JP2018144727A - 車両用発進装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】全長方向の体格の大型化を抑制し、コンパクトで効率のよい車両用発進装置を提供する。【解決手段】流体を介した動力伝達を行う流体伝動機構21と、選択的に動力伝達を行うロックアップクラッチ24と、ロックアップクラッチ24の作動油圧を発生するオイルポンプ25とを備え、前記流体を介した動力伝達またはロックアップクラッチ24を介した動力伝達により、駆動力源10の出力トルクを駆動輪70に伝達して駆動力を発生させる車両用発進装置20において、ロックアップクラッチ24を、流体伝動機構21と同一の回転中心軸線CL上で流体伝動機構21のケース21cの外部に配置し、オイルポンプ25を、ロックアップクラッチ24の径方向における外側に配置するとともに、ロックアップクラッチ24の少なくともいずれか一方の回転要素から伝達されるトルクによってオイルポンプ25を駆動する。【選択図】図3

Description

この発明は、エンジンやモータなどの車両の駆動力源と、自動変速機やハイブリッド駆動ユニットなどの変速機構との間に設けられる車両用発進装置に関するものである。
特許文献1には、エンジンの動力を車輪に対して選択的に伝達または遮断することが可能な動力伝達装置が記載されている。この特許文献1に記載された動力伝達装置は、エンジンと無段変速機との間で、トルクコンバータを備えた第1動力伝達系、および、クラッチ手段(ロックアップクラッチ)を備えた第2動力伝達系が形成されている。そして、車両の発進時には、第1動力伝達系または第2動力伝達系のいずれかを経由させてエンジンの動力を車輪に伝達し、駆動力を発生させる発進装置として機能する。なお、この特許文献1には、上記の動力伝達装置として、トルクコンバータを収容するケースの外部にロックアップクラッチを設けた構成が記載されている。
特開2017−1670号公報
従来、自動変速機を搭載する車両には、エンジンと自動変速機との間に、発進装置としてトルクコンバータやフルードカップリングなどの流体伝動機構が広く用いられている。流体伝動機構におけるポンプインペラとタービンランナとの間の流体の作用により、発進時の動力伝達を滑らかに行うことができる。トルクコンバータであればエンジンの低回転領域での出力トルクを増幅しつつ、スムーズな発進を実現することができる。また、上記の特許文献1に記載された構成のように、ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータを用いることにより、動力の伝達効率を向上させることができる。状況に応じて、ロックアップクラッチを用いたフリクションスタートを実施することもできる。さらに、モータを駆動力源とする電動車両やハイブリッド車両に対して、モータの出力側に特許文献1に記載された構成のような発進装置を設けることにより、モータによる発進時の車両の信頼性を高めることができる。
また、上記の特許文献1に記載された構成のように、トルクコンバータのケースの外部にロックアップクラッチを設けることにより、トルクコンバータのケース内にロックアップクラッチを設けた場合と比較して、ロックアップクラッチにおける引き摺り損失を低減することができる。その反面、ロックアップクラッチをトルクコンバータのケースの外部に設ける場合は、トルクコンバータのケース内に設けた場合と比較して、装置の全長方向(回転中心軸線方向)の体格が増大してしまう。通常、ロックアップクラッチの動作は油圧を用いて制御される。その油圧を発生するためのオイルポンプは、エンジンあるいはモータなどの駆動力源によって駆動するのが一般的であるが、そのようなオイルポンプをトルクコンバータと駆動力源との間に設けることも、装置の全長方向の体格が増大する要因となってしまう。
この発明は上記の技術的課題に着目して考え出されたものであり、全長方向の体格の大型化を抑制し、コンパクトで効率のよい車両用発進装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、駆動力源と駆動輪との間でトルクを伝達する変速機構を搭載した車両の発進装置であって、前記駆動力源と前記変速機構との間で流体を介した動力伝達を行う流体伝動機構と、前記駆動力源と前記変速機構との間で選択的に動力の伝達および遮断を行うロックアップクラッチと、前記ロックアップクラッチを作動させるための油圧を発生するオイルポンプとを備え、前記流体を介した動力伝達または前記ロックアップクラッチを介した動力伝達により、前記駆動力源の出力トルクを前記駆動輪に伝達して前記車両を発進させるための駆動力を発生させる車両用発進装置において、前記流体伝動機構は、前記流体を収容するケースを有し、前記ロックアップクラッチは、前記駆動力源側に連結する第1回転要素と、前記変速機構側に連結する第2回転要素とを有し、前記流体伝動機構と同一の回転中心軸線上で前記ケースの外部に配置されており、前記オイルポンプは、前記ロックアップクラッチの径方向における外側に配置され、前記第1回転要素または前記第2回転要素の少なくともいずれか一方から伝達されるトルクによって駆動されて前記油圧を発生することを特徴とするものである。
この発明によれば、主として、トルクコンバータやフルードカップリングなどの流体伝動機構、ロックアップクラッチ、および、オイルポンプから、車両用発進装置が構成される。ロックアップクラッチは、流体伝動機構のケース内ではなく、ケースの外部に設けられる。そのため、ロックアップクラッチを流体伝動機構のケース内に設けた場合と比較して、ロックアップクラッチにおける引き摺り損失を低減することができる。ロックアップクラッチは、流体伝動機構のケースの外部で、流体伝動機構の回転中心軸線の延長線上に配置されるが、オイルポンプが、ロックアップクラッチの径方向の外側に配置される。すなわち、上記のようにロックアップクラッチを流体伝動機構の外部に配置したことによって生じたスペースを有効に活用してオイルポンプが配置される。そのため、回転中心軸線方向(装置の全長方向)の体格の大型化を抑制することができる。したがって、この発明によれば、コンパクトで効率のよい車両用発進装置を構成することができる。
また、この発明の車両用発進装置は、エンジンを駆動力源とする車両に限らず、例えばモータを駆動力源とする電動車両(例えば、電気自動車やハイブリッド車両)に適用することもできる。モータの出力側にこの発明の車両用発進装置を設けることにより、流体伝動機構の作用を生かし、電動車両の発進時における信頼性を向上させることができる。
また、この発明の車両用発進装置におけるオイルポンプは、ロックアップクラッチの第1回転要素および第2回転要素の少なくともいずれか一方から伝達されるトルクによって駆動される。ロックアップクラッチが係合している状態では、第1回転要素および第2回転要素から、すなわちロックアップクラッチから伝達されるトルクによってオイルポンプが駆動される。例えば、ロックアップクラッチを係合して駆動力源の出力トルクによって車両が走行している場合は、ロックアップクラッチを介して伝達される出力トルクにより、オイルポンプを駆動することができる。一方、ロックアップクラッチが解放している状態では、第1回転要素または第2回転要素のいずれか一方から伝達されるトルクによってオイルポンプが駆動される。例えば、ロックアップクラッチを解放して駆動力源を切り離した状態で車両が走行している場合は、変速機構側から第2回転要素を介して伝達されるトルクにより、オイルポンプを駆動することができる。
また、この発明における変速機構は、一般的な自動変速機や無段変速機に加え、例えばハイブリッド駆動ユニットによる電気的無段変速機を対象にすることができる。あるいは、駆動力源として搭載されるエンジンとは別に、駆動用のモータを組み込んだ変速機構を対象にすることもできる。したがって、通常、エンジンあるいはモータなどの駆動力源が稼動している状態では、駆動力源から第1回転要素を介して伝達されるトルクにより、オイルポンプを駆動することができる。そして、駆動力源がトルクを出力していない状態では、例えば、上記のような電気的無段変速機として変速機構側に設けられたハイブリッド駆動ユニットのモータあるいは変速機構に組み込まれたモータの出力トルクにより、オイルポンプを駆動することもできる。
この発明の車両用発進装置を搭載することのできる車両の一例を説明するための図である。 この発明の車両用発進装置の概要を説明するための図である。 この発明の車両用発進装置の構成の一例(第1実施例,第2実施例)を説明するための断面図である。 この発明の車両用発進装置の構成の他の例(第3実施例)を説明するための断面図である。 この発明の車両用発進装置の構成の他の例(第4実施例)を説明するための断面図である。 この発明の車両用発進装置の構成の他の例(第5実施例)を説明するための図である。
つぎに、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1に、この発明を適用することのできる車両の一例を示してある。図1に示す車両Veは、駆動力源10の出力側に、発進装置20を介して、変速機構30が連結されている。変速機構30の出力側には、プロペラシャフト40が連結されている。プロペラシャフト40は、終減速機であるデファレンシャルギヤ50および左右のドライブシャフト60を介して、駆動輪70に連結されている。すなわち、この図1に示す例では、車両Veは、駆動力源10が出力する動力を後輪(駆動輪70)に伝達して駆動力を発生させる後輪駆動車として構成されている。なお、この発明の実施形態における車両Veは、駆動力源10が出力する動力を前輪に伝達して駆動力を発生させる前輪駆動車であってもよい。あるいは、駆動力源10が出力する動力を前輪および後輪にそれぞれ伝達して駆動力を発生させる四輪駆動車であってもよい。
駆動力源10は、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関であり、出力の調整、ならびに、始動および停止の動作などが電気的に制御されるように構成されている。ガソリンエンジンであれば、スロットルバルブの開度、燃料の供給量、点火の実行および停止、ならびに、点火時期などが電気的に制御される。ディーゼルエンジンであれば、スロットルバルブの開度、燃料の噴射量、および、燃料の噴射時期などが電気的に制御される。なお、この発明の実施形態における駆動力源10は、上記のようなエンジンに限らず、モータであってもよい。すなわち、この発明の実施形態における車両Veは、エンジンを駆動力源10とする一般的な車両に限定されるものではなく、駆動力源10としてモータを搭載する電気自動車であってもよい。あるいは、駆動力源10としてエンジンおよびモータを搭載するハイブリッド車両であってもよい。
発進装置20は、駆動力源10と変速機構30との間に設けられている。発進装置20は、流体伝動機構21、ワンウェイクラッチ22、ダンパ機構23、ロックアップクラッチ24、および、オイルポンプ25を備えている。発進装置20には、第1経路20aおよび第2経路20bの、駆動力源10と変速機構30との間で並列する二系統の動力伝達経路が形成されている。第1経路20aは、駆動力源10と変速機構30との間で、流体伝動機構21およびワンウェイクラッチ22を介して動力を伝達する。第2経路20bは、駆動力源10と変速機構30との間で、ダンパ機構23およびロックアップクラッチ24を介して動力を伝達する。
流体伝動機構21は、第1経路20a上で、流体(具体的には、オイル)を介した動力伝達を行う。流体伝動機構21は、例えば、従来一般的なトルクコンバータあるいはフルードカップリングを用いることができる。図1では、トルク増幅機能を持たないフルードカップリングによって流体伝動機構21を構成した例を示している。
ワンウェイクラッチ22は、第1経路20a上で、流体伝動機構21と変速機構30との間に設けられている。ワンウェイクラッチ22は、流体伝動機構21側から変速機構30側への方向のみトルクを伝達し、変速機構30側から流体伝動機構21側へはトルクを伝達しない。
ダンパ機構23は、第2経路20b上で、駆動力源10とロックアップクラッチ24との間に設けられている。ダンパ機構23は、例えば、従来一般的なトルクコンバータに用いられるロックアップダンパと同様の構成である。ダンパ機構23は、ロックアップクラッチ24が係合した状態で、第2経路20bにおける振動やトルク変動等を吸収して減衰させる。
ロックアップクラッチ24は、第2経路20b上で、選択的に動力の伝達および遮断を行う。ロックアップクラッチ24を係合することにより、第2経路20bで動力伝達が可能になる。ロックアップクラッチ24を解放することにより、第2経路20bにおける動力伝達が遮断される。ロックアップクラッチ24は、例えば、従来一般的なトルクコンバータに用いられるものと同様の構成であり、この発明の実施形態では、湿式多板クラッチによって構成されている。ロックアップクラッチ24の動作は、オイルポンプ25が発生する油圧を用いて制御される。
オイルポンプ25は、外部から伝達されるトルクによって駆動され、油圧を発生する機械式オイルポンプである。上記のように、オイルポンプ25は、ロックアップクラッチ24を作動させるための油圧を発生する。
このように、発進装置20は、代表的に、流体伝動機構21、ワンウェイクラッチ22、ダンパ機構23、ロックアップクラッチ24、および、オイルポンプ25から構成されている。そして、発進装置20は、流体を介した動力伝達(第1経路20a)、または、ロックアップクラッチ24を介した動力伝達(第2経路20b)により、駆動力源10の出力トルクを駆動輪70に伝達して車両Veを発進させるための駆動力を発生させる。この発進装置20に関しては、詳細な構成および具体的な実施例等について後述する。
変速機構30は、例えば、遊星歯車機構(図示せず)およびクラッチ・ブレーキ機構等から構成される従来一般的な有段式の自動変速機である。あるいは、この発明の実施形態における変速機構30は、ベルト式無段変速機やトロイダル式無段変速機のように、変速比を連続的に変化させることが可能な無段変速機であってもよい。さらに、この発明の実施形態における変速機構30は、例えば、モータおよび動力分割機構を備えたハイブリッド駆動ユニットによるいわゆる電気的無段変速機であってもよい。あるいは、駆動力源10として搭載されるエンジンとは別に、発電機能を有するモータ(モータ・ジェネレータ)を組み込んだ変速機であってもよい。図1では、変速機構30が、モータ31および変速機32から構成された例を示している。
後述するように、この発明の実施形態におけるオイルポンプ25は、ロックアップクラッチ24の第1回転要素24aまたは第2回転要素24bの少なくともいずれか一方から伝達されるトルクによって駆動されるように構成されている。ロックアップクラッチ24の第1回転要素24aは、第2経路20bの駆動力源10側に連結している。第2回転要素24bは、第2経路20bの変速機構30側に連結している。したがって、この発明の実施形態におけるオイルポンプ25は、例えば、駆動力源10が稼動してトルクを出力している場合は、第1回転要素24aから伝達されるトルクによって駆動される。また、上記のようなモータ31を組み込んだ変速機構30で、モータ31がトルクを出力している場合に、第2回転要素24bから伝達されるトルクによって駆動されるように構成することもできる。
図2に、この発明の実施形態における発進装置20の概要を示してある。上記のように、発進装置20は、駆動力源10と変速機構30との間で動力伝達を担う主な構成要素として、流体伝動機構21、ワンウェイクラッチ22、ダンパ機構23、および、ロックアップクラッチ24を備えている。流体伝動機構21は、フルードカップリングによって構成されていて、ポンプインペラ(P)21a、および、タービンランナ(T)21bを有している。ポンプインペラ21aは、駆動力源10の出力軸10aに連結されている。タービンランナ21bは、ワンウェイクラッチ22を介して、変速機構30の入力軸30aに連結されている。具体的には、タービンランナ21bとワンウェイクラッチ22のアウターレース22aとが連結し、ワンウェイクラッチ22のインナーレース22bと入力軸30aとが連結している。
駆動力源10の出力軸10aには、上記のようにポンプインペラ21aが連結されるとともに、ダンパ機構23を介して、ロックアップクラッチ24の第1回転要素24aが連結されている。ロックアップクラッチ24の第2回転要素24bは、ワンウェイクラッチ22のインナーレース22bと共に、変速機構30の入力軸30aに連結されている。
ポンプインペラ21aは、上記のように出力軸10aに連結されるとともに、流体伝動機構21のポンプインペラ21aおよびタービンランナ21bならびに流体(オイル)を収容するケース21cと一体に形成されている。すなわち、ケース21cは、ポンプインペラ21aおよび出力軸10aと一体に回転する。ケース21cは、ケース21cの変速機構30側(T/A側)の外部に位置するように形成された支持部80aに、回転可能に支持されている。支持部80aは、発進装置20を収容するハウジング80の内部に形成されている。ハウジング80は、駆動力源10のケース(図示せず)に取り付けられる。
ハウジング80の内部には、支持部80aの変速機構30側(T/A側)に、オイルポンプ25の固定部材となるポンプボディ25aが形成されている。そして、支持部80aとポンプボディ25aとの間に、ロックアップクラッチ24が配置されている。それとともに、ロックアップクラッチ24は、流体伝動機構21と同一の回転中心軸線CL上に配置されている。すなわち、ロックアップクラッチ24は、流体伝動機構21と同一の回転中心軸線CL上で、流体伝動機構21のケース21cの外部に配置されている。
この発明の実施形態における発進装置20では、上記のようにロックアップクラッチ24が、流体伝動機構21のケース21c内ではなく、ケース21cの外部に設けられる。そのため、ロックアップクラッチ24がケース21c内の流体(オイル)の粘性抵抗を受けることがなくなり、ロックアップクラッチ24をケース21c内に設けた場合と比較して、ロックアップクラッチ24における引き摺り損失を低減することができる。
また、流体伝動機構21はワンウェイクラッチ22を介して変速機構30に連結され、駆動力源10と変速機構30との間で第1経路20aを形成している。それに対して、ロックアップクラッチ24は、上記のようにケース21cの外部に配置されるとともに、第1経路20aと並列する第2経路20b上に設けられる。そのため、駆動力源10がトルクを出力していない場合にロックアップクラッチ24を解放することにより、駆動力源10と駆動輪70との間の車両Veの動力伝達経路から、駆動力源10を切り離した状態にすることができる。
したがって、例えば図1に示す例のように、変速機構30がモータ31を備えたハイブリッド駆動ユニットから構成される場合には、モータ31の出力トルクのみで車両Veを走行させるEV走行の際に、車両Veの動力伝達経路から駆動力源10を切り離すことができる。そのため、EV走行における駆動力源10の引き摺り損失を抑制し、車両Veのエネルギ効率を向上させることができる。さらに、車両Veが駆動力源10としてエンジンを搭載している場合、EV走行中にロックアップクラッチ24を係合することにより、変速機構30側からエンジンにトルクを伝達し、エンジンを始動することができる。あるいは、車両Veの停止時に、ロックアップクラッチ24を係合した状態で、モータ31によってエンジンをモータリングして始動することもできる。
上記のように構成される発進装置20の具体的な実施例を、図3から図6に示してある。
〔第1実施例〕
図3に示すように、この発明の実施形態における発進装置20では、流体伝動機構21は、ポンプインペラ21a、タービンランナ21b、および、オイル(図示せず)を収容するケース21cを有している。ポンプインペラ21aは、駆動力源10の出力軸10aに連結されている。タービンランナ21bは、ワンウェイクラッチ22を介して、変速機構30の入力軸30aに連結されている。具体的には、タービンランナ21bは、ワンウェイクラッチ22のアウターレース22aに連結され、ワンウェイクラッチ22のインナーレース22bが、入力軸30aに連結されている。入力軸30aは、変速機構30から突出して流体伝動機構21の方向へ延長されていて、流体伝動機構21の回転軸を兼ねている。したがって、駆動力源10の出力軸10a、流体伝動機構21、ワンウェイクラッチ22、および、変速機構30は、同一の回転中心軸線CL上に配置されている。
ポンプインペラ21aは、上記のように出力軸10aに連結するとともに、ケース21cおよびダンパ機構23を介して、ロックアップクラッチ24の第1回転要素24aに連結されている。ケース21cは、ケース21cの変速機構30側(T/A側)の外部に隣接する位置に形成されている支持部80aに、ベアリング90を介して支持されている。
図3に示す例では、流体伝動機構21のケース21cの内部に、ポンプインペラ21a、タービンランナ21b、ワンウェイクラッチ22、および、ダンパ機構23が収容されている。それに対して、ロックアップクラッチ24は、ケース21cの外部に配置されている。ハウジング80の内部には、上記の支持部80aの変速機構30側(T/A側)に、オイルポンプ25のポンプボディ25aが形成されている。ロックアップクラッチ24は、流体伝動機構21と同一の回転中心軸線CL上であって、ケース21cの外部の、支持部80aとポンプボディ25aとの間に配置されている。
オイルポンプ25は、ロックアップクラッチ24の径方向(図3に示す例では上下方向)の外側(図3に示す例では上側)に配置されている。従来、ロックアップクラッチは、トルクコンバータやフルードカップリングのケースの内側に設けられるのが一般的である。それに対して、この発明の実施形態におけるロックアップクラッチ24は、上記のようにケース21cの外部に設けられている。ロックアップクラッチ24をケース21cの外部に配置することにより、ロックアップクラッチ24の径方向の外周側にスペースが生まれ、そのスペースに、オイルポンプ25が配置されている。したがって、この発明の実施形態における発進装置20では、ハウジング80内の空間を有効に利用し、体格の小型化が図られている。
上記のようにロックアップクラッチ24の径方向における外側に配置されたオイルポンプ25と、ロックアップクラッチ24との間に、MAXセレクト機構100が設けられている。オイルポンプ25は、MAXセレクト機構100により、ロックアップクラッチ24が解放している場合に、第1回転要素24aまたは第2回転要素24bのいずれか一方から伝達されるトルクによって駆動され、ロックアップクラッチ24を作動させるための油圧を発生する。
具体的には、第1回転要素24aの外周部分に、外歯歯車24cが形成されている。その外歯歯車24cに噛み合って回転する大径の駆動歯車101が、第1ワンウェイクラッチ102を介して、オイルポンプ25のロータ軸25bに組み付けられている。また、第2回転要素24bの外周部分に、外歯歯車24dが形成されている。その外歯歯車24dに噛み合って回転する大径の駆動歯車103が、第2ワンウェイクラッチ104を介して、上記の駆動歯車101および第1ワンウェイクラッチ102と共に、ロータ軸25bに組み付けられている。第1ワンウェイクラッチ102は、第1回転要素24aからロータ軸25bへの方向のみトルクを伝達する。第2ワンウェイクラッチ104は、第2回転要素24bからロータ軸25bへの方向のみトルクを伝達する。これら第1ワンウェイクラッチ102および第2ワンウェイクラッチ104により、MAXセレクト機構100が構成されている。したがって、MAXセレクト機構100は、ロックアップクラッチ24の第1回転要素24aまたは第2回転要素24bのいずれか回転数の高い方を選択し、その回転数が高い方の回転要素からトルクを伝達してオイルポンプ25を駆動する。
このように、オイルポンプ25は、ロックアップクラッチ24の第1回転要素24aおよび第2回転要素24bの少なくともいずれか一方から伝達されるトルクによって駆動される。ロックアップクラッチ24が係合している状態では、第1回転要素24aおよび第2回転要素24bから、すなわちロックアップクラッチ24から伝達されるトルクによってオイルポンプ25が駆動される。例えば、ロックアップクラッチ24を係合して駆動力源10の出力トルクによって車両Veが走行している場合は、ロックアップクラッチ24を介して伝達される駆動力源10の出力トルクにより、オイルポンプ25を駆動することができる。一方、ロックアップクラッチ24が解放している状態では、第1回転要素24aまたは第2回転要素24bのいずれか一方から伝達されるトルクによってオイルポンプ25が駆動される。例えば、ロックアップクラッチ24を解放して駆動力源10を切り離した状態で、モータ31の出力トルクによって車両Veが走行している場合は、第2回転要素24bを介して伝達されるモータ31の出力トルクにより、オイルポンプ25を駆動することができる。
そして、この図3に示す例では、オイルポンプ25で発生した油圧によってオイルポンプ25から吐出されるオイルが、油路110を通って、ロックアップクラッチ24に供給されるように構成されている。この油路110によるオイルの供給系統は、流体伝動機構21のオイルの供給系統とは別に、独立して形成されている。
〔第2実施例〕
上記の図3に示した第1実施例では、ワンウェイクラッチ22のアウターレース22aが流体伝動機構21のタービンランナ21bに連結され、インナーレース22bが変速機構30の入力軸30aに連結されている。それにより、簡易な構成で流体伝動機構21およびワンウェイクラッチ22を入力軸に組み付けることができる。一方、この発明の実施形態における発進装置20は、ワンウェイクラッチ22のアウターレース22aを入力軸30aに連結し、インナーレース22bをタービンランナ21bに連結することもできる。そのように構成することにより、ワンウェイクラッチ22がトルクを伝達しない状態では、流体伝動機構21におけるオイルの影響を受けないアウターレース22aが空転する。そのため、ワンウェイクラッチ22の引き摺り損失を低減することができる。
〔第3実施例〕
上記の図3に示した第1実施例では、MAXセレクト機構100を設けることにより、例えば駆動力源10の運転を停止した状態であっても、オイルポンプ25を駆動することができるようにしている。それに対して、上記のような機械式のオイルポンプ25に加えて、車両Veが、高出力の電動オイルポンプ(図示せず)を備えている場合は、前述の図3に示したようなMAXセレクト機構100を廃止することができる。例えば、図4に示すように、ロックアップクラッチ24の第1回転要素24aの外周部分に、外歯歯車24eが形成されている。その外歯歯車24eに噛み合って回転する大径の駆動歯車105が、ワンウェイクラッチ106を介して、オイルポンプ25のロータ軸25bに組み付けられている。すなわち、オイルポンプ25は、ロックアップクラッチ24の第1回転要素24aを介して伝達される駆動力源10の出力トルクのみによって駆動されるように構成されている。このようにMAXセレクト機構100を省いた構成とすることにより、発進装置20の構成を簡素化することができる。
〔第4実施例〕
一般に、トルクコンバータやフルードカップリングは、例えば、極低温時や車両Veが長時間ソーク状態であった場合は、オイルの粘度が高くなっていることに起因し、オイルの中に気泡を巻き込んでしまい、発進時の動力伝達性能が低下してしまういわゆるロストドライブが生じる場合がある。それに対して、例えば、前述の図1に示した構成のように、車両Veを駆動することが可能なモータ31を備えている場合に、そのモータ31によって発進時の駆動力を十分に確保できれば、上記のようなロストドライブを回避するための要件を緩和することができる。そのため、図5に示すように、流体伝動機構21に供給するオイルを還流させるための還流油路120の途中に、還流油路120のオイルをロックアップクラッチ24へ供給するためのオイル供給孔130を設けることができる。すなわち、図5に示す例では、入力軸30aの内部に形成された還流油路120から、入力軸30aの外周面まで貫通して、ロックアップクラッチ24へオイルを供給する油路(図示せず)に連通するオイル供給孔130が形成されている。このようなオイル供給孔130を別途設けることにより、ロックアップクラッチ24の冷却性能を向上させることができる。
〔第5実施例〕
前述の図2,図3に示した例では、ダンパ機構23は、流体伝動機構21よりも変速機構30側(T/A側)で、流体伝動機構21のポンプインペラ21aとロックアップクラッチ24の第1回転要素24aとの間に配置されている。それに対して、図6に示す例では、流体伝動機構26のポンプインペラ(P)26aが変速機構30側(T/A側)に配置され、タービンランナ(T)26bが駆動力源10側(ENG側)に配置されている。そして、ダンパ機構27が、流体伝動機構26よりも駆動力源10側(ENG側)で、駆動力源10の出力軸10aとポンプインペラ26aとの間に配置されている。前述の図2,図3に示した例のように、ダンパ機構23を変速機構30側(T/A側)に配置した場合は、図2に示すように、ダンパ機構23と第1回転要素24aとの間の中空軸に負荷が掛かる。それに対して、この図6に示す例のように、ダンパ機構27を駆動力源10側(ENG側)に配置することにより、図2に示したような中空軸に掛かる負荷を低減することができる。
10…駆動力源(エンジン)、 10a…出力軸、 20…発進装置、 20a…第1経路、 20b…第2経路、 21,26…流体伝動機構(フルードカップリング)、 21a,26a…ポンプインペラ(P)、 21b,26b…タービンランナ(T)、 21c…ケース、 22…ワンウェイクラッチ、 22a…アウターレース、 22b…インナーレース、 23,27…ダンパ機構、 24…ロックアップクラッチ、 24a…第1回転要素、 24b…第2回転要素、 24c,24d,24e…外歯歯車、 25…オイルポンプ、 25a…ポンプボディ、 25b…ロータ軸、 30…変速機構、 30a…入力軸、 31…モータ、 32…変速機、 40…プロペラシャフト、 50…デファレンシャルギヤ、 60…ドライブシャフト、 70…駆動輪、 80…ハウジング、 80a…支持部、 90…ベアリング、 100…MAXセレクト機構、 101,103,105…駆動歯車、 102…第1ワンウェイクラッチ、 104…第2ワンウェイクラッチ、 106…ワンウェイクラッチ、 110…油路、 120…還流油路、 130…オイル供給孔、 CL…回転中心軸線、 Ve…車両。

Claims (1)

  1. 駆動力源と駆動輪との間でトルクを伝達する変速機構を搭載した車両の発進装置であって、前記駆動力源と前記変速機構との間で流体を介した動力伝達を行う流体伝動機構と、前記駆動力源と前記変速機構との間で選択的に動力の伝達および遮断を行うロックアップクラッチと、前記ロックアップクラッチを作動させるための油圧を発生するオイルポンプとを備え、前記流体を介した動力伝達または前記ロックアップクラッチを介した動力伝達により、前記駆動力源の出力トルクを前記駆動輪に伝達して前記車両を発進させるための駆動力を発生させる車両用発進装置において、
    前記流体伝動機構は、前記流体を収容するケースを有し、
    前記ロックアップクラッチは、前記駆動力源側に連結する第1回転要素と、前記変速機構側に連結する第2回転要素とを有し、前記流体伝動機構と同一の回転中心軸線上で前記ケースの外部に配置されており、
    前記オイルポンプは、前記ロックアップクラッチの径方向における外側に配置され、前記第1回転要素または前記第2回転要素の少なくともいずれか一方から伝達されるトルクによって駆動されて前記油圧を発生する
    ことを特徴とする車両用発進装置。
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