JP2018166464A - 水棲生物用ブロックおよびその製造方法 - Google Patents

水棲生物用ブロックおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水棲生物に有用な成分(例えば、カルシウム等)を、長期間に亘ってかつ十分な量で、水棲生物が生息する水中に供給することができ、かつ、水中に沈める際に、安定して直立した状態で、しかも角欠け等が生じることなく設置することができ、さらには、水流による移動(例えば、水棲生物の養殖場からの流出)に対する抵抗性を有する水棲生物用ブロックを提供する。【解決手段】水棲生物に有用な成分を含むブロック本体2を有する水棲生物用ブロック1であって、ブロック本体2は、上部本体部分2aおよび下部本体部分2bからなるものであり、上部本体部分2aは、下部本体部分2bよりも、嵩密度が小さいものである、水棲生物用ブロック1。ブロック本体2の一例は、ケイ酸カルシウム含有材料、セメントおよび水を含む水硬性材料の硬化体である。【選択図】図1

Description

本発明は、水棲生物用ブロックおよびその製造方法に関する。
従来、養殖用の水の中に載置して、養殖に有用な成分を供給するための資材が、知られている。
例えば、特許文献1に、水棲生物の養殖用の水の中に供給するための、ケイ酸カルシウムを含む養殖用資材であって、蒸留水1リットルに対して上記養殖用資材を1gの量で添加した場合における水溶性SiOの溶出量が、3mg以上であることを特徴とする養殖用資材が、記載されている。
特許文献1に、この養殖用資材によれば、水中の珪藻の増殖をより促進させることができ、その結果、養殖池等の水質悪化を抑制し、養殖対象である水棲生物(例えば、甲殻類)の生存率を向上させることができること、および、珪藻を餌とする甲殻類等の生育が良好になることが記載されている。
一方、湖沼等の水の中に載置して、水質浄化等を図るためのブロックが、知られている。
例えば、特許文献2に、空洞を有するコンクリートブロックであって、全骨材に対する粗骨材の重量比を、30〜70%とすることで、多孔質のコンクリートブロックとしたことを特徴とする浄水用ブロックが、記載されている。
特許文献2に、この浄水用ブロックによれば、全骨材に対する粗骨材の比を30〜70%とすることなどによって、空洞コンクリートブロックを多孔質化しているため、河川や湖沼の水質を浄化するのに適しており、しかも、貫通した空洞を有しているので、魚や水生小動物の生息にも適していることが、記載されている。
特開2016−129512号公報 特開平8−41848号公報
本発明の目的は、水棲生物に有用な成分(例えば、カルシウム等)を、長期間に亘ってかつ十分な量で、水棲生物が生息する水中に供給することができ、かつ、水中に沈める際に、安定して直立した状態で、しかも角欠け等が生じることなく設置することができ、さらには、水流による移動(例えば、水棲生物の養殖場からの流出)に対する抵抗性を有する水棲生物用ブロックを提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、水棲生物に有用な成分を含むブロック本体を有する水棲生物用ブロックであって、上記ブロック本体は、上部本体部分および下部本体部分からなるものであり、上記上部本体部分は、上記下部本体部分よりも、嵩密度が小さいものである水棲生物用ブロックによれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、以下の[1]〜[6]を提供するものである。
[1] 水棲生物に有用な成分を含むブロック本体を有する水棲生物用ブロックであって、上記ブロック本体は、上部本体部分および下部本体部分からなるものであり、上記上部本体部分は、上記下部本体部分よりも、嵩密度が小さいものであることを特徴とする水棲生物用ブロック。
[2] 上記ブロック本体は、ケイ酸カルシウム含有材料、セメントおよび水を含む水硬性材料の硬化体である、上記[1]に記載の水棲生物用ブロック。
[3] 上記ブロック本体は、上記上部本体部分から上記下部本体部分に亘る貫通孔を有する、上記[1]又は[2]に記載の水棲生物用ブロック。
[4] 上記貫通孔は、上記上部本体部分における断面積よりも、上記下部本体部分における断面積のほうが大きくなるように形成されている、上記[3]に記載の水棲生物用ブロック。
[5] 上記[1]〜[4]のいずれかに記載の水棲生物用ブロックを製造するための方法であって、上記ブロック本体を構成する材料を、型枠の中に収容する材料収容工程、および、上記型枠の中に収容された材料に振動を加えて、上記ブロック本体を形成させる振動工程、を含むことを特徴とする水棲生物用ブロックの製造方法。
[6] 上記[1]〜[4]のいずれかに記載の水棲生物用ブロックを用いた、水棲生物の成長促進方法であって、上記水棲生物用ブロックを、水棲生物が生息する水中に、上記下部本体部分が接地するように沈めて設置するブロック設置工程、を含むことを特徴とする水棲生物の成長促進方法。
本発明の水棲生物用ブロックは、ブロック本体中の上部本体部分を、下部本体部分よりも、嵩密度が小さいものとなるように構成しているので、ブロック本体に含まれている水棲生物に有用な成分(例えば、カルシウム、ケイ素等)を、長期間に亘ってかつ十分な量で、水棲生物が生息する水中に供給することができる。
また、本発明の水棲生物用ブロックは、ブロック本体中の下部本体部分を、上部本体部分よりも、嵩密度が大きいものとなるように構成しているので、水中に沈める際に、安定して直立した状態で、しかも、水底への接地時の衝撃等によっても角欠け等が生じることなく、設置することができる。
さらに、本発明の水棲生物用ブロックは、ブロック本体中の下部本体部分の嵩密度が大きいことから、水中に設置した後においても、水流による移動(例えば、水棲生物の養殖場からの流出)が起き難い。
本発明の水棲生物用ブロックの一例を示す斜視図である。 図1に示す水棲生物用ブロックを、上端面の中心点を通る鉛直面で切断した状態を示す断面図である。 図2に示す断面図の第一の変形例を示す断面図である。 図2に示す断面図の第二の変形例を示す断面図である。 図1に示す水棲生物用ブロックの上端面の種々の変形例を示す図である。 図1に示す水棲生物用ブロックの下端面に溝を形成させた場合における当該下端面を示す底面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の水棲生物用ブロックの実施形態例を説明する。
本発明の水棲生物用ブロック1は、図1〜図2に示すとおり、水棲生物に有用な成分を含むブロック本体2を有するものである。
本発明の水棲生物用ブロック1は、ブロック本体2に加えて、他の部材を含むことができる。他の部材の一例としては、ブロック本体2の外周面4の下端部分に取り付けて、ブロック本体2の安定性を高めるための金属製の円環体が挙げられる。ただし、この金属製の円環体(鍔状の部材)に代えて、ブロック本体2の下端部分に、ブロック本体2の一部として、このような鍔状の部分を形成させてもよい。
ブロック本体2は、上部本体部分2aおよび下部本体部分2bからなるものである。
本明細書中、「上部本体部分」とは、ブロック本体2の嵩密度の平均値以下の嵩密度を有する部分をいう。また、「下部本体部分」とは、ブロック本体2の嵩密度の平均値を超える嵩密度を有する部分をいう。
上部本体部分2aおよび下部本体部分2bは、(a)同一の材料を用いる形成方法として、型枠内の硬化前の混練物に振動を加えて、ペーストを流下させ、その結果、嵩密度が上端から下端に向かって漸増する一体的な成形体を得る方法、(b)異なる材料を用いる形成方法として、型枠内に、下部本体部分2bを形成させるための材料を供給し、その後、下部本体部分2bからなる成形体の上に、上部本体部分2aを形成させるための材料を供給して、その結果、上部本体部分2aと下部本体部分2bとの積層体である成形体を得る方法、等によって形成することができる。
上部本体部分2aと下部本体部分2bとの嵩密度の比(上部本体部分2aの嵩密度/下部本体部分2bの嵩密度)は、本発明の効果(例えば、より安定して、直立した状態になることや、角欠け等がより生じ難くなることや、水流による移動が起き難くなること)を高める観点から、好ましくは0.67〜0.96、より好ましくは0.75〜0.95、さらに好ましくは0.80〜0.94、特に好ましくは0.90〜0.92である。
上部本体部分2aの嵩密度は、本発明の効果を高める観点から、好ましくは0.88〜0.94g/cm、より好ましくは0.88〜0.93g/cm、特に好ましくは0.88〜0.92g/cmである。
下部本体部分2bの嵩密度は、本発明の効果を高める観点から、好ましくは0.97〜1.30g/cm、より好ましくは0.98〜1.20g/cm、特に好ましくは0.99〜1.10g/cmである。
ブロック本体2は、例えば、ケイ酸カルシウム含有材料、セメントおよび水を含む水硬性材料の硬化体として形成することができる。
ケイ酸カルシウム含有材料とは、ケイ酸とカルシウムを含む化合物である。具体的には、トバモライト、ゾノトライト、CSHゲル、フォシャジャイト、ジャイロライト、ヒレブランダイト、及びウォラストナイト等からなる群より選ばれる1種以上を含むものである。
トバモライトとは、結晶性のケイ酸カルシウム水和物であり、Ca・(Si18)・4H2O(板状の形態)、Ca・(Si18)(板状の形態)、Ca・(Si18)・8H2O(繊維状の形態)等の化学組成を有するものである。
ゾノトライトとは、結晶性のケイ酸カルシウム水和物であり、Ca・(Si17)・(OH)2(繊維状の形態)等の化学組成を有するものである。
CSHゲルとは、αCaO・βSiO2・γH2O(ただし、α/β=0.7〜2.3、γ/β=1.2〜2.7である。)の化学組成を有するものである。具体的には、3CaO・2SiO2・3H2Oの化学組成を有するケイ酸カルシウム水和物等が挙げられる。
フォシャジャイトとは、Ca(SiO(OH)等の化学組成を有するものである。
ジャイロライトとは、(NaCa)Ca14(Si23Al)O60(OH)・14HO等の化学組成を有するものである。
ヒレブランダイトとは、CaSiO(OH)等の化学組成を有するものである。
ウォラストナイトとは、CaO・SiO(繊維状又は柱状の形態)等の化学組成を有するものである。
また、ケイ酸カルシウム含有材料として、トバモライトを主成分とする軽量気泡コンクリート(ALC)や、ゾノトライトを含む保湿材等の、ケイ酸カルシウムを含む建築材料(特に、端材や廃材)を用いてもよい。
中でも、入手の容易性および経済性の観点から、トバモライトを主成分とする軽量気泡コンクリート(ALC)を用いることが好ましい。また、廃棄物の利用促進の観点から、軽量気泡コンクリートの製造工程や建設現場で発生する軽量気泡コンクリートの端材を用いることが、より好ましい。
ここで、軽量気泡コンクリート(ALC)とは、トバモライト、および、未反応の珪石からなるものであり、かつ、80体積%程度の空隙率を有するものである。ここで、空隙率とは、コンクリートの全体積中の、空隙の体積の合計の割合をいう。
軽量気泡コンクリート中のトバモライトの割合は、軽量気泡コンクリートの内部の空隙部分を除く固相の全体を100体積%として、65〜80体積%である。
軽量気泡コンクリートは、例えば、珪石粉末、セメント、生石灰粉末、発泡剤(例えば、アルミニウム粉末)、水等を含む原料(例えば、これらの混合物からなる硬化体)をオートクレーブ養生することによって得ることができる。
また、ケイ酸カルシウム含有材料は多孔質であることが好ましい。ケイ酸カルシウム含有材料が多孔質である場合、該材料を水中に浸漬させた際に、該材料の多孔質部分に存在する空気が、水中に連行されることによって、水中の溶存酸素量の低下を防ぐことができる。
本発明で用いるケイ酸カルシウム含有材料は、粒状物であることが好ましい。
本明細書中、「粒状物」とは、0.1mm以上の粒度を有するものを意味する。
ここで、「粒度」とは、篩の目開き寸法に対応する値である。
ケイ酸カルシウム含有材料の粒度は、該材料に含まれるカルシウムおよびケイ素の溶出量をより多くする観点からは、好ましくは6mm以下、より好ましくは5mm以下、特に好ましくは4mm以下である。
ケイ酸カルシウム含有材料の粒度分布は、上部本体部分2aと下部本体部分2bとの嵩密度の比を上述の好ましい数値範囲内に容易に調整する観点から、1.2〜4mmの粒度のものを、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、特に好ましくは40質量%以上含むものである。
本発明で用いるセメントとしては、特に限定されるものではなく、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントや、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント等の各種混合セメント等を使用することができる。
本発明において、ケイ酸カルシウム含有材料の量は、セメント100質量部に対して、好ましくは330〜480質量部、より好ましくは350〜450質量部、特に好ましくは370〜430質量部である。該量が330質量部以上であれば、水中へのカルシウムおよびケイ素の供給量が、より増大する。該量が480質量部以下であれば、本発明の水棲生物用ブロックの強度(例えば、角欠けがなく、かつ、曲げ強度が大きいこと等)が、より増大する。
水の量は、セメント100質量部に対して、好ましくは110〜150質量部、より好ましくは120〜140質量部、特に好ましくは125〜135質量部である。該量が110質量部以上であれば、本発明の水棲生物用ブロックの材料である混練物のワーカビリティが、より向上する。該量が150質量部以下であれば、本発明の水棲生物用ブロックの強度(例えば、角欠けがなく、かつ、曲げ強度が大きいこと等)が、より増大する。
ブロック本体2は、上部本体部分2aの上端(上端面5)から下部本体部分2bの下端(下端面6)に亘る貫通孔3を有する。
貫通孔3を有することによって、ブロック本体2の表面積が大きくなり、ブロック本体2aに含まれている水棲生物に有用な成分(例えば、カルシウムおよびケイ素)を、より多量に、水中に供給することができる。また、貫通孔3内に溶出するケイ素等によって、貫通孔3を形成する内周面に、珪藻が生育するため、その珪藻を食する水棲生物(魚類、甲殻類等)が、貫通孔3を住みかとするようになる。このように、貫通孔3は、水棲生物の生育や繁殖に役立ちうるものである。
図1〜図2に示す貫通孔3に代えて、例えば、図3に示す貫通孔13や、図4に示す貫通孔23等を採用することもできる。
図3中、水棲生物用ブロック11は、貫通孔3に代えて貫通孔13を有する以外は図1〜図2の水棲生物用ブロック1と同様に構成されたブロックであって、外周面14、上端面15、下端面16、および貫通孔13を有する、外形が円柱状のブロック本体12(上部本体部分12aおよび下部本体部分12b)からなる。
貫通孔13は、水平断面が円形で、かつ、上端面15から下端面16に向かって断面積が漸増するように形成されている。このような形状に貫通孔を形成することによって、貫通孔が形成している内周面の面積が、より増大するので、水棲生物に有用な成分(例えば、カルシウムおよびケイ素)を、より多量に水中に供給することができ、また、珪藻の生育する場所を、より広くすることができる。
図4中、水棲生物用ブロック21は、貫通孔3に代えて貫通孔23を有する以外は図1〜図2の水棲生物用ブロック1と同様に構成されたブロックであって、外周面24、上端面25、下端面26、および貫通孔23を有する、外形が円柱状のブロック本体22(上部本体部分22aおよび下部本体部分22b)からなる。
貫通孔は、円柱状に形成されている等径部分23a、および、水平断面が円形で、かつ、上端面25の側から下端面26に向かって断面積が漸増するように形成されている拡径部分23bからなる。
図5に示すように、水棲生物用ブロックの上端面(および下端面)は、図1〜図2に示すような、外周の形状(外周面4の上端および下端の各形状)が円形で、かつ、円形の開口部分(貫通孔3)を有する上端面5(および下端面6)の形態(図5中の(a))以外に、種々の形態を有することができる。
図5中、(b)は、外周の形状(外周面の上端および下端の各形状)が円形で、かつ、正方形の開口部分(貫通孔)を有する上端面(および下端面)の例である。この場合、貫通孔は、角柱状に形成されている。
図5中、(c)は、外周の形状(外周面の上端および下端の各形状)が正方形で、かつ、円形の開口部分(貫通孔)を有する上端面(および下端面)の例である。この場合、ブロック本体は、角柱状に形成されている。
図5中、(d)は、外周の形状(外周面の上端および下端の各形状)が正六角形で、かつ、円形の開口部分(貫通孔)を有する上端面(および下端面)の例である。
図5中、(e)は、外周の形状(外周面の上端および下端の各形状)が円形で、かつ、正六角形の開口部分(貫通孔)を有する上端面(および下端面)の例である。
本発明において、ブロック本体の下端面には、水棲生物用ブロックの周囲の水と、貫通孔内の水とを連通させるための溝を形成させることができる。
図6は、図1〜図2に示すブロック本体2の下端面6が、溝を有する形態の一例を示す。溝7は、貫通孔3から外周面4に亘るように形成されている。このように溝7を形成させることによって、貫通孔3の中でのSS(浮遊物質および懸濁物質)の堆積を防止することができる。
溝の数は、図6では2つであるが、他の数(例えば、1つまたは3つ以上)でもよい。
本発明の水棲生物用ブロックの寸法は、特に限定されないが、例えば、以下のように定めることができる。
ブロック本体の外周面の長さ(例えば、図1中の外周面4の上端と下端の距離)は、50〜200mmである。
ブロック本体の上端面および下端面の最大寸法(例えば、図1中の上端面5の直径や、図5中の(c)の正方形における対角線の長さ)は、50〜200mmである。
ブロック本体の貫通孔の大きさ(例えば、図1中の貫通孔3の直径や、図5中の(b)の正方形における対角線の長さ)は、10〜80mmである。
ブロック本体の貫通孔の大きさが、上端と下端とで異なる場合、下端における貫通孔の大きさから、上端における貫通孔の大きさを差し引いた値は、5〜30mmである。
ブロック本体の下端面が溝を有する場合、溝の幅(図6中の溝7の短手方向の寸法)は、5〜20mmであり、また、溝の深さ(図6中、下端面6から、図示しない上端面5に向かう深さの寸法)は、4〜15mmである。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(1)使用材料
使用材料は、以下に示すとおりである。
(a)ケイ酸カルシウム含有材料:軽量気泡コンクリート(ALC)の廃材(粒度が0.01mm以上、1.20mm未満のものが40質量%以上で、かつ、粒度が1.20mm以上、4.00mm以下のものが40質量%以上であるもの)
(b)セメント:高炉セメントB種
(c)水
(2)製造方法
セメント100質量部、ケイ酸カルシウム含有材料400質量部、水130質量部を混練して、混練物を得た。この混練物を型枠内に収容した後、この型枠(およびその中に収容されている混練物)に2分間、振動を加えた。次いで、型枠から混練物の成形体を脱型し、その後、混練物の成形体を60℃の蒸気で養生し、混練物の硬化体である水棲生物用ブロックを得た。
水棲生物用ブロックは、図3および図6に示すものであり、外周面の長さが80mm、上端面および下端面の各直径が80mm、貫通孔の直径が上端で20mmかつ下端で30mm、下端面の溝が幅8mmで深さ6mmのものであった。
(3)水棲生物用ブロックの評価
(a)嵩密度
水棲生物用ブロックについて、上端面を含む厚さ4.05mmの部分(以下、上端部分という。)、および、下端面を含む厚さ4.25mmの部分(以下、下端部分という。)の各嵩密度を測定したところ、上端部分の嵩密度は0.91g/cmであり、下端部分の嵩密度は1.00g/cmであった。
(b)有用な成分(SiおよびCa)の溶出量
「JIS K 0058−1:2005 スラグ類の化学物質試験方法−第1部:溶出量試験方法」に準拠して、水棲生物用ブロックの溶出試験を行い、SiおよびCaの各溶出量を測定した。
具体的には、以下の手順で測定を行なった。まず、水棲生物用ブロックから切り取った上述の上端部分(上端面を含む厚さ4.05mmの部分)を、上端部分の10倍の質量を有するイオン交換水中に浸漬させた。次いで、3枚の羽根を有する撹拌機を用いて、200rpmで6時間、上端部分を含むイオン交換水を撹拌した。その後、ICP発光分析装置を用いて、上端部分からイオン交換水中に溶出したSiおよびCaの各溶出量を測定した。
下端部分(下端面を含む厚さ4.25mmの部分)についても、同様にして、SiおよびCaの各溶出量を測定した。
その結果、上端部分(上端面を含む厚さ4.05mmの部分)については、Siの溶出量は、31.2mg/リットルであり、Caの溶出量は、39.5mg/リットルであった。
下端部分(下端面を含む厚さ4.25mmの部分)については、Siの溶出量は、29.9mg/リットルであり、Caの溶出量は、30.9mg/リットルであった。
これらの測定値から、上端部分では、下端部分に比べて、SiおよびCaの各溶出量が大きいことがわかる。
(c)水棲生物用ブロックが水中への沈降時に直立する割合
上述の水棲生物用ブロックを10個作製し、その各々について3回ずつ、水中への沈降時に直立するか否かを調べた。
具体的には、水棲生物用ブロックを、水深1mの上方が開口したタンク内に、水面のやや上方の地点から落下させて、水中に沈降させ、接地後に直立と転倒のいずれとなるかを調べた。
その結果、全30回(10個×3回)中、接地後に直立した数は、21回であった。この数(21回)は、全30回中の割合で、70%である。
1,11,21 水棲生物用ブロック
2,12,22 ブロック本体
3,13,23 貫通孔
4,14,24 外周面
5,15,25 上端面
6,16,26 下端面
7 溝部
33,43,53,63 貫通孔
35,45,55,65 上端面
2a,12a,22a 上部本体部分
2b,12b,22b 下部本体部分
23a 等径部分
23b 拡径部分

Claims (6)

  1. 水棲生物に有用な成分を含むブロック本体を有する水棲生物用ブロックであって、
    上記ブロック本体は、上部本体部分および下部本体部分からなるものであり、
    上記上部本体部分は、上記下部本体部分よりも、嵩密度が小さいものであることを特徴とする水棲生物用ブロック。
  2. 上記ブロック本体は、ケイ酸カルシウム含有材料、セメントおよび水を含む水硬性材料の硬化体である請求項1に記載の水棲生物用ブロック。
  3. 上記ブロック本体は、上記上部本体部分から上記下部本体部分に亘る貫通孔を有する請求項1又は2に記載の水棲生物用ブロック。
  4. 上記貫通孔は、上記上部本体部分における断面積よりも、上記下部本体部分における断面積のほうが大きくなるように形成されている請求項3に記載の水棲生物用ブロック。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の水棲生物用ブロックを製造するための方法であって、
    上記ブロック本体を構成する材料を、型枠の中に収容する材料収容工程、および、
    上記型枠の中に収容された材料に振動を加えて、上記ブロック本体を形成させる振動工程、
    を含むことを特徴とする水棲生物用ブロックの製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の水棲生物用ブロックを用いた、水棲生物の成長促進方法であって、
    上記水棲生物用ブロックを、水棲生物が生息する水中に、上記下部本体部分が接地するように沈めて設置するブロック設置工程、
    を含むことを特徴とする水棲生物の成長促進方法。
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