JP2018144932A - クレーンの情報提示システム及びクレーン - Google Patents

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Abstract

【課題】多段伸縮式のブームを有するクレーンにおいて、著しい大型化ないし重量増を伴うことなくブームの耐久性(寿命)を向上させること。【解決手段】クレーンのブームに関する情報を提示するシステムであって、1段ブーム体のうち2段ブーム体の後端部から当該1段ブーム体に作用する突き上げ反力を受ける部位である1段反力受け部に蓄積する疲労の蓄積度であって、前記突き上げ反力に起因して前記1段反力受け部に生じる1段応力と前記1段反力受け部への前記突き上げ反力の作用回数と予め取得されたS−N線図(51h)とに基づいて算出される疲労蓄積度と、2段ブーム体の後端部の位置と、の関係を示す疲労蓄積情報を作成する作成部(R)と、前記疲労蓄積情報及び2段ブーム体の後端部の位置を表示する表示部(53)と、を備えること。【選択図】図3

Description

本発明は、クレーンの情報提示システムに関するものである。
従来、多段伸縮ブーム(いわゆるテレスコピックブーム)を備えるクレーンが知られている。多段伸縮ブームは、それぞれが四角筒状に形成された複数のブーム体を有している。例えば、特許文献1には、クレーン本体に対して起伏可能な1段ブーム体と、1段ブーム体に対して伸縮可能な2段ブーム体と、2段ブーム体に対して伸縮可能な3段ブーム体と、を有するブームを備えるクレーンが開示されている。このクレーンは、作業モードに応じてブームの長さ(全長)を変更可能となっている。具体的に、大きな作業半径を有するクレーンモードでは、各ブーム体同士の差込量が比較的小さく設定される。つまり、クレーンモードでは、ブームの全長が比較的長く設定されている。一方、ブームに強度が求められる土木モードでは、各ブーム体同士の差込量がクレーンモードのそれよりも大きく設定される。つまり、土木モードでは、ブームの全長がクレーンモード時の全長よりも短く設定される。このように、作業モードに応じて各ブーム体同士の差込量を変更することにより、そのモードに応じた適切な定格総荷重が設定される。
特開2004−91142号公報
特許文献1に記載されるクレーンでは、ブームの大型化や重量増を伴うことなくブームの耐久性を上げるのが困難である。具体的に、特許文献1のクレーンでは、いずれのモードにおいても、作業中に、各ブーム体の後端部から当該ブーム体の1段前のブーム体の上面部に対して繰り返し突上げ反力が作用する。より詳細には、2種類の作業モードごとに、2段ブーム体及び3段ブーム体の差込量、つまり、2段ブーム体の後端部の位置及び3段ブーム体の後端部の位置が決まっているため、各ブーム体の後端部から当該ブーム体の1段前のブーム体の上面部に対して突き上げ反力が繰り返し作用する作用部位(疲労が蓄積する部位)も2カ所に限られる。そこで、ブームの耐久性を向上させるために、前記作用部位の強度を高めること(厚みを大きくすること等)が考えられる。しかしながら、そのようにすると、ブームの大型化ないし重量増を伴う。
本発明の目的は、多段伸縮式のブームを有するクレーンにおいて、著しい大型化ないし重量増を伴うことなくブームの耐久性(寿命)を向上させることである。
前記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明らは、各ブーム体の差込量を調整することにより、各ブーム体において、当該ブーム体に繰り返し作用する突上げ反力に起因する疲労が蓄積する部位を分散させ、それにより、著しい大型化ないし重量増を伴うことなく各ブーム体の耐久性(寿命)を向上可能であることに想到した。そして、その実現は、各ブーム体の各部位における疲労の蓄積度を示す疲労蓄積情報を作成し、それをクレーンの作業者に提示することにより可能となることに想到した。
本発明は、このような観点からなされたものである。具体的に、本発明は、クレーン本体と、前記クレーン本体に対して起伏可能でかつ筒状に形成された1段ブーム体及び前記第1ブーム体の軸方向について前記1段ブーム体内を移動可能でかつ筒状に形成された2段ブーム体を含むブームと、前記クレーン本体に対して前記1段ブーム体を起伏させる起伏シリンダと、前記1段ブーム体に対して前記2段ブーム体を伸縮させる2段用油圧シリンダと、を備えるクレーンの前記ブームに関する情報を提示するシステムであって、前記1段ブーム体のうち前記2段ブーム体の後端部から当該1段ブーム体に作用する突き上げ反力を受ける部位である1段反力受け部に蓄積する疲労の蓄積度であって、前記突き上げ反力に起因して前記1段反力受け部に生じる1段応力と前記1段反力受け部への前記突き上げ反力の作用回数と予め取得されたS−N線図とに基づいて算出される疲労蓄積度と、前記2段ブーム体の後端部の位置と、の関係を示す疲労蓄積情報を作成する作成部と、前記疲労蓄積情報及び前記2段ブーム体の後端部の位置を表示する表示部と、を備える、クレーンの情報提示システムを提供する。
本情報提示システムでは、1段ブーム体のうち2段ブーム体の後端部から突上げ反力を受ける1段反力受け部における疲労の蓄積度及び2段ブーム体の後端部の位置が表示部に表示されるので、ブームの長さを調整するに当たり、1段ブーム体のうち疲労蓄積度の高い部位を回避するように2段ブーム体の後端部の位置(2段ブーム体の差込量)を調整することができる。これにより、1段ブーム体に蓄積する疲労の均一化が可能となるので、1段ブーム体のうち特定の部位にのみ集中的に突上げ反力が繰り返し作用する場合に比べ、1段ブーム体の寿命が長くなる。
なお、1段反力受け部に生じる1段応力とS−N線図とにより、その応力の作用により1段ブーム体が破断に至るまでの当該応力の繰り返し回数が求まり、その回数に対する前記作用回数を算出することにより、第1ブーム体が破断すると予想されるまでの疲労の蓄積度が求められる。
この場合において、前記作成部は、前記疲労蓄積情報として、前記1段ブーム体のうち前記2段ブーム体の移動方向についてそれぞれが所定の長さを有する複数の区画ごとに、前記疲労の蓄積度を示すものを作成することが好ましい。
このようにすれば、各区画内の複数箇所に蓄積した疲労が合算されてその区画の疲労として表示される。この表示は、実際の破断の態様により即したものであるため、疲労蓄積情報がより有効な目安となる。
また、前記クレーンの情報提示システムにおいて、前記1段応力を算出する応力演算部をさらに有し、前記応力演算部は、前記1段反力受け部に作用した前記突き上げ反力に基づいて理論的に算出された理論応力値と、前記突き上げ反力が前記1段反力受け部に作用したときに当該1段反力受け部に生じる実際の応力の測定値である測定応力値と、の関係を示す予め取得された応力集中係数マップと、前記突き上げ反力と、に基づいて前記1段応力を算出することが好ましい。
このようにすれば、突き上げ反力から1段反力受け部に生じる1段応力を簡便に求めることができる。よって、理論応力値を算出する場合、つまり、詳細な解析モデルを用いたシミュレーションによって突き上げ反力から1段応力を算出する場合に比べ、簡単に疲労蓄積情報が作成される。
また、前記クレーンの情報提示システムにおいて、前記突上げ反力の作用回数を算出する作用回数算出部をさらに有し、前記作用回数算出部は、前記ブームの長さと、前記クレーン本体に対する前記ブームの角度と、前記起伏シリンダの圧力と、に基づいて算出される実荷重が所定値未満から前記所定値以上となった回数を累積することにより前記作用回数を算出することが好ましい。
このようにすれば、作業中の振動等に起因して1段反力受け部に作用する反力であって前記所定値未満のもの、つまり、ブームの耐久性に関して実質的に無視可能なノイズが低減される。よって、高精度な疲労蓄積情報が作成される。
また、前記クレーンの情報提示システムにおいて、前記ブームは、前記2段ブーム体の軸方向について前記2段ブーム体内を移動可能な3段ブーム体をさらに含み、前記2段ブーム体に対して前記3段ブーム体を伸縮させる3段用油圧シリンダと、前記1段ブーム体に対して前記2段ブーム体が伸びるように前記2段用油圧シリンダの伸長を許容する状態から、前記2段ブーム体に対して前記3段ブーム体が伸びるように前記3段用油圧シリンダの伸長を許容する状態に切り替える切替部と、をさらに備えることが好ましい。
このようにすれば、3段ブーム体を含むブームにおいて、1段ブーム体に対する2段ブーム体の後端部の位置(差込量)と、2段ブーム体に対する3段ブーム体の後端部の位置と、双方の調整が可能となる。よって、1段ブーム体及び2段ブーム体に蓄積する疲労の均一化を図りながら、ブームの全長を柔軟に調整することが可能となる。
この場合において、前記作成部は、前記疲労蓄積情報として、前記2段ブーム体のうち前記3段ブーム体の後端部から当該2段ブーム体に作用する突き上げ反力を受ける部位である2段反力受け部に蓄積する疲労の蓄積度であって、前記突き上げ反力に起因して前記2段反力受け部に生じる2段応力と前記2段反力受け部への前記突き上げ反力の作用回数と予め取得されたS−N線図とに基づいて算出される疲労蓄積度と、前記3段ブーム体の後端部の位置と、の関係を示す情報をさらに作成し、前記表示部は、前記3段ブーム体の後端部の位置をさらに表示することが好ましい。
このようにすれば、1段ブーム体及び2段ブーム体の双方において、疲労蓄積度の高い部位を回避することが可能となるので、ブームの耐久性がより向上する。
また、本発明は、クレーン本体と、前記クレーン本体に対して起伏可能でかつ筒状に形成された1段ブーム体及び前記1段ブーム体に対して伸縮可能な2段ブーム体を含むブームと、前記1段ブーム体に対して前記2段ブーム体を伸縮させる2段用油圧シリンダと、前記ブームに関する情報を提示する情報提示ユニットと、を備え、前記情報提示ユニットは、前記1段ブーム体のうち前記2段ブーム体の後端部から当該1段ブーム体に作用する突き上げ反力を受ける部位である1段反力受け部に蓄積する疲労の蓄積度であって、前記突き上げ反力に起因して前記1段反力受け部に生じる1段応力と前記1段反力受け部への前記突き上げ反力の作用回数と予め取得されたS−N線図とに基づいて算出される疲労蓄積度と、前記2段ブーム体の後端部の位置と、の関係を示す疲労蓄積情報を作成する作成部と、前記疲労蓄積情報及び前記2段ブーム体の後端部の位置を表示する表示部と、を有する、クレーンを提供する。
本クレーンにおいても、1段ブーム体に蓄積する疲労の均一化が可能となるので、1段ブーム体のうち特定の部位にのみ集中的に突上げ反力が繰り返し作用する場合に比べ、1段ブーム体の寿命が長くなる。
以上のように、本発明によれば、多段伸縮式のブームを有するクレーンにおいて、著しい大型化ないし重量増を伴うことなくブームの耐久性(寿命)を向上させることができる。
本発明の一実施形態のクレーンの側面図である。 図1に示されるクレーンのブームの伸縮回路の構成を示す図である。 図1に示されるクレーンの情報処理部のブロック図である。 S−N線図である。 疲労蓄積情報を示す図である。 疲労蓄積情報の変形例を示す図である。 疲労蓄積情報の変形例を示す図である。 疲労蓄積情報の変形例を示す図である。 疲労蓄積情報の変形例を示す図である。
本発明の一実施形態のクレーンについて、図1〜図5を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態のクレーンの全体構成を示す。このクレーンは、クレーン本体に相当する旋回体1と、この旋回体1を旋回可能に支持する下部走行体2と、多段伸縮式のブーム(テレスコピックブーム)10と、複数の油圧シリンダ21〜23と、各種情報を処理する情報処理部50と、を備えている。
ブーム10は、それぞれが四角筒状に形成された複数のブーム体を有している。各ブーム体は、互いにテレスコープ状に嵌合されている。具体的に、ブーム10は、旋回体1に対して起伏可能な1段ブーム体11と、1段ブーム体11の軸方向について当該1段ブーム体11内を相対移動可能となるように1段ブーム体11に嵌合された2段ブーム体12と、前記軸方向について2段ブーム体12内を相対移動可能となるように2段ブーム体12に嵌合された3段ブーム体13と、を有している。2段ブーム体12が1段ブーム体11に対して前記軸方向に相対移動し、かつ、3段ブーム体13が2段ブーム体12に対して前記軸方向に相対移動することにより、ブーム10は全体として前記軸方向に伸縮する。
複数の油圧シリンダは、1段ブーム体11を起伏させる起伏シリンダ21と、1段ブーム体11に対して2段ブーム体12を前記軸方向に相対移動させるように伸縮する2段用油圧シリンダ22と、2段ブーム体12に対して3段ブーム体13を前記軸方向に相対移動させるように伸縮する3段用油圧シリンダ23と、を有する。2段用油圧シリンダ22は、1段ブーム体11及び2段ブーム体12にまたがるように1段ブーム体11及び2段ブーム体12に取り付けられている。3段用油圧シリンダ23は、2段ブーム体12及び3段ブーム体13にまたがるように2段ブーム体12及び3段ブーム体13に取り付けられている。2段用油圧シリンダ22により2段ブーム体12の1段ブーム体11からの伸長量が調整される。同様に、3段用油圧シリンダ23により3段ブーム体13の2段ブーム体12からの伸長量が調整される。
具体的に、2段用油圧シリンダ22及び3段用油圧シリンダ23の駆動回路を、図2を参照しながら説明する。図2に示されるように、この駆動回路では、油圧ポンプ31と各油圧シリンダ22,23とを連結する油路に、各油圧シリンダ22,23の伸縮を制御可能とするために前記油路を切り替え可能なコントロールバルブ32が設けられている。このコントロールバルブ32は、油圧ポンプ31から各油圧シリンダ22,23への給油を停止する中立位置イと、2段用油圧シリンダ22又は3段用油圧シリンダ23を伸長させる伸長位置ロと、2段用油圧シリンダ22又は3段用油圧シリンダ23を収縮させる収縮位置ハとを切り替え可能である。コントロールバルブ32は、リモコン弁33によって切り替えられる。
コントロールバルブ32と各油圧シリンダ22,23の伸長側油路34,35との間には、2段3段切替弁36が設けられている。この2段3段切替弁36は、パイロット弁37と、制御弁(電磁弁)38と、を有する。パイロット弁37は、2段用油圧シリンダ22の伸縮を許容する2段伸縮位置イと、3段油圧シリンダ23の伸縮を許容する3段伸縮位置ロと、を切り替える。制御弁38は、パイロット弁37を2段伸縮位置イ又は3段伸縮位置ロに切り替える。この制御弁38の切り替えは、後述するコントローラ52からの信号に基づいて行われる。例えば、ブーム10の伸長開始時には、2段用油圧シリンダ22の伸長が許容されるようにパイロット弁37が2段伸縮位置イとされ、その後、3段用油圧シリンダ23の伸長が許容されるようにパイロット弁37が3段伸縮位置ロに切り替えられる。逆に、ブーム10の収縮時には、3段用油圧シリンダ23の収縮が許容されるようにパイロット弁37が3段伸縮位置ロとされ、その後、2段用油圧シリンダ22の収縮が許容されるようにパイロット弁37が2段伸縮位置イに切り替えられる。
リモコン弁33の伸長側パイロットライン39に、コントローラ52によって制御される伸長停止弁(電磁弁)40が設けられている。この伸長停止弁40は、各油圧シリンダ22,23の伸長が許容されるように前記伸長側油路34,35を伸長側パイロットライン39に連通させる開通位置イと、各油圧シリンダ22,23の伸長が禁止されるように前記伸長側油路34,35を伸長側パイロットライン39から遮断する遮断位置ロと、に切り替えられる。この伸長停止弁40の切り替えは、コントローラ52からの信号に基づいて行われる。
また、油圧ポンプ31の吐出油路にリリーフ弁41が接続されており、このリリーフ弁41のバネ側圧力ポートとタンクTとをつなぐタンクライン42に過負荷自動停止弁43が設けられている。この過負荷自動停止弁43は、前記タンクライン42を開通する開通位置ロと、前記タンクライン42を遮断する遮断位置イと、に切り替えられる。過負荷自動停止弁43は、過負荷作用時以外は遮断位置イにあり、過負荷時に開通位置ロに切り替えられる。この過負荷自動停止弁43の切り替えは、コントローラ52からの信号に基づいて行われる。過負荷自動停止弁43は、前記開通位置ロに切り替えられることにより、前記タンクライン42を開通してリリーフ弁41のアンロード作用を可能にする。このアンロード作用によってブーム10の作動が停止する。
このクレーンは、通常のクレーン操作が可能なクレーンモードと、土木作業等が可能な基礎モードと、に切り替え可能である。クレーンモードは、ブーム10の全長(作業半径)が比較的大きな状態で吊り荷の上げ下げを行うモードである。このクレーンモードでは、通常、2段ブーム体12が最伸長状態まで伸長され、3段ブーム体13の伸長量を調整することによって所望のブーム長さとされる。基礎モードは、クレーンモードにおけるブーム長さよりも短いブーム長さで作業を行うモードである。この基礎モードでは、例えば、ブーム10にハンマグラブバケットやクラムシェルバケットのような土木作業用のアタッチメントが取り付けられ、掘削作業を短いサイクルタイムで繰り返し且つ長時間実施される。
このクレーンが基礎モードで運転される場合、2段ブーム体12の後端部から1段ブーム体11の上面部に突上げ反力が繰り返し作用し、3段ブーム体13の後端部から2段ブーム体12の上面部に突上げ反力が繰り返し作用する。その結果、1段ブーム体11のうち2段ブーム体12の後端部から前記突き上げ反力を受ける部位である1段反力受け部と、2段ブーム体12のうち3段ブーム体13の後端部から前記突き上げ反力を受ける部位である2段反力受け部とに、疲労が蓄積する。本実施形態のクレーンは、各ブーム体に蓄積した疲労の蓄積度と各ブーム体の後端部の位置との関係を示す疲労蓄積情報を作成し、その情報を表示部に相当するモニター53に表示することが可能である。なお、モニター53は、旋回体1に設けられたキャビン3(図1を参照)内に設けられる。
以下、前記疲労蓄積情報を作成する情報処理部50について、図3を参照しながら説明する。情報処理部50は、各種信号や情報を送信する送信部51と、送信部51から受信した信号ないし情報を処理することによって前記疲労蓄積情報を作成する作成部Rを含むコントローラ52と、を有する。なお、通常コントローラ52はキャビン3に設置されている。
送信部51は、切替部に相当する2段3段切替スイッチ51aと、モード切替スイッチ51bと、第1ブーム長さ計51cと、第2ブーム長さ計51dと、ブーム角度計51eと、圧力検出器51fと、応力集中係数マップ51gと、S−N線図51hと、を有している。
2段3段切替スイッチ51aは、作業者の操作を受けて2段ブーム体12の伸縮操作を可能とする状態と3段ブーム体13が伸縮操作を可能とする状態とを切り替えるスイッチである。具体的に、2段3段切替スイッチ51aは、2段ブーム体12の伸縮操作を可能とする状態及び3段ブーム体13の伸縮操作を可能とする状態のうちいずれの状態が選択されたかを示す信号をコントローラ52に送信する。
モード切替スイッチ51bは、作業者の操作を受けてクレーンモードと基礎モードとを切り換えるスイッチである。このモード切替スイッチ51bは、クレーンモード及び基礎モードのうちいずれのモードが選択されたかを示す信号をコントローラ52に送信する。
第1ブーム長さ計51cは、1段ブーム体11の基端部及び3段ブーム体13の先端部間の長さを検出するとともに、その検出値をコントローラ52に送信する。
第2ブーム長さ計51dは、1段ブーム体11の基端部及び2段ブーム体12の先端部間の長さを検出するとともに、その検出値をコントローラ52に送信する。
ここで、各長さ計は、1段ブーム体11の外側面に設けられた複数のワイヤーリールを備えている。各ワイヤーリールは、2段ブーム体12の先端近傍の部位及び3段ブーム体13の先端近傍の部位に接続されている。各段ブーム体12,13の伸縮に応じてリールから出入りするワイヤーの長さが計測される。これにより、各段ブーム体12,13の伸縮長さ(または差込量)が計測される。なお、長さ計の測定方式は上記に限られず、各段用油圧シリンダ22,23の伸縮状態を測定する方式でもよい。
ブーム角度計51eは、ブーム10の角度を検出するとともに、その検出値をコントローラ52に送信する。
圧力検出器51fは、起伏シリンダ21のヘッド圧及びロッド圧を検出するとともに、その検出値をコントローラ52に送信する。
応力集中係数マップ51gは、理論応力値と測定応力値との関係(比)を示す予め取得されたマップである。理論応力値は、前記1段反力受け部及び前記2段反力受け部に作用した各突き上げ反力に基づいて理論的に算出された応力値である。具体的に、理論応力値は、各ブーム体の差込量及び負荷率ごとに、理論的に計算される突き上げ反力によって各ブーム体の上面部に発生する引張応力の値である。測定応力値は、実際に各ブーム体に突上げ反力が作用したときにおけるひずみゲージの値に基づいて測定された引張応力の値である。なお、ひずみゲージは、試験段階で各ブーム体に設けられる。
S−N線図51hは、応力振幅σと破断までの繰り返し数Nとの関係を示すグラフである。図4は、このS−N線図51hを示している。
コントローラ52は、モード判別部Aと、最伸長状態判別部Bと、各ブーム体差込量演算部Cと、定格総荷重表選択部Dと、各ブーム体長さ演算部Eと、ブーム角度演算部Fと、作業半径演算部Gと、圧力演算部Hと、実荷重演算部Iと、定格総荷重演算部Jと、突き上げ反力演算部Kと、比較部Lと、応力演算部Mと、疲労度演算部Nと、吊り上げ有無判別部Oと、疲労蓄積度演算部Pと、切替判断部Qと、前記作成部Rと、を有する。
モード判別部Aは、モード切替スイッチ51aから受信した信号に基づいて、選択されたモードを判別するとともに、そのモードを示す信号を出力する。このモード判別部Aは、各長さ計51c,51dから受信した信号に基づいて算出された3段ブーム体13の長さが最短状態のときに限り、モードの切替信号を出力する。
最伸長状態判別部Bは、2段ブーム体12及び3段ブーム体13が各モードに応じて設定された最伸長状態か否かを判別する。2段ブーム体12の長さ及び3段ブーム体13の長さは、各長さ計51c,51dの検出値に基づいて算出される。基礎モードにおける各ブーム体の最伸長状態の長さは、クレーンモードにおける各ブーム体の最伸長状態の長さよりも短く設定される。最伸長状態判別部Bは、2段ブーム体12が最伸長状態になったと判別された場合、そのことを示す2段最伸長信号を送信する。伸長停止弁40は、最伸長状態判別部Bから2段最伸長を受信することにより、開通位置イから遮断位置ロに切り替わる。これにより、2段ブーム体12の伸長が停止される。また、最伸長状態判別部Bは、3段ブーム体13が最伸長状態になったと判別された場合、そのことを示す3段最伸長信号を送信する。最伸長状態判別部Bは、3段ブーム体13の伸長量が2段ブーム体13の伸長量と同じになった場合にも、3段最伸長信号を送信する。伸長停止弁40は、最伸長状態判別部Bから3段最伸長信号を受信することにより、開通位置イから遮断位置ロに切り替わる。これにより、3段ブーム体13の伸長が停止される。
切替判断部Qは、2段3段切替スイッチ51a及び最伸長状態判別部Bから入力される信号に基づいて、2段3段切替弁36を2段伸縮位置イとする2段信号または3段伸縮位置ロとする3段信号を当該2段3段切替弁36に送信する。具体的に、切替判断部Qは、最伸長状態判別部Bから前記2段最伸長信号を受けると、3段信号のみを2段3段切替弁36に送信可能な状態となる。この状態で2段3段切替スイッチ51aから3段を示す信号が切り換え判断部Qに入力されると、切り換え判断部Qは、3段信号を2段3段切替弁36に送信する。なお、切り換え判断部Qは、最伸長状態判別部Bから前記2段最伸長信号を受けると、2段3段切替スイッチ51aから3段を示す信号を受けていなくても、3段信号を2段3段切替弁36に送ってもよい。この場合、自動的に2段ブーム体12を伸長可能な状態から3段ブーム体13を伸長可能な状態に切り替わる。一方、切替判断部Qは、最伸長状態判別部Bから前記2段最伸長信号を受けていない場合、2段3段切替スイッチ51aからの信号をそのまま2段3段切替弁36に送る。
各段差込量演算部Cは、各長さ計51c,51dの検出値に基づいて2段ブーム体12の差込量と3段ブーム体13の差込量とを算出するとともに、その算出結果を出力する。
各ブーム体長さ演算部Eは、各長さ計51c,51dの検出値に基づいて2段ブーム体12の長さと3段ブーム体13の長さとを算出するとともに、その算出結果を出力する。
定格総荷重表選択部Dは、モード判別部Aからの信号(モードを示す信号)に基づいて、その信号に応じた定格総荷重表を選択するとともに、その選択結果を出力する。
ブーム角度演算部Fは、ブーム角度計51eからの信号に基づいてブーム10の角度を算出するとともに、その算出結果を出力する。
作業半径演算部Gは、各ブーム体長さ演算部Eで算出された各ブーム体の長さとブーム角度演算部Fで算出されたブーム10の角度とに基づいてブーム10の作業半径を算出するとともに、その算出結果を出力する。
圧力演算部Hは、圧力検出器51fから受信した信号に基づいて起伏シリンダ21に作用している圧力を算出するとともに、その算出結果を出力する。
実荷重演算部Iは、作業半径演算部Gで算出された作業半径と圧力演算部Hで算出された起伏シリンダ21の圧力とにより実荷重を算出するとともに、その算出結果を出力する。
定格総荷重演算部Jは、モード判別部Aで判別されたモードに応じて定格総荷重表選択部Dで選択された定格総荷重表と、作業半径演算部Gで算出された作業半径と、各ブーム体長さ演算部Eで算出された各ブーム体の長さと、に基づいて定格総荷重を算出するとともに、その算出結果を出力する。
比較部Lは、実荷重演算部Iで算出された実荷重と定格総荷重演算部Jで算出された定格総荷重とを比較することによって過負荷状態であるか否かを判断するとともに、過負荷状態であると判断した場合に、過負荷自動停止弁43を遮断位置イから開通位置ロに切り替える信号を当該過負荷自動停止弁43に送信する。これにより、ブーム10の作動が停止する。
反力演算部Kは、実荷重演算部Iで算出された実荷重と、各ブーム体差込量演算部Cで演算された各ブーム体の差込量と、各ブーム体長さ演算部Eで演算された各ブーム体の長さと、ブーム角度演算部Fで演算されたブーム角度と、に基づいて各反力受け部に作用する突上げ反力を算出するとともに、その算出結果を出力する。クレーンモードでは、各反力受け部に作用する突上げ反力ないしその回数が基礎モードのそれに比べて非常に小さいため、反力演算部Kは、モード判別部Aから基礎モードを示す信号を受信した場合にのみ前記突上げ反力を算出する。
応力演算部Mは、反力演算部Kで算出された突上げ反力と応力集中係数マップ51gとに基づいて各反力受け部に生じる応力(近似値)を算出するとともに、その算出結果を出力する。
疲労度演算部Nは、応力演算部Mで算出された応力とS−N線図51hとに基づいて1回の突上げ反力の作用に起因する反力受け部への疲労の蓄積度を算出するとともに、その算出結果を出力する。
吊り上げ有無判別部Oは、実荷重演算部Iで算出された実荷重が所定値未満から所定値以上となったときに1回吊り上げがあったと判断する。この吊り上げ有無判別部Oは、突き上げ反力の作用回数を算出する作用回数算出部に相当する。
疲労蓄積度演算部Pは、吊り上げ有無判別部Oで吊り上げがあったと判断された回数と疲労度演算部Nで算出された疲労度とに基づいて疲労蓄積度を算出するとともに、その算出結果を出力する。
作成部Rは、疲労蓄積度演算部Pで算出された疲労蓄積度と各ブーム体差込量演算部Cで演算された各ブーム体の差込量(各ブーム体の後端部の位置)とに基づいて前記疲労蓄積情報(図5に示されるグラフ)を作成するとともに、この疲労蓄積情報をキャビン3内のモニター53に出力する。また、モニター53には、前記疲労蓄積情報に加え、現時点の2段ブーム体12の後端部の位置及び3段ブーム体13の後端部の位置も表示される。つまり、作成部R及びモニター53は、ブーム10に関する情報を提示する情報提示システムを構成する。
図5に示されるように、疲労蓄積情報は、各ブーム体のうちブーム10の伸縮方向についてそれぞれが所定の長さを有する複数の(図5では4つの)区画ごとに、前記疲労蓄積度が示されたものである。このグラフの横軸の値は、各ブーム体の差込量あるいは後端部の位置を示している。グラフの縦軸は、疲労蓄積度を示している。この縦軸の値は、ブーム体に作用した応力σ1とS−N線図とにより求められた回数(ブーム体が破断に至る回数)N1に対する、その応力σ1の作用回数(吊り上げ有無判別部Oでカウントされた回数)の割合を示している。
なお、疲労蓄積情報は、図6に示されるように、各区画が実際の長さで表されたものであってもよいし、図7や図8に示されるように、疲労蓄積度が数値で表示されたものであってもよい。また、疲労蓄積度は、図9に示されるように、色の濃淡(例えば、色の濃い区画が疲労蓄積度が高い)で表示されてもよい。あるいは、疲労蓄積度は、音声で通知されてもよい。この場合、区画ごとの疲労蓄積度や、各ブーム体の後端部の現在の位置が音声で通知される。
次に、以上に説明したクレーンの操作について説明する。このクレーンがクレーンモードで運転される場合、コントローラ52は突き上げ反力を算出しないので、つまり、疲労蓄積情報を作成しないので、ここでは、基礎モードで運転する場合についてのみ説明する。
ブーム10の長さが最短となっている状態において、クレーンの作業者がモード切替スイッチ51bで基礎モードを選択するとともに2段3段切替スイッチ51aで2段を選択すると、切替判断部Qは、最伸長状態判別部Bから前記2段最伸長信号を受けておらずかつ2段3段切替スイッチ51aから2段を示す信号を受けるので、切替判断部Qは、2段3段切替弁36に2段信号を送る。これにより、2段3段切替弁36が2段伸縮位置イになる。その状態において、キャビン3内の作業者がブーム10の伸縮操作をするための操作部(図示略)を伸長側に操作すると、2段ブーム体12が伸長し始める。
2段ブーム体12が所望の長さ(2段ブーム体12が最伸長状態よりも短い長さ)になった後、作業者が2段3段切替スイッチ51aで3段を選択すると、切替判断部Qは、最伸長状態判別部Bから前記2段最伸長信号を受けておらずかつ2段3段切替スイッチ51aから3段を示す信号を受けるので、切替判断部Qは、2段3段切替弁36に3段信号を送る。これにより、2段3段切替弁36が3段伸縮位置ロに切り替わる。一方、2段ブーム体12の伸長操作中に2段ブーム体12が最伸長状態になった場合、最伸長状態判別部Bは、伸長停止弁40に当該伸長停止弁40を遮断位置ロに切り替える信号を送るので、2段ブーム体12の伸長が停止する。このとき、切替判断部Qは、3段信号のみを2段3段切替弁36に送信可能な状態となっており、作業者に3段への切替えを促す情報を報知する。この情報の報知は、モニター53への表示や音声等によって行われる。そして、作業者が2段3段切替スイッチ51aで3段を選択することにより、2段3段切替弁36が3段伸縮位置ロに切り替わる。なお、切替判断部Qが最伸長状態判別部Bから前記2段最伸長信号を受けたときに3段信号を2段3段切替弁36に送るように構成されている場合、作業者が2段3段切替スイッチ51aで3段を選択していなくても、自動的に2段3段切替弁36が3段伸縮位置ロに切り替わる。
2段3段切替弁36が3段伸縮位置ロに切り替わり、この状態で作業者が前記操作部を伸長側に操作すると、3段ブーム体13が伸長し始める。そして、3段ブーム体13の伸長量、つまり、ブーム10の全長が所望の長さになった時点で前記操作部を中立位置に戻す。なお、作業者による前記操作部の伸長側への操作が継続されたとしても、3段ブーム体13の伸長量が2段ブーム体12の伸長量と同じになった場合、最伸長状態判別部Bは伸長停止弁40に3段最伸長信号を送信するので、その時点で3段ブーム体13の伸長は停止する。
その状態において、土木作業等が行われる。そうすると、1段ブーム体11のうち2段ブーム体12の後端部から突上げ反力を受ける1段反力受け部、及び、2段ブーム体12のうち3段ブーム体13の後端部から突上げ反力を受ける2段反力受け部に、疲労が蓄積する。
本実施形態では、作成部Rが作成した疲労蓄積情報(各ブーム体11,12のうち当該ブーム体の1段先のブーム体12,13の後端部から突上げ反力を受ける反力受け部における疲労の蓄積度と、各ブーム体12,13の後端部の位置と、の関係を示す情報)と、各ブーム体12,13の後端部の位置とが、モニター53に表示される。よって、作業者は、次回以降の作業時においてブーム10の長さを調整するに当たり、モニター53に表示された1段ブーム体11の疲労蓄積情報と現時点の2段ブーム体12の後端部の位置とを確認しながら、1段ブーム体11のうち疲労蓄積度の高い部位を回避するように2段ブーム体12の後端部の位置(差込量)を調整するとともに、モニター53に表示された2段ブーム体12の疲労蓄積情報と現時点の3段ブーム体13の後端部の位置とを確認しながら、2段ブーム体12のうち疲労蓄積度の高い部位を回避するように3段ブーム体13の後端部の位置(差込量)を調整することができる。これにより、1段ブーム体11及び2段ブーム体12に蓄積する疲労の均一化が可能となるので、1段ブーム体11及び2段ブーム体12のうち特定の部位にのみ集中的に突上げ反力が繰り返し作用する場合に比べ、1段ブーム体11及び2段ブーム体12の寿命が長くなる。よって、著しい大型化ないし重量増を伴うことなくブーム10の耐久性(寿命)を向上させることができる。
また、コントローラ52の作成部は、疲労蓄積情報として、各ブーム体11,12において複数の区画ごとに疲労の蓄積度を示すものを作成する。このため、各区画内の複数箇所に蓄積した疲労が合算されてその区画の疲労として表示される。この表示は、実際の破断の態様により即したものであるため、疲労蓄積情報がより有効な目安となる。
また、応力演算部Mは、応力集中係数マップ51gと前記突き上げ反力とに基づいて反力受け部に作用する応力を算出する。このため、前記突き上げ反力から各反力受け部に生じる応力を簡便に求めることができる。よって、理論応力値を算出する場合、つまり、詳細な解析モデルを用いたシミュレーションによって突き上げ反力から応力を算出する場合に比べ、簡単に疲労蓄積情報が作成される。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、3段ブーム体13は省略されてもよい。あるいは、ブーム10は、4以上のブーム体を有していてもよい。
また、疲労蓄積情報の横軸は、区画ごとに分割されることなく連続的に表示されてもよい。
1 旋回体(クレーン本体)
10 ブーム
11 第1ブーム体
12 第2ブーム体
13 第3ブーム体
21 起伏シリンダ
22 2段用油圧シリンダ
23 3段用油圧シリンダ
50 情報処理部
51 入力部
51a 2段3段切替スイッチ(切替部)
51b モード切替スイッチ
51c 第1長さ計
51d 第2長さ計
51g 応力集中係数マップ
51h S−N線図
52 コントローラ
53 モニター(表示部)
M 応力演算部
O 作用回数算出部
P 疲労蓄積度演算部
R 作成部

Claims (7)

  1. クレーン本体と、前記クレーン本体に対して起伏可能でかつ筒状に形成された1段ブーム体及び前記第1ブーム体の軸方向について前記1段ブーム体内を移動可能でかつ筒状に形成された2段ブーム体を含むブームと、前記クレーン本体に対して前記1段ブーム体を起伏させる起伏シリンダと、前記1段ブーム体に対して前記2段ブーム体を伸縮させる2段用油圧シリンダと、を備えるクレーンの前記ブームに関する情報を提示するシステムであって、
    前記1段ブーム体のうち前記2段ブーム体の後端部から当該1段ブーム体に作用する突き上げ反力を受ける部位である1段反力受け部に蓄積する疲労の蓄積度であって、前記突き上げ反力に起因して前記1段反力受け部に生じる1段応力と前記1段反力受け部への前記突き上げ反力の作用回数と予め取得されたS−N線図とに基づいて算出される疲労蓄積度と、前記2段ブーム体の後端部の位置と、の関係を示す疲労蓄積情報を作成する作成部と、
    前記疲労蓄積情報及び前記2段ブーム体の後端部の位置を表示する表示部と、を備える、クレーンの情報提示システム。
  2. 請求項1に記載のクレーンの情報提示システムにおいて、
    前記作成部は、前記疲労蓄積情報として、前記1段ブーム体のうち前記2段ブーム体の移動方向についてそれぞれが所定の長さを有する複数の区画ごとに、前記疲労の蓄積度を示すものを作成する、クレーンの情報提示システム。
  3. 請求項1又は2に記載のクレーンの情報提示システムにおいて、
    前記1段応力を算出する応力演算部をさらに有し、
    前記応力演算部は、前記1段反力受け部に作用した前記突き上げ反力に基づいて理論的に算出された理論応力値と、前記突き上げ反力が前記1段反力受け部に作用したときに当該1段反力受け部に生じる実際の応力の測定値である測定応力値と、の関係を示す予め取得された応力集中係数マップと、前記突き上げ反力と、に基づいて前記1段応力を算出する、クレーンの情報提示システム。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のクレーンの情報提示システムにおいて、
    前記突上げ反力の作用回数を算出する作用回数算出部をさらに有し、
    前記作用回数算出部は、前記ブームの長さと、前記クレーン本体に対する前記ブームの角度と、前記起伏シリンダの圧力と、に基づいて算出される実荷重が所定値未満から前記所定値以上となった回数を累積することにより前記作用回数を算出する、クレーンの情報提示システム。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のクレーンの情報提示システムにおいて、
    前記ブームは、前記2段ブーム体の軸方向について前記2段ブーム体内を移動可能な3段ブーム体をさらに含み、
    前記2段ブーム体に対して前記3段ブーム体を伸縮させる3段用油圧シリンダと、
    前記1段ブーム体に対して前記2段ブーム体が伸びるように前記2段用油圧シリンダの伸長を許容する状態から、前記2段ブーム体に対して前記3段ブーム体が伸びるように前記3段用油圧シリンダの伸長を許容する状態に切り替える切替部と、をさらに備える、クレーンの情報提示システム。
  6. 請求項5に記載のクレーンの情報提示システムにおいて、
    前記作成部は、前記疲労蓄積情報として、前記2段ブーム体のうち前記3段ブーム体の後端部から当該2段ブーム体に作用する突き上げ反力を受ける部位である2段反力受け部に蓄積する疲労の蓄積度であって、前記突き上げ反力に起因して前記2段反力受け部に生じる2段応力と前記2段反力受け部への前記突き上げ反力の作用回数と予め取得されたS−N線図とに基づいて算出される疲労蓄積度と、前記3段ブーム体の後端部の位置と、の関係を示す情報をさらに作成し、
    前記表示部は、前記3段ブーム体の後端部の位置をさらに表示する、クレーンの情報提示システム。
  7. クレーン本体と、
    前記クレーン本体に対して起伏可能でかつ筒状に形成された1段ブーム体及び前記1段ブーム体に対して伸縮可能な2段ブーム体を含むブームと、
    前記1段ブーム体に対して前記2段ブーム体を伸縮させる2段用油圧シリンダと、
    前記ブームに関する情報を提示する情報提示ユニットと、を備え、
    前記情報提示ユニットは、
    前記1段ブーム体のうち前記2段ブーム体の後端部から当該1段ブーム体に作用する突き上げ反力を受ける部位である1段反力受け部に蓄積する疲労の蓄積度であって、前記突き上げ反力に起因して前記1段反力受け部に生じる1段応力と前記1段反力受け部への前記突き上げ反力の作用回数と予め取得されたS−N線図とに基づいて算出される疲労蓄積度と、前記2段ブーム体の後端部の位置と、の関係を示す疲労蓄積情報を作成する作成部と、
    前記疲労蓄積情報及び前記2段ブーム体の後端部の位置を表示する表示部と、を有する、クレーン。
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