JP2018146150A - ヒートポンプ式給湯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】水循環装置のエアかみや、水冷媒熱交換器の水配管詰まりを適確に検出するヒートポンプ式給湯機を提供する。【解決手段】貯湯タンクと、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機から吐出された冷媒と前記貯湯タンクからの水とを熱交換する水-冷媒熱交換器と、前記水-冷媒熱交換器から流出した冷媒を減圧する減圧装置と、前記減圧装置から流出した冷媒と空気とを熱交換する空気側熱交換器と、前記空気熱交換器の冷媒温度を検出する冷媒温度検出手段と、外気温度を検出する外気温度検出手段と、前記貯湯タンク下部の水を前記水-冷媒熱交換器を介して前記貯湯タンク上部に戻す水循環回路とを備えたヒートポンプ式給湯機において、前記空気側熱交換器の冷媒温度および前記外気温度に基づいて水循環回路の異常を検出するものである。【選択図】図8

Description

本発明は、ヒートポンプ式給湯機に関する。
ヒートポンプ式給湯機はお湯を沸き上げるためのヒートポンプユニットとそのお湯を貯湯するための貯湯ユニットで構成されている。ヒートポンプユニットはおもに圧縮機、水-冷媒熱交換器、減圧装置、空気熱交換器で構成されており、それらが環状に接続されている。沸き上げ運転時、ヒートポンプユニットでは貯湯タンクからの水が循環装置によって水-冷媒熱交換器へ供給され、圧縮機から吐出された高温の冷媒と熱交換を行っている。
しかしながら、貯湯タンクに空気が混入し、それが水の循環装置に流入してしまうと、その循環装置の構造によっては空気混入により空回り(エアかみ)し、水を水-冷媒熱交換器に供給できなくなってしまい、お湯の沸き上げができないことがある。
また、水-冷媒熱交換器内にスケールが生成してしまうことで、水-冷媒熱交換器の水回路が閉塞(配管詰まり)し、お湯の沸き上げができないことがある。
この2つの現象は貯湯タンクとヒートポンプユニット間の水循環回路の異常である。この水循環回路の異常が起こってしまうと沸き上げ運転が行えなくなってしまうため、この異常を正確に検知する必要がある。
水循環回路の異常を検知するための手段として、従来のヒートポンプユニットでは、特許文献1に示すように、水‐冷媒熱交換器の冷媒出口温度を利用するものがある。これは水-冷媒熱交換器の冷媒出口温度が、目標とする出湯温度以上の場合に水循環回路の異常と判断するものである。
水循環回路の異常が起こると、水-冷媒熱交換器での水との熱交換が行えないため、圧縮機で吐出された高温の冷媒がその温度を保ったまま水-冷媒熱交換器の出口まで流れる。本来、水-冷媒熱交換器にて正常に熱交換ができていれば、水-冷媒熱交換器の冷媒出口温度はヒートポンプユニットに流入する水の温度付近となるため、目標とする出湯温度以上となることはない。しかし、水循環回路の異常の場合には上記のような状態となるので、その変化を検知し、水循環回路の異常の判断を行うものである。
また、特許文献1に示すように、所定時間経過後の水-冷媒熱交換器の水側出口温度である出湯温度がある所定の出湯基準温度以上高くないときに異常の判断を行うものがある。これは先のように水-冷媒熱交換器で水との熱交換が行えないため、出湯温度が上がらないためである。
特開2003-222406
しかしながら、先行文献1の水-冷媒熱交換器の冷媒出口温度によって、エアかみや配管詰まりを検出する方法の場合、次に説明する誤検知や検出遅れといった問題がある。すなわち、水冷媒熱交の冷媒出口温度はサイクルの状態によって様々な値を取りうる。エアかみ、配管詰まり以外の理由による冷媒温度上昇は排除したい。例えば、外気温が高く、水冷媒熱交の入水温度が高い場合も水冷媒熱交の冷媒出口温度は高くなる。この場合、エアかみ、配管詰まりではないのにも拘わらず エアかみ、配管詰まりと誤検知してしまうことがある。
この誤検知をなるべく防ぐため、エアかみ、配管詰まりを検出する温度の閾値を高めに設定しておくことが考えられる。この場合は、エアかみ、配管詰まりが起こっても、冷媒出口温度が設定値となるまでに相当の時間がかかってしまうといった問題がある。
本発明の目的は、従来に比べて循環装置のエアかみや、水冷媒熱交換器の水配管詰まりを適確に検出することにある。
上記目的は、貯湯タンクと、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機から吐出された冷媒と前記貯湯タンクからの水とを熱交換する水-冷媒熱交換器と、前記水-冷媒熱交換器から流出した冷媒を減圧する減圧装置と、前記減圧装置から流出した冷媒と空気とを熱交換する空気側熱交換器と、前記空気熱交換器の冷媒温度を検出する冷媒温度検出手段と、外気温度を検出する外気温度検出手段と、前記貯湯タンク下部の水を前記水-冷媒熱交換器を介して前記貯湯タンク上部に戻す水循環回路とを備えたヒートポンプ式給湯機において、前記空気側熱交換器の冷媒温度および前記外気温度に基づいて水循環回路の異常を検出することにより達成される。
本発明によれば、循環装置のエアかみや、水冷媒熱交換器の水配管詰まりといった水循環異常を適確に検知することができる。
本発明の第1の実施形態に係わるヒートポンプ式給湯機のシステム概略図である。 第1の実施形態に係わるヒートポンプ式給湯機の通常運転時から水循環回路異常に至るまでの圧縮機吐出温度、蒸発器出口冷媒温度、外気温度の変化を示したグラフである。 正常時と水循環異常時における冷媒の状態を示すモリエル線図である。 第1の実施形態に係わるヒートポンプ式給湯機の制御フロー図である。 本発明の第2の実施形態に係わるヒートポンプ式給湯機のシステム概略図である。 第2の実施形態に係わるヒートポンプ式給湯機の通常運転時から水循環回路異常に至るまでの圧縮機吐出温度、蒸発器出口冷媒温度、外気温度の変化を示したグラフである。 第2の実施形態に係わるヒートポンプ式給湯機の制御フロー図である。 本発明の第3の実施形態に係わるヒートポンプ式給湯機の制御フロー図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら、説明する。
図1は第1の実施形態に係わるヒートポンプ式給湯機のシステム概略図である。図2は第1の実施形態に係わる、ヒートポンプ式給湯機の水循環回路異常が発生していない通常時から、水循環回路異常が発生するまでの外気温度、蒸発器出口冷媒温度、圧縮機吐出温度の時間変化を示す。図3は正常時と水循環異常時における冷媒の状態を示すモリエル線図である。図4は第1の実施形態に係わるヒートポンプ式給湯機の循環ポンプのエアかみや水管の詰まりといった水循環回路異常の検知時の制御フローを示す。
第1の実施形態に係わるヒートポンプ式給湯機は湯の沸き上げを行うヒートポンプユニット部100と湯をためる貯湯タンクユニット部101で構成され、ヒートポンプユニット部100は容量可変な圧縮機1と、圧縮機1から吐出された高温高圧な冷媒と被加熱媒体である水とを熱交換させる水-冷媒熱交換器2と、水-冷媒熱交換器2から流出した冷媒を低温低圧に膨張させる膨張弁3と、膨張弁から流出した低温低圧の冷媒と送風ファン6によって送風される空気とを熱交換させる蒸発器4(空気側熱交換器)とを備え、それらが環状に接続されている。また、圧縮機吐出部に圧縮機吐出温度を測る圧縮機吐出冷媒温度検出部7、蒸発器から流出した冷媒温度を測る蒸発器出口冷媒温度検出部8および外気温度を測る外気温度検出部9を備え、それらの温度検出や圧縮機の容量、膨張弁3を制御する制御部10を備える。なお、この冷凍サイクルでは、二酸化炭素が冷媒として使用されている。
また、図1に示すように、水-冷媒熱交換器2には貯湯タンク11下部から、低温の水が水循環装置である循環ポンプ5を駆動させることによって供給され、水-冷媒熱交換器2にて熱交換を行い、高温の湯になった後、貯湯タンク11上部に戻される。この回路を水循環回路Fと呼ぶ。
本実施形態において、ヒートポンプ式給湯機のヒートポンプユニット100の膨張弁3は圧縮機吐出温度検出部に取り付けられている温度センサー7の値をもとに、所定の温度になるように操作される。なお、圧縮機の吐出圧力を検出するセンサーを設け、所定の圧力になるように膨張弁3の開度を調節してもよい。
また本実施形態では水循環回路Fに存在する水を循環させるための循環ポンプ5はヒートポンプユニット部100内にあるが、循環ポンプは水循環回路内Fであれば、その場所は限定しない。
そして、上記記載の循環ポンプ5内に貯湯タンク11から、空気が混入した場合、循環ポンプ5が空転し、水を供給できなくなる現象(エアかみ)や、水循環回路F内に異物が発生し、その回路内が閉塞(配管詰まり)した場合には、水循環回路の異常と判断(判定、検出)する必要がある。
具体的には、蒸発器冷媒出口部分に設置された、蒸発器出口冷媒温度センサー8の値が外気温度よりも高い温度状態を所定時間継続した場合に異常と判断する。
上記記載の方法で水循環回路異常を判断できることを図2を用いて説明する。図2に通常運転時から水循環異常が発生するまでの時間経過を示す。蒸発器4は基本的に外気から吸熱を行うため、通常運転時には外気温度よりも低い温度である。そのため、蒸発器出口冷媒温度は外気温度以下となる。また、水-冷媒熱交換器2においては、圧縮機1で高温にされた冷媒はそれよりも低い温度の水に放熱している。
しかし、循環ポンプ5のエアかみや水循環回路Fが閉塞するような水循環回路異常が起こると、水-冷媒熱交換器2において、水と冷媒の熱交換ができなくなるため、水に放熱することができなくなる。そのため、蒸発器4で放熱を行うようになり、結果、蒸発器出口冷媒温度が外気温度以上となる。このように蒸発器出口冷媒温度と外気温度の関係から水循環回路異常の判断を行うことができる。なお、水循環回路の異常判断は、沸上運転開始から蒸発器出口冷媒温度が外気温度を下回った時から開始する。
このことを図3のモリエル線図を用いて説明する。四角の点を繋いだ実線が通常運転時を示し、三角の点を繋いだ実線が水循環異常時を示す。通常運転時に比べて水-冷媒熱交換器2で冷媒の熱を放熱できない分、高圧側の比エンタルピが低下しないため、その分小さいサイクルとなっている。そして、水-冷媒熱交換器2で冷媒が放熱できないことから高圧側圧力が上昇し、それにつられて低圧側圧力も上昇する。そして、蒸発器4の出口温度も上昇する(等温線については図示しない)。蒸発器出口冷媒温度検出部8が検出したこの蒸発器4の出口冷媒温度が、外気温度検出部9が検出した外気温を上回ったことを持って水循環回路異常と判断する。
前述したように、従来は水-冷媒熱交換器の冷媒出口温度と予め設定した閾値(設定値)と比較して、この冷媒出口温度が閾値を上回った際に水循環回路の異常と判断していた。しかしながら、この水-冷媒熱交換器の冷媒出口温度は、水-冷媒熱交換器4への入水温度や外気温など様々な要因で変化する。誤検知防止のため閾値を高めに設定すると、水循環回路の異常判断が遅れるという問題があった。これを防ぐため、外気温度の変動に影響して閾値設定を行うことが考えられるが、変動する適当な閾値を設定することは困難である。
本実施形態においては、蒸発器4が吸熱器である以上、通常運転であれば蒸発器出口温度は外気温以上にならないことを利用して、蒸発器出口冷媒温度と外気温度の関係から水循環回路異常の判断を行うこととした。外気温度は、他の制御のために元々蒸発器4の風上側に設けられた外気温度検出部9により検出できるものである。これと蒸発器4の出口冷媒温度とを比較することは容易であるとともに、外気温度の変動分を織り込んで閾値を設定するといった難しいことをすることなしに、すなわち、外気温度の変動に影響されずに、水冷媒熱交換器で熱交換しきれなかった熱量を利用して,エアかみや配管詰まりを検知することができる。
なお、図2に示した水循環回路異常が発生し、蒸発器出口冷媒温度が外気温度を上回るまでの時間は2〜3分程度であり、比較的短時間で水循環回路異常を検知することができる。
次に図4を用いて水循環回路異常検知の制御フローを説明する。ヒートポンプによる沸き上げ運転開始後、蒸発器出口冷媒温度と外気温度の差を計算する(S1)。その後、蒸発器出口冷媒温度が外気温度を下回ったかどうかの判断を行う(S2)。これは図2に示すように、運転開始直後の蒸発器出口冷媒温度は外気温度以上であり、エラーを誤検出する可能性があるため、この判断を行っている。
その後、補正値αを設定する(S3)。これは蒸発器出口冷媒温度検出手段である温度センサーには一定の誤差があり、それを考慮する目的である。また、夏場のような外気温度が高い環境下であると蒸発量が増大し、蒸発器冷媒出口では飽和温度よりも温度が高い過熱状態となり、外気温度に近い数値になる。そのため、αを設定することにより、外気温度が高い環境下において、エラーが誤って発報することがないようにする目的である。
また、上述したように外気温度環境によって蒸発器出口冷媒温度と外気温度の差が異なるため、αの値は外気温度によって変化させるものとする。(通常運転時の蒸発器出口冷媒温度と外気温度の差が大きい場合には、αの値は小さくし、通常運転時の蒸発器出口冷媒温度と外気温度の差が小さい場合には、αの値は大きくする。)
そして、S4において蒸発器出口冷媒温度が外気温度+αを上回り(蒸発器出口冷媒温度≧外気温度+α)、その状態が所定時間継続した場合(S5)、水循環回路に異常が発生したと判断し、エラー発報を行い、ヒートポンプの運転を停止する。
このような制御にすることにより、機器の設置状況に関わらず、通常運転時と水循環回路異常時の変化を沸き上げ運転中に検知することができる。また、外気温度+αをエラー検出条件としているため、どのような外気温度環境化においても、通常運転時の誤検出なく、水循環回路異常を検知し、沸き上げ運転を停止することができる。
なお、本実施形態においては、蒸発器出口冷媒温度を水循環回路異常検知に使用しているが、出口温度に限定するものではなく、蒸発器入口の冷媒温度や蒸発器入口から出口にかけての途中の冷媒温度であってもよい。
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。図5は第2の実施形態に係るヒートポンプ式給湯機のシステム概略図である。図6は第2の実施形態に係る、ヒートポンプ式給湯機の水循環回路異常が発生していない通常時から、水循環回路異常が発生するまでの外気温度、蒸発器出口冷媒温度、圧縮機吐出温度の時間変化を示す。図7は第2の実施形態に係るヒートポンプ式給湯機の循環ポンプのエアかみや水配管の詰まりといった水循環回路異常の検知時の制御フローを示す。
第2の実施形態に係るヒートポンプ式給湯機と第1の実施形態に係るヒートポンプ給湯機との相違点について説明する。同一符号は同一の構成を指している。
沸き上げ運転開始時には図1に示す第1の実施形態と同様、水-冷媒熱交換器には貯湯タンク11下部から、低温の水が循環ポンプ5を駆動させることによって供給される。その後湯を水-冷媒熱交換器2から供給し続けると、貯湯タンク11内全体がお湯に変化する。沸き上げ終了直前時には図5に示すように、水-冷媒熱交換器2には貯湯タンク11下部から、中温(おおよそ50℃以上90℃未満)の湯が循環ポンプ5を駆動させることによって供給され、水-冷媒熱交換器2にて熱交換を行い、高温の湯になった後、貯湯タンク11上部に戻される。そのような貯湯タンク11内は、全体が中温〜高温の湯で満たされている。
このような貯湯タンク11内の状態で、上記記載の循環ポンプ5内に貯湯タンク11から、空気が混入した場合、循環ポンプ5が空転し、水を供給できなくなる現象や、水循環回路F内に異物が発生し、その回路内が閉塞した場合には、第1の実施形態と同様に水循環回路の異常と判断する必要がある。
具体的には、蒸発器冷媒出口部分に設置された、蒸発器出口冷媒温度センサー8の値が運転開始からの蒸発器出口温度と外気温度の差の最小値+βよりも高い温度状態を所定時間継続した場合に異常と判断する。この点が第1の実施形態と相違する点である。
図6を用いて上記記載の方法で水循環回路異常を判断できることを説明する。図6に貯湯タンク内全体が中温〜高温になっている場合の運転起動時から水循環異常が発生するまでの時間経過を示す。
蒸発器4は基本的に外気から吸熱を行うため、通常運転時には外気温度よりも低い温度である。そのため、蒸発器出口冷媒温度は外気温度以下となる。また、水-冷媒熱交換器2においては、圧縮機1で高温にされた冷媒はそれよりも低い温度の水に放熱している。
しかし、貯湯タンク11内全体が中温〜高温になっている場合、水-冷媒熱交換器2には中温〜高温の湯が流入することになる。水-冷媒熱交換器2に中温〜高温の湯が流入することになると、流入温度にもよるが、図6に示すように、通常運転時においても蒸発器冷媒温度が外気温度よりも高くなる場合がある。第1の実施の形態における考え方であると、蒸発器出口冷媒温度が外気温を上回っているため、水循環回路異常と判断されてしまう。
貯湯タンク11内全体が中温〜高温になっている場合に蒸発器出口冷媒温度が外気温より高くなる場合があることを、図6を用いて説明する。本実施形態において、圧縮機1は水-冷媒熱交換器2の水出口温度と設定温度との偏差に基づいて回転数が制御され、膨張弁3は、圧縮機1の吐出冷媒温度と設定値との偏差に基づいて開度が調整される。沸上運転開始直後は、圧縮機1は所定の回転数で運転を開始し、その後上記の制御によって回転数が低下する。このため、蒸発器出口冷媒温度と外気温度の差は沸き上げ運転を開始してから数分後に最小値(蒸発器出口冷媒温度>外気温度)となる。その後、貯湯タンク11内の高温の湯量が増大し、圧縮機1を最低回転数で運転しても冷媒に付与された熱量を水に放熱できない分、その差がわずかであるが大きくなり、一定の差分となる。
このような運転状態において、循環ポンプ5のエアかみや水循環回路Fが閉塞するような水循環回路異常が起こると、水-冷媒熱交換器2において、水と冷媒の熱交換ができなくなるため、冷媒から水に放熱することができなくなる。そのため、蒸発器4で放熱を行うようになり、結果、蒸発器出口冷媒温度はさらに上昇する。
貯湯タンク11内全体が中温〜高温になっている場合に蒸発器出口冷媒温度が外気温より高くなる状態をエアかみ若しくは配管詰まりと検出せずに、エアかみ若しくは配管詰まりに起因した蒸発器出口冷媒温度上昇を検出するために、蒸発器冷媒出口部分に設置された、蒸発器出口冷媒温度センサー8の値が運転開始からの蒸発器出口温度と外気温度の差の最小値+βとすることにより水循環回路異常の判断を行うことができる。尚、βは予め実験で求めることができる。
また、水循環回路異常が発生し、蒸発器出口冷媒温度が外気温度の差の最小値+βを上回る時間は2〜3分程度であり、比較的短時間で水循環回路異常を検知することができる。
次に水循環回路異常検知の制御フローを図7を用いて説明する。ヒートポンプによる沸き上げ運転開始後、蒸発器出口冷媒温度と外気温度の差を計算する(S11)。
その後、現在の蒸発器出口冷媒温度と外気温度の差(ΔTnow)とその前の蒸発器出口冷媒温度と外気温度との差(ΔTnow-1)の比較を行う(S12)。これは図6に示すように、運転開始後、蒸発器出口冷媒温度と外気温度の差は最小となるが、その最小となる部分の判断を行う。そして、最小となる蒸発器出口冷媒温度と外気温度の差をΔTminとする(S13)。そしてこの蒸発器出口冷媒温度と外気温度の差が最小になった時から、水循環回路の異常検出を開始する。
その後、補正値αを設定するが、本実施の形態ではαの値は蒸発器出口冷媒温度と外気温度の差の最小値(ΔTmin)+βとする(S14)。これは、図6に示すように、通常運転時において、蒸発器出口冷媒温度が外気温度よりも高くなるため、ある一定の値にしてしまうと、誤検出する可能性があるためである。
そして、蒸発器出口冷媒温度が外気温度+αを上回り(S15)、その状態が所定時間継続した場合(S16)、水循環回路に異常が発生したと判断し、エラー発報を行い、ヒートポンプの運転を停止する。
このような制御にすることにより、通常運転時と水循環回路異常時の変化を沸き上げ運転中に検知することができる。また、外気温度+αをエラー検出条件としているため、どのような外気温度環境下においても、通常運転時の誤検出なく、水循環回路異常を検知し、沸き上げ運転を停止することができる。
なお、本実施の形態においても、蒸発器出口冷媒温度を水循環回路異常検知に使用しているが、出口温度に限定するものではなく、蒸発器入口の冷媒温度や蒸発器入口から出口にかけての途中の冷媒温度であってもよい。
貯湯タンク11内の水の状態は、沸上運転開始時においては第1の実施の形態の図1に示す通り、上部及び下部も低温であり、沸上終了間近になると第2の実施形態の図5に示す通り、上部が高温、下部が高(中)温となる。したがって、沸上開始から沸上終了まで同じヒートポンプユニット100で行っている。この時も確実にエアかみや配管詰まりを検出しなければならない。これを達成する例を第3の実施の形態として説明する。
第3の実施の形態に係わるヒートポンプ式給湯機は、図1および図5に示すシステム概略図と基本的に同様な構造のため、配管構成などに関しての説明は割愛する。図8は本実施の形態に係るヒートポンプ式給湯機の循環ポンプのエアかみや水配管の詰まりといった水循環回路異常の検知するための制御フローを示す。
図8の制御フローは基本的に第1および第2の実施の形態にて示した制御フロー(図4及び図7)を組み合わせたものであるため、詳細な説明は割愛する。
沸上運転開始時と終了間近と異なる点は、前者が外気温よりも蒸発器出口冷媒温度が低く、後者が高くなる点であり、この状態によって補正値αの値が異なる可能性がある。前者は、α=αであり、後者は、α=ΔTmin+βである。したがって、貯湯タンク11内の状態が現在どちらの状態であるかを検出する必要がある。蒸発器出口冷媒温度Tevaと外気温Tairとの差(ΔTnow)から状態判断を行う。図8に示した制御フロー中「ΔTnow<0」を判定するステップがあり、YESの場合は状態が前者であると判定し、NOの場合は状態が後者であると判定する。判定された状態対応する補正値αを用いて蒸発器出口冷媒温度が「外気温+α」以上となった場合にエアかみ若しくは水配管詰まりであると判定する点は、第1及び第2の実施形態と同様である。
以上説明したとおり、本実施形態においては図8に示すような制御フローにすることにより、貯湯タンクから水-冷媒熱交換器に低温の水が供給される場合および中温〜高温の湯が供給される場合いずれにおいても、通常に沸上運転を行っているときに水循環回路異常時の変化を検知することができる。また、外気温度+αをエラー検出条件としているため、どのような外気温度環境下においても、通常運転時の誤検出なく、水循環回路異常を検知し、沸き上げ運転を停止することができる。
なお、本実施の形態においては、蒸発器出口冷媒温度を水循環回路異常検知に使用しているが、出口温度に限定するものではなく、蒸発器入口の冷媒温度や蒸発器入口から出口にかけての途中の冷媒温度であってもよい。
1…圧縮機、2…水-冷媒熱交換器、3…膨張弁、4…蒸発器(空気熱交換器)、5…循環ポンプ、6…送風ファン、7…圧縮機吐出温度センサー、8…蒸発器出口温度センサー、9…外気温度センサー、10…制御部、11…貯湯タンク、100…ヒートポンプユニット、101…貯湯タンクユニット

Claims (7)

  1. 貯湯タンクと、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機から吐出された冷媒と前記貯湯タンクからの水とを熱交換する水-冷媒熱交換器と、前記水-冷媒熱交換器から流出した冷媒を減圧する減圧装置と、前記減圧装置から流出した冷媒と空気とを熱交換する空気側熱交換器と、前記空気熱交換器の冷媒温度を検出する冷媒温度検出手段と、外気温度を検出する外気温度検出手段と、前記貯湯タンク下部の水を前記水-冷媒熱交換器を介して前記貯湯タンク上部に戻す水循環回路とを備えたヒートポンプ式給湯機において、前記空気側熱交換器の冷媒温度および前記外気温度に基づいて水循環回路の異常を検出するヒートポンプ式給湯機。
  2. 請求項1に記載のヒートポンプ式給湯機において、前記空気側熱交換器の冷媒温度が外気温度+α以上となったことで前記水循環回路の異常を検出するヒートポンプ式給湯機。
  3. 請求項2に記載のヒートポンプ式給湯機において、前記空気側熱交換器の冷媒温度が外気温度+α以上の状態が所定時間継続したときに前記水循環回路の異常を検出するヒートポンプ式給湯機。
  4. 請求項2に記載のヒートポンプ式給湯機において、前記αは前記空気側熱交換器の冷媒温度及び外気温度に基づいて決定されるヒートポンプ式給湯機。
  5. 請求項2に記載のヒートポンプ式給湯機において、前記水循環回路異常の検出の開始は、前記ヒートポンプユニットが沸き上げ運転を開始後、前記空気側熱交換器の冷媒温度が外気温度より下回った時とするヒートポンプ式給湯機。
  6. 請求項2記載のヒートポンプ式給湯機において、前記水循環回路異常検出の開始は、前記ヒートポンプユニットが沸き上げ運転開始後、前記空気側熱交換器の冷媒温度と外気温度の差が最小となった時とするヒートポンプ式給湯機。
  7. 請求項4記載のヒートポンプ式給湯機において、前記αは前記空気側熱交換器の冷媒温度と外気温度の差の最小値+βとするヒートポンプ式給湯機。
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