JP2018171679A - 基板保持装置、基板処理装置、基板処理方法、およびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

基板保持装置、基板処理装置、基板処理方法、およびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】基板処理のスループットを向上させることができる基板保持装置を提供する。【解決手段】基板保持装置3は、基板Wを真空吸着により保持する基板保持部4と、基板保持部4の基板保持面4aを真空源に連通させる真空ラインL1と、基板保持面4aから真空ラインL1に吸い込まれる気液2相流から液体を分離する気液分離ユニット10と、基板保持部4および気液分離ユニット10の動作を制御する制御部9とを備える。気液分離ユニット10は、真空ラインL1に配置される気液分離槽16と、気液分離槽16に溜まった液体を排出する排出ラインL5と、排出ラインL5に配置されるドレイン弁70と、気液分離槽16の液面を検知可能な高液位センサ71および低液位センサ73とを備え、制御部9は、低液位センサ73の出力信号に基づいてドレイン弁70の開閉動作を制御する。【選択図】図6

Description

本発明は、液体が供給される基板を真空吸着により保持する基板保持装置に関する。また、本発明は、このような基板保持装置に保持された基板を処理する基板処理装置および基板処理方法に関する。さらに、本発明は、このような基板処理方法を実行するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
半導体デバイスの製造における歩留まり向上の観点から、基板の表面状態の管理が近年注目されている。半導体デバイスの製造工程では、種々の材料がシリコンウェハ上に成膜される。このため、基板の周縁部には不要な膜や表面荒れが形成される。近年では、基板の周縁部のみをアームで保持して基板を搬送する方法が一般的になってきている。このような背景のもとでは、周縁部に残存した不要な膜が種々の工程を経ていく間に剥離して基板に形成されたデバイスに付着し、歩留まりを低下させてしまう。そこで、基板の周縁部に形成された不要な膜を除去するために、研磨装置を用いて基板の周縁部が研磨される。基板の周縁部を研磨する研磨装置は、例えば、基板保持装置に保持された基板上に研磨液を供給しつつ、該基板の周縁部に研磨テープなどの研磨具を摺接させる。これにより、基板の周縁部が研磨される。
また、半導体デバイスの高集積化・高密度化に伴い、回路の配線がますます微細化し、多層配線の層数も増加している。回路の微細化を図りながら多層配線を実現するために、半導体デバイスが形成された基板の表面を研磨する研磨装置が用いられている。基板の表面を研磨する研磨装置は、例えば、シリカ(SiO)等の砥粒を含んだ研磨液を研磨パッドの研磨面上に供給しつつ、基板保持装置に保持された基板の表面を研磨面に摺接させる。これにより、基板の表面が研磨される。
さらに、半導体デバイスの製造工程には、めっき処理、エッチング処理、研磨処理などの様々な基板処理が含まれる。これらの基板処理が実行される過程において、基板の表面にはパーティクルが付着することがある。基板の表面上のパーティクルは、配線の短絡などのデバイス欠陥の原因となりうる。そこで、パーティクルを基板の表面から除去するために、洗浄装置が用いられている。洗浄装置は、例えば、基板保持装置に保持された基板の表面に液体を接触させて基板の表面を洗浄する。
上記研磨装置および洗浄装置は、基板保持装置に保持された基板を回転させながら、研磨処理または洗浄処理などの基板処理を実行する基板処理装置である。このような基板処理装置に設けられる基板保持装置は、一般に、基板を真空吸着により保持する基板保持部と、該基板保持部に連結される回転軸と、該回転軸を回転させるモータなどの駆動源と、基板保持部、回転軸、および駆動源などの構成機器の動作を制御する制御部とを含んでいる。基板保持部は、基板を真空吸着により保持する基板保持面を有している。基板処理装置の制御部を、基板保持装置の制御部として用いてもよい。
さらに、基板を基板保持面に真空吸着させるために、基板保持装置は、基板保持面を真空源に連通させる真空ラインと、該真空ラインに配置された真空元弁とを有している。真空元弁は上記制御部に接続されている。制御部が真空元弁を開くと、基板保持面が真空源と連通し、該基板保持面に載置された基板が真空吸着される。基板保持面に真空吸着された基板に、液体(例えば、研磨液、洗浄液など)を供給すると、液体および大気から構成される気液2相流が基板と基板保持面との間の僅かな隙間に浸入し、真空ラインに吸引されてしまう。その結果、気液2相流に含まれる液体によって、真空源が汚染されてしまう。
そこで、基板保持装置は、気液分離槽を備えた気液分離ユニットをさらに有している。気液分離ユニットの気液分離槽は、真空ラインに配置され、この気液分離槽によって、基板保持面から真空ラインに吸い込まれた気液2相流から液体が分離される。さらに、気液分離ユニットは、気液分離槽に溜まった液体を排出する排出ラインと、排出ラインに配置されるドレイン弁と、気液分離槽内の液面を検知可能な液位センサとを有している。ドレイン弁および液位センサは、上記制御部に接続されている。制御部が真空元弁を閉じて、排出ラインに配置されたドレイン弁を開くことにより、気液分離槽に溜まった液体が該気液分離槽から排出ラインを介して排出される。
従来の気液分離ユニットの液位センサは、気液分離槽から液体が溢れることを防止するための満液センサとして機能する。すなわち、制御部は、液位センサから出力される信号により気液分離槽内の液面の上限を監視している。この液位センサから出力された信号を制御部が受け取ると、制御部は、液体が気液分離槽から溢れることを防止するために、基板処理装置における基板処理を停止させる。この場合、気液分離槽から液体が溢れることを防止できるが、処理中の基板が廃棄処分されてしまう。したがって、気液分離槽内の液面が液位センサの液面検知位置に到達しないように、制御部は、基板を処理する毎にドレイン弁を所定時間だけ開いて、気液分離槽から液体を排出する排液処理を実行する。
特開2015−150648号公報
しかしながら、気液分離槽から液体を排出させる排液処理中は、真空元弁が閉じられるので、基板を基板保持面に真空吸着することができない。すなわち、排液処理中は、基板処理を実行することができない。
従来の基板保持装置では、排液処理が基板を処理する毎に実行されるので、基板処理が完了してから次の基板の基板処理を開始するまでの間に無駄な時間が発生してしまうおそれがある。より具体的には、次の基板処理によって上昇する気液分離槽内の液面が液位センサの液面検知位置まで到達しない場合でも、すなわち、排液処理を実行しなくても基板処理装置が停止しない場合でも、制御部は、排液処理を実行してしまう。この場合、排液処理の間の時間が無駄な時間となり、基板処理のスループット向上を妨げてしまう。
さらに、従来の基板保持装置は、満液センサとして機能する一つの液位センサしか有していないため、制御部は、ドレイン弁を開いたときに液体が気液分離槽から確実に排出されているか否かを監視できない。例えば、排出ラインが詰まると、ドレイン弁を開いても液体を気液分離槽から排出できない。この場合、制御部がドレイン弁を基板処理毎に所定時間だけ開いても、気液分離槽内の液面が液位センサの液面検知位置まで上昇して、基板処理が停止してしまう。
そこで、本発明は、気液分離槽から液体を排出する排液処理が確実に実行されていることを監視しつつ、基板処理のスループットを向上させることができる基板保持装置を提供することを目的とする。また、本発明は、このような基板保持装置を備えた基板処理装置および基板処理方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、このような基板処理方法を実行するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の一態様は、液体が供給される基板を真空吸着により保持する基板保持面を有する基板保持部と、前記基板保持面を真空源に連通させる真空ラインと、前記基板保持面から前記真空ラインに吸い込まれる気液2相流から液体を分離する少なくとも一つの気液分離ユニットと、前記基板保持部および前記気液分離ユニットの動作を制御する制御部と、を備え、前記気液分離ユニットは、前記真空ラインに配置される気液分離槽と、前記気液分離槽に溜まった液体を排出する排出ラインと、前記排出ラインに配置されるドレイン弁と、前記気液分離槽の液面を検知可能な高液位センサと、前記高液位センサよりも低い前記気液分離槽の液面を検知可能な低液位センサと、を備え、前記制御部は、前記低液位センサの出力信号に基づいて前記ドレイン弁の開閉動作を制御することを特徴とする基板保持装置である。
本発明の好ましい態様は、前記基板保持装置は、前記気液分離槽に連結される液面検知配管をさらに備え、前記高液位センサおよび前記低液位センサは、前記液面検知配管に配置されることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記基板保持装置は、前記気液分離槽に連結される押出ラインをさらに備え、前記気液分離槽に溜まった液体を前記排出ラインに押し出す加圧気体が前記押出ラインを介して前記気液分離槽に供給されることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記基板保持装置は、前記押出ラインから分岐して前記液位検知配管に連結されるパージラインをさらに備えることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記基板保持装置は、前記パージラインに配置され、該パージラインを流れる加圧気体の流量を調整する流量調整器をさらに備えることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記少なくとも一つの気液分離ユニットは、第1気液分離ユニットと第2気液分離ユニットであり、前記第1気液分離ユニットは、前記高液位センサにより検知される液面と、前記低液位センサにより検知される液面の間の液面を検知可能な中間液位センサをさらに備え、前記制御部は、前記中間液位センサからの出力信号を受信した場合に、前記気液2相流が導入される気液分離槽を、前記第1気液分離ユニットの気液分離槽から、前記第2気液分離ユニットの気液分離槽に切り替えることを特徴とする。
本発明の他の態様は、基板を保持する基板保持装置と、前記基板保持装置に保持された前記基板に液体を供給する液体供給ユニットと、前記基板保持装置に保持された前記基板を処理する基板処理ユニットと、前記基板保持装置、前記液体供給ユニット、および前記基板処理ユニットの動作を制御する制御部と、を備え、前記基板保持装置は、前記基板を真空吸着により保持する基板保持面を有する基板保持部と、前記基板保持面を真空源に連通させる真空ラインと、前記基板保持面から前記真空ラインを介して流入する気液2相流から液体を分離する少なくとも一つの気液分離ユニットと、を有しており、前記気液分離ユニットは、前記真空ラインに配置される気液分離槽と、前記気液分離槽に溜まった液体を排出する排出ラインと、前記排出ラインに配置されるドレイン弁と、前記気液分離槽の液面を検知可能な高液位センサと、前記高液位センサよりも低い前記気液分離槽の液面を検知可能な低液位センサと、を有しており、前記制御部は、前記低液位センサの出力信号に基づいて前記ドレイン弁の開閉動作を制御することを特徴とする基板処理装置である。
本発明の好ましい態様は、前記少なくとも一つの気液分離ユニットは、第1気液分離ユニットと第2気液分離ユニットであり、前記第1気液分離ユニットは、前記高液位センサにより検知される液面と、前記低液位センサにより検知される液面の間の液面を検知可能な中間液位センサをさらに備え、前記制御部は、前記中間液位センサからの出力信号を受信した場合に、前記気液2相流が導入される気液分離槽を、前記第1気液分離ユニットの気液分離槽から、前記第2気液分離ユニットの気液分離槽に切り替えることを特徴とする。
本発明のさらに他の態様は、基板を基板保持面に真空吸着により保持し、前記基板に液体を供給しながら、該基板を処理し、少なくとも一つの気液分離ユニットに設けられた気液分離槽で前記基板保持面から吸い込まれる気液2相流から液体を分離し、前記気液分離槽内の液面を、高液位センサと前記高液位センサよりも低い液面を検知可能な低液位センサとで監視し、前記基板の処理が完了した後で、前記低液位センサから信号が出力されている場合に限って、前記気液分離槽から液体を排出する排液処理を実行することを特徴とする基板処理方法である。
本発明の好ましい態様は、前記少なくとも一つの気液分離ユニットは、第1気液分離ユニットと第2気液分離ユニットであり、前記基板の処理中に、前記第1気液分離槽内の液面を、前記高液位センサにより検知される液面と、前記低液位センサにより検知される液面の間の液面を検知可能な中間液位センサで監視し、前記中間液位センサから信号が出力された場合に、前記気液2相流から液体を分離する気液分離槽を、第1気液分離ユニットの気液分離槽から第2気液分離ユニットの気液分離槽に切り替えることを特徴とする。
本発明のさらに他の態様は、基板を基板保持面に真空吸着により保持するステップと、前記基板に液体を供給しながら、基板を処理するステップと、少なくとも一つの気液分離ユニットに設けられた気液分離槽で前記基板保持面から吸い込まれる気液2相流から液体を分離するステップと、前記気液分離槽内の液面を、高液位センサと前記高液位センサよりも低い液面を検知可能な低液位センサとで監視するステップと、前記基板の処理が完了した後で、前記低液位センサから信号が出力されている場合に限って、前記気液分離槽から液体を排出する排液処理を実行するステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明の好ましい態様は、前記少なくとも一つの気液分離ユニットは、第1気液分離ユニットと第2気液分離ユニットであり、前記基板を処理するステップを実行しているときに、前記第1気液分離槽内の液面を、前記高液位センサにより検知される液面と、前記低液位センサにより検知される液面の間の液面を検知可能な中間液位センサで監視するステップと、前記中間液位センサから信号が出力された場合に、前記気液2相流から液体を分離する気液分離槽を、第1気液分離ユニットの気液分離槽から第2気液分離ユニットの気液分離槽に切り替えるステップと、をコンピュータにさらに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、制御部は、低液位センサが液面を検知したときにだけ、ドレイン弁を開いて、気液分離槽から液体を排出する排液処理を実行する。すなわち、制御部は、排液処理が必要なときに限って排液処理を実行することができるので、基板処理のスループットを向上させることができる。さらに、制御部は、低液位センサから出力される信号に基づいて、排液処理が確実に実行されていることを監視することができる。その結果、基板の廃棄処分を効果的に防止することができる。
一実施形態に係る基板処理装置を示す断面図である。 図1に示す基板処理装置の縦断面図である。 図3(a)および図3(b)は、基板の周縁部を示す拡大断面図である。 研磨ヘッドの拡大図である。 研磨ヘッドが基板のベベル部を研磨している様子を示す図である。 図1および図2に示される研磨装置に設けられた基板保持装置の模式図である。 図1および図2に示される研磨装置で実行される研磨処理のフローチャートである。 図6に示される基板保持装置に保持されたウェハを研磨する各工程を示した模式図である。 図6に示される基板保持装置に保持されたウェハを研磨する各工程を示した模式図である。 図6に示される基板保持装置に保持されたウェハを研磨する各工程を示した模式図である。 図6に示される基板保持装置に保持されたウェハを研磨する各工程を示した模式図である。 図6に示される基板保持装置に保持されたウェハを研磨する各工程を示した模式図である。 他の実施形態に係る基板保持装置を示す模式図である。 図13に示される基板保持装置に保持されたウェハの研磨処理のフローチャートである。 図13に示される基板保持装置に保持されたウェハを研磨する各工程を示した模式図である。 図13に示される基板保持装置に保持されたウェハを研磨する各工程を示した模式図である。 図13に示される基板保持装置に保持されたウェハを研磨する各工程を示した模式図である。 図13に示される基板保持装置に保持されたウェハを研磨する各工程を示した模式図である。 図13に示される基板保持装置に保持されたウェハを研磨する各工程を示した模式図である。 図13に示される基板保持装置に保持されたウェハを研磨する各工程を示した模式図である。 制御部の構成の一例を示す模式図である。 他の実施形態に係る基板処理装置を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、一実施形態に係る基板処理装置を示す平面図であり、図2は、図1に示す基板処理装置の縦断面図である。図1に示される基板処理装置は、基板の一例であるウェハWのベベル部を研磨する研磨装置である。
ここで、本明細書では、ウェハWの周縁部を、基板の最外周に位置するベベル部と、このベベル部の径方向内側に位置するトップエッジ部およびボトムエッジ部とを含む領域として定義する。図3(a)および図3(b)は、ウェハWの周縁部を示す拡大断面図である。より詳しくは、図3(a)はいわゆるストレート型のウェハWの断面図であり、図3(b)はいわゆるラウンド型のウェハWの断面図である。図3(a)のウェハWにおいて、ベベル部は、上側傾斜部(上側ベベル部)P、下側傾斜部(下側ベベル部)Q、および側部(アペックス)Rから構成されるウェハWの最外周面(符号Bで示す)である。図3(b)のウェハWにおいては、ベベル部は、ウェハWの最外周面を構成する、湾曲した断面を有する部分(符号Bで示す)である。トップエッジ部は、ベベル部Bよりも径方向内側に位置する平坦部E1である。ボトムエッジ部は、トップエッジ部とは反対側に位置し、ベベル部Bよりも径方向内側に位置する平坦部E2である。トップエッジ部は、デバイスが形成された領域を含むこともある。
図1および図2に示すように、この研磨装置は、ウェハWを水平に保持し、回転させる基板保持装置3を備えている。図1においては、基板保持装置3がウェハWを保持している状態を示している。本実施形態では、研磨装置は、基板保持装置3を含む研磨装置全体の動作を制御する制御部9を備えている。基板保持装置3は、ウェハWの裏面を真空吸着により保持する皿状の保持ステージ(基板保持部)4と、保持ステージ4の中央部に連結された中空シャフト5と、この中空シャフト5を回転させるモータM1とを備えている。ウェハWは、搬送機構のハンド(図示せず)により、ウェハWの中心が中空シャフト5の軸心と一致するように保持ステージ4の基板保持面4a上に載置される。
中空シャフト5は、ボールスプライン軸受(直動軸受)6によって上下動自在に支持されている。保持ステージ4の基板保持面4aには溝4bが形成されており、この溝4bは、中空シャフト5を通って延びる真空ラインL1に連通している。真空ラインL1は、中空シャフト5の下端に取り付けられたロータリジョイント8を介して真空源(図示せず)に接続されている。真空ラインL1には、気液分離槽16が配置される。気液分離槽16から保持ステージ4まで延びる真空ラインL1の一部は、気液分離槽16の内部空間を基板保持面4aに連通させる真空一次ライン(連通ライン)L2として機能する。気液分離槽16から真空源まで延びる真空ラインL1の一部は、真空二次ラインL3として機能する。
気液分離槽16は、処理後のウェハWを保持ステージ4の基板保持面4aから離脱させるためのガス供給ラインL4に接続されている。ウェハWを基板保持面4aに真空吸着するときは、制御部9は、真空一次ラインL2、気液分離槽16、および真空二次ラインL3を介して基板保持面4aを真空源に連通させる。一方で、基板保持面4aから処理後のウェハWを離脱させるときは、制御部9は、真空一次ラインL2、気液分離槽16、およびガス供給ラインL4を介して基板保持面4aに加圧ガスを供給する。すなわち、制御部9は、これらの真空二次ラインL3とガス供給ラインL4を切り替えることによって、真空一次ラインL2を介してウェハWを保持ステージ4の基板保持面4aに真空吸着し、離脱させる。基板保持装置3は、真空一次ラインL2および真空二次ラインL3を有する真空ラインL1、気液分離槽16、基板保持面4aを有する保持ステージ4などを含んでおり、この基板保持装置3の詳細な構成および動作は後述する。
中空シャフト5は、この中空シャフト5に連結されたプーリーp1と、モータM1の回転軸に取り付けられたプーリーp2と、これらプーリーp1,p2に掛けられたベルトb1を介してモータM1によって回転される。モータM1の回転軸は中空シャフト5と平行に延びている。このような構成により、保持ステージ4の基板保持面4aに保持されたウェハWは、モータM1によって回転される。
ボールスプライン軸受6は、中空シャフト5がその長手方向へ自由に移動することを許容する軸受である。ボールスプライン軸受6は円筒状のケーシング12に固定されている。したがって、本実施形態においては、中空シャフト5は、ケーシング12に対して上下に直線動作ができるように構成されており、中空シャフト5とケーシング12は一体に回転する。中空シャフト5は、エアシリンダ(昇降機構)15に連結されており、エアシリンダ15によって中空シャフト5および保持ステージ4が上昇および下降できるようになっている。
ケーシング12と、その外側に同心上に配置された円筒状のケーシング14との間にはラジアル軸受18が介装されており、ケーシング12は軸受18によって回転自在に支持されている。このような構成により、基板保持装置3は、ウェハWをその中心軸Crまわりに回転させ、かつウェハWを中心軸Crに沿って上昇下降させることができる。
図1に示すように、基板保持装置3に保持されたウェハWの周囲には4つの研磨ヘッド組立体1A,1B,1C,1Dが配置されている。研磨ヘッド組立体1A,1B,1C,1Dのそれぞれは、ウェハWのベベル部を研磨する基板処理ユニットとして機能する。研磨ヘッド組立体1A,1B,1C,1Dの径方向外側には研磨テープ供給機構2A,2B,2C,2Dがそれぞれ設けられている。研磨ヘッド組立体1A,1B,1C,1Dと研磨テープ供給機構2A,2B,2C,2Dとは隔壁20によって隔離されている。隔壁20の内部空間は研磨室21を構成し、4つの研磨ヘッド組立体1A,1B,1C,1Dおよび保持ステージ4は研磨室21内に配置されている。一方、研磨テープ供給機構2A,2B,2C,2Dは隔壁20の外側(すなわち、研磨室21の外)に配置されている。研磨ヘッド組立体1A,1B,1C,1Dは互いに同一の構成を有し、研磨テープ供給機構2A,2B,2C,2Dも互いに同一の構成を有している。以下、研磨ヘッド組立体1Aおよび研磨テープ供給機構2Aについて説明する。
研磨テープ供給機構2Aは、研磨具の一例である研磨テープ23を研磨ヘッド組立体1Aに供給する供給リール24と、ウェハWの研磨に使用された研磨テープ23を回収する回収リール25とを備えている。供給リール24は回収リール25の上方に配置されている。供給リール24および回収リール25にはカップリング27を介してモータM2がそれぞれ連結されている(図1には供給リール24に連結されるカップリング27とモータM2のみを示す)。それぞれのモータM2は、所定の回転方向に一定のトルクをかけ、研磨テープ23に所定のテンションをかけることができるようになっている。
研磨テープ23は長尺の帯状の研磨具であり、その片面が研磨面を構成している。研磨テープ23は、PETシートなどからなる基材テープと、基材テープの上に形成されている研磨層とを有している。研磨層は、基材テープの一方の表面を被覆するバインダ(例えば、樹脂)と、バインダに保持された砥粒とから構成されており、研磨層の表面が研磨面を構成している。研磨具として、研磨テープ23に代えて、帯状の研磨布を用いてもよい。
研磨テープ23は供給リール24に巻かれた状態で研磨テープ供給機構2Aにセットされる。研磨テープ23の側面は巻き崩れが生じないようにリール板で支持されている。研磨テープ23の一端は回収リール25に取り付けられ、研磨ヘッド組立体1Aに供給された研磨テープ23を回収リール25が巻き取ることで研磨テープ23を回収するようになっている。研磨ヘッド組立体1Aは研磨テープ供給機構2Aから供給された研磨テープ23をウェハWの周縁部に当接させるための研磨ヘッド30を備えている。研磨テープ23は、研磨テープ23の研磨面(前面)がウェハWを向くように研磨ヘッド30に供給される。
研磨テープ供給機構2Aは複数のガイドローラ31,32,33,34を有しており、研磨ヘッド組立体1Aに供給され、研磨ヘッド組立体1Aから回収される研磨テープ23がこれらのガイドローラ31,32,33,34によってガイドされる。研磨テープ23は、隔壁20に設けられた開口部20aを通して供給リール24から研磨ヘッド30へ供給され、使用された研磨テープ23は開口部20aを通って回収リール25に回収される。
図2に示すように、ウェハWの上方には上供給ノズル36が配置され、基板保持装置3に保持されたウェハWの上面中心に向けて研磨液を供給する。また、研磨装置は、ウェハWの裏面と基板保持装置3の保持ステージ4との境界部(保持ステージ4の外周部)に向けて研磨液を供給する下供給ノズル37を備えている。上供給ノズル36および下供給ノズル37は、基板保持装置3に保持されたウェハWに研磨液(液体)を供給する液体供給ユニットとして機能する。研磨液には通常純水が使用されるが、研磨テープ23の砥粒としてシリカを使用する場合などはアンモニアを用いることもできる。さらに、研磨装置は、研磨処理後に研磨ヘッド30を洗浄する洗浄ノズル38を備えており、研磨処理後にウェハWが基板保持装置3により上昇した後、研磨ヘッド30に向けて洗浄水を噴射し、研磨処理後の研磨ヘッド30を洗浄できるようになっている。
中空シャフト5がケーシング12に対して昇降した時にボールスプライン軸受6やラジアル軸受18などの機構を研磨室21から隔離するために、図2に示すように、中空シャフト5とケーシング12の上端との間には、上下に伸縮可能なベローズ19が配置されている。図2は中空シャフト5が下降している状態を示し、保持ステージ4が研磨位置にあることを示している。研磨処理後には、エアシリンダ15によりウェハWを保持ステージ4および中空シャフト5とともに搬送位置まで上昇させ、この搬送位置でウェハWを保持ステージ4から離脱させる。
隔壁20は、ウェハWを研磨室21に搬入および搬出するための搬送口20bを備えている。搬送口20bは、水平に延びる切り欠きとして形成されている。したがって、搬送機構に把持されたウェハWは、水平な状態を保ちながら、搬送口20bを通って研磨室21内を横切ることが可能となっている。隔壁20の上面には開口20cおよびルーバー40が設けられ、下面には排気口(図示せず)が設けられている。研磨処理時は、搬送口20bは図示しないシャッターで閉じられるようになっている。したがって、排気口から図示しないファン機構により排気をすることで研磨室21の内部には清浄空気のダウンフローが形成されるようになっている。この状態において研磨処理がされるので、研磨液が上方へ飛散することが防止され、研磨室21の上部空間を清浄に保ちながら研磨処理をすることができる。
図1に示すように、研磨ヘッド30はアーム60の一端に固定され、アーム60は、ウェハWの接線方向に平行な回転軸Ctまわりに回転自在に構成されている。アーム60の他端はプーリーp3,p4およびベルトb2を介してモータM4に連結されている。モータM4が時計回りおよび反時計回りに所定の角度だけ回転することで、アーム60が軸Ctまわりに所定の角度だけ回転する。本実施形態では、モータM4、アーム60、プーリーp3,p4、およびベルトb2によって、ウェハWの表面に対して研磨ヘッド30を傾斜させるチルト機構が構成されている。
チルト機構は、移動台61に搭載されている。移動台61は、ガイド62およびレール63を介してベースプレート65に移動自在に連結されている。レール63は、基板保持装置3に保持されたウェハWの半径方向に沿って直線的に延びており、移動台61はウェハWの半径方向に沿って直線的に移動可能になっている。移動台61にはベースプレート65を貫通する連結板66が取り付けられ、連結板66にはリニアアクチュエータ67がジョイント68を介して連結されている。リニアアクチュエータ67はベースプレート65に直接または間接的に固定されている。
リニアアクチュエータ67としては、エアシリンダや位置決め用モータとボールネジとの組み合わせなどを採用することができる。このリニアアクチュエータ67、レール63、ガイド62によって、研磨ヘッド30をウェハWの半径方向に直線的に移動させる移動機構が構成されている。すなわち、移動機構はレール63に沿って研磨ヘッド30をウェハWへ近接および離間させるように動作する。一方、研磨テープ供給機構2Aはベースプレート65に固定されている。
図4は研磨ヘッド30の拡大図である。図4に示すように、研磨ヘッド30は、研磨テープ23の研磨面をウェハWに対して所定の力で押圧する押圧機構41を備えている。また、研磨ヘッド30は、研磨テープ23を供給リール24から回収リール25へ送るテープ送り機構42を備えている。研磨ヘッド30は複数のガイドローラ43,44,45,46,47,48,49を有しており、これらのガイドローラはウェハWの接線方向と直交する方向に研磨テープ23が進行するように研磨テープ23をガイドする。
研磨ヘッド30に設けられたテープ送り機構42は、テープ送りローラ42aと、テープ把持ローラ42bと、テープ送りローラ42aを回転させるモータM3とを備えている。モータM3は研磨ヘッド30の側面に設けられ、モータM3の回転軸にテープ送りローラ42aが取り付けられている。テープ把持ローラ42bはテープ送りローラ42aに隣接して配置されている。テープ把持ローラ42bは、図3の矢印NFで示す方向(テープ送りローラ42aに向かう方向)に力を発生するように図示しない機構で支持されており、テープ送りローラ42aを押圧するように構成されている。
モータM3が図4に示す矢印方向に回転すると、テープ送りローラ42aが回転して研磨テープ23を供給リール24から研磨ヘッド30を経由して回収リール25へ送ることができる。テープ把持ローラ42bはそれ自身の軸まわりに回転することができるように構成され、研磨テープ23が送られるに従って回転する。
押圧機構41は、研磨テープ23の裏面側に配置された押圧パッド50と、この押圧パッド50をウェハWの周縁部に向かって移動させるエアシリンダ(駆動機構)52とを備えている。エアシリンダ52はいわゆる片ロッドシリンダである。エアシリンダ52へ供給する空気圧を制御することによって、研磨テープ23をウェハWに対して押圧する力が調整される。ウェハWの周囲に配置された4つの研磨ヘッド組立体1A,1B,1C,1Dのチルト機構、押圧機構41、テープ送り機構42、および各研磨ヘッド組立体を移動させる移動機構は、それぞれ独立に動作が可能なように構成されている。
本実施形態では、研磨ヘッド組立体1A,1B,1C,1D、研磨テープ供給機構2A,2B,2C,2D、および基板保持装置3などを含む研磨装置全体の動作を制御する制御部9(図2参照)が設けられている。制御部9によって、ウェハWの研磨処理(基板処理)が制御される。
図5は、研磨ヘッド30がウェハWのベベル部を研磨している様子を示す図である。ウェハWのベベル部を研磨するときは、ウェハWを保持ステージ4の基板保持面4aに真空吸着により保持し、回転させる。さらに、ウェハWの表面に上供給ノズル36から研磨液を供給する。ウェハWの周縁部に下供給ノズル37から研磨液を供給してもよい。この状態で、図5に示すように、上述のチルト機構により研磨ヘッド30の傾斜角度を連続的に変化させながら、押圧部材50により研磨テープ23をウェハWのベベル部に押し当てる。研磨中は、研磨テープ23はテープ送り機構42により所定の速度で送られる。
ウェハWのベベル部の研磨中、真空源と基板保持面4aとを連通させる真空ラインL1には、研磨液と大気とからなる気液2相流が吸い込まれる。気液2相流に含まれる研磨液によって、真空源が汚染されることを防止するために、研磨装置の基板保持装置3は、以下に説明される気液分離ユニットを備える。
図6は、図1および図2に示される研磨装置に設けられた基板保持装置3の模式図である。図6に示されるように、この基板保持装置3は、ウェハWを真空吸着により保持する基板保持面4aを有する保持ステージ(基板保持部)4と、基板保持面4aを真空源に連通させる真空ラインL1と、基板保持面4aから真空ラインL1の真空一次ラインL2に吸い込まれる気液2相流から液体を分離する気液分離ユニット10と、を備える。気液分離ユニット10を含む基板保持装置3全体の動作は、上記制御部9によって制御される。
気液分離ユニット10は、真空ラインL1の真空一次ラインL2に吸い込まれた気液2相流から研磨液(液体)を分離する気液分離槽16を有し、気液2相流は、気液分離槽16で気体(空気)と液体(研磨液)とに互いに分離される。気液2相流から分離された研磨液は、気液分離槽16に溜められ、気液2相流から分離された空気は、真空ラインL1の真空二次ラインL3を介して排出される。
さらに、気液分離ユニット10は、気液分離槽16の液面を検知可能な高液位センサ71と、該高液位センサ71よりも低い気液分離槽16の液面を検知可能な低液位センサ73と、気液分離槽16に溜まった研磨液(液体)を排出する排出ラインL5と、該排出ラインL5に配置されるドレイン弁70と、を備える。高液位センサ71および低液位センサ73は、信号線(図示せず)を介して制御部9に接続されており、制御部9は、高液位センサ71および低液位センサ73から出力される信号により、気液分離槽16内の高液位と低液位とを監視することができる。さらに、ドレイン弁70も、制御部9に接続されており、ドレイン弁70の開閉動作は、制御部9によって制御される。
本実施形態では、気液分離ユニット10は、気液分離槽16の上部および下部に両端部が接続された液面検知配管72を有しており、高液位センサ71および低液位センサ73は、液面検知配管72に配置される。液面検知配管72は、その両端部で気液分離槽16に連通しており、気液分離槽16に溜まった液体は、液面検知配管72の下端部から該液面検知配管72に流入する。したがって、液面検知配管72内の液面は、気液分離槽16内の液面Sと同一である。高液位センサ71および低液位センサ73として、気液分離槽16内の液面S(本実施形態では、液面検知配管72内の液面)を検知可能な任意のセンサを用いることができる。このようなセンサは、例えば、投光部と受光部とを備えた光学式センサ、または検出電極と接地電極とを備えた静電容量式センサである。
本実施形態では、高液位センサ71および低液位センサ73は、液面を検知していない場合には、制御部9へ出力される信号を生成しない一方で、液面を検知した場合には、制御部9に信号を出力するように構成される。この場合、高液位センサ71または低液位センサ73が液面と検知すると、制御部9は、高液位センサ71または低液位センサ73からON信号を受け取る。あるいは、高液位センサ71および低液位センサ73は、液面を検知していない場合には、制御部9に信号を出力する一方で、液面を検知した場合には、制御部9へ出力される信号の生成を止めるように構成されてもよい。この場合、高液位センサ71または低液位センサ73が液面と検知すると、制御部9は、高液位センサ71または低液位センサ73からOFF信号を受け取る。
高液位センサ71は、低液位センサ73の上方に配置されており、気液分離槽16に溜まった液体が該気液分離槽16から溢れることを防止する満液センサとして機能する。より具体的には、制御部9は、高液位センサ71から出力される信号により気液分離槽16内の液面の上限を監視している。この高液位センサ71から出力された信号を制御部9が受け取ると、制御部9は、液体が気液分離槽から溢れることを防止するために、基板保持装置3を含む研磨装置(基板処理装置)全体の動作を停止させる。
低液位センサ73は、高液位センサ71の下方に配置されており、高液位センサ71によって検知される液面よりも低い液面を検知する。制御部9は、低液位センサ73から出力された信号に基づいて、ドレイン弁70の開閉動作を制御して、気液分離槽16に溜まった液体を排出する排液処理を実行する。制御部9がドレイン弁70を開くと、気液分離槽16に溜まった研磨液が排出ラインL5を介して該気液分離槽16から排出される。
図6に示されるように、気液分離ユニット10は、好ましくは、気液分離槽16に連結される押出ラインL6と、該押出ラインL6に配置される押出ガス供給弁79を備えている。押出ガス供給弁79は、制御部9に接続されており、制御部9は、押出ガス供給弁79の開閉動作を制御する。押出ラインL6は、ガス供給源(図示せず)から気液分離槽16の上部まで延びており、押出ガス供給弁79を開くと、加圧気体(例えば、加圧空気または加圧窒素)が気液分離槽16に供給される。ドレイン弁70が開いている状態で、押出ガス供給弁79が開かれると、加圧気体が気液分離槽16に供給され、気液分離槽16に溜まった研磨液を排出ラインL5に押し出す。これにより、気液分離槽16に溜まった液体を排出する排液処理が促進される。
図6に示されるように、基板保持装置3の気液分離ユニット10は、押出ラインL6から分岐して、上記液面検知配管72に連結されるパージラインL7を備えてもよい。パージラインL7は、押出ガス供給弁79と気液分離槽16の間に設けられた分岐点P1で押出ラインL6から分岐され、液面検知配管72の上部に連結される。より具体的には、パージラインL7は、高液位センサ71よりも上方で液面検知配管72に連結される。
制御部9が排液処理を促進するために押出ガス供給弁79を開くと、押出ラインL6を介して加圧気体が気液分離槽16に供給され、同時に、パージラインL7を介して、液面検知配管72に加圧気体が供給される。排液処理により気液分離槽16内の液面Sが下がると、液面検知配管72の液面も下がる。このとき、液面検知配管72に残った液滴によって、高液位センサ71または低液位センサ73が気液分離槽16の液面Sを誤検知してしまうおそれがある。本実施形態では、排液処理中に、パージラインL7から液面検知配管72に加圧気体が供給される。この加圧気体は、液面検知配管72に残った液滴を下方に向かって(すなわち、液面検知配管72内の液面に向かって)移動させるので、高液位センサ71または低液位センサ73の誤検知を効果的に防止することができる。
図6に示されるように、パージラインL7には、該パージラインL7を流れる気体の流量を調整するための流量調整器80が配置されるのが好ましい。流量調整器80は、例えば、流量調整弁である。流量調整器80で液面検知配管72に供給される気体の流量を調整することにより、気体液面検知配管72内の液面がうねることが防止される。その結果、高液位センサ71および低液位センサ73が液面を誤検知することが防止される。
次に、図7乃至図12を参照して、上述した基板保持装置3を含む研磨装置で実行される研磨処理を説明する。図7は、図1および図2に示される研磨装置で実行される研磨処理のフローチャートである。図8乃至図12は、図6に示される基板保持装置3に保持されたウェハWを研磨する各工程を示した模式図である。より具体的には、図8は、ウェハWが基板保持装置3の上方に搬送された状態を示す図であり、図9は、ウェハWが基板保持装置3の保持ステージ4の基板保持面4aに真空吸着により保持された状態を示す図であり、図10は、保持ステージ4の基板保持面4aに保持されたウェハWのベベル部を研磨している状態を示す図である。図11は、ウェハWの研磨処理が完了した後で、ウェハWを保持ステージ4の基板保持面4aから離脱させる状態を示す図であり、図12は、ウェハWの研磨処理が完了した後で、排液処理が実行されている状態を示す図である。図8乃至図12において、黒く塗りつぶされた弁は、制御部9によって開かれた弁を表し、白抜きの弁は、閉じられた弁を表す。
図8に示されるように、研磨装置でウェハWの研磨処理を実行するときは、最初に、ウェハWは、制御部9によって制御される搬送機構(図示せず)によって、基板保持装置3の保持ステージ4の上方に搬送される。次いで、制御部9は、搬送機構を制御して、ウェハWを保持ステージ4の基板保持面4aに載置する(図7のステップ1)。次いで、図9に示されるように、制御部9は、真空ラインL1の一部である真空一次ラインL2に配置された連通弁75、および真空ラインL1の一部である真空二次ラインL3に配置された真空元弁77を開き、真空源を基板保持面4aに連通させる。これにより、ウェハWは、基板保持面4aに真空吸着により保持される(図7のステップ2)。
次に、制御部9は、ウェハWの研磨処理(基板処理)を実行する(図7のステップ3)。より具体的には、図10に示されるように、制御部9は、基板ステージ4を回転させ、上供給ノズル36から基板ステージ4の基板保持面4aに真空吸着されたウェハWの上面に研磨液を供給する。このとき、下供給ノズル37(図2参照)からウェハWの周縁部に研磨液を供給してもよい。さらに、制御部9は、研磨ヘッド30をウェハWのベベル部に向けて移動させ、研磨テープ23をウェハWのベベル部に押し付ける。これにより、ウェハWのベベル部が研磨される。ウェハWのベベル部の研磨中は、研磨ヘッド30は、上述のチルト機構によりウェハWに対する傾斜角度を連続的に変化させられる(図5参照)。
さらに、ウェハWのベベル部の研磨中は、上供給ノズル36(および/または下供給ノズル37)から供給された研磨液と大気とからなる気液2相流が真空ラインL1の真空一次ラインL2を通って、気液分離槽16に流入する。この気液2相流は、気液分離槽16で気体(すなわち、空気)と液体(すなわち、研磨液)とに互いに分離され(図7のステップ4)、空気は真空ラインL1の真空二次ラインL3を通って研磨装置から排出される。一方で、研磨液は、気液分離槽16に溜められるので、気液分離槽16内の液面Sが上昇する。
図11に示すように、ウェハWの研磨処理が完了すると、制御部9は、研磨ヘッド30をウェハWから離れる方向に移動させ、上供給ノズル36(および/または下供給ノズル37)からの研磨液の供給を停止させる。さらに、制御部9は、ウェハWの回転を停止させる。次いで、制御部9は、真空元弁77を閉じ、ガス供給ラインL4のガス供給弁78を開く。これにより、保持ステージ4の基板保持面4aに真空一次ラインL2を介して加圧ガスが供給される。この状態で、制御部9は、搬送機構を制御して、ウェハWを保持ステージ4の基板保持面4aから離脱させる(図7のステップ5)。搬送機構によりウェハWが基板保持面4aから離脱されると、制御部9は、連通弁75およびガス供給弁78を閉じる。
このとき、制御部9は、低液位センサ73が液面を検知しているか否かを確認する。より具体的には、制御部9は、低液位センサ73から信号が出力されているか否かを確認する(図7のステップ6)。図11に示されるように、気液分離槽16の液面Sが低液位センサ73の液面検知位置よりも下方に位置している場合は、低液位センサ73は、制御部9に信号を出力しない。この場合は、制御部9は、次のウェハWの研磨処理を実行するために、ステップ1に戻り、次のウェハWを基板保持装置3の保持ステージ4の上方に搬送して、該保持ステージ4の基板保持面4aに載置する(図8および図9参照)。高液位センサ71と低液位センサ73の間の距離は、次のウェハWの研磨処理を実行しても、気液分離槽16の液面Sが高液位センサ71の液面検知位置に到達しない距離に設定されている。
一方で、図12に示されるように、気液分離槽16の液面Sが低液位センサ73の液面検知位置よりも高い場合は、低液位センサ73から制御部9に信号が出力される。低液位センサ73からの出力信号を受信した制御部9は、気液分離槽16に溜まった研磨液を排出する排液処理を実行する(図7のステップ7)。より具体的には、制御部9は、排出ラインL5に配置されたドレイン弁70を開き、さらに、押出ラインL6に配置された押出ガス供給弁79を開いて、加圧ガスを気液分離槽16と液面検知配管72に供給する。これにより、気液分離槽16に溜まった研磨液が効率的に該気液分離槽16から排出ラインL5を介して排出されるとともに、液面検知配管72の内面に付着した液滴が除去される。
制御部9は、気液分離槽16の液面Sが低液位センサ73の液面検知位置よりも下方に位置するまで(すなわち、低液位センサ73からの出力が停止するまで)、排液処理を行う。排液処理中は、制御部9は、排液処理が確実に実行されているか否かを監視している。より具体的には、制御部9は、排液処理の実行時間に対する上限値T1を予め記憶しており、この上限値T1とドレイン弁70を開いてからカウントされる経過時間T2とを比較している(図7のステップ8)。経過時間T2が上限値T1に達する前に、低液位センサ73からの出力が停止すると、制御部9は、排液処理が確実に行われたと判断する。この場合、制御部9は、排出ラインL5に配置されたドレイン弁70、および押出ラインL6に配置された押出ガス供給弁79を閉じて、排液処理を終了する(図7のステップ9)。排液処理が終了すると、制御部9は、ステップ1に戻り、次のウェハWを基板保持装置3の保持ステージ4の上方に搬送して、該保持ステージ4の基板保持面4aに載置する(図8および図9参照)。
一方で、経過時間T2が上限値T1を越えても、低液位センサ73からの出力が停止しない場合は、制御部9は、排液処理が確実に行われていないと判断する。この場合、制御部9は、警報を出力し(図7のステップ10)、次のウェハWの搬送動作を中止する。その結果、研磨装置の作業者は、ウェハWの研磨処理が実行されていないときに、排出ラインL5の詰まりなどの不具合を検知することができるので、ウェハWの廃棄処分を効果的に防止することができる。
このように、本実施形態によれば、気液分離ユニット10は、気液分離槽16の液面を検知可能な2つの液位センサ(すなわち、高液位センサ71および低液位センサ73)を有している。制御部9は、低液位センサ73が液面を検知したときにだけ、気液分離槽16から液体を排出する排液処理を実行する。すなわち、制御部9は、低液位センサ73が液面を検知しなければ、排液処理を実行せずに、次のウェハWの研磨処理を開始する。その結果、基板処理のスループットを向上させることができる。さらに、制御部9は、低液位センサ73の出力信号に基づいて、排液処理が確実に行われているか否かを監視することができるので、ウェハWの廃棄処分を効果的に防止することができる。
図13は、他の実施形態に係る基板保持装置3を示す模式図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、図6に示される基板保持装置3と同様であるため、その重複する説明を省略する。
図13に示される基板保持装置3は、複数の(図13では、2つの)の気液分離ユニット10a,10bを有している点で、図6に示される基板保持装置3と相違する。第1気液分離ユニット10aおよび第2気液分離ユニット10bは、後述する中間液位センサ以外は、図6に示される気液分離ユニット10と同一の構成を有する。図6に示される気液分離ユニット10の構成要素に対応する本実施形態の構成要素には、添字(すなわち、「a」および「b」)のみが異なる同じ符号を付すことで、その詳細な説明は省略する。
真空ラインL1の真空一次ラインL2は、第1分岐ラインL2−1と第2分岐ラインL2−2に分岐点P2で分岐する。第1分岐ラインL2−1は、分岐点P2から第1気液分離ユニット10aの第1気液分離槽16aまで延び、第2分岐ラインL2−2は、分岐点P2から第2気液分離ユニット10bの第2気液分離槽16bまで延びる。分岐点P2から基板保持面4aまで延びる真空一次ラインL2の一部は、共通ラインL2−3として機能する。
第1気液分離ユニット10aの第1連通弁75aは、第1分岐ラインL2−1に配置されており、第2気液分離ユニット10bの第2連通弁75bは、第2分岐ラインL2−2に配置されている。第1連通弁75aおよび第1真空元弁77aを開くと、保持ホルダ4の基板保持面4aが第1分離ユニット10aの第1気液分離槽16aを介して真空源と連通する。同様に、第2連通弁75bおよび第2真空元弁77bを開くと、保持ホルダ4の基板保持面4aが第2分離ユニット10bの第2気液分離槽16bを介して真空源と連通する。
第1気液分離ユニット10aは、第1液面検知配管72aに配置された第1高液位センサ71aと第1低液位センサ73aを有しており、さらに、これら液位センサ71a,73aの間に配置される第1中間液位センサ76aを備えている。第1中間液位センサ76aは、第1低液位センサ73aよりも上方で、かつ第1高液位センサ71aよりも下方に配置されている。第1中間液位センサ76aは、第1高液位センサ71aが検知する液面と、第1低液位センサ73aが検知する液面の間の液面を検知することができる。第1中間液位センサ76aとして、第1気液分離槽16aの液面(本実施形態では、第1液面検知配管72aの液面)を検知可能な任意のセンサ(例えば、光学式センサまたは静電容量式センサ)を用いることができる。
同様に、第2気液分離ユニット10bは、第2液面検知配管72bに配置された第2高液位センサ71bと第2低液位センサ73bを有しており、さらに、これら液位センサ71b,73bの間に配置される第2中間液位センサ76bを備えている。第2中間液位センサ76bは、第2低液位センサ73bよりも上方で、かつ第2高液位センサ71bよりも下方に配置されている。第2中間液位センサ76bは、第2高液位センサ71bが検知する液面と、第2低液位センサ73bが検知する液面の間の液面を検知することができる。第2中間液位センサ76bとして、第2気液分離槽16bの液面(本実施形態では、第2液面検知配管72bの液面)を検知可能な任意のセンサ(例えば、光学式センサまたは静電容量式センサ)を用いることができる。
本実施形態では、制御部9は、第1低液位センサ73a、第1中間液位センサ76a、第2低液位センサ73b、および第2中間液位センサ76bの出力信号に基づいて排液処理動作を制御する。より具体的には、制御部9は、第1低液位センサ73aおよび第1中間液位センサ76aの出力信号に基づいて第1ドレイン弁70aの開閉動作を制御し、第2低液位センサ73bおよび第2中間液位センサ76bの出力信号に基づいて第2ドレイン弁70bの開閉動作を制御する。
次に、図14乃至図20を参照して、図13に示される基板保持装置3を含む研磨装置で実行される研磨処理を説明する。図14は、図13に示される基板保持装置3に保持されたウェハWの研磨処理のフローチャートである。図15乃至図20は、図13に示される基板保持装置3に保持されたウェハWを研磨する各工程を示した模式図である。より具体的には、図15は、ウェハWが基板保持装置3の上方に搬送された状態を示す図であり、図16は、ウェハWが基板保持装置3の保持ステージ4の基板保持面4aに真空吸着により保持された状態を示す図であり、図17は、保持ステージ4の基板保持面4aに保持されたウェハWのベベル部を研磨している状態を示す図である。図18は、ウェハWの研磨中に、第1中間液位センサ76aが第1気液分離槽16a内の液面Sを検知した状態を示す図である。図19は、ウェハWの研磨処理が完了した後で、ウェハWを保持ステージ4の基板保持面4aから離脱させる状態を示す図であり、図20は、ウェハWの研磨処理が完了した後で、排液処理が実行されている状態を示す図である。図15乃至図20において、黒く塗りつぶされた弁は、制御部9によって開かれた弁を表し、白抜きの弁は、閉じられた弁を表す。
図15に示されるように、研磨装置でウェハWの研磨処理を実行するときは、最初に、ウェハWは、制御部9によって制御される搬送機構(図示せず)によって、基板保持装置3の保持ステージ4の上方に搬送される。次いで、制御部9は、搬送機構を制御して、ウェハWを保持ステージ4の基板保持面4aに載置する(図14のステップ1)。次いで、図16に示されるように、制御部9は、第1分岐ラインL2−1に配置された第1連通弁75a、および第1真空二次ラインL3aに配置された第1真空元弁77aを開き、真空源を第1気液分離槽16aを介して基板保持面4aに連通させる。これにより、ウェハWは、基板保持面4aに真空吸着により保持される(図14のステップ2)。
次に、制御部9は、ウェハWの研磨処理(基板処理)を実行する(図14のステップ3)。より具体的には、図17に示されるように、制御部9は、基板ステージ4を回転させ、上供給ノズル36から基板ステージ4の基板保持面4aに真空吸着されたウェハWの上面に研磨液を供給する。このとき、下供給ノズル37(図2参照)からウェハWの周縁部に研磨液を供給してもよい。さらに、制御部9は、研磨ヘッド30をウェハWのベベル部に向けて移動させ、研磨テープ23をウェハWのベベル部に押し付ける。これにより、ウェハWのベベル部が研磨される。ウェハWのベベル部の研磨中は、研磨ヘッド30は、上述のチルト機構によりウェハWに対する傾斜角度を連続的に変化させられる(図5参照)。
さらに、ウェハWのベベル部の研磨中は、上供給ノズル36(および/または下供給ノズル37)から供給された研磨液と大気とからなる気液2相流が真空ラインL1の真空一次ラインL2(本実施形態では、共通ラインL2−3および第1分岐ラインL2−1)を通って、第1気液分離槽16aに流入する。この気液2相流は、第1気液分離槽16aで気体(すなわち、空気)と液体(すなわち、研磨液)とに互いに分離され(図14のステップ4)、空気は第1真空二次ラインL3aを通って研磨装置から排出される。一方で、研磨液は、第1気液分離槽16aに溜められるので、第1気液分離槽16a内の液面Saが上昇する。
ウェハWの研磨中、制御部9は、第1中間液位センサ76aから信号が出力されるか否かを監視している(図14のステップ5)。図18に示されるように、第1気液分離槽16aの液面Saが第1中間液位センサ76aの液面検知位置よりも上方に位置している場合は、第1中間液位センサ76aから制御部9に信号が出力される。第1中間液位センサ76aからの出力信号を受信した制御部9は、基板保持面4aから吸い込まれる気液2相流が導入される気液分離槽を、第1気液分離ユニット10aの第1気液分離槽16aから、第2気液分離ユニット10bの第2気液分離槽16bに切り替える(図14のステップ6)。より具体的には、制御部9は、第2気液分離ユニット10bの第2連通弁75bおよび第2真空元弁77bを開き、第1気液分離ユニット10aの第1連通弁75aおよび第1真空元弁77aを閉じる。これにより、基板保持面4aから吸い込まれる気液2相流は第2気液分離槽16bに導入され、該気液分離槽16bで気体(すなわち、空気)と液体(すなわち、研磨液)とに互いに分離される。第2気液分離槽16bで気液2相流から分離された研磨液は、第2気液分離槽16bに溜まり、該第2気液分離槽16b内の液面Sbが上昇する。
次いで、制御部9は、第1気液分離槽16aに溜まった研磨液を排出する排液処理を実行する(図14のステップ7)。より具体的には、制御部9は、第1排出ラインL5aに配置された第1ドレイン弁70aを開き、さらに、第1押出ラインL6aに配置された第1押出ガス供給弁79aを開いて、加圧ガスを第1気液分離槽16aと第1液面検知配管72aに供給する。これにより、第1気液分離槽16aに溜まった研磨液が効率的に該第1気液分離槽16aから第1排出ラインL5aを介して排出されるとともに、第1液面検知配管72aの内面に付着した液滴が除去される。
制御部9は、第1気液分離槽16aの液面Saが第1低液位センサ73aの液面検知位置よりも下方に位置するまで(すなわち、第1低液位センサ73aからの出力が停止するまで)、排液処理を行う。排液処理中は、制御部9は、排液処理が確実に実行されているか否かを監視している。より具体的には、制御部9は、排液処理の実行時間に対する上限値T1’を予め記憶しており、この上限値T1’と第1ドレイン弁70aを開いてからカウントされる経過時間T2’とを比較している(図14のステップ8)。経過時間T2’が上限値T1’に達する前に、第1低液位センサ73aからの出力が停止すると、制御部9は、排液処理が確実に行われたと判断する。この場合、制御部9は、第1排出ラインL5aに配置された第1ドレイン弁70a、および第1押出ラインL6aに配置された第1押出ガス供給弁79aを閉じて、排液処理を終了し(図7のステップ9)、第1気液分離槽16aを待機させる。
一方で、経過時間T2’が上限時間T1’を越えても、第1低液位センサ73aからの出力が停止しない場合は、制御部9は、排液処理が確実に行われていないと判断する。この場合、制御部9は、警報を出力し(図7のステップ10)、第1気液分離槽16aを待機させる。
本実施形態では、第1気液分離槽16a内の液面Saが第1中間液位センサ76aの液位検出位置よりも高くなった場合に、気液2相流が導入される気液分離槽を第1気液分離槽16aから第2気液分離槽16bに切り替える。さらに、第2気液分離槽16bで気液2相流から液体を分離している間に、第1気液分離槽16aから研磨液を排出する排液処理を実行する。ウェハWの研磨中に、第2気液分離槽16b内の液面Sbが第2中間液位センサ76bの液位検出位置よりも高くなった場合には、制御部9は、気液2相流が導入される気液分離槽を第2気液分離槽16bから第1気液分離槽16aに切り替えてもよい。この場合、制御部9は、第2気液分離槽16bから研磨液を排出する排液処理を実行する。
このように、本実施形態の基板保持装置3によれば、ウェハWの研磨中に、気液2相流が導入される気液分離槽が第1気液分離槽16aから第2気液分離槽16bに(または第2気液分離槽16bから第1気液分離槽16aに)切り替えられる。したがって、ウェハWの研磨時間が長い場合でも、第1気液分離槽16a(または第2気液分離槽16b)内の液面Sa(または、液面Sb)が第1高液位センサ71a(または、第2高液位センサ71b)の液面検出位置に到達しないので、研磨処理が停止しない。その結果、ウェハWの研磨時間に対する制約がなくなるため、任意の研磨レシピでウェハWを研磨することができる。
図14のステップ5で、第1中間液位センサ76aから制御部9に信号が出力されずに、ウェハWの研磨が完了すると、制御部9は、図19に示されるように、研磨ヘッド30をウェハWから離れる方向に移動させ、上供給ノズル36(および/または下供給ノズル37)からの研磨液の供給を停止させる。さらに、制御部9は、ウェハWの回転を停止させる。次いで、制御部9は、第1真空元弁77aを閉じ、第1ガス供給ラインL4aの第1ガス供給弁78aを開く。これにより、保持ステージ4の基板保持面4aに第1分岐ラインL2−1および共通ラインL2−3を介して加圧ガスが供給される。この状態で、制御部9は、搬送機構を制御して、ウェハWを保持ステージ4の基板保持面4aから離脱させる(図14のステップ11)。搬送機構によりウェハWが基板保持面4aから離脱されると、制御部9は、第1連通弁75aおよび第1ガス供給弁78aを閉じる。
このとき、制御部9は、第1低液位センサ73aが液面を検知しているか否かを確認する。より具体的には、制御部9は、第1低液位センサ73aから信号が出力されているか否かを確認する(図7のステップ12)。図19に示されるように、第1気液分離槽16aの液面Saが第1低液位センサ73aの液面検知位置よりも下方に位置している場合は、第1低液位センサ73aは、制御部9に信号を出力しない。この場合は、制御部9は、次のウェハWの研磨処理を実行するために、ステップ1に戻り、次のウェハWを基板保持装置3の保持ステージ4の上方に搬送して、該保持ステージ4の基板保持面4aに載置する(図15および図16参照)。
一方で、図20に示されるように、第1気液分離槽16aの液面Saが第1低液位センサ73aの液面検知位置よりも高い場合は、第1低液位センサ73aから制御部9に信号が出力される。第1低液位センサ73aからの出力信号を受信した制御部9は、第1気液分離槽16aに溜まった研磨液を排出する排液処理を実行する(図14のステップ13)。より具体的には、制御部9は、第1排出ラインL5aに配置された第1ドレイン弁70aを開き、さらに、第1押出ラインL6aに配置された第1押出ガス供給弁79aを開いて、加圧ガスを第1気液分離槽16aと第1液面検知配管72aに供給する。これにより、第1気液分離槽16aに溜まった研磨液が効率的に該第1気液分離槽16aから第1排出ラインL5aを介して排出されるとともに、第1液面検知配管72aの内面に付着した液滴が除去される。
制御部9は、第1気液分離槽16aの液面Saが第1低液位センサ73aの液面検知位置よりも下方に位置するまで(すなわち、第1低液位センサ73aからの出力が停止するまで)、排液処理を行う。排液処理中は、制御部9は、排液処理が確実に実行されているか否かを監視している。より具体的には、制御部9は、排液処理の実行時間に対する上限値T1を予め記憶しており、この上限値T1と第1ドレイン弁70aを開いてからカウントされる経過時間T2とを比較している(図7のステップ14)。経過時間T2が上限値T1に達する前に、第1低液位センサ73aからの出力が停止すると、制御部9は、排液処理が確実に行われたと判断する。この場合、制御部9は、第1排出ラインL5aに配置された第1ドレイン弁70a、および第1押出ラインL6aに配置された第1押出ガス供給弁79aを閉じて、排液処理を終了する(図7のステップ15)。排液処理が終了すると、制御部9は、ステップ1に戻り、次のウェハWを基板保持装置3の保持ステージ4の上方に搬送して、該保持ステージ4の基板保持面4aに載置する(図15および図16参照)。
一方で、経過時間T2が上限時間Tを越えても、第1低液位センサ73aからの出力が停止しない場合は、制御部9は、排液処理が確実に行われていないと判断する。この場合、制御部9は、警報を出力し(図7のステップ11)、次のウェハWの搬送動作を中止する。その結果、研磨装置の作業者は、ウェハWの研磨処理が実行されていないときに、第1排出ラインL5aの詰まりなどの不具合を検知することができるので、ウェハWの廃棄処分を効果的に防止することができる。
このように、本実施形態でも、制御部9は、第1低液位センサ73a(または、第2低液位センサ73b)が液面を検知したときにだけ、第1気液分離槽16a(または、第2気液分離槽16b)から液体を排出する排液処理を実行する。すなわち、制御部9は、第1低液位センサ73a(または、第2低液位センサ73b)が液面を検知しなければ、排液処理を実行せずに、次のウェハWの研磨処理を開始する。その結果、基板処理のスループットを向上させることができる。さらに、制御部9は、第1低液位センサ73a(または、第2低液位センサ73b)の出力信号に基づいて、排液処理が確実に行われているか否かを監視することができるので、ウェハWの廃棄処分を効果的に防止することができる。
上述したように、基板保持装置3を含む研磨装置(基板処理装置)の動作は、制御部9によって制御される。本実施形態では、制御部9は、専用のコンピュータまたは汎用のコンピュータから構成される。図21は、制御部9の構成の一例を示す模式図である。制御部9は、プログラムやデータなどが格納される記憶装置110と、記憶装置110に格納されているプログラムに従って演算を行うCPU(中央処理装置)などの処理装置120と、データ、プログラム、および各種情報を記憶装置110に入力するための入力装置130と、処理結果や処理されたデータを出力するための出力装置140と、インターネットなどのネットワークに接続するための通信装置150を備えている。
記憶装置110は、処理装置120がアクセス可能な主記憶装置111と、データおよびプログラムを格納する補助記憶装置112を備えている。主記憶装置111は、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)であり、補助記憶装置112は、ハードディスクドライブ(HDD)またはソリッドステートドライブ(SSD)などのストレージ装置である。
入力装置130は、キーボード、マウスを備えており、さらに、記録媒体からデータを読み込むための記録媒体読み込み装置132と、記録媒体が接続される記録媒体ポート134を備えている。記録媒体は、非一時的な有形物であるコンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、光ディスク(例えば、CD−ROM、DVD−ROM)や、半導体メモリー(例えば、USBフラッシュドライブ、メモリーカード)である。記録媒体読み込み装置132の例としては、CDドライブ、DVDドライブなどの光学ドライブや、カードリーダーが挙げられる。記録媒体ポート134の例としては、USB端子が挙げられる。記録媒体に記憶されているプログラムおよび/またはデータは、入力装置130を介して制御部9に導入され、記憶装置110の補助記憶装置112に格納される。出力装置140は、ディスプレイ装置141、印刷装置142を備えている。
制御部9は、記憶装置110に電気的に格納されたプログラムに従って動作する。すなわち、制御部9は、ウェハWを基板保持面4aに真空吸着により保持するステップ(図7のステップ2、および図14のステップ2参照)と、ウェハWに研磨液を供給しながら、ウェハWの研磨処理(基板処理)を実行するステップ(図7のステップ3、および図14のステップ3参照)と、気液分離槽16(または、第1気液分離槽16a)で基板保持面4aから吸い込まれた気液2相流から研磨液(液体)を分離するステップ(図7のステップ4、および図14のステップ4参照)と、ウェハWの研磨処理が完了した後で、低液位センサ73(または、第1低液位センサ73a)から出力される信号に基づいて、排液処理を実行するステップ(図7のステップ7、または図14のステップ13参照)を実行する。図13に示される基板保持装置3を備える研磨装置の制御部9は、ウェハWの研磨処理中に、第1気液分離ユニット16aの第1中間液位センサ76aの出力信号に基づいて、気液2相流が導入される気液分離槽を第1気液分離槽16aから第2気液分離槽16bに切り替えるステップ(図14のステップ6参照)と、第1気液分離槽16aの排液処理を実行するステップ(図14のステップ7参照)と、をさらに実行する。
これらステップを制御部9に実行させるためのプログラムは、非一時的な有形物であるコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され、記録媒体を介して制御部9に提供される。または、プログラムは、インターネットなどの通信ネットワークを介して制御部9に提供されてもよい。
上述した実施形態では、ウェハWのベベル部を研磨する研磨装置(基板処理装置)が説明されたが、本発明はこの例に限定されない。例えば、上述した基板保持装置3は、ウェハWの表面を研磨する研磨装置に配置された基板保持装置であってもよい。
図22は、他の実施形態に係る基板処理装置を示す模式図である。図22に示される基板処理装置は、基板の一例であるウェハWの表面を研磨する研磨装置である。図22に示される研磨装置は、基板の一例であるウェハWを保持し回転させるトップリング(基板保持部)4と、研磨パッド152を支持する研磨テーブル153と、研磨パッド152に研磨液(液体)を供給する研磨液供給ユニット155とを備えている。研磨テーブル153は、テーブル軸153aを介してその下方に配置されるテーブルモータ159に連結されており、そのテーブル軸153aを中心に回転可能になっている。本実施形態では、基板保持装置3は、トップリング4と、トップリング4の下面を真空源に連通させる真空ラインL1と、気液分離ユニット10を有している。図22に示される気液分離ユニット10の構成と動作は、図6乃至図12を参照して説明された気液分離ユニット10の構成と動作と同様である。
基板保持部であるトップリング4の下面は、真空ラインL1と連通しており、トップリング4は、その下面にウェハWを真空吸着により保持できるように構成されている。したがって、トップリング4の下面は、上述した基板保持面4aに対応する。
トップリング4は、トップリングシャフト156に接続されており、このトップリングシャフト156は、トップリングヘッド158に設置された上下動機構(図示せず)により上下動するようになっている。トップリングシャフト156の上下動により、トップリングヘッド158に対してトップリング4の全体を矢印で示すように昇降させ、位置決めするようになっている。さらに、トップリングシャフト156は、トップリングヘッド158内に設置された回転機構(図示せず)により回転するようになっている。したがって、トップリング4は、トップリングシャフト156の回転に伴って、矢印で示すように自身の軸心を中心に回転する。
トップリングヘッド158は、ヘッドアームシャフト157を中心として旋回可能に構成されており、下面にウェハWを保持したトップリング4は、トップリングヘッド158の旋回によりウェハWの受取位置から研磨テーブル153の上方に移動される。そして、トップリング4を下降させてウェハWを研磨パッド152の研磨面152aに押圧する。このとき、トップリング4および研磨テーブル153をそれぞれ回転させ、研磨テーブル153の上方に設けられた研磨液供給ユニット155から研磨パッド152上に研磨液(液体)を供給する。このように、ウェハWを研磨パッド152の研磨面152aに摺接させてウェハWの表面を研磨する。
ウェハWの表面の研磨が完了すると、トップリング4は、その下面にウェハを保持して、上昇される。このとき、ウェハWの表面に付着した研磨液および研磨パッド152の研磨面152aに残った研磨液と大気とからなる気液2相流が真空ラインL1の真空一次ラインL2に吸い込まれる。上述したように、真空ラインL1の真空一次ラインL2に吸い込まれた気液2相流は、気液分離槽16で気体(空気)と液体(研磨液)とに分離される。気液2相流から分離された研磨液は、気液分離槽16に溜められる。
本実施形態でも、制御部9は、低液位センサ73から出力される信号に基づいて、気液分離槽16から液体を排出する排液処理を実行する。より具体的には、ウェハWの表面の研磨が完了した後で、制御部9は、低液位センサ73から信号が出力されているか否かを確認する(図7のステップ6参照)。低液位センサ73から信号が出力されている場合は、制御部9は、ドレイン弁70を開いて、気液分離槽16から液体を排出する(図7のステップ7参照)。一方で、低液位センサ73から信号が出力されていない場合は、次のウェハWをトップリング4で保持して(図7のステップ2参照)、研磨処理(基板処理)を実行する(図7のステップ3参照)。
さらに、排液処理中、制御部9は、排液処理が確実に実行されているか否かを監視している。より具体的には、制御部9は、排液処理の実行時間に対する上限値T1を予め記憶しており、この上限値T1とドレイン弁70を開いてからカウントされる経過時間T2を比較している(図7のステップ8参照)。経過時間T2が上限値T1に達する前に、低液位センサ73からの出力が停止すると、制御部9は、排液処理が確実に行われたと判断する。この場合、制御部9は排液処理を終了する(図7のステップ9参照)。排液処理が終了すると、制御部9は、ステップ1に戻り、次のウェハWをトップリング4で保持して、該ウェハWの表面を研磨する。
このように、本実施形態でも、制御部9は、低液位センサ73が液面を検知したときにだけ、気液分離槽16から液体を排出する排液処理を実行する。すなわち、制御部9は、低液位センサ73が液面を検知しなければ、排液処理を実行せずに、次のウェハWの研磨処理を開始する。その結果、基板処理のスループットを向上させることができる。さらに、制御部9は、低液位センサ73の出力信号に基づいて、排液処理が確実に行われているか否かを監視することができるので、ウェハWの廃棄処分を効果的に防止することができる。
図示はしないが、図22に示される研磨装置の基板保持装置3は、図14を参照して説明された2つの気液分離ユニット10a,10bを有していてもよい。この場合、制御部9は、ウェハWの研磨中に、第1中間液位センサ76a(または、第2中間液位センサ76b)から出力される信号に基づいて、気液2相流が導入される気液分離槽を第1気液分離槽16a(または、第2気液分離槽16b)から第2気液分離槽16b(または、第1気液分離槽16a)に切り替える(図14のステップ6参照)。さらに、制御部9は、第1気液分離槽16aに溜まった研磨液を排出する排液処理を実行する(図14のステップ7参照)。
このように、液体が供給される基板を真空吸着により保持する基板保持装置に、図6または図13を参照して説明された基板保持装置3を用いることができる。図示はしないが、基板保持面に真空吸着される基板に洗浄液を供給して、該基板を洗浄する洗浄装置の基板保持装置に、図6または図13を参照して説明された基板保持装置3を用いてもよい。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1A〜1D 研磨ヘッド組立体(基板処理ユニット)
2A〜2D 研磨テープ供給機構
3 基板保持装置
4 保持ステージ(基板保持部)
9 制御部
10 気液分離ユニット
16 気液分離槽
36 上供給ノズル
37 下供給ノズル
70 ドレイン弁
71 高液位センサ
72 液面検知配管
73 低液位センサ
75 連通弁
76 中間液位センサ
77 真空元弁
78 ガス供給弁
79 押出ガス供給弁
80 流量調整器
L1 真空ライン
L2 真空一次ライン
L3 真空二次ライン
L4 ガス供給ライン
L5 排出ライン
L6 押出ライン
L7 パージライン

Claims (12)

  1. 液体が供給される基板を真空吸着により保持する基板保持面を有する基板保持部と、
    前記基板保持面を真空源に連通させる真空ラインと、
    前記基板保持面から前記真空ラインに吸い込まれる気液2相流から液体を分離する少なくとも一つの気液分離ユニットと、
    前記基板保持部および前記気液分離ユニットの動作を制御する制御部と、を備え、
    前記気液分離ユニットは、
    前記真空ラインに配置される気液分離槽と、
    前記気液分離槽に溜まった液体を排出する排出ラインと、
    前記排出ラインに配置されるドレイン弁と、
    前記気液分離槽の液面を検知可能な高液位センサと、
    前記高液位センサよりも低い前記気液分離槽の液面を検知可能な低液位センサと、を備え、
    前記制御部は、前記低液位センサの出力信号に基づいて前記ドレイン弁の開閉動作を制御することを特徴とする基板保持装置。
  2. 前記気液分離槽に連結される液面検知配管をさらに備え、
    前記高液位センサおよび前記低液位センサは、前記液面検知配管に配置されることを特徴とする請求項1に記載の基板保持装置。
  3. 前記気液分離槽に連結される押出ラインをさらに備え、
    前記気液分離槽に溜まった液体を前記排出ラインに押し出す加圧気体が前記押出ラインを介して前記気液分離槽に供給されることを特徴とする請求項1に記載の基板保持装置。
  4. 前記押出ラインから分岐して前記液位検知配管に連結されるパージラインをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の基板保持装置。
  5. 前記パージラインに配置され、該パージラインを流れる加圧気体の流量を調整する流量調整器をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の基板保持装置。
  6. 前記少なくとも一つの気液分離ユニットは、第1気液分離ユニットと第2気液分離ユニットであり、
    前記第1気液分離ユニットは、前記高液位センサにより検知される液面と、前記低液位センサにより検知される液面の間の液面を検知可能な中間液位センサをさらに備え、
    前記制御部は、前記中間液位センサからの出力信号を受信した場合に、前記気液2相流が導入される気液分離槽を、前記第1気液分離ユニットの気液分離槽から、前記第2気液分離ユニットの気液分離槽に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の基板保持装置。
  7. 基板を保持する基板保持装置と、
    前記基板保持装置に保持された前記基板に液体を供給する液体供給ユニットと、
    前記基板保持装置に保持された前記基板を処理する基板処理ユニットと、
    前記基板保持装置、前記液体供給ユニット、および前記基板処理ユニットの動作を制御する制御部と、を備え、
    前記基板保持装置は、前記基板を真空吸着により保持する基板保持面を有する基板保持部と、前記基板保持面を真空源に連通させる真空ラインと、前記基板保持面から前記真空ラインを介して流入する気液2相流から液体を分離する少なくとも一つの気液分離ユニットと、を有しており、
    前記気液分離ユニットは、前記真空ラインに配置される気液分離槽と、前記気液分離槽に溜まった液体を排出する排出ラインと、前記排出ラインに配置されるドレイン弁と、前記気液分離槽の液面を検知可能な高液位センサと、前記高液位センサよりも低い前記気液分離槽の液面を検知可能な低液位センサと、を有しており、
    前記制御部は、前記低液位センサの出力信号に基づいて前記ドレイン弁の開閉動作を制御することを特徴とする基板処理装置。
  8. 前記少なくとも一つの気液分離ユニットは、第1気液分離ユニットと第2気液分離ユニットであり、
    前記第1気液分離ユニットは、前記高液位センサにより検知される液面と、前記低液位センサにより検知される液面の間の液面を検知可能な中間液位センサをさらに備え、
    前記制御部は、前記中間液位センサからの出力信号を受信した場合に、前記気液2相流が導入される気液分離槽を、前記第1気液分離ユニットの気液分離槽から、前記第2気液分離ユニットの気液分離槽に切り替えることを特徴とする請求項7に記載の基板処理装置。
  9. 基板を基板保持面に真空吸着により保持し、
    前記基板に液体を供給しながら、基板を処理し、
    少なくとも一つの気液分離ユニットに設けられた気液分離槽で前記基板保持面から吸い込まれる気液2相流から液体を分離し、
    前記気液分離槽内の液面を、高液位センサと前記高液位センサよりも低い液面を検知可能な低液位センサとで監視し、
    前記基板の処理が完了した後で、前記低液位センサから信号が出力されている場合に限って、前記気液分離槽から液体を排出する排液処理を実行することを特徴とする基板処理方法。
  10. 前記少なくとも一つの気液分離ユニットは、第1気液分離ユニットと第2気液分離ユニットであり、
    前記基板の処理中に、前記第1気液分離槽内の液面を、前記高液位センサにより検知される液面と、前記低液位センサにより検知される液面の間の液面を検知可能な中間液位センサで監視し、
    前記中間液位センサから信号が出力された場合に、前記気液2相流から液体を分離する気液分離槽を、第1気液分離ユニットの気液分離槽から第2気液分離ユニットの気液分離槽に切り替えることを特徴とする請求項9に記載の基板処理方法。
  11. 基板を基板保持面に真空吸着により保持するステップと、
    前記基板に液体を供給しながら、基板を処理するステップと、
    少なくとも一つの気液分離ユニットに設けられた気液分離槽で前記基板保持面から吸い込まれる気液2相流から液体を分離するステップと、
    前記気液分離槽内の液面を、高液位センサと前記高液位センサよりも低い液面を検知可能な低液位センサとで監視するステップと、
    前記基板の処理が完了した後で、前記低液位センサから信号が出力されている場合に限って、前記気液分離槽から液体を排出する排液処理を実行するステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  12. 前記少なくとも一つの気液分離ユニットは、第1気液分離ユニットと第2気液分離ユニットであり、
    前記基板を処理するステップを実行しているときに、前記第1気液分離槽内の液面を、前記高液位センサにより検知される液面と、前記低液位センサにより検知される液面の間の液面を検知可能な中間液位センサで監視するステップと、
    前記中間液位センサから信号が出力された場合に、前記気液2相流から液体を分離する気液分離槽を、第1気液分離ユニットの気液分離槽から第2気液分離ユニットの気液分離槽に切り替えるステップと、をコンピュータにさらに実行させることを特徴とする請求項11に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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