JP2018144052A - レーザリフトオフ装置及びレーザリフトオフ方法 - Google Patents

レーザリフトオフ装置及びレーザリフトオフ方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被剥離層に汚染物質が付着するのを抑制して剥離し得るようにする。【解決手段】パルス制御によりエネルギー比の異なる複数のレーザ光の発振タイミングをずらすことで、エネルギーの大きい第1のレーザ光に続いてエネルギーの小さい第2のレーザ光を、異なる光路から射出するレーザ射出部2と、第1のレーザ光と第2のレーザ光とを同一光路に案内し、発振タイミングの時間差に基づいて、複数のピークを有するパルス波形のレーザ光に合成し、合成したレーザ光をラインビームにして積層体の照射領域に導く光学系3と、積層体を水平面内で移動させる搬送機構4と、積層体を順次移動させて、予め定めたタイミングでラインビームを積層体の照射領域に照射するために、レーザ射出部と搬送機構とを統合して制御する制御部5と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、剥離用の基板とその基板の一方の面に積層された被剥離物とからなる積層体に対して、基板の他方の面からパルス発振によるレーザ光を照射し、基板と被剥離層とを剥離するレーザリフトオフ(Laser Lift Off)装置及びレーザリフトオフ方法に係るものである。
従来のレーザリフトオフに適用される剥離方法は、例えば、透光性の基板に水素を含有した非晶質シリコンよりなる光吸収層を含む分離層が積層され、その分離層に被剥離層が積層された積層体に対して、基板の裏面側からレーザ光を照射し、光吸収層にアブレーションを起こさせて、分離層に剥離を生ぜしめ、被剥離層を基板から離脱させるものとなっていた(例えば、特許文献1参照)。
ここで、上記剥離方法では、レーザ照射により、アブレーションに起因して水素が放出され、水素ガスとなって分離層に圧力が発生し、その圧力で分離層から被剥離層が剥離することが知られている。
特開平10−125929号公報
しかし、従来の剥離方法においては、照射面でのレーザ光のエネルギー(パルスエネルギー)は、光吸収層に水素ガスを生じさせてレーザリフトオフを開始するエネルギー(以下「剥離閾値」という。)以上であることが必要であり、その一方で、エネルギーの増加に伴ってレーザ強度が上昇して、被剥離層が破損したり、又は、光吸収層内で剥離が発生してその光吸収層の一部が汚染物質として被剥離層に付着してしまうエネルギー(以下「汚染閾値」という。)未満であることが望ましい。したがって、レーザリフトオフでは、レーザ光のエネルギーを剥離閾値以上汚染閾値未満になるように制御する必要がある。ところが、従来の剥離方法では、剥離閾値と汚染閾値とのエネルギー範囲が狭くなりやすいという問題があった。
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、剥離閾値と汚染閾値とのエネルギー範囲を広げることで、その分、被剥離層に汚染物質が付着するのを抑制して剥離し得るようにするレーザリフトオフ装置及びレーザリフトオフ方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によるレーザリフトオフ装置は、剥離用の基板と上記基板の一方の面に積層された被剥離層とからなる積層体に対して、上記基板の他方の面からパルス発振によるレーザ光を照射し、上記基板と上記被剥離層との境界面で剥離を生じさせるレーザリフトオフ装置であって、パルス制御によりエネルギー比の異なる複数のレーザ光の発振タイミングをずらすことで、エネルギーの大きい第1のレーザ光に続いてエネルギーの小さい第2のレーザ光を、異なる光路から射出するレーザ射出部と、上記第1のレーザ光と上記第2のレーザ光とを同一光路に案内し、上記発振タイミングの時間差に基づいて、複数のピークを有するパルス波形のレーザ光に合成し、合成したレーザ光をラインビームにして上記積層体の照射領域に導く光学系と、上記積層体を水平面内で移動させる搬送機構と、上記積層体を順次移動させて、予め定めたタイミングで上記ラインビームを上記積層体の上記照射領域に照射するために、上記レーザ射出部と上記搬送機構とを統合して制御する制御部と、を備える。
また、本発明によるレーザリフトオフ方法は、剥離用の基板と上記基板の一方の面に積層された被剥離層とからなる積層体に対して、上記基板の他方の面からパルス発振によるレーザ光を照射し、上記基板と上記被剥離層との境界面で剥離を生じさせるレーザリフトオフ方法であって、パルス制御によりエネルギー比の異なる複数のレーザ光の発振タイミングをずらすことで、エネルギーの大きい第1のレーザ光に続いてエネルギーの小さい第2のレーザ光を、異なる光路から射出し、上記第1のレーザ光と上記第2のレーザ光とを同一光路に案内し、上記発振タイミングの時間差に基づいて、複数のピークを有するパルス波形のレーザ光に合成し、合成したレーザ光をラインビームにして上記積層体の照射領域に導き、上記積層体を順次移動させて、予め定めたタイミングで上記ラインビームを上記積層体の上記照射領域に照射するために、上記第1のレーザ光と上記第2のレーザ光とを上記異なる光路から射出する処理と上記積層体を水平面内で移動させる搬送処理とを統合して制御する。
本発明によれば、上記合成したレーザ光をラインビームにして積層体の照射領域に照射するようにしているので、上記剥離閾値と上記汚染閾値とのエネルギー範囲を広げることが可能となる。そして、エネルギー範囲を広げた領域においても被剥離層を汚染するのを抑制することができる。
本発明によるレーザリフトオフ装置の一例を示す構成図である。 積層体の一例を示す模式図である。 積層体へのラインビームの照射方向及び積層体の搬送方向を説明する図である。 本発明によるパルス波形の一例を示す説明図である。 本発明によるレーザリフトオフ方法の剥離プロセスを説明する模式図である。 比較例によるパルス波形の一例を示す説明図である。 比較例による剥離プロセスを説明する模式図である。 本発明による剥離と汚染との関係を示す説明図である。 比較例による剥離と汚染との関係を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明によるレーザリフトオフ装置の一例を示す構成図である。レーザリフトオフ装置100は、剥離用の基板とその基板の一方の面上に積層された被剥離層とからなる積層体1に対して、基板の他方の面からパルスのレーザ光を照射し、基板と被剥離層との境界面で剥離するものである。積層体1の構成については図2を用いて後述する。レーザリフトオフ装置100は、レーザ射出部2と、光学系3と、搬送機構4と、制御部5とを備える。
レーザ射出部2は、パルス発振によるレーザ光を予め定められた間隔で射出するものであって、第1のレーザヘッド21と、第2のレーザヘッド22と、第1のレーザ電源23と、第2のレーザ電源24と、パルスジェネレータ25と、パルス遅延制御部26とを備える。レーザ射出部2は、例えば、波長が355nm(第三高調波)のYAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザを用いてレーザ光を射出する。なお、レーザ射出部2において、YAGレーザを採用したが、これに限られず、例えば、紫外領域のレーザであって、波長が308nmのエキシマレーザを採用してもよい。
第1のレーザヘッド21及び第2のレーザヘッド22は、例えばランプ励起型のYAGレーザ装置であって、第1のレーザヘッド21は第1のレーザ電源23から制御を受け、第2のレーザヘッド22は第2のレーザ電源24から制御を受ける。第1のレーザ電源23及び第2のレーザ電源24は、制御部5からの制御信号を受信することにより、例えば、シャッタの開閉を行なったり、レーザ出力値を設定して第1のレーザヘッド21及び第2のレーザヘッド22に対して電力を供給したりする。つまり、第1のレーザヘッド21及び第2のレーザヘッド22は、独立に制御を受けることで、異なるエネルギー比のパルス波形のレーザ光を射出することが可能となる。
なお、本実施形態では、第1のレーザ光と第2のレーザ光とを合成するため、互いに直交する偏光成分のレーザ光を合成するようにすることが好ましい。具体的には、図1に示す装置構成の場合、レーザ射出部2は、第1のレーザ光を例えばS波の偏光成分を有するレーザパルスとし、第2のレーザ光を例えばP波の偏光成分を有するレーザパルスとして射出するようにしてもよい。又は、第1のレーザヘッド21及び第2のレーザヘッド22から、第1のレーザ光と第2のレーザ光が射出した後に、偏光素子等を用いて偏光させるようにしてもよい。
ここで、第1のレーザ電源23及び第2のレーザ電源24は、パルスジェネレータ25から同期信号を受信することで、第1のレーザヘッド21及び第2のレーザヘッド22から同時にレーザ光(レーザパルス)を射出可能な構成になっている。但し、本実施形態では、レーザ光の射出のタイミングをずらすパルス遅延制御部26により、先ず、第1のレーザヘッド21から第1のレーザ光が射出され、続いて、予め設定した遅延時間経過後に、第2のレーザヘッド22から、第2のレーザ光が射出される構成になっている。このレーザ発振のタイミングをずらす処理は、第2のレーザ電源24から第2のレーザヘッド22へ公知のQスイッチ信号が出力されることにより実行される。つまり、レーザ射出部2は、パルス制御により発振タイミングをずらすことで、エネルギー比の異なるレーザ光のうち、エネルギーの大きい第1のレーザ光に続いてエネルギーの小さい第2のレーザ光を、異なる光路から射出する。
光学系3は、例えば、ミラー31と、偏光ビームスピリッタ32と、ラインビーム生成用光学系33等の光学素子を備える。ミラー31は、第1のレーザ光を反射させて、第1のレーザ光と第2のレーザ光とを同一光路に案内するためのものである。
偏光ビームスピリッタ32は、複数のレーザ光を同軸光路上に合成するものである。具体的には、偏光ビームスピリッタ32は、入射してくる第1のレーザ光と入射してくる第2のレーザ光とを、パルス遅延制御部26による発振タイミングの時間差に基づいて、2つのピークを有するパルス波形のレーザ光になるように合成する。
ラインビーム生成用光学系33は、偏光ビームスピリッタ32で合成したパルス波形のレーザ光をラインビームに整形して積層体1の照射位置に導くものである。ラインビーム生成用光学系33は、図示省略の光学素子として、例えば、ビーム径を拡張するビームエキスパンダ、ビーム径内の輝度分布の均一性を高めるフライアイレンズ、レーザ光をラインビームに整形するシリンドリカルレンズを含む。なお、1軸方向に集光するシリンドリカルレンズの場合には、シリンドリカルレンズの円柱軸が搬送機構4の基板搬送方向と交差するように配置される。
搬送機構4は、積層体1を水平面内で移動させるものであって、具体的には、積層体1をステージ上に載置して一方向(矢印A方向)に、例えば一定速度で搬送したり、必要に応じてステップ移動させたりする。ここで、搬送機構4は、ステージ制御部(図示省略)を備え、制御部5からの制御信号に基づいて、ステージ制御部により、ステージ上に載置された積層体1を移動させる。なお、搬送機構4は、公知の搬送手段を適用することができる。本実施形態では、後述する剥離基板10側からレーザ光を照射するように、積層体1をステージ上に載置して搬送する場合について説明する。
制御部5は、積層体1を順次移動させて、予め定めたタイミングでラインビームを積層体1の照射領域に照射するために、レーザ射出部2と搬送機構4とを統合して制御するものである。制御部5は、例えば、コンピュータによって実現可能となる。この場合、コンピュータは、プロセッサ、メモリ、入力装置、通信インターフェース、表示装置等を備える。なお、制御部5は、レーザ射出部2と搬送機構4とに制御信号を送信するため、通信回線により接続されている。ここで、メモリには、本発明によるレーザリフトオフ方法を実行するためのプログラムが記憶されており、制御部5は、例えば、このプログラムに従ってレーザ射出部2と搬送機構4とを統合して制御する。
図2は、積層体の一例を示す模式図である。積層体1は、剥離基板10と被剥離層11とからなる。そして、剥離基板10は基板10aと剥離層10bとを有し、被剥離層11は、樹脂フィルム11aとデバイス11bとを有する。具体的な構造として、積層体1は、透光性を有する面状の基板10aと、基板10aの一方の面に積層され、水素を含有したアモルファスシリコン膜(非晶質シリコン)からなり、レーザ照射により水素ガスを放出して剥離作用を発現する剥離層10bと、その剥離層10bに積層された樹脂フィルム11a及びデバイス11bを含む被剥離層11と、を有するものである。剥離基板10は、レーザ光の照射により予め定められた境界面で多層膜を剥離する剥離用の基板の一例であって、これ自体が製品として取引され得るものである。
なお、「剥離層」という用語は、「犠牲層」又は、「光吸収層」と称されることがある。基板10aは、例えば、透明なガラス基板である。ガラスの材質は、例えば、石英又はサファイアであってもよい。
剥離層10bについて、アモルファスシリコン膜に水素を含有させる手段としては、例えば、プラズマ化学気相堆積(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition:PECVD)法により、原料となるモノシラン(SiH)ガスに対して、水素(H)ガスとArガス等の不活性ガスとの濃度比を予め設定した値にすることで、その濃度比に応じた水素を含有するアモルファスシリコン膜を作製できることが知られている。この場合、PECVD法における他の制御パラメータ(例えば、基板温度、投入電力等)の条件を適宜設定してよい。なお、剥離層10bの膜厚は、一例として100nmとしている。
また、積層体1において、樹脂フィルム11aは、剥離基板10に塗布することにより積層してもよい。樹脂フィルム11aは、例えば、有機EL(Electroluminescence)等の表示パネルに用いられるものである。この樹脂フィルム11a上には、有機EL用のデバイス11bが積層される。このデバイス11bには、有機ELディスプレーの画素を構成するRGB各色の有機ELの発光層が含まれる。有機ELの発光層は、例えば真空蒸着により積層される。
つまり、積層体1は、剥離層10bや樹脂フィルム11aを含む多層膜の階層構造で形成されている。なお、積層体1における樹脂フィルム11aや有機EL用のデバイス11bは、例えば、剥離基板10を購入した業者によって作製されるものである。そして、最終的に、樹脂フィルム11aと剥離層10bとの境界面で剥離させることで、積層体1から剥離基板10が取り除かれたものが製品化される。本実施形態では、樹脂フィルム11a及びこれより上層に積層されたものを、被剥離層11と称する。但し、以下の図3、図5及び図7の説明において、本発明の特徴を把握しやすくするため、被剥離層11については、樹脂フィルム11aのみ図示することとする。以下、被剥離層11の最下層である樹脂フィルム11aを汚染させずに、その樹脂フィルム11aと剥離層10bとの境界面で如何にして剥離させるかについて、説明を続ける。
ここで、本実施形態におけるレーザ光のエネルギー、レーザパルス幅、繰り返し周波数等のレーザ照射の制御パラメータは、水素を含有したアモルファスシリコン膜にレーザ光を照射してポリシリコン化するレーザアニールにより剥離層10bに含まれる水素を水素ガスとして放出可能な値に設定される。この設定は、適宜、実験により適切な値に決定される。なお、特許文献1にあるとおり、レーザリフトオフの工程では、レーザ光によるアブレーションによりレーザリフトオフをすることも可能であるが、レーザ照射の制御パラメータに依存して、被剥離層11が汚染されやすい。そのため、本実施形態では、レーザ照射の制御パラメータを考慮してレーザアニールに留めるようにしつつ、上記剥離閾値と上記汚染閾値とのエネルギー範囲を広げるようにしている。これにより、被剥離層11は汚染されにくくなる。詳細は、図4、5を用いて後述する。
次に、このように構成されたレーザリフトオフ装置100の動作及びこの装置によるレーザリフトオフ方法について説明する。
図3は、積層体へのラインビームの照射方向及び積層体の搬送方向を説明する図である。積層体1は、剥離基板10側から合成したレーザ光に基づくラインビームLBを照射できるようにするため、搬送機構4のステージ(図示省略)に載置される。この場合、レーザリフトオフ方法では、例えば、積層体1を矢印A方向に移動させながらラインビームLBを剥離層10bに向けて照射し、最終的に全面にわたって照射し、剥離基板10から樹脂フィルム11aを剥離する。以下、具体的に説明を続ける。
図1に示すレーザリフトオフ装置100の電源がオンされ、レーザ照射可能なレディ状態に移行した後、制御部5が、入力装置を介して作業者からレーザリフトオフの動作開始の指示入力を受け付ける。すると、レーザリフトオフ装置100では、先ず、制御部5が搬送機構4に対してステージを搬送させる制御信号を送信し、ラインビームLBの照射位置よりも上流側の位置にある積層体1を上記矢印A方向(上流側から下流側)に搬送させる処理を開始させる。これは、積層体1を移動させながら、予め定めた線幅を有するラインビームLBを基板10aの裏面側から順次照射できるようにするためである。
そして、レーザリフトオフ装置100では、積層体1をラインビームLBの照射位置に位置合わせするため、図示省略の撮像手段を有しており、その撮像手段が、搬送方向に対して、ラインビームLBの照射位置よりも上流側の位置で、積層体1の移動を検出する。すると、撮像手段は、積層体1の撮影画像に基づいて、積層体1が最初にラインビームLBが照射される領域となる端部(図3に示す積層体1の左側端部)を検出する。以下、図3における積層体1の左側端部を第1の端部といい、積層体1の右側端部を第2の端部という。
積層体1の第1の端部が検出されると、それをトリガーとして、制御部5は、積層体1の移動距離の演算を開始する。そして、積層体1が予め定められた距離だけ移動して、第1の端部がラインビームLBの結像位置(レーザ照射位置)に合致すると、制御部5は、レーザ射出部2の第1のレーザ電源23及び第2のレーザ電源24に対して、レーザ照射を開始させる制御信号を送信することにより、第1のレーザヘッド21及び第2のレーザヘッド22のシャッタ(図示省略)が開き、第1のレーザ光及び第2のレーザ光が各々射出される。図3では、第1の端部が上記の結像位置に合致した状態を示している。
図4は、本発明によるパルス波形の一例を示す説明図である。図4(a)〜(c)において、(a)は、第1のレーザについての第1のパルス波形を示し(b)は、第2のレーザについての第2のパルス波形を示し(c)は、第1のパルス波形及び第2のパルス波形を合成したパルス波形を示している。なお、横軸は時間を示し、縦軸はエネルギーを示している。
本実施形態では、第1のパルス波形及び第2のパルス波形のレーザパルス幅W(FWHM:Full Width Half Maximum)は、同じとして、例えば7ナノ秒(nsec)としている。但し、この値は、照射対象の積層体1の材質等に依存して適宜変更が可能である。また、パルス波形の面積がレーザ光のエネルギーを表しており、第1のパルス波形のエネルギー(e1)と第2のパルス波形のエネルギー(e2)とのエネルギー比は、e1=2×e2としている。この場合、図4(a)の時刻t1における第1のパルス波形のピーク出力値(レーザ強度)が、図4(b)の時刻t2における第2のパルス波形のピーク出力値よりも高く設定されている。但し、第1のパルス波形のピーク出力値は、汚染閾値を超えないようにしている。
つまり、剥離閾値と汚染閾値とのエネルギー範囲を広げるためには、図4(c)に示すとおり、特に、第1のパルス波形のエネルギー(e1)と第2のパルス波形のエネルギー(e2)とのエネルギー比、第1のパルス波形のピークと第2のパルス波形のピークとの時間幅が重要となることが実験から判明した。したがって、本実施形態では、剥離閾値と汚染閾値とのエネルギー範囲を広げるために、顕著な効果が得られた実験結果に基づいて、エネルギー比をe1=2×e2、第1のレーザ光に対して、第2のレーザ光の遅延時間(Δt)を10ナノ秒とする。以下、この条件に基づいて、説明を続ける。
図1に戻り、制御部5からの指令に応答して、第1のレーザヘッド21からは、第1のパルス波形のエネルギー(e1)を有する第1のレーザ光が射出される。また、第2のレーザヘッド22からは、パルス遅延制御部26が、パルス制御により発振タイミングを10ナノ秒ずらすことで、第2のパルス波形のエネルギー(e2)を有する第2のレーザ光が射出される。
なお、本実施形態では、レーザ射出部2は、制御部5の指示を受けて、第1のパルス波形のピークと第2のパルス波形のピークとの時間幅が、上記のとおりアモルファスシリコンのレーザアニールを持続させる時間間隔となるように発振タイミングをずらして、第1のレーザ光と第2のレーザ光を各々射出するようにしている。このようにすることで、本実施形態では、汚染を抑制しつつ、水素ガスを効率よく発生させることができる。
続いて、光学系3では、第1のレーザ光をミラー31で反射させた後、第1のレーザ光と第2のレーザ光とを同一光路に案内し、偏光ビームスピリッタ32は、第1のレーザ光と第2のレーザ光とを合成することで、例えば、図3(c)に示すようなパルス波形のレーザ光を生成させる。ここで、合成されたパルス波形の特徴としては、遅延時間に応じて、第1のパルス波形と第2のパルス波形とがずれて合成されるため、2つのピークを有するパルス波形となる。しかも、第1のパルス波形におけるピーク出力値の方が、第2のパルス波形におけるピーク出力値よりも高い。これは、1回のパルスレーザの照射により、強度の大きいレーザ光の照射に続いて強度の弱いレーザ光の照射がなされることを意味する。このようなパルス波形に合成するメリットについては、図5、8を用いて後述する。
次に、合成されたパルス波形のレーザ光は、同一光路を進み、ラインビーム生成用光学系33に入射する。ラインビーム生成用光学系33では、合成されたパルス波形のエネルギー分布を保った状態で細長状のラインビームLBに整形する。一例として、ラインビーム生成用光学系33では、積層体1の1回の照射領域が100×0.4mmとなるような細長状のラインビームLBに整形する。この場合における照射面(加工面)のエネルギー密度は、一例として、180mJ/cmとしている。
その後、このラインビームLBは、剥離層10bの予め定められた照射領域に集光されるように透明な基板10aを裏面側から透過する。これにより、ラインビームLBが照射された剥離層10b内では、レーザアニールにより水素ガスが放出され、剥離作用を発現する。以下、搬送機構4が積層体1を移動させるに伴って、ラインビームLBが剥離層10bに順次照射される。この場合、積層体1の移動速度とレーザの繰り返し周波数とに応じて、同一の領域に複数回のラインビームLBが照射される。これは、ラインビームLBがある程度の線幅を有しているためである。本実施形態では、一例として、ラインビームLBの繰り返し周波数を、20ミリ秒毎(50Hz)としている。
そして、積層体1の第2の端部へのラインビームLBの照射が終了すると、制御部5は、レーザ射出部2の第1のレーザ電源23及び第2のレーザ電源24に対して、レーザ照射を停止させる制御信号を送信することにより、レーザ光の照射を停止させる。以上説明したレーザリフトオフ方法によって、積層体1から剥離基板10が取り除かれることになる。以下、剥離プロセスについて詳述する。
図5は、本発明によるレーザリフトオフ方法の剥離プロセスを説明する模式図である。図5において、(a)は、ラインビームLBの照射中の状態を示す模式図である。(b)は、ラインビームLBの照射が第2の端部になされている状態を示す模式図である。(c)は、(b)における剥離層10bの拡大断面図である。なお、説明を分かりやすくするため、同一の照射領域にラインビームLBを4回照射した場合について説明する。ここで、(a)に示す剥離層10b内の矢印は、水素ガスが発生して、その水素ガスが剥離層10bと樹脂フィルム11aとの境界面に向けて移動することを模式的に表している。(b)に示す剥離層10bから外部に伸びる矢印は、剥離層10bと樹脂フィルム11aとの境界面とで剥離が起きることを表している。(c)に示す剥離層10b内の複数の矢印は、発生した水素ガスが樹脂フィルム11aに対して圧力をかけて剥離作用を及ぼしている現象を模式的に表している。
本実施形態では、図5(c)において、1回の照射において、レーザアニールにより剥離層10bの一部領域がポリシリコン化されポリシリコンP1が形成される。これに伴って水素ガスが発生し、水素ガスは樹脂フィルム11aの界面方向に移動する。
さらに、2回目の照射により、ポリシリコンP1の下側の領域がポリシリコン化され、ポリシリコンP2が形成される。これに伴って水素ガスがさらに発生する。1回目の照射と同様にして、発生した水素ガスが樹脂フィルム11aの界面方向に移動する。以下、同様にして、同一領域を照射するたびに、ポリシリコン化に伴って水素ガスが発生する。図5(c)では、ラインビームLBにより、同一の領域が4回の照射を受け、ポリシリコンP1からP4が剥離層10b内で形成されている。この結果、水素ガス濃度が高まることにより、水素ガスの圧力により樹脂フィルム11aと剥離層10bとの境界面で剥離する。すなわち、図5(b)に示すように、レーザ照射が終了すると、最終的に、全体にわたって、樹脂フィルム11aが剥離されることになる。したがって、本実施形態では、樹脂フィルム11aを含む被剥離層11を汚染するのを抑制することができる。なお、同一領域に照射する回数は、例えば、予め実験結果に基づいて決定される。
次に、比較例について説明する。図6は、比較例によるパルス波形の一例を示す説明図である。図6(a)〜(c)において、図4と同様、(a)は、第1のレーザ光についての第1のパルス波形を示し、(b)は、第2のレーザ光についての第2のパルス波形を示し、(c)は、第1のパルス波形及び第2のパルス波形を合成したパルス波形を示している。比較例では、第1のパルス波形及び第2のパルス波形を同一とし、パルス遅延制御部26が遅延制御を実行しないで同じタイミングで照射させる。なお、図4との比較において、レーザパルス幅Wは同一(7ナノ秒)とし、全エネルギーも同一とする。
図6(c)から明らかのように、第1のパルス波形と第2のパルス波形とを同じタイミングで合成すると、1つのピークを有するパルス波形となり、このピーク出力値は、図4に示すピーク出力値よりも高い。そのため、このようなパルス波形のレーザ光をラインビーム生成用光学系33を介して積層体1に照射すると、実験結果から、基板10aと剥離層10bとの境界面で剥離が発生することが確認された。以下、この剥離プロセスについて説明を続ける。
図7は、比較例による剥離プロセスを説明する模式図である。比較例では、レーザ照射において、全エネルギーは、本実施形態と同じとしているものの、エネルギーのピーク出力値が図4(c)と比較して高く、そのため、汚染閾値を超えるようなアブレーションが発生しやすくなることが、実験結果から判明した。そのため、図7(a)に示すように、アブレーションに起因して、基板10aと剥離層10bとの境界面で発生した水素ガスによって剥離が進み、最終的に、図7(b)に示すように、基板10aと剥離層10bとの境界面で剥離し汚染される結果となった。この結果を踏まえ、本発明の優れた点について、以下に説明をする。
図8は、本発明による剥離と汚染との関係を示す説明図である。図9は、比較例による剥離と汚染との関係を示す説明図である。図8、9では、照射面におけるラインビームLBの加工エネルギー(レーザ光のエネルギー)と、剥離閾値及び汚染閾値との関係を示している。図8、9において、剥離層10bに水素ガスを生じさせてレーザリフトオフを実行するために必要なエネルギー(剥離閾値)は、同じである。図中、未剥離状態と剥離状態との境界ラインが、剥離閾値を表している。本実施形態では、レーザアニールによって、ポリシリコン化を効率よく行なうことで、剥離閾値と汚染閾値とのエネルギー範囲を広げることが可能となった。
つまり、本実施形態では、図4(c)に示すようなパルス波形のエネルギー分布にすることで、レーザアニールにより、加熱溶融させ再結晶化させることでポリシリコン膜を形成させる。この場合、加熱溶融に伴って水素ガスを発生させるが、例えば時刻t1から冷却して固化する前に、時刻t2で第2のピーク値が照射されるようにすることで、加熱溶融が持続しポリシリコン化が促進され、水素ガスの発生効率を高めることができる。
これに対し、比較例では、上記のとおり、エネルギーのピーク出力値が高いため、汚染物質を発生させるようなアブレーションが発生しやすくなる。本実施形態では、実験により、剥離マージンを、比較例の±5%から±10%にすることができた。すなわち、本実施形態の方が、剥離閾値と汚染閾値とのエネルギー範囲を広げられることを意味する。
なお、従来、フレキシブルディスプレイの製造工程のレーザリフトオフ工程においては、ガラス基板からポリイミド等のフィルムを剥離する際に、過剰なレーザエネルギーがフィルムに投入された場合、フィルムのダメージや汚れ(汚染)が不良の原因となっていた。
そのため、加工面におけるレーザ光のエネルギー分布の高い均一性や加工中におけるレーザエネルギーの変動の低減(高安定性)が必要となっていた。このため、従来のレーザリフトオフ装置では、例えば、均一化のための複雑な光学系、ワークサイズに合わせた長軸ビームを生成するための特殊な光学系(長軸レンズ)、高い安定性のレーザが必要となり、装置価格が非常に高価になる問題があった。
本発明によれば、上記第1のレーザ光と上記第2のレーザ光におけるレーザパルスのタイミングとそのエネルギー比を変えることによって、剥離から汚染までのエネルギー範囲が拡大され、汚染しにくい加工プロセスが実現できる。本発明を利用することによって、レーザリフトオフ装置100では、要求される上記のエネルギー分布の均一性やレーザの安定性が緩和されることとなり、複雑な光学系・特殊なレンズ・高スペック(高安定性)のレーザが不要となり、装置価格を安価にすることも可能となる。
1…積層体
2…レーザ射出部
3…光学系
4…搬送機構
5…制御部
10…剥離基板
10a…基板
10b…剥離層
11…被剥離層
11a…樹脂フィルム
11b…デバイス
21…第1のレーザヘッド
22…第2のレーザヘッド
23…第1のレーザ電源
24…第2のレーザ電源
25…パルスジェネレータ
26…パルス遅延制御部
31…ミラー
32…偏光ビームスピリッタ
33…ラインビーム生成用光学系
100…レーザリフトオフ装置

Claims (6)

  1. 剥離用の基板と前記基板の一方の面に積層された被剥離層とからなる積層体に対して、前記基板の他方の面からパルス発振によるレーザ光を照射し、前記基板と前記被剥離層との境界面で剥離を生じさせるレーザリフトオフ装置であって、
    パルス制御によりエネルギー比の異なる複数のレーザ光の発振タイミングをずらすことで、エネルギーの大きい第1のレーザ光に続いてエネルギーの小さい第2のレーザ光を、異なる光路から射出するレーザ射出部と、
    前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光とを同一光路に案内し、前記発振タイミングの時間差に基づいて、複数のピークを有するパルス波形のレーザ光に合成し、合成したレーザ光をラインビームにして前記積層体の照射領域に導く光学系と、
    前記積層体を水平面内で移動させる搬送機構と、
    前記積層体を順次移動させて、予め定めたタイミングで前記ラインビームを前記積層体の前記照射領域に照射するために、前記レーザ射出部と前記搬送機構とを統合して制御する制御部と、
    を備えることを特徴とするレーザリフトオフ装置。
  2. 前記積層体は、透光性を有する面状の基板と、前記基板の一方の面に積層され、水素を含有した非晶質シリコンからなり、レーザ照射により水素ガスを放出して剥離作用を発現する剥離層と、前記剥離層に積層された樹脂フィルムを含む被剥離層と、を有するものであることを特徴とする請求項1に記載のレーザリフトオフ装置。
  3. 前記レーザ射出部は、前記第1のレーザ光のパルス波形のピークと前記第2のレーザ光のパルス波形のピークとの時間幅が、前記非晶質シリコンのレーザアニールを持続させる時間間隔となるように前記発振タイミングをずらして、前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光を各々射出することを特徴とする請求項2に記載のレーザリフトオフ装置。
  4. 前記レーザ射出部は、前記エネルギー比として、前記第1のレーザ光のエネルギーを前記第2のレーザ光のエネルギーの2倍とし、前記時間幅が10ナノ秒となるように前記発振タイミングをずらして、前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光を各々射出することを特徴とする請求項3に記載のレーザリフトオフ装置。
  5. 剥離用の基板と前記基板の一方の面に積層された被剥離層とからなる積層体に対して、前記基板の他方の面からパルス発振によるレーザ光を照射し、前記基板と前記被剥離層との境界面で剥離を生じさせるレーザリフトオフ方法であって、
    パルス制御によりエネルギー比の異なる複数のレーザ光の発振タイミングをずらすことで、エネルギーの大きい第1のレーザ光に続いてエネルギーの小さい第2のレーザ光を、異なる光路から射出し、
    前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光とを同一光路に案内し、前記発振タイミングの時間差に基づいて、複数のピークを有するパルス波形のレーザ光に合成し、合成したレーザ光をラインビームにして前記積層体の照射領域に導き、
    前記積層体を順次移動させて、予め定めたタイミングで前記ラインビームを前記積層体の前記照射領域に照射するために、前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光とを前記異なる光路から射出する処理と前記積層体を水平面内で移動させる搬送処理とを統合して制御する、
    ことを特徴とするレーザリフトオフ方法。
  6. 前記積層体は、透光性を有する面状の基板と、前記基板の一方の面に積層され、水素を含有した非晶質シリコンからなり、レーザ照射により水素ガスを放出して剥離作用を発現する剥離層と、前記剥離層に積層された樹脂フィルムを含む被剥離層と、を有するものであることを特徴とする請求項5に記載のレーザリフトオフ方法。
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