身分証明書、通貨、文書、クレジットカード、医薬品、高価な製品などの複製防止のために、これらに接続されて使用されるための複製が非常に困難な製品認証ラベルが市場で求められている。また、製造費用が安価であると同時に複製の可否を確認する認証費用が安価な製品認証ラベルが要求されている。本発明は、このような市場のニーズを満たすために考案されたものである。
本発明の第1の目的は、物品の複製防止のための新しい製品認証ラベルを提供することである。本発明は、複製が難しく、唯一の物理的特徴を備えて、唯一の物理的特徴が容易にかつ安定に抽出されて、複数の装置で真正であるか否かを判別できる認証コードを抽出できる新しい製品認証ラベルを提供することを目的とする。
本発明の第2の目的は、本発明に係る製品認証ラベルの認証コードの生成方法を提供することである。互いに反射特性が異なる粒子を含む製品認証ラベルの異なる2つの画像を用いて、真正であるか否かを認証するための認証コードを安定的に生成する方法を提供する。
本発明の第3の目的は、本発明に係る製品認証ラベルの認証方法を提供することである。本発明は、カメラで撮影されたラベルの複数の画像から、認証コードを生成して、登録された認証コードと比較して、簡単にラベルの真偽を判別する方法を提供する。
本発明の第4の目的は、本発明に係るラベルの認証方法として、本発明に係る製品認証ラベルを認証するためのシステムを提供することである。
本発明の第5の目的は、製品認証ラベルの認証のための携帯端末を提供することである。製品認証ラベルのための専用のラベルリーダを使用する代わりに、携帯端末装置を利用して、製品認証ラベルの認証を行うようにすると、ラベルの認証費用を安価にすることができる。
本発明の第6の目的は、製品認証ラベルを認証するための方法を実行するためのプログラムが格納されたコンピュータ可読記録媒体を提供することである。
第1の発明:製品認証ラベル
本発明の一側面によって、製品認証ラベルが提供される。本発明に係る製品認証ラベルは、透明または半透明の材質からなるキャリア層(carrier layer)と、前記キャリア層に配置されて照射される光の方向に関係なく、実質的に一定の反射パターンを反射する複数の第1の反射パターン形成体と、前記キャリア層に偶然に(randomly)配置されて照射される光の方向に沿って変化する反射パターンを反射する複数の第2の反射パターン形成体を含む。複数の第1の反射パターン形成体は、ラベルをカメラで撮影した場合、光が照射される方向に関係なく、またはラベルに対するカメラの撮影方向と関係なく、実質的に同一の反射パターンが(画像が)カメラに撮影されるようにする。複数の第2の反射パターン形成体は、ラベルをカメラで撮影する場合、光が照射される方向に沿って、またはラベルに対するカメラの撮影方向に沿って異なる反射パターンが(画像が)カメラに撮影されるようにする。第1の反射パターン形成体は、偶然に配置されたり、人為的に配置されたりすることができるが、第2の反射パターン画像は、常に偶然に配置されている。
いくつかの実施例において、複数の第1の反射パターン形成体は、キャリア層の内部に、偶然に配置されて滑らかな表面を有する複数の第1の反射粒子を含み、複数の第2の反射パターン形成体は、キャリア層の内部に配置され、特定の方向からの光を反射するように形成された複数の反射面を有する複数の第2の反射粒子を含むことができる。第1の反射粒子は、全ての方向から照射される光を反射するように滑らかな表面(smooth surface)を有する粒子である。第2の反射粒子は、特定の方向から照射される光を反射するように、複数の反射面を有する粒子である。キャリア層は、液体状態の合成樹脂に第1の反射粒子と第2の反射粒子が混合された後に硬化される。キャリア層は、薄板状に成形されたり、噴射によって物品の表面にコーティングされたりした後に容易に硬化される熱硬化性またはUV硬化性の合成樹脂を用いることが好ましい。第1の反射粒子は、銀でコーティングされたガラスビーズや樹脂ビーズを用いることができ、第2の反射粒子は、銀でコーティングされたガラスまたは樹脂薄板を用いることができる。製品認証ラベルは、第1の反射粒子と第2の反射粒子を液体状態の合成樹脂に投入して均一に混合した後、押出または射出の工程によって、100〜600マイクロメートル(μm)の厚さの基板の形態に製造されるか、透明で薄いフィルムの形態に製造されることができる。
また、いくつかの実施例において、複数の第1の反射パターン形成体は、キャリア層の一面上にドット状で配置された複数のインク層を含み、複数の第2の反射パターン形成体は、キャリア層の内部に配置されて、特定の方向からの光を反射するように形成された複数の反射面を有する複数の第2の反射粒子を含むことができる。複数のドット状のインク層は、インクをキャリア層の一面に噴霧して、偶然に分布されるように形成することができるが、これに限定されるものではなく、小さな点を平面に印刷する座標を乱数生成して(random number generation)インクジェットプリンタで印刷して形成することもできる。第2の反射粒子は、薄板状のガラスの表面に、銀をコーティングしたものを使用することもできる。本実施例に係る製品認証ラベルは、第2の反射粒子が混合された合成樹脂を射出や押出または噴霧して、硬化された合成樹脂の一面の上部に印刷層を形成して製造することができる。第1の反射粒子は、薄板の場合、長辺の長さが100〜300マイクロメートル(μm)の範囲のものを使用することが好ましく、印刷層は、直径が100〜500マイクロメートル(μm)の範囲の大きさで形成することが好ましい。また、印刷層は、キャリア層の表面にマーブリング手法を用いて形成することもできる。
また、本発明に係る製品認証ラベルは、キャリア層の一面に貼付された透明な合成樹脂フィルムと、フィルムのキャリア層が貼付された一面に積層され、キャリア層の周囲の少なくとも一部を囲むように配置されたラベル識別コード層をさらに含むことができる。ラベル識別コード層は、撮影された画像の基準点を表示するための基準領域と、物品と製造業者に関する情報を含むラベル識別情報を表示するための識別コード領域と、キャリア層を仮想の格子状に分割するための分割線の基準点を表示する複数の分割基準点を含む。また、前記ラベル識別コード層の基準領域には、ラベルの基準点を表示するパターンが形成されており、識別コード領域には、コード化されたラベル識別情報、即ち、ラベル識別コードが二次元パターンで形成されている。ラベル識別コード層の二次元パターンは、白黒の長方形の形でインクジェット印刷によって形成することができる。また、ラベル識別コード層の二次元パターンは、フィルムにインクを塗布し、白黒の長方形の形をレーザーマーキング(laser marking)で形成することもできる。
複数の反射面を有する粒子、例えば金属薄板(metal sheet)やガラスフレーク(glass sheet)や、複数の角張った反射面を有する粒子、例えば金属フレーク(metal flake)やガラスフレーク(glass flake)のみを含むラベルは、複製が非常に困難な利点がある。撮影条件、例えば光の照射角やカメラの撮影方向の変化に応じて、ラベルを撮影するときに、異なる反射パターンの画像が撮影されるからである。撮影条件の変化に応じて変化する反射パターンの画像が類似したラベルを複製することは、技術的に非常に難しいからである。しかし、カメラで画像を撮影するたびに撮影条件が少しでも変われば、別のパターンの画像が得られる特徴があって、製品認証ラベルとして使用するには不適合である。製品を認証するためには、撮影条件がある程度変化しても常に比較可能な程度の類似の反射パターン画像が撮影されるべきであるが、これを保障することができないからである。
また、全ての方向から照射された光を反射する滑らかな表面を有する反射粒子、例えばガラスビーズのような反射粒子のみを含むラベルは、カメラでラベルの反射パターン画像を撮影するときに撮影条件がある程度変化しても、類似の反射パターンの画像を得ることができる利点がある。このため、ラベルの撮影条件がある程度変化しても、撮影された類似の反射パターンの画像を比較して、ラベルが真正であるか否かを判断することができる。しかし、ガラスビーズのように、全ての方向から照射された光を反射する粒子のみを含むラベルは、撮影された反射パターンの画像を印刷して、同じ反射パターンを有する印刷されたラベルを複製することが容易であり、製品認証ラベルとして使用するに不適合である。
本発明に係る製品認証ラベルは、照射される光の方向に関係なく、実質的に一定の反射パターンを反射する複数の第1の反射パターン形成体と、前記キャリア層に偶然に(randomly)配置されて照射される光の方向に沿って変化する反射パターンを反射する複数の第2の反射パターン形成体を同時に備えている。第1の反射パターン形成体によるラベルの反射パターン画像は、撮影条件にかかわらず一定の反射パターンを提供するので、ラベルが真正であるか否かを判断するために使用される。第2の反射パターン形成体によるラベルの反射パターン画像は、撮影条件に応じて変化する反射パターンを提供するので、ラベルが真正であるか否かを判断するために使用されることもあるが、主にラベルの複製の可否を判断するために使用される。第2の反射パターン形成体は、偶然に配置されるだけでなく、撮影条件に応じて反射パターンが変わる粒子を使用するので、複製が非常に困難である。本発明に係るラベルは、上記のような互いに相反する反射特性を有する反射パターン形成体を同時に備えて、複製が困難でありながら、ある程度撮影条件が変化しても、真正を認証するための認証コードを安定的に抽出することができる。これらの特徴は、以下で説明する製品認証ラベルの認証コードの生成方法と、ラベルを認証する方法により詳細に説明される。
第2の発明:本発明に係るラベルの認証コードの生成方法
本発明の他の側面によって、照射されている光の方向に関係なく、実質的に一定の反射パターンを反射する複数の第1の反射パターン形成体と、偶然に配置されて照射される光の方向に沿って変化する反射パターンを反射する複数の第2の反射パターン形成体を含む製品認証ラベルの認証コードの生成方法が提供される。
製品認証ラベルの認証コードは、特定のラベルを他のラベルと区別することができる、そのラベルに唯一な物理的特徴を抽出してもコード化したものである。このため、ラベルの認証コードは、唯一のものでなければならない。また、同じ認証コードを有するラベル自体の複製が技術的に非常に困難でなければならない。
一実施例において、本発明に係る製品認証ラベルは、偶然に配置された互いに反射特性が異なる複数の第1の反射パターン形成体と第2の反射パターン形成体を含む。第1の反射パターン形成体は、銀でコーティングされたガラスビーズや樹脂ビーズを含む第1の反射粒子であり、第2の反射パターン形成体は、銀でコーティングされた金属薄板やガラス薄板を含む第2の反射粒子である。カメラにラベルの画像を撮影する場合、撮影された画像は、第1の反射粒子による反射パターンと第2の反射粒子による反射パターンの合成画像に、撮影条件の変化に応じて常に変化する反射パターンの画像を得ることされている。そして、ラベルの反射パターン画像から、第1の反射粒子による反射パターンは、撮影条件が変化に応じて変化が殆ど無い類似の反射パターンであり、第2の反射粒子による反射パターンは、撮影条件の変化に応じて常に変化する反射パターンである。反射パターンは、ラベル内で第1のおよび第2の粒子の位置を反映する。第1のおよび第2の反射粒子は、偶然にラベルの内部に配置されるので、ラベルに対する反射粒子の位置情報をコード化する場合は、ラベルごとに唯一のコードが生成され、ラベルの唯一性を保障することになる。また、第2の反射粒子は、ラベルの撮影条件に応じて異なる反射パターンを有する画像を提供するため、複製を困難にする。特にラベルに含まれた第2の反射粒子は、位置だけでなく、反射面の方向によっても固有の反射パターンを示すので、同じ反射パターンを満足するラベルを複製することをより困難にする。
このため、ラベルの第1の反射粒子と第2の反射粒子の位置情報をラベルが真正であるか否かを判断するための認証コードとして使用することができる。しかし、ラベルに含まれる第1の反射粒子と第2の反射粒子の位置情報を全て抽出して認証コードとして使用する場合、反射が不規則な第2の反射粒子のため、ラベルの反射パターンの撮影条件が変われば、常に異なる反射パターン画像が撮影されて、同じラベルに対する基準反射パターン画像と比較反射パターン画像が異なって同じ真正ラベルを確認することは困難である。即ち、登録のために撮影されたラベルの反射パターン画像から抽出された粒子の位置情報で生成された認証コード(登録認証コード)と真正であるか否かを判断するために撮影されたラベルの反射パターン画像から抽出された粒子の位置情報で生成された認証コード(テスト認証コード)を比較して、ラベルが真正であるか否かを判断することはできない。
本発明は、ラベルに含まれる全ての反射粒子の位置情報を抽出せず、特定の条件を満たす反射粒子の位置情報を抽出して認証コードの生成方法を提供する。本発明の方法は、ラベルを認証するために、粒子の位置情報を抽出する際に、登録された認証コードとある程度異なる認証コードが生成されても、製品認証に使用できる認証コード生成方法を提供する。
本発明によって生成されたラベルの認証コードは、ラベルの異なる2つの反射パターン画像に表示された複数の第1の反射パターン形成体の位置情報と、複数の第2の反射パターン形成体の位置情報を含む。一実施例において、本発明に係るラベルの第1の反射パターン形成体は、銀でコーティングされたガラスビーズや樹脂ビーズを含む第1の反射粒子であり、第2の反射パターン形成体は、銀でコーティングされた金属薄板やガラス薄板を含む第2の反射粒子である。第1の反射粒子は、照射される光の方向に関係なく、光を反射するように滑らかな表面を備えた粒子であり、第2の反射粒子は、特定の方向から照射された光を反射するための複数の反射面を備えた粒子である。
本発明の方法によって生成されたラベルの認証コードは、ラベルの異なる2つの画像から抽出された恒等反射粒子(equal reflection particle)の位置情報と偏向反射粒子(biased reflection particle)の位置情報を含む。恒等反射粒子は、ラベルの異なる2つの反射パターン画像の全てに撮影された反射粒子の中から2つの画像に撮影された反射粒子の明るさの差が所定の範囲内にある反射粒子を意味する。偏向反射粒子は、ラベルの異なる2つの画像のうちいずれか1つにのみ撮影され、撮影された反射粒子の明るさが所定値以上であるか、2つの画像の全てに撮影されても、撮影された2つの画像で反射粒子の明るさの差が所定値以上の反射粒子を意味する。
ラベルを撮影したデジタル画像には、カメラの画素(pixel)に対応する色(color)と明るさ(brightness)の情報が含まれている。球状の第1の反射粒子は、デジタルカメラで撮影する場合、粒子の特性上、カメラの位置と関係なく、大部分異なる2つの画像の全てに撮影される。また、第1の反射粒子は、粒子の特性上、大部分異なる2つの画像で明るさの変化が比較的少なく表われる。一方、薄片のような複数の反射面を備える第2の粒子は、粒子の特性上、ラベルを向けたカメラの位置に応じて、ラベルの異なる2つの画像全てに撮影されたり、いずれか1つの画像のみに撮影されたり、異なる2つの画像全てに撮影されていなかったりすることもある。第2の反射粒子は、異なる2つの画像の全てに撮影された場合、粒子の特性上、異なる2つの画像で明るさの変化が球状の第1の反射粒子より大きい。これは、二枚の画像を異なる位置で撮影するので、ラベルの所定の位置にある第2の反射粒子に対するカメラの位置変化(または光源の位置変化)に応じて、カメラを向けた粒子の反射面の角度が変化するからである。上記のようなラベルに含まれる粒子の反射特性のため、ラベルを撮影した異なる二枚の画像を比較して得られる恒等反射粒子の大部分は第1の反射粒子であり、偏向反射粒子の大部分は第2の反射粒子になる。撮影条件に応じて、恒等反射粒子の位置情報に第2の反射粒子の位置情報が含まれることもあり、偏向反射粒子の位置情報に第1の反射粒子の位置情報が含まれることもある。しかし、恒等反射粒子の位置情報に含まれる第2の粒子の位置情報の数と偏向反射粒子の位置情報に含まれる第1の粒子の位置情報は、それぞれの粒子の組み合わせを適切に選択して、統計的に所定値以下になるように制御することができる。
本発明に係る製品認証ラベルの認証コードを生成するために、まず、ラベルをカメラで撮影して、異なる2つの反射パターン画像を得る。異なる2つの反射パターン画像は、撮影時にラベルの光源の位置を変更して撮影したり、ラベルに対するカメラの撮影位置を変更して撮影したり、異なる位置に2台のカメラを設置してラベルを撮影したりして取得することができる。ガラスビーズのように滑らかな表面を有する第1の反射粒子は、全ての方向から照射された光を反射するので、ラベルに対するカメラや光源の配置位置に関係なく、大部分がそれぞれの画像に撮影されて現れる。一方、複数の反射面を有する薄板や薄板のような第2の反射粒子は、反射面が特定の方向から照射された光を特定の方向に反射するので、ラベルに対するカメラや光源の配置位置に応じて撮影されたり、撮影されなかったりすることがある。このため、第2の反射粒子は、2つの反射パターン画像の全てに撮影されたり、いずれか1つの反射パターン画像にのみ撮影されたり、2つの反射パターン画像の全てに撮影されなかったりすることがある。
次に、撮影されたラベルの異なる2つの反射パターン画像を正規化(normalization)する。2つの画像を正規化する理由は、異なる撮影条件で撮影された2つの画像に含まれている粒子の明るさを比較するためである。同じ位置で撮影しても、振動や照明などの周囲の環境の変化に応じて反射パターンの画像の大きさや明るさが異なって撮影されるからである。明るさと大きさが異なる2つの画像を比較できるように、反射パターンの画像の形状と明るさを同じ基準に対して相対的な値を有する画像に変換するものである。
次に、正規化された異なる2つの画像で対応するグリッド座標の明るさの差を比較して、明るさの差が所定値の範囲内にある場合には、当該グリッド座標に恒等反射領域に分類する第1のコード値を与え、明るさの差が所定値よりも大きい場合には、当該グリッド座標に偏向反射領域に分類する第2のコード値を与える。コード値は、例えば、恒等反射領域は1、偏向反射領域は−1を与えることができる。グリッド座標は正規化された画像を複数のグリッドに分割し、分割されたグリッドに座標を与えたものである。1つのグリッドの大きさは、反射粒子の大きさと同様にすることが好ましい。このため、1つのグリッドには、複数のカメラの画素が含まれることができる。カメラの分解能が低い場合には、グリッドに画素が1つずつ対応するようにすることもできる。正規化された画像をグリッドに分割する場合、横と縦を一定の間隔で区画して、長方形の格子状に分割することもあるが、これに限定されるものではない。正規化された画像から粒子の大きさと位置を得て、粒子の位置座標を中心に一定の大きさを有するグリッドに分割してグリッド座標を与えることもできる。粒子の位置を中心に一定の半径を持つ円の形で分割してグリッド座標を得ることもできる。また、粒子の位置を中心に一定の長さを有する長方形のグリッドに分割することもできる。
本発明に係る製品認証ラベルの認証コードの生成方法は、正規化された複数の画像の対応するグリッド座標の明るさが全て所定値以下である場合には、当該グリッド座標に空白粒子領域のコード値を与えるステップをさらに含むことができる。空白粒子領域のコード値は0を与える。また、本発明に係る製品認証ラベルの認証コードの生成方法は、正規化された複数の画像の対応するグリッド座標の明るさの差が所定の範囲内に含まれるが、それぞれの明るさが閾値以上である場合に、当該グリッド座標に偏向反射粒子のコード値を与えるステップをさらに含むこともできる。
本発明に係るラベルの認証コードの生成方法は、異なる2つのラベルの反射パターン画像を使用したが、これに限定されるものではない。異なる3つの反射パターン画像を使用して、同じ方法で認証コードを生成することもできる。即ち、3つの反射パターン画像で明るさの差が所定の範囲内にあるグリッド座標を恒等反射領域に分類し、明るさの差が所定の範囲を超えるグリッド座標を偏向反射領域に分類して、ラベルの認証コードを生成することができる。認証コードを生成するための画像の数を増やすと、撮影条件の変化にあまり敏感ではない認証コードを生成して認証の安定性を良くすることができるが、演算にたくさんの時間がかかる。
本発明に係る製品認証ラベルの認証コードの生成方法は、異なる撮影条件で撮影された2つの画像で明るさの差を利用して認証コードを生成するため、撮影条件の変化にあまり敏感ではない認証コードを生成することができる。即ち、撮影条件の変化にあまり敏感ではない第1の反射パターン形成体や撮影条件の変化に敏感な第2の反射パターン形成体を備えたラベルの認証コードを2つの画像の明るさの差を用いて生成するので、撮影条件が変化しても、ある程度比較が可能なラベルの特徴を含む認証コードを生成することが可能である。以下では、本発明によって生成された認証コードを用いて、ラベルの真偽を認証する方法について説明する。
第3の発明:本発明に係る製品認証ラベルの認証方法
本発明のさらに他の側面に沿って、照射される光の方向に関係なく、実質的に一定の反射パターンを反射する複数の第1の反射パターン形成体と、偶然に配置されて照射される光の方向に沿って変化する反射パターンを反射する複数の第2の反射パターン形成体を含む製品認証ラベルの認証方法が提供される。
本発明に係る製品認証ラベルの認証方法は、ラベルの複数の異なる登録画像を撮影して登録認証コードを生成するステップと、ラベルの複数の異なるテスト画像を撮影してテスト認証コードを生成するステップと、登録認証コードとテスト認証コードを比較して、第1のコード値が一致するグリッド座標の数を演算して、第1のコード値が一致するグリッド座標の数が所定値の範囲内にある場合は、真正ラベルと判別するステップとを含む。ここで、登録認証コードとテスト認証コードは、本発明の第2の発明の方法を利用して生成されたものである。即ち、異なる2つの登録画像を比較して、明るさの差が所定の範囲内にあるグリッド座標に恒等反射領域に分類する第1のコード値を与えて、明るさの差が所定値よりも大きい場合には、当該グリッド座標に偏向反射領域に分類する第2のコード値を与えて、登録認証コードを生成する。また、異なる2つのテスト画像を比較して、明るさの差が所定の範囲内にあるグリッド座標に恒等反射領域に分類する第1のコード値を与えて、明るさの差が所定値よりも大きい場合には、当該グリッド座標に偏向反射領域に分類する第2のコード値を与えて、テスト認証コードを生成する。
また、本発明に係る製品認証ラベルの認証方法は、前記登録認証コードとテスト認証コードを比較して、第2のコード値が一致するグリッド座標の数を演算し、前記第2のコード値が一致するグリッド座標の数が所定値の範囲内にある場合は、真正ラベルと判別するステップをさらに含むことができる。ここで、第2のコード値は、偏向反射領域に分類されたグリッド座標のコード値である。ラベルの認証でグリッド座標が一致する偏向反射領域の数を比較すると、ラベル認証のセキュリティレベルを高めることができる。
本発明に係るラベルの認証方法は、少なくとも4つのラベルの反射パターン画像を必要とする。登録認証コードを生成するための異なる2つの反射パターン画像と、登録認証コードと比較するためのテストコードを生成するための異なる2つの反射パターン画像である。登録認証コードを生成するための画像の数とテスト認証コードを生成するための画像は組で、例えば3つの異なる反射パターン画像で登録認証コードを生成した場合、3つの異なる反射パターン画像でテスト認証コードを生成して比較することが好ましいが、これに限定されるものではない。例えば、登録認証コードは、4つの異なる画像で生成して、テスト認証コードは、異なる2つの反射パターン画像で生成してもよい。このような場合、登録認証コードの第1のコードの数は、常にテスト認証コードの第1のコードの数以下になる。
本発明に係る製品認証ラベルの認証方法は、同じ数の異なる登録画像と異なるテスト画像を撮影し、それぞれの対応する登録画像とテスト画像は、ラベルに対するカメラの配置条件を同一にして撮影された画像を使用することが好ましい。登録画像とテスト画像を同じ条件で撮影したものを使用すると、登録認証コードとテスト認証コードを比較するとき、同じグリッド座標に含まれた恒等反射粒子と偏向反射粒子の変動範囲を狭くして、ラベル認証のセキュリティレベルを向上させることができる。登録画像とテスト画像の撮影時のラベルに対するカメラの配置条件は、ラベルとカメラとの間の距離とラベルを向けたカメラの傾斜角を含む。
一実施例において、テスト画像を1つだけ撮影して、複数の登録画像のいずれか1つを選択して、テスト認証コードを生成することもできる。テスト画像が1つだけ撮影する場合には、ラベルの認証時間を短縮することができる。
第4の発明:本発明に係る製品認証ラベルの認証システム
本発明のさらに他の側面によって、本発明に係る製品認証ラベルの認証システムが提供される。本発明に係るラベルの認証システムが認証する対象となるラベルは、照射される光の方向に関係なく、実質的に一定の反射パターンを反射する複数の第1の反射パターン形成体と、偶然に配置されて照射される光の方向に沿って変化する反射パターンを反射する複数の第2の反射パターン形成体と、ラベルの識別コードをと含むラベルである。本発明に係るラベルの一実施例において、ラベルは、透明または半透明な材質からなるキャリア層、前記キャリア層の内部に偶然に配置され、全ての方向から照射された光を反射するように形成された滑らかな表面を有する複数の第1の反射粒子と、前記キャリア層の内部に偶然に配置され、特定の方向から照射された光を反射するように形成された複数の反射面を有する複数の第2の反射粒子と、ラベルの識別コードとを含むことができる。
本発明に係るラベルの認証システムは、第1のカメラと、前記第1のカメラで撮影された前記ラベルの異なる複数の登録画像を本発明に係るラベルの認証コードの生成方法で処理して、登録認証コードを生成するための画像処理モジュールを含むラベル登録装置と、第2のカメラと、第2のカメラで撮影された任意のラベルの異なる複数のテスト画像を本発明に係るラベルの認証コードの生成方法で処理して、テスト認証コードを生成するための画像処理モジュールとラベル判別結果を表示するための表示部とを含むベルリーダと、ラベル認証サーバとを含む。
本発明に係るラベル認証サーバは、ラベル登録装置から前記ラベルのラベル識別コードと登録認証コードを送信されて、データベースに格納するステップと、前記ラベルリーダから任意のラベルのラベル識別コードとテスト認証コードを送信されて、ラベルの認証要求を受信するステップと、前記ラベルリーダから送信された任意のラベルのラベル識別コードがデータベースに登録されたラベル識別コードであることを確認するステップと、登録確認されたラベル識別コードに対して、前記登録認証コードとテスト認証コードを比較して、第1のコード値が一致するグリッド座標の数を演算し、前記第1のコード値が一致するグリッド座標の数が所定値の範囲内にある場合は、真正ラベルと判別して、所定値の範囲内にない場合には、偽造ラベルと判別するステップと、前記判別結果を前記ラベルリーダに送信するステップとを実行する。ここで、登録認証コードとテスト認証コードは、本発明の第2の発明の方法を利用して生成されたものである。即ち、異なる2つの登録画像を比較して、明るさの差が所定の範囲内にあるグリッド座標に恒等反射領域に分類する第1のコード値を与えて、明るさの差が所定値より大きい場合には、当該グリッド座標に偏向反射領域に分類する第2のコード値を与えて、登録認証コードを生成する。また、異なる2つのテスト画像を比較して、明るさの差が所定の範囲内にあるグリッド座標に恒等反射領域に分類する第1のコード値を与えて、明るさの差が所定値より大きい場合には、当該グリッド座標に偏向反射領域に分類する第2のコード値を与えて、テスト認証コードを生成する。
また、ラベル認証サーバは、登録確認されたラベル識別コードに対して、前記登録認証コードとテスト認証コードを比較して、第2のコード値が一致するグリッド座標の数を演算し、前記第2のコード値が一致するグリッド座標の数が所定値の範囲内にある場合は、真正ラベルと判別して、所定値の範囲内にない場合には、偽造ラベルと判別するステップをさらに実行することもできる。
また、本発明に係るラベルリーダは、テスト認証コードの第1のコード値を有するグリッド座標の数を演算して、第1のコード値を有するグリッド座標の数が所定値の範囲を外れた場合は偽造ラベルと判別して、判別結果を表示部に表示することもできる。
また、ラベルリーダは、使用者がテスト画像を撮影することを案内するための案内画面を前記表示部に表示することもできる。ラベルリーダの表示部に表示される案内画面は、カメラによって撮影されるラベル画像の端を限定する案内画面を使用することが好ましい。案内画面を表示するとき、使用者がラベルに対してカメラを平行にしてラベルの画像を撮影するように案内するために正方形の案内画面を表示したり、ラベルに対してカメラを一定角度傾斜するようにしてラベル画像を撮影するように案内するために台形の案内画面を表示部に表示したり表示することができる。
本発明に係る製品認証ラベルの認証システムは、異なる複数の登録画像と異なる複数のテスト画像の画像処理をラベル登録装置とラベルリーダで実行せず、ラベル認証サーバで実行するように構成することもできる。本発明に係る製品認証ラベルの認証システムは、第1のカメラと、前記第1のカメラで撮影された前記ラベルの異なる複数の登録画像を請求項13または請求項14の認証コードの生成方法で処理して、登録認証コードを生成するための画像処理モジュールを含むラベル登録装置と、第2のカメラと、前記第2のカメラで撮影された任意のラベルの異なる複数のテスト画像を処理するための画像処理モジュールと、ラベル判別結果を表示するための表示部を含むラベルリーダと、ラベル認証サーバとを含む。ラベル認証サーバは、前記ラベル登録装置から前記ラベルのラベル識別コードと登録認証コードを送信されて、データベースに格納するステップと、前記ラベルリーダから任意のラベルのラベル識別コードと複数の異なるテスト画像を送信されて、ラベルの認証要求を受信するステップと、ラベルリーダから送信されたラベル識別コードがデータベースに登録されたラベル識別コードであることを確認するステップと、登録確認されたラベル識別コードに対して、前記送信された異なる複数のテスト画像を本発明に係る認証コードの生成方法で処理して、テスト認証コードを生成するステップと、前記登録認証コードと生成されたテスト認証コードを比較して、第1のコード値が一致するグリッド座標の数を演算し、前記第1のコード値が一致するグリッド座標の数が所定値の範囲内にある場合は真正ラベルと判別し、所定値の範囲内にない場合には偽造ラベルと判別するステップと、前記判別結果を前記ラベルリーダに送信するステップとを実行する。
第5の発明:製品認証ラベルの認証のための携帯端末
本発明のさらに他の側面によって、本発明に係る製品認証ラベルの認証のための携帯端末が提供される。本発明に係る携帯端末には、スマートフォンやiPad(登録商標)のような無線インターネット接続装置を使用することができる。携帯端末で本発明に係る製品認証ラベルを認証することができ、一般消費者が物品を購入する現場で直ちに物品の真偽を認証でき、取引の信頼性を向上させ、場所に関係なく認証を可能にして便利で、ラベルの認証のための別途の専用装置を必要とせず、認証費用を安価にすることができる。
本発明において、ラベルは、照射される光の方向に関係なく、実質的に一定の反射パターンを反射する複数の第1の反射パターン形成体と、偶然に配置されて照射される光の方向に沿って変化する反射パターンを反射する複数の第2の反射パターン形成体と、ラベルの識別コードとを含む。本発明に係る携帯無線端末は、制御部と、表示部と、カメラと、無線通信モジュールと、制御部で実行されるためのラベル認証アプリケーションプログラムが格納されたメモリ装置とを含む。メモリ装置に格納されたラベル認証アプリケーションプログラムは、使用者が前記ラベルを前記カメラで撮影するとき、前記ラベルとカメラの相対位置を限定するために、表示部に表示されるラベルの画像を限定する案内画面を表示部に表示するステップを含む。本発明に係る無線端末は、ラベルの登録された認証コードを撮影するときのラベルとカメラの配置関係と同じ配置でラベルのテスト画像を撮影できるように、表示部に画像撮影のための案内画面を表示するようにして、ラベル認証の信頼性を向上させることができる。
一実施例において、発明に係る携帯無線端末は、撮影された画像を認証サーバに送信し、認証サーバから送信された認証結果を表示部に表示することができる。この場合、携帯端末のメモリ装置に格納されたラベル認証アプリケーションプログラムは、表示部の案内画面に案内されて撮影されたラベル画像からラベル識別コードを抽出するステップと、抽出されたラベル識別コードと撮影されたラベル画像をインターネットに接続された認証サーバに送信するステップと、ラベル認証サーバからラベル認証結果を受信して表示部に表示するステップとを含むことができる。携帯無線端末は、複数の異なるラベルの画像を撮影するように、複数の案内画面を表示することができる。この場合、異なる複数のラベル画像のうちいずれか1つを選択して、ラベル識別コードを抽出する。
一実施例において、本発明に係る携帯無線端末は、画像処理に適した画像を得るために、使用者がラベルの側面でカメラを所定角度に傾けた状態でラベルを撮影するように、台形の案内画面を表示部に表示し、携帯端末のライトをつけて、撮影前にラベルの焦点をとるステップをさらに含むことができる。
また、一実施例において、本発明に係る携帯無線端末は、ラベル認証サーバに認証を要求せず、無線端末自体でラベルの複製の可否を判断するようにすることもできる。この場合による携帯端末に格納されたラベル認証アプリケーションプログラムは、表示部の案内画面に案内されて撮影された複数の異なる画像を正規化するステップと、正規化されたそれぞれの画像からラベル識別コードとテスト画像を抽出するステップと、抽出された複数のテスト画像の対応するグリッド座標の明るさの差を比較して、明るさの差が所定値の範囲内にあるグリッド座標の数を演算するステップと、明るさの差が所定値の範囲内にあるグリッド座標の数が所定値の範囲を外れた場合は偽造ラベルと判別するステップと、判別された結果を前記表示部に表示するステップとをさらに含む。
本発明に係る携帯無線端末は、カメラで撮影された複数のラベルテスト画像を正規化して、テスト認証コードを生成し、ラベル認証サーバに送信して、ラベル認証サーバから認証結果の提供を受けることもできる。この場合、携帯端末に格納されたラベル認証アプリケーションプログラムは、カメラで撮影された複数の異なる画像を正規化するステップと、前記正規化された複数の画像からラベル識別コードとテスト画像を抽出するステップと、前記抽出された複数のテスト画像の対応するグリッド座標の明るさの差を比較して、明るさの差が所定値の範囲内にある場合には、当該グリッド座標に恒等反射領域に分類する第1のコード値を与えて、明るさの差が所定値よりも大きい場合には、当該グリッド座標に偏向反射領域に分類する第2のコード値を与えて、前記ラベルのテスト画像のテスト認証コードを生成するステップと、前記ラベル識別コードと前記テスト認証コードをインターネットに接続されたラベル認証サーバに送信するステップと、前記ラベル認証サーバからラベル認証結果を受信して表示部に表示するステップとをさらに含む。
携帯端末の表示部に表示される案内画面は、カメラによって撮影されるラベル画像の端を限定する案内画面を使用することが好ましい。案内画面を表示するときに、使用者がラベルに対してカメラを平行にして、ラベルの画像を撮影するように案内するために正方形の案内画面を表示したり、ラベルに対してカメラを一定の角度傾斜するようにしてラベル画像を撮影するように案内するために台形の案内画面を表示部に表示したりすることができる。また、案内画面を表示部に表示するステップは、正方形状の案内画面を表示部に表示するステップと、台形の案内画面を表示部に表示するステップを含むことができる。
また、本発明に係る携帯端末のメモリ装置には、複数の異なるラベルのテスト画像を得るためのラベルに対するカメラの配置状態を規定する複数の案内画面データが格納されており、ラベル認証アプリケーションプログラムの前記案内画面を表示部に表示するステップは、前記複数の案内画面のデータのうちいずれか1つをランダムに選択して表示部に表示することもできる。
第6の発明:製品認証ラベルの認証方法を実行するプログラムが格納されたコンピュータ可読記録媒体
本発明のさらに他の側面によって、製品認証ラベルの認証のための方法を実行するプログラムが格納されたコンピュータ可読記録媒体を提供する。
本発明において、製品認証ラベルは、照射される光の方向に関係なく、実質的に一定の反射パターンを反射する複数の第1の反射パターン形成体と、偶然に配置されて照射される光の方向に沿って変化する反射パターンを反射する複数の第2の反射パターン形成体と、ラベルの識別コードとを含む。第1のおよび第2の反射パターン形成体については、第1の発明で説明したものと同一または類似のものが使用できるので、詳細な説明を省略する。
本発明に係る記録媒体に格納されたプログラムによって実行される製品認証ラベルの認証方法は、使用者が前記ラベルをカメラで撮影するとき、前記ラベルとカメラの相対位置を限定するために、表示部に表示されるカメラによって撮影されたラベルの画像を限定する案内画面を表示部に表示するステップと、前記カメラで撮影された複数の異なる画像を正規化するステップと、前記正規化された複数の画像からラベル識別コードとテスト画像を抽出するステップと、前記抽出された複数のテスト画像の対応するグリッド座標の明るさの差を比較して、明るさの差が所定値の範囲内にある場合には当該グリッド座標に恒等反射領域に分類する第1のコード値を与え、明るさの差が所定値よりも大きい場合には当該グリッド座標に偏向反射領域に分類する第2のコード値を与えて、前記ラベルのテスト画像のテスト認証コードを生成するステップと、前記ラベル識別コードと前記テスト認証コードをインターネットに接続されたラベル認証サーバに送信するステップと、前記ラベル認証サーバからラベル認証結果を受信して表示部に表示するステップとを含む。
本発明に係る製品認証ラベルは、一実施例において、第1の反射粒子と第2の反射粒子の全てを含んでおり、複製が困難でありながら、ある程度の画像の撮影条件が変化しても、複製の可否を判別することができるどのくらいの信頼性のあるラベルの認証コードを生成することが可能である。このため、安価で信頼性の高い製品認証ラベルを提供する。
また、本発明に係る製品認証ラベルの認証コードの生成方法は、第1の反射粒子と第2の反射粒子の数と混合比率を適切に調節して、認証コードを生成するための反射パターンの画像撮影条件がある程度変化しても同じラベルで生成される認証コードの変化の幅を調節できるようになる。このため、複数の反射面を持つ反射粒子を含むラベルを製品認証に使用することができる。
また、本発明に係る製品認証ラベルの認証方法は、印刷によって複製され、反射粒子を含まないラベルに対しては、カメラで撮影された異なる2つの画像を比較して、ラベルの真偽を簡単に判断することができる。また、反射粒子を含むラベルに対しては、異なる2つの登録画像の恒等反射領域のグリッド座標と異なる2つのテスト画像の恒等反射領域のグリッド座標とを比較して、ラベルが複製の可否を信頼性がありながらも簡単に判断することができる。
本発明に係るラベルの真偽を判別するシステムは、インターネットに接続されたサーバに格納されたラベル認証コードとラベルリーダから送信されたテスト認証コードを比較して、ラベルの真偽を迅速でかつ信頼できるように判別することができるようにする。
また、本発明に係るラベル認証のための携帯端末は、一般消費者が物品を購入する現場で直ちに物品の真偽を認証できるようにして、取引の信頼性を向上させ、場所に関係なく、真正の認証を可能にして便利で、ラベルの認証のための別途の専用装置を必要とせず、認証費用を安価にすることができる。
第1の発明:物品の複製の可否を判別するためのラベル
図1は、本発明の実施形態に係る物品の真偽を判別するためのラベルの一実施例を示す概略図である。図1(a)は、ラベル(10)の斜視図であり、図1(b)は、ラベル(10)を側面から見た状態を示す概略図である。
本実施例のラベル(10)は、キャリア層(11)と、キャリア層(11)の内部に偶然に分布された複数の第1の反射粒子(21〜26)と、複数の第2の反射粒子(31〜34)とをふくむ。キャリア層(11)は、限定的なものではないが、透明または半透明の合成樹脂で形成することが好ましく、合成樹脂は、内部の反射粒子が相対的に動くことを防止するように固形化されている。キャリア層(11)は、熱硬化性またはUV硬化性の合成樹脂を使用することが好ましいが、これに限定されるものではない。
ラベル(10)は、液体状態の合成樹脂に第1の反射粒子(21〜26)と第2の反射粒子(31〜34)を投入して、液体状態の合成樹脂内に第1のおよび第2の反射粒子が均一に分布されるように混合し、押出や射出またはフィルムの製造工程を経て厚さの薄い板状に製造される。また、ラベル(10)は、反射粒子が混合された液体状態の合成樹脂を複製防止しようとする物品の表面に直接印刷したり、保護フィルムに印刷した後に切断して物品に貼付したりすることもできる。ラベル(10)を印刷する方法にスタンピングやグラビア印刷、スクリーン印刷などがあるが、これに限定されるものではない。ラベル(10)の製造方法は、薄くて透明なキャリア層(11)の内部に第1の反射粒子(21〜26)および第2の反射粒子(31〜34)が偶然に分布するように製造する方法であればいずれも使用可能である。例えば、反射粒子が混合された液体状態の合成樹脂を噴射(spraying)して物品の表面に直接コーティング層を形成したり、保護フィルムに噴射してコーティング層を形成して切断したりして、物品に貼付することもできる。ラベル(10)を噴射によって製造した場合には、ラベル(10)を保護するための保護層をコーティングすることが好ましい。また、ラベル(10)は、硬化されていない合成樹脂層にスプレーで直接第1の反射粒子と第2の反射粒子を均一に噴射して、合成樹脂層を硬化させる方法でも製造可能である。ラベル(10)のキャリア層(11)の厚さは50〜200マイクロメートル(μm)、好ましくは100〜150マイクロメートル(μm)の範囲の厚さ、200〜600マイクロメートル(μm)の厚さを有するように製造する。また、ラベルの大きさは、横の長さが10〜30mm、縦の長さが10〜30mmの範囲内にあることが好ましいが、これに限定されるものではない。
複数の第1の反射粒子(21〜26)は、全ての方向から照射された光を反射するように滑らかな表面(smooth surface)を有する粒子である。第1の反射粒子(21〜26)は、銀にコーティングされた球状のガラスビーズを使用することが好ましいが、これに限定されるものではない。球状の合成樹脂の表面を金、銀、または他の反射性金属でコーティングして製造することもできる。ガラスビーズの代わりに、金属や合成樹脂からなるビーズを使用することもできる。第1の反射粒子(21〜26)の形状は、表面に角張った部分がなく、微分可能な滑らかな連続した表面を備えて、ラベル(10)に向かって全ての方向から照射される光を反射できる形状であればいずれも使用可能である。例えば、卵型(ovoid)のような回転楕円体(spheroid)を使用することもできる。第1の反射粒子(21〜26)の直径は、約50〜150マイクロメートル(μm)の範囲、好ましくは100〜300マイクロメートル(μm)の範囲、および150〜500マイクロメートル(μm)の範囲の均一な粒子を使用することがよいが、これに限定されるものではない。
複数の第2の反射粒子(31〜34)は、特定の方向から照射された光を反射するように、複数の反射面(a plurality of reflective surface)を有する粒子である。第2の反射粒子(31〜34)は、アルミニウムフレーク(flake)や、ガラス、雲母、または薄い合成樹脂で板を小さく粉砕した薄板(sheet)を使用することが好ましいが、これに限定されるものではない。複数の反射面を有する粒(granules)であればいずれも使用可能である。例えば、正方形の棒を短く切断したサイコロ状の立方体を使用することもできる。第2の反射粒子(31〜34)の長径は、第1の反射粒子より小さいことが好ましいが、これに限定されるものではなく、ラベル(10)の厚さなどを考慮して適切に選択すればよく、50〜100マイクロメートル(μm)の範囲、または100〜300マイクロメートル(μm)の範囲に属するものを使用することが好ましい。第2の反射粒子(31〜34)の反射性を高めるために、金、銀、または他の反射性の良い金属で表面をコーティングすることができる。
本実施例において、第1の反射パターン形成体は、第1の反射粒子であり、第2の反射パターン形成体は、第2の反射粒子である。一方、恒等反射粒子(equal reflection particle)は、ラベルを撮影した異なる2つの画像の全てに全て撮影された反射粒子の中で2つの画像に撮影された反射粒子の明るさの差が所定の範囲内にある反射粒子と定義する。偏向反射粒子(biased reflection particle)は、異なる2つの画像のうちいずれか1つにのみ撮影されるか、2つの画像の全てに撮影されても2つの画像に撮影された反射粒子の明るさの差が所定値以上である反射粒子と定義する。
第1の反射粒子は、照明の照射角度やカメラの撮影位置に関係なく、全ての方向にほぼ一定の量の光を反射する特性がある。このため、複数の方向から撮影された粒子の画像は、大きさと明るさが殆ど類似している。本発明の実施形態に係るラベルにおいて第1の反射粒子は、ラベルの反射特性において大部分完全反射粒子の機能を果たす。一方、第2の反射粒子は、照明の照射角度とカメラの撮影位置に応じて、光が反射される量の変化が激しいという特徴がある。このため、撮影方向や撮影角度を異にして撮影した複数の画像に撮影がされたり、されなかったりする粒子が多く存在する。また、複数の画像に撮影がされても、粒子の位置と姿勢に応じて反射される光の量に変化が激しく、複数の画像ごとに撮影された粒子の画像の明るさや大きさの変化が激しい。本発明の実施形態に係るラベルにおける第2の反射粒子は、ラベルの反射特性において大部分偏向反射粒子の機能を果たす。
本実施例では、説明の便宜上、第1の反射粒子(21〜26)は6つ、第2の反射粒子(31〜34)は4つを図示したが、これに限定されるものではない。ラベルを製造する場合、全体反射粒子の数を100〜150個にして、第1の反射粒子と第2の反射粒子の混合比率を1:1〜1:3の範囲にすることが好ましいが、これに限定されるものではない。
図2は、本発明の実施形態に係る製品認証ラベルの他の実施例を示す概略図である。図2(a)は、ラベル(100)の斜視図であり、図2(b)は、ラベル(100)のキャリア層(11)の境界で切断した断面から見たラベル(100)の概略図である。
本実施例のラベル(100)は、透明な合成樹脂フィルム(12)と、透明なフィルムの上部面に積層された透明または不透明なキャリア層(11)と、キャリア層(11)の内部に偶然に分布された複数の第1の反射粒子(20)と、複数の第2の反射粒子(20)とを含む。また、ラベル識別コード層(14)は、フィルム(12)の上部面に積層され、キャリア層(11)を囲むように配置されている。ラベル識別コード層(14)は、ラベル(100)が貼付される物品に関する情報、例えば物品の製造業者、シリアル番号などの情報が暗号化されたパターンが形成されている。
図2を参照すると、ラベル識別コード層(14)は、カメラが撮影する正面から見ると、撮影された画像の基準点を表示するための基準領域(130)と、物品の情報と製造業者の情報を含む識別情報を表示するための識別コード領域(140)と、キャリア層(11)を仮想の格子状に分割するための分割線の基準点を表示する複数の分割基準点(120)とを備える。基準領域(133)には、カメラで撮影された画像の原点を示すための固有パターン(131)とラベル(100)の商標(132)が表示されている。識別コード領域(140)は、キャリア層(11)の端を囲んでおり、ラベル識別コードが二次元パターンで形成されている。ラベル識別コードには、ラベルが貼付されている製品の名称、シリアル番号、製造業者の名称、製造業者のホームページアドレス、認証サーバのインターネットアドレスなどの情報がコード化されて含まれることができる。また、分割基準点(120)は、キャリア層(11)の周囲を囲むように、一定の間隔で形成されている。分割基準点(120)は、キャリア層(11)の四辺を囲むように形成されているが、互いに直交する二辺にのみ表示することもできる。分割基準点(120)は、ラベル(100)が曲がって物品に貼付されている場合や、斜め方向からラベル(100)を撮影した場合、撮影された画像を平面状に変換するために使用される。
ラベル識別コード層(14)に形成されたパターンは、印刷で形成することもできるが、インクをフィルム(12)に塗布して、レーザーマーキング装置でインクの一部を除去し、ラベル識別コードをパターニングすることができる。ラベル識別コードの印刷は、スタンピングやグラビア印刷など、さまざまな印刷方法が使用できる。インクジェットプリンタで直接フィルム(12)にラベル識別コードのパターンを印刷することもできる。レーザーマーキングやインクジェットプリンティングは、物品情報を表示するためのラベル識別コードのパターンに含まれる情報のうち、シリアル番号や製造日付などの貼付時に変更されるべき情報を変更しながら、パターンを形成できる利点がある。
キャリア層(11)とラベル識別コード層(14)の上部には、保護層(16)が形成されている。保護層(16)は、薄い合成樹脂フィルムを接着するか、液体状態の合成樹脂をコーティングして形成する。保護層(16)は、入射された光を反射せずに吸収する材質と色を使用することが好ましい。保護層(16)の上部には、ラベル(100)を物品に貼付するための接着剤層(18)が形成されている。接着剤層(18)は、物品に貼付されたラベル(100)を除去する場合、ラベル(100)が損傷する程度の接着力を備えることが好ましい。
図3は、本発明の実施形態に係る製品認証ラベル(100)が接続されて使用可能な物品の例を示す。本発明の実施形態に係る製品認証ラベルは、複製が非常に困難であるため、複製防止が必須であるクレジットカード(図3a)、パスポートなどの身分証明書(図3b)、銀行券(図3c)に貼付して使用することが好ましい。また、本発明の実施形態に係るラベルは、安くて、物品の包装を開放すると同時に破損されるように製造することができるので、タバコ(図3d)や洋酒瓶(図3e)や医薬品カプセル(図3f)などの大量生産される消費製品に貼付して使用することもできる。また、靴(図3g)や衣服(図3h)などの工業製品だけでなく、リンゴ(図3i)のような農産物に貼付して原産地証明に利用することもできる。図示はしなかったが、自動車や航空機の部品などの品質保証が安全と密接な関係にある製品の製品認証にも使用することができる。また、時計や宝石などの高価な製品の製品認証のために使用することもできる。また、本発明による製品認証ラベルは、ラベルごとに固有の認証コードを備えているので、ドアのキーとしても活用でき、コンピュータプログラムの複製防止用のキーや、電子文書を暗号化して暗号化された文書を閲覧するためのキーにも活用できる。
図4は、図2に示された製品認証ラベル(100)を製造する工程の一実施例を示す図である。まず、透明な合成樹脂フィルム(12)を用意する(図4a)。フィルム(12)は、カメラで撮影した場合に反射が起きにくいフィルムが適している。次に、フィルム(12)の上部面にラベル識別コード層(14)を形成する(図4b)。ラベル識別コード層(14)は、まだパターンが形成されていない状態である。ラベル識別コード層(14)は、有色インクを塗布して形成するか、レーザーマーキングが可能な合成樹脂フィルム、銀箔フィルム、紙などを積層して形成することもできる。ラベル識別コード層(14)には、示されたように、キャリア層(11)を挿入するための貫通孔(14−1)が形成されている。次に、ラベル識別コード層(14)の上部にマスク(19)を覆う(図4c)。マスク(19)には、キャリア層(11)を形成するための液体状態の合成樹脂を注入するための貫通孔(19−1)が形成されている。次に、第1の反射粒子と第2の反射粒子が含まれている図1に示されたラベル(10)を貫通孔(14−1)に挿入する(図4d)。図1に示されたラベル(10)の代わりに、第1の反射粒子と第2の反射粒子が混合された液体状態の合成樹脂を貫通孔(14−1)に注入することもできる。注入は、液体状態の合成樹脂を貫通孔(14−1)に噴射(spraying)して注入する。次に、マスク(19)を除去して、ラベル識別コード層(14)にレーザーでラベル識別コードのパターンを形成する(図4e)。次に、合成樹脂層をコーティングして保護層(16)を形成する(図4f)。次に、保護層(16)の上部に接着剤層(18)を形成する(図4g)。図示しなかったが、ラベル(100)を物品に貼付するまで接着剤層(18)を保護するための剥離帯を接着剤(18)の上部に貼付することもできる。
図26は、本発明の実施形態に係る製品認証ラベルの他の実施例の断面図である。図26に示された実施例が、図2に示された実施例と異なる点は、第1の反射粒子(1021、1022、1023、1024、1025)が球状ではなく、ディスク状であることだ。また、ディスク状の第1の反射粒子は、直径がキャリア層(1011)の厚さより少なくとも約1.5倍、または少なくとも約2倍以上大きい。また、ディスク状の第1の反射粒子の厚さは、キャリア層(1011)の厚さより若干小さいことが好ましい。このため、第1の反射粒子は、キャリア層(1011)の内部に配置される場合、第2の反射粒子(1031、1032、1033、1034)のように立てられずに常に横になっている状態で配置される。このため、図26のディスク状の第1の反射粒子は、照射される光の方向に関係なく、実質的に一定の反射パターンを反射する複数の第1の反射パターン形成体として作用することになる。第2の反射粒子は、図1に示された実施例のように、第2の反射パターン形成体として作用する。
図27は、本発明の実施形態に係る製品認証ラベルのさらに他の実施例の断面図である。図27に示されたラベルは、キャリア層(2011)の内部に第2の反射粒子(2031、2032、2033、2034)だけが偶然に配置されており、キャリア層(2011)の上部面にインク層(2021、2022、2023、2024、2025)がスプレー工程によって100〜500マイクロメートル(μm)の直径を有するドット(dot)の形で塗布されている。キャリア層(2011)の上部面に塗布されたインク層は、照射される光の方向に関係なく、実質的に一定の反射パターンを反射する性質を有するので、第1の反射パターン形成体として作用することになる。インク層をスプレー工程で形成したが、これに限定されるものではなく、インクジェットプリンタで印刷して形成することもあり、マーブリング手法で形成することもある。第2の反射粒子は、図1に示された実施例のように、第2の反射パターン形成体に作用する。
図28は、本発明の実施形態に係る製品認証ラベルのさらに他の実施例の断面図である。図28に示された実施例のラベルが、図27に示された実施例と異なる点は、インク層(3021、3022、3023、3024、3025)がキャリア層(2011)の下部面に形成されている点である。
第2の発明:本発明の実施形態に係る製品認証ラベルの認証コード生成方法
製品認証ラベルの認証コードは、特定のラベルを他のラベルと区別することができる、そのラベルに唯一な物理的特徴を抽出してもコード化したものである。このため、ラベルの認証コードは、唯一のものでなければならない。また、唯一の認証コードを持つラベルが製品認証ラベルとして使用されるためには、ラベル自体の複製が技術的に非常に困難でなければならない。偶然に分布する反射粒子が含まれているラベルは、ラベルごとに固有の反射パターンを示す。反射パターンには、ラベルごとに固有の反射粒子の位置情報が含まれている。ラベルの反射パターンからラベルごとに固有の反射粒子の位置情報を抽出してコード化すると、ラベルの認証コードとして使用することができる。
第1の反射粒子だけで構成されたラベルは、第1の反射粒子が全方向から照射された光を反射する滑らかな表面を備えていて、カメラの撮影条件がある程度変化しても類似の反射パターンの画像を得ることができる。このため、同じラベルに対して複数の装置で同じ認証コードを抽出することができ、ラベルの認証を容易にすることができる。一方で、撮影された画像から粒子の位置情報を容易に抽出することができ、撮影された画像を印刷したり、粒子を正確な位置に配置したりして、ラベルを容易に複製することができるという欠点がある。
第2の反射粒子だけで構成されたラベルは、第2の反射粒子が複数の反射面を備えていて、カメラの撮影位置や光の強さなどの撮影条件の変化に応じて反射パターンの変化が非常に大きく現れる。このため、第2の反射粒子だけで構成されたラベルは、様々な撮影条件で真正ラベルと同様の反射パターンを示す偽造ラベルを作ることが非常に困難であるという利点がある。しかし、複製が難しいという利点を有する一方で、複数の装置で同じラベルに対して同一または類似の反射パターンを得ることが技術的に非常に難しく、ラベル認証の信頼性を保証できない問題点がある。結局、第1の反射粒子だけで構成されたラベルや第2の反射粒子だけで構成されたラベルは、全て決定的な欠点があって、製品認証ラベルとして使用されない。
本発明の実施形態に係る製品認証ラベル(100)は、照射される光の方向に関係なく、実質的に一定の反射パターンを反射する複数の第1の反射パターン形成体と、照射される光の方向に沿って変化する反射パターンを反射する複数の第2の反射パターン形成体の全てを含む。図1に示した実施例において、第1の反射パターン形成体は、全ての方向から照射された光を反射するように形成された滑らかな表面を有する第1の反射粒子であり、第2の反射パターン形成体は、特定の方向から照射された光を反射するように形成された複数の反射面を有する第2の反射粒子である。本発明の実施形態に係るラベル(100)は、上記のように、認証コードを生成することにおいて、異なる特徴を有する粒子、即ち第1の反射粒子と第2の反射粒子を同時に含み、複製が困難でありながら、ある程度撮影条件が変わっても、反射粒子によって生じる反射パターンに対応可能な認証コードを生成することができ、ラベルの認証を安定にすることができる。
以下では、図5〜図9を参照して、本発明の実施形態に係る製品認証ラベル(100)の異なる2枚のラベルの反射パターン画像を持って、ラベル(100)の認証コードの生成方法について詳細に説明する。ラベル(100)の認証コードは、ラベル(100)の異なる2つの画像に示された恒等反射粒子の位置情報と偏向反射粒子の位置情報とを含む。恒等反射粒子は、ラベルの異なる2つの反射パターン画像全てに撮影された反射粒子の中で、2つの画像に撮影された反射粒子の明るさの差が所定の範囲内にある反射粒子を意味する。偏向反射粒子は、ラベルの異なる2つの画像のうちいずれか1つにのみ撮影され、撮影された反射粒子の明るさが所定値以上であるか、2つの画像の全てに撮影されても、撮影された2つの画像で反射粒子の明るさの差が所定値以上になる反射粒子を意味する。
ラベルを撮影したデジタル画像には、カメラの画素(pixel)に対応する色(color)と明るさ(brightness)の情報が含まれている。球状の第1の反射粒子は、デジタルカメラで撮影する場合、粒子の特性上、大部分がカメラの位置と関係なく、異なる2つの画像全てに撮影される。また、第1の反射粒子は、粒子の特性上、大部分が異なる2つの画像で明るさの変化が比較的少なく現れる。一方、薄片のように複数の反射面を備えた第2の粒子は、粒子の特性上、ラベルを向けたカメラの位置に応じて、ラベルの異なる2つの画像全てに撮影されたり、いずれか1つの画像のみに撮影されたり、異なる2つの画像全てに撮影されなかったりすることもある。第2の反射粒子は、異なる2つの画像全てに撮影された場合、粒子の特性上、異なる2つの画像において明るさの変化が球形の第1の反射粒子より大きい。これは、2枚の画像は、異なる位置で撮影するので、ラベルの所定の位置にある第2の反射粒子に対するカメラの位置変化(または光源の位置変化)に応じて、カメラを向けた粒子の反射面の角度が変化するからである。上記のようなラベルに含まれている粒子の反射特性のため、ラベルを撮影した異なる2枚の画像を比較して得られる恒等反射粒子の大部分は第1の反射粒子であり、偏向反射粒子の大部分は第2の反射粒子になる。即ち、撮影条件に応じて、恒等反射粒子の位置情報に第2の反射粒子の位置情報が含まれていることもあり、偏向反射粒子の位置情報にも第1の反射粒子の位置情報が含まれていることがある。
図5には、ラベル(100)の上部に設置されて、異なる2つのラベルの画像を撮影するための2台のカメラ(50、60)が示されている。カメラA(50)は、ラベル(100)の上部正面から見たラベル(100)の反射パターン画像を撮影するように上部にラベル(100)と平行に配置されており、カメラB(60)は、側面から見たラベル(100)の反射パターン画像を撮影するように一定の角度(θ2)で傾斜して(tilted)配置されている。カメラ(50、60)は、デジタル画像を得るためのCCDカメラを使用することが好ましいが、これに限定されるものではない。異なる2つのラベル画像は、一台のカメラ(50)を水平方向に移動させながら、異なる位地で撮影して得ることもできる。また、一台のカメラ(50)を持って同じ位置で光源の位置を変更させてラベル(100)を撮影した異なる2つの反射パターン画像を使用することも可能である。また、カメラの代わりに、アレイ状の光センサを用いて、ラベル(100)をスキャンし、異なる2つの反射パターン画像を得ることもできる。この時、スキャンする方向を異にして異なる2つのラベル画像を得るか、同じ方向でスキャンするときに光源の位置を変えて異なる2つの画像を得たりすることができる。
図6を参照すると、図6(A)は、カメラA(50)で撮影したラベル(100)の反射パターン画像を示し、図6(B)は、カメラB(60)で撮影したラベル(100)の反射パターン画像を示す。図6は、異なる2つの画像を持って認証コードを得る工程を説明するために、画像に撮影されたそれぞれの反射粒子の位置を分かりやすくするために便宜上表示したものである。実際に、100〜500マイクロメートル(μm)範囲の程度の大きさを有する反射粒子を含むラベル(100)の画像を目視で観察し、それぞれの反射粒子の形態を区別することは難しいが、説明の便宜上、反射粒子の形態を区別して示した。以下では、図6に示された画像のように、認証コードを生成するために撮影された異なる2つの画像を登録画像(registration image)とし、それぞれP1(i,j)とP2(i,j)で表示する。
図6(A)の登録画像P1(i,j)は、カメラA(50)がラベル(100)の上部に平行に配置されているので、撮影した画像は正方形の形状であり、図2(B)の登録画像P2(i,j)は、カメラがラベル(10)に対して一定の角度で傾斜して配置されているので、撮影された画像は、台形をしている。それぞれの登録画像に表示された長方形のグリッド(grid)は、撮影された粒子の位置を表示するために、仮想的に画像を分割したものである。図2を参照すると、画像を分割するときにキャリア層(11)を囲んでいるラベル識別コード層(14)の分割基準点(120)を基準にして撮影された画像を分割する。分割されたそれぞれのグリッドは、撮影された画像のグリッド座標を示す。解像度が低いカメラの画像の場合、グリッドと画素と一対一で対応することもあり、解像度が高いカメラの画像の場合、1つのグリッドに複数のカメラの画素が含まれることもある。1つのグリッドに含まれる画素の数は、反射粒子の大きさとカメラの解像度に応じて調節が可能である。例えば、100マイクロメートル(μm)程度の大きさの反射粒子が含まれているラベル(100)の画像を撮影する場合、グリッドの辺の大きさを100マイクロメートル(μm)程度になるように画像を分割することが好ましい。グリッドの大きさが決まったら、1つのグリッドに含まれるカメラの画素数は、カメラの解像度に応じて決まる。
図6を参照すると、登録画像P1(i,j)には、6つの第1の反射粒子(21〜26)と2つの第2の反射粒子(31、34)が撮影されており、登録画像P2(i,j)には、6つの第1の反射粒子(21〜26)と3つの第2の反射粒子(31、32、34)が撮影されている。画像の丸印は、第1の反射粒子がラベル(100)に配置された位置を示し、四角印はラベルに第2の反射粒子が配置された位置を示す。図6は、説明の便宜上、ラベル(100)に含まれた第1の反射粒子(21〜26)と第2の反射粒子(31〜34)の配置を知っていると仮定して、粒子の位置を図示したものである。しかし、実際に粒子が偶然に配置されたラベル(10)をカメラA(50)とカメラB(60)で撮影した場合、撮影されたそれぞれの画像のうち、どれが第1の反射粒子の画像で、どれが第2の反射粒子の画像であるかを正確に区別することはできない。しかし、粒子の特性を考慮すると、カメラA(50)とカメラB(60)で撮影した異なる2つの登録画像P1(i,j)とP2(i,j)において、同じ位置にある粒子の画像は、大部分は第1の反射粒子の画像であり、いずれか1つの画像のみに現れる粒子の画像は、大部分は第2の反射粒子の画像であることを予測することができる。
登録画像P1(i,j)は正方形、登録画像P2(i,j)は台形であって、形状の違いがあるので、2つの画像を直接比較して、反射粒子のグリッド座標を得ることができない。また、それぞれの画像の撮影時に周囲の照明の違いが生じる可能性があるので、対応するグリッド座標の明るさも直接比較することができない。このため、大きさが違う異なる2つの反射パターン画像を比較するためには、異なる2つの反射パターン画像の正規化処理を行わなければならない。また、照明の変化に応じたラベル(100)の反射パターン画像の明るさの変化を補償するために、異なる2つの反射パターン画像の正規化処理を行わなければならない。
画像の正規化処理方法は、画像処理の分野において当業者に公知の技術である。例えば、ラベルが曲がったり変形したりして撮影された登録画像が若干歪んだ長方形または台形であるか、ひっくり返した状態や回転した状態で撮影された画像の場合、画像をリサイジング(resizing)して、ノイズ(noise)をフィルタリング(filtering)するための種々の画像処理技術が知られている。上記のような画像処理技術を適用するためには、ラベル(100)の画像を処理する基準点が必要である。本実施例のラベル(100)には、ラベル識別コード層(14)の基準領域(130)に表示された原点を表示する記号(131)と、回転や転倒を調べる記号(132)が含まれている。
図7は、それぞれの登録画像P1(i,j)とP2(i,j)の対応するグリッド座標の明るさを比較するために、それぞれの登録画像に正規化処理を施した状態を示す。以下では、図7に示されたように正規化処理された異なる2つの登録画像を正規化登録画像(normalized registration image)とし、それぞれNP1(i,j)とNP2(i,j)で表示する。正規化処理された登録画像のそれぞれのグリッドは座標を示し、グリッド座標に表示された数字は、グリッド座標領域の明るさを示す。分割された画像領域の位置を示すグリッド座標は、カメラの1つの画素と対応することもあり、複数の画素が含まれることもある。1つのグリッド座標がカメラの1つの画素と対応する場合、グリッド座標の明るさは、対応する画素の明るさと同じである。1つのグリッド座標に複数の画素が含まれている場合には、グリッド座標の明るさは、グリッドに含まれた複数の画素のそれぞれの明るさの平均値や、それぞれの明るさの総和をグリッドの明るさとして使用することができる。本実施例では、正規化された画像を横と縦を一定の間隔で区画して、長方形の格子状に分割したが、これに限定されるものではない。正規化された画像から粒子の大きさと位置を求め、粒子の位置座標を中心に一定の大きさを有するグリッドに分割してグリッド座標を与えることもできる。粒子の位置を中心に一定の半径を持つ円の形に分割してグリッド座標を得ることもできる。また、粒子の位置を中心に一定の長さを持つ長方形のグリッドに分割することもできる。
図7に示されたカメラA(50)で撮影した正規化登録画像NP1(i,j)とカメラB(60)で撮影した正規化登録画像NP2(i,j)の対応するそれぞれのグリッド座標の明るさを比較して、図6に示されたように、第1の反射粒子と第2の反射粒子の位置情報を把握することはできない。しかし、それぞれの対応するグリッド座標の明るさの変化を比較すれば、大部分の完全反射粒子と偏向反射粒子の位置情報を把握することはできる。球状の第1の反射粒子は、異なる2つの登録画像に全て撮影された場合、粒子の特性上、異なる2つの正規化された登録画像で明るさの差が比較的小さく現れる。また、薄片状の第2の反射粒子は、異なる2つの正規化された登録画像に全て撮影された場合、粒子の特性上、異なる2つの画像で明るさの差が球状粒子よりは大きく現れる。また、それぞれの正規化された登録画像において、粒子が撮影されたグリッド座標の明るさは、粒子が撮影されていないグリッド座標の明るさよりも高く現れる。
したがって、異なる2つの正規化登録画像で相互対応する位置のグリッド座標の明るさを比較して、明るさの差が所定範囲内にある場合には、恒等反射粒子が位置するグリッド座標に分類する。また、相互対応するグリッド座標の明るさの差が所定値より大きい場合には、偏向反射粒子が位置するグリッド座標に分類する。また、それぞれの正規化された登録画像で所定値以下の明るさを持つグリッド座標は粒子が存在しないグリッド座標に分類する。ラベル(100)の正規化された画像において、それぞれのグリッド座標は正規化された画像の分割された領域を示すので、恒等反射粒子が位置するグリッド座標は恒等反射領域に、偏向反射粒子が位置するグリッド座標は偏向反射領域に、粒子が存在しないグリッド座標は空白領域に分類することもできる。グリッド座標の大きさが反射粒子の大きさより非常に大きい場合には、1つのグリッド座標に複数の反射粒子が含まれることもある。グリッド座標の大きさが反射粒子の大きさと類似して、反射粒子が厚さ方向に重ねて配置されていないほどキャリア層の厚さが十分に薄い場合、1つのグリッド座標には1つの反射粒子が含まれることができる。即ち、あるグリッド座標の恒等反射領域が偏向反射領域に分類されることは、実質的に正規化されて異なる条件で撮影された2つの画像において対応するグリッド座標の明るさの差がどのような値を有するのかによって決まる。このため、グリッド座標の大きさに応じて、恒等反射領域に分類されたグリッド座標には、1つまたはそれ以上の粒子が含まれることがあり、その領域に含まれた複数の粒子には、第1の反射粒子だけでなく、第2の反射粒子も含まれることがある。また、偏向反射領域に分類されたグリッド座標には、1つまたはそれ以上の粒子が含まれることがあり、その領域に含まれる複数の粒子には、第1の反射粒子だけでなく、第2の反射粒子も含まれることができる。
図7〜図9を参照して、正規化された2つの登録画像NP1(i,j)とNP2(i,j)において、それぞれの対応するグリッド座標を比較して、恒等反射領域の位置情報と偏向反射領域の位置情報を得て、認証コードの生成方法を詳細に説明する。
まず、複数のラベルに対する画像を複数回撮影して、ラベル(100)の正規化された登録画像において、粒子が撮影されていないグリッドの明るさと粒子が撮影されたグリッド座標の明るさを区別するための基準値を決める。本実施例では、基準値を20とした。即ち、グリッドの明るさが20以上であれば、反射粒子が存在するグリッド座標に、20未満であれば、空白(blank)グリッド座標に判断する。また、複数のラベルの画像を複数回撮影する実験を繰り返して、粒子が撮影されたグリッド座標の中で恒等反射領域に分類するための明るさの差の基準範囲を決める。本実施例では、恒等反射領域に分類するための明るさの差の基準範囲を0〜15の範囲に決めた。即ち、対応するグリッド座標の明るさの差(BD)が0〜15の範囲に属する(0≦BD≦15)グリッド座標は、恒等反射領域に分類する。また、実験によって粒子が撮影されたグリッド座標の中で偏向反射領域に分類するための明るさの差の基準範囲を決める。本実施例では、基準範囲を明るさの差が15を超える範囲に決めた。即ち、対応するグリッド座標の明るさの差(BD)が15を超えると(BD>15)、偏向反射領域に分類する。また、より細かく正規化された複数の画像の対応するグリッド座標の明るさの差が所定範囲に含まれるが、それぞれの明るさが閾値以上である場合には当該グリッド座標を偏向反射領域に分類することもできる。
上記の基準に沿って、異なる条件で撮影された2つの正規化登録画像に対して、対応するグリッド座標の明るさの差を求め、それぞれのグリッド座標に明るさの差に対応するコード値を与えて認証コードを生成する。本実施例では、恒等反射領域に分類されたグリッド座標に1を、偏向反射領域に分類されたグリッド座標には−1を、そして空白領域に分類されたグリッド座標には0を与えた。
図7に示された異なる撮影条件で撮影された2つの正規化登録画像の対応するグリッド座標の明るさを比較して、ラベル(100)の認証コードを生成する工程を図9を参照して説明する。
(ステップS100)まず、認証コードを登録しようとする本発明の実施形態に係る製品認証ラベル(100)の異なる撮影条件で2つの画像を撮影する。(ステップS110)次に、2つの登録画像を正規化して、図7に示された正規化登録画像NP1(i,j)とNP2(i,j)を得る。(ステップS120)次に、2つの正規化登録画像NP1(i,j)とNP2(i,j)において、対応するそれぞれのグリッド座標の明るさの差BD=│NP1(i,j)−NP2(i,j)│を求める。(ステップS130)2つの正規化登録画像からそれぞれの対応するグリッド座標の明るさが全て所定値(K1)未満であるかを比較する。(ステップS190)2つの正規化された登録画像全てにおいて、グリッド座標の明るさが所定値未満であるグリッド座標は、反射粒子が存在しないグリッド座標、即ち空白領域として処理し、コード値0を与える。図7でグリッドNP1(1,1)=8で、NP2(1,1)=8で全て20以下の値を有するので、認証コードのグリッド座標PA(1,1)は、コード値PA(1,1)=0となる。そして、グリッドNP1(1,2)=9、NP2(1,2)=10であって、全て20以下の値を持ち、認証コードのグリッド座標PA(1,2)は、コード値PA(1,2)=0となる。
(ステップS150)空白領域ではないグリッド座標に対して、対応するグリッド座標の明るさの差が所定の範囲(K2≦BD≦K3)に含まれると、恒等反射領域に分類し、コード値1を与える。(ステップS170)また、空白領域ではないグリッド座標に対して、対応するグリッド座標の明るさの差が所定値(K3)を超えると、(ステップS180)偏向反射領域に分類し、コード値−1を与える。図7で、グリッドNP1(1,3)=81、NP2(1,3)=82、BD=│81−82│=1であるので、認証コードのグリッド座標PA(1,3)は、恒等反射領域に分類され、認証コードのグリッド座標PA(1,3)は、コード値PA(1,3)=1となる。また、グリッドNP1(3,2)=14、NP2(3,2)=65、BD=│14−65│=51であるので、偏向反射領域に分類され、認証コードのグリッド座標PA(3,2)は、コード値PA(3,2)=−1となる。
(ステップS160)全てのグリッド座標に対して明るさの差を求め、コード値を与えて、図8に示されたように認証コードPA(i,j)を生成する。図8は、図7に示す2つの正規化登録画像の全ての対応するグリッド座標に対して明るさの差を求め、コード値を与えて得られたラベル(100)の認証コード(authentication code)PA(i,j)である。恒等反射領域に分類されたグリッド座標はPA(1,3)、PA(1,5)、PA(2,1)、PA(2,4)、PA(3,3)、PA(4,4)、PA(5,1)、PA(5,2)であり(円の中に1と表示)、偏向反射領域に分類されたグリッド座標はPA(3,2)であり(三角形の中に−1と表示)、残りのグリッド座標は全て空白領域として0の値を有する。因みに、図8に示されたラベル(100)の認証コードPA(i,j)は、コード値を直交グリッド座標に示したものや極座標や反射粒子間の相対距離など、さまざまな方法で表現することができる。
もし、図1に示したように、第1の反射粒子(21〜26)の数と位置情報および第2の反射粒子(31〜34)の数と位置情報と姿勢情報を正確に知っていれば、図8の点線円で表示されたグリッド座標PA(1,3)、PA(5,2)に位置する反射粒子は、第2の反射粒子(31,34)であり、実線円で表示されているグリッド座標PA(1,5)、PA(2,1)、PA(2,4)、PA(3,3)、PA(4,4)、PA(5,1)の粒子は、第1の反射粒子(21〜26)であることがわかる。しかし、実際のラベル(100)では、第1の反射粒子の数と位置情報を知ることができず、また、第2の反射粒子の数と位置情報と姿勢情報を知ることができない。このため、完全反射領域のグリッド座標と偏向反射領域のグリッド座標には、第1の反射粒子および/または第2の反射粒子が含まれている可能性がある。しかし、反射粒子の反射の特性上、恒等反射領域には、大部分第1の反射粒子が含まれており、偏向反射領域には、大部分第2の反射粒子が含まれている。そして、実験によって、明るさの比較の基準値(K1、K2、K3)を適切に決めれば、完全反射領域の数と偏向反射領域の数を制御することができる。
前述したように、照射される光の方向に関係なく、実質的に一定の反射パターンを反射する複数の第1の反射パターン形成体と、キャリア層に偶然に配置されて、照射される光の方向に沿って変化する反射パターンを反射する複数の第2の反射パターン形成体を含むラベル(100)に対して、本発明の実施形態に係るラベル(100)の認証コード生成方法を適用すると、ラベル(100)に固有の反射パターン(物理的特徴)からある程度の比較が可能な認証コードを安定して抽出することができるようになる。即ち、同じラベル(100)に対して、異なる場所と異なる撮影条件でそれぞれ2つずつ画像を撮影し、2つの認証コードPA(i,j)とPT(i,j)を得た場合、2つの認証コードPA(i,j)とPT(i,j)は、ラベル(100)の撮影条件が異なるため、差が生じることがある。しかし、2つの認証コードPA(i,j)とPT(i,j)は、それぞれ2つの正規化された画像の明るさの差を比較して得たものであるので、2つの認証コードPA(i,j)とPT(i,j)は、全てラベル(100)に固有の反射パターンの特徴を含む。このため、2つの認証コードPA(i,j)とPT(i,j)全部に含まれている反射パターンの特徴を比較して、ラベル(100)が真正であるか否かを認証することができる。以下では、2つの認証コードPA(i,j)とPT(i,j)を利用して、ラベル(100)を認証する方法について説明する。
第3の発明:製品認証ラベルの認証方法
以下では、図5に示されたラベル(100)が物品に貼付されている場合、物品の複製の可否をラベル(100)の真偽を判断して、間接的に判断する方法について説明する。
図10は、ラベル(100)が貼付された物品を認証するために、2台のカメラ(50’、60’)でラベル(100)を撮影する状態を示す。図10に設置された2台のカメラ(50’、60’)は、図5に設置された2台のカメラ(50、60)と種類は同じであるが、違う製品である。図10において、カメラ(50’、60’)のラベル(100)に対する配置を、図5におけるカメラ(50、60)の配置と同様に設置しようとしても誤差の範囲で差が出る。このため、図10において、ラベル(100)に対するそれぞれのカメラ(50’、60’)の配置条件、即ちラベル(100)との距離(L1’、L2’)およびラベル(100)向きの角度(θ1’、θ2’)は、図5と少しずつ差が生じることになる。
図11は、カメラA’(50’)とカメラB’(60’)で撮影されたラベル(100)の異なる2つの画像を示す。図11に示されたように、カメラA’(50’)で撮影されたラベル(100)の反射パターン画像P1’(i,j)は、長方形や、図6のカメラA(50)で撮影された画像P1(i,j)と大きさや形が若干異なって、カメラB’(60’)で撮影された画像のラベル(100)の反射パターン画像P2’(i,j)は、台形や図6のカメラB(60)で撮影された画像P2(i,j)と大きさや形が若干異なる。以下において、図11に示された画像P1’(i,j)およびP2’(i,j)を異なる2つのテスト画像(test image)という。
図12は、2つのテスト画像P1’(i,j)およびP2’(i,j)に対して対応するグリッド座標の明るさを比較するために、2つのテスト画像に正規化処理を施した状態を示す。以下では、図12の正規化処理された異なる2つのテスト画像を正規化テスト画像(normalized test image)とし、それぞれNP1’(i,j)とNP2」(i,j)で表示する。図7に示された正規化登録画像と同様に、図12に示されたグリッドは、正規化テスト画像のグリッド座標を示し、グリッド座標内の数字は、正規化テスト画像のグリッド座標の明るさを示す。図12と図6を比較すると、ラベル(100)の登録画像のP1(i,j)とP2(i,j)の撮影条件とテスト画像P1’(i,j)およびP2’(i,j)の撮影条件が違って、正規化された画像の対応するグリッド座標の明るさが異なることがわかる。しかし、同じ反射パターン(物理的性質)を持つラベルに対する画像なので、正規化された一対の登録画像NP1(i,j)とNP2(i,j)と、正規化された一対のテスト画像NP1’(i,j)とNP2’(i,j)で対応するグリッド座標の間の明るさの差は大きく差が無い。このため、正規化された登録画像とテスト画像でそれぞれに対して、本発明の実施形態に係る認証コードの生成方法を適用して認証コードを得る場合、同様な認証コードを得ることができる。
図13は、図12に示された異なる2つの正規化テスト画像において、対応するグリッドの明るさを比較して、完全反射粒子の位置情報と偏向反射粒子の位置情報を示したものである。図13に示されたラベル(100)の認証コードPT(i,j)をテスト認証コード(test authentication code)という。図13に示されたテスト認証コードのグリッド座標を恒等反射領域と偏向反射領域と空白領域に分類するための明るさの差の比較基準値は、図8に示された登録認証コードを得るときに使用した明るさの差の比較基準値と同じ値を使用した。図13のテスト認証コードPT(i,j)を得る方法は、図8の登録認証コードPA(i,j)を得る方法と同じであるので、詳細な説明を省略する。
図13を参照すると、恒等反射領域は6つであり、それぞれの恒等反射領域が位置するグリッド座標はPT(2,1)、PT(2,4)、PT(3,3)、PT(4,4)、PT(5,1)、PT(5,2)である。また、偏向反射領域は2つであり、それぞれの偏向反射領域が位置するグリッド座標はPT(3,2)、PT(4,3)である。図8の登録認証コードと図13のテスト認証コードを比較すると、図8において、グリッド座標PA(1,3)とPA(1,5)は恒等反射領域に分類されたが、図13において、対応するグリッド座標PT(1,3)とPT(1,5)は空白領域に分類された。また、図8において、グリッド座標PA(4,3)は空白領域に分類されたが、図13において対応するグリッド座標PT(4,3)は偏向反射領域に分類された。
これらの違いは、登録画像の撮影時とテスト画像の撮影時のカメラの設置位置や照明などの撮影条件が異なると同時にラベル(100)に反射性質の異なる第1の粒子と第2の粒子が混合されているため発生する。また、テスト画像の撮影時、グリッド座標PT(1,3)、PT(1,5)の部分に異物が貼付していたり、ラベル(100)が損傷していたりする場合にも、同じ結果が発生することがある。しかし、登録認証コードPA(i,j)とテスト認証コードPT(i,j)は、同じラベル(100)に対する物理的特性に基づいて生成されたものであって、ラベル(100)の物理的特徴をある程度共有することができる。即ち、図8と図13を比較すれば分かるように、6つの恒等反射領域の対応するグリッド座標が一致して、1つの偏向反射領域のグリッド座標が一致する。
以下では、図10に示された物品に貼付された製品認証ラベル(100)が、図5に示された登録時に使用された製品認証ラベル(100)と同じであるか否かを判断する方法を、図14を参照して説明する。
(ステップS210)特定のラベル(100)の製品認証のためには、まず、撮影条件が異なる2つの登録画像を撮影し、撮影された2つの登録画像を正規化して、(ステップS220)正規化された2つの登録画像を持ってグリッド座標の明るさの差を比較して、登録認証コードPA(i,j)を生成する。
(ステップS230)次に、ラベル(100)の製品認証を行おうとする場所で、ラベル(100)の異なる2つのテスト画像を撮影条件を異にして撮影し、(ステップS240)撮影した2つのテスト画像を正規化して、(ステップS250)正規化された2つのテスト画像を持ってグリッド座標の明るさの差を比較して、テスト認証コードPT(i,j)を生成する。このとき、登録認証コード生成するときのグリッド座標とテスト認証コードを生成するときのグリッド座標は同じ大きさにしなければならない。
(ステップS260)次に、登録認証コードPA(i,j)とテスト認証コードPT(i,j)を比較して、同じグリッド座標を持つ恒等反射領域の数(ERRN、equal
reflection region number)と偏向反射領域の数(BRRN、biased reflection region number)を求める。図8に示された登録認証コードPA(i,j)で、恒等反射領域のグリッド座標はPA(1,3)、PA(1,5)、PA(2,1)、PA(2,4)、PA(3,3)、PA(4,4)、PA(5,1)、PA(5,2)である。図13に示されたテスト認証コードPT(i,j)で、恒等反射領域のグリッド座標はPT(2,1)、PT(2,4)、PT(3,3)、PT(4,4)、PT(5,1)、PT(5,2)である。このため、グリッド座標が一致する恒等反射領域の数は6つで、その座標は、PT(2,1)、PT(2,4)、PT(3,3)、PT(4,4)、PT(5,1)、PT(5,2)である。また、図8と図13を比較すると、グリッド座標が一致する偏向反射領域の数は1つであり、その座標は、PT(1,3)である。
(ステップS270)次に、一般的なセキュリティレベルである場合(Level 1)には、同じグリッド座標を持つ恒等反射領域の数(ERRN)が所定数の範囲(P1<ERRN<P2)に含まれるかを比較して、(ステップS310)所定数の範囲に含まれると、真正ラベル(100)と判別し、(ステップS300)所定の範囲を外れた場合には、偽造ラベルと判別する。
また、ラベル(100)認証のセキュリティレベルを高めようとする場合(Level
2)には、(ステップS280)まず、同じグリッド座標を持つ恒等反射領域の数(BRRN)が所定の範囲(P1<BRRN<P2)に含まれるかを比較して、(ステップS300)所定の範囲を外れた場合には、偽造ラベルと判別し、(ステップS310)所定の範囲に含まれる場合には、再度同じグリッド座標を持つ偏向反射領域の数(BRRN)が所定数(P3)よりも大きいかを比較して、所定数より大きい場合、真正ラベル(100)と判別し、(ステップS300)所定の数より大きくない場合、偽造ラベルと判別する。
本実施例のラベル(100)において、ラベル(100)の真贋を判断する同じグリッド座標を持つ恒等反射領域の数の範囲を3<ERRN<7に決めれば真正ラベルと判別され、3<ERRN<6に決めれば偽造ラベルと判別される。また、セキュリティレベルを高めて、同じグリッド座標を持つ恒等反射領域の数の範囲を3<ERRN<7に決めてBRRN>0に決めれば、真正ラベルと判別し、BRRN>1の範囲に決めれば、偽造ラベルと判別する。ラベルの種類に応じて安定した認証を行うことができる同じグリッド座標を持つ恒等反射領域と偏向反射領域の数の範囲は、実験的に決めることができる。また、ラベルのセキュリティレベルに応じて、同じグリッド座標を持つ恒等反射領域と偏向反射領域の数の範囲を異なるように決めることができる。
本発明の実施形態に係るラベル(100)の製品認証方法は、確率的に安定している。本実施例において、ラベル(100)は、キャリア層(11)に複数の第1の反射粒子と第2の反射粒子が液体状態の合成樹脂に混合されて固形化されているので、複数の第1の反射粒子の位置と第2の反射粒子の位置と姿勢は偶然に決定される。このため、ラベル(100)に含まれている反射粒子の数が十分に大きいと仮定する場合、複数の第1の反射粒子と第2の反射粒子の位置情報が正確に一致するラベルが複数で製造される確率は殆ど無いといえる。
たとえば、ラベル(100)のキャリア層(11)の横×縦の大きさが10×10mmで、球状粒子の直径が100マイクロメートル(μm)であり、薄板の横と縦の大きさが100マイクロメートル(μm)と仮定する。そして、ラベル(100)に第1の反射粒子と第2の反射粒子がそれぞれ50個ずつ偶然に分布すると仮定する。また、キャリア層(11)を横×縦 0.1mm×0.1mm単位のグリッドに分割すると、グリッド全体の数は100×100=10,000個であり、100マイクロメートルの粒子100個を10,000個のグリッドに配置する場合、作られる唯一のラベルの数は、10,000C100=10,000×9999×…9901×9900/100×99×…3×2×1である。即ち、異なる粒子の配置を持つラベルの数は、10,000C100>(9900/100)100>99100で、非常に大きな数である。このため、同じラベルが作られる確率は、1/10,000C100<1/99100で、非常に小さな数になる。また、第2の反射粒子50個は位置だけでなく、キャリア層(11)に配置されるとき、姿勢によって光を反射する方向が異なるので、同じラベルが作られる確率はほぼ0に近いといえる。球形の第1の反射粒子の位置だけでなく、薄板形の第2の反射粒子の姿勢まである程度一致するように複製することは、技術的に非常に困難なことで、不可能に近いといえる。このため、本実施例のラベル(100)は、同じラベルが製造される可能性が殆どなく、製造されたラベルと同一または類似のラベルを複製することも技術的に不可能に近いといえる。
結論として、本発明の実施形態に係るラベル(100)は、複製が非常に難しく、粒子の分布が偶然に決定されるため、登録認証コードとテスト認証コードを比較して、同じグリッド座標を持つ恒等反射領域の数を持って真偽を認めても、確率的に安定した結果を得ることができる。たとえば、50個の第1の反射粒子を含む場合に、登録認証コードとテスト認証コードで同じグリッド座標を持つ完全反射領域の数が30個以上40個以下の範囲で一致する場合、真正ラベルと認めても確率的に十分な安定した結果を得ることになる。または、登録認証コードとテスト認証コードで同じグリッド座標を持つ完全反射領域の数が30個以上40個以下の範囲で一致し、同じグリッド座標を持つ偏向盤上領域の数を5つ以上の場合に真正ラベルと認めるようにすると、より高いセキュリティレベルで、ラベルの真贋を認めることができるようになる。
図15は、ラベル(100)に対して異なる位置に5台のカメラを設置し、ラベルを撮影して得られた異なる5つの登録画像(310〜350、画像A、B、C、D、E)を示す。図15に示された5つの登録画像は、ラベル(100)の認証時のセキュリティレベルと認証の安定性を高めるために使用することができる。
まず、認証の安定性を高めるために、認証コードPA(i,j)に異なる5つの画像全てを正規化して比較し、恒等反射領域のグリッド座標を求めることができる。異なる5つの画像から抽出された恒等反射領域のグリッド座標情報は、5つの方向から撮影されたテスト画像において明るさの差が全て所定の範囲に属するものなので、ラベルのテスト画像を撮影する条件が少し緩くても認証を可能にするものである。
また、認証のセキュリティレベルを高めるために、異なる5つの登録画像を使用することができる。例えば、5つの登録画像から異なる2つの登録画像を選択して、複数の認証コードを生成することができる。例えば、(A、B)、(A、C)、(A、D)、(A、E)の4つの登録画像の組み合わせで4つの認証コードを生成して認証サーバに格納する。テスト画像を撮影する場合、4つの画像の組み合わせのうち任意のいずれか1つの画像の組み合わせに応じて、テスト画像を撮影してテスト認証コードを生成するようにする場合は、どの画像の組み合わせが選択されるか予測できないようにすると、ラベルの複製がより困難になる。テスト画像の撮影時に選択する画像の組み合わせに関する情報は、それぞれの画像別ラベルに対するカメラの距離情報(L1、L2、L3、L4、L5)と方向情報(θ1、θ2、θ3、θ4、θ5)である。これらの情報は、テスト画像の撮影のためのリーダに予め入力されており、プログラムによってランダムに選択されるようにすることができる。
本実施例においては、テスト認証コードを生成するために複数の異なるテスト画像を使用したが、他の実施例において、テスト画像を1つだけ撮影して、複数の登録画像のうちいずれかを選択して、テスト認証コードを生成することもできる。テスト画像を1つだけ撮影する場合には、ラベルの認証時間を短縮することができる。
第4の発明:製品認証ラベルの認証システム
図16は、本発明に他のラベル(100)の認証コードを登録して、認証コードが登録されたラベル(100)の真偽をインターネットを介して判定するためのシステムの概略図である。
本発明の実施形態に係る製品認証ラベルの認証システムは、ラベル登録装置(210)とラベルリーダ(230)と認証サーバ(220)とを含む。
図16および図17を参照すると、ラベル登録装置(210)は、ラベル(100)を登録するための場所に設置されて、インターネット(300)に接続されている。ラベル登録装置(210)は、2台のカメラ(211、212)と、カメラ(211、212)で撮影されたラベル(100)の登録画像を処理するための画像処理モジュール(213)と、インターネットに接続されて処理された認証コードおよび/または登録画像を認証サーバ(220)に送信するための通信モジュール(215)とを含む。
画像処理モジュール(213)は、図5〜図9で説明したように、それぞれのカメラ(211、212)から異なる2つの登録画像を受けて、それぞれ正規化処理を施し、正規化処理された登録画像を比較して、撮影されたラベル(100)に対する認証コードを生成する。認証コードには、異なる2つの登録画像に正規化処理を施し、正規化処理された異なる2つの正規化登録画像を比較して得られた恒等反射領域の位置情報(グリッド座標)と偏向反射領域の位置情報(グリッド座標)が含まれている。また、画像処理モジュール(213)は、ラベル(100)の登録画像から、ラベル識別コードを抽出する。ラベル識別コードは、ラベル(100)のラベル識別コード層(14)に形成されたパターンに含まれている。
通信モジュール(215)は、特定のラベル(100)に対する認証コードとラベル識別コードおよび/または正規化登録画像をインターネットを介して認証サーバ(220)に送信する。制御部(214)は、画像処理モジュール(214)と通信モジュール(215)の動作を制御する。また、制御部(214)は、鮮明な登録画像を得るために、光源(216)を制御する。また、メモリ装置(217)は、撮影されたラベル(100)の登録画像、認証コード、ラベル識別コードを処理のために一時的に格納する。
図16および図18を参照すると、ラベルリーダ(230)は、ラベル(100)が貼付された物品の真偽を判別するための場所に設置されており、インターネットに接続されている。例えば、図16に示されたようにラベルが貼付された物品がクレジットカードである場合、ラベルリーダ(230)は、ATM(automatic teller machine)の内部に設置されることができる。ラベルリーダ(230)は、2台のカメラ(231、232)と、カメラ(231、232)で撮影されたラベル(100)のテスト画像を処理するための画像処理モジュールと(233)、テスト認証コードおよび/またはテスト画像を認証サーバ(220)に送信するための通信モジュール(235)と、表示部(238)とを含む。
画像処理モジュール(233)は、図5〜図9で説明したように、テスト画像の提供を受けて正規化処理をし、正規化処理されたテスト画像を比較して、ラベル(100)に対するテスト認証コードを生成する。テスト認証コードには、正規化処理された異なる2つの正規化テスト画像を比較して得られた恒等反射領域の位置情報(グリッド座標)と偏向反射領域の位置情報(グリッド座標)が含まれている。また、画像処理モジュール(233)は、ラベル(100)のテスト画像からラベル識別コードを抽出する。ラベル識別コードは、ラベル(100)のラベル識別コード層(14)に形成されたパターンに含まれている。
通信モジュール(235)は、撮影されたラベル(100)に対するテスト認証コードとラベル識別コードを、インターネットを介して認証サーバ(220)に送信する。ラベル識別コードには、認証サーバ(220)のインターネットアドレスまたはディレクトリサーバ(280)のインターネットアドレスが含まれている。制御部(234)は、画像処理モジュール(234)と通信モジュール(235)を制御する。また、制御部(234)は、鮮明な登録画像を得るために、光源(236)を制御する。また、メモリ装置(237)は、撮影されたラベル(100)のテスト画像、テスト認証コード、ラベル識別コードを一時的に格納する。また、制御部(234)は、認証サーバ(220)から送信されたラベル(100)の真偽判定結果を表示部(238)に表示する。
選択的に、ラベルリーダ(230)は、認証サーバ(220)にラベル(100)の認証を要求する前に、印刷によって複製されたラベルであるか否かを独自に判別することができる。この場合、制御部(234)は、テスト認証コードに含まれている恒等反射領域の数を演算して、恒等反射領域の数が所定の範囲内にあるかを比較して、所定の範囲を外れた場合、複製された(印刷された)ラベルと判別し、その結果を表示部に表示する。制御部(230)は、恒等反射領域の数が所定の範囲内にある場合、認証サーバ(220)にラベル識別コードとテスト認証コードを送信し、認証サーバ(220)から認証結果の送信を受けて表示部に表示する。
認証サーバ(220)は、インターネット(300)に接続されており、ラベル登録装置(210)から送信されたラベル(100)に対するラベル識別コード、認証コード、登録画像などを認証サーバ(220)のデータベースに格納している。認証サーバ(200)は、ラベルリーダ(230)からラベル(100)に対する認証を要求されて、ラベル識別コードおよびテスト認証コードを送信される。認証サーバ(220)は、ラベル(100)に対する認証の要求を受けると、まずラベル識別コードがデータベースに登録されているかを確認する。登録されたラベルである場合、データベースに格納された認証コードとラベルリーダ(230)から送信されたテスト認証コードを比較して、グリッド座標(位置情報)が一致する恒等反射領域の数を求める。グリッド座標(位置情報)が一致する恒等反射領域の数が所定の範囲に属する場合には、真正ラベルと判別し、所定の範囲を外れた場合には、複製または偽ラベルと判別して、判別結果をラベルリーダ(230)に送信する。
選択的に高いラベル(100)の認証レベルが要求される場合、認証サーバ(220)は、認証コードとテスト認証コードに含まれているグリッド座標が一致する恒等反射領域の数とグリッド座標が一致する偏向反射領域の数を全て求めて、複製または偽ラベルであるか否かを判断することができる。即ち、グリッド座標が一致する恒等反射領域の数も所定の範囲内に入って、同時にグリッド座標が一致する偏向反射領域の数も所定の範囲内に入る場合、真正ラベルと判定するように判別基準を決めることができる。認証サーバ(220)においてグリッド座標が一致する偏向反射領域の数を比較するためには、登録画像とテスト画像の撮影条件、即ちラベル(100)とカメラとの間の距離と方向がある程度一致しなければならない。図5に示された登録画像を撮影する条件と、図10に示されたテスト画像を撮影する条件、例えば、ラベル(100)とカメラとの間の距離(L1とL1’、L2とL2’)と方向(θ1とθ1’、θ2とθ2’)が装置の設置/動作誤差の範囲内で実質的に同一となるようにするべきである。また、カメラ撮影の雰囲気の光源もある程度似ているものが好ましい。
他の実施例において、本発明の実施形態に係る製品認証ラベルの認証システムは、ラベル登録装置(210)と、ラベルリーダ(230)と、ディレクトリサーバ(280)と、認証サーバ(220)とを含む。ディレクトリサーバ(280)は、ラベルリーダ(230)や携帯端末(250)からラベル識別情報の提供を受け、ラベルを認証するための認証サーバ(220)のアドレスをラベルリーダ(230)や携帯端末(250)に提供する。ディレクトリサーバ(280)は、ラベル(100)を認証するための認証サーバを物品別に別途管理する場合や物品の製造会社別に個別運営して認証サーバが複数である場合に必要がある。
第5の発明:製品認証ラベルの認証のための携帯端末
図16に示されたように、本発明の実施形態に係る製品認証ラベル(100)をカメラを備えた携帯無線端末(240、250)を用いて認証することもできる。図16において、携帯無線端末(250)は、スマートフォンのような携帯電話であり、携帯無線端末(240)は、iPad(登録商標)などの無線インターネット接続装置である。
携帯無線端末(250)で本発明の実施形態に係る製品認証ラベル(100)を認証できるようにすると、一般消費者が物品を購入する現場で直ちに物品の真偽を認証することができ、取引の信頼性を高め、場所に関係なく認証が可能になって便利で、ラベルの認証のための別途の専用の装置を必要とせず、認証費用を安価にすることができる。
図19は、本発明の実施形態に係る認証ラベル(100)を認証するための携帯端末(250)の概略図である。本発明の実施形態に係る携帯無線端末(250)は、制御部(254)と、表示部(258)と、カメラ(251)と、メモリ装置(257)と、無線通信モジュール(255)とを含む。メモリ装置(257)には、ラベル認証アプリケーションプログラム(259)が格納されている。
図20は、本発明の実施形態に係る携帯端末(250)を使用して、ラベル(100)を認証する手順を示す概略図である。使用者は、ラベル認証アプリケーションプログラム(259)を実行させ、携帯端末(250)のカメラ(251)で認証しようとするラベル(100)の異なる2つのテスト画像を撮影する。ラベル認証アプリケーションプログラム(259)は、撮影されたテスト画像を処理して、ラベル識別コードを読み取り、テスト認証コードを生成する。携帯端末(250)は、ラベル識別コードとテスト認証コードをラベル認証サーバ(220)に送信し、ラベル(100)の認証を要求する。ラベル認証サーバ(220)は、受信したラベル識別コードがデータベースに登録されたラベル識別コードであるかを確認して、登録されたラベル識別コードであれば、登録認証コードとテスト認証コードを比較してラベル(100)の認証を行い、認証結果を携帯端末(250)に送信する。携帯端末(250)は、送信された認証結果を表示部(258)に表示する。
図21は、本発明の実施形態に係る携帯端末で実行されるアプリケーションプログラムの処理手順を示すフローチャートである。以下では、ラベル認証アプリケーションプログラム(259)が、携帯端末(250)で実行される手順を説明する。
(ステップS400)使用者が携帯端末(250)のメモリ装置(257)に格納されているラベル認証アプリケーションプログラム(259)を実行すると、ラベル認証アプリケーションプログラム(259)は、表示部(258)にラベル(100)のテスト画像の撮影のための2つの案内画面を表示する。案内画面は、使用者が携帯電話のカメラ(251)にラベル(100)を撮影することを案内するためのもので、使用者がラベル(100)を所定の位置で撮影するように端末(250)の使用者にインターフェースを提供する。
図22〜図24を参照して、端末(250)の表示部(258)に表示される案内画面の種々の実施例について説明する。図22は、表示部(258)に同じ形状の2つの案内画面が表示される携帯端末(250)の実施例である。表示部(258)にはタッチスクリーンが設置されており、異なる2つの画像を撮影するための長方形の2つの左案内画面A1(252)および右側案内画面A2(252)が表示されている。まず、使用者は、ラベル(100)の画像の端が左案内画面A1(252)の内部に収まるようにラベル(100)に対してカメラを位置させる。使用者によってボタン(257)がタッチされると、1番目のテスト画像を撮影する。次に、使用者は、ラベル(100)の画像の端が右案内画面A2(252)の内部に収まるようにラベル(100)に対して端末(250)を移動させる。使用者によってボタン(257)がタッチされると、2番目のテスト画像を撮影する。案内画面表示A1は、ラベル(100)を正面から撮影した1番目の画像を得るための画面を示し、案内画面表示A2は、端末を水平に移動させて撮影した2番目の画像を得るための画面を示す。ラベル(100)の大きさが決まっているので、長方形の案内画面の大きさを適切に決め、登録画像を撮影するときのラベル(100)と登録カメラ(211)との間の距離と同じ距離で使用者がテスト画像を撮影するように案内することができる。
図23は、表示部(258)に異なる形状の2つの案内画面が表示される携帯端末の実施例(250)である。表示部(258)に異なる2つの画像を撮影するための長方形の案内画面A(252)と台形の案内画面B(253)が表示されている。使用者は、ラベル(100)の画像の端が左側案内画面A(252)の内部に収まるようにラベル(100)に対してカメラを位置させる。使用者によってボタン(257)がタッチされると、1番目のテスト画像を撮影する。使用者は、再度ラベル(100)の画像の端が台形の右側案内画面B(253)の内部に収まるようにラベル(100)に対して端末(250)を移動させて所定角度に傾ける。使用者によってボタン(257)がタッチされると、2番目のテスト画像を撮影する。案内画面B(253)は、端末(250)の右側を左側よりも高く配置して、傾斜した状態で撮影した画像を得るための画面を示す。ラベル(100)の大きさが決まっているので、台形案内画面(253)の大きさと台形の上・下辺の傾斜を適切に決めれば、登録画像を撮影する際に、ラベル(100)と登録カメラ(211)との間の距離と傾斜角度と同様な条件で使用者がテスト画像を撮影できるように案内することができる。
図24は、ラベル(100)の異なる2つのテスト画像を順次撮影するように、画面ごとに1つの案内画面が順次2回提供される携帯端末(250)の実施例である。端末(250)は、まずラベル(100)の上部でテスト画像の撮影を案内するための案内画面A(252)を表示部(258)の中央に1つだけ表示する。使用者によってボタン(257)がタッチされると、1番目のテスト画像を撮影し、これを格納する。そして、再度表示部にカメラを傾斜させて撮影するように案内するための台形案内画面B(253)を表示部(258)の中央に1つだけ表示する。使用者によってボタン(257)がタッチされると、2番目のテスト画像を撮影し、これを格納する。
一実施例において、本発明の実施形態に係る携帯無線端末は、画像処理に適した映像を得るために、使用者がラベルの側面でカメラを所定角度に傾けた状態でラベルを撮影するように台形の案内画面を表示部に表示して、携帯端末のライトをつけて、撮影前にラベルの焦点をとるステップをさらに含むことができる。
図21を参照すると、携帯端末(250)のラベル認証アプリケーションプログラム(259)は、(ステップS410)前述した案内画面の実施例のうちいずれか1つの実施例によって表示された案内画面を用いて、登録画像の撮影条件と同様な撮影条件で異なる2つのテスト画像を撮影する。(ステップS420)次に、ラベル認証アプリケーションプログラム(259)は、撮影されたラベル(100)の異なる2つのテスト画像を正規化して、異なる2つの正規化テスト画像を生成する。(ステップS430)次に、異なる2つの正規化されたテスト画像を持ってテスト認証コードを生成する。また、正規化されたテスト画像からラベル(100)のラベル識別コード層(14)のパターンに含まれているラベル識別コードを抽出する。ラベル識別コードには、ラベル認証サーバ(220)のインターネットアドレスまたはディレクトリサーバのインターネットアドレスが含まれている。(ステップS440)次に、テスト認証コードを処理して、テスト認証コードに含まれている恒等反射領域の数(ERRN)を求める。(ステップS450)次に、恒等反射領域の数が所定の範囲内にあるかを比較する。(ステップS460)恒等反射領域の数が所定の範囲に属しない場合は、偽造ラベルと判別して表示部に偽造ラベルと表示する。(ステップS470)もし、恒等反射領域の数が所定の範囲内にある場合、ラベル認証サーバ(220)にラベルの認証を要求する。ラベル認証要求時に、認証サーバ(220)にテスト認証コードとラベル識別コードを送信する。(ステップS480)次に、認証サーバ(220)から認証結果を受信すると、(ステップS490)認証結果を表示部に表示する。ラベル識別コードに認証サーバ(220)のインターネットアドレスではなく、ディレクトリサーバ(280)のインターネットアドレスが含まれている場合、ディレクトリサーバ(280)にラベル識別コードを送信し、認証サーバのアドレスを提供される。認証サーバのアドレスが提供されると、認証サーバ(220)にテスト認証コードとラベル識別コードを送信する。
前述したラベル認証アプリケーションプログラム(259)において、正規化された二つのテスト画像を比較して、恒等反射粒子の数を演算するステップS440と、恒等反射粒子の数が所定の範囲内に属するかどうかを判断するステップS450と、恒等反射粒子の数が所定範囲内に属しない場合には、偽造ラベルと判別して表示部に判別情報を表示するステップ460は、必要に応じて選択的に適用可能なものである。一実施例において、二つの異なるテスト画像のいずれかの画像からラベル識別コードを抽出して、認証サーバ(220)にラベル識別コードと異なる二つのテスト画像を送信することもできる。この場合、認証サーバ(220)から送信されたラベル識別コードが登録されたラベル識別コードであるかを判断し、登録されたラベル識別コードである場合、送信されたテスト画像を正規化して、テスト認証コードを生成し、登録認証コードと比較してラベルの複製の可否を判断するようにすることができる。
図25は、本発明の実施形態に係る認証サーバで実行されるラベルの真偽を判別する手順を示すフローチャートである。以下では、認証サーバ(220)が携帯端末(250)からラベル(100)の認証を要求された場合、ラベル(100)の認証を実行する手順を説明する。(ステップS500)認証サーバ(220)が端末(250)からラベル(100)の認証要求を受信すると、(ステップS510)端末(250)から送信されたラベル識別コードが認証サーバ(220)のデータベースに登録されたラベル識別コードであるか否かを確認する。(ステップS585)端末(250)から認証が要求されたラベル識別コードと登録されたラベル識別コードを比較して、(ステップS590)登録されたラベル識別コードではない場合には、認証を拒否して、(ステップS580)認証拒否メッセージを端末に送信する。(ステップS520)登録されたラベルと確認されると、登録されたラベル(100)の登録認証コードと受信されたラベル(100)のテスト認証コードを比較して、グリッドの座標が一致する恒等反射領域の数(ERRN)と偏向反射領域の数(BRRN)を求める。(ステップS540)第1のレベルの認証判別モードである場合、(ステップS570)恒等反射領域の数が所定の範囲内に属すれば、真正ラベルと判定して、(ステップS560)所定の範囲内に属しない場合、偽造ラベルと判定する。(ステップS550)もし、ラベル(100)が貼付された物品が、高価な物品であり、ラベル認証のレベルを一段階高める必要がある場合(第2レベルの認証判別モードである場合)には、偏向反射粒子の数(BRRN)が所定の範囲に属するかを比較して、所定の範囲内に属すれば、真正ラベルと判定し、所定の範囲に属しない場合は、偽造ラベルと判定する。ラベル(100)に対する認証が完了すると、認証結果を端末(250)に送信する。
選択的にラベル認証のセキュリティレベルを高めるために、認証サーバ(220)に1つのラベル(100)に対して4つの異なる認証コードを格納して、ラベル(100)を認証することもできる。4つの異なる認証コードは、図15に示された4つの登録画像の組み合わせ(A、B)、(A、C)、(A、D)、(A、E)をそれぞれ正規化して求める。予め、ラベル登録装置(210)で生成された1つのラベル(100)に対する4つの認証コードは、それぞれの登録画像の組み合わせの情報(または登録画像の撮影情報)とともに認証サーバ(220)のデータベースに格納される。もちろん、図15に示された5つの登録画像を持って、より多くの認証コードを生成することもできる。
携帯端末(250)は、前記4つの登録画像の組み合わせに対応するテスト画像を撮影するための4つの案内画面の組み合わせを格納することができる。携帯端末(250)は、ラベル(100)の認証を実行するときに、格納された4つの案内画面の組み合わせの中からランダムに1つの案内画面の組み合わせを選択して、表示部(258)に表示する。使用者は、表示部(258)に表示された案内画面に従ってラベル(100)のテスト画像を撮影する。端末(250)は、撮影された二つの異なるテスト画像で作成したテスト認証コードと、ラベル識別コードと、案内画面の組み合わせの情報とを認証サーバ(220)に送信して認証を要求する。ラベル認証サーバ(220)は、ラベル識別情報を確認して、登録されたラベル(100)である場合、ラベル(100)の格納された4つの登録認証コードの中で受信された案内画面の組み合わせ情報に対応する登録認証コードを選択して、ラベル(100)が真正品であるか否かを判断する。
ラベル(100)に対して1つの認証コードを使用して認証する場合、表示部に表示される案内画面によって撮影されるラベル(100)の方向は一定である。このため、ラベル(100)が撮影される所定の方向において同様の画像が撮影されるように、第1のおよび第2反射粒子を分布させたラベル(100)の複製を試みる可能性がある。しかし、ラベル(100)に対して、4つの認証コードを使用する場合、ラベル(100)の認証時に端末(250)からどの登録画像の組み合わせの案内画面が表示されるかを予測することが難しい。このため、ラベル(100)を複製する場合、4つの方向で同様の画像が撮影されるラベルに複製しなければならない。しかし、ラベル(100)の画像が撮影される4つの方向から同様の画像が撮影されるように、第1のおよび第2反射粒子を分布させたラベル(100)を複製することは技術的にほぼ不可能である。そのため、ラベル(100)の複製がより難しくなり、複製にたくさんの費用がかかるようにして、複製を防止することが可能になる。
第6の発明:製品認証ラベルの認証方法を実行するプログラムが格納されたコンピュータ可読記録媒体
本発明の別の側面によれば、製品認証ラベル(100)の認証するための方法を実行するプログラムが格納されたコンピュータ可読記録媒体が提供される。本発明の実施形態に係る記録媒体は、スマートフォンなどの携帯端末の認証プログラムが格納されたメモリ装置であったり、インターネットに接続されてアプリケーションプログラムをダウンロードするサービスを提供するサーバの認証プログラムが格納されたメモリ装置の形で実施されたりするが、これらに限定されるものではない。
図16、図19、及び図21を参照して、本発明の実施形態に係る記録媒体に格納されたプログラムによって実行される製品認証ラベルの認証方法を説明する。
(ステップS400)まず、使用者がラベル(100)をカメラ(251)で撮影するときにラベル(100)とカメラ(251)の相対位置を限定するために、表示部(258)に表示されるラベル(100)の画像を限定する案内画面を表示部に表示する。図22〜図24には、案内画面を表示する実施例が示されている。(ステップS410)次に、案内画面の案内によって、使用者がカメラとラベル(100)の位置を調整して表示部(258)のボタン(257)をタッチすると、テスト画像を撮影し、(ステップS420)カメラ(251)で撮影された複数の異なるテスト画像を正規化する。(ステップS430)次に、正規化されたテスト画像からラベル識別コードを抽出し、テスト認証コードを生成する。
テスト認証コードは、前記正規化された複数のテスト画像に対応するグリッド座標の明るさの差を比較して、明るさの差が所定値の範囲内にある場合には、当該グリッド座標に恒等反射領域と分類するコード値を与えて、明るさの差が所定値よりも大きい場合には、当該グリッド座標に偏向反射領域と分類するコード値を与えて作る。(ステップS470)次に、前記ラベル識別コードと前記テスト認証コードをインターネットに接続されたラベル認証サーバに送信し、ラベルの認証を要求する。(ステップS480)ラベル認証サーバからラベル認証結果を受信すると、(ステップS490)表示部に認証結果を表示する。
図22〜図23に示されたように、表示部に表示される案内画面は、使用者がカメラ(251)とラベル(100)との間の距離と傾斜角を調整して、表示部に表示されるラベル画像の端が案内画面の内部に収まるように案内するために、カメラによって撮影されるラベル画像の端を限定する形で構成することが好ましい。台形の案内画面は、図11(B’)に示されたテスト画像P2’(i,j)のように、ラベルに対してカメラが一定の角度で傾斜した状態でテスト画像を撮影するように使用者を案内するためのものである。
また、図24に示されたように、異なるテスト画像を順次撮影するように、まず、ラベル(100)の上部でテスト撮影の撮影を案内するための案内画面A(252)を表示部(258)の中央に表示して、次にカメラを斜めにして、ラベル(100)を撮影するように案内するための台形の案内画面B(253)を表示部(258)の中央に表示することができる。また、案内画面を表示部に表示するステップは、複数の異なるラベルのテスト画像を得るためのラベルに対するカメラの配置状態を規定する複数の案内画面データのうちいずれか1つをランダムに選択して表示部に表示することができる。
また、本発明の実施形態に係るコンピュータ可読記録媒体に記録された製品認証ラベルの認証方法を実行するためのプログラムは、ラベル認証サーバにテスト認証コードを生成してラベルの認証を要求する前に、独自にテスト画像を処理してラベルの複製の可否を判別することができるように構成することができる。本実施例のコンピュータ可読記録媒体に記録された製品認証ラベルの認証方法を実行するためのプログラムは、使用者が前記ラベルをカメラで撮影するときにラベルとカメラの相対位置を限定するために表示部に表示されるラベルの画像を限定する案内画面を表示部に表示するステップと、カメラで撮影された複数の異なるテスト画像を正規化するステップと、正規化された複数のテスト画像に対応するグリッド座標の明るさの差を比較して、明るさの差が所定値の範囲内にある完全反射粒子の数を求めるステップと、完全反射粒子の数が所定数の範囲を外れた場合には偽造ラベルと判別するステップと、判別された結果を表示部に表示するステップとを含む。
また、本発明の実施形態に係るコンピュータ可読記録媒体に記録された製品認証ラベルの認証方法を実行するためのプログラムは、撮影されたラベルの画像からラベル識別情報のみを抽出して、画像を全部認証サーバに送信し、認証サーバにから送信された認証結果のみを表示部に表示するようにすることができる。本実施例のコンピュータ可読記録媒体に記録された製品認証ラベルの認証方法を実行するためのプログラムは、使用者が前記ラベルを前記カメラで撮影するとき、前記ラベルとカメラの相対位置を限定するために、表示部に表示されるラベルの画像を限定する案内画面を表示部に表示するステップと、表示部の案内画面に案内されて撮影された複数の異なるラベル画像のうちいずれか1つの画像からラベル識別コードを抽出するステップと、抽出されたラベル識別コードと撮影された複数のラベル画像をインターネットに接続された認証サーバに送信するステップと、前記ラベル認証サーバからラベル認証結果を受信して表示部に表示するステップとを含む。