JP2018162181A - ハニカム構造体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】焼成品載置台を使用するハニカム構造体の製造方法で、脱脂、焼成処理する際に割れ等の損傷が発生し難く、使用目的に最適な特性を有するハニカム構造体を製造できる製造方法の提供。【解決手段】内部にガスが流通する様に構成した焼成炉内で、棚板30上に成形品載置台10を介してハニカム成形体20を載置し、脱脂処理及び焼成処理を行うハニカム構造体20の製造方法で、ハニカム成形体20の端面24が成形品載置台10の上面12と接する様に配置し、成形品載置台10は、成形品載置台10の上面12と下面15との間にガスが流通できる様に構成され、成形品載置台10の下面15の外周部分18の少なくとも一部は、棚板30と接触しており、成形品載置台10の下面15と棚板30との間が空間を形成しており、成形品載置台10の側面11下部には、ガスを流通させるガス流通孔16が形成しているハニカム構造体の製造方法。【選択図】図2
Description
本発明は、ハニカム構造体の製造方法に関する。
従来、排ガス浄化用のセラミックフィルタ等として使用されるハニカム構造体を製造する際、脱脂、焼成工程において、トチ板と呼ばれる載置台を、ハニカム成形体を載置する台として使用する焼成方法が採用されている。このトチ板としてハニカム成形体の切断品が用いられることがある。上記方法は、脱脂、焼成工程において、収縮によってハニカム構造体のセル壁に生じる割れ、変形の防止や棚板への付着防止を目的としている。
特許文献1には、このようなトチ板を用いるハニカム構造体の焼成方法であって、棚板の水平な上面に、一方の開口端面を下にしてハニカム形状のトチ板を載置し、このトチ板の各セルを耐熱性無機物質の粉末で埋めるとともに、トチ板の上面に耐熱性無機物質の粉末からなる厚さ5mm以下の中間層を形成し、この中間層の上に、一方の開口端面を下にして生素地のハニカム構造体を載置して焼成するハニカム構造体の焼成方法が開示されている。
特許文献1に開示されたハニカム構造体の焼成方法では、トチ板とハニカム構造体の開口端面との間に耐熱性無機粉末からなる厚さ5mm以下の中間層を介在させるため、焼成されたハニカム構造体がトチ板に接着されず、その結果、製造するハニカム構造体に割れが発生せず、上記耐熱性無機物質の粉末は、粉砕することにより再使用が可能であること、焼成台全体が平坦になるので、歪みが発生しにくいこと等の効果を有することが記載されている。
しかしながら、特許文献1に開示されたハニカム構造体の焼成方法では、上記のように、トチ板としてハニカム構造体の一部を切断してハニカム成形体の載置台とするとともに、セルの内部に耐熱性無機物質の粉末を充填している。
コージェライトやチタン酸アルミニウム等のように、焼成による収縮が大きいセラミックを焼成する際には、焼成処理の際、ハニカム成形体の内部と外部との間に温度差が発生しないように、焼成炉の内部にガスを導入してハニカム成形体の内部にガスが流通した状態で焼成する必要があるが、特許文献1に記載した方法では、ハニカム成形体の内部にガスを流通させることはできず、ハニカム成形体の焼成の際、ハニカム成形体の内部と外部との間に大きな温度差が発生し易く、その結果、得られるハニカム構造体に割れ等の損傷が発生し易いという問題があった。
また、ハニカム成形体の内部にガスを流通させるためには、成形体及び載置台を載置する棚板にも、穴あけ加工して通気性を持たせる必要がある。しかしながら、棚板としてセラミックに穴あけ加工したものを用いる場合には、開口率が充分に高くなるように、穴あけ加工する必要が生じるが、焼成処理において、1300℃を超える温度で複数回使用するうちに、上記棚板は破損しやすく、その度に新しい棚板に取り換える必要があるため、製造コストが増大してしまうという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、焼成品載置台を使用するハニカム構造体の製造方法であって、ハニカム成形体を脱脂、焼成処理する際、製造されるハニカム構造体に割れ等の損傷が発生しにくく、使用目的に最適な特性を有するハニカム構造体を製造することができ、焼成炉の棚板も何度も繰り返し使用が可能なハニカム構造体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、内部にガスが流通するように構成された焼成炉内で、棚板上に成形品載置台を介してハニカム成形体を載置し、脱脂処理及び焼成処理を行うハニカム構造体の製造方法であって、上記ハニカム成形体は、長手方向に多数のセルが並設され、端面に開口部を有するように構成されており、上記ハニカム成形体は、上記端面が上記成形品載置台の上面と接するように配置されるとともに、上記成形品載置台は、上記成形品載置台の上面と下面との間にガスが流通できるように構成され、上記成形品載置台の下面の外周部分の少なくとも一部は、上記棚板と接触しており、上記成形品載置台の下面と上記棚板との間に空間が形成されており、上記成形品載置台の側面下部には、ガスを流通させるためのガス流通孔が形成されていることを特徴とする。
本発明のハニカム構造体の製造方法では、上記成形品載置台は、該成形品載置台の上面と下面との間にガスが流通できるように構成され、上記成形品載置台の下面の外周部分の少なくとも一部は、上記棚板と接触しており、上記成形品載置台の下面と上記棚板との間に空間が形成されており、上記成形品載置台の側面下部には、ガスを上記成形品載置台の内部から外部に、又は、上記成形品載置台の外部から内部に流通させるためのガス流通孔が形成されているので、上記成形品載置台の上にハニカム成形体を載置して、脱脂処理及び焼成処理を行う際、棚板に加工することなく、ガスがハニカム成形体の内部を流通し、ハニカム成形体の内部と外部との温度差が小さくなる。その結果、脱脂処理及び焼成処理が効率よく進行するとともに、製造されるハニカム構造体に割れ等の損傷が発生しにくくなり、使用目的に最適な特性を有するハニカム構造体を製造することができる。なお、上記ガス流通孔は、成形品載置台の下面に配置されていなくても、成形品載置台の下寄りで、成形品載置台の下面と棚板との間の空間と連通するように配置されていればよい。
また、上記ハニカム成形体及び上記成形品載置台の内部をガスが流通するため、成形品載置台がハニカム構造体に融着しにくく、焼成収縮後のハニカム構造体を狙いの形状にすることができる。さらに、焼成炉の棚板は加工する必要がないので、何度も繰り返し使用することができる。
なお、ハニカム成形体は、脱脂処理及び焼成処理が進行している途中で焼結が進行し、ハニカム成形体とは言えなくなるが、本明細書では、ハニカム成形体の脱脂処理、焼成処理が完了するまで、ハニカム成形体ということとする。
本発明のハニカム構造体の製造方法では、上記成形品載置台の上面及び下面は、いずれも開口率が50%以上であることが望ましい。
上記開口率とは、上面の開口を含む総面積に対する上面の開口の合計面積の百分率、下面の開口を含む総面積に対する下面の開口の合計面積の百分率をいう。
上記開口率とは、上面の開口を含む総面積に対する上面の開口の合計面積の百分率、下面の開口を含む総面積に対する下面の開口の合計面積の百分率をいう。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、上記成形品載置台の上面及び下面の開口率がいずれも50%以上であると、成形品載置台の内部をガスが流通し易く、その結果、ハニカム成形体の内部もガスが流通し易くなり、脱脂処理及び焼成処理がより効率よく進行するとともに、製造されるハニカム構造体に割れ等の損傷がより発生しにくくなる。
本発明のハニカム構造体の製造方法では、上記成形品載置台の上面又は下面のいずれか小さい方の開口面積に対し、上記成形品載置台の側面における上記ガス流通孔の面積の割合は、10%以上であることが望ましい。
なお、上記成形品載置台の側面における上記ガス流通孔の面積とは、上記側面にガス流通孔が形成されておらず、上記成形品載置台の側面部分が存在していると仮定した際の仮定した部分の面積をいうものとする。また、ガス流通孔の面積は、成形品載置台の側面に設けられているガス流通孔の面積の合計面積として算出する。また、成形品載置台の上面又は成形品載置台の下面の開口面積とは、上記成形品載置台の上面の開口面積の合計、又は、上記成形品載置台の下面の開口面積の合計である。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、上記成形品載置台の上面又は下面のいずれか小さい方の開口面積に対し、上記成形品載置台の側面における上記ガス流通孔の面積の割合が10%以上であると、上記ガス流通孔の面積が充分に大きいので、脱脂処理及び焼成処理時に、よりスムーズにガスをハニカム成形体の内部に流通させることができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法では、上記脱脂処理及び上記焼成処理を行う際、上記ハニカム成形体の内部と上記成形品載置台の内部との間で、ガスが流通可能なように構成されていることが望ましい。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、ハニカム成形体のセルと成形品載置台の開口部分とが合致するように成形品載置台をセットする等により、ハニカム成形体の内部と上記成形品載置台の内部との間で、ガスが流通可能なように構成されていると、脱脂処理及び焼成処理時に、よりスムーズにガスをハニカム成形体の内部に流通させることができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法では、上記成形品載置台として、上記ハニカム成形体と同じ断面形状のハニカム成形体の一部が使用されていることが望ましい。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、上記成形品載置台として、上記ハニカム成形体と同じ形状のハニカム成形体の一部が使用されていると、焼成するハニカム成形体のセルの位置と成形品載置台の開口部分(貫通孔)の位置とを容易に合致させることができ、脱脂処理及び焼成処理時に、よりスムーズにガスをハニカム成形体の内部に流通させることができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法では、上記ハニカム成形体の内部のセルを含む全体の容積は、1.5リットル以上であることが望ましい。
ハニカム成形体の内部のセルを含む全体の容積が1.5リットル以上とその容積が大きい場合、ハニカム成形体の場所により、ハニカム成形体の内部の温度と外部の温度との温度差が大きくなり易いが、本発明のハニカム構造体の製造方法では、ハニカム成形体の内部をガスが流通し易く、ハニカム成形体の内部の温度と外部の温度との温度差を小さくすることができるので、焼成処理がより効率よく進行するとともに、製造されるハニカム構造体に割れ等の損傷が発生しにくくなる。
(発明の詳細な説明)
以下、本発明のハニカム構造体の製造方法について説明する。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、内部にガスが流通するように構成された焼成炉内で、棚板上に成形品載置台を介してハニカム成形体を載置し、脱脂処理及び焼成処理を行うハニカム構造体の製造方法であって、上記ハニカム成形体は、長手方向に多数のセルが並設され、端面に開口部を有するように構成されており、上記ハニカム成形体は、上記端面が上記成形品載置台の上面と接するように配置されるとともに、上記成形品載置台は、上記成形品載置台の上面と下面との間にガスが流通できるように構成され、上記成形品載置台の下面の外周部分の少なくとも一部は、上記棚板と接触しており、上記成形品載置台の下面と上記棚板との間に空間が形成されており、上記成形品載置台の側面下部には、ガスを流通させるためのガス流通孔が形成されていることを特徴とする。
以下、本発明のハニカム構造体の製造方法について説明する。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、内部にガスが流通するように構成された焼成炉内で、棚板上に成形品載置台を介してハニカム成形体を載置し、脱脂処理及び焼成処理を行うハニカム構造体の製造方法であって、上記ハニカム成形体は、長手方向に多数のセルが並設され、端面に開口部を有するように構成されており、上記ハニカム成形体は、上記端面が上記成形品載置台の上面と接するように配置されるとともに、上記成形品載置台は、上記成形品載置台の上面と下面との間にガスが流通できるように構成され、上記成形品載置台の下面の外周部分の少なくとも一部は、上記棚板と接触しており、上記成形品載置台の下面と上記棚板との間に空間が形成されており、上記成形品載置台の側面下部には、ガスを流通させるためのガス流通孔が形成されていることを特徴とする。
本発明のハニカム構造体の製造方法では、ハニカム成形体を作製した後、該ハニカム成形体の脱脂処理及び焼成処理を行うことによりハニカム構造体を製造する。本明細書では、ハニカム成形体の作製方法を簡単に説明した後、上記脱脂処理及び上記焼成処理について詳しく説明することとする。
(1)ハニカム成形体の作製
ハニカム成形体を作製する際には、ハニカム構造体を構成するセラミックとなるセラミック粉末、有機バインダ等を含む原料ペーストを押出成形することによってハニカム成形体を作製する。
ハニカム成形体を作製する際には、ハニカム構造体を構成するセラミックとなるセラミック粉末、有機バインダ等を含む原料ペーストを押出成形することによってハニカム成形体を作製する。
この場合、例えば、セラミック粉末、有機バインダ、可塑剤、潤滑剤、造孔剤及び分散媒等を混合、混練することにより、ハニカム成形体作製用の原料ペーストを調製する。有機バインダ、可塑剤、潤滑剤、造孔剤及び分散媒は、必須の成分ではなく、必要により添加する。
上記セラミック粉末は、ハニカム構造体を構成するセラミックとなる。上記セラミック粉末としては、特に限定されず、アルミナ、チタニア、ジルコニア、コージェライト、ムライト、チタン酸アルミニウム等の酸化物セラミック等が挙げられる。
上記セラミック粉末としては、コージェライトやチタン酸アルミニウムのように、目的とするセラミックとは異なる複数種類のセラミック粉末を所定の配合比で用いる場合がある。目的とするセラミックとは異なる複数種類のセラミック粉末を用いた場合には、焼成することにより目的とするセラミックが製造される。
例えば、ハニカム構造体がチタン酸アルミニウムから構成される場合には、チタン酸アルミニウムの粉末を用いるか、チタニア粉末とアルミナ粉末と、必要に応じてマグネシア粉末やシリカ粉末を所定の重量割合で用いる。また、ハニカム構造体がコージェライトから構成される場合には、タルク粉末とカオリン粉末と水酸化アルミニウム粉末とを所定の重量割合で用いるか、アルミナ粉末とシリカ粉末とマグネシア粉末とを用いる。
上記有機バインダとしては特に限定されず、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記分散媒としては特に限定されず、例えば、メタノール等のアルコール、ベンゼン等の有機溶媒が挙げられるほか、水が挙げられる。
上記可塑剤としては特に限定されず、例えば、グリセリン等が挙げられる。
上記可塑剤としては特に限定されず、例えば、グリセリン等が挙げられる。
上記潤滑剤としては特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン系化合物等が挙げられる。上記潤滑剤の具体例としては特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレンモノブチルエーテル、ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル等が挙げられる。
上記造孔剤としては特に限定されず、例えば、酸化物系セラミックを成分とする微小中空球体であるバルーンや、球状アクリル粒子、グラファイト等が挙げられる。
上記バルーンとしては特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン(FAバルーン)、ムライトバルーン等が挙げられる。
上記バルーンとしては特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン(FAバルーン)、ムライトバルーン等が挙げられる。
上記原料ペーストには、焼成助剤、成形助剤等を添加してもよい。
上記焼成助剤としては、例えば、シリカ、マグネシアが挙げられるとともに、Y、La、Na、K、Ca、Sr、Baの酸化物が挙げられる。上記成形助剤としては、例えば、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等が挙げられる。
上記焼成助剤としては、例えば、シリカ、マグネシアが挙げられるとともに、Y、La、Na、K、Ca、Sr、Baの酸化物が挙げられる。上記成形助剤としては、例えば、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等が挙げられる。
続いて、上記原料ペーストを押出成形機に投入する。
上記原料ペーストを押出成形機に投入すると、原料ペーストは押出成形により所定の連続した形状のハニカム成形体となる。次いで、押出成形された連続するハニカム成形体を所定の長さに切断し、長手方向に多数のセル(貫通孔)が並設されたハニカム成形体を作製する。
上記原料ペーストを押出成形機に投入すると、原料ペーストは押出成形により所定の連続した形状のハニカム成形体となる。次いで、押出成形された連続するハニカム成形体を所定の長さに切断し、長手方向に多数のセル(貫通孔)が並設されたハニカム成形体を作製する。
次いで、ハニカム成形体をマイクロ波乾燥機、熱風乾燥機、誘電乾燥機、減圧乾燥機、真空乾燥機、凍結乾燥機等を用いて乾燥させる。
上記工程により得られたハニカム成形体の乾燥体は、そのまま目封じを行うことなく、ハニカム成形体として、脱脂処理及び焼成処理を行ってもよく、所定のセルに封止材となる封止材ペーストを充填して上記セルを目封じする目封じ工程を行い、全てのセルのいずれか一方が目封じされた構成のハニカム成形体としてもよい。ここで、封止材ペーストとしては、上記原料ペーストを用いることができる。
このようにして作製されたハニカム成形体は、長手方向に多数のセルが並設され、端面にセルが目封じされていない開口部を有するように構成されているか、又は、長手方向に多数のセルが並設され、該セルのいずれかの端面が封止材により目封じされた構成となっている。
(2)脱脂処理工程
この脱脂処理工程では、内部にガスが流通するように構成された焼成炉内で、棚板上に成形品載置台を介してハニカム成形体を載置し、例えば、酸化性雰囲気下、200〜650℃で脱脂処理を行い、ハニカム成形体中の有機分を分解除去する。
この脱脂処理工程では、内部にガスが流通するように構成された焼成炉内で、棚板上に成形品載置台を介してハニカム成形体を載置し、例えば、酸化性雰囲気下、200〜650℃で脱脂処理を行い、ハニカム成形体中の有機分を分解除去する。
図1(a)は、棚板上に載置された成形品載置台を模式的に示す斜視図であり、図1(b)は、図1(a)に示した棚板及び成形品載置台のA−A線断面図である。
また、図2(a)は、棚板上の成形品載置台を介してハニカム成形体が載置された様子を模式的に示す斜視図であり、図2(b)は、図2(a)に示した棚板、成形品載置台及びハニカム成形体のB−B線断面図である。
また、図2(a)は、棚板上の成形品載置台を介してハニカム成形体が載置された様子を模式的に示す斜視図であり、図2(b)は、図2(a)に示した棚板、成形品載置台及びハニカム成形体のB−B線断面図である。
図1(a)及び(b)、並びに、図2(a)及び(b)に示すように、円柱形状のハニカム成形体20は、ハニカム成形体20の下側の端面24が、円柱形状で同じ大きさの成形品載置台10の上面12と接するように配置されるとともに、成形品載置台10は、成形品載置台10の上面12と下面15との間にガスが流通できるように構成され、成形品載置台10の下面外周部分15aの少なくとも一部は、棚板30と接触しており、成形品載置台10の下面15と棚板30との間に空間17が形成されており、成形品載置台10の側面11の下部には、ガスを流通させるためのガス流通孔16が形成されている。
具体的には、成形品載置台10は、成形品載置台10の上面12と下面15との間にガスが流通できるようにセル隔壁14を介して多数の貫通孔13が形成されるとともに、外周に外周壁18が形成されている。また、成形品載置台10の下面外周部分15aの一部は、平板上の棚板30と接触しており、成形品載置台10の下面15と棚板30の上面との間に半球状の空間17が形成されており、成形品載置台10の側面11の下部には、ガスを成形品載置台10の内部から外部に、又は、成形品載置台10の外部から成形品載置台10の内部に流通させるため、複数のガス流通孔16が形成されている。
図1(a)及び(b)に示す成形品載置台10では、上面12と下面15との間にガスが流通できるように上面12にほぼ垂直で角柱形状の貫通孔13が形成されているが、貫通孔13は、上面12と下面15との間にガスが流通できるように構成されていれば、上記形状に限定されず、途中で曲がっていてもよく、貫通孔同士が途中で繋がっていてもよい。
従って、成形品載置台10の上面12及び下面15には、貫通孔13に起因する開口が形成されているが、上面12及び下面15の開口率は、50%以上であることが望ましい。
上面12及び下面15の開口率を50%以上とすることにより、この脱脂処理時及び脱脂処理後の焼成処理時に、成形品載置台10の内部をガスが流通し易くなる。
上面12及び下面15の開口率を50%以上とすることにより、この脱脂処理時及び脱脂処理後の焼成処理時に、成形品載置台10の内部をガスが流通し易くなる。
また、成形品載置台10の上面12又は下面15のいずれか小さい方の開口面積に対し、成形品載置台10の側面11におけるガス流通孔16の面積の割合は、10%以上であることが望ましい。ガス流通孔16の面積が上記条件を満足していると、ガス流通孔16の面積が充分に大きいので、この脱脂処理時及び脱脂処理後の焼成処理時に、よりスムーズにガスをハニカム成形体20の内部に流通させることができる。
成形品載置台10の下面15と棚板30との間に形成されている空間17は、半球状に限定されず、円錐台を途中で切断した際に形成される円錐台下部の形状であってもよく、その他の形状であってもよい。
また、ガス流通孔16の形状は特に限定されない。また、ガス流通孔16は、成形品載置台10の内部に形成された空間17と成形品載置台10の外部の空間とを繋ぐものであれば、成形品載置台10の側面11の最下部に形成されていてもよく、成形品載置台10の側面11のどこかに形成されていてもよい。
図2(a)及び(b)に示すハニカム成形体20では、長手方向に多孔質のセル隔壁23を介して多数のセル21が並設され、外周に外周壁22が形成されている。また、セル21は、端面25又は端面24のいずれかの端面が封止材26により目封じされている。
成形品載置台10とハニカム成形体20とは、図2(a)及び(b)に示すように、ハニカム成形体20のセル21の位置と成形品載置台10に形成された貫通孔13の位置とが合致するように、成形品載置台10の上にハニカム成形体20が載置されていることが望ましいが、ハニカム成形体20の内部をガスがスムーズに流通できるように成形品載置台10の上にハニカム成形体が載置されていれば、上記態様には限定されない。
成形品載置台10とハニカム成形体20とが、図2(a)及び(b)に示すように配置されていると、この脱脂処理時及び脱脂処理後の焼成処理時に、ハニカム成形体20の内部と成形品載置台10の内部との間で、よりスムーズにガスを流通させることができる。
なお、ハニカム成形体20を構成するセル21は、図2(a)及び(b)に示すように、いずれかの端面が目封じされているが、成形品載置台10の内部をガスがスムーズに流通するように構成されていれば、ガスは、ハニカム成形体20の端面24から端面25へ、又は、ハニカム成形体20の端面25から端面24へ、スムーズに移動することが可能である。
なお、焼成炉に関し、焼成炉の所定の箇所にファン等を設置することにより、焼成炉の内部をガスが流通するように設定することができ、ファンの設置場所を特定の場所とすることにより炉内のガスの流れもコントロールすることができる。
なお、ハニカム成形体20を構成するセル21は、図2(a)及び(b)に示すように、いずれかの端面が目封じされているが、成形品載置台10の内部をガスがスムーズに流通するように構成されていれば、ガスは、ハニカム成形体20の端面24から端面25へ、又は、ハニカム成形体20の端面25から端面24へ、スムーズに移動することが可能である。
なお、焼成炉に関し、焼成炉の所定の箇所にファン等を設置することにより、焼成炉の内部をガスが流通するように設定することができ、ファンの設置場所を特定の場所とすることにより炉内のガスの流れもコントロールすることができる。
また、この脱脂処理時及び脱脂処理後の焼成処理時に、ハニカム成形体の内部と上記成形品載置台の内部との間で、スムーズにガスが流通すると、成形品載置台がハニカム構造体に融着しにくく、焼成収縮後のハニカム構造体を狙いの形状にすることができる。さらに、ガスがハニカム成形体の内部をスムーズに流通し、ハニカム成形体の内部と外部との温度差が小さくなると、脱脂処理及び焼成処理が効率よく進行するとともに、製造されるハニカム構造体に割れ等の損傷が発生しにくくなり、使用目的に最適な特性を有するハニカム構造体を製造することができる。さらに、焼成炉の棚板は加工する必要がないので、何度も繰り返し使用することができる。
成形品載置台の内部をガスがスムーズに流通できるためには、成形品載置台は、脱脂処理及び焼成処理を行うハニカム成形体と同じ断面形状のハニカム成形体の一部が使用されていることが望ましい。
成形品載置台として、ハニカム成形体の作製工程で破損したもの等を使用することにより、ハニカム構造体の製造コストを低く抑えることができる。
成形品載置台として、ハニカム成形体の作製工程で破損したもの等を使用することにより、ハニカム構造体の製造コストを低く抑えることができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法では、上記ハニカム成形体の内部のセルを含む全体の容積は、1.5リットル以上であることが望ましい。
ハニカム成形体の内部のセルを含む全体の容積が1.5リットル以上とその容積が大きい場合、ハニカム成形体の場所により、ハニカム成形体の内部の温度と外部の温度との温度差が大きくなり易いが、本発明のハニカム構造体の製造方法では、ハニカム成形体の内部をガスが流通し易く、ハニカム成形体の内部の温度と外部の温度との温度差を小さくすることができるので、焼成処理がより効率よく進行するとともに、製造されるハニカム構造体に割れ等の損傷が発生しにくくなる。
図2(a)及び(b)に示したハニカム成形体は、円柱形状であったが、ハニカム成形体の形状は、円柱形状に限定されるものではなく、その長さ方向に垂直な断面が四角形、五角形、六角形、八角形等の角柱形状であってもよく、楕円柱形状等であってもよい。成形品載置台は、ハニカム成形体の断面形状に合わせ、同じ断面形状のものを用いる。
(3)焼成処理工程
この焼成処理工程では、脱脂工程を経たハニカム成形体を焼成処理し、焼成体とする。
焼成条件は、チタニア粉末とアルミナ粉末を主な原料としてチタン酸アルミニウムからなる焼成体を製造する際には、大気雰囲気下、1300〜1650℃に焼成することが望ましい。なお、チタン酸アルミニウムからなる焼成体を製造する際には、大気雰囲気に窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガスを混合することにより、酸素濃度を調整してもよい。
コージェライトからなる焼成体を製造する際には、大気雰囲気下、1150〜1400℃で焼成することが望ましい。
上記した脱脂処理と焼成処理は、各工程で異なるガスを用いる等の理由により異なる炉で行ってもよいが、同じ炉の中で、連続して行うことが望ましい。図2(a)及び図2(b)に示した脱脂処理時の態様のまま、移動等を行うことなく、焼成処理を行うことができ、製造コストを大幅に削減できるからである。
(3)焼成処理工程
この焼成処理工程では、脱脂工程を経たハニカム成形体を焼成処理し、焼成体とする。
焼成条件は、チタニア粉末とアルミナ粉末を主な原料としてチタン酸アルミニウムからなる焼成体を製造する際には、大気雰囲気下、1300〜1650℃に焼成することが望ましい。なお、チタン酸アルミニウムからなる焼成体を製造する際には、大気雰囲気に窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガスを混合することにより、酸素濃度を調整してもよい。
コージェライトからなる焼成体を製造する際には、大気雰囲気下、1150〜1400℃で焼成することが望ましい。
上記した脱脂処理と焼成処理は、各工程で異なるガスを用いる等の理由により異なる炉で行ってもよいが、同じ炉の中で、連続して行うことが望ましい。図2(a)及び図2(b)に示した脱脂処理時の態様のまま、移動等を行うことなく、焼成処理を行うことができ、製造コストを大幅に削減できるからである。
図3(a)は、本発明のハニカム構造体の製造方法により製造されたハニカム構造体の一例を模式的に示す斜視図であり、図3(b)は、図3(a)に示したハニカム構造体のC−C線断面図である。
図3(a)及び図3(b)に示すように、このハニカム構造体40では、円柱形状のハニカム構造体40の長手方向(図3(a)中、両矢印aで示す)に垂直な断面の形状が四角形のセル41が多孔質のセル隔壁43を隔てて多数形成されている。また、セル41は、いずれかの端面が封止部42により目封じされており、外周に外周壁46が形成されている。
図3(a)及び図3(b)に示すように、このハニカム構造体40では、円柱形状のハニカム構造体40の長手方向(図3(a)中、両矢印aで示す)に垂直な断面の形状が四角形のセル41が多孔質のセル隔壁43を隔てて多数形成されている。また、セル41は、いずれかの端面が封止部42により目封じされており、外周に外周壁46が形成されている。
従って、このハニカム構造体40が内燃機関の排気路に設置された際、端面44からセル41に導入された排ガスGは、必ず多孔質壁であるセル隔壁43を通過した後、別のセル41を通過して端面45から排出される。この間に排ガス中のパティキュレートマター(以下、PMという)がセル隔壁43で捕集され、排ガスが浄化される。
上記構成のハニカム構造体は、上述のように、排ガス中のPMを除去するハニカムフィルタとして機能する。
また、本発明のハニカム構造体の製造方法により得られたハニカム構造体は、目封じすることなく、種々の触媒等を担持することにより触媒担体として使用してもよい。
また、本発明のハニカム構造体の製造方法により得られたハニカム構造体は、目封じすることなく、種々の触媒等を担持することにより触媒担体として使用してもよい。
本発明のハニカム構造体の製造方法では、脱脂処理及び焼成処理が効率よく進行するとともに、製造されるハニカム構造体に割れ等の損傷が発生しにくくなり、使用目的に最適な特性を有するハニカム構造体を製造することができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法の作用効果を説明する。
(1)本発明のハニカム構造体の製造方法では、成形品載置台は、上記成形品載置台の上面と下面との間にガスが流通できるように構成され、上記成形品載置台の下面の外周部分の一部は、上記棚板と接触しており、上記成形品載置台の下面と上記棚板との間に空間が形成されており、上記成形品載置台の側面下部には、ガスを上記成形品載置台の内部から外部に、又は、上記成形品載置台の外部から内部に流通させるためのガス流通孔が形成されているので、上記成形品載置台の上にハニカム成形体を載置して、脱脂処理及び焼成処理を行う際、棚板に加工することなく、ガスがハニカム成形体の内部を流通し、ハニカム成形体の内部と外部との温度差が小さくなる。その結果、脱脂処理及び焼成処理が効率よく進行するとともに、製造されるハニカム構造体に割れ等の損傷が発生しにくくなり、使用目的に最適な特性を有するハニカム構造体を製造することができる。
(1)本発明のハニカム構造体の製造方法では、成形品載置台は、上記成形品載置台の上面と下面との間にガスが流通できるように構成され、上記成形品載置台の下面の外周部分の一部は、上記棚板と接触しており、上記成形品載置台の下面と上記棚板との間に空間が形成されており、上記成形品載置台の側面下部には、ガスを上記成形品載置台の内部から外部に、又は、上記成形品載置台の外部から内部に流通させるためのガス流通孔が形成されているので、上記成形品載置台の上にハニカム成形体を載置して、脱脂処理及び焼成処理を行う際、棚板に加工することなく、ガスがハニカム成形体の内部を流通し、ハニカム成形体の内部と外部との温度差が小さくなる。その結果、脱脂処理及び焼成処理が効率よく進行するとともに、製造されるハニカム構造体に割れ等の損傷が発生しにくくなり、使用目的に最適な特性を有するハニカム構造体を製造することができる。
(2)本発明のハニカム構造体の製造方法では、上記ハニカム成形体及び上記成形品載置台の内部をガスが流通するため、成形品載置台がハニカム構造体に融着しにくく、焼成収縮後のハニカム構造体を狙いの形状にすることができる。
(3)本発明のハニカム構造体の製造方法において、成形品載置台の上面及び下面の開口率がいずれも50%以上であると、成形品載置台の内部をガスが流通し易く、その結果、ハニカム成形体の内部もガスが流通し易くなり、脱脂処理及び焼成処理がより効率よく進行するとともに、製造されるハニカム構造体に割れ等の損傷がより発生しにくくなる。
(4)本発明のハニカム構造体の製造方法において、上記成形品載置台の上面又は下面のいずれか小さい方の開口面積に対し、上記成形品載置台の側面における上記ガス流通孔の面積の割合が10%以上であると、上記ガス流通孔の面積が充分に大きいので、脱脂処理及び焼成処理時に、よりスムーズにガスをハニカム成形体の内部に流通させることができる。
(5)本発明のハニカム構造体の製造方法において、上記成形品載置台として、上記ハニカム成形体と同じ形状のハニカム成形体の一部が使用されていると、焼成するハニカム成形体のセルの位置と成形品載置台の開口部分(貫通孔)の位置とを容易に合致させることができ、脱脂処理及び焼成処理時に、よりスムーズにガスをハニカム成形体の内部に流通させることができる。
(6)本発明のハニカム構造体の製造方法において、ハニカム成形体の内部のセルを含む全体の容積が1.5リットル以上とその容積が大きい場合、ハニカム成形体の場所により、ハニカム成形体の内部の温度と外部の温度との温度差が大きくなり易いが、本発明のハニカム構造体の製造方法では、ハニカム成形体の内部をガスが流通し易く、ハニカム成形体の内部の温度と外部の温度との温度差を小さくすることができるので、焼成処理がより効率よく進行するとともに、製造されるハニカム構造体に割れ等の損傷が発生しにくくなる。
(7)本発明のハニカム構造体の製造方法では、成形品載置台を載置する焼成炉の棚板に成形品載置台が融着しにくく、上記棚板を何度も繰り返し使用することができる。
以下、上記した本発明のハニカム構造体の製造方法をさらに具体化した実施例について説明する。
(実施例1)
まず、平均粒子径20μmのアルミナ粒子:40.0重量%、平均粒子径1μmのシリカ粒子:2.5重量%、平均粒子径3.0μmのマグネシア粒子:1.1重量%、平均粒子径0.5μmのチタニア粒子:25.7重量%、メチルセルロース(有機バインダ):4.1重量%、ソルビタン脂肪酸エステル(分散剤):3.0重量%、ポリオキシアルキレン系化合物(可塑剤):1.0重量%、平均粒子径20μmのアクリル樹脂(造孔剤):6.9重量%、及び、水(分散媒):15.6重量%からなる原料組成物を混合機で混合、混練した後、所定パターンの金型を介して押出成形を行い、ハニカム成形体の連続体を作製した。このハニカム成形体の連続体を所定長さに切断してハニカム成形体を作製した。
まず、平均粒子径20μmのアルミナ粒子:40.0重量%、平均粒子径1μmのシリカ粒子:2.5重量%、平均粒子径3.0μmのマグネシア粒子:1.1重量%、平均粒子径0.5μmのチタニア粒子:25.7重量%、メチルセルロース(有機バインダ):4.1重量%、ソルビタン脂肪酸エステル(分散剤):3.0重量%、ポリオキシアルキレン系化合物(可塑剤):1.0重量%、平均粒子径20μmのアクリル樹脂(造孔剤):6.9重量%、及び、水(分散媒):15.6重量%からなる原料組成物を混合機で混合、混練した後、所定パターンの金型を介して押出成形を行い、ハニカム成形体の連続体を作製した。このハニカム成形体の連続体を所定長さに切断してハニカム成形体を作製した。
次に、このハニカム成形体のセルを互い違いに上記原料組成物と同じ組成の封止材にて目封じし、脱脂処理及び焼成処理によりハニカム構造体を製造するためのハニカム成形体を作製した。
ハニカム成形体は、乾燥後の直径が141.6mm、長さが107.2mmの円柱形状でハニカム成形体の長手方向に垂直なセルの形状は、1辺が1.70mmの正方形であり、セル隔壁の厚さは、0.133mmであった。また、ハニカム成形体の内部のセルを含む全体の容積は、1.69リットルであった。
ハニカム成形体は、乾燥後の直径が141.6mm、長さが107.2mmの円柱形状でハニカム成形体の長手方向に垂直なセルの形状は、1辺が1.70mmの正方形であり、セル隔壁の厚さは、0.133mmであった。また、ハニカム成形体の内部のセルを含む全体の容積は、1.69リットルであった。
一方、作製したハニカム成形体のなかで、一部が破損したハニカム成形体を切断し、その長さが脱脂処理及び焼成処理するハニカム成形体の長さの30%の成形品載置台用の切断処理ハニカム成形体を作製した。
次に、切断処理ハニカム成形体の下面となる部分をえぐるように切削加工し、図1(a)及び(b)に示す成形品載置台10の空間17が形成されるように凹部を形成した。さらに、切断処理ハニカム成形体の側面下部となる部分を切削加工し、8個のガス流通孔16を形成し、成形品載置台10を完成した。
次に、切断処理ハニカム成形体の下面となる部分をえぐるように切削加工し、図1(a)及び(b)に示す成形品載置台10の空間17が形成されるように凹部を形成した。さらに、切断処理ハニカム成形体の側面下部となる部分を切削加工し、8個のガス流通孔16を形成し、成形品載置台10を完成した。
成形品載置台10を構成する貫通孔13の上面12及び下面15における開口率は、86%であり、成形品載置台10の上面12の貫通孔13を含む総面積は、5012mm2であるので、開口部分の面積は、4296mm2となる。
一方、成形品載置台10の側面11における1個のガス流通孔16の面積は、100mm2であるので、ガス流通孔16の総面積は、800mm2である。従って、成形品載置台10の上面12及び下面15の開口面積に対し、成形品載置台10の側面11におけるガス流通孔の面積の割合は、18.6%であった。
一方、成形品載置台10の側面11における1個のガス流通孔16の面積は、100mm2であるので、ガス流通孔16の総面積は、800mm2である。従って、成形品載置台10の上面12及び下面15の開口面積に対し、成形品載置台10の側面11におけるガス流通孔の面積の割合は、18.6%であった。
次に、棚板30の上に成形品載置台10を載置し、その上にセル21と貫通孔13との位置が合致するようにハニカム成形体20を載置したものを複数用意し、焼成炉に搬入した。
その後、大気雰囲気下、炉内に空気を流通させながら、最高温度600℃で1時間保持することにより脱脂処理を行った後、同様に、大気雰囲気下、炉内に空気を流通させながら、1500℃で15時間保持することにより、直径132.1mm、長さ100mm、外周壁の厚さ0.3mm、セル隔壁の厚さ0.125mm、セル密度34.1セル/cm2のハニカム構造体を製造した。
その後、大気雰囲気下、炉内に空気を流通させながら、最高温度600℃で1時間保持することにより脱脂処理を行った後、同様に、大気雰囲気下、炉内に空気を流通させながら、1500℃で15時間保持することにより、直径132.1mm、長さ100mm、外周壁の厚さ0.3mm、セル隔壁の厚さ0.125mm、セル密度34.1セル/cm2のハニカム構造体を製造した。
実施例1と同様の条件で製造した200個のハニカム構造体のうち、脱脂処理及び焼成処理で破損もしくは変形したハニカム構造体の割合は、1.5%であった。また、棚板は、脱脂処理及び焼成処理を繰り返し200回以上使用することができた。
(比較例1)
実施例1と同様にして作製したハニカム成形体を、開口率が60%となるように、穴開け加工した棚板の上に直接載置したほかは、実施例1と同様にしてハニカム構造体を製造した。
比較例1と同様の条件で製造した200個のハニカム構造体のうち、脱脂処理及び焼成処理で破損もしくは変形したハニカム構造体の割合は、85%であった。
棚板は、脱脂処理及び焼成処理を50回使用したところで破損したため交換した。
実施例1と同様にして作製したハニカム成形体を、開口率が60%となるように、穴開け加工した棚板の上に直接載置したほかは、実施例1と同様にしてハニカム構造体を製造した。
比較例1と同様の条件で製造した200個のハニカム構造体のうち、脱脂処理及び焼成処理で破損もしくは変形したハニカム構造体の割合は、85%であった。
棚板は、脱脂処理及び焼成処理を50回使用したところで破損したため交換した。
(比較例2)
実施例1と同様にして作製したハニカム成形体を、開口率が60%となるように、穴開け加工した棚板の上に成形体と断面形状が同じ、長さが30%で、加工しない成形品載置台を載せ、その上に載置したほかは、実施例1と同様にしてハニカム構造体を製造した。
比較例2と同様の条件で製造した200個のハニカム構造体のうち、脱脂処理及び焼成処理で破損したハニカム構造体の割合は、5%であった。
棚板は、脱脂処理及び焼成処理を35回使用したところで破損したため交換した。
実施例1と同様にして作製したハニカム成形体を、開口率が60%となるように、穴開け加工した棚板の上に成形体と断面形状が同じ、長さが30%で、加工しない成形品載置台を載せ、その上に載置したほかは、実施例1と同様にしてハニカム構造体を製造した。
比較例2と同様の条件で製造した200個のハニカム構造体のうち、脱脂処理及び焼成処理で破損したハニカム構造体の割合は、5%であった。
棚板は、脱脂処理及び焼成処理を35回使用したところで破損したため交換した。
10 成形品載置台
11 側面
12 上面
13 貫通孔
14 セル隔壁
15 下面
15a 下面外周部分
16 ガス流通孔
17 空間
18、22、46 外周壁
20 ハニカム成形体
21 セル
23 セル隔壁
24、44 排ガスが導入される側の端面
25、45 排ガスが排出される側の端面
26 封止材
30 棚板
40 ハニカム構造体
41 セル
42 封止部
43 セル隔壁
G 排ガス
11 側面
12 上面
13 貫通孔
14 セル隔壁
15 下面
15a 下面外周部分
16 ガス流通孔
17 空間
18、22、46 外周壁
20 ハニカム成形体
21 セル
23 セル隔壁
24、44 排ガスが導入される側の端面
25、45 排ガスが排出される側の端面
26 封止材
30 棚板
40 ハニカム構造体
41 セル
42 封止部
43 セル隔壁
G 排ガス
Claims (6)
- 内部にガスが流通するように構成された焼成炉内で、棚板上に成形品載置台を介してハニカム成形体を載置し、脱脂処理及び焼成処理を行うハニカム構造体の製造方法であって、
前記ハニカム成形体は、長手方向に多数のセルが並設され、端面に開口部を有するように構成されており、
前記ハニカム成形体は、前記端面が前記成形品載置台の上面と接するように配置されるとともに、
前記成形品載置台は、前記成形品載置台の上面と下面との間にガスが流通できるように構成され、
前記成形品載置台の下面の外周部分の少なくとも一部は、前記棚板と接触しており、前記成形品載置台の下面と前記棚板との間に空間が形成されており、
前記成形品載置台の側面下部には、ガスを流通させるためのガス流通孔が形成されていることを特徴とするハニカム構造体の製造方法。 - 前記成形品載置台の上面及び下面は、いずれも開口率が50%以上である請求項1に記載のハニカム構造体の製造方法。
- 前記成形品載置台の上面又は下面のいずれか小さい方の開口面積に対し、前記成形品載置台の側面における前記ガス流通孔の面積の割合は、10%以上である請求項1又は2に記載のハニカム構造体の製造方法。
- 前記脱脂処理及び前記焼成処理を行う際、前記ハニカム成形体の内部と前記成形品載置台の内部との間で、ガスが流通可能なように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のハニカム構造体の製造方法。
- 前記成形品載置台として、前記ハニカム成形体と同じ断面形状のハニカム成形体の一部が使用されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のハニカム構造体の製造方法。
- 前記ハニカム成形体の内部のセルを含む全体の容積は、1.5リットル以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載のハニカム構造体の製造方法。
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2017
- 2017-03-24 JP JP2017059652A patent/JP2018162181A/ja active Pending
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2018
- 2018-03-05 WO PCT/JP2018/008219 patent/WO2018173711A1/ja active Application Filing
Also Published As
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