JP2018148963A - 内視鏡の操作装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内視鏡本体に対して着脱可能な部品の取り外しを容易に行うことが可能であり、かつ内視鏡の使用時における意図しない分解が生じにくい内視鏡の操作装置を提供する。
【解決手段】内視鏡の本体に設けられて外面側に開口する支持体内空間を有する支持体と、開口を通して支持体内空間に挿脱可能で、挿入状態で保持手段によって保持される挿入体と、挿入体に対して、挿脱方向に向く軸線を中心に回転可能に支持され、保持手段によって挿入体が保持される状態で取り外し方向に回転したときに、支持体からの離脱方向への移動力を挿入体に付与して保持手段による保持を解除させる離脱操作部材と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、内視鏡の操作装置に関する。
吸引、送気、送水のような機能を備える内視鏡では、流体の流れをコントロールするための操作装置が設けられる。この種の操作装置は、内視鏡の使用後に流体流通用の管路を洗浄したり、洗浄困難な部品を使用毎に交換させたりするために、内視鏡本体に対して少なくとも一部を着脱可能に構成している場合が多い。
例えば、特許文献1に記載された吸引操作装置は、内視鏡の操作部に固定したシリンダと、シリンダの内部に着脱可能な吸引栓と、吸引栓に挿通されてシリンダ内で昇降可能に支持された操作部材とを備える。吸引源から延びる管路が吸引栓に設けた口金に接続し、内視鏡の挿入部内に配設された管路がシリンダの下端に接続している。操作部材がシリンダ内で昇降することで、吸引栓と操作部材の間が開閉され、シリンダよりも先(内視鏡の挿入部側)へ吸引力が及ぶ状態と吸引力が及ばない状態が切り替えられる。
特許文献1の吸引操作装置では、シリンダの内面に形成した係合溝に対して、吸引栓の外面に形成した凸部を係合させることで、シリンダ内に吸引栓を保持させる。シリンダの上端にはカム溝が設けられ、吸引栓にはカム溝上に支持されるカム部が設けられている。カム部をカム溝に沿って回転させると、吸引栓が徐々に上昇して係合溝から凸部が外れ、シリンダから吸引栓を取り外すことができる。
特許第3143164号公報
特許文献1の構造では、吸引栓に回転方向の力が加わることで、意図せずにシリンダから吸引栓が外れてしまうおそれがある。特に、吸引源側の管路に接続するための口金が吸引栓の側方に突出し、この口金の基部に前述したカム部が設けられている。そのため、口金や口金に接続する管路を梃子として大きな回転力が吸引栓に作用して、吸引栓が外れるリスクが高いという問題がある。
内視鏡の使用中に吸引栓が外れてしまうと、吸引された汚物や体液が周囲に飛散してしまう。そのため、内視鏡の使用時の取り回しでは吸引栓が外れずに確実に保持され、使用後には簡単に吸引栓を取り外しできることが望まれる。
また、上記のような吸引用の操作装置に限らず、内視鏡の本体に設けた支持体に対して、挿入体(特許文献1の吸引栓に相当するもの)を挿脱可能なタイプの操作装置では、同様の課題がある。
本発明は以上の問題点に鑑みてなされたものであり、内視鏡本体に対して着脱可能な部品の取り外しを容易に行うことが可能であり、かつ内視鏡の使用時における意図しない分解が生じにくい内視鏡の操作装置を提供することを目的とする。
本発明の内視鏡の操作装置は、内視鏡の本体に設けられ、内視鏡の外面側に開口する支持体内空間を有する支持体と、開口を通して支持体内空間に挿脱可能で、挿入状態で保持手段によって保持される挿入体と、挿入体に対して、挿脱方向に向く軸線を中心に回転可能に支持され、保持手段によって挿入体が保持される状態で取り外し方向に回転したときに、支持体からの離脱方向への移動力を挿入体に付与して保持手段による保持を解除させる離脱操作部材と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、離脱操作部材の取り外し方向への回転によって、支持体からの挿入体の離脱を簡単に行わせることができる。また、離脱操作部材を取り外し方向に回転させない状態では保持手段による挿入体の保持が維持されるので、支持体からの挿入体の意図しない離脱を防ぐことができる。
挿入体は、保持手段によって保持される状態で支持体内空間から外方に突出する外方突出部を備えており、離脱操作部材は、軸線を中心とする径方向で外方突出部の外側に位置し、外方突出部に対して、取り外し方向の回転が可能で、挿脱方向の移動が規制されて支持されることが好ましい。
外方突出部を囲む環状体として離脱操作部材を構成し、外方突出部と離脱操作部材の径方向の対向部分に、挿入体に対する離脱操作部材の回転の範囲を制限する回転範囲制限部と、挿脱方向への挿入体と離脱操作部材の相対移動を規制する挿脱方向規制部と、を備えることが好ましい。
環状体である離脱操作部材の外周面に少なくとも一つの平坦な把持面を備えることで、離脱操作部材の回転操作を行いやすくなる。
離脱操作部材に離脱方向の力を付与する構成として、離脱操作部材と支持体の少なくとも一方に、回転方向に進むにつれて挿脱方向の位置を変化させる離脱案内面を備え、離脱案内面を介して離脱操作部材と支持体を当接させる。離脱操作部材が取り外し方向に回転すると、離脱案内面に沿って離脱操作部材と支持体の当接位置が変化して離脱方向の移動力が生じる。このようにして離脱操作部材の動作を行わせるとよい。
離脱操作部材と支持体は、挿脱方向で互いに対向する部分を有し、該対向部分に離脱案内面を設けることが好ましい。
保持手段として、挿脱方向に延びて支持体内空間の開口に連通する凹部を支持体に設け、軸線を中心とする径方向に突出して凹部に嵌まる径方向延設部を挿入体に設け、凹部の挿脱方向の途中位置に、挿脱方向への径方向延設部の移動に対して抵抗を与える挿脱抵抗付与部を備えることが好ましい。
離脱操作部材には、取り外し方向の回転を行うときに径方向延設部に当接して回転抵抗を受ける回転抵抗付与部を設けてもよい。
本発明は、押圧操作によって流体流通を制御するタイプの操作装置に好適である。具体的には、挿入体の内部に挿入体内空間を設け、挿入体に対して挿脱方向へ可動に支持される押圧操作部材を設ける。押圧操作部材は、支持体内空間と挿入体内空間との間の流体流通を遮断する遮断位置と、流体流通を許す連通位置とに移動する可動弁を有し、付勢手段によって遮断位置に付勢される。そして、押圧操作部材が押圧操作によって遮断位置から連通位置へ移動する。
さらに、支持体内空間に接続する第1の管路と、挿入体内空間に接続する第2の管路を備え、第1の管路が挿入部に設けた吸引口に接続し、第2の管路が吸引源に接続することで、内視鏡における吸引操作用の操作装置として適用が可能である。
本発明によれば、内視鏡本体に対して着脱可能な部品の取り外しを容易に行うことが可能であり、かつ内視鏡の使用時における意図しない分解が生じにくい内視鏡の操作装置を得ることができる。
内視鏡を概念的に示す図である。 本発明の実施形態に係る吸引操作装置でボタンを押圧操作していない状態の断面図である。 吸引操作装置でボタンを押圧操作した状態を示す断面図である。 吸引操作装置を構成するボタンユニットをシリンダに組み付ける途中の状態を示す側面図である。 図4のV-V線に沿う断面図である。 図4のVI-VI線に沿う断面図である。 シリンダにボタンユニットが組み付けられた状態の吸引操作装置の側面図であり、(A)は吸引操作装置全体を示し、(B)はカム機構を模式的に示している。 シリンダからボタンユニットが取り外される途中の吸引操作装置の側面図であり、(A)は吸引操作装置全体を示し、(B)はカム機構を模式的に示している。 ボタンユニットの取り外しの際にスリーブ環を把持する状態を示す斜視図である。
図1に概略構成を示す内視鏡10は医療分野で用いられるものであり、患者の体内に挿入される細径の挿入部11と、挿入部11の基部に接続された操作部12を有している。可撓性を有する管状体であるユニバーサルチューブ13が操作部12から延設され、ユニバーサルチューブ13の先端にビデオコネクタ14が設けられている。ビデオコネクタ14はプロセッサ15に着脱可能である。
挿入部11の先端には撮像レンズ系(図示略)と撮像素子(図示略)が設けられている。撮像レンズ系によって観察対象の像を形成して撮像素子で信号化する。この信号は画像信号用ケーブルを介してビデオコネクタ14に送られ、ビデオコネクタ14内とプロセッサ15内に設けた画像処理回路によって処理されて、モニタ(図示略)に画像を表示したり、記録媒体(図示略)に画像データを記録したりすることができる。内視鏡10とプロセッサ15はさらに、挿入部11の先端に設けた配光窓から照明光を配光する照明手段を備えている。
内視鏡10の内部に吸引管路(第1の管路)16が配設されている。吸引管路16は、挿入部11の先端に設けた吸引口18と、操作部12に設けた吸引操作装置19との間を接続している。内視鏡10の外部に設けた吸引源22と吸引操作装置19との間が吸引管路(第2の管路)23によって接続されている。
吸引源22を駆動すると吸引力が生じる。吸引操作装置19を操作しない状態では、吸引管路16と吸引管路23が連通しておらず、吸引管路23を通じて吸引源22から吸引操作装置19までの間だけで吸引力が働き、吸引管路16には吸引力が及ばない。吸引操作装置19を操作すると、吸引管路16と吸引管路23が連通して、吸引口18まで吸引力が及ぶようになり、吸引口18から体液や汚物などを吸引することができる。吸引操作装置19の具体的な構造については後述する。
操作部12にはさらに、複数の押しボタンスイッチ27が設けられている。押しボタンスイッチ27は、押圧操作に応じて電気的な信号を送って所定の動作(制御)を行わせる操作手段として設けられている。一例として、観察対象の撮影(画像記録)や、モニタ上の画像フリーズなどの操作を、押しボタンスイッチ27を用いて行うことができる。
図2以下を参照して吸引操作装置19の詳細を説明する。図2や図3に示すように、吸引操作装置19は、シリンダ(支持体)30、バルブ胴体31、ピストン(押圧操作部材)32、ボタン(押圧操作部材)33、圧縮バネ(付勢手段)34、スリーブ環(離脱操作部材)35を有している。詳細は後述するが、シリンダ30は操作部12に固定的に支持されており、バルブ胴体31、ピストン32、ボタン33、圧縮バネ34、スリーブ環35は、シリンダ30に対して挿脱可能なボタンユニット80を構成している。
シリンダ30に対してボタンユニット80が挿入及び離脱される方向(図2から図5、図7、図8における上下方向)を挿脱方向とする。挿脱方向のうち、図2から図5、図7(A)、図8(A)中に矢線Uで示す方向を上方とし、矢線Dで示す方向を下方とする。下方がシリンダ30に対するボタンユニット80の挿入方向であり、上方がシリンダ30からのボタンユニット80の離脱方向である。また、ピストン32の中心を通り挿脱方向に延びる仮想線を軸線X(図2、図3)とし、軸線Xを基準とした放射方向を径方向とし、軸線Xを中心とする周回方向を周方向とする。なお、吸引操作装置19の向きは内視鏡10の保持状態によって変化するため、以下の説明において述べる挿脱方向(上方及び下方)は、必ずしも鉛直方向と一致するものではない。
ボタンユニット80をシリンダ30に装着(挿入)した状態では、バルブ胴体31はシリンダ30に対する相対移動が規制されて保持され、バルブ胴体31に対してピストン32とボタン33が下方へ押圧操作可能に支持される。スリーブ環35は軸線X(図2、図3)を中心として回転可能に支持される。
シリンダ30は、挿脱方向の上側に大径部40を有し、下側に小径部41を有している。シリンダ30の内部に、大径部40と小径部41に亘って挿脱方向に貫通するシリンダ内空間(支持体内空間)42が形成されている。大径部40の上端は内視鏡10の外面側に開放される上端開口30a(図4、図5)となっている。小径部41の下端には、挿脱方向で下方に進むにつれて徐々に径が小さくなる円錐状のテーパ部41aが形成されており、テーパ部41aの中央から下方に向けて円筒状の管路接続部43が突出している。シリンダ内空間42は、テーパ部41aと管路接続部43を除く部分で、略一定の内径サイズの円筒内面で囲まれている。
図5に示すように、大径部40は小径部41よりも径方向の肉厚が大きく、大径部40の外周面は小径部41の外周面よりも外径方向に突出している。大径部40と小径部41の外径サイズの差によって、シリンダ30の外面に下方を向く段部44が形成されている。
図4や図5に示すように、大径部40の周方向の一部に、シリンダ30を径方向に貫通する側方凹部(保持手段)45が形成されている。側方凹部45は、上端部が上端開口30aに連通して開放され、この開放部分から挿脱方向に沿って下方に向けて凹設されており、上方から下方に向けて順に、導入部45a、定幅部45b、幅狭部(挿脱抵抗付与部)45c、嵌合保持部45dを有している。
図4に示すように、導入部45aは、上端開口30aに臨む上方から下方に進むにつれて周方向の幅が小さくなる。定幅部45bは周方向の幅が略一定である。幅狭部45cは、定幅部45bよりも周方向に幅狭に絞り込まれた形状である。嵌合保持部45dは、側方凹部45の底部を構成しており、幅狭部45cに接続する上側の一部分が開かれた円形状になっている。
シリンダ30にはさらに、ガイドカム46が設けられている。ガイドカム46は、大径部40の上端側に設けた凸型の端面カムであり、周方向に位置を異ならせて3箇所のガイドカム46が設けられている。図4、図7(A)、図8(A)には、このうち2箇所のガイドカム46が表されている。図4に示すように、ガイドカム46は大径部40の外周面側に形成されており、ガイドカム46の内径側には大径部40の一部である内側円筒部40aが設けられている。内側円筒部40aの内周面は平滑な円筒面であり、ガイドカム46を形成したことによるシリンダ内空間42側の凹凸が生じていない。
各ガイドカム46は、大径部40の上端側を向く頂面46aと、頂面46aの周方向の両側に位置する挿脱方向面46b及び傾斜面(離脱案内面)46cを有している。頂面46aは周方向に延びる面であり、挿脱方向への傾き成分を含んでいない。挿脱方向面46bは挿脱方向に延びる面であり、周方向への傾き成分を含んでいない。傾斜面46cは、頂面46aから離れて下方に進むにつれて挿脱方向面46bとの間隔を大きくする傾き成分を有している。筒状体であるシリンダ30を平面状に展開した場合、傾斜面46cは全体に亘って傾斜角が略一定の斜面になる。3つのガイドカム46のうち1つのガイドカム46の挿脱方向面46bは、側方凹部45の定幅部45bの内面と重なる関係にある(図4参照)。
図2、図3、図5に示すように、バルブ胴体31は、挿脱方向に延びる第1筒状部50と、第1筒状部50から径方向に突出する第2筒状部(保持手段、径方向延設部)51を有している。第1筒状部50には挿脱方向に貫通する内部空間(挿入体内空間)52が形成され、第2筒状部51には径方向に貫通する内部空間(挿入体内空間)53が形成され、内部空間53の一端が内部空間52に連通している。第1筒状部50の下端には、下方に進むにつれて内径を大きくする円錐状の内面形状を有するテーパ内面54が形成されている。
図2と図3に示すように、バルブ胴体31における第1筒状部50の上端に、シリンダ内空間42の内径よりも径が大きい外方突出部56が設けられている。外方突出部56の上面には、上方に向けて開放された環状のバネ支持溝57が、内部空間52を囲む位置に形成されている。外方突出部56の外周面には、外径側を向く嵌合凹部(挿脱方向規制部)58(図2、図3、図5参照)と、外径方向へ突出する回転規制突起(回転範囲制限部)59(図2、図3、図5、図6参照)が形成されている。
図4、図7(A)、図8(A)に示すように、バルブ胴体31における第2筒状部51は内部空間53を囲む円筒状の断面形状を有している。図2と図3に示すように、第2筒状部51の先端には吸引源接続口60が設けられている。
図2、図3、図5に示すように、ピストン32は、挿脱方向に延びる円柱状の軸部61と、軸部61の上端に設けた頭部62と、軸部61の途中に設けた環状のフランジ部63と、軸部61の下端に設けた可動弁64を有している。頭部62は軸部61よりも大径であり、フランジ部63は頭部62よりも大径である。可動弁64は、下方に進むにつれて外径を大きくする円錐状の外面形状を有している。
図2、図3、図5に示すように、ボタン33は、円筒状の中心部65と、中心部65の上端から外径方向に広がる上壁部66と、上壁部66の周縁から下方に延びて中心部65を囲む外周壁部67を有している。中心部65の下端には、内径方向に突出する抜け止め部65aが形成されている。
図2、図3、図5、図6に示すように、スリーブ環35は、バルブ胴体31の外方突出部56を囲む環状体である。図4、図6から図9に示すように、スリーブ環35の外周部分には、周方向に位置を異ならせて、3つの把持面70a、70b、70cと湾曲面70dが設けられている(図6参照)。湾曲面70dは、軸線X(図2、図3)を中心とする円筒面の一部である。各把持面70a、70b、70cは、湾曲面70dよりも平坦な形状の面(平面、あるいは湾曲面70dに比して曲率が極めて小さい凸面や凹面)である。スリーブ環35はさらに、把持面70aと湾曲面70dの間に位置する厚肉部71を有している。厚肉部71は、各把持面70a、70b、70cや湾曲面70dよりも外径方向への突出量が大きい(図6参照)。
スリーブ環35の厚肉部71の下端には下方突起(回転抵抗付与部)72が突設されている(図4、図7(A)参照)。下方突起72は、下方に向けて凸となる半円状の形状を有している。スリーブ環35の内周面には、周方向へ延びる回転範囲制限溝(回転範囲制限部)73(図6参照)と、内径方向へ突出する嵌合突起(挿脱方向規制部)74(図2、図3、図5参照)が設けられている。図6に示すように、回転範囲制限溝73は、湾曲面70dが形成されている周方向領域に沿って形成されており、回転範囲制限溝73の一方の端部73aが厚肉部71の内径側に位置し、他方の端部73bが湾曲面70dの内径側に位置している。
図4に示すように、スリーブ環35にはさらに、ガイドカム75が設けられている。ガイドカム75は、スリーブ環35の下端部に設けた凹状の端面カムであり、周方向に位置を異ならせて3箇所のガイドカム75が設けられている。図4、図7(A)、図8(A)には、このうち2箇所のガイドカム75が表されている。
各ガイドカム75は、スリーブ環35の下端側を向く頂面75aと、頂面75aの周方向の両側に位置する挿脱方向面75b及び傾斜面(離脱案内面)75cを有している。頂面75aは周方向に延びる面であり、挿脱方向への傾き成分を含んでいない。挿脱方向面75bは、挿脱方向に延びる面であり、周方向への傾き成分を含んでいない。傾斜面75cは、頂面75aから離れて下方に進むにつれて挿脱方向面75bとの間隔を大きくする傾斜成分を有している。環状体であるスリーブ環35を平面状に展開した場合、傾斜面75cは全体に亘って傾斜角が略一定の斜面になる。
図7(A)と図7(B)に示すように、スリーブ環35に設けた各ガイドカム75と、シリンダ30に設けた各ガイドカム46は、互いに嵌合する凹凸形状になっている。より詳しくは、互いの頂面46a、75aの長さ、互いの挿脱方向面46b、75bの長さ、互いの傾斜面46c、75cの傾斜角と長さがそれぞれ略一致している。
以上の吸引操作装置19の構成要素のうち、シリンダ30はバルブ胴体31とスリーブ環35よりも剛性の高い材質で形成されている。具体的には、シリンダ30を金属製とし、バルブ胴体31とスリーブ環35はポリエチレンやポリプロピレンのような樹脂材料で形成することができる。
吸引操作装置19の組み立てについて説明する。図4と図5に示すように、吸引操作装置19は、内視鏡10の本体部分に対して固定的に支持されるシリンダ30と、シリンダ30に対して挿脱可能なボタンユニット80に大きく分けられる。吸引操作装置19の組み立ての際は、バルブ胴体31、ピストン32、ボタン33、圧縮バネ34及びスリーブ環35を組み合わせてボタンユニット80を形成し、シリンダ30に対してボタンユニット80を挿入する。
シリンダ30は、内視鏡10の操作部12に固定される。操作部12には図示を省略するシリンダ挿入開口が形成されており、シリンダ挿入開口にシリンダ30を挿入する。シリンダ30は小径部41の全体と大径部40の途中までが操作部12内に埋入され、シリンダ挿入開口内に形成した段部に対して段部44が当接することで、シリンダ30の挿入が規制される。具体的には、大径部40のうちガイドカム46の形成箇所よりも上方(図4に一点鎖線で示す埋入境界ラインL1よりも上方)の部分が操作部12の外面上に露出する。操作部12には、シリンダ挿入開口に隣接する位置に、側方へ向く開放部81が形成されている(図9参照)。シリンダ30は、開放部81側に側方凹部45が向くように位置が定められる。開放部81は、図4に示す埋入境界ラインL1よりも下方の領域まで開放されており、側方凹部45の全体を露出させる深さに形成されている。そして、所定の固定手段(ネジや接着など)によって、操作部12に対してシリンダ30を固定する。
操作部12内では、シリンダ30の管路接続部43に吸引管路16(図1)が接続する。管路接続部43への吸引管路16の接続は、操作部12にシリンダ30を挿入する前の段階で行うことが可能である。
ボタンユニット80を形成する際には、バルブ胴体31における第1筒状部50の外方突出部56の外側にスリーブ環35が取り付けられる。外方突出部56に対してスリーブ環35を上方から下方に向けて挿入すると、嵌合突起74が嵌合凹部58に嵌合して、バルブ胴体31に対してスリーブ環35が挿脱方向に移動規制される(図2、図3、図5参照)。図4に示すように、この状態では、挿脱方向でスリーブ環35の下端部が第2筒状部51の上部に隣接する位置にある。
続いて、バルブ胴体31の第1筒状部50の内部空間52にピストン32を挿入し、バネ支持溝57に圧縮バネ34を挿入する。さらに、図5に示すように、ピストン32の頭部62をボタン33の中心部65内に挿入する。この挿入によって、ピストン32とボタン33は径方向への相対移動が規制される。また、抜け止め部65aが頭部62とフランジ部63の間の溝状部分に嵌合して、ピストン32とボタン33は挿脱方向への相対移動が規制される。つまり、ピストン32とボタン33が一体化される。さらに、必要に応じてピストン32とボタン33を接着剤などで固定する。
ピストン32とボタン33を結合させると、圧縮バネ34の上端部がボタン33の上壁部66に当接し、上壁部66の下面とバネ支持溝57の底面の間に圧縮バネ34が保持される(図5参照)。圧縮バネ34は、バネ支持溝57の内側の筒状部と中心部65とを囲むことにより、座屈を生じずに挿脱方向に伸縮可能に支持される。圧縮バネ34は、バルブ胴体31に対してピストン32とボタン33を上方に向けて付勢し、この付勢力によって可動弁64がテーパ内面54に当接する(図5参照)。テーパ内面54に当接する可動弁64の位置を遮断位置とし、テーパ内面54から下方に離れる可動弁64の位置を連通位置とする。スリーブ環35は、ボタン33の外周壁部67と共に圧縮バネ34の外径側に位置して、外部への圧縮バネ34の露出を防ぐ(図2、図3、図5参照)。
以上のようにボタンユニット80を組んだ状態で、スリーブ環35は、外方突出部56の外周面に対して、軸線X(図2、図3)を中心として回転可能に支持される。図6に示すように、外方突出部56の外側にスリーブ環35を取り付けると、回転範囲制限溝73内に回転規制突起59が進入する。回転範囲制限溝73の一方の端部73aと他方の端部73bに回転規制突起59が当接するまでの範囲で、スリーブ環35の回転が可能である。
図6は、回転範囲制限溝73のうち厚肉部71の内径側に位置する端部73aに対して、回転規制突起59が隣接する状態を示している。スリーブ環35は、この図6に示す位置で外方突出部56に組み付けられる。このとき、図4に示すように、厚肉部71と第2筒状部51が挿脱方向に並んで位置し、厚肉部71から下方に突出する下方突起72が、第2筒状部51に近接する周方向位置にある。
図6の状態から、端部73bに回転規制突起59を接近させる方向(図6と図7(B)に矢線F1で示す取り外し方向)にスリーブ環35を回転させようとすると、下方突起72が第2筒状部51に当接して回転に対する抵抗が作用する。すなわち、バルブ胴体31に対してスリーブ環35を、図4及び図6に示す周方向の位置関係で取り付けると、挿脱方向の移動が規制された段階(嵌合突起74が嵌合凹部58に嵌合した段階)で、バルブ胴体31に対するスリーブ環35の回転にも抵抗が加わる状態になり、各部材の位置関係が安定した状態のボタンユニット80になる。バルブ胴体31の第2筒状部51とスリーブ環35の厚肉部71を指標として位置合わせすることで、この適切なスリーブ環35の取り付け位置を容易に識別することができる。
図4と図5に示すように、側方凹部45に対して第2筒状部51と厚肉部71の周方向位置を一致させた状態で、シリンダ30に対してボタンユニット80を挿入する。ボタンユニット80は、バルブ胴体31の第1筒状部50のうち外方突出部56と反対側の端部を先頭にして、シリンダ30の上端開口30aから下方に向けて挿入される。第1筒状部50は、外方突出部56よりも下方の部分の外径サイズが、シリンダ内空間42の内径サイズよりも僅かに大きい。そのため、第1筒状部50はシリンダ内空間42の内部へ所定の負荷を伴って圧入され、シリンダ内空間42と第1筒状部50の間が密封される。なお、第1筒状部50の外周面(図2から図5に表れている第1筒状部50の下端付近の環状の溝部分など)に、弾性材からなるOリングを取り付けて、Oリングを介してシリンダ内空間42との間を密封する構成を採用してもよい。
シリンダ30に対してボタンユニット80を所定量挿入すると、第2筒状部51が側方凹部45に進入する。側方凹部45における導入部45aの開口幅は第2筒状部51の外径サイズよりも大きく、シリンダ30とボタンユニット80が周方向に多少位置ずれしていても、導入部45aによって第2筒状部51を案内して、側方凹部45内へ第2筒状部51を導くことができる。定幅部45bの開口幅は第2筒状部51の外径サイズと略同じであり、第2筒状部51は定幅部45bに沿って下方に進む。幅狭部45cの開口幅は第2筒状部51の外径サイズよりも小さく、第2筒状部51が幅狭部45cまで達すると下方へ挿入に対する抵抗が加わる。この抵抗に抗する力を付与して挿入を継続すると、シリンダ30よりも剛性の低い材質からなる第2筒状部51が、縮径方向に弾性変形ながら幅狭部45cを通過する。定幅部45bから幅狭部45cにかけての側方凹部45の内面は、第2筒状部51の外周面に沿うテーパ形状になっているため、縮径方向への第2筒状部51の弾性変形をスムーズに生じさせることができる。
第1筒状部50は、外方突出部56よりも下方の部分がシリンダ内空間42に挿入可能であり、外方突出部56がシリンダ30の上端に当て付く位置(図2、図3参照)でシリンダ内空間42への挿入が規制される。この状態で、外方突出部56はシリンダ内空間42から上方に突出している。
第2筒状部51は、挿入時の抵抗に抗して幅狭部45cを通過すると、図7(A)に示すように嵌合保持部45d内に嵌合する。嵌合保持部45dは、第2筒状部51の外周面に沿う内面形状を有するため、第2筒状部51は嵌合保持部45d内に安定した状態で嵌合する。周方向や下方への第2筒状部51の移動は、嵌合保持部45dの内面によって規制される。また、嵌合保持部45dの上方の開口部分に幅狭部45cが設けられているため、嵌合保持部45dから上方への第2筒状部51の離脱に対して抵抗が加わる。
第2筒状部51が嵌合保持部45dに嵌合するまでシリンダ30に対してボタンユニット80を挿入すると、図7(A)と図7(B)に示すように、ボタンユニット80側に設けた3つのガイドカム75がそれぞれ、シリンダ30側に設けた3つのガイドカム46に嵌合する。より詳しくは、頂面75aが頂面46aに対面し、挿脱方向面75bが挿脱方向面46bに対面し、傾斜面75cが傾斜面46cに対面する。このように、バルブ胴体31の第2筒状部51とスリーブ環35の厚肉部71は、各ガイドカム46と各ガイドカム75を嵌合させるための位置指標としても機能する。図7(A)と図7(B)に示す段階で、シリンダ30へのボタンユニット80の組み付けが完了する。この状態で、ボタン33とスリーブ環35は埋入境界ラインL1(図4)よりも上方に位置しており、外部から操作可能な状態にある。
図7(A)の組み付け完了状態では、側方凹部45(嵌合保持部45d)の内面に対する第2筒状部51の当接によって、バルブ胴体31の回転が規制される。また、ガイドカム46、75の挿脱方向面46b、75bの当接(図7参照)や、回転範囲制限溝73の端部73aと回転規制突起59の当接(図6参照)によって、取り外し方向F1(図6、図7(B))と反対方向へのスリーブ環35の回転が規制される。さらに、下方突起72と第2筒状部51の当接によって、取り外し方向F1へのスリーブ環35の回転に対する抵抗が付与される。従って、ボタンユニット80のうち、バルブ胴体31はシリンダ30に対して正逆いずれの回転も規制され、スリーブ環35は、取り外し方向F1への回転に抵抗が加わった状態になる。
図7(A)の組み付け完了状態における吸引操作装置19の内部構造を図2に示す。吸引操作装置19内では、シリンダ内空間42と内部空間52によって挿脱方向への流路が形成され、内部空間53によって径方向への流路が形成されている。
ボタンユニット80をシリンダ30に組み付けた状態で、第2筒状部51が側方凹部45(嵌合保持部45d)と開放部81を通して操作部12の側方に突出する(図9参照)。具体的な図示を省略するが、吸引源接続口60(図2、図3)には吸引管路23(図1)が接続し、吸引管路23を通じて吸引源22の吸引力を内部空間53に及ぼすことができる。
ピストン32及びボタン33を押圧操作していないとき、吸引操作装置19は図2及び図7(A)に示す状態にある。この状態では、圧縮バネ34の付勢力を受けたピストン32及びボタン33が上方への突出量を大きくしており、圧縮バネ34の付勢力によって、可動弁64がテーパ内面54に押し付けられた遮断位置に保持される。この遮断位置にある可動弁64によって、シリンダ内空間42と内部空間52の間の流体流通が遮断されている。一方、ボタン33の外周壁部67とスリーブ環35の間や、ピストン32の軸部61と第1筒状部50の内周面との間には、リーク用の隙間が形成されており、内部空間53に働く吸引力によって、リーク用の隙間から外気が吸引される。
図3に示すように、圧縮バネ34の付勢力に抗して、ピストン32及びボタン33を下方に向けて押圧操作すると、可動弁64が、テーパ内面54に当接する遮断位置からテーパ内面54に対して下方に離間する連通位置に移動して、シリンダ内空間42と内部空間52の間が連通して流体流通可能になる。一方、ピストン32のフランジ部63が内部空間52の上端近くを塞ぎ、ボタン33とスリーブ環35の隙間から内部空間52への外気の流入が遮断される。従って、吸引源22の吸引力が、内部空間53、内部空間52、シリンダ内空間42及び管路接続部43を経て吸引管路16に及ぶようになり、吸引口18からの吸引を行うことができる。
ピストン32及びボタン33に対する押圧を解除すると、圧縮バネ34の付勢力によって上方に移動して、可動弁64がテーパ内面54に当接する遮断位置(図2)に戻る。これにより、吸引源22からの吸引力が吸引管路16及び吸引口18に及ばなくなる。
吸引操作装置19では、内視鏡10の使用後にボタンユニット80を取り外して、シリンダ30と吸引管路16の洗浄や、ボタンユニット80の交換を行うことができる。ボタンユニット80の取り外しは、スリーブ環35を図6と図7(A)に示す取り外し方向F1に回転させて行う。
図9に示すように、スリーブ環35の回転操作は、把持面70a、70b、70cを指で把持して行うことができる。内視鏡10において、操作部12に対して挿入部11が延びる方向を前方、その反対方向を後方としたとき、先に述べたボタンユニット80の組み付け状態では、把持面70bが概ね前方を向き、湾曲面70dが概ね後方を向く。また、把持面70aと把持面70cが操作部の側方を向き、厚肉部71は斜め後方に向く。そのため、図9のように操作部12の両側から2本の指(親指と人差し指)でスリーブ環35を把持しようとした場合、把持面70aと把持面70cが指で触れやすい位置にある。さらに、3本の指で把持したり、手の角度を変えたりする場合などに、前方の把持面70bに指をかけてもよい。平面または平面に近い平坦形状である把持面70a、70b、70cを把持することで、スリーブ環35に効率良く回転力を伝えることができ、優れた操作性が得られる。
一方、図1や図9に示すように、吸引操作装置19の後方には押しボタンスイッチ27が配されており、後方からのスリーブ環35へのアクセスは押しボタンスイッチ27による制約を受けやすい。これに応じて、スリーブ環35のうち後方を向く側は、把持性向上のための平坦形状ではなく湾曲面70dが選択されている。図6に示すように、湾曲面70dの内径側には回転範囲制限溝73が形成されており、この領域の外面を湾曲面70dにすることで、回転範囲制限溝73の形成領域でも肉厚が不足せず、スリーブ環35の強度を確保できる。
先に述べたように、スリーブ環35を取り外し方向F1に回転させようとすると、下方突起72と第2筒状部51の当接により抵抗を受ける。この抵抗に抗して取り外し方向F1に所定以上の力を加えると、第2筒状部51の外周面に下方突起72を乗り上げさせながら、スリーブ環35が回転を開始する。
取り外し方向F1へのスリーブ環35の回転により、図8(A)と図8(B)に示すように、ガイドカム75の傾斜面75cがガイドカム46の傾斜面46cに対する当接位置を変化させる。傾斜面46cと傾斜面75cはそれぞれ、取り外し方向F1に進むにつれて上方(離脱方向)に位置を変化させる傾斜形状を有しているため、シリンダ30に対してスリーブ環35が取り外し方向F1に回転しながら上方に移動する。
シリンダ30のガイドカム46とスリーブ環35のガイドカム75はそれぞれ、周方向に位置を異ならせて3つ設けられている。また、各ガイドカム76と各ガイドカム75は、互いに略平行な傾斜面46cと傾斜面75cの摺接によって上方への力を生じさせる。そのため、スリーブ環35の回転操作時に、傾きを生じずに高い安定性で効率良く上方に移動させることができる。
嵌合凹部58と嵌合突起74の嵌合関係によって、バルブ胴体31がスリーブ環35と共に上方へ移動する。また、バルブ胴体31に伴ってピストン32及びボタン33も上方へ移動する。すなわち、ボタンユニット80全体が上方へ移動する。バルブ胴体31の上方への移動は、第2筒状部51が幅狭部45cに当接して抵抗を受ける。この抵抗に抗して取り外し方向F1へのスリーブ環35の回転を継続すると、図8(A)に示すように、シリンダ30よりも剛性の低い材質からなる第2筒状部51が縮径方向に弾性変形しながら幅狭部45cを通過する。第2筒状部51が幅狭部45cを完全に通過して定幅部45b内に入ると、第2筒状部51に対する移動抵抗が小さくなり、シリンダ30の上端開口30aを通してボタンユニット80を上方へ引き抜くことができる。
以上のようにしてボタンユニット80を取り外すことで、吸引管路16やシリンダ30の内部を容易に洗浄することができる。ボタンユニット80において、スリーブ環35は、シリンダ30から突出する外方突出部56の外側に支持されている。また、ボタンユニット80の離脱方向(上方)にスリーブ環35を移動させるためのガイドカム46は、シリンダ30の上端部分に設けた端面カムである。従って、スリーブ環35を設けた影響でシリンダ30の内周面に凹凸が形成されることはなく、シリンダ30の内側は洗浄しやすい平滑な形状になっている(図2、図3、図5参照)。
本実施の形態のボタンユニット80は、使用毎に交換されるタイプである。シリンダ30から取り外したボタンユニット80は廃棄され、吸引管路16やシリンダ30の洗浄後に、新たなボタンユニット80をシリンダ30に取り付ける。
以上のように、本実施の形態の吸引操作装置19では、吸引用の流路を構成するバルブ胴体31は、回転を規制した状態でシリンダ30に支持されており、バルブ胴体31とは別に設けたスリーブ環35を回転操作することで、バルブ胴体31を含むボタンユニット80の取り外しを行う。スリーブ環35は、バルブ胴体31の外方突出部56を囲む環状体であり、バルブ胴体31の第2筒状部51や吸引源接続口60のように径方向へ長く突出する部分を有していない。また、スリーブ環35は、吸引管路23のような外部装置に接続しておらず、内視鏡10の取り回し時に外部から強い力が加わるおそれがない。従って、スリーブ環35が意図せずに取り外し方向F1に回転することがなく、内視鏡10の使用時においてボタンユニット80の組み付け状態を確実に維持させることができる。
また、スリーブ環35自体も、下方突起72と第2筒状部51の当接によって取り外し方向F1への回転に抵抗を受けるように構成されているので、スリーブ環35の意図しない回転操作を防ぎ、ボタンユニット80の組み付け状態をより確実に維持させることができる。
スリーブ環35は、シリンダ30から突出する外方突出部56の外側に支持されており、挿脱方向に対向する端面カム(ガイドカム46、75)を介してシリンダ30と当接している。そのため、先に述べたように、シリンダ30の内側にはスリーブ環35の支持や移動案内に関わる要素が設けられておらず、シリンダ内空間42の内周面を平滑な形状にすることができる。シリンダ内空間42の内周面が平滑形状であると、汚物の付着が生じにくく、洗浄作業を行いやすいという利点がある。
以上、図示実施形態に基づいて説明したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではない。本発明は、内視鏡の本体に設けられる支持体(実施形態のシリンダ30に相当)と、支持体に挿脱可能で挿入状態で保持される挿入体(実施形態のバルブ胴体31に相当)を備え、離脱操作部材(実施形態のスリーブ環35に相当)の回転操作によって、挿入体の保持を解除して支持体から離脱させるという基本構成を有するものであればよく、細部の構造や適用する装置の種類については任意に選択可能である。
例えば、上記の実施形態は吸引操作装置19に適用したものであるが、送気送水用の操作装置を適用対象とすることも可能である。送気送水用の操作装置は、吸引操作装置19のバルブ胴体31とピストン32の関係のように、外部からの押圧操作によって開閉状態が変化する弁構造を有しており、この弁構造を構成する部材の装着と取り外しに、上記実施形態のような構成を用いることができる。
より詳しくは、送気送水用の操作装置は、内視鏡の操作部に支持されるシリンダに対して押圧操作可能な送気送水ボタンを有する。内視鏡内には、挿入部の先端に設けたノズルとシリンダを接続する送気送水管路と、送気総水源とシリンダを接続する送気管路及び送水管路とが配設される。送気送水ボタンにはリーク穴が形成され、送気送水ボタンに触れない(リーク穴を塞がない)状態では、送気送水源から送気管路を経てシリンダに送られた空気がリーク穴から外部に抜ける。送気送水ボタンのリーク穴を指などで塞ぐと送気送水管路に送気され、ノズルから空気を噴出させることができる。また、送気送水ボタンを押し込まない状態では、送水管路から送気送水管路への送水が遮断され、送気送水ボタンを押し込むと、送水管路と送気送水管路が連通してノズルから水を噴出させることができる。ノズルは、撮像レンズ系の最前部に設けた対物窓や、照明手段の最前部に設けた配光窓に向いており、ノズルから洗浄水を噴出させて対物窓や配光窓を洗浄し、洗浄後にノズルから空気を噴出させて対物窓や配光窓から水滴を除去することができる。このような送気送水系を構成する送気送水用の操作装置において、送気送水ボタンを含むボタンユニットをシリンダから取り外すための構成として、本発明を適用することも可能である。
また、吸引操作装置19や送気送水操作装置のような、押圧操作によって流体の流通状態を変化させるタイプの操作装置以外にも、本発明を適用することができる。
上記の実施形態では、スリーブ環35の回転から離脱方向の力を生じさせる機構として、挿脱方向に対向する端面カムであるガイドカム46とガイドカム75を用いている。これと異なり、スリーブ環35の内周面とシリンダ30(特に大径部40)の外周面の間に設けた周面カムを用いて、スリーブ環35の回転から離脱方向の力を生じさせることなども可能である。周面カムを用いるために、シリンダ30の大径部40の外径側にスリーブ環35を位置させると、スリーブ環35の径が上記実施形態よりも大きくなってしまう可能性があるが、シリンダ内空間42の内周面を平滑形状に保つことができるという点では、上記の実施形態と同様の効果が得られる。
また、上記の実施形態では、シリンダ30側のガイドカム46とスリーブ環35側のガイドカム75が互いに平行な関係の傾斜面46c、75cを有しているが、シリンダ30とスリーブ環35の一方のみに傾斜面を設け、他方には傾斜面に当接する凸形状のカムフォロアを設けることも可能である。
また、上記の実施形態の傾斜面46c、75cは、スリーブ環35の単位回転量に対する離脱方向の移動量が一定となる形状であるが、スリーブ環35の回転位置に応じて離脱方向の移動量が変化する非線形のカム面形状に設定することも可能である。一例として、スリーブ環35に対する回転抵抗が大きい段階では、スリーブ環35の単位回転量に対する離脱方向の移動量を小さく抑え、回転抵抗が小さい段階では、スリーブ環35の単位回転量に対する離脱方向の移動量を大きくさせるようなカム面形状にしてもよい。これにより、スリーブ環35の回転位置の違いによる操作負荷の差が小さくなる。
上記の実施形態は、シリンダ30に対してバルブ胴体31を保持させる保持手段として、バルブ胴体31から径方向に突出する第2筒状部51と、シリンダ30の一部に凹設した側方凹部45を用いているが、これとは異なる構成で挿入体の保持を行うことも可能である。
10 内視鏡
11 挿入部
12 操作部
13 ユニバーサルチューブ
14 ビデオコネクタ
15 プロセッサ
16 吸引管路(第1の管路)
18 吸引口
19 吸引操作装置
22 吸引源
23 吸引管路(第2の管路)
27 押しボタンスイッチ
30 シリンダ(支持体)
30a 上端開口
31 バルブ胴体
32 ピストン(押圧操作部材)
33 ボタン(押圧操作部材)
34 圧縮バネ(付勢手段)
35 スリーブ環(離脱操作部材)
40 大径部
40a 内側円筒部
41 小径部
41a テーパ部
42 シリンダ内空間(支持体内空間)
43 管路接続部
44 段部
45 側方凹部(保持手段)
45a 導入部
45b 定幅部
45c 幅狭部(挿脱抵抗付与部)
45d 嵌合保持部
46 ガイドカム
46a 頂面
46b 挿脱方向面
46c 傾斜面(離脱案内面)
50 第1筒状部
51 第2筒状部(保持手段、径方向延設部)
52 内部空間(挿入体内空間)
53 内部空間(挿入体内空間)
54 テーパ内面
56 外方突出部
57 バネ支持溝
58 嵌合凹部(挿脱方向規制部)
59 回転規制突起(回転範囲制限部)
60 吸引源接続口
61 軸部
62 頭部
63 フランジ部
64 可動弁
65 中心部
65a 抜け止め部
66 上壁部
67 外周壁部
70a 把持面
70b 把持面
70c 把持面
70d 湾曲面
71 厚肉部
72 下方突起(回転抵抗付与部)
73 回転範囲制限溝(回転範囲制限部)
74 嵌合突起(挿脱方向規制部)
75 ガイドカム
75a 頂面
75b 挿脱方向面
75c 傾斜面(離脱案内面)
80 ボタンユニット
81 開放部

Claims (10)

  1. 内視鏡の本体に設けられ、前記内視鏡の外面側に開口する支持体内空間を有する支持体と、
    前記開口を通して前記支持体内空間に挿脱可能で、挿入状態で保持手段によって保持される挿入体と、
    前記挿入体に対して、前記挿脱方向に向く軸線を中心に回転可能に支持され、前記保持手段によって前記挿入体が保持される状態で取り外し方向に回転したときに、前記支持体からの離脱方向への移動力を前記挿入体に付与して前記保持手段による保持を解除させる離脱操作部材と、
    を備えることを特徴とする内視鏡の操作装置。
  2. 前記挿入体は、前記保持手段によって保持される状態で前記支持体内空間から外方に突出する外方突出部を備え、
    前記離脱操作部材は、前記軸線を中心とする径方向で前記外方突出部の外側に位置し、前記外方突出部に対して前記取り外し方向の回転が可能かつ前記挿脱方向の移動が規制されて支持される、請求項1記載の内視鏡の操作装置。
  3. 前記離脱操作部材は前記外方突出部を囲む環状体であり、前記外方突出部と前記離脱操作部材の前記径方向の対向部分に、
    前記挿入体に対する前記離脱操作部材の前記回転の範囲を制限する回転範囲制限部と、
    前記挿脱方向への前記挿入体と前記離脱操作部材の相対移動を規制する挿脱方向規制部と、
    を備えている、請求項2記載の内視鏡の操作装置。
  4. 前記離脱操作部材の外周面に、少なくとも一つの平坦な把持面を備えている、請求項3記載の内視鏡の操作装置。
  5. 前記離脱操作部材と前記支持体の少なくとも一方に、前記回転方向に進むにつれて前記挿脱方向の位置を変化させる離脱案内面を備え、前記離脱案内面を介して前記離脱操作部材と前記支持体が当接し、
    前記離脱操作部材が前記取り外し方向に回転すると、前記離脱案内面に沿って前記離脱操作部材と前記支持体の当接位置が変化して前記離脱方向の移動力が生じる、請求項1ないし4のいずれか1項記載の内視鏡の操作装置。
  6. 前記離脱操作部材と前記支持体は、前記挿脱方向で互いに対向する部分を有し、該対向部分に前記離脱案内面が設けられている、請求項5記載の内視鏡の操作装置。
  7. 前記保持手段は、
    前記支持体に設けた、前記挿脱方向に延びて前記開口に連通する凹部と、
    前記挿入体に設けた、前記軸線を中心とする径方向に突出して前記凹部に嵌まる径方向延設部と、
    を備え、
    前記凹部の前記挿脱方向の途中位置に、前記挿脱方向への前記径方向延設部の移動に対して抵抗を与える挿脱抵抗付与部を備える、請求項1ないし6のいずれか1項記載の内視鏡の操作装置。
  8. 前記離脱操作部材は、前記取り外し方向の回転を行うときに前記径方向延設部に当接して回転抵抗を受ける回転抵抗付与部を有している、請求項7記載の内視鏡の操作装置。
  9. 前記挿入体は、内部に挿入体内空間を備え、
    前記挿入体に前記挿脱方向へ可動に支持され、前記支持体内空間と前記挿入体内空間との間の流体流通を遮断する遮断位置と、流体流通を許す連通位置とに移動する可動弁を有する押圧操作部材を備え、
    前記押圧操作部材を前記遮断位置に付勢する付勢手段を備え、
    前記押圧操作部材は押圧操作によって前記遮断位置から前記連通位置へ移動する、請求項1ないし8のいずれか1項記載の内視鏡の操作装置。
  10. 前記支持体内空間に接続する第1の管路と、前記挿入体内空間に接続する第2の管路を備え、前記第1の管路が内視鏡の挿入部に設けた吸引口に接続し、前記第2の管路が吸引源に接続する、請求項9記載の内視鏡の操作装置。
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