JP2018149714A - 斜め延伸フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
式(1):|θ1|<|θ0|<|θ2|
前記原反フィルムの前記他方の端部Bを把持具Ciで把持し、前記一方の端部Aを前記把持具Coで把持する工程と、
前記把持具Coの移動距離を前記把持具Ciの移動距離よりも長くなるように前記斜め延伸用原反フィルムを搬送して、前記原反フィルムを幅方向に対して斜め方向に延伸して斜め延伸フィルムを得る工程と、
を含む、斜め延伸フィルムの製造方法。
[2] 前記原反フィルムは、下記式(2)’をさらに満たす、[1]に記載の斜め延伸フィルムの製造方法。
式(2)’:0°≦θ1<θ0<θ2≦30°
[3] 前記原反フィルムは、下記式(3)をさらに満たす、[1]又は[2]に記載の斜め延伸フィルムの製造方法。
式(3):L<θ0−θ1<20L、L<θ2−θ0<20L
(式(3)中、Lは、原反フィルムの幅方向の長さ(m)を示す)
[4] 前記原反フィルムは、下記式(3)’をさらに満たす、[3]に記載の斜め延伸フィルムの製造方法。
式(3)’:1.5°≦θ0−θ1、1.5°≦θ2−θ0
[5] 前記原反フィルムは、下記式(4)をさらに満たす、[1]〜[4]のいずれかに記載の斜め延伸フィルムの製造方法。
式(4):θ0−θ1≦θ2−θ0
[6] 前記原反フィルムは、下記式(3)’’をさらに満たす、[4]に記載の斜め延伸フィルムの製造方法。
式(3)’’:5.0°≦θ0−θ1、5.0°≦θ2−θ0
[7] 前記原反フィルムを得る工程は、熱可塑性樹脂を含む長尺状の膜状物を得る工程と、前記膜状物を幅方向に延伸する工程と、延伸された前記膜状物を幅方向の中央部で切断して、2つの長尺状の原反フィルムを得る工程とをさらに含む、[1]〜[6]のいずれかに記載の斜め延伸フィルムの製造方法。
[8] 前記幅方向に延伸する工程は、前記膜状物の搬送方向の下流側の延伸温度を、搬送方向の上流側の延伸温度よりも高くして行う、[7]に記載の斜め延伸フィルムの製造方法。
式(1):|θ1|<|θ0|<|θ2|
本発明の斜め延伸フィルムの製造方法は、1)フィルムの幅方向に対して直交する方向に連続した長尺状の原反フィルムであって、フィルムの幅方向の一方の端部Aから他方の端部Bに向かって、配向角が連続的に増加している原反フィルムを得る工程と;2)原反フィルムの他方の端部Bを把持具Ciで把持し、一方の端部Aを把持具Coで把持する工程と;3)把持具Coの移動距離を把持具Ciの移動距離よりも長くなるように原反フィルムを搬送して、原反フィルムを幅方向に対して斜め方向に延伸して斜め延伸フィルムを得る工程とを含む。
本工程では、フィルムの幅方向の一方の端部Aから他方の端部Bに向かって、配向角が連続的に増加している原反フィルムを得る。配向角とは、フィルムの面内遅相軸がフィルムの幅方向に対してなす角度のうち鋭角をなす角度であり、0、正、又は負の値をとりうる。
式(1):|θ1|<|θ0|<|θ2|
式(2):−5°≦θ1<θ0<θ2≦35°
式(2)’:0°≦θ1<θ0<θ2≦30°
式(3):L<θ0−θ1<20L、L<θ2−θ0<20L
(式(3)中、Lは、原反フィルムの幅方向の長さ(m)を示す)
式(3)’:1.5°≦θ0−θ1、1.5°≦θ2−θ0
式(3)’’:5.0°≦θ0−θ1、5.0°≦θ2−θ0
式(4):θ0−θ1≦θ2−θ0
その場合、原反フィルムの幅方向における配向角の分布は、後述の図2において例えば符号3のような曲線状となりうる。
熱可塑性樹脂を含む長尺状の膜状物は、任意の方法で得ることができ、例えば溶融製膜法又は溶液製膜法で製造することができる。
溶液流延法では、フィルム材料を溶剤に溶解させてドープを調製する工程;ドープを無端状の金属支持体上に流延する工程;流延したドープを乾燥した後、剥離して膜状物を得る工程を経て原反フィルムを得ることができる。フィルム材料については後述する。
ドープの残留溶媒量(質量%)=(ドープの加熱処理前質量-ドープの加熱処理後質量)/ドープの加熱処理後質量×100
尚、残留溶媒量を測定する際の加熱処理とは、115℃1時間の加熱処理をいう。
溶融流延法には、溶融押出(成形)法、プレス成形法、インフレーション法、射出成形法、ブロー成形法、延伸成形法等がある。これらの中でも、機械的強度や表面精度に優れた膜状物が得られやすい点から、溶融押出法が好ましい。
前述の通り、得られた膜状物を幅方向に延伸した後、幅方向の中央部でスリットして2つの長尺状の原反フィルムを得るか(方法A);幅方向の一方の端部Aと他方の端部Bとで搬送速度に差を設けて、膜状物を幅方向に延伸して原反フィルムを得るか(方法B);又は膜状物の幅方向の一方の端部Aと他方の端部Bとで温度差を設けて、膜状物を幅方向に延伸して原反フィルムを得ることができる(方法C)。
まず、2)及び3)の工程(斜め延伸フィルムの製造工程)に用いられる、斜め延伸フィルムの製造装置の構成について説明する。
従って、斜め延伸時に、原反フィルムの長手方向に加わる機械的な収縮力が、フィルムの幅方向のうち移動距離が短いほうの端部(他方の端部B側)に、移動距離が長いほうの端部(一方の端部A側)よりも大きく加わっても;本発明の原反フィルムも、他方の端部Bのほうが一方の端部Aよりも配向角が大きくなっているので、他方の端部Bにおいて機械的な収縮の向きと熱収縮の向きとが揃いやすい。その結果、原反フィルムの幅方向の全体にわたって、機械的な収縮力をフィルムの熱収縮力によって効率的に吸収できるので、斜め延伸フィルムの幅方向における配向角のバラツキを少なくすることができる(図7B参照)。
原反フィルムの材料は、特に限定されず、種々の熱可塑性樹脂を用いることができ、その例には、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテルスルフォン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂、ポリスルフォン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、環状オフィン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、セルロースエーテル系樹脂等が含まれる。中でも、透明性や機械強度等の観点から、環状オレフィン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、セルロースエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂が好ましい。
環状オレフィン系樹脂は、環状オレフィン由来の構造単位を含む重合体であり、環状オレフィンの開環(共)重合体、環状オレフィンの付加重合体又はそれらの水添物が含まれる。
(測定条件)
溶媒:メチレンクロライド
カラム:Shodex K806、K805、K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度:0.1質量%
検出器:RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ:L6000(日立製作所(株)製)
流量:1.0ml/min
校正曲線:標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)
Mw=1000000〜500迄の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いることが好ましい。
セルロースエステル樹脂は、炭素数2以上の脂肪族アシル基を有するセルロースエステルであることが好ましい。
式(II) 0≦X≦2.5
セルロースエーテル系樹脂は、セルロースの水酸基が、炭素数4以下のアルコキシ基で置換された樹脂であることが好ましい。具体的には、セルロースの水酸基がメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基のいずれか又は複数のアルコキシ基で置換されたものが好ましく、メトキシ基又はエトキシ基で置換されたものがより好ましく、エチルセルロースが特に好ましい。
ポリカーボネート系樹脂としては、化学的性質及び物性の点から、芳香族ポリカーボネート樹脂が好ましく、フルオレン骨格を有するポリカーボネートや、ビスフェノールA系ポリカーボネート樹脂がより好ましく、ビスフェノールAにベンゼン環、シクロヘキサン環、脂肪族炭化水素基等を導入したものがさらに好ましい。さらに、ビスフェノールAの中央の炭素に対して、非対称に上記官能基が導入された誘導体を用いて得られたポリカーボネート樹脂が特に好ましい。
原反フィルムは、本発明の効果を損なわない範囲で、他の成分をさらに含んでいてもよい。他の成分の例には、微粒子(マット剤)や紫外線吸収剤、酸化防止剤等が含まれる。
(位相差Ro及びRt)
斜め延伸フィルムが、λ/4位相差フィルムとして用いられる場合、測定波長590nm、23℃55%RHの環境下で測定される面内方向の位相差Roは、30nm≦Ro≦300nmを満たすことが好ましく、50nm≦Ro≦250nmを満たすことがより好ましい。厚み方向の位相差Rtは、−200nm≦Rt≦200nmを満たすことが好ましく、−150nm≦Rt≦150nmを満たすことがより好ましい。
式(IIa):Ro=(nx−ny)×d
式(IIb):Rt=((nx+ny)/2−nz)×d
(式中、
nxは、斜め延伸フィルムの面内遅相軸方向(屈折率が最大となる方向)の屈折率を表し、
nyは、斜め延伸フィルムの面内遅相軸に直交する方向の屈折率を表し、
nzは、斜め延伸フィルムの厚み方向の屈折率を表し、
dは、斜め延伸フィルムの厚み(nm)を表す。)
1)斜め延伸フィルムを23℃55%RHの環境下で24時間調湿する。この斜め延伸フィルムの平均屈折率をアッベ屈折計で測定し、厚みdを市販のマイクロメーターを用いて測定する。
2)調湿後の斜め延伸フィルムの、測定波長590nmにおけるリターデーションRo及びRtを、それぞれ自動複屈折率計アクソスキャン(AxoScan Mueller Matrix Polarimeter:アクソメトリックス社製)を用いて、23℃55%RHの環境下で測定する。
斜め延伸フィルムの配向角(斜め延伸フィルムの面内遅相軸と斜め延伸フィルムの幅方向とのなす角)は、40〜50°であることが好ましく、45°であることがより好ましい。
斜め延伸フィルムの厚みは、例えば5〜100μm、好ましくは10〜80μm、より好ましくは20〜60μmとしうる。
本発明の斜め延伸フィルムは、前述の通り、円偏光板、好ましくは有機EL表示装置の円偏光板に用いることができる。
図8は、有機EL表示装置の構成の一例を示す模式図である。図7に示されるように、有機EL表示装置100は、有機EL素子101と、円偏光板301と、それらの間に配置された接着層201とを有する。
(1)原反フィルムの作製
環状オレフィン樹脂(アートンR5000:JSR(株)製、ガラス転移点(Tg)=137℃)のペレットを、100℃で3時間乾燥させて、含水率100ppmとした。このペレットを、Tダイを取り付けた単軸押出し機に供給して、以下の条件で溶融押出しを行った後、冷却固化して膜状物を得た(前記1−1)の工程)。
第1冷却ロールとしては、材質;ステンレス鋼のクロムメッキ鏡面仕上げのもの、ロール幅:1600mm、表面粗さ:最大高さRyで0.1μm以下、表面温度:100℃にとした。
タッチロールとしては、ロール幅:1600mm、表面温度:120℃、押圧;5N/mmの線圧とした。また、タッチロールとしては、金属外筒と、内筒と、それらの間に設けられた空隙部とを有する二重筒構造のものを用いた。金属外筒は、材質:ステンレス、表面粗さ:最大高さRyで0.05μm以下、肉厚:3mmとした。内筒は、材質:アルミニウム、肉厚:30mmとした。金属外筒と内筒との空隙部は5mmとし、この空隙部にオイルを流し、金属外筒の表面の温度を90℃とした。
次いで、延伸後に得られた膜状物のテンタークリップ痕のついた両端部をカットした後、膜状物の幅方向の中央部で切断し(2600mm幅を2本にスリットし)、それぞれ厚み60μm、幅1300mmの原反フィルムを得た(前記1−2)の工程)。
得られた原反フィルムの幅方向において、一方の端部Aから幅方向の長さの20%に相当する位置での配向角θ1、50%に相当する位置での配向角θ0、80%の位置での配向角θ2を、それぞれ以下の方法で測定した。
具体的には、各地点を中心とするフィルムの幅方向の5点(+60mm、+30mm、0mm、−30mm及び−60mm)の配向角を測定し、それらの平均値を求めた(図2参照)。配向角の測定は、各地点での面内遅相軸のフィルムの幅方向に対してなす角度を、自動複屈折率計アクソスキャン(AxoScan Mueller Matrix Polarimeter:アクソメトリックス社製)で測定して求めた。
得られた原反フィルムを、図5及び6に示されるような斜め延伸フィルムの製造装置の延伸部にて斜め延伸した。具体的には、原反フィルムの幅方向のうち配向角が大きい方の端部(他方の端部B)を把持具Ci(移動距離が短いインコース側)で把持し、配向角が小さい方の端部(一方の端部A)を把持具Co(移動距離が長いアウトコース側)で把持し、延伸温度をTg+20℃、延伸倍率を2.0倍、屈曲角度(繰出角度)θiを49°、収縮率(MD方向)を25%、配向角を45°の条件で斜め延伸した(前記2)及び3)の工程)。
得られた斜め延伸フィルムの幅方向において、前述と同様にして、配向角θ1’、θ0’、及びθ2’をそれぞれ測定した。次いで、θ1’、θ0’、及びθ2’のうち最大値と最小値の差Δを算出した。そして、以下の基準に基づいて配向角のバラツキを評価した。
◎:差Δが0.5°未満
○:差Δが0.5°以上1.5°未満
△:差Δが1.5°以上3.0°未満
×:差Δが3.0°以上
原反フィルムの配向角θ1、θ0及びθ2を、表2に示されるように以外は実施例1と同様にして原反フィルムを得た。原反フィルムのθ1、θ0及びθ2は、テンターにおける延伸温度と保持温度との差によって調整した。この原反フィルムを用いた以外は実施例1と同様にして斜め延伸フィルムを得た後、同様の評価を行った。
テンターにおける延伸温度と保持温度の差を調整し、且つ延伸後に得られた膜状物の幅方向両端部のカット幅を変え、中央のみ使用したこと以外は実施例1と同様にして原反フィルムを得た。そして、この原反フィルムを用いた以外は実施例1と同様にして斜め延伸フィルムを得た後、同様の評価を行った。
(1)原反フィルムの作製
(微粒子分散液の調製)
シリカ微粒子(アエロジルR812 日本アエロジル(株)製):11質量%
ジクロロメタン:89質量%
以上をディゾルバーで50分間撹拌混合した後、マントンゴーリン分散機を用いて分散を行い、微粒子分散液1を調製した。
溶解タンクにジクロロメタンを入れ、ジクロロメタンを十分に撹拌しながら上記調製した微粒子分散液を50質量%となるようにゆっくりと添加し、アトライターにて分散を行った。これを日本精線(株)製のファインメットNFで濾過して、微粒子添加液1を調製した。
ジクロロメタン及びエタノールの入った加圧溶解タンクに、ベンゾイル基置換度が0.6、エトキシ基置換度が2.3のセルロースエーテル樹脂を撹拌しながら投入した。
次いで、微粒子添加液を下記記載の添加量になるように添加した後、25℃の溶解温度で3時間撹拌しながら、完全に溶解した。その後、安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過し、ドープを調製した。ドープの組成を下記に示す。
セルロースエーテル樹脂:100質量%
ジクロロメタン:420質量%
エタノール:40質量%
微粒子添加液1:固形分としてフィルム中で0.50質量%になる量を添加
バンド流延装置を用い、調製したドープをステンレス製の流延支持体(支持体温度22℃)に流延した。ドープ中の残留溶媒量が略20質量%の状態で剥ぎ取り、Tg=163℃の膜状物を得た(前記1−1)の工程)。
得られた原反フィルムを用いて実施例1と同様にして斜め延伸を行った(前記2)及び3)の工程)。そして、得られた斜め延伸フィルムの幅方向の配向角のバラツキを実施例1と同様に評価した。
原反フィルムの配向角θ1、θ0及びθ2を、表3に示されるように以外は実施例8と同様にして原反フィルムを得た。原反フィルムのθ1、θ0及びθ2は、テンターにおける延伸温度と保持温度の差によって調整した。この原反フィルムを用いた以外は実施例8と同様にして斜め延伸フィルムを得た後、同様の評価を行った。
テンターにおける延伸温度と保持温度との差を調整し、且つ延伸後に得られたフィルムを幅方向の中央部で切断しなかった以外は実施例8と同様にして原反フィルムを得た。そして、この原反フィルムを用いた以外は実施例8と同様にして斜め延伸フィルムを得た後、同様の評価を行った。
テンターにおける保持温度を延伸温度よりも低くして、一方の端部Aの配向角が他方の端部Bの配向角よりも大きい原反フィルムを得た。この原反フィルムの一方の端部Aを把持具Coで把持し、他方の端部Bを把持具Ciで把持して斜め延伸を行った以外は実施例8と同様にして斜め延伸フィルムを得て、同様の評価を行った。
(1)原反フィルムの作製
ドープの調製において、セルロースエーテル樹脂を環状オレフィン系樹脂(JSR社製、アートンG7810)に変更した以外は実施例8と同様にしてTg=168℃の膜状物を得た(前記1−1)の工程)。
得られた原反フィルムを用いて実施例1と同様にして斜め延伸を行った(前記2)及び3)の工程)。そして、得られた斜め延伸フィルムの幅方向の配向角のバラツキを実施例1と同様に評価した。
原反フィルムの配向角θ1、θ0及びθ2を、表4に示されるように変更した以外は実施例15と同様にして原反フィルムを得た。原反フィルムのθ1、θ0及びθ2は、延伸時の膜状物の幅方向両端部の加熱温度によって調整した。この原反フィルムを用いた以外は実施例15と同様にして斜め延伸フィルムを得た後、同様の評価を行った。
(1)原反フィルムの作製
セルロースエステルフィルム(コニカミノルタ社製KC4DR)をテンターにセットし、幅方向の延伸倍率1.3倍で延伸した。この延伸は、延伸温度を170℃、保持温度を173℃として温度差を設けることで、ボーイング現象を生じさせながら行った。
次いで、延伸後に得られた膜状物のテンタークリップ痕のついた幅方向両端部をカットした後、膜状物の幅方向の中央部で切断し(1600mm幅を2本にスリットし)、それぞれ厚み30μm、幅800mの原反フィルムを得た(前記1−2)の工程)。得られた原反フィルムの幅方向の配向角θ1、θ0及びθ2を、実施例1と同様にして測定した。
得られた原反フィルムを用いて実施例1と同様にして斜め延伸を行った(前記2)及び3)の工程)。そして、得られた斜め延伸フィルムの幅方向の配向角のバラツキを実施例1と同様に評価した。
セルロースエステルフィルム(コニカミノルタ社製KC4DR)をセルロースエステルフィルム(コニカミノルタ社製KC2CT1)に変更し、且つ延伸温度を180℃に、保持温度を183℃に変更した以外は実施例17と同様にして、厚み15μm、幅800mmの原反フィルムを得た(前記1−2)の工程)。得られた原反フィルムの幅方向の配向角θ1、θ0及びθ2を、実施例1と同様にして測定した。そして、得られた原反フィルムを用いて実施例1と同様にして斜め延伸を行い(前記2)及び3)の工程)、得られた斜め延伸フィルムの幅方向の配向角のバラツキを実施例1と同様に評価した。
15 原反フィルム
30 斜め延伸フィルムの製造装置
31 フィルム繰り出し部
33 搬送方向変更部
35 ガイドロール
37 延伸部
39 ガイドロール
41 搬送方向変更部
43 フィルム巻き取り部
100 有機EL表示装置
101 有機EL素子
301 円偏光板
201 接着層
111 基板
112 金属電極
113 発光層
114 透明電極
115 封止層
311 λ/4位相差フィルム
312 偏光子
313 保護フィルム
Claims (8)
- フィルムの幅方向に対して直交する方向に連続した長尺状の原反フィルムであって、
前記原反フィルムの幅方向に対する面内遅相軸の角度として表される配向角が、前記原反フィルムの幅方向の一方の端部Aから他方の端部Bに向かって連続的に増加しており、且つ
前記原反フィルムの幅方向において、前記一方の端部Aから前記原反フィルムの幅方向の長さの20%の地点における配向角をθ1、50%の地点における配向角をθ0、80%の地点における配向角をθ2としたとき、下記式(1)を満たす原反フィルムを得る工程と、
式(1):|θ1|<|θ0|<|θ2|
前記原反フィルムの前記他方の端部Bを把持具Ciで把持し、前記一方の端部Aを前記把持具Coで把持する工程と、
前記把持具Coの移動距離を前記把持具Ciの移動距離よりも長くなるように前記原反フィルムを搬送して、前記原反フィルムを幅方向に対して斜め方向に延伸して斜め延伸フィルムを得る工程と、
を含む、斜め延伸フィルムの製造方法。 - 前記原反フィルムは、下記式(2)’をさらに満たす、請求項1に記載の斜め延伸フィルムの製造方法。
式(2)’:0°≦θ1<θ0<θ2≦30° - 前記原反フィルムは、下記式(3)をさらに満たす、請求項1又は2に記載の斜め延伸フィルムの製造方法。
式(3):L<θ0−θ1<20L、L<θ2−θ0<20L
(式(3)中、Lは、原反フィルムの幅方向の長さ(m)を示す) - 前記原反フィルムは、下記式(3)’をさらに満たす、請求項3に記載の斜め延伸フィルムの製造方法。
式(3)’:1.5°≦θ0−θ1、1.5°≦θ2−θ0 - 前記原反フィルムは、下記式(4)をさらに満たす、請求項1〜4のいずれか一項に記載の斜め延伸フィルムの製造方法。
式(4):θ0−θ1≦θ2−θ0 - 前記原反フィルムは、下記式(3)’’をさらに満たす、請求項4に記載の斜め延伸フィルムの製造方法。
式(3)’’:5.0°≦θ0−θ1、5.0°≦θ2−θ0 - 前記原反フィルムを得る工程は、
熱可塑性樹脂を含む長尺状の膜状物を得る工程と、
前記膜状物を幅方向に延伸する工程と、
延伸された前記膜状物を幅方向の中央部で切断して、2つの長尺状の原反フィルムを得る工程と
をさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の斜め延伸フィルムの製造方法。 - 前記幅方向に延伸する工程は、
前記膜状物の搬送方向の下流側の延伸温度を、搬送方向の上流側の延伸温度よりも高くして行う、請求項7に記載の斜め延伸フィルムの製造方法。
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