JP2018162237A - チロシナーゼ阻害剤 - Google Patents
チロシナーゼ阻害剤Info
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Abstract
Description
(1)式(I):
[式中、X1、X2、X3およびX4はそれぞれ(O)R1、(O)R2、(O)R3および(O)R4であり、ここに(O)は酸素原子が存在してもよく、存在しなくてもよいことを意味し、
R1〜R4はそれぞれ独立して、
・水素、
・ハロゲン、
・OR5
・COR6、
・COOR7、
・NR8R9、
・ハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよいC1−6アルキル、
・ハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよいC2−6アルケニル、または
・ハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよいC2−6アルキニル、
であり、
R5〜R9はそれぞれ独立して、
・水素、
・ハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよいC1−6アルキル、
・ハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよいC2−6アルケニル、または
・ハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよいC2−6アルキニル、
である]
で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物。
(2)X1、X3およびX4がそれぞれ独立してOHまたはOC1−3アルキルであり、X2が水素、OHまたはOC1−3アルキルである(1)記載の化合物またはその塩もしくは溶媒和物(ここにC1−3アルキルはハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよい)。
(3)1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4,5,7−トリオールあるいは5−メトキシ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4,7−ジオール、またはその塩もしくは溶媒和物である、(1)記載の化合物またはその塩もしくは溶媒和物。
(4)(1)〜(3)のいずれか記載の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含むチロシナーゼ阻害用組成物。
(5)化粧品である(4)記載の組成物。
(6)医薬組成物である(4)記載の組成物。
(7)きのこを培養し、(1)〜(3)のいずれか記載の式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む培養物を得ることを含む、(1)〜(3)のいずれか記載の式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物の製造方法。
(8)きのこがマツオウジである(7)記載の方法。
[式中、X1、X2、X3およびX4はそれぞれ(O)R1、(O)R2、(O)R3および(O)R4であり、ここに(O)は酸素原子が存在してもよく、存在しなくてもよいことを意味し、
R1〜R4はそれぞれ独立して、
・水素、
・ハロゲン、
・OR5
・COR6、
・COOR7、
・NR8R9、
・ハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよいC1−6アルキル、
・ハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよいC2−6アルケニル、または
・ハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよいC2−6アルキニル、
であり、
R5〜R9はそれぞれ独立して、
・水素、
・ハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよいC1−6アルキル、
・ハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよいC2−6アルケニル、または
・ハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよいC2−6アルキニル、
である]
で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物を提供する。
とする。
鳥取大学農学部附属菌類きのこ遺伝資源研究センターから分譲された95株のきのこを麦芽液体培地、LB培地またはYM培地にて培養し、菌糸体または培養濾液を得た。また、これらのきのこの一部については子実体を形成させた。菌糸体、培養濾液、または子実体をメタノール、酢酸エチル、ジエチルエーテル、ジクロロメタンまたは水にて抽出し、得られた抽出物をチロシナーゼ阻害活性試験に供した。試供きのこを表1〜表4に示す。
阻害率(%)=1−{(C吸光度−D吸光度)/(A吸光度−B吸光度)×100}
(2−1)マツオウジの培養および培養ろ液の分画
マツオウジ(D−TUEX No.2172)のスラントから麦芽液体培地へ植菌したものを用いて大量培養を行った。麦芽液体培地5Lを500ml容三角フラスコに200mlずつ分注し、オートクレーブで滅菌した後、植菌を行い、25℃で47日間培養した。マツオウジの培養物を吸引ろ過し、ろ液を3分の1量酢酸エチルで3回分配抽出した。得られた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで一晩脱水した後、エバポレーターで減圧濃縮した。デシケーターで完全に乾燥し抽出物(1.14g)を得た。これをシリカゲルカラム(Daisogel、100g、ダイソー株式会社、大阪)に重層した。溶出には、アセトン−ヘキサン混合溶媒を用いた。ヘキサン中のアセトン濃度を0%から100%まで10%ずつ、段階的に増加させた後、メタノールで溶出した。1つのフラクションあたり1Lの溶媒を用いた。12のフラクション0%(4.8mg)、10%(97.8mg)、20%(157.5mg)、30%(151.7mg)、40%(72.7mg)、50%(42.0mg)、60%(65.5mg)、70%(21.3mg)、80%(31.9mg)、90%(13.9mg)、100%(43.6mg)を得た。アセトン30%画分およびアセトン40%画分に強いチロシナーゼ阻害活性が見られた。
アセトン40%画分(60mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Daisogel、6g)によって分画した。溶媒には、酢酸エチル−ヘキサン(酢酸エチル濃度40%、50%、60%、70%、100%)を60mlずつ用いた。同一の酢酸エチル濃度の溶媒によって溶出されるフラクションを3つに分けて回収した。合計15のフラクション、40%−1(0.9mg)、40%−2(0.1mg)、40%−3(2.7mg)、50%−1(9.1mg)、50%−2(12.0mg)、50%−3(1.2mg)、60%−1(1.8mg)、60%−2(7.5mg)、60%−3(0.6mg)、70%−1(1.6mg)、70%−2(3.0mg)、70%−3(1.5mg)、100%−1(4.2mg)、100%−2(4.9mg)、100%−3(3.8mg)を得た。これらをTLC(SiO2アルミシート Silica gel 60 F254、Merck社、酢酸エチル−ヘキサン(1:1))で分析した。
このうち、アセトン40%酢酸エチル50%−1に活性が見られたため、この画分に含まれていた活性物質を化合物1とした。
アセトン30%画分(140mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Daisogel、14g)によって分画した。溶媒には、酢酸エチル−ヘキサン(酢酸エチル濃度40%、50%、60%、70%、100%)を140mlずつ用いた。同一の酢酸エチル濃度の溶媒によって溶出されるフラクションをさらに3つに分けた。合計15のフラクション、40%−1(1.7mg)、40%−2(29.3mg)、40%−3(29.3mg)、50%−1(42.9mg)、50%−2(14.3mg)、50%−3(4.3mg)、60%−1(3.0mg)、60%−2(5.8mg)、60%−3(2.4mg)、70%−1(2.5mg)、70%−2(2.4mg)、70%−3(2.3mg)、100%−1(2.3mg)、100%−2(0.7mg)、100%−3(1.3mg)を得た。これらをTLC(SiO2アルミシート Silica gel 60 F254、Merck社、展開溶媒 酢酸エチル−ヘキサン(1:1))で分析した。
化合物1、化合物2、アルブチンおよびヒドロキノンのIC50を求めた。マッシュルーム由来のチロシナーゼを実験に用いた。IC50は、それぞれ173ppm(1.0mM)、263ppm(1.4mM)、1965ppm(17.8mM)、19034ppm(69.9mM)であった。したがって、化合物1および2は、アルブチンやヒドロキノンより効果的な阻害剤であると言える。
(3−1)化粧水の配合例を表9に示す。
保湿剤および緩衝剤を室温にて精製水に溶解し、水相とする。化合物1または化合物2および残りの原料をエタノールに溶解し、水相と混合し、可溶化させる。その後、所望により香料、色剤を添加し、得られた溶液を濾過後、容器に充填する。
Claims (8)
- 式(I):
[式中、X1、X2、X3およびX4はそれぞれ(O)R1、(O)R2、(O)R3および(O)R4であり、ここに(O)は酸素原子が存在してもよく、存在しなくてもよいことを意味し、
R1〜R4はそれぞれ独立して、
・水素、
・ハロゲン、
・OR5
・COR6、
・COOR7、
・NR8R9、
・ハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよいC1−6アルキル、
・ハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよいC2−6アルケニル、または
・ハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよいC2−6アルキニル、
であり、
R5〜R9はそれぞれ独立して、
・水素、
・ハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよいC1−6アルキル、
・ハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよいC2−6アルケニル、または
・ハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよいC2−6アルキニル、
である]
で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物。 - X1、X3およびX4がそれぞれ独立してOHまたはOC1−3アルキルであり、X2が水素、OHまたはOC1−3アルキルである請求項1記載の化合物またはその塩もしくは溶媒和物(ここにC1−3アルキルはハロゲン、OH、COOHまたはNH2にて置換されていてもよい)。
- 1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4,5,7−トリオールあるいは5−メトキシ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4,7−ジオール、またはその塩もしくは溶媒和物である、請求項1記載の化合物またはその塩もしくは溶媒和物。
- 請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含むチロシナーゼ阻害用組成物。
- 化粧品である請求項4記載の組成物。
- 医薬組成物である請求項4記載の組成物。
- きのこを培養し、請求項1〜3のいずれか1項記載の式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む培養物を得ることを含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物の製造方法。
- きのこがマツオウジである請求項7記載の方法。
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WO2023054590A1 (ja) * | 2021-10-01 | 2023-04-06 | 株式会社ヤクルト本社 | アルテア発酵物及びその利用 |
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2017
- 2017-03-27 JP JP2017061552A patent/JP7054156B2/ja active Active
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MOLECULES, vol. 16, JPN6021017008, 2011, pages 2334 - 2347, ISSN: 0004500725 * |
MOLECULES, vol. 21, JPN6021017011, 2016, pages 1 - 12, ISSN: 0004500726 * |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023054590A1 (ja) * | 2021-10-01 | 2023-04-06 | 株式会社ヤクルト本社 | アルテア発酵物及びその利用 |
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JP7054156B2 (ja) | 2022-04-13 |
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