JP2018145687A - 耐火構造及び耐火構造の施工方法 - Google Patents

耐火構造及び耐火構造の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】階高の増大を抑止しつつ、空調性能の低下を抑止することが可能な耐火構造を提供すること。【解決手段】耐火構造1は、梁2のウェブ4に形成された梁貫通孔6に挿通された挿通管材10と、挿通管材10の外周面に貼り付けられた管材被覆20と、梁2の側方及び下方を覆う梁被覆30であって、梁2の側方を覆う部分に、挿通管材10及び管材被覆20を貫通させた梁被覆30と、挿通管材10の継手方向に沿って挿通管材10の端部に接続される継手管材40と、を備え、梁貫通孔6の内部に保温材60を介在させていない。【選択図】図1

Description

本発明は、耐火構造及び耐火構造の施工方法に関する。
従来、鉄骨梁に形成された貫通孔にダクトを挿通する方法として、例えば、鉄骨梁に耐火被覆を巻きつけて、耐火被覆における貫通孔に対応する位置に切り込みを入れ、この切り込みにダクトを挿通する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−117508号公報
ここで、ダクトの外部に熱を逃がさないようにすべく、ダクトの周囲に保温材を巻きつける場合がある。その場合には、貫通孔の内部にダクト、保温材、及び耐火被覆が位置するので、これらを貫通孔の径に収めるためには、梁の貫通孔の径を大きくすべく梁せいを増大させる必要があり、階高が増大してしまう。また、ダクトの径を貫通孔の径に合わせて小さくしてもよいが、その場合には空調性能が低下してしまう。したがって、階高の増大を抑止しつつ、空調性能の低下を抑止することが可能な耐火構造が要望されていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、階高の増大を抑止しつつ、空調性能の低下を抑止することが可能な耐火構造を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の耐火構造は、梁のウェブに形成された梁貫通孔に挿通された挿通管材と、前記挿通管材の外周面に貼り付けられた管材側耐火被覆と、前記梁の側方及び下方を覆う梁側耐火被覆であって、前記梁の側方を覆う部分に、前記挿通管材及び前記管材側耐火被覆を貫通させた梁側耐火被覆と、前記挿通管材の継手方向に沿って前記挿通管材の端部に接続される継手管材と、を備え、前記梁貫通孔の内部に保温材を介在させていない。
請求項2に記載の耐火構造は、請求項1に記載の耐火構造において、前記継手管材の外周面から前記管材側耐火被覆の側端部に至るように取り付けられた保温材を備え、当該保温材の少なくとも一部が前記管材側耐火被覆の側端部に乗り上げている。
請求項3に記載の耐火構造は、請求項1又は2に記載の耐火構造において、前記保温材における前記梁と対向する側の端部が、前記梁側耐火被覆における前記梁の側方を覆う部分に当接する。
請求項4に記載の耐火構造は、請求項1から3のいずれか一項に記載の耐火構造において、前記管材側耐火被覆は、乾式巻付け耐火被覆である。
請求項5に記載の耐火構造の施工方法は、梁のウェブに形成された梁貫通孔に挿通管材を挿通する挿通管材挿通ステップと、前記挿通管材の外周面に管材側耐火被覆を貼り付ける管材側耐火被覆貼付ステップと、前記梁の側方及び下方を梁側耐火被覆で覆う梁側耐火被覆設置ステップであって、前記梁の側方を覆う部分に、前記挿通管材及び前記管材側耐火被覆を貫通させる梁側耐火被覆設置ステップと、前記挿通管材の継手方向に沿って前記挿通管材の端部に継手管材を接続する継手管材接続ステップと、を含み、前記梁貫通孔の内部に保温材を介在させない。
請求項1に記載の耐火構造、及び請求項5に記載の耐火構造の施工方法によれば、梁貫通孔の内部に保温材を介在させていないので、保温材の厚み分の梁せい増大やダクト径縮小を抑止でき、階高の増大を抑止しつつ、空調性能の低下を抑止することができる。
請求項2に記載の耐火構造によれば、保温材の少なくとも一部が管材側耐火被覆の側端部に乗り上げているので、梁貫通孔の内部に保温材を介在させないことに伴って、管材側耐火被覆と保温材との継目に保温の連続性が断たれることを防止でき、保温性能が向上すると共に、保温材の好適に設置できていることを目視で容易に確認でき、施工性が向上する。
請求項3に記載の耐火構造によれば、保温材における端部が、梁側耐火被覆における側方を覆う部分に当接するので、管材側耐火被覆と保温材との継目によって保温の連続性が断たれることをさらに防止でき、保温性能がさらに向上する。
請求項4に記載の耐火構造によれば、管材側耐火被覆は乾式巻付け耐火被覆であるので、耐火被覆の切り貼りによる簡易な方法で管材側耐火被覆を施工でき、耐火構造の施工性が向上する。
本実施の形態に係る耐火構造の軸断面図である。 図1のA部拡大図である。 図3(a)は、第一回耐火実験の結果を示す表、図3(b)は、第二回耐火実験の結果を示す表である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る耐火構造の実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。
実施の形態は、耐火構造に関する。この耐火構造とは、建築物の内部で火災が発生した際に、建築物の構造部を延焼から守る構造である。なお、本実施の形態の耐火構造は、建築物の梁を延焼から守るべく、梁に取り付けられている。なお、建築物の構造は任意で、本実施の形態では鉄骨鉄筋コンクリート造である場合について説明するが、木造、鉄骨造、又は鉄筋コンクリート造等でも構わない。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
図1は、本実施の形態に係る耐火構造1の軸断面図、図2は、図1のA部拡大図である。ここで、以下では、必要に応じて、各図における+X−X方向を「軸方向」と称し、特に+X方向を「右方向」、−X方向を「左方向」と称する。また、+Y−Y方向(XZ平面に直交する方向。梁2の長手方向)を「奥行き方向」又は「前後方向」と称し、特に+Y方向(図1において向かって手前方向)を「前方向」、−Y方向(図1において向かって奥方向)を「後方向」と称する。また、+Z−Z方向を「高さ方向」又は「上下方向」と称し、特に+Z方向を「上方向」、−Z方向を「下方向」と称する。また、後述する挿通管材10や継手管材40の軸に近付く方向を「内方向」、軸から遠ざかる方向を「外方向」と称する。以下では、まずは梁2、及び耐火構造1の構成について説明する。
(構成−梁)
梁2は、本実施の形態では建築物の各階の天井付近に設置されたH形鋼であり、図1及び図2では前後方向に沿って配置されている。ここで、梁2は上フランジ3、ウェブ4、下フランジ5を有し、ウェブ4には+X−X方向に沿って貫通する梁貫通孔6が形成されている。この梁貫通孔6は、梁2を設置する前段階から予め形成してもよいし、梁2の設置後にドリル等を用いて形成してもよい。
(構成−耐火構造)
耐火構造1は、建築物の構造部を延焼から守る構造である。この耐火構造1は、挿通管材10、管材被覆20、梁被覆30、継手管材40、ニップル50、及び保温材60を備えて構成される。
(構成−耐火構造−挿通管材)
挿通管材10は、梁2のウェブ4に形成された梁貫通孔6に挿通された管材である。この挿通管材10は主に空調に用いられ、例えば図示しない熱交換器で熱交換された空気が、当該挿通管材10や後述する継手管材40を通って任意の部屋まで流動する。ただし、挿通管材10の用途は空調に限らず、例えば電源配線等が挿通する電気設備用の管として用いても構わない。
この挿通管材10は、本実施の形態では円筒形のスリーブであるが、形状はこれに限らない。また、挿通管材10の径は梁貫通孔6の径よりもわずかに小さく、挿通管材10の外周面と梁貫通孔6の内周面との間には管材被覆20が収まっている。また、本実施の形態の挿通管材10の軸方向の長さは、梁2の上フランジ3や下フランジ5の軸方向の長さよりも長くなっており、挿通管材10の軸方向中央部付近に梁貫通孔6が位置している。そのため、挿通管材10の左右の端部は、各フランジの左右の端部よりも軸方向に突出している。
(構成−耐火構造−管材被覆)
管材被覆20は、挿通管材10の外周面に貼り付けられた管材側耐火被覆である。この管材被覆20は、挿通管材10の外周面のほぼ全域にわたって貼り付けられているが、図2に示すように、厳密には挿通管材10の左右両端部の一部分には貼り付けられていない。例えば本実施の形態では挿通管材10の左右両端部から40mm程度の領域には管材被覆20が貼り付けられておらず、この領域に挿通管材10とニップル50とを接続するためのビス50aが打ち込まれている。なお、「貼り付ける」とは、接着剤等で貼り付けることに限らず、ビス等で挿通管材10に打ち付けて接合することも含む。
ここで、本実施の形態の管材被覆20は、公知の乾式巻付け耐火被覆である。このような乾式巻付け耐火被覆は、建築基準法で定められる耐火性能の条件を満たす様々なものを用いてよいが、本実施の形態の管材被覆20は、耐火材である耐熱ロックウールの外表面に不織布を施して形成している。ここで、管材被覆20の厚みは、本実施の形態では25mmとするが、これに限らず建築基準法で定められる耐火性能の条件を満たす様々な厚みを採用できる。
このように、本実施の形態では管材被覆20を保温材として兼用しているため、管材被覆20の周囲には保温材60は設置されていない。したがって、施工に要する手間やコストを削減できる。なお、このように本実施の形態の管材被覆20は乾式巻付け耐火被覆とするが、これに限らず、挿通管材10の外表面にロックウールを含む吹付材を吹き付けて形成する湿式耐火被覆でも構わない。
(構成−耐火構造−梁被覆)
梁被覆30は、梁2の側方及び下方を覆う梁側耐火被覆であって、梁2の側方を覆う部分に、挿通管材10及び管材被覆20を貫通させた梁側耐火被覆である。本実施の形態では、図示のように、右梁被覆と、左梁被覆を設けている。右梁被覆は、梁2の右方及び下方を覆うように配置されており、左梁被覆は、梁2の左方及び下方を覆うように配置されている。そして、これら2つの梁被覆30は、梁2の下方において互いに重なっている。なお、このように以下では2つの梁被覆30を別個に設ける場合について説明するが、これに限らず梁被覆30を一体形成してもよいし、より多くの梁被覆30を設けてもよい。
ここで、左右の梁被覆30における梁2の側方(左方及び右方)を覆う部分を以下では「側方被覆部」31、梁2の下方を覆う部分を以下では「下方被覆部」32と称して説明する。なお、側方被覆部31や下方被覆部32は、一体の部材でもよいし、それぞれ別々の部材でもよい。また、梁被覆30を図示の位置に固定する具体的な方法は任意で、例えば、梁2のフランジや天井にビスを打ち込んで固定してもよい。
ここで、側方被覆部31における挿通管材10及び管材被覆20と対応する位置には、被覆孔33が形成されている。この被覆孔33は、挿通管材10及び管材被覆20を貫通させるための孔である。そして、被覆孔33の内径は、管材被覆20の外径と一致しており、図示のように被覆孔33の内周面が管材被覆20の外周面に接している。
ここで、管材被覆20の端部(図2では左端部)が側方被覆部31よりも側方(図2では左方向)に突出している。そのため、管材被覆20の端部が側方被覆部31よりも側方に突出していない構成(具体的には、側方被覆部31を挿通管材10に当接させ、梁被覆30の端部(図2では左端部)を側方被覆部31(図2では側方被覆部31の右面)に当接させる構成)と比べて、梁被覆30を設置後にも管材被覆20を外から視認できる。したがって、管材被覆20と側方被覆部31との間に隙間がなく、保温及び耐火の連続性が保たれていることを目視で容易に確認でき、施工性及び保温耐火性能の向上を図ることができる。なお、梁被覆30の厚みや素材は管材被覆20と同様であるため詳細な説明を省略する。
(構成−耐火構造−継手管材)
継手管材40は、挿通管材10の継手方向に沿って挿通管材10の端部に接続される管材である。具体的には、この継手管材40は、図示のように挿通管材10の軸方向延長線上に配置されており、挿通管材10の右端部と左端部に接続されている。ここで、本実施の形態の継手管材40は挿通管材10と同一径の円筒形の管材であるが、これに限らず任意の形状の管材を採用してよい。
(構成−耐火構造−ニップル)
ニップル50は、挿通管材10と継手管材40とを接続する接続手段である。このニップル50は、図示のように挿通管材10と継手管材40との間の位置において、挿通管材10及び継手管材40の内部に収まるように配置されている。そして、このニップル50は、挿通管材10や継手管材40よりも一回り小さい径の管材であり、ニップル50の外周面が挿通管材10及び継手管材40の内周面に接している。そして、図示のように挿通管材10からニップル50に至るように貫通するビス50aと、継手管材40からニップル50に至るように貫通するビス50bが取り付けられることで、挿通管材10と継手管材40を間接的に接続している。なお、挿通管材10と継手管材40の径が異なる場合には、径違い継手(レジューサー)をニップル50の代わりに用いて挿通管材10と継手管材40を接続しても構わない。
(構成−耐火構造−保温材)
保温材60は、継手管材40の内部を流動する空調空気の熱が、継手管材40の外部に逃げてしまうことを防止するための保温手段である。この保温材60は、主に、図示のように継手管材40の外周面に巻きつけられており、継手管材40の断熱性を高めている。そして、具体的には、保温材60は、継手管材40の外周面から管材被覆20の側端部に至るように取り付けられており、保温材60の一部が、図2に示すように管材被覆20の側端部に乗り上げている。このように保温材60が管材被覆20に乗り上げることで、保温材60が乗り上げていない場合、すなわち、管材被覆20の梁2側の端面(図2では右端面)が、管材被覆20の継手管材40側の端面(図2では左端面)に接している場合と比べて、管材被覆20と保温材60との密着性が向上し、保温性を高めることができる。特に、保温材60が乗り上げていない場合には、保温材60と管材被覆20との間の隙間により保温性能が低下してしまう可能性があるが、保温材60が乗り上げることで隙間が発生することを防止でき、保温性能が向上する。また、保温材60が乗り上げていることで、保温材60の梁2側の端部が管材被覆20の厚み分だけ外側に突出するので、この突出が有ることを視認することで、保温材60が適切に巻かれていることを簡易に確認することができる。また、好ましくは、本実施の形態のように保温材60における梁2と対向する側の端部(図2では右端部)が、梁被覆30における側方被覆部31に当接しているとよい。この場合には、保温材60が管材被覆20と梁被覆30の両方に接するので、保温材60による保温性能がさらに向上する。
(耐火構造の施工方法)
続いて、上述のように構成された耐火構造1の施工方法について説明する。なお、以下では施工方法の一例を説明するが、施工の手順や具体的な方法についてはこれに限らない。
まずは、建築物の梁2に梁貫通孔6を形成する。この梁貫通孔6は、上述したように梁2を設置した後にドリル等で形成してもよいし、梁貫通孔6を形成してから梁2を設置してもよい。この梁貫通孔6の径は、梁2の耐力を十分に維持できるような値を構造計算等で求める。
続いて、管材被覆20を、挿通管材10に巻きつけて固定する。固定の具体的な方法は任意であり、本実施の形態では接着剤を用いるが、これに限らずビスなどを用いて固定してもよい。このように巻きつける際には、上述したように、管材被覆20が巻きつけられていない部分を挿通管材10の左右両端部に設ける。このように管材被覆20が巻きつけられていない部分を設けるのは、後述するようにビス50aを取付ける際に、管材被覆20が邪魔となってしまうことを防止するためである。
続いて、管材被覆20が巻きつけられた挿通管材10を、上述した梁貫通孔6に挿通する。そして、挿通管材10が、梁2のウェブ4を基準として左右対称となる位置で、挿通管材10を梁2に固定する。この固定の具体的な方法は任意で、例えば、管材被覆20と梁貫通孔6の内径との間に公知の取り付け用部材を介在させて固定してもよいし、梁2の上フランジ3からポールやワイヤ等で挿通管材10を吊り下げても構わない。
続いて、梁被覆30を設置する。なお、右側梁被覆30aと左側梁被覆30bはどちらを先に設置しても構わないが、以下では右側梁被覆30aから先に設置する場合について説明する。具体的には、まず梁被覆30を上フランジ3や例えば専用の溶接ピン等を用いて天井に留めて、上フランジ3から梁被覆30を吊り下げた状態とする。そして、次に梁被覆30に円形の孔を空けて、この孔に挿通管材10を挿通する。このように挿通する具体的な方法は任意であるが、以下ではその一例を説明する。まずは、梁被覆30の側方被覆部31を挿通管材10の左右方向端部に押し当てた状態で、挿通管材10の上半分の内径に沿って側方被覆部31にナイフを入れて、挿通管材10の上半分に対応する半円状に側方被覆部31を切り取る。次に、この半円状の孔に、挿通管材10の上半分を押し入れた状態で、続いて挿通管材10の下半分の外径に沿って側方被覆部31にナイフを入れて、挿通管材10の残りの下半分に対応する半円状に側方被覆部31を切り取って円形の孔とする。最後に、挿通管材10の残りの下半分も梁被覆30に挿通して、図1のように側方被覆部31を鉛直に垂れ下がる位置まで移動させる。
このように本実施の形態では上半分と下半分の2段階に分けて側方被覆部31を切り取ることで、挿通管材10の挿通を簡易に行うことが可能であり、かつ側方被覆部31の孔と挿通管材10の外径との間に隙間ができてしまうことを防止でき、耐火性能の低下を抑止できる。ただし、このように2段階に分けて切り取らなくてもよく、初めから円形となるように挿通管材10の内径や外径に沿うように側方被覆部31を切り取ってもよい。なお、側方被覆部31を挿通管材10の内径に沿って切り取った場合には、挿通管材10の外径に管材被覆20の厚みを加えた径よりも小さいが、梁被覆30自体が柔軟で伸縮性のある素材であれば、側方被覆部31の孔を広げながら挿通できる。あるいは、必要に応じて孔を拡張するように切り取っても構わない。
このように梁被覆30の側方被覆部31の孔に挿通管材10を通した後に、梁被覆30の下方を梁2の下フランジ5に沿うように折り曲げて下方被覆部32とし、下方被覆部32を下フランジ5に固定する。
そして、この下方被覆部32を梁2の下フランジ5に固定する。このような梁被覆30の設置作業を、左側梁被覆30bでも同様に行う。なお、左右の被覆部のそれぞれの下方被覆部32は、相互に重ね合わせた状態でビス等により固定することで、被覆部の隙間ができてしまうことを防止でき、耐火性能をさらに向上できる。また、本実施の形態ではこのように梁2の左右の梁被覆30を別々に設置する方法を説明したが、これに限らず、左右の梁被覆30を一体に形成してもよい。
続いて、挿通管材10の端部にニップル50を設置する。具体的には、挿通管材10の端部にニップル50を挿通し、このようにニップル50を挿通した状態で挿通管材10からニップル50に至るようにビス50aを打ち込み、挿通管材10とニップル50とを接続する。なお、この際に、挿通管材10の左右方向端部(すなわち、ビス50aを打ち込む部分)には管材被覆20は位置していないので、ビス50aを好適に打ち込むことが可能である。
続いて、ニップル50の端部に継手管材40を接続する。具体的には、継手管材40の端部をニップル50に挿通し、このようにニップル50に挿通した状態で継手管材40からニップル50に至るようにビス50bを打ち込み、継手管材40とニップル50とを接続する。
最後に、保温材60を設置する。具体的には、図2に示す用に、保温材60を、継手管材40の外周面から、管材被覆20の側端部に乗り上げるように配置した状態で、ビス等を用いて継手管材40や挿通管材10に対して固定する。この際に、本実施の形態では、保温材60は、管材被覆20や梁被覆30に接しているのみであって、固定や接着等されていないが、ビス等を用いて固定したり、接着剤等で接着しても構わない。
(実施例について)
本実施例では、管材被覆20及び梁被覆30に用いられる被覆材の厚みを変更し、耐火性能を求める実験を行った。なお、これらの被覆材としてはニチアス株式会社製のマキベエ(登録商標)を用いた。また、耐火性能の検証としては、平成12年建設省告示第1433号「耐火性能検証法」のルートCに準拠して実施した。
耐火実験は2回に分けて行った。図3(a)は、第一回耐火実験の結果を示す表、図3(b)は、第二回耐火実験の結果を示す表である。まずは、第一回耐火実験を実施した。この第一回耐火実験では、図3(a)に示すように、3種類の梁(試験体T1(H−396×199×7×11)、試験体T2(H−350×150×6.5×9)、試験体T3(H−150×150×7×10))に被覆材を巻きつけて耐火実験を実施した。この際の被覆材の厚みは、試験体T1、T3では20mmとし、試験体T2では40mmとした。結果としては、試験体T2では合格基準値(鉄骨温度550℃以下)を満たし、試験体T1、T3では合格基準値を満たさなかった。これらの試験体T1、T3では、被覆材が20mmと薄すぎたことが要因と考えられる。
続いて、第二回耐火実験を実施した。第二回耐火実験では、図3(b)に示すように、第一回耐火実験にて合格基準値を満たさなかった試験体T1、T3に加えて、新たに試験体T4(H−450×250×12×19)も加えて耐火実験を実施した。この際の被覆材の厚みは、試験体T1は25mm、試験体T3は40mmに変更し、試験体T4は25mmとした。結果としては、試験体T3ではまたも合格基準値を満たさなかったものの、試験体T1、T4では合格基準値(鉄骨温度550℃以下)を満たした。このように、梁のサイズにもよるが、被覆材の厚みを従来の40mmから25mmに薄型化したとしても、合格基準値を満たすことがわかる。
(実施の形態の効果)
このように、本実施の形態の耐火構造1及び耐火構造1の施工方法によれば、梁貫通孔6の内部に保温材60を介在させていないので、保温材60の厚み分の梁せい増大やダクト径縮小を抑止でき、階高の増大を抑止しつつ、空調性能の低下を抑止することができる。
また、保温材60の少なくとも一部が管材被覆20の側端部に乗り上げているので、梁貫通孔6の内部に保温材60を介在させないことに伴って、管材被覆20と保温材60との継目に保温の連続性が断たれることを防止でき、保温性能が向上すると共に、保温材60の好適に設置できていることを目視で容易に確認でき、施工性が向上する。
また、保温材60における端部が、梁被覆30における側方を覆う部分に当接するので、管材被覆20と保温材60との継目によって保温の連続性が断たれることをさらに防止でき、保温性能がさらに向上する。
また、管材被覆20は乾式巻付け耐火被覆であるので、耐火被覆の切り貼りによる簡易な方法で管材被覆20を施工でき、耐火構造1の施工性が向上する。
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏することがある。
(寸法や材料について)
発明の詳細な説明や図面で説明した耐火構造1の各部の寸法、形状、材料、比率等は、あくまで例示であり、その他の任意の寸法、形状、材料、比率等とすることができる。
(保温材について)
本実施の形態では、保温材60が管材被覆20に乗り上げているが、これに限らず、保温材60の端面と管材被覆20の端面が接触していてもよい。また、本実施の形態では保温材60の端面が梁被覆30に接しているが、これに限らず、保温材60が梁被覆30に接していなくてもよい。また、本実施の形態では管材被覆20の周囲には保温材60を巻きつけていないが、梁貫通孔6の内部に保温材60を介在させない限り、例えば梁貫通孔6の内部以外の部分に必要に応じて保温材60を巻きつけても構わない。
(梁被覆について)
本実施の形態では、梁被覆30の側方被覆部31を鉛直方向に沿って配置したが、これに限らず、例えば梁2のフランジやウェブ4に沿うように配置しても構わない。
(付記)
付記1の耐火構造は、梁のウェブに形成された梁貫通孔に挿通された挿通管材と、前記挿通管材の外周面に貼り付けられた管材側耐火被覆と、前記梁の側方及び下方を覆う梁側耐火被覆であって、前記梁の側方を覆う部分に、前記挿通管材及び前記管材側耐火被覆を貫通させた梁側耐火被覆と、前記挿通管材の継手方向に沿って前記挿通管材の端部に接続される継手管材と、を備え、前記梁貫通孔の内部に保温材を介在させていない。
付記2の耐火構造は、付記1に記載の耐火構造において、前記継手管材の外周面から前記管材側耐火被覆の側端部に至るように取り付けられた保温材を備え、当該保温材の少なくとも一部が前記管材側耐火被覆の側端部に乗り上げている。
付記3の耐火構造は、付記1又は2に記載の耐火構造において、前記保温材における前記梁と対向する側の端部が、前記梁側耐火被覆における前記梁の側方を覆う部分に当接する。
付記4の耐火構造は、付記1から3のいずれか一項に記載の耐火構造において、前記管材側耐火被覆は、乾式巻付け耐火被覆である。
付記5の耐火構造の施工方法は、梁のウェブに形成された梁貫通孔に挿通管材を挿通する挿通管材挿通ステップと、前記挿通管材の外周面に管材側耐火被覆を貼り付ける管材側耐火被覆貼付ステップと、前記梁の側方及び下方を梁側耐火被覆で覆う梁側耐火被覆設置ステップであって、前記梁の側方を覆う部分に、前記挿通管材及び前記管材側耐火被覆を貫通させる梁側耐火被覆設置ステップと、前記挿通管材の継手方向に沿って前記挿通管材の端部に継手管材を接続する継手管材接続ステップと、を含み、前記梁貫通孔の内部に保温材を介在させない。
(付記の効果)
付記1に記載の耐火構造、及び付記5に記載の耐火構造の施工方法によれば、梁貫通孔の内部に保温材を介在させていないので、保温材の厚み分の梁せい増大やダクト径縮小を抑止でき、階高の増大を抑止しつつ、空調性能の低下を抑止することができる。
付記2に記載の耐火構造によれば、保温材の少なくとも一部が管材側耐火被覆の側端部に乗り上げているので、梁貫通孔の内部に保温材を介在させないことに伴って、管材側耐火被覆と保温材との継目に保温の連続性が断たれることを防止でき、保温性能が向上すると共に、保温材の好適に設置できていることを目視で容易に確認でき、施工性が向上する。
付記3に記載の耐火構造によれば、保温材における端部が、梁側耐火被覆における側方を覆う部分に当接するので、管材側耐火被覆と保温材との継目によって保温の連続性が断たれることをさらに防止でき、保温性能がさらに向上する。
付記4に記載の耐火構造によれば、管材側耐火被覆は乾式巻付け耐火被覆であるので、耐火被覆の切り貼りによる簡易な方法で管材側耐火被覆を施工でき、耐火構造の施工性が向上する。

1 耐火構造
2 梁
3 上フランジ
4 ウェブ
5 下フランジ
6 梁貫通孔
10 挿通管材
20 管材被覆
30 梁被覆
30a 右側梁被覆
30b 左側梁被覆
31 側方被覆部
32 下方被覆部
33 被覆孔
40 継手管材
50 ニップル
50a、50b ビス
60 保温材

Claims (5)

  1. 梁のウェブに形成された梁貫通孔に挿通された挿通管材と、
    前記挿通管材の外周面に貼り付けられた管材側耐火被覆と、
    前記梁の側方及び下方を覆う梁側耐火被覆であって、前記梁の側方を覆う部分に、前記挿通管材及び前記管材側耐火被覆を貫通させた梁側耐火被覆と、
    前記挿通管材の継手方向に沿って前記挿通管材の端部に接続される継手管材と、を備え、
    前記梁貫通孔の内部に保温材を介在させていない、
    耐火構造。
  2. 前記継手管材の外周面から前記管材側耐火被覆の側端部に至るように取り付けられた保温材を備え、当該保温材の少なくとも一部が前記管材側耐火被覆の側端部に乗り上げている、
    請求項1に記載の耐火構造。
  3. 前記保温材における前記梁と対向する側の端部が、前記梁側耐火被覆における前記梁の側方を覆う部分に当接する、
    請求項1又は2に記載の耐火構造。
  4. 前記管材側耐火被覆は、乾式巻付け耐火被覆である、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の耐火構造。
  5. 梁のウェブに形成された梁貫通孔に挿通管材を挿通する挿通管材挿通ステップと、
    前記挿通管材の外周面に管材側耐火被覆を貼り付ける管材側耐火被覆貼付ステップと、
    前記梁の側方及び下方を梁側耐火被覆で覆う梁側耐火被覆設置ステップであって、前記梁の側方を覆う部分に、前記挿通管材及び前記管材側耐火被覆を貫通させる梁側耐火被覆設置ステップと、
    前記挿通管材の継手方向に沿って前記挿通管材の端部に継手管材を接続する継手管材接続ステップと、を含み、
    前記梁貫通孔の内部に保温材を介在させない、
    耐火構造の施工方法。

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