JP2018150280A - 一時染毛料組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
(A) カーボンブラック
(B) (メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー
(C) 主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも2つに、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(1);
で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサン
本発明において、十分な着色性及びその均一性を確保する観点、並びに顔料分散性の観点から、成分(A)のカーボンブラックを用いる。
成分(B)の(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマーは、メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタインとメタクリル酸アルキルエステルとを共重合させて得られる。成分(B)としては、ユカフォーマー202、R205、R205S、SM、301、510、AM75、AM75S(以上、三菱化学社)、RAMレジン-1000、2000、3000、4000(以上、大阪有機化学社)等の市販品が挙げられる。
成分(C)は、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも2つに、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(1);
で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサンである。
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が48/52以上73/27以下であり、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWsi)が15,000以上80,000以下であるオルガノポリシロキサン
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が、82/18以上98/2以下であり、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWsi)が、50,000以上150,000以下であるオルガノポリシロキサン
成分(C-1)におけるオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)は、べたつかず、かつ顔料を毛髪上に固定化する観点から、48/52以上であって、好ましくは50/50以上であり、また、73/27以下であって、好ましくは71/29以下である。
成分(C-1)において、隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWg;以下、グラフト点間分子量という)は、着色後にべたつかず、かつ顔料を毛髪上に固定化する観点から、好ましくは1,500以上、より好ましくは1,800以上、更に好ましくは2,000以上であり、好ましくは3,500以下、より好ましくは3,200以下、更に好ましくは3,000以下である。
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの分子量(MWox)は、N-アシルアルキレンイミン単位の分子量と重合度とから算出する方法又は後述するゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定法により測定することが可能であるが、本発明においてはGPC測定法により測定される数平均分子量をいうものとする。
成分(C-1)において、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWsi)は、毛髪表面に滑らかさを付与し、摩擦時の色落ちや着色皮膜の剥離を伴わず耐摩擦性に優れる観点から、15,000以上であって、好ましくは20,000以上、より好ましくは25,000以上であり、また、白髪を隠蔽するために十分量塗布しても洗い落ち性に優れる観点から、80,000以下であって、好ましくは70,000以下、より好ましくは60,000以下である。
溶離液 :1mMトリエチルアミン/THF
流量 :0.35mL/min
カラム温度:40℃
検出器 :UV
サンプル :50μL
成分(C-1)のオルガノポリシロキサンの重量平均分子量(MWt)は、好ましくは18,000以上、更に好ましくは24,000以上、更に好ましくは37,000以上であり、また、好ましくは200,000以下、より好ましくは150,000以下、更に好ましくは120,000以下、更に好ましくは92,000以下、更に好ましくは80,000以下、更に好ましくは75,000以下である。これにより、十分な皮膜強度と滑らかさを有し、摩擦時にも剥がれ落ちることなく顔料を毛髪上に固定できる。また、十分な耐水性を有しながら、界面活性剤水溶液等に対しては溶解し、洗い落ち性が優れるようになる。
本発明の一時染毛料組成物中における成分(C-1)の含有量は、べたつかず、かつ顔料を毛髪上に固定化して摩擦時にも顔料が剥がれ落ちることなく、更に十分な耐水性を有する観点から、好ましくは0.10質量%以上、より好ましくは0.15質量%以上、更に好ましくは0.20質量%以上であり、また、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは8.0質量%以下、更に好ましくは6.0質量%以下である。
本発明の一時染毛料組成物は、更に成分(D)として、成分(A)以外の顔料を含有することができる。成分(D)の顔料は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)と組み合わせて用いた際に、毛髪表面の着色皮膜の色調を調整する観点から配合するものであり、化粧品に一般に用いられるものであれば特に制限はない。
光輝性粉体としては、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層体、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム体等が挙げられる。
本発明の一時染毛料組成物において、更に直接染料を用いると、直接染料の一部が毛髪内部に浸透するため、繰り返し使用することで毛髪を少しずつ染めていく徐染型一時染毛料とすることができる。直接染料としては、染毛剤に利用可能である公知の酸性染料、塩基性染料、分散染料、反応性染料等を用いることができる。酸性染料としては、例えば青色1号、青色2号、青色202号、青色203号、紫色401号、黒色401号、だいだい色205号、だいだい色207号、だいだい色402号、赤色3号、赤色102号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、赤色225号、赤色227号、赤色502号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色402号、緑色3号、緑色204号、緑色205号、かっ色201号、酸性橙3等が挙げられる。塩基性染料としては、例えば塩基性青99、塩基性茶16、塩基性茶17、塩基性赤76、塩基性黄57等が挙げられる。酸性染料及び塩基性染料以外の直接染料としては、例えば2-ニトロ-p-フェニレンジアミン、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、3-ニトロ-p-ヒドロキシエチルアミノフェノール、4-ニトロ-o-フェニレンジアミン、4-アミノ-3-ニトロフェノール、4−ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-2-ニトロ-p-フェニレンジアミン、分散紫1、分散青1、分散黒9、HC青2、HC橙1、HC赤1、HC赤3、HC黄2、HC黄4、HC黄5等が挙げられる。
本発明の一時染毛料組成物は、塗布後に衣類等への色移りを防止する点、塗付後の速乾性を付与する観点から、低級アルコールを溶媒とすることが好ましい。低級アルコールとしては、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール等の炭素数2〜4の一価のアルコールが挙げられ、なかでもエタノール、2-プロパノールが好ましく、更にはエタノールが好ましい。
本発明の一時染毛料組成物中には、上記成分のほかに、本発明の効果を妨げない限度内で、商品価値を高めるために香料や色素、組成物の経日的変質防止のために防腐剤や酸化防止剤を添加することができ、また、更に必要に応じて、界面活性剤、硬化剤、帯電防止剤、消泡剤、分散剤、増粘剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、有色染料、染料定着剤、噴射剤等を添加することもできる。
本発明の一時染毛料組成物の剤型は特に制限されず、例えばフォーム、ヘアマスカラ、ジェル、スプレー、クリーム、ワックス等の形態とすることができる。本発明の一時染毛料組成物は、毛髪に適用した後、洗い流さずに放置して使用される。
Column :K-804L+K-804L 昭和電工(株)製
溶離液 :1mmol/LファーミンDM20(花王(株)製)/クロロホルム
流量 :1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出器 :RI
サンプル量:5mg/mL,100μL
ポリスチレン換算
硫酸ジエチル0.8g(0.005モル)と2-エチル-2-オキサゾリン12.8g(0.14モル)を脱水した酢酸エチル29gに溶解し、窒素雰囲気下8時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)を合成した。数平均分子量をGPCにより測定したところ、2700であった。ここに、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(重量平均分子量100000、アミン当量20000)100gを酢酸エチルの33%溶液とした上で一括して加え、10時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、N-プロピオニルエチレンイミン−ジメチルシロキサン共重合体を、淡黄色ゴム状固体(111g、収率98%)として得た。最終生成物のオルガノポリシロキサンセグメントの含有率は88質量%であり、重量平均分子量は114000であった。溶媒としてメタノールを使用した塩酸による中和滴定の結果、アミノ基は残存していないことがわかった。
硫酸ジエチル6.5g(0.042モル)と2-エチル-2-オキサゾリン34.4g(0.36モル)を脱水した酢酸エチル87gに溶解し、窒素雰囲気下8時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)を合成した。数平均分子量をGPCにより測定したところ、1000であった。ここに、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(重量平均分子量50,000、アミン当量2,000)100gの33%酢酸エチル溶液を一括して加え、10時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、N-プロピオニルエチレンイミン・ジメチルシロキサン共重合体を淡黄色固体(138g、収率98%)として得た。最終生成物のオルガノポリシロキサンセグメントの含有率は71質量%、重量平均分子量は70,000であった。溶媒としてメタノールを使用した塩酸による中和滴定の結果、約20モル%のアミノ基が残存していることがわかった。
表1に示す処方の一時染毛料組成物(ヘアマスカラ剤)を常法に従って調製した。評価方法については、以下の方法及び基準に従って、「着色性」、「着色の均一性」、「顔料分散性」、「着色毛束の感触(柔らかさ)」、「重ね塗り時の着色毛束の感触(柔らかさ)」について評価した。
人毛白髪(100%)毛束(ビューラックス社製,10cm,1g)を下記組成のモデルシャンプーで洗浄後、十分に乾燥したものを用意した。
この毛束に各ヘアマスカラ剤0.4gを、毛束全体に均等に指で塗布し、25℃下で10分間自然乾燥して、着色毛束を得た。
(モデルシャンプー組成) (質量%)
ポリオキシエチレン(2.5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(25質量%) 62.00
ラウリン酸ジエタノールアミド 2.28
エデト酸二ナトリウム 0.10
安息香酸ナトリウム 0.50
オキシベンゾン 0.03
リン酸(75質量%) 0.10
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
塩化ナトリウム 0.80
精製水 残量
合計 100
以下の1)〜5)の評価を行い、1)〜4)の結果については表1に、5)の結果については表2に示した。
各着色毛束について、色彩色差計(コニカミノルタ社製,CR-400)により、人毛白髪毛束の着色前後における色差(ΔE)を測定し、N=3の平均値をもって評価を行った。
各着色毛束の着色の均一性に関して、色ムラがあるか否かの視覚評価を行った。各3本ずつ評価し合計点を算出した。
4点:毛束の全体に色ムラがない
3点:毛束の一部に色ムラがある(色ムラのない部分の方が多い)
2点:毛束の大半に色ムラがある(色ムラのない部分の方が少ない)
1点:毛束の全体に色ムラがある
各処方液をスクリュー管(マルエム社製,No.6)に20g入れ、25℃下に7時間静置後の「液面全体の高さ([cm])」と「均一に分散している液面の高さ([cm])」を測定し、均一に分散している層の割合を下記計算式により算出した。
均一に分散している層の割合 [%]=「均一に分散している液面の高さ」÷「液面全体の高さ」×100
各着色毛束の3本ずつについて、5段階官能評価(着色毛束を指で触った時の柔らかさの評価)を行い、合計点を算出した。
5点:毛束を折り曲げることができ、柔らかさを感じる
4点:毛束を折り曲げることができ、やや柔らかさを感じる
3点:毛束を折り曲げることができるが、やや硬さを感じる
2点:毛束を折り曲げ難く、やや硬さを感じる
1点:毛束を折り曲げ難く、硬さを感じる
実施例1、5、6及び7並びに比較例2の各ヘアマスカラ剤を、マスカラ用容器(花王社製「ブローネポイントカバー」の容器)に充填した。なお、花王社製「ブローネポイントカバー」の容器は、ボトル、ブラシ付のキャップ、ブラシに含浸した過剰のヘアマスカラ液を絞り落とすためのシゴキゴムの3点から構成される。ボトルはポリプロピレン製の円筒形で、その径は16.2mm、高さは91.5mmである。シゴキゴムはニトリルブタジエンラバー製で、ボトルの口に嵌め込まれ、その穴径は3.4mmである。ブラシは線径が0.7mmのナイロン(登録商標)糸がステンレス(SUS304)のワイヤーに編みこまれており、ブラシ長さは21.5mm、ブラシ径は6.2mm、ブラシの山数は12であり、プロピレンの軸を介してキャップと連結している。キャップの高さは40mm、キャップにブラシをセットした際の高さは118mmである。
各ヘアマスカラ剤0.2gを、このマスカラ用容器のブラシを用いて毛束の片面に均等になるように塗布し、25℃で2分間乾燥して着色毛束(単回塗布)を得た。更に、この着色毛束(単回塗布)に対し上記工程を1回又は2回繰り返し、計2回又は3回ヘアマスカラ剤を塗布した重ね塗り毛束を用意した。
各重ね塗り毛束について、その感触(着色毛束を指で触ったときの柔らかさ)を単回塗布時の感触と比較した。
Claims (6)
- 成分(B)の含有量が0.1質量%以上10質量%以下である、請求項1に記載の一時染毛料組成物。
- 成分(C)が、以下の成分(C-1)と成分(C-2)の組合せからなるものである請求項1又は2に記載の一時染毛料組成物。
(C-1) 主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が48/52以上73/27以下であり、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWsi)が15,000以上80,000以下であるオルガノポリシロキサン
(C-2) 主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が、82/18以上98/2以下であり、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWsi)が、50,000以上150,000以下であるオルガノポリシロキサン - 成分(C)の含有量が、1.0質量%以上20質量%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の一時染毛料組成物。
- 成分(B)と成分(C)との合計量に対する成分(B)の質量比(B)/{(B)+(C)}が、0.02以上0.7以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の一時染毛料組成物。
- 更に、エタノールを30質量%以上99質量%以下含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の一時染毛料組成物。
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