JP3066993U - 作業車の耐久性判断装置 - Google Patents

作業車の耐久性判断装置

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JP3066993U JP1999006590U JP659099U JP3066993U JP 3066993 U JP3066993 U JP 3066993U JP 1999006590 U JP1999006590 U JP 1999006590U JP 659099 U JP659099 U JP 659099U JP 3066993 U JP3066993 U JP 3066993U
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孝明 大葉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伸縮ブームの耐久性の低下を作業者が確実に
認識する。 【解決手段】 耐久性判断装置30は、作業台の位置を
算出する作業台位置算出回路51と、作業台の位置が領
域設定メモリ53に設定されたいずれの領域に属するか
を判定する領域判定回路55と、作業台の属する領域に
おいて伸縮ブームに生じている応力を算出する応力算出
回路57と、算出された応力値が疲れ限度を越えている
か否かを判定する応力判定回路59と、算出応力値が疲
れ限度を越えた旨の判定をした回数を積算する回数積算
回路61と、積算された回数が許容回数を越えているか
否かを判定する累積疲れ被害判定回路63と、累積疲れ
被害判定回路63が越えている判定をしたときに警報作
動する警報ブザー47とを有する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、作業車の耐久性判断装置に関し、更に詳細には、車体上に起伏動自 在に設けられたブームを有する作業車の耐久性判断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
高所作業を行なう高所作業車は一般に作業を行なう作業装置を有しており、例 えば、車体上に伸縮・旋回・起伏動自在に設けられた伸縮ブームと、伸縮ブーム の先端部に設けられた作業台とを有して構成したものがある。伸縮ブームは車体 上に旋回動自在に設けられた旋回台に起伏動自在に枢結され、旋回台と伸縮ブー ムの下面間に起伏シリンダが枢結され、この起伏シリンダの伸縮作動により伸縮 ブームが起伏動するように構成されている。伸縮ブーム内には伸縮シリンダが内 蔵され、この伸縮シリンダを伸縮作動させると伸縮ブームが伸縮作動するように 構成されている。また、旋回台の下方の車体内には旋回モータが内蔵されており 、この旋回モータを作動させると旋回台が旋回作動するように構成されている。 このため、伸縮シリンダ、起伏シリンダ及び旋回モータを作動させることで、作 業台を所望の位置に移動させることができる。
【0003】 作業台には作業者や作業にともなう負荷を受けるが、この負荷は変動荷重であ る場合が多いので、伸縮ブームの設計においては静荷重の場合よりも小さい荷重 で伸縮ブームが疲労することを考慮している。例えば、伸縮ブームの最弱部にお いて、その部分に作用する最大の負荷を想定される繰り返し回数与えた場合でも 最弱部が破断しないように設計する。このように変動荷重を考慮した伸縮ブーム を設計することで、伸縮ブームの耐久性を向上させることができる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した最弱部を考慮して設計された伸縮ブームを使用した実 際の高所作業においてはこの最弱部に想定した繰り返し回数の負荷が作用するこ とは極めて稀である。このため、実質上、過剰な設計となり製品コストの増加を 招き、非経済的になる。また、最弱部に想定した負荷よりも大きな負荷が繰り返 して作用した場合、例えば、伸縮ブームを他の物に押し付けたり、作業台に極め て重量の大きい荷物を搭載したり吊り上げたりした場合には、最弱部に大きな応 力が発生して、より少ない応力繰り返し回数で最弱部が破断する虞が生じるとと もに、作業者が伸縮ブームの耐久性の低下を認識できない、という問題が生じる 。
【0005】 本考案は、このような問題に鑑みてなされたものであり、伸縮ブーム等に過大 な負荷が作用した場合でも伸縮ブーム等の耐久性の低下を作業者が認識できる作 業車の耐久性判断装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本考案の作業車(例えば、実施形態における高所作 業車1)の耐久性判断装置は、車体に昇降動自在に設けられた昇降手段(例えば 、実施形態における伸縮ブーム11)と、昇降手段の先端部に設けられた作業台 と、作業台の移動範囲を複数の領域に分割し、この分割された各領域を設定する 領域設定手段(例えば、実施形態における領域設定メモリ53)と、作業台の位 置を算出する位置算出手段(例えば、実施形態における作業台位置算出回路51 )と、位置算出手段により算出された作業台の位置が領域設定手段に設定された 領域のいずれの領域に属するかを判定する領域判定手段(例えば、実施形態にお ける領域判定回路55)と、領域判定手段により判定された作業台の属する領域 において昇降手段に作用する負荷を検出する負荷検出手段(例えば、実施形態に おける軸力センサ41)と、負荷検出手段により検出された負荷検出値が所定値 を越えた回数を積算する回数積算手段(例えば、実施形態における軸力値回数積 算回路)とを有する。
【0007】 このように構成することで、昇降手段により作業台が移動した場合、位置算出 手段が作業台の位置を算出し、この算出された作業台の位置が領域設定手段に設 定された領域のいずれの領域に属するかを領域判定手段が判定する。そして、領 域判定手段により判定された作業台の属する領域において昇降手段に作用する負 荷を負荷検出手段が検出する。この検出された負荷検出値が所定値を越えた回数 を回数積算手段が積算する。
【0008】 昇降手段に作用する負荷がの所定値を越えた回数を回数積算手段が積算するこ とで、昇降手段や所定部材の疲労の度合いを作業者が確認して、昇降手段等の耐 久性の低下を認識することができる。
【0009】 また、本考案の作業車の耐久性判断装置は、車体に昇降動自在に設けられた昇 降手段と、昇降手段の先端部に設けられた作業台と、作業台の移動範囲を複数の 領域に分割し、この分割された各領域を設定する領域設定手段と、作業台の位置 を算出する位置算出手段と、位置算出手段により算出された作業台の位置が領域 設定手段に設定された領域のいずれの領域に属するかを判定する領域判定手段と 、領域判定手段により判定された作業台の属する領域において昇降手段に作用す る負荷を検出する負荷検出手段と、負荷検出手段により検出された負荷検出値が 所定値を越えた時間を積算する時間積算手段(例えば、実施形態における軸力値 時間積算回路)とを有して構成される。
【0010】 このように構成することで、昇降手段により作業台が移動した場合、位置算出 手段が作業台の位置を算出し、この算出された作業台の位置が領域設定手段に設 定された領域のいずれの領域に属するかを領域判定手段が判定する。そして、領 域判定手段により判定された作業台の属する領域において昇降手段に作用する負 荷を負荷検出手段が検出する。この検出された負荷検出値が所定値を越えた時間 を時間積算手段が積算する。
【0011】 昇降手段に作用する負荷が所定値を越えた回数を回数積算手段が積算すること で、昇降手段や所定部材の疲労の度合いを作業者が確認して、昇降手段等の耐久 性の低下を認識することができる。
【0012】 ここで、前述した耐久性判断装置の回数積算手段と時間積算手段において、回 数積算手段により積算された回数及び時間積算手段により積算された時間の少な くともいずれかを作業者の視覚及び聴覚のいずれかに伝達する伝達手段(例えば 、実施形態における表示器45)を設けることが好ましい。所定部材に生じてい る応力値が許容応力値を越えた積算回数や応力値が許容応力値を越えた積算時間 を伝達手段が作業者に伝達することで、作業者が確実に所定部材の疲労の状況を 認識することができる。伝達手段は文字や図形等を表示する表示手段や、音を発 生するスピーカ等を例示することができる。
【0013】 また、前述した耐久性判断装置において、負荷検出値が所定値を越えた回数の 許容回数を設定する許容回数設定手段(例えば、実施形態における累積疲れ被害 判定回路63)と、許容回数と回数積算手段により積算された回数を比較しこの 積算された回数が許容回数を越えたか否かを判定する回数判定手段(例えば、実 施形態における累積疲れ被害判定回路63)と、回数判定手段が積算された回数 が許容回数を越えたことを判定したときに警報作動する警報手段(例えば、実施 形態における警報ブザー47)とを設けてもよい。負荷検出値が所定値を越えた 回数の積算値が許容回数設定手段に設定された許容回数を越えたことを回数判定 手段が判定した場合に警報手段が警報作動する。
【0014】 負荷検出値が所定値を越え、更にその負荷が昇降手段に繰り返し作用すると、 昇降手段や所定部材は疲労する。このため、所定応力値を越える応力の発生回数 の許容回数を設定し、応力の発生回数が許容回数を越えたときに警報手段が警報 作動することで、作業者は適正な寿命判定をすることができる。
【0015】 また、負荷検出値が所定値を越えた時間の許容時間を設定する許容時間設定手 段(例えば、実施形態における許容時間メモリ)と、許容時間と時間積算手段に より積算された時間を比較しこの積算された時間が許容時間を越えたか否かを判 定する時間判定手段(例えば、実施形態における累積疲れ被害判定回路63)と 、時間判定手段が積算された時間が許容時間を越えたことを判定したときに警報 作動する警報手段とを設けてもよい。この考案は前述した負荷検出値を越える負 荷の作用回数の代わりに負荷検出値を越える負荷が作用する時間を警報作動させ る判断要素にしたものである。許容時間設定手段は負荷検出値が所定値を越える 時間の許容時間を設定し、この設定された許容時間と時間積算手段により積算さ れた時間を比較し、この積算された時間が許容時間を越えた場合に警報手段が警 報作動する。
【0016】 このため、積算時間が許容時間を越えたときに警報手段が警報作動するので、 作業者は昇降手段等の適正な寿命判定をすることができる。
【0017】 また、本考案の耐久性判断装置は、車体に設けられ1又は2以上のアクチュエ ータ(例えば、実施形態における旋回モータ9、起伏シリンダ13、伸縮シリン ダ15)を有して作動する作業装置(例えば、実施形態における伸縮ブーム11 )と、操作するアクチュエータを選択する選択手段(例えば、実施形態における アクチュエータ選択装置71)と、選択手段により選択されたアクチュエータを 操作する操作手段(例えば、実施形態における操作装置73)と、操作手段の操 作回数を積算する操作回数積算手段(例えば、実施形態における操作回数積算回 路75)と有して構成される。
【0018】 このように構成することで、作業者が選択手段を操作し、操作するアクチュエ ータの操作手段を選択する。そして、作業者がこの選択された操作手段を操作す る。操作回数積算手段は選択された操作手段の操作回数を積算する。このため、 操作回数の積算値を作業者が知ることで、動作回数が寿命に影響する操作装置の 正確な寿命を計測することができる。
【0019】 また、本考案の耐久性判断装置は、車体に設けられ1又は2以上のアクチュエ ータを有して作動する作業装置と、操作するアクチュエータを選択する選択手段 と、選択手段により選択されたアクチュエータを操作する操作手段と、操作手段 の操作時間を積算する操作時間積算手段(例えば、実施形態における操作時間積 算回路)と有して構成される。
【0020】 このように構成することで、作業者が選択手段を操作し、操作するアクチュエ ータの操作手段を選択する。そして、作業者がこの選択された操作手段を操作す る。操作時間積算手段は選択された操作手段の操作時間を積算する。このため、 操作時間の積算値を作業者が知ることで、動作時間が寿命に影響するモータ等の 正確な寿命を計測することができる。
【0021】 前述した耐久性判断装置において、操作回数積算手段により積算された操作回 数及び操作時間積算手段により積算された操作時間のいずれかを作業者の視覚及 び聴覚のいずれかに伝達させる伝達手段(例えば、実施形態における表示器45 )を設けることが好ましい。積算された操作回数や積算された操作時間を伝達手 段が作業者に伝達することで、作業者は動作回数が寿命に影響する操作装置や、 動作時間が寿命に影響するモータ等の適正な寿命の時期を判断することができる 。
【0022】 また、前述した耐久性判断装置において、操作手段の許容操作回数を設定し積 算された操作回数が許容操作回数を越えているか否かを判定する操作回数判定手 段(例えば、実施形態における操作回数比較回路77)と、操作回数判定手段に より積算された操作回数が許容操作回数を越えていることを判定した場合に警報 作動する警報手段とを設けることができる。操作手段の操作回数が許容操作回数 を越えていることを操作回数判定手段が判定すると、警報手段が警報作動する。
【0023】 動作回数が寿命に影響を与える操作手段では、その操作回数が許容操作回数を 越えた場合に疲労が生じて機械的に劣化する。このため、操作回数が許容操作回 数を越えたときに警報手段が警報作動することで、作業者は操作手段の適正な寿 命判定をすることができる。
【0024】 更に、前述した耐久性判断装置において、操作手段の許容操作時間を設定し、 積算された操作時間が許容操作時間を越えているか否かを判定する操作時間判定 手段(例えば、実施形態における操作時間判定回路)と、操作時間判定手段によ り積算された操作時間が許容操作時間を越えていることを判定した場合に警報作 動する警報手段とを有してもよい。操作回数の代わりに操作時間を警報作動させ る判断要素にしたものである。即ち、操作手段の操作時間が許容操作時間を越え ていることを操作時間判定手段が判定すると、警報手段が警報作動する。
【0025】 動作時間が寿命に影響を与えるモータ等の操作手段では、その操作時間が許容 操作時間を越えた場合に疲労が生じる。このため、操作時間が許容操作時間を越 えたときに警報手段が警報作動することで、作業者は操作手段の適正な寿命判定 をすることができる。
【0026】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の好ましい実施の形態を図1から図5に基づいて説明する。本実 施の形態は車体上に起伏且つ旋回動自在な伸縮ブームを有した高所作業車の態様 を示す。
【0027】
【第1の実施の形態】 本考案における耐久性判断装置の第1の実施の形態を図1から図4を使用して 説明する。最初に耐久性判断装置を説明する前に耐久性判断装置を搭載した高所 作業車を説明する。
【0028】 高所作業車1は、図1に示すように、車体3の前後に車体3を安定支持するア ウトリガジャッキ5を有し、車体3の後側上部には上方へ突出し旋回動自在な旋 回台7が設けられている。旋回台7の下方であって車体3内には旋回モータ9が 内蔵されており、この旋回モータ9の作動により旋回台7が旋回作動するように 構成されている。旋回台7の上部には伸縮ブーム11の基部が枢結され、伸縮ブ ーム11の下面と旋回台7の底部間に起伏シリンダ13が枢結され、この起伏シ リンダ13の伸縮作動により伸縮ブーム11が起伏作動するように構成されてい る。伸縮ブーム11内には伸縮シリンダ15が設けられ、この伸縮シリンダ15 を伸縮作動させることで、伸縮ブーム11が伸縮作動するように構成されている 。伸縮ブーム11の先端部には図示しないレベリング機構が設けられ、このレベ リング機構の作動により伸縮ブーム11の起伏角度に係わらず伸縮ブーム11の 先端部に上下方向に揺動自在に設けられた垂直ポスト17を常時垂直状態に保持 している。垂直ポスト17の側部には作業者が搭乗可能な作業台19が取り付け られている。
【0029】 作業台19の内部には伸縮ブーム11の作動を操作するブーム操作装置21が 設けられ、このブーム操作装置21に設けられた操作レバーLを手動操作すると 、その操作量に応じて旋回モータ9・起伏シリンダ13・伸縮シリンダ15が作 動して、作業台19を所望の位置に移動させることができるように構成されてい る。
【0030】 次に、図2を使用して本考案の耐久性判断装置30を説明する。まず、耐久性 判断装置30を説明する前に伸縮ブーム11に生じる応力と応力繰り返し回数と の関係を示したS−N曲線を図3を使用して説明する。図3に示すS−N曲線( stress-number of cycle curve)は一定平均応力の下で行なわれた疲労試験の結 果を、縦軸に応力S、横軸にその応力の下で試験片が破断するまでの応力繰り返 し回数N(対数目盛)をとって描いた曲線である。
【0031】 同図に示すように、応力がある値以下になると、いくら繰返し荷重を作用させ ても破断は生ぜずS−N曲線は水平になる。この水平部はこの応力以下では永久 に破壊しないと考えられるので、この曲線が水平になる限界の応力値を一般に疲 れ限度と呼んでいる。また、S−N曲線の傾斜部では疲れ限度以上の応力に対し てその値に応じた破断までの繰り返し回数をS−N曲線によって推定することが できる。そこで、本考案の耐久性判断装置30は破断に至る繰り返し回数をS− N曲線によって推定することを利用したものである。
【0032】 さて、図2に示す耐久性判断装置30はブーム操作装置21と規制応力積算数 表示スイッチ31と積算回数リセットスイッチ33と起伏角センサ35と伸長量 センサ37と旋回角センサ39と軸力センサ41とコントローラ43と表示器4 5と警報ブザー47とを有して構成されている。ブーム操作装置21は前述した のでその説明を省略する。規制応力積算数表示スイッチ31は、伸縮ブーム11 に疲れ限度を越えた応力(以下、「規制応力」と記す。)が生じた場合にこの規 制応力が生じた回数の積算値と規制応力に対応した図3に示すS−N曲線上の応 力繰り返し回数とを表示器45に表示させたいときに操作するスイッチである。 このスイッチを操作すると大きさの相違する規制応力が存在した場合には各規制 応力に対応した回数の積算値と応力繰り返し回数が表示される。積算回数リセッ トスイッチ33は規制応力が生じた回数の積算値をゼロにしたいときに操作する スイッチである。
【0033】 起伏角センサ35は伸縮ブーム11の車体3に対する起伏角度を検出し、伸長 量センサ37は伸縮ブーム11の伸長量を検出し、旋回角センサ39は伸縮ブー ム11の車体3に対する旋回角度を検出する。起伏角センサ35、伸長量センサ 37、旋回角センサ39をまとめて、以下、「作業台位置センサ35,37,39 」と記す。軸力センサ41は起伏シリンダ13の縮小方向に作用する軸力を検出 する。
【0034】 コントローラ43は、作動制御回路と49作業台位置算出回路51と領域設定 メモリ53と領域判定回路55と応力算出回路57と応力判定回路59と回数積 算回路61と累積疲れ被害判定回路63と積算数リセット回路65とを有して構 成されている。作動制御回路49はブーム操作装置21の操作信号に基づいて旋 回モータ9・起伏シリンダ13・伸縮シリンダ15(以下、これらをまとめて「 アクチュエータ9,13,15」と記す。)の作動を制御する作動制御弁Vの作動 をコントロールする機能を有する。領域設定メモリ53は、図4に示す高所作業 車1の外側の空間部を複数の領域に分割し、分割された各領域の位置情報を設定 する。尚、図4では説明の都合上、車体3後部から見た場合の車両右側の領域の みを示し、車両前方、車両後方、車両左側の各領域は省略した。各領域は1m の大きさを有している。
【0035】 作業台位置算出回路51は作業台位置センサ35,37,39の検出値に基づい て作業台19の先端下部の位置を算出する。領域判定回路55は作業台位置算出 回路51から算出された作業台19の位置から領域設定メモリ53に設定された 領域のいずれの領域に属するかを判定する。応力算出回路57は軸力センサ41 の軸力値に基づいて作業台19の位置情報から幾何学的に伸縮ブーム11に作用 する曲げモーメントを算出し、この算出された曲げモーメント・伸縮ブームの断 面形状及び断面二次モーメンから図1に示す伸縮ブーム11に生じている応力を 算出する。応力判定回路59は応力算出回路57により算出された応力値(以下 、「算出応力値」と記す。)が伸縮ブーム11の疲れ限度を超えているか否かを 判定する。尚、応力判定回路59において算出応力値の比較対照を疲れ限度とし たがこれに限るものではなく、疲れ限度よりも小さい任意の値にすることができ る。
【0036】 回数積算回路61は応力判定回路59により算出応力値が疲れ限度を越えた旨 の判定をした回数を積算し、この積算された回数を記憶する。このため、規制応 力が異なる大きさであれば、異なる規制応力毎の積算された回数が回数積算回路 61に記憶される。累積疲れ被害判定回路43は図3に示す規制応力σ1のS− N曲線から推定される応力繰返し回数N1に対する回数積算回路61により積算 された回数の比が諸定値を超えているか否かを判定する。更に詳細には、疲れ破 壊を生じる条件として直線被害法則と呼ばれる数式1を使用する。
【0037】
【数1】
【0038】 ここで、iは規制応力の種類であり、niは応力σiが作用した回数であり、 NiはS−N曲線上のσiに対応する応力繰り返し回数であり、Cは定数で通常 C=1である。数式1より、規制応力がσ1とσ2の2種類であれば、n1/N 1+n2/N2=Cになると部材が破壊することを意味している。
【0039】 図2に示す積算数リセット回路65は回数積算回路61で積算された回数をゼ ロにする機能を有し、積算回数リセットスイッチ33の操作信号に基づいて作動 する。表示器45はコントローラ43に電気的に接続されており、規制応力、そ の積算回数及び規制応力に対応したS−N曲線上の応力繰り返し回数の文字情報 を表示する。尚、表示器45はこれらの文字情報を作業者が認識できればよく、 音声により規制応力等を作業者に認識させることもできる。この場合には表示器 45の代わりにスピーカをコントローラ43に接続する。警報ブザー47は累積 疲れ被害判定回路63により応力繰り返し回数に対する回数積算回路61により 積算された回数の比が諸定値(C)を超えている旨の判定がされた場合に作動制 御回路49を介して警報ブザー47を作動させる。また、コントローラ43には 、アクチュエータ9,13,15の作動を制御する作動制御弁が電気的に接続され ている。
【0040】 次に、本考案における耐久性判断装置30の作用を説明する。最初に、図1に 示す車体3にアウトリガジャッキ5と伸縮ブーム11を格納した状態で、車両を 作業現場まで移動させた後に、図示しない作業者がアウトリガジャッキ5を張り 出してその先端部を接地させて車体3を安定に支持させる。そして、作業者が作 業台19内に搭乗してブーム操作装置21の操作レバーLを手動操作する。作業 者が操作レバーLを操作すると、操作レバーLの操作量に応じた操作信号が図2 に示すコントローラ43に送られ、この操作信号に基づいて作動制御回路49が 作動制御弁Vの作動を制御してアクチュエータ9,13,15の作動がコントロー ルされて図1に示す作業台19が図4に示す点Aの位置に移動する。
【0041】 尚、図4中に示す扇形状の領域R(斜線で示した領域)は作業台19に定格荷 重を搭載させた場合に車両が転倒する虞が無い領域を示している。この扇形状領 域R内の点Aの位置に作業台19が移動すると、作業台19に搭乗した作業者が 高所作業を行なって作業台19に重量の大きな荷物を搭載する。そして、作業者 が図1に示すブーム操作装置21を操作して荷物を搭載した状態の作業台19を 点Bを経由して点Cまで移動させる。
【0042】 作業台19の位置が点Aにある場合、図2に示すコントローラ43の作業台位 置算出回路51は作業台位置センサ35,37,39の検出値に基づいて作業台1 9の先端下部の位置を算出する。また、領域判定回路55は作業台位置算出回路 51により算出された作業台19の位置情報に基づいて作業台19が領域設定メ モリ53に設定された領域のいずれの領域に属するかを判定する。更に、軸力セ ンサ41が起伏シリンダ13に作用する軸力を検出する。これら位置及び軸力の 情報が応力算出回路57に送られ、応力算出回路57が軸力値に基づいて作業台 19の位置情報から幾何学的に伸縮ブーム11に作用する曲げモーメントを算出 し、この算出された曲げモーメントと伸縮ブームの断面形状及び断面二次モーメ ンから図1に示す伸縮ブーム11に生じている応力を算出する。算出された応力 値は応力判定回路59に送られ、応力判定回路59が算出した応力値(以下、「 算出応力値」と記す。)が疲れ限度よりも大きいか否かを比較する。
【0043】 尚、作業台19に荷物を搭載する前は作業台19から伸縮ブーム11に作用す る負荷は小さいので伸縮ブーム11に生じる算出応力値は小さく疲れ限度を越え ることはない。一方、作業台19に荷物を搭載すると伸縮ブーム11に作用する 負荷は大きくなり、点Aの位置における算出応力値は大きくなる。しかしながら 、伸縮ブーム11の起伏角度は大きいので算出応力値は疲れ限度を越えない。
【0044】 ここで、伸縮ブーム11を倒伏動且つ縮小動させて作業台19を矢印Yの方向 へ移動させて、点Aの下側に隣接する領域内の点A1に作業台19の先端下部を 移動させると、図2に示す作業台位置算出回路51が作業台19の位置を算出し 、領域判定回路55が作業台19の位置する領域を判定する。応力算出回路57 が点A1の位置情報と軸力に基づいて伸縮ブーム11に生じる応力を算出し、応 力判定回路59は算出応力値が疲れ限度を越えているか否かを判定する。そして 、以降同様に、図4に示す点A1の下側に隣接する領域の点A2、点Bにおける 伸縮ブーム11に生じている各応力を算出するとともに、この応力が疲れ限度を 越えているか否かの判定が行なわれる。そして、作業台19を矢印X方向へ移動 させて点Bの右側に隣接する領域の点B1、点B2…点B6、点Cにおける伸縮 ブーム11に生じている各応力を算出するとともに、この応力が疲れ限度を越え ているか否かの判定が行なわれる。そして、点B1における応力算出値が疲れ限 度を越える図3に示すσ2である場合には、回数積算回路61は算出応力値が疲 れ限度を越えている旨の判定をした回数「1」を設定する。
【0045】 尚、応力判定回路59は図3に示す疲れ限度を越える算出応力値を2つの領域 R1・R2のいずれに属する値として認識する。ここで、応力値が大きい方の領 域をR1とし、小さい方の領域をR2とし、領域R1内の応力値の幅をσ1±α とし、領域R2内の応力値の幅をσ2±βとする。そして、算出応力値がσ1± αの範囲内であれば応力判定回路59は算出応力値をσ1として認識し、疲れ限 度との大きさの比較を行なう。また、算出応力値がσ2±βの範囲内であれば応 力判定回路59は算出応力値をσ2として認識し、疲れ限度との大きさの比較を 行なう。応力判定回路59における算出応力値の認定は前述したものに限らず、 2以上の複数の領域に分割することができる。
【0046】 そして、図4に示す伸縮ブーム11を倒伏動且つ伸長動させて作業台19を更 に矢印X方向へ移動させると、点B1の右側の位置である点B2と点B3におけ る伸縮ブーム11の応力が算出される。そして、これらの算出応力値がσ2±β の範囲内であれば、応力判定回路59が算出応力値をσ2として認識し、疲れ限 度との大きさの比較を行なう。応力判定回路59は算出応力値が疲れ限度を越え ていると判定し、回数積算回路61は応力判定回路59が疲れ限度を越えている 旨の判定した回数2を積算して積算回数の合計を「3」とする。
【0047】 そして、更に図4に示す伸縮ブーム11を倒伏動且つ伸長動させて作業台19 を矢印Y方向へ移動させて、点B3の右側の位置である点B4、点B5、点B6 、点Cの応力を算出する。そして、これらの算出応力値がσ1±αの範囲内であ れば、応力判定回路59が算出応力値をσ1として認識し、疲れ限度との大きさ の比較を行なう。応力判定回路59は算出応力値が疲れ限度を越えていると判定 し、回数積算回路61は算出応力値σ1が判定した回数を積算して積算回数の合 計を「4」とする。
【0048】 ここで、作業者が図2に示す規制応力積算数表示スイッチ31を操作すると、 表示器45に規制応力σ1及びこの応力を判定した積算回数「3」と、規制応力 σ2及びこの応力を判定した積算回数「4」と、規制応力σ1、σ2に対応する S−N曲線上の応力繰返し回数N1、N2が表示される。尚、直線被害法則の計 算値を併せて表示することもできる。N1、N2及び直線被害法則の計算値を表 示することで伸縮ブーム11の疲労の度合いを確認することができる。
【0049】 そして、更に作業台19を移動させ、又は上述した作業を繰り返し行なうと、 規制応力σ1の積算回数のN1に対する比と、規制応力σ2の積算回数のN2に 対する比の合算値が定数C(通常、C=1である。)を超えていると図2に示す 累積疲れ被害判定回路63が判定すると、累積疲れ被害判定回路63が作動制御 回路49を介して警報ブザー47を鳴らす。このため、作業者は図1に示す伸縮 ブーム11が疲労していることを認識し、伸縮ブーム11の交換の必要性を把握 できる。
【0050】 尚、伸縮ブーム11を交換した場合には、作業者が積算回数リセットスイッチ 33を操作して積算数リセット回路65を介して回数積算回路61内に設定され ている積算回数を初期状態(積算回数をゼロにした状態)にする。伸縮ブーム1 1を交換したときに積算回数を初期状態にすることで、伸縮ブーム11を適切な 時期に交換することができ経済性が向上する。
【0051】 また、前述した実施の形態では、作業台19がある領域に属した場合において 、応力判定回路59が算出応力値が疲れ限度を越えた旨の判定した回数を回数積 算回路61が積算したが、算出応力値が疲れ限度を越えたことを応力判定回路5 9が判定したときに算出応力値が疲れ限度を越えていた時間を積算する時間積算 回路をコントローラ43に設けることができる。この場合には、疲れ限度を越え た算出応力値に対する許容時間を予め設定する許容時間メモリを設け、累積疲れ 被害判定回路63が前述した直線被害法則に準じて算出応力値が疲れ限度を越え ていた時間に対する許容時間の比が所定値を越えいると判定した場合には、作動 制御回路49を介して警報ブザー47を鳴らす。このように、疲れ限度を越える 算出応力値の作用する時間を管理することで、伸縮ブーム11の疲労の状態を確 認することができる。
【0052】 また、前述した実施の形態では、軸力センサ41により検出された軸力値と作 業台19の位置情報から伸縮ブーム11に生じる応力を算出し、この算出応力値 に応じて伸縮ブーム11の疲労の度合いを累積疲れ被害判定回路63が判定した が、軸力センサ41が検出した軸力値が所定値を越えた回数又は時間を積算する 軸力値回数(時間)積算回路と、所定値を越えた回数又は時間の許容回数を設定 する許容回数(時間)設定回路とをコントローラ43に設けることができる。こ の場合、所定値は前述した複数の規制応力に対応した力として許容回数(時間) 設定回路に設定し、軸力値回数(時間)積算回路は軸力センサ41により検出さ れた軸力値が許容回数(時間)設定回路に設定された力を越えた回数又は時間を 積算する。そして、累積疲れ被害判定回路63が力を越えた軸力値の回数又は時 間に基づいて伸縮ブーム11の疲労の度合いを判定する。このように構成するこ とで、前述した実施の形態応力と同様の効果を得ることができる。
【0053】
【第2の実施の形態】 次に、本考案における耐久性判断装置の第2の実施の形態を図5を使用して説 明する。第2の実施の形態においては前述した第1の実施の形態との相違点のみ を説明し、第1の実施の形態と同一態様部分については同一符号を付してその説 明を省略する。耐久性判断装置70のブーム操作装置は作動させるアクチュエー タ9,13,15を選択するアクチュエータ選択装置71と、積算操作回数を表示 するときに操作する積算操作回数表示スイッチ72と、アクチュエータ選択装置 71により選択されたアクチュエータ9,13,15を操作する操作装置73とを 有して構成されている。コントローラ43は操作回数積算回路75と操作回数判 定回路77とを有している。操作回数積算回路75はアクチュエータ選択装置7 1により選択されたアクチュエータ9,13,15を操作する操作装置73の操作 回数を積算して記憶する機能を有する。操作回数判定回路77は操作回数積算回 路75により積算された操作回数と操作装置73の許容操作回数とを比較し、積 算された操作回数が許容操作回数を越えているか否かを判定する。尚、許容操作 回数は操作回数判定回路77に設定されており、別個に設けたメモリに許容操作 回数を設定することもできる。
【0054】 上記構成の耐久性判断装置70によれば、アクチュエータ選択装置71により 選択されたアクチュエータ9,13,15の操作装置73を操作すると、操作回数 積算回路75がその操作装置73の操作回数を積算して記憶し、積算された操作 回数がその操作装置73の許容操作回数を越えていることを操作回数判定回路7 7が判定した場合には、作動制御回路49が作動して警報ブザー47を鳴らす。 このため、操作装置73の交換時期を知ることができ、適切な寿命の判定をする ことができる。
【0055】 また、前述した実施の態様では、操作装置73の操作回数が許容操作回数を超 えたときに操作装置73の寿命と判定したが、操作回数の代わりに操作時間を導 入することができる。この場合には、操作回数積算回路75の代わりに操作時間 を積算する操作時間積算回路を設け、操作回数判定回路77の代わりに操作時間 が許容操作回数を超えているか否かを判定する操作時間判定回路を設ける。これ らを設けることで、動作時間が寿命に影響を与える装置、例えばモータ等の正確 な寿命を判定することができる。
【0056】 尚、前述した実施の形態では疲労の判定対象として伸縮ブーム11を取り上げ たがこれに限るものではなく、作業台、垂直ポスト、旋回台、車体アウトリガジ ャッキ等を判定対象にすることができる。
【0057】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案における作業車の耐久性判断装置によれば、作業 台の位置を算出する位置算出手段により算出された作業台の位置が領域設定手段 に設定された領域のいずれの領域に属するかを領域判定手段が判定し、領域判定 手段が判定した作業台の属する領域において昇降手段に作用する負荷を負荷検出 手段が検出し、負荷検出値が所定値を越えた回数を回数積算手段が積算すること で、この積算された昇降手段の所定値を越えた回数を作業者が知ることで、昇降 手段の疲労の度合いを作業者が確認して、昇降手段の耐久性の低下を認識するこ とができる。
【0058】 また、本考案における作業車の耐久性判断装置によれば、作業台の位置を算出 する位置算出手段により算出された作業台の位置が領域設定手段に設定された領 域のいずれの領域に属するかを領域判定手段が判定し、領域判定手段により判定 された作業台の属する領域において昇降手段に作用する負荷を負荷検出手段が検 出し、負荷検出値が所定値を越えた時間を時間積算手段が積算することで、この 積算された昇降手段の所定値を越えた時間を作業者が知ることで、昇降手段の疲 労の度合いを作業者が確認して、昇降手段の耐久性の低下を認識することができ る。
【0059】 更に、回数積算手段により積算された回数及び時間積算手段により積算された 時間の少なくともいずれかを作業者の視覚及び聴覚のいずれかに伝達する伝達手 段を設ける場合には、積算回数や積算時間が伝達手段により作業者に伝達される ので、作業者が所定部材の疲労の状況を確実に認識することができる。
【0060】 また、負荷検出値が所定値を越えた回数の許容回数を設定する許容回数設定手 段と、許容回数と回数積算手段により積算された回数を比較しこの積算された回 数が許容回数を越えたか否かを判定する回数判定手段と、回数判定手段が積算さ れた回数が許容回数を越えたことを判定したときに警報作動する警報手段とを設 ける場合には、負荷の作用回数が許容回数を越えたときに警報手段が警報作動す るので、作業者が警報作動を認識することで昇降手段の適正な寿命判定をするこ とができる。
【0061】 更に、負荷検出値が所定値を越えた時間の許容時間を設定する許容時間設定手 段と、許容時間と時間積算手段により積算された時間を比較しこの積算された時 間が許容時間を越えたか否かを判定する時間判定手段と、時間判定手段が積算さ れた時間が許容時間を越えたことを判定したときに警報作動する警報手段とを設 ける場合には、負荷の作用時間が許容時間を越えたときに警報手段が警報作動す るので、作業者が警報作動を認識することで作業者は昇降手段の適正な寿命判定 をすることができる。
【0062】 また、本考案における作業車の耐久性判断装置によれば、車体に設けられ1又 は2以上のアクチュエータを有して作動する作業装置と、操作するアクチュエー タを選択する選択手段と、選択手段により選択されたアクチュエータを操作する 操作手段と、操作手段の操作回数を積算する操作回数積算手段と有することで、 操作回数の積算値を作業者が知ることでき、動作回数が寿命に影響する操作装置 の正確な寿命を計測することができる。
【0063】 更に、本考案における作業車の耐久性判断装置によれば、車体に設けられ1又 は2以上のアクチュエータを有して作動する作業装置と、操作するアクチュエー タを選択する選択手段と、選択手段により選択されたアクチュエータを操作する 操作手段と、操作手段の操作時間を積算する操作時間積算手段と有することで、 操作時間の積算値を作業者が知ることでき、動作時間が寿命に影響するモータ等 の正確な寿命を計測することができる。
【0064】 また、操作回数積算手段により積算された操作回数及び操作時間積算手段によ り積算された操作時間のいずれかを作業者の視覚及び聴覚のいずれかに伝達させ る伝達手段を設ける場合には、積算された操作回数や積算された操作時間が伝達 手段により作業者に伝達されるので、作業者は動作回数が寿命に影響する操作装 置や、動作時間が寿命に影響するモータ等の適正な寿命の時期を判断することが できる。
【0065】 更に、操作手段の許容操作回数を設定し積算された操作回数が許容操作回数を 越えているか否かを判定する操作回数判定手段と、操作回数判定手段により積算 された操作回数が許容操作回数を越えていることを判定した場合に警報作動する 警報手段とを設ける場合には、動作回数が寿命に影響を与える操作手段では、そ の操作回数が許容操作回数を越えた場合に疲労が生じて機械的に劣化するので、 操作回数が許容操作回数を越えたときに警報手段が警報作動することで、作業者 は操作手段の適正な寿命判定をすることができる。
【0066】 また、操作手段の許容操作時間を設定し、積算された操作時間が許容操作時間 を越えているか否かを判定する操作時間判定手段と、操作時間判定手段により積 算された操作時間が許容操作時間を越えていることを判定した場合に警報作動す る警報手段とを有する場合には、動作時間が寿命に影響を与えるモータ等の操作 手段では、操作時間が許容操作時間を越えた場合に疲労が生じるので、操作時間 が許容操作時間を越えたときに警報手段が警報作動することで、作業者は操作手 段の適正な寿命判定をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施の形態における耐久性判断
装置を搭載した高所作業車の斜視図を示す。
【図2】本考案の第1の実施の形態における耐久性判断
装置のブロック図を示す。
【図3】本考案の第1の実施の形態における耐久性判断
装置の作動原理を示すS−N曲線である。
【図4】本考案の第1の実施の形態における耐久性判断
装置の作用を説明するための図である。
【図5】本考案の第2の実施の形態における耐久性判断
装置のブロック図を示す。
【符号の説明】
1 高所作業車(作業車) 3 車体 9 旋回モータ(アクチュエータ) 11 伸縮ブーム(昇降手段、作業装置) 13 起伏シリンダ(アクチュエータ) 15 伸縮シリンダ(アクチュエータ) 19 作業台 30、70 耐久性判断装置 41 軸力センサ(負荷検出手段、応力測定算出手段) 45 表示器(伝達手段) 47 警報ブザー(警報手段) 51 作業台位置算出回路(位置算出手段) 53 領域設定メモリ(領域設定手段) 55 領域判定回路(領域判定手段) 57 応力算出回路(応力測定算出手段) 59 応力判定回路(応力判定手段) 61 回数積算回路(回数積算手段) 63 累積疲れ被害判定回路(許容回数設定手段、回数
判定手段) 71 アクチュエータ選択装置(選択手段) 73 操作装置(操作手段) 75 操作回数積算回路(操作回数積算手段) 77 操作回数比較回路(操作回数判定手段)

Claims (10)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に昇降動自在に設けられた昇降手段
    と、 前記昇降手段の先端部に設けられた作業台と、 前記作業台の移動範囲を複数の領域に分割し、この分割
    された各領域を設定する領域設定手段と、 前記作業台の位置を算出する位置算出手段と、 前記位置算出手段により算出された前記作業台の位置が
    前記領域設定手段に設定された前記領域のいずれの領域
    に属するかを判定する領域判定手段と、 前記領域判定手段により判定された前記作業台の属する
    領域において前記昇降手段に作用する負荷を検出する負
    荷検出手段と、 前記負荷検出手段により検出された負荷検出値が所定値
    を越えた回数を積算する回数積算手段とを有することを
    特徴とする作業車の耐久性判断装置。
  2. 【請求項2】 車体に昇降動自在に設けられた昇降手段
    と、 前記昇降手段の先端部に設けられた作業台と、 前記作業台の移動範囲を複数の領域に分割し、この分割
    された各領域を設定する領域設定手段と、 前記作業台の位置を算出する位置算出手段と、 前記位置算出手段により算出された前記作業台の位置が
    前記領域設定手段に設定された前記領域のいずれの領域
    に属するかを判定する領域判定手段と、 前記領域判定手段により判定された前記作業台の属する
    領域において前記昇降手段に作用する負荷を検出する負
    荷検出手段と、 前記負荷検出手段により検出された負荷検出値が所定値
    を越えた時間を積算する時間積算手段とを有することを
    特徴とする作業車の耐久性判断装置。
  3. 【請求項3】 前記回数積算手段により積算された回数
    及び前記時間積算手段により積算された時間の少なくと
    もいずれかを作業者の視覚及び聴覚のいずれかに伝達す
    る伝達手段を有することを特徴とする請求項1又は2記
    載の作業車の耐久性判断装置。
  4. 【請求項4】 前記負荷検出値が前記所定値を越えた回
    数の許容回数を設定する許容回数設定手段と、前記許容
    回数と前記回数積算手段により積算された回数を比較し
    この積算された回数が前記許容回数を越えたか否かを判
    定する回数判定手段と、前記回数判定手段が前記積算さ
    れた回数が前記許容回数を越えたことを判定したときに
    警報作動する警報手段と、を有することを特徴とする請
    求項1又は3記載の作業車の耐久性判断装置。
  5. 【請求項5】 前記負荷検出値が前記所定値を越えた時
    間の許容時間を設定する許容時間設定手段と、前記許容
    時間と前記時間積算手段により積算された時間を比較し
    この積算された時間が前記許容時間を越えたか否かを判
    定する時間判定手段と、前記時間判定手段が前記積算さ
    れた時間が前記許容時間を越えたことを判定したときに
    警報作動する警報手段と、を有することを特徴とする請
    求項2又は3記載の作業車の耐久性判断装置。
  6. 【請求項6】 車体に設けられ1又は2以上のアクチュ
    エータを有して作動する作業装置と、 操作する前記アクチュエータを選択する選択手段と、 前記選択手段により選択された前記アクチュエータを操
    作する操作手段と、 前記操作手段の操作回数を積算する操作回数積算手段と
    有することを特徴とする作業車の耐久性判断装置。
  7. 【請求項7】 車体に設けられ1又は2以上のアクチュ
    エータを有して作動する作業装置と、 操作する前記アクチュエータを選択する選択手段と、 前記選択手段により選択された前記アクチュエータを操
    作する操作手段と、 前記操作手段の操作時間を積算する操作時間積算手段と
    有することを特徴とする作業車の耐久性判断装置。
  8. 【請求項8】 前記操作回数積算手段により積算された
    操作回数及び前記操作時間積算手段により積算された操
    作時間のいずれかを作業者の視覚及び聴覚のいずれかに
    伝達させる伝達手段を有することを特徴とする請求項6
    又は7に記載の作業車の耐久性判断装置。
  9. 【請求項9】 前記操作手段の許容操作回数を設定し前
    記積算された操作回数が前記許容操作回数を越えている
    か否かを判定する操作回数判定手段と、前記操作回数判
    定手段により前記積算された操作回数が前記許容操作回
    数を越えていることを判定した場合に警報作動する警報
    手段と、を有することを特徴とする請求項6又は8に記
    載の作業車の耐久性判断装置。
  10. 【請求項10】 前記操作手段の許容操作時間を設定
    し、前記積算された操作時間が前記許容操作時間を越え
    ているか否かを判定する操作時間判定手段と、前記操作
    時間判定手段により前記積算された操作時間が前記許容
    操作時間を越えていることを判定した場合に警報作動す
    る警報手段と、を有することを特徴とする請求項7又は
    8に記載の作業車の耐久性判断装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018144932A (ja) * 2017-03-03 2018-09-20 コベルコ建機株式会社 クレーンの情報提示システム及びクレーン

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