JP2018165108A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数の増加を抑制しつつ、二次衝突時の衝撃エネルギー吸収荷重を安定的に発生させること。【解決手段】インナパイプ13の車両前後方向の移動範囲を制限するテレスコストッパ70と、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収するエネルギー吸収部材90と、を有したステアリング装置10である。前記インナパイプ13に固定されるハンガーブラケット42は、第1長孔50と第2長孔60とを有する一対の延出板43,44と底板45とからなる。前記テレスコストッパ70は、締結機構30のクランプ用ボルト31と共に回転可能である。前記エネルギー吸収部材90は、ハンガーブラケット42に係止可能である。このエネルギー吸収部材90を前記ハンガーブラケット42に対して係止状態と離反状態とに切り替えるカム100を有する。前記テレスコストッパ70と前記カム100とは一体に構成され、前記クランプ用ボルト31に装着されている。【選択図】図3

Description

本発明は、ステアリングホイールの前後方向への位置調節機能と、二次衝突時の衝撃エネルギー吸収機能と、を有したステアリング装置に関する。
車両は、様々な体格の運転者が運転する。各運転者の体格に合わせて、前後方向にステアリングホイールの位置を調節することができるステアリング装置が知られている。このようなステアリング装置に関する従来技術として特許文献1〜2に開示される技術がある。
特許文献1に開示された技術では、ステアリング装置は、アウタコラムと、このアウタコラムによって車両前後方向へ移動可能に保持されたインナパイプと、を有している。このインナパイプは、締結機構によって、車両前後方向への移動が許容される移動モードと、移動が規制される規制モードとに、切り替えられる。締結機構は、回動可能なクランプ用ボルト(操作軸)と、このクランプ用ボルトを操作する操作レバーとを含む。クランプ用ボルトには、偏心カムが取り付けられている。
クランプ用ボルトを回すことにより、偏心カムはサポートレバーを介して爪プレートをロックプレートに押し付ける。このロックプレートには、多数のロック孔が形成されている。爪プレートは、ロック孔に係合する。二次衝突時に発生した衝撃力(二次衝撃力)は、インナパイプを介して前方に加わる。このとき、爪プレートがロック孔に係合したまま、インナパイプと共に前方へ移動する。この結果、爪プレートが衝撃吸収部材をしごくように曲げ変形することにより、衝撃エネルギーを吸収する。
さらに、ステアリング装置は、移動モードのときにインナパイプの過移動を防止するための、テレスコストッパを有する。このテレスコストッパは、アウタコラムに形成されたテレスコ長孔と、インナパイプの外周面に突設されたストッパと、によって構成されている。
ストッパがテレスコ長孔内を長手方向に移動可能に係合され、二次衝撃時にはテレスコ長孔の端部によって、ストッパを破断することになる。これでは、アウタコラムに対するインナパイプの位置が、テレスコ調整範囲の途中か限界点かによって、二次衝突時に衝撃エネルギーの吸収量が変わってしまうので、改良の余地がある。さらには、テレスコ調整範囲を設定する構成と、テレスコ位置をロックする構成とが、別個に構成されている。このため、ステアリング装置の部品数が多くならざるを得ない。
これに対し、テレスコストッパの構成を、特許文献2に開示された技術のようにすることが考えられる。特許文献2に開示された技術について、図12(a)及び図12(b)を参照して説明する。
図12(a)に示されるように、ステアリング装置200は、アウタコラム201と、このアウタコラム201によって車両前後方向へ移動可能に保持されたインナパイプ202と、を有している。このインナパイプ202は、締結機構203によって、車両前後方向への移動が許容される移動モードと、移動が規制される規制モードとに、切り替えられる。図12(a)では、ステアリング装置200は、インナパイプ202が移動可能に設けられた移動モードの状態にある。
締結機構203は、回動可能なクランプ用ボルト204と、このクランプ用ボルト204に設けられた操作レバー205とを含む。この操作レバー205に、リンク機構206を介してテレスコストッパ207が取り付けられている。アウタコラム201には、開口部208が形成されている。移動モード時において、テレスコストッパ207は開口部208からアウタコラム201内へ突出する。インナパイプ202はテレスコストッパ207の位置まで移動すると、このテレスコストッパ207に当たることによって、これ以上の移動を規制される。操作レバー205を図反時計回り方向(矢印方向)へ回すことにより、移動モードから規制モードに切り替えることができる。
図12(b)には、規制モード状態のステアリング装置200が示されている。規制モード中は、締結機構203の締結力によって、インナパイプ202の移動が規制される。二次衝突時に発生した二次衝突力は、白抜き矢印によって示されるように、インナパイプ202を介して前方に加わる。このとき、締結機構203の締結力に抗して、インナパイプ202が前方へ移動し、インナパイプ202とアウタコラム201との間に発生する摩擦力により、衝撃エネルギーを吸収する。
規制モード中のステアリング装置200は、テレスコストッパ207がアウタコラム201の内方から後退している。これにより、インナパイプ202は、衝突時においてテレスコストッパ207に接触しない。ステアリング装置200は、規制モード中にテレスコストッパ207を後退させることにより、安定的な衝撃エネルギーの吸収を可能としている。
このように、特許文献2に開示された技術では、テレスコストッパ207はリンク機構206を介して操作レバー205に連結されている。これでは構成が複雑であり、部品数が多く、ステアリング装置200全体の小型化を図る上で不利である。
特開2016−185756号公報 特開2005−001517号公報
本発明は、部品点数の増加を抑制しつつ、二次衝突時の衝撃エネルギー吸収荷重を安定的に発生させることができるステアリング装置の提供を課題とする。
請求項1による発明によれば、幅方向両側に側板部を有するブラケットと、このブラケットを介して車体に取り付け可能なアウタコラムと、このアウタコラムに保持されるインナパイプと、このインナパイプに固定され、長孔を有する一対の延出板を有するハンガーブラケットと、を有し、前記アウタコラムは、前記インナパイプの外周を保持するパイプ保持部と、このパイプ保持部の軸方向に沿って形成された開口部と、この開口部の幅方向両側で且つ前記パイプ保持部から延びる一対の脚部とを有し、この一対の脚部間に前記ハンガーブラケットが配置され、前記側板部と前記一対の脚部と前記長孔に挿通するクランプ用ボルトを有する締結機構と、この締結機構によって、前記インナパイプの前記アウタコラムに対する車両前後方向への移動が許容される移動モードと、移動が規制される規制モードと、が切り替えられ、前記移動モード時に、前記インナパイプの車両前後方向の移動範囲を制限するテレスコストッパと、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収するエネルギー吸収部材と、を有したステアリング装置である。
前記テレスコストッパは、前記クランプ用ボルトと共に回転可能である。前記一対の延出板の前記長孔は、前記移動モードのときに、前記テレスコストッパを前記インナパイプの長手方向へ相対的に移動可能に案内する第1長孔と、この第1長孔に連続し、前記規制モードのときのみに、前記テレスコストッパを前記インナパイプの長手方向へ相対的に移動可能に案内する第2長孔と、を含む。
前記エネルギー吸収部材は、前記ハンガーブラケットに係止可能である。このエネルギー吸収部材を前記ハンガーブラケットに対して係止状態と離反状態とに切り替えるカムを有する。
前記テレスコストッパと前記カムとは一体に構成され、共に前記クランプ用ボルトに装着されていることを特徴とする。
請求項2に記載のごとく、好ましくは、前記第2長孔の上下方向幅は、前記第1長孔の上下方向幅よりも小さく設定されている。前記テレスコストッパは、前記移動モードのときに前記第1長孔にのみ相対変位可能に嵌合する第1スライダと、前記移動モードのときに前記第1長孔の長手方向両端の縁に当接可能なストッパと、前記規制モードのときに前記第2長孔にのみ相対変位可能に嵌合する第2スライダとを有する。これらの第1スライダとストッパと第2スライダとは、前記テレスコストッパの回転方向に実質的に連続している。
請求項3に記載のごとく、好ましくは、前記ハンガーブラケットには複数の係止孔が形成されている。この複数の係止孔は、前記ハンガーブラケットの長手方向に沿って配列されている。前記エネルギー吸収部材は、互いに向かい合う一対の弾性片と、この一対の弾性片の各一端に連続している底片とを有し、前記一対の弾性片同士は離反する方向へ付勢してなる。このエネルギー吸収部材は、前記一対の延出板の間に配置され、開放端と前記底片とが車両前後方向を向くように位置している。前記一対の弾性片の一方は、前記クランプ用ボルトに装着されている。前記一対の弾性片の他方には、前記係止孔に係合する係止爪が設けられている。
請求項4に記載のごとく、好ましくは、前記複数の係止孔は前記一対の延出板の少なくとも一方に形成されている。
請求項5に記載のごとく、好ましくは、前記締結機構は締結カムを有する。この締結カムと前記側板部との間には、前記側板部側に膨出したブラケット側膨出部を有する板バネが介在している。
請求項1に係る発明では、互いに異なる機能を有したテレスコストッパとカムとが、一体に構成され、締結機構のクランプ用ボルトに設けられている。そして、一体に構成されたテレスコストッパとカムとは、クランプ用ボルトと共に回転可能であるとともに、このクランプ用ボルトによって車両前後方向への移動を規制される。
このため、ステアリングホイールの前後方向への位置調節機能と、二次衝突時の衝撃吸収機能とを集約することができる。従って、テレスコストッパとエネルギー吸収部材の一部であるカムの構成を簡略にできるとともに、少ない部品によって移動モード側と規制モードとに確実に切り替えることができる。
すなわち、クランプ用ボルトに、一体に構成されたテレスコストッパとカムとを組み込むだけの、簡単な構成によって、アウタコラムに対するインナパイプの過移動の防止と、二次衝突時の衝撃吸収との、両方を確実に行うことができる。
また、テレスコストッパは、規制モードのときのみに第1長孔から第2長孔へ相対的に変位可能である。すなわち、テレスコストッパは、移動モードのときにのみ、第1長孔の長手方向両端(前後方向端)に当接可能であり、規制モードのときには当接しない構成であることから、二次衝突時、テレスコストッパと第1長孔の後方端とが当接する荷重が加わることなく、安定した衝撃吸収荷重とすることができる。
請求項2に係る発明では、移動モードのときには、第1長孔内を第1スライダが嵌合してインナパイプを長手方向へ相対的に移動可能に案内する。テレスコ調整範囲は、ストッパが第1長孔の長手方向両端の縁に当接する範囲である。規制モードのときには、ストッパは第1長孔の後端に当接することなく、第2長孔内を第2スライダが嵌合してインナパイプを長手方向へ相対的に移動可能に案内する。このように、テレスコストッパは、クランプ用ボルトと共に回転変位可能な、第1及び第2スライダとストッパとを有するだけの簡単な構成ですむ。
請求項3に係る発明では、ハンガーブラケットには、長手方向に沿って配列された複数の係止孔を有している。このように、第1孔と第2長孔と複数の係止孔を、ハンガーブラケットに集約しているので、これらの孔同士の位置の精度を高めることができるとともに、孔加工の工数を低減することができる。加えて、エネルギー吸収部材は、弾性変形可能な部材で一端に係止爪を有している。複数の係止孔と係止爪の係止状態と離反状態とを、カムによって切り替える。このように、簡単な構成のエネルギー吸収部材によって、二次衝突時の衝撃を十分に吸収することができる。しかも、弾性変形可能な部材によってエネルギー吸収部材を構成するので、このエネルギー吸収部材を付勢するための別個の付勢部材を必要としない。このため、エネルギー吸収部材の部品数を低減することができる。
また、エネルギー吸収部材は、複数の係止孔に対して係止爪を係止状態とする方向に付勢している。このため、カムは、移動モードのときだけ係止孔から係止爪を離反させる方向に、エネルギー吸収部材を駆動すればよい。その後、規制モードのときには、エネルギー吸収部材からカムを外すだけでよい。この結果、エネルギー吸収部材は、自己の弾性によって確実に元の形状に復元しようとする。係止孔に対して、係止爪を係止状態に確実に復帰させることができる。
さらに、一対の弾性片の一方の他端がクランプ用ボルトに装着され、一対の弾性片の他方に設けられた係止爪が、複数の係止孔に係止されているため、二次衝突時、一対の弾性片の他方だけがインナパイプとハンガーブラケットと一緒に車両前方へ変位する。これにより、エネルギー吸収部材が塑性変形し、その変形荷重によって衝撃荷重を吸収することができる。
請求項4に係る発明では、複数の係止孔は前記一対の延出板の少なくとも一方に形成されている。これにより、エネルギー吸収部材の一対の弾性片同士が左右方向に延出板に沿って配置される。これにより、カムによって、係止爪が形成される側の弾性片のみを、クランプ用ボルトに装着される側の弾性片へ近接させるだけで、エネルギー吸収部材を前記ハンガーブラケットに対して係止状態と離反状態とに切り替えることができる。
請求項5に係る発明では、締結カムと側板部との間に板バネが介在していることにより、移動モードと規制モードのどちらの場合であっても、板バネが締結カムと側板部とによって圧縮された状態となる。すなわち、移動モード及び規制モード時、板バネのブラケット膨出部が側板部に弾性力を持って接する。これにより、締結カムと側板部との間に摩擦力が生じ、ブラケットに対しアウタコラムが確実に保持される。
本発明によるステアリング装置の左の側面図である。 図1の2−2線に沿った断面図である。 図1に示されるステアリング装置の締結機構周りを左後方から見た図である。 図2に示されるハンガーブラケットとテレスコストッパとエネルギー吸収部材とカムの拡大図である。 図3に示される第1長孔及び第2長孔とテレスコストッパとの関係を示す構成図兼作用図である。 図4に示されるテレスコストッパとエネルギー吸収部材とカムの構成図である。 移動モードのときの図4に示されるハンガーブラケットとテレスコストッパとエネルギー吸収部材とカムの作用図である。 規制モードのとき及び二次衝突時の図4に示されるハンガーブラケットとテレスコストッパとエネルギー吸収部材とカムの作用図である。 図8に示される二次衝突時エネルギー吸収部材の作用図である。 本発明の変形例によるステアリング装置においてハンガーブラケットとテレスコストッパとエネルギー吸収部材とカムとの構成図兼作用図である。 図10の11−11線に沿った断面の斜視図である。 従来のステアリング装置の説明図である。
本発明を実施するための形態を、添付図に基づいて以下に説明する。なお、説明中、左右とは車両の乗員を基準として左右、前後とは車両の進行方向を基準として前後を指す。また、図中Frは前、Rrは後、Leは乗員から見て左、Riは乗員から見て右、Upは上、Dnは下を示している。
実施例に係るステアリング装置について図面に基づき説明する。本発明におけるステアリング装置10は、車体に取り付け可能であって、いわゆるテレスコピック機能を有する。すなわち、図1に示されるようにステアリング装置10は、車体に取り付けた状態において、乗員が自身の体格に合わせてステアリングホイール15の位置を車両前後方向(図面左右方向)に調節することができる。さらにステアリング装置10は、車体に対する、ステアリングホイール15の上下方向の傾き調整(チルト調整)可能である。
図1及び図2に示されるように、このステアリング装置10は、車体に取り付け可能なブラケット11と、このブラケット11に上下移動可能(揺動可能)に支持されるアウタコラム12と、このアウタコラム12に車両前後方向へ移動可能に保持された円筒状のインナパイプ13と、このインナパイプ13の中に挿通されるステアリングシャフト14と、アウタコラム12に対してインナパイプ13を締結可能な締結機構30とを有する。
このように、アウタコラム12は、ブラケット11を介して車体に取り付け可能である。ステアリングシャフト14は、アウタコラム12とインナパイプ13とに回転可能に支持されている。ステアリングシャフト14の後端には、ステアリングホイール15が取り付けられている。
図2に示されるように、ブラケット11は、幅方向両側から下方へ延びる一対の側板部11a,11aを有する。この一対の側板部11a,11aは、互いに略平行に対向し合った平板状に形成されてなる。この一対の側板部11a,11aには、それぞれ、上下方向に長いチルト調整用の長孔11b,11bが形成されてなる。
ブラケット11を介して車体に取り付け可能なアウタコラム12は、ステアリングホイール15側から見て略逆U字状に形成されてなる(図2参照)。すなわち、アウタコラム12は、インナパイプ13の外周面を保持するパイプ保持部21と、このパイプ保持部21の軸方向に沿って形成された開口部22と、この開口部22の幅方向両側で且つパイプ保持部21から延びる一対の脚部23,23とからなる、一体成形品である。
この一対の脚部23,23は、一対の側板部11a,11a間に位置している。この一対の側板部11a,11aは、一対の脚部23,23を挟み込み可能である。さらに、この一対の脚部23,23は、それぞれ車幅方向に貫通した一対のボルト挿通孔23a,23aを有する。
この一対の脚部23,23同士は、締結機構30によって締結可能である。この締結機構30は、クランプ用ボルト31と締結カム32と操作レバー33とナット34とからなる。
クランプ用ボルト31は、一対の側板部11a,11aの各長孔11b,11bと、一対の脚部23,23の各ボルト挿通孔23a,23aとを貫通している。アウタコラム12は、クランプ用ボルト31によってブラケット11に支持される。
締結カム32と操作レバー33とは、一対の側板部11a,11aの一方の車幅方向外側に位置している。ナット34は、他方の車幅方向外側に位置するとともに、クランプ用ボルト31にねじ込まれている。
締結カム32は、互いに対向し合う、固定カム35と可動カム36とからなる。固定カム35と可動カム36との、互いに対向し合う対向面にはカム山が形成されてなる。この固定カム35は、ステアリングホイール15側から見て左のアウタコラム支持部11aの長孔11bに対し、上下スライド可能且つ回転を規制されて嵌め込まれている。クランプ用ボルト31は、固定カム35を貫通している。可動カム36は、操作レバー33に嵌め込まれている。
操作レバー33は、クランプ用ボルト31を回転操作する操作部材である。この操作レバー33は、可動カム36と共に回転可能に、クランプ用ボルト31に取り付けられている。
操作レバー33が、図1に実線によって示される移動位置P1にあるときには、図2に示される固定カム35と可動カム36とは近接しており、間隔Crは狭い。これにより、パイプ保持部21によるインナパイプ13の固定が解除され、このインナパイプ13を車両前後方向へ変位させることができる。このように、クランプ用ボルト31を一方へ回して締結機構30を緩めることにより、アウタコラム12に対するインナパイプ13の車両前後方向の位置を調整可能な移動モードとすることができる。
その後、操作レバー33を、図1において反時計回り方向へ回転操作することにより、想像線によって示される規制位置P2に切り替えると、固定カム35と可動カム36とは離間し、隙間Crが広くなる。一対の脚部23,23同士は、固定カム35とナット34とにより締め付けられた一対の側板部11a,11aに押圧されて、互いに接近するように変形する。このように、クランプ用ボルト31を他方へ回して締結機構30を締め付けることにより、アウタコラム12に対するインナパイプ13の車両前後方向の移動を規制する規制モードとすることができる。
クランプ用ボルト31の長手方向の両端部31a,31aは、一対の引っ張りばね37,37によってブラケット11の車幅方向両側に吊り下げられている。操作レバー33によってクランプ用ボルト31を緩めたときに、一対の引っ張りばね37,37はクランプ用ボルト31及びアウタコラム12を付勢力によって保持する。
以上の説明から明らかなように、締結機構30は、アウタコラム12によるインナパイプ13の保持を、移動モードと規制モードとに、切り替え可能である。すなわち、この締結機構30は、アウタコラム12に対するインナパイプ13の長手方向の移動を許容する許容状態と、規制する規制状態とに切り替える。規制モードでは、インナパイプ13は、アウタコラム12に対し摩擦力によって保持される。このように、インナパイプ13は、アウタコラム12によって車両前後方向へ移動可能及び固定可能に保持されている。
図2及び図3に示されるように、側板部11aと固定カム35との間には、板バネ38を介在していることが好ましい。図3(a)は、図1に示される締結機構30周りの斜視図である。図3(b)は、図3(a)に示される板バネ38の斜視図である。図3(c)は、図3(b)に示される板バネ38の平面図である。
この板バネ38は、ステアリング装置10をクランプ用ボルト31の長手方向から見て、前端と後端とから固定カム35側へ延びた縁折り部38a,38aと、中央部から固定カム35側へ膨出したカム側膨出部38bと、縁折り部38a,38aとカム側膨出部38bとの間に形成されたブラケット側膨出部38c,38cとを有する。このカム側膨出部38bは、貫通したボルト嵌合孔38dを有する。クランプ用ボルト31は、ボルト嵌合孔38dに嵌合している。
この板バネ38は、移動モードと規制モードのどちらの場合であっても、側板部11aと固定カム35とによって圧縮された状態となるように、側板部11aと固定カム35との間に組み付けられている。すなわち、常にカム側膨出部38bが側板部11aと接触しており、側板部11aと固定カム35との間には、摩擦力を生じている。この摩擦力は、一対の引っ張りばね37,37(図2参照)の付勢力を補助している。摩擦力と付勢力とによって、クランプ用ボルト31及びアウタコラム12を、より一層確実に保持することができる。従って、特に移動モードのとき、ブラケット11に対し、アウタコラム12は自重によって下がらないように、確実に保持される。車体に対する、ステアリング装置10のチルト位置を十分に保持することができる。
さらにステアリング装置10は、図1、図4、図5及び図7に示されるように、一対のテレスコストッパ70,70とエネルギー吸収部材90とを有する。
前記テレスコストッパ70,70は、移動モードのときに、後述するテレスコ調整用の長孔である第1長孔50の長手方向両端51,52に当接することで、アウタコラム12に対するインナパイプ13の車両前後方向の移動範囲を制限する。
第1長孔50は、インナパイプ13に接合されたハンガーブラケット42に設けられる。
このハンガーブラケット42は、インナパイプ13から径外方へ延びて、一対の脚部23,23(図2参照)の間に位置しており、インナパイプ13の長手方向に長い。このハンガーブラケット42は、インナパイプ13の長手方向から見て略U字状断面に構成されており、U字の開放端をインナパイプ13の外周面に接合されてなる。この略U字状断面のハンガーブラケット42は、クランプ用ボルト31の長手方向に互いに離間し且つ向かい合う平板状の一対の延出板43,44と、略U字状断面の底を成す平板状の底板45とからなる。
以下、一対の延出板43,44の一方43のことを「第1延出板43」といい、他方44のことを「第2延出板44」という。この第2延出板44は操作レバー33側、つまりステアリングホイール15側から見て左の脚部23側に位置している。
この一対の延出板43,44は、一対の第1長孔50,50と、一対の第2長孔60,60と、一対のガイド用凸部48,48とを有する。また、前記第2延出板44には、複数の係止孔47が形成されている。第1長孔50と第2長孔60と複数の係止孔47は、それぞれクランプ用ボルト31の長手方向に貫通している。
第1長孔50,50及び第2長孔60,60は、クランプ用ボルト31を挿通することが可能であるとともに、テレスコストッパ70,70を嵌合することが可能である。この第1長孔50,50と第2長孔60,60は、一対の延出板43,44にそれぞれ形成されてなり、インナパイプ13の長手方向に長い。
第1長孔50は、「移動モード」のときに、テレスコストッパ70をインナパイプ13の長手方向へ相対的に移動可能に案内する、ガイド孔である。第2長孔60は、第1長孔50に連続しており、「規制モード」のとき、二次衝突があったときのみに、テレスコストッパ70をインナパイプ13の長手方向へ相対的に移動可能に案内する、ガイド孔である。
第2長孔60の幅Wh2は、第1長孔50の幅Wh1よりも小さく設定されている(Wh2<Wh1)。第1長孔50は、長手方向の前端51及び後端52と、幅方向の上側の縁53及び下側の縁54とからなる。第2長孔60は、長手方向の前端61及び後端62と、幅方向の上側の縁63及び下側の縁64とからなる。第2長孔60の前端61は、第1長孔50の後端52に連通している。ここで、幅方向の上側の縁53,63とは、インナパイプ13の外周面寄りの縁のことである。幅方向の下側の縁54,64とは、インナパイプ13の外周面から離れている方の縁のことである。
第1長孔50と第2長孔60とは、クランプ用ボルト31がインナパイプ13の長手方向へ相対的に移動可能に連続している。例えば、第1長孔50の幅方向の上側の縁53と、第2長孔60の幅方向の上側の縁63とは、インナパイプ13の長手方向に一直線に連続している。第1長孔50の後端52は、第2長孔60の前端61へ向かって傾斜した傾斜面である。
前記複数の係止孔47は、第2延出板44において、第1長孔50よりも底板45寄りの位置に形成されてなる。より具体的には、複数の係止孔47は、第1長孔50の長手方向に沿って所定の等ピッチで一列に配列されている。
前記一対のガイド用凸部48,48は、一対の延出板43,44の各内面43a,44aに形成されてなり、複数の係止孔47の後方に位置している。つまり、この一対のガイド用凸部48,48は、一対の延出板43,44から互いに向かい合うように膨出するとともに、車両前後方向へ細長く延びている。ハンガーブラケット42を車両後方から見て、一対のガイド用凸部48,48の先端面は、円弧状を呈している。第2延出板44において、複数の係止孔47とガイド用凸部48とは、インナパイプ13の長手方向に一直線に配置されている。
前記2つのテレスコストッパ70,70は、クランプ用ボルト31に装着され、共に回転可能である。各テレスコストッパ70,70は、クランプ用ボルト31に対し相対回転とボルト軸方向への相対的な移動との、両方を規制されて嵌合している。テレスコストッパ70は、移動モードのときには第1長孔50,50内に位置する(図5(a)参照)。
とともに、規制モードのときにはクランプ用ボルト31の回転と共に回転変位(図5(a)の矢印Ru方向)する。
ハンガーブラケット42をステアリングホイール15側から見て、2つのテレスコストッパ70,70は互いに左右対称形である他には、形状及び大きさが互いに同じである。
2つのテレスコストッパ70,70について詳しく説明する。なお、ここでは、2つのテレスコストッパ70,70の一方のみを代表して説明し、他方については同一符号を付して説明を省略する。
図5(a)は、テレスコストッパ70が第1長孔50に嵌合している移動モード時の構成を示している。図5(b)は、テレスコストッパ70が第2長孔60に嵌合している規制モード時で且つ二次衝突時の構成を示している。テレスコストッパ70は、移動モードのときに第1長孔50にのみ相対変位可能に嵌合するように向かい合う一対の第1スライダ71,72と、移動モードのときに第1長孔50の長手方向両端51,52の縁に当接可能なように向かい合う一対のストッパ73,74と、規制モードのときに第2長孔60にのみ相対変位可能に嵌合するように向かい合う一対の第2スライダ75,76とを有する。
一対の第1スライダ71,72同士と、一対のストッパ73,74同士と、一対の第2スライダ75,76同士とは、それぞれクランプ用ボルト31の径方向に向かい合っている。これらの一対の第1スライダ71,72と一対のストッパ73,74と一対の第2スライダ75,76とは、テレスコストッパ70の回転方向に実質的に連続している。
一対の第1スライダ71,72間の寸法Wt1は、第1長孔50に対してテレスコストッパ70が相対的にスライド可能な大きさである。一対の第2スライダ75,76間の寸法Wt2は、第2長孔60に対してテレスコストッパ70が相対的にスライド可能な大きさであり、第1スライダ71,72間の寸法Wt1よりも小さい(Wt2<Wt1)。
詳しく述べると、図5(a)に示されるように、移動モードのときには、一対の第1スライダ71,72は、第1長孔50の幅方向の上側の縁53及び下側の縁54に対して、相対的にスライド可能である。このため、テレスコストッパ70は、第1長孔50の長手方向へ相対的にスライド可能に案内される。この移動モードのときに、ストッパ73が、第1長孔50の長手方向の前端51に当接またはストッパ74が、第1長孔50の長手方向の後端52に当接することでインナパイプ13の移動範囲が決まる。第1長孔50の長手方向の後端52の傾斜は、ストッパ74に対応した傾斜面を呈している。
操作レバー33を反時計回りに回転することにより、テレスコストッパ70も同方向(矢印Ru方向)へ回転する。図5(b)に示されるように、規制モードのときには、一対の第2スライダ75,76は、第2長孔60の幅方向の上側の縁63及び下側の縁64に対して、相対的にスライド可能である。このため、二次衝突時にテレスコストッパ70は、第2長孔60の長手方向へ相対的にスライド可能に案内される。
図4、図7及び図8に示されるように、前記エネルギー吸収部材90は、後述するカム100によって変位することで二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収する。
図6(a)は、移動モードのときのテレスコストッパ70とエネルギー吸収部材90とを、左側方から見た構成を示している。図6(b)は、図6(a)のb−b線に沿った断面を示している。図6(c)は、図6(a)に示されるエネルギー吸収部材90を斜め上から見た構成を示している。図6(d)は、テレスコストッパ70とエネルギー吸収部材90とカム100とを、底片95側から見た構成を示している。
エネルギー吸収部材90は、互いに向かい合う一対の第1弾性片93,第2弾性片94と、この第1弾性片93,第2弾性片94に連続している底片95とからなる略U字状の板バネである。第1弾性片93,第2弾性片94同士は、底片95を基点として開き角θ(図6(b)参照)に開くとともに、互いに離反する方向へ付勢している。この底片95は、半径rの円弧状を呈することが、より好ましい。図7(b)及び図8(b)に示されるように、この略U字状のエネルギー吸収部材90は、底片95が車両後方を向くように、ハンガーブラケット42内に位置するとともに、クランプ用ボルト31よりもハンガーブラケット42の底板45側に位置している。ハンガーブラケット42は、一対の延出板43,44によって第1弾性片93,第2弾性片94を挟み込むように位置している。
第1弾性片93は、第1延出板43の内面43aに向かい合っている。第2弾性片94は、第2延出板44の内面44aに向かい合っている。
第1弾性片93の端部93bは、クランプ用ボルト31に掛け止められている。詳しく述べると、第1弾性片93の端部93bは、クランプ用ボルト31へ向かって延びた掛け止め片96を有する。この掛け止め片96に形成されてなる嵌合孔96aには、クランプ用ボルト31が相対回転を可能に嵌合されている。このため、エネルギー吸収部材90は、アウタコラム12に対して車両前後方向への移動とボルト軸方向への相対的な移動との、両方を規制される。
第2弾性片94の端部94bには、少なくとも1つ(例えば2つ)の係止爪97,98が設けられている。2つの係止爪97,98は、車両前後方向に一直線に整列している。2つの係止爪97,98間のピッチは、図7又は図8に示される複数の係止孔47の配列ピッチに対応している。2つの係止爪97,98は、複数の係止孔47に対して係止することが可能である。
ここで、第2弾性片94の先端に位置した係止爪97のことを「第1係止爪97」といい、この第1係止爪97よりも底片95寄りに位置した係止爪98のことを「第2係止爪98」という。第1及び第2係止爪97,98は、第2弾性片94から第1延出板43の内面43aへ向かって延びている。例えば、第1係止爪97は、第2弾性片94の先端の一部が折り曲げ形成されてなる。第2係止爪98は、第2弾性片94から切り起こされてなる。第2弾性片94は、カム100によって係止状態と離反状態とに切り替え可能に、クランプ用ボルト31の近傍に位置している。
図7又は図8に示されるように、一対の弾性片93,94は、車両前後方向へ延びている一対のガイド用凸部48,48によって挟み込まれている。
前記カム100は、エネルギー吸収部材90をインナパイプ13に対して係止状態と離反状態とに切り替える部材であって、クランプ用ボルト31と共に回転可能である。例えば、カム100は、クランプ用ボルト31に対し相対回転とボルト軸方向への相対的な移動との、両方を規制されて嵌合している。カム100は、クランプ用ボルト31に装着されている。
図4及び図6(d)は、規制モード時のカム100を示している。このカム100は、2つのテレスコストッパ70,70の一方と一体に構成されている。
カム100は、第2延出板44とエネルギー吸収部材90との間に介在しており、複数の係止孔47に対して第1及び第2係止爪97,98を係止状態と離反状態とに切り替える部材である。
詳しく述べると、カム100はカム山101を有する。このカム山101は、第2弾性片94の上縁のカム接触面94cに対して接離することが可能に位置している(図6(c),(d)参照)。このカム山101は、規制モードから移動モードへの操作レバー33の回転に伴って、第1延出板43の内面43aへ向かって突出する突出量が増大するように傾斜している。このため、規制モードのときに、カム山101は第2弾性片94から最も離れている。その後、規制モードから移動モードへの操作レバー33の回転に伴って、カム山101は第2弾性片94を第2延出板44の内面44aから離間させる。すなわち、エネルギー吸収部材90の弾性力に抗して、第2弾性片94を第1弾性片93へ近接させる。
次に、上記構成のテレスコストッパ70とエネルギー吸収部材90とカム100との作用を説明する。図7は、移動モードのときを示していて、図7(a)は、テレスコストッパ70が第1長孔50内に位置していることを示す。図7(b)は、図7(a)のb−b線に沿った断面を示す。
テレスコストッパ70の一対の第1スライダ71,72は、第1長孔50の上側の縁53と下側の縁54に嵌合している。このときには、図7(b)に示されるように、カム100のカム山101が第2弾性片94を第1弾性片93側へ向かって押している。つまり、カム100は係止爪97,98を複数の係止孔47から離反状態としている。このため、クランプ用ボルト31に対してハンガーブラケット42を車両前後方向へ相対的にスライドさせることができる。従って、アウタコラム12に対するインナパイプ13の車両前後方向の位置を調整することができる。
その後、インナパイプ13及びハンガーブラケット42を最も車両前方へ変位させた結果を図7(c)に示す。第1長孔50の後端52が、テレスコストッパ70の後方のストッパ74に接した位置は、アウタコラム12に対してインナパイプ13が前方移動する限界点である。
インナパイプ13及びハンガーブラケット42を車両後方へ最も変位させた結果を図7(d)に示す。第1長孔50の前端51が、テレスコストッパ70の前方のストッパ73に接した位置は、アウタコラム12に対してインナパイプ13が後方移動する限界点である。
このように、テレスコストッパ70に対するインナパイプ13の長手方向の移動範囲、つまり、アウタコラム12に対するインナパイプ13の長手方向の移動範囲は、第1長孔50の長さによって規定される。
図8は、規制モードのときにおけるテレスコストッパ70とエネルギー吸収部材90とカム100とを示している。図8(a)は、規制モードにおいて、テレスコストッパ70が第1長孔50内に位置していることを示す。図8(b)は、図8(a)のb−b線に沿った断面を示す。
図8(a)に示されるように、規制モードにおいて、テレスコストッパ70は第1長孔50内に位置している。テレスコストッパ70の一対の第2スライダ75,76は、上側の縁53と下側の縁54に平行な位置となっている。一対の第2スライダ75,76のうち、上側のスライダ75は、第1長孔50の上側の縁に接している。下側のスライダ76は、下側の縁54に接していない。
この規制モードのときにおいて、二次衝突の発生時には、二次衝突力がインナパイプ13に作用する。インナパイプ13及びハンガーブラケット42は、アウタコラム12に対して車両前方へ移動する。
このときには、図8(c)に示されるように、テレスコストッパ70は第1長孔50から第2長孔60へ、そのまま相対的に移行することが可能である。このため、テレスコストッパ70が第1長孔50のどの位置にあっても、ストッパ74は、第1長孔50の後端52に干渉することはない。また、規制モードにおいて、図8(b)に示されるように、カム100のカム山101は第2弾性片94を押していない。第2弾性片94は、自己の弾性力(付勢力)によって第2延出版44の内面44aに接近又は接している。係止爪97,98は複数の係止孔47に係止した状態にある。
ここで、図8に示される規制モードのときのエネルギー吸収部材90の挙動について、図9に基づき更に説明する。なお、ここでは係止爪97が係止孔47に係止した状態を示し、係止爪98は省略する。
図9(a)は、図8(a)及び(b)に対応しており、一対の弾性片93,94が一対のガイド用凸部48,48によって挟み込まれている状態を示している。第1弾性片93の端部93bは、クランプ用ボルト31に掛け止められている。係止爪97は係止孔47に係止している。
二次衝突発生時の二次衝突力fsによって、係止孔47は係止爪97を車両前方へ変位させようとする。これにより、第2弾性片94は、インナパイプ13及びハンガーブラケット42と一緒に車両前方へ移動する。しかし、第1弾性片93は、端部93bにクランプ用ボルト31が挿通しているため、二次衝突力fsによって車両前方へ移動しない。このため、図9(b)に示されるように、エネルギー吸収部材90は、第1弾性片93の端部93bを基点として、一対のガイド用凸部48,48に案内されつつ塑性変形して、二次衝突時の衝撃エネルギーの一部を吸収する。図9(a)に示されている円弧状の底片95の中央点Q2は、図9(b)に示されるように、車両前方へ変位する。
しかも、一対の弾性片93,94は、一対のガイド用凸部48,48によって挟み込まれている。このため、エネルギー吸収部材90は、一対のガイド用凸部48,48間で塑性変形するので、屈曲する部分の円弧状の半径rが変化しない。この結果、エネルギー吸収部材90は安定した衝撃エネルギー性能を発揮することができる。
以上の説明から明らかなように、車両の運転中では、ステアリング装置10は規制モードに設定されている。この規制モードにおいて、ステアリングホイール15に車両前方への二次衝突が発生すると、締結機構30の締結力に抗して、インナパイプ13は前方へ移動する。衝撃エネルギーの一部は、パイプ保持部21とインナパイプ13との摩擦抵抗、つまり摩擦力によって吸収される。これに加え、衝撃エネルギーは、エネルギー吸収部材90の塑性変形によって吸収される。このように、アウタコラム12とインナパイプ13との間の摩擦抵抗と、エネルギー吸収部材90の塑性変形荷重との両方によって、より多くの衝撃エネルギーを吸収することができる。
以上の説明をまとめると、次の通りである。図2及び図5に示されるように、操作レバー33によってクランプ用ボルト31を回すことにより、移動モードと規制モードとに切り替えることができる。このクランプ用ボルト31には、互いに異なる機能を有したテレスコストッパ70,70及びカム100が、共に直接に設けられている。詳述すると、第2延出板44側のテレスコストッパ70とカム100とが一体に形成されてなる。クランプ用ボルト31と第1長孔50の長手方向両端51,52との間には、テレスコストッパ70,70だけが介在し得る。クランプ用ボルト31とエネルギー吸収部材90との間には、カム100だけが介在している。そして、テレスコストッパ70,70とカム100とは、クランプ用ボルト31と共に回転可能であるとともに、このクランプ用ボルト31によって車両前後方向への移動を規制される。
このため、ステアリングホイール15の前後方向への位置調節機能と、二次衝突時の衝撃エネルギー吸収機能とを集約することができる。従って、移動モードと規制モードとの切り替わりタイミング、つまり位置調節機能と衝撃エネルギー吸収機能との切り替わりタイミングを、正確に且つ的確に設定することができる。テレスコストッパ70とエネルギー吸収部材90の構成を簡略にできるとともに、少ない部品によって移動モード側と規制モードとに確実に切り替えることができる。しかも、ステアリング装置10全体の小型化を図ることができる。
つまり、ステアリングホイール15の前後方向への位置調節機能と、二次衝突時の衝撃エネルギー吸収機能とを有したステアリング装置10全体の小型化を図ることができる。しかも、クランプ用ボルト31にテレスコストッパ70とカム100とを組み込むだけの、簡単な構成によって、アウタコラム12に対するインナパイプ13の過移動の防止と、二次衝突時の衝撃エネルギーの吸収の、両方を確実に行うことができる。
クランプ用ボルト31の回転位置が移動モードの位置にあるときには、各テレスコストッパ70,70が第1長孔50の前端51、後端52の間に位置するとともに、カム100はエネルギー吸収部材90の第2弾性片94をハンガーブラケット42に対して離反状態とする。このため、各テレスコストッパ70,70は、それぞれ第1長孔50の前端51、後端52の間で車両前後方向の位置を調整することができる。図1に示されるアウタコラム12に対するインナパイプ13の移動範囲(テレスコ調整範囲)は、第1長孔50の前端51、後端52の間隔の範囲であり、それ以上の移動、つまり過移動を防止される。
移動モードから規制モードへクランプボルト31を回転させると、テレスコストッパ70,70も回転変位(図5(a)の矢印Ru方向)するとともに、カム100はエネルギー吸収部材90をハンガーブラケット42に対して係止状態に切り替える。これにより、エネルギー吸収部材90が塑性変形することで二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収することができる。
さらには、図5に示されるように、互いに異なる機能を有しているテレスコストッパ70とカム100とを一体に構成している。テレスコストッパ70とカム100とを1つにまとめることによって、移動モードと規制モードとの切り替わりタイミング、つまり位置調節機能と衝撃エネルギー吸収機能との切り替わりタイミングを、より一層正確に且つ的確に設定することができる。テレスコストッパ70とカム100との、位置合わせをする必要はない。しかも、テレスコストッパ70とカム100とが1つにまとまるので、部品数を一層低減することができ、クランプ用ボルト31に対する組み付け工数を低減することができるとともに、ステアリング装置10全体の小型化を一層図ることができる。
さらには、図8に示される規制モードで且つ二次衝突があったときには、ハンガーブラケット42の第2長孔60が、テレスコストッパ70をインナパイプ13の長手方向へ相対的に移動可能に案内する。つまり、テレスコストッパ70は第1長孔50から第2長孔60へ変位する。テレスコストッパ70は、移動モードのときにのみ、第1長孔50の長手方向両端51,52に当接可能であるため、二次衝突時に、第1長孔50によるテレスコ調整範囲の影響を受けることなく、衝撃エネルギーを十分に吸収することができる。
さらには、図5に示されるように、各テレスコストッパ70,70は、それぞれクランプ用ボルト31と共に回転変位可能な第1スライダ71,72とストッパ73,74と第2スライダ75,76とを有する。移動モード時には、第1長孔50は第1スライダ71,72を長手方向へ相対的に移動可能に案内する。テレスコ調整範囲は、ストッパ73,74が第1長孔50の長手方向両端51,52の縁に当接する範囲である。クランプ用ボルト31を移動モードの位置から規制モードの位置へ回すと、第2スライダ75,76は、上側の縁53と下側の縁54に平行な位置となる。二次衝突時には、第2スライダ75,76は第1長孔50の長手方向両端51,52に当接することなく、第2長孔60内を長手方向へ相対的に移動する。このように、テレスコストッパ70は、クランプ用ボルト31と共に回転変位可能な、第1スライダ71,72及び第2スライダ75,76を有するだけの簡単な構成ですむ。
さらには、図7に示されるように、ハンガーブラケット42は、第1長孔50と第2長孔60の他に、長手方向に沿って一列に配列された複数の係止孔47をも有している。このように、第1長孔50と第2長孔60と複数の係止孔47の両方を、ハンガーブラケット42に集約しているので、位置の精度を高めることができるとともに、孔加工の工数を低減することができる。
エネルギー吸収部材90は、弾性変形可能な部材であって、自由端に係止爪97,98を有している。カム100は、複数の係止孔47に対して係止爪97,98を係止状態と離反状態とに切り替える。弾性変形可能な部材によってエネルギー吸収部材90を構成するので、このエネルギー吸収部材90を付勢するための別個の付勢部材を必要としない。このため、部品数を低減することができる。
また、図7に示されるように、弾性変形可能なエネルギー吸収部材90は、複数の係止孔47に対して係止爪97,98を係止状態とする方向に付勢している。このため、カム100は、規制モードのときだけ係止孔47から係止爪97,98を離反させる方向に、エネルギー吸収部材を駆動すればよい。移動モードのときには、エネルギー吸収部材90からカム100を外すだけで、自己の弾性によって確実に元に復元することにより、係止孔47に対して係止爪97,98を確実に係止状態とに復帰させることができる。
また、テレスコ調整の結果、係止爪97,98が係止孔47以外の位置、すなわち、係止爪97,98が係止孔47に係止されない位置での規制モードとした場合でも、二次衝突のときには、エネルギー吸収部材90の弾性力により、係止爪97,98は係止孔47に係止される。これにより、確実にエネルギー吸収部材90を塑性変形させることができる。
次に、本発明の変形例のステアリング装置10Aを図11及び図12に基づいて説明する。図10(a)は、ステアリング装置10Aにおいて「移動モード」のときのエネルギー吸収部材90Aとカム100Aとの縦断面図であり、図7に対応させて表している。図10(b)は、ステアリング装置10Aにおいて「規制モード」のときのエネルギー吸収部材90Aとカム100Aとの縦断面図であり、図8に対応させて表している。図11は、図10(b)の11−11線に沿った断面の斜視図である。
変形例のステアリング装置10Aにおいては、図7及び図8に示されるハンガーブラケット45の複数の係止孔47の形成位置と、エネルギー吸収部材90とカム100とを変更したことを特徴とする。変形例のステアリング装置10Aにおいては、2つのカム100A,100Aを有する。変形例のステアリング装置10Aにおいて、上記実施例と共通する部分については、符号を流用すると共に、詳細な説明を省略する。
以下、変形例のステアリング装置10Aについて詳しく説明する。変形例のステアリング装置10Aのテレスコストッパ70は、図5、図7及び図8に示されるテレスコストッパ70と同じ構成である。略U字状断面のハンガーブラケット42は、上記実施例と実質的に(基本的に)同じ構成であり、一対の延出板43,44と底板45とからなる。
一対の延出板43,44には、第1長孔50,第2長孔60だけが形成されてなり、前記図7及び図8に示される複数の係止孔47とガイド用凸部48を有していない。前記図図7及び図8に示される複数の係止孔47は、前記底板45に形成されてなる。この複数の係止孔47は、第1長孔50,第2長孔60の長手方向に沿って所定の等ピッチで一列に配列されるとともに、底板45の板厚方向に貫通している。
変形例のエネルギー吸収部材90Aは、前記図6に示されるエネルギー吸収部材90と実質的に同様の構成であり、互いに向かい合う一対の第1弾性片93,第2弾性片94と、円弧状の底片95とからなる略U字状の板バネである。第1弾性片93,第2弾性片94同士は、底片95を基点として離反する方向へ付勢している。変形例では、第1弾性片93,第2弾性片94間にクランプ用ボルト31が位置している。
第1弾性片93は、インナパイプ13に隣接するとともに、このインナパイプ13の長手方向に延びている。第1弾性片93の端部93bは、クランプ用ボルト31に掛け止められている。
第2弾性片94は、底板45の内面に向かい合っている。この第2弾性片94の端部94bには、少なくとも1つ(例えば3つ)の係止爪97,98,99と、2つのカム作用片111,111とが設けられている。
3つの係止爪97,98,99は、車両前後方向に一直線に整列しており、複数の係止孔47に対して係止することが可能に、ハンガーブラケット42の底板45へ向かって延びている。例えば、第1係止爪97は、第2弾性片94の先端の一部が折り曲げ形成されてなる。第2及び第3係止爪98,99は、第2弾性片94から切り起こされてなる。
2つのカム作用片111,111は、第2弾性片94の幅方向に整列するとともに、この第2弾性片94から概ね第1弾性片93へ向かって斜めに延びている(図11参照)。この2つのカム作用片111,111は、例えば第2弾性片94から切り起こされてなる。
2つのカム100A,100Aは、エネルギー吸収部材90Aの係止爪97,98,99をハンガーブラケット42の底板45に対して係止状態と離反状態とに切り替える部材であって、クランプ用ボルト31と共に回転可能である。つまり、これらのカム100A,100Aは、クランプ用ボルト31に装着される。さらに、これらのカム100A,100Aは、各テレスコストッパ70,70に対して一体に構成されている。
各カム100A,100Aは、一対の弾性片93,94間に位置しており、複数の係止孔47に対して係止爪97,98,99を係止状態と離反状態とに切り替え可能に、エネルギー吸収部材90に掛けられている。
詳しく述べると、各カム100A,100Aは、それぞれカム山101A,101Aを有する。各カム山101A,101Aは、第2弾性片94の各カム作用片111,111に掛けることで、を第1弾性片93側へ接近させることが可能なフック状に形成されてなる。
図10(a)に示されるように、移動モードのときには、カム山101A,101Aは各カム作用片111,111を第1弾性片93へ接近させるように持ち上げる。このため、第2弾性片94は底板45から離れ、係止爪97,98,99は複数の係止孔47から抜け出た離反状態となる。これにより、クランプ用ボルト31に対して、ハンガーブラケット42を車両前後方向へ相対的にスライドさせることができる。従って、アウタコラム12に対するインナパイプ13の車両前後方向の位置を調整することができる。
その後、操作レバー33を移動モードから規制モードへ回転操作すると、カム山101A,101Aも同方向へ回転する。図10(b)に示されるように、規制モードになると、カム山101A,101Aによる各カム作用片111,111の持ち上げ作用が解除され、第2弾性片94は、自己の弾性力によって底板45の内面に接近又は接する。これにより、係止爪97,98,99は複数の係止孔47に係止した状態となる。
この規制モードのときにおいて、二次衝突の発生時に、二次衝突力がインナパイプ13に作用する。インナパイプ13及びハンガーブラケット42は、アウタコラム12に対して車両前方へ移動する。エネルギー吸収部材90Aは、複数の係止孔47に係止爪97,98,99が係止されているため、第2弾性片94がインナパイプ13及びハンガーブラケット42と共に車両前方へ移動する。これにより、エネルギー吸収部材90Aが塑性変形して、二次衝突時の衝撃エネルギーの一部を吸収する。
変形例のステアリング装置10Aは、上記ステアリング装置10と実質的に同じ効果を発揮する。
なお、本発明では、ステアリング装置10,10Aはチルト調整の有無は任意である。また、本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、本発明は、実施例に限定されるものではない。
また、テレスコストッパ70及びカム100(100A)は、少なくとも第2弾性片94側に1つ有していればよい。
また、衝撃エネルギーを吸収するエネルギー吸収部材90,90Aは、ステアリング装置10,10Aに合わせて、板バネの材質(弾性特性を含む)、板バネの長さや幅や板厚、係止爪97,98,99の個数を適宜設定することによって、エネルギー吸収荷重を、適宜変更することが可能である。
本発明のステアリング装置10,10Aは、乗用車のステアリング系に採用するのに好適である。
10 ステアリング装置
10A ステアリング装置
11 ブラケット
12 アウタコラム
13 インナパイプ
30 締結機構
31 クランプ用ボルト
38 板バネ
38b カム側膨出部
38c ブラケット側膨出部
42 ハンガーブラケット
43 第1延出板
44 第2延出板
45 底板
47 係止孔
48 ガイド用凸部
50 第1長孔
51 第1長孔の長手方向の前端
52 第1長孔の長手方向の後端
60 第2長孔
70 テレスコストッパ
71 第1スライダ
72 第1スライダ
73 ストッパ
74 ストッパ
75 第2スライダ
76 第2スライダ
90 エネルギー吸収部材
90A エネルギー吸収部材
93 第1弾性片
93b 第1弾性片の端部
94 第2弾性片
94b 第2弾性片の端部
95 底片
97 第1係止爪
98 第2係止爪
100 カム
100A カム
Wh1 第1長孔の幅
Wh2 第2長孔の幅

Claims (5)

  1. 幅方向両側に側板部を有するブラケットと、
    このブラケットを介して車体に取り付け可能なアウタコラムと、
    このアウタコラムに保持されるインナパイプと、
    このインナパイプに固定され、長孔を有する一対の延出板を有するハンガーブラケットと、を有し、
    前記アウタコラムは、前記インナパイプの外周を保持するパイプ保持部と、このパイプ保持部の軸方向に沿って形成された開口部と、この開口部の幅方向両側で且つ前記パイプ保持部から延びる一対の脚部とを有し、
    この一対の脚部間に前記ハンガーブラケットが配置され、
    前記側板部と前記一対の脚部と前記長孔に挿通するクランプ用ボルトを有する締結機構と、
    この締結機構によって、前記インナパイプの前記アウタコラムに対する車両前後方向への移動が許容される移動モードと、移動が規制される規制モードと、が切り替えられ、前記移動モード時に、前記インナパイプの車両前後方向の移動範囲を制限するテレスコストッパと、二次衝突時の衝撃エネルギーを吸収するエネルギー吸収部材と、を有したステアリング装置において、
    前記テレスコストッパは、前記クランプ用ボルトと共に回転可能であって、
    前記一対の延出板の前記長孔は、前記移動モードのときに、前記テレスコストッパを前記インナパイプの長手方向へ相対的に移動可能に案内する第1長孔と、
    この第1長孔に連続し、前記規制モードのときのみに、前記テレスコストッパを前記インナパイプの長手方向へ相対的に移動可能に案内する第2長孔と、を含み、
    前記エネルギー吸収部材は、前記ハンガーブラケットに係止可能であり、
    このエネルギー吸収部材を前記ハンガーブラケットに対して係止状態と離反状態とに切り替えるカムを有し、
    前記テレスコストッパと前記カムとは一体に構成され、共に前記クランプ用ボルトに装着されていることを特徴とするステアリング装置。
  2. 前記第2長孔の上下方向幅は、前記第1長孔の上下方向幅よりも小さく設定されており、
    前記テレスコストッパは、
    前記移動モードのときに前記第1長孔にのみ相対変位可能に嵌合する第1スライダと、
    前記移動モードのときに前記第1長孔の長手方向両端の縁に当接可能なストッパと、
    前記規制モードのときに前記第2長孔にのみ相対変位可能に嵌合する第2スライダと
    を有し、
    これらの第1スライダとストッパと第2スライダとは、前記テレスコストッパの回転方向に実質的に連続していることを特徴とする請求項1記載のステアリング装置。
  3. 前記ハンガーブラケットには複数の係止孔が形成され、
    この複数の係止孔は、前記ハンガーブラケットの長手方向に沿って配列され、
    前記エネルギー吸収部材は、互いに向かい合う一対の弾性片と、この一対の弾性片の各一端に連続している底片とを有し、前記一対の弾性片同士は離反する方向へ付勢してなり、
    このエネルギー吸収部材は、前記一対の延出板の間に配置され、開放端と前記底片とが車両前後方向を向くように位置し、
    前記一対の弾性片の一方は、前記クランプ用ボルトに装着され、
    前記一対の弾性片の他方には、前記係止孔に係合する係止爪が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のステアリング装置。
  4. 前記複数の係止孔は前記一対の延出板の少なくとも一方に形成されていることを特徴とする請求項3記載のステアリング装置。
  5. 前記締結機構は締結カムを有し、
    この締結カムと前記側板部との間には、前記側板部側に膨出したブラケット側膨出部を有する板バネが介在していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のステアリング装置。
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