JP2018155591A - ヒューズの劣化判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒューズエレメントが疲労破断する前に、熱膨張と熱収縮とを繰り返すことにより生じるヒューズエレメントの劣化を判定する。【解決手段】平均電流値算出部28は、ヒューズエレメント14aを流れた平均電流値の時間変化を複数の時間幅毎に示す時間−平均電流値グラフを生成する。ダメージ量算出部30は、予め定義された単位時間毎にヒューズエレメント14aが受けたダメージ量を算出し、各単位時間のダメージ量を積算することで、ヒューズエレメント14aが全体として受けた積算ダメージ量を算出する。ダメージ量算出部30は、各単位時間のダメージ量を、当該単位時間の経過時点における複数の平均電流値に基づいて算出された複数のダメージ量のうち最大のダメージ量とする。ヒューズ劣化判定部32は、積算ダメージ量が、ダメージ許容量設定部22が設定したダメージ許容量以上となった場合に、ヒューズエレメント14aが劣化したと判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、ヒューズの劣化判定装置に関し、特に、ヒューズエレメントが疲労破断する前に、ヒューズエレメントの劣化を判定するヒューズの劣化装置に関する。
従来、大電流が流れることによる電気回路の損傷を防止するためのヒューズが知られている。ヒューズは、電流が流れる導体部分であるヒューズエレメントを有している。ヒューズエレメントは電気抵抗を有していることから、電流が流れると電流値に応じたジュール熱が発生する。そして、ヒューズエレメントに定格電流値以上の電流値が流れると、それによるジュール熱によりヒューズエレメントが溶断する。これにより、ヒューズの両端が電気的に解放され、それ以上の通電が防止されることから、電気回路の損傷が防止される。ヒューズは、種々の回路に設けられるが、特に電源回路に用いられ、バッテリを備える電動車両(ハイブリッドカーや電気自動車など)の電源回路にも用いられている。
ヒューズエレメントは、定格電流値未満の電流であっても、比較的大きい電流が長い時間流れ続けると溶断してしまう場合がある。このことに鑑み、従来、定格電流値未満の電流でヒューズエレメントが溶断してしまうことを防止する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、ヒューズエレメントに流れた電流の積算値からヒューズエレメントの温度を推定し、当該推定した温度に基づいて、ヒューズエレメントに流すことができる最大電流値を制御する装置が開示されている。
特開2011−250610号公報
ところで、物体は、温度に応じて膨張あるいは収縮することが知られており、それはヒューズエレメントにおいても同様である。ヒューズエレメントに電流が流れジュール熱が生じると、そのジュール熱によりヒューズエレメントが熱膨張する(長くなる)。通常、ヒューズエレメントの両端部は、ヒューズ基部に固定されていることから、熱膨張することにより熱応力がかかり、ヒューズエレメントが撓んだ状態となる。ヒューズエレメントを流れる電流値が大きい程、ジュール熱が大きくなることからより強い熱応力がかかって、ヒューズエレメントはより大きく撓む。一方、ヒューズエレメントに流れる電流が停止すると、ジュール熱が生じなくなってヒューズエレメントの温度が低下し、ヒューズエレメントは熱収縮して(短くなって)撓まない状態へ戻る。
ヒューズエレメントに対して電流の流通と停止とが繰り返されると、ヒューズエレメントは、熱膨張と熱収縮とを繰り返すことになる。ここで、ヒューズエレメントに流れる電流値が比較的小さい場合は、ヒューズエレメントに熱応力がかかっても、金属疲労がほとんど生じない弾性変形領域における撓み量で済むものの、ヒューズエレメントに流れる電流値が比較的大きい場合は、ヒューズエレメントの撓み量は、金属疲労が生じ得る塑性変形領域まで達してしまう。そして、ヒューズエレメントに対して塑性変形領域まで達するような熱応力が繰り返しかけられると、ヒューズエレメントは金属疲労が蓄積して劣化し、最終的には疲労破断してしまう。
ヒューズエレメントが疲労破断すると、電気回路などが正常に動作しなくなることから、疲労破断する前に、熱膨張と熱収縮とを繰り返すことにより生じるヒューズエレメントの劣化を判定することが望まれる。
本発明の目的は、ヒューズエレメントが疲労破断する前に、熱膨張と熱収縮とを繰り返すことにより生じるヒューズエレメントの劣化を判定することにある。
本発明は、ヒューズが有するヒューズエレメントについての、熱膨張と熱収縮との繰り返しによる劣化を判定するヒューズの劣化判定装置であって、前記ヒューズエレメントに流れる電流値及び通電時間に基づいて算出される負荷と、前記ヒューズエレメントに与えるダメージ量との関係を通電時間毎に示す対負荷ダメージ量情報を記憶するメモリと、前記ヒューズエレメントを流れる電流値の時間変化に基づいて、複数の時間幅毎に、電流値の絶対値の平均値である平均電流値の時間変化を算出する平均電流値算出部と、予め定義された単位時間毎に前記ヒューズエレメントが受けたダメージ量を算出し、各単位時間の各ダメージ量を積算して前記ヒューズエレメントの積算ダメージ量を算出するダメージ量算出部であって、各単位時間のダメージ量を、当該単位時間の経過時点における前記複数の時間幅に対応する複数の平均電流値と、前記対負荷ダメージ量情報とから算出される、前記複数の時間幅に対応する複数のダメージ量のうち、最大のダメージ量とするダメージ量算出部と、前記積算ダメージ量が、所定の方法で定義されたダメージ許容量以上となった場合に前記ヒューズエレメントが劣化したと判定するヒューズ劣化判定部と、を備えることを特徴とするヒューズの劣化判定装置である。
ヒューズエレメントが受けるダメージ量は、ヒューズエレメントを流れる電流値のみならず、通電時間まで考慮しなければ適切なダメージ量が算出できない。上記構成によれば、平均電流値算出部が、複数の時間幅毎の平均電流値の時間変化を算出する。まず、ダメージ量算出部が、複数の時間幅(通電時間)に対する複数の平均電流から、複数のダメージ量を算出する。これにより通電時間まで考慮されたダメージ量が算出される。次に、ダメージ量算出部が、算出された複数のダメージ量のうち最大のダメージ量を単位時間のダメージ量とすることで、単位時間のダメージ量が過小評価されること(実際よりも小さく見積もられること)が防止される。
また、ダメージ量算出部は、単位時間毎にダメージ量を算出するから、単位時間を比較的小さい時間とすることで、ヒューズエレメントを流れる電流値が刻々変化するような場合であっても、当該電流値の変化に即した精度の高い積算ダメージ量を算出することができる。
本発明によれば、ヒューズエレメントが疲労破断する前に、熱膨張と熱収縮とを繰り返すことにより生じるヒューズエレメントの劣化を判定することができる。
本実施形態に係るヒューズの劣化判定システムの構成概略図である。 ダメージ許容量の設定方法を示す概念図である。 耐久回数特性グラフの例を示す図である。 負荷−耐久回数特性表の例を示す図である。 負荷−耐久回数グラフの例を示す図である。 時間−電流値グラフの例を示す図である。 時間−電流平均値グラフの例を示す図である。 各時間幅に対応する各電流平均値を示すグラフである。 各時間幅に対応する各耐久回数を示すグラフである。 本実施形態に係るECUの処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1には、本実施形態に係るヒューズの劣化判定システム10の構成概略図が示されている。本実施形態に係る劣化判定システム10は、ハイブリッドカーあるいは電気自動車などの電動車両に搭載されるものである。
バッテリ12は二次電池であり、例えばリチウムイオン電池あるいはニッケル水素電池である。バッテリ12は、モータジェネレータなどの負荷に対して電力を供給する。本実施形態では、バッテリ12からの直流電力は、直流電力を交流電力に変換するインバータを介してモータジェネレータへ供給される。また、モータジェネレータからの交流電力が、インバータにより直流電力に変換されてバッテリ12に供給され、これによりバッテリ12が充電される。
ヒューズ14は、バッテリ12とモータジェネレータとの間に直列に設けられている。すなわち、バッテリ12からモータジェネレータへの電力供給、及び、モータジェネレータからバッテリ12への電力供給の際に、ヒューズ14に電流が流れるようになっている。
ヒューズ14は、電流が流通する導体部分であり溶断可能であるヒューズエレメント14aを含む。ヒューズエレメント14aは線状部材であり、その両端部がヒューズ14の基部に固定されている。ヒューズエレメント14aは電気抵抗を有しており、電流が流通するとジュール熱が発生する。ヒューズ14には定格電流値が定められており、定められた定格電流値以上の電流がヒューズエレメント14aを流れることで、ヒューズエレメント14aがジュール熱により溶断するようになっている。これにより、バッテリ12、インバータ、及びモータジェネレータを含む電気回路に定格電流値以上の電流が流れることが防止され、これら電気回路の損傷が防止される。
ヒューズエレメント14aは、電流の流通と停止とが繰り返されることによって、熱膨張と熱収縮とを繰り返す。ヒューズエレメント14aの両端部がヒューズ14の基部に固定されていることから、これによりヒューズエレメント14aに金属疲労が生じ得る。
電流センサ16は、ヒューズ14(より詳しくはヒューズエレメント14a)に流れる電流値を計測する。電流センサ16は、ヒューズ14と負荷の間に直列に接続される。電流センサ16は、常時ヒューズエレメント14aを流れる電流値をモニタしており、計測した電流値を逐次後述のECU20へ送信する。
車速センサ18は、劣化判定システム10が搭載された車両(以下単に「車両」と記載する)の速度を検出する。車速センサ18が検出した車速はECU20に送信される。例えば、車速センサ18は、車両の車軸の回転数を検出するセンサであってよい。この場合は、車速センサ18において車軸の回転数から車速を演算した上でECU20に送信してもよいし、車速センサ18から送られてきた車軸の回転数に基づいてECU20が車速を演算してもよい。
ヒューズの劣化判定装置としてのECU(Engine Control Unit)20は、マイクロコントローラ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、あるいはそれらの周辺回路などを含んで構成される。ECU20は、ROMに記憶されたプログラムに従って、車両の各部を電気的に制御する。また、図1に示される通り、本実施形態においては、ECU20は、ダメージ許容量設定部22、平均電流値算出部28、ダメージ量算出部30、ヒューズ劣化判定部32、電流制御部34、及び、通知制御部36としても機能する。これらの各部は、熱膨張と熱収縮とを繰り返すことにより生じるヒューズエレメント14aの劣化(以下単に「ヒューズエレメント14aの劣化」と記載する)を判定するためのものである。以下、適宜図2以下を参照しながら、ECU20が有する各機能について説明する。
ダメージ許容量設定部22は、ヒューズエレメント14aが劣化したと判定するためのダメージ許容量(閾値)を設定する。本実施形態では、ダメージ許容量設定部22は、車両の走行距離に応じて変動するダメージ許容量を設定する。なお、本明細書における走行距離とは、新品のヒューズ14が車両に搭載されてからの車両の走行距離を意味する。
図2に、ダメージ許容量設定部22が設定した、走行距離に応じたダメージ許容量が示されている。図2のグラフは、横軸が走行距離、縦軸がヒューズエレメント14aの積算ダメージ量を表している。まず、ヒューズエレメント14aが疲労破断に至る破断ダメージ量Fが設定される。後述のように、本実施形態において算出されるダメージ量は、当該破断ダメージ量Fを基準とした指標(値)で表されるため、破断ダメージ量としては適宜数値を設定することができる。本実施形態では、破断ダメージ量として1,000,000が設定されるものとする。
次に、設定された破断ダメージ量Fに基づいて、リミットダメージ量F’が設定される。リミットダメージ量F’としては、例えば破断ダメージ量Fの所定割合(例えば9割)の値など、破断ダメージ量Fよりも少ない量が設定される。後述の方法により、リミットダメージ量F’に基づいて、走行距離に応じた許容ダメージ量が設定される。破断ダメージ量Fではなくリミットダメージ量F’に基づいて許容ダメージ量を設定するのは、安全性の観点から、ヒューズエレメント14aの劣化判定をより早いタイミングで行うためである。
さらに、ヒューズエレメント14aの劣化を運転者あるいはサービスマン(以下まとめて「ユーザ」と記載する)への通知を開始する基準となる走行距離である通知距離D_limitが設定される。ヒューズエレメント14aは、電流の流通と停止が繰り返されることで劣化するから、車両の通常使用によっても劣化する。つまり、車両の走行距離が大きくなるほどヒューズエレメント14aの積算ダメージ量が大きくなっていく。通知距離D_limitは、ヒューズ14の仕様書、実験結果、あるいはヒューズエレメント14aが疲労破断したときの車両の走行距離の実績などに基づいて、ヒューズエレメント14aの積算ダメージ量が大きくなり、ユーザへ通知する必要があると見積もられる走行距離が設定される。
なお、上述の破断ダメージ量F、リミットダメージ量F’、及び通知距離D_limitは、ECU20内のROMに記憶されたプログラムにおいて設定されてよい。
リミットダメージ量F’と、通知距離D_limitとが設定されると、走行距離と積算ダメージ量との2次元グラフ上に、走行距離=通知距離D_limit、積算ダメージ量=リミットダメージ量F’となる点Pがプロットされる。そして、点Pと原点Oとを結ぶ線分が形成される。走行距離≦通知距離D_limitの領域においては、当該線分が、走行距離に応じたダメージ許容量を表すダメージ許容量ラインとなる。また、走行距離>通知距離D_limitの領域においては、積算ダメージ量=リミットダメージ量F’となる直線がダメージ許容量ラインとなる。
点P1と原点Oとを結ぶ線分の傾きは、
で表されるから、走行距離≦通知距離D_limitの領域においては、走行距離Dのときのダメージ許容量F_limitは、以下の式で求められる。
また、走行距離>通知距離D_limitの領域においては、ダメージ許容量F_limitは、リミットダメージ量F’となる。
図2に示された積算ダメージ量推移ラインL及びLについては後述する。
なお、本実施形態においては、上述した方法によってダメージ許容量ラインを設定しているが、ダメージ許容量はその他の設定方法で設定されてもよい。例えば、走行距離に関わらず、リミットダメージ量F’をダメージ許容量とするようにしてもよい。
図1に戻り、メモリ24は、ROMあるいはRAMにより構成されるものである。メモリ24には、ECU20の各部を動作させるためのプログラムや、ECU20の各部による演算結果などが記憶される。また、図1に示されるように、メモリ24には、対負荷ダメージ量情報としての負荷−耐久回数グラフ26が記憶される。
負荷−耐久回数グラフ26は、ヒューズ14の製造メーカから提供される、ヒューズエレメント14aの耐久回数特性を示す耐久回数特性グラフに基づいて生成される。以下、図3〜図5を参照しつつ、負荷−耐久回数グラフ26の生成方法について説明する。
図3には、ヒューズエレメント14aの耐久回数特性グラフの例が示されている。耐久回数特性グラフは、ヒューズエレメント14aに電流が流れた時間である通電時間と、ヒューズエレメント14aにかかる負荷とに対する、ヒューズエレメント14aの耐久回数を示すグラフである。図3に示された耐久回数特性グラフにおいては、横軸が通電時間を示し、縦軸が負荷を示している。負荷は、Itで与えられる。ここで、Iはヒューズエレメント14aに流れる電流値であり、tは通電時間である。
耐久回数とは、ヒューズエレメント14aが電流の流通と停止の組(すなわち電流の流通により生じる熱膨張による撓みと、電流の停止により生じる熱収縮による縮み)を何回耐え得るかを示す回数である。以後本明細書では、電流の流通と停止の1つの組を「1パルス」と記載する。例えば、耐久回数が100回である場合、当該ヒューズエレメント14aは100パルスまで耐え得る、換言すれば100パルスを超える数のパルスを受けると疲労破断することを意味する。
ヒューズエレメント14aの劣化の度合い、すなわちヒューズエレメント14aの受けたダメージ量は、一般的に、耐久回数によって表される。具体的には、通電時間と負荷との組み合わせである通電条件によって図3から求められる耐久回数が、当該通電条件によりヒューズエレメント14aが受けるダメージ量を表している。詳しくは、耐久回数が少ない程ヒューズエレメント14aが受けるダメージ量が大きいことを意味する。
図3の耐久回数特性グラフには、複数の同耐久回数ラインが示されている。各ラインは、耐久回数が同じ値を取る通電条件を繋げて形成されたラインである。例えば、一番上の同耐久回数ラインは、耐久回数が10、すなわち1回となる通電条件を繋げて形成されたラインであり、上から2番目のラインは耐久回数が10、すなわち10回となる通電条件を繋げて形成されたラインである。当該2つのラインの間に位置する通電条件は、耐久回数が2〜9回となる通電条件となる。なお、図3には10〜10回までの同耐久回数ラインが示されているが、10回以上の同耐久回数ラインが示されていてもよい。
具体的な例をみてみると、例えば通電時間が1[sec]であって、負荷が100,000[A・A・sec]である場合(なお、t=1なので、約316[A]の電流がヒューズエレメント14aに流れた場合である)、耐久回数は約300回となることが読み取れる。つまり、通電時間1[sec]、負荷100,000[A・A・sec](約316[A])の通電条件では、ヒューズエレメント14aは約300パルスまで耐え得るということになる。一方、通電時間が1[sec]であって、負荷が10,000[A・A・sec]である場合(なお、t=1なので、100[A]の電流がヒューズエレメント14aに流れた場合である)、耐久回数は10回以上となっている。上記2例を比べると、通電時間が1[sec]とした場合、負荷が100,000[A・A・sec]である場合は、負荷が10,000[A・A・sec]である場合よりも耐久回数が小さくなっていることから、負荷が100,000[A・A・sec]である場合の通電条件の方が、ヒューズエレメント14aがより大きいダメージを受けることを示している。図3から明らかなように、通電時間が同じであれば、負荷(電流値)が大きい方がヒューズエレメント14aが受けるダメージ量が大きくなる。
図3には、同電流ラインが一点鎖線で示されている。同電流ラインは、文字通り電流値が同じ通電条件を繋いで形成された線である。図3に示した同電流ラインは、複数の同耐久回数ラインを跨いでいる。これは、ヒューズエレメント14aを流れる電流値が同じであっても、通電時間によってヒューズエレメント14aが受けるダメージ量が異なることを意味している。すなわち、通電時間を考慮せず電流値だけからでは、ヒューズエレメント14aが受けるダメージ量を適切に算出できないことを意味している。図3の同電流ラインに沿って耐久回数を見ていくと、通電時間が長い程耐久回数が少なくなっていくことが読み取れる。すなわち、電流値が同じであれば、通電時間が大きい方がヒューズエレメント14aが受けるダメージ量が大きくなる。
耐久回数特性グラフから、通電時間毎に耐久回数と負荷との関係を示す負荷−耐久回数特性表が得られる。図4に、図3に示した耐久回数特性グラフから得られる負荷−耐久回数特性表が示されている。
図3に示された耐久回数特性グラフにおいて、例えば通電時間=1[sec]となるラインに沿って見ていくと、10回の同耐久回数ラインとの交点の負荷として16977[A・A・sec]が読み取れ、10回の同耐久回数ラインとの交点の負荷として27272[A・A・sec]が読み取れ、10回の同耐久回数ラインとの交点の負荷として41770[A・A・sec]が読み取れる。このようにして、通電時間=1[sec]における負荷と耐久回数が得られる。同様にして、他の通電時間における負荷と耐久回数の関係を表にまとめていくと、図4に示す負荷−耐久回数特性表が得られる。
本実施形態においては、負荷−耐久回数特性表には、1[sec]、3[sec]、5[sec]、以下、5秒間隔で100[sec]までの計22個の通電時間における負荷と耐久回数の関係が含まれている。なお、図4の負荷−耐久回数特性表においては、耐久回数10回の負荷も示されている。また、本実施形態においては、耐久回数が1000(10)回以下となるような大電流が車両において通電されないため、耐久回数1000回以下の負荷は負荷−耐久回数特性表に含められていない。
図5に、図4に示された負荷−耐久回数特性表に基づいて生成される負荷−耐久回数グラフ26が示されている。負荷−耐久回数グラフ26は、横軸が耐久回数[回]を示し、縦軸が負荷[A・A・sec]を示すグラフである。本実施形態における負荷−耐久回数グラフ26は、横軸及び縦軸のいずれもが対数スケールとなっている。図4に示された負荷−耐久回数特性表に基づいて、通電時間毎に負荷と耐久回数をプロットしていくと、通電時間毎に、負荷と耐久回数との関係を示した負荷−耐久回数グラフ26が生成される。なお、図5においては、一部の通電時間のグラフが省略されているが、実際の負荷−耐久回数グラフ26は、22個の通電時間に対応するグラフを有している。本実施形態では、各通電時間における負荷と耐久回数との関係は、対数グラフにおいて線形近似される。線形近似により、本実施形態における耐久回数Nは以下の式で与えられる。
上式において、tは通電時間を示す。したがって、例えば通電時間=1[sec]における耐久回数Nは上式にt=1を代入して
で与えられる。
以上のように生成された負荷−耐久回数グラフ26がメモリ24に記憶される。なお、通電時間毎の、負荷とヒューズエレメント14aの耐久回数(ダメージ量)との関係が分かる情報であれば、負荷−耐久回数グラフ26に代えて他の情報がメモリ24に記憶されていてもよい。
図1に戻り、平均電流値算出部28は、まず、電流センサ16から逐次送信されてくる電流値に基づいて、ヒューズエレメント14aを流れる電流値の時間変化を取得する。本実施形態では、平均電流値算出部28は、図6に示すような、横軸が時間[sec]を示し、縦軸が電流値[A]を示す時間−電流値グラフを生成する。なお、電流値の正の値は、バッテリ12側から負荷側へ流れる電流の方向を示し、電流値の負の値は、負荷側からバッテリ12側へ流れる電流の方向を示す。
次に、平均電流値算出部28は、生成した時間−電流値グラフに基づいて、電流値の絶対値の平均値である平均電流値を複数の時間幅毎に算出し、複数の時間幅毎の平均電流値の時間変化を示す時間−平均電流値グラフを生成する。例えば、時間幅が1[sec]であれば、時刻T[sec]における平均電流値としては、時刻(T−1)[sec]から時刻T[sec]までの電流値の絶対値の平均値となる。同様に、時間幅が100[sec]であれば、時刻T[sec]における平均電流値としては、時刻(T−100)[sec]から時刻T[sec]までの電流値の絶対値の平均値となる。このように、時間幅毎に、各時点における平均電流値が算出されることで、複数の時間幅毎の平均電流値の時間変化を示す時間−平均電流値グラフが生成される。
図6に示した時間−電流値グラフから生成される時間−平均電流値グラフが図7に示されている。時間幅としては、負荷−耐久回数グラフ26が示す複数の通電時間と同じ複数の時間幅が設定される。すなわち、本実施形態の時間−平均電流値グラフには、1[sec]、3[sec]、5[sec]、以下、5秒間隔で100[sec]までの計22個の時間幅毎の平均電流値の時間変化が示されている。
図1に戻り、ダメージ量算出部30は、負荷−耐久回数グラフ26と、平均電流値算出部28が生成した時間−平均電流値グラフに基づいて、ヒューズエレメント14aの積算ダメージ量を算出する。ダメージ量算出部30は、予め定義された単位時間毎にヒューズエレメント14aが受けたダメージ量を算出し、各単位時間のダメージ量を積算することで、ヒューズエレメント14aが全体として受けた積算ダメージ量を算出する。本実施形態における単位時間は、100[msec](0.1[sec])となっているが、これに限られるものではない。単位時間のダメージ量をfとすると、積算ダメージ量Fは以下の式で与えられる。
以下、各単位時間におけるダメージ量fの算出方法について説明する。ここでは、当該単位時間の経過時点が時刻T=T(図7参照)となる単位時間(すなわち当該単位時間は、(T−0.1)[sec]からT[sec]までの時間である)におけるダメージ量fを算出する場合を例に説明する。まず、ダメージ量算出部30は、平均電流値算出部28が生成した時間−平均電流値グラフ(図7参照)に基づいて、時刻Tにおける各時間幅での平均電流値を取得する。これにより、図8に示すように、時刻Tにおける、1[sec]〜100[sec]までの22個の時間幅の平均電流値が取得される。
次いで、ダメージ量算出部30は、各時間幅に対応する22個の平均電流値と、負荷−耐久回数グラフ26(図5参照)に基づいて、各時間幅に対応する複数の耐久回数を算出する。平均電流値148[A]と時間幅5[sec]という組に着目して耐久回数の算出方法について説明する。ここで、時間幅5[sec]を通電時間と読み替えて図5を見ると、平均電流値148[A]と時間幅(通電時間)5[sec]から、負荷は(148)×5=109,520[A・A・sec]と算出される。そして、負荷−耐久回数グラフ26において、負荷=109,520[A・A・sec]のラインと、通電時間5[sec]に対応するラインとの交点の耐久回数を読み取って、時間幅5[sec]に対応する耐久回数が68570[回]と算出される。
同様にして、他の時間幅に対応する耐久回数も算出される。その結果、図9に示されるように、各時間幅に対応する複数の耐久回数が算出される。ここで、上述のように算出された耐久回数は、単位時間(0.1[sec])における耐久回数を示すものではなく、あくまで各時間幅における耐久回数を示すものである。例えば、時間幅5[sec]に対応する68570[回]という耐久回数は、5秒間に平均して148Aの電流がヒューズエレメント14aを流れたという通電条件での耐久回数である。なお、図9においては、1,000,000[回]以上の耐久回数については図示が省略されている。
さらに、ダメージ量算出部30は、各時間幅に対応する複数の耐久回数に基づいて、各時間幅に対応する複数のダメージ量を算出する。上述のように、本実施形態におけるダメージ量は、破断ダメージ量Fに基づいた指標となっている。具体的には、破断ダメージ量を耐久回数で割った値がダメージ量として算出される。時間幅5[sec]と耐久回数68570[回]という組に着目すると、まず、破断ダメージ量F1,000,000を耐久回数68570[回]で割ると14.58という値が得られる。しかし、上述の通り、これは5秒間におけるダメージ量であるから、0.1[sec]間のダメージ量を算出するために、当該値を(5[sec](時間幅)×10)でさらに割る。そうすると、当該単位時間における、時間幅5[sec]に対応するダメージ量として0.29という値が得られる。
同様にして、ダメージ量算出部30は、当該単位時間における、他の時間幅に対応する複数のダメージ量を算出する。各時間幅に対応するダメージ量の算出式を一般化すると
となる。ここで、Durは時間幅であり、EDurは時間幅Durに対応する耐久回数である。
そして、ダメージ量算出部30は、算出された複数のダメージ量のうち最大のダメージ量を、当該単位時間のダメージ量として特定する。本例においては、時間幅5[sec]に対応するダメージ量(0.29)が当該単位時間のダメージ量として特定される。なお、上述のように、ダメージ量は、破断ダメージ量Fを耐久回数で割った後、さらに時間幅で割られて算出されることから、図9に示す各耐久回数のうち最小の耐久回数から算出されるダメージ量が最大ダメージ量となるとは限らない。例えば、時間幅5[sec]に対して耐久回数100,000回が算出され、時間幅10[sec]に対して耐久回数80,000回が算出された場合、時間幅5[sec]に対応するダメージ量は
(1,000,000÷100,000)÷(5×10)=0.2となり、時間幅10[sec]に対応するダメージ量は
(1,000,000÷80,000)÷(10×10)=0.125となる。
つまり、時間幅10[sec]の方が耐久回数が少ないものの、ダメージ量としては、時間幅5[sec]の方が大きくなる。
上述のように、当該単位時間のダメージ量が算出されると、ダメージ量算出部30は、過去に算出済みの各単位時間のダメージ量の総和に、今回算出したダメージ量を積算する。これにより、時刻T=Tの時点までにヒューズエレメント14aが受けたダメージの総和である積算ダメージ量が算出される。なお、各単位時間について算出された複数のダメージ量のうち、最大となるダメージ量以外のダメージ量は積算されないから、各単位時間についてダメージ量が二重(あるいはそれ以上)に算出されることはない。
本実施形態では、単位時間が0.1[sec]となっているから、ダメージ量算出部30は、上述の処理を0.1[sec]間隔で実行する。つまり、積算ダメージ量は0.1[sec]間隔で更新されていく。
なお、ダメージ量算出部30は上述の処理によって各単位時間のダメージ量を算出することから、単位時間によって異なる時間幅に対応するダメージ量が当該単位時間のダメージ量として算出され得る。例えば、ある単位時間のダメージ量としては、時間幅5[sec]に対応するダメージ量が算出され、次の単位時間のダメージ量としては、時間幅10[sec]に対応するダメージ量が算出されることがあり得る。
図1に戻り、ヒューズ劣化判定部32は、ダメージ許容量設定部22が設定したダメージ許容量と、ダメージ量算出部30が算出した積算ダメージ量とを比較して、ヒューズエレメント14aが劣化したか否かを判定する。ヒューズ劣化判定部32は、ダメージ量算出部30が積算ダメージ量を算出する度に、ヒューズエレメント14aが劣化したか否かを判定する。本実施形態では、ダメージ量算出部30は0.1[sec]毎に積算ダメージ量を算出するから、ヒューズ劣化判定部32も0.1[sec]毎にヒューズエレメント14aの劣化を判定する。
まず、ダメージ許容量設定部22は、車速センサ18からの車速に基づいて、車両の現時点での走行距離を特定する。そして、予め設定されているダメージ許容量ライン(図2参照)と特定した走行距離に基づいて、現時点におけるダメージ許容量を設定する。
ヒューズ劣化判定部32は、ダメージ量算出部30が算出した積算ダメージ量が現時点におけるダメージ許容量以上である場合は、ヒューズエレメント14aが劣化したと判定する。一方、ダメージ量算出部30が算出した積算ダメージ量が現時点におけるダメージ許容量未満である場合は、ヒューズエレメント14aが未だ劣化していないと判定する。
ヒューズエレメント14aが劣化したと判定された場合、ECU20は、車両の現時点での走行距離に応じて異なる処理を行う。
まず、図2に示された積算ダメージ量推移ラインLのように、ヒューズエレメント14aが劣化したと判定されたときの走行距離DがD_limit未満である場合、電流制御部34が、ヒューズエレメント14aに流れる電流を制限する。具体的には、熱膨張により生じるヒューズエレメント14aの撓み量が、金属疲労がほとんど生じない弾性変形領域内に収まる程度に電流値を制限する。ヒューズエレメント14aに流れる電流値の制御は、例えば、バッテリ12に接続されたインバータの動作条件を変更することなどによって実現される。なお、ヒューズエレメント14aが劣化したと判定されたときの走行距離DがD_limit未満である場合には、通知制御部36はユーザに対する通知は行わない。
一方、図2に示された積算ダメージ量推移ラインLのように、ヒューズエレメント14aが劣化したと判定されたときの走行距離DがD_limit以上である場合、電流制御部34がヒューズエレメント14aに流れる電流を制限すると共に、通知制御部36が、ユーザに対してヒューズエレメント14aの劣化を通知する。通知制御部36による通知の方法は、例えば車両に設けられたインジケータを点灯させるなどの方法であってよい。ユーザは通知制御部36からの通知を受けた後速やかにヒューズ14を交換することで、ヒューズエレメント14aの不意の疲労破断を防ぐことができる。
本実施形態に係るヒューズの劣化判定システム10の概要は以上の通りである。本実施形態では、上述の通り、ダメージ量算出部30は、単位時間毎にダメージ量を算出し、各単位時間について算出されたダメージ量を積算することで積算ダメージ量を算出する。図6に示す時間−電流値グラフにも示されているように、ヒューズエレメント14aに流れる電流の電流値はかなり変化する場合がある。そこで、本実施形態では、比較的短い時間である単位時間毎に区切ってダメージ量を算出することで、電流の変動に対応したより正確な積算ダメージ量を算出することを可能にしている。その観点からは単位時間はできるだけ短い方がよいということになるが、単位時間を短くするとECU20の演算負荷が高まるため、単位時間はダメージ量の算出精度とECU20の演算負荷の双方を考慮して決定されるのが望ましい。
また、本実施形態では、各単位時間の経過時点における、複数の時間幅の平均電流値に基づいて、複数の時間幅に対応する複数のダメージ量が算出され、当該複数のダメージ量のうちの最大のダメージ量が、当該単位時間のダメージ量として算出される。まず、ヒューズエレメント14aのダメージ量としては、ヒューズエレメント14aを流れる電流値のみからではなく、通電時間をも考慮しなければ適切なダメージ量が得られないところ、複数の時間幅毎の平均電流値から、複数のダメージ量が算出される。これにより、電流値のみならず通電時間を考慮した適切なダメージ量が算出される。その上で、複数の時間幅に対応する複数のダメージ量のうち最大のダメージ量が当該単位時間のダメージ量として特定されることで、ダメージ量が過小評価されることが防止される。
また、本実施形態では、ダメージ許容量設定部22により、車両の走行距離が長くなるに従ってダメージ許容量が大きくなるようにダメージ許容量ラインが設定される。その上で、走行距離が通知距離D_limit未満である場合にヒューズエレメント14aが劣化したと判定された場合は、ユーザへの通知は行わず、ヒューズエレメント14aを流れる電流の制限のみに留められる。これは、走行距離が通知距離D_limit以下である場合は、ヒューズエレメント14aが劣化したと判定された場合であっても、その積算ダメージ量は、未だリミットダメージ量F’まで余裕があるため、電流制限のみで足りるからである。また、早期の通知をしないことで、ヒューズエレメント14aの積算ダメージ量がそれほど大きくないにも関わらず、ヒューズ14が交換されてしまうことを防ぐ効果も奏する。
その一方で、走行距離が通知距離D_limit以上である場合にヒューズエレメント14aが劣化したと判定された場合は、ヒューズエレメント14aの積算ダメージ量は、リミットダメージ量F’に達していることになる。その場合は、ヒューズエレメント14aを流れる電流の制限を行うと共に、ヒューズ14の交換をユーザに促すため、ユーザに対する通知が行われる。これにより、不意にヒューズエレメント14aが疲労破断することが防止される。
以下、図10に示すフローチャートに従って、本実施形態に係るECU20の処理の流れを説明する。
ステップS10において、ダメージ許容量設定部22は、車速センサ18が検出した車速に基づいて、車両の現時点(ここではTとする)の走行距離を算出する。
ステップS12において、ダメージ許容量設定部22は、予め設定されたダメージ許容量ラインとステップS10で算出した走行距離に基づいて、現時点Tにおけるダメージ許容量を設定する。
ステップS14において、平均電流値算出部28は、電流センサ16が検出した電流値に基づいて、電流値の絶対値の平均値である平均電流値を複数の時間幅毎に算出し、複数の時間幅毎の平均電流値の時間変化を示す時間−平均電流値グラフを生成する。
ステップS16において、ダメージ量算出部30は、ステップS14で生成された時間−平均電流値グラフに基づいて、時刻Tにおける複数の時間幅に対応する複数の平均電流値を算出する。
ステップS18において、ダメージ量算出部30は、ステップS16で算出された複数の時間幅に対応する複数の平均電流値と、負荷−耐久回数グラフ26に基づいて、複数の時間幅に対応する複数の耐久回数を算出する。
ステップS20において、ダメージ量算出部30は、ステップS18で算出された複数の耐久回数に基づいて、複数の時間幅に対応する複数のダメージ量を算出する。
ステップS22において、ダメージ量算出部30は、ステップS20で算出された複数のダメージ量のうち最大のダメージ量を当該単位時間のダメージ量として特定する。
ステップS24において、ダメージ量算出部30は、ステップS22で特定された当該単位時間のダメージ量を、算出済みの各単位時間のダメージ量の総和に積算して積算ダメージ量を算出する。
ステップS26において、ヒューズ劣化判定部32は、ステップS24で算出された積算ダメージ量が、ステップS12で設定された現時点Tにおけるダメージ許容量以上であるか否かを判定する。積算ダメージ量がダメージ許容量未満である場合はステップS10に戻って、ステップS10〜S26までの処理を繰り返す。つまり、次の単位時間のダメージ量を算出して積算ダメージ量を更新する。積算ダメージ量がダメージ許容量以上である場合はステップS28に進む。
ステップS28において、走行距離が通知距離D_limit未満である場合は、電流制御部34は、ヒューズエレメント14aに流れる電流を制限する。走行距離が通知距離D_limit未満である場合は、電流制御部34がヒューズエレメント14aに流れる電流を制限すると共に、通知制御部36は、ヒューズエレメント14aが劣化したことをユーザへ通知する。
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
10 劣化判定システム、12 バッテリ、14 ヒューズ、14a ヒューズエレメント、16 電流センサ、18 車速センサ、20 ECU、22 ダメージ許容量設定部、24 メモリ、26 負荷−耐久回数グラフ、28 平均電流値算出部、30 ダメージ量算出部、32 ヒューズ劣化判定部、34 電流制御部、36 通知制御部。

Claims (1)

  1. ヒューズが有するヒューズエレメントについての、熱膨張と熱収縮との繰り返しによる劣化を判定するヒューズの劣化判定装置であって、
    前記ヒューズエレメントに流れる電流値及び通電時間に基づいて算出される負荷と、前記ヒューズエレメントに与えるダメージ量との関係を通電時間毎に示す対負荷ダメージ量情報を記憶するメモリと、
    前記ヒューズエレメントを流れる電流値の時間変化に基づいて、複数の時間幅毎に、電流値の絶対値の平均値である平均電流値の時間変化を算出する平均電流値算出部と、
    予め定義された単位時間毎に前記ヒューズエレメントが受けたダメージ量を算出し、各単位時間の各ダメージ量を積算して前記ヒューズエレメントの積算ダメージ量を算出するダメージ量算出部であって、各単位時間のダメージ量を、当該単位時間の経過時点における前記複数の時間幅に対応する複数の平均電流値と、前記対負荷ダメージ量情報とから算出される、前記複数の時間幅に対応する複数のダメージ量のうち、最大のダメージ量とするダメージ量算出部と、
    前記積算ダメージ量が、所定の方法で定義されたダメージ許容量以上となった場合に前記ヒューズエレメントが劣化したと判定するヒューズ劣化判定部と、
    を備えることを特徴とするヒューズの劣化判定装置。
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