JP2018155577A - 自動運転車及び制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】より安全に自動運転車を走行させる技術を提供する。【解決手段】自動運転車10は、経路を決定する経路決定部26と、位置を推定する位置推定部35と、周囲の状況を検知するセンサ42と、決定された経路に沿って走行するために、推定された位置と、検知された周囲の状況とに基づいて、駆動部50を制御する制御部20とを備える。経路決定部26は、経路の候補を算出する経路算出部27と、自動運転車の走行中に他の物体と接触又は衝突する危険度を評価するための指標として、経路の候補に含まれる道路又は領域の特性に起因する危険性を評価するための第1指標と、駆動部50の性能又は駆動部50の制御の精度に起因する危険性を評価するための第2指標とを算出し、算出された第1指標と第2指標から経路の候補の危険度を評価する危険度評価部33と、評価された危険度が所定の閾値よりも低い候補を経路として決定する経路判定部34とを備える。【選択図】図2
Description
本発明は、自動運転車に関し、特に、自律的に走行することが可能な自動運転車、及びその自動運転車を制御するための制御プログラムに関する。
自律走行が可能な自動運転車が開発されている。自動運転車は、自動化のレベルに応じてレベル1〜レベル4に分類されるが、そのうちレベル4の自動運転車は、加速・操舵・制動の全てに運転者が関与しない完全自動運転車である。
レベル4の完全自動運転車は、レベル3の自動運転車と異なり、異常が発生しても運転者に制御を要請しないので、対応不可能な異常が発生すると自動運転を停止する(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、自動運転に用いるセンサの検出能力が低下しやすい領域において、実際にそのセンサの検出能力が低下するよりも前に自動運転を停止できるようにする運転支援システムが開示されている。
自動運転車において異常が発生した場合には、自動運転を適切に停止させることが重要であるのはもちろんであるが、異常の発生をできる限り回避することにより自動運転を安全に継続させることも重要であると本発明者は認識し、自動運転をより安全に継続させることを可能とする技術に想到した。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、より安全に自動運転車を走行させる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の自動運転車は、自律的に走行することが可能な自動運転車であって、自動運転車の経路を決定する経路決定部と、自動運転車の位置を推定する位置推定部と、自動運転車の周囲の状況を検知する検知部と、経路決定部により決定された経路に沿って走行するために、位置推定部により推定された位置と、検知部により検知された周囲の状況とに基づいて、自動運転車を駆動するための駆動部を制御する制御部と、を備える。経路決定部は、経路の候補を算出する経路算出部と、自動運転車の走行中に他の物体と接触又は衝突する危険度を評価するための指標として、経路の候補に含まれる道路又は領域の特性に起因する危険性を評価するための第1指標と、駆動部の性能、又は、経路の候補に含まれる道路又は領域を走行するときの制御部による駆動部の制御の精度に起因する危険性を評価するための第2指標とを算出し、算出された第1指標と第2指標から経路の候補の危険度を評価する危険度評価部と、危険度評価部により評価された危険度が所定の閾値よりも低い候補を経路として決定する経路判定部と、を備える。
本発明の更に別の態様は、制御プログラムである。この制御プログラムは、コンピュータを、自動運転車の経路の候補を算出する経路算出部、自動運転車の走行中に他の物体と接触又は衝突する危険度を評価するための指標として、経路の候補に含まれる道路又は領域の特性に起因する危険性を評価するための第1指標と、自動運転車を駆動するための駆動部の性能、又は、経路の候補に含まれる道路又は領域を走行するときの駆動部の制御の精度に起因する危険性を評価するための第2指標とを算出し、算出された第1指標と第2指標から経路の候補の危険度を評価する危険度評価部、危険度評価部により評価された危険度が所定の閾値よりも低い候補を経路として決定する経路判定部、として機能させる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、より安全に自動運転車を走行させることができる。
図1は、車両の走行経路に存在する危険因子について説明するための図である。実施例に係る自動運転車10が目的地12へ走行するための経路として、経路14(以下、「ルートA」ともいう)と、経路16(以下、「ルートB」ともいう)がある。それぞれの経路に存在する危険因子について検討すると、ルートAは、トンネルを通行する区間を含んでいる。トンネル内は、一般に、トンネル外よりも視界が不良であり、車線幅が若干狭くなっていることが多いので、他の車両、自転車、歩行者などと接触又は衝突する危険性がある。ルートBは、トンネルを含まないが、道幅の狭い対面通行道路を含んでいる。対面通行道路は、一般に、対向車との距離が近くなるので、対向車と接触又は衝突する危険性があり、歩道が設置されていないことが多いので、路肩を通行する自転車や歩行者などと接触又は衝突する危険性もある。また、ルートBは、スクールゾーンに指定された道路を含んでいる。スクールゾーンに指定された道路は、時間帯によっては一般車両の通行が規制される可能性があるが、通行が規制されない場合であっても、多くの学童が通行している可能性があるため、接触又は衝突の危険性が一般的に高いし、衝突した場合の被害が深刻なものとなりうる。
このような、道路の特性などの静的な危険因子だけでなく、時間的に変化しうる動的な危険因子もある。例えば、ルートBに含まれる区間の一部が現在渋滞中であるため、前後の車両と接触又は衝突する危険性が高まっている。また、ルートBに含まれる道路上を現在他の車両18が走行中であるため、その車両18と接触又は衝突する危険性が高まっている。
更に、上記のような全ての車両に該当する危険因子だけでなく、自動運転車に特有の危険因子もある。例えば、自動運転車10がGNSS(Global Navigation Satellite System(s))受信機を利用して位置を推定し、推定した位置に基づいて自動走行する場合には、トンネル内を走行中に信号の受信状況が悪化すると、位置を推定する精度が低下し、自動運転の制御の精度が低下するので、接触又は衝突の危険性が高まる。
このように、経路には様々な危険因子が潜んでいるが、完全自動運転車においては、運転者が主制御に全く関与しないため、安全に経路を走行するためには、経路に存在する接触又は衝突の危険性(以下、これらを総称して「衝突危険性」又は単に「危険性」ともいう)を予測し、適切に回避することが可能な経路を予め選択しておくことが非常に重要である。
本実施例では、衝突事象の発生要因として、道路の特性に関係する要因と、自車の自動運転制御の性能又は精度に関係する要因の双方を考慮して、経路の衝突危険性を予め評価し、衝突危険性が低いと予測される経路を選択することにより、より安全に自動運転車を走行させる技術を提案する。
図2は、実施例に係る自動運転車10の構成を示す。図2は、自動運転車10の構成のうち、経路の危険性を評価して経路を決定するための構成を主に示す。自動運転車10は、自動運転車10が走行するための車輪、ステアリング、エンジン、ブレーキなどの機構を含む駆動部50と、自車の周囲の画像を撮像するカメラ40と、自車の周囲の状況又は自車の状態を検知するためのセンサ42と、自動運転車10の経路を決定し、決定した経路に沿って自動運転するための挙動を決定し、決定した挙動にしたがって駆動部50を制御する制御部20と、車車間通信、路車間通信、衛星通信、無線通信などの通信を制御する通信部44とを備える。
制御部20は、周辺情報取得部21、地図情報記憶部22、自車位置精度推定部23、周辺環境検出性能推定部24、車両操作性能推定部25、経路決定部26、位置推定部35、周辺環境検出部36、挙動判断部37、及び車両操作部38を備える。経路決定部26は、経路算出部27、道路特性評価部28、自動運転制御性能評価部32、危険度評価部33、及び経路判定部34を備える。道路特性評価部28は、レーン情報検出部29、地物情報検出部30、及び周辺情報検出部31を備える。
これらの構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ハードウエアとソフトウエアの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
位置推定部35は、自車の現在位置を推定する。位置推定部35は、任意の技術を利用して現在位置を推定してもよい。位置推定部35は、例えば、GNSS受信機が受信した信号に基づいて自車の現在位置を推定してもよいし、車輪の回転数、車速、ヨー角、ヨー角速度などの検知結果に基づいて自車の現在位置を推定してもよいし、カメラ40、ミリ波レーダ、LIDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)、ソナーなどのセンサ42により取得される周囲の情報の解析結果に基づいて自車の現在位置を推定してもよい。
周辺環境検出部36は、自車の周辺環境に関する情報を検出する。周辺環境検出部36は、カメラ40やセンサ42などにより、自車の周辺に存在する車両、自転車、歩行者、障害物、白線、交通標識などの情報を検出する。
挙動判断部37は、経路決定部26により決定された経路に沿って走行するために、位置推定部35により推定された自車の位置と、周辺環境検出部36により推定された自車の周辺環境に基づいて、自動運転車10の挙動を判断する。車両操作部38は、挙動判断部37により決定された挙動を実現するために、自動運転車10を駆動するための駆動部50を操作し、自動運転を制御する。
周辺情報取得部21は、自車又は経路の周辺の情報を取得する。周辺情報取得部21は、例えば、周辺の道路の渋滞状況、工事や事故などによる通行制限の有無などの動的に変化しうる情報を、通信部44を介して取得し、地図情報記憶部22に格納する。
地図情報記憶部22は、ADAS(先進運転支援システム)向けの高精度地図データを格納する。高精度地図データは、地物データを含む。地図情報記憶部22は、更に、周辺情報取得部21が取得した周辺情報を格納する。後述するように、地図情報記憶部22は、道路の特性に起因する危険性を評価するための指標(以下、「道路特性指標」又は「第1指標」ともいう)や、自動運転車10の制御性能又は制御精度に起因する危険性を評価するための指標(以下、「制御性能指標」又は「第2指標」ともいう)の値、又はそれらの指標を算出するための係数などを更に格納する。
経路算出部27は、現在地から目的地までの経路の候補を算出する。経路算出部27は、地図情報記憶部22に格納されたADAS(先進運転支援システム)向けの高精度地図データを参照し、現在地から目的地までの所要時間、距離、渋滞状況、右左折の回数などの探索条件に基づいて、任意の経路探索アルゴリズムにより複数の経路候補を算出する。これらの経路候補のうち、道路特性指標及び制御性能指標から算出される危険度が閾値よりも低いと評価された経路が選択される。
道路特性評価部28は、経路候補に含まれる道路又は領域の特性に基づいて、道路特性指標を算出する。レーン情報検出部29は、経路候補に含まれる道路の形状、傾斜、走行レーン構成などのレーン情報を、地図情報記憶部22を参照して検出する。地物情報検出部30は、経路候補に存在する横断歩道、スクールゾーン、サイクリストゾーン、中央線ポールなどの地物情報を、地図情報記憶部22を参照して検出する。周辺情報検出部31は、経路候補の周辺に存在する建築物、崖、樹木などの周辺情報を、地図情報記憶部22を参照して検出する。道路特性評価部28は、レーン情報、地物情報、及び周辺情報に基づいて、所定の式を用いて道路特性指標を算出する。例えば、道路脇に崖が存在する道路は、衝突事象が発生した場合に崖から転落して被害が甚大になる可能性があるし、高速道路においては、走行車の車速が高いので、衝突事象が発生した場合に被害が甚大になる可能性があるし、スクールゾーンにおいては、多数の学童が衝突事象に巻き込まれる可能性があるので、危険性が高いと評価される。また、交差点、過去に事故が多発した箇所、過去に自車又は他車が衝突又は接触しそうになった箇所、緊急車両が走行する頻度が高い道路、児童や高齢者などが通行する頻度が高い道路などは、衝突事象の発生頻度が高いと考えられるので、危険性が高いと評価される。このようなデータの信頼度が重み付けとして評価されてもよい。例えば、数年前に事故が多発した箇所であっても、直近の期間には事故が発生していない場合には、何らかの交通規制又はレーン構成の変更などによって対処された可能性がある。したがって、データの収集時期や収集期間などによって推定されるデータの信頼度が更に考慮されてもよい。
自車位置精度推定部23は、経路候補を走行中に位置推定部35が自車の位置を推定するときの精度を推定する。前述したように、トンネル内、屋内駐車場、山間部や市街地のビル群の周辺の道路などにおいては、GNSS受信機の受信状況が悪化して、位置推定の精度が低下する場合がある。このように、道路や領域の特性又は属性などに応じて位置推定の精度が異なりうるので、道路又は領域ごとに位置推定の精度をデータベース化したものが地図情報記憶部22に格納されてもよい。この場合、自車位置精度推定部23は、経路候補に含まれる道路の区間ごとに、位置推定の精度を地図情報記憶部22から読み出して取得する。位置推定の精度は、場所だけでなく、時間によっても変化しうる。例えば、GNSS衛星の位置は時間によって異なるので、信号の受信状況に影響しうるし、GNSS受信機の受信状況は、天候によっても異なりうる。したがって、位置推定の精度を格納するデータベースにおいて、同じ位置又は領域に対して、時間帯ごとに異なる複数の数値が格納されてもよい。また、それぞれの要因ごとに係数などを地図情報記憶部22に格納しておいてもよい。この場合、自車位置精度推定部23は、経路候補を走行するときの時間帯や天候などに応じた係数を地図情報記憶部22から読み出し、所定の式に代入することにより位置推定の精度を算出してもよい。これにより、時間変化しない、又は時間変化が少ない静的な要因だけでなく、時間帯や天候などの動的な要因も考慮に入れて、位置推定の精度を推定することができる。
周辺環境検出性能推定部24は、カメラ40やセンサ42などの周辺環境検出部36が周辺環境を検出する機器の性能を推定する。検出機器の性能は、検出機器の工場出荷時のスペックと、使用期間、使用頻度、耐用期間などから推定される経年劣化から算出されてもよい。検出機器の性能も、場所の要因を加味して算出されてもよい。例えば、傾斜や凹凸の多い道路においては、走行中にカメラの視線方向がずれる可能性があるので、カメラの性能を低く推定してもよい。また、検出機器の性能も、天候や周囲の明るさなどによって異なりうるので、時間帯や天候などの動的な要因も加味して、検出機器の性能を推定してもよい。例えば、雨天時や夜間には、カメラ40やセンサ42の検出精度が低下する可能性があるので、検出機器の性能を低く推定してもよい。
車両操作性能推定部25は、車両操作部38が駆動部50を操作するときの制御性能を推定する。制御性能は、駆動部50自体の性能と、制御部20による駆動部50の制御の精度から算出してもよい。駆動部50の性能は、ブレーキやステアリングなどの個々の構成要素の工場出荷時のスペックと、使用期間、使用頻度、耐用期間などから推定される経年劣化から算出されてもよい。駆動部50の性能又は駆動部50を制御する精度も、場所の要因を加味して算出されてもよい。例えば、未舗装の道路においては、舗装済みの道路に比べて舵角や速度を精確に制御するのが困難になりうるので、制御性能を低く推定してもよい。また、駆動部50の性能や駆動部50の制御性能も、天候などによって異なりうるので、時間帯や天候などの動的な要因も加味して、検出機器の性能を推定してもよい。例えば、雨天時には制動距離が長くなる可能性があるので、ブレーキの性能を低く推定してもよい。
自動運転制御性能評価部32は、自車位置精度推定部23により推定された自車位置の推定精度と、周辺環境検出性能推定部24により推定された周辺環境の検出性能と、車両操作性能推定部25により推定された車両の操作性能とに基づいて、自動運転の制御性能を評価する。自動運転制御性能評価部32は、それぞれの推定結果を数値化したものを、所定の式に代入することにより、自動運転の制御性能指標を算出する。
危険度評価部33は、道路特性評価部28により評価された道路特性指標と、自動運転制御性能評価部32により評価された制御性能指標とに基づいて、経路候補の危険度を評価する。危険度評価部33は、道路特性指標と制御性能指標を、所定の式に代入することにより、経路候補の危険度を算出する。道路が危険度の高い特性を有しており、高い精度で自車を制御する必要がある場合であっても、要求される精度よりも高い精度で自車を制御できる場合には衝突危険性が低いと考えられるし、逆に、自車を制御する精度が低い場合には、道路の危険度が低い場合であっても衝突危険性が高くなりうる。本実施例では、道路特性指標と制御性能指標の双方に基づいて経路候補の危険度を算出するので、より精確に危険度を推定することができる。
経路判定部34は、危険度評価部33により評価された危険度が所定の閾値よりも低い経路候補を経路として決定する。経路判定部34は、閾値の設定をユーザから受け付ける。ユーザは、閾値を高くして、危険度が多少高い経路候補であっても選択可能とし、実際に異常が発生して自動運転が停止するリスクを承知で、所要時間などの他の条件による最適な経路候補を優先することもできるし、閾値を低くして、危険度が高い経路候補は選択不可能とし、所要時間などの条件よりも、自動運転が停止することなく目的地まで到達することを優先することもできる。危険度が閾値よりも低い経路候補がなかった場合には、経路決定部26は、別の経路候補を経路算出部27に算出させ、上記の手順を繰り返す。
図3は、危険度評価部により算出された経路の危険度の例を示す。危険度評価部33は、経路候補に含まれる複数の道路の区間又は領域ごとに危険度を算出する。図3の例では、道路特性指標は、衝突時の危険性を示す指標(a)と、衝突の頻度を示す指標(b)に分けて算出されている。危険度の評価値は、これらの道路特性指標(a)、(b)と、自車の自動制御の性能及び精度を示す制御性能指標(c)とを掛け合わせることにより算出される。経路判定部34は、それぞれの領域について算出された評価値を閾値と比較し、評価値が閾値を超えた領域を含まない経路候補を経路として決定する。図3の例では、ルートAに含まれるエリア3の危険度の評価値は閾値を超えているので、ルートAは経路として選択されない。ルートBは、全てのエリアにおいて危険度の評価値が閾値よりも低いので、経路として決定されうる。
図4は、実施例に係る経路決定方法の手順を示すフローチャートである。まず、経路算出部27が経路候補を算出する(S10)。道路特性評価部28は、経路候補に含まれる道路のレーン情報、地物情報、及び周辺情報に基づいて、道路の特性に起因する危険性を示す道路特性指標を算出する(S12)。自動運転制御性能評価部32は、自車位置を推定する精度、周辺環境を検出する精度、車両を操作する性能に基づいて、経路候補を自動運転するときの自車の制御の性能及び精度に起因する危険性を示す制御性能指標を算出する(S14)。危険度評価部33は、道路特性指標と制御性能指標から経路候補の危険度を評価する(S16)。経路判定部34は、経路候補の危険度が所定の閾値よりも低ければ(S18のN)、その経路候補を経路として決定し(S20)、閾値よりも高ければ(S18のY)、S10に戻り、別の経路候補を算出して危険性を評価する。
本発明の実施例によれば、センサの検出能力の低下だけでなく、他の危険因子も適切に回避しつつ、より安全に自動運転を継続させることができる。また、道路の特性や自車の制御性能などの危険因子の存在により、通常の自動走行では危険度が十分に低減されていないような状況であっても、危険度が十分に低い経路を選択することにより、自動運転を実行することができる。また、自動運転の危険度を適切に制御することにより、より広範な領域で自動運転を継続することができる。
本発明の一態様の概要は、次の通りである。本発明のある態様の自動運転車は、自律的に走行することが可能な自動運転車であって、自動運転車の経路を決定する経路決定部と、自動運転車の位置を推定する位置推定部と、自動運転車の周囲の状況を検知する検知部と、経路決定部により決定された経路に沿って走行するために、位置推定部により推定された位置と、検知部により検知された周囲の状況とに基づいて、自動運転車を駆動するための駆動部を制御する制御部と、を備える。経路決定部は、経路の候補を算出する経路算出部と、自動運転車の走行中に他の物体と接触又は衝突する危険度を評価するための指標として、経路の候補に含まれる道路又は領域の特性に起因する危険性を評価するための第1指標と、制御部による駆動部の性能又は制御の精度に起因する危険性を評価するための第2指標とを算出し、算出された第1指標と第2指標から経路の候補の危険度を評価する危険度評価部と、危険度評価部により評価された危険度が所定の閾値よりも低い候補を経路として決定する経路判定部と、を備える。
この態様によると、経路を自動運転する際の危険度をより精確に評価し、危険度の低い経路を選択することができるので、より安全に自動運転を継続することができる。
本発明の更に別の態様は、制御プログラムである。この制御プログラムは、コンピュータを、自動運転車の経路の候補を算出する経路算出部、自動運転車の走行中に他の物体と接触又は衝突する危険度を評価するための指標として、経路の候補に含まれる道路又は領域の特性に起因する危険性を評価するための第1指標と、自動運転車を駆動するための駆動部の性能、又は、経路の候補に含まれる道路又は領域を走行するときの駆動部の制御の精度に起因する危険性を評価するための第2指標とを算出し、算出された第1指標と第2指標から経路の候補の危険度を評価する危険度評価部、危険度評価部により評価された危険度が所定の閾値よりも低い候補を経路として決定する経路判定部、として機能させる。
この態様によっても、経路を自動運転する際の危険度をより精確に評価し、危険度の低い経路を選択することができるので、より安全に自動運転を継続することができる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
10 自動運転車、20 制御部、21 周辺情報取得部、22 地図情報記憶部、23 自車位置精度推定部、24 周辺環境検出性能推定部、25 車両操作性能推定部、26 経路決定部、27 経路算出部、28 道路特性評価部、29 レーン情報検出部、30 地物情報検出部、31 周辺情報検出部、32 自動運転制御性能評価部、33 危険度評価部、34 経路判定部、35 位置推定部、36 周辺環境検出部、37 挙動判断部、38 車両操作部、40 カメラ、42 センサ、44 通信部、50 駆動部。
Claims (2)
- 自律的に走行することが可能な自動運転車であって、
前記自動運転車の経路を決定する経路決定部と、
前記自動運転車の位置を推定する位置推定部と、
前記自動運転車の周囲の状況を検知する検知部と、
前記経路決定部により決定された経路に沿って走行するために、前記位置推定部により推定された位置と、前記検知部により検知された周囲の状況とに基づいて、前記自動運転車を駆動するための駆動部を制御する制御部と、
を備え、
前記経路決定部は、
前記経路の候補を算出する経路算出部と、
前記自動運転車の走行中に他の物体と接触又は衝突する危険度を評価するための指標として、前記経路の候補に含まれる道路又は領域の特性に起因する危険性を評価するための第1指標と、前記駆動部の性能、又は、前記経路の候補に含まれる道路又は領域を走行するときの前記制御部による前記駆動部の制御の精度に起因する危険性を評価するための第2指標とを算出し、算出された前記第1指標と前記第2指標から前記経路の候補の危険度を評価する危険度評価部と、
前記危険度評価部により評価された前記危険度が所定の閾値よりも低い候補を経路として決定する経路判定部と、
を備えることを特徴とする自動運転車。 - コンピュータを、
自動運転車の経路の候補を算出する経路算出部、
前記自動運転車の走行中に他の物体と接触又は衝突する危険度を評価するための指標として、前記経路の候補に含まれる道路又は領域の特性に起因する危険性を評価するための第1指標と、前記自動運転車を駆動するための駆動部の性能、又は、前記経路の候補に含まれる道路又は領域を走行するときの前記駆動部の制御の精度に起因する危険性を評価するための第2指標とを算出し、算出された前記第1指標と前記第2指標から前記経路の候補の危険度を評価する危険度評価部、
前記危険度評価部により評価された前記危険度が所定の閾値よりも低い候補を経路として決定する経路判定部、
として機能させるための制御プログラム。
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