JP2018154487A - 給送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置本体に対するシート収容筐体の挿入動作によって底板部材の少なくとも一部が上方に移動する構成で、装置本体から引き出した状態のシート収容筐体における底板部材の位置を安定させることが可能になる給送装置を提供する。【解決手段】給送トレイ30と、給送トレイ30に対して揺動可能な底板46と、底板36と連結する右側レバー130と、給送トレイ30の装置本体に対する挿入動作によって右側レバー130の揺動端と係合し、上方に案内する右側レバーガイド部材と、揺動端が右側レバーガイド部材と係合可能となるように右側レバー130の下降を規制する右ガイドレバー凸部138とを備える給送装置で、底面筐体202よりも下方に突き出す右ガイドレバー下突起部136と、右ガイドレバー下突起部136の突き出し量に応じて右ガイドレバー凸部138の高さを制御する右ガイドレバー135とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、給送装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、画像形成装置に用いる給送装置として、装置本体に対して着脱可能な給送トレイに、底板と、バネを介して底板に連結するレバー部材と、レバー部材の下降を規制する規制部材とを備え、装置本体にレバー部材の上昇ガイドを備えるものが知られている。
特許文献1には、この種の給送装置として、レバー部材の揺動部の先端がバネを介して底板と連結し、この先端が上方に移動するように揺動することで、レバー部材がバネを介して底板を上方に引き上げる給送装置が記載されている。この給送装置では、レバー部材は規制部材によって所定の高さに規制され、給送トレイの装置本体に対する挿入動作の途中でレバー部材が装置本体側の上昇ガイドと係合し、さらなる挿入動作によって、レバー部材の先端は上昇ガイドの案内で上方に移動する。挿入前よりも先端が上方に移動することで、バネを介して連結する底板も上方に移動し、挿入動作が完了すると、底板に下面を支持されたシートの最上面が装置本体に設けられた給送コロに当接する。
しかしながら、特許文献1に記載の給送装置では、装置本体から引き出した状態の給送トレイの底板が、給送トレイの底面に接触せずにバネを介してレバー部材にぶら下がり、底板の位置が安定しない場合があった。底板の位置が安定しないと、給送トレイにシートを補給する際に、シートを底板に乗せ難くなり、シートを適切に積載できず、給送時の搬送不良が生じるおそれがある。
上述した課題を解決するために、本発明は、シートを収容し、装置本体に対して引き出し及び挿入可能なシート収容筐体と、前記シート収容筐体に対して少なくとも一部が上下方向に移動可能な底板部材と、前記底板部材の上方に位置し、前記底板部材と連結する底板連結部材と、前記シート収容筐体の前記装置本体に対する挿入動作によって前記底板連結部材の係合部と係合し、前記係合部を上方に案内する案内部材と、前記係合部が前記案内部材と係合可能な高さとなるように前記底板連結部材の下降を規制する規制部材とを備える給送装置であって、前記シート収容筐体の底面を形成する筐体底面部よりも下方に突き出すことができる下突起部と、前記規制部材を上下方向に移動可能とし、前記下突起部の突き出し量に応じて、前記規制部材の高さを制御する規制高さ制御機構とを備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、装置本体に対するシート収容筐体の挿入動作によって底板部材の少なくとも一部が上方に移動する構成で、装置本体から引き出した状態のシート収容筐体における底板部材の位置を安定させることが可能になる、という優れた効果がある。
テーブルの上面に置いた状態の給送トレイの概略断面図。 実施形態に係るプリンタの外観斜視図。 実施形態に係るプリンタの概略構成図。 給送装置の断面図。 給送装置の斜視図。 プリンタ本体から給送トレイを引き出す操作の説明図。 プリンタ本体から取り出した給送トレイの斜視図。 プリンタ本体から取り出した給送トレイに対してシートを載置する操作の説明図。 プリンタ本体へ給送トレイを装着する操作の説明図。 給送トレイにシートを載置する際に求められる構成の説明図。 給送トレイをプリンタの装置本体に挿入する際に求められる構成の説明図。 給送トレイをプリンタの装置本体に完全に装着した際に求められる構成の説明図。 プリンタの装置本体に装着が完了した状態の給送トレイの上面図。 図1に示す状態の給送トレイについて便宜的に底面及び底板加圧バネを省略した説明図。 プリンタの装置本体に挿入する途中の給送トレイの概略断面図。 プリンタの装置本体に装着が完了した状態の給送トレイの概略断面図。 従来の積載可能枚数が少数枚のプリンタの一例における給送トレイの装着動作の説明図。 従来の積載可能枚数が多数枚のプリンタの一例における給送トレイの装着動作の説明図。 図18(b)に示す隙間「β」ができている状態を示す給送トレイの拡大斜視図。 図18に示すプリンタで生じていた不具合の改善案を検討したプリンタにおける給送トレイの装着動作の説明図。 給送トレイでのシートのセット枚数のみが異なる二つのプリンタの一例を示す斜視図。
以下、本発明を適用した画像形成装置の実施形態として、電子写真方式で画像を形成する電子写真プリンタについて図面を参照して説明する。各図において、同一または相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に省略する。
以下の説明で「画像形成装置」とは、紙、OHPシート、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に現像剤やインクを付着させて画像形成を行う装置を意味する。また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することをも意味する。
本実施形態の「シート」とは、紙、コート紙、OHPシート、ラベル紙、フィルム、布帛等を含む。また、そして、「シート」には、現像剤やインクを付着させることができる媒体である被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものも含む。さらに「シート」には、可撓性のものに限らず硬い板状のものや比較的厚みのあるものも含まれる。
以下の実施形態では、各構成部品の説明にある寸法、材質、形状、その相対配置などは例示であって、特に特定的な記載がない限りこの発明の範囲をそれらに限定する趣旨ではない。
まず、実施形態に係る電子写真プリンタの基本的な構成について説明する。
図2は、実施形態に係る電子写真プリンタ(以下、単にプリンタ100という)の外観斜視図であり、図3は、プリンタ100の概略構成図である。プリンタ100は、カラーレーザープリンタである。
プリンタ100は、シートPに画像を形成する画像形成手段である画像形成部400と、画像形成部400に向けてシートPを給送する給送手段である給送装置300とを備える。画像形成部400は、四つのプロセスユニット1(K,Y,M,C)を備えており、これらのプロセスユニット1は、カラー画像の色分解成分に対応するブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色の現像剤によって画像を形成する。
それぞれのプロセスユニット1(K,Y,M,C)は、互いに異なる色の未使用トナーを収容したトナーボトル6(K,Y,M,C)を有する以外は、同様の構成となっている。このため、一つのプロセスユニット1であるブラック用プロセスユニット1Kの構成を以下に説明し、他のプロセスユニット1(Y,M,C)は、その構成の説明を省略する。
ブラック用プロセスユニット1Kは、ブラック用像担持体2K(例えば感光体ドラム)、ブラック用クリーニング装置3K、ブラック用除電装置、ブラック用帯電装置4K及びブラック用現像装置5K等を有している。そして、ブラック用プロセスユニット1Kは、プリンタ100の本体に対して着脱自在に装着され、消耗部品を同時に交換可能となっている。
プリンタ100の四つプロセスユニット1(K,Y,M,C)の上方には、露光器7が配設されている。そして、露光器7は、画像データに基づいてレーザーダイオードからレーザー光を発光するように構成されている。
プリンタ100の四つプロセスユニット1(K,Y,M,C)の下方には、転写装置15が配設されている。転写装置15は、一次転写ローラ19(K,Y,M,C)及び中間転写ベルト16等を備える。四つの一次転写ローラ19(K,Y,M,C)は、中間転写ベルと16を挟んで四つの像担持体2(K,Y,M,C)のそれぞれに対向するように、中間転写ベルト16の内周面に当接して配置されている。
中間転写ベルト16は、四つの一次転写ローラ19(K,Y,M,C)、駆動ローラ18及び従動ローラ17に掛け渡された状態で循環走行するようになっている。
二次転写ローラ20は、中間転写ベルト16を挟んで駆動ローラ18に対向するように、中間転写ベルト16の外周面に当接して配置されている。像担持体2(K,Y,M,C)が各色の第一の像担持体とすれば、中間転写ベルト16は、各色の第一の像担持体に担持された像が表面上に重ねて転写され合成される第二の像担持体である。
ベルトクリーニング装置21は、中間転写ベルト16の走行方向において、二次転写ローラ20より下流側に設置されている。また、クリーニングバックアップローラ21aが中間転写ベルト16に対してベルトクリーニング装置21と反対側に設置されている。
プリンタ100の下部には給送トレイ30と給送ローラ47とを備える給送装置300が設置され、給送トレイ30はシートPを多数枚束状で収容可能となっている。そして、給送トレイ30は、シートPの補給等のために、このプリンタ100の本体に着脱可能となっている。給送ローラ47は、プリンタ100に設置された状態の給送トレイ30の上方に位置するように配置され、シートPを給送トレイ30から給送路31に向けて給送するようになっている。
タイミングローラ対14は、二次転写ローラ20の直近上流側に配置され、給送トレイ30から給送されたシートPを、二つのローラによって形成されるレジストニップに突き当て、一旦停止させることができる。この一旦停止によりシートPの先端側に弛みが形成される。
弛みが形成されたシートPは、中間転写ベルト16上に形成されたトナー像が好適に転写されるタイミングに合わせ、二次転写ローラ20と駆動ローラ18とが中間転写ベルト16を介して当接する二次転写ニップに送り出される。送り出されたシートPは、二次転写ニップで中間転写ベルト16上に形成されたトナー像が所望の転写位置に高精度に転写されるようになっている。
二次転写ニップの上方には転写後搬送路33が設けられており、この転写後搬送路33の上端近傍に定着装置34が設置されている。
定着装置34は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する定着ローラ34aと、この定着ローラ34aに対して所定の圧力で当接しながら回転する加圧ローラ34bとを備えている。定着装置34の上方には、定着後搬送路35が設けられ、定着後搬送路35の上端で、排出路36と反転搬送路41とに分岐している。
この分岐部に切替部材42が配置され、切替部材42はその揺動軸42aを軸として揺動駆動するようになっている。また排出路36の開口端近傍には排出ローラ対37が配設されている。
反転搬送路41は、分岐部とは反対側の端部で給送路31に合流している。そして、反転搬送路41の途中には、反転搬送ローラ対43が配設されている。プリンタ100の上部には、プリンタ100の内側方向に凹形状を形成して排出トレイ44が設けられている。
転写装置15と給送トレイ30との間には粉体収容器10(例えばトナー収容器)が配置されている。この粉体収容器10は、プリンタ100の本体に対して着脱自在に装着されている。
本実施形態のプリンタ100は、シートPの搬送の関係により給送ローラ47から二次転写ローラ20までの所定の距離が必要である。そして、この距離を確保するために上下方向に生じたデッドスペースに粉体収容器10を設置し、プリンタ100全体の小型化を図っている。
転写カバー8は、給送トレイ30の上方で、給送トレイ30の引出方向正面側(図3中の右側)に設置されている。そして、この転写カバー8を開くことで、プリンタ100の内部を点検可能にしている。転写カバー8には、手差し給送用の手差し給送ローラと、手差し給送用の手差し給送トレイとが設置されている。
次に、本実施形態に係るプリンタ100の基本的動作について図3を参照して以下に説明する。最初に、片面印刷を行う場合について説明する。給送ローラ47は、プリンタ100の制御部からの給送信号によって図3中の反時計回り方向に回転する。そして、給送ローラ47は、給送トレイ30に積載された束状のシートPの最上位のシートPのみを分離し、給送路31へ送り出す。
給送ローラ47によって送り出されたシートPは、その先端がタイミングローラ対14のレジストニップに到達すると、弛みを形成し、その状態で待機する。そして、中間転写ベルト16上に形成されたトナー像をこのシートPに転写する最適なタイミング(同期)を図るとともに、シートPの先端スキューを補正する。
手差しによる給送の場合は、手差し給送トレイに積載された束状のシートPが、最上位のシートPから一枚ずつ手差し給送ローラによって反転搬送路41の一部を通り、タイミングローラ対14のレジストニップまで搬送される。以後の動作は給送トレイ30からの給送と同一である。
ここで、作像動作については、四つのプロセスユニット1のうちの一つであるブラック用プロセスユニット1Kを説明し、他のプロセスユニット1(Y,M,C)については、その説明を省略する。
まず、ブラック用帯電装置4Kによって、ブラック用像担持体2Kの表面を高電位に均一に帯電する。
次に、露光器7によって、画像データに基づいたレーザービームLをブラック用像担持体2Kの表面に照射する。レーザービームLが照射されたブラック用像担持体2Kの表面は、照射された部分の電位が低下して、静電潜像を形成する。
次に、ブラック用現像装置5Kによって、ブラック用トナーボトル6Kから供給された未使用のブラックトナーを、静電潜像が形成されたブラック用像担持体2Kの表面部分に転移させる。そして、トナーが転移したブラック用像担持体2Kは、その表面にブラックトナー像を形成(現像)する。そして、ブラック用像担持体2K上に形成されたトナー像を中間転写ベルト16に転写する。
ブラック用クリーニング装置3Kは、中間転写工程を経た後のブラック用像担持体2Kの表面に付着している残留トナーを除去する。除去された残留トナーは、廃トナー搬送手段によって、ブラック用プロセスユニット1K内にある廃トナー収容部へ送られ回収される。また、ブラック用除電装置は、ブラック用クリーニング装置3Kによって残留トナーが除去されたブラック用像担持体2Kの残留電荷を除電する。
他の各色のプロセスユニット1(Y,M,C)においても、同様にして像担持体2(Y,M,C)上にトナー像を形成し、各色トナー像が重なり合うように中間転写ベルト16に転写する。
各色トナー像が重なり合うように転写された中間転写ベルト16は、二次転写ローラ20と駆動ローラ18との間の二次転写ニップまで走行した際に、中間転写ベルト16上のトナー像をタイミングローラ対14によって送り出されたシートPに転写する。
シートPは、中間転写ベルト16上に重畳転写して形成されたトナー像が好適に転写されるタイミングに合わせ、二次転写ニップに送り出される。送り出されたシートPは、二次転写ニップで中間転写ベルト16上に形成されたトナー像が所望の転写位置に高精度に転写される。
トナー像が転写されたシートPは、転写後搬送路33を通って定着装置34へと搬送される。定着装置34に搬送されたシートPは、定着ローラ34aと加圧ローラ34bとによって挟まれ、加熱・加圧されることで未定着トナー像が定着される。トナー像が定着されたシートPは、定着装置34から定着後搬送路35へ送り出される。
切替部材42は、定着装置34からシートPが送り出されたタイミングでは、図3の実線で示すように定着後搬送路35の上端近傍を開放する位置にある。そして、定着装置34から送り出されたシートPは、定着後搬送路35を経由して排出路36へ送り出される。排出ローラ対37は、排出路36へ送り出されたシートPを挟み込み、回転駆動することで排出トレイ44にシートPを排出する。これらの動作により片面印刷を終了する。
次に、両面印刷を行う場合について説明する。片面印刷の場合と同様に、定着装置34はシートPを排出路36へ送り出す。両面印刷を行う場合には、排出ローラ対37は、回転駆動によってシートPの一部をプリンタ100の外に搬送する。
そして、シートPの後端が、排出路36を通過すると、切替部材42は、揺動軸42aを中心に図3の破線で示す位置まで揺動し、定着後搬送路35の上端を閉鎖する。この定着後搬送路35の上端の閉鎖とほぼ同時に、排出ローラ対37は、シートPをプリンタ100外へ搬送する方向とは逆の方向に回転し、反転搬送路41へ送り出す。
反転搬送路41へ送り出されたシートPは、反転搬送ローラ対43を経て、再びタイミングローラ対14に至る。そして、タイミングローラ対14は、中間転写ベルト16上に形成されたトナー像をシートPのトナー像未転写面に転写する最適なタイミング(同期)を図り、シートPを二次転写ニップへ送り出す。
そして、シートPが二次転写ニップを通過する際にシートPのトナー像未転写面にトナー像を転写する。そして、トナー像が転写されたシートPは、片面印刷の場合と同様に、転写後搬送路33を通って定着装置34へと搬送される。
定着装置34は、定着ローラ34aと加圧ローラ34bとによって、シートPを挟み、加熱・加圧することで未定着トナー像をシートPに定着する。そして、トナー像が定着されたシートPは、定着装置34から定着後搬送路35へ送り出される。
切替部材42は、定着装置34からシートPが送り出されたタイミングでは、図3の実線で示すように定着後搬送路35の上端近傍を開放する位置にある。そして、定着装置34から送り出されたシートPは、定着後搬送路35を経由して排出路36へ送り出される。排出ローラ対37は、排出路36へ送り出されたシートPを挟み、回転駆動し排出トレイ44にシートPを排出する。これらの動作により両面印刷を終了する。
中間転写ベルト16上のトナー像をシートPに転写した後、中間転写ベルト16上には残留トナーが付着している。そして、ベルトクリーニング装置21は、この残留トナーを中間転写ベルト16から除去する。中間転写ベルト16から除去されたトナーは、廃トナー搬送手段によって、粉体収容器10へと搬送され、粉体収容器10内に回収される。
次に、分離パッド方式のシート給送装置である給送装置300について図4及び図5を用いて説明する。図4は給送装置300の断面図である。図5は、給送装置300の斜視図である。図4は、給送トレイ30のフロントパネル104を取り外した状態を示している。
図4及び図5に示す給送ローラ47は、プリンタ100本体側に配設されている。また、底板46及び受け台49は給送トレイ30に配設されている。
給送トレイ30は、トレイ前部101とトレイ後部102とを備える。トレイ後部102はトレイ前部101に対して給送方向(図5中の矢印「α」方向)に平行な方向に移動可能となっており、トレイ前部101に対してトレイ後部102をスライドさせることで給送トレイ30の給送方向の大きさを変更可能な構成となっている。給送トレイ30には、シートPの給送方向後端の位置を規制するエンドフェンス107が配置されている。トレイ後部102には給送方向に平行な方向に延在するレール溝部110を備え、エンドフェンス107の下部がレール溝部110と係合し、エンドフェンス107がレール溝部110に沿って給送方向に平行な方向にスライド可能となっている。
給送トレイ30の給送方向の大きさを変更可能とすることで、給送方向のサイズが大小様々なサイズのシートPについて、エンドフェンス107で給送方向後端の位置を規制しつつ、給送トレイ30内に収納することが可能となる。
給送トレイ30のトレイ前部101には、幅方向位置規制部材である右サイドフェンス105と左サイドフェンス106とが配置されており、これらのサイドフェンス(105,106)は給送方向に直交する方向にスライド可能となっている。給送トレイ30では、右サイドフェンス105及び左サイドフェンス106で収納するシートPの幅方向の位置を規制し、エンドフェンス107でシートPの後端の位置を規制することで、給送トレイ30内でのシートPの位置を規制する。
図5に示すように、トレイ前部101に右側レバー130及び左側レバー131が揺動可能に取り付けられている。右側レバー130及び左側レバー131の揺動端にはそれぞれ底板加圧バネ132の上端が取り付けられており、二つの底板加圧バネ132の下端はそれぞれ底板46の給送方向の先端近傍の幅方向端部に引っ掛けられている。
給送ローラ47は給送ローラ軸50と、Dカットもしくはピンなどで回転止めされ、軸受を介してプリンタ100本体に支持されている。
給送ローラ軸50は図4の紙面に対して垂直な方向(以下、幅方向)に延在している。この給送ローラ軸50の軸端に、駆動ギヤが取り付けられている。
この駆動ギヤは、複数のアイドルギヤまたはクラッチやソレノイドなどの駆動連結部材を介して、モータ等の駆動源に連結されている。そして、当該駆動源から給送ローラ軸50に駆動力が伝達されることで、給送ローラ47が図2及び図4中の反時計回り方向に回転駆動する。
上述した駆動連結部材の連結時間及び駆動源の停止時間を制御することにより、給送ローラ47が所定のタイミングで間欠動作するように構成されている。
給送ローラ47は、シートPに所定の搬送力を付与することができるように、その表層部分が高摩擦係数のゴムで構成されている。そして、駆動連結部材の連結時間及び駆動源の停止時間を制御することにより、シートPを給送する。
給送ローラ47の寸法は、例えば直径を36[mm]、幅を45[mm]で構成することができる。当該寸法は、給送装置300の対応すべきシートPの種類や機器内のスペースに応じて、適正な給送ローラ寸法を選択することができる。
給送トレイ30の底板46は、給送トレイ30内に設けられた底板回動軸51によって、回動可能に軸支されている。この底板46は、右側レバー130及び左側レバー131のそれぞれに上端が固定された二つの底板加圧バネ132によって、給送トレイ30をプリンタ100に装着している状態では常時上方に付勢されている。
給送トレイ30にシートPの束を収納し、この給送トレイ30をプリンタ100本体に挿入すると、給送トレイ30内の最上のシートPは給送ローラ47と当接する。シートPは、底板加圧バネ132の付勢力と給送ローラ47の摩擦係数とによる給送ローラ47との間の摩擦力により、給送ローラ47が回転すると搬送力を付与され、図4中の右方向へ搬送される。
受け台49には高摩擦係数のパッド材であるパッド部が設けられており、最上のシートP以外のシートPの給送方向への移動をパッド部によって阻害することで、最上のシートPと他のシートPとを分離し、最上のシートPのみを給送する分離部を構成する。給送ローラ47の回転によりシートPが搬送されると、この分離部で最上のシートPが他のシートPから分離され、最上のシートPのみが給送ローラ47によって分離部よりも下流側に搬送され、分離搬送される。
図4に示すように、底板46の給送方向の先端部には高摩擦係数のパッド材である底板パッド52が設置されている。この底板パッド52により最下のシートPに一定の負荷を与える構成となっている。これにより、シートPの束が積載されたときに、最下のシートPと最下から二枚目のシートPとが重送されることを防ぐことが可能となる。
シートPを給送トレイ30に収納するときには、給送トレイ30をプリンタ100本体から引き出し、底板46の上面にシートPを載置して収納する。
図6は、プリンタ100本体から給送トレイ30を引き出す操作の説明図である。給送トレイ30のフロントパネル104の把持部104aを握って図6中の矢印「A」で示すように引き出すことで、プリンタ100本体から給送トレイ30を取り出すことができる。図7は、プリンタ100本体から取り出した給送トレイ30の斜視図である。
図8は、プリンタ100本体から取り出した給送トレイ30に対してシートPを載置する操作の説明図である。プリンタ100本体から取り出した給送トレイ30のサイドフェンス(105、106)及びエンドフェンス107を所定の位置にセットした後、シートPを図8中の矢印「B」で示すように載置する。
図9は、プリンタ100本体へ給送トレイ30を装着する操作の説明図である。図9(a)は、給送トレイ30を取り外した状態のプリンタ100の前面側の斜視図であり、図9(b)は、給送トレイ30を挿入途中のプリンタ100の前面側の斜視図である。
図9(a)に示すように、プリンタ100本体の前面となる転写カバー8の下方には、給送トレイ30を挿入するトレイ挿入口330がある。そして、図9(b)中の矢印「E」で示すように、プリンタ100本体のトレイ挿入口330にシートPを載置した給送トレイ30を挿入し、押し込むことでセット完了となる。
シートPを載置した給送トレイ30をプリンタ100本体に挿入すると、プリンタ100本体に設けられたレバーガイド部材によって右側レバー130及び左側レバー131の揺動端が上方に持ち上げられて保持される。この動作によって右側レバー130及び左側レバー131にそれぞれ取り付けられた二つの底板加圧バネ132の上端が上方に引き上げられる。そして、底板加圧バネ132が伸び、伸びた底板加圧バネ132の付勢力によって底板46の給送方向の先端側が上方に引き上げられる。これにより、底板46の上に載置されたシートPの上面がプリンタ100本体側に装着された給送ローラ47に圧接する。
次に、従来の画像形成装置で給送トレイを装置本体に装着することで、底板が上昇する構成について説明する。
画像形成装置に用いられる給送装置の給送トレイは、シートを補給するために給送トレイを引き抜いた状態でシートを補給セットする。この種の給送トレイとして、シートを積載し、積載したシートを給送ローラに押し付けるための底板を備える構成がある。このような構成では、シートを積載する際には給送トレイの底面近くの低い位置に底板を配置し、装置本体に装着後には底板を上昇させて積載するシートを給送ローラに押し付ける。
このような底板を備える給送トレイとしては、底面に底板をロックした状態でシートを積載した後、装置本体に対するセット動作でロックが解除されるロック方式や、装置本体に対して給送トレイセット後にモータで底板を上昇させる方式等が既に知られている。
ロック方式の給送トレイでは、底板のロックを解除する際、大きな衝撃が発生し、シートのセット性を乱したり衝撃音が発生したりすることがある。また、モータで底板を上昇させる方式では、モータやモータの回転を制御する部品等が必要であり、高コストとなる。
これに対して、本実施形態の給送トレイ30では、給送トレイ30をプリンタ100本体に挿入する際に、レバー部材(130,131)をプリンタ100本体側のレバーガイド部材によって上方に持ち上げる。このような構成ではロック方式のようなロック解除時の衝撃による不具合を防止でき、モータで上昇させる方式よりも低コスト化を図ることができる。
装置本体側のレバーガイド部材によって、給送トレイのレバー部材を上方に持ち上げる従来の給送トレイでは次のような不具合があった。
すなわち、給送トレイの積載可能枚数が少数枚(例えば、250枚)であれば、装置本体から給送トレイを引き抜いた状態で底板を給送トレイの底面に密着することが可能であった。しかし、積載可能枚数が多数枚(例えば、500枚)の給送トレイでは、装置本体から給送トレイを引き抜いた状態で底板を給送トレイの底面に密着することができない場合があった。底板を底面に密着させることができないと、底板はレバー部材にぶら下がってブラブラと揺動可能な状態となり、位置が不安定になる。シートを載せる底板の位置が不安定だと、シートをセットする際の操作性が悪くなり、操作性の悪化によりシートを正常にセットできなかった場合、スキュー等の搬送不良が生じ、異常画像が発生するおそれがある。
図17は、従来の積載可能枚数が少数枚のプリンタ100の一例における給送トレイ30の装着動作の説明図である。図17(a)は装着途中の説明図であり、図17(b)は装着完了時の説明図である。
図中の符号「200」は、給送トレイ30の筐体(以下、「トレイ筐体200」という)を示しており、本実施形態では、トレイ前部101とトレイ後部102とを合わせたものである。また、図中の符号「133」は、プリンタ100本体に設けられたレバーガイド部材であって、給送トレイ30の挿入時に右側レバー130を上方に案内する部材(以下、「右側レバーガイド部材133」という)である。さらに、図中の符号「201」は、右側レバー揺動軸130aを中心に揺動可能な右側レバー130が、右側レバーガイド部材133に乗り上げることが可能な高さよりも下がることを防止するストッパ部(以下、「右ストッパ部201」)である。また、図中の符号「150」はプリンタ100の装置本体を机の上面等の設置面Sに設置するゴム状の足(以下、「ゴム足150」という)である。
図17に示すプリンタ100では、図17(a)に示すように、装着前の給送トレイ30の底板46を、トレイ筐体200の底面56に密着させた状態で配置すること(レイアウト)が可能である。図17(a)中の矢印「E」で示すように、装置本体に対して給送トレイ30を挿入することで、右側レバー130が右側レバーガイド部材133に乗り上げて上方に持ち上げられ、保持される。このとき、底板46は、右側レバー130とともに持ち上げられる底板加圧バネ132の付勢力によって引き上げられ、給送ローラ47に所定の荷重で圧接される。
図18は、従来の積載可能枚数が多数枚のプリンタ100の一例における給送トレイ30の装着動作の説明図である。図18に示すプリンタ100は、図17に示すプリンタ100と装置本体の構成は同一であって、給送トレイ30の積載枚数が多数枚となっている。図18(a)は装着途中の説明図であり、図18(b)は装着完了時の説明図である。
図18に示すプリンタ100では、図18(a)に示すように、トレイ筐体200の高さ方向のサイズが大きくなっても、挿入時に右側レバー130が右側レバーガイド部材133に乗り上げることができる高さに位置する必要がある。また、図18(b)に示す装着時には、底板加圧バネ132の付勢力によって底板46を給送ローラ47に所定の荷重で圧接するには、底板加圧バネ132の自然長を図17に示すプリンタ100よりも長くすることができない。このため、積載可能枚数が多数枚の図18に示すプリンタ100で給送トレイ30を装置本体に装着していない状態では、底板46と底面56との間に図18(b)中の「β」で示す隙間ができるレイアウトとなる。
図19は、図18(b)に示す隙間「β」ができている状態の給送トレイ30の左前側端部近傍の拡大斜視図である。
このように、底板46と底面56とに隙間が開くようなレイアウトでは、シートPを積載する際に、底板46をトレイ筐体200の底面56に密着した状態(最下位位置)にすることができず、シートPの積載操作の操作性が悪くなる。
図20は、図18に示すプリンタ100と同様に積載可能枚数が多数枚のプリンタ100であって、図18に示すプリンタ100で生じていた不具合の改善案を検討したプリンタ100における給送トレイ30の装着動作の説明図である。図20(a)は装着途中の説明図であり、図20(b)は装着完了時の説明図である。
図20に示すプリンタ100では、図20(a)に示すように、給送トレイ30を装置本体に装着していない状態で底板46と底面56とが接触するように、図18に示すプリンタ100よりも給送トレイ30の底板加圧バネ132の自然長を長くしている。しかし、この構成では、図20(b)に示すように、給送トレイ30を装置本体に装着したときに、給送ローラ47と底板46との間に隙間「γ」ができ、シートPを搬送できない不具合が発生するため、図20に示す構成には設定することができない。
ここで、レバー部材をレバーガイド部材によって上方に引き上げることで底板も引き上げる給送トレイを備える画像形成装置に求められる条件について整理する。
画像形成装置の構成としはて、装置本体は同様の構成を備え、給送トレイのシートセット枚数のみ異なる装置が要望されている。
図21は、給送トレイでのシートのセット枚数(積載可能枚数)のみが異なる二つのプリンタ100の一例を示す斜視図である。図21(a)は、シートPのセット枚数が250枚のプリンタ100の斜視図であり、図21(b)は、シートPのセット枚数が500枚のプリンタ100の斜視図である。
次に、給送トレイ30に求められる構成について説明する。
図10は、給送トレイ30にシートPを載置する際に求められる構成の説明図であり、プリンタ100から取り出した給送トレイ30をテーブル500に置いた状態の説明図である。
図10に示すように、シートPを給送トレイ30に載置する際には、底板46は最下位位置である底面56と接触する位置にあることが求められる。この位置にあることで、シートPを載置する際の操作性が向上する。
図11は、給送トレイ30をプリンタ100の装置本体に挿入する際に求められる構成の説明図である。
右側レバー130の先端は、右側レバーガイド部材133の下端部よりも上方に位置していることが求められる。この位置にあることで、給送トレイ30を装置本体に挿入すると、右側レバー130の先端が、右側レバーガイド部材133に乗り上げて先端が上方に向かい、これにより、右側レバー130は右側レバー揺動軸130aを中心に図11中の時計回り方向に回転する。
図12は、給送トレイ30をプリンタ100の装置本体に完全に装着した際に求められる構成の説明図である。
右側レバー130は、右側レバーガイド部材133に乗り上げた状態で、さらに上方に持ち上げられ、所定の位置まで持ち上げられる構成であることが求められる。これにより、右側レバー130に取り付けられた底板加圧バネ132によって、底板46は所定の荷重で給送ローラ47に圧接した状態で停止する。
次に、図10〜図11を用いて説明した給送トレイ30に求められる条件を満足する構成を備えた本実施形態の給送トレイ30の特徴部について説明する。
図1は、実施形態の給送トレイ30をテーブル500の上面に置いた状態の給送トレイ30の右側端部近傍の概略断面図である。図13は、プリンタ100の装置本体に装着が完了した状態の給送トレイ30の上面図である。図13では、右側レバー130及び底板加圧バネ132を便宜的に破線で示しており、図13中の符号「100a」はプリンタ100の装置本体の筐体の右側板である。図1は、図13に示す給送トレイ30のF−F断面における断面図である。
図1及び図13に示すように、本実施形態の給送トレイ30は、図18等を用いて説明した従来の給送トレイ30の構成に加え、右ガイドレバー135と、ガイドレバー押圧バネ140とを備える。右ガイドレバー135は、給送トレイ30の幅方向(図1中の紙面に直行する方向、図13中の左右方向)における底板46の外側で、且つ、右側レバー130の下方に配置されている。この右ガイドレバー135の下にガイドレバー押圧バネ140を備える。
図13に示すように、トレイ筐体200の右側板203に軸穴203aを設け、この軸穴203aに右ガイドレバー135の右ガイドレバー揺動軸137を挿入している。これにより、右ガイドレバー135は、右側板203に対して右ガイドレバー揺動軸137を中心に揺動可能に支持される構成である。右ガイドレバー135における右ガイドレバー揺動軸137を挟んで給送方向の下流側側の下面にガイドレバー押圧バネ140を装着する。
右ガイドレバー135における右側レバー130の下方となる位置に、右ガイドレバー凸部138を備える。右ガイドレバー135は、右ガイドレバー揺動軸137を挟んで右ガイドレバー凸部138とは反対側に下方へ向けて突出する右ガイドレバー下突起部136を備える。
トレイ筐体200の底面56を形成する部分である底面筐体202には、右ガイドレバー下突起部136が挿入される底面開口部210が形成されている。右ガイドレバー下突起部136は、底面筐体202の下方に突き当たるものがないときは、後述する図15及び図16に示すように、底面開口部210から突き出して、先端が底面筐体202よりも下方に位置する状態となる。
ガイドレバー押圧バネ140は右ガイドレバー凸部138が上方に向かうように付勢する。この付勢力は、右ガイドレバー135を図1中の反時計回り方向に回転させるように作用する。このため、右ガイドレバー揺動軸137を挟んでガイドレバー押圧バネ140とは反対側に位置する右ガイドレバー下突起部136が下方に向かうように付勢される。よって、他の力が作用していない状態では図15及び図16に示すように、右ガイドレバー下突起部136は、底面開口部210から突き出して、その先端が底面筐体202よりも下方に位置する状態となる。
図1及び図13を用いて、右側レバー130が配置された給送トレイ30の右側の右ガイドレバー135等の機構について説明したが、左側レバー131が配置された給送トレイ30の左側にも同様の機構を備える。
本実施形態の給送トレイ30では、図18等を用いて説明した従来の給送トレイ30の右ストッパ部201の機能は、右ガイドレバー凸部138で代用している。そして、右側レバー130の下面を押圧する右ガイドレバー凸部138を備える右ガイドレバー135が回転することで、右側レバー130も連動して回転する構成となっている。底板46の給送方向の下流側の先端は、底板加圧バネ132を介して右側レバー130に連結している。
次に、本実施形態のプリンタ100におけるシート補給について説明する。
図14は、図1に示す状態の給送トレイ30について便宜的に底面56及び底板加圧バネ132を省略した説明図である。図15は、プリンタ100の装置本体に挿入する途中の給送トレイ30の概略断面図であり、図16は、プリンタ100の装置本体に装着が完了した状態の給送トレイ30の概略断面図である。図15及び図16でも、図14と同様に便宜的に底面56及び底板加圧バネ132を省略している。
まず、給送トレイ30にシートPを補給(載置)する工程について説明する。図6中の矢印「A」で示すように、装置本体から給送トレイ30を引き抜き、引き抜いた給送トレイ30を図1及び図14に示すように、テーブル500等の作業台の上に置いた状態でシートPを載置する。
給送トレイ30をテーブル500の上に置くと、右ガイドレバー下突起部136がテーブル500に押し上げられ、右ガイドレバー135は右ガイドレバー揺動軸137を中心に図1及び図14中の矢印「G」の方向に回転する。このとき、右ガイドレバー揺動軸137を挟んで右ガイドレバー下突起部136とは反対側に位置する右ガイドレバー凸部138は、図1及び図14中の矢印「H」の方向に回転し下に下がる。
右ガイドレバー凸部138が下がることで、右ガイドレバー凸部138によって下面を押圧されていた右側レバー130も自重によって下に下がる。このとき、右側レバー130は、底板加圧バネ132が接続された揺動端が下に下がるように図1及び図14中の矢印「I」方向に回転する。これにより、底板加圧バネ132の上端部位置が下方に下がり、底板加圧バネ132の下端部が取り付けられた底板46の給送方向下流側の先端も下方に下がって、図1に示すように、底板46が底面56に接触した状態となる。これにより、これにより、図10を用いて説明したように、シートPを給送トレイ30に載置する際に、底板46を底面56と接触する位置とすることができる。この位置にあることで、底板46が底面56に支持され、シートPを載置する際の底板46の位置が安定するため、シートPを載置する際の操作性が良好となり、セットし易くなる。
次に、給送トレイ30を装置本体に挿入する工程について説明する。
給送トレイ30を装置本体に装着するために給送トレイ30を装置本体に挿入する。給送トレイ30を装置本体に挿入する際には、図1及び図14に示す状態の給送トレイ30を作業者がテーブル500から持ち上げる。これにより、底面筐体202がテーブル500から離れるため、右ガイドレバー下突起部136が突き当たるものがなくなり、右ガイドレバー下突起部136が底面筐体202よりも下方に突き出すことが可能となる。このため、右ガイドレバー135の下に配置されたガイドレバー押圧バネ140によって押し上げられ、右ガイドレバー135は右ガイドレバー揺動軸137を中心に図15中の矢印「J」で示す方向に回転する。そして、右ガイドレバー揺動軸137を挟んで給送方向上流側の部分が底面56(底面筐体202の上面)に接触して停止する。
また、右ガイドレバー135が図15中の矢印「J」で示す方向に回転し、右ガイドレバー凸部138が押し上げられる動作に連動して、右側レバー130は揺動端が上方に持ち上げられるように図15中の時計回り方向(矢印「K」方向)に回転する。右ガイドレバー135の一部が底面56に接触して回転が停止すると、右側レバー130の回転も停止する。このときの、右側レバー130の揺動端は、右側レバーガイド部材133の下端よりも上方となる位置で停止する。また、左側レバー131も同様に揺動端が持ち上げられるように回転する。これにより、図11を用いて説明したように、給送トレイ30をプリンタ100の装置本体に挿入する際に、右側レバー130の先端を、右側レバーガイド部材133の下端部よりも上方に位置させることができる。
プリンタ100の装置本体における給送トレイ30の挿入部であるトレイ挿入口330は、図9(a)に示すように、給送トレイ30の下方となる部分には筐体の底面部材等の底面筐体202の下面を覆う部材はない。また、図11及び図12に示すように、プリンタ100の本体は、ゴム足150によって設置面Sとの間に隙間を形成している。このようなプリンタ100の装置本体に、給送トレイ30を挿入すると、設置面Sとの隙間に右ガイドレバー下突起部136が突き出すことができるため、右ガイドレバー下突起部136が底面筐体202よりも下方に突き出たまま挿入することができる。
次に、給送トレイ30を装置本体に装着する工程について説明する。
図15に示す状態から給送トレイ30をさらに挿入し、装置本体に対して完全に押し込むことで、右側レバー130は装置本体に設けられた右側レバーガイド部材133によって上方に持ち上げられる。左側レバー131も同様に装置本体に設けられた右側レバーガイドによって上方に持ち上げられる。これにより、図12を用いて説明したように、右側レバー130は、右側レバーガイド部材133に乗り上げた状態で、さらに上方に持ち上げられ、所定の位置まで持ち上げられる構成を実現できる。
本実施形態の給送装置300は、給送トレイ30にシートPを積載し、シートPを分離、搬送する。そして、給送トレイ30は、シートPを積載する底板46を備え、底板加圧バネ132を介して底板46を引き上げるレバー部材(130、131)の待機位置として図14に示す待機位置と図15に示す待機位置との二段階で待機可能としている。
図14に示す待機位置とすることで、シートPを補給する際に、底板46が浮いた状態でシートPを補給するのではなく底板46と給送トレイ30の底面56とが接触した(最下位置にある)状態でシートPの補給操作ができる。このため、シートPの積載可能枚数が多い装置であっても、操作性を損なうことなくシートPをセットできる。
これにより、シートPを適切に積載でき、プリンタ100での搬送不良及び搬送不良に起因する画像不良を抑制できる。
上述した実施形態の給送トレイ30では、右ガイドレバー下突起部136が底面開口部210を通って底面筐体202よりも下方に突き出す構成となっているが、底面開口部210を備えない構成としてもよい。トレイ筐体200の幅方向外側に右ガイドレバー下突起部136を配置して、底面筐体202の幅外側で右ガイドレバー下突起部136が上下に移動する構成としてもよい。しかし、底面筐体202に底面開口部210を設けることで、底面筐体202の幅方向外側に右ガイドレバー下突起部136を設ける必要がなくなり、底面筐体202の幅方向の小型化を図り、給送装置300の幅方向の小型化を図ることができる。
上述した実施形態では、画像形成装置がレーザープリンタである場合について説明した。本発明を適用する画像形成装置としては、プリンタに限らず、複写機、ファクシミリ、印刷機及びインクジェット記録装置等でもよい。さらに、複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機、インクジェット記録装置、及び画像読取装置のうちの二つ以上を組み合わせた複合機でもよい。
上述した実施形態では、シート収容部からシートを給送する給送装置を、シートに画像を形成する画像形成装置に適用した構成について説明した。同様の給送装置を備える装置としては、画像形成装置に限らず、給送装置から給送されるシート上の画像を読み取る画像読取手段を備えた画像読取装置にも適用可能である。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
シートP等のシートを収容し、プリンタ100等の装置本体に対して引き出し及び挿入可能な給送トレイ30等のシート収容筐体と、シート収容筐体に対して少なくとも一部が上下方向に移動可能な底板46等の底板部材と、底板部材の上方に位置し、底板部材と連結する右側レバー130等の底板連結部材と、シート収容筐体の装置本体に対する挿入動作によって底板連結部材の揺動端等の係合部と係合し、係合部を上方に案内する右側レバーガイド部材133等の案内部材と、係合部が案内部材と係合可能な高さとなるように底板連結部材の下降を規制する右ガイドレバー凸部138等の規制部材とを備える給送装置300等の給送装置であって、シート収容筐体の底面を形成する底面筐体202等の筐体底面部よりも下方に突き出すことができる右ガイドレバー下突起部136等の下突起部と、規制部材を上下方向に移動可能とし、下突起部の突き出し量に応じて、規制部材の高さを制御する右ガイドレバー135及びガイドレバー押圧バネ140等の規制高さ制御機構とを備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、シート収容筐体の挿入動作によって底板部材の少なくとも一部が上方に移動する構成で、装置本体から引き出した状態のシート収容筐体における底板部材の位置を安定させることが可能になる。これは以下の理由による。
すなわち、シート収容筐体の挿入動作によって底板部材の少なくとも一部が上方に移動する構成では、底板連結部材における底板部材との連結部の高さによって底板部材の上下方向に移動可能な部分の高さが決まる。また、挿入動作によって、底板連結部材を上方に移動させ、これと連結する底板部材の少なくとも一部も上方に移動させるためには、挿入動作の際に、底板連結部材は、案内部材と係合可能な位置であることが求められる。従来の構成では、案内部材に係合する前の底板連結部材の高さは高さが一定の規制部材によって規定されていた。このため、シート収容筐体を装置本体から引き出した状態でも、底板連結部材の高さは案内部材と係合できる高さのままであり、この状態では、底板連結部材に連結された底板部材の上下方向に移動可能な部分の高さが筐体底面部よりも高くなることがあった。
これに対して、本実施形態は、規制部材は上下方向に移動可能であり、規制高さ制御機構が、下突起部の突き出し量に応じて、規制部材の高さを制御する。そして、規制高さ制御機構として、下突起部が筐体底面部に対して下方に突き出しているときに、規制部材の高さを底板連結部材が案内部材と係合できる高さとなるように設定し、突き出し量が少ないほど規制部材の高さが低くなるように設定する。この設定により、シート収容筐体を装置本体に挿入するときには、下突起部を筐体底面部よりも下方に突き出させることで、挿入動作によって底板連結部材の係合部を案内部材に係合させ、上方に移動させることが可能となる。これにより、底板連結部材に連結された底板部材も上方に移動するため、シート収容筐体の挿入動作によって底板部材の少なくとも一部が上方に移動する構成を実現できる。また、装置本体から引き出したシート収容筐体をテーブル等の作業台に置くと、筐体底面部が作業台の上面と接触し、下突起部が作業台の上面に突き当たるため、突き出し量が少なくなる。上述したように、突き出し量が少ないほど規制部材の高さが低くなるように設定することで、底板連結部材の位置が低くなり、これに連結する底板部材の位置も挿入動作のときよりも低くなる。よって、挿入動作のときに底板連結部材の高さを案内部材に係合可能な高さにして、これに連結する底板部材の上下方向に移動可能な部分がシート収容筐体の底面に接触できない構成でも、装置本体から引き出したシート収容筐体では底板連結部材を低くできる。このため、装置本体から引き出した状態のシート収容筐体における底板連結部材に連結した底板部材の上下方向に移動可能な部分を底面に接触させることが可能となり、底面に接触させることで、底板部材の位置を安定させることが可能となる。
(態様B)
態様Aにおいて、底面筐体202等の筐体底面部を貫通する底面開口部210等の孔部を備え、右ガイドレバー下突起部136等の下突起部は、筐体底面部の上方から孔部を介して筐体底面部よりも下方に突き出る構成である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、下突起部が筐体底面部よりも下方に突き出る構成を実現することが可能となる。
(態様C)
態様AまたはBにおいて、底板46等の底板部材と右側レバー130等の底板連結部材とを連結する底板加圧バネ132等の底板引っ張りバネを備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、給送ローラ47等の装置本体側部材に対して、底板部材を所定の荷重で圧接させることが可能となる。給送ローラ47に圧接させる構成であれば、安定した給送が可能となる。
(態様D)
態様A乃至Cの何れかの態様において、規制高さ制御機構は、右ガイドレバー揺動軸137等の回動軸を中心に回動可能な右ガイドレバー135等の回動部材を備え、回動部材は、回動軸を挟んで反対側に右ガイドレバー下突起部136等の下突起部と右ガイドレバー凸部138等の規制部材とをそれぞれ備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、下突起部の突き出し量が少なくなるように下突起部が上方に移動するように回動部材が回転すると、規制部材は下方に移動し、規制部材の高さが低くなる。よって、下突起部が筐体底面部に対して下方に突き出しているときに、規制部材の高さを底板連結部材と案内部材とが係合可能な高さとなるように設定し、突き出し量が少ないほど規制部材の高さが低くなるように設定することが可能となる。
(態様E)
態様A乃至Dの何れかの態様において、給送トレイ30等のシート収容筐体をプリンタ100等の装置本体から引き出して、テーブル500等の作業台に置くことで、右ガイドレバー下突起部136等の下突起部の突き出し量が減少し、右ガイドレバー凸部138等の規制部材が下降し、右側レバー130等の底板連結部材における底板46等の底板部材との連結部も下降して、底板部材が底面筐体202等の筐体底面部に接触する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、シートを積載するためにシート収容筐体を作業台に置いたときに、底板部材の位置が安定し、シートを積載する作業が行い易くなる。
(態様F)
シートP等のシートに画像を形成する画像形成部400等の画像形成手段と、画像形成手段へ向けてシートを給送する給送手段とを備えたプリンタ100等の画像形成装置において、給送手段として、態様A乃至Eの何れかの態様に係る給送装置300等の給送装置を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、給送トレイ30等のシート収容筐体にシートを適切に積載することができるので、積載不良に起因する搬送不良の発生、及び、搬送不良に起因する画像不良の発生を抑制できる。
1K ブラック用プロセスユニット
1 プロセスユニット
2K ブラック用像担持体
2 像担持体
3K ブラック用クリーニング装置
4K ブラック用帯電装置
5K ブラック用現像装置
6 トナーボトル
6K ブラック用トナーボトル
7 露光器
8 転写カバー
10 粉体収容器
14 タイミングローラ対
15 転写装置
16 中間転写ベルト
17 従動ローラ
18 駆動ローラ
19 一次転写ローラ
20 二次転写ローラ
21 ベルトクリーニング装置
21a クリーニングバックアップローラ
30 給送トレイ
31 給送路
33 転写後搬送路
34 定着装置
34a 定着ローラ
34b 加圧ローラ
35 定着後搬送路
36 排出路
37 排出ローラ対
41 反転搬送路
42 切替部材
42a 揺動軸
43 反転搬送ローラ対
44 排出トレイ
46 底板
47 給送ローラ
49 受け台
50 給送ローラ軸
51 底板回動軸
52 底板パッド
56 底面
100 プリンタ
101 トレイ前部
102 トレイ後部
104 フロントパネル
104a 把持部
105 右サイドフェンス
106 左サイドフェンス
107 エンドフェンス
110 レール溝部
130 右側レバー
130a 右側レバー揺動軸
131 左側レバー
132 底板加圧バネ
133 右側レバーガイド部材
135 右ガイドレバー
136 右ガイドレバー下突起部
137 右ガイドレバー揺動軸
138 右ガイドレバー凸部
140 ガイドレバー押圧バネ
150 ゴム足
200 トレイ筐体
201 ストッパ部
202 底面筐体
203 右側板
203a 軸穴
210 底面開口部
300 給送装置
330 トレイ挿入口
400 画像形成部
500 テーブル
L レーザービーム
P シート
S 設置面
特許4204990号

Claims (6)

  1. シートを収容し、装置本体に対して引き出し及び挿入可能なシート収容筐体と、
    前記シート収容筐体に対して少なくとも一部が上下方向に移動可能な底板部材と、
    前記底板部材の上方に位置し、前記底板部材と連結する底板連結部材と、
    前記シート収容筐体の前記装置本体に対する挿入動作によって前記底板連結部材の係合部と係合し、前記係合部を上方に案内する案内部材と、
    前記係合部が前記案内部材と係合可能な高さとなるように前記底板連結部材の下降を規制する規制部材とを備える給送装置であって、
    前記シート収容筐体の底面を形成する筐体底面部よりも下方に突き出すことができる下突起部と、
    前記規制部材を上下方向に移動可能とし、前記下突起部の突き出し量に応じて、前記規制部材の高さを制御する規制高さ制御機構とを備えることを特徴とする給送装置。
  2. 請求項1の給送装置において、
    前記筐体底面部を貫通する孔部を備え、
    前記下突起部は、前記筐体底面部の上方から前記孔部を介して前記筐体底面部よりも下方に突き出る構成であることを特徴とする給送装置。
  3. 請求項1または2の給送装置において、
    前記底板部材と前記底板連結部材とを連結する底板引っ張りバネを備えることを特徴とする給送装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか一に記載の給送装置において、
    前記規制高さ制御機構は、回動軸を中心に回動可能な回動部材を備え、
    前記回動部材は、前記回動軸を挟んで互いに反対側となる位置に前記下突起部と前記規制部材とをそれぞれ備えることを特徴とする給送装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか一に記載の給送装置において、
    前記シート収容筐体を前記装置本体から引き出して、作業台に置くことで、前記下突起部の突き出し量が減少し、前記規制部材が下降し、前記底板連結部材における前記底板部材との連結部も下降して、前記底板部材が前記筐体底面部に接触することを特徴とする給送装置。
  6. シートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段へ向けて前記シートを給送する給送手段とを備えた画像形成装置において、
    前記給送手段として、請求項1乃至5の何れか一に記載の給送装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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