1)遊技機の全体構成
以下、本発明にかかる遊技機1の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。
遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
遊技領域902には、表示装置91、始動入賞口904、大入賞口906、アウト口などが設けられている。かかる表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認可能となる領域である。なお、表示領域911の形状等は適宜変更可能である(開口901の形状や大きさ、表示装置91自体の形状や大きさを変更することで表示領域911の形状等を変更することができる)。
また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動入賞口904や大入賞口906等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
大当たりの抽選は、図示されない制御基板に設けられた当否判定手段が始動入賞口904への遊技球の入賞を契機として実行する(このような始動入賞口は複数設けられていてもよい)。具体的には、始動入賞口904への遊技球の入賞を契機として乱数源から数値(当否判定情報)が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。本実施形態では、当該数値が取得された順に当否判定結果を報知する報知演出が開始される(いわゆる変動が開始される)こととなるが、ある数値が取得されたときに、それより前に取得された数値に基づく当否判定結果が報知されている際には、当該ある数値に基づく当否判定結果が開始されるまで、図示されない制御基板に設けられた記憶手段に記憶される。未だ当否判定の報知が開始されていない数値(以下単に保留と称することもある)の最大の記憶数(最大保留数)は適宜設定することができる。本実施形態における記憶手段が記憶できる最大保留数は、一種の始動入賞口904につき四つである。記憶手段に上記数値(当否判定情報)が記憶されていることは、保留表示80として表示される(図2参照。その他の図においては保留表示80を省略する)。なお、本実施形態では、当否判定の報知が開始される時点で、取得された数値が大当たりとなる数値か否かが判断されることとなるが、数値が取得されたときに当否判定を行い、当否判定結果自体を記憶させておく構成としてもよい(この場合には当否判定結果自体が、当否判定情報に相当することとなる)。また、取得された数値は、当否判定結果を報知する報知演出の具体的な内容を決定するための数値としても利用される。
本実施形態では、公知の遊技機と同様に、表示装置91の表示領域911に表示される識別図柄20(図2参照)の組み合わせによって当否判定結果を遊技者に報知する。具体的には、複数種の識別図柄20を含む識別図柄群20g(第一(左)識別図柄群20gL、第二(右)識別図柄群20gR、第三(中)識別図柄群20gC)が変動を開始し、最終的に各識別図柄群20gから一の識別図柄20が選択されて停止する。大当たりに当選している場合には各識別図柄群20gから選択されて停止した識別図柄20の組み合わせは所定の組み合わせ(例えば、同じ識別図柄20の三つ揃い)となる。はずれである場合にはそれ以外(大当たりとなる組み合わせ以外)の組み合わせとなる。なお、各図においては、識別図柄20を構成する「数字(文字)」のみを図示するが、当該数字とキャラクタ等が組み合わされた図柄を識別図柄20として設定することができる。
なお、遊技機1の枠体、遊技球を貯留する下皿や上皿など、本発明に関係のない遊技機1の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
2)表示装置の制御
表示装置91には、種々の演出画像10(以下「画像」というときは動画、静止画の両方を含むものとする)が表示される。本実施形態にかかる遊技機1は、表示装置91の表示領域911に演出画像10を表示するにあたり、図示されない画像制御手段により以下のような制御が実行される。
図示されない記憶手段には、演出画像10の基となる原画像11が記憶されている。公知の遊技機と同様に、実行すべき演出の態様に応じて、記憶手段に記憶された原画像11に基づき、表示装置91を介して演出画像10を出力する(表示装置91の表示領域911に表示する)。ただし、本実施形態における画像制御手段は、原画像11をそのまま演出画像10として出力するものではない。原画像11と演出画像10の関係は次の通りである。
原画像11は、演出画像10を「縮小」したものである。原画像11を演出画像10として出力する際には、原画像11を「拡大」することになる。ここで、「縮小」とは、表示サイズを小さくすること、「拡大」とは表示サイズを大きくすることをいう。「縮小」は「圧縮」とは異なる概念である。「圧縮」は表示サイズを変えずにデータ量を小さくする(圧縮技術については種々の技術が公知であるため説明を省略する)というものであるのに対し、「縮小」は表示サイズを小さくすることによりデータ量を小さくすることである。
このように、本実施形態では、演出画像10を縮小させたものを原画像11として記憶手段に記憶させておく。したがって、そのまま演出画像10を記憶させた場合に比して、記憶すべきデータ量を小さくすることが可能となる。また、このように原画像11を拡大して出力させても、モアレやノイズが発生することはほとんどない。
本実施形態における演出画像10は、第一方向において原画像11の態様を維持し、第一方向とは直交する方向において原画像11を拡大したものである(図3参照)。つまり、直交する座標系(XY座標)を想定した場合、X方向およびY方向の一方向(第一方向)においては原画像11の態様と演出画像10の態様に差はないが、他方向(第二方向)において演出画像10のサイズを縮小したものが原画像11ということである。本実施形態では、第二方向(図3におけるX方向)において演出画像10のサイズを1/2にしたものを原画像11としている(図3参照)。これにより、画像データを記憶するのに必要な容量(データサイズ)は1/2となる。
このように、本実施形態では、第一方向および第二方向の両方において演出画像10を縮小したもの(両方向において均等に縮小したもの)を原画像11としているのではなく、第二方向のみにおいて演出画像10を縮小している。このようにすれば、(第一方向および第二方向の両方において縮小した場合に比して)原画像11を拡大して(元に戻して)演出画像10として表示した際の画質の低下が抑制されることになる。
本実施形態における表示装置91の表示領域911の形状(前後方向に直交する平面方向に投影した形状をいう)は、略方形状である。そして、上下方向における長さが、横方向における長さよりも長い「縦長」の形状である(図1等参照)。かかる表示領域911に演出画像10が表示されるのであるから、演出画像10も「縦長」であるといえる。当該演出画像10における長手方向が上記第一方向とされ、当該演出画像10の短手方向が上記第二方向とされる。つまり、本実施形態でいえば、上下方向が第一方向とされ、横方向(左右方向)が第二方向とされる(図3参照)。仮に、演出画像10(表示領域911)が「横長」の形状を呈するものである場合には、横方向(左右方向)が第一方向とされ、上下方向が第二方向とされるように制御すればよい。
このように設定している理由は、演出画像10が原画像11を第二方向に拡大させたものであるからである。つまり、演出画像10は、第二方向において画質の低下が生じる(第一方向よりも第二方向において画像の粗さが目立ちやすい)ことになるため、当該第二方向が画像の短手方向となるようにすることで、画質の低下が目立ちにくくなるようにしている。つまり、演出画像10を短手方向において1/2にしたもの、演出画像10を長手方向において1/2にしたものは、いずれもデータサイズが1/2となるという点で同じであるものの、演出画像10を短手方向において1/2にしたものを原画像11とすれば、長手方向において1/2にしたものを原画像11とした場合に比して、遊技者には画像が綺麗にみえる。
特に、本実施形態における表示装置91の表示領域911(演出画像10)は、「縦長」の形状であり、演出画像10は原画像11を横方向に拡大したものである。このように、短手方向を横方向として原画像11が横方向に拡大されるようにした方が、短手方向を縦方向として原画像11が縦方向に拡大されるようにした場合に比して、遊技者には画像が綺麗にみえる。
なお、本実施形態では、原画像11は演出画像10を第二方向において1/2としたもの(50%縮小したもの)であるが、当該縮小の度合は適宜増減可能である。縮小の度合を大きくするほど、画像データの容量は小さくすることはできるが、ある程度の画質を確保するという観点において問題がある。縮小の度合を小さくするほど、画質の低下を抑制することができるが、画像データの容量をそれほど小さくすることができないという問題がある。したがって、本実施形態のように、縮小の度合を1/2とするのは、「画像データの容量」と「画質」のバランスを取った設定であるといえる。
演出用の画像として出力される全ての画像について、上記のような制御を実行する必要があるわけではない。一部の演出画像10についてのみ、上記のような制御が実行されるようにしてもよい。また、複数の表示装置を備えた遊技機において、一部の表示装置に出力される演出画像10についてのみ、上記のような制御が実行されるようにしてもよい。
3)連続擬似停止演出
本実施形態にかかる遊技機1が実行可能な連続擬似停止演出について説明する。連続擬似停止演出は、識別図柄20を用いた演出である。具体的には、表示装置91の表示領域911において、変動する識別図柄20を擬似停止(完全に停止してはいないが遊技者には停止しているようにみえるものをいう。わずかに揺れている状態とすることで擬似停止状態を構築することが例示できる)させる単位演出を複数回繰り返す。つまり、識別図柄20が、変動、擬似停止、変動、擬似停止・・・というように一組の変動と擬似停止から構成される単位演出(識別図柄20の「擬似停止」が一の単位演出の結末となる)を複数回繰り返すというものである。
本実施形態における連続擬似停止演出では、変動する識別図柄20が擬似停止する位置を単位演出毎に変化させる(図4および図5参照)。具体的には、各単位演出では、三つの識別図柄群20g(第一識別図柄群20gL、第二識別図柄群20gR、第三識別図柄群20gC)を変動表示する。つまり、当否判定結果を報知する識別図柄群20gのそれぞれに対応するものを用いる。ただし、本実施形態では、連続擬似停止演出を通じて各識別図柄群20gの変動は高速であるためほとんど見えず、実質的には三つの識別図柄20が変位しているようにみえる。
各識別図柄群20gから選択された一の識別図柄20が擬似停止する位置が、単位演出の度に変化する(図4および図5参照)。つまり、第一識別図柄群20gLから選択された図柄(以下、第一選択図柄21と称することもある)、第二識別図柄群20gRから選択された図柄(以下、第二選択図柄22と称することもある)、第三識別図柄群20gCから選択された図柄(以下、第三選択図柄23と称することもある)のそれぞれの擬似停止する位置が、単位演出の発生の度に変化するというものである。なお、(擬似)停止する位置が変化するとは、各図柄のある点を基準としていうものとする。つまり、各図柄に設定される所定の基準点(例えば各図柄の中心の一点)の位置が変化する場合には(擬似)停止する位置が変化しているものとする。本実施形態における連続擬似停止演出では、表示される識別図柄20は数字部分のみを含むものであり、かかる数字に設定される所定の基準点が、各図柄の擬似停止する位置ということになる。
また、本実施形態では、各識別図柄群20gから選択されて擬似停止する選択図柄(識別図柄20)の種類は、単位演出の度に変化するように構成されている。つまり、擬似停止する選択図柄により構成する組み合わせが単位演出の度に変化する。本実施形態では、各選択図柄は、擬似停止(単位演出)の度に図柄の数字が1ずつ進行するように設定されている。ただし、連続擬似停止演出を通じて各選択図柄の種類が変化しないような設定とすることを否定するものではない。
本実施形態では、このように単位演出発生度に各選択図柄(識別図柄20)の擬似停止する位置が変化していき、最終的に各選択図柄が予め設定された特定位置に擬似停止することが、遊技者に有利な演出の結末(以下、成功結末と称することもある。この有利な結末とはならない結末を失敗結末と称することもある)として設定されている。つまり、最後の単位演出において、各選択図柄が特定位置に擬似停止した場合には、遊技者に有利な事象が発生する。一方、各選択図柄が特定位置に擬似停止しなかった場合には、このような事象が発生しない。
連続擬似停止演出の開始から結末(各選択図柄が特定位置に擬似停止するか否か)までの演出態様として、本実施形態では以下の第一態様および第二態様が設定されている。いずれの演出態様も、最終的に各図柄が所定の形状を呈する特定画像30を描くような位置である特定位置(図4(d)、図5(d)参照)に擬似停止するか否かを示すものである。本実施形態における特定画像30は、所定のエンブレムを表したものである。当該エンブレムは三角形状を含むものであるため、最終的に第一選択図柄21〜第三選択図柄23が当該エンブレムの三角形の各頂点(各頂点に対応する位置が特定位置として設定されている)に位置するか否かという演出が展開される。特定画像30は三角形以外の多角形状を含む画像であってもよい。ただし、本実施形態のように、多角形の頂点の数と擬似停止する選択図柄(識別図柄20)の数、すなわち識別図柄群20gの数は一致させることが好ましい。本実施形態のように三つの選択図柄を用いた演出とするのであれば、それに合わせて三角形を含む特定画像30とする。
なお、特定画像30を、多角形状を含むものとするのはあくまで一例であって、特定画像30の形態は種々変更可能である。ただし、特定画像30は、特定位置を通る形状を含むものとされる。これにより、成功結末となった場合には、特定位置に停止した各選択図柄によって特定画像30が構築されたかのような演出とすることが可能となる。
第一態様について具体的に説明する。第一態様は、第一選択図柄21〜第三選択図柄23のそれぞれが擬似停止の度に擬似停止する位置が時計回りに変化するというものである。また、擬似停止する位置は表示領域911の中央から表示領域911の外側にも変化していく。擬似停止時した三つの選択図柄を頂点とする三角形(正三角形)が描かれるとすると、擬似停止の度に当該三角形の大きさが大きくなるように設定される(図4(a)〜(c)参照)。そして、最終的に各選択図柄が描く三角形が上記特定画像30が含む三角形状(エンブレム)を描くものとなれば成功結末となり(図4(d)参照)、描くことができなければ失敗結末となる。
また、各選択図柄は、擬似停止の度にその大きさが大きくなっていく(図4(a)〜(c)参照)。つまり、各選択図柄が、単位演出の度に、擬似停止位置を時計回りかつ外側に変化させつつ、次第に大きくなっていき、最後の単位演出で特定画像30の頂点を描く位置に擬似停止するか否かが示されるという演出態様となる。
各単位演出が実行されている期間、少なくとも各選択図柄の擬似停止時には、特定画像30が次第に形成されていくような画像が表示されるようにするとよい。つまり、特定画像30であるエンブレムに次第に近づいていく中途画像(後述する第二中途画像32と区別するため形式的に第一中途画像31と称する)が表示されるようにするとよい(図4(a)〜(c)参照)。本態様では、第一中途画像31が表す三角形(正三角形)が次第に大きくなっていき、最終的に特定画像30となるか否かが示されるというものとなる。第一中途画像31は、演出の途中において表示されるものであるため、選択図柄よりも目立たないように表示される。本実施形態では、半透明に見えるように第一中途画像31が表示される(図4においては第一中途画像31を点線で描いている)。
第二態様について具体的に説明する。第二態様は、第一選択図柄21〜第三選択図柄23のそれぞれが擬似停止の度に擬似停止する位置が上または下方に変化するというものである。具体的には、左側および右側に表示される第一識別図柄群20gLおよび第二識別図柄群20gRから選択されて擬似停止する第一選択図柄21および第二選択図柄22の擬似停止位置は下方に変位していき、第三識別図柄群20gCから選択されて擬似停止する第三選択図柄23の擬似停止位置は上方に変位していく。擬似停止時した三つの選択図柄を頂点とする三角形(正三角形)が描かれるとすると、擬似停止の度に当該三角形(二等辺三角形)が平たい形状から盛り上がっていく(正三角形に近づいていく)ように変化していくこととなる(図5(a)〜(c)参照)。つまり、各選択図柄が停止する位置が特定位置に近づいていく。そして、最終的に各選択図柄が描く三角形が上記特定画像30(エンブレム)を描くものとなれば成功結末(図5(d)参照)となり、描くことができなければ失敗結末となる。
第一態様と同様に、第二態様においても、各選択図柄は、擬似停止の度にその大きさが大きくなっていく(図5(a)〜(c)参照)。つまり、各選択図柄が、単位演出の度に、擬似停止位置を上方または下方に変化させつつ、次第に大きくなっていき、最後の単位演出で特定画像30の頂点を描く位置に擬似停止するか否かが示されるという演出態様となる。なお、本実施形態では、第一態様と第二態様の成功結末時における各選択図柄が擬似停止する位置(特定位置)は全く同じである。つまり、擬似停止した各選択図柄によって描かれる特定画像30の形態も全く同じである。ただし、各態様において最終的に表示される可能性がある特定画像30の形態を異ならせてもよい。つまり、各態様において特定位置を異ならせてもよい。
また、第一態様と同様に、第二態様においても各単位演出が実行されている期間、少なくとも各選択図柄の擬似停止時には、特定画像30が次第に形成されていくような画像が表示されるようにするとよい。つまり、特定画像30であるエンブレムに次第に近づいていく中途画像(上述した第一中途画像31と区別するため形式的に第二中途画像32と称する)が表示されるようにするとよい(図5(a)〜(c)参照)。本態様では、第二中途画像32が表す二等辺三角形が次第に盛り上がっていき、最終的に特定画像30(正三角形)となるか否かが示されるというものとなる。第二中途画像32は、演出の途中において表示されるものであるため、選択図柄よりも目立たないように表示される。本実施形態では、半透明に見えるように第二中途画像32が表示される(図5においては第二中途画像32を点線で描いている)。
第一態様、第二態様のいずれにおいても、各選択図柄の擬似停止間の時間はどのようなものであってもよいが、スピーカから出力される楽曲(演出用のBGM)のテンポに合わせて各識別図柄20が擬似停止するようにするとよい。例えば、60BPM(Beats Per Minute)の楽曲が出力されるのであれば、擬似停止間は1秒とされる。
本実施形態では、第一態様、第二態様のいずれにおいても、成功結末となる場合には、幅方向における中央(エンブレムの上側の頂点)に擬似停止する第三選択図柄23(第三識別図柄群20gCから選択された識別図柄20)は、「7」の識別図柄20となるように構成されている。連続擬似停止演出によらず、本実施形態では、各識別図柄群20gから選択された識別図柄20の組み合わせが左から「○・7・○」となるもの(大当たりを示す組み合わせを除く)をいわゆるチャンス目(遊技者に有利な事象が発生することを示す図柄の組み合わせ)として設定している。それに合わせて連続擬似停止演出においても、成功結末が発生する場合には最終的に中央に擬似停止する第三選択図柄23が「7」となるように構成している。なお、最終的に左に擬似停止する第一選択図柄21や、右に擬似停止する第二選択図柄22の種類はどのようなものであってもよい。
本実施形態における連続擬似停止演出は、いわゆる擬似連続(擬似連)演出の一部として発生するように構成されている。擬似連続演出自体は公知であるため詳細な説明を省略するが、変動する識別図柄20が擬似停止後、再び変動することを繰り返す演出であり、当該繰り返し回数が多くなるほど当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高まるというものである。本実施形態では、いわゆる「擬似1」の演出として第一態様が発生しうるものであり、当該第一態様が成功結末となることで実行される「擬似2」の演出として第二態様が発生しうるものとして設定されている。つまり、成功結末時に表示される第三選択図柄23が「7」となる組み合わせ(チャンス目)は、擬似連続演出が継続することを示す組み合わせであるといえる。なお、第二態様が成功結末となった後に実行される「擬似3」以降の演出態様はどのようなものであってもよいから説明を省略する。
ただし、これはあくまで一例である。連続擬似停止演出の結末(成功結末となるか否か)により示される事項はどのようなものであってもよい。例えば、当該結末により大当たりか否かが報知される構成としてもよい。また、上述したように、第一態様と第二態様はいわゆる擬似連続演出の一部として連続的に発生するというものであるが、それぞれの態様が単独で発生する構成としてもよい。また、第一態様と第二態様の一方が発生した場合に比して、他方が発生した場合の方が、結末が成功結末となる蓋然性が高いといった構成(「態様」により信頼度が異なる構成)としてもよい。
4)フレームアウト演出
本実施形態にかかる遊技機1が実行可能なフレームアウト演出について説明する。フレームアウト演出は、第一段階〜第三段階(の演出)を含むものである。以下、各段階の演出について詳細に説明する。
第一段階について説明する。第一段階の演出は、表示領域911内にて変動する識別図柄20(識別図柄群20g)(図6(a)参照)が擬似停止する(図6(b)参照)演出である。本実施形態では、全ての識別図柄群20gのそれぞれから一つの識別図柄20が選択されて擬似停止する。つまり、本実施形態では三つの識別図柄20が擬似停止する。当該識別図柄20の組み合わせは、はずれを示す組み合わせとされる。また、いわゆるチャンス目を構築する組み合わせでもない。
第二段階について説明する。第二段階は、可動体50を用いた演出である。当該可動体50は、原位置において表示領域911の下側縁に沿うように位置し(図1等参照)、当該原位置から上方の演出位置との間を進退動可能なものである。演出位置においては可動体50の大部分は表示領域911の前方で重なる。当該可動体50の駆動機構は、可動体50が上下方向にスライドするよう動作させることができるものであればどのようなものであってもよいから説明を省略する。本実施形態における可動体50は、その前面に装飾部(遊技者が視認可能な部分)が形成されたものであって、当該装飾部は正面視(遊技者の視点)において横方向に細長い形状を呈する。横方向における装飾部の大きさ(長さ)と表示領域911の大きさ(長さ)は略同じである。
第二段階の演出では、擬似停止した識別図柄20(本実施形態では三つの識別図柄20)に近づくようにして原位置から演出位置に向かって可動体50を移動させる。当該可動体50の移動と同時または可動体50を一定程度移動させてから、表示装置91に表示される識別図柄20を上方に変位させる(図6(c)参照)。具体的には、識別図柄20の全体が見えなくなるまで識別図柄20を変位させる(図6(d)参照)。これにより、遊技者には、可動体50の動作によって識別図柄20が表示領域911外に移動してしまったかのようにみえることになる。識別図柄20を「重さ」のあるものと仮想的に捉えるのであれば、可動体50が重力に逆らって識別図柄20を上方に跳ね上げ(ポップアップさせ)、識別図柄20をフレームアウトさせたかのような態様の演出となる。本実施形態における可動体50(装飾部)は、表示領域911の左側縁から右側縁に至るまで延びるような形状であるため、可動体50が重力に逆らって識別図柄20を「上方に持ち上げた」という印象を高めることが可能となる。
本実施形態における表示装置91の表示領域911は「縦長」である。つまり、第二段階の演出において識別図柄20が移動する方向は、表示領域911の長手方向である。したがって、上方に変位する識別図柄20の移動量(見えなくなるまでの移動量)が大きく、ダイナミックな演出とすることが可能である。
第三段階について説明する。第三段階の演出は、基本的態様がその都度変化しうるものである。つまり、フレームアウト演出の第一段階および第二段階は、演出の基本的態様(擬似停止した識別図柄20が、可動体50に押されてフレームアウトしたかのような態様)は毎回同じである。本実施形態では、当該第三段階の演出として発生しうる特定演出として、第一特定演出〜第三特定演出の三種が設定されている。
・第一特定演出
第一特定演出について説明する。第一特定演出は、表示領域911外に移動した(フレームアウトした)識別図柄20が再び表示領域911内に戻ってきたかのように表示される演出である。識別図柄20は、表示領域911の上方からフレームインし(図7(a)参照)、そのまま下方に変位することになる(図7(b)参照)。つまり、識別図柄20を「重さ」のあるものと仮想的に捉えるのであれば、可動体50によって「跳ね上げられた」識別図柄20が、重力により戻ってきたかのような演出態様となる。本実施形態では、第二段階において識別図柄20を「跳ね上げた」可動体50はそのまま原位置と演出位置との間または演出位置に位置しており(すなわち、原位置よりも上方に位置しており)、戻ってきた識別図柄20により押し下げられて原位置に戻る(図7(c)参照)かのような演出態様とされる。
第三段階として第一特定演出が発生したとき、表示領域911内に戻ってきた識別図柄20の組み合わせは第二段階で表示領域911外に押し出された識別図柄20の組み合わせとは異なるものとなる可能性がある。具体的には、第二段階にて表示された識別図柄20の組み合わせは、そのまま停止すれば当否判定結果がはずれとなることが確定する組み合わせ(いわゆるチャンス目でもない組み合わせ)とされているところ、戻ってきた識別図柄20ははずれを示す組み合わせではなく、遊技者にとって有利な遊技の進行を示唆する組み合わせに変化する可能性がある。
本実施形態では、いわゆる擬似連続演出が発生することを示す組み合わせ(いわゆるチャンス目)(図7(c)参照)に変化する可能性がある。本実施形態における擬似連続演出が発生することを示す組み合わせについては上述した通りである(識別図柄20の組み合わせが左から「○・7・○」となるもの)。また、いわゆるリーチ状態を示す組み合わせ(左の識別図柄20と右の識別図柄20が同じ種類の識別図柄20となるもの)に変化する可能性もある。リーチ状態に変化した場合、中央の識別図柄20は再び変動を開始することになる。これら、チャンス目への変化やリーチ状態への変化あくまで一例である。これ以外の変化態様が設定されていてもよい。例えば、大当たりを示す組み合わせに変化して表示領域911内に戻ってくるような場合がある演出態様としてもよい。
このように、第一特定演出は、表示領域911外に移動した識別図柄20が、遊技者に有利な遊技の進行を示す組み合わせで戻ってくる可能性があるというものである。第二段階において、はずれを示す組み合わせの識別図柄20を一旦表示領域911外に移動させて見えないようにすることを巧みに利用した演出態様であるといえる。
・第二特定演出
第二特定演出について説明する。第二特定演出は、表示領域911外に移動した(フレームアウトした)識別図柄20に代えて、その後の展開を示唆する示唆画像60が表示されるという演出である。なお、ここでいう識別図柄20に「代えて」とは、示唆画像60が表示されているときに識別図柄20またはそれに相当するような図柄が全く表示されないようにしなければならないわけではない。例えば、示唆画像60が表示されているときに、表示領域911の隅に小さく識別図柄20が表示されるようにしてもよい。
本実施形態における第二特定演出では、複数種の候補画像61が示された上で(図8(a)参照)、その候補画像61のうちの一つが選択されて示唆画像60として表示される(図8(b)参照)。本実施形態における第二特定演出は、候補画像61がルーレットのように変動表示され、そのうちの一つが示唆画像60として表示される選択演出である。なお、いずれの示唆画像60が表示されるかは予め決まっているものである(遊技者が任意の示唆画像60を選択するといったものではない)。また、表示される候補画像61の種類はその都度変化しうるようにするとよい。
示唆画像60が表示された場合、当該示唆画像60の内容に応じた態様で識別図柄20が再び表示領域911内に戻ってきたかのような表示がなされる(図8(c)参照)。かかる表示態様(演出態様)は、第一特定演出と同じようなものとされる。つまり、「跳ね上げられた」識別図柄20が、重力により戻ってきたかのような演出態様とされる。また、第二段階において識別図柄20を「跳ね上げた」可動体50はそのまま原位置と演出位置との間または演出位置に位置しており(すなわち、原位置よりも上方に位置しており)、戻ってきた識別図柄20により押し下げられて原位置に戻るかのような演出態様とされる(図8(d)参照)。
示唆画像60と「戻ってくる識別図柄」の態様の関係は例えば次のようなものである。「継続」の文字を含む示唆画像60が表示された場合には、それに対応するものとして上述したチャンス目を構成する組み合わせで識別図柄20が表示される(図8(b)(d)参照)。つまり、「継続」の示唆画像60は、擬似連続演出の発生を示すものであるため、それを示す組み合わせの識別図柄20が表示される。また、「リーチ」の文字を含む示唆画像60が表示された場合には、リーチ状態を示す識別図柄20が表示される。「残念」の文字を含む示唆画像60が表示された場合には、はずれであることを示す識別図柄20(チャンス目でもない)が表示される。このように、第二段階で表示領域911外に移動した識別図柄20が、選択された示唆画像60に応じた態様に変化して再び表示領域911内に戻ってくるかのような演出態様とされる。
・第三特定演出
第三特定演出について説明する。第三特定演出は、第二段階において表示領域911外に移動したかのように制御された識別図柄20が再び表示領域911内に戻ってきたかのように表示された上で、その戻ってきた識別図柄20に対して再び可動体50が作用する。第一特定演出とは異なり、識別図柄20は表示領域911の下方から表示領域911内に戻ってきたかのように表示される(図9(a)参照)。可動体50は、識別図柄20が戻ってくる(図柄の全体が表示領域911に表示された状態となる)よりも前に原位置に位置しており(原位置に戻されており)、識別図柄20が戻ってくると同時または戻ってきてから所定時間後に演出位置に向かって(上方に向かって)変位する(図9(b)参照)。これとともに、再び識別図柄20が上方に向かい、表示領域911外に移動したかのような表示がなされる(図9(c)参照)。このように、可動体50の動作により識別図柄20が表示領域911外に移動させられることと、表示領域911の下方から識別図柄20が戻ってくることが一または複数回繰り返される演出(図9(a)〜(c)が一または複数回繰り返される演出)が第三特定演出として設定されている。
第三段階として第三特定演出が発生したとき、最終的に表示される識別図柄20の組み合わせは第二段階で表示領域911外に押し出された識別図柄20の組み合わせとは異なるものとなる可能性がある。具体的には、第二段階にて表示された識別図柄20の組み合わせは、そのまま停止すれば当否判定結果がはずれとなることが確定する組み合わせ(いわゆるチャンス目でもない組み合わせ)とされているところ、戻ってきた識別図柄20ははずれを示す組み合わせではなく、遊技者にとって有利な遊技の進行を示唆する組み合わせに変化する可能性がある(図9(d)参照)。かかる有利な遊技の進行を示す組み合わせの例については、第一特定演出の説明で述べたとおりである(いわゆるチャンス目やリーチ状態を示す組み合わせ等が例示できる)。
第三段階において、第一特定演出〜第三特定演出のいずれが実行されるかは、当否判定結果を踏まえた抽選によって決まる設定とすることができる。つまり、いずれの特定演出が発生するかにより、当否判定結果が示唆される設定としてもよい。本実施形態では、識別図柄20の基本的態様が設定されており、その基本的態様に応じて第三段階において実行される特定演出の種類が決まるものとされている。基本的態様は、識別図柄20を構成する数字やキャラクタ等の形態(形状、色、大きさ等の構成要素により構築されるもの)が異なるものである。例えば、同じ数字を含む識別図柄20であっても、基本的態様が異なるものは形態が異なることとなる。
本実施形態では、識別図柄20の基本的態様として、少なくとも第一基本的態様20a〜第三基本的態様20cの三種類が設定されている(図10参照)。各基本的態様の具体的態様はどのようなものであってもよいから説明を省略する。フレームアウト演出において、第三段階の演出として上記第一特定演出〜第三特定演出のいずれが実行されるかは、識別図柄20の基本的態様に応じて決まる。具体的には、第一基本的態様20aが設定されている場合には第一特定演出が発生し、第二基本的態様20bが設定されている場合には第二特定演出が発生し、第三基本的態様20cが設定されている場合には第三特定演出が発生する。なお、第一段階および第二段階の演出を示す図6においては、第一基本的態様20aの識別図柄20が表示されている状態を示すが、かかる第一段階や第二段階においても、第二基本的態様20bや第三基本的態様20cの識別図柄20が表示されうる。
各基本的態様に対し、対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性(以下、大当たり信頼度と称する)が対応づけられていてもよい。例えば、発生したときの大当たり信頼度は、第一基本的態様20a(最も低い)、第二基本的態様20b、第三基本的態様20c(最も高い)の順で高くなるものとする。このような設定とした場合、各基本的態様のそれぞれに特定演出が対応づけられているのであるから、特定演出の大当たり信頼度の高低も決まることになる。つまり、発生したときの大当たり信頼度は、第一特定演出(最も低い)、第二特定演出、第三特定演出(最も高い)の順で高くなる。
基本的態様の変化は、種々のタイミングで発生するものとすることができる。例えば、いわゆる連続演出(擬似連続演出や先読み連続演出)が発生することを契機として、基本的態様が変化するものとすることができる。第一基本的態様20aにあるときにフレームアウト演出が発生し、第三段階にて発生する第一特定演出によりチャンス目を構築する識別図柄20の組み合わせが表示されて演出が「継続」(連続)するとする。かかる演出の「継続」により識別図柄20がステップアップ(大当たり信頼度が高まる方向への変化をいう)して、第一基本的態様20aであった識別図柄20が第二基本的態様20bや第三基本的態様20cに変化した上で再びフレームアウト演出が発生するとする。この場合には、当該フレームアウト演出の第三段階の演出は第二特定演出や第三特定演出となる。つまり、フレームアウト演出が「連続」することにより、識別図柄20の基本的態様が変化(ステップアップ)するとともに、フレームアウト演出の第三段階の演出態様が変化するという連続演出を実行することも可能である。
上記フレームアウト演出は、以下のように変形、改良、具体化等することができる。
上記実施形態における可動体50の動作方向(原位置から演出位置に向かう方向が上方)はあくまで一例である。可動体50の動作方向と、表示領域911外に移動する識別図柄20の移動方向を一致させればよい。ただし、上記実施形態のような設定とすれば、第二段階の演出において、可動体50の動作により重力に逆らって識別図柄20を表示領域911外に上昇させたような印象を遊技者に与えることができる。また、第一特定演出や第二特定演出においては、表示領域911外から表示領域911内に戻ってきた識別図柄20の重みにより可動体50が原位置に戻ったかのような印象を与える演出態様とすることができる。
上記実施形態における可動体50は、原位置において表示領域911の下側に位置しているため、第二段階の演出において、可動体50が識別図柄20を持ち上げたかのような印象を遊技者に与えることができるものである。これに対し、例えば、可動体50が原位置において表示領域911の上側に位置するような構成とし、第二段階の演出においては、可動体50が原位置からさらに上方に変位しつつ識別図柄20が上方に移動するような態様とすることが考えられる。このようにすれば、可動体50が識別図柄20を引き上げたかのような印象を遊技者に与える演出態様とすることができる。
第三段階の演出として第一特定演出〜第三特定演出のいずれが実行される場合であっても、フレームアウト演出のトータルの演出時間を同じにすることができる。具体的には、第一特定演出〜第三特定演出のいずれが実行されるかに応じて、識別図柄20が表示領域911外に移動して見えなくなっている時間の長短を調整する。例えば、第一特定演出が実行される場合は、第二特定演出や第三特定演出が実行される場合よりも長くする。これにより、フレームアウト演出のトータルの演出時間を同じにすることができる。フレームアウト演出のトータルの演出時間が同じであれば、演出の制御が容易になる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態(および変形例)に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
・手段1−1
表示装置と、
原画像を記憶する記憶手段と、
前記原画像を拡大したものを演出画像として前記表示装置を介して出力する画像制御手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
このような構成とすることで、演出画像のデータ量を低減することが可能である。
・手段1−2
前記演出画像は、第一方向において前記原画像の態様を維持しつつ、当該第一方向と直交する第二方向において前記原画像を拡大したものであることを特徴とする手段1−1に記載の遊技機。
このように原画像の第二方向のみを拡大したものを演出画像とすることで、演出画像の画質が著しく悪くなってしまうのを抑制することが可能である。
・手段1−3
前記演出画像の長手方向が前記第一方向であり、短手方向が前記第二方向であることを特徴とする手段1−2に記載の遊技機。
このように、表示領域の短手方向おいて原画像が拡大されたものを演出画像とすることで、(長手方向において原画像が拡大される場合に比して)遊技者には画像が綺麗にみえる。
・手段1−4
前記演出画像の上下方向が前記第一方向であり、前記演出画像の左右方向が前記第二方向であることを特徴とする手段1−2または手段1−3に記載の遊技機。
このように、表示領域が「縦長」の形状とし、短手方向を横方向として原画像が横方向に拡大されるようにした方が、短手方向を縦方向として原画像が縦方向に拡大されるようにした場合に比して、遊技者には画像が綺麗にみえる。
・手段2−1
当否判定結果を報知するための識別図柄が表示領域に表示される表示装置と、
前記識別図柄を変動させた後、当該変動する識別図柄を擬似停止させる単位演出を複数回繰り返す演出であって、当該単位演出において変動する識別図柄が擬似停止する位置を、当該単位演出毎に変化させる連続擬似停止演出を実行する演出実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
上記遊技機は、識別図柄が擬似停止する位置が単位演出の度に変化するという斬新な演出を実行することが可能である。
・手段2−2
前記連続擬似停止演出における最後の前記単位演出において、前記識別図柄が表示領域における特定位置に擬似停止した場合に、遊技者に有利な事象が発生するように設定されていることを特徴とする手段2−1に記載の遊技機。
このように、最終的に識別図柄が特定位置に擬似停止するか否かに注目させる演出とすることが可能である。
・手段2−3
前記連続擬似停止演出は、複数回発生する前記単位演出のそれぞれにおいて擬似停止する前記識別図柄の位置が、当該単位演出の発生の度に前記特定位置に次第に近づいていく演出であることを特徴とする手段2−1または手段2−2に記載の遊技機。
このように、連続的に擬似停止する識別図柄が次第に目標地点である特定位置に近づいていくようにすることで、演出の趣向性を向上させることが可能である。
・手段2−4
前記連続擬似停止演出が含む各単位演出は、変動する複数の識別図柄が擬似停止する演出であることを特徴とする手段2−1から手段2−3のいずれかに記載の遊技機。
このように、単位演出の度に複数の識別図柄が擬似停止するものとすることで、演出の見た目が派手なものとなり、趣向性向上に資する。
・手段2−5
前記各単位演出において擬似停止した複数の識別図柄によって構成される組み合わせが単位演出毎に変化することを特徴とする手段2−4に記載の遊技機。
このように、単位演出の度に複数の識別図柄によって構成される組み合わせが変化するものとすることで、単位演出毎の変化を分かりやすくすることが可能となる。
・手段2−6
前記各単位演出において複数の識別図柄が擬似停止する位置が、単位演出毎に変化することを特徴とする手段2−4または手段2−5に記載の遊技機。
このように、複数の識別図柄の擬似停止する位置が単位演出の度に変化するようにすることで、単位演出毎の変化を分かりやすくすることが可能となる。
・手段2−7
前記連続擬似停止演出における最後の前記単位演出において、複数の識別図柄のそれぞれが前記特定位置に擬似停止した場合に特定画像が表示されるように設定されており、
前記特定画像は、複数の識別図柄それぞれの特定位置を通る形状を含むものであることを特徴とする手段2−2または手段2−3を引用する手段2−4に記載の遊技機。
このような構成とすることで、特定位置に擬似停止した識別図柄により、特定画像が構築されたかのような演出とすることが可能である。
・手段2−8
前記特定画像は、多角形状を含み、
当該多角形状の各頂点が、複数の識別図柄それぞれの特定位置に設定されていることを特徴とする手段2−7に記載の遊技機。
このような構成とすることで、特定位置に擬似停止した識別図柄により、特定画像が構築されたかのような演出とすることが可能である。特定位置は多角形状の頂点であるため、識別図柄による特定画像の構築がより分かりやすいものとなる。
・手段3−1
当否判定結果を報知するための識別図柄が表示装置の表示領域に表示される遊技機であって、
前記表示領域にて変動表示される識別図柄を擬似的に停止させる第一段階と、
前記第一段階後、擬似停止した前記識別図柄が前記表示領域外に移動したかのように制御される第二段階と、
前記第二段階後、前記表示領域にて特定演出が実行される第三段階と、
を含むフレームアウト演出が実行可能であることを特徴とする遊技機。
上記フレームアウト演出は、識別図柄が表示領域外に移動させた上で、それによって生じた領域にて特定演出が実行されるという斬新なものである。
・手段3−2
所定の範囲を動作可能な可動体を備え、
前記第二段階において、前記可動体の動作とともに前記識別図柄が前記表示領域外に移動したかのように制御されることを特徴とする手段3−1に記載の遊技機。
・手段3−3
前記第二段階において、前記可動体の動作方向と、前記識別図柄が前記表示領域外に向かって移動する方向は同じであることを特徴とする手段3−2に記載の遊技機。
このような構成とすれば、あたかも可動体の動作によって識別図柄が表示領域外に移動したかのような印象を与える演出となる。
・手段3−4
前記第二段階において、前記可動体が上方に向かって動作するとともに前記識別図柄が上方に向かって変位して当該識別図柄が前記表示領域外に移動したかのように制御されることを特徴とする手段3−3に記載の遊技機。
このような構成とすれば、あたかも可動体が識別図柄を持ち上げたかのような印象を与える演出となる。
・手段3−5
前記識別図柄の基本的態様として複数種の態様が設定されており、
前記識別図柄の基本的態様に応じて、前記第三段階において実行される前記特定演出の種類が変化することを特徴とする手段3−1から手段3−4のいずれかに記載の遊技機。
このように、識別図柄の基本的態様に応じて第三段階において実行される特定演出の種類が変化するようにすることが考えられる。
・手段3−6
前記特定演出の一種として、前記第二段階において前記表示領域外に移動したかのように制御された前記識別図柄が再び前記表示領域内に戻ってきたかのように制御される第一特定演出が設定されていることを特徴とする手段3−1から手段3−5のいずれかに記載の遊技機。
このように、第二段階にて識別図柄が表示領域外に移動したことを利用して、第三段階にてその識別図柄が戻ってくるかのような演出態様とすることが可能である。
・手段3−7
前記第一特定演出において、再び前記表示領域内に戻ってきたかのように制御された前記識別図柄により、遊技者にとって有利な遊技の進行が示唆される場合があることを特徴とする手段3−6に記載の遊技機。
このように、戻ってきた識別図柄により、有利な進行が示唆されるようにすれば、演出の趣向性が向上する。
・手段3−8
前記特定演出の一種として、前記第二段階において前記表示領域外に移動した前記識別図柄に代えてその後の展開を示唆する示唆画像が表示される第二特定演出が設定されていることを特徴とする手段3−1から手段3−7のいずれかに記載の遊技機。
このように、第二段階にて識別図柄が表示領域外に移動して生じた領域を利用して第三段階にてその後の遊技の進行を示唆する示唆画像が表示される演出態様とすることが可能である。
・手段3−9
前記第二特定演出は、複数種の候補画像のうちからその後の展開を示唆する示唆画像が表示される演出であることを特徴とする手段3−8に記載の遊技機。
このように、第二特定演出を、複数種の候補画像のうちから示唆画像が選択される演出(選択演出)とすることで演出の趣向性をさらに向上させることが可能である。
・手段3−10
前記第二特定演出は、前記示唆画像によって示唆された内容に応じた態様で前記識別図柄が再び前記表示領域内に戻ってきたかのように制御される演出であることを特徴とする手段3−8または手段3−9に記載の遊技機。
このように、示唆画像によって示唆された内容に応じた態様で識別図柄が戻ってきたかのように制御されるものとすれば、演出の流れが分かりやすいものとなる。
・手段3−11
前記特定演出の一種として、前記第二段階において前記表示領域外に移動したかのように制御された前記識別図柄が再び前記表示領域内に戻ってきたかのように制御された後、前記識別図柄が前記表示領域外へ移動するかのような制御および前記識別図柄が前記表示領域内に戻ってきたかのような制御が一または複数回繰り返される第三特定演出が設定されていることを特徴とする手段3−1から手段3−10のいずれかに記載の遊技機。
このように、識別図柄が表示領域外に移動することと、戻ってくることが繰り返されるようにすることで、演出の趣向性を向上させることが可能となる。
・手段3−12
前記第三特定演出において、最終的に前記表示領域内に表示される前記識別図柄により、遊技者にとって有利な遊技の進行が示唆される場合があることを特徴とする手段3−11に記載の遊技機。
このように、最終的に表示される識別図柄により、有利な進行が示唆されるようにすれば、演出の趣向性が向上する。