JP2018151780A - 車両用ペダル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ペダルアームを中空構造とする際の溶接を不要とした構成で、実用的な強度を維持しつつ軽量化が可能な車両用ペダルを提供する。
【解決手段】車両用ペダル10は、運転者の足で操作される踏部12と、踏部12が先端に設けられ、基端側に車体に対して回動可能に支持される被支持部18が設けられたペダルアーム14と、を備えている。ペダルアーム14は、周方向に継ぎ目の無い金属管28にて構成され、基端側に、ペダルアーム14の先端側の部位よりも外周長が長く且つ肉厚の薄い拡管部24が形成されている。
【選択図】 図3

Description

この発明は、自動車のブレーキペダルやクラッチペダルに用いられる車両用ペダル及びその製造方法に関する。
自動車のブレーキペダルやクラッチペダルに用いられる車両用ペダルは、運転者の足で操作される踏部と、この踏部が先端側に設けられ、基端側に車体に対して回動可能に支持される被支持部が設けられたペダルアームと、を備えている。このような車両用ペダルでは、運転者が踏込み操作を行った際のペダル荷重に対する強度を確保するため、板厚6〜10mmほどの厚肉の金属板を用いてペダルアームが形成されていた。しかしながらこのような厚肉の金属板を用いたペダルアームは、所定の強度が得やすい一方で、重量が嵩む問題を有している。
これに対し、ペダルアームを中空構造とすることで所定の強度を確保するとともに軽量化を図った車両用ペダルが下記特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載のものは、断面略コ字形状にプレス成形された一対の半割部材で、ペダルアームを構成するとともに、これら一対の半割部材を重ね合わせて溶接にて一体化し中空構造としている。
特開2007−122610号公報
しかしながら特許文献1に記載のもののように、一対の半割部材を重ね合わせて、溶接にて一体化する、継ぎ目を有する構造にあっては、半割部材同士を一体化させるための溶接の工程が必須となるため、溶接に伴なう製造コストの上昇や、溶接歪み等の加工上の問題が生じてしまう。
本発明は以上のような事情を背景とし、ペダルアームを中空構造とする際の溶接を不要とした構成で、実用的な強度を維持しつつ軽量化が可能な車両用ペダル及びその製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
本発明の車両用ペダルは、運転者の足で操作される踏部と、
該踏部が先端側に設けられ、基端側に車体に対して回動可能に支持される被支持部が設けられたペダルアームと、を備え、
該ペダルアームは、周方向に継ぎ目の無い金属管状に構成され、基端側に、該ペダルアームの先端側の部位よりも外周長が長く且つ肉厚の薄い拡管部が形成されていることを特徴とする。
本発明の車両用ペダルによれば、金属管の肉厚を薄くし、軽量化した場合であっても、ペダルアームが中空構造であるため、実用的な強度を維持することができる。また本発明の車両用ペダルは、ペダルアームが周方向に継ぎ目の無い金属管状に構成されており、一対の半割部材同士を重ね合わせる構造を採用した際に必須であった一体化のための溶接を不要とすることができる。ここで、本発明における周方向とは、金属管状に構成されたペダルアームの管軸周りの方向である。
更に本発明の車両用ペダルは、ペダルアームの基端側に、ペダルアームの先端側の部位よりも外周長が長く且つ肉厚の薄い拡管部を形成したことを特徴とするものである。高い剛性が要求されるペダルアームの基端側については、ペダルアームの先端側の部位よりも外周長が長く且つ肉厚の薄い拡径部を形成することで、重量の増加を抑制しつつ剛性を高めることができる。
また本発明の車両用ペダルでは、ペダルアームの拡管部よりも先端側の部位に、拡管部よりも外周長が短い連結管部と、連結管部よりも更に先端側に位置し連結管部よりも外周長が短く且つ肉厚の厚い縮管部と、を形成することができる(請求項2)。基端側ほどの剛性が要求されないペダルアームの先端側については、外周長の短い、即ち細径の縮管部を形成することで、車両取付状態におけるペダルアームの後方向(車両の後方向)に位置する運転者の足先や、ペダルアームの前方向(車両の前方向)に位置するダッシュパネル若しくは床面(フロアマット)との干渉を回避することができる。
また本発明の車両用ペダルでは、ペダルアームを、横断面形状が略長円形の部位と、横断面形状が略真円形の部位とを組合せた構成とすることができる(請求項3)。横断面形状を略長円形とすることで、特定の座標軸方向の断面係数が高められ、ペダルアームの剛性を向上させることができる。ここで略長円形とは、長円形のほか、長手方向を有する矩形や角丸四角形が含まれる。
ところで、車両用ペダルでは、運転者の足先や、車両側のダッシュパネル若しくは床面等との干渉を避けるための曲げ加工が必要となることから、ペダルアームには良好な曲げ加工性が求められる。このため特定方向の剛性を高める必要がない部位については、横断面形状を、曲げ加工性に優れる略真円形とすることが望ましい。ここで略真円形とは、直径の最大値及び最小値の偏差が概略10%未満の円形である。
ここで本発明の車両用ペダルでは、ペダルアームの基端側に、被支持部における回動軸と直交する方向を長手方向とする横断面形状が略長円形の拡管部を形成し、先端側に、横断面形状が略真円形の縮管部を形成することができる(請求項4)。ペダルアームの基端側に、被支持部における回動軸と直交する方向を長手方向とする略長円形の拡管部を形成すれば、ペダル荷重が作用する前後の方向に高い剛性を得ることができる。一方、車体側のレイアイトに応じて曲げ加工が施されるペダルアームの先端側については、曲げ加工性を確保するために横断面形状を略真円形とすることが望ましい。
本発明ではまた、ペダルアームの先端側における踏部との接合部若しくはその近傍に、ペダルアームの周壁を内外に貫通する貫通孔を形成しておくことができる(請求項5)。このようにすることで、塗装工程においてペダルアーム内に流入した塗料を、貫通孔を通じて外部に排出することができる。
次に本発明の車両用ペダルの製造方法は、運転者の足で操作される踏部と、該踏部が先端側に設けられ、基端側に車体に対して回動可能に支持される被支持部が設けられたペダルアームと、を備えた車両用ペダルの製造方法であって、
前記ペダルアームの材料管として、外径及び肉厚が軸方向に一定で、周方向に継ぎ目の無い金属管を用い、該金属管の基端側を拡径変形させて拡管部を形成するとともに、先端側を縮径変形させて縮管部を形成するか、若しくは、先端側の対向する一対の周壁部を押圧変形させて扁平部を形成し、更に前記拡管部を、前記被支持部における回動軸と直交する方向を長手方向とする略長円形状に扁平化させることを特徴とする。
このような製造方法によれば、汎用の金属管を用いて上記の車両用ペダルを製造することができる。また、ペダルアームを構成する金属管に対し基端側での拡径変形と先端側での縮径変形とを併用することで、ペダルアームの基端側と先端側との周長の差を大きなものとすることができ、基端側での剛性の確保と、先端側での周辺部位との干渉回避の両立を図ることができる。尚、ペダルアームの先端側については、縮径変形による縮管部に代えて、一対の周壁部を押圧変形させた扁平部を形成することで、周辺部位との干渉回避を図ることも可能である。
以上のような本発明によれば、ペダルアームを中空構造とする際の溶接による継ぎ目を不要とした構成で、実用的な強度を維持しつつ軽量化が可能な車両用ペダル及びその製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態のブレーキペダルを示した斜視図である。 図1のブレーキペダルを、図1とは異なる方向から示した斜視図である。 (A)は図1のブレーキペダルの正面図である。(B)〜(F)はペダルアームの軸方向位置が異なる部位での横断面形状を示した図である。 図1のブレーキペダルの側面図である。 図1のブレーキペダルの平面図である。 図1のブレーキペダルの製造方法の説明図である。 図6に続く製造方法の説明図である。 本発明の他の実施形態のブレーキペダルの要部を示した図である。
次に本発明の一実施形態の車両用ペダルを、図面に基づいて説明する。尚、図4,5における「前方向」及び「後方向」は、「車両の前方向」及び「車両の後方向」を示し、また図3,8における「左方向」及び「右方向」は、「車両の左方向」及び「車両の右方向」を示している。
図1〜5において、10は車両用ペダルとしてのブレーキペダルである。ブレーキペダル10は、ペダルアーム14と、運転者の足で操作される踏部12とを備えている。
踏部12は、左右方向に幅広の金属板で構成されている。踏部12は、図4に示すように側面視で中央部が後方向(車両の後方向)に膨らんだ湾曲形状をなし、踏面12aが斜め上向きとなるようにペダルアーム14の先端側に溶接接合されている。
ペダルアーム14は、周方向に継ぎ目の無い中空の金属管で構成されている。ペダルアーム14の基端側(図中上側)は、左右方向に対向する周壁が扁平化され、一対の平坦部15a、15bが形成されている。平坦部15a、15bの基端(図中上端)近傍には第1の通孔16a、16bが穿設されている。これら第1の通孔16a、16bには円筒状のカラー18が挿通され、カラー18はペダルアーム14に溶接接合されている。車両組付状態において、カラー18の内部を車体側の支軸(図示省略)が挿通する。本例では、カラー18が車体に対して回動可能に支持される被支持部として機能する。
また、一対の平坦部15a、15bにおける第1の通孔16a、16bよりも、下方の位置には、一対の第2の通孔20a、20bが穿設されている。これら第2の通孔20a、20bには、車両組付状態にてブースターに向かって延びるロッド(図示省略)が接続される。
このペダルアーム14は、材料管として、外径及び肉厚が軸方向に一定の金属管が用いられ、その一端側(基端側)に拡径加工が施され、また他端側(先端側)に縮径加工が施されている。
図3において、21は、ペダルアーム14の先端近くに形成された原管部で、上記材料管の外径及び肉厚がそのまま維持されている部位である。この原管部21における軸直交方向の横断面形状は、図3(C)に示すように外径Φ34mmの略真円形である。
ペダルアーム14における原管部21よりも先端側の位置には、材料管を縮径変形させて得た縮管部22が形成されている。この縮管部22は、原管部21に対し外周長が短く、そして肉厚が厚くなるように形成されている。ここで、拡管部24と縮管部22との間に位置しこれらを繋ぐ原管部21は、本発明における連結管部に相当するものである。
縮管部22は、軸方向の先端に向かってその外周長(外径)が変化するテーパ状の第1縮管部22aと、第1縮管部22aよりも先端側に位置し外周長(外径)が一定の第2縮管部22bとを有している。本例における第2縮管部22bの横断面形状は、図3(B)に示すように外径Φ25mmの略真円形とされており、第2縮管部22bでの原管部21に対する外周長の変化率は約26%である。そして、原管部21及び縮管部22を含むペダルアーム14の先端側の部位は、左後方向に曲げられて、その先端に踏部12が溶接接合されている。
このようにペダルアーム14の先端側に外径の小さい縮管部22を形成することで、本実施形態ではペダルアーム14の後側に位置する運転者の足先や、ペダルアーム14の前側に位置するダッシュパネルや床面との干渉を回避することができる。
一方、原管部21よりも基端側(図中上側)の位置には、金属管を拡径変形させて得た拡管部24が形成されている。拡管部24は、原管部21に対し外周長が長く、そして肉厚が薄くなるように形成されている。本例における拡管部24の横断面形状は、図3の(D)、(E)、(F)に示すように、ペダルアーム14の基端に向かうにつれてその外周長が長く、そして肉厚が薄くなるように形成されている。最も外周長が長いペダルアーム14の基端(図3(F)参照)において、原管部21に対する外周長の変化率は約20%である。
また拡管部24の横断面形状は、図5に示すようにペダルの回動方向である前後方向に縦長の長円形をなしている。即ち、拡管部24の長手方向は、被支持部18における回動軸Cと直交する方向とされている。このように拡管部24の長手方向をブレーキペダルが回動する前後方向とすることで、ペダルアーム14の前後方向の断面係数が高められ、大きなペダル荷重が作用した場合のペダルアーム14の変形をより効果的に抑制することができる。
次に、本実施形態のブレーキペダルの製造方法について説明する。本例では、ペダルアーム14の材料管として、外径Φ34.0mm、厚み2.3mm、長さ450mmの直管状の機械構造用炭素鋼鋼管(STKM13A)からなる金属管28を用いている。
先ず、図6に示す拡径工程において、金属管28の基端側28aを拡径変形させる。この拡径工程では、複数の拡径具30を用いて金属管28の基端側28aを段階的に拡径変形させる。
ここでは、拡径具30として、第1拡径具30Aと第2拡径具30Bと第3拡径具30Cを用いている。各拡径具30A,30B,30Cには、それぞれ金属管28の内周面を押圧するテーパ状の押圧面32A、32B、32Cが形成されている。これら押圧面の外径は第1拡径具30Aが最も小さく、第3拡径具30Cが最も大きく設定されている。
拡径に際しては、図6(I)で示された未加工の金属管28において、その先端側28bを、図示を省略する固定部材で固定した状態で、金属管28の基端側28aの端部開口29に、拡径具を第1拡径具30A、第2拡径具30B、第3拡径具30Cの順に押し込み、段階的に基端側28aの拡径を行うことで所定の外周長を備えた拡管部24が形成される。図6において、各拡径具30A,30B,30Cの下方に記載されている金属管28は、対応する拡径具30A,30B,30Cで拡径変形させた後の金属管28の状態を表している。
第3拡径具30Cでは、テーパ状の押圧面32Cが他の拡径具に比べて軸方向に長く設定されており、第3拡径具30Cによる拡径が完了した後、金属管28の拡管部24は、図6(IV)で示すようにラッパ状に拡径された状態となる。この時、金属管28の基端(上端)の外径は約Φ40mmである。
本実施形態では、以上のような拡径工程により、金属管28の基端側28aに、先端側の部位よりも外周長が長く且つ肉厚の薄い拡管部24が形成される。尚、本例の拡径工程では、複数の拡径具30を用いて金属管28の基端側28aを段階的に拡径変形させているが、場合によっては一度の拡径変形によって所定の拡径形状とすることも可能である。
次に、図7に示す縮径工程において、金属管28の先端側28bを縮径変形させる。この縮径工程では、縮径用の複数のダイス40を用いて金属管28の先端側28bを段階的に縮径変形させる。
ここでは縮径用のダイス40として、第1ダイス40Aと第2ダイス40Bとを用いている。各ダイス40A,40Bには、それぞれ金属管28の外周面を押圧する押圧面42A、42Bが形成されている。これら押圧面の内径は第1ダイス40Aが大きく、第2ダイス40Bが小さく設定されている。
縮径の際には、先ず金属管28の先端側28bを第1ダイス40Aに押し込み、第1ダイス40Aの押圧面42Aにて金属管28の外周面を径方向内方に押圧し、金属管28の先端側28bを、押圧面42Aで規定された径にまで縮径する。次に金属管28の先端側28bを第2ダイス40Bに押し込んで、金属管28の先端側28bを押圧面42Bで規定された目的とする径にまで縮径する。図7において、各ダイス40A,40Bの上方に記載されている金属管28は、対応するダイス40A,40Bで縮径変形させた後の金属管28の状態を表している。図7(III)に示すように、第2ダイス40Bにより縮径された後、金属管28の先端側28bには、テーパ状の第1縮管部22aと、第1縮管部22aよりも先端側に位置し外径が一定(本例の場合はΦ25mm)の第2縮管部22bとが形成される。尚、縮径時の押込力により金属管28に座屈が生じる場合には、図7(III)で示すように該当部位の外側に座屈防止用のスリーブ44を外嵌させて、座屈の発生を防止することも可能である。
ここで示した縮径工程は、金属管28の軸方向に圧縮力(押込力)を作用させながら縮径変形を行なわせるものであるが、これに代えて金属管28の軸方向に引張方向の力を作用させながら縮径変形を行なわせることも可能である。この場合には図3(B)で示す縮管部22の肉厚の増加(原管部21の肉厚に対する増加)の程度を抑制することができ、更なる軽量化を実現させることができる。
本実施形態では、以上のように拡径工程及び縮径工程を経て、基端側28aが拡径され、先端側28bが縮径された金属管28が得られる。
次に、金属管28に対して曲げ加工を施す。本例では第1曲げ部25、第2曲げ部26、及び第3曲げ部27(図3,4参照)に対応する曲げ加工を行い、所定の曲がり形状を得る。
また、上記拡径工程においてラッパ状に拡径変形された金属管28の基端側28aの部位に対しては、扁平化を行う。扁平化の工程では、一対の平坦な加工面を備えた金型により、金属管28の基端側28aの左右方向の周壁を径方向内向きに押圧し、左右方向に対向する一対の平坦部15a,15bを形成するとともに、拡管部24の横断面形状を長円形とする。このようにすることで所定形状をなしたペダルアーム14を得ることができる。
尚、本例では拡管部24の横断面形状を長円形としたが、長手方向を有する矩形や角丸四角形とすることも可能である。また、上記の曲げ加工の工程及び扁平化の工程の順序は、必要に応じて前後させることも可能である。
その後、第1の通孔16a,16b及び第2の通孔20a,20bの穴明け加工、及びカラー18及び踏部12のペダルアーム14への溶接接合、更に、表面塗装を行いブレーキペダル10が完成する。
尚、本実施形態では、図2に示すようにペダルアーム14の先端側における踏部12との接合部に、ペダルアーム14の周壁を内外に貫通する貫通孔50が形成されており、塗装処理の工程においてペダルアーム14の内部に流入した余剰の塗料は、この貫通孔50を通じて外部に排出される。
以上のように本実施形態のブレーキペダル10は、ペダルアーム14を、周方向に継ぎ目の無い金属管28にて構成したもので、金属管28の肉厚を薄くし軽量化した場合であっても、ペダルアーム14が中空構造であるため、実用的な強度を維持することができる。また、一対の半割部材同士を重ね合わせる構造を採用した際に必須であった一体化のための溶接を不要とすることができる。
また、本実施形態のブレーキペダル10では、ペダルアーム14の先端側に外周長の短い縮管部22が形成され、基端側に外周長の長い拡管部24が形成されている。高い剛性が要求されるペダルアーム14の基端側については、外周長の長い拡管部24を形成することで、剛性を高めることができる。一方、基端側ほどの剛性が要求されないペダルアーム14の先端側については、外周長の短い、即ち細径の縮管部22を形成することで、ペダルアーム14の後側に位置する運転者の足先や、ペダルアームの前側に位置するダッシュパネル等との干渉を回避することができる。
更に本実施形態のブレーキペダル10では、ペダルアーム14の基端側に、被支持部18における回動軸Cと直交する方向を長手方向とする長円形状の拡管部24が形成されていることから、ブレーキペダルが踏み込まれる前後方向の断面係数が高められ、ペダル荷重が作用した場合のペダルの変形をより効果的に抑制することができる。
一方、ペダルアーム14の先端側には略真円形状の縮管部22が形成されており、良好な曲げ加工性を確保することができる。
このように構成されたブレーキペダル10においては、ペダルアーム14の車幅方向の曲がり量(オフセット量)が60mm程の場合で、ペダルアームを8mmの金属板で構成する従来のブレーキペダルと比較して、実用的な強度を維持しつつ30〜40%程の軽量化を実現することが可能である。
また本実施形態のブレーキペダル10の製造方法では、ペダルアーム14の材料管として、外径及び肉厚が軸方向に一定で、周方向に継ぎ目の無い金属管28を用い、金属管28の基端側28aを拡径変形させて拡管部24を形成するとともに、先端側28bを縮径変形させて縮管部22を形成し、更に拡管部24を、被支持部18における回動軸Cと直交する方向を長手方向とする長円形状に扁平化させている。このような製造方法によれば、汎用の金属管28を材料管として、実用的な強度を維持しつつ軽量化が可能なブレーキペダル10を製造することができる。また、拡径変形と縮径変形とを併用することで、ペダルアーム14の基端側と先端側との外周長の差を大きくすることができる。このため、基端側での剛性の確保と、先端側での周辺部位との干渉回避の両立を図ることができる。
図8は、本発明の他の実施形態の要部を示した図である。同図に示すように本例のブレーキペダル10Bは、ペダルアーム14Bの原管部21よりも先端側に扁平部60が形成されている。扁平部60では、図8(B)で示すように、ペダルアーム14Bの回動方向である前後方向(図4参照)に対向する一対の周壁部60a,60bが、互いに近接するように径方向内向きに押圧されており、それらの外面間の距離tは原管部21の外径寸法よりも小とされている。
上述のようにペダルアーム14Bの先端側においては、運転者の足先や、ダッシュパネル、床面との干渉を回避することが必要である。上記第1の実施形態(ブレーキペダル10)ではペダルアーム14の先端側に縮管部22を形成したが、これに代えて図8(B)で示す扁平部60を形成することでも、これら周辺部位との干渉を回避することが可能である。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれらはあくまでも一例示である。上記実施形態ではブレーキペダルの場合を例としたが、これに限らず本発明はクラッチペダルに適用することも可能である。また、材料管の材質、外径、肉厚、ペダルアーム及び踏部の形状等は、上記実施形態に限定されるものではなく、同等の効果を奏するものに適宜変更可能である等、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において様々変更を加えた形態で実施可能である。
10,10B ブレーキペダル(車両用ペダル)
12 踏部
14,14B ペダルアーム
18 カラー(被支持部)
21 原管部(連結管部)
22 縮管部
24 拡管部
28 金属管
50 貫通孔
60 扁平部
60a,60b周壁部
C 回動軸
更に本発明の車両用ペダルでは、ペダルアームの拡管部よりも先端側の部位に、拡管部よりも外周長が短い連結管部と、連結管部よりも更に先端側に位置し連結管部よりも外周長が短く且つ肉厚の厚い縮管部と、を形成する。基端側ほどの剛性が要求されないペダルアームの先端側については、外周長の短い、即ち細径の縮管部を形成することで、車両取付状態におけるペダルアームの後方向(車両の後方向)に位置する運転者の足先や、ペダルアームの前方向(車両の前方向)に位置するダッシュパネル若しくは床面(フロアマット)との干渉を回避することができる。
また本発明の車両用ペダルでは、ペダルアームを、横断面形状が略長円形の部位と、横断面形状が略真円形の部位とを組合せた構成とすることができる。横断面形状を略長円形とすることで、特定の座標軸方向の断面係数が高められ、ペダルアームの剛性を向上させることができる。ここで略長円形とは、長円形のほか、長手方向を有する矩形や角丸四角形が含まれる。
ところで、車両用ペダルでは、運転者の足先や、車両側のダッシュパネル若しくは床面等との干渉を避けるための曲げ加工が必要となることから、ペダルアームには良好な曲げ加工性が求められる。このため特定方向の剛性を高める必要がない部位については、横断面形状を、曲げ加工性に優れる略真円形とすることが望ましい。ここで略真円形とは、直径の最大値及び最小値の偏差が概略10%未満の円形である。
ここで本発明の車両用ペダルでは、ペダルアームの基端側に、被支持部における回動軸と直交する方向を長手方向とする横断面形状が略長円形の拡管部を形成し、先端側に、横断面形状が略真円形の縮管部を形成することができる。ペダルアームの基端側に、被支持部における回動軸と直交する方向を長手方向とする略長円形の拡管部を形成すれば、ペダル荷重が作用する前後の方向に高い剛性を得ることができる。一方、車体側のレイアイトに応じて曲げ加工が施されるペダルアームの先端側については、曲げ加工性を確保するために横断面形状を略真円形とすることが望ましい。
本発明ではまた、ペダルアームの先端側における踏部との接合部若しくはその近傍に、ペダルアームの周壁を内外に貫通する貫通孔を形成しておくことができる。このようにすることで、塗装工程においてペダルアーム内に流入した塗料を、貫通孔を通じて外部に排出することができる。

Claims (6)

  1. 運転者の足で操作される踏部と、
    該踏部が先端側に設けられ、基端側に車体に対して回動可能に支持される被支持部が設けられたペダルアームと、を備え、
    該ペダルアームは、周方向に継ぎ目の無い金属管状に構成され、基端側に、該ペダルアームの先端側の部位よりも外周長が長く且つ肉厚の薄い拡管部が形成されていることを特徴とする車両用ペダル。
  2. 前記ペダルアームの前記拡管部から先端側に向かって、該拡管部よりも外周長が短い連結管部と、該連結管部よりも更に先端側に位置し該連結管部よりも外周長が短く且つ肉厚の厚い縮管部と、が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ペダル。
  3. 前記ペダルアームは、横断面形状が略長円形の部位と、横断面形状が略真円形の部位とを組合せた構成であることを特徴とする請求項1,2の何れか一項に記載の車両用ペダル。
  4. 前記ペダルアームは、基端側に、前記被支持部における回動軸と直交する方向を長手方向とする横断面形状が略長円形の前記拡管部が形成され、先端側に、横断面形状が略真円形の前記縮管部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用ペダル。
  5. 前記ペダルアームの先端側における前記踏部との接合部若しくはその近傍に、該ペダルアームの周壁を内外に貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の車両用ペダル。
  6. 運転者の足で操作される踏部と、該踏部が先端側に設けられ、基端側に車体に対して回動可能に支持される被支持部が設けられたペダルアームと、を備えた車両用ペダルの製造方法であって、
    前記ペダルアームの材料管として、外径及び肉厚が軸方向に一定で、周方向に継ぎ目の無い金属管を用い、該金属管の基端側を拡径変形させて拡管部を形成するとともに、先端側を縮径変形させて縮管部を形成するか、若しくは、先端側の対向する一対の周壁部を押圧変形させて扁平部を形成し、更に前記拡管部を、前記被支持部における回動軸と直交する方向を長手方向とする略長円形状に扁平化させることを特徴とする車両用ペダルの製造方法。
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