JP2018167294A - レーザ加工装置、及び板材加工方法 - Google Patents

レーザ加工装置、及び板材加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ワークの表面に貼り付けられる保護シートにワークに関する情報を含むマークを形成すること。【解決手段】レーザ加工装置1は、板状のワークWに対して相対的に移動可能であり、レーザ光LBを照射してワークWを加工可能なレーザヘッド3と、レーザヘッド3とワークWとの相対移動及びレーザ光の出力を制御し、ワークWの表面に貼り付けられた保護シートPSにレーザ光LBを照射させてワークWに関する情報を含むマークMを形成させる制御部5と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ加工装置、及び板材加工方法に関する。
ワークに対して切断加工を行う装置として、レーザ加工装置が知られている。レーザ加工装置は、ワークにレーザ光を照射しつつ、レーザヘッドをワークに対して相対的に移動させることにより、ワークの切断加工を行う。このようなレーザ加工では、ワークに傷がつくのを防止する保護シートをワークの表面に貼り付け、保護シートを貼り付けた状態のワークにレーザ加工を施す方法が知られている(例えば、下記の特許文献1)。保護シートを貼り付けた状態で加工されたワークは傷がなく商品価値が高いものとなる。また、ワークは、情報を付与するためにマーキング加工が施されることがある。例えば、ワークにマーキング加工を行うレーザ加工装置が知られている(例えば、下記の特許文献2参照)。
特開2010−194602号公報 特開2016−175120号公報
ところで、レーザ加工は、板金加工部品の製造工程の一つの工程として広く用いられている。例えば、ワークはレーザ加工により多数の部品に分割され、分割された部品は、それぞれ、レーザ加工後に加工処理等の多くの工程を経て、最終的な板金加工部品となる。レーザ加工後にそれぞれの部品に対して行われる各工程では、部品と関連付けて各工程を実施するのに必要な工程情報が伝達される必要がある。この際、従来、いわゆる作業指図書(作業指示書、工程指示書)と呼ばれる工程に必要な情報が記載される書類と部品とを一緒に移動させたり、あるいは工場内に設置したコンピュータあるいはタブレットPC等の携帯端末を用いて電子情報を検索することにより、部品に関する工程情報の伝達が行われていた。しかし、上記のように書類と部品とを一緒に移動させる場合、書類と部品とが離れてしまうと情報が伝達されないという問題があった。また、上記のように部品の電子情報を検索する場合、電子情報を検索するために、ID情報等の部品情報が必要とされるため、部品情報を各部品に手書きする等の作業が必要となり、作業の効率が低下するという問題があった。
本願発明者は、上記の問題を見出して、上記のようなレーザ加工後に各部品に対して必要となる情報を保護シートに付与することで、上記の問題が解決できることを見出した。
以上のような事情に鑑み、本発明は、ワークの表面に貼り付けられる保護シートにワークに関する情報を含むマークを形成することを目的とする。
本発明に係るレーザ加工装置は、板状のワークに対して相対的に移動可能であり、レーザ光を照射してワークを加工可能なレーザヘッドと、レーザヘッドとワークとの相対移動及びレーザ光の出力を制御し、ワークの表面に貼り付けられた保護シートにレーザ光を照射させてワークに関する情報を含むマークを形成させる制御部と、を備える。
また、マークは、文字、図形、線、記号、符号、パターン、及びデザインの少なくとも1つを含んでもよい。また、マークは、ワークが用いられる製品に関する製品情報、ワークの素材または寸法に関するワーク情報、及びワークに対して後に実施する工程に関する工程情報の少なくとも1つを含んでもよい。また、工程情報は、ワークに対する加工の内容に関する加工情報、ワークの加工位置に関する位置情報、ワークの加工に用いる工具または装置に関する工具情報、及びワークの検査に関する検査情報の少なくとも1つを含んでもよい。また、加工情報は、例えば、曲げ加工、タップ加工、リーマ加工、皿もみ加工、溶接加工、組み立て加工、バリ取り加工、及び表面加工の少なくとも1つに関する情報を含んでもよい。また、位置情報を含むマークは、ワークを加工する位置またはその近傍に形成されてもよい。また、マークは、保護シートをワークから除去する際に用いられる切り取り線を含んでもよい。また、切り取り線は、らせん状、格子状、及び帯状の少なくとも1つの形状であってもよい。また、マークは、ワークが用いられる製品に対応して形成されてもよい。また、レーザ光は、ファイバレーザから出射されてもよい。また、制御部は、保護シートに応じて設定されるシート情報に基づいて、マークの形成時におけるレーザ光の出力を制御してもよい。また、制御部は、マークを保護シートのみに形成させるモード、マークを保護シートの下のワークのみに形成させるモード、及びマークを保護シートとワークとの双方に形成させるモードのいずれかを選択可能でもよい。
本発明に係る板材加工方法は、レーザ光を板状のワークに対して相対的に移動させつつワークの表面に貼り付けられた保護シートにレーザ光を照射させてワークに関する情報を含むマークを形成することを含む。
本発明のレーザ加工装置、及び板材加工方法は、ワークの表面に貼り付けられる保護シートにワークに関する情報を含むマークを形成することができる。
また、マークが、文字、図形、線、記号、符号、パターン、及びデザインの少なくとも1つを含む場合、マークによる表現を多様にすることができる。また、マークは、ワークが用いられる製品に関する製品情報、ワークの素材または寸法に関するワーク情報、及びワークに対して後に実施する工程に関する工程情報の少なくとも1つを含む場合、ワークに関する多様な情報を、マークにより表現することができる。また、工程情報が、ワークに対する加工の内容に関する加工情報、ワークの加工位置に関する位置情報、ワークの加工に用いる工具または装置に関する工具情報、及びワークの検査に関する検査情報の少なくとも1つを含む場合、マークにより工程情報を分かりやすく表現することができる。また、加工情報が、曲げ加工、タップ加工、リーマ加工、皿もみ加工、溶接加工、組み立て加工、バリ取り加工、及び表面加工の少なくとも1つに関する情報を含む場合、多様な加工に関する情報を、マークにより分かりやすく表現することができる。また、位置情報を含むマークが、ワークを加工する位置またはその近傍に形成される場合、マークを加工位置に関連付けて、加工位置をマークにより分かりやすく表現することができる。また、マークが、保護シートをワークから除去に用いられる切り取り線を含む場合、保護シートを容易に剥がすことができる。また、切り取り線が、らせん状、格子状、及び帯状の少なくとも1つの形状である場合、ワークと保護シートとの接触面積が小さいので、保護シートを容易に剥がすことができる。また、マークが、ワークが用いられる製品に対応して形成される場合、マークを製品と関連付けて分かりやすく表現することができる。また、レーザ光は、ファイバレーザから出射される場合、切断などのレーザ加工を効果的に行うことができる。また、制御部は、保護シートに応じて設定されるシート情報に基づいて、マークの形成時におけるレーザ光の出力を制御する場合、保護シートにマークを確実に形成することができる。また、制御部は、マークを保護シートのみに形成させるモード、マークを保護シートの下のワークのみに形成させるモード、及びマークを保護シートとワークとの双方に形成させるモードのいずれかを選択可能である場合、マークを、保護シート及びワークの少なくとも一方に、容易に形成することができる。
実施形態に係るレーザ加工装置を示す図である。 (A)から(E)は、保護シート及びワークへのマークの形成を説明する図である。 保護シートに形成されたマークの一例を示す図である。 (A)から(D)は、マークの形成位置を説明する図である。 ワークに関する情報の例を説明する図である。 (A)から(G)は、工程情報に関するマークの例を示す図である。 (A)から(F)は、切り取り線の例を示す図である。 (A)及び(B)は、切り取り線の含むマークの例を示す図である。 実施形態に係る板材加工方法を示すフローチャートである。
[実施形態]
以下、実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。また、図面においては実施形態を説明するため、一部分を大きくまたは強調して記載するなど適宜縮尺を変更して表現している。以下の各図において、XYZ座標系を用いて図中の方向を説明する。このXYZ座標系においては、鉛直方向をZ方向とし、水平方向をX方向、Y方向とする。また、X方向、Y方向、及びZ方向のそれぞれについて、適宜、矢印の先の側を+側(例、+X側)と称し、その反対側を−側(例、−X側)と称する。
図1は、実施形態に係るレーザ加工装置1を示す図である。レーザ加工装置1は、パレット(加工パレット)2と、レーザヘッド3と、駆動部4と、制御部5と、光源部6、記憶部7とを備える。レーザ加工装置1は、金属製の板状のワークWに対して、切断加工、切削加工等のレーザ加工(以下、切断等のレーザ加工と称す。)を行う。
ワークWは、表面に保護シートPSが貼り付けられているものが用いられる。保護シートPSは、ワークWの表面を保護し、傷がつくのを防止する。保護シートPSは、レーザ光LBにより切断可能な樹脂製のシートであり、ワークWの少なくとも一方の面に接着剤により貼り付けられている。ワークWは、保護シートPSが貼り付けられた状態で、切断加工等のレーザ加工が可能である。保護シートPSは、レーザ光LBの波長を吸収するため、レーザ光LBの波長に対応したものが用いられる。本実施形態のレーザ加工装置1は、任意の保護シートPSを用いることができる。例えば、保護シートPSは、日東電工株式会社製のFIBER GUARD(登録商標)などが用いられる。レーザ加工装置1は、ワークWの表面に貼り付けられた保護シートPSにレーザ光LBを照射し、ワークWに関する情報を含むマークMを形成する。保護シートPSには、複数のマークMが形成される。マークMについては、後に説明する。
パレット2は、例えば、矩形板状の基台上に複数の支持プレート2aが起立した状態で形成される。複数の支持プレート2aは、X方向に並んで配置され、それぞれの上端が鋸歯状に形成される。ワークWは、複数の支持プレート2a上に載置され、水平面(XY平面)に沿って支持される。
また、パレット2は、不図示の駆動装置によって例えばX方向に移動可能に形成される。パレット2は、例えば、レーザ加工装置1から離れた位置で未加工のワークWが載置され、ワークWを載置したまま移動することによりレーザ加工装置1にワークWを搬入することができる。レーザ加工装置1によるワークWの加工は、パレット2に載置したまま行われる。また、加工後のワークWは、パレット2に載置されたまま、このパレット2を移動させることによりレーザ加工装置1から搬出される。なお、上記したパレット2は一例であって、他の形態であってもよい。例えば、鋸歯状の支持プレートに代えて、上端が波形の支持プレートでもよく、また、複数のピンがパレット2の基台上に形成され、これらピンの上端でワークWを支持するものでもよい。
光源部6は、例えばファイバレーザなどであり、レーザ光LBを発生する。光源部6からのレーザ光LBは、光ファイバFなどを介してレーザヘッド3に導入される。このようにレーザ光LBがファイバレーザから出射される場合、切断などのレーザ加工を効果的に行うことができる。なお、光源部6は、ファイバレーザでなくてもよく、例えば、COレーザ、YAGレーザ、YVOレーザ等でもよい。光源部6は、制御部5に接続され、レーザ光LBの出力等の発生が制御される。
レーザヘッド3は、ワークWに対して相対的に移動可能であり、レーザ光LBを照射してワークWを加工可能である。レーザヘッド3は、切断等のレーザ加工、及び保護シートPS及びワークWの少なくとも一方にマークMを形成可能である。レーザヘッド3は、ワークWに対する切断等のレーザ加工とマークMの形成とで共通して用いられる。レーザヘッド3は、パレット2の上方(+Z方向)に配置可能である。レーザヘッド3は、光源部6からのレーザ光LBをワークW上に集光する光学系(図示せず)を有し、ワークWに向けてレーザ光LBを照射する。レーザヘッド3には、アシストガスが供給される(図示せず)。レーザヘッド3は、アシストガスを噴射しながらレーザ光LBを照射する。レーザヘッド3は、切断等のレーザ加工において、ワークWにレーザ光LBを照射することによりワークW及び保護シートPSを溶融し、溶融したワークW及び保護シートPSを、アシストガスを高速に噴射することにより吹き飛ばす。レーザヘッド3から照射されるレーザ光LBは、切断等のレーザ加工を行う際、ワークWを切断可能なレベルに設定される。また、レーザ光LBは、例えば、保護シートPSにマークMを形成する際、マークMをワークWに形成せず保護シートPSのみに形成するレベルに設定される。なお、マークMの形成については、後に図2において説明する。
駆動部4は、不図示のガイド及び駆動装置を有し、レーザヘッド3を保持し、水平方向(X方向、Y方向)および鉛直方向(Z方向)に移動可能である。駆動部4は、例えば、日本国特開2016−165791号公報に開示されるヘッド駆動部である。駆動部4は、制御部5に接続され、レーザヘッド3の移動方向、移動量、移動速度等が制御される。
制御部5は、レーザ加工装置1の各部を制御する。また、制御部5は、レーザ加工装置1に関するデータの処理を行う処理部の機能も有する。制御部5は、例えば、CPU、メインメモリ、有線あるいは無線の通信装置、各種外部機器(装置)と通信に用いる入出力インターフェース、キーボードあるいはマウスなどの入力装置、及びディスプレイなどの表示装置、及びレーザ加工装置1の動作及びデータ処理に必要な各種プログラムを実行可能なコンピュータ装置により構成される。記憶部7は、例えば、ハードディスクなどの記憶装置であり、上記コンピュータ装置に設けられる。
レーザ加工装置1は、例えば、加工プログラムPを用いた数値制御(NC)により、ワークWを加工する。加工プログラムPは、例えば、レーザヘッド3からのレーザ光LBの照射位置、照射タイミング、レーザ光LBの出力、レーザヘッド3の移動方向、移動量、移動速度、アシストガスの噴射のタイミング、噴射の圧力等を定めたNCデータである。
加工プログラムPは、ワークWの切断等のレーザ加工及びマークMの形成を実施するデータを含む。加工プログラムPは、例えば、CADデータ、マークMに関するデータ、及び後に説明する保護シートPSに応じて設定されるシート情報に基づいて作成される。マークMに関するデータは、例えば、マークMが有する情報のデータ、マークMの情報に関連するワークW(製品Wa)のデータ、マークMの形状に関するデータ、マークMが形成される位置(形成位置)に関するデータ、マークMが形成される部分(例、保護シートPS、保護シートPS及びワークW、ワークW)のデータなどを含むデータである。マークMに関するデータは、例えば、これらのテーブルデータである。マークMの形状に関するデータは、例えば、記憶部7に記憶される予めリスト化されリストデータからユーザが選択し、リストデータにないものはユーザが入力することにより作成する。なお、マークMに関するデータは、CADデータに含まれてもよい。加工プログラムPは、例えば、制御部5が作成する。例えば、制御部5は、加工プログラムPをCAM等の加工プログラムPを生成するプログラムにより作成する。加工プログラムPは記憶部7に記憶される。なお、加工プログラムPは、制御部5以外のコンピュータ装置により作成してもよい。
記憶部7は、上記の加工プログラムPを含む各種データを記憶する。記憶部7は、制御部5と通信可能に接続され、制御部5は、記憶部7から加工プログラムPを読み出して、レーザ加工装置1の各部を制御する。
制御部5は、加工プログラムPに基づいて、駆動部4及び光源部6を制御する。制御部5は、レーザヘッド3とワークWとの相対移動を制御する。制御部5は、駆動部4を制御することにより、レーザヘッド3の位置を制御する。また、制御部5は、光源部6を制御し、光源部6から発生させるレーザ光LBの出力を制御する。本実施形態において、制御部5によるレーザ光LBの出力の制御は、レーザ光LBの出力(平均出力、最大出力)、周波数、デューティ比を制御することを含む。また、レーザ光LBの照射によりワークWに付与される単位面積あたりのエネルギー(エネルギー密度)は、ワークWとレーザヘッド3との相対速度と比例関係にあり、ワークWとレーザヘッド3との相対速度を制御することによりエネルギー密度を制御することもできるので、制御部5によるレーザ光LBの出力の制御は、ワークWとレーザヘッド3との相対速度の制御を含む。
制御部5は、加工プログラムPに従って、レーザヘッド3からレーザ光LBを照射させながら駆動部4によりレーザヘッド3を移動させる。例えば、制御部5は、光源部6に供給される電力を加工プログラムPに従って制御する。
次に、保護シートPS及びワークWへのマークMの形成について説明する。図2(A)から(E)は、保護シートPS及びワークWへのマークの形成を説明する図である。図2(A)は、制御部のマークの形成モードを示す図である。図2(B)は、保護シートのみにマークを形成するモード(第1モードMD1)により形成したマークを示す図である。図2(C)は、保護シート及びワークにマークを形成するモード(第2モードMD2)により形成したマークを示す図である。図2(D)は、図2(C)から保護シートを除去したワークを示す図である。図2(E)は、保護シートのみにマークを形成するモード(第3モードMD3)により形成したマークを示す図である。
レーザ加工装置1は、制御部5の制御により、マークMを保護シートPSのみに形成させること(図2(B)参照)、マークMを保護シートPSとワークWとの双方に形成させること(図2(C)参照)、及びマークMを保護シートPSの下のワークWのみに形成させること(図2(E)参照)ができる。
制御部5は、図2(A)に示すように、マークMを保護シートPSのみに形成させるモード(以下、第1モードと称す)MD1、マークMを保護シートPSとワークWとの双方に形成させるモード(以下、第2モードと称す)MD2、及びマークMを保護シートPSの下のワークWのみに形成させるモード(以下、第3モードと称す)MD3を含む。制御部5は、第1モードMD1、第2モードMD2及び第3モードMD3のいずれかを選択可能である。なお、第2モードMD2及び第3モードMD3の少なくとも一つはなくてもよい。
レーザ加工装置1は、マークMを保護シートPSのみに形成する場合、制御部5で第1モードMD1を選択してレーザ光LBの出力を調整し、図2(B)に示すように、マークMを保護シートPSのみに形成する。第1モードMD1におけるレーザ光LBの出力は、例えば、レーザ光LBにより保護シートPSが貫通しない所定の深さで加工されるように設定される。このときの保護シートPSが加工される深さは、制御部5によりレーザ光LBの出力を制御することで、所定の範囲に設定可能である。
また、レーザ加工装置1は、マークMを保護シートPS及びワークWの双方に形成する場合、制御部5で第2モードMD2を選択してレーザ光LBの出力を調整し、図2(C)に示すようにマークMを保護シートPS及びワークWの双方に形成する。第2モードMD2でマークMを形成した場合、保護シートPS及びワークWには同一のマークMが形成される。この場合、図2(D)に示すように、保護シートPSをワークWから除去した後のワークWに残るマークMが形成される。
第2モードMD2におけるレーザ光LBの出力は、例えば、レーザ光LBにより保護シートPSに貫通孔が形成され、保護シートPSの下のワークWが所定の深さで形成されるように設定される。このときのワークWが加工される深さは、制御部5によりレーザ光LBの出力を制御することで、所定の範囲に設定可能である。
また、レーザ加工装置1は、マークMを保護シートPSの下のワークWのみに形成する場合、制御部5で第3モードMD3を選択してレーザ光LBの出力を調整し、図2(E)に示すように、マークMを保護シートPSには形成せず、保護シートPSの下のワークWのみに形成する。第3モードMD3でマークMを形成した場合、ワークWには、図2(D)に示すように、保護シートPSをワークWから除去した後のワークWに残るマークMが形成される。
第3モードMD3は、レーザ光LBの吸収効率が低い保護シートPSに対して用いられる。例えば、レーザ光LBがファイバレーザであり、保護シートPSがファイバレーザの光の波長の吸収効率が低いときに第3モードMD3が用いられる。第3モードMD3におけるレーザ光LBの出力は、例えば、保護シートPSが溶融せず、且つ保護シートPSの下のワークWが所定の深さで形成されるように設定される。このときのワークWが加工される深さは、制御部5によりレーザ光LBの出力を制御することで、所定の範囲に設定可能である。
制御部5は、保護シートPSに応じて設定されるシート情報に基づいて、マークMの形成時におけるレーザ光LBの出力を制御する。第1モードMD1、第2モードMD2及び第3モードMD3に用いられるレーザ光LBの出力は、それぞれ、シート情報に基づいて設定される。
ところで、保護シートPSは、材質の性質の違いにより、同じ出力のレーザ光LBを照射したときの加工(溶融)の具合が異なる。このため、保護シートPSの種類(性質)ごとに、マークMを保護シートPSに形成するためのレーザ光LBの出力が設定される必要がある。第1モードMD1、第2モードMD2及び第3モードMD3で用いるレーザ光LBの出力は、予備実験を行うことにより求めることができる。予備実験は、例えば、レーザ光LBの出力(平均出力、最大出力)、周波数、デューティ比、エネルギー密度、ワークWとレーザヘッド3との相対速度)を変化させた条件でレーザ光LBを保護シートPSに照射して行う。本実施形態では、上記の予備実験を行う加工プログラムPが記憶部7に記憶され、ユーザは予備実験を実施することで、第1モードMD1、第2モードMD2及び第3モードMD3で用いるレーザ光LBの出力を設定する。第1モードMD1、第2モードMD2及び第3モードMD3で用いるレーザ光LBの出力は、例えば、レーザ光LBの出力(平均出力、最大出力)が、切断等のレーザ加工時のレーザ光LBの出力よりも低く設定される。シート情報は、例えば、上記の予備実験などにより、保護シートPSの種類ごとに予め設定された第1モードMD1、第2モードMD2及び第3モードMD3で用いるレーザ光LBの出力に関するデータである。マークMの形成に関する加工プログラムPは、例えば、上記のように、CADデータ、マークMに関するデータ、及びシート情報に基づいて作成され、保護シートPSの種類に応じて設定される第1モードMD1、第2モードMD2及び第3モードMD3で用いるレーザ光LBの出力に関する情報を含む。各マークMは、加工プログラムPにより、第1モードMD1、第2モードMD2及び第3モードMD3のいずれのモードで形成するかが定められている。制御部5は、各マークMを形成する際、加工プログラムPに基づいて、第1モードMD1、第2モードMD2及び第3モードMD3のいずれかを選択して、保護シートPS及びワークWの少なくとも一方にマークMを形成する。
このようにレーザ加工装置1は、制御部5が、第1モードMD1、第2モードMD2、及び第3モードMD3のいずれかを選択可能であるので、マークMを、保護シートPS及びワークWの少なくとも一方に容易に形成することができる。また、レーザ加工装置1は、制御部5が、シート情報に基づいてレーザ光LBの出力を制御するので、保護シートPSにマークMを確実に形成することができる。なお、上述の第1モードMD1、第2モードMD2及び第3モードMD3は、それぞれ、複数のモードを備えてもよい。例えば、第1モードMD1、第2モードMD2及び第3モードMD3は、それぞれ、保護シートPS及びワークWの少なくとも一方にマークMを加工する所定の深さが異なる複数のモードを備えてもよい。例えば、第1モードMD1は、保護シートPSの表面近傍付近の深さでマークMを形成するモードと、保護シートPSの厚みの中央程度の深さでマークMを形成するモードと、保護シートPSの厚みと同様の深さでマークMを形成するモードと、を備えてもよい。
次に、マークMについて説明する。マークMは、図1に示すように、異なるマークMを複数含む。各マークMは、ワークWに関する情報を含む。各マークMは、任意の形状(内容)のものを、任意の位置に形成することができる。マークMの形状及び形成位置は、例えば、加工プログラムPで設定される。マークMは、加工プログラムPに基づく制御部5の制御により、その形状及び形成位置等が設定され、形成される。
マークMの形状は、任意である。図3(A)から(F)は、マークの形状の例を示す図である。例えば、マークMは、文字、図形、線、記号、符号、パターン、及びデザインの少なくとも1つを含む。マークMが図形、線、記号、符号、パターン、デザイン及び文字の少なくとも1つを含む場合、マークMによる表現を多様にすることができる。
文字は、例えば、数字、数式、単語、略語、文である。なお、文字は、例えば、図3(A)に示すように、かっこ、丸囲み文字等の囲み文字、白抜き文字、影付き文字等の修飾された文字でもよい。マークMが文字である場合、表現が多様であり、情報を的確でわかりやすく表現することができる。線は、例えば、図3(B)に示すように、直線、点線、破線、鎖線、曲線、ジグザグ線、あるいはこれらの組み合わせ(例、罫線)である。符号は、例えば、図3(C)に示すように、バーコード、2次元コードである。マークMがバーコードあるいは2次元コードである場合、小面積に多くの情報をもたせることができる。記号は、例えば、図3(D)で示す表面粗さ記号のようなJIS、ISO等の工業規格等の規格で定められる記号である。マークMが記号である場合、小面積に多くの情報をもたせることができる。パターンは、例えば、図3(E)で示すようにハッチング、あるいはチェック模様、水玉模様などの模様である。デザインは、例えば、企業名あるいは商品名等を示すロゴ、図3(F)に示すような機械、装置、工具等を示す図である。
なお、マークMは、図3(D)、図3(F)等に示すように、文字、図形、線、記号、符号、パターン、及びデザインの2つ以上の組み合わせでもよい。また、マークMは、図3(F)等に示すように、ユーザが任意に設定した図形、線、記号、符号、パターン、模様、デザインなどでもよい。
図4(A)から(D)は、マークの形成位置を説明する図である。マークMの形成位置は、例えば、マークMの情報に関連する位置に形成される。例えば、マークMが、製品Waに関する情報を示す場合、マークMは製品Waに対応する位置に形成される。この場合、例えば、図4(A)に示すようにマークMを製品Wa(保護シートPSを含む)に形成してもよいし、図4(B)に示すようにマークMを製品Waの近傍に形成してもよいし、図4(C)に示すようにマークMを矢印、線、文字などにより製品Waと関連付けて形成してもよい。このようにマークMを製品Waに対応する位置に形成する場合、マークMを製品Waと関連付けて分かりやすく表現することができる。中でも、マークMを製品Wa(保護シートPSを含む)に形成する場合、マークMを製品Waと確実に関連付けることができる。また、マークMがワークWに関する情報を示す場合、例えば、図4(D)に示すように、ワークWにおける製品Wa以外の部分にマークMが形成される。なお、マークMは、すべての製品Waに対して形成されなくてもよいし、1つの製品Waに対して、複数形成されてもよい。
図5は、ワークに関する情報の例を説明する図である。マークMにおけるワークWに関する情報は、ワークW(製品Wa)に関連する情報であれば任意である。例えば、マークMは、製品情報Ip、ワーク情報Iw、及び工程情報Isの少なくとも1つを含む。マークMが製品情報Ip、ワーク情報Iw、及び工程情報Isの少なくとも1つを含む場合、ワークWに関する多様な情報を、的確かつ分かりやすく表現することができる。
製品情報Ipは、例えば、ワークWが用いられる(ワークWから製造される)製品Waに関する情報である。製品情報Ipは、例えば、製品情報Ipは、製品Waを製造した法人を示す情報(例、法人名、法人名を示すロゴ、電話番号、URL、2次元コード)、製品Waを製造した製造者に関する情報(例、製造者名、製造者ID、製造したグループ名、製造した工場名)、製品Waの製造日、製品Waのシリアルナンバー、製品Waの識別情報(例、製品名(部品名)、製品ID(部品ID))、製品Waの製造に関する情報(例、シリアル番号、ロット製品番号、製造年月日)、製品Waの製造に用いた装置に関する情報(例、装置名、装置の設定情報)、製造に用いた加工プログラムに関する情報(例、プログラム名、プログラムのパラメータ)、製品Waの製造条件に関する情報(例、レーザ出力、加工条件)、製品Waの顧客情報(例、顧客名)、製品Waの納入に関する情報(例、納入先、納期))、製品Waの内容に関する情報(例、製品の使用方法、注意事項、点検時期(期限)、製造年、標準使用期間、問い合わせ先等のサポート情報)等である。
製品情報Ipに関するマークMの形状は、例えば、図4(A)から(D)に示すように、文字、記号(例、「SUS304」などのJIS等の規格で定められる材料記号)などである。製品情報Ipに関するマークMの形成位置は、例えば、図4(A)から図4(C)に示すような、対応した製品Wa、対応した製品Waの近傍、矢印等により製品Waと関連付けされる位置である。製品情報Ipに関するマークMは、保護シートPSに形成してもよいし、また、必要に応じて、保護シートPS及び製品Waに形成してもよいし、製品Waに形成してもよい。
ワーク情報Iwは、ワークW(製品Wa)の素材または寸法に関する情報である。ワーク情報Iwは、例えば、図4(D)に示すように、ワークWの材質(材料名、材料の組成)、板厚、ワークW(製品Wa)の寸法、ワークW(製品Wa)の公差、材料のロット番号、材料のシリアル番号、材料の製造者名、材料の販売者名などを示す情報である。なお、ワークW(製品Wa)の寸法及び公差は、ワークWの全体に関するものでもよいし、ワークWの一部分(例、辺、角、穴等)に関するものでもよい。
ワーク情報Iwに関するマークMの形状は、例えば、文字、記号(例、材料記号、公差記号)などである。ワーク情報Iwに関するマークMの形成位置は、例えば、ワークWに対してワーク情報Iwを形成する場合、図4(D)に示すように、ワークWにおける製品Wa以外の部分であり、また、製品Waに対してワーク情報Iwを形成する場合、図4(A)から(C)に示すように、製品Waに対応する位置である。ワーク情報Iwに関するマークMは、保護シートPSに形成してもよいし、また、必要に応じて、保護シートPS及び製品Wa(ワークW)に形成してもよいし、製品Wa(ワークW)のみに形成してもよい。
工程情報Isは、ワークW(製品Wa)に対して後に実施する工程に関する情報である。工程情報Isは、切断などのレーザ加工の後に実施する工程に関する情報である。工程情報Isは、例えば、曲げ加工、タップ加工、リーマ加工、皿もみ加工、溶接加工、組み立て加工、バリ取り加工及び表面加工の少なくとも1つの加工に関する情報を含む。この場合、加工に関する多様な情報を表現することができる。なお、工程情報Isは、上記以外の加工に関する情報でもよい。
工程情報Isは、例えば、図5に示すように、ワークWに対する加工の内容に関する加工情報Is1、ワークWの加工位置(加工が施される位置)に関する位置情報Is2、ワークWの加工に用いる工具または装置に関する工具情報Is3、及びワークWの検査に関する検査情報Is4の少なくとも1つを含む。また、加工情報Is1は、ワークWからの保護シートPSの除去に関する情報を有し、ワークWから保護シートPSを除去する際に用いられる切り取り線CLを含む。
加工情報Is1は、例えば、ワークWの加工の種類に関する加工種情報(例、曲げ加工、タップ加工、リーマ加工、皿もみ加工、溶接加工(例、スポット溶接、スタッド溶接)、組み立て加工、バリ取り加工、表面加工)、加工の内容を説明する情報(例、加工プロトコル)、加工する順番に関する情報(例、「1」、「2」、「3」、「4」、「先」、「後」)、加工する方向に関する情報(例、「上」、「下」、「左」、「右」、「U」(up等上を示す)、「D」(down等下を示す)、「R」(right等右を示す)、「L」(left等左を示す)、「山」(曲げ方向等を示す)、「谷」(曲げ方向等を示す)、所定の方向を指す矢印)、ワークWの面の方向を示す情報(例、「表」、「裏」)、加工の量に関する情報(例、仕上がりの寸法、公差)、加工精度に関する情報(例、寸法公差)、加工条件に関する情報、加工に用いるプログラムに関する情報、加工作業の場所に関する情報、加工する作業者に関する情報(例、作業者名、要求スキル、要求資格)、保管に関する情報(例、保管場所、保管条件)、加工の日時に関する情報(例、予定の日時、実施の日時)、加工作業における注意あるいは注釈に関する情報、加工の作業に必要な物品等に関する情報、加工に用いる部品(製品Waを含む)に関する情報(例、組み合わせ部品、親部品、子部品)等である。なお、加工情報Is1は、上記以外の情報でもよい。
位置情報Is2は、例えば、加工点(加工領域)(例、曲げ線L1(図6(A)参照))、中心線、基準位置に関する情報(例、原点、基準点)、相対位置、座標(相対座標)、加工装置との位置合わせ(位置決め)に関する情報(例、位置合わせに用いるアライメントターゲット(基準)、バックゲージにあてる位置)、他の部品(製品Waを含む)との位置合わせ(位置決め)に関する情報(例、合いマーク、組み付け位置)、位置情報Is2における注意あるいは注釈に関する情報等である。位置情報Is2を含むマークMは、例えば、ワークWを加工する位置またはその近傍に形成される。この場合、マークMを加工位置に関連付けて、加工位置をマークMにより分かりやすく表現することができる。中でも、位置情報Is2を含むマークMが加工する位置に形成される場合、加工する位置をマークMにより分かりやすく表現することができる。なお、位置情報Is2は、上記以外の情報でもよい。
工具情報Is3は、例えば、工具または装置の種類に関する工具種情報(例、装置または工具の名前、直剣型金型、グース型金型等(図3(F)参照))、工具または装置のID、工具または装置における加工時の設定に関する情報、工具または装置の特性に関する情報(例、工具の寸法要求される工具のレベル)、工具情報Is3における注意あるいは注釈に関する情報等である。なお、工具情報Is3は、上記以外の情報でもよい。
検査情報Is4は、例えば、寸法公差、角度、はめあい公差、バリ高さ等の検査項目情報、検査に用いる装置に関する情報、検査の条件あるいは方法に関する情報(例、「JIS・・・に基づく検査」、「・・・法による検査」)、検査の基準に関する情報(例、寸法公差、角度、はめあい公差、バリ高さ等における許容誤差)、検査を行う作業者に関する情報(例、作業者名、要求スキル、要求資格)、検査の日時に関する情報(例、予定の日時、実施の日時)、検査における注意あるいは注釈に関する情報、検査に必要な物品等に関する情報等である。なお、検査情報Is4は、上記以外の情報でもよい。
上記のような工程情報Isに関するマークMの形状は、任意である。工程情報Isに関するマークMの形成位置は、例えば、工程を実施するワークW(製品Wa)に対応する位置である。この場合、マークMにより、工程情報IsをワークW(製品Wa)に関連付けて表現することができる。工程情報Isは、保護シートPSに形成してもよいし、また、必要に応じて、保護シートPS及び製品Waに形成してもよいし、製品Waのみに形成してもよい。
図6(A)から(F)は、工程情報に関するマークの例を示す図である。図6(A)及び(B)は、曲げ加工に関するマークの例である。曲げ加工に関するマークMは、図6(A)に示すように、曲げ加工を示す加工種情報(「山」、「谷」)、曲げの順番を示す情報(「1」、「2」)、曲げの方向を示す情報(「山」、「谷」)、位置情報Is2である曲げ線L1のマークMを含む。図6(A)に示す「山」、「谷」は、加工種情報及び曲げの方向を示す情報を兼ねている。位置情報Is2を示す曲げ線L1は、実際に曲げ加工が施される位置に形成される。このように、位置情報Is2を含むマークMが、加工が施される位置に形成される場合、マークMを加工位置に関連付けて、加工位置を分かりやすく表現することができる。
なお、図6(A)の「山」及び「谷」のマークMは、図6(B)に示すユーザにより設定された記号(デザイン)でもよい。また、曲げ加工に関するマークMは、上記以外の情報を含んでもよい。例えば、曲げ加工に関するマークMは、工具情報Is3を含んでもよいし、検査情報Is4を含んでもよい。例えば、曲げ加工に関するマークMは、工具情報Is3として、図3(F)に示すような加工に用いる金型に関する情報を含んでもよい。また、曲げ加工に関するマークMは、ワークWがレーザ加工により切断された部分と曲げ線L1とを組み合わせたものでもよい。また、曲げ加工に関するマークMは、突き当て(バックゲージ)に関する情報(例、バックゲージにあてる位置)、部分曲げ加工に関する情報を等含んでもよい。例えば、部分曲げ加工に関するマークMは、ワークWがレーザ加工により切断された部分と曲げ線L1とを組み合わせたものでもよい。
図6(C)は、タップ加工に関するマークの例である。タップ加工に関するマークMは、例えば、ユーザにより設定された記号(デザイン)等であり、レーザ加工により加工されたタップ加工に用いる下穴Hの近傍に配置される。このマークMは、加工情報Is1である加工種情報、及びタップ加工が施される位置を示す位置情報Is2を含む。このように、位置情報Is2を含むマークMが、加工が施される位置に形成される場合、マークMを加工位置に関連付けて、加工位置を分かりやすく表現することができる。また、このように、マークMは、下穴H等のレーザ加工が施された部分と組み合わせて形成されてもよい。なお、タップ加工に関するマークMは、上記以外の情報を含んでもよい。例えば、加工情報Is1として、「M20×1.5」などのネジのサイズおよびピッチを示す情報を含んでもよい。
図6(D)は、溶接加工に関するマークの例である。溶接加工に関するマークMは、例えば、加工情報Is1である加工種情報(JISで定められたスポット溶接を示す記号である「〇」、及び「スポット」)、位置情報Is2である矢印、及び保護シートPSをワークWから除去する際に用いられる切り取り線CLを含む。ワークW(製品Wa)に溶接加工を行う場合、ワークW(製品Wa)に対して直接加工を行う必要があるため、ワークWから保護シートPSを除去する必要がある。このため、溶接加工に関するマークMが、切り取り線CLを含む場合、切り取り線CLを除去することにより、容易にワークWに対して直接溶接加工を行うことができる。
図6(E)及び(F)は、溶接加工に関するマークの例である。この溶接加工に関するマークMは、図6(E)に示すように、加工情報Is1である加工種情報(JISで定められたビード溶接を示す記号である下半円)、加工の内容を説明する情報(仮付溶接をした後に本溶接をする溶接指示を示す「<」及び「仮付」)、仮付溶接の位置を示す位置情報Is2(「〇」で仮付溶接の位置を示す)、及び切り取り線CLを含む。仮付溶接の位置を示すマークM(「〇」)は、保護シートPS及びワークWに形成される。この場合、溶接加工を行う際、図6(F)に示すように、切り取り線CLにより保護シートPSを除去した後に、仮付溶接の位置を示すマークMをワークWの表面に残すことができ、容易にワークWに対して仮付溶接を行うことができる。このように、工程情報Isを含むマークMは、少なくともマークMの一部をワークW及び保護シートPSの双方に形成してもよい。なお、溶接加工に関するマークMは、任意であり、例えば、上記以外の他の溶接方法、開先、ビード等の溶接位置、溶接ピッチ、溶接の数、溶接の長さ等を示すものでもよい。
図6(G)は、組み立て加工(組み付け)加工に関するマークの例である。組み立て加工に関するマークMは、例えば、加工情報Is1である加工種情報(「組み付け」)、他の部品を組み付ける位置を示す位置情報Is2(点線)、加工に用いる部品(組み付ける部品)に関する情報(「部品Aを組み付け」、「部品Bを組み付け」)を含む。このように工程情報Isを含むマークMは、加工に用いる部品に関する情報を含んでもよい。この場合、容易に加工に用いる部品を把握することができる。
次に、切り取り線CLについて説明する。切り取り線CLは、例えば、図6(D)に示すらせん状のように、ワークWと保護シートPSとの接触面積が小さくなるように形成される。ところで、保護シートPSは、ワークWを切断等のレーザ加工を行う際に用いるアシストガスによってワークWから剥離しないよう強い粘着力を有するものがある。このため、切り取り線CLは、上記のようにワークWと保護シートPSとの接触面積が小さくなるように形成され、保護シートPSをワークWから手で容易に剥がせるように形成されている。なお、切り取り線CLの形状は、図6(D)に示す形状以外の形状でもよい。図7(A)から(F)は、切り取り線の例を示す図である。例えば、切り取り線CLは、図7(A)から(F)に示すように、らせん状、格子状、及び帯状の少なくとも1つの形状を含む。なお、らせん状とは、旋回するにつれ中心から遠ざかる形状を意味する。らせん状は、例えば、図6(D)に示すように曲線状でもよいし、図7(A)に示すように直線が組み合わされる形状でもよい。また、格子状とは、複数の線で仕切られた形状を意味する。例えば、格子状は、図7(B)に示すように、互いに直交する線で仕切られた形状でもよいし、図7(C)に示すように、互いに所定の角度で交差する線で仕切られた形状でもよいし、図7(D)に示すように、平行な線で仕切られた形状でもよい。なお、格子の外形は、任意の形状である。例えば、図7(B)に示すように矩形状(正方形を含む)でもよいし、図7(D)に示すように円状でもよい。また、帯状は、幅があり細長い形状を意味する。例えば、帯状は、図7(E)に示すように矩形状でもよい。なお、帯状は、幅は任意であり、一定でなくてもよい。例えば、帯状は、図7(F)に示すように三角形状でもよい。このように、マークMが切り取り線CLを含む場合、保護シートPSをワークWから容易に剥がすことができる。また、上記のように、切り取り線CLが、らせん状、格子状、及び帯状の少なくとも1つの形状を含む場合、ワークWと保護シートPSとの接触面積が小さいので、保護シートPSをワークWから容易に剥がす(除去する)ことができる。また、切り取り線CLが、らせん状等の連続した1つの形状である場合、保護シートPSをワークWから1回の操作で効率的に剥がすことができる。なお、切り取り線CLの大きさは任意である。
ところで、従来の保護シートPSは、切り取り線CLが設けられていなかった。このため、図6(D)に示すように保護シートPSを部分的にワークWから除去するとき、刃物等を用い手動で保護シートPSに切り込みを入れることにより、保護シートPSをワークWから除去していた。このように保護シートPSに手動で保護シートPSに切り込みを入れる場合、刃物等によりワークWを傷つけることがある。本実施形態では、マークMが切り取り線CLを含むので、上記のような保護シートPSをワークWから剥がす際に生じるワークWの傷を抑制することができる。
図8(A)及び(B)は、切り取り線の含むマークの例を示す図である。図8(A)に示すマークMは、切り取り線CLで囲まれる領域R1に、切り取り線CL以外の他のマークM(製品情報Ipである「部品ID」を含むマークM)を含む。この場合、切り取り線CLで囲まれる領域R1以外の部分R2の保護シートPSをワークWから除去し、切り取り線CLで囲まれる領域R1を残すことができる。これにより、切り取り線CLで囲まれる領域R1を含むマークMに、ステッカーなどのシールと同様の機能を付与することができる。このように、切り取り線CLを含むマークMは、切り取り線CLで囲まれる領域R1に、切り取り線CL以外の他のマークMを含んで形成してもよい。
次に、レーザ加工装置1の動作に基づき、本実施形態の板材加工方法について説明する。図9は、板材加工方法を示すフローチャートである。本実施形態の板材加工方法は、ステップS1において、レーザ光LBをワークWに対して相対的に移動させつつワークWをレーザ加工する。例えば、レーザ加工装置1は、上記のように、記憶部7に記憶された加工プログラムPに基づいて、制御部5により駆動部4及びレーザ光LBの出力を制御し、駆動部4でレーザヘッド3をワークWに対して移動させつつ、ワークWに所定のレーザ光LBを照射して、切断などのレーザ加工を行う。なお、本実施形態の板材加工方法は、ステップS1を備えなくてもよい。
続いて、ステップS2において、レーザ光LBをワークWに対して相対的に移動させつつ保護シートPSにレーザ光LBを照射させてワークWに関する情報を含むマークMを形成する。例えば、レーザ加工装置1は、上記のように、記憶部7に記憶された加工プログラムPに基づいて、制御部5により駆動部4及びレーザ光LBの出力を制御し、駆動部4でレーザヘッド3をワークWに対して移動させつつ、保護シートPSに所定のレーザ光LBを照射して、上述したマークMを形成する。この際、レーザ加工装置1は、制御部5が、加工プログラムPに基づいて、マークMを第1モードMD1、第2モードMD2及び第3モードMD3のいずれかを選択して、制御部5の制御により、保護シートPS及びワークWの少なくとも一方にマークMを形成する。なお、本実施形態の板材加工方法は、ステップS2を、ステップS1の前に行ってもよいし、ステップS1と同時に行ってもよい。
以上説明したように、本実施形態のレーザ加工装置1、及び板材加工方法は、ワークWの表面に貼り付けられる保護シートPSにワークWに関する情報を含むマークMを形成することができる。また、本実施形態のレーザ加工装置1は、上記したワークWに関する情報を含むマークMを、保護シートPSに形成する制御部5を備えるので、ワークWに関する情報をわかりやすく表現するマークMを保護シートPSに形成することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述の実施形態などで説明した態様に限定されるものではない。上述の実施形態などで説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。また、上述の実施形態などで説明した要件は、適宜組み合わせることができる。また、法令で許容される限りにおいて、上述の実施形態などで引用した全ての文献の開示を援用して本文の記載の一部とする。
例えば、上述のレーザ加工装置1及び板材加工方法の説明では、ワークWとレーザヘッド3との相対移動の例として、ワークWに対してレーザヘッド3が移動する例を示したが、上記した例は一例であって他の形態でもよい。例えば、ワークWとレーザヘッド3との相対移動は、ワークWがレーザヘッド3に対して相対的に移動する形態でもよい。例えば、レーザ加工装置1は、ワークWをレーザヘッド3に対して移動させる移動機構(例、本願出願人による特開平10−137868号公報に開示されるテーブル装置、キャリッジ、クロススライド)と、この移動機構の移動及び上記のレーザ光LBの出力を制御し、上記のマークMを形成させる制御部5と、を含む構成でもよい。また、ワークWとレーザヘッド3との相対移動は、ワークW及びレーザヘッド3の双方が移動する形態でもよい。例えば、レーザ加工装置1は、本実施形態の駆動部4と、上記のワークWをレーザヘッド3に対して移動させる移動機構と、この移動機構の移動及び駆動部4の移動並びに上記のレーザ光LBの出力を制御し、上記のマークMを形成させる制御部5と、を含む構成でもよい。
1・・・レーザ加工装置
2・・・パレット
3・・・レーザヘッド
4・・・駆動部
5・・・制御部
6・・・光源部
7・・・記憶部
M・・・マーク
MD1・・・第1モード
MD2・・・第2モード
MD3・・・第3モード
P・・・加工プログラム
PS・・・保護シート
W・・・ワーク
Wa・・・製品
LB・・・レーザ光
CL・・・切り取り線
Ip・・・製品情報
Iw・・・ワーク情報
Is・・・工程情報
Is1・・・加工情報
Is2・・・位置情報
Is3・・・工具情報
Is4・・・検査情報

Claims (13)

  1. 板状のワークに対して相対的に移動可能であり、レーザ光を照射して前記ワークを加工可能なレーザヘッドと、
    前記レーザヘッドと前記ワークとの相対移動及び前記レーザ光の出力を制御し、前記ワークの表面に貼り付けられた保護シートに前記レーザ光を照射させて前記ワークに関する情報を含むマークを形成させる制御部と、を備えるレーザ加工装置。
  2. 前記マークは、文字、図形、線、記号、符号、パターン、及びデザインの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記マークは、前記ワークが用いられる製品に関する製品情報、前記ワークの素材または寸法に関するワーク情報、及び前記ワークに対して後に実施する工程に関する工程情報の少なくとも1つを含む、請求項1または請求項2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記工程情報は、前記ワークに対する加工の内容に関する加工情報、前記ワークの加工位置に関する位置情報、前記ワークの加工に用いる工具または装置に関する工具情報、及び前記ワークの検査に関する検査情報の少なくとも1つを含む、請求項3に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記加工情報は、曲げ加工、タップ加工、リーマ加工、皿もみ加工、溶接加工、組み立て加工、バリ取り加工、及び表面加工の少なくとも1つに関する情報を含む、請求項4に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記位置情報を含む前記マークは、前記ワークを加工する位置またはその近傍に形成される、請求項4または請求項5に記載のレーザ加工装置。
  7. 前記マークは、前記保護シートを前記ワークから除去する際に用いられる切り取り線を含む、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  8. 前記切り取り線は、らせん状、格子状、及び帯状の少なくとも1つの形状である、請求項7に記載のレーザ加工装置。
  9. 前記マークは、前記ワークが用いられる製品に対応して形成される、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  10. 前記レーザ光は、ファイバレーザから出射される、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  11. 前記制御部は、前記保護シートに応じて設定されるシート情報に基づいて、前記マークの形成時における前記レーザ光の出力を制御する、請求項1から請求項10のいずれか一方に記載のレーザ加工装置。
  12. 前記制御部は、前記マークを前記保護シートのみに形成させるモード、前記マークを前記保護シートの下の前記ワークのみに形成させるモード、及び前記マークを前記保護シートと前記ワークとの双方に形成させるモードのいずれかを選択可能である、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  13. レーザ光を板状のワークに対して相対的に移動させつつ前記ワークの表面に貼り付けられた保護シートに前記レーザ光を照射させて前記ワークに関する情報を含むマークを形成することを含む、板材加工方法。
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