JP2018166568A - ガンマ波誘発装置およびガンマ波誘発方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】特定の周波数で点滅する光を被験者のまぶたに照射することにより、被験者の脳内のガンマ波を誘発するガンマ波誘発装置およびガンマ波誘発方法を提供する。【解決手段】ガンマ波誘発装置1は、光を被験者のまぶたの上に照射するための発光手段12と、発光手段12から発せられる光を特定の周波数で点滅させるための点滅手段14と、を含む。特定の周波数は、38.6〜39.6Hzであり、さらに、発光手段12から発せられる光は、630〜690nmの波長を有している。【選択図】図2
Description
本発明は、一般に、ガンマ波誘発装置およびガンマ波誘発方法に関し、より具体的には、特定の周波数で点滅する光を被験者のまぶたに照射することにより、被験者の脳内のガンマ波を誘発するガンマ波誘発装置およびガンマ波誘発方法に関する。
アルツハイマー病は、不可逆的な進行性の脳疾患であり、認知症の原因の60〜70%を占める非常に患者数の多い病気である。例えば、日本では460万人を超える患者、アメリカでは500万人を超える患者、全世界では4680万人を超える患者がアルツハイマー病に苦しんでおり、現在健康な者であっても3人に1人がアルツハイマー病発症のリスクを抱えていると言われている。特に、加齢に伴いアルツハイマー病の発症率が増加することが知られており、高齢化が進む現代社会において、アルツハイマー病はますます重大な問題になると予想されている。そのため、アルツハイマー病の治療方法に対する研究が世界的に日々進められている。
現状、アルツハイマー病の治療方法としては、薬物療法により進行を遅らせる治療が一般的である。しかしながら、薬物療法では、アルツハイマー病の根本治療は期待できず、また、薬物による副作用も存在する。したがって、アルツハイマー病を根本治療できる治療方法が切望されている。
近年、アルツハイマー病の治療方法に関する研究において、ガンマ波(Gamma wave)が注目されている。ガンマ波は、アルファ波(8〜12Hz)やベータ波(13〜24Hz)のような脳波のパターンの1つであり、人間の認知能力に密接に関わっていることが知られている。ガンマ波は、神経細胞集団が電気信号を毎秒約40回(40Hz)の周波数で放出した際に発生するとされており、26Hz〜70Hz程度の帯域(この帯域はガンマ周波数帯域とも称される)の脳波が、ガンマ波として定義されている。
アルツハイマー病とガンマ波との間には密接な関連性があることが知られている。例えば、アルツハイマー病を発症すると、患者の脳内のガンマ波が著しく減少することが知られている。このようなガンマ波の減少は、患者の脳内のアミロイドベータ(amyloid beta)と呼ばれるタンパク質に起因するものと考えられている。アルツハイマー病患者の脳では、アミロイドベータの蓄積によって、脳神経(ニューロン)間での電気信号の伝達が妨げられ、記憶障害等の認知障害が引き起こされているものと考えられている。
このような背景において、2016年12月8日、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)は、ガンマ周波数帯域に該当する40Hzで点滅する光を、アルツハイマー病を発症しているマウスの脳に直接照射することで、アルツハイマー病を発症しているマウスの脳内のアミロイドベータの蓄積量がほぼ半減し、マウスの脳内のガンマ波が増大するとの論文(非特許文献1)をアメリカの科学雑誌ネイチャー(Nature)に発表した。
該論文では、ガンマ周波数帯域に該当する40Hzで点滅する光を、アルツハイマー病を発症しているマウスの脳(特に海馬)に直接照射することにより、マウスの脳内のミクログリア(microglia)が活性化し、活性化したミクログリアによって、脳内のアミロイドベータが分解され、マウスの記憶力が回復したことが報告されている。このような実験結果は、人間のアルツハイマー病の根本治療に対する画期的な治療方法に繋がるものとして注目を集めている。
また、該論文では、ガンマ周波数帯域に該当する40Hzで点滅する光をマウスの脳に直接照射するのと同等の効果を、40Hzで点滅する光を毎日1時間マウスに照射することによっても得られることが報告されている。このような方法は、非浸襲的であり、かつ、簡単に実行できることから、アルツハイマー病の画期的な根本治療方法として注目を集めている。このように、特定の周波数で点滅する光を生物に照射することにより、脳内のアミロイドベータ量を減少させ、アルツハイマー病の治療に繋げようという試みが急速に進められている。
一方、上述したMIT発表の論文における実験は、マウスを対象とした実験である。そのため、マウスを対象とした実験と同様に、人間または人間の眼球に対して40Hzで点滅する光を照射したとしても、人間の脳内においてガンマ波を誘発できることを保証するものではない。
また、上述したMIT発表の論文における実験では、26Hz〜70Hz程度のガンマ周波数帯域のうち、40Hzを選択し、40Hzの周波数で点滅する光を生物(マウス)に照射している。しかしながら、26Hz〜70Hz程度のガンマ周波数帯域のうち、どの周波数で点滅する光を生物に照射するのが、脳内におけるガンマ波の誘発に最も効果的であるとの実験データは示されてない。例えば、30Hz、50Hz、または70Hzの周波数で点滅する光を生物に照射したほうが、脳内におけるガンマ波の誘発に対してより効果的ではないかという疑問に対し、MIT発表の論文は、明確に答えられていない。
Hannah F. Iaccarino et al."Gamma frequency entrainment attenuates amyloid load and modifies microglia".Nature,Vol.540,pp.230−235(2016).
このような現状に対し、本発明者は、被験者の脳内におけるガンマ波の誘発のためには、特定の周波数(具体的には、39Hz帯)で点滅する光を被験者のまぶたに照射させることが最も効果的であることを見いだし、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明の目的は、特定の周波数で点滅する光を被験者のまぶたに照射することにより、被験者の脳内のガンマ波を誘発するガンマ波誘発装置およびガンマ波誘発方法を提供することにある。
このような目的は、下記の(1)〜(11)の本発明により達成される。
(1)光を被験者のまぶたの上に照射するための発光手段と、
前記発光手段から発せられる前記光を特定の周波数で点滅させるための点滅手段と、を含むことを特徴とするガンマ波誘発装置。
(1)光を被験者のまぶたの上に照射するための発光手段と、
前記発光手段から発せられる前記光を特定の周波数で点滅させるための点滅手段と、を含むことを特徴とするガンマ波誘発装置。
(2)前記特定の周波数は、38.6〜39.6Hzである上記(1)に記載のガンマ波誘発装置。
(3)前記発光手段から発せられる前記光は、630〜690nmの波長を有する上記(1)または(2)に記載のガンマ波誘発装置。
(4)前記発光手段からの前記光の放射強度は、0.5〜15.0W/srである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のガンマ波誘発装置。
(5)前記被験者の前記まぶたの上に、前記特定の周波数で点滅する前記光を少なくとも5分照射する上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のガンマ波誘発装置。
(6)前記発光手段はLEDであり、
前記点滅手段は、前記発光手段に供給される電力を前記特定の周波数でオン・オフすることにより、前記発光手段から発せられる前記光を前記特定の周波数で点滅させる上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のガンマ波誘発装置。
前記点滅手段は、前記発光手段に供給される電力を前記特定の周波数でオン・オフすることにより、前記発光手段から発せられる前記光を前記特定の周波数で点滅させる上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のガンマ波誘発装置。
(7)光を被験者のまぶたの上に照射する工程と、
前記光を特定の周波数で点滅させる工程と、を含むことを特徴とするガンマ波誘発方法。
前記光を特定の周波数で点滅させる工程と、を含むことを特徴とするガンマ波誘発方法。
(8)前記特定の周波数は、38.6〜39.6Hzである上記(7)に記載のガンマ波誘発方法。
(9)前記光は、630〜690nmの波長を有する上記(7)または(8)に記載のガンマ波誘発方法。
(10)前記光の放射強度は、0.5〜15.0W/srである上記(7)ないし(9)のいずれかに記載のガンマ波誘発方法。
(11)前記被験者の前記まぶたの上に、前記特定の周波数で点滅する前記光を少なくとも5分照射する上記(7)ないし(10)のいずれかに記載のガンマ波誘発方法。
本発明によれば、特定の周波数で点滅する光を被験者に照射することにより、被験者の脳内のガンマ波を誘発することができる。これにより、非浸襲的かつ容易に実行可能なアルツハイマー病の根本治療方法を提供することができる。
最初に、本発明のガンマ波誘発装置1の使用様態およびその目的を説明する。背景技術の欄において述べたように、アルツハイマー病のマウスに対して特定の周波数(ガンマ周波数帯域)で点滅する光を照射することにより、該マウスの脳内のガンマ波を誘発することができる。このようなマウスに対する実験結果に基づき、本発明者らは鋭意検討および実験を積み重ねた結果、特定の周波数で点滅する光を被験者のまぶたに照射することが、被験者の脳内のガンマ波を誘発するために最も効果的であることを見いだし、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明のガンマ波誘発装置およびガンマ波誘発方法は、このような発明者の知見に基づき、効果的に被験者の脳内のガンマ波を誘発するために利用されるものである。
なお、以下に説明される本発明のガンマ波誘発装置およびガンマ波誘発方法は、上述の発明者の知見を具現化した発明の例示にすぎず、本発明は必ずしも以下に説明されるガンマ波誘発装置およびガンマ波誘発方法にのみ限定されるものではないことに留意されたい。
以下、本発明のガンマ波誘発装置およびガンマ波誘発方法を図面に基づいて詳細に説明する。まず、図1および図2を参照し、本発明のガンマ波誘発装置について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るガンマ波誘発装置の使用形態を示す概略図である。図2は、図1に示すガンマ波誘発装置のブロック図である。
なお、以下の説明では、図1の上側を「上」または「上方」と言い、下側を「下」または「下方」と言い、左側を「左」または「左側」と言い、右側を「右」または「右側」と言う。
図1に示されているように、本発明のガンマ波誘発装置1は、ガンマ波誘発装置1の各コンポーネント(図2参照)を収納するための本体10と、本体10の上面から突出した部分に設けられたスイッチ20と、本体10を支持するためのアーム30とを備えている。
図2に示されているように、本体10には、光を被験者のまぶたに照射するための発光手段12と、発光手段12から発せられる光を特定の周波数で点滅させるための点滅手段14と、点滅手段14を制御するための制御手段16と、発光手段12、点滅手段14および制御手段16に電力を供給するための電源18とが収納されている。
図示の形態では、本体10は、略円筒形状を有しており、その内部にガンマ波誘発装置1の各コンポーネントを収納している。本体10の先端側(図1中の右側)には発光手段12が収納されており、発光手段12から発せられる光は、被験者のまぶたに照射される。なお、本体10の形状は、ガンマ波誘発装置1の各コンポーネントを収納することができれば特に限定されない。例えば、本体10は、三角筒形状、四角筒形状等の多角筒形状、楕円筒形状等の任意の形状を有していてもよい。
スイッチ20は、本体10内部に収納されている電源18から発光手段12、点滅手段14および制御手段16への電力供給のオン・オフを実行するための部材である。ガンマ波誘発装置1の使用者は、スイッチ20をオンすることにより、特定の周波数で点滅する光の被験者のまぶたへの照射を開始し、スイッチ20をオフすることにより、特定の周波数で点滅する光の被験者のまぶたへの照射を停止する。なお、図示の形態では、スイッチ20は、手動の機械的なスイッチであるが、本発明はこれに限られない。例えば、スイッチ20は、遠隔操作デバイス(リモコン)から発せられる信号に基づいて、電源18から発光手段12、点滅手段14および制御手段16への電力供給のオン・オフを実行してもよい。
アーム30は、本体10を支持する機能を有する部材である。図1中では図示していないが、アーム30の下端は、支持台のような固定物に固定されており、ガンマ波誘発装置1を支持している。また、アーム30は、固定物との接点やアーム30の途中に形成されるジョイント等を支点として回動可能に構成されていてもよく、これにより、本体10の位置を調整し、図1に示すように、特定の周波数で点滅する光を被験者のまぶたに照射することができる。なお、アーム30は、図示のような棒状の部材に限定されず、本体10を支持する機能を有していれば、如何なる様態も取ることができる。
<発光手段12>
発光手段12は、被験者のまぶたへ光を照射するために用いられる。発光手段12としては、レーザーやLED(Light Emitting Diode)を用いることができるが、光照射強度、発せられる光のコヒーレンスや拡散度、コスト等の観点から、LEDを発光手段12として用いることが好ましい。また、発光手段12は、波長630〜690nmの光を発することが好ましく、波長660nmの光を発することがより好ましい。
発光手段12は、被験者のまぶたへ光を照射するために用いられる。発光手段12としては、レーザーやLED(Light Emitting Diode)を用いることができるが、光照射強度、発せられる光のコヒーレンスや拡散度、コスト等の観点から、LEDを発光手段12として用いることが好ましい。また、発光手段12は、波長630〜690nmの光を発することが好ましく、波長660nmの光を発することがより好ましい。
これは、本発明者の鋭意検討および実験の積み重ねから、発光手段12から発せられ、被験者のまぶたに照射される特定の周波数で点滅する光が、630〜690nmの波長を有する場合に、被験者の脳内のガンマ波が顕著に誘発され、特に、660nmの波長を有する場合に、被験者の脳内のガンマ波が最も強く誘発されたとの知見に基づくものである。
上述のMIT発表の論文では、マウス(マウスの眼球)に40Hzの周波数で点滅する光を照射することによって、マウスの脳内のアミロイドベータが分解され、マウスの記憶力が回復したことが報告されている。これは、40Hzの周波数で点滅する光をマウスの眼球に照射することによって、マウスの視神経が刺激された結果によるものと考えられている。視神経は、脳(特に、海馬)の近傍にまで到達していることから、視神経に対する刺激による脳への影響は大きい。
また、約630nm〜約2μm波長帯の光は生体の光学的窓と呼ばれ、該波長帯では、生体内に存在する主たる光吸収物質である水とヘモグロビンによる光の吸収が弱い。そのため、該波長帯の光は、生体組織内に深く浸透することができる。被験者のまぶたに照射される光の波長が630nmより短い場合、生体の光吸収物質(特にヘモグロビン)による光の吸収率が大きくなるため、光による視神経(さらに、視神経を介して脳)への刺激が小さくなってしまう。一方、被験者のまぶたに照射される光の波長が690nmより長い場合、人間の視神経の感度が低下してしまうため、光による視神経(さらに、視神経を介して脳)への刺激が小さくなってしまう。このため、波長630〜690nmの光が被験者の脳内のガンマ波を誘発させるために好ましく用いられる。
また、630〜690nmの波長を有する光の中でも、660nmの波長を有する光が、被験者の脳内のガンマ波を誘発させるためにより好ましく用いられる。これは、人間の視神経の660nmの波長を有する光に対する感度が比較的高い(視覚性が高い)ことに起因する。
上述のような波長を有する光を発する発光手段12を用いることにより、本発明のガンマ波誘発装置1は、効果的に被験者の脳内のガンマ波を誘発することができる。
また、発光手段12から発せられる光の放射強度は、0.5〜15.0W/srであることが好ましく、1.0〜10.0W/srであることがより好ましい。発光手段12から発せられる光の放射強度が上記下限値未満であると、被験者の脳内のガンマ波誘発効果が発揮されない場合がある。一方、発光手段12から発せられる光の放射強度が上記上限値を超えると、被験者の視神経等に悪影響を及ぼす場合がある。
<点滅手段14>
点滅手段14は、上述の発光手段12から発せられる光を、特定の周波数で点滅させる機能を有している。例えば、点滅手段14は、制御手段16からの信号に基づいて、発光手段12に供給される電力(電流)をオン・オフするメカニカルスイッチ、サイリスタ、トライアック、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の電流断続器である。
点滅手段14は、上述の発光手段12から発せられる光を、特定の周波数で点滅させる機能を有している。例えば、点滅手段14は、制御手段16からの信号に基づいて、発光手段12に供給される電力(電流)をオン・オフするメカニカルスイッチ、サイリスタ、トライアック、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の電流断続器である。
点滅手段14は、制御手段16からの信号により設定される所定の間隔Tに基づき、発光手段12に供給される電力(電流)をオン・オフすることにより、発光手段12から発せられる光を、特定の周波数fで点滅させることができる。ここで周波数fと周期Tとの間には、f=1/Tの関係が成立する。
本発明において、点滅手段14は、発光手段12から発せられる光を、39Hz帯、具体的には、38.6〜39.6Hz程度の周波数で点滅させるよう構成されている。すなわち、本発明のガンマ波誘発装置1において、発光手段12から発せられ、被験者のまぶたに照射される光は、39Hz帯の周波数で点滅している。
これは、本発明者が見いだした以下のような知見に基づく。一般に、人に対し外部から聴覚刺激または視覚刺激を与えると、脳波が誘発されることが知られており、この類の脳波を「誘発脳波」または「誘発電位」という。MIT発表の論文のような、視覚刺激(光による刺激)による誘発脳波は、刺激頻度が10Hz、16Hz、40〜50Hz付近で最大振幅となる3つのタイプが存在することが知られており、特に、40Hz近辺の刺激は、神経細胞の成長を促進することが知られている。
また、脳の知覚機能が活性化しているとき、すなわち、人間が集中しているときには、ガンマ周波数帯域である約39Hzの振動に同期するガンマ振動同期ネットワークが脳内のニューロンネットワークによって形成されることが脳科学分野において知られている(北城圭一、山口洋子,「脳波位相同期解析による視知覚の研究」,VISION Vol.19,No.4,pp.193−200(2007))。
また、人間が集中しているときには、脳内において39.3Hzのガンマ波が強く表れることが知られている(Mark Jung−Beeman et.al,“Neural Activity When People Solve Verbal Problems with Insight”,PLoS Biology,Volume 2,Issue 4, pp.500−510(2004))。
MIT発表の論文では、このような40Hz近辺の周波数が人間の知見・認識能力に密接に関連しているとの知見に基づき、ガンマ周波数帯域のうち、40Hzを選択し、40Hzの周波数で点滅する光をマウスに照射したものと考えられる。
一方、神経細胞の成長に関連している物質としてホスファチジルセリン(phosphatidylserine)が知られている。ホスファチジルセリンは、人間の体を構成する細胞の膜を構成するリン脂質であり、脳や神経細胞内に多く存在しているため、アルツハイマー病の予防、改善に関わる重要な物質とされている。このようなホスファチジルセリンは、アミノ酸の一種であるセリン(serine)から作られている。
本発明者は、アミノ酸は、その分子量で決まる固有振動を有し、さらに、その固有振動の周波数帯域が、可聴域にまで分布することを利用し、該周波数帯域の音響振動で特定のアミノ酸に関わる分子の活動を活性化させる技術(例えば、特開2015−210481号公報、国際公開公報WO1993/024645、国際公開公報WO1984/003165参照)に着目し、被験者の脳内のホスファチジルセリンを活性化させ、それにより被験者の脳内のガンマ波を誘発させるとの着想に想到した。
本発明者は、上述の特開2015−210481号公報等に開示されている技術に基づき、セリンが有する固有の周波数を算出したところ、セリンが有する固有の周波数の1つが、約39Hz(具体的には、39.159Hz)であることを見いだした。
MIT発表の論文により、40Hz近辺の周波数で点滅する光を照射することにより、脳内のガンマ波が誘発されることが確認されている。本発明者は、セリンの固有の周波数に対する調査から、39Hz帯、より具体的には38.6〜39.6Hz程度の周波数、最も好ましくはセリンの固有の周波数の1つと同じ39.159Hzで点滅する光こそが脳内のガンマ波を誘発するために有効であるとの着想を得、本発明のガンマ波誘発装置1を完成させた。点滅手段14は、このような知見に基づき、発光手段12から発せられる光を、39Hz帯の周波数で点滅させるよう構成されている。
また、39Hz帯の周波数で点滅する光は、被験者のまぶたに少なくとも5分照射されることが好ましく、5〜60分照射されることがより好ましい。被験者のまぶたに対する39Hz帯の周波数で点滅する光の照射時間が5分を下回ると、被験者の脳内のガンマ波の誘発効果が発揮されない場合がある。また、被験者のまぶたに対する39Hz帯の周波数で点滅する光の照射時間が60分を超えても、被験者の脳内のガンマ波の誘発効果がそれ以上向上しない場合がある。
<制御手段16>
制御手段16は、点滅手段14に対し信号を送り、上述の所定の間隔Tを設定することにより、点滅手段14を制御する機能を有している。制御手段16は、例えば、1つ以上のマイクロプロセッサー、マイクロコンピューター、マイクロコントローラー、デジタル信号プロセッサー、CPU、MCU、状態機械、論理回路、ASIC、またはこれらの組み合わせ等のコンピューター可読命令に基づいて信号操作等の演算処理を実行する演算ユニットである。
制御手段16は、点滅手段14に対し信号を送り、上述の所定の間隔Tを設定することにより、点滅手段14を制御する機能を有している。制御手段16は、例えば、1つ以上のマイクロプロセッサー、マイクロコンピューター、マイクロコントローラー、デジタル信号プロセッサー、CPU、MCU、状態機械、論理回路、ASIC、またはこれらの組み合わせ等のコンピューター可読命令に基づいて信号操作等の演算処理を実行する演算ユニットである。
点滅手段14が発光手段12に供給される電力(電流)を所定の間隔Tでオン・オフする電流断続器である場合、制御手段16は、点滅手段14のオン・オフを制御し、点滅手段14に上述した所望の動作を実行させる。
<電源18>
電源18は、発光手段12、点滅手段14および制御手段16に電力を供給するためのコンポーネントである。例えば、リチウムイオン二次電池のような再充電が可能なバッテリーや乾電池のような使い捨てのバッテリーを電源18として用いることができる。
電源18は、発光手段12、点滅手段14および制御手段16に電力を供給するためのコンポーネントである。例えば、リチウムイオン二次電池のような再充電が可能なバッテリーや乾電池のような使い捨てのバッテリーを電源18として用いることができる。
なお、図示の形態では、電源18は、本体10に内蔵されているが、本発明はこれに限られない。例えば、電源18は、本体10の外部に設けられた外部電源であり、電源ケーブル等を介して、本体10内の発光手段12、点滅手段14および制御手段16に電力を供給するものであってもよい。
次に、本発明の実施形態に係るガンマ波誘発方法について詳述する。なお、本発明の実施形態に係るガンマ波誘発方法は、上述したガンマ波誘発装置1およびガンマ波誘発装置1と同様の機能を有する任意の装置を用いて実行することができるが、以下の説明では、ガンマ波誘発装置1を用いて実行されているものとする。
図3は、本発明の実施形態に係るガンマ波誘発方法を示すフローチャートである。図3に示すガンマ波誘発方法S100は、ガンマ波誘発装置1のスイッチ20がガンマ波誘発装置1の使用者によってオンされることによって開始される。
工程S102において、発光手段12に、電源18から電力が供給され、発光手段12から光が被験者のまぶたに照射される。上述のように、発光手段12から発せられ、被験者のまぶたに照射される光は、610〜750nmの波長、より好ましくは、660nmの波長を有している。
また、工程S102において発光手段12から発せられる光の放射強度は、0.5〜15.0W/srであることが好ましく、1.0〜10.0W/srであることがより好ましい。
工程S104において、点滅手段14が制御手段16によって制御され、発光手段12から発せられる光が特定の周波数、より具体的には39Hz帯の周波数で点滅される。これにより、被験者のまぶたに39Hz帯の周波数で点滅する光を照射することができる。この結果、被験者の脳内でガンマ波が誘発され、被験者のアルツハイマー病を治療することができる。
工程S106において、39Hz帯の周波数で点滅する光を被験者のまぶたに所定の時間照射する。工程S106において被験者のまぶたに対する光の照射時間は、少なくとも5分であることが好ましく、5〜60分であることがより好ましい。工程S106において所定の時間39Hz帯の周波数で点滅する光が被験者のまぶたに照射されると、ガンマ波誘発装置1のスイッチ20がガンマ波誘発装置1の使用者によってオフされ、ガンマ波誘発方法S100が終了される。
次に、図4〜図7を参照して、本発明のガンマ波誘発装置1を用いたガンマ波誘発方法S100を被験者に実行することによる、被験者の脳内のガンマ波の増大効果について説明する。
図4は、被験者のまぶたに対して特定の周波数で点滅する光を照射した結果得られた脳波分布の状態を示す図である。図5は、被験者にまぶたを閉じさせた結果得られた脳波分布の状態を示す図である。図6は、被験者のまぶたに対して点滅しない光を照射した結果得られた脳波分布の状態を示す図である。図7は、被験者の額に対して特定の周波数で点滅する光を照射した結果得られた脳波分布の状態を示す図である。
<実験1>
上述した本発明のガンマ波誘発装置1を用いたガンマ波誘発方法S100を被験者に実行した。被験者に対する実験条件は、以下の通りである。
上述した本発明のガンマ波誘発装置1を用いたガンマ波誘発方法S100を被験者に実行した。被験者に対する実験条件は、以下の通りである。
発光手段12から照射される光の波長:660nm
発光手段12から照射される光の点滅周波数:39Hz
発光手段12から照射される光の照射時間:5分
発光手段12から照射される光の点滅周波数:39Hz
発光手段12から照射される光の照射時間:5分
本発明のガンマ波誘発装置1を用いたガンマ波誘発方法S100を被験者に対して実行中に、被験者の頭部に取り付けられた複数の電極により、被験者の脳波分布を測定した。得られた被験者の脳波分布を図4に示す。
図4から明らかなように、本発明のガンマ波誘発装置1を用いたガンマ波誘発方法S100を被験者に実行することにより、約39Hzにおける被験者の脳波、すなわち、ガンマ波が著しく増大していることがわかる。
<比較実験1>
一方、実験1において確認された被験者のガンマ波の増大効果が、単に被験者がまぶた閉じたことに起因することではないことを確認するため、比較実験1を行った。比較実験1では、実験1と同一の被験者にまぶたを閉じてもらい、その状態を維持しつつ、実験1と同様の方法で被験者の脳波分布を測定した。このようにして得られた被験者の脳波分布を図5に示す。
一方、実験1において確認された被験者のガンマ波の増大効果が、単に被験者がまぶた閉じたことに起因することではないことを確認するため、比較実験1を行った。比較実験1では、実験1と同一の被験者にまぶたを閉じてもらい、その状態を維持しつつ、実験1と同様の方法で被験者の脳波分布を測定した。このようにして得られた被験者の脳波分布を図5に示す。
図5に示す脳波分布では、図4に示す脳波分布と異なり、ガンマ波の増大は見られない。これは、図4で見られるガンマ波の増大効果が、被験者のまぶたを閉じたことに起因するものではないことを示している。
<比較実験2>
さらに、実験1において確認された被験者のガンマ波の増大効果が、波長660nmの光を被験者のまぶたに単に照射するだけでは得られず、39Hzの周波数で点滅する波長660nmの光を被験者のまぶたに照射することにより得られるものであることを確認するため、比較実験2を行った。比較実験2では、実験1と同一の被験者のまぶたに対し、点滅しない660nmの光を実験1と同様に照射した状態で、実験1と同様の方法で被験者の脳波分布を測定した。このようにして得られた被験者の脳波分布を図6に示す。
さらに、実験1において確認された被験者のガンマ波の増大効果が、波長660nmの光を被験者のまぶたに単に照射するだけでは得られず、39Hzの周波数で点滅する波長660nmの光を被験者のまぶたに照射することにより得られるものであることを確認するため、比較実験2を行った。比較実験2では、実験1と同一の被験者のまぶたに対し、点滅しない660nmの光を実験1と同様に照射した状態で、実験1と同様の方法で被験者の脳波分布を測定した。このようにして得られた被験者の脳波分布を図6に示す。
図6に示す脳波分布では、図4に示す脳波分布と異なり、ガンマ波の増大は見られない。これは、単に波長660nmの光を被験者のまぶたに照射しただけではガンマ波の増大効果が得られないことを示している。
<比較実験3>
さらに、実験1において確認された被験者のガンマ波の増大効果が、39Hzの周波数で点滅する波長660nmの光を単に被験者に照射するだけでは得られず、39Hzの周波数で点滅する波長660nmの光を被験者のまぶたに照射することにより得られるものであることを確認するため、比較実験3を行った。比較実験3では、実験1と同一の被験者の額に対し、39Hzの周波数で点滅する波長660nmの光を実験1と同様に照射した状態で、実験1と同様の方法で被験者の脳波分布を測定した。このようにして得られた被験者の脳波分布を図7に示す。
さらに、実験1において確認された被験者のガンマ波の増大効果が、39Hzの周波数で点滅する波長660nmの光を単に被験者に照射するだけでは得られず、39Hzの周波数で点滅する波長660nmの光を被験者のまぶたに照射することにより得られるものであることを確認するため、比較実験3を行った。比較実験3では、実験1と同一の被験者の額に対し、39Hzの周波数で点滅する波長660nmの光を実験1と同様に照射した状態で、実験1と同様の方法で被験者の脳波分布を測定した。このようにして得られた被験者の脳波分布を図7に示す。
図7に示す脳波分布では、図4に示す脳波分布と異なり、ガンマ波の増大は見られない。これは、39Hzの周波数で点滅する波長660nmの光を被験者の額に照射してもガンマ波の増大効果が得られないことを示している。
これらの結果は、実験1において見られたガンマ波の増大効果は、39Hz帯の周波数で点滅する波長660nmの光を被験者のまぶたに照射したことにより得られることを実証するものである。このように、本発明のガンマ波誘発装置1を用いたガンマ波誘発方法S100を被験者に実行することにより、被験者のガンマ波を著しく増大させることが可能なことが分かる。なお、上述の実験1および比較実験1〜3を別の複数の被験者に対し実行したところ、上述した脳内のガンマ波の増大効果と同様の効果が得られた。
前述のように、脳内のガンマ波の増大とアルツハイマー病の治療との間には密接な関連性があるため、本発明のガンマ波誘発装置1およびガンマ波誘発方法S100を用いることにより、アルツハイマー病に対する有効な治療を提供することができるものと考えられる。
このように、本発明のガンマ波誘発装置1およびガンマ波誘発方法S100を用いることにより、アルツハイマー病に対する有効な治療を提供することができる。このようなアルツハイマー病の治療方法は、非浸襲的かつ容易に実行可能であることから、アルツハイマー病に対する画期的な治療方法であると言える。
また、複数の異なる被験者(5人)に対して上述の実験1、すなわち、本発明のガンマ波誘発装置1を用いたガンマ波誘発方法S100を毎日一か月実行したところ、各被験者において以下のような効果が認められた。
1.記憶を思い出しやすくなった。
2.記憶に残る夢を見るようになった。
3.昼間に眠気を催さなくなった。
4.目覚めが良くなった。
5.麻痺していた嗅覚が回復し始めた。
2.記憶に残る夢を見るようになった。
3.昼間に眠気を催さなくなった。
4.目覚めが良くなった。
5.麻痺していた嗅覚が回復し始めた。
このような効果は、被験者の脳内のガンマ波が誘導されたことによる副次的な効果と考えることができる。したがって、本発明のガンマ波誘発装置1およびガンマ波誘発方法S100は、アルツハイマー病の治療方法を提供するためだけではなく、記憶力向上、睡眠障害の改善、目覚めを良くする等の目的にも利用することができる。
以上、本発明のガンマ波誘発装置およびガンマ波誘発方法を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明の各構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、本発明の各構成に任意の構成のものを付加することができる。
例えば、図2に示されたガンマ波誘発装置1のコンポーネントの数や種類は、説明のための例示にすぎず、本発明は必ずしもこれに限られない。本発明の原理および意図から逸脱しない範囲において、任意のコンポーネントが追加若しくは組み合わされ、または任意のコンポーネントが削除された様態も、本発明の範囲内である。
また、図3に示されたガンマ波誘発方法S100の工程の数や種類は、説明のための例示にすぎず、本発明は必ずしもこれに限られない。本発明の原理および意図から逸脱しない範囲において、任意の工程が、任意の目的で追加若しくは組み合わされ、または、任意の工程が削除される様態も、本発明の範囲内である。
1…ガンマ波誘発装置
10…本体
12…発光手段
14…点滅手段
16…制御手段
18…電源
20…スイッチ
30…アーム
S100…ガンマ波誘発方法
S102、S104、S106…工程
10…本体
12…発光手段
14…点滅手段
16…制御手段
18…電源
20…スイッチ
30…アーム
S100…ガンマ波誘発方法
S102、S104、S106…工程
Claims (11)
- 光を被験者のまぶたの上に照射するための発光手段と、
前記発光手段から発せられる前記光を特定の周波数で点滅させるための点滅手段と、を含むことを特徴とするガンマ波誘発装置。 - 前記特定の周波数は、38.6〜39.6Hzである請求項1に記載のガンマ波誘発装置。
- 前記発光手段から発せられる前記光は、630〜690nmの波長を有する請求項1または2に記載のガンマ波誘発装置。
- 前記発光手段からの前記光の放射強度は、0.5〜15.0W/srである請求項1ないし3のいずれかに記載のガンマ波誘発装置。
- 前記被験者の前記まぶたの上に、前記特定の周波数で点滅する前記光を少なくとも5分照射する請求項1ないし4のいずれかに記載のガンマ波誘発装置。
- 前記発光手段はLEDであり、
前記点滅手段は、前記発光手段に供給される電力を前記特定の周波数でオン・オフすることにより、前記発光手段から発せられる前記光を前記特定の周波数で点滅させる請求項1ないし5のいずれかに記載のガンマ波誘発装置。 - 光を被験者のまぶたの上に照射する工程と、
前記光を特定の周波数で点滅させる工程と、を含むことを特徴とするガンマ波誘発方法。 - 前記特定の周波数は、38.6〜39.6Hzである請求項7に記載のガンマ波誘発方法。
- 前記光は、630〜690nmの波長を有する請求項7または8に記載のガンマ波誘発方法。
- 前記光の放射強度は、0.5〜15.0W/srである請求項7ないし9のいずれかに記載のガンマ波誘発方法。
- 前記被験者の前記まぶたの上に、前記特定の周波数で点滅する前記光を少なくとも5分照射する請求項7ないし10のいずれかに記載のガンマ波誘発方法。
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US20150374238A1 (en) * | 2011-07-05 | 2015-12-31 | Deborah Zelinsky | Devices for modulation of retinal stimulation and/or retinal signal processing and methods of use thereof |
-
2017
- 2017-03-29 JP JP2017064199A patent/JP2018166568A/ja active Pending
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