JP2018157800A - 遺伝子検査方法、遺伝子検査チップ、及び遺伝子検査システム - Google Patents

遺伝子検査方法、遺伝子検査チップ、及び遺伝子検査システム Download PDF

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Abstract

【課題】複数種類の遺伝子のタイプ判定を短時間で実現する遺伝子検査方法を提供する。
【解決手段】検体を、所定の温度範囲で周期的変化を繰り返して加熱する加熱ステップと、検体を一定の昇温速度で加熱しながら検体の蛍光変化を検出する蛍光検出ステップと、蛍光強度の変化に基づき複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う判定ステップと、を含み、加熱ステップにより周期的変化を第1の回数繰り返して検体を加熱した(S101)後、第1標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出する第1蛍光検出ステップ(S102)と、加熱ステップにより周期的変化を第2の回数繰り返して検体を加熱した(S201)後、第2標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出する第2蛍光検出ステップ(S202)と、を含み、判定ステップでは、第1蛍光検出ステップ及び第2蛍光検出ステップにおいて得られる蛍光強度の変化に基づき複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う(S304)。
【選択図】図1A

Description

本開示は、遺伝子検査方法、遺伝子検査チップ、及び遺伝子検査システムに関する。
遺伝子多型とは、遺伝子を構成しているDNAの塩基配列の個体差であり、一般には集団の1%以上の頻度で出現するものと定義されている。遺伝子多型としては、DNA塩基配列の一塩基のみが変異する一塩基多型(SNP:single nucleotide polymorphism)の他、2から4塩基程度の一単位の繰り返し数の差であるマイクロサテライト多型(microsatellite polymorphism)、塩基の欠損、挿入がある。遺伝子多型には、病気の罹り易さや薬物代謝等に影響を及ぼすものがあることが知られており、病気罹患率の診断や投与薬物の効果、副作用の予測等のためにSNP部位の塩基の判定が行われている。
特許文献1は、波長の異なる蛍光色素で修飾した3つのプローブを用いて3種類の遺伝子タイプを判定する技術を開示している。また、非特許文献1は、PCRサイクル中のアニール温度を、回数ごとに段階的に下げることで、増幅性能を改善する、タッチダウンPCR法を開示している。
特許第5279492号公報
Touchdown’PCR to circumvent spurious priming during gene amplification; R.H.Don et al.Nucleic Acid Research, Vol.19, No.14(1991)4008
しかし、特許文献1に開示される従来技術では、複数種類の遺伝子のタイプ判定を短時間で行うためにPCRの周期を短くすると、遺伝子間で増幅特性の差が徐々に顕著となり、誤判定を生じるという問題がある。また、非特許文献1に開示される従来技術では、単独のSNPに対する遺伝子タイプの判定は可能であるが、複数のSNPに対する遺伝子タイプの判定が難しいという問題がある。
そこで、本開示は、複数種類の遺伝子のタイプ判定を短時間で実現する遺伝子検査方法、遺伝子検査チップ、及び遺伝子検査システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の一形態に係る遺伝子検査方法は、複数種類の蛍光色素を含む検出試薬及び複数種類の標的遺伝子を含む生体試料を混合し、複数種類の標的遺伝子のそれぞれに複数種類の蛍光色素のうち互いに異なる蛍光色素を修飾して得られた検体を、所定の温度範囲で周期的変化を繰り返して加熱する加熱ステップと、検体を一定の昇温速度で加熱しながら検体に波長の異なる複数の励起光を照射し、検体の蛍光変化を検出する蛍光検出ステップと、蛍光検出ステップにより得られる蛍光強度の変化に基づき複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う判定ステップと、を含み、蛍光検出ステップは、加熱ステップにより周期的変化を第1の回数繰り返して検体を加熱した後、蛍光検出ステップにより複数種類の標的遺伝子のうち少なくとも一部の標的遺伝子である第1標的遺伝子の蛍光強度の変化を測定する第1蛍光変化測定ステップと、第1蛍光変化測定ステップ後に、加熱ステップにより周期的変化を第2の回数繰り返して検体を加熱した後、蛍光検出ステップにより検体に含まれる複数種類の標的遺伝子のうち少なくとも一部の標的遺伝子である第2標的遺伝子の蛍光強度の変化を測定する第2蛍光変化測定ステップと、を含み、判定ステップでは、第1蛍光変化測定ステップ及び第2蛍光変化測定ステップにおいて得られる蛍光強度の変化に基づき複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う。
また、上記目的を達成するために、本開示の一形態に係る遺伝子検査チップは、所定の温度範囲で周期的変化を繰り返して検体を加熱し、検体に含まれる複数種類の標的遺伝子を増幅させるための、検体を保持する検体保持部と、複数種類の標的遺伝子を増幅させるための、検体の加熱の回数に対応づけられる識別子を保持する媒体4と、を備える。
さらに、上記目的を達成するために、本開示の一形態に係る遺伝子検査システムは、複数種類の蛍光色素を含む検出試薬及び複数種類の標的遺伝子を含む生体試料を混合し、複数種類の標的遺伝子のそれぞれに複数種類の蛍光色素のうち互いに異なる蛍光色素を修飾して得られた検体を、所定の温度範囲で周期的変化を繰り返して加熱する加熱部と、検体を一定の昇温速度で加熱しながら検体に波長の異なる複数の励起光を照射し、検体の蛍光変化を検出する蛍光検出部と、蛍光検出部において得られる蛍光強度の変化に基づき複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う判定部と、を備え、蛍光検出部は、加熱部により周期的変化を第1の回数繰り返して検体を加熱した後、蛍光検出部により複数種類の標的遺伝子のうち少なくとも一部の標的遺伝子である第1標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出する第1蛍光検出部と、第1蛍光検出部による測定の後に、加熱部により周期的変化を第2の回数繰り返して検体を加熱した後、蛍光検出部により検体に含まれる複数種類の標的遺伝子のうち少なくとも一部の標的遺伝子である第2標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出する第2蛍光検出部と、を含み、判定部は、第1蛍光検出部及び第2蛍光検出部において得られる蛍光強度の変化に基づき複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う。
本開示によれば、複数種類の遺伝子のタイプ判定を短時間で実現する遺伝子検査方法、遺伝子検査チップ、及び遺伝子検査システムを提供できる。
第1実施形態における第1態様に係る遺伝子検査方法を示すフローチャート 第1実施形態における第1態様に係る遺伝子検査方法のタイミングチャート 第1実施形態における第2態様に係る遺伝子検査方法を示すフローチャート 第1実施形態における第2態様に係る遺伝子検査方法のタイミングチャート 第1実施形態における第3態様に係る遺伝子検査方法を示すフローチャート 第1実施形態における第3態様に係る遺伝子検査方法のタイミングチャート 第2実施形態に係る遺伝子検査方法を示すフローチャート 第2実施形態に係る遺伝子検査方法における複数種類の標的遺伝子の1つ(SNP1)の蛍光強度の変化点を検出するためのグラフ 第2実施形態に係る遺伝子検査方法における複数種類の標的遺伝子の1つ(SNP2)の蛍光強度の変化点を検出するためのグラフ 第2実施形態に係る遺伝子検査方法における複数種類の標的遺伝子の1つ(SNP3)の蛍光強度の変化点を検出するためのグラフ 実施の形態に係る遺伝子検査チップの一例を示す斜視図 実施の形態に係る遺伝子検査チップを用いた遺伝子検査方法の一例を示すフローチャート 実施の形態に係る遺伝子検査システムを示すブロック図
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、ステップ及びステップの順序などは、一例であって本開示を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態)
以下、本実施の形態に係る遺伝子検査方法について、図1A〜図5Cを用いて説明する。
[A.遺伝子検査方法]
本実施の形態に係る遺伝子検査方法は、複数種類の蛍光色素を含む検出試薬及び複数種類の標的遺伝子を含む生体試料を混合し、複数種類の標的遺伝子のそれぞれに複数種類の蛍光色素のうち互いに異なる蛍光色素を修飾して得られた検体を、所定の温度範囲で周期的変化を繰り返して加熱する加熱ステップ(いわゆる、PCR:Polymerase chain reaction)と、検体を一定の昇温速度で加熱しながら検体に波長の異なる複数の励起光を照射し、検体の蛍光変化を検出する蛍光検出ステップと、蛍光検出ステップにより得られる蛍光強度の変化に基づき複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う判定ステップと、を含む。
加熱ステップ(PCR)においては、予め、複数種類の標的遺伝子のそれぞれに異なる蛍光色素を修飾して調製した検体を、目的のSNP部位を含む、複数種類の標的遺伝子を増幅させ、それらの遺伝子のPCR増幅産物を得る。その後の蛍光検出ステップにおいては、加熱ステップで得られたPCR増幅産物を含む検体を、一定の昇温速度で加熱し、蛍光色素で標識されたプローブが標的遺伝子のPCR増幅産物から離れる解離温度の違いにより遺伝子型を判定する。
ここで、本開示の遺伝子検査方法は、予め、複数種類の標的遺伝子の分析条件が決められた遺伝子検査方法(第1実施形態)と、複数種類の標的遺伝子の蛍光強度を測定しながら分析条件(具体的には、PCRのサイクル数、PCRの実施回数等)を決定する遺伝子検査方法(第2実施形態)とに分類することができる。
以下、第1実施形態及び第2実施形態に係る遺伝子検査方法について詳細に説明する。
[A−1.第1実施形態]
本実施の形態に係る遺伝子検査方法は、上述のとおり、予め、複数種類の標的遺伝子の分析条件が決められた遺伝子検査方法である。
本実施の形態では、蛍光検出ステップは、加熱ステップにより周期的変化を第1の回数繰り返して検体を加熱した後、蛍光検出ステップにより複数種類の標的遺伝子のうち第1標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出する第1蛍光検出ステップと、第1蛍光検出ステップ後に、加熱ステップにより周期的変化を第2の回数繰り返して検体を加熱した後、蛍光検出ステップにより検体に含まれる複数種類の標的遺伝子のうち第2標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出する第2蛍光検出ステップと、を含み、判定ステップでは、第1蛍光検出ステップ及び第2蛍光検出ステップにおいて得られる蛍光強度の変化に基づき複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う。
また本実施の形態に係る遺伝子検査方法は、蛍光検出ステップは、さらに、第2蛍光検出ステップ後に、加熱ステップにより周期的変化を第3の回数繰り返して検体を加熱した後、蛍光検出ステップにより複数種類の標的遺伝子のうち第3標的遺伝子の蛍光強度の変化を測定する第3蛍光検出ステップを含み、判定ステップは、さらに、第3蛍光検出ステップにおいて得られる蛍光強度の変化に基づき複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う判定ステップを含んでもよい。
なお、本明細書では、第1、第2、又は第3標的遺伝子とは、個別の標的遺伝子の1種類ではなく、各蛍光検出ステップでの蛍光検出対象である1種類以上の標的遺伝子を意味する。
ここで、本実施の形態では、加熱ステップ(PCR)における所定の温度範囲での周期的変化を繰り返して加熱をする回数(加熱サイクル数)、加熱ステップ(PCR)の実施回数、蛍光検出ステップで蛍光変化検出の対象とする標的遺伝子、及び遺伝子型判定のタイミングにより、以下の3つの態様に分類することができる。
[A−1−1.第1態様]
第1態様に係る遺伝子検査方法について、図1A及び図1Bを用いて説明する。図1Aは、第1実施形態に係る遺伝子検査方法を示すフローチャートであり、図1Bは、第1態様に係る遺伝子検査方法のタイミングチャートである。
図1Aに示すように、第1態様では、まず、遺伝子検査チップに検体を注入し、チップを装置にセットした後(S100)、標的遺伝子を増幅させるために、1回目の加熱ステップ(PCR1)を実施する(S101)。次に、蛍光検出ステップにおいて第1標的遺伝子(SNP1)の蛍光強度を測定する(S102)。次に、蛍光強度のグラフからTm値を算出する(S103)。次に第1標的遺伝子(SNP1)の遺伝子型を判定する(S104)。ステップS101からS104までのフローを第1態様における「第1蛍光検出ステップ」という。第1蛍光検出ステップの詳細を、図1Bに示す第1態様の具体例のタイミングチャートを参照して説明する。
第1蛍光検出ステップは、図1Bに示すタイミングチャートのPCR1及びSNP−1の各ラベルで示す区間と対応する。
ステップS101では、所定の温度範囲での周期的変化を第1の回数繰り返して検体を加熱する。例えば、図1BのPCR1の区間に示すように、T1からT3までの温度範囲で20秒周期の周期的変化を50回繰り返して検体を加熱する。T1からT3までの温度範囲は、第1態様における所定の温度範囲の例であり、50回は、第1態様における第1の回数の例である。
ステップS102では、検体を一定の昇温速度で定速加熱する。図1BのSNP−1の区間における、T1より低い温度からT3に近い温度まで200秒間の加熱がこの定速加熱の例である。この区間では、検体に含まれる複数種類の標的遺伝子のうち第1標的遺伝子のPCR増幅産物(以下、単に、「第1標的遺伝子」と称する場合がある。)に結合した蛍光色素(蛍光色素で標識されたプローブ)が、温度の上昇に伴い解離し、再び蛍光を発する。この蛍光変化を連続的に測定すると、蛍光色素で標識されたプローブは、完全には相補的でない配列(例えば、1塩基のみ異なる配列)を有する遺伝子型(1)では、完全に相補的な配列を有する遺伝子型(2)に比べて、低い温度で解離し発光する。一方、完全に相補的な配列を有する遺伝子型(2)では、完全には相補的でない配列有する遺伝子型(1)の場合に比べて高い温度で、蛍光色素で標識されたプローブが解離し発光する。また、完全に相補的な配列を有する遺伝子型(2)と完全には相補的でない配列を有する遺伝子型(1)の両方の配列を有する遺伝子型(ヘテロ型)では、前記の低い温度と高い温度の両方の温度で解離し発光する。このような解離温度Tm値を算出し(S103)、その解離温度の違いから遺伝子型を判定する(S104)。
第1蛍光検出ステップに続いて、さらに標的遺伝子を増幅させるために、2回目の加熱ステップ(PCR2)を実施する(S201)。次に、蛍光検出ステップにおいて第2標的遺伝子(SNP2)の蛍光強度を測定する(S202)。次に、蛍光強度のグラフからTm値を算出する(S203)。次に、第2標的遺伝子(SNP2)の遺伝子型を判定する(S204)。ステップS201からS204までのフローを第1態様における「第2蛍光検出ステップ」という。第2蛍光検出ステップは、上述した第1蛍光検出ステップと基本的に同様であるため、詳細な説明を省略する。
第2蛍光検出ステップが第1蛍光検出ステップと異なる点は、ステップS201で検体の加熱のために所定の温度範囲での周期的変化を繰り返す回数が第2の回数(図1BのラベルPCR2の区間における10回)であることと、ステップS204で判定する標的遺伝子が異なることである。このような第2蛍光検出ステップを実施するのは、SNP2の増幅はSNP1よりも遅く、PCR1のみでは確度よく判定を実施できる程度に増幅できないためである。したがって、上記のようにPCR2を実行して標的遺伝子をさらに増幅させてからSNP2の判定を行うことで、確度を確保している。
第2蛍光検出ステップに続いて、さらに標的遺伝子を増幅させるために、3回目の加熱ステップ(PCR3)を実施する(S301)。次に、蛍光検出ステップにおいて第3標的遺伝子(SNP3)の蛍光強度を測定する(S302)。次に、蛍光強度のグラフからTm値を算出する(S303)。次に、第3標的遺伝子(SNP3)の遺伝子型を判定する(S304)。ステップS301からS304までのフローを第1態様における「第3蛍光検出ステップ」という。第3蛍光検出ステップも、上述した第1蛍光検出ステップと基本的に同様であるため、詳細な説明を省略する。
第3蛍光検出ステップが第1蛍光検出ステップと異なる点は、ステップS301で検体の加熱のために所定の温度範囲での周期的変化を繰り返す回数が第3の回数(図1BのラベルPCR3の区間における10回)であることと、ステップS304で判定される標的遺伝子が異なることである。このような第3蛍光検出ステップを実施するのは、SNP3の増幅はSNP1及びSNP2よりも遅く、PCR1及びPCR2のみでは確度よく判定を実施できる程度に増幅できないためである。したがって、上記のようにPCR3を実行して標的遺伝子をさらに増幅させてからSNP3の判定を行うことで、確度を確保している。
このように、各標的遺伝子の判定は、それぞれの標的遺伝子の増幅のための加熱が各標的遺伝子に適した回数繰り返された後で実施されるため、タイプ(遺伝子型)判定の確度が向上する。
なお、第2の回数及び第3の回数は、上記の例では第1の回数と異なるが、各判定ステップでの判定対象である標的遺伝子を確度よく判定できる程度に増幅させることができる回数であればよく、第1の回数と同じであってもよい。
[A−1−2.第2態様]
第2態様に係る遺伝子検査方法について、図2A及び図2Bを用いて説明する。図2Aは、第2態様に係る遺伝子検査方法を示すフローチャートであり、図2Bは、第2態様に係る遺伝子検査方法のタイミングチャートである。なお、図1Aのフローチャートにおける処理ステップと同じものには同一の符号を付している。以降でも同様とする。
図2Aに示すように、第2態様では、まず、遺伝子検査チップに検体を注入し、チップを装置にセットした後(S100)、標的遺伝子を増幅させるために、1回目の加熱ステップ(PCR1)を実施する(S111)。次に、蛍光検出ステップにおいて第1標的遺伝子(SNP1及びSNP2)の蛍光強度を測定する(S112)。次に、蛍光強度のグラフからTm値(Tm1及びTm2)を算出する(S113)。次に、第1標的遺伝子(SNP1及びSNP2)の遺伝子型を判定する(S114)。ステップS111からS114までのフローを第2実施形態における「第1蛍光検出ステップ」という。第1蛍光検出ステップの詳細を、図2Bに示す第2態様の具体例のタイミングチャートを参照して説明する。
第1蛍光検出ステップは、図2Bに示すタイミングチャートのPCR1及びSNP−1、SNP−2のラベルで示す区間と対応する。
ステップS111では、所定の温度範囲での周期的変化を第1の回数繰り返して検体を加熱する。例えば、図2BのPCR1の区間に示すように、T1からT3までの温度範囲で20秒周期の周期的変化を60回繰り返して検体を加熱する。T1からT3までの温度範囲は、第2態様における所定の温度範囲の例であり、60回は、第2態様における第1の回数(PCR1のサイクル数)の例である。
ステップS112では、検体を一定の昇温速度で定速加熱する。図2BのSNP−1、SNP−2の区間における、T1より低い温度からT3に近い温度まで200秒間の加熱がこの定速加熱の例である。この区間では、検体に含まれる複数種類の標的遺伝子のうち第1標的遺伝子(ここでは、SNP−1及びSNP−2)のPCR増幅産物(以下、単に、「第2標的遺伝子」と称する場合がある。)に結合した蛍光色素(蛍光色素で標識されたプローブ)が、温度の上昇に伴い解離し、再び蛍光を発する。第1態様と同様に、この蛍光変化を連続的に測定し、Tm値を算出し(S113)、遺伝子型を判定する(S114)。
第1蛍光検出ステップに続いて、標的遺伝子をさらに増幅させるために、2回目の加熱ステップ(PCR2)を実施する(S211)。次に、蛍光検出ステップにおいて第2標的遺伝子(SNP3)の蛍光強度を測定する(S212)。次に、蛍光強度のグラフからTm値(Tm3)を算出する(S213)。次に、第2標的遺伝子(SNP3)の遺伝子型を判定する(S214)。ステップS211からS214までのフローを第2態様における「第2蛍光検出ステップ」という。
第1態様と異なり、SNP1及びSNP2とはPCRによって同程度の速度で増幅させることができるため、第2態様では、第1蛍光検出ステップでまとめて遺伝子型の判定の対象としている。しかし、SNP3の増幅はSNP1及びSNP2よりも遅く、PCR1のみでは確度よく判定を実施できる程度に増幅できないため、第1態様と同様に、追加でPCR(PCR2)を実行して標的遺伝子をさらに増幅させてから遺伝子型の判定を行うことで、確度を確保している。つまり、複数種類の標的遺伝子に適合した加熱の回数で遺伝子を増幅させることができるため、複数種類の標的遺伝子のタイプ(遺伝子型)判定の確度を向上させることができる。
また、図1B及び図2Bを比較すると、図2Bに示す第2態様におけるPCR1(S111)での所定の温度範囲での周期的変化を繰り返す回数(60回)は、図1Bに示す第1態様におけるPCR1(S101)の加熱の回数(50回)よりも多い。図2Bでは、図1BのPCR1及びPCR2の加熱の回数(50回及び10回)を足し合わせた回数(60回)でPCR1を実施している。しかしながら、図1Bに示す定速加熱1及び定速加熱2を、図2Bでは定速加熱1の1回に集約し、蛍光検出を実施している。これにより、第2態様における遺伝子検査方法では、第1態様における遺伝子検査方法よりも短時間で複数種類の標的遺伝子の遺伝子型の判定を実現することができる。
[A−1−3.第3態様]
第3態様に係る遺伝子検査方法について、図3A及び図3Bを用いて説明する。図3Aは、第3態様に係る遺伝子検査方法を示すフローチャートであり、図3Bは、第3態様に係る遺伝子検査方法のタイミングチャートである。
図3Aに示すように、第3態様では、まず、遺伝子検査チップに検体を注入し、チップを装置にセットした後(S100)、第1,2,3蛍光検出回路を起動(ON)させ(S130)、標的遺伝子を増幅させるために1回目の加熱ステップ(PCR1)を実施し(S131)、蛍光検出ステップにおいて一定の昇温速度で加熱をしながら第1標的遺伝子(SNP1a、SNP2a、SNP3a)の蛍光強度を測定する(S132)。次に、蛍光強度のグラフからTm値(Tm1a、Tm2a、Tm3a)を算出する(S133)。ステップS131からS133までのフローを第3態様における「第1蛍光検出ステップ」という。第1蛍光検出ステップの詳細を、図3Bに示す第3態様の具体例のタイミングチャートを参照して説明する。
第1蛍光検出ステップは、図3Bに示すタイミングチャートのPCR1及びSNP−1a、SNP−2a、SNP−3aのラベルで示す区間と対応する。
ステップS131では、所定の温度範囲での周期的変化を第1の回数繰り返して検体を加熱する。例えば、図1BのPCR1の区間に示すように、T1からT3までの温度範囲で20秒周期の周期的変化を50回繰り返して検体を加熱する。T1からT3までの温度範囲は、第3態様における所定の温度範囲の例であり、50回は、第3態様における第1の回数の例である。
ステップS132では、検体を一定の昇温速度で定速加熱する。図3BのSNP−1a、SNP−2a、SNP−3aの区間における、T1より低い温度からT3に近い温度まで200秒間の加熱がこの定速加熱の例である。この区間では、検体に含まれる複数種類の標的遺伝子のうち第1標的遺伝子のPCR増幅産物(以下、単に、「第1標的遺伝子」と称する場合がある。)に結合した蛍光色素(蛍光色素で標識されたプローブ)が、温度の上昇に伴い解離し、再び蛍光を発する。第1態様と同様に、この蛍光変化を連続的に測定し、Tm値を算出し(S133)、遺伝子型を判定する(S134)。
第1蛍光検出ステップに続いて、さらに標的遺伝子を増幅させるために、2回目の加熱ステップ(PCR2)を実施する(S231)。次に、蛍光検出ステップにおいて第2標的遺伝子(SNP1b、SNP2b、SNP3b)の蛍光強度を測定する(S232)。次に、蛍光強度のグラフからTm値(Tm1b、Tm2b、Tm3b)を算出する(S233)。ステップS231からS233までのフローを第2態様における「第2蛍光検出ステップ」という。
なお、本態様においては、第1標的遺伝子(SNP1a、SNP2a、SNP3a)および第2標的遺伝子(SNP1b、SNP2b、SNP3b)は、SNP1aとSNP1bとが同じ標的遺伝子SNP1であり、SNP2aとSNP2bとが同じ標的遺伝子SNP2であり、SNP3aとSNP3bとが同じ標的遺伝子SNP3である。後述する第3標的遺伝子についても同様とする。
第2蛍光検出ステップに続いて、さらに標的遺伝子(SNP1c、SNP2c、SNP3c)を増幅させるために、3回目の加熱ステップ(PCR3)を実施する(S331)。次に、蛍光検出ステップにおいて第3標的遺伝子(SNP1c、SNP2c、SNP3c)の蛍光強度を測定する(S332)。次に、蛍光強度のグラフからTm値(Tm1c、Tm2c、Tm3c)を算出する(S333)。ステップS331からS333でのフローを第3態様における「第3蛍光検出ステップ」という。第3蛍光検出ステップも、上述した第1蛍光検出ステップと基本的に同様であるため、詳細な説明を省略する。
上述のように、第1蛍光検出ステップから第3蛍光検出ステップまで終了した後、それぞれのステップにおいて検出した、3種類の標的遺伝子(ここでは、SNP1、SNP2、SNP3)それぞれに対して検出した3つの蛍光波形(蛍光強度の微分値の波形)を比較し、最も顕著に各標的遺伝子の特徴を表す蛍光波形に基づいてそれぞれの標的遺伝子(SNP1、SNP2、SNP3)の遺伝子型を判定する(S180)。その後、第1,2,3蛍光検出回路の電源を切る(OFF)(S190)。
このように、第3態様に係る遺伝子検査方法では、第1蛍光検出ステップ及び第2蛍光検出ステップでは、それぞれで複数種類の標的遺伝子の蛍光強度を検出している。また、第3蛍光検出ステップでも複数種類の標的遺伝子の蛍光強度を検出している。
このようにして第1〜第3蛍光検出ステップのそれぞれで得られた、複数種類の標的遺伝子の蛍光波形(蛍光強度の微分値の波形)同士を比較し、最も顕著に各標的遺伝子の特徴を表す蛍光波形に基づいてそれぞれの標的遺伝子の遺伝子型を判定することができる。そのため、複数種類の標的遺伝子のタイプ(遺伝子型)判定の確度を向上することができる。
なお、上記の例では第1〜第3蛍光検出ステップまで実施されているが、上記の効果を得るためには、複数回の蛍光検出ステップで検出された共通の標的遺伝子の蛍光強度を比較して、最も顕著に各標的遺伝子の特徴を表す蛍光波形が選択できればよい。例えば図3Aのフローチャートでいえば、第1蛍光検出ステップ及び第2蛍光検出ステップを含むステップS233までの実施後、第3蛍光検出ステップを省略し、ステップS180に進んでもよい。
第3態様では、図1B及び図3Bに示すように、全てのステップの条件(加熱ステップにおける加熱の回数、時間等)が第1態様と共通している。しかしながら、第3態様においては、第1蛍光検出ステップから第3蛍光検出ステップまでの全ての蛍光検出ステップにおいて生体試料に含まれる全ての標的遺伝子の蛍光変化を検出する点において第1態様と異なる。これにより、第3態様における遺伝子検査方法では、第1態様における遺伝子検査方法よりと同じ時間で、最も顕著に各標的遺伝子の特徴を表す蛍光波形に基づいて複数種類の標的遺伝子の遺伝子型の判定を実現することができる。そのため、複数種類の標的遺伝子のタイプ(遺伝子型)判定の確度を向上することができる。
A−1−4.各標的遺伝子のPCR回数依存性に基づくPCR回数の決定
実施の形態に係る遺伝子検査方法における、各標的遺伝子のPCR増幅に必要なPCR回数(サイクル数)は、例えば以下のような検討を行い、決定される。この例では、具体的な標的遺伝子として、肥満に関する3遺伝子(ADBR2遺伝子、ADBR3遺伝子、及びUCP1遺伝子)を対象とした。ここでは、SNP1をADBR2遺伝子、SNP2をADBR3遺伝子、SNP3をUCP1遺伝子とした。
なお、表1では、誤判定であった場合が×、判定可能であった場合が〇、確度よく判定可能であった場合が◎で示されている。
表1からわかるように、ADBR2(SNP1)については50と60回で、ADBR3(SNP2)については60と70回で、UCP1(SNP3)については70と80と90回で、確度よく判定可能であった。
したがって、第1実施形態における遺伝子検査方法では、例えば、上記肥満遺伝子を標的遺伝子とする場合、PCR1のサイクル数を50回、PCR2のサイクル数を10回、PCR3のサイクル数を10回に設定する。これにより、複数種類の標的遺伝子の遺伝子型(タイプ)を確度よく判定することが可能となる。
[A−2.第2実施形態]
本実施の形態に係る遺伝子検査方法は、上述のとおり、複数種類の標的遺伝子の蛍光強度を測定しながら分析条件(具体的には、PCRのサイクル数、PCRの実施回数等)を決定する遺伝子検査方法である。
以下、第2実施形態に係る遺伝子検査方法について、図4〜図5Cを用いて説明する。図4は、第2実施形態に係る遺伝子検査方法を示すフローチャートであり、図5A〜図5Cは、それぞれ、第2実施形態における複数種類の標的遺伝子(SNP1、SNP2及びSNP3)の蛍光強度の変化点の検出に用いるグラフである。
図4に示すように、まず、遺伝子検査チップに検体を注入し、チップを装置にセットした後(S100)、第1,2,3蛍光検出回路を起動(ON)させる(S130)。次に、所定のサイクル数(例えば、50回)に設定されたPCR(以下、「予備PCR」と称する。)を実施しながら、複数種類の標的遺伝子(SNP1、SNP2、SNP3)の蛍光強度の変化を測定する(S141)。次に、それぞれの標的遺伝子の蛍光強度の変化点(変曲点)を検出する(S142)。次に、それぞれの標的遺伝子の蛍光強度の変化点におけるPCRのサイクル数に所定の係数を乗じ、Pn−1,Pn−2,Pn−3を算出する(S143)。ここで、Pn−1はPCR1完了までに実施する加熱のサイクル数であり、Pn−2は、PCR2完了までに実施する加熱のサイクル数であり、Pn−3はPCR3完了までに実施する加熱のサイクル数である。算出されたPn−1のサイクル数から実施したPn−0のサイクル数を減算することで残サイクル数を算出する(S144)。
このステップS141からS144までのフローでは、例えば、図5A〜図5Cに示すように、予備PCR(50サイクル)を実施する間(S141)、継続して複数種類の標的遺伝子(SNP1、SNP2、及びSNP3)の蛍光強度の変化を測定する(S142)。例えば、実験の結果、複数種類の標的遺伝子のうち、SNP1は25サイクル目、SNP2は25サイクル目、SNP3は35サイクル目に変化点(変曲点)が見られた(S142)。
次に、これらのサイクル数に、予め算出した各標的遺伝子に対応する係数を乗じ、PCR1、PCR2及びPCR3のそれぞれを完了するまでに実施する加熱のサイクル数を算出する(S144)。
その後、予備PCRの所定のサイクル数(例えば、50回)から、上述のとおり算出したPn−1のサイクル数を引き、PCR1で実施する残サイクル数を算出する(S144)。この残サイクル数が0である場合は、予備PCR(S141)をPCR1(S151)とする。一方、この残サイクル数が0より大きい場合は、PCR1でその残サイクル数を実施する(S151)。その後、Tm値(Tm1)を算出し(S152)、第1標的遺伝子(SNP1)の遺伝子型を判定する(S153)。
さらに、ステップS143で算出されたPn−2のサイクル数からPn−0を減算することによりPCR2で実施する残サイクル数を算出する(S144)。これにより、PCR2で第2標的遺伝子(SNP2)に対応した残サイクル数を実施し(S251)、Tm値(Tm2)を算出し(S252)、第2標的遺伝子(SNP2)の遺伝子型を判定する(S253)。
次に、ステップS143で算出されたPn−3のサイクル数からPn−2を減算することによりPCR3で実施する残サイクル数を算出する(S144)。これにより、PCR3で第3標的遺伝子(SNP3)に対応した残サイクル数を実施し(S351)、Tm値(Tm3)を算出し(S352)、第3標的遺伝子(SNP3)の遺伝子型を判定する(S353)。
ステップS131からS353までのフローが完了(全ての複数種類の標的遺伝子の遺伝子型の判定が終了)した後、蛍光検出器1〜3を停止する(S190)。
すなわち、上述した第2実施形態に係る遺伝子検査方法は、第1蛍光検出ステップは、周期的変化を第1の回数繰り返して検体を加熱する間に、複数種類の標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出し、蛍光強度の変化に基づいて第1の回数及び第2以降の回数の少なくとも一つを決定する加熱サイクル決定ステップを有してもよい。これにより、既存の分析データ(分析条件等)を有しない新たな種類の標的遺伝子に対しても、遺伝子型の判定が可能となる。
[B.遺伝子検査チップ及び遺伝子検査チップを用いた遺伝子検査方法]
以下、本実施の形態に係る遺伝子検査チップについて図6及び図7を用いて説明する。図6は、本実施の形態に係る遺伝子検査チップの一例を示す斜視図である。また、図7は、本実施の形態に係る遺伝子検査チップを用いた遺伝子検査方法の一例である。
図6に示すように、本実施の形態に係る遺伝子検査チップ10は、チップ部1とチップフォルダー2とを備える。チップ部1は、所定の温度範囲で周期的変化を繰り返して検体を加熱し、検体に含まれる複数種類の標的遺伝子を増幅させるための、検体を保持する検体保持部3と、チップフォルダー2には複数種類の標的遺伝子を増幅させるための、検体の加熱の回数に対応付けられる識別子を保持する媒体4と、を備える。本実施の形態に係る遺伝子検査チップ10が上述した識別子を有することにより、遺伝子検査の条件設定等の操作が不要となり、検査を自動化することができる。そのため、複数種類の標的遺伝子の遺伝子型(タイプ)の判定を短時間で実現することができる。また、識別子に対応付けられる他の情報(例えば、サンプルID、PCRサイクル数の決定に必要な係数等)により、複数種類の標的遺伝子に適した条件設定等の煩雑な操作も不要となり、遺伝子検査を自動化できる。さらに、複数種類の標的遺伝子の遺伝子型を判定する確度を向上させることができる。
ここで、識別子を保持する媒体4は、例えば、二次元バーコード、ICチップ等を挙げることができる。
なお、遺伝子検査チップ10には、検体注入口5及び検体注入口5と検体保持部3とを連通する流路(図示せず)を備えてもよい。
遺伝子検査チップ10を用いた遺伝子検査の一例は、図7に示すように、まず、遺伝子検査チップに検体を注入し、チップを装置にセットした後(S100)、識別子に対応付けられた第1の回数(PCR1の加熱サイクル数)及び第2の回数(PCR2の加熱サイクル数)等の情報を読み取る(S170)。次に、1回目の加熱ステップ(PCR1)において第1標的遺伝子(SNP1)を増幅させる(S171)。次に、蛍光検出ステップにおいて第1標的遺伝子(SNP1)の蛍光強度を測定する(S172)。次に、蛍光強度のグラフからTm値(Tm1)を算出する(S173)。次に、第1標的遺伝子(SNP1)の遺伝子型を判定する(S174)。
第1蛍光検出ステップに続く2回目の加熱ステップ(PCR2)においては、まず、識別子に対応付けられた情報に基づき、第2標的遺伝子(SNP2)を増幅させる(S271)。次に、蛍光検出ステップにおいて第2標的遺伝子(SNP2)の蛍光強度を測定する(S272)。次に、蛍光強度のグラフからTm値(Tm2)を算出する(S273)。次に、第2標的遺伝子(SNP2)の遺伝子型を判定する(S274)。
第2蛍光検出ステップに続く3回目の加熱ステップ(PCR3)においては、第1及び第2蛍光検出ステップと同様に、識別子に対応付けられた情報に基づき、第3標的遺伝子(SNP3)を増幅させる(S371)。次に、蛍光検出ステップにおいて第3標的遺伝子(SNP3)の蛍光強度を測定する(S372)。次に、蛍光強度のグラフからTm値(Tm3)を算出する(S373)。次に、第3標的遺伝子(SNP3)の遺伝子型を判定する(S374)。
すなわち、本実施の形態に係る遺伝子検査方法は、検体は、第1の回数及び第2の回数を示す識別子を保持する媒体4を備えるチップ10に保持され、第1蛍光検出ステップでは、識別子に対応する周期的変化を第1の回数繰り返して検体を加熱し、第2蛍光検出ステップでは、識別子に対応する周期的変化を第2の回数繰り返して検体を加熱してもよい。このように、検体に含まれる複数種類の標的遺伝子に適した分析条件等の識別子を読み込み、遺伝子検査を実施することにより、複数種類の標的遺伝子の遺伝子型の判定を短時間で実現することができる。
[C.遺伝子検査システム]
以下、本実施の形態に係る遺伝子検査システムについて図7及び図8を用いて説明する。図8は、本実施の形態に係る遺伝子検査システムを示すブロック図である。
本実施の形態に係る遺伝子検査システムは、複数種類の蛍光色素を含む検出試薬及び複数種類の標的遺伝子を含む生体試料を混合し、複数種類の標的遺伝子のそれぞれに複数種類の蛍光色素のうち互いに異なる蛍光色素を修飾して得られた検体を、所定の温度範囲で周期的変化を繰り返して加熱する加熱部(ペルチェ素子25)と、検体を一定の昇温速度で加熱しながら検体に波長の異なる複数の励起光を照射し、検体の蛍光変化を検出する蛍光検出部30(第1蛍光検出部31、第2蛍光検出部32、及び第3蛍光検出部33)と、蛍光検出部において得られる蛍光強度の変化に基づき複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う判定部と、を備え、蛍光検出部は、加熱部(ペルチェ素子25)により周期的変化を第1の回数繰り返して検体を加熱した後、蛍光検出部30により複数種類の標的遺伝子のうち少なくとも一部の標的遺伝子である第1標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出する第1蛍光検出部31と、第1蛍光変化測定後に、加熱部により周期的変化を第2の回数繰り返して検体を加熱した後、蛍光検出部30により検体に含まれる複数種類の標的遺伝子のうち少なくとも一部の標的遺伝子である第2標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出する第2蛍光検出部32と、を含み、判定部は、第1蛍光検出部31及び第2蛍光検出部32において得られる蛍光強度の変化に基づき複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う。これにより、複数種類の標的遺伝子のタイプ(遺伝子型)判定を短時間で実現することができる。さらに、遺伝子検査を自動化でき、迅速に、かつ、正確に、複数種類の標的遺伝子の遺伝子型を判定できる。
図8に示すように、本実施の形態に係る遺伝子検査システムの一形態は、例えば、上述の識別子を保持する媒体4を備える遺伝子検査チップ10から識別子リーダー21で識別子を読み取り(S170)、パソコン22a内部のコントローラ22に識別子の情報が伝達される。コントローラ22からの伝達により、温度設定回路23を通じてペルチェ駆動回路24が起動し、ペルチェ素子25が検体保持部3を加熱又は冷却する。これにより、図7に示すステップS171(PCR1)、S172の定速加熱1、S271(PCR2)、S272の定速加熱2、S371(PCR3)及びS372の定速加熱3を実行する。
蛍光検出は、第1〜第3蛍光検出ステップごと(PCR1〜PCR3の実施ごと)に実施される。各ステップで駆動する蛍光検出部30は、そのステップで判定する標的遺伝子の種類により異なるが、例えば、1種類の標的遺伝子の遺伝子型を判定する場合について説明する。
第1蛍光検出部31は、例えば、コントローラ22からの指示により、蛍光検出器切替回路26を通じて第1蛍光検出回路27を起動させる。そして、第1蛍光検出部31のLEDから射出された所定の波長を有する光がフィルタを通過することにより光の波長帯域が絞られ、ダイクロイックミラーで反射されて検体保持部3に照射される(励起光)。検体保持部3からの蛍光を、ダイクロイックミラーを通じてフォトダイオード(PD)で受光する。PDで蛍光を受光すると、PDから受光信号がPCR蛍光検出回路34を通じてコントローラ22に送信される。第1蛍光検出ステップが終了した後、コントローラ22からの指示によりTm算出回路35でTm値が算出され、Tm値がコントローラ22に送信される。そして、この信号を基にコントローラ22の判定部が、第1標的遺伝子の遺伝子型の判定を行う。
なお、第2蛍光検出部32、及び第3蛍光検出部33についても上述した内容と同様であるため、詳細な説明を省略する。
(まとめ)
以上のように、上記実施の形態に係る遺伝子検査方法は、複数種類の蛍光色素を含む検出試薬及び複数種類の標的遺伝子を含む生体試料を混合し、複数種類の標的遺伝子のそれぞれに複数種類の蛍光色素のうち互いに異なる蛍光色素を修飾して得られた検体を、所定の温度範囲で周期的変化を繰り返して加熱する加熱ステップと、検体を一定の昇温速度で加熱しながら検体に波長の異なる複数の励起光を照射し、検体の蛍光変化を検出する蛍光検出ステップと、蛍光検出ステップにより得られる蛍光強度の変化に基づき複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う判定ステップと、を含み、蛍光検出ステップは、加熱ステップにより周期的変化を第1の回数繰り返して検体を加熱した後、蛍光検出ステップにより複数種類の標的遺伝子のうち第1標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出する第1蛍光検出ステップと、第1蛍光検出ステップ後に、加熱ステップにより周期的変化を第2の回数繰り返して検体を加熱した後、蛍光検出ステップにより検体に含まれる複数種類の標的遺伝子のうち第2標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出する第2蛍光検出ステップと、を含み、判定ステップでは、第1蛍光検出ステップ及び第2蛍光検出ステップにおいて得られる蛍光強度の変化に基づき複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う。このように、加熱ステップにより周期的変化を第1の回数及び第2の回数繰り返して検体を加熱することにより、検体に含まれる複数種類の標的遺伝子のそれぞれに適した条件で遺伝子を増幅させることができる。これにより、複数の標的遺伝子のタイプ(遺伝子型)判定の確度を向上することができる。
また、上記実施の形態に係る遺伝子検査方法は、第1蛍光検出ステップ及び第2蛍光検出ステップでは、それぞれ複数種類の標的遺伝子の蛍光強度を検出してもよい。これにより、複数種類の標的遺伝子の蛍光波形(蛍光強度の微分値の波形)を比較し、最も顕著に各標的遺伝子の特徴を表す蛍光波形に基づいてそれぞれの標的遺伝子の遺伝子型を判定することができる。そのため、複数種類の標的遺伝子のタイプ(遺伝子型)判定の確度を向上することができる。
また、上記実施の形態に係る遺伝子検査方法は、蛍光検出ステップは、さらに、第2蛍光検出ステップ後に、加熱ステップにより周期的変化を第3の回数繰り返して検体を加熱した後、蛍光検出ステップにより複数種類の標的遺伝子のうち第3標的遺伝子の蛍光強度の変化を測定する第3蛍光検出ステップを含み、判定ステップは、さらに、第3蛍光検出ステップにおいて得られる蛍光強度の変化に基づき複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う判定ステップを含んでもよい。これにより、複数種類の標的遺伝子間の遺伝子増幅のばらつきを抑えることができ、複数種類の標的遺伝子のタイプ判定の精度を向上することができる。
また、上記実施の形態に係る遺伝子検査方法は、第1蛍光検出ステップは、周期的変化を第1の回数繰り返して検体を加熱する間に、複数種類の標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出し、蛍光強度の変化に基づいて第1の回数及び第2以降の回数の少なくとも一つを決定する加熱サイクル決定ステップを有してもよい。これにより、既存の分析データ(分析条件等)を有しない新たな種類の標的遺伝子に対しても、遺伝子型の判定が可能となる。
上記実施の形態に係る遺伝子検査方法は、検体は、第1の回数及び第2の回数を示す識別子を保持する媒体4を備えるチップ10に保持され、第1蛍光検出ステップでは、識別子に対応する周期的変化を第1の回数繰り返して検体を加熱し、第2蛍光検出ステップでは、識別子に対応する周期的変化を第2の回数繰り返して検体を加熱してもよい。このように、検体に含まれる複数種類の標的遺伝子に適した分析条件等の識別子を読み込み、遺伝子検査を実施することにより、複数種類の標的遺伝子の遺伝子型の判定を短時間で実現することができる。
上記実施の形態に係る遺伝子検査チップ10は、所定の温度範囲で周期的変化を繰り返して検体を加熱し、検体に含まれる複数種類の標的遺伝子を増幅させるための、検体を保持する検体保持部3と、複数種類の標的遺伝子を増幅させるための、検体の加熱の回数に対応付けられる識別子を保持する媒体4と、を備える。上記実施の形態に係る遺伝子検査チップ10が上述した識別子を有することにより、遺伝子検査の条件設定等の操作が不要となり、検査を自動化することができる。そのため、複数種類の標的遺伝子の遺伝子型(タイプ)の判定を短時間で実現することができる。また、識別子に対応付けられる他の情報(例えば、サンプルID、PCRサイクル数の決定に必要な係数等)により、複数種類の標的遺伝子に適した条件設定等の煩雑な操作も不要となり、遺伝子検査を自動化できる。さらに、複数種類の標的遺伝子の遺伝子型を判定する確度を向上させることができる。
上記実施の形態に係る遺伝子検査システムは、複数種類の蛍光色素を含む検出試薬及び複数種類の標的遺伝子を含む生体試料を混合し、複数種類の標的遺伝子のそれぞれに複数種類の蛍光色素のうち互いに異なる蛍光色素を修飾して得られた検体を、所定の温度範囲で周期的変化を繰り返して加熱する加熱部と、検体を一定の昇温速度で加熱しながら検体に波長の異なる複数の励起光を照射し、検体の蛍光変化を検出する蛍光検出部30と、蛍光検出部30において得られる蛍光強度の変化に基づき複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う判定部と、を備え、蛍光検出部30は、加熱部により周期的変化を第1の回数繰り返して検体を加熱した後、蛍光検出部30により複数種類の標的遺伝子のうち少なくとも一部の標的遺伝子である第1標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出する第1蛍光検出部31と、第1蛍光変化測定後に、加熱部により周期的変化を第2の回数繰り返して検体を加熱した後、蛍光検出部30により検体に含まれる複数種類の標的遺伝子のうち少なくとも一部の標的遺伝子である第2標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出する第2蛍光検出部32と、を含み、判定部は、第1蛍光検出部31及び第2蛍光検出部32において得られる蛍光強度の変化に基づき複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う。これにより、複数種類の標的遺伝子のタイプ(遺伝子型)判定を短時間で実現することができる。さらに、遺伝子検査を自動化でき、迅速に、かつ、正確に、複数種類の標的遺伝子の遺伝子型の判定ができる。
以上、本開示に係る遺伝子検査方法、遺伝子検査チップ、及び遺伝子検査システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本開示の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を実施の形態に施したものや、実施の形態における一部の構成要素を組み合わせて構築される別の形態も、本開示の範囲内に含まれる。
本開示に係る遺伝子検査方法、遺伝子検査チップ、及び遺伝子検査システムは、例えば、得られる遺伝子情報に基づいて個人の体質に合った食品、化粧品、サプリメント、トレーニングの提案、又は、病気罹患率の診断、投与薬剤の種類と効果及び副作用の予測等に応用できる。
1 チップ部
2 チップフォルダー
3 検体保持部
4 媒体
5 検体注入口
10 遺伝子検査チップ
21 識別子リーダー
25 ペルチェ素子
31 第1蛍光検出部
32 第2蛍光検出部
33 第3蛍光検出部

Claims (7)

  1. 複数種類の蛍光色素を含む検出試薬及び複数種類の標的遺伝子を含む生体試料を混合し、前記複数種類の標的遺伝子のそれぞれに前記複数種類の蛍光色素のうち互いに異なる蛍光色素を修飾して得られた検体を、所定の温度範囲で周期的変化を繰り返して加熱する加熱ステップと、
    前記検体を一定の昇温速度で加熱しながら前記検体に波長の異なる複数の励起光を照射し、前記検体の蛍光変化を検出する蛍光検出ステップと、
    前記蛍光検出ステップにより得られる蛍光強度の変化に基づき前記複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う判定ステップと、を含み、
    前記蛍光検出ステップは、
    前記加熱ステップにより前記周期的変化を第1の回数繰り返して前記検体を加熱した後、前記蛍光検出ステップにより前記複数種類の標的遺伝子のうち第1標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出する第1蛍光検出ステップと、
    前記第1蛍光検出ステップ後に、前記加熱ステップにより前記周期的変化を第2の回数繰り返して前記検体を加熱した後、前記蛍光検出ステップにより前記検体に含まれる前記複数種類の標的遺伝子のうち第2標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出する第2蛍光検出ステップと、を含み、
    前記判定ステップでは、
    前記第1蛍光検出ステップ及び前記第2蛍光検出ステップにおいて得られる蛍光強度の変化に基づき前記複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う、
    遺伝子検査方法。
  2. 前記第1蛍光検出ステップ及び前記第2蛍光検出ステップでは、それぞれ前記複数種類の標的遺伝子の蛍光強度を検出する、
    請求項1に記載の遺伝子検査方法。
  3. 前記蛍光検出ステップは、さらに、前記第2蛍光検出ステップ後に、前記加熱ステップにより前記周期的変化を第3の回数繰り返して前記検体を加熱した後、前記蛍光検出ステップにより前記複数種類の標的遺伝子のうち第3標的遺伝子の蛍光強度の変化を測定する第3蛍光検出ステップを含み、
    前記判定ステップは、さらに、前記第3蛍光検出ステップにおいて得られる蛍光強度の変化に基づき前記複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う判定ステップを含む、
    請求項1又は2に記載の遺伝子検査方法。
  4. 前記第1蛍光検出ステップは、前記周期的変化を前記第1の回数繰り返して前記検体を加熱する間に、前記複数種類の標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出し、前記蛍光強度の変化に基づいて前記第1の回数及び前記第2以降の回数の少なくとも一つを決定する加熱サイクル決定ステップを有する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の遺伝子検査方法。
  5. 前記検体は、前記第1の回数及び前記第2の回数を示す識別子を保持する媒体を備えるチップに保持され、
    前記第1蛍光検出ステップでは、前記識別子に対応する前記周期的変化を前記第1の回数繰り返して前記検体を加熱し、
    前記第2蛍光検出ステップでは、前記識別子に対応する前記周期的変化を前記第2の回数繰り返して前記検体を加熱する、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の遺伝子検査方法。
  6. 所定の温度範囲で周期的変化を繰り返して検体を加熱し、前記検体に含まれる複数種類の標的遺伝子を増幅させるための、検体を保持する検体保持部と、
    前記複数種類の標的遺伝子を増幅させるための、前記検体の加熱の回数に対応付けられる識別子を保持する媒体と、を備える、
    遺伝子検査チップ。
  7. 複数種類の蛍光色素を含む検出試薬及び複数種類の標的遺伝子を含む生体試料を混合し、前記複数種類の標的遺伝子のそれぞれに前記複数種類の蛍光色素のうち互いに異なる蛍光色素を修飾して得られた検体を、所定の温度範囲で周期的変化を繰り返して加熱する加熱部と、
    前記検体を一定の昇温速度で加熱しながら前記検体に波長の異なる複数の励起光を照射し、前記検体の蛍光変化を検出する蛍光検出部と、
    前記蛍光検出部において得られる蛍光強度の変化に基づき前記複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う判定部と、を備え、
    前記蛍光検出部は、
    前記加熱部により前記周期的変化を第1の回数繰り返して前記検体を加熱した後、前記蛍光検出部により前記複数種類の標的遺伝子のうち少なくとも一部の標的遺伝子である第1標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出する第1蛍光検出部と、
    前記第1蛍光検出部による検出後に、前記加熱部により前記周期的変化を第2の回数繰り返して前記検体を加熱した後、前記蛍光検出部により前記検体に含まれる前記複数種類の標的遺伝子のうち少なくとも一部の標的遺伝子である第2標的遺伝子の蛍光強度の変化を検出する第2蛍光検出部と、を含み、
    前記判定部は、
    前記第1蛍光検出部及び前記第2蛍光検出部において得られる蛍光強度の変化に基づき前記複数種類の標的遺伝子のタイプ判定を行う、
    遺伝子検査システム。
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