JP2018140442A - 冷間圧延方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一方の板幅方向端部のみに板厚が漸次減少する部位がある被圧延材について板幅方向の板厚偏差を所望の範囲内に小さくでき、しかも“C反り”現象を防止でき、その結果、板厚が漸次減少する部位を破棄することなく冷間圧延できる冷間圧延方法を提供する。【解決手段】冷間圧延用ワークロール(10)は、幅方向端部の一方の端部のみにロール径が漸次減少する漸次減少領域を有する一対のワークロール(20),(30)を、その漸次減少領域(20b),(30b)が互いに対向するように設置されており、この冷間圧延用ワークロールの漸次減少領域に、被圧延材(40)の板厚が漸次減少する領域(40b)が位置するように配置して、被圧延材(40)を冷間圧延する。【選択図】図1

Description

この発明は、一方の幅方向端部にエッジドロップと称される幅方向での板厚偏差を有する被圧延材を冷間圧延するのに好適な冷間圧延用ワークロール及びこのワークロールを用いた冷間圧延方法に関する。
従来、一方の幅方向端部にエッジドロップと称される幅方向での板厚偏差を有する被圧延材は、以下の方法により製造されている。
すなわち、一次圧延により例えば600mm以上の広幅の一次圧延材(コイル)を得、次いで、この一次圧延材を、幅方向にスリット分割し、スリット分割された複数本の被圧延材を、直径が均一なワークロール(以下ストレートワークロールと称する)を備えたリバースミルでコイル長手方向のキャンバー(横曲がり)が発生しないように冷間圧延(二次圧延)することにより、二次圧延材を得ている。
以下、この種の被圧延材の従来の一次圧延、二次圧延について説明する。
(一次圧延)
一次圧延用の冷間圧延法として、片テーパワークロールシフト圧延やテーパワークロール圧延が広く知られている。
片テーパワークロールシフト圧延は、上下ワークロールの対角位置にテーパを付けたロールを用いて、油圧で幅方向にロールをシフトする事で、材料に対して適正な深さ、高さにロール位置を調整して圧延を行う方法である(特許文献1、非特許文献1参照)。
テーパワークロール圧延は、上下ワークロールの左右にテーパを付けたロールを用いて圧延を行う。圧延材の幅が一定であれば、ストレートロールからの交換だけで良いので、既存の圧延機に比較的簡単に取り込める技術である(非特許文献2参照)。
これら従来公知の片テーパワークロールシフト圧延やテーパワークロール圧延は、いずれも、タンデムミルの前半スタンドで複数スタンドにわたってテーパワークロールを接触させる事でエッジドロップを緩和させる。その後のスタンドでは、ストレート形状のロールを通過させる事で、形状変化や板厚を所定の状態に仕上げる方法であり、板厚が漸次減少する部位が圧延材の幅方向両端部にある圧延材に対しては有効に機能する。しかし、上述したように、本発明が対象とする幅方向の他端部のみに板厚が漸次減少する部位がある圧延材に対しては有効に機能しない。
例えば1000mm程度の幅で製造された1次圧延で仕上げられたコイルを素材として2次圧延を行う多くの場合、設備の能力や寸法精度、小ロットへの対応等を目的として、少なくとも幅方向に2コイル以上にスリットして冷間圧延を実施している。
こうした素材を圧延する場合に従来から課題となっているのが、一般にエッジドロップと呼ばれる熱間圧延材両端の板厚漸次減少領域である。高い厚み精度が要求される近年の電子部品や自動車部品を代表とする精密機器へ圧延材を供給する場合は、この板厚漸次減少領域の影響で製品の要求規格を満たせないばかりか、仕様を満たしていても漸次減少領域の影響で最終製品の品質に影響を与えてしまう事がある。その場合は板厚漸次減少領域を取り除いて製品化する事になり、歩留まりを大きく落とす原因となる。
これらの対策技術として上下ワークロールの対角位置にテーパを付けたロールを用いて、油圧で幅方向にロールをシフトする事で、材料に対して適正な深さ・高さにロール位置を調整して圧延を行う「片テーパシフトワークロール」や、上下ワークロールの左右にテーパを付けたロールを用いて圧延を行い、圧延材の幅が一定であれば、ストレートロールからの交換だけで良いので、既存の圧延機に比較的簡単に取り込める「テーパワークロール」が有る。
これらの技術は一次圧延において非常に有効な手段であるが、両端部に板厚漸次減少領域が有る事を前提に開発されたワークロールであり、二次圧延特有の他端部のみに板厚漸次減少領域が有る場合には両端部の圧延荷重バランスを崩す事に繋がるため、他端部のみに板厚漸次減少領域が有る被圧延材に応用する事が困難であった。更に、従来の一般的な認識では他端部の板厚漸次減少領域を改善する為に、左右の圧延荷重を極端に変化させる事は板のキャンバー(横曲がり)や、パスライン(圧延機に対する被圧延材の位置)の安定性を欠く事からタブーとされていた。
また、これらの圧延機構は、ロールシフトのために特殊な油圧機構を必要とし、機構が複雑である。
(二次圧延)
このような事情から、従来は、広幅の一次圧延材(コイル)からスリット分割された複数本の素材(被圧延材)を、機構が簡単なリバースミルを用いて冷間圧延(二次圧延)していた。しかし、従来の二次圧延用のリバースミルは、直径が均一なワークロール(以下ストレートワークロールと称する)を用いており、このストレートワークロールを用いた方法では、以下の問題があった。
すなわち、広幅の一次圧延材は、上述したように、幅両端の板厚が急激に低下しており、板厚偏差が顕著である。従って、幅方向にスリット分割された複数本の被圧延材のうち、特に、一次圧延材の幅方向端部を含む二次圧延素材は、一方の端部の板厚のみが急激に低下している。そのような被圧延材(圧延前の板厚偏差に対して、圧延後の圧延材の目標とする板厚偏差との差が大きな被圧延材)を、従来のストレートワークロールを用いて二次圧延しても、二次圧延後の圧延材の幅方向の板厚の均一性が損なわれる現象が生じる。言い換えると、ストレートワークロールでは、二次圧延により目標とする偏差に収束することが困難である。
このような理由から、従来は、例えば、板厚偏差が顕著な幅端部を予め切断してから、残りの被圧延材を幅方向にスリット分割して二次圧延用の被圧延材として使用するとか、あるいは、二次圧延後に板厚偏差が顕著な幅両端部を切断することを前提として、二次圧延するなどの手当てが必要であった。
この様な状況に鑑み、本発明者らは、二次圧延に適用される被圧延材、すなわち一方の端部のみに板厚の漸次減少領域が有る被圧延材を圧延する場合に、板厚の漸次減少領域に起因する二次圧延後の圧延材の幅方向板厚偏差を目標の板厚偏差値以下に収束させることができるワークロール及びこのワークロールを用いる冷間圧延方法を鋭意検討した。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、一次圧延材を幅方向に複数本にスリット切断して得られた被圧延材のように、板幅方向の一方の端部のみに板厚の漸次減少領域が有るような被圧延材について、板幅方向の板厚偏差を所望の範囲内に収束させることができ、しかも、“C反り”を防止することができ、その結果、一次圧延材の一部を切断破棄することなく有効に利用することができる冷間圧延用ワークロール及びこのワークロールを用いた冷間圧延方法を提供するものである。
以下、本発明を詳しく説明する。
(本発明に係る冷間圧延用ワークロール)
本発明に係る冷間圧延用ワークロールは、互いに平行に配置された一対のワークロールを備え、金属帯又は金属板から選択された被圧延材を冷間圧延する冷間圧延用ワークロールであって、一対のワークロールは、それぞれ、ロール一端部領域、ロール中央部領域及びロール他端部領域を有し、前記ロール一端部領域及び前記ロール中央部領域はロール径が一定であり、かつ、前記ロール他端部領域はロール中央部領域からロール他端部の端面方向に向けてロール径が漸次減少する漸次減少領域を有している。 そして、前記一対のワークロールは、前記ロール他端部領域の漸次減少領域が互いに対向する位置に配置されている(以下、本明細書において本発明に係る冷間圧延用ワークロールを「テーパワークロール」と称する)。
ここで「冷間圧延用ワークロールが互いに平行に配置され」とは、ワークロールが上下に平行に配置されている場合に限定されず、例えば左右に配置されているような場合を含む。
本発明に係る「テーパワークロール」の寸法等(直径や長さ等)は、被圧延材の幅や板厚などに基づいて適宜決められるが、基本的な寸法は従来から使用されているストレートワークロールと実質的に同等のものとすることができる。また、冷間圧延の操業条件なども、被圧延材の幅や板厚などに基づいて適宜決められるが、基本的な操業条件は従来から使用されているストレートワークロールの場合と実質的に同じとすることができる。
前記テーパワークロールの他端部領域は、漸次減少領域のみで構成されていてもよいが、このようにすると他端側の径が不必要に細くなり強度的に弱くなるおそれがある。従って、他端側の強度を維持するために、漸次減少領域を必要長さ分だけ担保した後の先端側はロール径を一定にすることが好ましい。漸次減少領域の必要長さ(L2)は、被圧延材の板厚偏差の度合いなどにもよるが、板幅方向の板厚偏差を所望の範囲内に収束させ、しかも、“C反り”と称される冷間圧延材が幅方向に桶形状となる現象を防止するために、ロール中央部領域とロール一端部領域とで構成されるロール径が一定の領域の長さ(L1)に対して40%以下とするのが好ましい(図1参照)。
漸次減少領域の直径減少率は、板幅方向の板厚偏差を所望の範囲内に収め、しかも、“C反り”を防止するために、好ましくは、ロールの直径減少率を0.001mm/100mm以上、0.1mm/100mm以下の範囲とするのがよい。
漸次減少領域は、その直径減少率を一定とし、ロール径が他端部側に向けて(同じ直径減少率で)直線的に減少するようにしてもよいが、例えば、直径減少率がロール他端部方向に向けて次第に大きくなる凸面状、あるいは次第に小さくなる凹面状としてもよい。
本発明に適用される冷間圧延機の種類は特に限定するものではないが、簡単なミル構成で設備的に有利であるリバースミルが好ましい。
(本発明の冷間圧延方法に適用される被圧延材)
本発明に適用される被圧延材は、上述したように、幅方向端部のうち一方の幅方向端部にのみ、幅方向端面に向けて漸次減少する領域を有しているものである。具体例を挙げれば、一次圧延で仕上げられたコイルを幅方向にスリット分割して得られた素材である。本発明に適用される被圧延材は、その材質として鋼帯、鋼板に限らず任意の金属帯、金属板から選択しうる。
本発明の冷間圧延が対象とする被圧延材の板厚、板幅は特に限定するものではないが、一例を挙げれば、板厚2mm〜1mm、板幅227〜230mm程度の被圧延材である。また、本発明に好適に適用される被圧延材は、板幅方向の板厚偏差を所望の範囲内に小さくし、しかも、“C反り”を防止するために、板幅対板厚比が5%以下の被圧延材である。
「圧延前の被圧延材の板厚偏差」に関し、一方の幅方向端部に形成されている漸次減少する領域の板厚が、その他の領域の板厚と比較して、その差異(板厚偏差)が少ない被圧延材であれば、従来のストレートワークロールでも目的を達成できる可能性があるが、一方の幅方向端部に形成されている漸次減少する領域の板厚が、その他の領域の板厚と比較して、その差異(板厚偏差)が大きい被圧延材であると、従来のストレートワークロールでは目的を達成することは困難である。
本発明の圧延方法を特に効果的に適用しうる被圧延材は、それに限定するものではないが「圧延後の圧延材の目標とする板厚偏差」に対して「圧延前の被圧延材の板厚偏差」が大きい素材、特に、圧延前の被圧延材の板厚偏差が1%以上の被圧延材である。
なお、ここでいう「圧延前の被圧延材の板厚偏差」とは、被圧延材の板厚を幅方向に測定した時の板厚の偏差であり、「圧延後の圧延材の目標とする板厚偏差」とは、圧延後の圧延材の板厚を幅方向に測定した時の板厚の偏差の許容値である。
(本発明の冷間圧延方法)
上述したように、本発明の冷間圧延で対象とする被圧延材は、幅方向エッジ部のうち一方のサイドの幅方向エッジ部の板厚が幅方向端面に向けて漸次減少する領域を有しているものである。
そして、本発明の冷間圧延方法は、前記一対のワークロールのロール径が漸次減少する領域側に、前記被圧延材の板厚漸次減少領域を配置し、かつ、前記被圧延材の幅方向の中心がテーパワークロールの中心(図1の符号C参照)に位置するように配置して冷間圧延する。
(パス スケジュール)
本発明の冷間圧延方法では、通常、1パスで概ね2〜15%程度の範囲で圧延率が選定される。この圧延率を基準として、被圧延材の圧延前の厚さと目標厚さとの差、及び、幅方向板厚偏差の改善目標等に基づいてパススケジュールが決定される。
(本発明のテーパワークロールとストレートワークロールとの組み合わせ)
被圧延材の幅方向の板厚偏差がテーパロールによる圧延で目的の偏差に改善したパスから更に圧延を継続して板厚を所定の厚さにする必要がある場合などにテーパロールにストレートロールを組み合わせる必要がある。
すなわち、幅方向の板厚偏差が目的の水準に改善したパス以降でテーパロールを継続して使用すると、幅方向の板厚偏差がテーパロールによる圧延を行う前の状態と比べて逆転する現象が発生するとともに、C反りが強く出て品質が低下してしまう(C反りの高さが基準値を超えてしまう)おそれがある。
したがって、C反りの高さの基準値が低い場合、及び/又は、圧延前板厚に対する目標とする圧延後板厚の差が大きく、パスを多くしなければならない場合、本発明に係るテーパワークロールによる圧延に、ストレートワークロールによる圧延を組み合わせて冷間圧延することにより、この問題を回避することが可能である。
この場合、テーパロールを使用する圧延工程において1パス当りの「幅方向板厚偏差改善量×全体のパス数」が被圧延材の幅方向板厚偏差を超えるかどうかが、ストレートワークロールを組み合わせるか否かの基準となる。
一例を挙げれば、C反りの高さの基準値が5mm以下のような場合、本発明に係るテーパワークロールによる圧延に、ストレートワークロールによる圧延を組み合わせて冷間圧延することにより、目的とする結果を得ることが容易となる。また、圧延前幅方向板厚偏差に対する目標とする圧延後幅方向板厚偏差の差が1%以上のような場合、本発明に係るテーパワークロールによる圧延に、ストレートワークロールによる圧延を組み合わせて冷間圧延することにより、目的とする結果を得ることが容易となる。
なお、本明細書で提示する実施例では結果的に1パス当り0.35%程度幅方向板厚偏差が改善する事が判明しており、それを基礎としてテーパロールを使用する回数を決めている。
念のため述べるが、上述した例は、あくまで一例であって、本発明がこれらの数値で特定され、或は限定されるものではない。
本発明のテーパワークロール及びこのテーパワークロールを用いた冷間圧延方法によれば、被圧延材の圧延前の板幅方向の板厚偏差が大きくても、その板厚偏差を所望の範囲内に収めつつ、かつ、“C反り”を防止することができる。その結果、従来破棄していた、被圧延材素材の幅方向端部をも有効に利用することができるという利点がある。
図1は本発明の冷間圧延用ワークロールの一例を模式的に示した図である。
以下本発明の実施例を説明する。
(テーパワークロールの構成)
図1は本発明に係るテーパワークロールとこのテーパワークロールで冷間圧延される被圧延材を模式的に示した図である。図1に示す冷間圧延用ワークロール(10)は、一対のワークロール(20)(30)を上下に平行に配置している。これらワークロール(20)(30)は、一端部領域と中央部領域と他端部領域とで構成される。全体の長さL(L=L1+L2+L3)に対して、一端部領域と中央部領域とは、長さL1で、直径D1の平行部(20a)(30a)を構成している。他端部領域は長さL2で、直径D1からD2に漸次減少する漸次減少領域(20b)(30b)と、漸次減少領域(20b)(30b)の先端に形成された長さL3で、直径D3(D2=D3)の平行部(20c)(30c)とを構成している。
なお、ここでは、テーパワークロールのみ示したが、冷間圧延機を構成するテーパワークロール以外の構成部材等については、従来のスレートロールの場合と実質的に同等とすることができるので、これらの説明は省略する。
(テーパワークロールの寸法)
長さL460mm,平行部(20a)(30a)の長さL1は290mm,直径D1は60〜65mm,漸次減少領域(20b)(30b)の長さL2は100mm,直径D2(=D3)は59〜65mm,先端平行部(20c)(30c)の長さは70mmの一対のテーパワークロール(20)(30)を用いた。これらワークロール(20)(30)の平行部(20a)(30a)に対する漸次減少領域(20b)(30b)の長さの割合(L2/L1)は約35%、漸次減少領域(20b)(30b)におけるロールの直径減少率((D1-D2)/L2)は0.035mm/100mm(一定)である。
なお、併用したストレートワークロールの直径はテーパワークロールの中央部の直径D1と同じであり、長さはテーパワークロールの長さLと同じである。
(被圧延材)
本発明での圧延対象となる被圧延材は、厚さ2.0mm,幅227mmのSK-4相当材で、熱間圧延後球状化焼鈍したものである。
(パススケジュール)
冷間圧延のパススケジュールは、原則以下の基準に従った。
(1)圧延前の厚さと圧延後の目標厚さに対してパススケジュールを決定する(一例を挙げれば、1パス当り、概ね2〜15%程度の圧延率で選定する)。
(2)圧延前の幅方向板厚偏差を測定する。
(3)テーパワークロールの形状にもよるが、本例でのロール形状の場合は、概ね幅方向板厚偏差の改善目標0.35%に対して1パスの使用とした。(なお、ロール形状、パススケジュール、求められる公差に応じて適宜設定する)
(4)(1)で定めたパススケジュールと、(2)で測定した圧延前板厚偏差に対して、(3)の1パス当りの板厚偏差改善量に応じてテーパワークロールを使用した。なお、パススケジュール全体のどのタイミングでテーパワークロールを使用するかは、任意に決める事ができる。
上記被圧延材を、ワークロールの中心に被圧延材の中心が配置されるように配置し、上記の被圧延材を下記表1に示す例1〜11に記載の冷間圧延条件で冷間圧延して、板厚を1.4mmとした。例1〜2が本発明から外れる比較例、例3〜9が本発明に係る実施例である。表1に目標板厚偏差の達成の有無、目標C反り高さの目標達成の有無など冷間圧延結果を併記する。
Figure 2018140442
,
上記表1において、
S−WR:ストレートワークロール、
T−WR:テーパワークロール
圧延前板厚偏差:圧延前の被圧延材の幅方向の板厚差(%)
圧延後板厚偏差:圧延後の被圧延材の幅方向の板厚差(%)
C反り高さ基準は一律10mm以下である。
本発明の実施例である例3-9によれば、目標とする被圧延材の幅方向の板厚偏差が、目標とする板厚偏差値内に収まることを確認できた。また、“C反り”が高さ基準内であることも確認できた。
これに対し、ストレートワークロールのみを用いた例1,2(比較例)は、被圧延材の幅方向の板厚偏差が目標とする板厚偏差値内に収まっていない。
本発明によれば、一次圧延で得られた二次圧延用の被圧延材を無駄に破棄することなく実質的に全て利用して、製造コストの削減に寄与することができる。
10…冷間圧延用ワークロール
20,30…一対のワークロール
20a,30a…平行部(ロール一端部領域+ロール中央部領域)
20b,30b…漸次減少領域(ロール他端部領域にある)
20c,30c…平行部(ロール他端部領域にある)
40…被圧延材
40a…被圧延材の板厚漸次減少領域以外の領域
40b…被圧延材の板厚漸次減少領域
L…ワークロール20,30の長さ
L1…平行部20a,30aの長さ
L2…漸次減少領域20b,30bの長さ
L3…平行部20c,30cの長さ
D1…ワークロールの平行部20a,30aの直径
D2…ワークロールの漸次減少領域20b,30bの最小直径
D3…ワークロールの平行部20c,30cの直径(=D2)
C…ワークロールの長さ方向の中心線(=ワークロール間に配置された被圧延材の幅方向の中心)

Claims (6)

  1. 互いに平行に配置された一対の冷間圧延用ワークロールを用いて金属帯又は金属板から選択された被圧延材を冷間圧延する冷間圧延方法であって、
    前記被圧延材は、両サイドの幅方向エッジ部のうち一方のサイドの幅方向エッジ部のみの板厚が幅方向端面に向けて漸次減少する領域を有しており、
    前記一対の冷間圧延用ワークロールは、それぞれ、ロール一端部領域、ロール中央部領域及びロール他端部領域を有し、
    前記ロール一端部領域及び前記ロール中央部領域はロール径が一定であり、かつ、
    前記ロール他端部領域はロール中央部領域からロール他端部領域の他端面方向に向けてロール径が漸次減少する漸次減少領域を有しており、
    この漸次減少領域の長さが、前記ロール一端部領域及び前記ロール中央部領域の長さの和に対して、40%未満であり、
    前記一対のワークロールを、前記ロール他端部領域の漸次減少領域が互いに対向する位置に配置し、
    前記被圧延材の前記板厚漸次減少領域を、一対のワークロールのロール径が漸次減少する領域に対応する位置に配置して冷間圧延することを特徴とする冷間圧延方法。
  2. 前記冷間圧延用ワークロールの漸次減少領域は、そのロールの直径減少率が0.001mm/100mm以上、0.1mm/100mm以下の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の冷間圧延方法。
  3. 前記冷間圧延用ワークロールの漸次減少領域は、ロールの直径減少率が一定であることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷間圧延方法。
  4. 前記冷間圧延用ワークロールの漸次減少領域は、ロールの直径減少率がロール端面方向に向かって漸次減少していることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷間圧延方法。
  5. 前記冷間圧延用ワークロールの漸次減少領域は、ロールの直径減少率がロール端面方向に向かって漸次増加していることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷間圧延方法。
  6. 前記一対の冷間圧延用ワークロールは、上下に配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の冷間圧延方法。
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