JP2018141094A - 断熱材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】断熱材およびその製造方法に関する【解決手段】有機高分子13と第1溶媒15とナノ粒子11を有する混合材を、第2溶媒17に浸漬させ、第1溶媒15を第2溶媒17に拡散させた有機高分子13とナノ粒子11からなる断熱材1の製造方法である。有機高分子13に対して、第1溶媒15は良溶媒であり、第2溶媒は貧溶媒である。更に、断熱材1に酸洗を行い、ナノ粒子11を溶解させたことを特徴とする断熱材3の製造方法である。十分な断熱性能を有する断熱体1又は3を容易かつ安価に提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、断熱材およびその製造方法に関するものである。
従来、省エネルギーの観点から断熱材は広く使用されている。断熱材は、繊維系、天然素材系、発砲プラスチック系に大別される。特に、発砲プラスチック系は、押し出し発砲ポリスチレン、ビーズ系ポリスチレン、ウレタンフォーム、高発泡ポリエチレン、及びフェノールフォーム等が挙げられる。発砲プラスチック系の断熱材は、加工性がよく断熱性能は高いが、特許文献1等に記載されているように、性能を出すための工程が煩雑であり、加えて材料費や発泡設備など製造費がかかるという課題がある。
特開2000−281826号公報
本発明は、断熱材を、安価な材料を使用し、発泡設備等を必要としない簡易に製造する方法を提供する。
課題を解決するために、以下の手段がある。
発明1は、有機高分子と第1溶媒とナノ粒子を有する分散材を、第2溶媒に浸漬させ、第1溶媒を第2溶媒に拡散させたことを特徴とする有機高分子とナノ粒子からなる断熱材の製造方法である。
発明2は、有機高分子に対して、第1溶媒は良溶媒であり、第2溶媒は貧溶媒であることを特徴とする発明1に記載する断熱材の製造方法である。
発明3は、断熱材に酸洗を行い、ナノ粒子を溶解させたことを特徴とする発明1又は2に記載する断熱材の製造方法である。
発明4は、ナノ粒子がシリカ,アルミナを含む酸化物,炭酸カルシウム,ハイドロキシアパタイトを含むイオン結晶のいずれかであることを特徴とする発明1乃至3の1つに記載する断熱材の製造方法である。
発明5は、ナノ粒子の一次粒子の平均粒子径が200nm未満であることを特徴とする発明1乃至4の1つに記載する断熱材の製造方法の製造方法である。
発明6は、有機高分子が,アセチルセルロース,カルボキシメチルセルロース,キチン由来繊維,キトサン由来繊維,ポリアミド,ポリビニルアルコール,ポリエステルのいずれかであることを特徴とする発明1乃至5の1つに記載する断熱材の製造方法である。
発明7は、混合剤を、多孔を有するシートからなる型に注入し、第2溶媒に浸漬させたことを特徴とする発明1乃至6の1つに記載する断熱材の製造方法である。
発明8は、発明1乃至7に記載するの製造方法の1つから製造されたこいとを特徴とする断熱材である。
本発明は,有機高分子と良溶媒である第1溶媒とナノ粒子の分散材を第2溶媒(貧溶媒)中に存在させることで、自発的にナノ粒子が三次元網目構造に配列するため、特別な分散配列技術や装置が不要である。ナノ粒子分散液(分散材に相当)が非溶媒(貧溶媒)に接触するか,大気中に良溶媒が揮発できればよく,膜状,チューブ状,板状など形状は問わず,大型化も可能である.
これらのことから,材料費,輸送費コストの削減,環境負荷の削減が可能である.
第1実施形態及び第2実施形態の断熱材の生成過程を模式的に示す。 第1実施形態及び第2実施形態の断熱体の生成過程におけるナノ粒子11の影響を示す。 第1実施形態及び第2実施形態で作製した断熱材の拡大した表面状態を示す。 第1実施形態及び第2実施形態の断熱材の形状寸法測定法により求めた気孔率を示す。 第1実施形態及び第2実施形態の断熱材のナノ粒子の濃度と熱伝導率との関係を示す。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加え得るものである。
(第1実施形態)
図1(d)に第1実施形態の断熱材1を模式的に示す。断熱材1は、有機高分子13中にナノ粒子11及び気孔21を有する。
断熱材1の生成過程を図1(a)から(d)に模式的に示す。図1(a)は,有機高分子13,第1溶媒15,ナノ粒子11からなる混合材を型に注型し,第2溶媒17に浸漬した状態を示したものである。
図1(b)は,図1(a)の第1溶媒15が第2溶媒17に拡散し有機高分子13が析出し始め,混合材と第2溶媒17の界面に,後に気孔21となる構造(第2溶媒17が入り込んでいる.後工程で除去し気孔21とする.)が形成した状態を示している。
図1(c)は,さらに第1溶媒15の第2溶媒17への拡散が進み,有機高分子13が析出し,後に気孔21となる部分が大きく成長している状態を示している。
図1(d)は、第1溶媒15の第2溶媒17への拡散が終了し,有機高分子13が析出固化した状態を示している.このとき,拡散しきれなかった第1溶媒15が断熱材内部に残り,後工程で除去され空洞を形成する.第2溶媒17を洗浄して除去することで断熱材1が作製される。
(第1形態に対応する実施例)
〔板状の断熱材の作製(炭酸カルシウム)〕
アセトン(試薬特級,和光純薬社製)に炭酸カルシウムナノ粒子(Brilliant−1500,白石カルシウム株式会社)を加え超音波照射 (Branson sonifier 250 advanced,日本エマソン社製)により10分間分散させた.本例において,アセトンと炭酸カルシウムの割合は 50:8.7,50:21.8,50:26.2とした.
そこにセルロースアセテート(CA)(Aldrich Chemical Company Inc, acetyl content 39.8wt%, Mn:30,000)を加え20分間スターラで撹拌した後,2日間静置した.得られた分散液の粘度は,5~6Pa・sである.これをステンレスメッシュ(100メッシュ,線径0.1mm,目開き0.154mm,開口率36.8%)の型(6.5×6.5×0.5mm)に注型した.厚み部分はアルミ板で囲んだ.型を,300mLの蒸留水を入れたビーカー内に静置し,2日間静置した.その後,板状サンプルをビーカーから取り出し,3時間60oCで乾燥させた後,100oCの真空乾燥機内で3時間乾燥させ,板状多孔体Aを得た.本例において,CAに対し炭酸カルシウムは80:20,50:50,40:60,CAに対しアセトンは30:70とした.本例において,アセトンは良溶媒(第1溶媒),炭酸カルシウムはナノ粒子,セルロースアセテートは有機高分子,蒸留水は貧溶媒(第2溶媒)である.
(第2実施形態)
図1(e)に第2実施形態の断熱材3を模式的に示す。断熱材3は、有機高分子13中に気孔21及びナノ孔23を有する。断熱材3は、断熱材1を,酸処理によりナノ粒子11を溶解除去し,ナノ孔23を形成させた状態を示したものである.
(第2形態に対応する実施例)
アセトン(試薬特級,和光純薬社製)に炭酸カルシウムナノ粒子(Brilliant−1500,白石カルシウム株式会社)を加え超音波照射 (Branson sonifier 250 advanced,日本エマソン社製)により10分間分散させた.本例において,アセトンと炭酸カルシウムの割合は 50:8.7,50:21.8,50:26.2とした.
そこにセルロースアセテート(CA)(Aldrich Chemical Company Inc, acetyl content 39.8wt%, Mn:30,000)を加え20分間スターラで撹拌した後,2日間静置した.得られた分散液の粘度は,5~6Pa・sである.これをステンレスメッシュ(100メッシュ,線径0.1mm,目開き0.154mm,開口率36.8%)の型(6.5×6.5×0.5mm)に注型した.厚み部分はアルミ板で囲んだ.型を,300mLの蒸留水を入れたビーカー内に静置し,2日間静置した.その後,板状サンプルをビーカーから取り出し,3時間60oCで乾燥させた後,100oCの真空乾燥機内で3時間乾燥させ,板状多孔体Aを得た.その後,板状多孔体Aを1mol/Lの塩酸水溶液に2時間浸漬し,蒸留水で洗浄後,100oCの真空乾燥機内で3時間乾燥させ,板状多孔体Bを得た.本例において,CAに対し炭酸カルシウムは80:20,50:50,40:60,CAに対しアセトンは30:70とした.本例において,アセトンは良溶媒(第1溶媒),炭酸カルシウムはナノ粒子,セルロースアセテートは有機高分子,蒸留水は貧溶媒(第2溶媒)である.
第1実施形態及び第2実施形態を総合し,断熱体1又は3の生成過程におけるナノ粒子11の影響をまとめたものを図2(a)-(e)に模式的に示す.図2(a)は,ナノ粒子11を添加せず.第1溶媒15と有機高分子13からなる混合材を第2有機溶媒17に浸漬して第1溶媒15を除去して作製した断熱材101示したものである。図2(b),(c)はナノ粒子11を添加し,第1実施形態の断熱材1を示し、図2(b),(c)の順にナノ粒子11の添加量を増やしたものである。図2(d)、(e)は,図2(b)(c)のナノ粒子11が酸処理により溶解除去された部分がナノ孔23となって形成している第2形態の断熱材3を示す。
(第3実施形態)
第3実施形態は,断熱体の形状に関するものである.有機高分子13/第1溶媒15からなる混合材にナノ粒子11を分散させた混合材を,シリンジに注型し,蒸留水を満たしたビーカー内に押し出すと,円柱形状の断熱体1を得ることができる.得られた円柱形状の断熱体を,希釈酸水溶液に浸漬すると,ナノ粒子が溶解除去されナノ孔23を有する断熱材3が形成される.第1溶媒15の量を増やすか,蒸留水の温度を上げることで,円柱形状の内部を空洞化し,円筒形状とすることもできる.このほか,有機高分子13/第1溶媒15からなる混合材を,基板上に塗布すれば,膜形状の断熱体を作製することも可能である.
図3に、第1実施形態及び第2実施形態で作製した断熱材の拡大した表面状態を示す。図3(a)は,第1実施形態で作製した断熱材1を示す。白い部分は、ナノ粒子11と有機高分子13を示す。黒い部分21は空孔21を示す。
図3(b)は、図3(a)の断熱材1の白い部分を拡大した図を示す。ナノ粒子11が存在する。
図3(c)は,図3(b)と同等部分の第2実施形態で作製した断熱材3の拡大図を示す。有機高分子13の中に、ナノ孔23が存在する。
図3より、有機高分子13と良溶媒である第1溶媒15とナノ粒子11の分散材を第2溶媒17(貧溶媒)中に存在させることで、自発的にナノ粒子11が三次元網目構造に配列していることが示される。よって、特別な分散配列技術や装置が不要である。
また、ナノ粒子を含む分散液(分散材に相当)が非溶媒である第2溶媒17(貧溶媒)に接触するが、貧溶媒を含む分散材(ナノ粒子/有機高分子/良溶媒/貧溶媒)を大気中に放置させて第1溶媒15(良溶媒)を揮発させても良い。
(気孔率、熱伝導率の測定)
第1実施形態で得られた板状多孔体A(断熱材1)と第2実施形態で得られた板状多孔体B(断熱材3),NIPS法を用いないCAとアセトンのみを用いた板状CA(CAと記載),およびNIPS法を用いCaCO3粒子を入れずに作製したCA/アセトン/蒸留水三成分系からなる板状(NIPSと記載)は走査型電子顕微鏡(JSM−7600F,JEOL社製)により表面観察,元素分析を行った.また,熱伝導率測定装置(熱流計法,HC-110,英弘精機製)を測定し評価した.
〔結果と考察I:第1実施形態で得られた板状多孔体A(断熱材1)〕
CA/CaCO3=100:0の試料では,マクロボイドの大きさは孔径約100〜200μm,長径約600〜1300μmであり,中心部には約200μmの気孔があった.また,多孔体内部全体に約100nmの気孔が存在していた.チューブ状の多孔体と比較すると,マクロボイドの大きさが孔径,長径共に増加していた.これは,金属メッシュにより溶媒交換が行われる領域が制限されていたことでマクロボイドが形成される数が減ったため,形成されたマクロボイドは成長しやすくなり,大きくなったと考えられる.
CA/CaCO3=50:50の試料では,マクロボイドの大きさが孔径約100〜200μm,長径約300〜1300μmであり,中心部には約400〜1000μmの気孔があった.また,多孔体全体に約数十〜300nmの気孔が存在していた.
CA/CaCO3=60:40の試料では,マクロボイドの大きさが孔径約100〜200μm,長径約300〜1300μmで円筒形や球状など形状にばらつきがあった.中心部には約400〜1500μmの気孔があった.また,断熱材1の全体に約数十〜300nmの気孔が存在していた.
〔結果と考察II:第2形態で得られた板状多孔体B(断熱材3)〕
多孔体内部に約数百nmの小さな気孔と約数μm〜数十μmの気孔が生じた.約数μm〜数十μmの気孔は凝集した粒子によるためだと考えられる.
図3に形状寸法測定法により求めた気孔率を示す.第1実施形態で得られた板状多孔体A(断熱材1)は,ナノ粒子添加量50vol%のとき77%,60vol%のとき79%であった.第2実施形態で得られた板状多孔体B(断熱材3)は,ナノ粒子添加量50vol%のとき85%,60vol%のとき87%であった.酸処理によりナノ粒子11を溶解除去することにより気孔率が増加したことがわかる.またナノ粒子添加量の増加とともに気孔率も増加した.
図4に作製した試料の測定した熱伝導率と式(1)により求めた熱伝導率(計算値)を示す。Kは熱伝導率,Pは形状寸法測定法により求めた気孔率,Vは混合材中の体積割合を表す.

K=Kair×Pair+KCaCO3×(100-Pair )×VCaCO3+KCA×(100-Pair )×VCA (1)

また、表1に示す熱伝導率の値を用いた。
第1実施形態で実施した板状多孔体Aの熱伝導率計測値は,ナノ粒子11添加量50vol%のとき0.079W/mK,60vol%のとき0.087W/mKであった。第2実施形態で実施した板状多孔体Bの熱伝導率計測値は,ナノ粒子添加量50vol%のとき0.044W/mK,60vol%のとき0.042W/mKであった。第2実施形態で実施したことにより,断熱性が向上したことがわかる。これは,図3に示したように,酸処理により生成したナノ孔によるものといえる。
なお,添加した粒子種としてCaCOに代えて,シリカ,ボロンナイトライド,炭素,チタニア,ハイドロキシアパタイト等とすることも可能である。
有機高分子13は,アセチルセルロースの他,カルボキシメチルセルロース,キチン由来繊維,キトサン由来繊維,ポリアミド,ポリビニルアルコール,ポリエステルのいずれかを用いることができる.重合度は好ましくは100から250,000,より好ましくは,200から50,000である.有機高分子13を溶解するために液を2日静置するが,2日以上静置してもよい。これらの材料は、自然界に存在するものが多く、環境に優しく、安価に入手できる。また、断熱材1では繊維質内にナノ粒子11を保持し、断熱材3では繊維質内にナノ孔23を有して断熱性能の向上に寄与している。
第1溶媒15は、有機高分子13の良溶媒として,アセトンの他,メチルエチルケトン(MEK),メチルイソブチルケトン(MIBK)のいずれかを用いることができる.
第2溶媒17は、有機高分子13の貧溶媒として,蒸留水の他,メタノール,エタノール,1-プロパノール,2-プロパノール,1-ブタノール,1-ペンタノール,1-ヘキサノール,1-ヘプタノール,1-オクタノールのいずれかを用いることができる.
ナノ粒子11である粒子種をアセトンに分散させる際は,超音波の他,ビーズミル,転動ミル,遊星ボールミル,回転式ホモジナイザー,フィルミックスのいずれかを用いることができる。ナノ粒子11の一次粒子の平均粒子径が200nm未満であることが望ましい。一次粒子は、これ以上識別できない明確な境界を持った粒子を指す。
ナノ粒子11である粒子種の有機高分子13に対する体積割合は,好ましくは20%から80%,より好ましくは30%から70%である.
断熱材1からナノ粒子11である粒子種を,酸洗により溶解除去する際に用いる液は,希釈した塩酸水溶液以外に,酢酸水溶液,硝酸水溶液を用いることができる.アルカリに溶解する粒子種の場合は,アンモニア水溶液,水酸化ナトリウム水溶液,水酸化カリウム水溶液,水酸化カルシウム水溶液を用いることができる.
製造可能な断熱材1又は3は、形状を問わない.基板に塗膜すれば膜厚が10μm〜200μmの薄膜形態で提供することができ,型に注型すれば,200μm〜10mm厚の任意のバルク形態で提供することができる.シリンジを用いて押し出せば,円筒状形態で提供することができる.シリンジの孔径は例えば0.5mm〜3mmの範囲で提供することができる.断熱材1又は3はは,有機高分子13、第1溶媒15(良溶媒)、及び第2溶媒17(貧溶媒)の三成分系にナノ粒子11を分散させた分散液を塗膜,注型し,第1溶媒15(良溶媒)を大気中または真空雰囲気,不活性雰囲気中に揮発させて得てもよいし,前記分散液をシリンジに入れ,蒸留水(第2溶媒17)中に押し出して得てもよい。
さらに,有機高分子13及び第1溶媒15(良溶媒)二成分系溶液にナノ粒子11を分散させた分散液を塗膜,注型後,第2溶媒17に浸漬し,第1溶媒15を第2溶媒17中に拡散させて得てもよいし,前記分散液をシリンジに入れ第2溶媒17(蒸留水)中に押し出して得てもよい.このようにして得た断熱材1(膜状,任意のバルク状,円筒状)を,希釈酸または塩基水溶液中に浸漬することによって,有機高分子13中に分散配列させたナノ粒子11を溶解除去し,ナノ孔を有する断熱材3を得ることができる.
本発明に係る断熱材およびその製造方法によれば,大型化が可能であるので,建材用断熱材としての使用が可能である.外断熱に応用する場合は,耐光性のある高分子を用いて提供できる.また,薄膜形状での提供も可能であり,例えばスマートフォンやタブレットなど小型,薄型電子機器の断熱シートとしての応用も可能である。
1 断熱材(ナノ粒子有り)
3 断熱材(ナノ粒子無し、空孔化)
11 ナノ粒子
13 有機高分子
15 第1溶媒
17 第2溶媒
21 気孔(第1溶媒部)
23 ナノ孔(ナノ粒子部)



Claims (8)

  1. 有機高分子と第1溶媒とナノ粒子を有する混合材を、
    第2溶媒に浸漬させ、
    第1溶媒を第2溶媒に拡散させたことを特徴とする有機高分子とナノ粒子からなる断熱材の製造方法。
  2. 前記有機高分子に対して、前記第1溶媒は良溶媒であり、前記第2溶媒は貧溶媒であることを特徴とする請求項1に記載する断熱材の製造方法。
  3. 前記断熱材に酸洗を行い、前記ナノ粒子を溶解させたことを特徴とする請求項1又は2に記載する断熱材の製造方法。
  4. 前記ナノ粒子がシリカ,アルミナを含む酸化物,炭酸カルシウム,ハイドロキシアパタイトを含むイオン結晶のいずれかであることを特徴とする請求項1又は3に記載する断熱材の製造方法。
  5. 前記ナノ粒子の一次粒子の平均粒子径が200nm未満であることを特徴とする請求項1乃至4の1つに記載する断熱材の製造方法。
  6. 前記有機高分子が,アセチルセルロース,カルボキシメチルセルロース,キチン由来繊維,キトサン由来繊維,ポリアミド,ポリビニルアルコール,ポリエステルのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至5の1つに記載する断熱材の製造方法。
  7. 前記混合材を、多孔を有するシートからなる型に注入し、第2溶媒に浸漬させたことを特徴とする請求項1乃至6の1つに記載する断熱材の製造方法。
  8. 請求項1乃至7に記載するの製造方法の1つから製造されたことを特徴とする断熱材。


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