JP2018160753A - 無線通信装置及び遅延処理方法 - Google Patents

無線通信装置及び遅延処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】XPICの動作状態に応じて自偏波の受信信号と異偏波の受信信号との遅延時間差を最適に調整できる無線通信装置及び遅延処理方法を提供する。【解決手段】第1の偏波及び第2の偏波を用いて情報を送受信する無線通信装置であって、第2の偏波の受信信号の遅延単位である調整幅及び第2の偏波の受信信号の総遅延時間である遅延量を決定する遅延時間調整回路と、調整幅及び遅延量に基づいて第2の偏波の受信信号を遅延させる遅延回路と、第1の偏波の受信信号に含まれる干渉成分を除去する交差偏波間干渉補償器と、干渉成分が除去された第1の偏波の受信信号からそのCNRを算出し、推定CNRとして出力する識別器とを有し、遅延時間調整回路は、予め設定された複数の調整幅のうち、推定CNRの値に応じて前記調整幅を選択する。【選択図】図11

Description

本発明は無線通信装置及びその遅延処理方法に関する。
デジタルマイクロ波通信では、同一周波数帯であり、互いに直交する2つの偏波面から成るV(Vertical:垂直)偏波とH(Horizontal:水平)偏波とを利用して情報を送受信する偏波多重伝送方式が用いられる。そのため、デジタルマイクロ波通信用の無線通信装置には、V偏波用のアンテナ及び回路と、H偏波用のアンテナ及び回路とをそれぞれ備えている。これらV偏波用のアンテナ及び回路とH偏波用のアンテナ及び回路とは同じ構成であり、動作も同じである。以下では、V偏波またはH偏波を特に指定しない場合、1組のアンテナ及び回路において処理対象となる第1の偏波を「自偏波」と称し、第2の偏波を「異偏波」と称す。
偏波多重伝送方式では、2つの偏波面の直交関係がずれていると、自偏波の受信信号に対して異偏波の受信信号が漏れ込み、該異偏波の受信信号が自偏波の干渉成分となることでCNR(Carrier to Noise Ratio)が劣化する。
この干渉成分を除去する手段としては、XPIC(Cross Polarization Interference Canceller:交差偏波間干渉補償器)がある。XPICは、異偏波の受信信号から干渉レプリカ信号を生成し、自偏波の受信信号から干渉レプリカ信号を減算することで、自偏波の信号に含まれる干渉成分を除去する回路である。XPICについては、例えば特許文献1及び2にも記載されている。
特開2001−060904号公報 特開2016−046689号公報
上述したXPICでは、干渉レプリカ信号の生成時、自偏波の受信信号の遅延時間と、異偏波の受信信号の遅延時間とが一致するように、自偏波の受信信号と異偏波の受信信号との遅延時間差を調整する必要がある。
上記特許文献1には、回路動作に用いるクロックの1/4周期の時間単位で異偏波の受信信号の遅延時間を調整することが記載されている。
ところで、XPICは、動作が安定している状態において、遅延時間差が動的に変動した場合は、該XPICの動作の安定性を維持できるように、例えば異偏波の受信信号の遅延時間を徐々に変更する必要がある。
また、無線通信装置の初期起動時や自偏波の受信信号が復調できない状態では、自偏波の受信信号と異偏波の受信信号との遅延時間差が大きく、XPICの動作が不安定となる。その場合、異偏波の受信信号の遅延時間を大きく変更させて、自偏波の受信信号の遅延時間と異偏波の受信信号の遅延時間とを短い時間で一致させることが好ましい。
しかしながら、特許文献1は、XPICの動作状態に応じた自偏波の受信信号と異偏波の受信信号との遅延時間差の最適な調整方法を何も示していない。
一方、特許文献2には、推定したCNRから異偏波に起因する干渉成分の有無を判定することが記載されているが、遅延時間を調整するための手法は何も示していない。
本発明は上述したような背景技術が有する課題を解決するためになされたものであり、交差偏波間干渉補償器の動作状態に応じて自偏波の受信信号と異偏波の受信信号との遅延時間差を最適に調整できる無線通信装置及びその遅延処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の無線通信装置は、同一周波数帯であり、互いに直交する第1の偏波及び第2の偏波を用いて情報を送受信する無線通信装置であって、
所定の周期毎に前記第2の偏波の受信信号を遅延させる時間幅の単位である調整幅、並びに前記調整幅単位で遅延させた前記第2の偏波の受信信号の総遅延時間である遅延量を決定する遅延時間調整回路と、
前記遅延時間調整回路が決定した前記調整幅及び前記遅延量に基づいて前記第1の偏波の受信信号に対して前記第2の偏波の受信信号を遅延させる遅延回路と、
前記遅延回路の出力信号から前記第2の偏波の受信信号の周波数特性を示す干渉レプリカ信号を生成し、前記第1の偏波の受信信号から前記干渉レプリカ信号を減算することで、前記第1の偏波の受信信号に含まれる干渉成分を除去する交差偏波間干渉補償器と、
前記干渉成分が除去された前記第1の偏波の受信信号を復調し、該復調結果を復調信号として出力し、前記干渉成分が除去された前記第1の偏波の受信信号から前記第1の偏波の受信信号のCNR(Carrier to Noise Ratio)を算出し、前記遅延時間調整回路へ推定CNRとして出力する識別器と、
を有し、
前記遅延時間調整回路は、
予め設定された複数の前記調整幅のうち、前記推定CNRの値に応じて前記調整幅を選択する構成である。
一方、本発明の遅延処理方法は、同一周波数帯であり、互いに直交する第1の偏波及び第2の偏波を用いて情報を送受信する無線通信装置の遅延処理方法であって、
所定の周期毎に前記第2の偏波の受信信号を遅延させる時間幅の単位である調整幅及び前記調整幅単位で遅延させた前記第2の偏波の受信信号の総遅延時間である遅延量を決定する遅延時間調整工程と、
前記遅延時間調整工程で決定した前記調整幅及び前記遅延量に基づいて前記第1の偏波の受信信号に対して前記第2の偏波の受信信号を遅延させる遅延工程と、
前記遅延工程の遅延された信号から前記第2の偏波の受信信号の周波数特性を示す干渉レプリカ信号を生成し、前記第1の偏波の受信信号から前記干渉レプリカ信号を減算することで、前記第1の偏波の受信信号に含まれる干渉成分を除去する交差偏波間干渉補償工程と、
前記干渉成分が除去された前記第1の偏波の受信信号を復調し、該復調結果を復調信号として出力し、前記干渉成分が除去された前記第1の偏波の受信信号から前記第1の偏波の受信信号のCNR(Carrier to Noise Ratio)を算出し、前記遅延時間調整工程へ推定CNRとして出力する識別工程と、
を有し、
前記遅延時間調整工程では、
予め設定された複数の前記調整幅のうち、前記推定CNRの値に応じて前記調整幅を選択する方法である。
本発明によれば、交差偏波間干渉補償器の動作状態に応じて自偏波の受信信号と異偏波の受信信号との遅延時間差を最適に調整できる。
本発明の無線通信システムの一構成例を示すブロック図である。 図1に示した送信側無線通信装置の一構成例を示すブロック図である。 図1に示した受信側無線通信装置の一構成例を示しブロック図である。 図3に示した遅延調整及びXPIC部の一構成例を示すブロック図である。 図4に示した遅延時間調整回路の一構成例を示すブロック図である。 図4に示したDelay回路の一構成例を示すブロック図である。 図4に示すタップ係数生成部が生成するタップ係数と遅延判定回路が備える閾値との関係の一例を示すグラフである。 図4に示すタップ係数生成部が生成するタップ係数と遅延判定回路が備える閾値との関係の一例を示すグラフである。 図4に示すタップ係数生成部が生成するタップ係数と遅延判定回路が備える閾値との関係の一例を示すグラフである。 図4に示すタップ係数生成部が生成するタップ係数と遅延判定回路が備える閾値との関係の一例を示すグラフである。 本発明の無線通信装置の一構成例を示すブロック図である。
次に本発明について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の無線通信システムの一構成例を示すブロック図である。
図1で示すように、本発明の無線通信システムは、送信装置及び受信装置の機能を備えた2台の無線通信装置を有し、一方の無線通信装置が送信装置として動作し、他方の無線通信装置が受信装置として動作する構成である。以下では、送信装置として動作する無線通信装置を送信側無線通信装置100と称し、受信装置として動作する無線通信装置を受信側無線通信装置200と称す。
送信側無線通信装置100は、V偏波用のアンテナ101と、H偏波用のアンテナ102とを備え、アンテナ101からV偏波のRF(Radio Frequency)信号を送信し、アンテナ102からH偏波のRF信号を送信する。受信側無線通信装置200は、V偏波用のアンテナ201と、H偏波用のアンテナ202とを備え、アンテナ201及び202は、自偏波と異偏波とが合成されたRF信号をそれぞれ受信する。
図2は、図1に示した送信側無線通信装置の一構成例を示すブロック図である。
図2で示すように、送信側無線通信装置100は、MOD103及び104、T105及び106、並びにアンテナ101及び102を有する。
MOD103、T105及びアンテナ101はV偏波の信号送信に用いられ、MOD104、T106及びアンテナ102はH偏波の信号送信に用いられる。V偏波及びH偏波の信号に対するMOD103及び104、T105及び106、並びにアンテナ101及び102の動作は同じである。そのため、以下では、MOD103、T105及びアンテナ101の動作のみを説明し、MOD104、T106及びアンテナ102の動作の説明は省略する。
MOD103には、不図示の信号処理回路からV偏波のベースバンド信号が入力される。ベースバンド信号は、例えばQAM(Quadrature Amplitude Modulation)変調方式にしたがってデータがIQ平面上にマッピングされた信号である。IQ平面における「I」とは同相(In-phase)成分を示し、「Q」とは直交位相(Quadrature)成分を示す。
MOD103は、入力されたベースバンド信号を直交変調し、IF(Intermediate Frequency)信号に変換してT105へ出力する。
105は、MOD103から出力されたIF信号をRF(Radio Frequency)信号に変換し、増幅してアンテナ101からV偏波のRF信号として送信する。
図3は、図1に示した受信側無線通信装置の一構成例を示しブロック図である。
図3で示すように、受信側無線通信装置200は、DEM203及び206、XDEM204及び205、A/D207〜210、遅延調整及びXPIC部211及び212、並びに温度センサ213を有する。
DEM203、XDEM204、A/D207及び208、並びに遅延調整及びXPIC部211は、アンテナ201で受信した、V偏波とH偏波とが合成された信号から、干渉成分であるH偏波の信号成分を除去してV偏波の復調信号を出力する。
DEM206、XDEM205、A/D209及び210、並びに遅延調整及びXPIC部212は、アンテナ202で受信した、H偏波とV偏波とが合成された信号から、干渉成分であるV偏波の信号成分を除去してH偏波の復調信号を出力する。
復調信号は不図示の信号処理回路に供給されてデータが再生される。
温度センサ213は、受信側無線通信装置200の内部温度を測定し、該内部温度を示す温度情報を出力する。
V偏波及びH偏波の信号に対するDEM203及び206、XDEM204及び205、並びにA/D207〜210の動作は同じであり、遅延調整及びXPIC部211及び212の構成及び動作は同じである。そのため、以下では、DEM203、XDEM204、並びにA/D207及び208の動作と、遅延調整及びXPIC部211の構成及び動作を説明する。DEM206、XDEM205、並びにA/D209及び210の動作と、遅延調整及びXPIC部212の構成及び動作については、その説明を省略する。
図3に示すDEM203には、アンテナ201から自偏波であるV偏波と異偏波であるH偏波とが合成されたRF信号が入力される。DEM203は、入力されたRF信号を増幅し、IF信号に変換する。A/D207は、DEM203から出力されたIF信号をA/D変換し、デジタル信号として出力する。
XDEM204には、アンテナ202で受信した、自偏波であるH偏波と異偏波であるV偏波とが合成されたRF信号が入力される。XDEM204は、入力されたRF信号を増幅し、IF信号に変換する。A/D208は、XDEM204から出力されたIF信号をA/D変換し、デジタル信号として出力する。
遅延調整及びXPIC部211は、A/D207から出力された自偏波のIF信号(デジタル信号)と、A/D208から出力された異偏波のIF信号(デジタル信号)との相対的な遅延時間差を計測する。また、遅延調整及びXPIC部211は、該遅延時間差の計測結果に基づいて異偏波信号を遅延させ、自偏波信号と異偏波信号の遅延時間を一致させ、上記XPICの機能を用いて自偏波のIF信号から干渉成分を除去する。さらに、遅延調整及びXPIC部211は、干渉成分を除去した自偏波のIF信号を復調し、該復調結果を復調信号として出力する。なお、以下では自偏波のIF信号(デジタル信号)を単に自偏波信号と称し、異偏波のIF信号(デジタル信号)を単に異偏波信号と称す。
図4は、図3に示した遅延調整及びXPIC部の一構成例を示すブロック図である。遅延調整及びXPIC部212は、遅延調整及びXPIC部211と同じ構成であり、その動作も同じであるため、ここではその説明を省略する。
図4で示すように、遅延調整及びXPIC部211は、Delay回路300、遅延時間調整回路301、遅延判定回路302、タップ係数生成部303、減算器308、遅延器309、減算器310、識別器311及びXPIC312を有する。遅延調整及びXPIC部211は、DSP(Digital Signal Processor)や専用の回路で実現される。
Delay回路300は、入力された異偏波信号を遅延させ、遅延時間調整回路301が供給する遅延量及び調整幅に基づいて異偏波信号の遅延時間を変化させる。調整幅は、所定の周期毎に異偏波信号を遅延させる、予め設定された時間幅である。調整幅は、XPIC312が安定して動作している場合は、該安定状態を維持できる時間幅に設定される。あるいは、調整幅は、XPIC312の動作が不安定な場合、異偏波信号の遅延時間をある程度大きく調整できる時間幅に設定される。遅延量は、所定の周期毎に異偏波信号を調整幅単位で遅延させることで到達する、異偏波信号の総遅延時間である。
遅延調整及びXPIC部211は、所定の周期毎に、後述する遅延時間調整回路301、遅延判定回路302、遅延器309、識別器311、減算器308、減算器310、並びにXPIC312及びタップ係数生成部303を用いた処理を繰り返し実行する。その結果、Delay回路300は、遅延量まで、所定の周期毎に調整幅単位で異偏波信号を遅延させることができる。
Delay回路300から出力された異偏波信号はXPIC312へ供給される。XPIC312は、直列に接続された2n(nは正数)の遅延器305と、2n+1の乗算器306と、加算器307とを備えた、例えば周知のトランスバーサルフィルタで構成される。nは、大きい値とすれば、干渉レプリカ信号を精度よく生成できるが、XPIC312の回路規模が増大する。したがって、nの値は、図1に示す無線通信システムに要求される性能や精度に応じて設定すればよい。
2nの遅延器305は、Delay回路300から出力された異偏波信号を所定の時間T単位で順次遅延させて出力する。2n+1の乗算器306は、Delay回路300または遅延器305から出力された異偏波信号と、タップ係数生成部303が供給するタップ係数とを乗算し、乗算結果をそれぞれ加算器307へ出力する。
加算器307は、各乗算器306から出力された乗算結果を加算することで異偏波の干渉レプリカ信号を生成する。加算器307で生成された干渉レプリカ信号は異偏波の周波数特性を示す信号となる。
減算器308は、遅延器309にて所定の時間Tだけ遅延された自偏波信号から加算器307で生成された干渉レプリカ信号を減算することで、自偏波信号に含まれる干渉成分を除去する。減算器308は、干渉成分を除去した自偏波信号を識別器311及び減算器310へ出力する。
識別器311は、例えばQAM変調方式における正規の信号点と、減算器308から出力された自偏波信号の信号点とを比較する。そして、自偏波信号の信号点に対して最も近い正規の信号点を抽出することで自偏波信号を復調し、該復調結果を復調信号として出力する。また、識別器311は、上記正規の信号点と自偏波信号の信号点との差から自偏波信号のCNRを算出し、遅延時間調整回路301へ推定CNRとして出力する。
減算器310は、減算器308から出力された、干渉成分を除去した自偏波信号から識別器311で生成された復調信号を減算した信号である誤差信号を生成し、該誤差信号をタップ係数生成部303へ出力する。
タップ係数生成部303は、Delay回路300から出力された遅延調整された異偏波信号と上記誤差信号との相関をとることで、XPIC(トランスバーサルフィルタ)312で用いる複数のタップ係数を生成する。タップ係数生成部303は、生成したタップ係数を、遅延判定回路302と、XPIC312の対応するタップが備える乗算器306とにそれぞれ出力する。
遅延判定回路302は、予め設定された閾値を備え、所定の周期毎にタップ係数生成部303が供給する複数のタップ係数のうち、該閾値よりも大きいタップ係数が存在するか否かを判定し、その判定結果を遅延時間調整回路301に出力する。
XPIC312が安定して動作している場合、タップ係数は、異偏波信号において上記誤差信号と相関があるタップで大きくなる。ここで、自偏波信号と異偏波信号の遅延時間が一致している場合、異偏波信号は、タップC−n〜Cの中心であるセンタータップCで上記誤差信号との相関が強くなるため、該センタータップCのタップ係数が最大となる。閾値は、異偏波信号において上記誤差信号と相関があるタップを検出するために用いる値であり、予めタップ係数の実測値に基づいて設定すればよい。
図5は、図4に示した遅延時間調整回路の一構成例を示すブロック図である。
図5で示すように、遅延時間調整回路301は、温度補償テーブル401及び調整回路402を有する。
温度補償テーブル401は、受信側無線通信装置200の内部温度の変化に対する受信側無線通信装置200で発生する自偏波信号と異偏波信号の遅延時間差の変化量の関係を示すテーブルである。温度補償テーブル401は、内部温度の変化に対する自偏波信号と異偏波信号の遅延時間差の変化量を予め実測することで作成しておけばよい。
調整回路402には、上記遅延判定回路302の判定結果、温度センサ213で検出された温度情報及び識別器311で算出された推定CNRが入力される。
調整回路402は、入力された各情報から上記遅延量及び調整幅を決定し、該決定した遅延量及び調整幅をDelay回路300に出力する。また、調整回路402は、後述する推定CNRとの比較に用いる予め設定された基準値A及びB(基準値A<基準値B)を保持する。
図6は、図4に示したDelay回路の一構成例を示すブロック図である。
図6で示すように、Delay回路300は、粗調整用バッファ500及び微調整用遅延フィルタ501を有する。
粗調整用バッファ500は、例えば、直列に接続された複数のバッファ回路で構成され、所定の時間T単位で異偏波信号を遅延させることが可能である。このような構成では、入力信号を通過させるバッファ回路数(ビット長)だけ入力信号を遅延させることができる。
微調整用遅延フィルタ501は、周知のディジタルフィルタで構成され、該ディジタルフィルタの次数を変更することで上記時間Tよりも短い時間幅の単位で入力信号を遅延させることができる。
Delay回路300は、遅延時間調整回路301が供給する遅延量及び調整幅に基づき、粗調整用バッファ500及び微調整用遅延フィルタ501を用いて適切な調整幅を選択する。Delay回路300は、遅延量まで、所定の周期毎に調整幅単位で異偏波信号を遅延させる。
図7〜図10は、図4に示すタップ係数生成部が生成するタップ係数と遅延判定回路が備える閾値との関係の一例を示すグラフである。図7〜図10で示す破線は、遅延判定回路302が備える閾値を示しており、以下では、該閾値よりも大きいタップ係数を備えるタップをCと称す。
上述したように、XPIC(トランスバーサルフィルタ)312で用いるタップ係数は、異偏波信号において上記誤差信号と相関があるタップで大きくなる。したがって、閾値よりも大きいタップ係数があり、該タップ係数に対応するタップが、タップC−n〜Cの中心であるセンタータップCからずれている場合、自偏波信号の遅延時間と異偏波信号の遅延時間とに差があると判定できる。
例えば、図7で示すようにタップCのタップ係数が閾値よりも大きい場合、自偏波信号の遅延時間から異偏波信号の遅延時間を減算した値は2Tとなる。すなわち、センタータップCと、タップ係数が閾値よりも大きいタップCとの差(=2T)を自偏波信号と異偏波信号の遅延時間差と判定できる。
上述したように、XPIC312は、干渉レプリカ信号の生成時、異偏波信号の遅延時間が大きく変動すると、動作が不安定となり、正しい干渉レプリカ信号を生成できなくなる。したがって、異偏波信号の遅延時間を動的に調整する場合は、XPIC312の動作が不安定とならないように、異偏波信号の遅延時間を目的とする値(遅延量)まで徐々に変化させることが望ましい。
一方、無線通信装置の初期起動時や自偏波の受信信号が復調できない状態では、自偏波信号と異偏波信号との遅延時間差が大きく、XPIC312の動作は不安定である。その場合、異偏波信号の遅延時間を大きく変化させて、自偏波信号の遅延時間と異偏波信号の遅延時間とを短時間で一致させ、XPIC312の動作を安定させることが好ましい。
そこで、本発明では、識別器311で算出された推定CNRを用いてXPIC312の動作状態を判定し、該動作状態に基づいて調整幅を決定し、上記タップ係数に基づいて異偏波信号の遅延量を決定する。推定CNRを用いたXPIC312の動作状態の判定には上記基準値A及びB(基準値A<基準値B)を用いる。
推定CNRが十分に大きい場合、すなわち干渉成分が少ない場合、XPIC312は安定して動作していると判断できる。上記基準値Bは、XPIC312が安定して動作しているか否かの判定に用いる値である。
一方、推定CNRが非常に小さい場合、XPIC312は正常に動作していない可能性が高いため、該XPIC312をリセットさせる必要がある。上記基準値Aは、XPIC312をリセットさせるか否かの判定に用いる値である。基準値A及びBは、予め推定CNRに対するXPIC312の動作状態を実測し、該実測した結果に基づいてそれぞれ設定すればよい。
推定CNRが、基準値A以上であり、基準値B未満である場合、XPIC312は動作が不安定な状態であり、上記タップ係数と閾値とを用いた判定では異偏波信号の遅延量を決定できない可能性がある。
以下では、識別器311で算出された推定CNRと基準値A及びBとの関係に応じた遅延調整及びXPIC部211の動作について順次説明する。
まず、推定CNRが基準値A未満(推定CNR<基準値A)である場合、遅延判定回路302は、上述したようにXPIC312が正常に動作していないと判定し、XPIC312及びDelay回路300をリセットさせる。XPIC312のリセットとは、該XPIC312で保持している複数のタップ係数をそれぞれ零(0)にすることである。Delay回路300のリセットとは、該Delay回路300で保持している調整量及び遅延量をそれぞれ零(0)にすることである。
次に、推定CNRが、基準値A以上であり、基準値B未満である場合(基準値A≦推定CNR<基準値B)、遅延判定回路302は、タップ係数が閾値よりも大きいタップCがタップC−n〜Cの範囲内に存在するか否かを判定する。このとき、遅延判定回路302は、タップCがタップC−n〜Cの範囲内に存在するか否かによって、以下で示すように処理を切り替える。
例えば、図7で示したように、タップCがタップC−n〜Cの範囲内に存在する場合(図7ではC=C)、遅延判定回路302は、センタータップCとタップCとの差2Tを判定結果として遅延時間調整回路301に出力する。
遅延時間調整回路301は、推定CNRの値に基づいて、調整幅として予め設定された値Δ1を選択し、調整幅としてΔ1をDelay回路300に出力し、遅延量として上記2TをDelay回路300に出力する。
上述したように、推定CNRが、基準値A以上であり、基準値B未満である場合、XPIC312の動作が不安定であるため、調整幅Δ1は比較的長い時間幅(例えば、上記所定の時間T)に設定する。
Delay回路300は、遅延時間調整回路301から出力された調整幅Δ1を粗調整用バッファ500または微調整用遅延フィルタ501で生成し、遅延量2Tまで、所定の周期毎に該Δ1単位で異偏波信号を遅延させる。
一方、図8で示すように、タップCがタップC−n〜Cの範囲内に存在しない場合、遅延判定回路302はNGを示す情報を出力する。
遅延時間調整回路301は、遅延判定回路302からNGを示す情報が入力されると、調整幅を、例えばタップC−n〜Cで遅延される時間長N*Tの倍数に設定し、遅延判定回路302が閾値よりも大きいタップ係数を検出するまで調整幅を変更する。調整幅の設定値(=N*Tの倍数)、変更周期及び変更回数は、閾値よりも大きいタップ係数が検出されるまでの実測値等に基づいて予め設定すればよい。
遅延判定回路302が閾値よりも大きいタップ係数を検出すると、遅延時間調整回路301は推定CNRの値に基づいて調整幅を選択し、遅延判定回路302が出力する判定結果に基づいて遅延量を決定すればよい。
推定CNRが基準値B以上(基準値B≦推定CNR)である場合、遅延判定回路302は、タップ係数が閾値よりも大きいタップCとセンタータップCとを比較する。
ここで、図9で示すように、タップ係数が閾値よりも大きいタップCとセンタータップとの差が−Tである場合、遅延判定回路302は、遅延時間調整回路301に判定結果として−Tを出力する。
遅延時間調整回路301は、推定CNRの値に基づいて、調整幅として予め設定された値Δ2を選択し、調整幅としてΔ2をDelay回路300に出力し、遅延量として上記−TをDelay回路300に出力する。
上述したように、推定CNRが基準値B以上である場合、XPIC312は動作が安定しているため、調整幅Δ2は、該XPIC312の動作が不安定とならない比較的短い時間幅に設定する。調整幅Δ2は、例えば上記時間Tよりも短い時間幅に設定すればよい。
Delay回路300は、粗調整用バッファ500または微調整用遅延フィルタ501を用いて、所定の周期毎に異偏波信号をΔ2単位で遅延させることで、XPIC312の動作の安定性を維持しつつ、徐々に遅延量−Tまで異偏波信号を遅延させる。なお、自偏波信号及び異偏波信号は、それぞれ周期信号であるため、遅延量が負(−)の場合、異偏波信号をその1周期に満たない時間だけ遅延させれば、該異偏波信号の見かけ上の位相を進めることができる。
次に温度変化によって自偏波信号と異偏波信号の遅延時間差が変化した場合の動作について説明する。
上述したように、受信側無線通信装置200の内部温度が変化すると、DEM203及び206、XDEM204及び205、並びにA/D207〜210等における遅延時間も変化することで、CNRの劣化要因となる場合がある。
例えば、図10に示す例では、タップ係数が閾値よりも大きいタップCがセンタータップCと一致している。この場合、遅延判定回路302は、XPIC312の動作が安定していると判定し、判定結果として零(0)を出力する。また、遅延時間調整回路301は、遅延量及び調整幅として、それぞれ零(0)をDelay回路300に出力する。
このような場合でも、受信側無線通信装置200の内部温度が変化すると、自偏波信号と異偏波信号の遅延時間差が徐々に変化する。このとき、遅延判定回路302のタップ係数と閾値とを用いた判定処理では、上記所定の時間Tよりも短い時間幅で遅延時間差を調整できない。
そこで、遅延時間調整回路301は、温度補償テーブル401を参照し、温度センサ213で検出された温度情報から受信側無線通信装置200の内部温度の変化に対する自偏波信号と異偏波信号の遅延時間差の変化量を読み出す。そして、遅延時間調整回路301は、該変化量を遅延量SとしてDelay回路300に出力し、調整幅として、予め設定された上記所定の時間Tよりも短いΔ2をDelay回路300に出力する。なお、温度変動時に用いる調整幅は、上記Δ2である必要はなく、上記所定の時間Tよりも短い時間幅であれば、予め設定された他の時間幅を選択してもよい。
Delay回路300は、粗調整用バッファ500または微調整用遅延フィルタ501を用いて、所定の周期毎に異偏波信号を調整幅Δ2単位で遅延させていき、遅延量Sまで異偏波信号を遅延させる。そのため、遅延時間調整回路301は、遅延判定回路302にて自偏波信号と異偏波信号の遅延時間差が判定可能となる前に遅延時間差を調整できる。
図11は、本発明の無線通信装置の一構成例を示すブロック図である。
図11に示す無線通信装置は、本発明の主要な構成例を示している。
図11に示すように、本発明の無線通信装置1は、遅延時間調整回路11、遅延回路12、交差偏波間干渉補償器13及び識別器14を有する。
遅延時間調整回路11は、所定の周期毎に第2の偏波の受信信号を遅延させる時間幅の単位である調整幅及び調整幅単位で遅延させた第2の偏波の受信信号の総遅延時間である遅延量を決定する。
遅延回路12は、遅延時間調整回路11が決定した調整幅及び遅延量に基づいて第1の偏波の受信信号に対して第2の偏波の受信信号を遅延させる。
交差偏波間干渉補償器13は、遅延回路12の出力信号から第2の偏波の受信信号の周波数特性を示す干渉レプリカ信号を生成し、第1の偏波の受信信号から干渉レプリカ信号を減算することで、第1の偏波の受信信号に含まれる干渉成分を除去する。
識別器14は、干渉成分が除去された第1の偏波の受信信号を復調し、該復調結果を復調信号として出力し、干渉成分が除去された第1の偏波の受信信号から第1の偏波の受信信号のCNR(Carrier to Noise Ratio)を算出し、遅延時間調整回路11へ推定CNRとして出力する。
また、遅延時間調整回路11は、予め設定された複数の調整幅のうち、こ推定CNRの値に応じて調整幅を選択する。
自偏波は上記第1の偏波の一例であり、異偏波は上記第2の偏波の一例である。また、図4に示した遅延時間調整回路301は上記遅延時間調整回路11の一例であり、Delay回路300は上記遅延回路12の一例である。さらに、図4に示したXPIC312は上記交差偏波間干渉補償器13の一例であり、識別器311は上記識別器14の一例である。
本発明によれば、予め設定された複数の調整幅のうち、推定CNRの値に応じてXPIC312の動作状態を判定し、XPIC312の動作が安定していると判定した場合は、該動作が不安定とならない調整幅で異偏波信号を遅延させる。そのため、XPIC312の動作が安定している状態において、自偏波信号と異偏波信号との遅延時間差が動的に変動した場合でも、該XPIC312の動作の安定性を維持しつつ、該遅延時間差を調整できる。
一方、自偏波の受信信号と異偏波の受信信号との遅延時間差が大きく、XPIC312の動作が不安定な場合、調整幅を大きくして異偏波信号を遅延させる。そのため、無線通信装置の初期起動時や自偏波の受信信号が復調できない状態でも、自偏波信号の遅延時間と異偏波信号の遅延時間とを短い時間で一致させることできる。
したがって、XPICの動作状態に応じて自偏波の受信信号と異偏波の受信信号との遅延時間差を最適に調整できる。
また、自偏波の受信信号と異偏波の受信信号との遅延時間差が大きい場合に、調整幅を大きくして異偏波信号を遅延させることで、タップCとセンタータップCの差が小さいXPIC312の動作が安定した状態では、タップ数を多くする必要がない。そのため、遅延調整及びXPIC部211及び212の回路規模の増大が抑制される。
さらに、受信側無線通信装置200の内部温度の変化に伴って自偏波信号と異偏波信号の遅延時間差が変化した場合でも、温度補償テーブル401を用いて温度変化に対応した異偏波信号の遅延量及び調整幅を選択できる。そのため、受信側無線通信装置200の内部温度が変化することで自偏波信号のCNRが劣化する前に、遅延時間差を調整して自偏波信号の遅延時間と異偏波信号の遅延時間と一致させることができる。
100 送信側無線通信装置
101、102、201、202 アンテナ
103、104 MOD
105、106 T
200 受信側無線通信装置
203、206 DEM
204、205 XDEM
207、208、209、210 A/D
211、212 遅延調整及びXPIC部
213 温度センサ
300 Delay回路
301 遅延時間調整回路
302 遅延判定回路
303 タップ係数生成部
305、309 遅延器
306 乗算器
307 加算器
308、310 減算器
311 識別器
312 XPIC
401 温度補償テーブル
402 調整回路
500 粗調整用バッファ
501 微調整用遅延フィルタ

Claims (10)

  1. 同一周波数帯であり、互いに直交する第1の偏波及び第2の偏波を用いて情報を送受信する無線通信装置であって、
    所定の周期毎に前記第2の偏波の受信信号を遅延させる時間幅の単位である調整幅、並びに前記調整幅単位で遅延させた前記第2の偏波の受信信号の総遅延時間である遅延量を決定する遅延時間調整回路と、
    前記遅延時間調整回路が決定した前記調整幅及び前記遅延量に基づいて前記第1の偏波の受信信号に対して前記第2の偏波の受信信号を遅延させる遅延回路と、
    前記遅延回路の出力信号から前記第2の偏波の受信信号の周波数特性を示す干渉レプリカ信号を生成し、前記第1の偏波の受信信号から前記干渉レプリカ信号を減算することで、前記第1の偏波の受信信号に含まれる干渉成分を除去する交差偏波間干渉補償器と、
    前記干渉成分が除去された前記第1の偏波の受信信号を復調し、該復調結果を復調信号として出力し、前記干渉成分が除去された前記第1の偏波の受信信号から前記第1の偏波の受信信号のCNR(Carrier to Noise Ratio)を算出し、前記遅延時間調整回路へ推定CNRとして出力する識別器と、
    を有し、
    前記遅延時間調整回路は、
    予め設定された複数の前記調整幅のうち、前記推定CNRの値に応じて前記調整幅を選択する無線通信装置。
  2. 前記遅延時間調整回路は、
    予め設定された、第1の基準値及び前記第1の基準値よりも大きい第2の基準値を保持し、
    前記推定CNRが前記第1の基準値未満である場合、前記遅延回路及び前記前記遅延時間調整回路をリセットし、
    前記推定CNRが前記第2の基準値以上の場合、前記第2の偏波の受信信号を遅延させても前記交差偏波間干渉補償器が安定して動作する第1の値を前記調整幅として選択し、
    前記推定CNRが前記第1の基準値以上前記第2の基準値未満の場合、前記第1の値よりも大きい第2の値を前記調整幅として選択する請求項1記載の無線通信装置。
  3. 前記干渉成分が除去された前記第1の偏波の受信信号から前記復調信号を減算した信号である誤差信号を出力する減算器と、
    前記遅延回路の出力信号と前記誤差信号との相関をとることで、前記交差偏波間干渉補償器が備える複数のタップに供給するタップ係数をそれぞれ生成するタップ係数生成部と、
    前記複数のタップ係数に、予め設定された閾値よりも大きいタップ係数が存在するか否かを判定する遅延判定回路と、
    をさらに有し、
    前記複数のタップをC−nからC(nは正数)としたとき、
    前記遅延時間調整回路は、
    センタータップCと、前記遅延判定回路で判定された前記タップ係数が前記閾値よりも大きいタップとの差から前記遅延量を決定する請求項1または2記載の無線通信装置。
  4. 前記遅延時間調整回路は、
    前記遅延判定回路によって前記閾値よりも大きいタップ係数が存在しないと判定された場合、前記調整幅を前記複数のタップで遅延される長さの倍数に設定し、前記遅延判定回路で前記閾値よりも大きいタップ係数が検出されるまで前記調整幅を変更する請求項3記載の無線通信装置。
  5. 温度センサをさらに備え、
    前記遅延時間調整回路は、
    予め作成された、温度変化に対する前記第1の偏波の受信信号と前記第2の偏波の受信信号の遅延時間差の変化量を示す温度補償テーブルを備え、
    前記温度センサで温度変化を検出すると、前記温度補償テーブルに基づいて該温度変化に対応する前記変化量を前記遅延量として決定し、
    前記調整幅として予め設定された値を選択する請求項1から4のいずれか1項記載の無線通信装置。
  6. 同一周波数帯であり、互いに直交する第1の偏波及び第2の偏波を用いて情報を送受信する無線通信装置の遅延処理方法であって、
    所定の周期毎に前記第2の偏波の受信信号を遅延させる時間幅の単位である調整幅及び前記調整幅単位で遅延させた前記第2の偏波の受信信号の総遅延時間である遅延量を決定する遅延時間調整工程と、
    前記遅延時間調整工程で決定した前記調整幅及び前記遅延量に基づいて前記第1の偏波の受信信号に対して前記第2の偏波の受信信号を遅延させる遅延工程と、
    前記遅延工程の遅延された信号から前記第2の偏波の受信信号の周波数特性を示す干渉レプリカ信号を生成し、前記第1の偏波の受信信号から前記干渉レプリカ信号を減算することで、前記第1の偏波の受信信号に含まれる干渉成分を除去する交差偏波間干渉補償工程と、
    前記干渉成分が除去された前記第1の偏波の受信信号を復調し、該復調結果を復調信号として出力し、前記干渉成分が除去された前記第1の偏波の受信信号から前記第1の偏波の受信信号のCNR(Carrier to Noise Ratio)を算出し、前記遅延時間調整工程へ推定CNRとして出力する識別工程と、
    を有し、
    前記遅延時間調整工程では、
    予め設定された複数の前記調整幅のうち、前記推定CNRの値に応じて前記調整幅を選択する遅延処理方法。
  7. 前記遅延時間調整工程では、
    予め設定された、第1の基準値及び前記第1の基準値よりも大きい第2の基準値を保持しておき、
    前記推定CNRが前記第1の基準値未満である場合、前記遅延工程及び前記遅延時間調整工程で保持している値をそれぞれ零にし、
    前記推定CNRが前記第2の基準値以上の場合、前記第2の偏波の受信信号を遅延させても前記交差偏波間干渉補償工程が安定して動作する第1の値を前記調整幅として選択し、
    前記推定CNRが前記第1の基準値以上前記第2の基準値未満の場合、前記第1の値よりも大きい第2の値を前記調整幅として選択する請求項6記載の遅延処理方法。
  8. 前記干渉成分が除去された前記第1の偏波の受信信号から前記復調信号を減算した信号である誤差信号を出力する減算工程と、
    前記遅延工程で遅延された信号と前記誤差信号との相関をとることで、前記交差偏波間干渉補償工程で用いる複数のタップに供給するタップ係数をそれぞれ生成するタップ係数生成工程と、
    前記複数のタップ係数に、予め設定された閾値よりも大きいタップ係数が存在するか否かを判定する遅延判定工程と、
    をさらに有し、
    前記複数のタップをC−nからC(nは正数)としたとき、
    前記遅延時間調整工程では、
    センタータップCと、前記遅延判定工程で判定された前記タップ係数が前記閾値よりも大きいタップとの差から前記遅延量を決定する請求項6または7記載の遅延処理方法。
  9. 前記遅延時間調整工程では、
    前記遅延判定工程において前記閾値よりも大きいタップ係数が存在しないと判定された場合、前記調整幅を前記複数のタップで遅延される長さの倍数に設定し、前記遅延判定工程で前記閾値よりも大きいタップ係数が検出されるまで前記調整幅を変更する請求項8記載の遅延処理方法。
  10. 前記遅延時間調整工程では、
    予め作成された、温度変化に対する前記第1の偏波の受信信号と前記第2の偏波の受信信号の遅延時間差の変化量を示す温度補償テーブルを保持しておき、
    温度センサを用いて温度変化が検出されると、前記温度補償テーブルから該温度変化に対応する前記変化量を前記遅延量として決定し、
    前記調整幅として予め設定された値を選択する請求項6から9のいずれか1項記載の遅延処理方法。
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