JP2018146453A - 可動素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】精度よく素子片を形成することのできる可動素子の製造方法を提供する。
【解決手段】可動素子の製造方法は、第1基体を準備する工程と、表裏関係にある第1主面および第2主面を有する第2基体を準備し、前記第1主面上に第1マスクを配置する工程と、前記第1主面を前記第1基体側に向けて前記第2基体を前記第1基体に接合する工程と、前記第2主面上に第2マスクを配置する工程と、前記第2マスクを介して前記第2基体をエッチングすることで、前記第1基体に対して変位可能な部分を有する可動体と、前記第1基体に固定されている固定体と、を有する素子片を形成し、前記可動体と前記固定体とが前記第1マスクで連結されている状態とする工程と、前記第1マスクの少なくとも一部を除去し、前記可動体と前記固定体とを分離する工程と、含んでいる。
【選択図】図4

Description

本発明は、可動素子の製造方法に関するものである。
例えば、従来から、特許文献1に記載の加速度センサーが知られている。この加速度センサーは、基板と、基板上に配置された素子片と、基板との間に素子片を収納するようにして基板に接合された蓋体と、を有している。また、素子片は、基板に対して変位可能な可動電極部(可動体)と、基板に固定されている固定電極部(固定体)と、を有している。
また、このような加速度センサーの製造方法として、まず、ガラス基板からなる基板を準備し、次に、この基板の上面に素子片の母材となるシリコン基板を陽極接合法により接合して、次に、シリコン基板をCMP(化学機械研磨)法等によって薄肉化した後、ドライエッチング法を用いてパターニングすることで素子片を形成し、最後に、蓋体を基板に接合する方法が記載されている。
特開2012−98208号公報
しかしながら、前述した特許文献1の加速度センサーの製造方法では、次のような問題が生じるおそれがある。
ドライエッチング法を用いてシリコン基板をパターニングする方法では、例えば、素子片の平面視形状に対応するハードマスク(例えば、SiOで形成されたマスク)をシリコン基板の上面に成膜し、このハードマスクを介してシリコン基板をドライエッチングするのが一般的である。また、素子片をより確実に形成するために、エッチング時間を理論値よりも長い時間行うことも一般的に行われている(所謂「オーバーエッチング」)。
ここで、シリコン基板から素子片が形成された後のオーバーエッチング時には、可動電極部が基板に対して変位可能であることから、エッチング装置内のガスの流れによって可動電極部が変位(振動)してしまい、固定電極部にぶつかってしまう場合がある。そして、ぶつかり所によってはハードマスクの一部が欠けてしまい、ハードマスクが欠けた部分において素子片が歪にパターニングされてしまう可能性がある。このように、素子片が歪にパターニングさせてしまうと、素子片の振動特性が低下し、それに伴って、加速度の検出精度が低下する。また、欠けたハードマスクが異物として加速度センサー内に混入してしまい、加速度センサーの信頼性を低下させる原因となる可能性もある。
本発明の目的は、精度よく素子片を形成することのできる可動素子の製造方法を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の可動素子の製造方法は、第1基体を準備する工程と、
表裏関係にある第1主面および第2主面を有する第2基体を準備し、前記第1主面上に第1マスクを配置する工程と、
前記第1主面を前記第1基体側に向けて前記第2基体を前記第1基体に接合する工程と、
前記第2主面上に第2マスクを配置する工程と、
前記第2マスクを介して前記第2基体をエッチングすることで、前記第1基体に対して変位可能な部分を有する可動体と、前記第1基体に固定されている固定体と、を有する素子片を形成し、前記可動体と前記固定体とが前記第1マスクで連結されている状態とする工程と、
前記第1マスクの少なくとも一部を除去し、前記可動体と前記固定体とを分離する工程と、含んでいることを特徴とする。
これにより、エッチング時の素子片の変位を抑制し、より精度よく素子片を形成することができる。
本発明の可動素子の製造方法では、前記第1基体は、可動イオンを含み、
前記第2基体は、シリコンを含んでいることが好ましい。
これにより、第1基体と第2基体とを陽極接合法を用いて接合することができる。そのため、第1基体と第2基体とをより強固に接合することができる。
本発明の可動素子の製造方法では、前記第1マスクの少なくとも一部を除去する工程に先立って、前記第2マスクを除去する工程を含んでいることが好ましい。
これにより、第2マスクの除去する際に、第1基体を第2マスクで保護することができる。
本発明の可動素子の製造方法では、前記第1マスクは、ダイアモンドライクカーボンを含み、
前記第2マスクは、酸化シリコンを含んでいることが好ましい。
これにより、第1マスクと第2マスクとのエッチング選択比を十分に大きく確保することができる。
本発明の可動素子の製造方法では、前記可動体は、前記第1基体に固定されている固定部と、可動部と、前記可動部が前記固定部に対して変位可能なように前記固定部と前記可動部とを連結する連結部と、を有していることが好ましい。
これにより、可動体が第1基体に対して変位し易い構成となり、本発明の効果がより顕著となる。
本発明の可動素子の製造方法では、前記第1基体は、前記第2基体側の面に開口する凹部を有し、
前記第1基体と前記第2基体とが重なる方向から見た平面視で、前記可動部および前記連結部は、前記凹部と重なって配置されることが好ましい。
これにより、可動部および連結部と第1基体との接触が抑制され、可動部が第1基体に対してよりスムーズに変位可能となる。
本発明の可動素子の製造方法では、前記第1基体には、前記可動体と電気的に接続される第1配線と、前記固定体と電気的に接続される第2配線と、が設けられていることが好ましい。
これにより、素子片との電気的な接続が容易となる。
本発明の可動素子の製造方法では、前記エッチングは、ドライエッチングであることが好ましい。
これにより、第2基板を高い精度で加工することができる。
本発明の可動素子の製造方法は、第1基体を準備する工程と、
表裏関係にある第1主面および第2主面を有する第2基体を準備し、前記第1主面上に第1マスクを配置する工程と、
前記第1主面を前記第1基体側に向けて前記第2基体を前記第1基体に接合する工程と、
前記第2主面上に第2マスクを配置する工程と、
前記第2マスクを介して前記第2基体をエッチングすることで、第1基体に固定されている固定部と、可動部と、前記可動部が前記固定部に対して揺動可能なように前記固定部と前記可動部とを連結する梁部と、を有する素子片を形成する工程と、含み、
前記第1マスクを配置する工程では、前記第2基体の前記梁部となる領域と重なるように前記第1マスクを配置することを特徴とする。
これにより、少なくとも梁部の不本意なエッチングを抑制することができ、より精度よく素子片を形成することができる。
本発明の可動素子の製造方法では、前記第1マスクを配置する工程では、前記第2基体の前記固定部および前記可動部となる領域と重ならないように前記第1マスクを配置することが好ましい。
これにより、第1マスクが固定部と第1基体との接合を阻害せず、また、第1マスクによって可動部が厚肉化してしまうことを抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る可動素子の製造方法で製造した可動素子の平面図である。 図1中のA−A線断面図である。 図1に示す可動素子が有する素子片に印加する電圧を示す図である。 図1に示す可動素子の製造工程を示すフローチャートである。 図1に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。 第1マスクの効果を説明するための断面図である。 第1マスクの効果を説明するための斜視図である。 図1に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態に係る可動素子の製造方法で製造した可動素子の平面図である。 図17中のC−C線断面図である。 図17に示す可動素子の製造工程を示すフローチャートである。 図17に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。 図17に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。 図17に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。 図17に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。 図17に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。 第1マスクの効果を説明するための断面図である。 図17に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。 図17に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。 図17に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の可動素子の製造方法で製造された可動素子を備える電子モジュールを示す断面図である。 本発明の可動素子の製造方法で製造された可動素子を備える電子機器を示す斜視図である。 本発明の可動素子の製造方法で製造された可動素子を備える電子機器を示す斜視図である。 本発明の可動素子の製造方法で製造された可動素子を備える電子機器を示す斜視図である。 本発明の可動素子の製造方法で製造された可動素子を備える移動体を示す斜視図である。
以下、本発明の可動素子の製造方法を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る可動素子の製造方法について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る可動素子の製造方法で製造した可動素子の平面図である。図2は、図1中のA−A線断面図である。図3は、図1に示す可動素子が有する素子片に印加する電圧を示す図である。図4は、図1に示す可動素子の製造工程を示すフローチャートである。図5ないし図10は、それぞれ、図1に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。図11は、第1マスクの効果を説明するための断面図である。図12は、第1マスクの効果を説明するための斜視図である。図13ないし図16は、それぞれ、図1に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。なお、図5ないし図10および図13ないし図16は、それぞれ、図1中のB−B線断面に対応する断面図である。
また、以下では、説明の便宜上、図1中の紙面手前側および図2、図5ないし図16中の上側を「上」とも言い、図1中の紙面奥側および図2、図5ないし図16中の下側を「下」とも言う。また、各図に示すように、互いに直交する3つの軸をX軸、Y軸およびZ軸とし、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」とも言う。また、各軸の矢印方向先端側を「プラス側」とも言い、反対側を「マイナス側」とも言う。
まず、本実施形態の可動素子の製造方法を説明するのに先立って、当該製造方法によって製造される可動素子1について簡単に説明する。
図1に示す可動素子1は、X軸方向の加速度Axを検出することのできる加速度センサー(物理量センサー)である。このような可動素子1は、基体2と、基体2上に配置された素子片3と、素子片3を覆うように基体2に接合された蓋体8と、を有している。以下、これら各部について、順に詳細に説明する。
図1に示すように、基体2は、矩形の平面視形状を有する板状をなしている。また、基体2は、上面側に開放する凹部21を有している。このような凹部21は、素子片3と基体2との接触を防止(抑制)するための逃げ部として機能する。また、基体2は、上面側に開放する3つの溝部22、23、24(凹部)を有している。
このような基体2としては、例えば、ナトリウムイオン等のアルカリ金属イオン(可動イオン)を含有するガラス材料(例えば、テンパックスガラス(登録商標)、パイレックスガラス(登録商標)のような硼珪酸ガラス)で構成されたガラス基板を用いることができる。これにより、例えば、後述するように、シリコン基板から形成された素子片3を陽極接合法により基体2に接合することができる。そのため、素子片3を基体2に強固に接合することができる。また、光透過性を有する基体2を得ることもできる。そのため、可動素子1の外側から、基体2を介して素子片3の状態(例えば、素子片3が凹部21の底面に貼り付いてしまう現象である「スティッキング」の有無や配線の状態)を視認することができる。
また、図1に示すように、溝部22、23、24には素子片3と電気的に接続された配線72、73、74が設けられている。また、配線72、73、74の一端部は、それぞれ、蓋体8の外側に露出しており、外部装置(例えば、後述する回路素子1020)との電気的な接続を行う電極パッドPとして機能する。
配線72、73、74の構成材料としては、特に限定されず、例えば、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、Ti(チタン)、タングステン(W)等の金属材料、これら金属材料を含む合金、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、ZnO、IGZO等の酸化物系の透明導電性材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば2層以上の積層体として)用いることができる。
図1に示すように、蓋体8は、矩形の平面視形状を有する板状をなしている。また、図2に示すように、蓋体8は、下面側(基体2側)に開放する凹部81を有している。このような蓋体8は、凹部81内に素子片3を収納するようにして、基体2の上面に接合されている。そして、蓋体8および基体2によって、その内側に素子片3を収納する収納空間Sが形成されている。
また、図2に示すように、蓋体8は、収納空間Sの内外を連通する連通孔82を有している。この連通孔82を介して、収納空間Sを所望の雰囲気に置換することができる。また、連通孔82内には封止部材83が配置され、封止部材83によって連通孔82が気密封止されている。
封止部材83としては、連通孔82を封止できれば、特に限定されず、例えば、金(Au)/錫(Sn)系合金、金(Au)/ゲルマニウム(Ge)系合金、金(Au)/アルミニウム(Al)系合金等の各種合金、低融点ガラス等のガラス材料等を用いることができる。
収納空間Sは、気密空間である。また、収納空間Sは、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されて、使用温度(−40℃〜120℃程度)で、ほぼ大気圧となっていることが好ましい。収納空間Sを大気圧とすることで、粘性抵抗が増してダンピング効果が発揮され、素子片3(後述する可動部323)の振動を速やかに収束させることができる。そのため、可動素子1の加速度Axの検出精度が向上する。
このような蓋体8としては、例えば、シリコン基板を用いることができる。ただし、蓋体8としては、特に限定されず、例えば、ガラス基板やセラミックス基板を用いてもよい。また、基体2と蓋体8との接合方法としては、特に限定されず、基体2や蓋体8の材料によって適宜選択すればよいが、例えば、陽極接合、プラズマ照射によって活性化させた接合面同士を接合させる活性化接合、ガラスフリット等の接合材による接合、基体2の上面および蓋体8の下面に成膜した金属膜同士を接合する拡散接合等が挙げられる。
本実施形態では、図2に示すように、接合材の一例であるガラスフリット89(低融点ガラス)を介して基体2と蓋体8とが接合されている。基体2と蓋体8とを重ね合わせた状態では、溝部22、23、24を介して収納空間Sの内外が連通してしまうが、ガラスフリット89を用いることで、基体2と蓋体8とを接合すると共に、溝部22、23、24を封止することができる。そのため、より容易に、収納空間Sを気密封止することができる。なお、基体2と蓋体8とを陽極接合等(溝部22、23、24を封止できない接合方法)で接合した場合には、例えば、TEOS(テトラエトキシシラン)を用いたCVD法等で形成されたSiO膜によって溝部22、23、24を塞ぐことができる。
図1に示すように、素子片3は、基体2に固定されている固定体31と、基体2に対して変位可能な可動体32と、を有している。
このような素子片3は、例えば、リン(P)、ボロン(B)等の不純物がドープされたシリコン基板をパターニングすることで形成することができる。また、素子片3は、陽極接合法によって基体2の上面に接合されている。ただし、素子片3の材料や、素子片3と基体2との接合方法は、特に限定されない。
可動体32は、一対の固定部321、322と、可動部323と、一対の連結部324、325と、可動電極指326と、を備えている。固定部321、322は、凹部21を介してX軸方向に対向するように配置されており、それぞれ、基体2の上面に接合されている。そして、固定部322が導電性バンプB1を介して配線72(第1配線)と電気的に接続されている。なお、導電性バンプB1を省略し、固定部322と配線72とが直接接触することで、これらが電気的に接続されていてもよい。このことは、後述する導電性バンプB2、B3についても同様である。
そして、これら固定部321、322の間に可動部323が位置している。また、可動部323は、X軸方向プラス側の端部において、連結部324を介して固定部321に連結され、X軸方向マイナス側の端部において、連結部325を介して固定部322に連結されている。連結部324、325は、それぞれ、X軸方向に弾性変形可能であり、加速度Axが加わると、可動部323は、連結部324、325を弾性変形させつつ、固定部321、322に対してX軸方向に変位する。そして、可動部323には、Y軸方向両側に延出し、かつ、X軸方向に間欠的に並設された複数の可動電極指326が設けられている。
また、固定体31は、複数の第1固定電極指311と、複数の第2固定電極指312と、を有している。
複数の第1固定電極指311は、各可動電極指326のX軸方向プラス側に配置されており、対応する可動電極指326に対して間隔を隔てて噛み合う櫛歯状をなすように並んでいる。一方、複数の第2固定電極指312は、各可動電極指326のX軸方向マイナス側に配置されており、対応する可動電極指326に対して間隔を隔てて噛み合う櫛歯状をなすように並んでいる。このような第1固定電極指311および第2固定電極指312は、それぞれ、その基端部において、基体2の上面に接合されている。
また、各第1固定電極指311は、導電性バンプB2を介して配線73(第2配線)と電気的に接続されている。また、各第2固定電極指312は、導電性バンプB3を介して配線74(第2配線)と電気的に接続されている。
以上、素子片3について説明した。なお、図2に示すように、素子片3の下面(より具体的には、可動部323、可動電極指326、連結部324、325および第1、第2固定電極指311、312の下面)には、後述する第1マスクM1の一部が残存して設けられている。これにより、第1マスクM1が補強部として機能し、素子片3の機械的強度が向上する。なお、本実施形態では、後述するように、第1マスクM1は、ダイアモンドライクカーボン(DLC)で構成されている。
次に、可動素子1の作動について説明する。可動素子1の作動時には、例えば、図3中の電圧V1が可動体32(可動電極指326)に印加され、電圧V2が第1固定電極指311および第2固定電極指312に印加される。そして、可動素子1にX軸方向の加速度Axが加わると、その加速度Axの大きさに基づいて、可動部323が連結部324、325を弾性変形させながらX軸方向に変位する。このような変位に伴って、可動電極指326と第1固定電極指311とのギャップおよび可動電極指326と第2固定電極指312とのギャップがそれぞれ変化し、その変化量に応じて、可動電極指326と第1固定電極指311との間の静電容量および可動電極指326と第2固定電極指312との間の静電容量の大きさがそれぞれ変化する。そのため、これら静電容量の変化に基づいて加速度Axを検出することができる。
次に、可動素子1の製造方法について説明する。図4に示すように、可動素子1の製造方法は、基体2(第1基体)を準備する準備工程と、表裏関係にある下面301(第1主面)および上面302(第2主面)を有する基板30(第2基体)を準備し、下面301上に第1マスクM1を配置する第1マスク配置工程と、下面301を基体2側に向けて基板30を基体2に接合する接合工程と、上面302上に第2マスクM2を配置する第2マスク配置工程と、第2マスクM2を介して基板30をエッチングすることで、基体2に対して変位可能な部分を有する可動体32と、基体2に固定されている固定体31と、を有する素子片3を形成し、可動体32と固定体31とが第1マスクM1で連結されている状態とする素子片形成工程と、第2マスクM2を除去する第2マスク除去工程と、第1マスクM1の少なくとも一部を除去し、可動体32と固定体31とを分離する素子片分離工程と、蓋体8を基体2に接合する蓋体配置工程と、を含んでいる。以下、このような可動素子1の製造方法について説明する。
(準備工程)
まず、図5に示すように、例えば、ナトリウムイオン等のアルカリ金属イオン(可動イオン)を含有するガラス材料(硼珪酸ガラス等)で構成された基体2を準備し、フォトリソグラフィー技法とウェットエッチング技法とを用いて、基体2の上面に開口する凹部21および溝部22、23、24を形成する(ただし、溝部22については不図示。以下同様)。なお、本実施形態では、凹部21と溝部22、23、24の深さが異なるため、凹部21を形成する工程と、溝部22、23、24を形成する工程とを別々に行っている。
次に、図6に示すように、溝部22、23、24内に配線72、73、74を形成する(ただし、配線72については不図示。以下同様)。配線72、73、74の形成方法としては、特に限定されず、例えば、スパッタリング、蒸着等によって金属層を成膜し、この金属膜を、フォトリソグラフィー技法とエッチング技法とを用いてパターニングする方法が挙げられる。次に、配線72、73、74上に導電性バンプB1、B2、B3を配置する。
(第1マスク配置工程)
次に、図7に示すように、素子片3の母材であり、シリコン基板からなる基板30を準備する。そして、基板30の下面301に第1マスクM1を形成する。ここで、下面301には、次の接合工程において基体2と接合される接合領域S30が設定されており、第1マスクM1は、接合領域S30と重ならないように配置されている。なお、本実施形態では、接合領域S30が枠状をなしているため、接合領域S30の内側に第1マスクM1が配置されている。第1マスクM1をこのように配置することで、基体2と基板30との接合が第1マスクM1で阻害されないため、次の接合工程において、基体2と基板30とをより確実に接合することができる。また、第1マスクM1は、後の素子片形成工程おいて可動体32となる可動体領域320と、固定体31となる固定体領域310と、に亘って配置されている。
第1マスクM1の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、素子片形成工程および第2マスク除去工程において、十分に高いエッチング耐性を有していることが好ましい。すなわち、第1マスクM1は、素子片形成工程において、基板30とのエッチング選択比が十分に高く、第2マスク除去工程において第2マスクM2とのエッチング選択比が十分に高い材料で構成されていることが好ましい。このような特性を満足するために、本実施形態の第1マスクM1は、ダイアモンドライクカーボン(DLC)で構成されている。
第1マスクM1の形成方法としては、特に限定されず、例えば、スパッタリング、蒸着等によって下面301に膜を成膜し、この膜を、フォトリソグラフィー技法とエッチング技法とを用いてパターニングする方法が挙げられる。
(接合工程)
次に、図8に示すように、下面301を基体2側に向けて基板30を基体2に接合する。接合方法としては、特に限定されないが、本実施形態では陽極接合法を用いている。これにより、基体2と基板30とをより強固に接合することができる。また、接合材等の他の部材を介在させずに基体2と基板30とを接合することができるため、可動素子1の低背化を図ることもできる。
次に、必要に応じてCMP(化学機械研磨)を用いて基板30を薄肉化した後、基板30にリン、ボロン等の不純物をドープ(拡散)して導電性を付与する。
(第2マスク配置工程)
次に、図9に示すように、基板30の上面302に第2マスクM2を形成する。第2マスクM2は、素子片3の平面視形状に対応した形状となっている。
ここで、第2マスクM2の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、素子片形成工程において、十分に高いエッチング耐性を有していることが好ましい。すなわち、第2マスクM2は、素子片形成工程において、基板30とのエッチング選択比が十分に高い材料で構成されていることが好ましい。このような特性を満足するために、本実施形態の第2マスクM2は、酸化シリコン(SiO)で構成されている。ただし、第2マスクM2の構成材料としては、酸化シリコンの他にも、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiNO)等を用いることができ、これらの材料によっても、本実施形態と同様の効果を発揮することができる。
第2マスクM2の形成方法としては、特に限定されず、例えば、上面302を熱酸化することでシリコン酸化膜を形成し、このシリコン酸化膜を、フォトリソグラフィー技法とエッチング技法とを用いてパターニングする方法が挙げられる。
(素子片形成工程)
次に、図10に示すように、第2マスクM2を介して基板30をエッチングし、基体2に対して変位可能な部分を有する可動体32と、基体2に固定されている固定体31と、を有する素子片3を形成する。エッチング方法としては、特に限定されないが、本実施形態では、シリコンディープエッチング装置を用いたドライエッチング(ボッシュ法)を用いている。具体的には、SFとCとを交互に流すことで、基板30の上面302側から等方性エッチング、保護膜成膜および異方向性エッチングという工程を繰り返して、基板30を掘り進め、エッチングが第1マスクM1まで達すると、第1マスクM1がエッチングストッパーとなってエッチングが終了し、素子片3が得られる。このような形成方法によれば、エッチングに形成された貫通孔の側面が基板30の上面302および下面301に対して略垂直となるため、貫通孔の開口面積を小さくすることができる。また、アスペクト比の高い貫通孔を形成することができる。そのため、基板30をより細密に加工することができる。
なお、本工程では、可動体32と固定体31とが第1マスクM1で連結されている。そのため、可動体32の基体2に対する変位が抑制され、次のような効果を発揮することができる。本工程では、素子片3(可動体32および固定体31)をより確実に形成するために、オーバーエッチングを行っており、エッチング時間が理論値よりも長くなっている。すなわち、素子片3(可動体32および固定体31)が形成された後も、しばらくはエッチングを続けている。ここで、第1マスクM1がない場合には、基板30から素子片3が形成された後のオーバーエッチング時には、可動体32が基体2に対して変位可能であることから、エッチング装置内のガスの流れによって可動体32が変位(振動)してしまい、可動体32が固定体31にぶつかってしまう場合がある。そして、図11に示すように、ぶつかり所によっては第2マスクM2の一部が欠けてしまい、第2マスクM2が欠けた部分において素子片3の一部が不本意に除去されてしまう。そのため、図12に示すように、素子片3の形状が歪になってしまう可能性がある。このように、素子片3の形状が歪になると、素子片3の振動特性が低下し、それに伴って、加速度Axの検出精度が低下する。また、剛性が低下し、機械的強度が低くなってしまう。また、欠けた第2マスクM2が異物として可動素子1内に混入してしまい、可動素子1の信頼性を低下させる原因となる可能性もある。また、基体2をエッチング装置から取り出す際の振動や圧力の急激な変化によっても可動体32が変位してしまい、前述と同じような問題が発生する可能性もある。
そこで、本実施形態では、第1マスクM1によって可動体32と固定体31とを連結し、基体2に対する可動体32の変位を抑制している。これにより、前述した問題の発生を効果的に抑制することができ、より精度よく素子片3を形成することができる。
(第2マスク除去工程)
次に、図13に示すように、第2マスクM2を除去する。第2マスクM2の除去方法としては、特に限定されないが、例えば、CFとOとを用いたドライエッチングを用いることができる。これにより、より簡単に、第2マスクM2を除去することができる。ここで、第1マスクM1をダイアモンドライクカーボンで構成しているため、本工程での第1マスクM1と第2マスクM2とのエッチング選択比を大きく確保することができ、本工程にて、第1マスクM1が除去されてしまうことを効果的に抑制することができる。そのため、第1マスクM1を介して可動体32と固定体31とが連結している状態を維持することができる。また、第1マスクM1によって凹部21内に反応ガスが侵入することを抑制しているため、本工程において基体2(凹部21内)が不本意にエッチングされてしまうことを抑制することができる。
(素子片分離工程)
次に、図14に示すように、Z軸方向から見た平面視で、第1マスクM1の素子片3(基板30)から露出している部分を除去し、可動体32と固定体31とを分離する。これにより、可動体32が固定体31からリリースされて、可動体32が基体2に対して変位可能な状態となる。なお、本実施形態では、第1マスクM1の素子片3と重なっている部分は、除去されずに残存している。具体的には、第1マスクM1は、可動部323、連結部324、325および可動電極指326の下面と、第1固定電極指311および第2固定電極指312の下面と、に設けられている。これにより、第1マスクM1が、補強部として機能し、これら各部の機械的強度を高めることができる。
第1マスクM1の除去方法としては、特に限定されないが、Oを用いたドライエッチングを用いることが好ましい。これにより、第1マスクM1をより簡単に除去することができる。なお、本工程においても、第1マスクM1と基板30とのエッチング選択比を大きく確保することができるため、本工程において素子片3が不本意にエッチングされてしまうことを効果的に抑制することができる。
(蓋体配置工程)
次に、図15に示すように、蓋体8を準備し、ガラスフリット89を用いて蓋体8を基体2に接合する。これにより、収納空間Sが形成されると共に、収納空間Sに素子片3が収納される。次に、蓋体8の連通孔82内に球状の封止部材83を配置し、連通孔82と封止部材83との隙間を介して収納空間Sを所望の雰囲気に置換する。次に、封止部材83にレーザーを照射して、封止部材83を溶融させることで連通孔82を封止する。これにより、所望の雰囲気に置換された状態で、収納空間Sが封止される。以上により、図16に示すように、可動素子1が得られる。
このような可動素子1の製造方法は、前述したように、基体2(第1基体)を準備する工程と、表裏関係にある下面301(第1主面)および上面302(第2主面)を有する基板30(第2基体)を準備し、下面301上に第1マスクM1を配置する工程と、下面301を基体2側に向けて基板30を基体2に接合する工程と、上面302上に第2マスクM2を配置する工程と、第2マスクM2を介して基板30をエッチングすることで、基体2に対して変位可能な部分を有する可動体32と、基体2に固定されている固定体31と、を有する素子片3を形成し、可動体32と固定体31とが第1マスクM1で連結されている状態とする工程と、第1マスクM1の少なくとも一部を除去し、可動体32と固定体31とを分離する工程と、を含んでいる。このような方法によれば、前述したように、可動体32と固定体31とが形成された後も、第1マスクM1によって可動体32と固定体31とを連結した状態とすることができるため、基板30のエッチング中(素子片3が形成された後のオーバーエッチング中)における基体2に対する可動体32の変位を抑制することができる。そのため、より精度よく素子片3を形成することができる。
また、前述したように、可動素子1の製造方法では、基体2は、可動イオンを含み、基板30は、シリコンを含んでいる。特に、本実施形態では、基体2は、硼珪酸ガラス等のガラス材料で構成されたガラス基板であり、基板30は、シリコン基板である。これにより、基体2と基板30とを陽極接合法によって接合することができ、これらを強固に接合することができる。
また、前述したように、可動素子1の製造方法は、第1マスクM1の少なくとも一部を除去する工程(素子片分離工程)に先立って、第2マスクM2を除去する工程(第2マスク除去工程)を含んでいる。このように、第2マスクM2を除去することで、素子片3の薄型化を図ることができる。また、隣り合っている第2マスクM2同士の衝突等で第2マスクM2の破損による破損物の飛散を抑制することができる。
また、前述したように、可動素子1の製造方法では、第1マスクM1は、ダイアモンドライクカーボンを含み、第2マスクM2は、酸化シリコンを含んでいる。特に、本実施形態では、第1マスクM1は、ダイアモンドライクカーボンで構成され、第2マスクM2は、酸化シリコンで構成されている。これにより、第1マスクM1は、素子片形成工程において、基板30とのエッチング選択比が十分に高く、第2マスク除去工程において第2マスクM2とのエッチング選択比が十分に高いものとなる。そのため、第1マスクM1の機能をより確実に発揮することができる。同様に、第2マスクM2は、素子片形成工程において、基板30とのエッチング選択比が十分に高いものとなる。そのため、第2マスクM2の機能をより確実に発揮することができる。
また、前述したように、可動体32は、基体2に固定されている固定部321、322と、可動部323と、可動部323が固定部321、322に対して変位可能なように固定部321、322と可動部323とを連結する連結部324、325と、を有している。このような構成とすることで、可動体32が振動し易い構成となり、上述した効果がより顕著なもとなる。
また、前述したように、基体2は、上面(基板30側の面)に開口する凹部21を有している。そして、Z軸方向(基体2と基板30とが重なる方向)から見た平面視で、可動部323および連結部324、325は、凹部21と重なって配置される。これにより、可動部323および連結部324、325と基体2との接触が抑制され、可動部323をよりスムーズに基体2に対して変位させることができる。また、凹部21は、基板30を基体2に接合する際の、第1マスクM1と基体2との接触を防止する逃げ部としても機能し、これにより、基板30と基体2とをより確実に接合することができる。
また、前述したように、基体2には、可動体32と電気的に接続される配線72(第1配線)と、固定体31と電気的に接続される配線73、74(第2配線)と、が設けられている。これにより、配線72、73、74を介して素子片3との電気的な接続を図ることができるため、素子片3と外部装置(例えば、後述する回路素子1020)との電気的な接続が容易となる。
また、前述したように、可動素子1の製造方法では、素子片3を形成するための基板30のエッチングは、ドライエッチングである。これにより、基板30にアスペクト比の高い貫通孔を形成することができるため、基板30をより細密に加工することができる。そのため、小型な素子片3をより精度よく形成することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る可動素子の製造方法について説明する。
図17は、本発明の第2実施形態に係る可動素子の製造方法で製造した可動素子の平面図である。図18は、図17中のC−C線断面図である。図19は、図17に示す可動素子の製造工程を示すフローチャートである。図20ないし図24は、それぞれ、図17に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。図25は、第1マスクの効果を説明するための断面図である。図26ないし図28は、それぞれ、図17に示す可動素子の製造方法を説明するための断面図である。
本実施形態に係る可動素子の製造方法は、素子片の構成および第1マスクM1の配置が異なること以外は、前述した第1実施形態の可動素子の製造方法と同様である。
なお、以下の説明では、第2実施形態の可動素子の製造方法に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図17ないし図28では、前述した第1実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
まず、本実施形態の可動素子の製造方法を説明するのに先立って、当該製造方法によって製造される可動素子1について簡単に説明する。
図17に示す可動素子1は、Z軸方向の加速度Azを検出することのできる加速度センサー(物理量センサー)である。このような可動素子1は、基体2と、基体2上に配置された素子片4と、素子片4を覆うように基体2に接合された蓋体8と、を有している。基体2および蓋体8は、それぞれ、前述した第1実施形態と同様の構成であるため、以下では、主に、素子片4について説明する。
素子片4は、可動部41と、梁部42と、固定部43と、を有している。可動部41は、板状であり、Z軸方向から見た平面視で、X軸方向を長手とする長手形状をなしている。また、可動部41は、梁部42を介して固定部43に接続されている。また、梁部42および固定部43は、それぞれ、可動部41の内側に配置されている。また、図18に示すように、固定部43は、凹部21内に設けられたマウント部211(突起部)と接合されている。そして、素子片4は、固定部43において導電性バンプB1を介して配線72と電気的に接続されている。
また、可動部41は、Z軸方向から見た平面視で、梁部42により形成される揺動軸Jの一方側(X軸方向のマイナス側)に位置する第1可動部411と、揺動軸Jの他方側(X軸方向のプラス側)に位置する第2可動部412と、を有している。そして、第1可動部411と第2可動部412とは、加速度Azが加わったときの回転モーメントが互いに異なるように設計されている。そのため、加速度Azが加わると、可動部41は、揺動軸Jまわりにシーソー揺動する。
このような素子片4は、例えば、リン(P)、ボロン(B)等の不純物がドープされたシリコン基板をパターニングすることで形成されている。また、素子片4は、陽極接合法によって基体2に接合されている。
また、図18に示すように、凹部21の底面には、第1可動部411と対向する第1固定電極48と、第2可動部412と対向する第2固定電極49と、が設けられている。また、図17に示すように、第1固定電極48は、配線73と電気的に接続され、第2固定電極49は、配線74と電気的に接続されている。
以上、素子片4について説明した。なお、素子片4の下面、より具体的には、梁部42の下面には、第1マスクM1の一部が残存している。これにより、第1マスクM1が補強部として機能し、素子片4の機械的強度が向上する。
このような可動素子1は、次のようにして加速度Azを検出する。可動素子1の作動時には、例えば、前述した第1実施形態と同様に、図3中の電圧V1が素子片4に印加され、電圧V2が第1固定電極48および第2固定電極49に印加される。そして、加速度Azが可動素子1に加わると、可動部41は、揺動軸Jまわりにシーソー揺動する。このシーソー揺動によって、第1可動部411と第1固定電極48とのギャップおよび第2可動部412と第2固定電極49とのギャップがそれぞれ変化し、それに伴って、第1可動部411と第1固定電極48との間の静電容量および第2可動部412と第2固定電極49との間の静電容量がそれぞれ変化する。そのため、これら静電容量の変化量に基づいて加速度Azを検出することができる。
次に、可動素子1の製造方法について説明する。図19に示すように、可動素子1の製造方法は、基体2(第1基体)を準備する準備工程と、表裏関係にある下面401(第1主面)および上面402(第2主面)を有する基板40(第2基体)を準備し、下面401上に第1マスクM1を配置する第1マスク配置工程と、下面401を基体2側に向けて基板40を基体2に接合する接合工程と、上面402上に第2マスクM2を配置する第2マスク配置工程と、第2マスクM2を介して基板40をエッチングすることで、基体2に固定されている固定部43と、可動部41と、可動部41が固定部43に対して揺動可能なように固定部43と可動部41とを連結する梁部42と、を有する素子片4を形成する素子片形成工程と、第2マスクM2を除去する第2マスク除去工程と、蓋体8を基体2に接合する蓋体配置工程と、を含んでいる。以下、このような可動素子1の製造方法について説明する。
(準備工程)
まず、図20に示すように、第1、第2固定電極48、49、配線72、73、74および導電性バンプB1が配置された基体2を準備する(ただし、配線73、74については不図示。以下同様)。なお、基体2の形成方法は、前述した第1実施形態と同様である。
(第1マスク配置工程)
次に、図21に示すように、素子片4の母材であり、シリコン基板からなる基板40を準備する。そして、基板40の下面401に第1マスクM1を形成する。ここで、下面401には、次の接合工程において基体2と接合される接合領域S40が設定されており、第1マスクM1は、接合領域S40と重ならないように配置されている。また、第1マスクM1は、基板40の平面視で、後の素子片形成工程において梁部42となる領域420と重なるように、かつ、固定部43となる領域430および可動部41となる領域410と重ならないように配置される。なお、第1マスクM1の構成材料および形成方法は、前述した第1実施形態と同様である。
(接合工程)
次に、図22に示すように、下面401を基体2側に向けて基板40を基体2に接合する。なお、接合方法は、前述した第1実施形態と同様である。次に、必要に応じてCMP(化学機械研磨)を用いて基板40を薄肉化した後、基板40にリン、ボロン等の不純物をドープ(拡散)して導電性を付与する。
(第2マスク配置工程)
次に、図23に示すように、基板40の上面402に第2マスクM2を形成する。第2マスクM2は、素子片4の平面視形状に対応した形状となっている。なお、第2マスクM2の構成材料および形成方法は、前述した第1実施形態と同様である。
(素子片形成工程)
次に、図24に示すように、第2マスクM2を介して基板40をエッチングし、基体2に固定されている固定部43と、可動部41と、可動部41が固定部43に対して揺動可能なように固定部43と可動部41とを連結する梁部42と、を有する素子片4を形成する。なお、エッチング方法としては、前述した第1実施形態と同様である。
ここで、前述したように、第1マスクM1は、基板40の平面視で、梁部42となる領域420と重なるように、かつ、固定部43となる領域430および可動部41となる領域410と重ならないように配置される。そのため、次のような効果を発揮することができる。
図25に示すように、素子片4が形成された後のオーバーエッチング時において、反応性ガスG(プラズマ)と基体2との間に作用する斥力によって、反応性ガスGが下面401側から素子片4(基板40)をアタックする場合がある。このように、下面401側からアタックされると、素子片4(基板40)の下面側が不本意にエッチングされ、素子片4の機械的強度が低下してしまう。特に、固定部43、可動部41および梁部42のうちで、最も細く脆い部分であり、かつ撓み変形する部分である梁部42の機械的強度が低下してしまうと、梁部42の破損を招き、可動素子1の信頼性が低下してしまう。
そこで、本実施形態では、梁部42(領域420)と重なるように、すなわち、梁部42(領域420)の下面を覆うように第1マスクM1を配置し、この第1マスクM1によって、オーバーエッチング時の梁部42の下面401側からのエッチングを抑制している。これにより、素子片4の機械的強度の低下を抑制することができると共に、素子片4をより精度よく形成することができる。
また、第1マスクM1は、固定部43(領域430)と重ならないように配置されている。これにより、固定部43と基体2との接合を、第1マスクM1が阻害することがない。そのため、固定部43と基体2とをより確実に接合することができる。
さらに、第1マスクM1は、可動部41(領域410)と重ならないように配置される。前述したように、可動素子1は、第1可動部411と第1固定電極48との間の静電容量および第2可動部412と第2固定電極49との間の静電容量の変化に基づいて加速度Azを検出する。そのため、可動部41のシーソー揺動を許容するためのスペースを確保しつつ、静電容量をなるべく大きくして加速度Azの検出感度を高めるために、可動部41と第1、第2固定電極48、49とのギャップを小さくすることが好ましい。
しかしながら、可動部41の下面に第1マスクM1を配置すると、その分、可動部41が厚くなり、可動部41のシーソー揺動を許容するためのスペースが大きくなってしまう。そのため、可動部41の下面に第1マスクM1が配置されていない場合と比べて、可動部41と第1、第2固定電極48、49とのギャップを大きくしなければならず、加速度Azの検出感度の向上を図ることが困難となる。そこで、本実施形態では、可動部41(領域410)と重ならないように第1マスクM1を配置し、可動部41と第1、第2固定電極48、49とのギャップが大きくならないようにして、加速度Azの検出感度の低下を抑制している。
(第2マスク除去工程)
次に、図26に示すように、第2マスクM2を除去する。なお、第2マスクM2の除去方法は、前述した第1実施形態と同様である。
(蓋体配置工程)
次に、図27に示すように、蓋体8を準備し、ガラスフリット89を用いて蓋体8を基体2に接合する。これにより、収納空間Sが形成されると共に、収納空間Sに素子片3が収納される。次に、蓋体8の連通孔82内に球状の封止部材83を配置し、連通孔82と封止部材83との隙間を介して収納空間Sを所望の雰囲気に置換する。次に、封止部材83にレーザーを照射して、封止部材83を溶融させることで連通孔82を封止する。これにより、所望の雰囲気に置換された状態で、収納空間Sが封止される。以上により、図28に示すように、可動素子1が得られる。
このような可動素子1の製造方法は、前述したように、基体2(第1基体)を準備する工程と、表裏関係にある下面401(第1主面)および上面402(第2主面)を有する基板40(第2基体)を準備し、下面401上に第1マスクM1を配置する工程と、下面401を基体2側に向けて基板40を基体2に接合する工程と、上面402上に第2マスクM2を配置する工程と、第2マスクM2を介して基板40をエッチングすることで、基体2に固定されている固定部43と、可動部41と、可動部41が固定部43に対して揺動可能なように固定部43と可動部41とを連結する梁部42と、を有する素子片4を形成する工程と、含んでいる。そして、第1マスクM1を配置する工程(第1マスク配置工程)では、基板40の梁部42となる領域と重なるように第1マスクM1を配置している。これにより、第1マスクM1によって、オーバーエッチング時の梁部42の下面401側からのエッチングを抑制することができる。そのため、素子片4の機械的強度の低下を抑制することができると共に、素子片4をより精度よく形成することができる。
また、前述したように、第1マスクM1を配置する工程(第1マスク配置工程)では、基板40の固定部43および可動部41となる領域430、410と重ならないように第1マスクM1を配置している。これにより、固定部43と基体2との接合を、第1マスクM1が阻害することがなく、これらをより確実に接合することができる。また、可動部41の厚肉化を抑制することができ、加速度Azの検出感度の低下を抑制することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の可動素子の製造方法で製造された可動素子を備える電子モジュールについて説明する。
図29は、本発明の可動素子の製造方法で製造された可動素子を備える電子モジュールを示す断面図である。
図29に示すように、電子モジュール1000は、ベース基板1010と、ベース基板1010上に設けられた可動素子1と、可動素子1上に設けられた回路素子1020(IC)と、可動素子1と回路素子1020とを電気的に接続するボンディングワイヤーBW1と、ベース基板1010と回路素子1020とを電気的に接続するボンディングワイヤーBW2と、可動素子1および回路素子1020をモールドするモールド部1030と、を有している。ここで、可動素子1としては、例えば、前述した各実施形態のいずれかのものを用いることができる。
ベース基板1010は、可動素子1を支持する基板であり、例えば、インターポーザー基板である。このようなベース基板1010の上面には複数の接続端子1011が配置されており、下面には複数の実装端子1012が配置されている。また、ベース基板1010内には、図示しない内部配線が配置されており、この内部配線を介して、各接続端子1011が、対応する実装端子1012と電気的に接続されている。このようなベース基板1010としては、特に限定されず、例えば、シリコン基板、セラミック基板、樹脂基板、ガラス基板、ガラスエポキシ基板等を用いることができる。
また、可動素子1は、基体2を下側(ベース基板1010側)に向けてベース基板1010上に配置されている。そして、可動素子1は、ダイアタッチ材を介してベース基板1010に接合されている。
また、回路素子1020は、可動素子1上に配置されている。そして、回路素子1020は、ダイアタッチ材を介して可動素子1の蓋体8に接合されている。また、回路素子1020は、ボンディングワイヤーBW1を介して可動素子1の各電極パッドPと電気的に接続され、ボンディングワイヤーBW2を介してベース基板1010の接続端子1011と電気的に接続されている。このような回路素子1020には、可動素子1を駆動する駆動回路や、可動素子1からの出力信号に基づいて加速度Axを検出する検出回路や、検出回路からの信号を所定の信号に変換して出力する出力回路等が、必要に応じて含まれている。
また、モールド部1030は、可動素子1および回路素子1020をモールドしている。これにより、可動素子1や回路素子1020を水分、埃、衝撃等から保護することができる。モールド部1030としては、特に限定されないが、例えば、熱硬化型のエポキシ樹脂を用いることができ、例えば、トランスファーモールド法によってモールドすることができる。
以上のような電子モジュール1000は、可動素子1を有しているため、信頼性の高い電子モジュール1000が得られる。
なお、電子モジュール1000の構成としては、上記の構成に限定されず、例えば、可動素子1がセラミックパッケージに収納された構成となっていてもよい。
<第4実施形態>
次に、本発明の可動素子の製造方法で製造された可動素子を備える電子機器について説明する。
図30は、本発明の可動素子の製造方法で製造された可動素子を備える電子機器を示す斜視図である。
図30に示すモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、可動素子1が内蔵されている。ここで、可動素子1としては、例えば、前述した各実施形態のいずれかのものを用いることができる。
このようなパーソナルコンピューター1100(電子機器)は、可動素子1を有しているため、高い信頼性を発揮することができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の可動素子の製造方法で製造された可動素子を備える電子機器について説明する。
図31は、本発明の可動素子の製造方法で製造された可動素子を備える電子機器を示す斜視図である。
図31に示す携帯電話機1200(PHSも含む)は、アンテナ(図示せず)と、複数の操作ボタン1202と、受話口1204と、送話口1206とを備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、可動素子1が内蔵されている。ここで、可動素子1としては、例えば、前述した各実施形態のいずれかのものを用いることができる。
このような携帯電話機1200(電子機器)は、可動素子1を有しているため、高い信頼性を発揮することができる。
<第6実施形態>
次に、本発明の可動素子の製造方法で製造された可動素子を備える電子機器について説明する。
図32は、本発明の可動素子の製造方法で製造された可動素子を備える電子機器を示す斜視図である。
図32に示すデジタルスチールカメラ1300は、ケース(ボディー)1302の背面には表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。そして、撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押すと、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。このようなデジタルスチールカメラ1300には、可動素子1が内蔵されている。ここで、可動素子1としては、例えば、前述した各実施形態のいずれかのものを用いることができる。
このようなデジタルスチールカメラ1300(電子機器)は、可動素子1を有しているため、高い信頼性を発揮することができる。
なお、電子機器は、前述した実施形態のパーソナルコンピューターおよび携帯電話機、本実施形態のデジタルスチールカメラの他にも、例えば、スマートフォン、タブレット端末、時計(スマートウォッチを含む)、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)等のウェアラブル端末、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、移動体端末基地局用機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、ネットワークサーバー等に適用することができる。
<第7実施形態>
次に、本発明の可動素子の製造方法で製造された可動素子を備える移動体について説明する。
図33は、本発明の可動素子の製造方法で製造された可動素子を備える移動体を示す斜視図である。
図33に示す自動車1500には、可動素子1が内蔵されており、可動素子1によって車体1501の姿勢を検出することができる。可動素子1の検出信号は、車体姿勢制御装置1502に供給され、車体姿勢制御装置1502は、その信号に基づいて車体1501の姿勢を検出し、検出結果に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪1503のブレーキを制御したりすることができる。ここで、可動素子1としては、例えば、前述した各実施形態のいずれかのものを用いることができる。
このような自動車1500(移動体)は、可動素子1を有しているため、高い信頼性を発揮することができる。
なお、可動素子1は、他にも、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
また、移動体としては、自動車1500に限定されず、例えば、飛行機、ロケット、人工衛星、船舶、AGV(無人搬送車)、二足歩行ロボット、ドローン等の無人飛行機等にも適用することができる。
以上、本発明の可動素子の製造方法を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、前述した実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、前述した実施形態では、素子片が加速度を検出することのできる構成であり、可動素子が物理量センサーとして機能する構成について説明したが、素子片が検出する物理量としては、加速度に限定されず、例えば、角速度、圧力等であってもよい。また、可動素子は、発振器用の振動デバイス(水晶振動素子等)を素子片として有する構成であってもよい。
また、前述した実施形態では、可動素子が1つの素子片を有している構成について説明したが、これに限定されず、2つ以上の素子片を有していてもよい。
1…可動素子、2…基体、21…凹部、211…マウント部、22、23、24…溝部、3…素子片、30…基板、301…下面、302…上面、31…固定体、310…固定体領域、311…第1固定電極指、312…第2固定電極指、32…可動体、320…可動体領域、321、322…固定部、323…可動部、324、325…連結部、326…可動電極指、4…素子片、40…基板、401…下面、402…上面、41…可動部、410…領域、411…第1可動部、412…第2可動部、42…梁部、420…領域、43…固定部、430…領域、48…第1固定電極、49…第2固定電極、72、73、74…配線、8…蓋体、81…凹部、82…連通孔、83…封止部材、89…ガラスフリット、1000…電子モジュール、1010…ベース基板、1011…接続端子、1012…実装端子、1020…回路素子、1030…モールド部、1100…パーソナルコンピューター、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1108…表示部、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1208…表示部、1300…デジタルスチールカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1500…自動車、1501…車体、1502…車体姿勢制御装置、1503…車輪、Ax、Az…加速度、B1、B2、B3…導電性バンプ、BW1、BW2…ボンディングワイヤー、G…反応性ガス、J…揺動軸、M1…第1マスク、M2…第2マスク、P…電極パッド、S…収納空間、S30、S40…接合領域、V1、V2…電圧

Claims (10)

  1. 第1基体を準備する工程と、
    表裏関係にある第1主面および第2主面を有する第2基体を準備し、前記第1主面上に第1マスクを配置する工程と、
    前記第1主面を前記第1基体側に向けて前記第2基体を前記第1基体に接合する工程と、
    前記第2主面上に第2マスクを配置する工程と、
    前記第2マスクを介して前記第2基体をエッチングすることで、前記第1基体に対して変位可能な部分を有する可動体と、前記第1基体に固定されている固定体と、を有する素子片を形成し、前記可動体と前記固定体とが前記第1マスクで連結されている状態とする工程と、
    前記第1マスクの少なくとも一部を除去し、前記可動体と前記固定体とを分離する工程と、含んでいることを特徴とする可動素子の製造方法。
  2. 前記第1基体は、可動イオンを含み、
    前記第2基体は、シリコンを含んでいる請求項1に記載の可動素子の製造方法。
  3. 前記第1マスクの少なくとも一部を除去する工程に先立って、前記第2マスクを除去する工程を含んでいる請求項1または2に記載の可動素子の製造方法。
  4. 前記第1マスクは、ダイアモンドライクカーボンを含み、
    前記第2マスクは、酸化シリコンを含んでいる請求項1ないし3のいずれか1項に記載の可動素子の製造方法。
  5. 前記可動体は、前記第1基体に固定されている固定部と、可動部と、前記可動部が前記固定部に対して変位可能なように前記固定部と前記可動部とを連結する連結部と、を有している請求項1ないし4のいずれか1項に記載の可動素子の製造方法。
  6. 前記第1基体は、前記第2基体側の面に開口する凹部を有し、
    前記第1基体と前記第2基体とが重なる方向から見た平面視で、前記可動部および前記連結部は、前記凹部と重なって配置される請求項5に記載の可動素子の製造方法。
  7. 前記第1基体には、前記可動体と電気的に接続される第1配線と、前記固定体と電気的に接続される第2配線と、が設けられている請求項1ないし6のいずれか1項に記載の可動素子の製造方法。
  8. 前記エッチングは、ドライエッチングである請求項1ないし7のいずれか1項に記載の可動素子の製造方法。
  9. 第1基体を準備する工程と、
    表裏関係にある第1主面および第2主面を有する第2基体を準備し、前記第1主面上に第1マスクを配置する工程と、
    前記第1主面を前記第1基体側に向けて前記第2基体を前記第1基体に接合する工程と、
    前記第2主面上に第2マスクを配置する工程と、
    前記第2マスクを介して前記第2基体をエッチングすることで、第1基体に固定されている固定部と、可動部と、前記可動部が前記固定部に対して揺動可能なように前記固定部と前記可動部とを連結する梁部と、を有する素子片を形成する工程と、含み、
    前記第1マスクを配置する工程では、前記第2基体の前記梁部となる領域と重なるように前記第1マスクを配置することを特徴とする可動素子の製造方法。
  10. 前記第1マスクを配置する工程では、前記第2基体の前記固定部および前記可動部となる領域と重ならないように前記第1マスクを配置する請求項9に記載の可動素子の製造方法。
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