JP2018163958A - 太陽電池モジュール付きスラット、発電ブラインド、及び太陽電池モジュール付きスラットの製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュール付きスラット、発電ブラインド、及び太陽電池モジュール付きスラットの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】太陽電池モジュールを備えたスラットの生産性を向上させることで、製造コストの低減を図ることができる。【解決手段】太陽電池モジュール10における第2電池方向X2の両端部には、電気的な接続が可能な配線接続部19が設けられ、複数の太陽電池モジュール10Aは、それぞれのセルCの配列方向をスラット基板22の縦方向x2に向けて配列させた状態で貼り付けられ、且つ縦方向x2に隣り合う太陽電池モジュール10A、10Aの配線接続部19同士が接続されている構成の太陽電池モジュール付きスラットを提供する。【選択図】図2

Description

本発明は、太陽電池モジュール付きスラット、発電ブラインド、及び太陽電池モジュール付きスラットの製造方法に関する。
従来、色素増感太陽電池は、一般に、光電極と、対向電極と、電解液又は電解液層とを備えて構成され、また、光電極としては、少なくとも、透明導電層、半導体層、色素を有して構成されることが知られている。このような色素増感太陽電池においては、例えば、光電極側に光が照射されると、半導体層に吸着された色素が光を吸収し、色素分子内の電子が励起され、その電子が半導体へ渡される。そして、光電極側で発生した電子が外部回路を通じて対向電極側に移動し、この電子が電解液を通じて光電極側に戻る。このような過程が繰り返されることで、電気エネルギーが生じる構成となっている。
また、近年では、色素増感太陽電池を日除け用のブラインドに応用し、ブラインドの羽根板(スラット)の上に、色素増感太陽電池からなる太陽電池モジュールのセルを複数枚配置した構造のものが例えば特許文献1に提案されている。
特許文献1には、スラット上に、長尺矩形の複数枚のセルがその長辺がスラットの長辺と平行になるようにして一列に配置され、電気的に直列、又は並列に結線されて電気的に接続された構成の太陽電池モジュールを備えたブラインドについて開示されている。
特許第4755882号公報
しかしながら、従来の太陽電池モジュールを備えたブラインドでは、以下のような問題があった。
すなわち、特許文献1に記載のブラインドでは、スラット用の基板上に複数のセルを1つずつ貼り付けた後、それぞれのセル間を金属導線等で配線作業を行う工程となる。そのため、製造にかかる工数が増え、製造コストが高くなってしまうことから、効率よく製造することができる太陽電池モジュール付きのスラットが求められていた。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、太陽電池モジュールを備えたスラットの生産性を向上させることで、製造コストの低減を図ることができる太陽電池モジュール付きスラット、及び太陽電池モジュール付きスラットの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る太陽電池モジュール付きスラットは、スラット基板と、該スラット基板の少なくとも一方の表面に貼り付けられているフィルム型の太陽電池モジュールと、を備えた太陽電池モジュール付きスラットであって、前記太陽電池モジュールは、第一基材の表面に透明導電膜が成膜され、前記第一基材の前記透明導電膜の表面に第一の方向に延在する色素が吸着した帯状の半導体層が複数形成された第一電極と、第二基材の表面に前記第一電極に対向するように対向導電膜が成膜された第二電極と、前記第一電極と前記第二電極との間で電解液を封止し、平面視で前記第一の方向に直交する第二の方向に複数のセルを配列する封止材と、隣り合う前記セル同士の間に配置され前記第一基材に形成された第一絶縁部、及び前記第二基材に形成された第二絶縁部の間で前記封止材に覆われた状態で設けられ、前記第一電極と前記第二電極とを電気的に接続する導通材と、を備え、前記太陽電池モジュールにおける前記第二の方向の両端部には、電気的な接続が可能な配線接続部が設けられ、複数の前記太陽電池モジュールは、それぞれの前記セルの配列方向を前記スラット基板の縦方向に向けて配列させた状態で貼り付けられ、且つ前記縦方向に隣り合う前記太陽電池モジュールの前記配線接続部同士が接続されていることを特徴としている。
また、本発明に係る発電ブラインドは、上述した太陽電池モジュール付きスラットが電気的に接続されて複数設けられていることを特徴としている。
また、本発明に係る太陽電池モジュール付きスラットの製造方法は、上述した太陽電池モジュール付きスラットの製造方法であって、前記第一基材及び前記第二基材の間で前記第二の方向に配列された前記複数のセルが直列配線に接続された前記太陽電池モジュールをロール・ツー・ロール方式により連続的に製造する第1工程と、前記太陽電池モジュールにおける前記第二の方向の両端部に電気的な接続が可能な配線接続部を設ける第2工程と、前記第一電極及び前記第二電極に対して前記第二の方向に延在する融着部を形成し、前記第一の方向に絶縁され分割された複数のサブモジュールを形成する第3工程と、前記第3工程で製造された複数の前記太陽電池モジュールを前記配線接続部同士で接続する第4工程と、前記第4工程で製造された前記太陽電池モジュールを前記スラット基板の少なくとも一方の表面に貼り付ける第5工程と、前記融着部の位置で前記融着部の延在方向に沿って切断する第6工程と、を有することを特徴としている。
本発明では、セルの配列方向(第二の方向)を同一方向に向けて配列された複数の太陽電池モジュールのうち隣り合う太陽電池モジュールの配線接続部同士が接続されるので、各太陽電池モジュールの複数のセル同士が直列配線により電気的に接続されるとともに、複数の太陽電池モジュール同士もそれぞれの配線接続部の接続によって直列配線により電気的に接続された構造となる。そして、これら電気的に直列配線された複数の太陽電池モジュールを、これらの配列方向をスラット基板の表面に縦方向に向けて貼り付けることにより発電ブラインド用のスラットを容易に製造することができる。
つまり、スラット基板に対して太陽電池モジュールを貼り付ける作業のみとなり、従来のようなスラット基板の表面に複数のセルを貼り付けた後にそれらセル同士を電気的に接続するといった配線作業が不要になるため、製造効率を向上させることができる。このように、作業工数を減らすことが可能となることから、製造コストの低減を図ることができる。
また、本発明では、複数のセルを直列配線によりモジュール化し、さらに複数の太陽電池モジュールを直列配線により接続した状態でスラット基板の表面に貼り付けることができるので、フィルムで作製するときの特徴であるロール・ツー・ロール方式の製造方法を採用して、太陽電池モジュールを連続的に生産することができ、製造効率を向上させることができる。
また、本発明に係る太陽電池モジュール付きスラットは、前記太陽電池モジュールは、前記第一電極及び前記第二電極に対して前記第二の方向に延在する融着部によって、前記第一の方向に絶縁され分割された複数のサブモジュールが形成され、前記スラット基板に貼り付けられた複数の前記太陽電池モジュールは、それぞれの前記融着部の延在方向を前記縦方向に一致させた状態で配置され、前記縦方向に沿って直線状に並ぶ前記サブモジュール同士が前記配線接続部を介して接続されていることを特徴としてもよい。
この場合には、融着部によって第一の方向に分割された複数のサブモジュールを有する太陽電池モジュールにおいて、太陽電池モジュール毎に縦方向に直線状に並ぶサブモジュール同士が配線接続部によって直列配線により電気的に接続された構成の太陽電池モジュール付きスラットを容易に製造することができる。
また、本発明に係る太陽電池モジュール付きスラットは、複数の前記太陽電池モジュールのうち前記縦方向の両側に位置する前記太陽電池モジュールの少なくとも一方には、前記第一の方向に隣り合う前記サブモジュールの前記第二の方向の一端同士を直列配線により電気的に接続する直列接続部が形成され、前記縦方向に沿って配置される前記サブモジュールを流れる電流の向きは、前記第一の方向に配列される前記サブモジュール毎に交互に入れ替わることが好ましい。
このような構成とすることにより、縦方向の一方の太陽電池モジュールにおけるサブモジュールの第二の方向の一端同士が直列接続部によって直列配線により電気的に接続される。そのため、縦方向に並ぶ一方の列のサブモジュールにおいて縦方向の他端から一端に電気が流れるとともに、その一端側で第一の方向に隣り合う他方の列のサブモジュールに直列接続部を介して電気が流れ、さらに縦方向に並ぶ他方の列のサブモジュールにおいて縦方向の一端から他端に電気が流れる回路構成を実現することができる。
また、本発明に係る太陽電池モジュール付きスラットは、前記セルは、長尺矩形状に形成され、前記太陽電池モジュールは、前記スラット基板において前記セルの長手方向を前記縦方向に直交する幅方向に向けた状態で配置されていることが好ましい。
この場合には、複数の太陽電池モジュール付きスラットを縦型のブラインドとして使用する際に、スラット基板に貼り付けられた太陽電池モジュールのセルの長手方向が横向きとなることから、セルの長手方向を縦方向に向けて配置する場合に比べて、セル中の電解液が下部に偏って溜まることを防ぐことができる。そのため、電解液がセル全体での均一性が保たれた状態となり、発電効率の低下を抑えることができる。
また、本発明に係る発電ブラインドは、複数の前記太陽電池モジュールは、それぞれ前記スラット基板における前記縦方向で同一側の端部に電気取出し部が設けられていることを特徴としてもよい。
本発明では、複数の太陽電池モジュール付きスラットにおける縦方向で同じ側に電気取出し部を設けることができるため、例えば部屋等の現場で複数の太陽電池モジュール付きスラット間を配線する場合に、全て同じ側に電気取出し部(取り出し電極)があることで配線距離が近くなり現場での配線作業を容易に行うことができる。
本発明の太陽電池モジュール付きスラット、発電ブラインド、及び太陽電池モジュール付きスラットの製造方法によれば、太陽電池モジュールを備えたスラットの生産性を向上させることで、製造コストの低減を図ることができる。
本発明の実施の形態による複数の太陽電池モジュール付きスラットを備えた発電ブラインドの構成を示す斜視図である。 太陽電池モジュール付きスラットの概略構成を示す平面図である。 図2に示すA−A線断面図であって、太陽電池モジュールを第1電池方向から見た部分断面図である。 図2に示すB−B線断面図であって、太陽電池モジュールを第2電池方向から見た部分断面図である。 太陽電池モジュールの製造装置の全体構成を示す斜視図である。 製造装置を用いた製造過程の太陽電池モジュールの平面図であって、第一基材に光電極を形成した状態を示す図である。 製造装置を用いた製造過程の太陽電池モジュールの平面図であって、第一基材に絶縁加工を施した状態を示す図である。 切込み加工装置で絶縁加工を施している状態を示す斜視図である。 切込み加工装置で絶縁加工を施している状態を示す図であって、切込み加工装置を長手方向から見た正面図である。 製造装置を用いた製造過程の太陽電池モジュールの平面図であって、第二基材に絶縁加工を施した状態を示す図である。 製造装置を用いた製造過程の太陽電池モジュールの平面図であって、基材同士を貼り合せた状態を示す図である。 製造装置を用いた製造過程の太陽電池モジュールの平面図であって、融着部を形成した状態を示す図である。 太陽電池モジュール付きスラットの製造過程において、複数の太陽電池モジュールを配線接続部を介して接続した状態を示す平面図である。 太陽電池モジュール同士を配線接続部を介して接続する接続構成を示す図2に対応する断面図であって、(a)は接続前の状態を示す図、(b)は接続後の状態を示す図である。 太陽電池モジュール付きスラットの製造過程において、太陽電池モジュールをスラット基板に貼り付けた状態を示す平面図である。 図15において、融着部の切断位置を示した図である。 図16において、切断後の太陽電池モジュール付きスラットに配線部を設けた状態を示す平面図である。 複数の太陽電池モジュール付きスラット同士を接続した構成を示す平面図である。 第1変形例による太陽電池モジュール付きスラットの概略構成を示す平面図である。 第2変形例による太陽電池モジュール付きスラットの概略構成を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態による太陽電池モジュール付きスラット、発電ブラインド、及び太陽電池モジュール付きスラットの製造方法について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明で用いる図面は模式的なものであり、長さ、幅、及び厚みの比率、構造等は実際のものと同一とは限らず、適宜変更できる。
図1に示すように、本実施の形態の太陽電池モジュール付きスラット1は、設置場所であるビルや家屋内の窓際等において光発電を行うことが可能な縦型の発電ブラインド2に設けられる複数のスラットに適用されたものである。
発電ブラインド2は、ハンガーレール21と、ハンガーレール21に沿って摺動可能な複数のランナーのそれぞれに吊り下げられて支持されたスラット(太陽電池モジュール付きスラット1)と、を備えている。
太陽電池モジュール付きスラット1は、図2に示すように、長尺のスラット基板22と、スラット基板22の表面に貼り付けられ、後述するロール・ツー・ロール方式(以下、RtoR方式と記載する)による製造装置4(図5参照)を用いて作製された太陽電池モジュール10(10A)と、を備えている。
太陽電池モジュール10は、一方向(第1電池方向X1)に長く延在するフィルム型の色素増感太陽電池をその第1電池方向X1に適宜な長さに切断したもの(単体の太陽電池モジュール10A)を、太陽電池モジュール10における平面視で第1電池方向X1に直交する第2電池方向X2に向けて複数(ここでは4つ)を電気的に接続して配列させた構成となっている。図2において、矢印Eは電気の流れを示し、記号+(プラス)、−(マイナス)はそれぞれ正極、負極を示している(他の図も同様)。
ここで、太陽電池モジュール10において、上述したように、平面視でRtoR方式で製造されるロール長さ方向を示す第1電池方向X1に直交する方向を第2電池方向X2とする。また、太陽電池モジュール付きスラット1において、スラット基板22の長尺方向を縦方向x2といい、太陽電池モジュール10がスラット基板22に貼り付けられた状態で上述した太陽電池モジュール10における第2電池方向X2と同じ方向となり、またスラット基板22の短手方向を幅方向x1といい、上述した太陽電池モジュール10における第1電池方向X1と同じ方向となる。
単体の太陽電池モジュール10Aは、第一基材3A及び第二基材3Bに対して第2電池方向X2に延在する融着部18によって、第1電池方向X1に絶縁され分割された一対のサブモジュールR、Rが形成されている。そして、太陽電池モジュール付きスラット1は、スラット基板22に貼り付けられた複数の太陽電池モジュール10Aが、それぞれの融着部18の延在方向を縦方向x2に一致させた状態で配置され、縦方向x2に沿って直線状に並ぶサブモジュールR、R同士が後述する配線接続部19を介して接続された構成となっている。
本実施の形態の太陽電池モジュール10(10A)は、図3に示すように、光電極11と、該光電極11と対向して設けられる対向電極12とを有する色素増感太陽電池セル(以下、単にセルCという)が、一対の基材3A、3Bの間に介挿された構造を有してなる。そして、太陽電池モジュール10は、一対の基材3A、3Bのそれぞれの内面が導電性を有する導電膜11A、12Aが成膜されており、この導電膜11A、12Aに対して光電極11の半導体層11B及び対向電極12の触媒層12Bが電気的に接続され、概略構成される。
太陽電池モジュール10は、上述したように光電極11と対向電極12とが封止機能付きの導通材14を介して対向配置され、第一基材3A及び第二基材3Bの間に形成された複数のセルC,C,…が第2電池方向X2に沿って電気的に直列接続されている。
具体的に太陽電池モジュール10は、第一基材3Aと、第二基材3Bと、光電極11(第一電極)と、対向電極12(第二電極)と、電解液13と、導通材14と、封止材15と、第一絶縁部16と、第二絶縁部17と、融着部18と、を備えている。
光電極11は、第一基材3A上に積層された透明導電膜11Aと、透明導電膜11A上に積層された多孔質の半導体層11Bと、を備えている。対向電極12は、第二基材3B上に積層された対向導電膜12Aと、対向導電膜12A上に積層された触媒層12Bと、を備えている。
第一基材3A及び第二基材3Bの材質は、特に限定されず、例えば、フィルム状の樹脂等の絶縁体、半導体、金属、ガラス等が挙げられる。前記樹脂としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリイミド、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド等が挙げられる。薄くて軽いフレキシブルな太陽電池モジュール10を製造する観点からは、基材は透明樹脂製であることが好ましく、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム又はポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムであることがより好ましい。なお、第一基材3Aの材質と第二基材3Bの材質とは、異なっていても構わない。
光電極11は、第一基材3Aの表面に透明導電膜11Aが成膜され、第一基材3Aの透明導電膜11Aの表面に第1電池方向X1に延在する色素が吸着した帯状の半導体層11Bが複数形成されている。対向電極12は、光電極11に対向するように対向導電膜12Aが成膜されている。
透明導電膜11A、対向導電膜12Aの種類や材質は、特に限定されず、公知の色素増感太陽電池に使用される導電膜が適用可能であり、例えば、金属酸化物で構成される薄膜が挙げられる。前述の金属酸化物としては、スズドープ酸化インジウム(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、アルミドープ酸化亜鉛(ATO)、酸化インジウム/酸化亜鉛(IZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)等が例示できる。
半導体層11Bは、吸着した光増感色素から電子を受け取ることが可能な材料によって構成され、通常は多孔質であることが好ましい。半導体層11Bを構成する材料は特に限定されず、公知の半導体層11Bの材料が適用可能であり、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ等の金属酸化物半導体が挙げられる。
半導体層11Bに担持される光増感色素は特に限定されず、例えば有機色素、金属錯体色素等の公知の色素が挙げられる。前述の有機色素としては、例えば、クマリン系、ポリエン系、シアニン系、ヘミシアニン系、チオフェン系等が挙げられる。前記金属錯体色素としては、例えば、ルテニウム錯体等が好適に用いられる。
触媒層12Bを構成する材料は、特に限定されず、公知の材料を適用可能であり、例えば、白金、カーボンナノチューブ等のカーボン類、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)等の導電性ポリマー等が挙げられる。
電解液13は、光電極11の半導体層11Bと対向電極12との間に封止されている。電解液13としては、公知の色素増感太陽電池で使用されている電解液を適用でき、例えばヨウ素とヨウ化ナトリウムが有機溶媒に溶解された電解液等が挙げられる。電解液13が接触する半導体層11Bにおいて多孔質内部を含む表面には、図示しない公知の光増感色素が吸着している。
封止材15は、電解液13を封止するとともに、第2電池方向X2に分割された複数のセルCを配列する構成となっている。封止材15は、対向する第一基材3A及び第二基材3Bを接着し、且つこれら基材3A、3B間に形成されたセルCを封止することが可能な非導電性の部材であれば特に制限されない。
封止材15の材料としては、例えば、ホットメルト接着剤(熱可塑性樹脂)、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、並びに、紫外線硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂を含んだ樹脂等、一時的に流動性を有し、適当な処理により固化される樹脂材料等が挙げられる。前記ホットメルト接着剤としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。前記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾオキサゾン樹脂等が挙げられる。前記紫外線硬化性樹脂としては、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等の光重合性のモノマーを含むものが挙げられる。
導通材14は、封止材15によって第2電池方向X2の両側が覆われた状態で設けられ、光電極11の透明導電膜11Aと対向電極12の対向導電膜12Aとに直接接触し、光電極11と対向電極12とを電気的に接続する。
導通材14は、光電極11と対向電極12との間で互いに平行に配され、第一基材3A上の光電極11と第二基材3B上の対向電極12とに接している。導通材14は、例えば、導線、導電チューブ、導電箔、導電板および導電メッシュ、導電ペースト、導電粒子から選ばれる1種以上が用いられる。ここで導電ペーストとは、比較的剛性が低く、柔らかい形態の導電性材料であり、例えば固形の導通材が有機溶媒、バインダー樹脂等の粘性を有する分散媒に分散された形態を有し得る。
導通材14に用いる導電材料としては、例えば、金、銀、銅、クロム、チタン、白金、ニッケル、タングステン、鉄、アルミニウム等の金属、或いはこれらの金属のうち2種以上の合金等が挙げられるが、特に限定されない。また、導電性の微粒子(例えば、前記金属又は合金の微粒子、カーボンブラックの微粒子等)が分散された、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂組成物等も前記材料として挙げられる。
なお、導通材14は、両面接着タイプの銅テープのように、導通と接着の両方の機能を有していても良い。
導通材14の第2電池方向X2の両側には封止材15,15が配され、導通材14と封止材15とにより、光電極11と対向電極12との間を接着している。また、太陽電池モジュール10には、図2及び図4に示すように、第1電池方向X1に複数のサブモジュールR、R、…を画成するように、第2電池方向X2に沿って延びる融着部18が形成されている。融着部18は、超音波融着等の手段(図5に示す超音波融着手段46参照)により絶縁及び接着されることにより形成される。
このようにして、それぞれに半導体層11Bを有するセルCは、導通材14によって、光電極11と対向電極12の間に形成される厚み方向の間隙内に電解液13が液密に封止された状態で形成されている。
透明導電膜11A及び対向導電膜12Aの所定の箇所には、それぞれ例えば刃物を備えた切込み装置やレーザー照射装置等を用いて絶縁処理された複数のパターニング部(第一絶縁部16、第二絶縁部17)が設けられている。つまり、図3に示すように、第一絶縁部16は、透明導電膜11Aにおける所定の封止材15に接触する位置において、上述した絶縁処理により第1電池方向X1に延びて形成されている(図7参照)。第二絶縁部17は、対向導電膜12Aにおける所定の封止材15に接触する位置において、上述した絶縁処理により第1電池方向X1に延びて形成されている(図10参照)。
そして、本実施の形態の太陽電池モジュール10では、第2電池方向X2に隣り合うセルC、Cのうち一方のセルC(図3のC1)における第一基材3Aに形成される隣り合う第一絶縁部16、16同士の間の透明導電膜11Aと、他方のセルC(図3のC2)における第二基材3Bに形成される隣り合う第二絶縁部17、17同士の間の対向導電膜12Aとが、一方のセルC1と他方のセルC2との間に配置される導通材14に接続されている。
また、隣り合うサブモジュールRのうち一方のサブモジュールRの第一絶縁部16と、他方のサブモジュールRの第一絶縁部16とは、第2電池方向X2にずれた位置にパターニングされている(図7参照)。これは、第二絶縁部17についても同様である(図10参照)。
図3に示すように、第一絶縁部16及び第二絶縁部17は、第2電池方向X2に配置されるセルC、C同士の間において、融着部18によって絶縁されるサブモジュールR毎に第2電池方向X2で導通材14を挟んで交互にずれた位置に配置されている。
次に、上述した本実施の形態のRtoR方式の製造装置4を使用して電気的な直列回路を構成した太陽電池モジュール10と、この太陽電池モジュール10を構成する太陽電池モジュール付きスラットの製造方法について、図面を用いて具体的に説明する。
先ず、図5に示す製造装置4を用いて太陽電池モジュール10を作製する。
図6に示すように、太陽電池モジュール10を製造方法は、先ず、半導体電極形成部(図示省略)において、例えばエアロゾルデポジション(AD)法を用いることにより、透明導電膜11Aが成膜された第一基材3A上にTiO2を積層することで半導体層11Bを第2電池方向X2に間隔をあけて形成した後、半導体層11B上に色素を一般的な手法によって吸着させることで、光電極11を形成する。また、対向電極形成部(図示省略)において、スパッタリング法により対向導電膜12Aが成膜された第二基板3B上に白金(Pt)を積層して触媒層12Bを形成することで、対向電極12を形成する。
半導体電極形成部で作製された光電極11を形成し第一移動方向P1に移動する第一基材3Aでは、切込み加工装置50において、半導体層11Bと半導体層11Bとの間の位置で半円刃52の回転により第1電池方向X1と平行に延びる第一絶縁部16を形成する絶縁加工が行われる。このとき、第一絶縁部16は、図7に示すように、一定の間隔(サブモジュールRの第1電池方向X1の長さ)毎に第2電池方向X2に交互にずれた位置となる規則的な絶縁加工パターンが形成される。このように交互に絶縁加工パターンを配置することで、サブモジュールR毎に+極(正極)と−極(負極)を規則的に入れ替えることができる。
ここで、第一絶縁加工部41は、図8及び図9に示すように、本実施の形態では複数の半円刃52を備えた切込み加工装置50を採用している。切込み加工装置50は、軸O1を中心にして回転自在に設けられた回転軸51と、回転軸51の周囲に軸O1方向に所定間隔をあけて配置された半円刃52と、を備え、回転軸51の軸O1方向を第2電池方向X2に向けて配置されている。
半円刃52は、回転軸51の外周面の円周方向に沿って180°の範囲に連続して設けられ、軸O1方向から見て全周のうち所定の半周部分の領域に配置された第一半円刃52Aと、第一半円刃52Aが配置されていない別の半周部分の領域に配置された第二半円刃52Bと、からなる。これら複数の第一半円刃52Aは、融着部18によって第1電池方向X1に画成される第一基材3AのサブモジュールRのうち隣接する一方のサブモジュールRの複数の絶縁部16を同時に形成する。また、複数の第二半円刃52Bは、前記隣接するサブモジュールRのうち他方の領域の複数の絶縁部16を同時に形成する。半円刃52の周長(外周長)は、サブモジュールRにおいて絶縁加工される絶縁部16の第1電池方向X1の長さに一致するように設定されている。
軸O1方向に隣り合う第一半円刃52A同士の間隔と、軸O1方向に隣り合う第二半円刃52B同士の間隔は、等距離に設定されている。また、第一半円刃52Aと第二半円刃52Bとは、同一円周上には配置されず、軸O1方向にずれた位置に設けられている。
また、半円刃52(52A、52B)は、導電膜11A、12Aが成膜された基材3A、3Bの表面に対して回転軸51とともに回転されたときに、導電膜11A、12Aのみに溝状の切込みを形成する。つまり、導電膜11A、12Aは厚さ方向に切込みが形成され、基材3A、3Bの厚さ方向の一部が切り込まれても全体が切り込まれないように設定されている。
なお、半円刃52の軸O1方向の間隔、周長、第一半円刃52Aと第二半円刃52Bの軸O1方向のずれ量は、絶縁部16の設定に応じて適宜変更することができる。
次に、図5に示すように、光電極11の第一絶縁部16の加工後、封止材塗工部42によって第一基材3Aの所定領域に形成された光電極11に封止材15を塗工する。このとき、半導体層11Bに封止材15が被覆されないように塗布される。
そして、導通材配置部43において封止材15同士の間に導通材14を配置した後、電解液塗工部44において第一基材3Aにおける封止材15の未塗工領域に電解液13を塗工する。
一方で、対向電極形成部で作製された対向電極12を形成し第二移動方向P2に移動する第二基材3Bでは、切込み加工装置50において、触媒層12Bと触媒層12Bとの間の位置で半円刃52の回転により第1電池方向X1と平行に延びる第二絶縁部17を形成する絶縁加工が行われる(図8及び図9参照)。このとき、第二絶縁部17は、図10に示すように、一定の間隔(サブモジュールRの第1電池方向X1の長さ)毎に第2電池方向X2に交互にずれた位置となる規則的な絶縁加工のパターンが形成される。このように交互に配置することで、サブモジュールR毎に+極と−極を規則的に入れ替えることができる。
次いで、基材貼合せ部45において、硬化処理部(図示省略)によって封止材15が硬化されるとともに、絶縁加工された第一基材3Aと第二基材3Bとを重ね合わせた状態で一対の貼合せローラー45A、45Bを通過させることで、両基材3A、3Bを接着して貼り合せる。このとき、貼り合わされた状態で、図11に示すように、第一基材3Aの第一絶縁部16と第二基材3Bの第二絶縁部17とが第2電池方向X2にずれた位置となり、これにより導通材14(図3参照)を介して第2電池方向X2に分割して配列される複数のセルCが電気的に直列に接続された状態になる。
次に、図5及び図12に示すように、貼り合せをした後、超音波融着手段46において、第1電池方向X1に一定間隔をあけて第一基材3Aと第二基材3Bを超音波振動により融着させて第2電池方向X2に沿って延びる融着部18を形成し、複数のサブモジュールR、R、…に分割される。
その後、貼り合わされた基材3A、3Bにおける任意の融着部18の位置で、その融着部18の長さ方向(第2電池方向X2)に沿って切断され、これにより単体の太陽電池モジュール10Aが製造される。なお、本実施の形態では、切断後の太陽電池モジュール10Aとして、図13に示すように10個のサブモジュールR、R、…が形成されるように切断されている。
さらに、両基材3A、3Bの第2電池方向X2の両端部に、第1電池方向X1に沿うように配線接続部19(図14(a)、(b)参照)を形成する。
ここで、配線接続部19A、19Bの具体的な構造について説明する。図14(a)、(b)に示す左側の太陽電池モジュール10Aは正極における取出し電極用の配線接続部19Aを示し、右側の太陽電池モジュールの10Aは負極における取出し電極用の配線接続部19Bを示している。正極をなす配線接続部19Aとしては、例えば第二基材3Bの対向導電膜12Aに対して銅テープや半田付けにより貼り付けられたものであり、第2電池方向X2で第一基材3Aよりも張り出した形状となっている。なお、本実施の形態では、負極をなす配線接続部19Bは、第一基材3Aの透明導電膜11Aであり、第2電池方向X2で第二基材3Bよりも張り出した形状となっている。
次に、図13に示すように、複数(ここでは4つ)の単体の太陽電池モジュール10A、10A、…を、それぞれのセルCの配列方向(第2電池方向X2)を同一方向に向けて配列させた状態で、隣り合う太陽電池モジュール10A、10Aを第2電池方向X2の両端に形成された配線接続部19(19A、19B)同士で接続する。なお、この配線接続部19による単体の太陽電池モジュール10A、10A同士の接続工程は、上述した製造装置4(図5)に組み込んでもよいし、製造装置4を使用しない作業としてもよい。
次いで、図15に示すように、上述した工程により製造した太陽電池モジュール10をスラット基板22の表面に例えば接着剤等で貼り付ける。続いて、図16に示すように、一つ置きの融着部18の位置(図16の切断線L1)で融着部18の延在方向(縦方向x2)に沿って切断することで縦方向x2に2列で延びるサブモジュールRが形成され太陽電池モジュール10がスラット基板22に貼り付けられた太陽電池モジュール付きスラット1が製造される(図17参照)。つまり、本実施の形態では、4箇所の切断線L1で4分割することにより、5個の太陽電池モジュール付きスラット1が形成されることになる。
さらに、図17に示すように、製造された太陽電池モジュール付きスラット1において、幅方向x1に隣り合うサブモジュールR1、R2の縦方向x2の一端10a(ここでは下端)同士を配線材20(直列接続部)によって直列配線により電気的に接続する。これにより、縦方向x2に沿って配置されるサブモジュールR1、R2を流れる電流の向きは、幅方向x1に配列される一対のサブモジュールR1、R2の一端10aで折り返して逆になっている。つまり、縦方向x2に並ぶ一方の列(紙面右側の列)の第1サブモジュールR1において縦方向x2の他端10bから一端に電気が流れるとともに、その一端10a側で幅方向x1に隣り合う他方の列(紙面左側の列)の第2サブモジュールR2に配線材20を介して電気Eが流れ、さらに縦方向x2に並ぶ他方の列の第2サブモジュールR2において縦方向x2の一端10aから他端10bに電気Eが流れる回路構成を実現することができる。
これにより太陽電池モジュール付きスラット1は、図18に示すように、太陽電池モジュール10の縦方向x2の他端10b(紙面の上側)に電気取出し部1aが設けられる。ここで、図18に示すように示す符号1cは、太陽電池モジュール付きスラット1をハンガーレール21(図1参照)に支持するための支持孔を示している。これにより複数の太陽電池モジュール付きスラット1において、それぞれの他端10bの電気取出し部1a同士を接続線1bで配線することにより電気的に接続することができる。そのため、複数の太陽電池モジュール付きスラット1における縦方向x2で同じ側に電気取出し部1aを設けることができるため、例えば部屋等の現場で複数の太陽電池モジュール付きスラット1、1間を配線する場合に、全て同じ側に電気取出し部1a(取り出し電極)があることで配線距離が近くなり現場での配線作業を容易に行うことができる。
次に、上述した太陽電池モジュール付きスラット、発電ブラインド、及び太陽電池モジュール付きスラットの製造方法の作用について図面を用いて詳細に説明する。
本実施の形態では、図2に示すように、セルCの配列方向(第2電池方向X2)を同一方向に向けて配列された複数の太陽電池モジュール10Aのうち隣り合う単体の太陽電池モジュール10Aの配線接続部19同士が接続されるので、各太陽電池モジュール10Aの複数のセルC同士が直列配線により電気的に接続されるとともに、複数の太陽電池モジュール10A同士もそれぞれの配線接続部19の接続によって直列配線により電気的に接続された構造となる。そして、これら電気的に直列配線された複数の太陽電池モジュール10Aを、これらの配列方向をスラット基板22の表面に縦方向x2に向けて貼り付けることにより発電ブラインド用のスラットを容易に製造することができる。
つまり、スラット基板22に対して太陽電池モジュール10を貼り付ける作業のみとなり、従来のようなスラット基板の表面に複数のセルを貼り付けた後にそれらセル同士を電気的に接続するといった配線作業が不要になるため、製造効率を向上させることができる。このように、作業工数を減らすことが可能となることから、製造コストの低減を図ることができる。
また、本実施の形態では、複数のセルCを直列配線によりモジュール化し、さらに複数の太陽電池モジュール10Aを直列配線により接続した状態でスラット基板22の表面に貼り付けることができるので、本実施の形態のようにフィルムで作製するときの特徴であるロール・ツー・ロール方式の製造方法を採用して、太陽電池モジュール10を連続的に生産することができ、製造効率を向上させることができる。
また、本実施の形態では、融着部18によって第1電池方向X1に分割された一対のサブモジュールRを有する太陽電池モジュール10Aにおいて、これら単体の太陽電池モジュール10A毎に縦方向x2に直線状に並ぶサブモジュールR同士が配線接続部19によって直列配線により電気的に接続された構成の太陽電池モジュール付きスラット1を容易に製造することができる。
また、本実施の形態では、セルCが長尺矩形状に形成され、太陽電池モジュール10Aスラット基板22においてセルCの長手方向を幅方向x1に向けた状態で配置されているので、複数の太陽電池モジュール付きスラット1を縦型のブラインドとして使用する際に、スラット基板22に貼り付けられた太陽電池モジュール10のセルCの長手方向が横向きとなることから、セルCの長手方向を縦方向x2に向けて配置する場合に比べて、セルC中の電解液が下部に偏って溜まることを防ぐことができる。そのため、電解液がセル全体での均一性が保たれた状態となり、発電効率の低下を抑えることができる。
以上、本発明による太陽電池モジュール付きスラット、発電ブラインド、及び太陽電池モジュール付きスラットの製造方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施の形態では、単体の太陽電池モジュール10Aにおいて、一対のサブモジュールR、Rを有するものを採用しているが、これに限定されることはない。例えば、図19に示す第1変形例のように1つのサブモジュールRのみから構成される太陽電池モジュール10Bであってもよいし、図20に示す第2変形例のように3つのサブモジュールRから構成される太陽電池モジュール10Cであってもよい。また、4つ以上のサブモジュールRから構成される太陽電池モジュールであっても勿論かまわない。
なお、図20に示す第2変形例の場合には、縦方向x2に連続する列をなすサブモジュールR同士を接続する配線材20(直列接続部)の位置が、縦方向X2の一端10aと他端10bで交互に配置される。そのため、縦方向x2に沿って配置されるサブモジュールRを流れる電流Eの向きは、幅方向x1に配列されるサブモジュールR毎に交互に入れ替わる構成となる。
また、単体の太陽電池モジュールにおいて、複数のサブモジュールRの一端同士が配線材20(直列接続部)によって直列配線で電気的に接続されることに限定されることはなく、それぞれ電気的な接続のない独立したサブモジュールとすることも可能である。
さらに、スラット基板22に貼り付けられる太陽電池モジュール10の大きさ、位置、形状、単体の太陽電池モジュール10Aの配列数などの構成は、適用する発電ブラインドの大きさ等の構成に対応させて適宜設定することができる。
また、例えば、上述の実施の形態では、絶縁加工部41、47により絶縁加工する手段として切込み加工装置50を採用しているが、これに限定されることはなく、複数のレーザー照射装置を第2電池方向X2に所定の間隔をあけて配列し、融着部18によって画成されるサブモジュールR毎に対応してレーザーを照射し、このようなレーザー加工により上述した実施の形態の切込み加工装置50と同様に、第一基材3Aの透明導電膜11Aに対して第一絶縁部16を形成し、第二基材3Bの対向導電膜12Aに対して第二絶縁部17を形成するようにしてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1 太陽電池モジュール付きスラット
2 発電ブラインド
4 製造装置
10 太陽電池モジュール
10A、10B、10C 単体の太陽電池モジュール
11 光電極(第一電極)
11A 透明導電膜
11B 半導体層
12 対向電極(第二電極)
12A 対向導電膜
12B 触媒層
3A 第一基材
3B 第二基材
18 融着部
19、19A、19B 配線接続部
20 配線材(直列接続部)
22 スラット基板
C セル
R サブモジュール
X1 第1電池方向(第一の方向)
X2 第2電池方向(第二の方向)
x1 幅方向
x2 縦方向

Claims (7)

  1. スラット基板と、該スラット基板の少なくとも一方の表面に貼り付けられているフィルム型の太陽電池モジュールと、を備えた太陽電池モジュール付きスラットであって、
    前記太陽電池モジュールは、
    第一基材の表面に透明導電膜が成膜され、前記第一基材の前記透明導電膜の表面に第一の方向に延在する色素が吸着した帯状の半導体層が複数形成された第一電極と、
    第二基材の表面に前記第一電極に対向するように対向導電膜が成膜された第二電極と、
    前記第一電極と前記第二電極との間で電解液を封止し、平面視で前記第一の方向に直交する第二の方向に複数のセルを配列する封止材と、
    隣り合う前記セル同士の間に配置され前記第一基材に形成された第一絶縁部、及び前記第二基材に形成された第二絶縁部の間で前記封止材に覆われた状態で設けられ、前記第一電極と前記第二電極とを電気的に接続する導通材と、
    を備え、
    前記太陽電池モジュールにおける前記第二の方向の両端部には、電気的な接続が可能な配線接続部が設けられ、
    複数の前記太陽電池モジュールは、それぞれの前記セルの配列方向を前記スラット基板の縦方向に向けて配列させた状態で貼り付けられ、且つ前記縦方向に隣り合う前記太陽電池モジュールの前記配線接続部同士が接続されていることを特徴とする太陽電池モジュール付きスラット。
  2. 前記太陽電池モジュールは、前記第一電極及び前記第二電極に対して前記第二の方向に延在する融着部によって、前記第一の方向に絶縁され分割された複数のサブモジュールが形成され、
    前記スラット基板に貼り付けられた複数の前記太陽電池モジュールは、それぞれの前記融着部の延在方向を前記縦方向に一致させた状態で配置され、前記縦方向に沿って直線状に並ぶ前記サブモジュール同士が前記配線接続部を介して接続されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール付きスラット。
  3. 複数の前記太陽電池モジュールのうち前記縦方向の両側に位置する前記太陽電池モジュールの少なくとも一方には、前記第一の方向に隣り合う前記サブモジュールの前記第二の方向の一端同士を直列配線により電気的に接続する直列接続部が形成され、
    前記縦方向に沿って配置される前記サブモジュールを流れる電流の向きは、前記第一の方向に配列される前記サブモジュール毎に交互に入れ替わることを特徴とする請求項2に記載の太陽電池モジュール付きスラット。
  4. 前記セルは、長尺矩形状に形成され、
    前記太陽電池モジュールは、前記スラット基板において前記セルの長手方向を前記縦方向に直交する幅方向に向けた状態で配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール付きスラット。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール付きスラットが電気的に接続されて複数設けられていることを特徴とする発電ブラインド。
  6. 複数の前記太陽電池モジュールは、それぞれ前記スラット基板における前記縦方向で同一側の端部に電気取出し部が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の発電ブラインド。
  7. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール付きスラットの製造方法であって、
    前記第一基材及び前記第二基材の間で前記第二の方向に配列された前記複数のセルが直列配線に接続された前記太陽電池モジュールをロール・ツー・ロール方式により連続的に製造する第1工程と、
    前記太陽電池モジュールにおける前記第二の方向の両端部に電気的な接続が可能な配線接続部を設ける第2工程と、
    前記第一電極及び前記第二電極に対して前記第二の方向に延在する融着部を形成し、前記第一の方向に絶縁され分割された複数のサブモジュールを形成する第3工程と、
    前記第3工程で製造された複数の前記太陽電池モジュールを前記配線接続部同士で接続する第4工程と、
    前記第4工程で製造された前記太陽電池モジュールを前記スラット基板の少なくとも一方の表面に貼り付ける第5工程と、
    前記融着部の位置で前記融着部の延在方向に沿って切断する第6工程と、
    を有することを特徴とする太陽電池モジュール付きスラットの製造方法。
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