JP2018165646A - トルク検出装置 - Google Patents

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孝誌 小池
裕也 山口
Yuya Yamaguchi
裕也 山口
靖之 福島
Yasuyuki Fukushima
靖之 福島
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Abstract

【課題】簡単な機構でありながら、安価な磁気センサを用いて安定したトルク検出が可能なトルク検出装置を提供する。
【解決手段】外輪2と内輪3とが弾性部材4で連結され、両輪間の微小回転変位を検出してトルクを算出可能な出力信号を出力する変位検出手段30を備える。変位検出手段30は、外輪2と内輪3のどちらかに固定された磁気ターゲット7と、他方に固定された磁気センサ6とを有する。磁気ターゲット7は2つの永久磁石からなり、これら2つの永久磁石は磁気センサ6に対向する極性がそれぞれ異なるように回転方向に隣接し、かつ回転変位零の状態で前記2つの永久磁石の隣り合う磁極の境目が磁気センサ6の検出面の中心と対向するように配置される。
【選択図】図2

Description

この発明は、シャフトに負荷されたトルクを測定するために用いるトルク検出装置に関し、特に、産業用ロボットの関節などに負荷されるトルクを測定する技術に関する。
特許文献1に、産業用ロボットの関節部に負荷されるトルクを検出するトルク検出装置が開示されている。このトルク検出装置は、外輪と内輪とが弾性を有する複数のはりで連結されており、内輪から外輪側に直径上に張出して配置された一対の内輪張出片と外輪との間に生じる変位量を2個の変位センサでそれぞれ測定し、その測定された2つの変位量から内外輪に作用する軸トルクを検出する。
特許第3136816号公報
特許文献1に開示されているトルク検出装置は、一対の内輪張出片と外輪との間に生じる変位量を2個の変位センサでそれぞれ測定するため、初期設定での一対の内輪張出片と外輪との機械的な隙間調整が難しい。また、外輪と内輪とが弾性を有する複数のはりで連結された構造のため、トルク印加時の外輪と内輪との変位量は微小であり、変位センサとして高精度のものが求められる。
さらに、特許文献1には、2個の変位センサの値からトルクを算出する手法についての記載はないが、2個の変位センサの値から外輪と内輪との回転変位量を推定する等の処理が必要であり、処理回路が煩雑になると考えられる。
この発明の目的は、簡単な機構でありながら、安価な磁気センサを用いて安定したトルク検出が可能なトルク検出装置を提供することである。
この発明のトルク検出装置は、外輪に対して内輪が回転可能に支持され、前記外輪と前記内輪とが両輪間の回転変位に応じて弾性変形する弾性部材を有し、前記外輪と前記内輪との微小回転変位を検出し両輪間のトルクを算出可能な出力信号を出力する変位検出手段を備えるトルク検出装置において、
前記変位検出手段は、前記外輪と前記内輪のどちらか一方に固定された磁気ターゲットと、他方に固定されて前記磁気ターゲットに対向し磁気を検出する磁気センサとを有し、 前記磁気ターゲットは2つの永久磁石からなり、これら2つの永久磁石は前記磁気センサに対向する極性がそれぞれ異なるように回転方向に隣接し、かつ前記外輪と前記内輪とが回転変位零の状態で前記2つの永久磁石の隣り合う磁極の境目が前記磁気センサの検出面の中心と対向するように配置されている。
この構成によると、トルクが印加されると、外輪と内輪とを連結する弾性部材が変形し、外輪と内輪間に微小な回転変位が発生する。回転変位により磁気ターゲットと磁気センサの相対位置が変化し、その相対位置の変化に応じて磁気センサの出力信号が変化する。そのため、外輪と内輪との間に作用するトルクの大きさと、磁気センサの出力信号との関係を予め把握しておくことにより、磁気センサの出力信号に基づいてトルクを検出することができる。
また、磁気ターゲットのN極とS極の境目の近傍に、逆向きで隣り合う高密度の磁束が生じ、この磁束が磁気センサを貫く状態となるため、磁気ターゲットと磁気センサの微小な相対変化に応じて磁気センサの出力信号が急峻に変化する。したがって、磁気ターゲットと磁気センサが周方向に微小しか変位しないにもかかわらず、精度よくトルクを検出することができる。
なお、前記外輪と前記内輪とが回転変位零の状態は、例えば、前記弾性部材の変形量が略零となる状態とされる。
このように、この発明のトルク検出装置は、外輪と内輪とを弾性部材で連結し、外輪と内輪との微小回転変位を変位検出手段で検出し、トルクを算出するため、機械構造や電気処理回路が簡単となり、製造コストを低減することができる。
また、変位検出手段は、磁気ターゲットとなる2つの永久磁石と磁気センサからなり、永久磁石の極性がそれぞれ異なるように隣接して周方向に配置し、2個の永久磁石の隣り合う磁極の境目の近傍で磁気ターゲットと対向するように磁気センサが配置されるため、外輪と内輪間の回転変位が微小であっても、磁気センサの測定感度がよく、安定してトルクを検出することができる。
なお、前記外輪と内輪のいずれが回転側であってもよい。前記外輪または内輪への固定は、外輪または内輪に直接に固定される場合の他に、外輪または内輪と一体に動く部材に固定された構成を含む意味である。また、変位検出手段の出力信号からトルクを算出する手段は、このトルク検出装置とは別に設けられていても、またこのトルク検出装置の一部として設けられていてもよい。
この発明において、前記弾性部材と前記外輪と前記内輪の3つが一体構造であってもよい。ここで言う「一体構造」は、複数の部材または材料を結合したものではない構造を言い、例えば、全体が一緒に成形され、また一つの材料から不要部分を除去するかまたは塑性加工して得られる構造である。
前記3個の部材が一体構造であると、止め付け部分がなく簡素な構成となる。
この発明のトルク検出装置において、前記弾性部材は、ばね部材を内蔵し、先端に接触部材が配置されたプランジャであり、このプランジャは前記外輪および前記内輪のどちらか一方に固定され、前記外輪および前記内輪の他方には、開口側が次第に広がる断面形状の嵌め込み溝が形成され、前記プランジャは、前記ばね部材の押圧力よりに前記接触部材が前記嵌め込み溝に押圧されるようにしてもよい。
この構成の場合、外輪と内輪との間にトルクが印加されると、プランジャの接触部材が嵌め込み溝の傾斜面上を移動し、外輪と内輪との間に回転方向の微小変位が発生する。この回転変位を磁気センサで検出し、その検出値からトルクを算出する。トルクが除かれると、ばね部材の復元力で接触部材は溝内の元の位置に戻る。トルク負荷容量は、プランジャのばね部材の荷重や、嵌め込み溝のV字等の開き角度、プランジャの個数などによって変更可能である。
なお、嵌め込み溝を含む一部を別部材として、外輪または内輪に埋設してあってもよい。
この構成のトルク検出装置において、前記プランジャの先端にある前記接触部材の進退方向が、前記外輪または前記内輪の径方向とされ、前記プランジャが固定されない前記外輪または前記内輪と一体となって動く部材の周面上に前記嵌め込み溝が形成されていてもよい。嵌め込み溝を周面上とすると、加工が容易である。特に、嵌め込み溝が内輪の外周面上に形成されている場合には、加工が容易なものとなる。
前記プランジャおよび嵌め込み溝を有するトルク検出装置において、前記プランジャの先端にある前記接触部材の進退方向が、前記外輪または前記内輪の軸方向とされ、前記プランジャが固定されない前記外輪または前記内輪と一体となって動く部材の一側面に前記嵌め込み溝が形成されていてもよい。このような構成によれば、プランジャが軸方向に配置されるため、内輪の内径を大きくすることが可能となる。
この構成のトルク検出装置において、前記磁気ターゲットは、前記外輪と前記内輪のどちらか一方の一側面に固定され、前記磁気センサは前記磁気ターゲットが固定されず前記外輪または前記内輪と一体となって動く部材の一側面に固定され、前記磁気ターゲットと前記磁気センサは軸方向に対向していてもよい。
この構成のトルク検出装置において、前記外輪と前記内輪は、軸受で回転可能に支持されていてもよい。
軸受で外輪と内輪を支持することで、外輪と内輪とが滑り接触する構成の場合に比べ、外輪に対する内輪の回転変位が容易となり、トルク検出時のヒステリシスなどが制される。
この発明のトルク検出装置において、電源ユニットと、前記磁気センサから得られる出力信号をワイヤレスで送信する無線ユニットを含む信号処理部を備えていてもよい。
前記無線ユニットと電源ユニットとを備える場合、出力信号を離れた位置のコンピュータ等の機器に、配線無しで送ることができ、かつ磁気センサの駆動に外部の配線が不要であり、このトルク検出装置を装備した機器の構成を簡素にすることができる。そのため、例えばロボットアームの関節部等にこのトルク検出装置を組み込んだ場合、アーム内の配線を簡素にできる。また、回転軸が多回転するような機器にも容易に適用することができる。
この発明のトルク検出装置は、外輪に対して内輪が回転可能に支持され、前記外輪と前記内輪とが両輪間の回転変位に応じて弾性変形する弾性部材を有し、前記外輪と前記内輪との微小回転変位を検出し両輪間のトルクを算出可能な出力信号を出力する変位検出手段を備えるトルク検出装置において、前記変位検出手段は、前記外輪と前記内輪のどちらか一方に固定された磁気ターゲットと、他方に固定されて前記磁気ターゲットに対向し磁気を検出する磁気センサとを有し、前記磁気ターゲットは2つの永久磁石からなり、これら2つの永久磁石は前記磁気センサに対向する極性がそれぞれ異なるように回転方向に隣接し、かつ前記外輪と前記内輪とが回転変位零の状態で前記2つの永久磁石の隣り合う磁極の境目が前記磁気センサの検出面の中心と対向するように配置されたため、簡単な機構でありながら、安価な磁気センサを用いて安定したトルク検出を行うことができる。
この発明の第1の実施形態に係るトルク検出装置の断面図である。 図1のII−II矢視断面図である。 同トルク検出装置のセンシング主要部を示す図である。 他の実施形態に係るトルク検出装置の破断正面図である。 さらに他の実施形態に係るトルク検出装置の破断正面図である。 図5のVI−VI矢視断面図である。 さらに他の実施形態に係るトルク検出装置の断面図である。 図7のVIII−VIII矢視断面図である。 さらに他の実施形態に係るトルク検出装置の断面図である。 図9のX−X矢視断面図である。 図9のXI−XI断面の一部を示す図である。 さらに他の実施形態に係るトルク検出装置の断面図である。 図12のXIII矢視図である。 さらに他の実施形態に係るトルク検出装置の断面図である。
この発明の第1の実施形態に係るトルク検出装置を図1ないし図3と共に説明する。図1はトルク検出装置1の断面図、図2は、図1のII−II矢視断面図、図3はセンシング主要部を示す図である。
トルク検出装置1は、外輪2と内輪3とを備える。図2に示すように、外輪2の内径面2aと内輪3の外径面3aとが円周方向に摺動自在に接しており、外輪2と内輪3とは互いに回転可能である。外輪2と内輪3とは、複数の弾性部材4で連結されている。図の例では、4つの弾性部材4が円周方向に等間隔で配置されている。各弾性部材4の両端は、外輪2の取付溝2bと内輪3の取付溝3bにそれぞれ挿入されてその挿入箇所で固定されている。外輪2の取付溝2bは、外輪2の内径面2aに形成された切欠き部2cの底部にあり、内輪3の取付溝3bは、内輪3の外径面3aに形成された切欠き部3cの底部にある。このため、切欠き部2c,3cに位置する弾性部材4の中央部は外輪2および内輪3に接しておらず、弾性部材4の変形が邪魔されない。
図1に示すように、外輪2は軸方向の一方端に内径側へ延びるつば状の肩部2dを有し、この肩部2dの側面に内輪3の一方の端面3eが当接している。外輪2の軸方向の他方端には蓋5が取り付けられ、この蓋5の端面5aが内輪3の段面3fを押えることで、内輪3が軸方向に抜けないようになっている。外輪2の肩部2dの側面と内輪3の端面3e、および蓋5の端面5aと内輪3の段面3fは、外輪2の内径面2aと内輪3の外径面3aと同様に、それぞれ互いに摺動可能である。
上記各摺動可能箇所の摺動面には、摺動特性のよい滑り材、例えばフッ素樹脂等をコーティングするとよい。また、摺動面に滑り材をコーティングする代わりに、外輪2と内輪3の互いに回転変位する面の間に軸受(図示せず)を介在させてもよい。
図1、図2において、外輪2の内径面2aには凹部2eが形成され、その中に磁気センサ6が設けられている。磁気センサ6は、凹部2eに直接固定されるが、図示しないプリント基板上に磁気センサ6を実装し、プリント基板を外輪2の内径面2aに設けた図示しない平坦面に固定してもよい。
内輪3の外径面3aに形成された平坦面3gに設けた凹部3hに、磁気センサ6と径方向に対峙するように磁気ターゲット7が設けられている。これら磁気センサ6と磁気ターゲット7とで変位検出手段30が構成される。
磁気ターゲット7は、N極とS極を両端に持つ2個の永久磁石8、9からなる。2つの永久磁石8,9は一方の永久磁石のN極の隣に他方の永久磁石のS極が位置し、2個の永久磁石8,9が内輪3の周方向に隣接する状態で内輪3の凹部3hに固定される。磁気ターゲット7として用いる永久磁石としては、例えば、ネオジウム磁石やサマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石、フェライト磁石などを使用してもよく、種類は限定されない。
磁気センサ6は、外輪2と内輪3とが回転変位零の状態において、2個の永久磁石8,9の隣り合う磁極の境目の近傍で磁気ターゲット7と対向するように配置される。詳しくは磁気センサ6の検出面の中心、つまり検出範囲の中心が前記磁極の境目の近傍で磁気ターゲット7と対向する。また、外輪2と内輪3とが回転変位零の状態では、弾性部材4の変形量が最小となる。磁気センサ6としては、磁気抵抗素子(MRセンサ)や磁気インピーダンス素子(MIセンサ)やホール素子を使用することができるが、ホール素子と増幅回路などの電気回路を一体化したホールICを使用すると、後付け回路が低減される。また、磁気センサ6が、プログラム機能を有していれば、出力電圧の設定が容易である。
磁気センサ6の出力信号から外輪2と内輪3間に作用するトルクを算出するトルク算出手段(図示せず)を、マイクロコンピュータ等の処理回路で構成してプリント基板上または他のプリント基板に実装し、このトルク検出装置1が備えるようにしてもよい。また、トルク算出手段を、このトルク検出装置1から離れて設置されたパーソナルコンピュータ(図示せず)等に設けてもよい。また、トルク算出手段は、回転角度と磁気センサ6の出力信号との関係のリニアライズを行う手段や、温度補正を行う手段を有していてもよい。
この構成のトルク検出装置によると、外輪2と内輪3間にトルクが印加されると、外輪2と内輪3とを連結する弾性部材4が弾性変形し、外輪2と内輪3間に回転変位が発生する。この回転変位を磁気センサ6で検出し、その検出値からトルクを算出する。このように、外輪2と内輪3間の回転変位を直接検出するため、従来のように2個の変位センサの値から外輪と内輪との回転変位量を推定する等の処理が不要であり、処理回路を簡略できる。
また、図3に示すように、磁気ターゲット7のN極とS極の境目の近傍に、逆向きで隣り合う高密度の磁束が生じ、この磁束が磁気センサ6を貫く状態となるため、磁気ターゲット7と磁気センサ6の微小な相対変化に応じて磁気センサ6の出力信号が急峻に変化する。したがって、磁気ターゲット7と磁気センサ6が周方向に微小しか変位しないにもかかわらず、精度よくトルクを検出することができる。外輪2と内輪3は非磁性あるいは磁性材料を使用できるが、磁気ターゲット7から見て磁気センサ6の裏側に位置する部材を強磁性材料(例えば鉄系)で形成すると、磁気センサ6を貫く磁束の密度を効果的に高めることができる。
図1、図2において、内輪3の外径面にはキー10が設けられ、外輪2の内径面2aには、キー10よりも円周方向の幅が広いキー溝2fが形成されている。これにより、外輪2に対する内輪3の回転範囲が、キー溝2fの円周方向の幅とキー10の円周方向の幅の差の範囲内に制限されている。
なお、磁気センサ6と磁気ターゲット7の実装部材を逆にして、磁気センサ6を内輪3、磁気ターゲット7を外輪2に固定してもよい。
図4〜図14は、他の各種実施形態を示す。これらの実施形態において、特に説明した事項の他は、図1〜図3と共に説明した第1の実施形態と同様である
図4は、図1で示した外輪2と内輪3と弾性部材4とを一体構造とした例を示す。外輪2と内輪3との間に、円周方向に並ぶ孔11を設け、各孔11との境界部を弾性部材4とする。内輪3の一部に凸部12が設けられ、その先端部に磁気ターゲット7となる2つの永久磁石8,9が固定される。外輪2の内径面2aには凹部2eが形成され、その中に磁気センサ6が設けられている。また、内輪3の一部を突起させ、キーの機能を持たせた突起部13を形成し、外輪2の内径面2aには、突起部13よりも円周方向の幅が広いキー溝2fが形成してある。
外輪2と内輪3と弾性部材4とを一体化した部材は、例えばアルミ合金や鉄系金属で形成される。外輪2と内輪3と弾性部材4とを一体化した部材は、アルミ合金や鉄系金属これら素材(図示せず)から前記孔11等をワイヤカット、放電加工、あるいはフライス加工等で除去することにより得てもよい。あるいは、金属系の部材からなる外輪2、内輪3、弾性部材4の周りに樹脂を射出成型して一体化することにより得てもよいしてあってもよい。
このように、外輪2と内輪3と弾性部材4との3個の部材を一体化させた場合、止め付け部分がなく簡素な構成となる。
なお、トルク測定については、図1から図3で説明した内容と同じため、説明を省略する。
図5から図6に、この発明のさらに異なる実施形態のトルク検出装置を示す。図5はトルク検出装置14の断面図、図6は、図5のVI−VI矢視図を示す図である。
この実施形態では、前述の実施形態で説明した弾性部材4の代わりに、弾性部材としてプランジャ15を用いており、その他は前述のトルク検出装置1と同じである。
プランジャ15は、有底で筒状の本体16に、スプリングや皿ばねなどのばね部材17を内蔵し、その先端にボールまたはピンなどの接触部材18が配置される。プランジャ15は、内輪3の外周面の半径方向に開けた孔3jに固定される。プランジャ15の接触部材18は、外輪2の内径部2aに設けた断面V字形状の嵌め込み溝2gに押圧される。プランジャ15と溝3jは、少なくとも1個以上、内輪3と外輪2上に配置される。
なお、プランジャ15の本体16を設けず、内輪3に設けた孔3jを利用してもよい。また、プランジャ15と嵌め込み溝2gについては、実装部材を逆にして、プランジャ15を外輪2に、嵌め込み溝2gを内輪3に設けてもよい。
この構成のトルク検出装置14の場合、外輪2と内輪3との間にトルクが印加されると、プランジャ15の接触部材18が外輪2の内径部2aに設けた嵌め込み溝2gの傾斜面上を移動し、接触部材18が本体16の内部に沈み込み、外輪2と内輪3との間に回転方向の微小変位が発生する。この回転変位を磁気センサ6で検出し、その検出値からトルクを算出する。トルクが除かれると、ばね部材17の復元力で接触部材18は溝2gに2点で接触する元の位置に戻る。
トルク負荷容量は、プランジャ15のばね部材17の荷重やV溝の角度、プランジャ15の個数などによって変更可能である。また、嵌め込み溝2gに圧痕が付かないように、嵌め込み溝2gを加工する外輪2を熱処理して硬度を高め、グリースなどの潤滑油を嵌め込み溝2gに塗布しておくとよい。なお、嵌め込み溝2gを含む一部を熱処理した別部材として、外輪2に埋設してあってもよい。
なお、プランジャ15の接触部材18と嵌め込み溝2gとが常時当接状態を保持して、外輪2と内輪3との回転範囲を制限できる場合には、キー10とキー溝2fを省略してあってもよい。
図7、図8は、さらに他の実施形態を示す。図7はトルク検出装置19の断面図、図8は、図7のVIII−VIII矢視図を示す図である。この実施形態は、外輪2と内輪3が軸受20で互いに支持される以外は、図5、図6の実施形態と同じである。軸受20は、転がり軸受である。
軸受20の外輪20aにトルク検出装置19の外輪2を固定し、軸受20の内輪20bにトルク検出装置19の内輪3が固定され、軸受20の内輪20bが、内輪3の軸方向に移動しないように固定部材21で固定される。また、軸受20の外輪20a端面を蓋22で押えることで、外輪2と内輪3は回転回能とされる。軸受20の遊び、つまりガタを抑えるため、4点接触軸受やクロスローラ軸受を用いるとよく、軸受構造はこれ以外であっても構わない。
この構成の場合、軸受20で外輪2と内輪3を支持することで、外輪2と内輪3とが滑り接触する構成の場合に比べて、外輪2に対する内輪3との回転変位が容易となり、トルク検出時の摩擦接触に起因するヒステリシスなどが抑制される。
図9から図11は、さらに他の実施形態を示す。図9はトルク検出装置23の断面図、図10は、図9のX−X矢視図を示す図である。また、図11は図9のXI−XI断面を示す図である。この実施形態は、プランジャ15の接触部材18の進退方向を軸方向に変更した以外は、図7、図8と構造は同じである。
内輪3の軸方向に開けた孔3jにプランジャ15が固定され、外輪2と一体に動く部材である蓋22の側面に断面V字形状の嵌め込み溝22aが半径方向に形成される。なお、嵌め込み溝22aは、断面V字状に代えて断面が曲線の溝、あるいは円錐状の窪みなどにしても構わない。
図示はしないが、プランジャ15の接触部材18とは反対側にセットスクリューを配置し、セットスクリューを調整することでばね部材17の長さを変更して、接触部材18の押圧力を変更できるようにしてあってもよい。
図12、図13は、さらに他の実施形態を示す。図12はトルク検出装置24の断面図、図13は、図12のXIII矢視図を示す図である。この実施形態は、プランジャ15の接触部材18の進退方向を軸方向に変更し、さらに変位検出手段30もアキシャル方向に変更した。それ以外は、図9、図10と同じ構造である。
本実施形態に係るトルク検出装置24は、蓋22に凹部22bが形成してあり、その中に磁気センサ6が固定される。また、トルク検出装置24は、内輪3に設けられた凹部3hに磁気ターゲット7となる2個の永久磁石8,9が固定される。2つの永久磁石8,9は一方の永久磁石のN極の隣に他方の永久磁石のS極が位置し、2個の永久磁石8,9が内輪3の周方向に隣接する状態で内輪3の凹部3hに固定される。
図12、図13において、内輪3の一側面には孔3kが開けられ、そこにキーの代わりにピン25が固定される。また、蓋22の側面には、ピン25よりも長い円弧状の孔22cが形成され、ピン25は孔22cに連通される。これにより、外輪2に対する内輪3の回転可能範囲は、ピン25と孔22cによって制限される。
このような構造すると、軸方向に薄型化でき、使用時の設置スペースを低減することができる。
図14は、さらに他の実施形態を示す。この実施形態のトルク検出装置26は、少なくともバッテリまたは自己発電等の電源ユニット27と、磁気センサ6から得られるトルク信号をワイヤレスで送信する無線ユニット28を含む信号処理部29を備え、例えば外輪2の外周に固定される。磁気センサ6の信号をトルク値に変換する演算処理部(CPU)が無線ユニット28内に装着してあってもよい。
この場合に、外輪2または蓋22に図示しない入力軸を固定し、内輪3に図示しない出力軸を固定すれば、入力軸が1回転以上するような多回転の用途でもトルクを検出することができる。
なお、前記各実施例では、軸受20にトルク検出装置19、23、24、26の外輪2と内輪3を別途固定したが、軸受20の外輪20aと内輪20bに直接に、変位検出手段30や弾性部材(例えばプランジャ15)を実装してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…トルク検出装置
2…外輪
2f…キー溝
2g…嵌め込み溝
3…内輪
4…弾性部材
5…蓋
6…磁気センサ
7…磁気ターゲット
8,9…永久磁石
10…キー
11…孔
12…凸部
13…突起部
14…トルク検出装置
15…プランジャ
16…本体
17…ばね部材
18…接触部材
19…トルク検出装置
20…軸受
20a…外輪
20b…内輪
21…固定部材
22…蓋(部材)
22a…嵌め込み溝
23…トルク検出装置
24…トルク検出装置
26…トルク検出装置
27…電源ユニット
28…無線ユニット
29…信号処理部
30…変位検出手段

Claims (8)

  1. 外輪に対して内輪が回転可能に支持され、前記外輪と前記内輪とが両輪間の回転変位に応じて弾性変形する弾性部材を有し、前記外輪と前記内輪との微小回転変位を検出し両輪間のトルクを算出可能な出力信号を出力する変位検出手段を備えるトルク検出装置において、
    前記変位検出手段は、前記外輪と前記内輪のどちらか一方に固定された磁気ターゲットと、他方に固定されて前記磁気ターゲットに対向し磁気を検出する磁気センサとを有し、 前記磁気ターゲットは2つの永久磁石からなり、これら2つの永久磁石は前記磁気センサに対向する極性がそれぞれ異なるように回転方向に隣接し、かつ前記外輪と前記内輪とが回転変位零の状態で前記2つの永久磁石の隣り合う磁極の境目が前記磁気センサの検出面の中心と対向するように配置されたトルク検出装置。
  2. 請求項1に記載のトルク検出装置において、前記弾性部材と前記外輪と前記内輪との3つが一体構造であるトルク検出装置。
  3. 請求項1に記載のトルク検出装置において、前記弾性部材は、ばね部材を内蔵し、先端に接触部材が配置されたプランジャであり、このプランジャは前記外輪および前記内輪のどちらか一方に固定され、前記外輪および前記内輪の他方には、開口側が次第に広がる断面形状の嵌め込み溝が形成され、前記プランジャは、前記ばね部材の押圧力よりに前記接触部材が前記嵌め込み溝に押圧されるトルク検出装置。
  4. 請求項3に記載のトルク検出装置において、前記プランジャの先端にある前記接触部材の進退方向が、前記外輪または前記内輪の径方向とされ、前記プランジャが固定されていない前記外輪または前記内輪と一体となって動く部材の周面上に前記嵌め込み溝が形成されるトルク検出装置。
  5. 請求項3に記載のトルク検出装置において、前記プランジャの先端にある前記接触部材の進退方向が、前記外輪または前記内輪の軸方向とされ、前記プランジャが固定されていない前記外輪または前記内輪と一体となって動く部材の一側面に前記嵌め込み溝が形成されるトルク検出装置。
  6. 請求項5に記載のトルク検出装置において、前記磁気ターゲットは、前記外輪と前記内輪のどちらか一方の一側面に固定され、前記磁気センサは前記磁気ターゲットが固定されず前記外輪または前記内輪と一体となって動く部材の一側面に固定され、前記磁気ターゲットと前記磁気センサは軸方向に対向するトルク検出装置。
  7. 請求項6に記載のトルク検出装置において、前記外輪と前記内輪は、軸受で回転可能に支持されるトルク検出装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のトルク検出装置において、電源ユニットと、前記磁気センサから得られる出力信号をワイヤレスで送信する無線ユニットを含む信号処理部を備えるトルク検出装置。
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