるいは「4」として判定されることが多くなる。
セーフティコントロールタイプは、スタビリティコントロールタイプと同様に車両のセルフステアに任せるタイプであるが、加えて、旋回車速を自ら抑制することから、技量としては、「4」又は「3」として判定されることが多く、一方で、操舵トルクの変動が極めて小さい場合には、上級者の抑制走行と判断して「Excellent」として判定されることもある。
ノービスタイプ(初心者)は、旋回開始から旋回中の全領域で、操舵トルクの変位が多い傾向にあることから、「2」又は「1」として判定されることが多い。
推奨するコントロール選択モードについては、1つの例であるが、図12Bに示すような組み合わせが推奨される。
すなわち、プレシジョンコントロールタイプあるいはアクティブコントロールタイプの運転者は、車体の挙動をダイレクトに感じ、反応する嗜好があるので、「Direct」あるいは支援量の少ない「1」が推奨される。
スタビリティコントロールタイプや、セーフティコントロールタイプは、運転技量を一定程度有した上で、比較的、スムーズに走る嗜好があるので、運転支援量を中レベルから少し増した「3」から「4」が推奨される。
ノービスタイプは、上達が一つの嗜好でもあるので、推奨としては、一定のスムーズさを確保する運転支援を受けながら、コントロールの練習を楽しめるレベルとして、中レベルの「3」が推奨される。
このセッティング情報判定部238は、判定結果である推奨のコントロール選択モードに関する情報をデバイス制御部154(図4参照)に出力してもよい。この場合、デバイス制御部154は、セッティング情報判定部238からのコントロール選択モードに関する情報に基づいて、ステアリング補助装置58による運転支援を制御する。
一方、図11の判定結果表示処理部240は、少なくとも固定データ描画処理と、タイプ情報描画処理と、推奨セッティング情報描画処理、ロール角変動描画処理と、操舵角変動描画処理と、操舵トルク変動描画処理と、ランク描画処理と、画像メモリ224に描画された画像をメータディスプレイ206に表示するという処理を行う。
固定データ描画処理は、例えば固定データ(各種タイトル「Your Type」、「recommend」、「Roll Angle」、「Steering Angle」、「Steering Torque」のほか、ランクの表示枠等:図13A参照)を画像メモリ224に描画する。
タイプ情報描画処理は、運転者タイプ判定部234によってメモリ220に記録された運転者タイプに対応した文字データを画像メモリ224に描画する。推奨セッティング情報描画処理は、セッティング情報判定部238によってメモリ220に記録された推奨セッティング情報に対応する文字データを画像メモリ224に描画する。
ロール角変動描画処理は、メモリ220に記録されたロール角φxの時系列データを線図として画像メモリ224に描画する。操舵角変動描画処理は、メモリ220に記録された操舵角θの時系列データを線図データとして画像メモリ224に描画する。操舵トルク変動描画処理は、メモリ220に記録された操舵トルクTの時系列データを線図データとして画像メモリ224に描画する。ランク描画処理は、メモリ220に記録されたランクに対応する文字あるいは数字を画像メモリ224に描画する。
そして、判定結果表示処理部240は、画像メモリ224に描画された線図や文字等をメータディスプレイ206に表示する。これによって、図13Aに示すように、タイトル「Your Type」の横に、運転者のタイプを示す文字250が表示され、タイトル「recommend」の横に、推奨のコントロール選択モードを示す文字252が表示される。
また、タイトル「Roll Angle」の横に、ロール角φxの時系列データを示す線図254が表示され、タイトル「Steering Angle」の横に、操舵角θの時系列データを示す線図256が表示され、タイトル「Steering Torque」の横に、操舵トルクTの時系列データを示す線図258が表示される。これら線図の表示の際に、線図が軌跡を残して左から右に流れるようにアニメーション表示してもよい。もちろん、ロール角φxの線図254、操舵角θの線図256及び操舵トルクTの線図258をそれぞれ色分け表示してもよい。
そして、ランクの表示枠260にランクを示す文字又は数字262が表示される。図13Aでは、ランクを示す文字又は数字262として、「Excellent」を表示した例を示す。
また、画像メモリ224に描画された画像データを、図13Bに示すように、運転者等の携帯情報端末210に通信装置208を介して転送して、該携帯情報端末210のディスプレイ264に表示させるようにしてもよい。この場合、メータディスプレイ206への表示形態と同様にしてもよいし、図13Bに示すように、技量ランク、運転者タイプ及び推奨のコントロール選択モードのみを表示してもよい。もちろん、例えばスクロール操作によって各種線図が表示された画面を表示してもよい。
次に、運転特性判断装置200の処理動作の一例について図14のフローチャートを参照しながら説明する。
図14の処理フローは、運転者の判定することの意思表示によりスタートする。意思表示は、例えば車両10に設けられたスイッチや、メータディスプレイ206のタッチパネルあるいは携帯情報端末210等から行う。そして、ステップS1において、運転特性判断部204の判断開始判定部230は、GPS・ナビゲーション装置202が算出したGPS情報(車両10の位置情報)を取得する。次いで、判断開始判定部230は、車両10が旋回コース212に進入したか否かを判断する(ステップS2)。この判断は、GPS情報と地図情報とに基づいて、車両10が道路のカーブ(コーナリング)等に進入したか否かによって判断することができる。
車両10が旋回コースに進入した段階で(ステップS2:YES)、ステップS3に進み、センサ値変動取得部232は、旋回開始時点から予め設定した計測時間にわたって各種センサ値を取得する。すなわち、操舵トルクT、操舵角θ、傾斜角(ロール角)φx、ピッチ角φy、ヨー角φzを取得してそれぞれ時系列にメモリ220に記録する。もちろん、それ以外のセンサ値、例えば車速V、加速度G等も取得して時系列にメモリ220に記録してもよい。
ステップS4において、運転者タイプ判定部234は、操舵トルク値変動あるいは平均操舵トルクに基づいて運転者のタイプを判定する。すなわち、マップ222に記録された複数のタイプに対応した代表的な操舵トルク値変動と、今回取得した操舵トルク値変動とを照合して、運転者のタイプを判定する。あるいは、今回取得した操舵トルク値変動の平均値を演算して平均操舵トルクを求め、この平均操舵トルクと、マップ222に記録された複数のタイプに対応した平均操舵トルクとを照合して、運転者のタイプを判定する。その後、運転者タイプ判定部234は、判定結果である運転者のタイプを示す情報をメモリ220に記録する。
ステップS5において、技量判定部236は、今回取得した操舵トルク値変動に加え、車体の挙動(例えば今回取得したピッチ角変動、ロール角変動、ヨー角変動を含む情報)に基づいて、運転者の技量を判定する。その後、技量判定部236は、判定結果である運転者の技量を示す情報をメモリ220に記録する。
ステップS6において、セッティング情報判定部238は、上述した判定結果(少なくとも運転者タイプ)に対応した推奨のセッティング情報(例えばコントロール選択モード)を判定する。その後、セッティング情報判定部238は、判定結果である推奨のセッティング情報をメモリ220に記録する。
ステップS7において、判定結果表示処理部240は、メータディスプレイ206に固定データを表示すると共に、メモリ220に記録された判定結果等を読み出して表示する。すなわち、判定結果表示処理部240は、判定結果である運転者のタイプ、推奨するセッティング情報、技量を示すランクに対応した文字や数字を表示し、さらに、メモリ220に時系列に記録されたロール角変動、操舵角変動及び操舵トルク変動を表示する。
このように、本実施の形態は、車両10の運転者の運転特性を判断する運転特性判断装置200であって、車両10のステアリング装置18は、操舵力検知装置(操舵トルクセンサ46)を有し、運転特性判断装置200は、操舵力検知装置(操舵トルクセンサ46)の情報を用いる。運転者の操舵の意思をより把握できる情報により、運転者の特性を判定することができる。
本実施の形態において、運転特性判断装置200は、判断した運転特性と、運転者への助言を通知する手段240を有する。これにより、運転者は、自己の特性を知るだけでなく、特性にあった運転への情報を得ることができる。
本実施の形態において、運転者への助言は、車両10に対して推奨するセッティング情報を含む。これにより、運転者は、自己の特性にあった車両セッティング情報を得ることができる。
本実施の形態において、ステアリング装置18は、運転支援装置58を有し、運転支援装置58は、補助特性を選択できるものであり、推奨するセッティング情報は、運転支援装置58の補助特性を含む。これにより、運転者は、自己の特性にあった操舵補助特性を知り、それを選択することができる。
本実施の形態において、運転特性判断装置200は、旋回開始から所定期間の操舵トルクTの変化から、運転者のタイプを判断する。これにより、運転者の旋回開始時の意思に沿って、運転者の特性を判断することができる。
本実施の形態において、運転特性判断装置200は、旋回中の操舵トルクTの平均値と偏差から、運転者のタイプを判断する。これにより、運転者の旋回中の意思にそって、運転者の特性を判断することができる。
本実施の形態において、運転者の特性を判断することは、運転者のタイプを判断することが含まれる。これにより、運転者の旋回中の意思に沿って、運転者のタイプを判断することができる。
本実施の形態において、車両10は、運転支援装置58を有し、運転特性判断装置200が判断した運転特性情報を、運転支援装置58の制御に用いる。これにより、運転者の操舵意思により判断された運転者の特性に合わせた運転支援装置58の制御を行うことが可能になる。
本実施の形態において、運転支援装置58は、操舵補助装置であり、運転特性情報により、操舵トルクTの補助力を調整する。これにより、運転者の操舵意思により判断された運転者の特性に合わせた操舵トルクの補助力を提供することができる。
本発明は上記した実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは当然可能である。
運転特性判断装置200での運転判断は、運転者のタイプあるいは運転技量の他、例えば運転の癖等であってもよく、これらを複数組み合わせたものであってもよい。
本実施の形態では、二輪車への適用例であるが、これに限定されず、搖動三輪車、搖動四輪車、不整地走行車両、あるいは四輪車に適用するものであってもよい。
また、本実施の形態では、車両10のコントローラ42内に運転特性判断部204(図4参照)を持たせたが、車両10から情報を受け取って、タイプ判定や技量判定を携帯情報端末210等で行うものであってもよい。
操舵角センサ64は、磁歪式のトルクセンサに限らず、ハンドル17にかかる応力を測定する歪ゲージであってもよく、あるいは所定のパラメータから演算によって求めてもよい。また、運転者の腕の筋力を測定するものであってもよい。
本実施の形態については、操舵トルクを運転特性判定に用いる例を示したが、操舵トルクTを、操舵角θ、操舵角速度、ロール角φx等と共に用いて、特性を判定するものであってもよい。これらの従来の情報による判定に、操舵トルクTの情報を組み合わせることで、運転者の意思に基づく、より精緻化された特性判定が可能になる。
操舵の補助トルクは、本実施の形態のように、油圧や電力によるアクチュエーターでトルクを発生するものに限らず、電気制御等の可変トルクダンパーのように、トルクの減衰をコントロールするものであってもよい
運転支援装置は、ステアリング補助装置58等の操舵支援装置に限られず、電子サスペンション、電子制御ブレーキトラクションコントロール、搖動車両の搖動制御、駆動力の出力制御等、車両の挙動にかかわるいずれかの制御に用いられるものであってもよい。また、運転特性判断装置200が推奨するセッティング情報は、操舵支援装置(ステアリング補助装置58)の補助特性に限らず、前述の各運転支援装置の各特性を選択するセッティング情報であってもよく、これらを組み合わせたセッティング情報であってもよい。
10…車両 18…ステアリング装置
46…操舵トルクセンサ 48…傾斜角センサ
58…ステアリング補助装置 64…操舵角センサ
150…判断部 154…デバイス制御部
170…シリンダ 172…電磁比例切換弁
200…運転特性判断装置 202…GPS・ナビゲーション装置
204…運転特性判断部 206…メータディスプレイ
208…通信装置 210…携帯情報端末
212…旋回コース 220…メモリ
222…マップ 224…画像メモリ
230…判断開始判定部 232…センサ値変動取得部
234…運転者タイプ判定部 236…技量判定部
238…セッティング情報判定部 240…判定結果表示処理部
264…ディスプレイ(携帯情報端末) T…操舵トルク
φx…傾斜角(ロール角) φy…ピッチ角
φz…ヨー角 θ…操舵角

Claims (9)

  1. 車両(10)の運転者の運転特性を判断する運転特性判断装置(200)において、
    前記車両(10)のステアリング装置(18)は、操舵力検知装置(46)を有し、
    前記運転特性判断装置(200)は、前記操舵力検知装置(46)の情報を用いることを特徴とする運転特性判断装置。
  2. 請求項1記載の運転特性判断装置において、
    前記運転特性判断装置(200)は、判断した運転特性と、前記運転者への助言を通知する手段(240)を有することを特徴とする運転特性判断装置。
  3. 請求項2記載の運転特性判断装置において、
    前記運転者への助言は、前記車両(10)に対して推奨するセッティング情報を含むことを特徴とする運転特性判断装置。
  4. 請求項3記載の運転特性判断装置において、
    前記ステアリング装置(18)は、操舵補助装置(58)を有し、
    前記操舵補助装置(58)は、補助特性を選択できるものであり、
    前記推奨するセッティング情報は、前記操舵補助装置(58)の補助特性を含むものであることを特徴とする運転特性判断装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の運転特性判断装置において、
    前記運転特性判断装置(200)は、旋回開始から所定期間の操舵トルク(T)の変化から、前記運転者の特性を判断することを特徴とする運転特性判断装置。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の運転特性判断装置において、
    前記運転特性判断装置(200)は、旋回中の操舵トルク(T)の平均値と偏差から、前記運転者の特性を判断することを特徴とする運転特性判断装置。
  7. 請求項5又は6記載の運転特性判断装置において、
    前記運転者の特性を判断することは、前記運転者のタイプを判断することが含まれることを特徴とする運転特性判断装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の運転特性判断装置において、
    前記車両(10)は、運転支援装置(58)を有し、
    前記運転特性判断装置(200)が判断した運転特性情報を、前記運転支援装置(58)の制御に用いることを特徴とする運転特性判断装置。
  9. 請求項8記載の運転特性判断装置において、
    前記運転支援装置(58)は、操舵補助装置であり、前記運転特性情報により、操舵トルク(T)の補助力を調整することを特徴とする運転特性判断装置。
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