JP2018146077A - シールリング - Google Patents

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Abstract

【課題】安定的に回転トルクの低減を図ることのできるシールリングを提供する。【解決手段】シールリング100の中心軸線を含む面で切断された断面形状が凸多角形となるように構成され、かつ円柱面で構成される外周面110Oと、平面で構成される一対の側面110Sと、を有するシールリング本体部110を備え、シールリング本体部110に対して、周方向に間隔を空けて複数のリブ部111が備えられており、これら複数のリブ部111は、いずれも、前記中心軸線を含む面で切断された断面形状が矩形となるように構成されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止するシールリングに関する。
自動車用のAutomatic Transmission(AT)やContinuously Variable Transmission(CVT)においては、油圧を保持させるために、相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止するシールリングが設けられている。このようなシールリングにおいては、燃費を低くするために、シールリングにおける回転トルク(回転時の摺動トルク)の低減が求められている。図8を参照して、従来例に係る密封構造について説明する。図8は従来例に係る密封構造の模式的断面図である。なお、図8においては、図中右側が高圧側(H)であり、図中左側が低圧側(L)である。
従来例に係るシールリング500は、軸200の外周に設けられた環状溝210に装着される。そして、シールリング500が、軸200が挿通されるハウジング300の軸孔の内周面310に対して密着し、かつ環状溝210の低圧側(L)の側壁面に摺動自在に接触することで、軸200とハウジング300の軸孔との間の環状隙間を封止するように構成される。
この従来例に係るシールリング500においては、両側面における内周面側に、それぞれ環状の切欠き部510を有している。つまり、シールリング500について、中心軸線を含む面で切断した断面の形状はT字形状となっている。
以上のように構成されるシールリング500においては、切欠き部510が設けられた部位においては、両側から流体圧力が作用する。そのため、これらの流体圧力は相殺される。従って、切欠き部510が設けられた部位については、環状溝210の側壁面に対するシールリング500による摺動抵抗には影響しない。つまり、環状溝210の側壁面に対するシールリング500による摺動抵抗は、切欠き部510が設けられていない部位(図8中領域S0に相当する部位)に対して作用する流体圧力にのみ依存する。従って、切欠き部510の径方向の幅を広くするほど、摺動抵抗を低減させることができる。
しかしながら、シールリング500を環状溝210の側壁面に対して確実に摺動させるようにするためには、シールリング500の側面のうち切欠き部510が設けられていない部位(領域S0に相当する部位)の径方向の幅を、軸200とハウジング300の軸孔との間の環状隙間の幅Cに、各部材の公差を加えた幅よりも広くしなければならない。また、ハウジング300に対して軸200が偏心する場合には、偏心分も考慮しなければならない。従って、使用環境によっては、シールリング500の側面のうち切欠き部510が設けられていない部位S0の径方向の幅を狭くするのには限度があり、回転トルクを十分に低減させることができない場合がある。
国際公開第2001/084024号
本発明の目的は、安定的に回転トルクの低減を図ることのできるシールリングを提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明のシールリングは、
軸の外周に設けられた環状溝に装着され、相対的に回転する前記軸とハウジングとの間の環状隙間を封止して、流体圧力が変化するように構成された密封対象領域の流体圧力を保持するシールリングであって、
シールリングの中心軸線を含む面で切断された断面形状が凸多角形となるように構成され、かつ円柱面で構成される外周面と、平面で構成される一対の側面と、を有するシールリング本体部を備え、
前記シールリング本体部における前記外周面は、軸線方向の幅が前記シールリング本体部全体の軸線方向の幅よりも狭く、かつ前記一対の側面に対して軸線方向に離れた位置に設けられており、
前記シールリング本体部における前記一対の側面は、いずれも径方向の幅が前記シールリング本体部全体の径方向の幅よりも狭く、かつ前記外周面及び前記シールリング本体部の最小内径部に対して径方向に離れた位置に設けられると共に、
前記シールリング本体部に対して、周方向に間隔を空けて複数のリブ部が備えられており、これら複数のリブ部は、いずれも、前記中心軸線を含む面で切断された断面形状が矩形となるように構成されており、かつ外周面側の面は前記シールリング本体部の前記外周面と同一面上に設けられ、両側面側の面は前記シールリング本体部における前記一対の側面と同一面上に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、シールリング本体部における円柱面で構成された外周面は、軸線方向の幅がシールリング本体部全体の軸線方向の幅よりも狭く、かつ平面で構成された一対の側面に対して軸線方向に離れた位置に設けられている。これにより、シールリング本体部における外周面とハウジングとが接触する位置よりも高圧側においては、シールリング本体部に対して径方向に作用する流体圧力は相殺される。また、シールリング本体部における平面で構成された一対の側面は、いずれも径方向の幅がシールリング本体部全体の径方向の幅よりも狭く、かつ円柱面で構成された外周面及びシールリング本体部の最小内径部に対して径方向に離れた位置に設けられている。これにより、シールリング本体部における一対の側面のうちの一方の側面と環状溝の側壁面とが接触する位置よりも径方向内側においては、シールリング本体部に対して軸線方向に作用する流体圧力は相殺される。そのため、軸とハウジングとが相対的に回転する場合においては、シールリングの外周面側と側面側のうち、摩擦力が低い側で摺動する。従って、軸とハウジングとの間の隙間の大きさに関係なく、摩擦力の低い側で摺動させることができるため、安定的に摺動抵抗を低くすることができる。
また、本発明のシールリングは、中心軸線を含む面で切断された断面形状が矩形となる複数のリブ部が設けられているため、シールリングの姿勢を安定的に維持させることができる。
前記シールリング本体部の前記中心軸線を含む面で切断された断面形状が八角形であるとよい。
以上説明したように、本発明によれば、安定的に回転トルクの低減を図ることができる。
図1は本発明の実施例1に係るシールリングの側面図である。 図2は本発明の実施例1に係るシールリングの断面図である。 図3は本発明の実施例1に係るシールリングの断面図である。 図4は本発明の実施例1に係るシールリングの一部を破断した斜視図である。 図5は本発明の実施例1に係る密封構造の模式的断面図である。 図6は本発明の実施例1に係る密封構造の模式的断面図である。 図7は本発明の実施例2に係る密封構造の模式的断面図である。 図8は従来例に係る密封構造の模式的断面図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、本実施例に係るシールリングは、自動車用のATやCVTなどの変速機において、油圧を保持させるために、相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する用途に用いられるものである。また、以下の説明において、「高圧側」とは、シールリングの両側に差圧が生じた際に高圧となる側を意味し、「低圧側」とは、シールリングの両側に差圧が生じた際に低圧となる側を意味する。また、以下の説明において、「軸線方向」とは、軸やシールリングの中心軸線の方向を意味する。
(実施例1)
図1〜図6を参照して、本発明の実施例1に係るシールリングについて説明する。図1は本発明の実施例1に係るシールリングの側面図である。図2は本発明の実施例1に係るシールリングの断面図であり、図1中のAA断面図である。図3は本発明の実施例1に係るシールリングの断面図であり、図1中のBB断面図である。図4は本発明の実施例1に係るシールリングの一部を破断した斜視図である。図5及び図6は本発明の実施例1に係る密封構造の模式的断面図である。なお、図5中のシールリングについては、図1中のAA断面図に相当し、図6中のシールリングについては、図1中のBB断面図に相当する。
<密封構造の概略構成>
特に、図5を参照して、本発明の実施例に係るシールリングが用いられた密封構造の概略構成について説明する。本実施例に係る密封構造は、相対的に回転する軸200及びハウジング300と、軸200とハウジング300(ハウジング300における軸200が挿通される軸孔の内周面310)との間の環状隙間を封止するシールリング100とから構成される。本実施例に係るシールリング100は、軸200の外周に設けられた環状溝210に装着され、ハウジング300に設けられた軸孔の内周面310と軸200との間の環状隙間を封止する。これにより、シールリング100は、流体圧力(本実施例では油圧)が変化するように構成された密封対象領域の流体圧力を保持する。ここで、本実施例においては、図5中の右側の領域の流体圧力が変化するように構成されており、シールリング100は図中右側の密封対象領域の流体圧力を保持する役割を担っている。
<シールリング>
特に、図1〜図4を参照して、本実施例に係るシールリング100について、より詳細に説明する。本実施例に係るシールリング100は樹脂材により構成されている。このシールリング100に用いられる材料の具体例としては、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などを挙げることができる。
本実施例に係るシールリング100は、シールリング本体部110と、シールリング本体部110に対して、周方向に間隔を空けて設けられる複数のリブ部111とを備えている。シールリング本体部110は、シールリング100の中心軸線を含む面で切断された断面形状が凸多角形となるように構成されている。本実施例の場合、当該断面形状は、八角形となるように構成されている。また、シールリング本体部110は、円柱面で構成される外周面110Oと、円柱面で構成される内周面110Iと、平面で構成される一対の側面110Sとを有している。なお、外周面110Oと一対の側面110Sとの間は、いずれもテーパ面により構成されている。これらのテーパ面は、外周面ということもできるし、側面ということもできる。また、内周面110Iと一対の側面110Sとの間についても、いずれもテーパ面により構成されている。これらのテーパ面は、内周面ということもできるし、側面ということもできる。また、内周面110Iは、シールリング本体部110における最小内径部に相当する。
そして、シールリング本体部110における外周面110Oは、軸線方向の幅がシールリング本体部110全体の軸線方向の幅よりも狭く、かつ一対の側面110Sに対して軸線方向に離れた位置に設けられている。本実施例の場合、シールリング本体部110における外周面110Oは、シールリング本体部110における軸線方向の中央の位置に設けられている。なお、上記の外周面110Oにおける軸線方向の幅は、0.2mm以上に設定するのが望ましい。
また、シールリング本体部110における一対の側面110Sは、いずれも径方向の幅がシールリング本体部110全体の径方向の幅よりも狭く、かつ外周面110O及び内周面110Iに対して径方向に離れた位置に設けられている。本実施例の場合、シールリング本体部110における一対の側面110Sは、シールリング本体部110における径方向の中央の位置に設けられている。なお、上記の一対の側面110Sの径方向の幅は、0.2mm以上に設定するのが望ましい。
そして、複数のリブ部111は、いずれも、シールリング100の中心軸線を含む面で切断された断面形状が矩形となるように構成されている。また、複数のリブ部111の外周面側の面111Oは、いずれも、シールリング本体部110の外周面110Oと同一面上に設けられている。また、複数のリブ部111の内周面側の面111Iは、いずれも、シールリング本体部110の内周面110Iと同一面上に設けられている。更に、複数のリブ部111の両側面側の面111Sはシールリング本体部110における一対の側面110Sと同一面上に設けられている。なお、リブ部111の周方向の幅は、剛性を確保する観点から0.1mm以上に設定するのが望ましい。リブ部111の数については、シールリング100の周長により適宜設定される。リブ部111の間隔については、例えば、9mm程度に設定することができる。
<シールリングの使用時のメカニズム>
特に、図5及び図6を参照して、本実施例に係るシールリング100の使用時のメカニズムについて説明する。図5及び図6は、油圧がかかり、シールリング100を介して、左側の領域に比べて右側の領域の流体圧力の方が高くなった状態を示している。
油圧がかかり、差圧が生じた状態においては、シールリング100の内周面に作用する流体圧力によって、シールリング100の外周面(シールリング本体部110の外周面110Oと複数のリブ部111の外周面側の面111S)は、ハウジング300における軸孔の内周面310に対して密着する。また、高圧側(H)から低圧側(L)に向かって作用する流体圧力によって、シールリング100の低圧側(L)の側面(シールリング本体部110の側面110Sと複数のリブ部111の側面側の面111S)は、環状溝210
における低圧側(L)の側壁面に密着した状態となる。従って、軸200とハウジング300との間の環状隙間が封止された状態となる。
ここで、シールリング本体部110における外周面110Oとハウジング300とが接触する位置よりも高圧側(H)においては、シールリング本体部110に対して径方向に作用する流体圧力は相殺される。従って、シールリング本体部110の内周面のうち、図5中、領域S1に作用する流体圧力が、ハウジング300の軸孔の内周面310に対してシールリング本体部110が押圧する力に寄与する。
また、シールリング本体部110における一対の側面110Sのうちの一方の側面(低圧側(L)の側面110S)と環状溝210の側壁面とが接触する位置よりも径方向内側においては、シールリング本体部110に対して軸線方向に作用する流体圧力は相殺される。従って、シールリング本体部110の側面のうち、図5中、領域S2に作用する流体圧力が、環状溝210の側壁面に対してシールリング本体部110が押圧する力に寄与する。
そして、軸200とハウジング300が相対的に回転する場合には、シールリング100の外周面とハウジング300の軸孔の内周面310との間、及びシールリング100における低圧側(L)の側面と環状溝210の側壁面との間で、それぞれ摩擦力が生じる。前者の摩擦力は、シールリング100の内周面に作用する流体圧力と、シールリング100とハウジング300の軸孔の内周面310との摩擦係数により決まる。また、後者の摩擦力は、シールリング100の側面に作用する流体圧力と、シールリング100と環状溝210の側壁面との摩擦係数とにより決まる。そして、これらの摩擦力のうち、低い側では、シールリング100とハウジング300または軸200との間で摺動し、高い側では、シールリング100とハウジング300または軸200との間で静止した状態が保たれる。ここで、シールリング本体110に対しては、上記の通り、径方向に作用する流体圧力の一部が相殺され、かつ軸線方向に作用する流体圧力の一部も相殺される。従って、径方向に対しても、軸線方向に対しても、摩擦力に寄与する力は、いずれも低減される。
また、リブ部111が設けられた部位においては、リブ部111の外周面側の面111Oの全体が、ハウジング300の軸孔の内周面310に密着し、リブ部111における低圧側(L)の側面側の面111Sの全体が、環状溝210の側壁面に密着する。これにより、環状溝210内において、シールリング100が傾いてしまうことが抑制される。
<本実施例に係るシールリングの優れた点>
本実施例に係るシールリング100によれば、軸200とハウジング300が相対的に回転する場合、シールリング100の外周面と側面のうち、摩擦力が低い側で摺動する。なお、シールリング100の外周面は、シールリング本体部110の外周面110Oと複数のリブ部111の外周面側の面111Oに相当する。また、シールリング100の側面は、シールリング本体部110の側面110Sと複数のリブ部111の側面側の面111Sに相当する。
一般的に、シールリングの場合には、側面側か外周面側のいずれか一方で摺動するように設計される。しかしながら、使用条件や環境の変動などにより、意図した側で摺動しない場合もあり、所望の摺動抵抗(回転トルク)が実現されない場合もある。例えば、側面側と外周面側のうち、他方側で摺動しないように摩擦力を高めるような設計がなされることがある。この場合に、何らかの影響で一方側の摩擦力が高くなり過ぎて、他方側で摺動したとしても、摺動抵抗は高くなってしまう。これに対し、本実施例に係るシールリング100の場合には、シールリング100の外周面と側面のうち、どちらで摺動してもよいように設計され、結果的に、摩擦力が低い側で摺動するように構成される。従って、安定
期に摺動抵抗を低くすることができ、回転トルクを低減することができる。
また、本実施例に係るシールリング100においては、複数のリブ部111が設けられているので、シールリング100の姿勢を安定的に維持させることができる。
(実施例2)
図7には、本発明の実施例2が示されている。本実施例においては、シールリング本体部の断面形状が上記実施例1の場合とは異なる場合の構成を示す。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。図7は本発明の実施例2に係る密封構造の模式的断面図である。
本実施例に係るシールリング100Xにおいても、シールリング本体部110と、複数のリブ部(不図示)とを備えている。リブ部に関する構成については、上記実施例1の場合と同一であるので、その説明は省略する。
本実施例に係るシールリング本体部110Xにおいても、シールリング100Xの中心軸線を含む面で切断された断面形状は、八角形となるように構成されている。また、シールリング本体部110Xは、円柱面で構成される外周面110XOと、円柱面で構成される内周面110XIと、平面で構成される一対の側面110XSとを有している。なお、外周面110XOと一対の側面110XSとの間は、いずれもテーパ面により構成されている。これらのテーパ面は、外周面ということもできるし、側面ということもできる。また、内周面110XIと一対の側面110XSとの間についても、いずれもテーパ面により構成されている。これらのテーパ面は、内周面ということもできるし、側面ということもできる。
そして、シールリング本体部110Xにおける外周面110XOは、軸線方向の幅がシールリング本体部110X全体の軸線方向の幅よりも狭く、かつ一対の側面110XSに対して軸線方向に離れた位置に設けられている。本実施例の場合、シールリング本体部110Xにおける外周面110XOは、シールリング本体部110Xにおける軸線方向の中央の位置に設けられている。なお、上記の外周面110XOにおける軸線方向の幅は、0.2mm以上に設定するのが望ましい。
また、シールリング本体部110Xにおける一対の側面110XSは、いずれも径方向の幅がシールリング本体部110X全体の径方向の幅よりも狭く、かつ外周面110XO及び内周面110XIに対して径方向に離れた位置に設けられている。本実施例の場合、シールリング本体部110Xにおける一対の側面110XSは、シールリング本体部110Xにおける径方向の中央よりも内周面側に偏った位置に設けられている。なお、上記の一対の側面110Sの径方向の幅は、0.2mm以上に設定するのが望ましい。
以上のように、本実施例に係るシールリング100Xにおいては、シールリング本体部110Xにおける一対の側面110XSが、シールリング本体部110Xにおける径方向の中央よりも内周面側に偏った位置に設けられている点のみが、実施例1の場合と異なっている。
本実施例に係るシールリング100Xにおいても、上記実施例1の場合と同様の効果を得ることができる。なお、軸200とハウジング300の軸孔の内周面310との間の隙間が大きかったり、ハウジング300に対する軸200の偏心量が大きかったりする場合に、本実施例に係るシールリング100Xを用いると好適である。また、本実施例の場合には、上記実施例1の場合に比べて、領域S2が大きくなるため、外周面側の方が摺動し易くなる特性がある。
(その他)
上記各実施例においては、シールリング本体部110,110Xにおけるシールリング100,100Xの中心軸線を含む面で切断された断面形状が八角形の場合を示した。しかしながら、本発明においては、シールリング本体部における当該断面形状は、八角形に限定されることはない。ただし、当該断面形状については、シールリング本体に対して径方向に作用する流体圧力の一部が相殺され、かつシールリング本体に対して軸線方向に作用する流体圧力の一部が相殺されるように構成される必要がある。これを実現するためには、本発明においては、当該断面形状は凸多角形となるように構成される。また、シールリング本体部における円柱面で構成される外周面は、軸線方向の幅がシールリング本体部全体の軸線方向の幅よりも狭く、かつシールリング本体部における平面で構成される一対の側面に対して軸線方向に離れた位置に設けられる。更に、シールリング本体部における平面で構成される一対の側面は、いずれも径方向の幅がシールリング本体部全体の径方向の幅よりも狭く、かつ円柱面で構成される外周面及びシールリング本体部の最小内径部に対して径方向に離れた位置に設けられる。
また、上記各実施例に係るシールリング100,100Xは、軸線方向の中心面に対して対称形状となるように構成されている。これにより、シールリング100,100Xを環状溝210に装着する際に、シールリング100,100Xの向きを考慮する必要がない。
更に、シールリング100,100Xについては、環状溝210への装着性を高めるために、周方向の1箇所に合口部を設けてもよい。この合口部については、各種公知技術を採用できる。例えば、ストレートカット,バイアスカット,ステップカット,特殊ステップカットなどを採用できる。これらについては、公知技術であるので、その詳細な説明は省略するが、ストレートカットは、径方向に真っ直ぐ切断される構造である。また、バイアスカットは、径方向に対して斜めに切断される構造である。また、ステップカットは、外周面及び内周面から見て階段状に切断され、両側面から見ると直線状に切断される構造、又は、両側面から見ると階段状に切断され、外周面及び内周面から見ると直線状に切断される構造である。更に、特殊ステップカットは、外周面及び両側面から見ると階段状に切断され、内周面から見ると直線状に切断される構造である。なお、これらの切断構造については、文字通り切断により形成される場合の他、成形により形成される場合もある。
なお、合口部が設けられる部位においては、リブ部の場合と同様に、シールリングにおける中心軸線を含む面で切断された断面形状が矩形となるように構成するのが望ましい。これにより、合口部におけるシール性を高めることができる。
100,100X シールリング
110,110X シールリング本体部
110I,110XI 内周面
110O,110XO 外周面
110S,110XS 側面
111 リブ部
111I 内周面側の面
111O 外周面側の面
111S 側面側の面
200 軸
210 環状溝
300 ハウジング
310 内周面

Claims (2)

  1. 軸の外周に設けられた環状溝に装着され、相対的に回転する前記軸とハウジングとの間の環状隙間を封止して、流体圧力が変化するように構成された密封対象領域の流体圧力を保持するシールリングであって、
    シールリングの中心軸線を含む面で切断された断面形状が凸多角形となるように構成され、かつ円柱面で構成される外周面と、平面で構成される一対の側面と、を有するシールリング本体部を備え、
    前記シールリング本体部における前記外周面は、軸線方向の幅が前記シールリング本体部全体の軸線方向の幅よりも狭く、かつ前記一対の側面に対して軸線方向に離れた位置に設けられており、
    前記シールリング本体部における前記一対の側面は、いずれも径方向の幅が前記シールリング本体部全体の径方向の幅よりも狭く、かつ前記外周面及び前記シールリング本体部の最小内径部に対して径方向に離れた位置に設けられると共に、
    前記シールリング本体部に対して、周方向に間隔を空けて複数のリブ部が備えられており、これら複数のリブ部は、いずれも、前記中心軸線を含む面で切断された断面形状が矩形となるように構成されており、かつ外周面側の面は前記シールリング本体部の前記外周面と同一面上に設けられ、両側面側の面は前記シールリング本体部における前記一対の側面と同一面上に設けられていることを特徴とするシールリング。
  2. 前記シールリング本体部の前記中心軸線を含む面で切断された断面形状が八角形であることを特徴とする請求項1に記載のシールリング。
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