JP2018155784A - 光偏向装置および画像投影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】輝度ムラの発生を抑制することができる光偏向装置および画像投影装置を提供する。【解決手段】反射面を有する可動部と、可動部を一軸周りに揺動可能に支持する、複数の梁が蛇行するように連続する蛇行部を含む支持部と、複数の梁に個別に設けられた複数の圧電部材と、隣り合う2つの梁に個別に設けられた2つの圧電部材の一方に第1の駆動信号を入力し、他方に第2の駆動信号を入力する制御部と、を備え、第1の駆動信号および第2の駆動信号は、周期的な波形を有する信号であり、第1の駆動信号は、1周期における立下がり時間に対する立上がり時間の比率が第2の駆動信号より大きく、制御部は、第1の駆動信号のオフセット電圧を調整することで、反射面による光走査の中心を補正する。【選択図】図1

Description

本発明は、光偏向装置および画像投影装置に関する。
近年、光ビームを偏向して走査する手段として、半導体製造技術を応用したシリコンやガラスを微細加工するマイクロマシニング技術により、基板上に反射面を設けた可動部や弾性梁部を一体形成した小型の光偏向素子(MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)偏向素子)が開発されている。
特許文献1は、プリンタに光偏向素子を組み付けるときに発生する機械的な位置ずれを調整する方法として、圧電アクチュエータに印加する駆動信号のオフセット電圧を変更して光偏向素子の光ビームの走査中心を補正する方法を提案している。
しかしながら、従来の技術では、例えば光偏向素子がもつ固有振動モードの影響で走査線が歪み、これに伴いビーム走査による描画画像に輝度ムラが発生するという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、輝度ムラの発生を抑制することができる光偏向装置および画像投影装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、反射面を有する可動部と、前記可動部を一軸周りに揺動可能に支持する、複数の梁が蛇行するように連続する蛇行部を含む支持部と、前記複数の梁に個別に設けられた複数の圧電部材と、隣り合う2つの前記梁に個別に設けられた2つの前記圧電部材の一方に第1の駆動信号を入力し、他方に第2の駆動信号を入力する制御部と、を備え、前記第1の駆動信号および前記第2の駆動信号は、周期的な波形を有する信号であり、前記第1の駆動信号は、1周期における立下がり時間に対する立上がり時間の比率が前記第2の駆動信号より大きく、前記制御部は、前記第1の駆動信号のオフセット電圧を調整することで、前記反射面による光走査の中心を補正する。
本発明によれば、輝度ムラの発生を抑制することができる光偏向装置および画像投影装置を提供することができるという効果を奏する。
図1は、本実施形態の光走査システムの構成例を示す図である。 図2は、被走査面の詳細な構成の例を示す図である。 図3は、光偏向素子の構成例を示す図である。 図4は、反射ミラーを鋸波状に走査するために印加する駆動信号を説明する図である。 図5は、反射ミラーを鋸波状に走査するために印加する駆動信号を説明する図である。 図6は、駆動信号を基準状態で光偏向素子に印加したときのミラー偏向角を評価した結果を示す図である。 図7は、駆動信号を基準状態で光偏向素子に印加したときのミラー偏向角を評価した結果を示す図である。 図8は、位相差調整を行った後のミラー偏向角の一例を示す図である。 図9は、鋸波状信号の周波数成分と共振モードの周波数特性との関係を説明するための図である。 図10は、駆動信号の周波数成分と光偏向素子の共振周波数との関係を説明する図である。 図11は、駆動信号を光偏向素子に印加した場合に得られるミラー偏向角の特性を示す図である。 図12は、駆動信号を光偏向素子に印加した場合に得られるミラー偏向角の特性を示す図である。 図13は、光偏向特性のうち高周波振動成分を示す図である。 図14は、光偏向特性のうち高周波振動成分を示す図である。 図15は、駆動信号のシンメトリを変化させた場合に発生する高周波振動について、位相変化および振動幅の変化の特徴を定性的に示す図である。 図16は、ミラー偏向角の時間変化を示す図である。 図17は、高周波振動成分の時間変化を示す図である。 図18は、光偏向素子に印加する駆動波形と、投影させた走査線画像の例を示す図である。 図19は、駆動信号の波形の例を示す図である。 図20は、駆動信号の波形の例を示す図である。 図21は、駆動信号の波形の例を示す図である。 図22は、オフセット電圧を変えたときの走査線の中心変動量の例を示す図である。 図23は、オフセット電圧を変えたときの輝度ムラの例を示す図である。 図24は、縦方向の輝度ムラがある画像の例を示す図である。 図25は、ローパスフィルタのフィルタ透過率の一例を示す図である。 図26は、ローパスフィルタを適用した場合の駆動信号波形の例を示す図である。 図27は、ヘッドアップディスプレイ装置を搭載した自動車の一例を示す概略図である。 図28は、ヘッドアップディスプレイ装置の一例を示す概略図である。 図29は、光書込装置を組み込んだ画像形成装置の一例を示す図である。 図30は、光書込装置の一例を示す概略図である。 図31は、物体認識装置の一例であるレーザレーダ装置を搭載した自動車の概略図である。 図32は、レーザレーダ装置の一例を示す概略図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる光偏向装置および画像投影装置の一実施形態を詳細に説明する。
図1は、本実施形態の光走査システムの構成例を示す図である。図1は、2次元画像表示を行うために使用される光偏向装置を含むシステム全体の概念図である。図1に示すように、本実施形態の光走査システムは、光偏向素子11と、光源12と、光源駆動系13と、光学系14と、制御装置19と、光検出部20と、記憶部110と、を備えている。
本実施形態の光偏向装置は、例えば光偏向素子11と制御装置19とを備えるように構成される。光偏向装置の構成はこれに限られるものではなく、他の構成部(光源12、光源駆動系13、光学系14、光検出部20、記憶部110)の一部または全部をさらに備えていてもよい。
光源12は、レーザ光を出射する。光源駆動系13は、制御装置19からの信号に従い光源12を駆動させる。光学系14は、光源12から出射されたレーザ光を光偏向素子11に入射させるための光学系である。
光検出部20は、光偏向素子11から出射された光を検出する。光検出部20は、例えばフォトダイオードにより実現できる。光検出部20は、レーザ光の受光量に応じた電圧(検出信号)を出力する。
制御装置19は、光偏向素子11の駆動を制御する。制御装置19は、画像信号演算部18と、検出信号演算部17と、駆動制御部16と、を備えている。
画像信号演算部18は、取得した光走査情報に基づいて光源12を制御するための信号(同期信号)を演算する。検出信号演算部17は、光検出部20により検出された検出信号を取得し、取得した検出信号に基づいて、例えば光が受光されたタイミング(基準タイミング)を演算する。駆動制御部16は、光走査情報および基準タイミングなどの情報に基づいて、光偏向素子11の駆動信号を出力する。
制御装置19は、例えば外部装置やネットワークから光走査情報を取得する。なお、光走査情報の取得方法はこれに限られず、制御装置19内のROMやFPGAに光走査情報を格納する構成としてもよいし、制御装置19内に新たにSSD等の記憶装置を設けて、その記憶装置に光走査情報を格納する構成としてもよい。ここで、光走査情報とは、被走査面15にどのように光走査させるかを示した情報であり、例えば、光走査により画像を表示する場合は、光走査情報は画像データである。また、例えば、光走査により光書込みを行う場合は、光走査情報は書込み順や書込み箇所を示した書込みデータである。他にも、例えば、光走査により物体認識を行う場合は、光走査情報は物体認識用の光を照射するタイミングと照射範囲を示す照射データである。
制御装置19の各部は、例えば、1または複数のプロセッサにより実現される。例えば上記各部は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサにプログラムを実行させること、すなわちソフトウェアにより実現してもよい。上記各部は、IC(Integrated Circuit)およびFPGA(Field-Programmable Gate Array)などのプロセッサ、すなわちハードウェアにより実現してもよい。上記各部は、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。複数のプロセッサを用いる場合、各プロセッサは、各部のうち1つを実現してもよいし、各部のうち2以上を実現してもよい。
記憶部110は、各種処理で用いる各種情報を記憶する。例えば記憶部110は、制御装置19が用いる制御用のテーブルデータを記憶する。記憶部110は、HDD(Hard Disk Drive)、光ディスク、メモリカード、RAM(Random Access Memory)などの一般的に利用されているあらゆる記憶媒体により構成することができる。
光偏向素子11は、例えば反射ミラー10(反射面)を有し、反射ミラー10を可動(揺動)可能なMEMSデバイスである。光偏向素子11により、光源12からの照射光が偏向して光走査され、被走査面15に光走査信号(画像信号など)に応じた画像を投影することができる。被走査面15は、例えばスクリーンである。
図2は、被走査面15の詳細な構成の例を示す図である。図2では、2つの光検出部20を用いて、光走査のタイミングが制御される。光走査領域50は、画像描画領域50aと非画像描画領域50bとに分けられる。非画像描画領域50bに光検出部20が設置される。非画像描画領域50bでは、不要な光が画像ノイズとして現れないように、光検出部20の部分にのみレーザ光を点灯させるようにする。光走査のタイミングは、反射ミラー10の振れ角と等価である。光検出部20に入力された時間を基準として、レーザ発光のタイミングを制御することで、被走査面15上に精細な画像が形成される。また、光検出部20の通過時間をもとに、光偏向素子11の振れ角中心のずれが検出される。例えば検出信号演算部17は、光検出部20により検出された検出信号から振れ角中心のずれ、すなわち、光走査の中心のずれを検出する。
以下、光偏向素子11の詳細な構成の一例について説明する。光偏向装置の構成例として、薄膜化した圧電材料からなる薄膜圧電体をアクチュエータとして使用した装置が存在する。圧電アクチュエータを使用した光偏向装置では、薄膜圧電体をカンチレバーの表面に重ねあわせて形成する。この構成では、圧電体の圧電特性から生じる面内方向の伸縮がカンチレバーとなる支持体に伝わり、カンチレバーの一端を固定しておけば、圧電体に印加する電圧量に応じてカンチレバーの他端を上下に振動させることができる。カンチレバーの近傍に小型の反射ミラーを配置し、上記のような圧電薄膜への電圧印加によって生じる薄膜の収縮を利用することによって、数mm角程度の素子サイズで、素子内に設けられた直径1mm〜数mm程度の微小なミラーを高速で走査することができる。
図3は、カンチレバーを利用して2次元での光ビーム走査を可能にした光偏向素子11の構成例を示す図である。
図3に示すように、反射ミラー10がトーションバー311a、311bを介してミラー周辺枠312に連結されて可動部320を形成する。可動部320は、複数の折り返し部をそれぞれ有して蛇行して形成された一対の蛇行状梁部330a、330bによって挟まれている。蛇行状梁部330a、330bは、複数の梁が蛇行するように連続する蛇行部の一例である。
蛇行状梁部330a、330bそれぞれの一端は支持基板301に支持され、多端は可動部320に連結されている。支持基板301は、可動部320を一軸(図3ではX軸)周りに揺動可能に支持する支持部の一例である。
蛇行状梁部330a、330bのそれぞれは、1つおきに梁部340Aおよび梁部340Bに分けられる。隣り合う梁部ごとに圧電部材が個別に設けられている。圧電部材は、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)である。以下では梁部340Aおよび梁部340Bにそれぞれ設けられた圧電部材を、第A圧電部材および第B圧電部材という。梁部340Aおよび梁部340Aに設けられた第A圧電部材を含むアクチュエータをAchという。また梁部340Bおよび梁部340Bに設けられた第B圧電部材を含むアクチュエータをBchという。
駆動制御部16は、第A圧電部材および第B圧電部材に異なる電圧を印加して、蛇行状梁部330a、330bに反りを発生させる。これにより、隣り合う梁部340A、340Bが異なる方向に撓み、撓みが累積されて、可動部320がX軸周り(=垂直方向)に大きな角度で回転する。すなわち第A圧電部材に印加する電圧波形(以下、第A駆動信号という)および第B圧電部材に印加する電圧波形(以下、第B駆動信号という)それぞれについて、別個の信号波形を採用することで、X軸を回転中心とした光走査が可能となる。駆動制御部16は、隣り合う2つの梁(梁部)に個別に設けられた2つの圧電部材の一方に第1の駆動信号(第A駆動信号)を入力し、他方に第2の駆動信号(第B駆動信号)を入力する制御部に相当する。第A駆動信号および第B駆動信号は、後述するように鋸波状の周期的な波形を有する信号である。
一方、Y軸を中心とした水平方向では、反射ミラー10に接続されたトーションバー311a、311bなどを利用した共振による光走査が行われる。可動部320では、反射ミラー10がトーションバー311a、311b、および、カンチレバー313を介してミラー周辺枠312にY軸周りに揺動可能に支持されている。
2次元的に光ビームを走査する際の走査方法として以下のようなラスタ走査方式が一般的である。すなわち、Y軸を中心とした水平方向には、光偏向素子11が有する水平方向の共振モードの励振周波数に合わせた高速(数kHz〜数十kHz)の正弦波信号によってミラーを走査する。一方、X軸を中心とした垂直方向には、より低速(数Hz〜数十Hz)の鋸波状波形の駆動信号によってミラーを走査する。例えば光ビーム走査を利用した画像描画装置では、光ビームの発光タイミングをミラーの走査角に合わせて点滅させることで、垂直方向の走査周波数と等しい更新時間で画像を描画することができる。
垂直方向に鋸波状の走査線を形成する際、光ビームの走査角度すなわち光偏向素子11のミラー偏向角は、時間の経過に対して直線的に変化することが望まれる。実際は光偏向素子11が有する固有振動モードの影響により、走査周波数より高周波の振動成分が走査線に重畳され、走査線に歪みが生じる場合がある。特に走査線の歪みに大きな影響を与えるのは、光偏向素子11の蛇行状の梁部構造に起因する共振モードである。振動方向は、ほぼX軸を回転軸とした垂直方向であり、その共振周波数は100〜1000Hz程度である。
垂直方向の光走査のために蛇行状の梁部に印加する鋸波状波形は、走査周波数の整数倍の周波数を持つ正弦波の重ね合わせによって生成される。このため、高次の振動信号が上記の垂直方向の共振モードに応じた振動成分を励振してしまう。その結果、鋸波状の走査線にこの振動が重畳され、走査線が歪んでしまう。この走査線の歪は垂直方向に発生するため、2次元画像を描画した場合には、画像の垂直方向に輝度ムラを発生させることになる。
このように、通常の鋸波状信号の印加による光偏向素子11の駆動では、垂直方向のビーム走査を行う際に、光偏向素子11がもつ固有振動モードの影響で走査線が歪み、これに伴いビーム走査による描画画像に輝度ムラが発生する場合があった。また、光偏向素子11をヘッドアップディスプレイおよびレーザレーダなどの光制御装置に搭載すると、環境温度の変化や経年での位置ずれによって走査線の中心がずれる場合があった。
そこで、本実施形態では、圧電効果によるカンチレバーの振動を利用した光偏向素子11について、輝度ムラの発生を抑制するように、走査線の中心ずれを補正可能する。
具体的には、本実施形態では以下のような構成を採用する。まず鋸波状の駆動信号(鋸波状信号)として、1周期の期間に、電圧が極小値から極大値まで増加する立上がり期間を含む鋸波状波形(Ach)と、逆に電圧が極大値から極小値まで減少する立下がり時間を含む鋸波状波形(Bch)を採用する。そして、この鋸波状信号を周波数成分に分解した際に現れるヌル周波数(理論上、強度がゼロになる周波数)について、奇数番目のカンチレバーに印加する駆動信号のヌル周波数と、偶数番目のカンチレバーに印加する駆動信号のヌル周波数との間に、光偏向素子11が有する垂直方向の共振周波数が位置するように設定する。
さらに、光偏向素子11を駆動する際、奇数番目または偶数番目のカンチレバーを単独で駆動させた時点で、奇数番目および偶数番目のカンチレバーで発生する高周波振動が互いに逆相の関係となり、かつ、それぞれの高周波振動の振動幅がほぼ等しくなるような駆動条件を設定する。
走査線の振れ角中心がシフトした場合(走査線の中心がずれた場合)、例えば駆動制御部16は、立上がり期間の大きなAchの駆動信号のオフセット電圧を変更することにより、中心のずれがなくなるように振れ角中心を補正する。立上がり(Ach)の方が立下がり(Bch)よりも圧電材料の電圧に対する変位の線形性が高いため、Achのオフセット電圧を変更することで輝度ムラの発生を抑制しつつ、走査線の中心を補正することができる。
図4および図5は、反射ミラー10を鋸波状に走査するために印加する、一般的な第A駆動信号および第B駆動信号を説明する図である。第A駆動信号451は、周波数fAの鋸波状信号である。繰返し周期TA(=1/fA)は、印加電圧が極小値から極大値に一様に増加する立上がり期間(TrA)と、逆に印加電圧が極大値から極小値まで一様に減少する立下がり期間(TfA)とに分けられる。
第B駆動信号452は、周波数fBの鋸波状信号である。繰返し周期TB(=1/fB)は、印加電圧が極大値から極小値まで一様に減少する立下がり期間(TfB)と印加電圧が極小値から極大値に一様に増加する立上がり期間(TrB)とに分けられる。
光偏向素子11による光走査によって画像を描画する場合には、TrAおよびTfBの期間が画像描画時間帯となる。一般的に第A駆動信号と第B駆動信号の繰返し周波数は等しい。以後の説明においても、駆動信号の繰返し周波数fsについて、fs=fA=fBであることを前提とする。また以後の説明において、印加電圧とは電圧極大値と電圧極小値の差のことを指すものとする。
また図5に示すように、第A駆動信号がその立上がり期間において印加電圧の0.5倍となる時間(立上がり中点)と、第B駆動信号がその立下がり期間において印加電圧の0.5倍となる時間(立下がり中点)が一致した状態を基準状態と定義する。基準状態では、第A駆動信号と第B駆動信号との間の位相差が0°であるものとする。両者に位相差が付与された場合はそれぞれの立上がり中点と立下がり中点との間に時間ずれが生じる。
ここで、以後の説明のために以下の(1)式および(2)式で表されるパラメータをシンメトリとして定義する。
シンメトリA=TrA/TA ・・・(1)
シンメトリB=TfB/TB ・・・(2)
シンメトリAは、第A駆動信号の1周期(TA)に対する、最小値から最大値になるまでの時間TrA(光走査のための時間)の割合(比率)を意味する。シンメトリBは、第B駆動信号の1周期(TB)に対する、最大値から最小値になるまでの時間TfB(光走査のための時間)の割合(比率)を意味する。なお、第B駆動信号は、第A駆動信号を反転させたような形状(逆鋸波状)であるため、1周期における立下がり時間に対する立上がり時間の比率は、第A駆動信号の方が第B駆動信号より大きくなる。
例えば、第A駆動信号の立上がり時間と立下がり時間の比が9:1のときにはシンメトリA=90%である。仮にシンメトリA=シンメトリBである場合、基準状態では第A駆動信号の立上がり開始時間と第B駆動信号の立下がり開始時間が同じタイミングとなる。一方、シンメトリAとシンメトリBとを互いに異なる値に設定した場合、基準状態であっても第A駆動信号の立上がり開始時間と第B駆動信号の立下がり開始時間とは異なる。
まず従来の駆動方式により光偏向素子11を駆動したときのミラー偏向角を評価した結果の例を説明する。図6および図7は、それぞれ第A駆動信号および第B駆動信号のみを基準状態で光偏向素子11に印加したときのミラー偏向角を評価した結果である。
図6および図7に示すように、ミラー偏向角には線形な偏向角651、751の変化の上に、周期的な高周波振動成分652、752が重畳されている。高周波振動の振動周波数661、761は、光偏向素子11が有するX軸を回転軸として振動する共振モードのうち、最低次共振モードの周波数に相当する。また高周波振動は、第A駆動信号のみ、および、第B駆動信号のみを印加した場合に、ほぼ同位相で発生する。
従来の駆動方式では、基準状態では同位相で発生する高周波振動成分を抑制するために、第A駆動信号および第B駆動信号の間に位相差を付与し、高周波信号が逆相で重なりあうような駆動条件を予め定める。図8は、位相差調整を行った後のミラー偏向角の一例を示す図である。図8に示すように、第A駆動信号801および第B駆動信号802への位相差付与より高周波成分が除去され、ミラー偏向角803がほぼ線形に変化する。しかし、後述するが付与する位相差が最適値からわずかに異なっただけで、高周波振動が表出し、十分な走査線の線形性が得られないことが確認された。
高周波振動の発生は、第A駆動信号または第B駆動信号の印加によって光偏向素子11の共振モードが起こされることに起因する。この共振周波数は、光偏向素子11の連続駆動や温度変化等により変動し、それに伴って最適位相差も変化する。従って最適位相差を保って光偏向素子11の駆動を継続することが困難である。
図9は、従来の駆動方式における鋸波状信号の周波数成分と、光偏向素子11が有するX軸を回転軸として振動する最低次の共振モードの周波数特性との関係を説明するための図である。鋸波状波形の周波数成分は、理想的な鋸波波形をフーリエ変換して印加信号を周波数成分に分解して得られる。鋸波状波形の周波数成分は、直流(0Hz)から駆動周波数間隔で発生する印加電圧成分の重ね合わせで表される。
図9には光偏向素子11が有する、X軸を回転軸として振動する最低次共振モードのスペクトル特性901が併せて示されている。図9では、駆動信号の周波数を光偏向素子11の共振周波数の半整数分の1に設定した例が示されている。このように設定すると、周期的に発生する信号成分と光偏向素子11の共振周波数とが重なりあわないため、理論上は可能な限り振動成分の大きさが低減される。しかし、結果として図6および図7に示したように第A駆動信号および第B駆動信号を個別に駆動したときには、大きな高周波振動が発生する。
鋸波状波形の周波数特性において注目すべきは、駆動信号の周波数特性に、理論上、信号強度ゼロになるヌル周波数が存在することである。鋸波状波形のヌル周波数fnは、駆動信号の繰返し周波数fsおよびシンメトリSを用いて以下の(3)式で与えられる。
fn=N×fs/(1−S) ・・・(3)
Nは整数であり、ヌル周波数は周期的に現れる。(3)式から明らかなように、ヌル周波数は鋸波状信号の駆動周波数、または、シンメトリをパラメータとして所望の値に調整することができる。
ここで、「ヌル周波数」について説明する。例えば、所定の変調信号(例えば鋸波状信号)によってMEMSミラーを駆動した場合、その変調信号の種類によっては周波数スペクトル(変調信号をフーリエ変換して周波数成分に分解したもの)に、一定間隔の「谷」(理論上電力密度がゼロとなる点)が存在する。この谷のことを一般にヌル点と呼ぶ。そこで、本明細書では、ヌル点を取る周波数のことを「ヌル周波数」と定義している。
鋸波状波形の駆動信号にもヌル周波数が存在していることが確認され、その周波数が上記(3)式で与えられることが帰納的に明らかとなった。
なお、駆動信号スペクトル(図9参照)では駆動周波数に対応して離散的な周波数成分が現れているが、仮に鋸波状パルス1個だけをフーリエ変換すると連続的にヌルに向かって減衰していくようなスペクトル特性が得られる。周期的な鋸波状信号ではその連続スペクトルを包絡線として駆動周波数間隔で飛び飛びの信号成分をもつことになる。すなわち、ヌル周波数近傍の信号成分も相対的に低く抑えられる。
つまり、ヌル周波数とその近傍を含む周波数帯(以下では「ヌル周波数帯」とも呼ぶ)では、駆動信号の高周波成分の信号強度が極小(ヌル周波数で最小)になる(図9参照)。
また、ヌル周波数帯は、所定の周波数間隔で複数存在することも分かっている(図9参照)。
次に、本実施形態の光偏向素子11の駆動方法、および、輝度ムラの発生について説明する。
図10は、本実施形態における駆動信号の周波数成分と光偏向素子11固有の共振周波数との関係を説明する図である。本実施形態における光偏向素子11の駆動方式では、第A駆動信号と第B駆動信号について、鋸波状波形が有するヌル周波数を互いに異ならせ、かつ、互いのヌル周波数の間に光偏向素子11の共振周波数が位置するように設定する。例えば図10では、第A駆動信号のヌル周波数1001と、第B駆動信号のヌル周波数1002と、の間に、共振周波数が位置することが示されている。
上記のように、鋸波状信号のヌル周波数は駆動信号の繰返し周波数fsおよびシンメトリSによって制御できる。しかし、第A駆動信号と第B駆動信号を互いに異ならせると周期的に安定した走査線を描くことが困難である。従って、ヌル周波数を互いに異ならせることはシンメトリAとシンメトリBとを互いに異ならせることを意味する。
さらに第A駆動信号と第B駆動信号のヌル周波数は、光偏向素子11の共振周波数の近傍に位置させることが好ましい。これはヌル周波数近傍では信号成分がほとんど存在しないため、この帯域近傍に光偏向素子11の共振モードが存在しても、この振動モードが励振されることで発生する高周波振動を大幅に抑制できるためである。
このような駆動信号の設定により、第A駆動信号および第B駆動信号を基準状態において同時に印加した場合に、高周波信号を抑制した走査線を得ることができる。以下、この動作原理について説明する。図11は、第A駆動信号のみを光偏向素子11に印加した場合に得られるミラー偏向角の特性を示す図である。図12は、第B駆動信号のみを光偏向素子11に印加した場合に得られるミラー偏向角の特性を示す図である。第A駆動信号の印加電圧の増加に伴って光偏向素子11のミラー偏向角は0°から正の角度方向に偏向する。一方、第B駆動信号では印加電圧の減少に伴い、光偏向素子11のミラー偏向角が負の角度方向から0°に向かって偏向する。
図11および図12から、第A駆動信号および第B駆動信号のみを印加した場合は、従来の駆動方式と比べて振動幅は抑制されるものの、光偏向素子11による走査線に高周波振動が重畳されていることが確認できる。
図13および図14は、図11および図12に示した光偏向特性のうち高周波振動成分を示す図である。高周波振動成分は、例えば、光走査範囲の走査線を直線近似した理想的な走査線からの差分を取ることで抽出される。光走査範囲は、第A駆動信号の立上がり期間または第B駆動信号の立下がり期間における任意の時間領域を設定すればよい。
ここで、高周波振動の特性を表すパラメータとして位相および振動幅についてさらに考察する。また、高周波振動の位相量の評価においては、第A駆動信号による振動についてはその極大点の位相に注目し、一方で第B駆動信号による振動についてはその極小点の位相に注目する。
図15は、第A駆動信号および第B駆動信号のシンメトリを変化させた場合に発生する高周波振動について、発明者が見出した位相変化および振動幅の変化の特徴を定性的に示す図である。
図15の上部のグラフが位相変化を示す。このグラフの縦軸は高周波振動の位相を表す。第A駆動信号および第B駆動信号について縦軸の値が同じ値となるとき、それぞれの駆動信号によって発生する高周波振動の位相は180°ずれていることになる。すなわち、高周波振動が逆相で発生する。また図15の上部には、第A駆動信号1501および第B駆動信号1502のいずれにおいても、位相が急激に変化する領域(位相変化領域)が存在することが示されている。この位相変化領域の前後で付与される位相差1503は、ほぼ180°である。また位相変化領域は、光偏向素子11の共振周波数と駆動信号のヌル周波数とが一致するように設定した場合、すなわち(3)式においてヌル周波数fnの値に光偏向素子11の共振周波数を代入した場合に得られるシンメトリの近傍に現れる。
従来の駆動方式のように、第A駆動信号と第B駆動信号とで等しいシンメトリを設定した場合には、特別な場合を除いて各信号の印加によって発生する高周波振動は同相で発生する。特別な場合とは、光偏向素子11の共振周波数と駆動信号のヌル周波数とがほぼ一致するように信号のシンメトリを決定した場合である。
一方、本実施形態による駆動方式では、第A駆動信号および第B駆動信号のシンメトリを互いに異ならせ、ぞれぞれの信号のヌル周波数の間に光偏向素子11の共振周波数が存在するように設定する。第A駆動信号および第B駆動信号のシンメトリを適切に与えることにより、第A駆動信号および第B駆動信号の印加によって発生する高周波振動を逆相で発現させることが可能となる。
図15の下部のグラフは、駆動信号(第A駆動信号1511、第B駆動信号1512)のシンメトリを変化させたときの高周波振動の振動幅の変化を示す図である。矢印1521、1522は、それぞれ第A駆動信号および第B駆動信号のシンメトリの設定値を示す。矢印1523は、共振周波数とヌル周波数とが一致するシンメトリの理論値を示す。
高周波振動幅は特定のシンメトリで極小となり、そこから離れるほど振動幅が大きくなる。高周波振動が極小となるシンメトリは、理論的には光偏向素子11の共振周波数と駆動信号のヌル周波数とが一致するシンメトリである。しかし実際の素子ではわずかにこの理論値からずれる場合がある。さらに、このずれ量は第A駆動信号および第B駆動信号を印加した場合それぞれについて異なり、また高周波振動幅の極小値も異なることが確認された。
本実施形態による駆動方式では、第A駆動信号および第B駆動信号のシンメトリを互いに異ならせ、ぞれぞれの信号のヌル周波数の間に光偏向素子11の共振周波数が存在するように設定する。このため、高周波振動幅は極小値ではないが、それぞれの振動幅が互いに一致するようなシンメトリを与えることができる。
以上のように、本実施形態による駆動方式により、第A駆動信号および第B駆動信号を独立に印加した場合に発生する高周波振動の振動幅が互いに等しく、かつ、それぞれの振動が互いに逆相で発現するようなシンメトリを、第A駆動信号および第B駆動信号それぞれに設定することができる。
図16は、本実施形態の駆動方式により、第A駆動信号および第B駆動信号を基準状態で同時に印加して光偏向素子11を駆動した場合の、ミラー偏向角の時間変化を示す図である。図17は、この場合の高周波振動成分の時間変化を示す図である。図16および図17では、破線がミラー偏向角を表し、太線が第A駆動信号を表し、細線が第B駆動信号を表す。上記のように第A駆動信号および第B駆動信号のシンメトリを個別に調整することにより、鋸波状信号に対して光偏向素子11の走査線が線形に変位し、高周波振動を完全に取り除くことが可能である。
図16および図17に示した結果では、第B駆動信号のシンメトリに対して、第A駆動信号のシンメトリより大きな値を設定した。本実施形態の駆動方式の動作原理からは、第A駆動信号および第B駆動信号のシンメトリについてその大小に対する制限は存在しない。しかし、第B駆動信号、すなわち鋸波の1周期において立下がり期間の長い方の印加信号のシンメトリを相対的に大きくすると走査線直線性が良好となることが、実際に様々な駆動条件によって光偏向素子11を駆動した結果、見出された。走査線直線性の指標は、直線性を評価する指標であり、以下の(4)式のように定義される。
走査線直線性指標=(ミラー偏向による走査線の直線からのずれ)/(走査範囲を直線近似した走査線の走査全幅) ・・・(4)
走査線直線性指標の値が小さいほど、ミラー偏向による走査線から高周波成分が取り除かれ、直線に近い走査線が描かれることに注意されたい。
次に、図18〜図24を用いて、光偏向素子11の走査中心の補正方法について説明する。
図18は、光偏向素子11に印加する駆動波形と、スクリーン上に投影させた走査線画像の例を示す図である。光偏向素子11に第A駆動信号1801および第B駆動信号1802を入力して1次元にレーザ光を走査させると、スクリーン上に図18では縦方向にレーザ走査線が現れる。光偏向素子11をヘッドアップディスプレイまたはレーザレーダなどの光制御装置に組み付けたとき、環境温度が変化や経年での位置ずれで走査線の中心1821に、ずれ1822が生じることがある(図18の左下)。それに対して、駆動信号(図18では、第A駆動信号1811)のオフセット電圧1812を変更することで、振れ幅の中心1823を制御することができる(図18の右下)。
図19以降では、実際の数値データをもとに走査中心の補正方法を説明する。なお以下に示す数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。図19〜図21は、第A駆動信号(信号1901、2001、2101)および第B駆動信号(信号1902、2002、2102)の波形の例を示す図である。
図19〜図21では、第A駆動信号(Ach)は、TrA/TA=0.82、TfA/TA=0.18として波形を生成した。第B駆動信号(Bch)は、TrA/TA=0.136、TfA/TA=0.864として波形を生成した。
光偏向素子11が有する共振周波数は375Hzであった。このため、駆動周波数は、共振周波数を半整数比となる、例えば6.5で割った値の57.5Hzとした。これにより、輝度ムラを抑制することができるためである。
上記の(3)式に示されるように、本実施形態における駆動方法では、任意の駆動信号の繰返し周波数fsを選択でき、選択した繰返し周波数fsと既知の共振周波数f1との関係から好適なシンメトリ値が求められる。より詳細にはf1/fs=半整数とする駆動条件が望ましい。これは以下の理由による。
鋸波状波形は、理想的にはヌル周波数では信号強度を持たず、かつ、駆動信号の整数倍の振動成分以外は信号強度を持たない。一方、本実施形態のように信号のヌル周波数と光偏向素子11の共振周波数とを僅かに異ならせるように駆動振動を設定した場合、光偏向素子11の共振周波数近傍に駆動信号の信号強度が存在すると大きな高周波振動成分を励起する。従って、駆動信号周波数ごとに周期的に発生する信号成分の隙間に相当する周波数帯に光偏向素子11の共振周波数を一致させることが、高周波振動成分の抑制に有効である。
図20は、第A駆動信号(Ach)のオフセット電圧を変えたときの駆動信号波形を示す図である。図21は、第B駆動信号(Bch)のオフセット電圧を変えたときの駆動信号波形を示す図である。図20および図21では、駆動電圧値は23Vp−pとし、オフセット電圧は0Vから4Vに変化させた。
図22は、オフセット電圧を変えたときの走査線の中心変動量の例を示す図である。スクリーンに走査線を投影し、投影された走査線をカメラで撮影して振れ角の中心変動量を算出した。オフセット電圧に対して振れ角の中心変動量は線形である。Achのオフセット電圧値2201およびBchのオフセット電圧値2202をそれぞれ上げる(または下げる)、または、AchとBchのいずれか一方のオフセット電圧値を上下させることで、双方向に振れ角中心を変動させることができる。
図23は、オフセット電圧を変えたときの輝度ムラの例を示す図である。図6および図7、図8を用いて説明したように、AchとBchで発生する振動を打ち消すように位相差とシンメトリを設定することで輝度ムラを低減させ、光偏向素子11を駆動させている。しかし、走査中心がずれた場合にオフセット電圧を変更するとカンチレバーに発生する駆動力が変化してAch、Bchの振動を打ち消しあう動作条件からずれて、その結果、輝度ムラが悪化することが分かっている。
図23は、Achのオフセット電圧2301、Bchのオフセット電圧2302と、輝度ムラとの関係を示す図である。図23は、AchとBchそれぞれのオフセット電圧を変えたときに、輝度ムラの量がどのように変化するかを示している。輝度ムラは、ミラー直線性からの最大ずれ量/ミラー振幅量×100%と定義される。ミラー直線性からの最大ずれ量が小さい方が輝度ムラは小さくなる。
図24は、光偏向素子11を2軸走査させたときのレーザ走査画像であり、縦方向の輝度ムラが1.7%である画像(左側)、および、3%である画像(右側)の例を示す図である。
図23に示すように、Achの方がオフセット電圧に対して輝度ムラが変動しにくい結果が得られている。そのため、走査線の中心がずれた場合、Ach(立上がり)のオフセット電圧を変更する方が、輝度ムラに対するロバスト性の高い制御を実現することができる。そこで本実施形態では、例えば駆動制御部16が、第A駆動信号(Ach)のオフセット電圧を調整することで、反射ミラー10による光走査の中心を補正する。
Achの方がオフセット電圧に対して輝度ムラが変動しにくい理由の1つとして、以下に説明する圧電ヒステリシスが挙げられる。PZTなどの一般的な圧電素子は、電圧を上げた場合の変位量と電圧を下げた場合の変位量には差が生じる、圧電ヒステリシスを有することが知られている。そのため、立上がり(Ach、電圧を上げた場合)のカンチレバーの変位と、立下がり(Bch、電圧を下げた場合)のカンチレバーの変位には差が生じる。すなわち、立下がり(電圧を下げた場合)の変位の方がオフセット電圧の変動に対して変位への寄与が大きい。その結果、立上がりと立下がりに同じオフセット電圧を変動させても立下がりの方が輝度ムラへの寄与が大きい。
本実施形態では、第A駆動信号と第B駆動信号のシンメトリを互いに異ならせることで、それぞれの信号印加によって発生する高周波振動の振動幅を一致させ、さらに基準状態で互いに逆相で発現させる。高周波振動の位相差は、必ずしも完全に180°にする必要はない。例えば初期値としてほぼ逆相で重なり合う条件を設定し、僅かな完全逆相からの位相ずれを補正するために第A駆動信号と第B駆動信号との間に位相差を付与してもよい。例えば、基準状態(基準とする位相差=0°)から予め定められた範囲内(例えば±10°)の位相差を付与してもよい。この場合、光偏向素子11の設計パラメータの違い、および、製作誤差等によって発生する最適シンメトリ条件の僅かな差を、位相差補正によって補償することができる。
さらに、第A駆動信号と第B駆動信号の印加電圧について、必要に応じて両者の印加電圧に差を設けることも高周波振動成分のさらなる低減に有効である。例えば駆動制御部16は、第A駆動信号および第B駆動信号について、極大値および極小値の少なくとも一方を互いに異ならせ、両者の印加電圧を異ならせるように構成してもよい。
図15の下部に示したように、駆動信号のシンメトリを変化させることで、駆動信号の印加によって発生する高周波振動の振動幅を調整できる。さらに第A駆動信号および第B駆動信号の印加電圧を微調整することにより、各駆動信号の印加による高周波振動の振動幅を完全に一致させることができる。これにより第A駆動信号と第B駆動信号を同時に印加した場合の高周波振動の発生を著しく抑制することが可能となる。
特に、駆動信号のシンメトリを、光偏向素子11の共振周波数と駆動信号のヌル周波数とが一致するシンメトリの理論値に近づけた場合、第B駆動信号による高周波振動の振動幅が第A駆動信号による高周波振動の振動幅より相対的に小さくなることが実験的に見出されている。この場合は、第B駆動信号の印加電圧を相対的に高めに設定することにより、高周波振動の振動幅を一致させることができる。
本実施形態では、第A駆動信号のヌル周波数と第B駆動信号のヌル周波数との間に光偏向素子11の共振周波数を位置させる。これにより、第A駆動信号または第B駆動信号を単独で駆動させた際の光偏向素子11の固有振動モードに起因する高周波振動について、振動幅を一致させ、かつ、互いに逆相関係で振動を発現させることが可能となる。このため、結果的に第A駆動信号および第B駆動信号を同時に印加した場合の高周波振動の発生を抑制できる。
ここで図15の下部から明らかなように、駆動信号のヌル周波数と光偏向素子11の共振周波数とを近づけるほど、第A駆動信号または第B駆動信号を単独で印加した場合に発生する高周波振動の振動幅が小さくなる。従って、わずかな高周波振動の位相ずれが発生した場合でも、第A駆動信号および第B駆動信号を同時に印加した場合に発生する高周波振動の振動幅が小さい。
高周波振動の発生は、駆動信号に含まれる高周波成分が光偏向素子11に共振モードを励振することに起因する。このため、例えばノッチフィルタにより、駆動信号から共振周波数付近(共振周波数を含む予め定められた帯域)の信号成分を取り除くように構成してもよい。これにより、第A動信号または第B駆動信号を単独で駆動させた場合に発生する高周波振動の振動幅を低減させることが可能となる。
本実施形態では、光偏向素子11に固有の振動モードのうち、走査線の歪に大きな影響を与える最低次の振動モードの励振を抑制するための駆動方法を説明した。一方、光偏向素子11には様々な振動モードが存在し、ミラーの偏向特性に影響し得る。例えば図3のX軸を回転軸とする、より高次の振動モードは、本実施形態における課題であった高周波振動成分よりさらに周期の短い振動を発生させる。また別の周波数帯では、Y軸を回転軸とする振動モードも存在する。この振動モードが励振された場合、例えば垂直方向に直線を描くことを意図したのに対し、水平方向に振動するような所謂波状の線が描かれる。
駆動信号として鋸波状波形を与えた場合、図9および図10に示したように信号成分は駆動周波数間隔で高周波帯まで発生するため、上記のようなより高次の振動モードを意図せず励振し、光偏向素子11によって描画される画像が歪む恐れがある。
このような、より高次の振動モードの励振を防止するために、印加信号にローパスフィルタをかけ、高周波成分をカット(抑制)することが有効である。図25は、ローパスフィルタのフィルタ透過率の一例を示す図である。
図26は、ローパスフィルタを適用した場合の駆動信号波形の例を示す図である。図26は、ヌル周波数より低周波側を透過帯域とし、残りの成分をカットした場合の駆動信号波形の例を示す。ヌル周波数より低周波数側に鋸波形状を形成する大部分の振動成分が存在するため、高周波成分をカットしてもほとんど印加信号波形への影響はない。より現実的には、予め最低次の振動モードおよびその次に発生する振動モードの共振周波数を把握しておき、フィルタの遮断周波数をこれらの2つの振動モードの共振周波数の間に設定すればよい。
このように、鋸波状信号から高周波信号成分を除去することによって、光偏向素子11が有する固有の振動モードが励振されることを防止し、光走査によって描画される画像に歪みが発生することを抑制できる。
[画像投影装置]
次に、本実施形態の光偏向装置を適用した画像投影装置について、図27および図28を用いて詳細に説明する。図27は、画像投影装置の一例であるヘッドアップディスプレイ装置500を搭載した自動車400の一例を示す概略図である。また、図28はヘッドアップディスプレイ装置500の一例を示す概略図である。
画像投影装置は、光走査により画像を投影する装置であり、例えばヘッドアップディスプレイ装置500である。図27に示すように、ヘッドアップディスプレイ装置500は、例えば、自動車400のウインドシールド(フロントガラス401等)の付近に設置される。ヘッドアップディスプレイ装置500から発せられる投射光Lがフロントガラス401で反射され、ユーザーである観察者(運転者402)に向かう。
これにより、運転者402は、ヘッドアップディスプレイ装置500によって投影された画像等を虚像として視認することができる。なお、ウインドシールドの内壁面にコンバイナを設置し、コンバイナによって反射する投射光によってユーザーに虚像を視認させる構成にしてもよい。
図28に示すように、ヘッドアップディスプレイ装置500では、赤色、緑色、青色のレーザ光源501R、501G、501Bからレーザ光が出射される。各レーザ光源は、図1の光源12に相当する。出射されたレーザ光は、各レーザ光源に対して設けられるコリメータレンズ502、503、504と、2つのダイクロイックミラー505、506と、光量調整部507と、から構成される入射光学系を経た後、反射ミラー10を有する光偏向素子11にて偏向される。
そして、偏向されたレーザ光は、自由曲面ミラー509と、中間スクリーン510と、投射ミラー511とから構成される投射光学系を経て、スクリーンに投影される。
なお、上記ヘッドアップディスプレイ装置500では、レーザ光源501R、501G、501B、コリメータレンズ502、503、504、ダイクロイックミラー505、506は、光源ユニット530として光学ハウジングによってユニット化されている。
ヘッドアップディスプレイ装置500は、中間スクリーン510に表示される中間像を自動車400のフロントガラス401に投射することで、その中間像を運転者402に虚像として視認させる。
レーザ光源501R、501G、501Bから発せられる各色レーザ光は、それぞれ、コリメータレンズ502、503、504で略平行光とされ、2つのダイクロイックミラー505、506により合成される。合成されたレーザ光は、光量調整部507で光量が調整された後、反射ミラー10を有する光偏向素子11によって二次元走査される。光偏向素子11で二次元走査された投射光Lは、自由曲面ミラー509で反射されて歪みを補正された後、中間スクリーン510に集光され、中間像を表示する。中間スクリーン510は、マイクロレンズが二次元配置されたマイクロレンズアレイで構成されており、中間スクリーン510に入射してくる投射光Lをマイクロレンズ単位で拡大する。
光偏向素子11は、反射ミラー10を2軸方向に往復可動させ、反射ミラー10に入射する投射光Lを二次元走査する。この光偏向素子11の駆動制御は、レーザ光源501R、501G、501Bの発光タイミングに同期して行われる。
以上、画像投影装置の一例としてのヘッドアップディスプレイ装置500の説明をしたが、画像投影装置は、反射ミラー10を有した光偏向素子11により光走査を行うことで画像を投影する装置であればよい。
例えば、机等に置かれ、表示スクリーン上に画像を投影するプロジェクタや、観測者の頭部等に装着される装着部材に搭載され、装着部材が有する反射透過スクリーンに投影、または眼球をスクリーンとして画像を投影するヘッドマウントディスプレイ装置等にも、同様に適用することができる。
また、画像投影装置は、車両や装着部材だけでなく、例えば、航空機、船舶、移動式ロボット等の移動体、および、その場から移動せずにマニピュレータ等の駆動対象を操作する作業ロボットなどの非移動体に搭載されてもよい。
[光書込装置]
次に、本実施形態の光偏向装置を適用した光書込装置について図29および図30を用いて詳細に説明する。図29は、光書込装置600を組み込んだ画像形成装置の一例である。また、図30は、光書込装置600の一例を示す概略図である。
図29に示すように、光書込装置600は、レーザ光によるプリンタ機能を有するレーザプリンタ650等に代表される画像形成装置の構成部材として使用される。画像形成装置において光書込装置600は、1本または複数本のレーザビームで被走査面15である感光体ドラムを光走査することにより、感光体ドラムに光書込を行う。
図30に示すように、光書込装置600において、レーザ素子などの光源12からのレーザ光は、コリメータレンズなどの結像光学系601を経た後、反射ミラー10を有する光偏向素子11により1軸方向または2軸方向に偏向される。
そして、光偏向素子11で偏向されたレーザ光は、その後、第1レンズ602aと第2レンズ602b、反射ミラー部602cからなる走査光学系602を経て、被走査面15(例えば感光体ドラムや感光紙)に照射し、光書込みを行う。走査光学系602は、被走査面15にスポット状に光ビームを結像する。
また、光源12、および、反射ミラー10を有する光偏向素子11は、制御装置19の制御に基づき駆動する。
このように光書込装置600は、レーザ光によるプリンタ機能を有する画像形成装置の構成部材として使用することができる。また、走査光学系を異ならせて1軸方向だけでなく2軸方向に光走査可能にすることで、レーザ光をサーマルメディアに偏向して光走査し、加熱することで印字するレーザラベル装置等の画像形成装置の構成部材として使用することができる。
光書込装置に適用される反射ミラー10を有した光偏向素子11は、ポリゴンミラー等を用いた回転多面鏡に比べ駆動のための消費電力が小さいため、光書込装置の省電力化に有利である。また、光偏向素子11の振動時における風切り音は回転多面鏡に比べ小さいため、光書込装置600の静粛性の改善に有利である。光書込装置600は回転多面鏡に比べ設置スペースが圧倒的に少なくて済み、また光偏向素子11の発熱量もわずかであるため、小型化が容易であり、よって画像形成装置の小型化に有利である。
[物体認識装置]
次に、本実施形態の光偏向装置を適用した物体認識装置について、図31および図32を用いて詳細に説明する。図31は、物体認識装置の一例であるレーザレーダ装置を搭載した自動車の概略図である。また、図32は、レーザレーダ装置の一例を示す概略図である。物体認識装置は、対象方向の物体を認識する装置であり、例えばレーザレーダ装置である。
図31に示すように、レーザレーダ装置700は、例えば自動車701に搭載され、対象方向を光走査して、対象方向に存在する被対象物702からの反射光を受光することで、被対象物702を認識する。
図32に示すように、光源12から出射されたレーザ光は、発散光を略平行光とする光学系であるコリメートレンズ703と、平面ミラー704とから構成される入射光学系を経て、反射ミラー10を有する光偏向素子11で1軸または2軸方向に走査される。
そしてレーザ光は、投光光学系である投光レンズ705等を経て装置前方の被対象物702に照射される。光源12および光偏向素子11は、制御装置19により駆動を制御される。被対象物702で反射された反射光は、光検出器709により光検出される。すなわち、反射光は受光光学系である集光レンズ706等を経て撮像素子707により受光され、撮像素子707は検出信号を信号処理回路708に出力する。信号処理回路708は、入力された検出信号に2値化やノイズ処理等の所定の処理を行い、結果を測距回路710に出力する。
測距回路710は、光源12がレーザ光を発光したタイミングと、光検出器709でレーザ光を受光したタイミングとの時間差、または受光した撮像素子707の画素ごとの位相差によって、被対象物702の有無を認識し、さらに被対象物702との距離情報を算出する。
反射ミラー10を有する光偏向素子11は多面鏡に比べて破損しづらく、小型であるため、耐久性の高い小型のレーダ装置を提供することができる。
このようなレーザレーダ装置700は、例えば車両、航空機、船舶、および、ロボット等に取り付けられ、所定範囲を光走査して障害物の有無や障害物までの距離を認識することができる。
物体認識装置の一例としてレーザレーダ装置700を説明したが、物体認識装置は、反射ミラー10を有した光偏向素子11を制御装置19で制御することにより光走査を行い、光検出器により反射光を受光することで被対象物702を認識する装置であればよく、上述した例に限定されるものではない。
例えば、手や顔を光走査して得た距離情報から形状等の物体情報を算出し、記録と参照することで対象物を認識する生体認証装置、対象範囲への光走査により侵入物を認識するセキュリティセンサ、および、光走査により得た距離情報から形状等の物体情報を算出して認識し、3次元データとして出力する3次元スキャナ、の構成部材などにも同様に適用することができる。
10 反射ミラー
11 光偏向素子
12 光源
13 光源駆動系
14 光学系
15 被走査面
16 駆動制御部
17 検出信号演算部
18 画像信号演算部
19 制御装置
20 光検出部
110 記憶部
特許第4830470号公報

Claims (9)

  1. 反射面を有する可動部と、
    前記可動部を一軸周りに揺動可能に支持する、複数の梁が蛇行するように連続する蛇行部を含む支持部と、
    前記複数の梁に個別に設けられた複数の圧電部材と、
    隣り合う2つの前記梁に個別に設けられた2つの前記圧電部材の一方に第1の駆動信号を入力し、他方に第2の駆動信号を入力する制御部と、
    を備え、
    前記第1の駆動信号および前記第2の駆動信号は、周期的な波形を有する信号であり、
    前記第1の駆動信号は、1周期における立下がり時間に対する立上がり時間の比率が前記第2の駆動信号より大きく、
    前記制御部は、前記第1の駆動信号のオフセット電圧を調整することで、前記反射面による光走査の中心を補正する、
    光偏向装置。
  2. 前記可動部および前記支持部を含む構造の共振周波数は、前記第1の駆動信号の高周波成分の信号強度が極小となる周波数と、前記第2の駆動信号の高周波成分の信号強度が極小となる周波数と、の間の周波数である、
    請求項1に記載の光偏向装置。
  3. 前記反射面による反射光を検出して検出信号を出力する光検出部をさらに備え、
    前記制御部は、前記検出信号に基づいて検出される前記光走査の中心のずれがなくなるように前記オフセット電圧を調整する、
    請求項1に記載の光偏向装置。
  4. 前記第1の駆動信号および前記第2の駆動信号の周波数は、前記可動部および前記支持部を含む構造の共振周波数の半整数分の1である、
    請求項1に記載の光偏向装置。
  5. 前記第1の駆動信号および前記第2の駆動信号は、基準とする位相差から予め定められた範囲内の位相差を有する、
    請求項1に記載の光偏向装置。
  6. 前記第1の駆動信号および前記第2の駆動信号は、極大値および極小値の少なくとも一方が互いに異なる、
    請求項1に記載の光偏向装置。
  7. 前記第1の駆動信号および前記第2の駆動信号の周波数成分のうち、前記反射面および前記支持部を含む構造の共振周波数を含む予め定められた帯域の高周波成分を抑制するノッチフィルタをさらに備える、
    請求項1に記載の光偏向装置。
  8. 前記第1の駆動信号および前記第2の駆動信号の周波数成分のうち、前記反射面および前記支持部を含む構造の共振周波数より高周波の帯域の高周波成分を抑制するローパスフィルタをさらに備える、
    請求項1に記載の光偏向装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の光偏向装置と、
    前記光偏向装置に光を照射する光源と、
    を備える画像投影装置。
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