JP2018161678A - 管状部品のプレス成形方法及びこれに用いられるプレス成形金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】異形断面の管状部品を成形可能なプレス成形方法を提供する。【解決手段】異径断面の管状部品1のプレス成形方法は、底部11及び底部11の両端から立ち上がった一対の縦壁部12を成形するU曲げ工程と、一対の縦壁部12の端部12fを中間曲げ金型20に設けられた係止部21bに突き当ててプレスすることにより、各縦壁部12に曲げ部12aを成形する中間曲げ工程と、一対の縦壁部12の端部12f同士を突き合わせて管状部品1を成形する最終曲げ工程とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、管状部品のプレス成形方法に関し、特に、異形断面の管状部品のプレス成形方法に関する。
断面円形の管状部品を成形する方法として、金属板をプレス成形してU字形状に曲げた後、この成形品を異なる金型でプレス成形して、成形品の縦壁部の端部同士を突き合わせて管状に成形する、いわゆるUO曲げ成形方法が知られている(例えば、下記の特許文献1参照)。具体的には、断面U字形状に曲げた金属板101を下型120にセットし{図16(A)参照}、上型110を降下させて一対の縦壁部101aの端部を互いに突き合わせる{図16(B)参照}。その後さらに上型110を降下させることにより、各縦壁部101aを外側に膨出する側に湾曲させ{図16(C)参照}、上型110及び下型120の成形面に押し付けることで断面円形の管状部品130が成形される{図16(D)参照}。
特開2014−4626号公報
しかし、上記のような従来のUO曲げ成形方法では、異形(非真円)断面の管状部品を成形することは非常に困難である。例えば図17に、断面略四角形の管状部品を上記の方法で成形する手順を示す。まず、U字形状に曲げた金属板201を下型220にセットし{図17(A)参照}、上型210を降下させて一対の縦壁部201aの上端を上型210の成形面に沿って互いに接近させる{図17(B)参照}。上型210をさらに降下させると、一対の縦壁部201aの上端同士が互いに突き合って、縦壁部201aの望まない位置(完成品の管状部品に設けられる曲げ部とは異なる位置)に曲げ部201bが成形される{図17(C)参照}。その後、上型210をさらに降下させると、縦壁部201aに設けられた曲げ部201bが上型210に当接して押し下げられ{図17(D)参照}、これにより互いに突き合っていた材料の端部同士が上下にずれてしまうため、所定の形状に成形することができない{図17(E)及び(F)参照}。
そこで、本発明が解決すべき課題は、異形断面の管状部品を成形可能なプレス成形方法を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、異径断面の管状部品をプレス成形するための方法であって、底部及び該底部の両端から立ち上がった一対の縦壁部を成形するU曲げ工程と、前記一対の縦壁部の端部を金型に設けられた係止部に突き当ててプレスすることにより、各縦壁部に曲げ部を成形する中間曲げ工程と、前記一対の縦壁部の端部同士を突き合わせて管状部品を成形する最終曲げ工程とを有する管状部品のプレス成形方法を提供する。
本発明者らの試行錯誤の結果、U曲げ工程と最終曲げ工程(例えばO曲げ工程)との間に中間曲げ工程を設け、この中間曲げ工程で、一対の縦壁部の端部を金型の係止部に突き当ててプレスして、縦壁部の所望の位置に所望の形状の曲げ部を成形することにより、その後の最終曲げ工程における成形不良を回避し、異形断面の管状部品をプレスにより成形できることが明らかになった。特に、中間曲げ工程で成形する曲げ部の形状を、完成品の管状部品に設けられる曲げ部の形状の少なくとも一部と一致させることにより、その後の最終曲げ工程における成形不良を確実に回避することができる。
上記の中間曲げ工程は、底部及び該底部の両端から立ち上がった一対の縦壁部を有する成形品の一対の縦壁部に曲げ部を成形するためのプレス成形金型であって、前記成形品の底部がセットされる一方の金型と、前記一方の金型に対して接近離反可能とされた他方の金型とを備え、前記他方の金型が、前記一方の金型から離反するにつれて互いに接近する一対の傾斜面と、前記一対の傾斜面の間に設けられ、前記一方の金型側に突出した係止部と、各傾斜面の、前記一方の金型側の端部に設けられ、前記成形品の縦壁部に前記曲げ部を成形する成形面とを有するプレス成形金型を用いて行うことができる。
ところで、自動車のリアサスペンションの左右のトレーリングアームを連結する中間ビームは、通常、捩じり変形を許容するために断面略U字形状をなしている。このような断面略U字形状の中間ビームを、管状部材のプレス成形(パイプつぶし成形とも言われる)で形成することがある。具体的には、図18(A)に示すような断面円形の管状部品301を、図18(B)及び(C)に示すように上型310と下型320とで押しつぶすことにより、断面略U字形状の成形品330を得る。この成形品330では、折り返し部330a{図18(D)参照}にひずみ及び応力が集中するため、プレス成形後に焼きなまし工程が必要となり、コスト高を招く。また、パイプつぶし成形では、押しつぶす前の管状部品301が、円形断面を有し、且つ、長手方向でストレート形状であることが条件であるため、製品形状に制限があった。
そこで、上記のU曲げ工程で成形される底部に、一対の縦壁部が延びる方向に突出した凸湾曲部を設け、この成形品に対して上記の中間曲げ工程及び最終曲げ工程を施すことにより、断面略U字形状の管状部品を成形することができる。この場合、断面略U字形状の管状部品の折り返し部が曲げ加工で成形されるため、折り返し部にひずみ及び応力の集中が緩和され、応力を緩和するための後処理(焼きなまし等)が不要となる。また、この方法によれば、長手方向で断面形状が異なる管状部品でも、断面略U字形状に成形することが可能となるため、製品形状の自由度が増大する。
以上のように、本発明のプレス成形方法によれば、異形断面の管状部品をプレス成形することができる。
(A)〜(D)は、本発明の実施形態に係るプレス成形方法の手順を示す断面図である。 管状部品の斜視図である。 (A)〜(D)は、中間曲げ工程の手順を示す断面図である。 中間成形品の肩曲げ部の拡大断面図である。 (A)〜(C)は、O曲げ工程の手順を示す断面図である。 他の実施形態に係る管状部品の側面図である。 (A)は、図7の管状部品の扁平部の7A−7A線における断面図、(B)は、同管状部品の徐変部の7B−7B線における断面図、(C)は、同管状部品の略円形部の7C−7C線における断面図です。 図7のU字成形品に中間曲げ工程を施す様子を示す断面図であり、(A)は扁平部、(B)は徐変部、(C)は略円形部における断面図である。 図7のU字成形品に中間曲げ工程を施す様子を示す断面図であり、(A)は扁平部、(B)は徐変部、(C)は略円形部における断面図である。 図7のU字成形品に中間曲げ工程を施す様子を示す断面図であり、(A)は扁平部、(B)は徐変部、(C)は略円形部における断面図である。 図7のU字成形品に中間曲げ工程を施す様子を示す断面図であり、(A)は扁平部、(B)は徐変部、(C)は略円形部における断面図である。 中間成形品の側面図である。 他の実施形態に係る中間曲げ金型の上型の断面図である。 他の実施形態に係る中間曲げ金型の上型の断面図である。 (A)〜(D)は、他の実施形態に係るプレス成形方法の手順を示す断面図である。 (A)〜(D)は、従来のUO曲げ成形方法の手順を示す断面図である。 (A)〜(F)は、従来のUO曲げ成形方法により異形断面の管状部品をプレス成形した場合を示す断面図である。 (A)〜(D)は、従来のパイプつぶし成形方法の手順を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明のプレス成形方法は、図1に示すように、U曲げ工程、中間曲げ工程、及び最終曲げ工程(例えば、O曲げ工程)を経て行われる。このプレス成形方法は、異形断面の管状部品を成形する方法であり、本実施形態では、図2に示すように、断面略四角形状をなし、長手方向で同一断面を有する管状部品1を成形する場合を示す。尚、以下の説明では、便宜上、管状部品1の材料端部同士の突合せ部1aがある側を上方、その反対側を下方とし、管状部品1の長手方向及び上下方向と直交する方向(図1及び図2の左右方向)を幅方向とする。
U曲げ工程では、図1(A)に示すブランク材2をU曲げ金型(図示省略)でプレスして、図1(B)に示す断面略U字形状のU字成形品3を得る。U字成形品3は、底部11と、底部11の幅方向両端から上方に立ち上がった一対の縦壁部12と、底部11と各縦壁部12との間に設けられた曲げ部(以下、「底曲げ部13」と言う。)とを有する。U字成形品3の下部(底部11及び底曲げ部13)の形状は、完成品の管状部品1の下部の形状と略同一である。図示例では、一対の縦壁部12が互いに平行な平板状をなしている。
中間曲げ工程では、U字成形品3を中間曲げ金型20でプレスして、図1(C)に示す中間成形品4を得る。中間曲げ金型20は、図3に示すように、上型21と下型22とからなる。本実施形態では、下型22が固定型であり、上型21が、下型22に対して昇降する可動型である。
上型21は、上方に行くにつれて互いに接近する方向に傾斜した一対の傾斜面21aと、一対の傾斜面21aの上端の間に設けられ、下方に突出した係止部21bと、一対の傾斜面21aの下方に設けられた成形面21cとを有する。係止部21bは、各傾斜面21aの上端から下方に延びる係止面21dを有する。係止部21bは、上型21の本体部21eと一体又は別体に設けられる(図示例では、別体に設けられている)。成形面21cは、傾斜面21aの下端と滑らかに連続している。下型22には、U字成形品3の下部と同形状の凹部22aが設けられる。
中間曲げ工程では、まず、図3(A)に示すように、下型22の凹部22aにU字成形品3の底部11をセットする。そして、上型21を降下させて、U字成形品3の一対の縦壁部12の上端12fを上型21で下方に押し下げることにより、図3(B)に示すように、一対の縦壁部12の上端12fが上型21の傾斜面21aに沿ってガイドされ、一対の縦壁部12が内側に傾斜して、上端12fが上型21の係止部21b(一対の係止面21d)に突き当たる。これにより、一対の縦壁部12の上端12fが、幅方向に離間した状態で、それ以上幅方向内側(互いに接近する側)への移動が規制される。この状態で、さらに上型21を降下させると、縦壁部12が長さ方向に圧縮されて座屈が生じ、縦壁部12の中間部が外側に膨出する{図3(C)参照}。その後、さらに上型21を降下させると、縦壁部12の膨出部が上型21の成形面21cに押し付けられ、これにより縦壁部12の中間部に曲げ部(縦壁部12の上端12fに隣接する曲げ部。以下、「肩曲げ部12a」と言う。)が成形される{図3(D)参照}。以上により、中間成形品4が成形される。
こうして成形された中間成形品4の一対の縦壁部12には、肩曲げ部12aと、肩曲げ部12aから下方に延びる側部12bと、肩曲げ部12aから斜め上方に延びる傾斜部12cとが設けられる。図4に拡大して示すように、中間成形品4の肩曲げ部12aは、完成品の管状部品1の肩曲げ部1bの一部と同じ形状を有し、図示例では、同じ曲率の円弧形状を有する。中間成形品4の肩曲げ部12aは、完成品の管状部品1の肩曲げ部1bと同じ位置に設けられる。すなわち、中間成形品4の縦壁部12の端部12fと肩曲げ部12aとの距離(長手方向と直交する断面における材料延在方向の距離)は、管状部品1の突合せ部1aと肩曲げ部1bとの距離と等しい。中間成形品4の傾斜部12cは、略平板状を成し、図示例では肩曲げ部12aの上端から接線方向に延びている。
O曲げ工程では、中間成形品4をO曲げ金型30でプレスして、図1(D)及び図2に示す管状部品1を得る。具体的には、まず、下型32に中間成形品4の底部11をセットし{図5(A)参照}、上型31を降下させて、中間成形品4の傾斜部12cの上端12fを上型31で下方に押し下げ、縦壁部12の肩曲げ部12aをさらに曲げて、材料の端部同士を互いに突き合わせる{図5(B)参照}。その後、さらに上型31を降下させて型締めすることで、材料の端部同士が突っ張り合い、成形品全体が外側に張り出して金型に押し付けられ、これにより異形断面の管状部品1が成形される{図5(C)参照}。その後、管状部品1の材料端部同士の突合せ部1aに溶接が施される。
以上のように、中間曲げ工程において、縦壁部12の所望の位置に所望の形状の肩曲げ部12aを成形することで、その後のO曲げ工程において、肩曲げ部12aを起点として曲げ加工を施すことができるため、縦壁部12の望まない位置に曲げ部が形成される事態が回避される。これにより、材料の端部同士を突き合わせた状態を維持しながら、異形断面の管状部品をプレス成形することが可能となる。特に、本実施形態のように、中間成形品4の肩曲げ部12aを、完成品の管状部品1の曲げ部1bの一部と同じ形状にすることで、O曲げ工程における成形不良を確実に防止できる。
本発明は、上記の実施形態に限られない。以下では、本発明の他の実施形態を説明するが、上記の実施形態と同様の点は説明を省略する。
上記の実施形態では、断面形状が長手方向で同一のストレート形状の管状部品1のプレス成形に本発明を適用した場合を示したが、これに限らず、長手方向で断面形状が異なる管状部品のプレス成形に本発明を適用することもできる。例えば、図6及び図7に示す管状部品41は、断面形状が幅方向に長大な略四角形状を成した扁平部41aと、幅方向寸法と上下方向寸法とがおおよそ等しい略円形部41bと、扁平部41aと略円形部41bとを滑らかに連続する徐変部41cとを有する。
まず、U曲げ工程で断面略U字形状のU字成形品50を成形し、このU字成形品50を、図8に示すように、中間曲げ金型20の下型22の凹部22aにセットする。U字成形品50は、長手方向で異なる断面形状を有し、各領域の下部(底部11及び底曲げ部13)は、それぞれ管状部品41の扁平部41a、略円形部41b、及び徐変部41cの下部と略同一の形状を有する。
そして、図9に示すように、上型21を降下させ、上型21の傾斜面21aで、U字成形品50の一対の縦壁部12の上端12fを内側に傾斜させる。このとき、図9(A)に示す管状部品41の扁平部41aに相当する領域では、U字成形品50の縦壁部12の上端12fが上型21の傾斜面21aに当接している。一方、図9(B)(C)に示す管状部品41の徐変部41c及び略円形部41bに相当する領域では、U字成形品50の縦壁部12の上端12fが上型21に当接せず、扁平部41aに相当する領域に追従して内側に傾斜する。
その後、さらに上型21を降下させると、図10に示すように、縦壁部12の上端12fが上型21の係止部21b(一対の係止面21d)に突き当たる。このとき、縦壁部12の上端12fが長手方向全域で同時に係止部21bに突き当たるように、上型21の形状(特に、係止部21bの形状)を設定することが好ましい。
さらに上型21を降下させると、図11に示すように、縦壁部12が圧縮され、縦壁部12の中間部が外側に湾曲して上型21の成形面21cに押し付けられる。これにより、縦壁部12の中間部の長手方向全域に肩曲げ部12aが成形され、中間成形品51が成形される。その後、中間成形品51をO曲げ金型にセットし、上型を降下させてプレスすることで、管状部品41が成形される(図示省略)。
図6及び図7に示すような、異形断面を有し、且つ、長手方向で断面形状が変化する管状部品41は、プレスにより成形することは非常に困難である。具体的には、上記のように扁平部41aと略円形部41bとを有する管状部品41をプレス成形する場合、O曲げ工程において、略円形部41bの曲げ加工の影響により、扁平部41aの望まない位置が湾曲し、成形不良が生じるおそれがある。このため、従来、上記のような複雑な形状の管状部品は、ハイドロフォーミング等の高コストな方法で製造されていた。本発明者らの検証によれば、異形断面を有し、且つ、長手方向で断面形状が変化する管状部品であっても、上記のように、中間曲げ工程で縦壁部12の所望の位置に所望の形状の肩曲げ部12aを成形することにより、その後のO曲げ工程での成形不良を回避し、単純なプレス成形で形成できることが明らかになった。
上記のO曲げ工程において、中間成形品51の縦壁部12の上端12fにO曲げ金型が当接するタイミングが長手方向で異なると、材料の端部同士が互いに突き合うタイミングが長手方向で異なる。この場合、先に突き合った長手方向領域の影響(圧縮応力)により、その後に突き合った長手方向領域において成形不良が生じるおそれがある。
かかる不具合を回避するために、中間成形品51の上端12fの長手方向における高さ変化量、すなわち、中間曲げ金型の係止面21dの長手方向における高さ変化量を、完成品の管状部品41の上端の長手方向における高さ変化量と同一にすることが好ましい。図示例では、図12に示す中間成形品51の上端12fの長手方向における高さ変化量(中間成形品51の上端12fの側面視における形状)と、図6に示す完成品の管状部品41の上面41dの長手方向における高さ変化量(管状部品41の上面41dの側面視における形状)とが同一である。この場合、中間成形品51の上端12fの高低差Xと、管状部品41の上面41dの高低差Yとが等しい(X=Y)。これにより、O曲げ工程において、中間成形品51の上端12fの長手方向全域がO曲げ金型に同時に当接し、材料の端部同士が長手方向の全域で同時に突き合って成形されるため、O曲げ工程における成形不良を確実に防止できる。
上記の中間曲げ工程において、中間成形品51の傾斜部12cの角度(すなわち、中間曲げ金型20の上型21の傾斜面21aの角度)を立ち上げて型締め方向に近づければ、中間曲げ工程において縦壁部12に圧縮力が加わりやすくなるため、肩曲げ部12aが成形されやすくなる。しかし、傾斜部12cを立ち上げ過ぎると、肩曲げ部12aの成形領域が過少となるため、その後のO曲げ工程において成形不良が生じるおそれがある。
そこで、中間成形品51の縦壁部12の肩曲げ部12aを、管状部品41の肩曲げ部よりも幅方向外側に配することで、肩曲げ部12aの成形領域を確保しながら、傾斜部12cを立ち上げることができる。具体的には、例えば図13に示すように、中間曲げ金型20の上型21の傾斜面21a及び成形面21cを、上記の実施形態(鎖線参照)に対して、成形面21cの下端Pを中心に幅方向外側に回転させる(矢印参照)。これにより、曲げ部12aの成形領域を上記の実施形態と同等に確保しながら、上型21の傾斜面21aを立ち上げて型締め方向(図中上下方向)に近づけることができるため、中間成形品51の肩曲げ部12aを確実に成形することができる。
また、図8〜11に示す例では、中間曲げ金型の上型21に設けられた係止部21bが断面略V字形状をなし、係止面21dが傾斜面21aに対して略垂直に延びている。これにより、縦壁部12の上端12fが、係止面21dと略直交した状態で突き当たるため、係止面21dとの当接により材料の端部(縦壁部12の上端12f)の形状が崩れることを防止でき、その後の溶接における接合不良を防止できる。
また、図14に示すように、断面略V字形状の係止部21bを、上型21の本体部21eと別体に設け、本体部21eに対する上下方向位置を調整可能としてもよい。この場合、断面略V字形状の係止部21bの本体部21eに対する上下方向位置を調整することで、各係止面21dと縦壁部12の上端12fとの当接位置を調整することができる。例えば、係止部21bを、図14の点線に示す位置から降下させて実線に示す位置に配置すると、係止面21dと縦壁部12の上端12fとの当接部が幅方向外側に移動するため、縦壁部12に加わる圧縮力が増大する。従って、係止部21bの上下方向位置を調整することで、曲げ部12aを成形するための最適な条件を容易に設定することができる。
管状部品1の形状は上記に限らず、例えば、上記のプレス成形方法を応用して、図15(D)に示すような断面略U字形状の管状部品61を成形することもできる。具体的には、まず、図15(A)に示すように、ブランク材2に予備曲げ加工を施して凸湾曲部14を成形した後、図15(B)に示すようにU曲げ工程を施してU字成形品3を成形する。これにより、U字成形品3の底部11に、縦壁部12が延びる方向(図中上方)に突出した凸湾曲部14が設けられる。その後、中間曲げ工程においてU字成形品3をプレスして縦壁部12に曲げ部12aを成形し、中間成形品4を得る{図15(C)参照}。その後、O曲げ工程において中間成形品4をプレスすることで、中間成形品4の端部同士を突き合わせて成形し、断面略U字形状の管状部品61を得る{図15(D)参照}。
この場合、断面略U字形状の管状部品61の下部の折り返し部61aが曲げ加工により成形されるため、この折り返し部61aに生じるひずみ及び応力が緩和され、応力を除去するための焼きなまし等の後処理が不要となる。また、断面形状(特に、折り返し部61aの形状)を自由に設計することができるため、例えば折り返し部61aの曲率を小さくすることで、折り返し部61aにおけるひずみ及び応力の集中をより一層緩和することができる。さらに、上記の方法では、断面形状が長手方向で変化した管状部品でも成形することができるため、製品形状の自由度が増大する。
以上の実施形態では、中間曲げ工程が一段階である場合を示したが、中間曲げ工程を多段階に分けて行ってもよい。
以上のようなプレス成形方法は、異形断面の管状部品のプレス成形に適用することができ、例えば、自動車のリアサスペンションの左右のトレーリングアームやこれらを連結する中間ビームのプレス成形に適用することができる。
1 管状部品
1a 突合せ部
1b 肩曲げ部
2 ブランク材
3 U字成形品
4 中間成形品
11 底部
12 縦壁部
12a 肩曲げ部(曲げ部)
12b 側部
12c 傾斜部
13 底曲げ部
20 中間曲げ金型
21 上型
21a 傾斜面
21b 係止部
21c 成形面
22 下型
30 O曲げ金型
31 上型
32 下型

Claims (3)

  1. 異径断面の管状部品をプレス成形するための方法であって、
    底部及び該底部の両端から立ち上がった一対の縦壁部を成形するU曲げ工程と、
    前記一対の縦壁部の端部を金型に設けられた係止部に突き当ててプレスすることにより、各縦壁部に曲げ部を成形する中間曲げ工程と、
    前記一対の縦壁部の端部同士を突き合わせて管状部品を成形する最終曲げ工程とを有する管状部品のプレス成形方法。
  2. U曲げ工程で成形される前記底部に、前記一対の縦壁部が延びる方向に突出した凸湾曲部を設ける請求項1に記載のプレス成形方法。
  3. 底部及び該底部の両端から立ち上がった一対の縦壁部を有する成形品の一対の縦壁部に曲げ部を成形するためのプレス成形金型であって、
    前記成形品の底部がセットされる一方の金型と、前記一方の金型に対して接近離反可能とされた他方の金型とを備え、
    前記他方の金型が、前記一方の金型から離反するにつれて互いに接近する一対の傾斜面と、前記一対の傾斜面の間に設けられ、前記一方の金型側に突出した係止部と、各傾斜面の、前記一方の金型側の端部に設けられ、前記成形品の縦壁部に前記曲げ部を成形する成形面とを有するプレス成形金型。
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