JP2018168979A - 直線運動用の可変トルク式回転ダンパー - Google Patents
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Abstract
Description
図5(a)の引き戸DRは、出入り口の上部に取り付けられた直線状のガイドレールGR内を走行するランナーRNに吊り下げられており、開閉時には直線的に移動する。引き戸DRの上端部には制動装置BKが埋め込んで装着され、制動装置BKには、駆動歯車DGにより回転する回転ダンパーRDが取り付けられる。ガイドレールGRの端部の近傍においては、直線状の歯であるラックRKがガイドレールGRの下部に形成してあり、制動装置BKには、ラックRKと噛み合って駆動歯車DGに回転を伝達する伝動歯車TGが設置されている。
引き戸DRが全開位置の近傍に達したときは、図示のように、駆動歯車DGがラックRKと噛み合い、引き戸DRの移動に伴って駆動歯車DGが回転する。これにより、回転ダンパーRDが回転して引き戸DRには制動力が作用し、引き戸DRの停止する終端位置で生じる衝撃が緩和されることとなる。
ボス部BMが回転すると、羽根VNが粘性流体内を移動することにより、ボス部BMには粘性抵抗が作用する。この回転式のダンパーでは、ピニオンPNを回動して羽根VNをスライドし、羽根VNの先端と本体ケーシングCSの内周壁との間隙を調整することが可能であり、これによって粘性抵抗の大きさを増減し、ボス部BM及び回転軸に作用する抵抗トルクを調整することができる。
本発明の課題は、直線的な運動を行う移動体に用いられる回転ダンパーにおいて、発生する抵抗トルクが、移動体の位置に応じて可変であるとともに温度等の影響を受けることのないようにして、上記の問題を解決することにある。
「直線状のレールに案内されて直線運動を行う移動体に制動力を付与するため、抵抗トルクを発生させる回転ダンパーであって、
前記回転ダンパーは、内輪体と、前記内輪体に摩擦結合され、前記内輪体と相対的に回転可能となった複数の外輪体とを備え、各々の前記外輪体は、その回転軸の軸方向に並列して前記内輪体に装着され、さらに、
前記回転ダンパーが、前記レール及び前記移動体の一方に装着されるとともに、前記レール及び前記移動体の他方には、長さの異なる複数の直線状の回転駆動部材が、各々の前記外輪体と対応する位置に並列して設置されており、
前記回転ダンパーは、前記移動体の運動により、各々の前記外輪体が対応する前記回転駆動部材と一致したとき、その外輪体が前記内輪体に対して相対的に回転し、摩擦力による抵抗トルクを発生させる」
ことを特徴とする回転ダンパーとなっている。
本発明では、回転ダンパーに並列して設けた複数の外輪体に対応して、複数の直線状の回転駆動部材が設置され、各々の回転駆動部材は、その長さが異なるように設定されている。そのため、移動体の位置によって回転する外輪体の数が変わり、回転ダンパーの発生する抵抗トルクは、移動体の位置に応じて段階的に変化する。本発明の回転ダンパーを引き戸の衝撃緩和装置に適用したときは、段階的に増加する抵抗トルクを終端位置に至る手前から引き戸に付与して、停止する際の衝撃特性を適正化することが可能であり、巻き上げ式シャッターに適用したときは、巻き上げ速度の変化を打ち消すようにシャッターに付与する制動力を調整することが可能である。
ここで、複数の外輪体の各々は、同一の構成としてもよく、異なる構成とすることもできる。同一の構成とした場合は、部品の共通化によって製造コストが低減し、異なる構成として内輪体との間の摩擦力を変化させた場合は、回転ダンパーの抵抗トルクの特性を多様に変更することができる。
このように構成した回転ダンパーは、小型のものであったとしても、外輪体が回転する際に内輪体との間で大きな抵抗トルクが生じる。そのため、例えば、コイルばね式の摩擦トルクリミッタのように、コイルばねを用いて内輪体と外輪体との間に抵抗トルクを発生させるものと比べると、回転ダンパーをコンパクトに構成することが可能となり、特に、外輪体が複数個並列する回転軸方向の寸法を小さく抑えることができる。
回転駆動部材の他の実施形態として、図5(b)に示すような直線状の連続的な突起を設け、回転ダンパーの外輪体が突起と当接したときには、両者の間の摩擦によって外輪体を回転駆動することもできる。この実施形態によれば、回転駆動部材として歯を形成するものと比べ、構造が簡素となる。突起と外輪体との当接面にウレタンゴム等の高摩擦材のライニングを施し、確実な摩擦伝動を行わせるようにしてもよい。
なお、内輪本体1とアウターリング2とは、スプライン嵌合に代えて、キー結合などにより相対回転不能に結合してもよい。
3個の外輪体を内輪体に組み付けるときは、実際には、内輪体の一部であるアウターリング2を予め外輪ハウジング3の空間部に配置した状態で、インナーリング4とシールド5とを締結ねじ6により固定したユニットを製作し、このユニットを順次内輪本体1にスプライン嵌合するのが好ましい。
回転ダンパーRDを、図5の従来例のダンパーのように、引き戸等の移動体が停止する際の衝撃緩和装置に適用するときは、回転ダンパーRDを移動体に装着するとともに、回転駆動部材である3本の直線状のラック7を、移動体を案内する固定のレールGRに並列して設置する。ただし、移動方向の長さが十分に長い移動体、例えば、幅方向の寸法の大きい引き戸であれば、直線状のラック7を移動体に設置し、回転ダンパーRDをレールGRに固定してもよい。
移動体を案内するレールGRに設置される3本のラック7A〜7Cは、図2に示すように、それぞれ異なる長さに設定され、ここでは、ラック7AがレールGRの全長と等しい長さ、ラック7BがレールGRのほぼ2/3の長さ、ラック7CがレールGRのほぼ1/3の長さとなっている。そして、これらのラックは、移動体が停止する終端位置の近傍においては、回転ダンパーRDがラック7A〜7Cの全てと噛み合うよう設置される。
移動体がレールGRの長さの1/3を移動した時点では、ラック7Bも噛み合って外輪ハウジング3Bの外輪体も内輪体に対して相対回転し、2対のインナーリング4とアウターリング2の円錐面の間で摩擦力が生じ、回転ダンパーRDには2倍の抵抗トルクが作用する。図2に示すように、移動体がレールの長さの2/3以上を移動して回転ダンパーRDが終端位置の近傍に至った時点では、外輪ハウジング3A〜3Cの全ての外輪体が相対回転して、回転ダンパーDRには3倍の大きな抵抗トルクが生じ、移動体が停止する際の衝撃を吸収する。
この実施例の回転ダンパーでは、移動体が一方向に動くときにのみ抵抗トルクを発生するが、移動体の両方向の動きに対し抵抗トルクを生じる特性を得るには、一方向クラッチOWを使用する代わりに、キー結合等により内輪本体1と軸体NSとを連結すればよい。あるいは、内輪本体1を嵌め込む軸体NSを設けることなく、内輪本体1を、直接移動体又はレールGRに回転不能に固定して取り付けてもよい。
また、移動体の位置に応じて変化する抵抗トルクの特性を利用して、移動体の速度変動を抑えることもできる。例えば、本発明の回転ダンパーを、上下方向に移動する巻き上げ式のシャッターに設置し、巻き上げるにつれ軽減する重力に対抗するよう抵抗トルクを増加させると、シャッターの巻き上げ速度の変動が抑制される。
上記の実施例においては、内輪体と外輪体との間を摩擦力により結合した装置として、互いに圧接される円錐面を形成したインナーリングとアウターリングを用いているが、これに代えて、いわゆるコイルばね式の摩擦トルクリミッタ(一例として、特許第3315603号参照)のように、内輪体の外周に巻き付けたコイルばねの端部を外輪体に係合することにより、摩擦力による結合装置を構成してもよい。また、上記の実施例では、単一の内輪本体に対し複数の外輪体を並列に装着しているが、外輪体のそれぞれに対応する複数の内輪体を設け、これらの内輪体を軸体に嵌め合わせることもできる。その他、内輪体と外輪体との間の摩擦力を、複数の外輪体について異なるように設定するなど、上記の実施例に対して各種の変形が可能であるのは明らかである。
2:アウターリング
3:外輪ハウジング
4:インナーリング
7:ラック(回転駆動部材)
RD:回転ダンパー
GR:レール
Claims (5)
- 直線状のレールに案内されて直線運動を行う移動体に制動力を付与するため、抵抗トルクを発生させる回転ダンパーであって、
前記回転ダンパーは、内輪体と、前記内輪体に摩擦結合され、前記内輪体と相対的に回転可能となった複数の外輪体とを備え、各々の前記外輪体は、その回転軸の軸方向に並列して前記内輪体に装着され、さらに、
前記回転ダンパーが、前記レール及び前記移動体の一方に装着されるとともに、前記レール及び前記移動体の他方には、長さの異なる複数の直線状の回転駆動部材が、各々の前記外輪体と対応する位置に並列して設置されており、
前記回転ダンパーは、前記移動体の運動により、各々の前記外輪体が対応する前記回転駆動部材と一致したとき、その外輪体が前記内輪体に対して相対的に回転し、摩擦力による抵抗トルクを発生させることを特徴とする回転ダンパー。 - 前記回転ダンパーが、互いに当接する円錐面の形成されたインナーリングとアウターリングとを備え、前記インナーリングと前記アウターリングは、一方が前記内輪体に、他方が前記外輪体に結合されており、
前記外輪体が前記内輪体に対して相対的に回転するときは、前記インナーリングと前記アウターリングとが当接する円錐面で摩擦力が生じる請求項1に記載の回転ダンパー。 - 前記回転駆動部材が直線状の歯を有するラックであり、前記外輪体の外周には前記ラックの歯と噛み合う外歯が形成されている請求項1又は請求項2に記載の回転ダンパー。
- 前記回転駆動部材が直線状の連続的な突起であり、前記突起の先端が前記外輪体の外周に当接するよう設けられている請求項1又は請求項2に記載の回転ダンパー。
- 前記内輪体が一方向クラッチを介して回転不能な軸体に嵌め合わされており、前記回転ダンパーが特定の方向に回転するときは、前記内輪体が前記外輪体と一体で回転する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の回転ダンパー。
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