JP2018157913A - 医療用デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】過度の屈曲や摩擦の発生を抑えることができる医療用デバイスを提供すること。【解決手段】医療用デバイス8は、生体管腔内に挿入され生体管腔内の診断および治療の少なくともいずれかに用いられる医療用デバイスであって、生体管腔内の画像を取得する撮像部41を有するイメージングコア4と、イメージングコア4が挿入される画像用ルーメン23を形成する管体21を有するシャフト部2と、シャフト部2のうちの少なくとも一部の周囲を覆い、シャフト部2が屈曲するときのシャフト部2の最小径を規定する筒状構造体5と、筒状構造体5に接続されるとともに筒状構造体5からシャフト部2の基端側まで延び、シャフト部2の軸X1に沿って筒状構造体5を移動させる支持体7と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、生体管腔内に挿入されて画像情報を取得可能な医療用デバイスに関する。
例えば血管狭窄部の治療では、カテーテルにより経皮的に患部の治療を行う手術手法が用いられている。このような手術手法には、先端にバルーンを有するバルーンカテーテルで狭窄部を押し広げる方法や、ステントと呼ばれる金属の管を留置する方法などが存在する。血管狭窄部の治療の際には、このような手術方法のうちで、狭窄部の性状や患者の状態にあわせて好ましい方法が選択されたり組み合わされたりする。
診断用のカテーテルは、このような血管狭窄部の経皮的な治療の際に、狭窄部の性状を観察し、治療手段を選択するための判断の一助として用いられ、また、治療後の状態の観察にも用いられている。診断用のカテーテルとしては、患部に向かって超音波を送信し、患部において反射した超音波を受信する超音波診断用カテーテル(例えば特許文献1)や、光の干渉を利用して画像を取得する光干渉断層診断用カテーテルなどがある。
例えば超音波診断用カテーテルを用いて下肢病変の経皮的な診断を行う場合には、超音波診断用カテーテルの対側アプローチが行われることがある。対側アプローチは、下肢病変が存在する下肢とは反対側の下肢から経皮的に例えば超音波診断用カテーテルを血管内に挿入し、腸骨動脈の股部分の分岐部を経て下肢病変が存在する下肢へ進行させ、下肢病変に送達するアプローチ方法である。超音波診断用カテーテルを用いた対側アプローチでは、超音波診断用カテーテルは、腸骨動脈の股部分の分岐部の形状に追従して屈曲する。そのため、超音波診断用カテーテルが腸骨動脈の股部分の分岐部を通過する際には、摩擦が超音波診断用カテーテルに生ずる。超音波診断用カテーテルに生ずる摩擦は、超音波診断用カテーテルを用いた診断を妨げるおそれがある。
すなわち、下肢病変の経皮的な診断では、基端部において与えられたトルクが、血管内に挿入された比較的長いトルク伝達部を介して撮像部に伝達される。撮像部は、基端部から伝達されたトルクにより血管内において回転し、病変部の画像を周方向にわたって取得する。そのため、過度の屈曲や摩擦が超音波診断用カテーテルに生ずると、トルクの伝達が阻害され、撮像部の回転にむらが生ずることがある。そうすると、撮像部により取得された画像が不鮮明になり、超音波診断用カテーテルを用いた診断が妨げられるおそれがある。
これに対して、例えばガイディングカテーテルなどのデバイスを用いて、腸骨動脈の股部分の分岐部を通過する超音波診断用カテーテルに過度の屈曲や摩擦が生ずることをガイディングカテーテルなどのデバイスの剛性により抑える方法が行われている。しかし、ガイディングカテーテルなどのデバイスを用いる方法では、デバイスの挿入時の押し込みや、超音波診断用カテーテルの下肢病変に対する挿入時の押し込みにより、超音波診断用カテーテルが過度に屈曲することがある。そうすると、超音波診断用カテーテルが屈曲したときの曲率半径が、腸骨動脈の股部分の分岐部の径よりも小さくなることがある。そのため、ガイディングカテーテルなどのデバイスだけでは、超音波診断用カテーテルの過度の屈曲や摩擦を抑えることが困難である。
また、血管内における超音波診断用カテーテルの位置が決まった状態において撮像部が高速回転する場合には、超音波診断用カテーテルの剛性が低いと、超音波診断用カテーテルは、血管の屈曲に追従し変形する。このような超音波診断用カテーテルの変形を抑えるためには、超音波診断用カテーテルの剛性が高いことが望ましい。このように、超音波診断用カテーテルに対して求められる剛性は、超音波診断用カテーテルが用いられる作業や状況によって異なる。このことが、超音波診断用カテーテルの過度の屈曲や摩擦を抑えることが困難であることの要因のひとつとなっている。このような状況の中で、過度の屈曲や摩擦の発生を抑えることが、画像情報を取得可能な医療用デバイスに対して求められている。
特開2004−97286号公報
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、過度の屈曲や摩擦の発生を抑えることができる医療用デバイスを提供することを目的とする。
前記課題は、本発明によれば、生体管腔内に挿入され前記生体管腔内の診断および治療の少なくともいずれかに用いられる医療用デバイスであって、前記生体管腔内の画像を取得する撮像部を有するイメージングコアと、前記イメージングコアが挿入される画像用ルーメンを形成する管体を有するシャフト部と、前記シャフト部のうちの少なくとも一部の周囲を覆い、前記シャフト部が屈曲するときの前記シャフト部の最小径を規定する筒状構造体と、前記筒状構造体に接続されるとともに前記筒状構造体から前記シャフト部の基端側まで延び、前記シャフト部の軸に沿って前記筒状構造体を移動させる支持体と、を備えたことを特徴とする医療用デバイスにより解決される。
前記構成によれば、筒状構造体は、生体管腔内の画像を取得する撮像部を有するイメージングコアが挿入されるシャフト部のうちの少なくとも一部の周囲を覆い、シャフト部が屈曲するときのシャフト部の最小径を規定する。また、筒状構造体は、筒状構造体からシャフト部の基端側まで延びた支持体に接続されており、支持体によりシャフト部の軸に沿って移動する。そのため、筒状構造体が支持体によりシャフト部の軸に沿って移動し、生体管腔の屈曲部分のうちで比較的小さい径の部分(小径部)に設置されると、その小径部を通過し筒状構造体に覆われたシャフト部の部分の最小径は、筒状構造体により規定される。これにより、生体管腔の小径部において、過度の屈曲および摩擦がシャフト部に生ずることを抑えることができる。
好ましくは、前記筒状構造体は、前記シャフト部が貫通可能な筒状の本体部と、前記本体部から外側へ向かって延び互いに離れて設けられた複数の突起部と、を有し、屈曲するときに前記複数の突起部が互いに接触することにより前記最小径を規定することを特徴とする。
前記構成によれば、筒状の本体部から外側へ向かって延びた複数の突起部が互いに接触することにより、筒状構造体が屈曲するときの筒状構造体の最小径が規定される。すなわち、複数の突起部が互いに接触すると、筒状構造体の屈曲が抑制される。そのため、筒状構造体は、簡易的な構造により、本体部を貫通したシャフト部の最小径を規定することができる。これにより、生体管腔の小径部において、過度の屈曲および摩擦がシャフト部に生ずることを抑えることができる。
好ましくは、前記複数の突起部のうちで互いに隣り合う突起部同士の間の距離は、前記複数の突起部のうちで互いに隣り合う他の突起部同士の間の距離とは異なることを特徴とする。
前記構成によれば、筒状構造体が屈曲したときに、複数の突起部が互いに接触するタイミングを筒状構造体のうちの部位に応じて異ならせることができる。そのため、筒状構造体が屈曲したときに、筒状構造体の最小径を筒状構造体のうちの部位に応じて異ならせることができる。これにより、筒状構造体は、生体管腔の小径部において過度の屈曲および摩擦がシャフト部に生ずることを抑えつつ、生体管腔の小径部とは異なる他の部分においてシャフト部の柔軟性を確保することができる。
好ましくは、前記本体部の軸に沿ってみたときに、前記本体部の中央部において互いに隣り合う前記突起部同士の間の距離は、前記本体部の端部において互いに隣り合う前記突起部同士の間の距離よりも短いことを特徴とする。
前記構成によれば、筒状構造体が屈曲したときに、本体部の中央部に配置された複数の突起部が互いに接触するタイミングは、本体部の端部に配置された複数の突起部が互いに接触するタイミングよりも早い。そのため、筒状構造体が屈曲したときに、本体部の中央部における筒状構造体の最小径は、本体部の端部における筒状構造体の最小径よりも大きい。これによれば、本体部の中央部が生体管腔の小径部に設置されることにより、生体管腔の小径部において過度の屈曲および摩擦がシャフト部に生ずることを抑えつつ、生体管腔の小径部から離れた部分(本体部の端部に相当する部分)においてシャフト部の柔軟性を確保することができる。
好ましくは、前記複数の突起部のうちのいずれかの前記突起部の外径は、前記複数の突起部のうちの他のいずれかの前記突起部の外径とは異なることを特徴とする。
前記構成によれば、筒状構造体が屈曲したときに、複数の突起部が互いに接触するタイミングを筒状構造体のうちの部位に応じて異ならせることができる。そのため、筒状構造体が屈曲したときに、筒状構造体の最小径を筒状構造体のうちの部位に応じて異ならせることができる。これにより、筒状構造体は、生体管腔の小径部において過度の屈曲および摩擦がシャフト部に生ずることを抑えつつ、生体管腔の小径部とは異なる他の部分においてシャフト部の柔軟性を確保することができる。
好ましくは、前記本体部の軸に沿ってみたときに、前記本体部の中央部に配置された前記突起部の外径は、前記本体部の端部に配置された前記突起部の外径よりも大きいことを特徴とする。
前記構成によれば、筒状構造体が屈曲したときに、本体部の中央部に配置された複数の突起部が互いに接触するタイミングは、本体部の端部に配置された複数の突起部が互いに接触するタイミングよりも早い。そのため、筒状構造体が屈曲したときに、本体部の中央部における筒状構造体の最小径は、本体部の端部における筒状構造体の最小径よりも大きい。これによれば、本体部の中央部が生体管腔の小径部に設置されることにより、生体管腔の小径部において過度の屈曲および摩擦がシャフト部に生ずることを抑えつつ、生体管腔の小径部から離れた部分(本体部の端部に相当する部分)においてシャフト部の柔軟性を確保することができる。
好ましくは、前記筒状構造体は、X線造影性を有する材料または部材を含むことを特徴とする。
前記構成によれば、筒状構造体がX線造影性を有する材料または部材を含むため、術者は、X線透視下において筒状構造体を生体管腔の小径部に正確に設置することができるとともに、筒状構造体が生体管腔の小径部に設置されたことを確認することができる。
好ましくは、前記支持体のうちで前記筒状構造体に接続された部分は、X線造影性を有する材料を含むことを特徴とする。
前記構成によれば、支持体のうちで筒状構造体に接続された部分がX線造影性を有する材料を含むため、術者は、X線透視下において筒状構造体を生体管腔の小径部に正確に設置することができるとともに、筒状構造体が生体管腔の小径部に設置されたことを確認することができる。
好ましくは、前記筒状構造体の内側および外側の少なくともいずれかに、親水性コーティングおよび潤滑性コーティングの少なくともいずれかが施されたことを特徴とする。
前記構成によれば、親水性コーティングが筒状構造体の内側および外側の少なくともいずれかに施されているため、筒状構造体の内側とシャフト部との間に生ずる摩擦や、筒状構造体の外側と例えばガイディングカテーテルなどのデバイスとの間に生ずる摩擦を抑えることができる。これにより、シャフト部に対する筒状構造体の摺動性や、例えばガイディングカテーテルなどのデバイスに対する筒状構造体の摺動性を向上させることができる。
本発明によれば、過度の屈曲や摩擦の発生を抑えることができる医療用デバイスを提供することができる。
本発明の実施形態に係る医療用デバイスを表す平面図である。 本発明の実施形態に係る医療用デバイスを表す平面図である。 本実施形態に係る医療用デバイスの先端部を表す断面図である。 下肢病変の経皮的な診断を説明する図である。 本実施形態に係る医療用デバイスの使用方法を説明する断面図である。 比較例に係る医療用デバイスを表す断面図である。 比較例に係る医療用デバイスを表す断面図である。 本実施形態の筒状構造体の第1具体例を表す平面図である。 本実施形態の筒状構造体の第2具体例を表す平面図である。 本実施形態の筒状構造体の第3具体例を表す平面図である。 本実施形態の筒状構造体の第4〜6具体例を表す斜視図である。 本実施形態の支持体の具体例を表す斜視図である。 本実施形態の筒状構造体の第7、8具体例を表す断面図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1および図2は、本発明の実施形態に係る医療用デバイスを表す平面図である。
図3は、本実施形態に係る医療用デバイスの先端部を表す断面図である。
なお、図1は、振動子ユニットをプルバックさせる前の状態を表している。図2は、振動子ユニットをプルバックさせた後の状態を表している。図3は、シャフト部2の軸X1に平行な切断面における断面図(縦断面図)である。
図1および図2に表したように、本実施形態に係る医療用デバイス8は、超音波診断のためのイメージングコア4を内部に収容して生体管腔内に挿入される超音波診断用カテーテルである。医療用デバイス8は、医療用デバイス8を保持してイメージングコア4を駆動させる外部駆動装置(図示せず)に接続されて、主として血管内を診断するために使用される。あるいは、医療用デバイス8は、血管内を治療するために使用されてもよい。なお、本願明細書では、生体の管腔に挿入する側を「先端」若しくは「先端側」、操作する手元側を「基端」若しくは「基端側」と称することとする。
医療用デバイス8は、シャフト部2と、イメージングコア4と、操作部3と、筒状構造体5と、支持体7と、を備える。
シャフト部2は、第1管体21と、第2管体22と、を有し、生体管腔内に挿入される。第1管体21および第2管体22は、互いに熱融着(または接着)されている。第1管体21には、イメージングコア4が挿入される画像用ルーメン23が先端側から基端側まで形成されている。本実施形態の第1管体21は、本発明の「管体」に相当する。第2管体22には、ガイドワイヤWが挿入されるガイドワイヤルーメン24が形成されている。ガイドワイヤルーメン24は、シャフト部2の軸X1方向の先端側に設けられたガイドワイヤルーメン先端部241と、シャフト部2の軸X1方向の基端側に設けられたガイドワイヤルーメン基端部242と、を有する。ガイドワイヤルーメン先端部241およびガイドワイヤルーメン基端部242は、互いに接続されておらず、互いに離れて設けられている。ガイドワイヤルーメン先端部241は、ガイドワイヤルーメン基端部242の延長線上(同軸上)に配置されている。そのため、ガイドワイヤWは、ガイドワイヤルーメン24を直線状に通る。なお、ガイドワイヤルーメン24は、ガイドワイヤルーメン先端部241と、ガイドワイヤルーメン基端部242と、を必ずしも有していなくともよく、ひとつの管腔として形成されていてもよい。
ガイドワイヤルーメン24の先端側の開口部243は、シャフト部2の先端部に設けられている。ガイドワイヤルーメン24の基端側の開口部244は、シャフト部2の先端部と基端部との間に設けられている。つまり、先端側の開口部243と基端側の開口部244との間の管腔が、ガイドワイヤルーメン24として機能する。このように、本実施形態のガイドワイヤルーメン24については、ガイドワイヤルーメン24の基端側の開口部244が患者の体内に存在するラピッドエクスチェンジ構造が採用されている。但し、ガイドワイヤルーメンの構造は、ラピッドエクスチェンジ構造には限定されず、ガイドワイヤルーメンの基端側の開口部が患者の体外に存在するオーバーザワイヤ構造であってもよい。オーバーザワイヤ構造が採用されている場合には、ガイドワイヤルーメンは、画像用ルーメン23と同様に先端側から基端側まで形成される。
シャフト部2は、超音波に対して高い透過性を有する材料であって可撓性を有する材料により形成されている。シャフト部2の材料は、特には限定されない。例えば、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系、ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられる。また、シャフト部2の材料として、これらのうちの1種または2種以上を組合せたもの(ポリマーアロイ、ポリマーブレンド、積層体等)を適用することができる。
第1管体21および第2管体22の少なくともいずれかの先端部には、シャフト部2の材料よりも柔軟な材料により形成された先端チップが設けられていてもよい。例えば、先端チップは、管体として形成され、医療用デバイス8が生体管腔内で移動する際に接触する生体組織への負担を低減させることができる。先端チップの材料は、特には限定されない。例えば、先端チップの材料としては、前述したシャフト部2の材料として適用可能な材料が挙げられる。
画像用ルーメン23内には、イメージングコア4がシャフト部2の軸X1方向にスライド可能に配置されている。イメージングコア4は、生体管腔内から生体組織に向けて超音波を送信するとともに生体組織において反射した超音波を受信するための振動子ユニット(撮像部)41と、振動子ユニット41を先端に取り付けるとともに回転させる駆動シャフト42と、振動子ユニット41の先端に取り付けられた回転安定コイル43と、を有する。本実施形態の振動子ユニット41は、本発明の「撮像部」に相当する。
振動子ユニット41は、超音波を送受信する超音波振動子411と、超音波振動子411を収納するハウジング412と、を有する。超音波振動子411は、患部に向かって超音波を照射し、反射して戻ってきた超音波を受信することにより、患部の超音波断層像の形成を可能とする。ハウジング412は、凹形に形成されており、凹形の凹み部分に超音波振動子411を保持し、超音波振動子411を保護する。
駆動シャフト42は、柔軟な特性、および操作部3において生成された回転の動力(トルク)を振動子ユニット41に伝達可能な特性をもち、たとえば、右左右と巻き方向を交互にしている3層コイルなどの多層コイル状の管体で構成されている。駆動シャフト42が回転の動力を伝達することによって、振動子ユニット41は、血管などの生体管腔内において回転し、患部の画像を周方向に亘って取得することができる。また、駆動シャフト42の内部には、振動子ユニット41で検出された信号を操作部3に伝送するための信号線44が配置されている。
振動子ユニット41の先端に取り付けられた回転安定コイル43は、イメージングコア4が回転したときに、振動子ユニット41が安定的に回転するためのガイドとなる。また、回転安定コイル43は、第1管体21の先端に固定された金属コイル232に入り込むことができる。回転安定コイル43が金属コイル232に入り込むと、第1管体21の先端において、イメージングコア4とシャフト部2とが一体となる。これにより、医療用デバイス8を生体内に挿入する際に折れ曲がりに強い構造となる。
シャフト部2の基端側には、ハブ25を介して操作部3が設けられている。ハブ25は、シャフト部2の基端側に設けられ、ハブ25から先端方向へ導出されるシャフト部2を囲み、シャフト部2のキンクを抑制する。イメージングコア4は、ハブ25の内部を貫通している。ハブ25の先端部は、経皮的に生体管腔内に挿入されたイントロデューサシースに接続される。
操作部3は、イメージングコア4を操作するために外部駆動装置(図示せず)に連結される。操作部3は、一部がハブ25に挿入され第1管体21に接続される外管32と、外管32の基端部に連結されるユニットコネクタ37と、外管32に対して軸線方向へ移動可能な内管34と、内管34の基端部に連結される操作基端部31と、を有する。
操作基端部31は、駆動シャフト42および内管34を保持する。操作基端部31が移動して、内管34がユニットコネクタ37および外管32に押し込まれ(図1を参照)、またはユニットコネクタ37および外管32から引き出されることによって(図2を参照)、駆動シャフト42が連動してシャフト部2内を軸X1方向にスライドする。操作基端部31には、プライミングのための生理食塩液を注入するポート311が形成されている。ポート311は、画像用ルーメン23に連通している。
図1に表したように、内管34が最も押し込まれたときには、内管34の先端側の端部は、外管32の内部を移動し、ハブ25の付近まで到達する。そして、この状態では、図3に表したように、振動子ユニット41は、画像用ルーメン23の先端付近に位置する。
また、図2に表した矢印A1のように、内管34が最も引き出されたときには、内管34の先端に形成されたストッパ315がユニットコネクタ37の内壁に引っかかる。ユニットコネクタ37の内壁に引っかかった先端付近以外の部分は、ユニットコネクタ37および外管32から露出する。そして、この状態では、図2に表したように、振動子ユニット41は、シャフト部2が生体管腔内に残されたまま、画像用ルーメン23の内部を引き戻され、画像用ルーメン23の先端部から基端側に位置する領域に収容される。このように、振動子ユニット41は、血管などの断層画像を作成するために、画像用ルーメン23の内部を回転しながら軸X1方向に沿って移動することができる。
操作基端部31は、ジョイント312と、駆動シャフト42の基端部に接続されたハブ側コネクタ313と、キンクプロテクタ314と、を有する。
ハブ側コネクタ313には、信号線44の一端が接続されている。図3に表したように、信号線44の他端は、駆動シャフト42内を通り抜けて、振動子ユニット41に接続されている。外部駆動装置からハブ側コネクタ313および信号線44を介して振動子ユニット41に送信される信号によって、振動子ユニット41から超音波が照射される。また、超音波を受けることにより振動子ユニット41で検出された信号は、信号線44およびハブ側コネクタ313を介して外部駆動装置へ伝送される。
キンクプロテクタ314は、内管34および操作基端部31の周囲に配置され、内管34のキンクを抑制する。
第1管体21に接続された外管32の基端部は、ユニットコネクタ37の内部に嵌合するように挿入されている。外管32の内部には、操作基端部31から伸びた内管34が挿入される。ユニットコネクタ37は、外部駆動装置に接続され保持される。
ハブ25、外管32、内管34、ユニットコネクタ37および操作基端部31の材料は、特には限定されない。ハブ25、外管32、内管34、ユニットコネクタ37および操作基端部31の材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)のような各種樹脂が挙げられる。
筒状構造体5は、シャフト部2のうちの少なくとも一部の周囲を覆っている。言い換えれば、シャフト部2は、筒状構造体5の内部を貫通している。筒状構造体5は、柔軟な材料により形成され、シャフト部2が屈曲するときのシャフト部2の最小径を規定することができる。あるいは、筒状構造体5は、例えばジョイント等で接続された複数の部材を有し、複数の部材の互いの角度が変化することにより屈曲可能な構造を有していてもよい。この場合であっても、筒状構造体5は、シャフト部2が屈曲するときのシャフト部2の最小径を規定することができる。筒状構造体5が規定するシャフト部2の最小径は、例えば半径約20mm程度である。但し、筒状構造体5が規定するシャフト部2の最小径は、これだけには限定されない。筒状構造体5の構造の詳細については、後述する。筒状構造体5の材料としては、例えば金属や樹脂などが挙げられる。
支持体7は、筒状構造体5に接続されるとともに、筒状構造体5からシャフト部2の基端側まで延びている。具体的には、支持体7の先端部は、筒状構造体5に接続されている。支持体7の基端部は、シャフト部2の基端側に位置し、患者の体外に配置される。支持体7は、シャフト部2の軸X1に沿って筒状構造体5を移動させる。そのため、支持体7は、基端部において与えられた押し込み力を筒状構造体5に対して効率的に伝えることができる材料により形成されることが好ましい。支持体7の材料としては、生体適合性を有する金属が好ましく、例えば、ステンレス、タンタル、ニッケルチタン合金などが挙げられる。
図4は、下肢病変の経皮的な診断を説明する図である。
図5は、本実施形態に係る医療用デバイスの使用方法を説明する断面図である。
図6および図7は、比較例に係る医療用デバイスを表す断面図である。
図4に表したように、本実施形態に係る医療用デバイス8のような超音波診断用カテーテルを用いて下肢病変の経皮的な診断を行う場合には、超音波診断用カテーテルの対側アプローチが行われることがある。すなわち、対側アプローチでは、下肢病変99が存在する下肢とは反対側の下肢の穿刺部位98から経皮的に医療用デバイス8を血管内に挿入する。そして、図4に表した矢印A2、矢印A3および矢印A4のように、大腿動脈93と、腸骨動脈92と、腸骨動脈92の股部分の分岐部(大動脈91と腸骨動脈92との接続部)94と、を経て下肢病変99が存在する下肢へ医療用デバイス8のシャフト部2を進行させる。さらに、図4に表した矢印A5のように、下肢病変99が存在する下肢の腸骨動脈92および大腿動脈93を経て、医療用デバイス8のシャフト部2を下肢病変99に送達する。
一般的には、腸骨動脈92の股部分の分岐部94(以下、説明の便宜上、単に「分岐部94」と称する)から外腸骨動脈開始点95に至るまでの長さD1は、例えば約30mm以上、80mm以下程度である。また、外腸骨動脈開始点95から大腿動脈開始点96を経て深大腿動脈開始点97に至るまでの長さD2は、例えば約80mm以上、100mm以下程度である。
前述した対側アプローチにおいて、シャフト部2は、分岐部94の形状に追従して屈曲する。そのため、シャフト部2が分岐部94を通過する際には、摩擦がシャフト部2に生ずる。これに対して、図6(a)〜図6(c)に表した比較例のように、ガイディングカテーテル65を用いて、分岐部94を通過するシャフト部2に過度の屈曲や摩擦が生ずることをガイディングカテーテル65の剛性により抑える方法が行われている。
しかし、図6(a)に表した領域A21のように、ガイディングカテーテル65の挿入時の押し込みにより、ガイディングカテーテル65が分岐部94から大動脈91の方向に向かって押されることがある。そうすると、図6(a)に表した領域A22のように、シャフト部2が屈曲したときの曲率半径が、分岐部94の径よりも小さくなることがある。あるいは、図6(b)に表した領域A23ように、ガイディングカテーテル65が分岐部94に追従している場合であっても、下肢病変99に対するシャフト部2の挿入時の押し込みにより、シャフト部2が過度に屈曲することがある。そうすると、図6(b)に表した領域A24のように、シャフト部2が屈曲したときの曲率半径が、分岐部94の径よりも小さくなることがある。
このような過度の屈曲や摩擦がシャフト部に生ずると、操作部において生成されたトルクの伝達が阻害され、振動子ユニットの回転にむらが生ずることがある。そうすると、振動子ユニットにより取得された画像が不鮮明になり、医療用デバイスを用いた診断が妨げられるおそれがある。
これに対して、本実施形態に係る医療用デバイス8は、シャフト部2が屈曲するときのシャフト部2の最小径を規定する筒状構造体5と、シャフト部2の軸X1に沿って筒状構造体5を移動させる支持体7と、を備える。本実施形態に係る医療用デバイス8の使用方法としては、図5(a)に表した矢印A6のように、まず、シャフト部2のうちで分岐部94と穿刺部位98との間の部分の周囲を筒状構造体5が覆った状態において、分岐部94を介してシャフト部2を下肢病変99が存在する下肢へ進行させる。続いて、図5(b)に表した矢印A7のように、支持体7を押すことにより、シャフト部2のうちで分岐部94を通過した部分に筒状構造体5を設置する。
これによれば、分岐部94を通過し筒状構造体5に覆われたシャフト部2の部分の最小径は、筒状構造体5により規定される。これにより、分岐部94において、過度の屈曲および摩擦がシャフト部2に生ずることを抑えることができる。
続いて、図5(c)に表した矢印A8に表したように、医療用デバイス8を用いた診断を行った後に支持体7を引くことにより、筒状構造体5およびシャフト部2を略同時に分岐部94から抜去する。
また、図7に表した領域A25および領域A26のように、比較例の筒状構造体5Aの長さが不十分である場合には、筒状構造体5Aの両端部の外側において、過度の屈曲および摩擦がシャフト部2に生ずるおそれがある。
これに対して、本実施形態の筒状構造体5の長さD9(図1および図2参照)は、例えば約160mm以上、360mm以下程度である。図4に関して前述したように、下肢の血管の長さD1は、例えば約30mm以上、80mm以下程度である。また、肢の血管の長さD2は、例えば約80mm以上、100mm以下程度である。そのため、筒状構造体5の中央部が分岐部94に設置されると、筒状構造体5の両端部は、分岐部94と大腿動脈開始点96との間の略直線部分、あるいは大腿動脈開始点96と深大腿動脈開始点97との間の略直線部分に配置される。これにより、筒状構造体5の両端部の外側において、過度の屈曲および摩擦がシャフト部2に生ずることを抑えることができる。
本実施形態に係る医療用デバイス8の使用方法において、シャフト部2を分岐部94から抜去する操作(図5(c)参照)は、筒状構造体5および支持体7を備えていない医療用デバイスの抜去操作と同じである。そのため、医療用デバイス8の抜去操作において、術者に対する負担が増加することを抑えることができる。
なお、本実施形態では、生体管腔の屈曲部分のうちで比較的小さい径の部分(小径部)が分岐部94である場合を例に挙げ、医療用デバイス8の作用および効果を説明している。但し、過度の屈曲および摩擦がシャフト部に生ずるおそれがある生体管腔の箇所は、分岐部94だけには限定されない。以下の説明では、小径部が分岐部94である場合を例に挙げる。
次に、本実施形態の筒状構造体の具体例を、図面を参照して説明する。
図8は、本実施形態の筒状構造体の第1具体例を表す平面図である。
なお、図8(a)は、筒状構造体5が屈曲する前の状態を表している。図8(b)は、筒状構造体5が屈曲しシャフト部2の最小径を規定した状態を表している。
本具体例の筒状構造体5は、本体部51と、複数の突起部52と、を有する。本体部51は、シャフト部2が貫通可能な筒状を呈する。すなわち、本体部51の内部には、シャフト部2が挿入される管腔511が形成されている。例えば、本体部51の形状は、円筒である。但し、本体部51の形状は、円筒だけには限定されない。
突起部52は、本体部51から外側へ向かって延びている。本体部51の軸X2に沿った方向において、複数の突起部52は、互いに離れて設けられている。本具体例の筒状構造体5では、互い隣り合う突起部52同士の間の距離は、互い隣り合う他の突起部52同士の間の距離と同じである。例えば、本体部51の軸X2に対して垂直な切断面(横断面)における突起部52の形状は、円形である。但し、横断面における突起部52の形状は、円形だけには限定されない。また、突起部52の数は、特には限定されず、適宜変更されてもよい。
図8(b)に表したように、筒状構造体5は、シャフト部2のうちで分岐部94を通過した部分に設置されると、分岐部94に追従し屈曲する。そうすると、複数の突起部52が互いに接触する。複数の突起部52が互いに接触すると、筒状構造体5が屈曲するときの筒状構造体5の最小径が規定される。すなわち、複数の突起部52が互いに接触すると、筒状構造体5の屈曲が抑制される。そのため、筒状構造体5は、本体部51の管腔511を貫通したシャフト部2の最小径を規定することができる。これにより、分岐部94において、過度の屈曲および摩擦がシャフト部2に生ずることを抑えることができる。
また、本体部51の形状が円筒であり、横断面における突起部52の形状が円形である場合には、筒状構造体5の設置時の向きにかかわらず、過度の屈曲および摩擦がシャフト部2に生ずることを抑えることができる。
図9は、本実施形態の筒状構造体の第2具体例を表す平面図である。
なお、図9(a)は、筒状構造体5Bが屈曲する前の状態を表している。図9(b)は、筒状構造体5Bが屈曲しシャフト部2の最小径を規定した状態を表している。
本具体例の筒状構造体5Bは、本体部51と、複数の突起部52と、を有する。本体部51は、図8に関して前述した通りである。突起部52は、本体部51から外側へ向かって延びている。本体部51の軸X2に沿った方向において、複数の突起部52は、互いに離れて設けられている。本具体例の筒状構造体5Bでは、複数の突起部52のうちで互い隣り合う突起部52同士の間の距離は、複数の突起部52のうちで互い隣り合う他の突起部52同士の間の距離とは異なる。
本具体例の筒状構造体5Bでは、本体部51の軸X2に沿ってみたときに、本体部51の中央部において互いに隣り合う突起部52同士の間の距離D3は、本体部51の端部において互いに隣り合う突起部52同士の間の距離D5よりも短い。また、本体部51の中央部と端部との間において互いに隣り合う突起部52同士の間の距離D4は、距離D5よりも短く、距離D3よりも長い。すなわち、本体部51の軸X2に沿って中央部から端部に向かってみたときに、互いに隣り合う突起部52同士の間の距離は、順に長くなる。
図9(b)に表したように、筒状構造体5Bは、シャフト部2のうちで分岐部94を通過した部分に設置されると、分岐部94に追従し屈曲する。本具体例によれば、筒状構造体5Bが屈曲したときに、複数の突起部52が互いに接触するタイミングを筒状構造体5Bのうちの部位に応じて異ならせることができる。そのため、筒状構造体5Bが屈曲したときに、筒状構造体5Bの最小径を筒状構造体5Bのうちの部位に応じて異ならせることができる。具体的には、筒状構造体5Bが屈曲したときに、本体部51の中央部に配置された複数の突起部52が互いに接触するタイミングは、本体部51の端部に配置された複数の突起部52が互いに接触するタイミングよりも早い。そのため、筒状構造体5Bが屈曲したときに、本体部51の中央部における筒状構造体5Bの最小径は、本体部51の端部における筒状構造体5Bの最小径よりも大きい。これによれば、本体部51の中央部が分岐部94に設置されることにより、分岐部94において過度の屈曲および摩擦がシャフト部2に生ずることを抑えつつ、分岐部94から離れた部分(本体部51の端部に相当する部分)においてシャフト部2の柔軟性を確保することができる。
図10は、本実施形態の筒状構造体の第3具体例を表す平面図である。
なお、図10(a)は、筒状構造体5Cが屈曲する前の状態を表している。図10(b)は、筒状構造体5Cが屈曲しシャフト部2の最小径を規定した状態を表している。
本具体例の筒状構造体5Cは、本体部51と、複数の突起部52A、52B、52Cと、を有する。本体部51は、図8に関して前述した通りである。突起部52A、52B、52Cは、本体部51から外側へ向かって延びている。本体部51の軸X2に沿った方向において、複数の突起部52A、52B、52Cは、互いに離れて設けられている。本具体例の筒状構造体5Cでは、複数の突起部52A、52B、52Cのうちのいずれかの突起部の外径は、複数の突起部52A、52B、52Cのうちの他のいずれかの突起部の外径とは異なる。
本具体例の筒状構造体5Cでは、本体部51の軸X2に沿ってみたときに、本体部51の中央部に配置された突起部52Aの外径D6は、本体部51の端部に配置された突起部52Cの外径D8よりも大きい。本体部51の中央部と端部との間に配置された突起部52Bの外径D7は、外径D8よりも大きく、外径D6よりも小さい。すなわち、本体部51の軸X2に沿って中央部から端部に向かってみたときに、突起部52A、52B、52Cの外径D6、D7、D8は、順に小さくなる。
図10(b)に表したように、筒状構造体5Cは、シャフト部2のうちで分岐部94を通過した部分に設置されると、分岐部94に追従し屈曲する。本具体例によれば、筒状構造体5Cが屈曲したときに、複数の突起部52A、52B、52Cが互いに接触するタイミングを筒状構造体5Cのうちの部位に応じて異ならせることができる。そのため、筒状構造体5Cが屈曲したときに、筒状構造体5Cの最小径を筒状構造体5Cのうちの部位に応じて異ならせることができる。具体的には、筒状構造体5Cが屈曲したときに、本体部51の中央部に配置された複数の突起部52Aが互いに接触するタイミングは、本体部51の端部に配置された複数の突起部52B、52Cが互いに接触するタイミングよりも早い。そのため、筒状構造体5Cが屈曲したときに、本体部51の中央部における筒状構造体5Cの最小径は、本体部51の端部における筒状構造体5Cの最小径よりも大きい。これによれば、本体部51の中央部が分岐部94に設置されることにより、分岐部94において過度の屈曲および摩擦がシャフト部2に生ずることを抑えつつ、分岐部94から離れた部分(本体部51の端部に相当する部分)においてシャフト部2の柔軟性を確保することができる。
図11は、本実施形態の筒状構造体の第4〜6具体例を表す斜視図である。
図11(a)は、本実施形態の筒状構造体の第4具体例を表す斜視図である。図11(b)は、本実施形態の筒状構造体の第5具体例を表す斜視図である。図11(c)は、本実施形態の筒状構造体の第6具体例を表す斜視図である。なお、図11(a)〜図11(c)に表した筒状構造体5D、5E、5Fは、図8(a)〜図10(b)に関して前述した突起部52、52A、52B、52Cのいずれかを有していてもよい。図11(a)〜図11(c)に表した第4〜6具体例では、説明の便宜上、筒状構造体が有する突起部を省略している。これは、図12〜図13(b)に関して後述する筒状構造体についても同様である。
図11(a)に表した筒状構造体5Dは、本体部51の軸X2に沿ってみたときの全長にわたって、X線造影性を有する材料53または部材54を含む。例えば、X線造影性を有する材料53を用いたコーティングが筒状構造体5Dの表面に施されている。あるいは、筒状構造体5Dが、X線造影性を有する材料53が練り込まれた樹脂材料により形成されていてもよい。あるいは、X線造影性を有する部材54が筒状構造体5Dの表面に圧着されていてもよい。X線造影性を有する材料53およびX線造影性を有する部材54の形成材料としては、例えば、金、白金、タングステンあるいはそれらの合金、あるいは銀−パラジウム合金などが挙げられる。
図11(b)に表した筒状構造体5Eは、本体部51の軸X2に沿ってみたときの両端部において、X線造影性を有する材料53または部材54を含む。筒状構造体5Eに対してX線造影性を付与する方法の例は、図11(a)に関して前述した通りである。
図11(a)および図11(b)に表した筒状構造体5D、5Eによれば、術者は、X線透視下において、患者の体内における筒状構造体5D、5Eの位置を確認しやすく、筒状構造体5D、5Eの全長を把握しやすい。これにより、術者は、X線透視下において筒状構造体5D、5Eを分岐部94に正確に設置することができるとともに、筒状構造体5D、5Eが分岐部94に設置されたことを確認することができる。
図11(c)に表した筒状構造体5Fは、本体部51の軸X2に沿ってみたときの中央部において、X線造影性を有する材料53または部材54を含む。筒状構造体5Fに対してX線造影性を付与する方法の例は、図11(a)に関して前述した通りである。
図11(c)に表した筒状構造体5Fによれば、術者は、X線透視下において、患者の体内における筒状構造体5Fの位置を確認しやすく、筒状構造体5Fの中央部を把握しやすい。これにより、術者は、X線透視下において筒状構造体5Fの中央部を分岐部94に正確に設置することができるとともに、筒状構造体5Fの中央部が分岐部94に設置されたことを確認することができる。
なお、X線造影性を有する材料53または部材54の位置は、図11(a)〜図11(c)に表した第4〜6具体例には限定されない。例えば、筒状構造体は、図11(b)に表した第5具体例と、図11(c)に表した第6具体例と、を合わせた位置において、X線造影性を有する材料53または部材54を含んでいてもよい。すなわち、筒状構造体は、本体部51の軸X2に沿ってみたときの中央部と両端部とにおいて、X線造影性を有する材料53または部材54を含んでいてもよい。これによれば、術者は、X線透視下において、筒状構造体の全長および中央部を把握しやすい。
図12は、本実施形態の支持体の具体例を表す斜視図である。
本具体例では、支持体7のうちで筒状構造体5に接続された部分71は、X線造影性を有する材料を含む。例えば、図12に表したように、X線造影性を有する材料を含む部分71は、本体部51の軸X2に沿ってみたときの全長にわたって設けられている。X線造影性を有する材料は、図11(a)〜図11(c)に関して例示した通りである。本具体例によれば、術者は、X線透視下において筒状構造体5を分岐部94に正確に設置することができるとともに、筒状構造体5が分岐部94に設置されたことを確認することができる。
図13は、本実施形態の筒状構造体の第7、8具体例を表す断面図である。
図13(a)は、本実施形態の筒状構造体の第7具体例を表す断面図である。図13(b)は、本実施形態の筒状構造体の第8具体例を表す断面図である。図13(a)および図13(b)は、シャフト部2の軸X1(図1参照)に対して垂直な切断面における断面図(横断面図)に相当する。なお、図13(a)および図13(b)では、説明の便宜上、シャフト部2の内部(具体的には画像用ルーメン23)に挿入されるイメージングコア4を省略している。
図13(a)に表した筒状構造体5Gでは、コーティング55が筒状構造体5Gの内側および外側に施されている。コーティング55は、親水性コーティングおよび潤滑性コーティングの少なくともいずれかを含む。図13(b)に表した筒状構造体5Hでは、コーティング55が筒状構造体5Hの内側に施されている。
図13(a)および図13(b)に表した筒状構造体5G、5Hによれば、筒状構造体5G、5Hの内側とシャフト部2との間に生ずる摩擦を抑えることができる。これにより、シャフト部2に対する筒状構造体5G、5Hの摺動性を向上させることができる。また、図13(a)に表した筒状構造体5Gによれば、筒状構造体5Gの外側とガイディングカテーテル65との間に生ずる摩擦を抑えることができる。これにより、ガイディングカテーテル65に対する筒状構造体5Gの摺動性を向上させることができる。また、図13(a)に表した筒状構造体5Gによれば、筒状構造体5Gをコーティング55の液に浸漬させることにより、筒状構造体5Gの内側および外側にコーティング55を施すことができる。これにより、筒状構造体5Gの製造工程を簡略化し、筒状構造体5Gをより容易に製造することができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。上記実施形態の構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせたりすることができる。
例えば、上記実施の形態では、本発明を生体内の疾患部位等の診断を行うための診断画像を取得する血管内超音波診断法(IVUS:Intra Vascular Ultra Sound)に使用される画像診断用カテーテルに適用する場合について説明したが、光干渉断層診断法(OCT:Optical Coherence Tomography)などの光を利用して画像を取得する画像診断用カテーテルに適用することも可能であり、血管内超音波診断法および光干渉断層診断法の両方に使用可能なハイブリッド型(デュアルタイプ)の画像診断用カテーテル等に適用することも可能である。また、本発明の実施形態の様な画像診断用のカテーテルに限らず、目的部位で治療処置を行う治療用カテーテルや、デリバリー用カテーテルなど、汎用的なカテーテルに本発明を適用することが可能である。
2 シャフト部、 3 操作部、 4 イメージングコア、 5、5A、5B、5C、5D、5E、5F、5G、5H 筒状構造体、 7 支持体、 8 医療用デバイス、 21 第1管体、 22 第2管体、 23 画像用ルーメン、 24 ガイドワイヤルーメン、 25 ハブ、 31 操作基端部、 32 外管、 34 内管、 37 ユニットコネクタ、 41 振動子ユニット、 42 駆動シャフト、 43 回転安定コイル、 44 信号線、 51 本体部、 52、52A、52B、52C 突起部、 53 材料、 54 部材、 55 コーティング、 65 ガイディングカテーテル、 71 部分、 91 大動脈、 92 腸骨動脈、 93 大腿動脈、 94 分岐部、 95 外腸骨動脈開始点、 96 大腿動脈開始点、 97 深大腿動脈開始点、 98 穿刺部位、 99 下肢病変、 232 金属コイル、 241 ガイドワイヤルーメン先端部、 242 ガイドワイヤルーメン基端部、 243、244 開口部、 311 ポート、 312 ジョイント、 313 ハブ側コネクタ、 314 キンクプロテクタ、 315 ストッパ、 411 超音波振動子、 412 ハウジング、 511 管腔、 A21、A22、A23、A24、A25、A26 領域、 D1、D2 長さ、 D3、D4、D5 距離、 D6、D7、D8 外径、 W ガイドワイヤ、 X1、X2 軸

Claims (9)

  1. 生体管腔内に挿入され前記生体管腔内の診断および治療の少なくともいずれかに用いられる医療用デバイスであって、
    前記生体管腔内の画像を取得する撮像部を有するイメージングコアと、
    前記イメージングコアが挿入される画像用ルーメンを形成する管体を有するシャフト部と、
    前記シャフト部のうちの少なくとも一部の周囲を覆い、前記シャフト部が屈曲するときの前記シャフト部の最小径を規定する筒状構造体と、
    前記筒状構造体に接続されるとともに前記筒状構造体から前記シャフト部の基端側まで延び、前記シャフト部の軸に沿って前記筒状構造体を移動させる支持体と、
    を備えたことを特徴とする医療用デバイス。
  2. 前記筒状構造体は、
    前記シャフト部が貫通可能な筒状の本体部と、
    前記本体部から外側へ向かって延び互いに離れて設けられた複数の突起部と、
    を有し、屈曲するときに前記複数の突起部が互いに接触することにより前記最小径を規定することを特徴とする請求項1に記載の医療用デバイス。
  3. 前記複数の突起部のうちで互いに隣り合う突起部同士の間の距離は、前記複数の突起部のうちで互いに隣り合う他の突起部同士の間の距離とは異なることを特徴とする請求項2に記載の医療用デバイス。
  4. 前記本体部の軸に沿ってみたときに、前記本体部の中央部において互いに隣り合う前記突起部同士の間の距離は、前記本体部の端部において互いに隣り合う前記突起部同士の間の距離よりも短いことを特徴とする請求項2または3に記載の医療用デバイス。
  5. 前記複数の突起部のうちのいずれかの前記突起部の外径は、前記複数の突起部のうちの他のいずれかの前記突起部の外径とは異なることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の医療用デバイス。
  6. 前記本体部の軸に沿ってみたときに、前記本体部の中央部に配置された前記突起部の外径は、前記本体部の端部に配置された前記突起部の外径よりも大きいことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の医療用デバイス。
  7. 前記筒状構造体は、X線造影性を有する材料または部材を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の医療用デバイス。
  8. 前記支持体のうちで前記筒状構造体に接続された部分は、X線造影性を有する材料を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の医療用デバイス。
  9. 前記筒状構造体の内側および外側の少なくともいずれかに、親水性コーティングおよび潤滑性コーティングの少なくともいずれかが施されたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の医療用デバイス。

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