JP2018150280A - 一時染毛料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な染毛性を示し、染毛後の毛髪が好感触で、同時に顔料の分散安定性に優れるため長期間にわたって良好な染毛性や操作性が維持される一時染毛料組成物の提供。【解決手段】次の成分(A)〜(C)を含有する一時染毛料組成物。(A) カーボンブラック(B) (メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー(C) 主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも2つに、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(1);〔R1はH、C1-22のアルキル基、アラルキル基又はアリール基。nは2又は3。〕で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサン【選択図】なし

Description

本発明は、一時染毛料組成物に関する。
染毛技術の一つとして、顔料や直接染料を着色剤とし、毛髪上に着色剤を含んだ皮膜を形成して毛髪を染毛するという、一時染毛料の技術が知られており、毛髪へのダメージが少なく、洗髪により容易に除去できることから、広く受け入れられている。
このような一時染毛料に求められる基本性能は、着色性、耐水性、色移り困難性、仕上がり後の毛髪の好感触(柔らかさ)、べたつきのなさ、処方液の毛髪上への塗布容易性、速乾性等であって、顔料と共に種々の被膜形成ポリマーを用いた技術が存在する。例えば特許文献1には、顔料を特定のオルガノポリシロキサンと共に用いることにより、着色毛髪の感触の良さ(柔らかさ)、べたつきのなさ、毛髪上への塗布し易さに優れる一時染毛剤組成物が開示されている。また、特許文献2には、カーボンブラック等の顔料と共に、フィルム形成ポリマー及び特定のシリコーン変性ポリマーを併用した、隠蔽性、耐水性、安定性、べたつきのなさ等に優れるジェル状一時染毛料組成物が開示されている。
ここで、一時染毛料で汎用されるカーボンブラックは、高い白髪隠蔽性が得られる優れた顔料であるが、液体中に分散させていると、経時的に凝集しやすいという問題がある。この問題はカーボンブラックの含有量を増やして一時染毛料の白髪隠蔽性を向上させるうえで妨げとなるため、種々の技術提案が行われてきた。例えば、カルボキシベタインアクリル両性ポリマーは、良好なカーボンブラック分散性を提供することが知られている。しかし、カルボキシベタインアクリル両性ポリマーは、仕上がり後の毛髪の感触(柔らかさ)が劣り、染毛後の毛髪の感触の観点からは一時染毛料用途として好適とはいえない(特許文献1の比較例1)。
特開2012-1480号公報 特開2005-239626号公報
一般の一時染毛料ユーザーは、白髪をしっかり隠そうとすると同じ箇所に何度も重ね塗りする傾向があり、分け目等では特にその傾向が顕著である。また、同じ箇所に繰り返して塗布する際に、一時染毛料の乾燥速度が遅く毛髪上で一時染毛料が液体状態を留めていると、重ね塗りした箇所の顔料の分布に偏りが生じ、乾燥後にムラができて白髪を均一に隠蔽できなくなってしまう。更に、一時染毛料の組成によっては、一回の塗布では問題とならないべたつきやごわつきが、重ね塗りするほどに顕著になってくる場合があることが分かってきた。
このような新たに明らかとなった課題を解決するためには、毛髪上での乾燥速度が速く、また重ね塗りしても皮膜の柔軟性が単回塗布によるものと顕著な違いを示さず、ごわつきが生じ難いことが望ましい。
特許文献1に記載の技術は、白髪量が比較的少ないユーザーが、気になる白髪部分を隠ぺいするには十分に優れたものであった。しかし、白髪量が増えてしまったユーザーが、より広範な白髪部分を隠蔽しようとして使用量を増やしたり、重ね塗りしたりすると、毛髪上に形成される皮膜による異物感やごわつきが生じ、柔らかさが低減する場合があることが判明した。また、特許文献2に記載の技術は、ゲル化剤によってジェル状にした一時染毛料であり、重ね塗りする際に必要な速乾性は期待できない。
本発明者は、特許文献1における異物感を低減する検討を行った。すなわち、より多くの白髪をムラなく隠蔽でき、染毛後は、毛髪本来のしなやかで自然な感触を損なわない仕上がりを与える、高い基本性能を有し、重ね塗りした際にもその性能を十分に発現する一時染毛料の開発を目指した。
したがって本発明は、良好な染毛性を示し、染毛後の毛髪が好感触で、同時に顔料の分散安定性に優れるため長期間にわたって良好な染毛性や操作性が維持され、重ね塗りした際にもその性能を十分に発現する、一時染毛料組成物に関する。
かかる実情において本発明者らは、顔料としてカーボンブラックを採用した場合に好適なポリマーの組み合わせを種々検討したところ、単独では感触の良くなかったポリマーを他のポリマーと組み合わせることにより、意外にも前記課題が解決されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、次の成分(A)〜(C)を含有する一時染毛料組成物を提供するものである。
(A) カーボンブラック
(B) (メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー
(C) 主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも2つに、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(1);
Figure 2018150280
〔式中、R1は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、nは2又は3を示す。〕
で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサン
本発明の一時染毛料組成物は、良好な染毛性を示し、染毛後の毛髪が好感触で、同時に顔料の分散安定性に優れるため長期間にわたって良好な染毛性や操作性が維持され、重ね塗りした際にもその性能を十分に発現する。
〔成分(A):カーボンブラック〕
本発明において、十分な着色性及びその均一性を確保する観点、並びに顔料分散性の観点から、成分(A)のカーボンブラックを用いる。
成分(A)のカーボンブラックとしては、化粧品に一般的に用いられるものであれば特に制限されず、例えば、ファーネスブラック、チャネルブラック、アセチレンブラック等、各製法によって製造されたものを使用することができる。具体的には、DK-BLACK No.2(大東化成工業社製)、Special Black 6、Color Black S170、SB-4(以上、オリオン・エンジニアドカーボンズ社製)等の市販のカーボンブラックを挙げることができる。
本発明の一時染毛料組成物中における成分(A)の含有量は、十分な白髪隠蔽性(着色性)を確保する観点から、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.10質量%以上、更に好ましくは0.20質量%以上、更に好ましくは0.30質量%以上、更に好ましくは0.50質量%以上であり、また、塗布の均一性の観点から、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは7.0質量%以下、更に好ましくは5.0質量%以下、更に好ましくは3.0質量%以下、更に好ましくは2.0質量%以下である。
〔成分(B):(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー〕
成分(B)の(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマーは、メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタインとメタクリル酸アルキルエステルとを共重合させて得られる。成分(B)としては、ユカフォーマー202、R205、R205S、SM、301、510、AM75、AM75S(以上、三菱化学社)、RAMレジン-1000、2000、3000、4000(以上、大阪有機化学社)等の市販品が挙げられる。
本発明の一時染毛料中における成分(B)の含有量は、着色性、着色の均一性、成分(A)の分散性、及び染毛後の毛髪から他の物質への色移りを防止する観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上であり、また、染毛後の毛髪の柔らかさ、重ね塗りした際の毛髪の柔らかさの観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、更に好ましくは4質量%以下である。
〔成分(C):ポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性オルガノポリシロキサン〕
成分(C)は、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも2つに、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(1);
Figure 2018150280
〔式中、R1は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、nは2又は3を示す。〕
で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサンである。
成分(C)において、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントは、オルガノポリシロキサンセグメントを構成する任意のケイ素原子に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して少なくとも2つ結合することが可能であるが、両末端を除く1以上のケイ素原子に上記アルキレン基を介して結合していることが好ましく、両末端を除く2以上のケイ素原子に上記アルキレン基を介して結合していることがより好ましい。
オルガノポリシロキサンセグメントとポリ(N-アシルアルキレンイミン)との結合において介在するヘテロ原子を含むアルキレン基としては、窒素原子、酸素原子及び/又はイオウ原子を1〜3個含む炭素数2〜20のアルキレン基が挙げられる。その具体例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2018150280
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントを構成するN-アシルアルキレンイミン単位は前記一般式(1)で表されるものであるが、一般式(1)において、R1の炭素数1〜22のアルキル基としては、例えば、炭素数1〜22の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基が例示され、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロへキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ドコシル基等が例示される。中でも、炭素数1〜10、更には炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。
アラルキル基としては、例えば、炭素数7〜15のアラルキル基が例示され、具体的には、ベンジル基、フェネチル基、トリチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基等が例示される。中でも、炭素数7〜14、更には炭素数7〜10のアラルキル基が好ましい。
アリール基としては、例えば、炭素数6〜14のアリール基が例示され、具体的には、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基等が例示され、中でも、炭素数6〜12、更には炭素数6〜9のアリール基が好ましい。
これらの中でも、R1としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。
成分(C)のオルガノポリシロキサンは、例えば特開2009-024114号公報や国際公開第2011/062210号パンフレットで開示されている方法のような公知の製造方法により、製造することができる。
成分(C)のオルガノポリシロキサンとしては、ポリ(N-ホルミルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N-アセチルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)オルガノシロキサン等が挙げられる。
本発明の一時染毛料組成物中における成分(C)の含有量は、染毛後の毛髪から他の物質への色移りを防止する観点、及び重ね塗りした際の毛髪の柔らかさの観点から、好ましくは1.0質量%以上、より好ましくは1.5質量%以上、更に好ましくは2.0質量%以上であり、また、染毛後の毛髪の柔らかさの観点から、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは12質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、更に好ましくは8質量%以下である。
成分(C)のオルガノポリシロキサンは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができるが、なかでも、染毛後の毛髪から他の物質への色移りを防止する観点から、以下の成分(C-1)及び成分(C-2)を組み合わせて使用することが好ましい。
●成分(C-1)
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が48/52以上73/27以下であり、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWsi)が15,000以上80,000以下であるオルガノポリシロキサン
●成分(C-2)
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が、82/18以上98/2以下であり、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWsi)が、50,000以上150,000以下であるオルガノポリシロキサン
・セグメント質量比(a/b)
成分(C-1)におけるオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)は、べたつかず、かつ顔料を毛髪上に固定化する観点から、48/52以上であって、好ましくは50/50以上であり、また、73/27以下であって、好ましくは71/29以下である。
成分(C-2)におけるオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)は、べたつかず、かつ滑らかな感触に優れたものとする観点から、82/18以上であって、好ましくは84/16以上、より好ましくは85/15以上、更に好ましくは86/14であり、また、98/2以下であって、好ましくは97/3以下、より好ましくは95/5以下である。
本明細書において、質量比(a/b)は、成分(C-1)又は成分(C-2)のオルガノポリシロキサンを重クロロホルム中に5質量%溶解させ、核磁気共鳴(1H-NMR)分析により、オルガノポリシロキサンセグメント中のアルキル基又はフェニル基と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント中のメチレン基の積分比より求めた値をいう。
・グラフト点間分子量(MWg)
成分(C-1)において、隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWg;以下、グラフト点間分子量という)は、着色後にべたつかず、かつ顔料を毛髪上に固定化する観点から、好ましくは1,500以上、より好ましくは1,800以上、更に好ましくは2,000以上であり、好ましくは3,500以下、より好ましくは3,200以下、更に好ましくは3,000以下である。
成分(C-2)において、グラフト点間分子量(MWg)は、べたつかず、かつ滑らかな感触に優れたものとする観点から、好ましくは10,000以上、より好ましくは15,000以上、更に好ましくは18,000以上であり、また、好ましくは40,000以下、より好ましくは35,000以下、更に好ましくは32,000以下である。
本明細書において、「隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメント」とは、下記式(2)に示すように、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントのオルガノポリシロキサンセグメントに対する結合点(結合点A)から、これに隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの結合点(結合点B)までの2点間において破線で囲まれた部分であって、1つのR2SiO単位と、1つのR6と、y+1個のR2 2SiO単位とから構成されるセグメントをいう。また、「ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント」とは、上記R6に結合する−Z−R7をいう。
Figure 2018150280
上記一般式(2)中、R2はそれぞれ独立に炭素数1〜22のアルキル基又はフェニル基を示し、R6はヘテロ原子を含むアルキレン基を示し、R7は重合開始剤の残基を示し、−Z−R7はポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントを示し、yは正の数を示す。
MWgは、上記一般式(2)において破線で囲まれた部分の分子量であるが、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント1モル当たりのオルガノポリシロキサンセグメントの質量(g/mol)と解することができ、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの官能基がポリ(N-アシルアルキレンイミン)で100%置換されると、変性オルガノポリシロキサンの官能基当量(g/mol)と一致する。
また、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの官能基当量(g/mol)が分かっている場合には、MWgは、その官能基がポリ(N-アシルアルキレンイミン)で100%置換されなかった場合であっても、以下の式で算出することができる。
MWg=[変性オルガノポリシロキサンの官能基当量(g/mol)]÷[置換率(%)/100(%)]
また、変性オルガノポリシロキサンの官能基当量が分からない場合、MWgは、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの含有率(Csi)とポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの分子量(MWox)を用いて、下記式により求めることができる。
Figure 2018150280
・ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの分子量(MWox)
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの分子量(MWox)は、N-アシルアルキレンイミン単位の分子量と重合度とから算出する方法又は後述するゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定法により測定することが可能であるが、本発明においてはGPC測定法により測定される数平均分子量をいうものとする。
成分(C-1)のMWoxは、摩擦時の色落ちや着色皮膜の剥離を伴わず耐摩擦性に優れる観点から、好ましくは800以上、より好ましくは850以上、更に好ましくは900以上であり、また好ましくは3,500以下、より好ましくは3,200以下、更に好ましくは3,000以下である。
成分(C-2)のMWoxは、毛髪表面に適度な連続の皮膜を形成して、べたつかず、かつ滑らかな感触に優れたものとする観点から、より好ましくは800以上、更に好ましくは1,000以上であり、また、より好ましくは3,500以下、更に好ましくは3,000以下である。
・主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWsi)
成分(C-1)において、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWsi)は、毛髪表面に滑らかさを付与し、摩擦時の色落ちや着色皮膜の剥離を伴わず耐摩擦性に優れる観点から、15,000以上であって、好ましくは20,000以上、より好ましくは25,000以上であり、また、白髪を隠蔽するために十分量塗布しても洗い落ち性に優れる観点から、80,000以下であって、好ましくは70,000以下、より好ましくは60,000以下である。
成分(C-2)のMWsiは、毛髪表面に適度な連続の皮膜を形成して、滑らかで柔らかな感触とべたつきのなさを同時に満たし、加えて、毛髪に処理した一時染毛料が耐水性に優れると同時にシャンプーによって洗い流せる観点から、50,000以上であって、好ましくは70,000以上、より好ましくは90,000以上であり、また150,000以下であって、好ましくは130,000以下、より好ましくは110,000以下である。
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントは、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンと共通の骨格を有するため、MWsiは、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量と略同一である。なお、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、下記測定条件によるGPCで測定し、ポリスチレン換算したものである。
カラム :Super HZ4000+Super HZ2000(東ソー株式会社製)
溶離液 :1mMトリエチルアミン/THF
流量 :0.35mL/min
カラム温度:40℃
検出器 :UV
サンプル :50μL
・成分(C-1)及び成分(C-2)のオルガノポリシロキサンの重量平均分子量(MWt)
成分(C-1)のオルガノポリシロキサンの重量平均分子量(MWt)は、好ましくは18,000以上、更に好ましくは24,000以上、更に好ましくは37,000以上であり、また、好ましくは200,000以下、より好ましくは150,000以下、更に好ましくは120,000以下、更に好ましくは92,000以下、更に好ましくは80,000以下、更に好ましくは75,000以下である。これにより、十分な皮膜強度と滑らかさを有し、摩擦時にも剥がれ落ちることなく顔料を毛髪上に固定できる。また、十分な耐水性を有しながら、界面活性剤水溶液等に対しては溶解し、洗い落ち性が優れるようになる。
成分(C-2)のオルガノポリシロキサンの重量平均分子量(MWt)は、好ましくは60,000以上、より好ましくは80,000以上、更に好ましくは9,0000以上、更に好ましくは100,000以上であり、また、好ましくは160,000以下、より好ましくは140,000以下、更に好ましくは120,000以下である。これにより、べたつかず、かつ滑らかで柔らかな感触がより一層向上したものとし、加えて毛髪に処理した一時染毛料が耐水性に優れると同時にシャンプーによって洗い流せるようになる。
本明細書において、MWtは、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量と、前述の質量比(a/b)とから求めることができる。
・含有量
本発明の一時染毛料組成物中における成分(C-1)の含有量は、べたつかず、かつ顔料を毛髪上に固定化して摩擦時にも顔料が剥がれ落ちることなく、更に十分な耐水性を有する観点から、好ましくは0.10質量%以上、より好ましくは0.15質量%以上、更に好ましくは0.20質量%以上であり、また、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは8.0質量%以下、更に好ましくは6.0質量%以下である。
本発明の一時染毛料組成物中における成分(C-2)の含有量は、べたつかず、かつ滑らかな感触に優れたものとし、くし通し性や指通り性が優れる観点、及び十分な耐水性を有する観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上であり、また10質量%以下、より好ましくは8.0質量%以下、更に好ましくは6.0以下質量%である。
成分(C-1)と成分(C-2)との合計量に対する成分(C-2)の質量比(C-2)/{(C-1)+(C-2)}は、滑らかな感触に優れたものとする観点、及び染毛後の毛髪から他の物質への色移りを防止する観点から、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.4以上、更に好ましくは0.5以上であり、染毛後に毛髪を擦ったり、櫛を通したりした際に色がはがれにくく、他の物質への色移りを防止する観点、及び洗い落ち性に優れる観点から、好ましくは0.95以下、より好ましくは0.90以下である。
更に、成分(B)と成分(C)との合計量に対する成分(B)の質量比(B)/{(B)+(C)}は、着色性の観点、毛髪への均一な塗付のしやすさの観点、及び顔料分散性の観点から、好ましくは0.02以上、より好ましくは0.04以上、更に好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.06以上、更に好ましくは0.10以上であり、十分な耐水性と滑らかな感触を有する観点、及び重ね塗りした際の毛髪の柔らかさの観点から、好ましくは0.7以下、より好ましくは0.6以下、更に好ましくは0.5以下、更に好ましくは0.4以下である。
〔成分(D):成分(A)以外の顔料〕
本発明の一時染毛料組成物は、更に成分(D)として、成分(A)以外の顔料を含有することができる。成分(D)の顔料は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)と組み合わせて用いた際に、毛髪表面の着色皮膜の色調を調整する観点から配合するものであり、化粧品に一般に用いられるものであれば特に制限はない。
成分(A)以外の顔料としては、その形状(球状、針状、板状等)や粒子径、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができ、例えば無機顔料、有機顔料、パール顔料、金属粉末顔料、光輝性粉体等が挙げられる。
無機顔料としては、具体的には、黒酸化鉄、黒酸化チタン等の無機黒色系顔料;酸化鉄(べんがら)、水酸化鉄、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料;γ-酸化鉄等の無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料;群青、紺青等の無機青色系顔料;マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料;酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料;酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム等の無機白色系顔料等が挙げられる。これらのうち、黒酸化鉄、黒酸化チタン、酸化鉄(べんがら)、黄酸化鉄、群青、紺青が好ましい。
有機顔料としては、赤色201号、赤色202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色219号、赤色220号、赤色221号、赤色226号、赤色228号、赤色404号、赤色405号、だいだい色203号、だいだい色204号、だいだい色401号、黄色205号、黄色401号、青色404号等が挙げられ、このうち、赤色202号、赤色226号、赤色404号、黄色205号、黄色401号、青色404号が好ましい。
パール顔料としては、パール粉末、オキシ塩化ビスマス、雲母、金属酸化物被覆雲母(例えば、雲母チタン、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、黒酸化鉄被覆雲母、黒酸化鉄被覆雲母チタン、黄酸化鉄被覆雲母、酸化鉄・黒酸化鉄被覆雲母チタン、紺青被覆雲母チタン、酸化鉄・紺青被覆雲母チタン、カルミン被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン等)、金属酸化物被覆アルミナフレーク、金属酸化物被覆シリカフレーク、多層コートパール顔料(例えば、TiO2-SiO2-TiO2-Mica等)等が挙げられる。
金属粉末顔料としては、金粉、銀粉、銅粉、アルミニウム粉、真鍮粉等が挙げられる。
光輝性粉体としては、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層体、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム体等が挙げられる。
これら成分(D)の顔料は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。一時染毛料組成物中における成分(D)の含有量は、着色性の点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上である。また、塗布しやすさ、塗布後の感触と色移りのしにくさの観点から、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは8質量%以下である。
本発明の一時染毛料組成物中における顔料としての総含有量、すなわち成分(A)と成分(D)の合計量は、着色性の観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上であり、また、塗布の均一性、塗布後の感触と色移りのしにくさの観点から、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
〔直接染料〕
本発明の一時染毛料組成物において、更に直接染料を用いると、直接染料の一部が毛髪内部に浸透するため、繰り返し使用することで毛髪を少しずつ染めていく徐染型一時染毛料とすることができる。直接染料としては、染毛剤に利用可能である公知の酸性染料、塩基性染料、分散染料、反応性染料等を用いることができる。酸性染料としては、例えば青色1号、青色2号、青色202号、青色203号、紫色401号、黒色401号、だいだい色205号、だいだい色207号、だいだい色402号、赤色3号、赤色102号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、赤色225号、赤色227号、赤色502号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色402号、緑色3号、緑色204号、緑色205号、かっ色201号、酸性橙3等が挙げられる。塩基性染料としては、例えば塩基性青99、塩基性茶16、塩基性茶17、塩基性赤76、塩基性黄57等が挙げられる。酸性染料及び塩基性染料以外の直接染料としては、例えば2-ニトロ-p-フェニレンジアミン、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、3-ニトロ-p-ヒドロキシエチルアミノフェノール、4-ニトロ-o-フェニレンジアミン、4-アミノ-3-ニトロフェノール、4−ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-2-ニトロ-p-フェニレンジアミン、分散紫1、分散青1、分散黒9、HC青2、HC橙1、HC赤1、HC赤3、HC黄2、HC黄4、HC黄5等が挙げられる。
直接染料は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明の一時染毛料組成物中における直接染料の含有量は、着色性、色移りのしにくさ、塗布後の感触と塗布しやすさの点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上であり、また、5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。
〔溶媒〕
本発明の一時染毛料組成物は、塗布後に衣類等への色移りを防止する点、塗付後の速乾性を付与する観点から、低級アルコールを溶媒とすることが好ましい。低級アルコールとしては、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール等の炭素数2〜4の一価のアルコールが挙げられ、なかでもエタノール、2-プロパノールが好ましく、更にはエタノールが好ましい。
本発明の一時染毛料組成物中における低級アルコールの含有量は、調製時の溶解性促進、顔料分散性、塗布後の速乾性等の観点から、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上、更に好ましくは50質量%以上、更に好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、更に好ましくは85質量%以上であり、また、好ましくは99質量%以下、より好ましくは98質量%以下、更に好ましくは97質量%以下である。
また、溶媒として低級アルコールと共に水を含有させることもできるが、塗布後の乾燥時間を短くして所望の部分以外への色移りを防止する観点から、本発明の一時染毛料組成物中における水の含有量は、好ましくは35質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
〔任意成分〕
本発明の一時染毛料組成物中には、上記成分のほかに、本発明の効果を妨げない限度内で、商品価値を高めるために香料や色素、組成物の経日的変質防止のために防腐剤や酸化防止剤を添加することができ、また、更に必要に応じて、界面活性剤、硬化剤、帯電防止剤、消泡剤、分散剤、増粘剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、有色染料、染料定着剤、噴射剤等を添加することもできる。
〔剤型〕
本発明の一時染毛料組成物の剤型は特に制限されず、例えばフォーム、ヘアマスカラ、ジェル、スプレー、クリーム、ワックス等の形態とすることができる。本発明の一時染毛料組成物は、毛髪に適用した後、洗い流さずに放置して使用される。
以下の実施例において、オルガノポリシロキサンセグメントの含有率は核磁気共鳴法(1H-NMR)から求めた値であり、また最終生成物の重量平均分子量は計算値である。ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)より求めた、数平均分子量である。
Column :K-804L+K-804L 昭和電工(株)製
溶離液 :1mmol/LファーミンDM20(花王(株)製)/クロロホルム
流量 :1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出器 :RI
サンプル量:5mg/mL,100μL
ポリスチレン換算
合成例1 オルガノポリシロキサンA
硫酸ジエチル0.8g(0.005モル)と2-エチル-2-オキサゾリン12.8g(0.14モル)を脱水した酢酸エチル29gに溶解し、窒素雰囲気下8時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)を合成した。数平均分子量をGPCにより測定したところ、2700であった。ここに、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(重量平均分子量100000、アミン当量20000)100gを酢酸エチルの33%溶液とした上で一括して加え、10時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、N-プロピオニルエチレンイミン−ジメチルシロキサン共重合体を、淡黄色ゴム状固体(111g、収率98%)として得た。最終生成物のオルガノポリシロキサンセグメントの含有率は88質量%であり、重量平均分子量は114000であった。溶媒としてメタノールを使用した塩酸による中和滴定の結果、アミノ基は残存していないことがわかった。
合成例2 オルガノポリシロキサンB
硫酸ジエチル6.5g(0.042モル)と2-エチル-2-オキサゾリン34.4g(0.36モル)を脱水した酢酸エチル87gに溶解し、窒素雰囲気下8時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)を合成した。数平均分子量をGPCにより測定したところ、1000であった。ここに、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(重量平均分子量50,000、アミン当量2,000)100gの33%酢酸エチル溶液を一括して加え、10時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、N-プロピオニルエチレンイミン・ジメチルシロキサン共重合体を淡黄色固体(138g、収率98%)として得た。最終生成物のオルガノポリシロキサンセグメントの含有率は71質量%、重量平均分子量は70,000であった。溶媒としてメタノールを使用した塩酸による中和滴定の結果、約20モル%のアミノ基が残存していることがわかった。
実施例1〜9及び比較例1〜5
表1に示す処方の一時染毛料組成物(ヘアマスカラ剤)を常法に従って調製した。評価方法については、以下の方法及び基準に従って、「着色性」、「着色の均一性」、「顔料分散性」、「着色毛束の感触(柔らかさ)」、「重ね塗り時の着色毛束の感触(柔らかさ)」について評価した。
◆評価用毛束
人毛白髪(100%)毛束(ビューラックス社製,10cm,1g)を下記組成のモデルシャンプーで洗浄後、十分に乾燥したものを用意した。
この毛束に各ヘアマスカラ剤0.4gを、毛束全体に均等に指で塗布し、25℃下で10分間自然乾燥して、着色毛束を得た。
(モデルシャンプー組成) (質量%)
ポリオキシエチレン(2.5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(25質量%) 62.00
ラウリン酸ジエタノールアミド 2.28
エデト酸二ナトリウム 0.10
安息香酸ナトリウム 0.50
オキシベンゾン 0.03
リン酸(75質量%) 0.10
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
塩化ナトリウム 0.80
精製水 残量
合計 100
◆一時染毛料の性能評価
以下の1)〜5)の評価を行い、1)〜4)の結果については表1に、5)の結果については表2に示した。
1)着色性
各着色毛束について、色彩色差計(コニカミノルタ社製,CR-400)により、人毛白髪毛束の着色前後における色差(ΔE)を測定し、N=3の平均値をもって評価を行った。
2)着色の均一性
各着色毛束の着色の均一性に関して、色ムラがあるか否かの視覚評価を行った。各3本ずつ評価し合計点を算出した。
4点:毛束の全体に色ムラがない
3点:毛束の一部に色ムラがある(色ムラのない部分の方が多い)
2点:毛束の大半に色ムラがある(色ムラのない部分の方が少ない)
1点:毛束の全体に色ムラがある
3)顔料分散性
各処方液をスクリュー管(マルエム社製,No.6)に20g入れ、25℃下に7時間静置後の「液面全体の高さ([cm])」と「均一に分散している液面の高さ([cm])」を測定し、均一に分散している層の割合を下記計算式により算出した。
均一に分散している層の割合 [%]=「均一に分散している液面の高さ」÷「液面全体の高さ」×100
4)着色毛束の感触(柔らかさ)
各着色毛束の3本ずつについて、5段階官能評価(着色毛束を指で触った時の柔らかさの評価)を行い、合計点を算出した。
5点:毛束を折り曲げることができ、柔らかさを感じる
4点:毛束を折り曲げることができ、やや柔らかさを感じる
3点:毛束を折り曲げることができるが、やや硬さを感じる
2点:毛束を折り曲げ難く、やや硬さを感じる
1点:毛束を折り曲げ難く、硬さを感じる
5)重ね塗り時の着色毛束の感触(柔らかさ)
実施例1、5、6及び7並びに比較例2の各ヘアマスカラ剤を、マスカラ用容器(花王社製「ブローネポイントカバー」の容器)に充填した。なお、花王社製「ブローネポイントカバー」の容器は、ボトル、ブラシ付のキャップ、ブラシに含浸した過剰のヘアマスカラ液を絞り落とすためのシゴキゴムの3点から構成される。ボトルはポリプロピレン製の円筒形で、その径は16.2mm、高さは91.5mmである。シゴキゴムはニトリルブタジエンラバー製で、ボトルの口に嵌め込まれ、その穴径は3.4mmである。ブラシは線径が0.7mmのナイロン(登録商標)糸がステンレス(SUS304)のワイヤーに編みこまれており、ブラシ長さは21.5mm、ブラシ径は6.2mm、ブラシの山数は12であり、プロピレンの軸を介してキャップと連結している。キャップの高さは40mm、キャップにブラシをセットした際の高さは118mmである。
各ヘアマスカラ剤0.2gを、このマスカラ用容器のブラシを用いて毛束の片面に均等になるように塗布し、25℃で2分間乾燥して着色毛束(単回塗布)を得た。更に、この着色毛束(単回塗布)に対し上記工程を1回又は2回繰り返し、計2回又は3回ヘアマスカラ剤を塗布した重ね塗り毛束を用意した。
各重ね塗り毛束について、その感触(着色毛束を指で触ったときの柔らかさ)を単回塗布時の感触と比較した。
Figure 2018150280
Figure 2018150280

Claims (6)

  1. 次の成分(A)〜(C)を含有する一時染毛料組成物。
    (A) カーボンブラック
    (B) (メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー
    (C) 主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも2つに、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(1);
    Figure 2018150280
    〔式中、R1は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、nは2又は3を示す。〕
    で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサン
  2. 成分(B)の含有量が0.1質量%以上10質量%以下である、請求項1に記載の一時染毛料組成物。
  3. 成分(C)が、以下の成分(C-1)と成分(C-2)の組合せからなるものである請求項1又は2に記載の一時染毛料組成物。
    (C-1) 主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が48/52以上73/27以下であり、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWsi)が15,000以上80,000以下であるオルガノポリシロキサン
    (C-2) 主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が、82/18以上98/2以下であり、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWsi)が、50,000以上150,000以下であるオルガノポリシロキサン
  4. 成分(C)の含有量が、1.0質量%以上20質量%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の一時染毛料組成物。
  5. 成分(B)と成分(C)との合計量に対する成分(B)の質量比(B)/{(B)+(C)}が、0.02以上0.7以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の一時染毛料組成物。
  6. 更に、エタノールを30質量%以上99質量%以下含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の一時染毛料組成物。
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