JP2018153041A - サーボモータを制御するサーボモータ制御装置及びこれを備えるサーボモータ制御システム - Google Patents

サーボモータを制御するサーボモータ制御装置及びこれを備えるサーボモータ制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】サーボモータの出力を高精度に計算することができるサーボモータ制御装置を実現する。
【解決手段】サーボモータ5を制御するサーボモータ制御装置1は、サーボモータ5に対して予め規定されたトルク定数が記憶される記憶部11と、サーボモータ5の巻線の磁気飽和発生時に、記憶部11に記憶されたトルク定数を補正するトルク定数補正部12と、記憶部11に記憶されたトルク定数もしくはトルク定数補正部12によって計算された補正後のトルク定数と、サーボモータ5の電流に関連する値と、サーボモータ5の速度に関連する値と、に基づいて、サーボモータ5の出力を計算する出力計算部13と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、サーボモータを制御するサーボモータ制御装置及びこれを備えるサーボモータ制御システムに関する。
鍛圧機械、射出成形機、あるいはロボットなどといった工作機械及び産業機械内のサーボモータを駆動制御するサーボモータ制御装置においては、交流電源の交流電力を直流電力に一旦変換したのちさらに交流電力に変換し、この交流電力を駆動軸ごとに設けられたサーボモータの駆動電力として用いている。サーボモータ制御装置は、交流電源から供給された交流電力を直流電力に変換して出力する整流器と、整流器の直流側である直流リンクに接続され、直流リンクの直流電力とモータの駆動電力もしくは回生電力である交流電力との間で電力変換を行う逆変換器と、を備え、当該逆変換器の交流出力側に接続されたサーボモータの速度、トルク、もしくは回転子の位置を制御する。
モータを加速する際にはモータの消費電力が大きくなるので、交流電源側の電源設備に対して大きな交流電力の出力が要求される。よって、交流電源側の電源設備は、出力が要求される交流電力のピークに対応できるものでなければならない。このため、交流電源側の電源設備が電力ピークに対して容量不足とならないよう、モータの消費電力を抑制するよう動作条件を下げてモータを運転するか、あるいは電源設備を電力ピークに対して余裕をもって設計する必要がある。しかしながら、動作条件を下げてモータを運転することは非効率であり、また電源設備の余裕を持った設計はコストの増大及び設置スペースの拡大などにもつながるので好ましくない。
そこで、整流器と逆変換器とを接続するDCリンクに蓄電装置を設け、交流電源側の電源設備の電力ピークを低減する技術が用いられている(例えば、特許文献1参照。)。この技術では、サーボモータによる電力消費及び電力回生に応じて、DCリンクを介して蓄電装置において電力の出し入れを行い、交流電源側の電源設備に対する電力ピークを低減する。
例えば、サーボモータで駆動されるプレス機は、油圧を駆動源とするプレス機に比べ平均消費電力は小さいが、プレス動作を行う際に発生する最大消費電力は非常に大きく、交流電源側の電源設備の容量不足が問題になることがある。このようなプレス機におけるサーボモータ制御装置において、電力の出し入れを行う蓄電装置を設け、プレス機の動作の際の電力を計算し、計算の結果、プレス機が電力を消費する場合は蓄電装置から電力を供給し、プレス機が電力を回生する場合は蓄電装置に電力を消費させることで、交流電源側の電源設備に対する電力ピークを低減することができる。
特開2017−017931号公報
サーボモータを構成する巻線に流れる電流が大きくなるほど、巻線内部に作られる磁束も増加する。巻線のコアの材質・巻線形状・巻き数に応じて、作られる磁束の密度の最大値(最大磁束密度)が定まるが、この最大値を超えると磁気飽和状態になる。サーボモータの巻線に流れる電流と発生するトルクとの間の関係は、磁気飽和がない状態では線形性があり、サーボモータの巻線に流れる電流を増加させるとトルクは線形に増加する。しかし、さらに電流を大きくして磁気飽和が生じるようになると、電流増加に対し、発生するトルクは線形増加とはならずトルク増加率であるトルク定数は徐々に低下する。トルクはトルク定数と巻線に流れる電流とに基づいて定まり、サーボモータの出力は、サーボモータの回転速度とトルクとに基づいて定まる。巻線が磁気飽和状態にある場合は電流増加に対してトルクは線形増加とはならずトルク定数は低下していることから、実際のサーボモータの出力は、トルク定数の低下を無視して(すなわち磁気飽和を考慮しないで)出力を計算した場合に比べて小さいものとなる。つまり、磁気飽和によるトルク定数の低下を無視したサーボモータの出力の計算は、正確性に欠く。
例えば、産業機械や工作機械の軸を駆動するドライブ軸用サーボモータを制御するサーボモータ制御装置において、交流電源側の電源設備に対する電力ピークを低減するための蓄電装置を、フライホイール及びこのフライホイールを駆動するためのフライホイール用サーボモータで構成することがある。ドライブ軸用サーボモータの電力状態に応じて蓄電装置が供給もしくは消費(蓄積)する電力は、蓄電装置内のフライホイール用サーボモータの出力によって定まる。よって、フライホイール用サーボモータの出力制御には、フライホイール用サーボモータの出力の正確な計算が不可欠である。
このように、サーボモータが用いられる分野においては、サーボモータの出力を高精度に計算することが望まれている。
本開示の一態様は、サーボモータを制御するサーボモータ制御装置であって、サーボモータに対して予め規定されたトルク定数が記憶される記憶部と、サーボモータの巻線の磁気飽和発生時に、記憶部に記憶されたトルク定数を補正するトルク定数補正部と、記憶部に記憶されたトルク定数もしくはトルク定数補正部によって計算された補正後のトルク定数と、サーボモータの電流に関連する値と、サーボモータの速度に関連する値と、に基づいて、サーボモータの出力を計算する出力計算部と、を備えるサーボモータ制御装置である。
本開示の一態様によれば、サーボモータの巻線の磁気飽和発生時には、サーボモータに対して予め規定されたトルク定数を補正し、この補正後のトルク定数とサーボモータの電流に関連する値とサーボモータの速度に関連する値とに基づいてサーボモータの出力を計算し、一方、サーボモータの巻線の磁気飽和が発生していない時には、サーボモータに対して予め規定されたトルク定数とサーボモータの電流に関連する値とサーボモータの速度に関連する値とに基づいてサーボモータの出力を計算するので、サーボモータの出力を高精度に計算することができる。
一実施形態によるサーボモータ制御装置のブロック図である。 トルク定数補正部によるトルク定数の補正を説明する図であって、(A)はサーボモータの巻線に流れる電流とサーボモータに発生するトルクとの関係を模式的に示し、(B)はサーボモータの巻線に流れる電流とサーボモータのトルク乗数との関係を模式的に示す。 第1形態によるサーボモータ制御装置のブロック図である。 第2形態によるサーボモータ制御装置のブロック図である。 一実施形態によるサーボモータ制御装置の動作フローを示すフローチャートである。 第1形態によるサーボモータ制御装置を備えるサーボモータ制御システムのブロック図である。 第2形態によるサーボモータ制御装置を備えるサーボモータ制御システムのブロック図である。 一実施形態によるサーボモータ制御装置を備えるサーボモータ制御システムの動作フローを示すフローチャートである。
以下図面を参照して、サーボモータを制御するサーボモータ制御装置及びこれを備えるサーボモータ制御システムについて説明する。各図面において、同様の部材には同様の参照符号が付けられている。また、異なる図面において同じ参照符号が付されたものは同じ機能を有する構成要素であることを意味するものとする。なお、理解を容易にするために、これらの図面は縮尺を適宜変更している。
図1は、一実施形態によるサーボモータ制御装置のブロック図である。ここでは、一例として、サーボモータ制御装置1によりサーボモータ5を制御する場合について説明する。また、以下で説明する実施形態では、交流電源4を三相、サーボモータ5を三相としたが、相数は本発明を特に限定するものではなく、例えば単相であってもよい。また、サーボモータ制御装置1によって制御されるサーボモータ5の種類についても本発明を特に限定するものではなく、例えば誘導モータであっても同期モータであってもよい。
一実施形態によるサーボモータ制御装置1を説明するに先立ち、サーボモータ5に駆動電力を供給する主回路系について説明すると次の通りである。サーボモータ5を駆動するための交流電力は、逆変換器3によって供給される。逆変換器3は、その直流入力側がDCリンクに接続され、サーボモータ制御装置1による制御により、DCリンクの直流電力とサーボモータ5の駆動電力もしくは回生電力である交流電力との間で電力変換を行う。整流器2の直流出力側と逆変換器3の直流入力側とを接続するDCリンクには、DCリンクコンデンサ(平滑コンデンサとも称する)6が設けられる。DCリンクコンデンサ6は、DCリンクにおいて直流電力を蓄積する機能とともに、整流器2の直流出力の脈動分を抑える機能も有する。整流器2は、交流電源4の交流電力を直流電力に変換して直流出力側であるDCリンクへ出力する。
続いて、一実施形態によるサーボモータ制御装置1を含む制御系について説明する。
サーボモータ制御装置1は、一般的なサーボモータ制御装置と同様、モータ制御部30、電流検出部21及び速度検出部22を備え、DCリンクの直流電力とサーボモータ5の駆動電力もしくは回生電力である交流電力との間で電力変換を行う逆変換器3を制御する。モータ制御部30は、電流指令作成部31及び速度指令作成部32を備える。速度指令作成部32は、速度検出部22によって検出されたサーボモータ5の(回転子の)速度(速度フィードバック)、及びサーボモータ5の動作プログラムなどに基づいて、サーボモータ5に対する速度指令を作成する。電流指令作成部31は、電流検出部21によって検出されたサーボモータ5の巻線に流れる電流(電流フィードバック)、及び速度指令作成部32から入力された速度指令などに基づいて、サーボモータ5の速度、トルク、もしくは回転子の位置を制御するための電流指令を生成する。モータ制御部30によって作成された電流指令に基づいて(換言すれば電流指令に基づいて作成されたスイッチング指令に基づいて)、逆変換器3による電力変換が制御される。なお、ここで定義したモータ制御部30の構成はあくまでも一例であって、例えば、位置指令作成部、トルク指令作成部、及びスイッチング指令作成部などの用語を含めてモータ制御部30の構成を規定してもよい。
一実施形態によるサーボモータ制御装置1は、記憶部11と、トルク定数補正部12と、出力計算部13と、磁気飽和判定部14と、を備える。
記憶部11には、サーボモータ5に対して予め規定されたトルク定数が記憶される。トルク定数は、サーボモータ5の諸元データとして一般的に規定されるものであり、例えばサーボモータ5の規格表や取扱説明書などに記載されている。トルク定数を記憶部11に書き込む方法自体は本発明を限定するものではなく、例えば、サーボモータ制御装置1に接続された数値制御装置(図示せず)を介して作業者が入力操作を行うことによって記憶部11にトルク定数を書き込む方法などがある。記憶部11は、例えば、例えばEEPROM(登録商標)などのような電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリ、または、例えばDRAM、SRAMなどのような高速で読み書きのできるランダムアクセスメモリによって構成される。なお、記憶部11は、トルク定数以外のサーボモータ5に関するモータ固有情報も記憶されるようにしてもよい。サーボモータ5に関するモータ固有情報としては、例えば、サーボモータ5の種類、仕様、版数、ロット番号、及びシリアル番号などのようなサーボモータ5を特定する情報、モータ制御パラメータの呼出し番号、サーボモータ5の逆起電力定数、インダクタンス、及び抵抗、などがある。
磁気飽和判定部14は、サーボモータの巻線5に磁気飽和が発生したか否かを判定する。より詳細には、磁気飽和判定部14は、サーボモータ5の電流に関連する値が、所定の電流しきい値を超えた場合、サーボモータ5の巻線に磁気飽和が発生したと判定する。一般に、磁気飽和はサーボモータ5の巻線に流れる電流が定格電流を超えたときに発生することから、一実施形態では、磁気飽和判定部14の磁気飽和の判定に用いられる電流しきい値を、サーボモータ5の定格電流に相当する値に設定する。またあるいは、電流しきい値を、サーボモータ5の定格電流近傍の値に相当する値に設定してもよい。ここで、「サーボモータ5の電流に関連する値」とは、電流検出部21が検出したサーボモータ5の巻線に流れる電流値、もしくは、電流指令作成部31が作成した電流指令のいずれかである。よって、「サーボモータ5の定格電流に相当する値」とは、サーボモータ5の定格電流値、もしくは、定格電流に対応する電流指令のいずれかで規定される。
トルク定数補正部12は、サーボモータ5の巻線の磁気飽和発生時すなわち磁気飽和判定部14によりサーボモータの巻線に磁気飽和が発生したと判定された場合に、記憶部11に記憶されたトルク定数を補正する。サーボモータ5の巻線の磁気飽和発生時の補正後のトルク定数は、後述の出力計算部13に送られ、サーボモータ5の出力の計算に用いられる。一方、磁気飽和判定部14によりサーボモータの巻線に磁気飽和が発生したと判定されなかった場合は、記憶部11に記憶されたトルク定数は補正されず、そのまま出力計算部13によるサーボモータ5の出力の計算に用いられる。一実施形態では、トルク定数補正部12は、サーボモータ5の巻線の磁気飽和発生時に、記憶部11に記憶されたトルク定数を、サーボモータの電流に関連する値が増加するにつれて減少するように補正する。この場合、トルク定数補正部12によって計算される補正後のトルク定数は、例えば、サーボモータ5の電流に関連する値を独立変数とし当該サーボモータの電流に関連する値が増加するにつれて減少する1次関数で表される。これについて、図2を参照してより詳細に説明する。
図2は、トルク定数補正部によるトルク定数の補正を説明する図であって、(A)はサーボモータの巻線に流れる電流とサーボモータに発生するトルクとの関係を模式的に示し、(B)はサーボモータの巻線に流れる電流とサーボモータのトルク定数との関係を模式的に示す。図2(A)において、太い実線は実測トルクを示し、太い破線は磁気飽和を考慮しないでトルク定数を固定して計算により求められるトルクを示す。図2(B)において、太い実線は実際のトルク定数を示し、太い破線は磁気飽和を考慮しないトルク定数を示す。
本発明者は、実験によりサーボモータ5の巻線に流れる電流とそのとき発生するトルクとの関係を観測して、サーボモータ5の巻線に流れる電流が定格電流を超える範囲ではトルクは電流を独立変数とする2次関数で近似できることを発見した。図2(A)に示すように、磁気飽和なしの範囲では、サーボモータ5の巻線に流れる電流が大きくなるほど、巻線内部に作られる磁束が増加し、トルクは線形に増加する。サーボモータ5の巻線に流れる電流をさらに大きくして定格電流I1を超えると、磁気飽和が発生する。磁気飽和ありの範囲では、発生するトルクは、線形増加から外れ、磁気飽和を考慮しないでトルク定数を固定して計算により求められるトルクに比べて、増加の傾向(増加率)が緩やかになる。トルクはトルク定数と巻線に流れる電流とに基づいて計算されるが、線形増加から外れたトルクの緩やかな増加傾向はトルク定数の低下を意味する。すなわち、サーボモータ5の巻線に流れる電流が0から定格電流I1までの磁気飽和なしの範囲ではトルクは線形に増加し、サーボモータ5の巻線に流れる電流が定格電流I1のときにトルクは定格トルクT1となる。サーボモータ5の巻線に流れる電流が定格電流I1を超える磁気飽和ありの範囲では、発生するトルクは、電流を独立変数とする2次関数で表される。サーボモータ5の巻線に流れる電流が最大電流I2のときにトルクは最大トルクT2となる。
説明を簡明なものとするために、電流−トルクの関係を示す図2(A)を、電流をxとしトルクをyとした2次元のxy平面とみなし、定格電流I1をa、定格トルクT1をb、最大電流I2をc、最大トルクT2をdとしたとき、トルクyは式1のように表される。
Figure 2018153041
式1に示すように、xが0以上a以下の磁気飽和なしの範囲では、トルクyは傾き「b/a」のxの1次関数で表され、xがaより大きくc以下の磁気飽和ありの範囲では、トルクyは点(a,b)での接線の傾きが「b/a」でかつ点(c,d)を通る2次関数で表される。
式1を電流xで微分すると、式2に示すようなトルク定数y’が得られる。
Figure 2018153041
式2に示すように、xが0以上a以下の磁気飽和なしの範囲では、トルク定数y’は定数「b/a」で表され、xがaより大きくc以下の磁気飽和ありの範囲では、定数y’はxの1次関数で表されることがわかる。つまり、磁気飽和状態下にある実際のトルク定数は、磁気飽和を考慮しないトルク定数に比べて、1次関数的に低下していることが分かる。
よって、一実施形態では、トルク定数補正部12について、サーボモータ5の巻線の磁気飽和発生時に、記憶部11に記憶されたトルク定数を、サーボモータ5の電流に関連する値を独立変数とし当該サーボモータ5の電流に関連する値が増加するにつれて減少する1次関数に従って補正するよう構成する。つまり、サーボモータ5の巻線の磁気飽和発生時にトルク定数補正部12の補正によって得られるトルク定数は、サーボモータ5の電流に関する情報を変数とする1次関数に従って減少するものとなる。
ここで、定格電流I1(図2のa)、定格トルクT1(図2のb)、最大電流I2(図2のc)、最大トルクT2(図2のd)は、サーボモータ5の諸元データとして一般的に規定されるものであり、例えばサーボモータ5の規格表や取扱説明書などに記載されているので、これらパラメータの入手は容易である。これらパラメータを式2に代入すれば、磁気飽和なし及び磁気飽和ありの両方の状態のトルク定数を計算することができる。サーボモータ5の定格電流I1、定格トルクT1、最大電流I2、及び最大トルクT2は、サーボモータ5について予め規定されたトルク定数とともに、記憶部11に記憶させておけばよく、トルク定数補正部12は、記憶部11からサーボモータ5の定格電流I1、定格トルクT1、最大電流I2、最大トルクT2及びトルク定数を読み込んで、記憶部11に記憶されたトルク定数を、サーボモータ5の電流に関連する値を独立変数とし当該サーボモータ5の電流に関連する値が増加するにつれて減少する1次関数に従って補正する。サーボモータ5の定格電流I1、定格トルクT1、最大電流I2、及び最大トルクT2を記憶部11に書き込む方法自体は本発明を限定するものではなく、例えば、サーボモータ制御装置1に接続された数値制御装置(図示せず)を介して作業者が入力操作を行うことによって記憶部11にこれらパラメータを書き込む方法などがある。
図1に戻り、出力計算部13は、記憶部11に記憶されたトルク定数もしくはトルク定数補正部12によって計算された補正後のトルク定数と、サーボモータ5の電流に関連する値と、サーボモータ5の速度に関連する値と、に基づいて、サーボモータ5の出力を計算する。より詳細には、磁気飽和判定部14によりサーボモータの巻線に磁気飽和が発生したと判定された場合は、出力計算部13は、トルク定数補正部12によって計算された補正後のトルク定数とサーボモータ5の電流に関連する値とサーボモータ5の速度に関連する値とに基づいて、サーボモータ5の出力を計算する。一方、磁気飽和判定部14によりサーボモータの巻線に磁気飽和が発生したと判定されなかった場合は、出力計算部13は、記憶部11に記憶されたトルク定数とサーボモータ5の電流に関連する値とサーボモータ5の速度に関連する値とに基づいて、サーボモータ5の出力を計算する。ここで、「サーボモータ5の速度に関連する値」とは、速度検出部22が検出したサーボモータ5の回転子の速度、もしくは、速度指令作成部32が作成したサーボモータ5に対する速度指令のいずれかである。
続いて、上述の一実施形態によるサーボモータ制御装置1における出力計算部13及び磁気飽和判定部14の形態を列記する。第1形態によるサーボモータ制御装置は、電流及び速度についての各実測値を用いたものであり、第2形態によるサーボモータ制御装置は、電流及び速度についての各指令を用いたものである。
図3は、第1形態によるサーボモータ制御装置のブロック図である。
図3に示すように、第1形態によるサーボモータ制御装置1における磁気飽和判定部14は、サーボモータ5の巻線に磁気飽和が発生したか否かを、電流検出部21が検出したサーボモータ5の巻線に流れる電流値に基づいて判定する。より詳細には、磁気飽和判定部14は、電流検出部21が検出したサーボモータ5の巻線に流れる電流値が、電流しきい値を超えた場合はサーボモータ5の巻線に磁気飽和が発生したと判定し、電流しきい値を超えない場合はサーボモータ5の巻線に磁気飽和は発生していない判定する。ここで、電流しきい値は、サーボモータ5の定格電流値に設定される。またあるいは、電流しきい値をサーボモータ5の定格電流値の近傍の値に設定してもよい。
また、第1形態によるサーボモータ制御装置1における出力計算部13は、磁気飽和判定部14によりサーボモータ5の巻線に磁気飽和が発生したと判定された場合は、トルク定数補正部12によって計算された補正後のトルク定数と電流検出部21が検出したサーボモータ5の巻線に流れる電流値と速度検出部22が検出したサーボモータ5の回転子の速度とに基づいて、サーボモータ5の出力を計算する。一方、磁気飽和判定部14によりサーボモータ5の巻線に磁気飽和が発生したと判定されなかった場合は、第1形態によるサーボモータ制御装置1における出力計算部13は、記憶部11に記憶されたトルク定数と電流検出部21が検出したサーボモータ5の巻線に流れる電流値と速度検出部22が検出したサーボモータ5の回転子の速度とに基づいて、サーボモータ5の出力を計算する。ここで、電流検出部21が検出したサーボモータ5の巻線に流れる電流値をi[A]、速度検出部22が検出したサーボモータ5の回転子の速度(回転速度)をω[rad/min]、記憶部11に記憶されたトルク定数をKT[N・m/A]、トルク定数補正部12によって計算された補正後のトルク定数をKT’[N・m/A]としたとき、第1形態によるサーボモータ制御装置1における出力計算部13は、式3に従ってサーボモータ5の出力P1[W]を計算する。
Figure 2018153041
図4は、第2形態によるサーボモータ制御装置のブロック図である。
図4に示すように、第2形態によるサーボモータ制御装置1における磁気飽和判定部14は、サーボモータ5の巻線に磁気飽和が発生したか否かを、電流指令作成部31が作成した電流指令に基づいて判定する。より詳細には、磁気飽和判定部14は、電流指令作成部31が作成した電流指令が、電流しきい値を超えた場合はサーボモータ5の巻線に磁気飽和が発生したと判定し、電流しきい値を超えない場合はサーボモータ5の巻線に磁気飽和は発生していない判定する。ここで、電流しきい値は、サーボモータ5の定格電流に対応する電流指令に設定される。またあるいは、電流しきい値をサーボモータ5の定格電流に対応する電流指令の値に設定してもよい。電流指令作成部31が作成した電流指令に従ってサーボモータ5の巻線に流れる電流値を電流検出部21が検出することから、電流指令作成部31が作成した電流指令は、電流検出部21が検出したサーボモータ5の巻線に流れる電流値よりも時間的に先行しているので、第2形態によれば第1形態よりも迅速にサーボモータ5の巻線の磁気飽和の発生を検知することができる。
また、第2形態によるサーボモータ制御装置1における出力計算部13は、磁気飽和判定部14によりサーボモータの巻線に磁気飽和が発生したと判定された場合は、トルク定数補正部12によって計算された補正後のトルク定数と電流指令作成部31が作成した電流指令と速度指令作成部32が作成したサーボモータ5に対する速度指令とに基づいて、サーボモータ5の出力を計算する。一方、磁気飽和判定部14によりサーボモータの巻線に磁気飽和が発生したと判定されなかった場合は、第2形態によるサーボモータ制御装置1における出力計算部13は、記憶部11に記憶されたトルク定数と電流指令作成部31が作成した電流指令と速度指令作成部32が作成したサーボモータ5に対する速度指令とに基づいて、サーボモータ5の出力を計算する。ここで、電流指令作成部31が作成した電流指令をi*[A]、速度指令作成部32が作成したサーボモータ5に対する速度指令をω*[rad/min]、記憶部11に記憶されたトルク定数をKT[N・m/A]、トルク定数補正部12によって計算された補正後のトルク定数をKT’[N・m/A]としたとき、第2形態によるサーボモータ制御装置1における出力計算部13は、式4に従ってサーボモータ5の出力P2[W]を計算する。
Figure 2018153041
式4に従って得られるサーボモータ5の出力P2は、いわば過去ではなく近い未来に予想される出力を意味する。よって、式4に従って得られるサーボモータ5の出力P2を何らかの制御に用いれば、その制御の応答性を高めることができる利点がある。
図5は、一実施形態によるサーボモータ制御装置の動作フローを示すフローチャートである。図5に示すフローチャートは、図3を参照して説明した電流及び速度についての各実測値を用いた第1形態によるサーボモータ制御装置並びに図4を参照して説明した電流及び速度についての各指令を用いた第2形態によるサーボモータ制御装置の両方について適用可能である。
サーボモータ制御装置1によりサーボモータ5の駆動を制御している状態において、ステップS101では、磁気飽和判定部14は、サーボモータ5の巻線の磁気飽和の発生を検知するために、サーボモータ5の電流に関連する値が電流しきい値を超えたか否かを判定する。磁気飽和判定部14によりサーボモータ5の電流に関連する値が電流しきい値を超えたと判定された場合は、ステップS102へ進み、そうでない場合はステップS103へ進む。
ステップS102において、トルク定数補正部12は、記憶部11に記憶されたトルク定数を、サーボモータ5の電流に関連する値が増加するにつれて減少するように補正する。この場合、トルク定数補正部12によって計算される補正後のトルク定数は、例えば、サーボモータ5の電流に関連する値を独立変数とし当該サーボモータ5の電流に関連する値が増加するにつれて減少する1次関数で表される。トルク定数補正部12による補正後のトルク定数は出力計算部13へ送られる。
ステップS103において、出力計算部13は、記憶部11に記憶されたトルク定数もしくはトルク定数補正部12によって計算された補正後のトルク定数と、サーボモータ5の電流に関連する値と、サーボモータ5の速度に関連する値と、に基づいて、サーボモータ5の出力を計算する。より詳細には、ステップS101において磁気飽和判定部14によりサーボモータ5の巻線に磁気飽和が発生したと判定された場合は、出力計算部13は、ステップS102においてトルク定数補正部12によって計算された補正後のトルク定数とサーボモータ5の電流に関連する値とサーボモータ5の速度に関連する値とに基づいて、サーボモータ5の出力を計算する。一方、ステップS101において磁気飽和判定部14によりサーボモータ5の巻線に磁気飽和が発生したと判定されなかった場合は、出力計算部13は、記憶部11に記憶されたトルク定数とサーボモータ5の電流に関連する値とサーボモータ5の速度に関連する値とに基づいて、サーボモータ5の出力を計算する。
上述したトルク定数補正部12、出力計算部13、磁気飽和判定部14、並びにモータ制御部30(電流指令作成部31及び速度指令作成部32を含む)は、例えばソフトウェアプログラム形式で構築されてもよく、あるいは各種電子回路とソフトウェアプログラムとの組み合わせで構築されてもよい。例えばこれらをソフトウェアプログラム形式で構築する場合は、モータ制御部30を構成するDSPに当該ソフトウェアプログラムがインストールされ、DSP内の演算処理部(図示せず)が当該ソフトウェアプログラムに従って動作することで、各部の機能が実現される。またあるいは、トルク定数補正部12、出力計算部13、及び磁気飽和判定部14を、これら各部の機能を実現するソフトウェアプログラムを書き込んだ半導体集積回路として実現してもよく、この場合は、当該半導体集積回路を既存のモータ制御部に取り付けることによって、各部の機能が実現される。
以上説明した一実施形態によるサーボモータ制御装置1は、例えば、産業機械や工作機械の軸を駆動するドライブ軸用サーボモータを制御するサーボモータ制御システムにおいて、交流電源側の電源設備に対する電力ピークを低減するための蓄電装置として設けられたフライホイールを駆動するためのフライホイール用サーボモータを制御するために用いることができる。以下、このサーボモータ制御システムについて説明する。
図6は、第1形態によるサーボモータ制御装置を備えるサーボモータ制御システムのブロック図である。ここでは一例として、フライホイール用サーボモータ5−1を制御するサーボモータ制御装置1を、図3を参照して説明した第1形態によるサーボモータ制御装置にて実現する。なお、フライホイール用サーボモータ5−1を制御するサーボモータ制御装置1を、図4を参照して説明した第2形態によるサーボモータ制御装置にて実現する例については、後述の図7にて示す。
図6では、1個の軸8を、ドライブ軸用サーボモータ105で駆動する場合について説明するが、軸8の個数は、本発明を特に限定するものではなく、複数個であってもよい。また、軸8を駆動するドライブ軸用サーボモータ105の種類についても本発明を特に限定するものではなく、例えば誘導モータであっても同期モータであってもよい。また、ドライブ軸用サーボモータ105の相数も本発明を特に限定するものではなく、三相の他に、例えば単相やその他の多相であってもよい。
産業機械や工作機械の軸8を駆動するドライブ軸用サーボモータ105を制御するサーボモータ制御システム1000は、整流器2と、第1の逆変換器であるドライブ軸用逆変換器103と、蓄電装置200と、サーボモータ制御装置1とを備える。蓄電装置200は、フライホイール7と、フライホイール用サーボモータ5−1と、第2の逆変換器であるフライホイール用逆変換器3−1とを備える。蓄電装置200による電力の出し入れはサーボモータ制御装置1により制御され、サーボモータ制御装置1と蓄電装置200とでフライホイール蓄電システムが構築される。
整流器2は、交流電源4の交流電力を直流電力に変換してDCリンクへ出力する。整流器2の例としては、ダイオード整流回路、120度通電型整流回路、あるいは内部にスイッチング素子を備えるPWM制御方式の整流回路などがある。整流器2がダイオード整流回路である場合は、交流電源4から供給された交流電流を整流し、直流側であるDCリンクに直流電流を出力する。整流器2が120度通電型整流回路やPWM制御方式の整流回路である場合は、整流器2は、交流電源4から供給された交流電力を直流電力に変換して直流側へ出力し、DCリンクから供給された直流電力を交流電力に変換して交流電源4へ出力するような、交直双方向に変換可能である電力変換器として実現することもできる。
整流器2の直流出力側とドライブ軸用逆変換器103の直流入力側とを接続するDCリンクには、DCリンクコンデンサ6が設けられる。DCリンクコンデンサ6は、DCリンクにおいて直流電力を蓄積する機能とともに、整流器2の直流出力の脈動分を抑える機能も有する。
第1の逆変換器であるドライブ軸用逆変換器103は、DCリンクに接続され、ドライブ軸用サーボモータ制御装置101から供給された駆動指令に基づき各スイッチング素子がオンオフ制御されることにより、DCリンクにおける直流電力とドライブ軸用サーボモータ105の駆動電力もしくは回生電力である交流電力との間で電力変換する。ドライブ軸用逆変換器103は、スイッチング素子及びこれに逆並列に接続されたダイオードのブリッジ回路からなり、例えばPWM制御方式に基づいて各スイッチング素子がオンオフ制御される。本実施形態では、ドライブ軸用サーボモータ105は三相としたので、ドライブ軸用逆変換器103は三相のブリッジ回路として構成される。スイッチング素子の例としては、IGBT、サイリスタ、GTO、トランジスタなどがあるが、スイッチング素子の種類自体は本発明を限定するものではなく、その他のスイッチング素子であってもよい。ドライブ軸用逆変換器103は、ドライブ軸用サーボモータ制御装置101から受信した駆動指令に基づき内部のスイッチング素子をスイッチング動作させ、DCリンクにおける直流電力を、ドライブ軸用サーボモータ105を駆動するための所望の電圧及び所望の周波数の交流電力に変換する(逆変換動作)。これにより、ドライブ軸用サーボモータ105は、供給された電圧可変及び周波数可変の交流電力に基づいて動作することになる。また、ドライブ軸用サーボモータ105の例えば減速時には回生電力が発生するが、ドライブ軸用サーボモータ制御装置101から受信した駆動指令に基づき、ドライブ軸用サーボモータ105で発生した交流の回生電力を直流電力へ変換してDCリンクへ戻す(順変換動作)。なお、複数の軸8に対応してそれぞれ設けられる各ドライブ軸用サーボモータ105に駆動電力を供給するために、ドライブ軸用逆変換器103は、例えばドライブ軸用サーボモータ105の台数と同数台設けられ、あるいは例えば複数のドライブ軸用サーボモータ105に対して1台設けられ、あるいは例えば1台のドライブ軸用サーボモータ105に対してドライブ軸用サーボモータ105の巻き線数倍の台数が設けられる。図示の例では、図面を簡明にするために、ドライブ軸用サーボモータ105を1台としたのでドライブ軸用逆変換器103は1台である。
蓄電装置200は、フライホイール7と、フライホイール用サーボモータ5−1と、第2の逆変換器であるフライホイール用逆変換器3−1とを備える。
フライホイール7は、回転エネルギーを蓄積し得るものであり、フライホイール用サーボモータ5−1の回転軸に結合される。
フライホイール用サーボモータ5−1は、フライホイール7が結合した回転軸を有し、フライホイール7を回転させるためのイナーシャ付きサーボモータである。フライホイール用サーボモータ5−1の相数は本発明を特に限定するものではなく、図6に示した三相の他に、例えば単相やその他の多相であってもよい。
第2の逆変換器であるフライホイール用逆変換器3−1は、ドライブ軸用サーボモータ105の出力とサーボモータ制御装置1内の出力計算部13により計算されたフライホイール用サーボモータ5−1の出力とに応じて、サーボモータ制御装置1(のモータ制御部30)から供給された電流指令に基づき各スイッチング素子がオンオフ制御されることにより、フライホイール用サーボモータ5−1で回生された交流電力を直流電力に変換しまたはDCリンクの直流電力をフライホイール用サーボモータ5−1の駆動のための交流電力に変換する。フライホイール用逆変換器3−1は、スイッチング素子及びこれに逆並列に接続されたダイオードのブリッジ回路からなり、例えばPWM制御方式に基づいて各スイッチング素子がオンオフ制御される。本実施形態では、フライホイール用サーボモータ5−1は三相としたのでフライホイール用逆変換器3−1は三相のブリッジ回路として構成される。スイッチング素子の例としては、IGBT、サイリスタ、GTO、トランジスタなどがあるが、スイッチング素子の種類自体は本発明を限定するものではなく、その他のスイッチング素子であってもよい。
第1形態によるサーボモータ制御装置であるサーボモータ制御装置1の構成については図3を参照して説明した通りである。蓄電装置200による電力の出し入れは、このサーボモータ制御装置1により制御される。すなわち、サーボモータ制御装置1は、フライホイール用逆変換器3−1に対してフライホイール用サーボモータ5−1で回生された交流電力を直流電力に変換するよう制御することで、蓄電装置200からDCリンクへ電力が供給されるようにし、フライホイール用逆変換器3−1に対してDCリンクの直流電力をフライホイール用サーボモータ5−1の駆動のための交流電力に変換するよう制御することで、DCリンクにおける電力の一部を蓄電装置200に回収するようにする。
蓄電装置200により出し入れされるべき電力の量は、ドライブ軸用サーボモータ105の出力、サーボモータ制御装置1内の出力計算部13によって計算されるフライホイール用サーボモータ5−1の出力、交流電源4の電源設備の容量、整流器2の電力変換性能、フライホイール用逆変換器3−1の電力変換性能、及びドライブ軸用逆変換器103の電力変換性能などに基づいて決定される。具体的には次の通りである。
ドライブ軸用サーボモータ105を加速する際にはドライブ軸用サーボモータ105の消費電力が大きくなるので、交流電源4の電源設備に対して大きな交流電力の出力が要求される。この場合、サーボモータ制御装置1のモータ制御部30は、ドライブ軸用逆変換器103がドライブ軸用サーボモータ105の駆動電力として供給する交流電力に変換するのに必要とされるDCリンクの直流電力のうち、「整流器2が交流電源4の交流電力を変換することにより得られる直流電力」のみでは不足する分が、「フライホイール用サーボモータ5−1で回生された交流電力をフライホイール用逆変換器3−1が変換することによって得られる直流電力」にて補われるよう、フライホイール用逆変換器3−1による電力変換を制御する。ここで、「ドライブ軸用逆変換器103がドライブ軸用サーボモータ105の駆動電力として供給する交流電力に変換するのに必要とされるDCリンクの直流電力」は、ドライブ軸用サーボモータ制御装置101から受信したドライブ軸用サーボモータ105の出力に関する情報によって定まる。また、「整流器2が交流電源4の交流電力を変換することにより得られる直流電力」は、交流電源4の電源設備の容量及び整流器2の電力変換性能によって定まる。これら「ドライブ軸用逆変換器103がドライブ軸用サーボモータ105の駆動電力として供給する交流電力に変換するのに必要とされるDCリンクの直流電力」と「整流器2が交流電源4の交流電力を変換することにより得られる直流電力」との差分が正の電力量を示す場合は、「整流器2が交流電源4の交流電力を変換することにより得られる直流電力」のみでは「ドライブ軸用逆変換器103がドライブ軸用サーボモータ105の駆動電力として供給する交流電力に変換するのに必要とされるDCリンクの直流電力」を賄いきれず、不足することを意味する。よって、このような場合には、その不足分が、フライホイール用サーボモータ5−1で回生された交流電力をフライホイール用逆変換器3−1が変換することによって得られる直流電力にて補われる。これにより、ドライブ軸用サーボモータ105の加速時には、交流電源4からのエネルギーに加えて、蓄電装置200からDCリンクへ供給されたエネルギーが利用されるので、交流電源側の電源設備の電力ピークを低減することができる。
上述のような蓄電装置200により出し入れされる電力量は、フライホイール用サーボモータ5−1の出力に直接関係してくるので、蓄電装置200により出し入れされる電力の制御にあたっては、フライホイール用サーボモータ5−1の出力の正確な計算が重要である。サーボモータ制御装置1内の出力計算部13によるフライホイール用サーボモータ5−1の出力の計算は、図3を参照して説明した通りである。すなわち、磁気飽和判定部14によりフライホイール用サーボモータ5−1の巻線に磁気飽和が発生したと判定された場合は、出力計算部13は、トルク定数補正部12によって計算された補正後のトルク定数と電流検出部21が検出したフライホイール用サーボモータ5−1の巻線に流れる電流値と速度検出部22が検出したフライホイール用サーボモータ5−1の回転子の速度とに基づいて、フライホイール用サーボモータ5−1の出力を計算する。一方、磁気飽和判定部14によりフライホイール用サーボモータ5−1の巻線に磁気飽和が発生したと判定されなかった場合は、出力計算部13は、記憶部11に記憶されたトルク定数と電流検出部21が検出したフライホイール用サーボモータ5−1の巻線に流れる電流値と速度検出部22が検出したフライホイール用サーボモータ5−1の回転子の速度とに基づいて、フライホイール用サーボモータ5−1の出力を計算する。このように、フライホイール用サーボモータ5−1の巻線の磁気飽和発生時には、フライホイール用サーボモータ5−1に対して予め規定されたトルク定数を補正し、この補正後のトルク定数を用いてフライホイール用サーボモータ5−1の出力を計算し、フライホイール用サーボモータ5−1の巻線の磁気飽和が発生していない時には、フライホイール用サーボモータ5−1に対して予め規定されたトルク定数を用いてフライホイール用サーボモータ5−1の出力を計算するので、フライホイール用サーボモータ5−1の出力を高精度に計算することができる。フライホイール用サーボモータ5−1の出力についての高精度な計算結果を用いれば、蓄電装置200により出し入れされる電力量を高精度に制御することができる。
なお、ドライブ軸用サーボモータ105の出力については、ドライブ軸用サーボモータ105の巻線に流れる電流とドライブ軸用サーボモータ105の入力端子に印加される電圧とに基づいて、電力量として計算することができる。またあるいは、ドライブ軸用サーボモータ制御装置101についても、図3を参照して説明した第1形態によるサーボモータ制御装置にて実現し、ドライブ軸用サーボモータ105の制御とともにドライブ軸用サーボモータ105の出力の計算を行ってもよい。この場合、ドライブ軸用のサーボモータ制御装置1内の磁気飽和判定部14は、ドライブ軸用サーボモータ105の巻線の磁気飽和発生の有無を判定し、ドライブ軸用のサーボモータ制御装置1内のトルク定数補正部12は、ドライブ軸用サーボモータ105について予め規定されたトルク定数を磁気飽和発生時に補正し、ドライブ軸用のサーボモータ制御装置1内の出力計算部13は、ドライブ軸用サーボモータ105の出力を計算し、ドライブ軸用のサーボモータ制御装置1内のモータ制御部30は、ドライブ軸用逆変換器103の電力変換を制御する。
図6に示したサーボモータ制御システム1000については、一例として、フライホイール用サーボモータ5−1を制御するサーボモータ制御装置1を、図3を参照して説明した第1形態によるサーボモータ制御装置にて実現したが、これに代えて、図4を参照して説明した第2形態によるサーボモータ制御装置にて実現してもよい。以下、これについて図7を参照して説明する。
図7は、第2形態によるサーボモータ制御装置を備えるサーボモータ制御システムのブロック図である。第2形態によるサーボモータ制御装置は電流及び速度についての各指令を用いたものである。したがって、図6を参照して説明した実施形態におけるサーボモータ制御装置1内の出力計算部13及び磁気飽和判定部14に入力される信号を、図3を参照して説明した電流検出部21及び速度検出部22のものから図4を参照して説明した電流指令作成部31及び速度指令作成部32からのものに代えれば、図7に示す第2形態によるサーボモータ制御装置を備えるサーボモータ制御システム1000を実現することができる。なお、これ以外の構成要素については図4及び図6に示した構成要素と同様である。図7に示すサーボモータ制御システム1000によれば、電流指令作成部31が作成した電流指令は、電流検出部21が検出したフライホイール用サーボモータ5−1の巻線に流れる電流値よりも時間的に先行しているので、より迅速にフライホイール用サーボモータ5−1の巻線の磁気飽和の発生を検知することができる。つまり、図7に示す第2形態によるサーボモータ制御装置を備えるサーボモータ制御システム1000は、図6に示す第1形態によるサーボモータ制御装置を備えるサーボモータ制御システム1000に比べ、フライホイール用サーボモータ5−1の応答性が高い。
図8は、一実施形態によるサーボモータ制御装置を備えるサーボモータ制御システムの動作フローを示すフローチャートである。図8に示すフローチャートは、図6を参照して説明した第1形態によるサーボモータ制御装置を備えるサーボモータ制御システム1000並びに図7を参照して説明した第2形態によるサーボモータ制御装置を備えるサーボモータ制御システム1000の両方について適用可能である。
ドライブ軸用サーボモータ制御装置101によりドライブ軸用サーボモータ105の駆動を制御している状態において、ステップS101では、磁気飽和判定部14は、フライホイール用サーボモータ5−1の巻線の磁気飽和の発生を検知するために、フライホイール用サーボモータ5−1の電流に関連する値が電流しきい値を超えたか否かを判定する。ステップS101において磁気飽和判定部14によりフライホイール用サーボモータ5−1の電流に関連する値が電流しきい値を超えたと判定された場合はステップS102へ進み、そうでない場合はステップS103へ進む。
ステップS102において、トルク定数補正部12は、記憶部11に記憶されたトルク定数を、フライホイール用サーボモータ5−1の電流に関連する値が増加するにつれて減少するように補正する。この場合、トルク定数補正部12によって計算される補正後のトルク定数は、例えば、フライホイール用サーボモータ5−1の電流に関連する値を独立変数とし当該フライホイール用サーボモータ5−1の電流に関連する値が増加するにつれて減少する1次関数で表される。トルク定数補正部12による補正後のトルク定数は出力計算部13へ送られる。
ステップS103において、出力計算部13は、記憶部11に記憶されたトルク定数もしくはトルク定数補正部12によって計算された補正後のトルク定数と、フライホイール用サーボモータ5−1の電流に関連する値と、フライホイール用サーボモータ5−1の速度に関連する値と、に基づいて、フライホイール用サーボモータ5−1の出力を計算する。より詳細には、ステップS101において磁気飽和判定部14によりフライホイール用サーボモータ5−1の巻線に磁気飽和が発生したと判定された場合は、出力計算部13は、ステップS102においてトルク定数補正部12によって計算された補正後のトルク定数とフライホイール用サーボモータ5−1の電流に関連する値とフライホイール用サーボモータ5−1の速度に関連する値とに基づいて、フライホイール用サーボモータ5−1の出力を計算する。一方、ステップS101において磁気飽和判定部14によりフライホイール用サーボモータ5−1の巻線に磁気飽和が発生したと判定されなかった場合は、出力計算部13は、記憶部11に記憶されたトルク定数とフライホイール用サーボモータ5−1の電流に関連する値とフライホイール用サーボモータ5−1の速度に関連する値とに基づいて、フライホイール用サーボモータ5−1の出力を計算する。
ステップS104において、ドライブ軸用サーボモータ制御装置101は、ドライブ軸用サーボモータ105が電力を消費しているか否かを判定する。判定結果は、フライホイール用サーボモータ5−1を制御するサーボモータ制御装置1内のモータ制御部30へ送られる。ドライブ軸用サーボモータ105の出力は、ドライブ軸用サーボモータ105の巻線に流れる電流とドライブ軸用サーボモータ105の入力端子に印加される電圧とに基づいて、電力量として計算することができる。またあるいは、ドライブ軸用サーボモータ制御装置101についても、図3を参照して説明した第1形態によるサーボモータ制御装置にて実現し、ドライブ軸用サーボモータ105の出力の計算を行ってもよい。ステップS104において、ドライブ軸用サーボモータ105が電力を消費していると判定された場合はステップS105へ進み、そうでない場合はステップS107へ進む。
ステップS104においてドライブ軸用サーボモータ105が電力を消費していると判定されなかった場合は、ドライブ軸用サーボモータ105が減速して交流電力を回生している状態にあるので、ステップS107において、この電力を蓄電装置200に蓄積する。より具体的には、ドライブ軸用サーボモータ制御装置101は、ドライブ軸用逆変換器103に対しドライブ軸用サーボモータ105で発生した交流の回生電力を直流電力へ変換してDCリンクへ戻す(順変換動作)よう制御し、サーボモータ制御装置1は、フライホイール用逆変換器3−1に対してDCリンクにおける直流電力を交流電力へ変換する逆変換動作を行うよう制御することで、DCリンクにおけるエネルギーがフライホイール用サーボモータ5−1側へ流れるようにしてフライホイール用サーボモータ5−1が回転するようにする。これにより、流入した電力エネルギーがフライホイール7の回転エネルギーの形で蓄積されるようになる(ステップS107)。
ステップS104においてドライブ軸用サーボモータ105が電力を消費していると判定された場合は、ステップS105において、サーボモータ制御装置1内のモータ制御部30は、「整流器2が交流電源4の交流電力を変換することにより得られる直流電力」のみでは「ドライブ軸用逆変換器103がドライブ軸用サーボモータ105の駆動電力として供給する交流電力に変換するのに必要とされるDCリンクの直流電力」が不足するか否かを判定する。より具体的には、モータ制御部30は、「ドライブ軸用逆変換器103がドライブ軸用サーボモータ105の駆動電力として供給する交流電力に変換するのに必要とされるDCリンクの直流電力」と「整流器2が交流電源4の交流電力を変換することにより得られる直流電力」との差分を計算し、この差分が正の電力量を示す場合に、整流器2が交流電源4の交流電力を変換することにより得られる直流電力のみではドライブ軸用サーボモータ105を駆動するには足りない(不足する)と判定する。このようにドライブ軸用サーボモータ105を駆動するには不足すると判定された場合はステップS106へ進み、そうでない場合はステップS101へ戻る。
ステップS106では、サーボモータ制御装置1は、フライホイール用逆変換器3−1に対して、フライホイール用サーボモータ5−1を減速させて回生した交流電力を直流電力へ変換する順変換動作を行うよう制御する。これにより、フライホイール7に蓄えられた回転エネルギーがフライホイール用サーボモータ5−1及びフライホイール用逆変換器3−1を介して電気エネルギーへ変換され、DCリンクへ供給される(S106)。このような構成を備えることにより、ドライブ軸用サーボモータ105が電力を消費している時(ドライブ軸用サーボモータ105の加速時)には、交流電源4からのエネルギーに加えて、蓄電装置200からDCリンクへ供給されたエネルギーを利用できるようになるので、交流電源側の電源設備の電力ピークを低減することができる。これ以降、ステップS101へ戻り、ステップS101〜S107の処理が繰り返し実行される。
このように、産業機械や工作機械の軸を駆動するドライブ軸用サーボモータを制御するサーボモータ制御システムに、交流電源側の電源設備に対する電力ピークを低減するためのフライホイール蓄電システムが設けられる場合において、フライホイール用サーボモータの出力についての高精度な計算結果を用いるので、蓄電装置により出し入れされる電力量を高精度に制御することができる。
1 モータ制御装置
2 整流器
3 逆変換器
3−1 フライホイール用逆変換器
4 交流電源
5 サーボモータ
5−1 フライホイール用サーボモータ
6 DCリンクコンデンサ
7 フライホイール
8 軸
11 記憶部
12 トルク定数補正部
13 出力計算部
14 磁気飽和判定部
21 電流検出部
22 速度検出部
30 モータ制御部
31 電流指令作成部
32 速度指令作成部
101 ドライブ軸用サーボモータ制御装置
103 ドライブ軸用逆変換器
105 ドライブ軸用サーボモータ
200 蓄電装置
1000 サーボモータ制御システム

Claims (13)

  1. サーボモータを制御するサーボモータ制御装置であって、
    サーボモータに対して予め規定されたトルク定数が記憶される記憶部と、
    サーボモータの巻線の磁気飽和発生時に、前記記憶部に記憶されたトルク定数を補正するトルク定数補正部と、
    前記記憶部に記憶されたトルク定数もしくは前記トルク定数補正部によって計算された補正後のトルク定数と、サーボモータの電流に関連する値と、サーボモータの速度に関連する値と、に基づいて、サーボモータの出力を計算する出力計算部と、
    を備える、サーボモータ制御装置。
  2. サーボモータの巻線に磁気飽和が発生したか否かを判定する磁気飽和判定部をさらに備え、
    前記磁気飽和判定部によりサーボモータの巻線に磁気飽和が発生したと判定された場合、前記トルク定数補正部は、前記記憶部に記憶されたトルク定数を補正し、前記出力計算部は、前記トルク定数補正部によって計算された補正後のトルク定数と、前記サーボモータの電流に関連する値と、前記サーボモータの速度に関連する値と、に基づいて、サーボモータの出力を計算する、請求項1に記載のサーボモータ制御装置。
  3. 前記磁気飽和判定部は、前記サーボモータの電流に関連する値が、所定の電流しきい値を超えた場合、サーボモータの巻線に磁気飽和が発生したと判定する、請求項2に記載のサーボモータ制御装置。
  4. 前記電流しきい値は、サーボモータの定格電流に相当する値もしくは該定格電流近傍の値に相当する値に設定される、請求項3に記載のサーボモータ制御装置。
  5. 前記トルク定数補正部は、サーボモータの巻線の磁気飽和発生時に、前記記憶部に記憶されたトルク定数を、前記サーボモータの電流に関連する値が増加するにつれて減少するように補正する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のサーボモータ制御装置。
  6. 前記トルク定数補正部によって計算される補正後のトルク定数は、前記サーボモータの電流に関連する値を独立変数とし当該サーボモータの電流に関連する値が増加するにつれて減少する1次関数で表される、請求項5に記載のサーボモータ制御装置。
  7. サーボモータの巻線に流れる電流値を検出する電流検出部を備え、
    前記サーボモータの電流に関連する値は、前記電流検出部が検出した前記サーボモータの巻線に流れる電流値である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のサーボモータ制御装置。
  8. サーボモータの巻線に電流を流すための電流指令を作成する電流指令作成部を備え、
    前記サーボモータの電流に関連する値は、前記電流指令作成部が作成した前記電流指令である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のサーボモータ制御装置。
  9. サーボモータの回転子の速度を検出する速度検出部を備え、
    前記サーボモータの速度に関連する値は、前記速度検出部が検出した前記サーボモータの回転子の速度である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のサーボモータ制御装置。
  10. サーボモータに対する速度指令を作成する速度指令作成部を備え、
    前記サーボモータの速度に関連する値は、前記速度指令作成部が作成した前記サーボモータに対する速度指令値である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のサーボモータ制御装置。
  11. 産業機械や工作機械の軸を駆動するドライブ軸用サーボモータを制御するサーボモータ制御システムであって、
    交流電源の交流電力を直流電力に変換してDCリンクへ出力する整流器と、
    前記DCリンクに接続され、前記DCリンクの直流電力とドライブ軸用サーボモータの駆動電力もしくは回生電力である交流電力との間で電力変換を行う第1の逆変換器と、
    フライホイールと、
    前記フライホイールに連結され、前記フライホイールを回転させるためのフライホイール用サーボモータと、
    前記DCリンクに接続され、前記DCリンクの直流電力と前記フライホイール用サーボモータの駆動電力もしくは回生電力である交流電力との間で電力変換する第2の逆変換器と、
    前記フライホイール用サーボモータを制御する、請求項1〜10のいずれか一項に記載のサーボモータ制御装置と、
    を備え、
    前記ドライブ軸用サーボモータの出力と前記出力計算部により計算された前記フライホイール用サーボモータの出力とに応じて、前記フライホイール用サーボモータで回生された交流電力を直流電力に変換しまたは前記DCリンクの直流電力を前記フライホイール用サーボモータの駆動のための交流電力に変換するよう、前記第2の逆変換器による電力変換が制御される、サーボモータ制御システム。
  12. 産業機械や工作機械の軸を駆動するドライブ軸用サーボモータを制御するサーボモータ制御システムであって、
    交流電源の交流電力を直流電力に変換してDCリンクへ出力する整流器と、
    前記DCリンクに接続され、前記DCリンクの直流電力とドライブ軸用サーボモータの駆動電力もしくは回生電力である交流電力との間で電力変換を行う第1の逆変換器と、
    フライホイールと、
    前記フライホイールに連結され、前記フライホイールを回転させるためのフライホイール用サーボモータと、
    前記DCリンクに接続され、前記DCリンクの直流電力と前記フライホイール用サーボモータの駆動電力もしくは回生電力である交流電力との間で電力変換する第2の逆変換器と、
    前記ドライブ軸用サーボモータ及び前記フライホイール用サーボモータをそれぞれ制御する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の少なくとも2つのサーボモータ制御装置と、
    を備え、
    各前記出力計算部により計算された前記ドライブ軸用サーボモータの出力及び前記フライホイール用サーボモータの出力に応じて、前記フライホイール用サーボモータで回生された交流電力を直流電力に変換しまたは前記DCリンクの直流電力を前記フライホイール用サーボモータの駆動のための交流電力に変換するよう、前記第2の逆変換器による電力変換が制御される、サーボモータ制御システム。
  13. 前記第1の逆変換器が前記ドライブ軸用サーボモータの駆動電力として供給する交流電力に変換するのに必要とされる前記DCリンクの直流電力のうち、前記整流器が交流電源の交流電力を変換することにより得られる直流電力では不足する分が、前記フライホイール用サーボモータで回生された交流電力を前記第2の逆変換器が変換することによって得られる直流電力にて補われるよう、前記第2の逆変換器による電力変換が制御される、請求項11または12に記載のサーボモータ制御システム。
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