JP2018163831A - 燃料電池セルの集電構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池セルとキャップとの間の導電性を確保しつつガスシール性を良好とする。【解決手段】燃料電池セルの端部には、内側電極層(燃料電極層)と電気的に接続される導電性のキャップが嵌合される。キャップは、底部の内面と外筒部の内周面と内筒部の外周面がそれぞれ燃料電池セルの端部の端面と外周面と内周面とを囲むように嵌合される。そして、内筒部の外周面と燃料電池セルの端部の内周面との間に導電性接合層が配置され、外筒部の内周面と燃料電池セルの端部の外周面との間にシール層が配置される。これにより、燃料電池セルの端部の内周面(内側電極層)側をキャップの内筒部と電気的に接続して導電性を確保することができる。一方、燃料電池セルの端部の外周面側とキャップの外筒部との間にシール層を配置することにより、シール長さを十分に確保することができるため、ガスシール性を良好なものとすることができる。【選択図】図2
Description
本発明は、燃料電池セルの集電構造に関する。
従来、この種の燃料電池セルの集電構造としては、内部に燃料ガスが流れるガス流路が形成された円筒状の内側電極層と、円筒状の外側電極層と、内側電極層と外側電極層との間に配置される電解質層とを備える円筒形の燃料電池セルにおいて、燃料電池セルの端部に集電用の内側電極端子(キャップ)が取り付けられたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。内側電極層には、その端部において、電解質層および外側電極層が被覆されない露出部が設けられる。キャップは、カップ状(有底円筒部材)に形成され、カップの円筒部の内周面および底部の内面と、内側電極層の露出部の外周面および端面との間に、銀シール材が充填されている。また、銀シール材の上端面は、緻密体としてのガラスコーティングによって被覆されている。
上述した燃料電池セルの集電構造では、銀シール材の上端面に被覆されたガラスコーティング(緻密体)の厚みが薄いため、一旦亀裂の起点が生じると、容易に亀裂が進展してしまう。これにより、銀シール材が還元雰囲気・酸化雰囲気に曝され、銀のバルク全体の広範囲に空孔(ポア)が発生する場合がある。この空孔は、銀中に拡散した水素と酸素とが結合して生じた水(水蒸気)によって誘発され、主として銀の結晶粒界によって形成されることから、それらが連接されることによる亀裂の生成およびその進展を銀中にも引き起こしてしまう。このように、銀が経時的に変質すると、シール機能が低下し、発電効率の低下を招くおそれがある。
本発明の燃料電池セルの集電構造は、燃料電池セルとキャップとの間の導電性を確保しつつガスシール性が良好な集電構造を提供することを主目的とする。
本発明の燃料電池セルの集電構造は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の燃料電池セルの集電構造は、内部にガスが流れるガス流路が形成された筒状の内側電極層と、筒状の外側電極層と、前記内側電極層と前記外側電極層との間に配置される電解質層とを有する筒状の燃料電池セルの集電構造であって、前記燃料電池セルの端部に嵌合されて前記内側電極層と電気的に接続される導電性のキャップを備え、前記キャップは、環状の底部と、該底部の外周側から筒状に延在する外筒部と、前記底部の内周側において前記外筒部の延在方向と同方向に筒状に延在する内筒部とを有し、前記底部の内面と前記外筒部の内周面と前記内筒部の外周面とがそれぞれ前記燃料電池セルの前記端部の端面と外周面と内周面とを囲むように嵌合され、前記内側電極層の内周面で該内側電極層と前記キャップとが電気的に接続されるよう前記内筒部の外周面と前記燃料電池セルの前記端部の内周面との間が導電性接合層によって接合され、前記外筒部の内周面と前記燃料電池セルの前記端部の外周面との間がシール層によってシールされていることを要旨とする。
この本発明の燃料電池セルの集電構造では、キャップは、底部の内面と外筒部の内周面と内筒部の外周面がそれぞれ燃料電池セルの端部の端面と外周面と内周面とを囲むように嵌合される。そして、内筒部の外周面と燃料電池セルの端部の内周面との間に導電性接合層が配置され、外筒部の内周面と燃料電池セルの端部の外周面との間にシール層が配置される。これにより、燃料電池セルの端部の内周面(内側電極層)側をキャップの内筒部と電気的に接続して導電性を確保することができる。一方、燃料電池セルの端部の外周面側とキャップの外筒部との間にシール層を配置することにより、シール長さを十分に確保することができるため、ガスシール性を良好なものとすることができる。
こうした本発明の燃料電池セルの集電構造において、前記電解質層は、緻密構造の電解質であり、前記内側電極層の外周面を端部まで覆うように形成されているものとしてもよい。こうすれば、緻密構造の電解質層により内側電極層内部の気密性を高めることができ、シールの信頼性をより向上させることができる。
また、本発明の燃料電池セルの集電構造において、前記シール層は、ガラスシール材により形成されるものとしてもよい。こうすれば、高温下においても十分なシール性を確保することができる。
さらに、本発明の燃料電池の集電構造において、前記導電性接合層は、導電性ペーストにより形成されるものとしてもよい。こうすれば、内側電極層の内周面に導電性接合層を容易に配置することができる。
次に、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本実施形態の燃料電池セル40を有する発電モジュール10の構成の概略を示す構成図であり、図2は図1の発電モジュール10における二点鎖線の円部分の断面を拡大して示す断面図である。発電モジュール10は、図1に示すように、水蒸気を生成する気化器22と、天然ガスやLPガスなどの原燃料ガスを水蒸気改質反応により改質して水素を含む燃料ガス(改質ガス)を生成する改質器24と、水素を含む燃料ガスと酸素を含む酸化剤ガスとを反応させて発電する複数の燃料電池セル40がスタッキングされた燃料電池スタック30と、燃料ガス供給管26を介して改質器24と接続され改質器24からの燃料ガスを各燃料電池セル40に分配する燃料ガスマニホールド34と、酸化剤ガスを各燃料電池セル40に分配する酸化剤ガスマニホールド38と、を備え、これらは、モジュールケース11に収容されている。なお、発電モジュール10は、その発電に伴って発生した熱を回収して給湯する図示しない給湯ユニット(貯湯タンク)と組み合わされることにより、燃料電池システムを構成する。
モジュールケース11は、断熱性材料により箱形に形成され、原燃料ガス供給管12と改質水供給管14と空気供給管16とが接続されている。原燃料ガス供給管12は、供給源からの原燃料ガスを気化器22へ供給する配管であり、その配管には開閉弁やポンプ、流量計、圧力計、脱硫器などが設けられている。改質水供給管14は、改質水を気化器22へ供給する配管であり、その配管には改質水タンクやポンプなどが設けられている。空気供給管16は、酸化剤ガスとしてのエアを酸化剤ガスマニホールド38へ供給する配管であり、その配管にはエアブロワや流量計などが設けられている。
また、モジュールケース11には、気化器22による水蒸気の生成や改質器24による水蒸気改質反応などに必要な熱を供給するための燃焼部28が設けられている。燃焼部28は、燃料電池セル40の発電反応に利用されなかった余剰の燃料ガス(アノードオフガス)および酸化剤ガス(カソードオフガス)を点火して燃焼させることにより、燃焼熱を用いて気化器22や改質器24を加熱する。燃焼部28の燃焼により生成される燃焼排ガスは、モジュールケース11の上部に設けられた燃焼排ガス排出管18を介してケース外へ排出される。なお、燃焼排ガス排出管18には図示しない熱交換器が接続され、熱交換器は、循環配管を介して貯湯タンクから供給される貯湯水を燃焼排ガスとの熱交換によって加温する。また、熱交換器を通過した燃焼排ガスは、貯湯水との熱交換によって凝縮され、その凝縮水が改質水タンクへ回収される。
燃料電池セル40は、図2に示すように、酸素イオン伝導体からなる緻密構造の円筒状の電解質層42と、電解質層42の内側に積層されたアノードとしての多孔質構造の燃料電極層(内側電極層)44と、電解質層42の外側に積層されたカソードとしての多孔質構造の酸化剤極層(外側電極層)46と、を備える円筒形の固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:SOFC)セルとして構成されており、長手方向における両端部には燃料電極層44と電気的に接続されるよう集電用のキャップ50が取り付けられている。燃料電極層44の内部には燃料ガスが流れる燃料ガス流路44aが形成されており、燃料電池セル40は、燃料ガス流路44と燃料ガスマニホールド34とが連通するように燃料ガスマニホールド34の支持板36に立設されている。燃料電極層44は、その外周面が端部まで緻密構造の電解質層42に被覆されており、電解質層42は、その外周面が端部において酸化剤電極層46に被覆されていない露出部42aが設けられている。
電解質層42は、例えば、Y,Sc,Ceなどの希土類元素から選ばれる1種または2種以上をドープした安定化ジルコニア、Gd,Y,Smなどの希土類元素から選ばれる1種または2種以上をドープしたセリア、Ni,Sr,Mg,Co,Fe,Cuから選ばれる1種または2種以上をドープしたランタンガレート、などを用いることができる。
燃料電極層44は、例えば、NiやFeなどの触媒金属とY,Sc,Ceなどの希土類元素から選ばれる1種または2種以上をドープした安定化ジルコニアとの混合体、NiやFeなどの触媒金属とGd,Y,Smなどの希土類元素から選ばれる1種または2種以上をドープしたセリアとの混合体、NiやFeなどの触媒金属とSr,Mg,Co,Fe,Cuから選ばれる1種または2種以上をドープしたランタンガレートとの混合体、などを用いることができる。
酸化剤極層46は、例えば、Sr,Caから選ばれる1種または2種をドープしたランタンマンガナイト、Sr,Co,Ni,Cuから選ばれる1種または2種以上をドープしたランタンフェライト、Sr,Fe,Ni,Cuから選ばれる1種または2種以上をドープしたランタンコバルタイト、Sr,Feから選ばれる1種または2種をドープしたバリウムコバルタイト、銀、銀−パラジウム合金、白金、などを用いることができる。
なお、電解質層42と酸化剤極層46との間には、ガドリニウムをドープしたセリア(GDC)、イットリアをドープしたセリア(YDC)、サマリウムをドープしたセリア(SDC)などの希土類をドープしたセリア混合体を用いた反応防止層を設けることも好適である。
キャップ50は、図2に示すように、環状の底部52と、底部52の外周側から円筒状に延在する外筒部54と、底部52の内周側から外筒部54とは逆方向に円筒状に延在する突起部56と、底部52の内周側から外筒部54と同方向に且つ外筒部54と略同じ高さまで延在する内筒部58とを有し、例えば、フェライト系ステンレスなどの金属材料により、底部52と外筒部54と突出部56と内筒部58とが一体的に形成された有底筒状体である。キャップ50は、底部52の内面と外筒部54の内周面と内筒部58の外周面とにより環状溝が形成され、それぞれ燃料電池セル40の端部40aにおける端面と外周面と内周面とを囲むように燃料電池セル40に嵌合される。キャップ50の底部52と燃料電池セル40の端部40aの端面とは接触しており、キャップ50の内筒部58と燃料電池セル40の端部40a(燃料電極層44)との間は、導電性接合層62によって電気的に接続され、キャップ50の外筒部54と燃料電池セル40の端部40a(電解質層42)との間は、ガラスシール層64によってシールされている。なお、キャップ50の底部52と燃料電池セル40の端部40aの端面と間は、導電性接合層62またはガラスシール層64が介在されてもよい。導電性接合層62は、例えば、白金、銀、銅、銀−パラジウム合金などの導電性ペーストやランタンクロマイトなどの導電性セラミックを用いて形成することができる。また、導電性接合層62として、導電性耐熱接着剤を用いるものとしてもよい。また、ガラスシール層64は、例えば、アルミナ−シリカ系結晶化ガラスなどの耐熱性およびシール性に優れた結晶化ガラスを用いて形成することができる。なお、ガラスシール層64として、非晶質ガラスや非晶質と結晶質とが混在したガラスを用いるものとしてもよい。
接続板32は、例えば、フェライト系ステンレスなどの金属材料により形成され、図1に示すように、互いに隣接する2つの燃料電池セル40のうち一方の燃料電池セル40のキャップ50(燃料電極層44)と他方の燃料電池セル40の酸化剤極層46とを電気的に接続する。複数の燃料電池セル40は、互いに隣接する2つの燃料電池セル40が接続板32を介して連結されることにより、電気的に直列に接続される。
燃料ガスマニホールド34は、上部が開口した箱型の部材であり、上部の開口を塞いで密閉空間を形成するよう支持板36が接合されている。支持板36は、複数の貫通孔36aが所定間隔で形成されており、それぞれの貫通孔36aにキャップ50の突起部56が貫通するよう燃料電池セル40が挿入されることにより、複数の燃料電池セル40を立設した状態で支持する。これにより、燃料ガスマニホールド34は、各燃料電池セル40の燃料ガス流路44aと中空のキャップ50を介して連通し、燃料ガス供給管26から供給される燃料ガスを各燃料電池セル40の燃料ガス流路44aに供給(分配)する。燃料ガス流路44aに供給された燃料ガスは、燃料ガス流路44aを通過し、上側のキャップ50から上方へ排出される。燃料電池セル40を通過した余剰の燃料ガスは、上述したように、酸化剤ガスと共に燃焼部28にて燃焼され、燃焼排ガスとして燃焼排ガス排出管18へ排出される。支持板36は、例えば、フェライト系ステンレス鋼やオーステナイト系ステンレス鋼などの金属材料により形成したり、絶縁性セラミックなど絶縁性材料により形成したりすることができる。なお、支持板36を金属材料により形成する場合、燃料電池セル40の下側のキャップ50と支持板36の貫通孔36aとを電気的に絶縁するため、貫通孔36aに絶縁性のシール部材を設けるものとしてもよい。
燃料電池セル40と支持板36との間、すなわちキャップ50の底部52の外面と支持板36の上面との間には、ガラスシール部37が形成されている。ガラスシール部37は、例えば、アルミナ−シリカ系結晶化ガラスなどの耐熱性およびシール性に優れた結晶化ガラスを用いて形成することができる。
酸化剤ガスマニホールド38は、空気供給管16と接続されており、各燃料電池セル40の酸化剤極層46に酸化剤ガス(空気)を分配するための複数の供給口38aが形成されている。
次に、燃料電池セル40に対するキャップ50の組み付け工程について説明する。図3はキャップ組み付け工程を示す説明図であり、図4はキャップ50の組み付けの様子を示す説明図である。以下、図3のキャップ組み付け工程について図4を参照しながら説明する。キャップ組み付け工程は、まず、キャップ50を準備する(S100、図4(a)参照)。キャップ50の製作は、例えば、板材を絞り加工によって底部52と外筒部54と突出部56とを含む段付き円筒体として成形した後、段付き円筒体に内筒部58を溶接することにより行なったり、板材を絞り加工によって底部52と外筒部54と内筒部58とを含む円筒体として成形した後、円筒体に突出部56を溶接することにより行なったり、円柱形状の基体を切削することにより行なったりすることができる。次に、キャップ50の底部52の内面と外筒部54の内周面と内筒部58の外周面とにより形成される環状溝に、燃料電池セル40の端部40aを挿入する(S110、図4(b)参照)。そして、キャップ50の内筒部58と燃料電池セル40との間の隙間に導電性ペーストを充填すると共に(S120、図4(c)参照)、キャップ50の外筒部54と燃料電池セル40との間の隙間にガラスペーストを充填する(S130、図4(d)参照)。導電性ペーストやガラスペーストの充填は、ディスペンサを用いてノズルから必要量だけ吐出することにより行なうことができる。そして、燃料電池セル40とキャップ50との組み付け体を焼成炉に入れ、炉内を所定温度(例えば850℃)まで昇温させることにより、導電性ペーストおよびガラスペーストを焼成し、導電性接合層62およびガラスシール層64を形成して(S140)、キャップの組み付けが完成する。
以上説明した本実施形態の燃料電池セル40の集電構造によれば、キャップ50は、底部52の内面と外筒部54の内周面と内筒部58の外周面がそれぞれ燃料電池セル40の端部40aの端面と外周面と内周面とを囲むように嵌合される。そして、内筒部58の外周面と燃料電池セル40の端部40aの内周面との間が導電性接合層62によって接合され、外筒部58の内周面と燃料電池セル40の端部40aの外周面との間がガラスシール層64によってシールされる。これにより、燃料電池セル40の端部40aの内周面(燃料電極層44)側をキャップ50の内筒部58と電気的に接続して十分な導電性を確保することができる。一方、燃料電池セル40の端部40aの外周面(電解質層42)側とキャップ50の外筒部54との間にガラスシール層64を配置することにより、シール長さを十分に確保することができ、ガスシール性を良好なものとすることができる。
しかも、緻密構造の電解質層42により内周側の燃料電極層44の外周面を端部まで覆うから、燃料電極層44内部の気密性を高めることができ、シールの信頼性をより向上させることができる。
本実施形態では、電解質層42は、内周側の燃料電極層44の外周面を端部まで覆うように形成されるものとしたが、燃料電極層44の端部(外周面)を覆わずに露出させてもよい。
本実施形態では、キャップ50は、底部52と外筒部54と内筒部58とが一体的に形成されるものとしたが、内筒部58を、底部52および外筒部54に対して別体に構成するものとしてもよい。図5は、他の実施形態のキャップ150の断面を示す断面図である。他の実施形態のキャップ150は、図示するように、環状の底部152と、底部152の外周側から円筒状に延在する外筒部154とを含む有底円筒部材151と、底部152の内周径よりも小さな外径をもつ小径円筒部156(突出部に相当)と、底部152の内周径よりも大きな外径をもち小径円筒部156の端部から段差をもって円筒状に延在する大径円筒部158(内筒部に相当)とを含む段付き円筒部材155とを有する。有底円筒部材151には、その底部152の内径側(開口)を小径円筒部156が貫通するように段付き円筒部材155が挿入される。また、有底円筒部材151の底部152と段付き円筒部材155の段差部との間には、白金、銀、銅、銀−パラジウム合金などの導電性ペーストやランタンクロマイトなどの導電性セラミックなどにより形成される導電性接合層159が配置される。有底円筒部材151と段付き円筒部材155は、例えば、いずれもフェライト系ステンレスなどの金属材料により形成される。これにより、燃料電池スタック30に温度変化が生じたときに有底円筒部材151と段付き円筒部材155との熱膨張差による熱応力を低減し、破損を抑制することができる。また、有底円筒部材151と段付き円筒部材155とは、異なる材料により形成されてもよい。この場合、熱膨張係数の差が0.5ppm以内の材料を選定するのが望ましい。例えば、有底円筒部材151は、フェライト系ステンレスなどの金属材料により形成され、段付き円筒部材155は、ランタンクロマイトなどの導電性セラミックにより形成されるものとしてもよい。こうすれば、セラミックの低熱伝導率により外部(燃焼部28)からの熱がキャップ150内の燃料電池セル40や導電性接合層62に伝わり難くなるため、これらの熱劣化を抑制することができる。
本実施形態では、燃料電池セル40やキャップ50は、円筒状に形成されるものとしたが、筒状であれば、例えば角筒状など如何なる形状に形成されるものとしてもよい。
本実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。本実施形態では、電解質層42が「電解質層」に相当し、燃料電極層44が「内側電極層」に相当し、酸化剤極層46が「外側電極層」に相当し、燃料電池セル40が「燃料電池セル」に相当し、キャップ50,150が「キャップ」に相当し、底部52,152が「底部」に相当し、外筒部54,154が「外筒部」に相当し、内筒部58,大径円筒部158が「内筒部」に相当し、導電性接合層62が「導電性接合層」に相当し、ガラスシール層64が「シール層」に相当する。
以上、本発明を実施するための形態について用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、燃料電池セルの製造産業などに利用可能である。
10 発電モジュール、11 モジュールケース、12 原燃料ガス供給管、14 改質水供給管、16 空気供給管、18 燃焼排ガス排出管、22 気化器、24 改質器、26 燃料ガス供給管、28 燃焼部、30 燃料電池スタック、32 接続板、34 燃料ガスマニホールド、36 支持板、36a 貫通孔、37 ガラスシール部、38 酸化剤ガスマニホールド、38a 供給口、40 燃料電池セル、40a 端部、42 電解質層、42a 露出部、44 燃料電極層、44a 燃料ガス流路、46 酸化剤極層、50,150 キャップ、52,152 底部、54,154 外筒部、56 突起部、58 内筒部、62 導電性接合層、64 ガラスシール層、151 有底円筒部材、155 段付き円筒部材、156 小径円筒部、158 大径円筒部、159 導電性接合層。
Claims (4)
- 内部にガスが流れるガス流路が形成された筒状の内側電極層と、筒状の外側電極層と、前記内側電極層と前記外側電極層との間に配置される電解質層とを有する筒状の燃料電池セルの集電構造であって、
前記燃料電池セルの端部に嵌合されて前記内側電極層と電気的に接続される導電性のキャップを備え、
前記キャップは、環状の底部と、該底部の外周側から筒状に延在する外筒部と、前記底部の内周側において前記外筒部の延在方向と同方向に筒状に延在する内筒部とを有し、前記底部の内面と前記外筒部の内周面と前記内筒部の外周面とがそれぞれ前記燃料電池セルの前記端部の端面と外周面と内周面とを囲むように嵌合され、
前記内側電極層の内周面で該内側電極層と前記キャップとが電気的に接続されるよう前記内筒部の外周面と前記燃料電池セルの前記端部の内周面との間が導電性接合層によって接合され、
前記外筒部の内周面と前記燃料電池セルの前記端部の外周面との間がシール層によってシールされている、
燃料電池セルの集電構造。 - 請求項1記載の燃料電池セルの集電構造であって、
前記電解質層は、緻密構造の電解質であり、前記内側電極層の外周面を端部まで覆うように形成されている、
燃料電池セルの集電構造。 - 請求項1または2記載の燃料電池セルの集電構造であって、
前記シール層は、ガラスシール材により形成される、
燃料電池セルの集電構造。 - 請求項1ないし3いずれか1項に記載の燃料電池セルの集電構造であって、
前記導電性接合層は、導電性ペーストにより形成される、
燃料電池セルの集電構造。
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