JP2018164599A - 操作ハンドル - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量の操作ハンドルを提供することである。【解決手段】対象物に設けられた位置変化機構を動作させて該対象物の位置を変化させるために使用する操作ハンドル1であって、クランク状のハンドル部30と、長筒状をなし、一方の端部が前記ハンドル部30に連結される本体部20と、前記本体部20の他方の端部に連結されるとともに、前記位置変化機構に設けられた係合部に係合するフック部10を備え、前記本体部20は、繊維強化樹脂で形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、対象物の位置を変化させるために使用する操作ハンドル、特に、バスケットボール用ゴールの位置を変化させるために使用する操作ハンドルに関する。
学校や自治体等の体育館は、バスケットボール競技、バレーボール競技、バトミントン競技、卓球競技、体操競技等、各種スポーツ競技のために使用されたり、講演会や式典等スポーツ競技以外の行事に使用されたりする場合がある。そのため、各種スポーツ競技に必要な器具、備品等は、非使用時には体育館内の所定の保管庫等に収納されており、使用時には必要に応じて保管庫等から運び出して所定場所に組み付けるようにされているものが多い。
一方、バスケットボール用のゴールは、その競技の特性から、体育館の壁面の高い位置に片持ち状態で支持されている必要があり、そのための十分な剛性を確保する観点から、全体形状が大きく重量が重く設計されている。したがって、他のスポーツ競技や行事で使用される器具、備品等のように、使用の都度組み付ける態様には適さず、通常、体育館の壁面の高い位置に常時取り付けられた状態とされているものが多い。
そこで、バスケットボール用ゴールが他のスポーツ競技や、スポーツ競技以外の各種行事を行う際の妨げとならないように、バスケットボール用ゴールを伸縮自在な支持枠に取り付けて体育館の壁面に固定することが知られている。バスケットボール競技を実施する場合には、支持枠を伸長させてバスケットボール用コートの端縁近傍上方に配置し、それ以外の場合には、支持枠を短縮させて壁面近傍に位置させる。こうした支持枠の伸縮は、電動装置によって操作するものや、操作ハンドルによって操作するものが知られている。
特許文献1には、バスケットボール用ゴールを支持する支持枠を、ゴールポストに対して回動自在に、或いは上下移動自在に構成することが記載されている。支持枠の下部には係止環が設けられており、該係止環に操作ハンドルを引っ掛けて回動操作することにより、バスケットボール用ゴールの位置を移動させることができる。
特開2011−115477号公報
特許文献1に記載される操作ハンドルは、先端側に先端フックが形成されているとともに、基端側にクランク状のハンドル部が形成されており、先端フックとハンドル部とが長棹状部材で連結された形状とされている。先端フックを支持枠の下部の係止環に引っ掛けた状態でクランク状のハンドル部を回動操作すると、先端フックがハンドル部と同時に回動し、この回動に伴って支持枠の係止環が回動させられる。これにより、支持枠の形状が変化して、支持枠に支持されたバスケットボール用ゴールの位置を適宜の位置に移動させることができる。
ところで、バスケットボール用ゴールは壁面の高い位置に設置されているため、支持枠に設けられた係止環も、床面から上方に離れた高い位置に設置されている。したがって、操作ハンドルの先端フックを係止環に係合するために、操作ハンドルの全長が長くされている。また、使用頻度が高い操作ハンドルに十分な耐久性が得られるようにするために、鉄等の金属で形成して剛性が確保されている。そのため、操作ハンドルの全体質量が大きくなり、女性や子供等比較的力の弱い使用者にとっては、操作性の観点から課題のあるものであった。
本発明は、従来の技術に存在するこのような課題を解決すべくなされたものであり、その目的は、軽量な操作ハンドルを提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明は、対象物に設けられた位置変化機構を動作させて該対象物の位置を変化させるために使用する操作ハンドルであって、クランク状のハンドル部と、長筒状をなし、一方の端部が前記ハンドル部に連結される本体部と、前記本体部の他方の端部に連結されるとともに、前記位置変化機構に設けられた係合部に係合するフック部を備え、前記本体部は、繊維強化樹脂で形成されていることを要旨とする。
繊維強化樹脂の比重は、鉄、アルミニウム等の金属の比重より小さい。そのため、操作ハンドルの長筒状の本体部を繊維強化樹脂で構成することにより、鉄、アルミニウム等の金属で本体部を構成する場合に比べて、操作ハンドル全体の質量を軽量化することができる。女性や子供等比較的力の弱い使用者にとっても操作がしやすい操作ハンドルを得ることができる。
上記の発明において、前記ハンドル部及び前記フック部は、前記本体部から取り外し可能に連結されていることが好ましい。
上記の発明において、前記ハンドル部及び前記フック部は、金属で形成されていることが好ましい。
上記の発明において、前記ハンドル部の外面には、操作ハンドルの軸線周りの回動を許容するパイプ部が取り付けられ、前記パイプ部は、前記ハンドル部から取り外し可能に構成されていることが好ましい。
上記の発明において、前記本体部は、その両端部に連結部を有しており、前記ハンドル部及び前記フック部は、前記連結部に連結されていることが好ましい。
上記の発明において、前記ハンドル部及び前記フック部は、前記連結部にネジ止めされていることが好ましい。
本発明によれば、軽量な操作ハンドルを得ることができる。
本実施形態の操作ハンドルの正面図。 (a)は、本体部の正面図。(b)は、本体部の下端部を連結部と樹脂部に分解した状態を説明する断面図。(c)は、本体部の下端部の断面図。 フック部について説明する図。 (a)は、ハンドル部について説明する図。(b)は、ハンドル部の上側軸部の部分拡大図。(c)は、ハンドル部を本体部に取り付けた状態を示す上側軸部の部分拡大図。 ハンドル部の組み立て工程を説明する図。 (a)は、本体部にフック部が取り付けられた状態を説明する断面図。(b)は、本体部にハンドル部が取り付けられた状態を説明する断面図。 ハンドル部の変更例を示す正面図。 貫通孔の変更例を示す断面図。 操作ハンドルを使用してバスケットボール用ゴールを上下方向に移動させる状態を説明する図。
以下、本発明を、バスケットボール用ゴールの位置を変化させるために使用する操作ハンドルに具体化した一実施形態について説明する。本実施形態の操作ハンドル1は、バスケットボール用ゴールを前後方向、上下方向に位置調整するために使用するものである。
図1に示すように、操作ハンドル1は、長棹状の本体部20の先端側に鉤状のフック部10が取り付けられ、本体部20の基端側にクランク状のハンドル部30が取り付けられた状態に形成されている。フック部10及びハンドル部30は、ボルト40とナット50により着脱可能に取り付けられている。以下では、操作ハンドル1の上下方向、フック部10、本体部20、及びハンドル部30の上下方向を、図1に示す上下で表す。また、上側を先端側、下側を基端側とも言うものとする。
図9に示すように、操作ハンドル1の操作によって位置を変化させる対象物としてのバスケットボール用ゴール2は、壁面Wに固定された支持枠3と、支持枠3に取り付けられたバックボード4と、バックボード4に取り付けられたゴールリング5を備えている。支持枠3の下端部には、ベアリング入り軸受6を介して係合部7が取り付けられている。バスケットボール用ゴール2は、支持枠3の形状を変化させることにより、バックボード4及びゴールリング5の位置を前後方向又は上下方向に変化させることができる。図9では、バックボード4及びゴールリング5の位置を下方に変化させた場合の位置を二点鎖線で示している。バックボード4及びゴールリング5の位置を前後方向又は上下方向に変化させるためには、操作ハンドル1のフック部10を、支持枠3の下端部に取り付けられた係合部7に係合し、ハンドル部30を把持して、操作ハンドル1をその軸線周りに回動させることにより行う。
支持枠3に取り付けられた係合部7は、図示しない2種類で構成され、一方の係合部7に操作ハンドル1のフック部10を係合して回動させると、支持枠3が壁面Wから離間する方向に伸びるか、又は接近する方向に縮むように伸縮して、バックボード4及びゴールリング5の前後方向の位置を調整することができる。また、他方の係合部7に操作ハンドル1のフック部10を係合して回動させると、支持枠3が上下方向へずれるように移動して、バックボード4及びゴールリング5の上下方向の位置を調整することができる。バックボード4及びゴールリング5の位置を前後方向に変化させることにより、バスケット用ゴール2を収納状態としたり使用状態としたりすることができる。また、バックボード4及びゴールリング5の位置を上下方向に変化させることにより、通常のバスケットボール競技に使用したりミニバスケットボール競技に使用したりすることができる。バスケットボール用ゴール2に設けられた支持枠3が請求項で言う位置変化機構に相当する。
図2(a)に示すように、本体部20は、繊維強化樹脂製の長筒状の樹脂部21と、樹脂部21の両端部に接合された一対の短筒状の連結部22を有している。連結部22は、鉄等の金属で形成されている。
本体部20は全長に亘ってほぼ同じ径、ほぼ同じ厚みを有している。本体部20の全長は、特に限定されるものではないが、600〜2000mmの範囲であることが好ましい。また、外径は、直径が13〜25mmの範囲であることが好ましい。さらに、厚みは、1〜3mmの範囲であることが好ましい。本体部20がこの数値範囲で形成されていることにより、操作ハンドル1は、バスケットボール用ゴール2の支持枠3の係合部7に届くだけの長さを有するとともに、十分な剛性及び耐久性を備えることができる。
本体部20を構成する樹脂部21の全長は、450〜1800mmの範囲であることが好ましい。また、本体部20を構成する連結部22の全長は、いずれも50〜100mmの範囲であることが好ましい。樹脂部21の外径と連結部22の外径とはほぼ同一に形成されている。また、両端部に接合された連結部22は同一の長さとされている。樹脂部21の両端部に一対の連結部22が接合された状態において、樹脂部21の全長は、本体部20の全長の75〜90%の範囲であることが好ましい。樹脂部21及び連結部22がこの数値範囲で形成されていることにより、繊維強化樹脂を使用することによるコストの上昇の影響を抑えることができる。
図2(b)に示すように、樹脂部21の両端部には、樹脂部21の周面を薄肉化した薄肉部21aが形成されている。樹脂部21は、本体部20の上端側と下端側において同じ形状とされているため、図2(b)では、本体部20の下端側の樹脂部21と連結部22を並べて示している。また、図2(c)では、本体部20の下端側の樹脂部21と連結部22が接合された状態を示している。
樹脂部21の薄肉部21aは、樹脂部21の端部から一定の長さの部分において、外周面を一定厚み分削り取った形状とされている。そのため、樹脂部21の薄肉部21aの外径は、樹脂部21の他の部位での外径に対して0.3〜0.6mm小さく設定されている。本実施形態では、樹脂部21の薄肉部21aの上下方向の長さは約30mmとされている。
樹脂部21を形成する繊維強化樹脂は、従来公知のものを使用することができる。例えば、繊維強化樹脂を構成する強化繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、スチール繊維、アラミド繊維、アルミナ繊維、チラノ繊維、アモルファス繊維等が挙げられるが、中でも炭素繊維が好ましい。また、繊維強化樹脂を構成する樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリプロピレン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、アクリロニトリルーブタジエンースチレン共重合体(ABS)樹脂、ナイロン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられるが、中でもエポキシ樹脂が好ましい。
図2(b)に示すように、連結部22の一方の端部には、連結部22の周面を薄肉化した薄肉部22aが形成されている。連結部22の薄肉部22aは、連結部22の端部から一定の長さの部分において、内周面を一定厚み分削り取った形状とされている。本実施形態では、連結部22の薄肉部22aの上下方向の長さは約30mmとされており、厚みは、連結部22の他の部位での厚みの25〜50%とされている。なお、本体部20の上側の連結部22と、本体部20の下側の連結部22とは同じ形状とされている。
図2(a)、(b)に示すように、樹脂部21の下側に接合された連結部22には、他方の端部に、ハンドル部30を取り付けるためのボルト40を挿通する貫通孔22bが、対向する周面を貫通するように形成されている。同様に、樹脂部21の上側に接合された連結部22には、他方の端部に、フック部10を取り付けるためのボルト40を挿通する貫通孔22bが、対向する周面を貫通するように形成されている。貫通孔22bは、上下方向に2箇所形成されている。本実施形態の連結部22は鉄製とされている。
図2(c)に示すように、本体部20は、樹脂部21の両端部の薄肉部21aのそれぞれに、連結部22の薄肉部22aが接着剤により接合されている。樹脂部21の薄肉部21aは、樹脂部21の端部から30mmの部分において、外周面を削り取った形状とされて、樹脂部21の薄肉部21aの外径が樹脂部21の他の部位での外径に対して小さく設定されており、連結部22の薄肉部22aは、連結部22の端部から30mmの部分において、内周面を削り取った形状とされてその厚みが小さく設定されている。そのため、薄肉部21a、22aの接合により、本体部20全体がほぼ同じ厚みとなり、樹脂部21と連結部22とが外周面においても内周面においてもほぼ面一とされている。なお、樹脂部21と連結部22とを接合する接着剤は、従来公知の接着剤を使用することができる。
図3に示すように、フック部10は、鉄製の中実体を折り曲げ加工することにより形成されて、直線状の軸部12の先端に鉤状の先端フック11が連設された形状とされている。軸部12は、本体部20と同軸で上下方向に延びるように連結部22に取り付けられている。先端フック11は、フック部10の上下方向略半分の位置から上側部分に形成されており、フック部10の上下方向略半分の位置から下側部分は直線状の軸部12とされている。折り曲げ加工された先端フック11の先端は、面取り加工がされて丸みを帯びている。
軸部12には、本体部20の連結部22にフック部10を接続するために、ボルト40を挿通するための貫通孔12aが、対向する周面を貫通するように形成されている。貫通孔12aは、上下方向に2箇所形成されている。2箇所の貫通孔12aの上下方向の間隔は、連結部22に形成された2箇所の貫通孔22bの上下方向の間隔と同一とされている。図3に矢印で示すように、フック部10は、軸部12を連結部22の内部に挿入して、軸部12の貫通孔12aと連結部22の貫通孔22bを合致させ、貫通孔12a、22bにボルト40を挿通し、ボルト40の先端を、ワッシャー60を介してナット50で締めることにより本体部20に取り付けられている。なお、フック部10の上下方向の全長は、特に限定されるものではないが、100〜200mmの範囲であることが好ましい。外径は、連結部22の内径よりもわずかに小径とされている。
図4(a)に示すように、ハンドル部30は、鉄製の中実体を折り曲げ加工することにより形成されてクランク状とされている。折り曲げ加工されたハンドル部30は、直線状の上側軸部31、下側軸部32、及び上側軸部31と下側軸部32とを連結する水平軸部33を有している。上側軸部31及び下側軸部32はともに上下方向に延びており、上側軸部31は、本体部20の下側の連結部22に連結されて本体部20と同軸とされている。水平軸部33は、上側軸部31及び下側軸部32と直交する方向、すなわち水平方向に延びている。
折り曲げ加工されたハンドル部30の上下方向の全長は、特に限定されるものではないが、300〜600mmの範囲であることが好ましい。上側軸部31、下側軸部32、及び水平軸部33の長さも、特に限定されるものではないが、本実施形態のハンドル部30は、上側軸部31の上下方向の長さが、下側軸部32の上下方向の長さより長く形成されている。また、外径は、本体部20の連結部22の内径よりもわずかに小径とされている。ハンドル部30の上側軸部31は、操作ハンドル1を回動操作する際に一方の手で把持して操作ハンドル1を支持する部分であり、ハンドル部30の下側軸部32は、他方の手で把持して回動操作する部分である。
上側軸部31の先端部には、本体部20の連結部22に接続するためのボルト40を挿通する貫通孔30aが、対向する周面を貫通するように形成されている。貫通孔30aは、上下方向に2箇所形成されている。2箇所の貫通孔30aの上下方向の間隔は、連結部22に形成された2箇所の貫通孔22bの上下方向の間隔と同一とされている。図4(a)に矢印で示すように、ハンドル部30は、上側軸部31を連結部22の内部に挿入して、上側軸部31の貫通孔30aと連結部22の貫通孔22bを合致させ、貫通孔30a、22bにボルト40を挿通し、ボルト40の先端を、ワッシャー60を介してナット50で締めることにより本体部20に取り付けられている。
図4(a)、(b)に示すように、上側軸部31の基端側、下側軸部32の先端側のそれぞれには、ハンドル部30を構成する鉄製の中実体を潰し加工することによりストッパ34が形成されている。ストッパ34は、上側軸部31、下側軸部32の中実体の外周面において対向する2箇所に形成されている。また、図5に示すように、下側軸部32の下端には、内部にネジ部38が形成されており、下側軸部32の下端を閉塞するようにワッシャー35を介してボルト37が取り付けられている。
図4(a)、(c)に示すように、上側軸部31、下側軸部32のそれぞれには、樹脂製の把持パイプ36が軸部31、32の外周を被覆する形状で取り付けられている。把持パイプ36の内径は、軸部31、32の外径よりやや大きく形成されている。このため、上側軸部31の把持パイプ36を一方の手で支持して下側軸部32を回動させた場合に、把持パイプ36は内部の上側軸部31の回動に追随することなく、上側軸部31の回動を許容することができる。また、下側軸部32を回動させた場合に、把持パイプ36の内部で下側軸部32の回動が許容される。なお、図4(b)では、上側軸部31に把持パイプ36が取り付けられていない状態を示している。
図4(c)に示すように、ハンドル部30が本体部20に取り付けられた状態では、上側軸部31の把持パイプ36の下端は、ワッシャー35を介してストッパ34に当接している。また、上側軸部31の把持パイプ36の上端は、ワッシャー35を介して本体部20の連結部22に当接している。図4(a)に示すように、ハンドル部30の下側軸部32では、把持パイプ36の上端は、ワッシャー35を介してストッパ34に当接しており、下側軸部32の把持パイプ36の下端は、ワッシャー35を介してボルト37に当接している。つまり、上側軸部31では、連結部22の下端とストッパ34とで把持パイプ36が位置決めされ、下側軸部32では、ストッパ34とボルト37とで把持パイプ36が位置決めされている。
次に、操作ハンドル1の製造方法について説明する。操作ハンドル1を製造する工程は、大きくは、フック部10、本体部20、及びハンドル部30を製造する工程と、これら各部材を取り付ける取付工程とに分けられる。
フック部10を製造するには、鉄製の中実体を折り曲げ加工して鉤状とし、先端フック11の先端内周面に面取り加工を施すとともに、軸部12に貫通孔12aを2箇所形成することによりフック部10が得られる。
また、ハンドル部30も同様に、鉄製の中実体を折り曲げ加工してクランク状とし、下側軸部32の基端内部にねじ切り加工するとともに、上側軸部31に貫通孔30aを2箇所形成する。そして、下側軸部32の基端内部のねじ切り加工されたネジ部38にボルト37を螺合する。また、上側軸部31の基端側及び下側軸部32の先端側に、潰し加工によってストッパ34を形成する。これにより、把持パイプ36が取り付けられていない状態のハンドル部30が得られる。なお、把持パイプ36は、樹脂加工により円筒状に形成されて取付工程において取り付けられる。
本体部20は、まず、繊維強化樹脂製の樹脂部21を、繊維強化樹脂製の中空筒体を成形する従来公知の成形方法により成形する。以下、詳細な説明は省略するが、繊維強化樹脂製の中空筒体の成形方法としては、強化繊維が所定方向に配向された繊維強化樹脂製プリプレグをマンドレルに複数層巻き付けたものを加熱・硬化、冷却することにより成形するシートワインディング法、強化繊維が軸線方向に配向された繊維強化樹脂製テープをマンドレルに所定方向で巻き付けたものを加熱・硬化、冷却することにより成形するフィラメントワインディング法、強化繊維が軸線方向に配向された繊維強樹脂製紐を用いて組紐状に組み付けることにより筒状体を形成し、これを加熱・硬化、冷却することにより成形する組紐法等が挙げられる。
まず、得られた繊維強化樹脂製の中空筒体を所定長さに切断する。樹脂部21に塗装等の表面処理をする場合には、中空筒体の表面を研磨加工し、脱脂処理をした後、塗装・硬化させる。なお、塗装等の表面処理をせず、成形したままの外観としてもよい。
その後、その両端部から所定長さの部分(本実施形態では約30mm)の外周面を削り加工して薄肉部21aを形成することにより樹脂部21が得られる。本実施形態では、樹脂部21の薄肉部21aの外径が樹脂部21の他の部位での外径に対して、0.5mm小さくなるように削り加工している。
連結部22は、鉄製の中空筒体を所定長さに切断し、一方の端部から所定長さの部分(本実施形態では約30mm)の内周面を削り加工して薄肉部22aを形成する。本実施形態では、連結部22の薄肉部22aの厚みが連結部22の他の部位での厚みに対して、約40%となるように削り加工している。また、他方の端部に貫通孔22bを2箇所形成する。
次いで、図2(a)、(c)に示すように、樹脂部21の薄肉部21aと連結部22の薄肉部22aを接着剤で接合し、樹脂部21の両端部に連結部22が接合された本体部20が得られる。
取付工程では、本体部20の上端側にフック部10を取り付け、本体部20の下端側にハンドル部30を取り付ける。図5に示すように、ハンドル部30を取り付けるには、まず、把持パイプ36が取り付けられていない状態のハンドル部30を用意する。続いて、ハンドル部30の下側軸部32の下端側からワッシャー35、把持パイプ36、ワッシャー35の順に下側軸部32に組み付けて、上側のワッシャー35を下側軸部32に形成されたストッパ34に当接させる。さらに、下側軸部32の下端のネジ部38にボルト37を螺合して下側軸部32の下端を閉塞する。これにより、把持パイプ36が、ストッパ34とボルト37とで位置決めされて、下側軸部32から抜け落ちることなく下側軸部32周りに保持される。
一方、上側軸部31に対しては、上側軸部31の上端側からワッシャー35、把持パイプ36、ワッシャー35の順に組み付けて、下側のワッシャー35を上側軸部31に形成されたストッパ34に当接させる。続いて、上側軸部31の上端を本体部20の連結部22の下端側から挿入し、ハンドル部30の上側軸部31に形成された貫通孔30aと本体部20の連結部22に形成された貫通孔22bの位置を合致させる。図6(b)に示すように、貫通孔22b、30aにボルト40を挿通し、ワッシャー60及びナット50を組み付けることにより、本体部20の下端側にハンドル部30が取り付けられる。このとき、把持パイプ36が、ストッパ34と連結部22の下端とで位置決めされて、上側軸部31周りに保持される。
本体部20にフック部10を取り付けるには、まず、フック部10の軸部12の下端を本体部20の連結部22の上端側から挿入し、フック部10の軸部12に形成された貫通孔12aと本体部20の連結部22に形成された貫通孔22bの位置を合致させる。図6(a)に示すように、貫通孔12a、22bにボルト40を挿通し、ワッシャー60及びナット50を組み付けることにより、本体部20の上端側にフック部10が取り付けられる。
次に、本実施形態の操作ハンドル1の作用について説明する。
操作ハンドル1は、本体部20の先端に鉤状のフック部10が取り付けられ、本体部20の基端にクランク状のハンドル部30が取り付けられている。本体部20は、樹脂部21の両端部に接着剤で連結部22が接合されており、フック部10とハンドル部30がボルト40及びナット50で本体部20に取り付けられている。そのため、バスケットボール用ゴール2の支持枠3の係合部7に、操作ハンドル1のフック部10を係合し、操作ハンドル1のハンドル部30を回動させれば、ハンドル部30の回動と一体となってフック部10が回動する。フック部10の回動に伴って、バスケットボール用ゴール2の支持枠3の係合部7が回動し、支持枠3の形状を変化させる。これにより、バックボード4及びゴールリング5の位置が前後方向、上下方向に変化し、バックボード4及びゴールリング5の位置を移動させることができる。
ハンドル部30はクランク状に形成されて、上側軸部31と下側軸部32の外周には、上側軸部31及び下側軸部32の回動を許容する把持パイプ36が取り付けられている。そのため、フック部10をバスケットボール用ゴール2の支持枠3の係合部7に係合して操作ハンドル1を回動操作する際、一方の手で上側軸部31の把持パイプ36を把持して操作ハンドル1を支持し、他方の手で把持して下側軸部32の把持パイプ36を把持して回動操作すると、操作ハンドル1は自身の軸線周りでスムーズに回動する。
操作ハンドル1は、繊維強化樹脂製の樹脂部21と鉄製の連結部22とで構成された本体部20に、鉄製のフック部10及びハンドル部30が取り付けられている。樹脂部21の全長は、本体部20の全長の75〜90%とされている。そのため、操作ハンドル1全体が鉄製であるものに比べて、軽量化されているとともに重心の位置がハンドル部寄りになっている。実際の質量が軽くなっていることと、重心の位置が手元に近くなっていることが相俟って、操作ハンドル1の一次モーメントが小さくなり、操作ハンドル1の軽さを実感しやすくなる。また、ハンドル部30周りの慣性モーメントが小さくなり、操作ハンドル1を振り上げた時や、フック部10を支持枠3の係合部7に引っ掛ける時の操作がしやすくなる。
フック部10及びハンドル部30は、ボルト40及びナット50で本体部20に取り付けられている。そのため、ボルト40及びナット50を外すことにより、フック部10及びハンドル部30は、それぞれ本体部20から脱着可能である。
また、ハンドル部30の下側軸部32に取り付けられた把持パイプ36は、下側軸部32の下端のボルト37により位置決めされている。ボルト37は下側軸部32に対して螺合により取り付けられている。そのため、ボルト37を外すことにより、下側軸部32に取り付けられた把持パイプ36は、ハンドル部30から脱着可能である。
ハンドル部30の上側軸部31に取り付けられた把持パイプ36は、本体部20の連結部22の下端により位置決めされている。本体部20とハンドル部30とは脱着可能である。そのため、ハンドル部30を本体部20から外すことにより、上側軸部31に取り付けられた把持パイプ36は、ハンドル部30から脱着可能である。
樹脂部21の薄肉部21aは、樹脂部21の端部から30mmの部分において、外周面を削り取った形状とされて、樹脂部21の薄肉部21aの外径が樹脂部21の他の部位での外径に対して、0.5mm小さく設定されており、連結部22の薄肉部22aは、連結部22の端部から30mmの部分において、内周面を削り取った形状とされてその厚みが約40%とされている。図2(c)に示すように、樹脂部21と連結部22との接合部分では、薄肉部21a、22a同士が接合されていることにより、本体部20全体がほぼ同じ厚みとなっている。樹脂部21と連結部22との接合部分で、本体部20の外周面がほぼ面一となり、凹凸の形成されない滑らかな面となっている。本体部20の内周面もほぼ面一となっている。
本実施形態の操作ハンドル1によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)バスケットボール用ゴールの位置を調整するために使用する操作ハンドル1は、高い位置に設けられた係合部7に対して使用するものであるため、長棹状の部材である。本実施形態の操作ハンドル1は、その一部である本体部20の樹脂部21が、繊維強化樹脂で構成されているため、全体の質量が軽量化している。女性や子供等比較的力の弱い使用者にとっても扱いやすい操作ハンドル1である。
(2)樹脂部21が存在していることにより、軽量化とともに重心の位置がハンドル部寄りになっており、質量と、ハンドル部30から重心までの距離との積で表される一次モーメントを小さくすることができる。そのため、軽さをより実感することができて、操作のし易さを実感することができる。
(3)樹脂部21が存在していることにより、操作ハンドル1の、ハンドル部30寄りの慣性モーメントを小さくすることができる。そのため、操作ハンドル1を振り上げる動作がし易くなり、フック部10を支持枠3の係合部7に引っ掛ける際の操作が負担なく行える。
(4)樹脂部21を繊維強化樹脂で構成している。そのため、繊維の配向方向を適宜設定することにより、軸方向の撓み、剛性等を調整することができる。
(5)フック部10及びハンドル部30は、本体部20から脱着可能に構成されている。フック部10は、係合部7に係合して回動させるための部材であり、係合部7と擦れあうことによって金属がはげたり削れたりしやすい。また、ハンドル部30は、使用者が把持して回転させる部材であり、長期の使用によって消耗しやすい。そのため、フック部10及びハンドル部30を脱着可能とすることにより、フック部10及びハンドル部30を交換することができ、操作ハンドル1として長期間使用することができる。
(6)ハンドル部30に取り付けられた把持パイプ36は、上側軸部31及び下側軸部32から脱着可能に構成されている。把持パイプ36は樹脂製であり、使用者が把持して回転させる部分であることから、割れたり、摩耗したり、また、傷がついたりしやすい。そのため、把持パイプ36を脱着可能とすることにより、ハンドル部30全体ではなく、把持パイプ36のみを交換することができる。ハンドル部30を長期間使用することができる。
(7)樹脂製の把持パイプ36について、色の異なるものを複数準備することにより、操作ハンドル1の独自性を高めることができる。例えば、使用者の好きな色の把持パイプ36を取り付けたり、複数の操作ハンドル1がある場合に使用者によって把持パイプ36の色を分けたり、上側軸部31に取り付けられた把持パイプ36と下側軸部32に取り付けられた把持パイプ36とを異なる色としたりすることができる。意匠性を向上させることもできる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。また、以下の変更例を適宜組み合わせてもよい。
・ 本実施形態では、操作ハンドル1をバスケットボール用ゴールの位置調整のためのものとして構成したが、これに限定されない。係合部に係合して回動操作することにより、対象物の位置を変化させるために使用するものであれば、いずれのものを対象物としてもよい。例えば、商店の入口上部の庇の開閉に使用するものであってもよく、天窓を開閉するために使用するものであってもよい。
・ 本実施形態では、フック部10を鉤状としたがフック部10の形状はこれに限定されない。例えば、環状であってもよい。
・ 本実施形態では、フック部10及びハンドル部30を脱着可能としたが、脱着可能でなくてもよい。
・ 本実施形態では、本体部20の一部を樹脂部21としたが、本体部20全体を樹脂部21としてもよい。この場合、フック部10及びハンドル部30を接着剤によって本体部20に接合してもよい。また、操作ハンドル1全体を繊維強化樹脂製としてもよい。この場合、フック部10やハンドル部30のような折り曲げ形状の部分を、繊維強化樹脂の組紐により成形すれば折り曲げられた形状の部分に皺がよりにくいものが得られる。
・ 本実施形態では、樹脂部21の外径と連結部22の外径とが同一に形成されているが、樹脂部21の外径と連結部22の外径とが異なっていてもよい。例えば、連結部22の外径が樹脂部21の外径より1mm前後大きくなっていてもよい。この場合、薄肉部21a、22aの接合により、樹脂部21と連結部22とが外周面においても内周面においてもほぼ面一とされていなくてもよい。
・ 本実施形態では、ハンドル部30の上側軸部31では下部のみにストッパ34を形成し、把持パイプ36の上端部は、本体部20の連結部22の下端部で位置決めするようにしたが、これに限定されない。図7に示すように、上側軸部31の上部にもストッパ34を形成し、上下のストッパ34で把持パイプ36を位置決めしてもよい。この場合、ワッシャー35及び把持パイプ36を組み付けた後に、上側軸部31に潰し加工によりストッパ34を形成する。
また、同様に、下側軸部32の下部にもストッパ34を形成し、ボルト37とは別に下側軸部32の把持パイプ36を上下のストッパ34で位置決めしてもよい。この場合も、ワッシャー35及び把持パイプ36を組み付けた後に、下側軸部32に潰し加工によりストッパ34を形成する。
・ 図8に示すように、フック部10及びハンドル部30を、皿ネジ41とナット50とで本体部20に対して取り付けてもよい。この場合、連結部22の貫通孔22bを皿ネジ41の頭部の形状に形成する。なお、図示はしないが、皿ネジ41が丸皿小ネジであってもよい。
・ 本実施形態では、樹脂部21の薄肉部21a、連結部22の薄肉部22aを端部から約30mmのところに形成したが、これに限定されない。30mmより長くてもよく、短くてもよい。樹脂部21と連結部22との接合強度を勘案して適宜設定することができる。
また、樹脂部21の薄肉部21aの外径が、樹脂部21の他の部位での外径に対して0.3〜0.6mm小さくなるように外周面を削り、連結部22の薄肉部22aの厚みが、連結部22の他の部位での厚みの25〜50%となるように内周面を削る場合について説明したが、これに限定されない。強度、剛性を確保する観点から言えば、樹脂部21の薄肉部21aの厚みが、連結部22の薄肉部22aの厚みより厚いほうが好ましい。また、樹脂部21の薄肉部21aを内周面から削り、連結部22の薄肉部22aを外周面から削ってもよい。
・ 本実施形態では、フック部10及びハンドル部30を取り付けるための貫通孔12a、22b、30aをそれぞれ上下方向に並ぶ2箇所形成したが、1箇所であってもよく3箇所以上であってもよい。
以下に、上記の実施形態を具体化した実施例について説明する。
操作ハンドル1の樹脂部21として、炭素繊維強化樹脂製のプリプレグを使用してシートワインディング法により中空筒体を成形した。中空筒体は、直径13.2mmのマンドレルを使用して、表1に示す構成のプリプレグシートを順次マンドレルに巻き付けたものを加熱、冷却して成形した。プリプレグシートは、全層、東レ株式会社製「3252S−17」(糸目付175g/m、繊維含有率67%、厚み0.17mm)を使用した。
中空筒体は、全長が1260mm、外径が16.67mm、内径が13.2mm、質量が157.0gであった。また、成形された中空筒体のその他の性状を表2に示す。
中空筒体の両端部の外周面を削り加工して、長さ30mmの薄肉部21aが形成された樹脂部21とした。得られた樹脂部21の両端部に、薄肉部22aが形成された鉄製の連結部22を接着剤で接合して本体部20とした。
さらに、本体部20の先端側に、フック部10をボルト40、ナット50、ワッシャー60により取り付けるとともに、本体部20の基端側に、図5に示す態様でハンドル部30を取り付けて、全長が1976mmの操作ハンドル1を得た。
比較例として、全体が鉄製であり、全長が1973mmの操作ハンドルを用意した。
<操作ハンドルの性能・操作性についての検討>
それぞれの操作ハンドルについて、総質量、重心位置、ハンドル部に対する一次モーメント、ハンドル部周りの慣性モーメント、ハンドル部を片持ち状態としたときに先端の撓み量について測定した。重心位置は、ハンドル部の基端位置からの距離(m)であり、慣性モーメントは、ハンドル部周りでの測定値である。その結果を表3に示す。
樹脂部21を有する実施例の操作ハンドルは、全長がほぼ同じで全体が鉄製の操作ハンドルと比較して、約1kgの軽量化を実現することができた。全質量は、比較例の操作ハンドルの約57%であった。
ハンドル部に対する一次モーメントMRは、総質量Mとハンドル側基端部からの重心位置Rとの積で表され、ハンドル部を持った際に感じる重さ感の指標となるものである。ハンドル部に対する一次モーメントMRは、比較例の操作ハンドルが2.15kg・mであったのに対し、実施例の操作ハンドルは0.96kg・mであり、比較例の約45%であった。
ハンドル部周りの慣性モーメントIは、ハンドル部を持ってフック部を対象物に向けて操作する際に感じる重さ感の指標となるものである。ハンドル部周りの慣性モーメントIは、比較例の操作ハンドルが2.80kg・mであったのに対し、実施例の操作ハンドルは1.29kg・mであり、比較例の約46%であった。
操作ハンドルのハンドル部を片持ち状態で水平にすると、フック部の自重撓みが発生する。比較例の操作ハンドルでは、フック部の撓み量は、約17mmであった。一方、実施例の操作ハンドルでは、樹脂部単独での自重撓みはほとんど発生せず、先端側のフック部、連結部等の重みにより撓みが発生する。実施例の操作ハンドルでは、フック部の撓み量は、約17.5mmであった。
これらの結果より、全長1973mmの操作ハンドルのうち約1260mmの部分を繊維強化樹脂で構成することにより、約1kgの軽量化を実現し、操作したときの重さ感を軽減させることができた。また、実施例の操作ハンドルの撓み量は、従来から使用されている鉄製の操作ハンドルと同等のしなり感であり、操作に違和感を感じることがないものであった。操作性に優れた操作ハンドルが得られた。
<操作ハンドルの強度・耐久性についての検討>
次に、実施例の操作ハンドルの強度について検討した。バスケットボール用ゴールに設けられた係合部に操作ハンドルのフック部を係合して操作する際、操作ハンドルには、常に捩りトルクが発生する。バスケットボール用ゴールの係合部が動かなくなった場合に最大で発生する捩りトルクを計測すると、約40N・mであった。これに対して、実施例の操作ハンドルの、樹脂部21の薄肉部21aと連結部22の薄肉部22aの接合部での捩りトルクを計測した結果、201N・mであった。また、ハンドル部及びフック部でのボルト固定部分での捩りトルクは、89N・mであった。
これらの結果より、実施例の操作ハンドルは、バスケットボール用ゴールを移動させる際にかかる最大の捩りトルクより大きい捩りトルクを有し、強度及び耐久性に優れていることがわかった。
一方、樹脂部21での曲げ強度を計測した結果、破壊時の曲げ強度において、曲げモーメントでは、13.9〜15.0kgf・mであった。これは、言い換えると、1m離れた位置に、13.9〜15.0kgfの錘を負荷した時に破壊する強度に匹敵する。実施例の操作ハンドルは、曲げ強度にも優れていることがわかった。
<操作ハンドルの使用感についての検討>
実施例の操作ハンドルを、実際に高等学校での体育授業、及びバスケットボール部での活動を中心に、36日間ほぼ毎日使用してもらい、その使用感についてアンケートした。36日間の述べ使用回数は97回であった。
アンケートでは、軽い、扱いやすいといった感想が多く得られた。具体的には、軽くて扱いやすい、軽さに驚いた、動きがスムーズで操作性がいい、女子でも操作しやすい、といった感想が得られた。また、樹脂部21や、本体部20とフック部10及びハンドル部30を連結する連結部分に破損等の不具合は見られなかった。
2…バスケットボール用ゴール(対象物)、3…支持枠(位置変化機構)、6…係合部、10…フック部、20…本体部、21…樹脂部、22…連結部、36…把持パイプ(パイプ部)。

Claims (6)

  1. 対象物に設けられた位置変化機構を動作させて該対象物の位置を変化させるために使用する操作ハンドルであって、
    クランク状のハンドル部と、
    長筒状をなし、一方の端部が前記ハンドル部に連結される本体部と、
    前記本体部の他方の端部に連結されるとともに、前記位置変化機構に設けられた係合部に係合するフック部を備え、
    前記本体部は、繊維強化樹脂で形成されていることを特徴とする操作ハンドル。
  2. 前記ハンドル部及び前記フック部は、前記本体部から取り外し可能に連結されている請求項1に記載の操作ハンドル。
  3. 前記ハンドル部及び前記フック部は、金属で形成されている請求項1又は2に記載の操作ハンドル。
  4. 前記ハンドル部の外面には、操作ハンドルの軸線周りの回動を許容するパイプ部が取り付けられ、
    前記パイプ部は、前記ハンドル部から取り外し可能に構成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の操作ハンドル。
  5. 前記本体部は、その両端部に連結部を有しており、前記ハンドル部及び前記フック部は、前記連結部に連結されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の操作ハンドル。
  6. 前記ハンドル部及び前記フック部は、前記連結部にネジ止めされている請求項5に記載の操作ハンドル。

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