JP2018162004A - 車両用パネル構造の製造方法 - Google Patents

車両用パネル構造の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】軽量化を図りつつ、振動減衰性能を向上可能な車両用パネル構造の製造方法を提供すること。【解決手段】1対のベースパネルを対向状に結合した車両用パネル構造の製造方法において、前記1対のベースパネルの相対向する内面に夫々充填材部を形成する充填材部形成工程と、金型内に前記1対のベースパネルを前記充填材部が対向するように離隔配置すると共に、前記充填材部間に粘弾性体と接着防止材を配置する部材配置工程と、加熱して前記1対のベースパネルの夫々の前記充填材部を前記粘弾性体に接合することにより前記粘弾性体を介して前記1対のベースパネルを結合する結合工程とを有する。【選択図】図3

Description

本発明は、車両用パネル構造の製造方法に関し、特に1対のベースパネルが粘弾性体を介して結合された車両用パネル構造の製造方法に関する。
従来から、車体フレーム間に掛け渡されたルーフパネルやフロアパネル等の車体の広い面を構成するパネル部材が使用されている。このようなパネル部材には、車両走行時に路面から伝達される振動等に伴う車体変形に起因して低周波数帯域(例えば、20〜50Hz)の振動がパネル面に平行方向に伝播され、乗員の室内快適性、所謂車両の乗心地を損なっている。このパネル部材に発生する振動を減衰するため、パネル部材の剛性を増加させると車両の乗心地を改善することができるが、車体重量の増加や生産コストの増加を招く虞がある。
また、ゴム等の粘弾性体は、クリープ変形や応力緩和現象等の挙動を示すことから、振動減衰性能を有することが知られている。クリープ変形は、一定力に対する粘弾性的変形であり、応力緩和現象は、所定因子により力学的平衡状態からずれた場合に平衡状態に戻ろうとする現象である。振動に伴って粘弾性体が伸張されたとき、粘弾性体が有するエントロピーが減少することから、粘弾性体は、減少したエントロピーを増大するために収縮方向に変化する。この伸張によるエントロピー減少量に相当する熱量が外部に放出され、その結果、粘弾性体は初期状態に戻るように動く。
以上を踏まえ、車体重量の増加を回避しつつ振動減衰性能を向上することを目的として、この粘弾性体の特性を利用した種々の提案がなされている。例えば特許文献1の炭素繊維強化プラスチック成形体は、第1のCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)層と、第2のCFRP層と、第1,第2CFRP層の間において面平行方向に離隔された粘弾性体からなる1対の制振弾性層と、第1,第2CFRP層の間において1対の制振弾性層の間に挟着された高剛性樹脂領域とを備えている。制振弾性層によって制振性を確保し、高剛性樹脂領域によって第1,第2CFRP層の長手方向の曲げ剛性を確保している。
特開2011−183562号公報
特許文献1の炭素繊維強化プラスチック成形体は、粘弾性体(制振弾性層)をベースパネル(CFRP層)の振動に追随して歪変形させることにより振動エネルギーの一部を熱エネルギーに変換し、ベースパネルの振動エネルギーを低減して制振性を向上している。ここで、更なる機能向上を図るため、ベースパネルにウレタン等の発泡体を接合し、この発泡体に粘弾性体を接合することが考えられる。このような構成を採用することにより、軽量化及び振動減衰性の改善に加え、遮音性向上を期待することができる。
しかし、本発明者が検討した結果、1対のベースパネルに夫々発泡体を接合し、この1対の発泡体の間に複数の粘弾性体を挟着したパネル部材では、期待通りの振動減衰性能を発揮できない虞があることが判明した。具体的には、このパネル部材を形成する際に、粘弾性体を配置しない部分で発泡体同士が接触して接合する虞がある。この場合、1対の発泡体のパネル面に平行方向の相対的な変位が制限されて粘弾性体を歪変形させることができず、振動減衰性能を発揮することができない。
本発明の目的は、軽量化を図りつつ、振動減衰性能を向上可能な車両用パネル構造の製造方法を提供することである。
請求項1の発明は、1対のベースパネルを対向状に結合して形成する車両用パネル構造の製造方法において、前記1対のベースパネルの相対向する内面に夫々充填材部を形成する充填材部形成工程と、金型内に前記1対のベースパネルを前記充填材部が対向するように離隔配置すると共に、前記充填材部間に粘弾性体と接着防止材を配置する部材配置工程と、加熱して前記1対のベースパネルの夫々の前記充填材部を前記粘弾性体に接合することにより前記粘弾性体を介して前記1対のベースパネルを結合する結合工程とを有することを特徴としている。
上記構成により、対向する1対の充填材部の接合を接着防止材により規制して、振動減衰性能を備えた車両用パネル構造を形成することができる。
請求項2の発明は、1対のベースパネルを対向状に結合して形成する車両用パネル構造の製造方法において、金型内に前記1対のベースパネルを対向状に離隔配置すると共に、前記1対のベースパネル間に粘弾性体と接着防止材とが一体化されたパネル状部材を前記1対のベースパネルから夫々間隔を空けて配置する部材セット工程と、前記1対のベースパネルと前記パネル状部材の間に溶融状態の充填材料を充填して前記1対のベースパネルに接合された充填材部を夫々形成すると共に、前記1対のベースパネルの夫々の前記充填材部を前記粘弾性体に接合することにより前記粘弾性体を介して前記1対のベースパネルを結合するベースパネル結合工程を有することを特徴としている。
上記構成により、対向する1対の充填材部の接合を接着防止材により規制して、振動減衰性能を備えた車両用パネル構造を形成することができる。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記充填材部形成工程において発泡完了前の充填材中間体又は未発泡充填材により前記充填材部を形成し、前記結合工程において前記充填材部を発泡させることを特徴としている。
上記構成により、充填材部を発泡させる工程と結合工程を同時に行って工程を簡略化することができる。
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れかの発明において、前記結合工程又は前記ベースパネル結合工程の後に、前記1対のベースパネルの充填材部が互いにパネル面に平行方向に容易に変位することができるように前記接着防止材を処理する接着防止材処理工程を備えたことを特徴としている。
上記構成により、1対のベースパネルの充填材部をパネル面に平行方向に容易に変位可能にすることができ、粘弾性体の歪変形を利用して振動減衰性能を発揮させることができる。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記接着防止材処理工程においては、前記結合工程又は前記ベースパネル結合工程における接合温度よりも高い処理温度で前記接着防止材を融解させることを特徴としている。
上記構成により、対向する1対の充填材部の接合を接着防止材により規制した後、接着防止材を融解させることにより除去してパネル面に平行方向に容易に変位可能にすることができ、粘弾性体の歪変形を利用して振動減衰性能を発揮させることができる。
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記結合工程又は前記ベースパネル結合工程の後、前記接着防止材処理工程の前にパネル成型工程を備え、このパネル成型工程の成型温度が前記結合工程又は前記ベースパネル結合工程の前記接合温度より高温且つ前記接着防止材処理工程の前記処理温度より低温であることを特徴としている。
上記構成により、車両用パネル構造の成型を容易に行うことができる。
本発明によれば、軽量化を図りつつ、振動減衰性能を向上可能な車両用パネル構造の製造方法を提供することができる。
本発明の車両用パネル構造の製造方法により形成した車両用パネル構造をルーフパネルに適用した車両の要部斜視図である。 ルーフパネルの平面図である。 図2のIII −III 線断面図である。 ベースパネルの断面図である。 図4のベースパネルに充填材部形成工程により充填材部が形成されたベースパネルの断面図である。 部材配置工程及び結合工程を示す断面図である。 1対のベースパネルと充填材部と粘弾性体が結合した平板状のパネル部材の断面図である。 成型工程を示す断面図である。 接着防止材処理工程を示す断面図である。 粘弾性体と接着防止材が一体化されたパネル状部材を示す断面図である。 ベースパネル結合工程を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
最初に、車両1の全体構成について説明する。
図1に示すように、車両1には、左右1対のフロントピラー2がフロントウィンドシールドの左右両側に位置するように設けられ、これら1対のフロントピラー2の下部は、上下に延びるヒンジピラー(図示略)に夫々連結されている。1対のフロントピラー2の上端部には、後方に延びるルーフサイドレール3が夫々連結されている。図示を省略するが、1対のルーフサイドレール3の前端部間にはフロントヘッダが架設され、後端部間にはリヤヘッダが架設されている。
1対のルーフサイドレール3、フロントヘッダ及びリヤヘッダによって囲まれた領域は、車体上部において前後及び左右に広がるように配設されたルーフパネル4によって覆われている。このルーフパネル4は、図2,図3に示すように、平面視にて略矩形状に形成され、側面視にて前部及び後部が中間部よりも下方に位置する緩湾曲状に形成されている。尚、図3は上下方向スケールを拡大して示している。
次に、ルーフパネル4について説明する。
図1〜図3に示すように、ルーフパネル4は、離隔状に対向させた第1ベースパネル10及び第2ベースパネル20(1対のベースパネル)と、第1ベースパネル10及び第2ベースパネル20の相対向する内面に第1充填材部12及び第2充填材部22(1対の充填材部)と、第1充填材部12及び第2充填材部22の間に粘弾性体31〜34を備えている。この粘弾性体31〜34を介して第1,第2充填材部12,22が結合され、第1,第2充填材部12,22が夫々第1,第2ベースパネル10,20に接合されてルーフパネル4が形成されている。
第1,第2ベースパネル10,20は、前後に延びるように配置された炭素繊維と左右に延びるように配置された炭素繊維とを夫々強化材とした炭素繊維強化熱可塑性樹脂(熱可塑性CFRP)材によって構成されている優れた剛性を備えている。また、短繊維を強化材として熱可塑性樹脂母材に配合した繊維強化熱可塑性樹脂材により第1,第2ベースパネル10,20を構成することもできる。強化材としてはガラス繊維やアラミド繊維、セルロースナノファイバ等を使用することもできる。また、第1,第2ベースパネル10,20は、アルミ合金等の金属材料により構成することもできる。
第1充填材部12は第1ベースパネル10の下面(内面)に設けられ、第2充填材部22は第2ベースパネル20の上面(内面)に設けられている。第1,第2充填材部12,22は、第1,第2ベースパネル10,20よりも剛性の低い材料、例えば、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリエステル等の発泡体によって構成されている。
図2に示すように、粘弾性体31〜34は、平面視にて同一の略矩形状に夫々形成され、ルーフパネル4の中心Pを通る仮想的な前後方向ラインX及び車幅方向ラインYに対して夫々線対称になるように前後及び左右に所定距離離隔して配置されている。
図3に示すように、粘弾性体31,34は、第1,第2充填材部12,22の厚さ(例えば1〜2mm)と略同じ厚さになるように夫々パネル状に形成されている。図示を省略するが粘弾性体32,33も同様である。これら粘弾性体31〜34は、上面が第1充填材部12の下面(内面)に接合され、下面が第2充填材部22の上面(内面)に接合されている。粘弾性体31〜34は、例えば、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴムやエチレンプロピレンゴム等のゴム材料から構成されている。また、上記ゴム材料に代えて、ポリエステル樹脂ビニルエステル樹脂、ポリウレタン樹脂や他のエストラマ樹脂を用いても良い。
次に、本発明の車両用パネル構造の製造方法について、ルーフパネル4の製造工程に沿って説明する。尚、説明に用いる断面図は厚さ方向スケールを拡大して示している。
図4に示す平板状の第1ベースパネル10を用意する。この第1ベースパネル10のルーフパネル4の内面となる面に、図5に示すように充填材部形成工程において第1充填材部12を形成する。具体的には、発泡体により形成されたパネル状の第1充填材部12を第1ベースパネル10に接合する。これと同様に、同じサイズの第2ベースパネル20のルーフパネル4の内面となる面に第2充填材部22を形成する。
次に、部材配置工程において、図6に示すように位置決めのための金型36を例えばワークパレット35に装着すると共に、第2充填材部22を上側にした第2ベースパネル20をワークパレット35に載置する。金型36により位置決めをして接着防止材37と粘弾性体31〜34を配置し、その上に第1ベースパネル10の外縁が第2ベースパネル20の外縁に揃うように第1ベースパネル10を配置する。このとき、第1ベースパネル10は、第1充填材部12を下側にして第1,第2充填材部12,22が対向するように配置する。
次に、結合工程において、配置された部材をヒータ38等の加熱手段により接合温度(例えば100℃〜120℃)に加熱して、第1充填材部12を粘弾性体31〜34の上面部に接合すると共に、第2充填材部22を粘弾性体31〜34の下面部に接合する。こうして第1ベースパネル10と第2ベースパネル20が結合した図7に示す平板状のパネル部材40を形成する。この結合工程において、パネル面に垂直方向に圧縮するように加圧してもよい。
次に、成型工程において、図8に示すように平板状のパネル部材40を金型42,43により形成される成型用金型内に配置し、接合温度より高い成型温度(例えば130℃〜150℃)に加熱しながら圧力を加えて緩湾曲状に成型する。このとき、第1,第2ベースパネル10,20の間には第1,第2充填材部12,22と粘弾性体31〜34と接着防止材37が配設されているので成型用金型42,43の形状に沿ってパネル部材40を成型することができる。また、接着防止材37は、第1充填材部12と第2充填材部22の接合を防いでいる。
次に、接着防止材処理工程において、図9に示すように成型温度より高い接着防止材37の処理温度(例えば160℃〜250℃)に加熱して接着防止材37を熱により融解して外部に排出する。これにより第1充填材部12と第2充填材部22の間に空間ができ、第1充填材部12と第2充填材部22のパネル面に平行な方向の相対的な変位が容易になる。それ故、粘弾性体31〜34の歪変形が容易になる。尚、接着防止材37は、衝撃等により粉砕して又は溶剤等により溶解して除去可能であってもよく、第1,第2充填材部12,22の面に平行方向の変位を妨げない場合には除去しなくてもよい。接着防止材37としては、粉砕可能なパラフィン、熱で融解する合成ワックス等が挙げられ、接着防止材37応じて処理方法が適宜選択される。
次に、金型42,43を冷却して取り外し、図3に示す車両用パネル構造であるルーフパネル4を得る。尚、上記厚さや温度は1例を示すものであって、これに限定されるものではない。
実施例1と異なる本発明の車両用パネル構造の製造方法について、ルーフパネル4の製造工程に沿って説明する。ルーフパネル4を構成する部材や得られるルーフパネル4の構造は実施例1と同等なので、同じ符号を付して説明を省略する。
図4に示す平板状の第1,第2ベースパネル10,20を用意する。また、図10に示すように、パネル状の接着防止材37に粘弾性体31〜34配置して一体化したパネル状部材39を用意する。例えば、パネル状の接着防止材37を厚さ方向に貫通する粘弾性体31〜34に対応する開口部に粘弾性体31〜34を嵌め込んでパネル状部材39が形成される。接着防止材37の厚さは粘弾性体31〜34の厚さと同等である。
次に、部材セット工程において、図11に示すように、射出成形用の金型44内に第1,第2ベースパネル10,20を対向状に離隔配置し、その間にパネル状部材39を第1,第2ベースパネル10,20から夫々所定距離離隔して配置する。金型44には充填材料13を導入するための通路45,46が設けられている。
次に、ベースパネル結合工程において、第1,第2ベースパネル10,20とパネル状部材39の間に、通路45,46から溶融状態の充填材料13を充填する。充填材料13は発泡剤を含み、発泡しながら充填され、充填された発泡体が冷却され硬化して図7に示す第1,第2充填材部12,22を形成する。発泡剤は充填時に全て発泡し、第1,第2充填材部12,22は発泡が完了した発泡体により形成される。
発泡体は、第1,第2ベースパネル10,20又は粘弾性体31〜34に接触して冷却され硬化する際に、接触した第1,第2ベースパネル10,20又は粘弾性体31〜34に接合する。金型44は、発泡体が硬化することができる接合温度(例えば100℃〜120℃)に維持される。充填完了後、冷却し金型44を外して図7の平板状のパネル部材40が得られる。この後は、実施例1と同様の成型工程及び接着防止材処理工程を経て、図3のルーフパネル4が形成される。
次に、本発明の作用、効果について説明する。
実施例1の車両用パネル構造の製造方法は、充填材部形成工程において第1,第2ベースパネル10,20に夫々第1,第2充填材部12,22を形成し、部材配置工程において粘弾性体31〜34と接着防止材37を介して第1,第2充填材部12,22が対向するように第1,第2ベースパネル10,20を配置し、結合工程において接合温度に加熱して第1,第2充填材部12,22を粘弾性体31〜34に接合する。粘弾性体31〜34が配設されていない部分は、接着防止材37もより第1充填材部12と第2充填材部22の接合が規制される。従って、振動減衰性能を備えた車両用パネル構造を形成することができる。
実施例2の車両用パネル構造の製造方法は、部材セット工程において、金型44内に粘弾性体31〜34と接着防止材37とが一体化されたパネル状部材39から離隔して第1,第2ベースパネル10,20を対向状に配置し、ベースパネル結合工程において、溶融状態の充填材料13を充填して第1,第2充填材部12,22を形成する。第1充填材部12は、第1ベースパネル10と粘弾性体31〜34に接合し、第2充填材部22は、第2ベースパネル20と粘弾性体31〜34に接合する。粘弾性体31〜34が配設されていない部分は、接着防止材37により第1充填材部12と第2充填材部22の接合が規制される。従って、振動減衰性能を備えた車両用パネル構造を形成することができる。
結合工程又はベースパネル結合工程の後の接着防止材処理工程において、第1,第2充填材部12,22が互いにパネル面に平行方向に容易に変位することができるように接着防止材37を処理するので、粘弾性体31〜34の歪変形を利用して振動減衰性能を発揮させることができる。
接着防止材処理工程において、結合工程又はベースパネル結合工程における接合温度よりも高い温度で接着防止材37を融解させるので、第1,第2充填材部12,22の接合を接着防止材37により規制した後、この接着防止材37を融解させて排出することにより、パネル面に平行方向に容易に変位可能にすることができ、粘弾性体31〜34の歪変形を利用して振動減衰性能を発揮させることができる。
次に、前記実施例を部分的に変更した例について説明する。
[1]実施例1の充填材部形成工程において、第1,第2ベースパネル10,20に未発泡充填材又は発泡完了前の充填材中間体により第1,第2充填材部12,22を形成し、結合工程において第1,第2充填材部12,22の発泡を完了させるようにしてもよい。充填材部の発泡と接合のための加熱を同時に行うことができ、工程を簡略化できると共に、車両用パネル構造の形成を容易にすることができる。また、接着防止材37の厚さを粘弾性体31〜34より小さくして粘弾性体31〜34の側面の一部も第1,第2充填材部12,22に接合し、粘弾性体31〜34と第1,第2充填材部12,22の間の滑りを規制するようにしてもよい。
[2]実施例1において、車両用パネル構造の成型後の湾曲が小さいため部材の位置ずれが発生し難い場合には、成型用の金型42,43内で部材配置工程と結合工程とパネル成型工程と接着防止材処理工程を連続処理してもよい。工程を簡略化して車両用パネル構造の形成を容易にすることができる。
[3]実施例2の部材セット工程において、パネル状部材39の接着防止材37から突出して第1ベースパネル10又は第2ベースパネル20に当接する突起状又は柱状のスペーサ部材を設けてもよい。第1,第2ベースパネル10,20との間隔を維持することができ、第1,第2充填材部12,22の厚さのばらつきを抑えることができる。
[4]形成された車両用パネル構造は、ルーフパネル以外にフロアパネルやサイドパネル等に適用することができ、剛性と振動吸収性能を備えた車両を構成することができる。
[5]その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態を包含するものである。
4 ルーフパネル
10 第1ベースパネル
12 第1充填材部
13 充填材料
20 第2ベースパネル
22 第2充填材部
31〜34 粘弾性体
36 金型
37 接着防止材
38 ヒータ
39 パネル状部材
40 パネル部材
42〜44 金型

Claims (6)

  1. 1対のベースパネルを対向状に結合して形成する車両用パネル構造の製造方法において、
    前記1対のベースパネルの相対向する内面に夫々充填材部を形成する充填材部形成工程と、
    金型内に前記1対のベースパネルを前記充填材部が対向するように離隔配置すると共に、前記充填材部間に粘弾性体と接着防止材を配置する部材配置工程と、
    加熱して前記1対のベースパネルの夫々の前記充填材部を前記粘弾性体に接合することにより前記粘弾性体を介して前記1対のベースパネルを結合する結合工程とを有することを特徴とする車両用パネル構造の製造方法。
  2. 1対のベースパネルを対向状に結合して形成する車両用パネル構造の製造方法において、
    金型内に前記1対のベースパネルを対向状に離隔配置すると共に、前記1対のベースパネル間に粘弾性体と接着防止材とが一体化されたパネル状部材を前記1対のベースパネルから夫々間隔を空けて配置する部材セット工程と、
    前記1対のベースパネルと前記パネル状部材の間に溶融状態の充填材料を充填して前記1対のベースパネルに接合された充填材部を夫々形成すると共に、前記1対のベースパネルの夫々の前記充填材部を前記粘弾性体に接合することにより前記粘弾性体を介して前記1対のベースパネルを結合するベースパネル結合工程を有することを特徴とする車両用パネル構造の製造方法。
  3. 前記充填材部形成工程において発泡完了前の充填材中間体又は未発泡充填材により前記充填材部を形成し、前記結合工程において前記充填材部を発泡させることを特徴とする請求項1に記載の車両用パネル構造の製造方法。
  4. 前記結合工程又は前記ベースパネル結合工程の後に、前記1対のベースパネルの充填材部が互いにパネル面に平行方向に容易に変位することができるように前記接着防止材を処理する接着防止材処理工程を備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用パネル構造の製造方法。
  5. 前記接着防止材処理工程においては、前記結合工程又は前記ベースパネル結合工程における接合温度よりも高い処理温度で前記接着防止材を融解させることを特徴とする請求項4に記載の車両用パネル構造の製造方法。
  6. 前記結合工程又は前記ベースパネル結合工程の後、前記接着防止材処理工程の前にパネル成型工程を備え、このパネル成型工程の成型温度が前記結合工程又は前記ベースパネル結合工程の前記接合温度より高温且つ前記接着防止材処理工程の前記処理温度より低温であることを特徴とする請求項5に記載の車両用パネル構造の製造方法。
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