JP2018148808A - 表土種子採取装置及び表土種子採取方法 - Google Patents

表土種子採取装置及び表土種子採取方法 Download PDF

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【課題】表土種子の採取(回収)効率を向上することができる表土種子採取装置及び表土種子採取方法を提供する。【解決手段】箱状部材3と、この箱状部材3に表土種子を導入する吸引力を発生させる吸引装置と、前記箱状部材3に対して吸引方向の上流側に設けられた吸引管とを具備し、さらに、前記箱状部材3は、前記吸引管を接続するため形成された吸引口1および前記吸引装置へ延びる排気管を接続するため形成された排気口2を有する一方、前記箱状部材3内に、前記吸引装置の吸引力によって吸引された表土種子を採取する採取袋6が前記排気口2の上流側に設けられている【選択図】図1

Description

本発明は、例えば山間地内での堅果(ドングリ)などの現地種子及び森林表土を採取するための表土種子採取装置及び表土種子採取方法に関するものである。
近年、地域の森林表土を利用することで、地域の植生回復を図る自然回復緑化工法が生物多様性保全の観点から推奨されている。森林表土中には多くの埋土種子が含まれ、いわゆる「表土シードバンク」を構成している。そして、表土層のうち落葉層を除いた表層より5〜10cmの部分に埋土種子の約80%が含まれていると報告されている。そこで、本願発明者らは、例えば林内にて結実した堅果(ドングリ)などを地表面に一旦落下(シードレイン)せしめ、これら落下種子を含む植物バイオマス(種子付き枝葉)と表土層を一緒に吸引し、現地採取の植生材料として利用することにすれば実用性が高まるという観点から、一緒に吸引する場合に用いることのできる装置を研究中である。
特開2015−144577号公報
そして、本願発明者らは、小型の吸引装置を利用した下記に示す表土種子採取装置を用いて、例えばドングリの自生地において地表面に落下させた落下種子の吸取り試験を行い、落下種子及び表土(以下、表土種子という)の吸引収集が可能であることを確認した。即ち、前記表土種子採取装置として、表土種子を導入する吸引力を発生させる吸引装置の前段(上流側)にプレボックスを接続し、さらに、プレボックスに吸引管の下流部を接続し、プレボックスの隣り合う側面のうち、一方に吸引管の下流部が接続される吸引口を設け、他方に吸引装置側に接続される排気口を設けたものを用い、さらに、排気口をプレボックス底面からある程度離れた高さ位置に設けたもので試験を行ったのである。しかし、この場合、プレボックス内に、採取物として、ドングリなどの堅果、落葉落枝(リター)及び表層土壌(腐葉土)が採取できるものの、以下の課題が生じた。(1)比較的重量のあるドングリなどの堅果は排気口から下流側へと向かうことができずプレボックス内に留まることになるが、舞い上がって排気口の高さを越えた採取物は排気口から吸引装置に至り、ここで粉砕され、結局、プレボックス外部へ排出されることになる。したがって、(2)1回の採取作業において、吸引管を通った採取物はプレボックス内においてほぼ100%の回収(採取)は望めず回収(採取)効率が悪い(プレボックス内における1回の採取量が制限される)。
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、表土種子の採取(回収)効率を向上することができる表土種子採取装置及び表土種子採取方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、箱状部材と、この箱状部材に表土種子を導入する吸引力を発生させる吸引装置と、前記箱状部材に対して吸引方向の上流側に設けられた吸引管とを具備し、さらに、前記箱状部材は、前記吸引管を接続するため形成された吸引口および前記吸引装置へ延びる排気管を接続するため形成された排気口を有する一方、前記箱状部材内に、前記吸引装置の吸引力によって吸引された表土種子を採取する採取袋が前記排気口の上流側に設けられていることを特徴とする表土種子採取装置を提供する。本発明に適用可能な箱状部材としては、種々のものを挙げることができる。そして、前記箱状部材としては、例えば図1に示すように、箱状部材本体3aが前記吸引口および前記排気口を上部に備えているのが好ましい。また、本発明において、箱状部材とは、立方体形状、直方体形状、筒形状(平面視円形状のみならず、平面視楕円形状等も含む)などの中空の筐体を意味する。また、本発明で用いる採取袋は、例えば通気性を有する土のう袋が好ましく、また、一定以上の大きさの種子、落葉落枝(リター)及び表層土壌(腐葉土)を通さない目合を持つメッシュ製のものが好ましい。例えば図1は、箱状部材3が直方体形状である一方、採取袋6が通気性を有する土のう袋である場合の箱状部材本体3aに対する採取袋6の好ましい取付状態の一例を示している。図1においては、通気性を有し表土種子を収容する土のう袋(採取袋の一例)6が吸引口1に連通するよう着脱自在に取り付けられている。
また、本発明において例えば図2、図3に示すように、箱状部材の第1のタイプのものとしては、上方開口10を覆うよう開閉自在に装着される上蓋15を含む箱状部材3を挙げることができる。そして、装置使用時には、例えば通気性を有し表土種子を収容する土のう袋(採取袋の一例)6が吸引口1に連通するよう取り付けられた状態で、上方開口10を上蓋15で閉じてなる閉塞状態の箱状部材3内の土のう袋6内に実質的に表土種子が採取されうる。
また、箱状部材の第2のタイプのものとしては、例えば図4に示すように、側部開口20を覆うよう開閉自在に装着される横蓋5を含むとともに、上部Aに吸引管27に連通する吸引口1および排気管28に連通する排気口2を備えた箱状部材3を挙げることができる。この場合、箱状部材3の側部開口20とは、例えば立方体形状、直方体形状の箱状部材においては、箱状部材の上下面を除いた隣接する四つの側面の何れかに形成されうる側方開口を意味する。例えば図1における箱状部材3は前方開口4を有しており、この前方開口4が側部開口に相当する。また、図4における箱状部材3は右側方開口20を有しており、この右側方開口20が側部開口に相当する。また、筒形状の箱状部材における側部開口とは、箱状部材の側周面部に形成されうる適宜の大きさの開口を意味する。そして、装置使用時には、例えば通気性を有し表土種子を収容する土のう袋(採取袋の一例)6が吸引口2に連通するよう取り付けられた状態で、前記側部開口4,20を横蓋5で閉じてなる閉塞状態の箱状部材3内の土のう袋6内に実質的に表土種子が採取されうる。そして、前記横蓋5を、箱状部材3の側部開口20に着脱自在に設けてもよい(例えば、横蓋5を、側部開口(前方開口)4、側部開口(右側方開口)20に対して凹凸等の係止手段を用いて嵌込むように構成してもよい)。また、前記横蓋を、蝶番などを使用して片開きに構成してもよい。例えば図1における箱状部材3においては前記側部開口(前方開口)4を覆う横蓋5が蝶番などを使用して片開きに構成されている。また、前記横蓋を、蝶番などを使用して観音開きに構成してもよい。また、前記横蓋を、側部開口に対してスライドさせるよう構成してもよい。
また、箱状部材の第3のタイプのものとしては、例えば図5に示すように、上部Aに吸引管27に連通する吸引口1および排気管28に連通する排気口2を備えるとともに、側方から出し入れ自在な抽出し体21を備えた箱状部材3を挙げることができる。そして、装置使用時において例えば通気性を有し表土種子を収容する土のう袋(採取袋の一例)6が吸引口2に連通するよう取り付けられた状態で抽出し体21内の土のう袋6内に実質的に採取された表土種子は、その後、側方から抽出し体21を引き抜くことで、土のう袋6を抽出し体21から取り出すことができる。
また、本願の請求項2に係る発明は、前記排気口から表土種子が排出されることを阻止する仕切り板が前記排気口の上流側に設けられている。前記仕切り板は、板体であってもよいし、一定以上の大きさの種子、落葉落枝(リター)及び表層土壌(腐葉土)を通さない目合を持つメッシュを備えるもの(例えば、網体、パンチングメタルなどの有孔板)であってもよい。
また、別の観点から、本願の請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の表土種子採取装置を用いて前記採取袋内に表土種子を採取することを特徴とする表土種子採取方法を提供する。
本願発明では、表土種子の採取(回収)効率を向上することができる表土種子採取装置及び表土種子採取方法が得られる。
本願の請求項1に係る発明では、吸引装置の吸引力によって吸引された表土種子を採取する採取袋を箱状部材に形成された排気口の上流側に設けることにより、吸引装置の吸引力によって移動する表土種子の大半を前記採取袋に収集(収容)できるようにし、それによって、表土種子の詰め替え等の作業を排除できる。すなわち、前記採取袋に溜まった表土種子を前記採取袋ごと取り出すことができる。そのため、表土種子の詰め替え作業を不要にできる。また、取り出した前記採取袋ごと冷蔵庫に保管しておくことにより、表土種子を長持ちさせることができるとともに、表土種子が溜まった前記採取袋を必要なときはいつでも持ち運びできる。
本願の請求項2に係る発明では、前記採取袋を前記排気口の上流側に設けるとともに、前記排気口から表土種子が排出されることを阻止する仕切り板を前記排気口の上流側に設けることにより、吸引装置の吸引力によって移動する表土種子の大半を前記採取袋に収集(収容)できるとともに、箱状部材内において吸引装置の吸引力によって採取袋内から外へと移動する表土種子が前記排気口から外へ移動することなく前記仕切り板に当たって下方に戻るようにでき、それによって、吸引管を通った表土種子は採取袋内を含む箱状部材内においてほぼ100%の回収(採取)が可能であり、回収(採取)効率を向上できる。
本発明の第1の実施形態を示す概略構成説明図である。 本発明の第2の実施形態を示す概略全体構成説明図である。 本発明の第3の実施形態を示す概略全体構成説明図である。 本発明の第4の実施形態を示す概略全体構成説明図である。 本発明の第5の実施形態を示す概略全体構成説明図である。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態を説明する。
図1は、吸引口および排気口を上部に有するとともに前方開口を有し、さらに、この前方開口を開閉自在に覆う横蓋を含む直方体形状の箱状部材を設ける一方、吸引装置の吸引力によって吸引された表土種子を採取する採取袋を箱状部材内における前記排気口の上流側に設けた本発明の第1の実施形態を示す。
図1において、表土種子採取装置Dは、表土種子(現地の森林表土及び現地種子を含む。図示せず)を収容するとともに、箱状部材本体3aの上部(上面)Aに吸引管に連通する吸引口1および排気管に連通する排気口2を備えた中空の直方体形状の箱状部材3を備えている。また、箱状部材3は、四つの側部のうち前面(正面)に形成された前方開口(側部開口の一例)4およびこの前方開口4を覆うよう例えば蝶番などを使用して箱状部材本体3aに開閉自在に装着される横蓋5を含んでいる。横蓋5は、前方開口4を閉塞しうる大きさに形成されている。さらに、表土種子採取装置Dは、箱状部材3内に吸引口1を介して表土種子を導入する吸引力を発生させるとともに排気口2から排気管(図示せず)を介して排気するための軽量のエンジンブロア(吸引装置の一例:図示せず)を備えるとともに、前記吸引装置の吸引力によって吸引された表土種子を採取する採取袋6を、箱状部材本体3a内における前記排気口2の上流側に備えている。なお、Kは吸引方向を示す。
この実施形態では、前記箱状部材3は、前記箱状部材本体3aと前記横蓋5から構成されており、箱状部材本体3aは、上部(上面)A、下部(下面)B、三つの側部(三つの側面:後面G、右側面E、左側面F)および一つの前方開口4を有している。吸引口1と排気口2は前記上部Aに形成されていればよく、前記上部Aにおける吸引口1と排気口2の位置は適宜設定できるものである。そして、箱状部材3(箱状部材本体3a)に対して吸引方向の上流側に設けられた適宜の長さの可撓管(吸引管の一例:図示せず)が前記上部Aに形成された吸引口1に接続されている。一方、前記吸引装置へ延びる短い長さに形成された軽量の排気管(図示せず)が前記上部Aに形成された排気口2に接続されている。また、この実施形態では、前方開口4を覆う横蓋5が蝶番などを使用して片開きに構成されており、横蓋5によって前方開口4が閉じられるように横蓋5側と箱状部材本体3a側に対向する形で横蓋5と箱状部材本体3aには係止手段(図示せず)が設けられいる。
前記採取袋6は吸引口1に連通するよう着脱自在に取り付けられている。この実施形態では、前記採取袋6として、例えば通気性を有し表土種子を収容する土のう袋を用いているが、一定以上の大きさの種子、落葉落枝(リター)及び表層土壌(腐葉土)を通さない目合を持つメッシュ製のものを用いてもよい。そして、採取袋6は例えば、吸引口1の下流端部1aに着脱自在に取り付けられるよう形成された取付口6aを有している。すなわち、図1に示すように、取付口6aを介して採取袋6は吸引口1に着脱自在に接続されており、この接続形態は、一例を挙げると、大型の電気掃除機に採用される公知の大型フィルタに形成された流入口部を掃除機の吸引口部に着脱自在に接続する構成と同様のものであり、取付口6aを少ない力で差し込み・取り外すだけの簡易な構成であるので、着脱動作は人力で容易に行える。また、採取袋6としては、例えば一辺に開放口を有するように構成したもの(例えば図2参照)を挙げることができ、採取袋6は開放口6bを有しており、この開放口6bを吸引口1の下流端部1aの外側から下流端部1aに束ねた状態で、束ねた部分を例えば紐体を用いて下流端部1aに縛りつけることで採取袋6を吸引口1に接続するようにしてもよく、この場合はより簡易な構成で着脱動作ができる。
この実施形態では、土のう袋等の採取袋6のみを設けた例を示したが、採取袋6と、排気口2から表土種子が排出されることを阻止する仕切り板7(図1の仮想線参照)との両方を設けてもよい。仕切り板7は、排気口2の上流側に設けられている。そして、仕切り板7は、板体であってもよく、また、一定以上の大きさの種子、落葉落枝(リター)及び表層土壌(腐葉土)を通さない目合を持つメッシュを備えるもの(網体、パンチングメタルなどの有孔体)であってもよい。
図1は、仕切り板7が縦断面L字型の板体である場合の箱状部材本体3aに対する仕切り板7の好ましい取付状態の一例を示している。図1においては、仕切り板7は、排気口2の大きさ以上の大きさを有する平面視矩形の水平面部17と、水平面部17の一辺17aから適宜の高さhだけ上方に垂直に立設された側面視矩形の垂直面部18とよりなる。そして、箱状部材本体3aにおける排気口2寄りの三つの内側面(上面Aの内面部分a、後面Gの内面部分g、左側面Fの内面部分f)に対し仕切り板7が例えば溶接等の接合手段により取り付けられている。すなわち、上面Aの内面部分a(例えば図4参照)と垂直面部18におけるY方向に延びる水平な上辺18aとが接合され、後面Gの内面部分gと垂直面部18におけるZ方向に延びる垂直な後辺18bとが接合され、後面Gの内面部分gと水平面部17のX方向に延びる水平な後辺17bとが接合され、左側面Fの内面部分f(例えば図4参照)と水平面部7のY方向に延びる水平な左辺17cとが接合されており、前方開口4を横蓋5で覆う閉塞空間が形成された箱状部材3の使用状態では仕切り板7(水平面部17の手前側の横辺17dおよび垂直面部18の手前側の縦辺18c)と横蓋5との間に吸引口1と排気口2を連通させる隙間Sおよび隙間S’がそれぞれ形成されている。なお、隙間の位置は、適宜設定されうる。例えば、図1において、左側面Fの内面部分fと水平面部17のY方向に延びる水平な左辺17cとの間にも隙間を設けることができる。また、仕切り板7の板体形状は、この実施形態で示した縦断面L字型の板体形状以外のものでも、吸引装置の吸引力によって移動する表土種子が排気口2から排出されることを阻止する形状のものであればよい。
また、横蓋5によって閉じられる前記側部開口は前方開口4に限られるものではなく、前記側部開口を、箱状部材本体3aの例えば三つの側部(三つの側面:すなわち、後面G、右側面E、左側面F)の何れに設けてもよい。
而して、表土種子採取装置Dは、装置全体を例えばドングリの自生地等、表土種子の採取が可能なエリアまで運搬した後、主として可撓性の吸引管のみを手に持って(あるいは抱えて)表土種子の採取作業にあたることを想定したものであり、装置D全体の運搬も比較的容易に行えるように、箱状部材3、すなわち、箱状部材本体3aと横蓋5を例えばアルミニウムやアクリル等の比較的軽い素材で構成することが好ましく、前述した軽量のエンジンブロア(吸引装置の一例)と、前述した軽量の排気管と、前記箱状部材3と、前述した可撓性の吸引管とを用いる簡易な構成によって、人力移動が可能な表土種子採取装置Dを得ることができる。また、この実施形態では、電源ケーブルやエアホース等の採取作業に支障をきたすおそれのある部材を使用しなくてもよく作業を向上できる。また、この実施形態では、横蓋5を開いて前方開口4から、表土種子が溜まっている採取袋6を取り出すとともに、箱状部材本体3a内に溜まった表土種子を取り出すことができる。
図2は、上方開口を覆うよう開閉自在に装着される上蓋を含む箱状部材を用いる本発明の第2の実施形態を示す。なお、図2において、図1に示した符号と同一のものは同一又は相当物である。図2において、表土種子採取装置Dは、平面視矩形の上方開口10を覆うよう開閉自在に装着される縦断面逆U字型で平面視矩形の上蓋15を含む直方体形状の箱状部材3と、箱状部材3に表土種子(現地の森林表土及び現地種子を含む。図示せず)を導入する吸引力を発生させる軽量のエンジンブロア(吸引装置の一例)16と、箱状部材3に対して吸引方向の上流側に設けられた適宜の長さの可撓管(吸引管の一例)27とを主として具備している。この実施形態では、箱状部材本体3aが、上方開口10、下部(下面)Bおよび四つの側部(側面)を有している。
そして、上蓋15は、吸引管27を接続するため形成された吸引口1を有するとともに吸引装置16へ延びる短い長さに形成された軽量の排気管28を接続するため形成された排気口2を有する。上蓋15は、平面視矩形の上面部Hと、上面部Hの四つの端辺から下方に垂下して延設形成された側面部Iよりなる。吸引口1と排気口2は上蓋15の上面部Hに形成されていればよく、上面部Hにおける吸引口1と排気口2の位置は適宜設定できるものである。さらに、表土種子採取装置Dは、前記吸引装置16の吸引力によって吸引された表土種子を採取する採取袋6を、箱状部材本体3a内における前記排気口2の上流側に備えている。この実施形態では、採取袋6として、一定以上の大きさの種子、落葉落枝(リター)及び表層土壌(腐葉土)を通さない目合を持つメッシュ製のものを用いており、採取袋6を箱状部材本体3a内において一面に広げて配置するようにしている。すなわち、採取袋6は横長(両矢印Pで示す方向の長さ)の開放口6bを有しており、その略中央に吸引口1の下流端部1aが位置するよう開放口6bを上方に向けた状態で(開放口6bの直上に上蓋15を配置して開放口6bと吸引口1を連通させた状態で)配置されている。
なお、この実施形態でも、仕切り板7(図2の仮想線参照)を設けてもよい。すなわち、上蓋15には、吸引装置16の吸引力によって移動する表土種子が排気口2から排出されるのを阻止する仕切り板7が排気口2の上流側に設けられている。仕切り板7は、縦断面L字型の板体で構成されており、排気口2の大きさ以上の大きさを有する平面視矩形の水平面部17と、水平面部17の一辺17a(図1参照)から適宜の高さhだけ上方に垂直に立設された側面視矩形の垂直面部18とよりなる。この実施形態では、上蓋15の内面(裏面)部分15aにおける排気口2の直下に、排気口2の大きさ以上の大きさを有して水平面部17が位置しており、例えば上蓋15の上面部Hの内面部分a’(15a)と垂直面部18におけるY方向(図1参照)に延びる水平な上辺18aとが例えば溶接等の接合手段により接合されており、例えば左側面Fの内面部分fと水平面部17のY方向に延びる水平な左辺17cとの間に吸引口1と排気口2を連通させる一つの隙間Mが形成されている。なお、排気口2の位置に応じて接合位置を変更することにより、吸引口1と排気口2を連通するための一つの隙間だけを設けるか、二つの隙間を設けるか、三つの隙間を設けるかが適宜設定されうる。
而して、表土種子採取装置Dは、装置全体を例えばドングリの自生地等、表土種子の採取が可能なエリアまで運搬した後、主として可撓性の吸引管27のみを手に持って(あるいは抱えて)表土種子の採取作業にあたることを想定したものであり、吸引管5の長さは例えば3m程度とすることができる。ここで、吸引管27の直径をあまりに大きくし過ぎると吸引管27自体が重くなって機動性が低下してしまい、逆に小さくし過ぎると必要な吸引力(流量)が得られない。具体的には、吸引管27の先端部27a以外の直径を100mm程度とし、吸引管27内の風速が50m/min程度となるようにしている。なお、吸引管27の先端部27aは例えば100mmよりも大きな直径を持つ筒体に形成されている。そして、前記エンジンブロア(吸引装置の一例)16および前記可撓管(吸引管の一例)27とそれぞれ同一形状の吸引装置および吸引管を上記第1の実施形態でも用いている。さらに、装置D全体の運搬も比較的容易に行えるように、箱状部材3、すなわち、箱状部材本体3aと上蓋15を例えばアルミニウムやアクリル等の比較的軽い素材で構成することが好ましく、軽量のエンジンブロア(吸引装置の一例)16と、軽量の排気管28と、箱状部材3と、可撓性の吸引管27を用いる簡易な構成によって、人力移動が可能な表土種子採取装置Dを得ることができる。また、この実施形態でも、電源ケーブルやエアホース等の採取作業に支障をきたすおそれのある部材を使用しなくてもよく作業を向上できる。また、この実施形態では、上蓋15を開いて上方開口10から表土種子が溜まっている採取袋6を取り出すとともに、箱状部材本体3a内に溜まった表土種子を取り出すことができる。
図3は、上方開口10を覆うよう開閉自在に装着される上蓋15を含む箱状部材3を用い、さらに、上記第1の実施形態で用いた採取袋6を設けた本発明の第3の実施形態を示す。なお、図3において、図1、図2に示した符号と同一のものは同一又は相当物である。この実施形態でも、上蓋15を開いて上方開口10から表土種子が溜まっている採取袋6を取り出すとともに、箱状部材本体3a内に溜まった表土種子を取り出すことができる。
なお、この実施形態でも、仕切り板7(図3の仮想線参照)を設けてもよい。例えば、仕切り板7は、縦断面L字型の板体で構成されており、上蓋15の裏面15aではなく、箱状部材本体3aの四つの側面部(前面、裏面、右側面、左側面)のうち例えば前記前面の排気口寄りの内面部分jの上部において、前記前面の内面部分jと仕切り板7の水平面部17の一辺17c(図1参照)とが接合されている。
図4は、吸引口1および排気口2を上部に有するとともに右側方開口(側部開口の一例)20を有し、さらに、右側方開口20を開閉自在に覆う横蓋5を含む直方体形状の箱状部材3を設けるとともに、上記第1,3の実施形態で用いた採取袋6を設けた本発明の第4の実施形態を示す。なお、図4において、図1、図2、図3に示した符号と同一のものは同一又は相当物である。
図4において、表土種子採取装置Dは、上記第1の実施形態と同様に上面(上部)Aに吸引管27に連通する吸引口1および排気管28に連通する排気口2を備えた中空の箱状部材3と、この箱状部材3の右側方開口20(箱状部材の側部開口の一例)に設けた横蓋5と、箱状部材3内に吸引口1を介して表土種子を導入するとともに排気口2から排気するための吸引装置16と、排気口2の上流側に設けられている採取袋6とを具備している。前記箱状部材3は、箱状部材本体3aと前記横蓋5から構成されている。この実施形態では、横蓋5を、右側方開口20に対して凹凸等の係止手段を用いて嵌込むように構成しており、横蓋5を外して表土種子が溜まっている採取袋6を箱状部材本体3a内から取り出すとともに、箱状部材本体3a内に溜まった表土種子を右側方開口20から取り出すことができる。
なお、この実施形態でも、排気口2の上流側に仕切り板7(図4の仮想線参照)を設けてもよい。例えば、仕切り板7は、排気口2が備わっている箱状部材本体3aの上面Aの内面(裏面)部分aにおける排気口2の直下に、排気口2の大きさ以上の大きさを有して設けられている。例えば左側面Fの内面部分fと仕切り板7の水平面部17の一辺17cとの間に少なくとも一つの隙間(吸引口1と排気口2を連通させる隙間)Nが形成されている。なお、上面Aに替えて第2の実施形態で示した上蓋15を設け、この上蓋15に吸引口1、排気口2を設けてもよい。
図5は、上部に吸引管27に連通する吸引口1および排気管28に連通する排気口2を備えるとともに、直方体形状の箱状部材本体3aの側方から出し入れ自在な抽出し体21を備えた箱状部材3と、上記第1,3,4の実施形態で用いた採取袋6とを設けた本発明の第5の実施形態を示す。なお、図5において、図1〜図4に示した符号と同一のものは同一又は相当物である。
図5において、表土種子採取装置Dは、箱状部材本体3aの上面A(上部)に吸引管27に連通する吸引口1および排気管28に連通する排気口2を備えており、抽出し体21内に吸引口1を介して表土種子を導入するとともに排気口2から排気するための吸引装置16を備え、さらに、吸引装置16の吸引力によって吸引された表土種子を採取する採取袋6が排気口2の上流側に設けられている。抽出し体21は、平面視矩形の上方開口30を有する直方体形状をなし、平面視矩形の下面部31と、背面部32および前面部33を含む四つの側面部より構成されている。一方、箱状部材本体3aの例えば右側面部Rには、箱状部材本体3aに対し抽出し体21が側方から出し入れ自在な開口34が設けられている。抽出し体21の前面部33の外側には出し入れに便利な把手35が形成されている。そして、箱状部材3は、平面視矩形の箱状部材本体3aと平面視矩形の抽出し体21の把手付き前面部33より構成される。
そして、抽出し体21を引き出すことで、表土種子が溜まっている採取袋6を上方開口30を介して抽出し体21から取り出すとともに、抽出し体21内に溜まった表土種子を抽出し体21の上方開口30から取り出すことができる。
なお、この実施形態でも、排気口2の上流側に仕切り板7(図5の仮想線参照)を設けてもよい。例えば、仕切り板7は、排気口2が備わっている箱状部材本体3aの上面Aの内面(裏面)部分aにおける排気口2の直下に、排気口2の大きさ以上の大きさを有して設けられている。上面Aに替えて第2,3の実施形態で示した上蓋15を設けてもよい。
なお、図1〜図5の各実施形態では、いずれも表土種子を収容する土のう袋等の採取袋6のみを設けた例を示したが、採取袋6と、仕切り板7(図1〜図5の仮想線参照)の両方を設けてもよい。
1 吸引口
2 排気口
3 箱状部材
6 採取袋
16 吸引装置
27 吸引管
28 排気管
D 表土種子採取装置

Claims (3)

  1. 箱状部材と、この箱状部材に表土種子を導入する吸引力を発生させる吸引装置と、前記箱状部材に対して吸引方向の上流側に設けられた吸引管とを具備し、さらに、
    前記箱状部材は、前記吸引管を接続するため形成された吸引口および前記吸引装置へ延びる排気管を接続するため形成された排気口を有する一方、
    前記箱状部材内に、前記吸引装置の吸引力によって吸引された表土種子を採取する採取袋が前記排気口の上流側に設けられていることを特徴とする表土種子採取装置。
  2. 前記排気口から表土種子が排出されることを阻止する仕切り板が前記排気口の上流側に設けられている請求項1に記載の表土種子採取装置。
  3. 請求項1または2に記載の表土種子採取装置を用いて前記採取袋内に表土種子を採取することを特徴とする表土種子採取方法。

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